IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー エレクトロニクス インコーポレイティドの特許一覧

特許7420919無線通信システムにおいて端末が任意接続過程を行うための信号を送受信する方法及びそのための装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいて端末が任意接続過程を行うための信号を送受信する方法及びそのための装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/18 20090101AFI20240116BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20240116BHJP
   H04W 74/08 20240101ALI20240116BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20240116BHJP
【FI】
H04W52/18
H04W16/28
H04W74/08
H04W28/04 110
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022509718
(86)(22)【出願日】2020-07-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-17
(86)【国際出願番号】 KR2020010040
(87)【国際公開番号】W WO2021033946
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-02-22
(31)【優先権主張番号】10-2019-0100626
(32)【優先日】2019-08-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】イ チョンス
(72)【発明者】
【氏名】コ ヒョンス
【審査官】石原 由晴
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/229959(WO,A1)
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on 2-step RACH procedure[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #97 R1-1906051,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1906051.zip>,2019年05月03日
【文献】Nokia [TSG RAN WG1],LS Reply on 2-step RACH MsgA content and power control[online],3GPP TSG-RAN WG1#97 R1-1907948,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1907948.zip>,2019年05月20日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて端末が任意接続過程(Random Access Channel Procedure;RACH Procedure)のための信号を送受信する方法であって、
PRACH(Physical Random Access Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含むメッセージAを基地局に送信するステップと、
前記メッセージAに対する応答として、競争解決(contention resolution)に関連するメッセージBを前記基地局から受信するステップとを含み、
前記メッセージAに対する単一カウンターに基づいて、前記メッセージAの再送信が実行され、
前記PRACH及び前記PUSCHの中の前記PRACHに対する送信空間フィルターが前記メッセージAの再送信において変化することに基づいて、前記単一カウンターの値が維持される、信号送受信方法。
【請求項2】
前記PRACHに対する前記送信空間フィルターが前記メッセージAの再送信のために変更されないことに基づいて前記単一カウンターの値は増加する、請求項1に記載の信号送受信方法。
【請求項3】
前記方法は、前記メッセージAの最大再送信回数を指示する第1情報及び送信電力の設定が変更される臨界再送信回数を指示する第2情報を受信することをさらに含む、請求項1に記載の信号送受信方法。
【請求項4】
前記第2情報により指示される前記臨界再送信回数以下で前記メッセージAの再送信が行われることに基づいて、前記メッセージAの再送信のためのランピングステップサイズ(ramping step size)は、プリアンブルを含むMsg1の送信のためのランピングステップサイズと同一に設定される、請求項3に記載の信号送受信方法。
【請求項5】
前記第2情報により指示される前記臨界再送信回数を超えて前記メッセージAの再送信が行われることに基づいて、前記メッセージAの再送信のためのランピングステップサイズ(ramping step size)は、プリアンブルを含むMsg1の送信のためのランピングステップサイズとは異なるように設定される、請求項3に記載の信号送受信方法。
【請求項6】
前記第2情報により指示される前記臨界再送信回数は、前記第1情報により指示される前記メッセージAの最大再送信回数より少なく、1よりは多い、請求項3に記載の信号送受信方法。
【請求項7】
無線通信システムにおいて任意接続過程(Random Access Channel Procedure;RACH Procedure)のための信号を送受信するための装置であって、
