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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】部品成形方法および射出成形装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 45/50 20060101AFI20240116BHJP
   B29C 45/60 20060101ALI20240116BHJP
【FI】
B29C45/50
B29C45/60
【請求項の数】 28
(21)【出願番号】P 2022123083
(22)【出願日】2022-08-02
(62)【分割の表示】P 2020147182の分割
【原出願日】2015-12-04
(65)【公開番号】P2022153602
(43)【公開日】2022-10-12
【審査請求日】2022-08-02
(31)【優先権主張番号】62/087,449
(32)【優先日】2014-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/087,414
(32)【優先日】2014-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/087,480
(32)【優先日】2014-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517196764
【氏名又は名称】エクストルード・トゥー・フィル,インク
(74)【代理人】
【識別番号】100107674
【弁理士】
【氏名又は名称】来栖 和則
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・アーネスト・フィッツパトリック
【審査官】▲高▼橋 理絵
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-239512(JP,A)
【文献】実開昭54-050064(JP,U)
【文献】特開平05-069457(JP,A)
【文献】特開平09-314603(JP,A)
【文献】特開平10-296806(JP,A)
【文献】特開2000-202876(JP,A)
【文献】特開2002-361696(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 45/00-45/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品を成形する方法であって、
溶融材料をノズルのうちのノズル開口部を通過してモールド・キャビティ内に押し出すために、押出スクリューをバレル内において位置決めする動作と前記押出スクリューを前記バレル内において回転させる動作とを含む位置決め・回転工程と、
前記溶融材料を前記ノズル開口部を通過するように押し出した後、前記押出スクリューのうちのスクリュー・チップを前記ノズル開口部内に挿入する挿入工程と
を含み、
前記スクリュー・チップは、
前記ノズル開口部の形状に適合する形状を有する円柱状先端部であって、その形状は、軸方向に延びて前記ノズル開口部内に至るとともにそのノズル開口部に正確に嵌め込まれ、それにより、前記ノズルをシールするものと、
前記ノズルの内面の形状に適合する形状を有し、前記円柱状先端部と共に、前記ノズルをシールする傾斜遷移部と
を含み、
前記円柱状先端部および前記傾斜遷移部は、前記溶融材料を前記ノズル開口部から離れるように押し出し、それにより、前記溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退け、
前記円柱状先端部は、前記押出スクリューが前記溶融材料を前記モールド・キャビティ内に押し出す際に、前記押出スクリューと共に回転し、
前記ノズル開口部は、前記円柱状先端部が嵌め込まれる嵌込み部を有し、その嵌込み部は、前記円柱状先端部の外面に形状的に適合する内面を有し、それにより、前記円柱状先端部が円柱面を介して前記嵌込み部の内部に接触する状態でその嵌込み部に嵌め込まれる部品成形方法。
【請求項2】
前記挿入工程は、前記押出スクリューの前記円柱状先端部を前記ノズル開口部内に、前記押出スクリューの前記円柱状先端部が前記ノズルの外面と連続する面を形成する状態となるまで挿入する動作を含む請求項1に記載の部品成形方法。
【請求項3】
前記挿入工程は、前記押出スクリューの前記円柱状先端部を前記ノズル開口部内に、前記ノズル開口部の軸方向長さの全体に沿って封止状態で係合させる動作を含む請求項1に記載の部品成形方法。
【請求項4】
さらに、前記ノズルの前記内面を前記押出スクリューのうちの前記傾斜遷移部に封止状態で係合させる工程を含む請求項1に記載の部品成形方法。
【請求項5】
前記押出スクリューの前記傾斜遷移部は、前記押出スクリューのうち前記円柱状先端部を除く部分の第1直径であって前記押出スクリューの前記円柱状先端部の直径より大きいものから、前記押出スクリューの前記円柱状先端部の第2直径であって前記押出スクリューの前記第1直径より小さいものまで遷移する請求項1に記載の部品成形方法。
【請求項6】
前記押出スクリューの前記傾斜遷移部は、前記押出スクリューの前記円柱状先端部から後方に延びる請求項1に記載の部品成形方法。
【請求項7】
前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、前記押出スクリューの前記傾斜遷移部より短い軸方向長さを有する請求項1に記載の部品成形方法。
【請求項8】
前記押出スクリューを前記バレル内において回転させる前記動作が実施されると、前記溶融材料が、前記押出スクリューの前記円柱状先端部の周りを旋回しつつ流れ、前記ノズル開口部を通過し、そして、前記モールド・キャビティ内に流入する請求項1に記載の部品成形方法。
【請求項9】
部品を成形する方法であって、
溶融材料をノズルのうちのノズル開口部を通過してモールド・キャビティ内に射出する射出工程と、
前記溶融材料を前記ノズル開口部を通過するように射出した後、押出スクリューのうちの円柱状先端部を前記ノズル開口部内に挿入する挿入工程であって、前記ノズルをシールして前記ノズル開口部を閉塞し、それにより、前記溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退けるものと
を含み、
前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、軸方向に延びて前記ノズル内に至るとともにそのノズルに嵌め込まれるように前記ノズルのうち前記ノズル開口部形状に適合する構成または形状を有し、
前記押出スクリューが前記溶融材料を前記モールド・キャビティ内に押し出す際に前記円柱状先端部は前記押出スクリューと共に回転し、
前記ノズル開口部は、前記円柱状先端部が嵌め込まれる嵌込み部を有し、その嵌込み部は、前記円柱状先端部の外面に形状的に適合する内面を有し、それにより、前記円柱状先端部が円柱面を介して前記嵌込み部の内部に接触する状態でその嵌込み部に嵌め込まれ、
前記押出スクリューは、それのうちの前記円柱状先端部より後方に位置する傾斜遷移部であって、前記ノズルの内面の形状に適合する形状を有し、前記円柱状先端部と共に、前記ノズルをシールするものを含み、
前記円柱状先端部および前記傾斜遷移部は、前記溶融材料を前記ノズル開口部から離れるように押し出す部品成形方法。
【請求項10】
前記射出工程は、前記押出スクリューをバレル内において回転させる動作を含む請求項9に記載の部品成形方法。
【請求項11】
前記押出スクリューを前記バレル内において回転させる前記動作が実施されると、前記溶融材料が、前記押出スクリューの前記円柱状先端部の周りを旋回しつつ流れ、前記ノズル開口部を通過し、そして、前記モールド・キャビティ内に流入する請求項10に記載の部品成形方法。
【請求項12】
前記挿入工程は、前記押出スクリューの前記円柱状先端部を前記ノズル開口部内に、前記押出スクリューの前記円柱状先端部が前記ノズルの外面と連続する面を形成する状態となるまで挿入する動作を含む請求項9に記載の部品成形方法。
【請求項13】
前記挿入工程は、前記押出スクリューの前記円柱状先端部を、前記押出スクリューの前記円柱状先端部が前記ノズル開口部をそのノズル開口部の軸方向長さの全体に沿ってシールする状態で前記ノズル開口部を貫通するように、前記ノズル開口部内に挿入する動作を含む請求項9に記載の部品成形方法。
【請求項14】
前記挿入工程は、前記押出スクリューの前記円柱状先端部を前記ノズルに前記ノズル開口部の軸方向長さの全体に沿って封止状態で係合させる動作を含む請求項9に記載の部品成形方法。
【請求項15】
前記ノズルは、さらに、側壁を有するノズル先端部を含み、そのノズル先端部は、前記ノズルの前記内面を形成する内面を有し、
さらに、前記ノズルの前記内面を前記押出スクリューのうちの前記傾斜遷移部に封止状態で係合させる工程を含む請求項9に記載の部品成形方法。
【請求項16】
前記押出スクリューの前記傾斜遷移部は、前記押出スクリューの前記円柱状先端部から半径方向外向きに延びる請求項9に記載の部品成形方法。
【請求項17】
前記押出スクリューの円柱状先端部は、前記押出スクリューの前記傾斜遷移部より短い軸方向長さを有する請求項9に記載の部品成形方法。
【請求項18】
部品を成形する方法であって、
溶融材料をノズルのうちのノズル開口部を通過してモールド・キャビティ内に押し込むために、押出スクリューをバレル内において位置決めする動作と前記押出スクリューを前記バレル内において回転させる動作とを含む位置決め・回転工程と、
前記溶融材料を前記ノズル開口部を通過するように押し込んだ後、前記押出スクリューのうちの円柱状先端部を前記ノズル開口部内に挿入する挿入工程であって、前記ノズルをシールして前記ノズル開口部を閉塞し、それにより、前記溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退けるものと
を含み、
前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、軸方向に延びて前記ノズル内に至るとともにそのノズルに嵌め込まれるように前記ノズルのうち前記ノズル開口部の形状に適合する構成または形状を有し、
前記押出スクリューが前記溶融材料を前記モールド・キャビティ内に押し出す際に前記円柱状先端部は前記押出スクリューと共に回転し、
前記ノズル開口部は、前記円柱状先端部が嵌め込まれる嵌込み部を有し、その嵌込み部は、前記円柱状先端部の外面に形状的に適合する内面を有し、それにより、前記円柱状先端部が円柱面を介して前記嵌込み部の内部に接触する状態でその嵌込み部に嵌め込まれ、
前記押出スクリューは、それのうちの前記円柱状先端部に後続する傾斜遷移部であって、前記ノズルの内面の形状に適合する形状を有し、前記円柱状先端部と共に、前記ノズルをシールするものを含み、
前記円柱状先端部および前記傾斜遷移部は、前記溶融材料を前記ノズル開口部から離れるように押し出す部品成形方法。
【請求項19】
前記溶融材料を、前記押出スクリューの前記円柱状先端部の周りを旋回しつつ流れ、前記ノズル開口部を通過し、そして、前記モールド・キャビティ内に流入するように押し込むために前記押出スクリューを前記バレル内において回転させつつある状態において、前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、前記ノズル開口部から離れた位置にある請求項18に記載の部品成形方法。
【請求項20】
前記挿入工程は、前記押出スクリューの前記円柱状先端部を前記ノズル開口部内に、前記押出スクリューの前記円柱状先端部が前記ノズルの外面と連続する面を形成する状態となるまで挿入する動作を含む請求項18に記載の部品成形方法。
【請求項21】
射出成形装置であって、
バレルと、
ノズルであって、前記バレルの一端部を塞ぐとともに、そのバレルの内室と流体的に連通するノズル開口部を有するノズル先端部を形成するものと、
押出スクリューであって、前記バレルの内室に少なくとも部分的に配置されるとともに、前記バレルに対して相対的に回転可能であり、かつ、前記ノズル先端部の前記ノズル開口部内にコールド・スラグが形成されることを阻止するように構成されたスクリュー・チップを有するものと
を含み、
前記バレルと前記押出スクリューとの間の相対的な軸方向移動が、前記ノズル先端部の前記ノズル開口部の開口と閉塞とをそれぞれ、前記ノズル先端部の前記ノズル開口部を通過する材料の流れの許可と阻止とを行うために行い、
前記スクリュー・チップは、円柱状先端部を有し、その円柱状先端部は、軸方向に延びて前記ノズル内に至るとともにそのノズルに嵌め込まれるように前記ノズルのうち前記ノズル開口部形状に適合する構成または形状を有し、それにより、前記ノズルをシールして前記ノズル開口部を閉塞し、それにより、溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退け、
前記押出スクリューが前記溶融材料をモールド・キャビティ内に押し出す際に前記円柱状先端部は前記押出スクリューと共に回転し、
前記ノズル開口部は、前記円柱状先端部が嵌め込まれる嵌込み部を有し、その嵌込み部は、前記円柱状先端部の外面に形状的に適合する内面を有し、それにより、前記円柱状先端部が円柱面を介して前記嵌込み部の内部に接触する状態でその嵌込み部に嵌め込まれ、
前記スクリュー・チップは、さらに、
ねじ切りされていない円筒部と、
そのねじ切りされていない円筒部に前記円柱状先端部を接続する傾斜遷移部と
を含み、
その傾斜遷移部は、前記ノズルの内面の形状に適合する形状を有し、それにより、前記ノズルの前記内面に封止状態で係合する射出成形装置。
【請求項22】
前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、その円柱状先端部が前記ノズルの外面と連続する面を形成する状態となるように、前記ノズル開口部内に挿入可能である請求項21に記載の射出成形装置。
【請求項23】
前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、前記ノズルに前記ノズル開口部の軸方向長さの全体に沿って封止状態で係合するように構成される請求項21に記載の射出成形装置。
【請求項24】
前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、前記押出スクリューの前記傾斜遷移部より短い軸方向長さを有する請求項21に記載の射出成形装置。
【請求項25】
前記傾斜遷移部は、前記押出スクリューの軸方向に対して15°から45°までの範囲内の角度を有する請求項21に記載の射出成形装置。
【請求項26】
前記位置決め・回転工程は、前記押出スクリューのスクリュー・チップを、前記押出スクリューと共に、回転させるとともに軸方向に移動させて前記ノズルに接触させ、それにより、前記溶融材料を前記ノズルから押し退けて前記ノズルを前記スクリュー・チップとの係合状態でシールし、それにより、前記ノズル内にコールド・スラグが形成されることを阻止する工程を含む請求項1または18に記載の部品成形方法。
【請求項27】
前記傾斜遷移部は、前記円柱状先端部に近づくにつれて先細となるテーパ円筒状外面を有し、
前記円柱状先端部および前記傾斜遷移部は、それらの軸方向長さの全体に沿って、前記ノズルに封止状態で係合させられる請求項1,9または18に記載の部品成形方法。
【請求項28】
前記傾斜遷移部は、前記円柱状先端部に近づくにつれて先細となるテーパ円筒状外面を有し、
前記円柱状先端部および前記傾斜遷移部は、それらの軸方向長さの全体に沿って、前記ノズルに封止状態で係合させられる請求項21に記載の射出成形装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連する複数の特許出願の相互参照]
本特許出願は、米国特許法第119条(e)項に従い、米国仮特許出願第62/087,414号の優先権の利益を主張しており、その出願は、2014年12月4日に出願され、かつ、発明の名称が「押出充填型(Extrude-to-Fill、エクストルード・ツゥー・フィル、スクリューの押出によってモールド内への材料充填を行う方式、スクリューの回転による押出によってモールド内への材料充填を行う方式)の射出成形方法および押出スクリュー」であり、本特許出願は、さらに、米国仮特許出願第62/087,449号の優先権の利益を主張しており、その出願は、2014年12月4日に出願され、かつ、発明の名称が「押出充填型(Extrude-to-Fill)の射出成形システムのためのノズル・シャットオフ方法(Shut-off、遮断方法、閉塞方法)」であり、本特許出願は、さらに、米国仮特許出願第62/087,480号の優先権の利益を主張しており、その出願は、2014年12月4日に出願され、かつ、発明の名称が「押出充填型(Extrude-to-Fill)の射出成形方法のための制御システム」であり、それら出願の各々は、引用により全体的に本特許出願に合体する。
【0002】
この書類の開示事項は、概略的には、射出成形システムに向けられている。より具体的には、この書類の開示事項は、ノズル閉塞装置(nozzle closure apparatus)を有する射出成形システムに向けられている。例えば、その射出成形システムは、ノズルをシャットオフするかまたは(or、すなわち)閉塞するように構成された押出スクリュー・チップを有してもよい。
【背景技術】
【0003】
従来の射出成形システムは、例えばプラスチック(plastic、合成樹脂)のような材料を主に押出スクリューの回転により動的に(dynamically、機械的な動きを与えて、運動を与えて)生成されるせん断熱(shear heat)により溶融させる。その従来の射出成形システムは、ペレット状のプラスチックが当該システムに投入される場所であるホッパの位置において開口部を有するバレルと、射出中に前記プラスチックが前記バレルから排出される場所であるノズルとを備えている。前記ホッパの前記開口部と前記ノズルとの間において、前記スクリューが、せん断熱を発生させるために前記プラスチック樹脂を加圧し、それにより、この成形サイクルのうちの復元押出段階(recovery extrusion stage、各回のショット後に、押出スクリューを回転させて新たな溶融材料を射出ゾーン内に押し出して射出ゾーン内に溜める段階)の実行中に、溶融したプラスチックを射出ゾーンに移送する。このせん断熱発生システムは、ショット間区間中に前記プラスチックを閉じ込めるために、前記ノズル内にコールド・スラグを形成することを利用する。そのコールド・スラグは、前記射出サイクルの終了後に前記ノズルをシールするとともに、新たなプラスチックが、成形ショット間区間中に行われる復元押出段階の実行中に前記ノズルを通過して流出することを阻止し、せん断熱を発生させるためにプラスチックが加圧されるように前記バレル内にプラスチックを捕捉する。しかし、次回の成形ショット中に溶融樹脂が前記ノズルを通過して流出することを可能にするために非常に高い圧力でコールド・スラグを加圧することが必要である。コールド・スラグを除去するために印加される圧力は、その大部分が、スクリュー・チップとノズルとの間に位置するプラスチックの体積分によって吸収されてしまう。ひとたびコールド・スラグが除去されると、高い圧力により、前記溶融樹脂が、モールド・ゲート(例えば、モールド・キャビティへの入り口)およびランナまたはチャネルであって前記溶融樹脂をモールド・キャビティ内に移送するためのものを通過してモールド・キャビティ内に押し込まれる。一般に、従来の射出成形システムは、前記モールド・キャビティ内において500psiから1,500psiまでの高さの圧力を得るために20,000psiと30,000psiとの間の射出圧を有する。従来の射出成形システムでは、射出圧が高いために、典型的には、重くて厚い壁セクションを有するバレルを有しており、その壁セクションにより、バレルを包囲する複数のバンド・ヒータからの前記材料への熱伝導率が低下してしまう。そのコールド・スラグは、従来の射出成形システムにとって最も非効率である複数の事項のうちの1つの原因となっている。
【0004】
この書類の開示事項が、種々の射出成形システムを含むという点で関連するかもしれない複数の書類として、米国特許第7,906,048号、米国特許第7,172,333号、米国特許第2,734,226号、米国特許第4,154,536号、米国特許第6,059,556号および米国特許第7,291,297号がある。しかしながら、それらの提案は改良されるかもしれない。
【0005】
さらに、本発明に係る射出成形システムのいくつかの課題を解決する必要性が依然として存在し、その課題は、高い効率を有する自動化システムであって様々な用途について自由度を向上させるかもしれないものを開発するというものである。
【発明の概要】
【0006】
その課題を解決するために、本発明の第1の側面によれば、部品を成形する方法であって、
溶融材料をノズルのうちのノズル開口部を通過してモールド・キャビティ内に押し出すために、押出スクリューをバレル内において位置決めする動作と前記押出スクリューを前記バレル内において回転させる動作とを含む位置決め・回転工程と、
前記溶融材料を前記ノズル開口部を通過するように押し出した後、前記押出スクリューのうちのスクリュー・チップを前記ノズル開口部内に挿入する挿入工程と
を含み、
前記スクリュー・チップは、
前記ノズル開口部の形状に適合する形状を有する円柱状先端部であって、その形状は、軸方向に延びて前記ノズル開口部内に至るとともにそのノズル開口部に正確に嵌め込まれ、それにより、前記ノズルをシールするものと、
前記ノズルの内面の形状に適合する形状を有し、前記円柱状先端部と共に、前記ノズルをシールする傾斜遷移部と
を含み、
前記円柱状先端部および前記傾斜遷移部は、前記溶融材料を前記ノズル開口部から離れるように押し出し、それにより、前記溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退け、
前記円柱状先端部は、前記押出スクリューが前記溶融材料を前記モールド・キャビティ内に押し出す際に、前記押出スクリューと共に回転し、
前記ノズル開口部は、前記円柱状先端部が嵌め込まれる嵌込み部を有し、その嵌込み部は、前記円柱状先端部の外面に形状的に適合する内面を有し、それにより、前記円柱状先端部が円柱面を介して前記嵌込み部の内部に接触する状態でその嵌込み部に嵌め込まれる部品成形方法が提供される。
【0007】
また、本発明の第2の側面によれば、部品を成形する方法であって、
溶融材料をノズルのうちのノズル開口部を通過してモールド・キャビティ内に射出する射出工程と、
前記溶融材料を前記ノズル開口部を通過するように射出した後、押出スクリューのうちの円柱状先端部を前記ノズル開口部内に挿入する挿入工程であって、前記ノズルをシールして前記ノズル開口部を閉塞し、それにより、前記溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退けるものと
を含み、
前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、軸方向に延びて前記ノズル内に至るとともにそのノズルに嵌め込まれるように前記ノズルの、前記ノズル開口部の近傍における形状に適合する構成または形状を有し、
前記押出スクリューが前記溶融材料を前記モールド・キャビティ内に押し出す際に前記円柱状先端部は前記押出スクリューと共に回転し、
前記ノズル開口部は、前記円柱状先端部が嵌め込まれる嵌込み部を有し、その嵌込み部は、前記円柱状先端部の外面に形状的に適合する内面を有し、それにより、前記円柱状先端部が円柱面を介して前記嵌込み部の内部に接触する状態でその嵌込み部に嵌め込まれ、
前記押出スクリューは、それのうちの前記円柱状先端部より後方に位置する傾斜遷移部であって、前記ノズルの内面の形状に適合する形状を有し、前記円柱状先端部と共に、前記ノズルをシールするものを含み、
前記円柱状先端部および前記傾斜遷移部は、前記溶融材料を前記ノズル開口部から離れるように押し出す部品成形方法が提供される。
【0008】
また、本発明の第3の側面によれば、部品を成形する方法であって、
溶融材料をノズルのうちのノズル開口部を通過してモールド・キャビティ内に押し込むために、押出スクリューをバレル内において位置決めする動作と前記押出スクリューを前記バレル内において回転させる動作とを含む位置決め・回転工程と、
前記溶融材料を前記ノズル開口部を通過するように押し込んだ後、前記押出スクリューのうちの円柱状先端部を前記ノズル開口部内に挿入する挿入工程であって、前記ノズルをシールして前記ノズル開口部を閉塞し、それにより、前記溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退けるものと
を含み、
前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、軸方向に延びて前記ノズル内に至るとともにそのノズルに嵌め込まれるように前記ノズルの、前記ノズル開口部の近傍における形状に適合する構成または形状を有し、
前記押出スクリューが前記溶融材料を前記モールド・キャビティ内に押し出す際に前記円柱状先端部は前記押出スクリューと共に回転し、