少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される場合、前記少なくとも一つのプロセッサが特定の動作を実行するようにする命令(instructions)を格納する少なくとも一つのメモリと、を含み、
前記特定の動作は、
PRACH(Physical Random Access Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含むメッセージAを送信することと、
前記メッセージAに対する応答として、競争解決(contention resolution)に関連するメッセージBを受信することを含み、
前記メッセージAに対する単一カウンターに基づいて、前記メッセージAの再送信が実行され、
前記PRACH及び前記PUSCHの中の前記PRACHに対する送信空間フィルターが前記メッセージAの再送信において変化すること基づいて、前記単一カウンターの値が維持される、装置。
【請求項8】
前記PRACHに対する前記送信空間フィルターが前記メッセージAの再送信のために変更されないことに基づいて前記単一カウンターの値は増加する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記特定の動作は、前記メッセージAの最大再送信回数を指示する第1情報及び送信電力の設定が変更される臨界再送信回数を指示する第2情報を受信することをさらに含む、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記第2情報により指示される前記臨界再送信回数以下で前記メッセージAの再送信が行われることに基づいて、前記メッセージAの再送信のためのランピングステップサイズ(ramping step size)は、プリアンブルを含むMsg1の送信のためのランピングステップサイズと同一に設定される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第2情報により指示される前記臨界再送信回数を超えて前記メッセージAの再送信が行われることに基づいて、前記メッセージAの再送信のためのランピングステップサイズ(ramping step size)は、プリアンブルを含むMsg1の送信のためのランピングステップサイズとは異なるように設定される、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記第2情報により指示される前記臨界再送信回数は、前記第1情報により指示される前記メッセージAの最大再送信回数より少なく1よりは多い、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
無線通信システムにおいて任意接続過程(Random Access Channel Procedure;RACH Procedure)のための信号を送受信するための端末であって、
少なくとも一つの送受信機と、
少なくとも一つのプロセッサと、
前記少なくとも一つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される場合、前記少なくとも一つのプロセッサが特定の動作を実行するようにする命令(instructions)を格納する少なくとも一つのメモリとを含み、
前記特定の動作は、
PRACH(Physical Random Access Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含むメッセージAを基地局に送信することと、
前記メッセージAに対する応答として、競争解決(contention resolution)に関連するメッセージBを前記基地局から受信することを含み、
前記メッセージAに対する単一カウンターに基づいて、前記メッセージAの再送信が実行され、
前記PRACH及び前記PUSCHの中の前記PRACHに対する送信空間フィルターが前記メッセージAの再送信において変化することに基づいて、前記単一カウンターの値が維持される、端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は無線通信システムにおいて端末が任意接続過程を行うための信号を送受信する方法及びそのための装置に関し、より具体的には、無線通信システムにおいて端末が2-段階の任意接続過程を行う方法及びそのための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
時代の流れによってより多くの通信装置がより大きな通信トラフィックを要求することになり、既存のLTEシステムに比べて向上した無線広帯域通信である次世代5Gシステムが要求されている。NewRATと呼ばれる次世代5Gシステムでは、Enhanced Mobile BroadBand(eMBB)/Ultra-Reliability and Low-Latency Communication(URLLC)/Massive Machine-type Communications(mMTC)などに通信シナリオが区分される。
【0003】
ここで、eMBBはHigh Spectrum Efficiency、High User Experienced Data Rate、High Peak Data Rateなどの特性を有する次世代移動通信シナリオであり、URLLCはUltra Reliable、Ultra Low Latency、Ultra High Availabilityなどの特性を有する次世代移動通信シナリオであり(e.g.,V2X、Emergency Service、Remote Control)、mMTCはLow Cost、Low Energy、Short Packet、Massive Connectivityの特性を有する次世代移動通信シナリオである(e.g.,IoT)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は端末が2-段階の任意接続過程を行う方法及びそのための装置を提供する。
【0005】
本発明が遂げようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していない他の技術的課題は、以下の発明の詳細な説明から本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者には明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施例による無線通信システムにおいて、端末が任意接続過程(Random Access Channel Procedure;RACH Procedure)を行うための信号を送受信する方法であって、PRACH(Physical Random Access Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含むメッセージAを基地局に送信し、メッセージAに対する応答として、競争解決(contention resolution)に関連するメッセージBを基地局から受信し、メッセージAの再送信のための送信電力はこの送信電力に関連するカウンターが増加又は維持されることに基づいて設定され、PRACHに関連する送信空間フィルター(Transmission spatial filter)がメッセージAの再送信のために変更されることに基づいてカウンターの値が維持され、カウンターはPRACH及びPUSCHがメッセージAにより送信されることに基づいて送信電力の設定に使用される。
【0007】
この時、送信空間フィルターがメッセージAの再送信のために変更されないことに基づいてカウンターの値が増加する。
【0008】
また、カウンターの値はPRACH及びPUSCHに等しく適用される。
【0009】
さらに上記方法は、メッセージAの最大再送信回数を指示する第1情報及び送信電力の設定が変更される臨界再送信回数を指示する第2情報をさらに受信することを含む。
【0010】
また、第2情報が指示する臨界再送信回数以下にメッセージAの再送信が行われることに基づいて、メッセージAの再送信のためのランピングステップサイズ(ramping step size)はプリアンブルを含むMsg1の送信のためのランピングステップサイズと同一に設定される。
【0011】
また、第2情報が指示する臨界再送信回数を超えてメッセージAの再送信が行われることに基づいて、メッセージAの再送信のためのランピングステップサイズ(ramping step size)はプリアンブルを含むMsg1の送信のためのランピングステップサイズとは異なるように設定される。
【0012】
また、第2情報が指示する臨界再送信回数は第1情報が指示するメッセージAの最大再送信回数より少なく1よりは多い。
【0013】
本開示による無線通信システムにおいて任意接続過程(Random Access Channel Procedure;RACH Procedure)を行うための信号を送受信するための装置であって、少なくとも一つのプロセッサ及び少なくとも一つのプロセッサに動作可能に連結され、実行される時、少なくとも一つのプロセッサが特定の動作を実行するようにする命令(instructions)を格納する少なくとも一つのメモリを含み、この特定の動作は、PRACH(Physical Random Access Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含むメッセージAを送信し、メッセージAに対する応答として、競争解決(contention resolution)に関連するメッセージBを受信し、メッセージAの再送信のための送信電力はこの送信電力に関連するカウンターが増加又は維持されることに基づいて設定され、PRACHに関連する送信空間フィルター(Transmission spatial filter)がメッセージAの再送信のために変更されることに基づいてカウンターの値が維持され、カウンターはPRACH及びPUSCHがメッセージAにより送信されることに基づいて送信電力の設定に使用される。
【0014】
この時、送信空間フィルターがメッセージAの再送信のために変更されないことに基づいてカウンターの値が増加する。
【0015】
また、カウンターの値はPRACH及びPUSCHに等しく適用される。
【0016】
さらに特定の動作は、メッセージAの最大再送信回数を指示する第1情報及び送信電力の設定が変更される臨界再送信回数を指示する第2情報をさらに受信することを含む。
【0017】
また、第2情報が指示する臨界再送信回数以下にメッセージAの再送信が行われることに基づいて、メッセージAの再送信のためのランピングステップサイズ(ramping step size)はプリアンブルを含むMsg1の送信のためのランピングステップサイズと同一に設定される。
【0018】
また、第2情報が指示する臨界再送信回数を超えてメッセージAの再送信が行われることに基づいて、メッセージAの再送信のためのランピングステップサイズ(ramping step size)はプリアンブルを含むMsg1の送信のためのランピングステップサイズとは異なるように設定される。
【0019】
また、第2情報が指示する臨界再送信回数は第1情報が指示するメッセージAの最大再送信回数より少なく1よりは多い。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、無線通信システムにおいて、2-段階の任意接続過程を行うための信号の電力を適切に設定してより適合した2-段階の任意接続過程を行うことができる。
【0021】