前記ノズル開口部は、前記円柱状先端部が嵌め込まれる嵌込み部を有し、その嵌込み部は、前記円柱状先端部の外面に形状的に適合する内面を有し、それにより、前記円柱状先端部が円柱面を介して前記嵌込み部の内部に接触する状態でその嵌込み部に嵌め込まれ、
前記押出スクリューは、それのうちの前記円柱状先端部に後続する傾斜遷移部であって、前記ノズルの内面の形状に適合する形状を有し、前記円柱状先端部と共に、前記ノズルをシールするものを含み、
前記円柱状先端部および前記傾斜遷移部は、前記溶融材料を前記ノズル開口部から離れるように押し出す部品成形方法が提供される。
【0009】
また、本発明の第4の側面によれば、射出成形装置であって、
バレルと、
ノズルであって、前記バレルの一端部を塞ぐとともに、そのバレルの内室と流体的に連通するノズル開口部を有するノズル先端部を形成するものと、
押出スクリューであって、前記バレルの内室に少なくとも部分的に配置されるとともに、前記バレルに対して相対的に回転可能であり、かつ、前記ノズル先端部の前記ノズル開口部内にコールド・スラグが形成されることを阻止するように構成されたスクリュー・チップを有するものと
を含み、
前記バレルと前記押出スクリューとの間の相対的な軸方向移動が、前記ノズル先端部の前記ノズル開口部の開口と閉塞とをそれぞれ、前記ノズル先端部の前記ノズル開口部を通過する材料の流れの許可と阻止とを行うために行い、
前記スクリュー・チップは、円柱状先端部を有し、その円柱状先端部は、軸方向に延びて前記ノズル内に至るとともにそのノズルに嵌め込まれるように前記ノズルの、前記ノズル開口部の近傍における形状に適合する構成または形状を有し、それにより、前記ノズルをシールして前記ノズル開口部を閉塞し、それにより、溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退け、
前記押出スクリューが前記溶融材料を前記モールド・キャビティ内に押し出す際に前記円柱状先端部は前記押出スクリューと共に回転し、
前記ノズル開口部は、前記円柱状先端部が嵌め込まれる嵌込み部を有し、その嵌込み部は、前記円柱状先端部の外面に形状的に適合する内面を有し、それにより、前記円柱状先端部が円柱面を介して前記嵌込み部の内部に接触する状態でその嵌込み部に嵌め込まれ、
前記スクリュー・チップは、さらに、
ねじ切りされていない円筒部と、
そのねじ切りされていない円筒部に前記円柱状先端部を接続する傾斜遷移部と
を含み、
その傾斜遷移部は、前記ノズルの内面の形状に適合する形状を有し、それにより、前記ノズルの前記内面に封止状態で係合する射出成形装置が提供される。
【0010】
また、本発明の第1のアスペクトによれば、部品を成形する方法であって、
溶融材料をノズルのうちのノズル開口部を通過してモールド・キャビティ内に押し出すために、押出スクリューをバレル内において位置決めする動作と前記押出スクリューを前記バレル内において回転させる動作とを含む工程と、
前記溶融材料を前記ノズル開口部を通過するように押し出した後、前記押出スクリューのうちの円柱状先端部を前記ノズル開口部内に挿入する工程であって、前記ノズルをシールして前記ノズル開口部を閉塞し、それにより、前記溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退けるものと
を含み、
前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、軸方向に延びて前記ノズル内に至るとともにそのノズルに嵌め込まれるように前記ノズルの、前記ノズル開口部の近傍における形状に適合する構成または形状を有し、
前記押出スクリューが前記溶融材料を前記モールド・キャビティ内に押し出す際に前記円柱状先端部は前記押出スクリューと共に回転し、
前記ノズル開口部は、前記円柱状先端部が嵌め込まれる嵌込み部を有し、その嵌込み部は、前記円柱状先端部の外面に形状的に適合する内面を有し、それにより、前記円柱状先端部が円柱面を介して前記嵌込み部の内部に接触する状態で嵌め込まれる部品成形方法が提供される。
【0011】
また、本発明の第2のアスペクトによれば、部品を成形する方法であって、
溶融材料をノズルのうちのノズル開口部を通過してモールド・キャビティ内に射出する工程と、
前記溶融材料を前記ノズル開口部を通過するように射出した後、押出スクリューのうちの円柱状先端部を前記ノズル開口部内に挿入する工程であって、前記ノズルをシールして前記ノズル開口部を閉塞し、それにより、前記溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退けるものと
を含み、
前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、軸方向に延びて前記ノズル内に至るとともにそのノズルに嵌め込まれるように前記ノズルの、前記ノズル開口部の近傍における形状に適合する構成または形状を有し、
前記押出スクリューが前記溶融材料を前記モールド・キャビティ内に押し出す際に前記円柱状先端部は前記押出スクリューと共に回転し、
前記ノズル開口部は、前記円柱状先端部が嵌め込まれる嵌込み部を有し、その嵌込み部は、前記円柱状先端部の外面に形状的に適合する内面を有し、それにより、前記円柱状先端部が円柱面を介して前記嵌込み部の内部に接触する状態で嵌め込まれる部品成形方法が提供される。
【0012】
また、本発明の第3のアスペクトによれば、部品を成形する方法であって、
溶融材料をノズルのうちのノズル開口部を通過してモールド・キャビティ内に押し込むために、押出スクリューをバレル内において位置決めする動作と前記押出スクリューを前記バレル内において回転させる動作とを含む工程と、
前記溶融材料を前記ノズル開口部を通過するように押し込んだ後、前記押出スクリューのうちの円柱状先端部を前記ノズル開口部内に挿入する工程であって、前記ノズルをシールして前記ノズル開口部を閉塞し、それにより、前記溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退けるものと
を含み、
前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、軸方向に延びて前記ノズル内に至るとともにそのノズルに嵌め込まれるように前記ノズルの、前記ノズル開口部の近傍における形状に適合する構成または形状を有し、
前記押出スクリューが前記溶融材料を前記モールド・キャビティ内に押し出す際に前記円柱状先端部は前記押出スクリューと共に回転し、
前記ノズル開口部は、前記円柱状先端部が嵌め込まれる嵌込み部を有し、その嵌込み部は、前記円柱状先端部の外面に形状的に適合する内面を有し、それにより、前記円柱状先端部が円柱面を介して前記嵌込み部の内部に接触する状態で嵌め込まれる部品成形方法が提供される。
【0013】
また、本発明の第4のアスペクトによれば、射出成形装置であって、
バレルと、
ノズルであって、前記バレルの一端部を塞ぐとともに、そのバレルの内室と流体的に連通するノズル開口部を有するノズル先端部を形成するものと、
押出スクリューであって、前記バレルの内室に少なくとも部分的に配置されるとともに、前記バレルに対して相対的に回転可能であり、かつ、前記ノズル先端部の前記ノズル開口部内にコールド・スラグが形成されることを阻止するように構成されたスクリュー・チップを有するものと
を含み、
前記バレルと前記押出スクリューとの間の相対的な軸方向移動が、前記ノズル先端部の前記ノズル開口部の開口と閉塞とをそれぞれ、前記ノズル先端部の前記ノズル開口部を通過する材料の流れの許可と阻止とを行うために行い、
前記スクリュー・チップは、円柱状先端部を有し、その円柱状先端部は、軸方向に延びて前記ノズル内に至るとともにそのノズルに嵌め込まれるように前記ノズルの、前記ノズル開口部の近傍における形状に適合する構成または形状を有し、それにより、前記ノズルをシールして前記ノズル開口部を閉塞し、それにより、溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退け、
前記押出スクリューが前記溶融材料を前記モールド・キャビティ内に押し出す際に前記円柱状先端部は前記押出スクリューと共に回転し、
前記ノズル開口部は、前記円柱状先端部が嵌め込まれる嵌込み部を有し、その嵌込み部は、前記円柱状先端部の外面に形状的に適合する内面を有し、それにより、前記円柱状先端部が円柱面を介して前記嵌込み部の内部に接触する状態で嵌め込まれる射出成形装置が提供される。
【0014】
また、本発明の第1の側面によれば、部品を成形する方法であって、
溶融材料をノズルのうちのノズル開口部を通過してモールド・キャビティ内に押し出すために、押出スクリューをバレル内において位置決めする動作と前記押出スクリューを前記バレル内において回転させる動作とを含む工程と、
前記溶融材料を前記ノズル開口部を通過するように押し出した後、前記押出スクリューのうちの円柱状先端部を前記ノズル開口部内に挿入する工程であって、前記ノズルをシールして前記ノズル開口部を閉塞し、それにより、前記溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退けるものと
を含み、
前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、軸方向に延びて前記ノズル内に至るとともにそのノズルに嵌め込まれるように前記ノズルの、前記ノズル開口部の近傍における形状に適合する構成または形状を有する部品成形方法が提供される。
【0015】
また、本発明の第2の側面によれば、部品を成形する方法であって、
溶融材料をノズルのうちのノズル開口部を通過してモールド・キャビティ内に射出する工程と、
前記溶融材料を前記ノズル開口部を通過するように射出した後、前記押出スクリューのうちの円柱状先端部を前記ノズル開口部内に挿入する工程であって、前記ノズルをシールして前記ノズル開口部を閉塞し、それにより、前記溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退けるものと
を含み、
前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、軸方向に延びて前記ノズル内に至るとともにそのノズルに嵌め込まれるように前記ノズルの、前記ノズル開口部の近傍における形状に適合する構成または形状を有する部品成形方法が提供される。
【0016】
また、本発明の第3の側面によれば、部品を成形する方法であって、
溶融材料をノズルのうちのノズル開口部を通過してモールド・キャビティ内に押し込むために、押出スクリューをバレル内において位置決めする動作と前記押出スクリューを前記バレル内において回転させる動作とを含む工程と、
前記溶融材料を前記ノズル開口部を通過するように押し込んだ後、前記押出スクリューのうちの円柱状先端部を前記ノズル開口部内に挿入する工程であって、前記ノズルをシールして前記ノズル開口部を閉塞し、それにより、前記溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退けるものと
を含み、
前記押出スクリューの前記円柱状先端部は、軸方向に延びて前記ノズル内に至るとともにそのノズルに嵌め込まれるように前記ノズルの、前記ノズル開口部の近傍における形状に適合する構成または形状を有する部品成形方法が提供される。
【0017】
また、本発明の第4の側面によれば、射出成形装置であって、
バレルと、
ノズルであって、前記バレルの一端部を塞ぐとともに、そのバレルの内室と流体的に連通するノズル開口部を有するノズル先端部を形成するものと、
押出スクリューであって、前記バレルの内室に少なくとも部分的に配置されるとともに、前記バレルに対して相対的に回転可能であり、かつ、前記ノズル先端部の前記ノズル開口部内にコールド・スラグが形成されることを阻止するように構成されたスクリュー・チップを有するものと
を含み、
前記バレルと前記押出スクリューとの間の相対的な軸方向移動が、前記ノズル先端部の前記ノズル開口部の開口と閉塞とをそれぞれ、前記ノズル先端部の前記ノズル開口部を通過する材料の流れの許可と阻止とを行うために行い、
前記スクリュー・チップは、円柱状先端部を有し、その円柱状先端部は、軸方向に延びて前記ノズル内に至るとともにそのノズルに嵌め込まれるように前記ノズルの、前記ノズル開口部の近傍における形状に適合する構成または形状を有し、それにより、前記ノズルをシールして前記ノズル開口部を閉塞し、それにより、溶融材料が前記ノズル開口部を通過して流れることを制限するとともに前記溶融材料を前記ノズル開口部から押し退ける射出成形装置が提供される。
【0018】