本発明で得られる効果は以上に言及した効果に制限されず、言及しなかった他の効果は下記の記載から本発明が属する当該技術分野における当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】3GPP無線接続網の規格に基づく端末とE-UTRANの間の無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の制御平面(Control Plane)及び使用者平面(User Plane)構造を示す図である。
図2】3GPPシステムに用いられる物理チャネル及びこれらを用いた一般的な信号送信方法を説明する図である。
図3】NRシステムで使用される無線フレーム及びスロットの構造を説明する図である。
図4】NRシステムで使用される無線フレーム及びスロットの構造を説明する図である。
図5】NRシステムで使用される無線フレーム及びスロットの構造を説明する図である。
図6】SS/PBCHブロックの構成及び送信方法を説明する図である。
図7】SS/PBCHブロックの構成及び送信方法を説明する図である。
図8】SS/PBCHブロックの構成及び送信方法を説明する図である。
図9】SS/PBCHブロックの構成及び送信方法を説明する図である。
図10】SS/PBCHブロックの構成及び送信方法を説明する図である。
図11】SS/PBCHブロックの構成及び送信方法を説明する図である。
図12】任意接続過程(Random Access Procedure)手順の一例を示す図である。
図13】任意接続過程(Random Access Procedure)手順の一例を示す図である。
図14】任意接続過程(Random Access Procedure)手順の一例を示す図である。
図15】NRシステムにおいて下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)について説明する図である。
図16】NRシステムにおいて下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)について説明する図である。
図17】NRシステムにおいて下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)について説明する図である。
図18】DRX(Discontinuous Reception)動作の一実施例を説明する図である。
図19】本発明の実施例による端末及び基地局の具体的な動作具現例を説明する図である。
図20】本発明の実施例による端末及び基地局の具体的な動作具現例を説明する図である。
図21】Msg Aの最大送信回数に関連する本発明の実施例を示す図である。
図22】Msg Aの電力ブーストに関連する本発明の実施例を示す図である。
図23】本発明の実施例に基づく2-step RACH procedureを行うための端末と基地局の動作の流れを示す図である。
図24】本開示の実施例が適用される通信システムの例示を示す図である。
図25】本開示の実施例が適用される様々な無線機器の例示を示す図である。
図26】本開示の実施例が適用される様々な無線機器の例示を示す図である。
図27】本開示の実施例が適用される様々な無線機器の例示を示す図である。
図28】本開示の実施例が適用される様々な無線機器の例示を示す図である。
図29】本開示の実施例が適用される信号処理回路の例示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照しながら説明する本発明の実施例によって本発明の構成、作用及び他の特徴をより容易に理解できるであろう。以下の実施例は本発明の技術的特徴が3GPPシステムに適用された例である。
【0024】
本文書では、LTEシステム、LTE-Aシステム及びNRシステムを用いて本発明の実施例を説明しているが、これは一例であり、本発明の実施例は上記定義に該当するいかなる通信システムにも適用することができる。
【0025】
また、本文書では、基地局の名称がRRH(remote radio head)、eNB、TP(transmission point)、RP(reception point)、中継器(relay)などの包括的な用語で使用されている。
【0026】
3GPP基盤の通信標準は、上位層から生じる情報を運ぶリソース要素に対応する下りリンク物理チャンネルと、物理層によって用いられるものの、上位層から生じる情報を運搬しないリソース要素に対応する下りリンク物理信号を定義する。例えば、物理下りリンク共有チャンネル(physical downlink shared channel,PDSCH)、物理ブロードキャストチャンネル(physical broadcast channel,PBCH)、物理マルチキャストチャンネル(physical multicast channel,PMCH)、物理制御フォーマット指示子チャンネル(physical control format indicator channel,PCFICH)、物理下りリンク制御チャンネル(physical downlink control channel,PDCCH)及び物理ハイブリッドARQ指示子チャンネル(physical hybrid ARQ indicator channel,PHICH)が下りリンク物理チャンネルとして定義されており、参照信号と同期信号が下りリンク物理信号として定義されている。パイロット(pilot)とも呼ばれる参照信号(reference signal,RS)は、gNBとUEが互いに知っている既に定義された特別な波形の信号を意味するが、例えば、セル特定のRS(cell specific RS)、UE-特定のRS(UE-specific RS,UE-RS)、ポジショニングRS(positioning RS,PRS)及びチャンネル状態情報RS(channel state information RS,CSI-RS)が下りリンク参照信号として定義される。3GPP LTE/LTE-A標準は、上位層から生じる情報を運搬するリソース要素に対応する上りリンク物理チャンネルと、物理層によって用いられるものの、上位層から生じる情報を運搬しないリソース要素に対応する上りリンク物理信号を定義している。例えば、物理上りリンク共有チャンネル(physical uplink shared channel,PUSCH)、物理上りリンク制御チャンネル(physical uplink control channel,PUCCH)、物理任意接続チャンネル(physical random access channel,PRACH)が上りリンク物理チャンネルとして定義され、上りリンク制御/データ信号のための復調参照信号(demodulation reference signal,DMRS)と上りリンクチャンネル測定に用いられるサウンディング参照信号(sounding reference signal,SRS)が定義される。
【0027】
本発明において、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)/PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)/PHICH((Physical Hybrid automatic retransmit request Indicator CHannel)/PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)はそれぞれ、DCI(Downlink Control Information)/CFI(Control Format Indicator)/下りリンクACK/NACK(ACKnowlegement/Negative ACK)/下りリンクデータを運搬する時間-周波数リソースの集合或いはリソース要素の集合を意味する。また、PUCCH(Physical Uplink Control CHannel)/PUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)/PRACH(Physical Random Access CHannel)はそれぞれ、UCI(Uplink Control Information)/上りリンクデータ/ランダムアクセス信号を運搬する時間-周波数リソースの集合或いはリソース要素の集合を意味する。本発明では、特に、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHに割り当てられたり、これに属した時間-周波数リソース或いはリソース要素(Resource Element,RE)をそれぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACH RE又はPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHリソースと称する。以下では、UEがPUCCH/PUSCH/PRACHを送信するという表現は、それぞれ、PUSCH/PUCCH/PRACH上で/或いはを通じて、上りリンク制御情報/上りリンクデータ/ランダムアクセス信号を送信することと同じ意味で使われる。また、gNBがPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCHを送信するという表現は、それぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH上で/或いはを通じて、下りリンクデータ/制御情報を送信することと同じ意味で使われる。
【0028】
以下、CRS/DMRS/CSI-RS/SRS/UE-RSが割り当てられた或いは設定された(configured)OFDMシンボル/搬送波/副搬送波/REを、CRS/DMRS/CSI-RS/SRS/UE-RSシンボル/搬送波/副搬送波/REと称する。例えば、トラッキングRS(tracking RS、TRS)が割り当てられた或いは設定されたOFDMシンボルはTRSシンボルと称し、TRSが割り当てられた或いは設定された副搬送波はTRS副搬送波と称し、TRSが割り当てられた或いは設定されたREはTRS REと称する。また、TRS送信のために設定されたサブフレームをTRSサブフレームと称する。また、ブロードキャスト信号が送信されるサブフレームをブロードキャストサブフレーム或いはPBCHサブフレームと称し、同期信号(例えば、PSS及び/又はSSS)が送信されるサブフレームを同期信号サブフレーム或いはPSS/SSSサブフレームと称する。PSS/SSSが割り当てられた或いは設定されたOFDMシンボル/副搬送波/REをそれぞれ、PSS/SSSシンボル/副搬送波/REと称する。
【0029】
本発明において、CRSポート、UE-RSポート、CSI-RSポート、TRSポートとは、それぞれ、CRSを送信するように設定された(configured)アンテナポート、UE-RSを送信するように設定されたアンテナポート、CSI-RSを送信するように設定されたアンテナポート、TRSを送信するように設定されたアンテナポートを意味する。CRSを送信するように設定されたアンテナポートは、CRSポートによってCRSが占有するREの位置によって相互区別でき、UE-RSを送信するように設定された(configured)アンテナポートは、UE-RSポートによってUE-RSが占有するREの位置によって相互区別でき、CSI-RSを送信するように設定されたアンテナポートは、CSI-RSポートによってCSI-RSが占有するREの位置によって相互区別できる。従って、CRS/UE-RS/CSI-RS/TRSポートという用語が、一定リソース領域内でCRS/UE-RS/CSI-RS/TRSが占有するREのパターンを意味する用語として用いられることもある。