この書類の開示事項によれば、概略的には、この書類において押出充填式(extrude-to-fill(ETF)、スクリューの押出によってモールド内への材料充填を行う方式、スクリューの回転による押出によってモールド内への材料充填を行う方式)の射出成形装置、射出成形機または射出成形システムと称されるかもしれない射出成形システムが提供される。当該射出成形装置は、概略的には、ノズル閉塞装置を有する。そのノズル閉塞装置は、ノズルの開口と閉塞とを行うスクリュー・チップを有するかもしれない。前記ノズルの開口および閉塞のために前記スクリュー・チップを用いることにより、前記従来の射出成形システムにおけるコールド・スラグが発生せずに済むかまたは軽減され(eliminated)、それにより、当該射出成形システムがより低い射出圧で作動することが可能となる。その低い射出圧により、バレルの肉厚が薄肉化することが可能となり、その結果、より高い効率で生成される伝導熱であって、バレル内において材料を溶融させるために必要な熱のうちの大部分(most of、半分以上、実質的に全部)を負担するものが生成される。
【0019】
一具体例においては、押出充填式の射出成形装置が提供される。当該装置は、バレル内の押出スクリューと、ノズルであって、前記押出スクリューのスクリュー・チップを塞ぐ(enclose、囲む、包囲する、覆う、封止する、エンクローズする)ように構成された先端部と、前記バレルに連結されるように構成されたバレル連結部と、それら先端部およびバレル連結部の間に設けられた中央部とを有するものとを有してもよい。前記ノズルの前記先端部は、成形材料を射出するための開口部を有してもよい。当該装置は、前記押出スクリューに連結されたスクリュー・チップを有してもよい。そのスクリュー・チップは、前記ノズル内において軸方向に移動して前記ノズルのシールと開口とを行うために前記ノズルの前記先端部に嵌め込まれる(fit inside、内部に嵌め合わせられる)ように構成されてもよい。当該装置は、前記バレルに連結されるとともに材料を前記バレル内に充填するように構成されたホッパと、前記バレルの外側に配置された1または複数のヒータとを有してもよい。
【0020】
一具体例においては、押出充填式の射出成形装置を用いてある部品を製造する方法が提供され、その押出充填式の射出成形装置は、ホッパと、スクリュー・チップを有する押出スクリューと、ノズルと、1もしくは複数のヒータと、モータとを有してもよい。当該方法は、モールドを型締めする工程と、前記押出スクリューを回転させて前記スクリュー・チップを前記ノズルから離間するように移動させて前記ノズルを開口させるために、前記モータを起動させる工程を有してもよく、このとき、前記ノズルが開いた状態にある。当該方法は、前記モールドが充填される(filled、充満される)まで、溶融した材料を前記モールド内に押し込むために前記押出スクリューを回転させる(rotating、正回転させる)工程を有してもよい。当該方法は、前記スクリュー・チップを移動させて前記ノズルを閉塞するために、前記押出スクリューを逆回転させる工程と、前記モールド内の前記溶融した材料を硬化させるために、前記モールドを冷却する工程とを有してもよい。当該方法は、成形された部品を取り出すために前記モールドを型開きする工程を有してもよい。
【0021】
いくつかの具体例においては、前記スクリュー・チップが、前記押出スクリューから独立した別部品であってもよい。いくつかの具体例においては、前記スクリュー・チップが、前記押出スクリューと一体的に形成された部品であってもよい。
【0022】
いくつかの具体例においては、ノズルが、前記バレルに装着された(affixed、後付けされた、合体させられた)部品であってもよい。いくつかの具体例においては、前記ノズルが、前記射出成形用モールドの内部に一体的に組み込まれ、ノズル・インサートと称されるものであってもよい。
【0023】
一具体例においては、ある射出成形装置が提供される。この射出成形装置は、バレルと、そのバレルに装着される(attached、合体させられる)とともに、前記バレルの内室と流体的に連通する開口部を形成するノズルと、前記バレルの内室に少なくとも部分的に配置されるとともに前記バレルに対して相対的に回転可能である押出スクリューとを有してもよい。その押出スクリューは、スクリュー・チップを有してもよい。前記バレルと前記押出スクリューとの間の相対的な軸方向移動が、前記ノズルの前記開口部の開口と閉塞とをそれぞれ、前記ノズルの前記開口部を通過する材料の流れの許可と阻止とのために行われてもよい。
【0024】
一具体例においては、ある部品を製造する方法が提供される。当該方法は、モールドを型締めする工程と、押出スクリューの先端部(tip、チップ、スクリュー・チップ)をノズル内に形成された開口部から離間させることによって前記ノズルを開口させる工程と、前記モールドが充填される(filled、充満される)まで、溶融した材料を前記モールド内に押し込むために前記押出スクリューを回転させる工程と、前記押出スクリューの前記先端部(tip、チップ、スクリュー・チップ)を、前記ノズルと気密に係合する状態に移行させることにより、前記ノズルを閉塞する工程と、前記成形された部品を取り出すために前記モールドを型開きする工程とを有してもよい。
【0025】
別のいくつかの実施態様および特徴が、後述の、発明の詳細な説明の欄中に部分的に記載されており、それら実施態様および特徴は、この明細書をよく検討すると当業者にとって自明になるか、または、ここに開示されている主題を実施することによって知得されるかもしれない。この書類の開示事項の本質および利点のさらなる理解が、この明細書のうちの残りの部分および複数の図面であってこの書類の開示事項の一部を構成するものを参照することによって実現されるかもしれない。
【0026】
この書類の開示事項は、理解を助けるために提供されており、当業者の一人であれば、この開示事項の様々な側面および特徴の各々が、いくつかの事例において互いに分離して用いられることが有利であるか、または、他のいくつかの事例において、この開示事項の他のいくつかの側面および特徴と組み合わせて用いられることが有利であるかもしれないということが理解されることになる。したがって、この開示事項は、実施態様という観点で提示されるが、理解されるべきことは、いずれの実施態様の個々の側面であっても、互いに分離して特許請求の対象になるか、または、同じ実施態様のうちの側面および特徴、もしくは、他のいずれかの実施態様の側面および特徴と組み合わせて特許請求の対象になることが可能であるということである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
発明の詳細な説明の欄は、添付された図面およびデータ・グラフを参照することにより、より完全に理解されることになり、それら図面およびデータ・グラフは、この開示事項の種々の実施態様として存在しているが、この開示事項の範囲を完全に表現するものとして理解されるべきではない。
【0028】
図1図1は、この書類に開示されている複数の実施態様に従う押出充填式(extrude-to-fill(ETF)、スクリューの押出によってモールド内への材料充填を行う方式)の射出成形装置であって、モールドに嵌め込まれている(fit into、内部に嵌め合わせられる)ノズルのシャットオフまたは閉塞を行うためのスクリュー・チップを有するものを示す断面図である。
【0029】
図2図2は、この書類に開示されている複数の実施態様に従うETF射出成形装置のスクリュー・チップを示す斜視図である。
【0030】
図3A図3Aは、この書類に開示されている複数の実施態様に従うノズルを示す前方斜視図である。
【0031】
図3B図3Bは、図3Aに示すノズルを示す正面図である。
【0032】
図3C図3Cは、図3Aに示すノズルを示す後方斜視図である。
【0033】
図4図4は、図2に示すスクリュー・チップであって、この書類に開示されている複数の実施態様に従い、図3A図3Cに示すノズルのシャットオフまたは閉塞を行うものを示す断面図である。
【0034】
図5図5は、この書類に開示されている複数の実施態様に従うノズルを組立前の状態で示す斜視図である。
【0035】
図6図6は、図2に示すスクリュー・チップであって図5に示すノズルに組み付けられたものを示す断面図である。
【0036】
図7A図7Aは、この書類に開示されている複数の実施態様に従うノズルであって閉じた位置にあるものを示す図である。
【0037】
図7B図7Bは、この書類に開示されている複数の実施態様に従ってノズルであって開いた位置にあるものを示す図である。
【0038】
図8図8は、この書類に開示されている複数の実施態様に従うETF射出成形システムを用いてある部品を成形するための複数のステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0039】
この書類の開示事項は、後に詳述する図面に関連付けて、後述の発明の詳細な説明を参考にすることにより理解されるかもしれない。なお、説明の明瞭さを目的として、種々の図面においていくつかの構成要素が縮尺通りに図示されていないかもしれない。
【0040】
この書類の開示事項は、概略的には、この書類において、押出充填式(ETF)の射出成形システムと称されるかもしれない射出成形装置、射出成形機械または射出成形システムのためのノズルのシャットオフまたは閉塞を行うように構成されたスクリュー・チップを提供する。このスクリュー・チップは、従来の射出成形システムのように高圧で取り除かれるべきコールド・スラグが存在しないという理由で、この押出充填式(ETF)の射出成形システムの射出効率を向上させることを支援する。この押出充填式(ETF)の射出成形システムは、成形ショット間区間中に前記ノズルをシールするために前記スクリュー・チップを使用する。そのノズルを、前記押出スクリューの先端部(tip、チップ、スクリュー・チップ)を前記ノズル内に形成された開口部から離間させることによって開口させてもよく、また、そのノズルを、前記押出スクリューの前記先端部(tip、チップ、スクリュー・チップ)を、前記ノズルと気密に係合する状態に移行させることにより、閉塞してもよい。
【0041】
この射出成形システムは、スクリュー・チップを有するスクリューを利用し、そのスクリュー・チップは、当該スクリュー・チップがノズルに係合すると、材料の流れが阻止される一方、当該スクリュー・チップが前記ノズルから離間すると、材料の流れが許可されるように前記ノズルに適合する形状(geometry、ジオメトリ、幾何学的特性)を有する。いくつかの実施態様においては、前記スクリューを、前記スクリュー・チップが前記ノズルから離脱した開位置と、前記スクリュー・チップが前記ノズルに係合する閉位置との間を往復運動してもよい。前記スクリューの回転により、そのスクリューの軸方向位置を、前記ノズルの開口および閉塞を行うために変化させてもよい。すなわち、モールドによって形成されるキャビティ内への材料の流入を阻止または許可するためにそれぞれ、1個のシリンダ(cylinder、動力シリンダ)またはモータが前記スクリューに動きを与えて、前記ノズルに対する係合および離脱を行うように前記スクリュー・チップを動かし(advance、前進させ、進行させ)てもよい。いくつかの実施態様においては、前記スクリューが回転可能であるが軸方向位置を変化させない。それら実施態様においては、前記スクリューを内部に有するバレルが、前記スクリューに対して相対的に軸方向に移動可能であってもよい。前記モールドに向かう前記バレルの動きにより、前記ノズルが前記モールドのスプルーまたはインレットに対してシールされるように、前記ノズルが前記バレルに装着されて(attached、合体させられて)もよく、前記バレルのこの動きにより、前記ノズルが開口し、材料が前記バレルの内室からモールド・キャビティ内に流入することが許可される。前記バレルは、前記ノズルと前記モールドのスプルーまたはインレットとの間の界面をシールするために前記ノズルを加圧してもよい。それら実施態様においては、前記スクリューを回転させるためにモータを前記スクリューに装着してもよく、また、前記ノズルを前記モールドのスプルーまたはインレットに対して係合および離脱を行うように動かすために前記バレルを前進・後退させるために、シリンダを前記バレルに装着してもよい。
【0042】