【0030】
ここで、NRシステムを含む5G通信について説明する。
【0031】
5Gの3つの主な要求事項領域は、(1)改善したモバイル広帯域(Enhanced Mobile Broadband,eMBB)領域、(2)多量のマシンタイプ通信(massive Machine Type Communication,mMTC)領域及び(3)超-信頼及び低遅延通信(Ultra-reliable and Low Latency Communications,URLLC)領域を含む。
【0032】
一部の使用例(Use Case)においては、最適化のために多数の領域が求められることがあり、他の使用例においては、ただ1つの核心性能指標(Key Performance Indicator,KPI)にのみフォーカスされることがある。5Gは、かかる様々な使用例を柔軟且つ信頼できる方法で支援するものです。
【0033】
eMBBは、基本的なモバイルインターネットアクセスを遥かに超え、豊かな2方向作業、クラウド又は増強現実においてメディア及びエンターテインメントアプリケーションをカバーする。データは、5Gの核心動力の1つであり、5G時代で初めて専用の音声サービスが見られないかもしれない。5Gにおいて、音声は、単純に通信システムによって提供されるデータ接続を用いて応用プログラムとして処理されることが期待できる。増加したトラフィック量(volume)の主な原因は、コンテンツサイズの増加及び高いデータ送信率を求めるアプリケーション数の増加である。ストリーミングサービス(オーディオ及びビデオ)、会話型ビデオ及びモバイルインターネット接続はより多い装置がインターネットに接続するほどより広く用いられるであろう。このような多くの応用プログラムは、ユーザにリアルタイム情報及び通知をプッシュするために、常にオンになっている接続性が必要である。クダウドストーリッジ及びアプリケーションは、モバイル通信プラットフォームにおいて急激に増加しつつあり、これは、業務及びエンターテインメントの両方にも適用可能である。また、クラウドストーリッジは、上りリンクデータ送信率の成長を牽引する格別な使用例である。5Gはまた、クラウドの遠隔業務にも用いられ、触角インターフェースが用いられるときに優れたユーザ経験が維持できるように、もっと低いエンド-ツ-エンド(end-to-end)遅延を求める。エンターテインメント、例えば、クラウドゲーム及びビデオストリーミングは、モバイル広帯域能力への要求を増加させるまた他の核心要素である。エンターテインメントは、列車、車及び飛行機のような移動性の高い環境を含むどこでも、スマートホン及びタブレットにおいて必須である。また別の使用例は、エンターテインメントのための増強現実及び情報検索である。ここで、増強現実は、非常に低い遅延と瞬間的なデータ量を必要とする。
【0034】
また、最も多く予想される5Gの使用例の1つは、全ての分野において埋め込みセンサーを円滑に接続できる機能、即ち、mMTCに関するものである。2020年まで潜在的なIoT装置は204億個に至るものと予測される。産業IoTは、5Gがスマートシティ、資産追跡(asset tracking)、スマートユーティリティー、農業及びセキュリティーインフラを可能にする主要役割を行う領域の一つである。
【0035】
URLLCは、主要インフラの遠隔制御及び自律走行車両(self-driving vehicle)のような超高信頼/利用可能な遅延の少ないリンクを介して産業を変化させる新たなサービスを含む。信頼性と遅延のレベルは、スマートグリッド制御、産業自動化、ロボット工学、ドローン制御及び調整に必須的である。
【0036】
次に、NRシステムを含む5G通信システムにおける多数の使用例について、より具体的に説明する。
【0037】
5Gは、秒当たり数百メガビットから秒当たりギガビットと評価されるストリームを提供する手段であって、FTTH(fiber-to-the-home)及びケーブルベース広帯域(又はDOCSIS)を補完することができる。このような早い速度は、仮想現実と増強現実だけでなく、4K以上(6K、8K及びそれ以上)の解像度でTVを伝達するのに要求される。VR(Virtual Reality)及びAR(Augmented Reality)のアプリケーションは、ほとんど没入型(immersive)スポーツ競技を含む。特定の応用プログラムは、特別なネットワーク設定が要求され得る。例えば、VRゲームの場合、ゲーム会社が遅延を最小化するために、コアサーバーをネットワークオペレータのエッジネットワークサーバーと統合しなければならない。
【0038】
自動車(Automotive)は、車両に対する移動通信のための多くの使用例と共に、5Gにおいて重要な新しい動力になることが予想される。例えば、乗客のためのエンターテインメントは、同時の高い容量と高い移動性モバイル広帯域を要求する。その理由は、将来のユーザーは、その位置及び速度と関係なく、高品質の接続を続けて期待するためである。自動車分野の他の活用例は、増強現実のダッシュボードである。これは、運転者が前面の窓を通じて見ているものの上に、暗やみで物体を識別し、物体の距離と動きに対して運転者に言ってくれる情報を重ねてディスプレーする。将来、無線モジュールは、車両間の通信、車両と支援するインフラ構造の間で情報交換及び自動車と他の連結されたデバイス(例えば、歩行者によって伴われるデバイス)間で情報交換を可能にする。安全システムは、運転者がより安全な運転ができるように行動の代替コースを案内し、事故の危険を減らせる。次の段階は、遠隔操縦されたり、自己運転車両(self-driven vehicle)になる。これは、互いに異なる自己運転車両間及び自動車とインフラ間で非常に信頼性があり、非常に早い通信であることを要求する。将来には、自己運転車両が全ての運転活動を行い、運転者は車両そのものが識別できない交通異常にのみ集中できるようにする。自己運転車両の技術的要求事項は、トラフィックの安全が人の達成できない程度まで増加するように超低遅延と超高速信頼性を要求する。