今回のETF射出システムは、成形ショット間区間中に形成されるコールド・スラグが存在しないという理由で、前記バレルの薄肉化を可能とする低圧を利用するため、プラスチックのような材料を溶融させるために静的な熱伝導を利用することを促進する。材料溶融のために静的な熱伝導を利用し、かつ、成形ショット間区間中にいかなるコールド・スラグを形成することなく前記ノズルをシールするために前記スクリュー・チップを利用することにより、この射出成形システムは、間欠的に、および、適時、従来の射出成形システムよりかなり低い圧力のもとで押出作動を行ってもよい。材料の流動抵抗の大きさは、その材料の粘性に応じて変化し、また、この射出成形システムの前記静的な熱伝導により、材料の温度および粘性が一様であること(consistent、分布が一様であることなど)と、材料の温度および粘性が管理されていること(controlled、目標範囲から逸脱しないこと)とが保証される。いくつかの実施態様においては、この射出成形システムが、モールド・キャビティ内の圧力と等しい圧力を発生させるか、または、モールド・キャビティ内の圧力よりわずかに高い射出圧、例えば、5-10%高い射出圧を発生させてもよい。いくつかのモールドを用いた用途においては、この射出成形システムが、モールドを充填するために、500psiから1500psiまでの範囲内の射出圧しか必要としないかもしれない。上述の温度および粘性の一様性(consistency)により、成形品が反ることおよび成形後に成形品が変形することが抑制されることに加えて、成形品の密度が一様化するという効果が得られる。一般に、従来のシステムでは、せん断熱の発生が原因で温度および粘性が非一様であるとともにコールド・スラグを取り除く必要があるため、例えば約20,000psiから約30,000psiまでの範囲内の高い射出成形圧が必要である。このことが原因で、成形品の密度のばらつきおよび成形品の変形が大きい。従来のシステムでは、大きな差圧が、ノズル近傍の領域と、モールド・キャビティ内の領域との間に存在するかもしれず、よって、その差圧により、低い一様性を有する複数の成形品が製造されてしまうかもしれない。
【0043】
図1は、射出成形システムを示す断面図であり、ここでは、ETF射出成形装置、ETF射出成形機またはETF射出成形システムと称され、この射出成形システムは、スクリュー・チップ102を有し、そのスクリュー・チップ102は、この書類に開示されている複数の実施態様に従い、モールド112に嵌め込まれた(fit into、内部に嵌め合わせられた)ノズル108のシャットオフまたは(or、すなわち)閉塞のために作動することが可能である。図1においては、スクリュー・チップ102が、モールド112によって形成されるモールド・キャビティ内に材料が流入することを許可する開いた位置(open position、開位置)にある。図1に示すその開位置においては、スクリュー・チップ102が、ノズル108から離間しており、それにより、この書類において溶融樹脂と称されるかもしれない材料116が、ノズル108内に形成された開口部114を通過して流れることが許可される。
【0044】
図1に示す例においては、ノズル108が、モールド112に装着されたノズル・インサート(nozzle insert、モールドに、インサート成形によって配置されたノズル)として形成されている。図1においては、ノズル108が、少なくとも部分的に、モールド112の入口またはインレットの内部に収容されるとともに、モールド112に気密に(in a sealed engagement、シールが形成される係合状態で、気密状態で、封止される状態で)係合している。ノズル108は、周縁フランジ(peripheral flange)を有してもよく、その周縁フランジは、モールド112によって形成された入口またはインレットの内部にノズル108が完全に挿入されたときに、モールド112に突き当たる。その周縁フランジは、ノズル108とモールド112との間のシール係合状態に寄与してもよい。図1を参照するに、開口部114が、ノズル108内に形成されるとともに、当該射出成形システムのバレル106の内室から、モールド112によって形成されたモールド・キャビティ内に材料116を射出するための通路を提供する。図1に示すように、スクリュー・チップ102がノズル108から離間すると、溶融樹脂116がスクリュー・チップ102の周りを旋回しつつ流れ、ノズル108の開口部114を通過し、そして、モールド112によって形成されたモールド・キャビティ内に流入してもよい。後にさらに詳述するように、溶融樹脂116の流れは、押出スクリュー104の回転によって生起されてもよい。
【0045】
引き続いて図1を参照するに、押出スクリュー104は、バレル106内に配置されてもよい。押出スクリュー104は、スクリュー・チップ102を有してもよく、そのスクリュー・チップ102は、ノズル108のうち開口部114の近傍に位置する部分の形状に適合するように構成されるかまたは適合する形状を有している。押出スクリュー104は、バレル106内に配置され、また、例えば、時計方向および反時計方向という2方向にバレル106内において回転してもよい。いくつかの実施態様においては、押出スクリュー104が、軸線118に沿って、かつ、開口部114に向かって軸方向に移動するとともに、ノズル108の開口部114から離間するように逆向きに軸方向に移動してもよい。図1に示すように、バレル106の一端部122は、ノズル108に嵌め込まれて(fit inside)もよい。図示されている実施態様においては、ヒータ110が、バレル106の外面に装着されている。この実施態様においては、ヒータ110が、モールド112の外側に配置されている。いくつかの実施態様においては、ヒータ110が、バレル106の端部122まで延びてもよく、また、ノズル108に嵌め込まれて(fit inside、内部に嵌め合わせられて)もよい(図6参照)。
【0046】
図1に示すように、スクリュー・チップ102は、ノズル108の開口部114からある距離離れた位置において、ノズル108から離間しており、その位置は、材料116が開口部114を通過して、モールド112によって形成されたキャビティ内に流入することを許可する開位置である。図示されている実施態様のスクリュー・チップ102は、材料の流れを支援する角度付き遷移部(angled transition portion、傾斜した遷移部、傾斜部)を有する。その角度付き遷移部は、図1において矢印120で示すように、軸線118のような、押出スクリュー104の長軸に対して角度αを成すように形成されてもよい。その角度αは、そのモールドの用途に応じて異なってもよい。いくつかの実施態様においては、その角度αが、15°と45°との間の範囲内であってもよい。その角度が小さいほど、材料116が流れ易い(flow better、流動性が高い)かもしれないが、スクリュー・チップ102が大形化し易い(increase the dimension、長さ方向に大形化し易い)かもしれない。望ましくは、角度αは、20°と40°との間の範囲内であってもよく、より望ましくは、角度αは、25°と35°との間の範囲内であってもよい。
【0047】
スクリュー・チップ102は、軸方向に延びてノズル108内に到達し、そのノズル108に正確に嵌め込まれ(fit precisely inside)、それにより、ノズル108をシールして開口部114を閉塞し、それにより、材料116が開口部114を通過して流れることを制限してもよい。いくつかの実施態様においては、スクリュー・チップ102が、軸線118に沿って開口部114に向かって移動する。スクリュー・チップ102は、新たな溶融樹脂116がモールド112に進入することを阻止するためにノズル108の開口部114をシールすることが可能である。スクリュー・チップ102は、従来の射出成形プロセスのうちの復元押出段階に先立ち、通常であればコールド・スラグを形成してしまうことになる溶融樹脂116を押し退ける(displace)。
【0048】
スクリュー・チップ102の寸法関係(the dimension、寸法、サイズなど)の一例として、そのスクリュー・チップ102は、モールド112のモールド・キャビティ内への材料流れを可能にするために、ノズル108からある距離離れた位置に移動してもよい。例えば、その距離は、約0.25インチであってもよい。開口部114は、スクリュー谷径に応じた直径を有する(proportional to)ものであってもよい。開口部114は、0.25インチの直径を有し、一方、押出スクリュー104は、0.5インチの内径(inner diameter、スクリュー谷径など)124を有してもよい。バレル106は、0.75インチの内径と、1.0インチの外径とを有してもよい。スクリュー・チップ102が前記軸方向に対して成す角度αは、約30°であってもよい。当業者であれば理解されることは、上述のノズル・インサート、バレルおよびスクリューの寸法および形状は、多様であるということである。
【0049】
シリンダ(図示しない)のようなサポート(support、支持体)を、押出スクリュー104の後端部の位置であって、スクリュー・チップ102が位置する前端部とは反対側の位置に配置してもよい。1回の射出サイクルが開始すると、前記サポートは、押出スクリュー104の後端部から離間し(released、リリースし、退避し)、それにより、押出スクリュー104が後退することを可能にしてもよい。押出スクリュー104が回転し始まると、溶融樹脂116が開口部114を通過してモールド112内に射出ないしは押し込まれるようにノズル108を開口させるために、スクリュー・チップ102が即座に軸方向に後退してもよい。
【0050】
前記射出サイクルが完了すると、すなわち、例えば、モールド112が充填される(filled、充満される)と、スクリュー・チップ102がノズル108を閉塞するかまたはシャットオフするまで、押出スクリュー104が逆回転して自身を軸方向に前進させる。前記サポートまたはシリンダは、ノズル108のシャットオフまたはシールを確保するために、押出スクリュー104が逆転している間、前進するように起動されてもよい。
【0051】
ノズル108の開口部114の開口および閉塞を行うためにスクリュー・チップ102がノズル108に対して相対的に軸方向に移動することに加えてかまたはそれに代えて、ノズル108の開口部114の開口および閉塞を行うためにノズル108をスクリュー・チップ102に対して相対的に軸方向に移動させてもよい。いくつかの実施態様においては、バレル106がノズル108に装着され(attached、別部品として装着され、合体させられ)、また、そのバレル106が、スクリュー・チップ102に対して軸線118に沿って軸方向に移動可能であり、それにより、ノズル108をスクリュー・チップ102に対して相対的に移動させる。バレル102は、閉位置から、スクリュー・チップ102に対して相対的に前進し(moved forward、スクリュー・チップ102の前方に移動し)、それにより、ノズル108をスクリュー・チップ102から離間させる向きに移動させるとともにノズル108の開口部114を開口させ、それにより、材料が開口部114を通過して、モールド112によって形成されたキャビティ内に流入することを可能としてもよい。バレル102は、その現在の開位置から、スクリュー・チップ102に対して相対的に後退し(moved rearward、スクリュー・チップ102の後方に移動し)、それにより、ノズル108をスクリュー・チップ102に係合する状態となるように移動させてノズル108の開口部114を閉塞し、それにより、材料116が開口部114を通過して流れる(flow through the opening 114、開口部114から流出する) ことを阻止してもよい。バレル106は、バレル106を開位置と閉位置とに移動させるシリンダであって、バレル106の開位置においてノズル108をモールド112に対してシールするためにバレル106を加圧する(asserts pressure、押し付ける)ものに、そのシリンダと一緒に作動するように(operably、そのシリンダと連動するように)連結してもよい。そのシリンダは、バレル106を往復運動させ、それにより、バレル108を開位置と閉位置とに移動させてもよい。いくつかの実施態様においては、押出スクリュー104が軸方向位置に関して固定されており、その押出スクリュー104は、材料116をノズル108の開口部114を通過してモールド112によって形成されたキャビティ内に押し込むためにバレル106が開位置にある場合にそのバレル106内において回転する(rotate、正回転する)。
【0052】