【0039】
スマート社会(smart society)として言及されるスマートシティとスマートホームは、高密度の無線センサーネットワークにエンベデッドされる。知能型センサーの分散ネットワークは、シティ又は家庭の費用及びエネルギー-効率的な維持に対する条件を識別する。類似する設定が各家庭のために行われることができる。温度センサー、窓及び暖房コントローラ、盗難警報機及び家電製品がいずれも無線で接続される。このようなセンサーの多くのものが典型的に低いデータ送信速度、低電力及び低コストである。しかし、例えば、リアルタイムHDビデオは、監視のために特定タイプの装置で要求されることがある。
【0040】
熱又はガスを含むエネルギーの消費及び分配は、高度に分散化しており、分散センサーネットワークの自動化された制御が要求される。スマートグリッドは、情報を収集して、これによって行動するようにデジタル情報及び通信技術を使用し、このようなセンサーを相互接続する。この情報は、供給メーカーと消費者の行動を含むことができるため、スマートグリッドが効率性、信頼性、経済性、生産の持続可能性、及び自動化された方式で電気のような燃料の分配を改善させることができる。スマートグリッドは、遅延の少ない他のセンサーネットワークと見ることもできる。
【0041】
健康部門は、移動通信の恵みを受けることのできる多くの応用プログラムを保有している。通信システムは、遠く離れたところで臨床診療を提供する遠隔診療を支援することができる。これは、距離という障壁を減らすのに役立ち、距離が遠い田舎で持続的に利用できない医療サービスへの接近を改善させることができる。これはまた、重要な診療及び応急状況で命を救うために用いられる。移動通信ベースの無線センサーネットワークは、心拍数及び血圧のようなパラメータに対する遠隔モニタリング及びセンサーを提供することができる。
【0042】
無線及びモバイル通信は、産業応用分野でますます重要になっている。配線は設置及び維持費用が高い。従って、ケーブルを再構成することが可能な無線リンクへの交換可能性は、多くの産業分野で魅力的な機会である。しかし、これを達成するには、無線接続がケーブルと類似した遅延、信頼性及び容量で動作することと、その管理を単純化することが要求される。低い遅延と非常に低いエラー確率は、5Gに繋がる必要のある新たな要求事項である。
【0043】
物流(logistics)及び貨物追跡(freight tracking)は、位置に基づく情報システムを使用し、どこでもインベントリ(inventory)及びパッケージの追跡を可能にする移動通信に対する重要な使用例である。物流及び貨物追跡の使用例は、典型的に低いデータ速度を要求するが、広い範囲と信頼性のある位置情報が必要である。
【0044】
図1は、3GPP無線接続網の規格に基づく端末とE-UTRANの間の無線インターフェースプロトコルの制御プレーン(Control Plane)及びユーザプレーン(User Plane)の構造を示す図である。制御プレーンは端末(User Equipment;UE)とネットワークがコールを管理するために用いる制御メッセージが送信される通路を意味する。ユーザプレーンはアプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データ又はインターネットパケットデータなどが送信される通路を意味する。
【0045】
第1の層である物理層は、物理チャンネル(Physical Channel)を用いて上位層に情報送信サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は上位にある媒体接続制御(Medium Access Control)層とは送信チャンネル(Transport Channel)を介して連結される。この送信チャンネルを介して媒体接続制御層と物理層の間でデータが移動する。送信側と受信側の物理層の間では物理チャンネルを介してデータが移動する。物理チャンネルは時間と周波数を無線リソースとして活用する。具体的には、物理チャンネルは、下りリンクにおいて、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調され、上りリンクにおいては、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)方式で変調される。
【0046】
第2の層である媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャンネル(Logical Channel)を介して上位層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2の層のRLC層は信頼性のあるデータ送信を支援する。RLC層の機能はMAC内部の機能ブロックにより具現できる。第2の層のPDCP層は帯域幅が狭い無線インターフェースにおいてIPv4或いはIPv6のようなIPパケットを効率的に送信するために不要な制御情報を減らすヘッダ圧縮(Header Compression)の機能を果たす。
【0047】
第3の層である最下部に位置する無線リソース制御(Radio Resource Control;RRC)層は、制御プレーンでのみ定義される。RRC層は無線ベアラ(Radio Bearer)の設定(configuration)、再設定(re-configuration)及び解除(release)に関連して論理チャンネル、送信チャンネル及び物理チャンネルの制御を担当する。無線ベアラは端末とネットワークの間のデータ伝達のために第2の層により提供されるサービスを意味する。このために、端末とネットワークのRRC層は互いにRRCメッセージを交換する。端末とネットワークのRRC層の間にRRC連結(RRC Connected)がある場合、端末はRRC連結状態(Connected Mode)であり、そうではない場合はRRC休止状態(Idle Mode)である。RRC層の上位にあるNAS(Non-Access Stratum)層は、セッション管理(Session Management)と移動性管理(Mobility Management)などの機能を果たす。