いくつかの実施態様においては、スクリュー・チップ102が、押出スクリュー104とは別部品であってもよい。図2は、この書類に開示されている複数の実施態様に従う押出スクリュー・チップを示す斜視図である。図示するように、スクリュー・チップ200が、ノズル108の開口部114に形状的に適合する(match)スクリュー先端部(screw tip portion)202を有する。そのスクリュー先端部202は、任意の形状であって、特に、円形、正方形、長方形および長円形を含むものを有するディスク状またはプレート状を成してもよい。スクリュー・チップ200は、ねじ切りされていない円筒部206を有してもよい。スクリュー・チップ200は、角度付き遷移部(angled transition portion、傾斜部)204であってスクリュー先端部202を円筒部206に連結するものを有してもよい。その角度付き遷移部204は、15°と45°との間の範囲内の角度βを有してもよい。その角度が小さいほど材料が流れ易い(flow better、流動性が高い)かもしれないが、スクリュー・チップ200が大形化し易い(increase the tip dimention、スクリュー・チップ200が長さ方向に大形化し易い)かもしれない。望ましくは、角度βは、20°と40°との間の範囲内であってもよく、より望ましくは、25°と35°との間の範囲内であってもよい。
【0053】
スクリュー・チップ200は、種々の方式であって、特に、螺合による係合、ピン留めによる係合またはスナップ・フィット(snap-fit、材料の弾性を利用して部品同士を嵌め込んで固定する方法)による係合を含むものにより、押出スクリュー104に装着(atttached、別部品として装着、合体)してもよい。一例として、スクリュー・チップ200は、ねじ切りされた円筒部210を有してもよく、その円筒部210は、外ねじ部(outer threads、おねじ部)であって、押出スクリュー104のうち、それの一端部の近傍の部分の内ねじ部(inner threads、めねじ部)に形状的に適合するものを有し、それにより、スクリュー・チップ200が押出スクリュー104の前記一端部に装着されることが可能となる。スクリュー・チップ200は、中央フランジ部208を、ねじ切りされていない円筒部206と、ねじ切りされた円筒部210との間の位置に有してもよい。その中央フランジ部208は、スクリュー・チップ200を押出スクリュー104上に適切な位置に位置決めするために、ねじ切りされていない円筒部206と、ねじ切りされた円筒部210との間の位置から、半径方向に延び出てもよい。
【0054】
スクリュー・チップ200は、図3A図3Cに示すように、ノズル300に嵌め込まれる(fit into)ように構成してもよい。図3Aは、この書類に開示されている複数の実施態様に従うノズル300を示す前方斜視図である。図3Bは、図3Aに示すノズル300を示す正面図である。図3Cは、図3Aに示すノズル300を示す後方斜視図である。ノズル300は、開口部302を有するノズル先端部306を有してもよく、その開口部302により、材料がモールド内に射出されることが可能となる。開口部302は、図示するように円形状を成してもよく、他の任意の形状を成してもよい。
【0055】
ノズル300は、種々の方式であって、特に、螺合による係合、ピン留めによる係合またはスナップ・フィット(snap-fit、材料の弾性を利用して部品同士を嵌め込んで固定する方法)による係合を含むものにより、バレル(例えば、図4においては、バレル402)に装着(attached、別部品として装着、合体)してもよい。一例として、ノズル300は、ねじ切りされたバレル部304を有してもよく、そのバレル部304は、外ねじ部(outer threads、おねじ部)であって、バレル402のうち、それの一端部の近傍に位置する部分の内ねじ部(inner threads、めねじ部)に形状的に適合するものを有し、それにより、ノズル300が前記バレルの前記一端部に装着されることが可能となる。ノズル300は、ノズル先端部306とねじ切りされたバレル部304とを互いに連結するフランジ部308を、ノズル先端部306とバレル部304との間の位置に有してもよい。フランジ部308およびノズル先端部306は、モールドに嵌め込まれる(fit into、内部に嵌め合わせられる)ように構成されてもよい。
【0056】
図4は、図2に示すスクリュー・チップ200であって、この書類に開示されている複数の実施態様に従い、図3A図3Cに示すノズル300のシャットオフまたは閉塞を行うものを示す断面図である。図4は、スクリュー・チップ200がノズル300の開口部302を閉塞する位置に配置されていることを示している。図示するように、スクリュー・チップ200のうち、ねじ切りされた円筒部210の前記外ねじ部を、押出スクリュー404の一端部において、その押出スクリュー404の前記内ねじ部に締め付けることにより、スクリュー・チップ200の一端部が押出スクリュー404に装着されている(attached、合体させられている)。図示されている実施態様においては、スクリュー・チップ200のうちの中央フランジ部208が、押出スクリュー404のうちの前記一端部に突き当てられている。
【0057】
スクリュー・チップ200がノズル300の開口部302をシールすることが可能であるように、スクリュー先端部202は、開口部302の形状に適合する形状を有してもよく、一方、スクリュー・チップ200のうちの遷移部204は、ノズル先端部306の側壁の内面の形状に適合する形状を有してもよい。図4に示すように、溶融樹脂116は、スクリュー・チップ200のうちのチップ先端部202および遷移部204により、ノズル300の開口部302から離れるように押し退けられる。
【0058】
引き続いて図4を参照すると、ノズル300は、種々の方式により、バレル402の一端部に装着されてもよい。例えば、ノズル300のうち、ねじ切りされたバレル部304の前記外ねじ部を、バレル402のうち、それの一端部の近傍に位置する部分の前記内ねじ部406に締め付けることにより、ノズル300をバレル402の前記一端部に装着してもよい。ノズル300のうちのフランジ部308は、バレル402の前記一端部に押し付けられている(against、もたれさせられている)。
【0059】
図4に示すように、小さいクリアランス(clearance、空隙)412がバレル402と押出スクリュー404との間に存在する。そのクリアランス412は、押出スクリュー404がバレル402内において自由に回転することを容易にしてもよい。そのクリアランス412は、材料116がバレル402と押出スクリュー404との間においてせん断されることを高いレベルでまたは実質的に防止するのに十分な大きさを有してもよい。
【0060】
いくつかの実施態様においては、押出スクリュー404を、ノズル300を開口させるために、回転させて(正回転させて)、短い軸方向距離だけ後退させてもよい。その押出スクリュー404は、プラスチックまたは任意の他の材料のような材料によって充填されている(filled、充満されている)モールド112によって押出サイクルが停止させられる場合にノズル300を閉塞するかまたはシャットオフするために前記短い軸方向距離だけ前進するために逆回転させてもよい。押出スクリュー404の軸方向移動に加えてかまたはそれに代えて、バレル402を、ノズル300を開口させるために押出スクリュー404に対して相対的にある軸方向距離だけ前進させてもよいし、また、ノズル300を閉塞するために押出スクリュー404に対して相対的にある軸方向距離だけ後退させてもよい。
【0061】
引き続いて図4を参照すると、材料すなわち樹脂116を加熱するために、電気ヒータのような複数のバンド・ヒータ110をバレル402の外側に配置してもよい。押出スクリュー404は、樹脂116をさらに加熱するために抵抗式ヒータ408または他の熱源が押出スクリュー404内に配置されるように、内側に中空部を有してもよい。押出スクリュー404は、熱伝導率を高めるために、真鍮のような高熱伝導性材料によって形成してもよい。
【0062】
いくつかの実施態様においては、磁気バレルまたは磁気スクリューを用いることにより、誘導熱伝導(inductive heat conduction)を発生させてもよい。電気ヒータより早い応答時間の実現を容易にするために誘導加熱器を用いてもよい。例えば、この押出充填式(ETF)の射出成形装置は、バレル402および押出スクリュー404を即座に(instantly、迅速に)加熱するために、誘導加熱器を、磁気バレル・セクションおよび/または磁気スクリューと共に用いるものであってもよい。いくつかの実施態様においては、バレル402および/または押出スクリュー404が、早い応答時間の実現をさらに容易にするために、少なくとも磁気部分(magnetic portion)または磁気セクション(magnetic section)を有するものであってもよい。
【0063】
このETF射出成形システムは、従来のシステムより、材料純度レベル、材料清浄度、汚染度、樹脂品質グレード、または不明な提供元(unknown resources)に対する感度が鈍感である。成形のための材料としては、とりわけ、アモルファス熱可塑性プラスチック(amorphous thermoplastics)、繊維強化プラスチック、再生された熱可塑性プラスチック(recycled thermoplastics)、工業目的で使用された後に再生された樹脂(post-industrial recycled resins)、消費者によって消費された後に再生された樹脂(post-consumer recycled resins)、混合された(mixed、ミックスされた)および混合された(comingled、コミングルされた)熱可塑性樹脂、天然樹脂(organic resins)、有機食品化合物(organic food compounds)、炭水化物系樹脂(carbohydrate based resins)、糖系化合物(sugar-based compounds)、ゼラチン(gelatin)、プロピレン・グリコール化合物(propylene glycol compounds)、でんぷん系化合物(starch based compounds)、および金属射出成形(metal injection molding)(MIM)フィードストック(feedstocks)がある。この材料は、複数のペレット、複数のフレークまたは任意の不規則形状という形態を有してもよい。例えば、混合された(mixed、ミックスされた)および混合された(comingled、コミングルされた)熱可塑性樹脂のスクラップ材であって現在、埋立て用廃棄物として処分されるものを、このETF射出成形法に用いてもよい。
【0064】
射出成形のために、前記ノズルがモールドとバレルとの間に装着される(fit between、嵌め合わせられる)。いくつかの実施態様においては、前記ノズルを、図1に示すように、単一の部品または部分としてもよい。いくつかの実施態様においては、前記ノズルを、複数の部品を別々に製造する方が容易であるかもしれないため、少数の別々の部品を組み立てた1つの部分としてもよい。前記ノズルは、種々の材料から形成してもよい。いくつかの実施態様においては、前記ノズルが、金属によって形成される。
【0065】
図5は、この書類に開示されている複数の実施態様に従うノズルを組立前の状態で示す斜視図である。ノズル500であって、モールド内に組み込まれ、この明細書においてはノズル・インサートと称されるかもしれないものが、モールド・ゲート504を有し、そのモールド・ゲート504は、前記材料をモールド内に射出するための入口である。そのモールド・ゲート504は、バレル形状(barrel shape、たる形状)を成すように形成されてもよく、そのバレル形状は、第1バレル部510であって、第2バレル部512より小径であるものを有する。ノズル500は、モールドねじ部506であって、この明細書においてはモールド・インサートと称されるものを有してもよい。そのモールドねじ部506は、モールド・ゲート504を包囲する(enclose、囲む、覆う、外周側から覆う)ものであってもよいし、また、前記モールドに装着されてもよい。
【0066】
ノズル500は、モールド・コアまたはモールド・コア組立体502を有してもよく、それらモールド・コアまたはモールド・コア組立体502は、複数の内側寸法および複数の外側寸法を有する種々の部分により、バレル形状またはチューブ形状を成すように形成してもよい。図6に示すように、モールド・コア組立体502は、モールド・ゲート504を包囲する(enclose、囲む、覆う、外周側から覆う)ものであってもよく、また、モールド・ゲート504とモールドねじ部506との間に配置してもよい。
【0067】
モールド・コア組立体502は、第1端部514を有してもよく、その第1端部514は、モールド・ゲート504の外径より大径である内径と、モールドねじ部506の内径より小径である外径とを有する。図6に示すように、モールドねじ部506は、モールド・コア組立体502の第1端部514の外側に配置するか、または、その第1端部514を包囲して(surround、囲む、覆う、外周側から覆う)もよい。モールドねじ部506は、モールドに装着されるように構成してもよい。図6に示すように、モールド・ゲート504は、モールド・コア組立体502の内側に配置してもよい。
【0068】
モールド・コア組立体502は、他の部分より大きい(larger)外形寸法または外径を有する第2端部520を、その第2端部520が、ノズル500が前記モールド内に配置されたときにストッパとして作用するように、有してもよい。その第2端部520は、成形のために、前記モールドに押し付けられる状態で配置してもよい。
【0069】
モールド・コア組立体502は、第1中央遷移部516を有してもよく、その第1中央遷移部516は、モールド・ゲート504を包囲する(surround、囲む、覆う、外周側から覆う)ために、そのモールド・ゲート504の第2バレル部512の外径に近い(close、外径と実質的に一致する)内径を有する。図6に示すように、モールド・ゲート504の第1バレル部510は、モールド・コア組立体502の第1端部514の内側に配置してもよく、また、モールド・ゲート504の第2バレル部512は、モールド・コア組立体502の第1中央遷移部516の内側に配置してもよい。モールド・ゲート504の第2バレル部512は、モールド・ゲート504がモールド・コア組立体502に着座しているときにモールド・コア組立体502の第1端部514に突き当たってもよい。図6に示すように、モールドねじ部508は、モールド・コア組立体502の第1端部514を包囲する(enclose、囲む、覆う、外周側から覆う)ものであってもよいし、また、モールド・コア組立体502がモールドねじ部508内に挿入されたときにモールド・コア組立体502の第1中央遷移部516に突き当たってもよい。その第1中央遷移部516は、モールドねじ部508からモールド・コア組立体502の第2中央遷移部518までの平滑な(smooth、緩い傾斜の)遷移部を形成するために、角度付き外面(angled outer surface、傾斜付き外面)を有してもよい。
【0070】
いくつかの実施態様においては、スクリュー・チップ102を押出スクリュー104に、それらが単一の部品を成すように組み込んでもよい。図6は、図2に示す組立品としての(assembled、押出スクリュー104に組み付けて使用される方式の)スクリュー・チップ(the screw tip)と、そのスクリュー・チップによってシールされるノズル500であって図5に示すものとを示す断面図である。図6に示す実施態様においては、前記スクリュー・チップが、押出スクリュー604から分離した別部品ではなく、このスクリュー・チップは、図4に示す実施態様のそれとは異なる。押出スクリュー604は、その内部にヒータを有しないように中実部品であってもよく、この押出スクリュー604は、図4に示す実施態様のそれとは異なる。
【0071】
図6に示すように、モールド・ゲート504の第1バレル部510は、バレル602内の押出スクリュー604の先端部(tip portion、スクリュー・チップ)608を塞ぐ(enclose、囲む、覆う、封止する、包囲する、エンクローズする)ように構成してもよい。モールド・ゲート504の第2バレル部512は、部分的に押出スクリュー604を包囲する(enclose、囲む、塞ぐ、覆う、封止する、エンクローズする)ために、第1バレル部510より大きい寸法を有してもよい。
【0072】
図6に示すように、モールド・コア組立体502は、バレル602の外側にあるヒータ606を包囲する(enclose、囲む、覆う、外周側から覆う、エンクローズする)ものであってもよく、これは、図1に示す実施態様のそれとは異なる。モールド・コア組立体502の第2端部520は、バンド・ヒータ606を包囲するために、そのバンド・ヒータ606より大径の内径を有してもよい。モールド・コア組立体502の第2中央遷移部518は、ヒータ(the heater、バンド・ヒータ)606を包囲する(enclose、囲む、覆う、外周側から覆う、エンクローズする)ために、モールド・コア組立体502の第1中央遷移部516より大きい内側寸法または内径を有してもよい。
【0073】
図7Aは、閉位置700Aにあるノズル708を示しており、その閉位置700Aにおいては、スクリュー・チップ712がノズル708を閉塞するかまたは(or、すなわち)シャットオフする。前述のように、ノズル708を閉塞するために、押出スクリュー702をノズル708に向かって前進させてもよい。押出スクリュー702が前進するとき、スクリュー・チップ712は、ノズル708の側壁内に嵌り合い(fit into、嵌め込まれ)、それにより、溶融材料をシールして、その溶融材料がモールド内に流入することを阻止し、さらに、コールド・スラグの形成を阻止する。これに代えて、ノズル708を閉塞するために、バレル710を押出スクリュー702に対して後退させ(moved rearward、押出スクリュー702の後方に移動させ)、それにより、バレル710に装着されているノズル708をスクリュー・チップ712に接近させてスクリュー・チップ712を有効にし(engage、作用状態にし)、それにより、溶融材料をシールして、その溶融材料がノズル708から流出することを阻止してもよい。
【0074】
図7Bは、開位置700Bにあるノズル708を示している。前述のように、ノズル708を開口させるために、押出スクリュー702をノズル708から離間する向きに後退させてもよい。射出成形が開始されるとき、サポート(図示しない)であって、押出スクリュー702の背後に位置する小形のシリンダのようなものを退避させ(release、取り外し)てもよい。押出スクリュー702が最初に(initially、初期段階において)回転して(rotate、正回転して)、バレル710内の材料を進行させる場合、スクリュー・チップ712をノズル708から小距離だけ後退させ、それにより、ノズル708を開口させてもよい。ノズル708が開位置700Bにあるとき、押出スクリュー702は、モールドが充填される(filled、充満される)までそのモールド内に材料を押し込むためにバレル710内において回転する(rotate、正回転する)。換言すれば、今回のショット・サイズは、従来の射出成形システムのように不変ストロークであることを理由に制限されることはない。このETF射出システムは、任意のサイズのモールド・キャビティを充填する(fill、充満させる)ために連続的にプラスチックを押し出すことが可能である。
【0075】
モールド・キャビティが充填される(filled、充満される)と、スクリュー・チップ712をノズル708に押し付けるために押出スクリュー702を前進させるために、スクリュー回転(the screw rotation、押出スクリュー702の回転)を逆向き化(reversed、逆回転)させてもよく、これにより(which、その逆回転により)、バレル710およびそのバレル710内の材料が減圧される(decompressed、圧縮状態から解放される)。同時に、スクリュー・チップ712がノズル708の内部において適切に着座することを保証するために、押出スクリュー702の後部を加圧してもよい。これに代えて、ノズル708を開口させるために、バレル710を、押出スクリュー702に対して前進させ(moved forward、押出スクリュー702の前方に移動させ)、それにより、ノズル708をスクリュー・チップ712から離間させてそのスクリュー・チップ712を無効にし(disengage、非作用状態にし)、それにより、溶融材料がバレル710の内室から、ノズル708を通過して、そのノズル708に対向する(is placed against)モールド内に流入することが許可される。
【0076】
このETF射出成形システムを用いてある部品を成形するための準備のために、前記押出スクリューおよび/または前記バレルを、前記ノズルをモールドのゲートに押し付けるために移動させてもよい。前記ホッパは、成形されるべき材料で充填してもよい。その材料は、複数のペレット、複数のフレークまたは任意の不規則形状という形態を有してもよい。前記ホッパは、水または他の冷却剤によって冷却してもよい。材料が前記ホッパから前記バレル内に充填されるにつれて、その材料を溶融させるために、1または複数のヒータを始動させてもよい。図1および図6に示すように、その材料は、前記バレルの内面と、前記押出スクリューの外面との間に存在する。
【0077】
図8は、この書類に開示されている複数の実施態様に従うETF射出成形システムを用いてある部品(a part、1個の部品、1個の成形品、部品、成形品など)を成形するための複数のステップを示すフローチャートである。方法800が、工程802においてモールドを型締めする(clamp、クランプする)型締工程を有する。その型締工程は、種々の方式で達成することが可能であり、それら方式としては、気体圧力に基づく(pneumatic)型締力(例えば、駆動システムに基づく空気圧)、メカニカルな型締力(例えば、機械式型締部)および/または電気に基づく型締力(例えば、サーボモータ系駆動システム)を作用させることを含むが、これらに限定されない。空気圧を用いるいくつかの実施態様においては、その空気圧が、前記モールドのサイズに応じて異なるかもしれない。いくつかの実施態様においては、前記射出成形システムが、前記モールド・キャビティ内の圧力と等しい圧力を発生させるか、または、前記モールド・キャビティ内の圧力よりわずかに高い射出圧、例えば、5-10%高い射出圧を発生させてもよい。いくつかの実施態様においては、前記空気圧が、90psiから110psiまでの範囲を有してもよい。前記モールドは、種々の材料によって形成してもよく、それら材料としては、アルミニウムまたは鋼のような金属がある。前記押出作動において使用される圧力が低圧であるため、アルミニウム製モールドを当該ETF射出成形システムに用いることが可能である。従来の射出成形システムにあっては、押出作動に必要な圧力が高圧であるため、鋼製モールドが典型的に用いられる。
【0078】
方法800は、工程806において、前記ノズルを開口させるために前記押出スクリューを回転させるためにモータを起動させる起動工程を続いて行う。これに代えて、前述のように、前記バレルを前記押出スクリューに対して相対的に移動させることにより、前記ノズルを開口させてもよい。前記モータは、前記押出スクリューの設計条件によって決まる時計方向または反時計方向のいずれかである一方向に前記押出スクリューを回転させるために前記押出スクリューの一端部に連結されてもよい。方法800は、工程810において、溶融材料を前記モールド内に押し込むために前記押出スクリューを回転させる(rotate、正回転させる)回転工程を有してもよい。前記モールドが充填される(filled、充満される)と、工程814において、前記モータは、前記ノズルを閉塞するために前記スクリュー・チップを前進させるために、前記押出スクリューの回転方向が逆向きにされてもよい。これに代えて、前述のように、前記バレルを前記押出スクリューに対して相対的に移動させることにより、前記ノズルを閉塞してもよい。工程818において、前記溶融材料は、前記モールド内において冷却されるために時間を必要とするかもしれない。その冷却時間は、種々の値を取り得、例えば、数秒以内の冷却がある。冷却後、工程822において、部品を取り出すことが可能となるように前記モールドを型開きする(unclamp、クランプを解除する、アンクランプする)。前記モールドは、種々の方式で型開きされてもよく、その方式として、前記モールドに作用する空気圧を解除する工程があり得る。
【0079】
以上、いくつかの実施態様を詳細に説明してきたが、当業者によって理解されることは、本発明の主旨から逸脱することなく、種々の変形、いくつかの他の構成およびそれらの均等物を使用してもよいということである。さらに、本発明を不必要に不明りょうにすることを防止するために、多数の周知の方法および要素が説明されていない。したがって、上述の詳細な説明を、本発明の範囲を限定するものとして解釈すべきではない。ここに開示されているすべての特徴は、それぞれ単独でか、または、いくつかの特徴についての種々の組合せという形態において用いることが可能である。
【0080】
当業者であれば理解されることは、この書類に開示されているいくつかの実施態様は、例としてであって、本発明の範囲を限定することによってではなく、いろいろなことを教えているということである。したがって、前述の発明の詳細な説明の欄に含まれるか、または添付された図面に示される事項は、本発明を説明するものとして解釈すべきであって、本発明の範囲を限定するという意味で解釈すべきではない。後述の特許請求の範囲は、この書類に記載されている上位概念的な(generic、包括的な)または下位概念的な(specific、個別具体的な)特徴のすべてを包含することを意図されており、このことは、今回の方法およびシステムの範囲についてのすべての陳述についても同様であり、それら陳述は、言葉使いの問題として、それら(there、上位概念的な特徴および下位概念的な特徴)の間に存在すると言われるかもしれない。
【0081】
本発明によれば、さらに、次のいくつかの態様が得られる。
【0082】
(1) 射出成形装置であって、
バレルと、
そのバレルの一端部を塞ぐとともに、前記バレルの内室と流体的に連通する開口部を形成するノズルと、
前記バレルの内室に少なくとも部分的に配置されるとともに、前記バレルに対して相対的に回転可能である押出スクリューであって、前記ノズルの前記開口部内にコールド・スラグが形成されることを阻止するように構成されたスクリュー・チップを有するものと
を含み、
前記バレルと前記押出スクリューとの間の相対的な軸方向移動が、前記ノズルの前記開口部の開口と閉塞とをそれぞれ、前記ノズルの前記開口部を通過する材料の流れの許可と阻止とを行うために行い、
前記スクリュー・チップは、
前記ノズルの外面まで延びて前記ノズルの前記開口部をシールするように構成された円柱状先端部と、
その円柱状先端部から軸方向後向きにかつ半径方向外向きに延びる傾斜部であって、前記ノズルのうち、前記開口部を包囲する部分をシールするように構成されたものと
を含む射出成形装置。
【0083】
(2) 前記スクリュー・チップおよび前記押出スクリューは、単一部品として形成されている態様1に記載の射出成形装置。
【0084】
(3) 前記スクリュー・チップは、前記押出スクリューとは別部品として形成されるとともに、その押出スクリューの一端部に装着されている態様1に記載の射出成形装置。
【0085】
(4) 前記ノズルは、前記バレルに装着されている態様1ないし3のいずれかに記載の射出成形装置。
【0086】
(5) 前記バレルは、前記スクリュー・チップが前記ノズルの前記開口部を閉塞する第1位置と、前記スクリュー・チップが前記ノズルの前記開口部から離間している第2位置との間を軸方向に移動可能である態様4に記載の射出成形装置。
【0087】
(6) 前記ノズルは、前記バレルの前記一端部に突き当たる態様1ないし3のいずれかに記載の射出成形装置。
【0088】
(7) 前記押出スクリューは、前記スクリュー・チップが前記ノズルの前記開口部を閉塞する第1位置と、前記スクリュー・チップが前記ノズルの前記開口部から離間している第2位置との間を軸方向に移動可能である態様1ないし4および6のいずれかに記載の射出成形装置。
【0089】
(8) 装置であって、
バレルと、
そのバレル内に設けられた押出スクリューと、
前記バレルに連結されるとともに成形材料を前記バレル内に充填するように構成されたホッパと、
前記バレルの外側に配置された1または複数のヒータと、
ノズルであって、先端部と、前記バレルに連結されるように構成されたバレル連結部と、それら先端部およびバレル連結部の間に設けられた中央部とを有し、当該ノズルの前記先端部は、前記成形材料をモールド・キャビティ内に射出するための開口部を有するものと、
前記押出スクリューに連結されたスクリュー・チップと
を含み、
そのスクリュー・チップは、前記ノズルの前記先端部内に嵌め込まれるとともに、コールド・スラグが前記開口部内に形成されることを阻止するために前記成形材料を前記ノズルの前記先端部内の前記開口部から押し退けるように構成され、
そのスクリュー・チップは、前記ノズルのシールと開口とを行うために前記ノズル内において軸方向に移動するように構成され、
前記スクリュー・チップは、さらに、
前記ノズルの前記先端部の外面まで延びて前記ノズルの前記先端部内の前記開口部をシールするように構成された円柱状先端部と、
その円柱状先端部から軸方向後向きにかつ半径方向外向きに延びる傾斜部であって、前記ノズルの前記中央部をシールするように構成されたものと
を含む装置。
【0090】
(9) 前記スクリュー・チップの前記傾斜部は、前記押出スクリューの直径から、前記ノズルの前記先端部の前記開口部に適合する前記円柱状先端部の直径であって前記押出スクリューの直径より小径であるものまで遷移する態様8に記載の装置。
【0091】
(10) 前記傾斜部は、前記軸方向に対して15°から45°までの範囲内の角度を有する態様9に記載の装置。
【0092】
(11) 前記ノズルの前記先端部の前記開口部は、前記成形材料が前記モールド・キャビティ内に流入することを容易にするために、前記押出スクリューの直径に応じたサイズを有する態様8ないし10のいずれかに記載の装置。
【0093】
(12) 前記ノズルの前記バレル連結部は、前記バレルのうち、それの一端部の近傍にあるねじ部に装着されるように構成されたねじ部を有する態様8ないし11のいずれかに記載の装置。
【0094】
(13) 前記スクリュー・チップは、前記押出スクリューのうち、それの一端部の近傍にあるねじ部に装着されるように構成されたねじ部を有する態様8ないし12のいずれかに記載の装置。
【0095】
(14) 成形品を製造する方法であって、
モールドを型締めする工程と、
押出スクリューの先端部を、ノズル内に形成された開口部から離間させることによって前記ノズルを開口させるノズル開口工程と、
前記モールドが充填されるまで、溶融した材料を前記モールド内に押し込むために前記押出スクリューを第1回転方向に回転させる工程と、
前記押出スクリューの前記先端部を、前記ノズルをシールする状態に移行させることにより、前記ノズルを閉塞するノズル閉塞工程と、
前記成形品を取り出すために前記モールドを型開きする工程と
を含み、
前記ノズル開口工程は、前記押出スクリューを前記第1回転方向に回転させるとともに前記先端部と前記ノズルとを互いに離間するように軸方向に移動させる工程を含み、
前記ノズル閉塞工程は、前記溶融した材料を減圧するために前記押出スクリューを逆回転させるとともに前記先端部と前記ノズルとを互いに接触するように軸方向に移動させる工程を含む方法。
【0096】
(15) 前記ノズル開口工程は、前記押出スクリューを収容するバレルに装着されたノズルを前記押出スクリューの前記先端部から離間するように移動させるために、前記バレルを、前記押出スクリューに対して相対的に第1移動方向に移動させる工程を含み、
前記ノズル閉塞工程は、前記ノズルを前記押出スクリューの前記先端部に係合するように移動させるために、前記バレルを、前記押出スクリューに対して相対的に、前記第1移動方向とは逆向きの第2移動方向に移動させる工程を含む態様14に記載の方法。
【0097】
(16) 前記ノズル開口工程は、前記押出スクリューの前記先端部を前記ノズルから離間するようにバレル内において移動させる工程を含み、
前記ノズル閉塞工程は、前記押出スクリューの前記先端部を前記ノズルに接触するように前記バレル内において移動させる工程を含む態様14に記載の方法。
【0098】
(17) さらに、前記ノズルを開口させるのに先立ち、前記溶融した材料を形成するために、前記バレル内の材料を加熱する工程を含む態様15または16に記載の方法。
【0099】
(18) さらに、
ペレット状またはフレーク状を成す前記材料でホッパを充填する工程と、
前記バレル内の前記材料を加熱するのに先立ち、前記ホッパを冷却する工程と
を含む態様17に記載の方法。
【0100】
(19) さらに、前記モールド内の前記溶融した材料を硬化させるために、前記モールドを冷却する工程を含む態様14ないし18のいずれかに記載の方法。
【0101】
(20) 溶融した材料で充填されている前記バレル内の射出圧は、前記モールドによって形成されるモールド・キャビティ内の圧力と実質的に等圧であるか、または、その圧力より最大で10%高圧である態様15または16に記載の方法。
【0102】
(21) 前記材料は、アモルファス熱可塑性プラスチック(amorphous thermoplastics)、結晶性または半結晶性の熱可塑性プラスチック(crystalline or semi-crystalline thermoplastics)、未使用樹脂、繊維によって強化されたプラスチック、再生された熱可塑性プラスチック、混合された(mixed、ミックスされた)および混合された(comingled、コミングルされた)熱可塑性樹脂、天然樹脂(organic resins)、有機食品化合物(organic food compounds)、炭水化物系樹脂(carbohydrate based resins)、糖系化合物(sugar-based compounds)、ゼラチン(gelatin)、プロピレン・グリコール化合物(propylene glycol compounds)、でんぷん系化合物(starch based compounds)、ならびに金属射出成形(metal injection molding)(MIM)フィードストック(feedstocks)より成るグループから選択される態様14ないし20のいずれかに記載の方法。
【0103】
(22) ホッパと、スクリュー・チップを有する押出スクリューと、ノズルと、1または複数のヒータと、モータとを有する装置を用いて樹脂部品を製造する方法であって、
モールドを型締めする工程と、
溶融した材料を前記モールド内に押し込むために前記モータを起動させて前記押出スクリューを第1回転方向に回転させるとともに前記スクリュー・チップを前記ノズルから離間するように軸方向に移動させ、それにより、前記ノズルを開口させる工程と、
前記モールドが充填されるまで、前記溶融した材料を前記モールド内に押し込むために前記押出スクリューを前記第1回転方向に回転させる工程と、
前記溶融した材料を減圧するために前記押出スクリューを逆回転させるとともに前記スクリュー・チップを前記ノズルに接触するように軸方向に移動させ、それにより、前記ノズルを閉塞する工程と、
前記モールド内の前記溶融した材料を硬化させるために、前記モールドを冷却する工程と、
成形された部品を取り出すために前記モールドを型開きする工程と
を含む方法。
【0104】
(23) さらに、
前記ノズルを、前記モールドのゲートに押し付けられる位置に位置決めする工程と、
型締めに先立ち、前記ホッパからバレル内に充填された前記材料を溶融させるために、前記1または複数のヒータの電源を投入する工程と
を含む態様22に記載の方法。
【0105】
(24) さらに、
ペレット状またはフレーク状を成す材料でホッパを充填する工程と、
前記1または複数のヒータの電源投入に先立ち、前記ホッパを水で冷却する工程と
を含む態様22または23に記載の方法。
【0106】
(25) 前記モールドを型締めする工程は、90psiから110psiまでの範囲内にある空気圧を作用させる工程を含む態様22ないし24のいずれかに記載の方法。
【0107】
(26) 前記モールドを型開きする工程は、空気圧を解放する工程を含む態様22ないし25のいずれかに記載の方法。
【0108】
(27) 前記溶融した材料は、前記モールド内の圧力と等圧であるか、または、その圧力より最大で10%高圧である圧力を受ける態様22ないし26のいずれかに記載の方法。
【0109】
(28) 前記材料は、アモルファス熱可塑性プラスチック(amorphous thermoplastics)、結晶性または半結晶性の熱可塑性プラスチック(crystalline or semi-crystalline thermoplastics)、未使用樹脂、繊維によって強化されたプラスチック、再生された熱可塑性プラスチック、混合された(mixed、ミックスされた)および混合された(comingled、コミングルされた)熱可塑性樹脂、天然樹脂(organic resins)、有機食品化合物(organic food compounds)、炭水化物系樹脂(carbohydrate based resins)、糖系化合物(sugar-based compounds)、ゼラチン(gelatin)、プロピレン・グリコール化合物(propylene glycol compounds)、でんぷん系化合物(starch based compounds)、ならびに金属射出成形(metal injection molding)(MIM)フィードストック(feedstocks)より成るグループから選択される態様22ないし27のいずれかに記載の方法。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8