【0048】
ネットワークから端末にデータを送信する下り送信チャンネルとしては、システム情報を送信するBCH(Broadcast Channel)、ページングメッセージを送信するPCH(Paging Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する下りSCH(Shared Channel)などがある。下りマルチキャスト又は放送サービスのトラフィック又は制御メッセージの場合、下りSCHを介して送信され、又は別の下りMCH(Multicast Channel)を介して送信されることができる。なお、端末からネットワークにデータを送信する上り送信チャンネルとしては、初期制御メッセージを送信するRACH(Random Access Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する上りSCH(Shared Channel)がある。送信チャンネルの上位にありかつ送信チャンネルにマッピングされる論理チャンネル(Logical Channel)としては、BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、MTCH(Multicast Traffic Channel)などがある。
【0049】
図2は、3GPPシステムに用いられる物理チャンネル及びこれらを用いた一般的な信号送信方法を説明する図である。
【0050】
端末は、電源がオンになったり新たにセルに進入したりする場合は、基地局と同期を合わせるなどの初期セル探索(Initial cell search)作業を行う(S201)。このために、端末は基地局から主同期チャンネル(Primary Synchronization Channel;P-SCH)及び副同期チャンネル(Secondary Synchronization Channel;S-SCH)を受信することによって基地局と同期を合わせ、セルIDなどの情報を得ることができる。その後、端末は基地局から物理放送チャンネル(Physical Broadcast Channel)を受信してセル内の放送情報を得ることができる。なお、端末は初期セル探索段階において下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal;DL RS)を受信して下りリンクチャンネル状態を確認することができる。
【0051】
初期セル探索を終了した端末は、物理下りリンク制御チャンネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)及び該PDCCHに載せられた情報によって物理下りリンク共有チャンネル(Physical Downlink Control Channel;PDSCH)を受信することによって、より具体的なシステム情報を得ることができる(S202)。
【0052】
一方、基地局に最初に接続したか或いは信号送信のための無線リソースがない場合は、端末は、基地局に対して任意接続過程(Random Access Procedure;RACH)を行うことができる(段階S203~段階S206)。このために、端末は、物理任意接続チャンネル(Physical Random Access Channel;PRACH)を介して特定のシーケンスをプリアンブルとして送信し(S203及びS205)、PDCCH及び対応するPDSCHを介してプリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる。競争基盤のRACHの場合、さらに衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)を行うことができる(S206)。
【0053】
上述した手順を行った端末は、その後、一般の上り/下りリンク信号送信の手順として、PDCCH/PDSCH受信(S207)及び物理上りリンク共有チャンネル(Physical Uplink Shared Channel;PUSCH)/物理上りリンク制御チャンネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)の送信(S208)を行うことができる。特に、端末は、PDCCHを介して下りリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)を受信する。ここで、DCIは、端末に対するリソース割り当て情報などの制御情報を含み、その使用目的に応じてフォーマットが互いに異なる。
【0054】
一方、端末が上りリンクを通じて基地局に送信したり、端末が基地局から受信したりする制御情報は、下りリンク/上りリンクACK/NACK信号、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Index)、RI(Rank Indicator)などを含む。3GPP LTEシステムの場合、端末は上述したCQI/PMI/RIなどの制御情報をPUSCH及び/又はPUCCHを介して送信することができる。
【0055】
一方、NRシステムは、広い周波数帯域を用いて、多数のユーザに高い送信率を維持しながらデータを送信するために、高い超高周波帯域、即ち、6GHz以上のミリメータ周波数帯域を用いて方案を考慮している。3GPPでは、これをNRと称し、以下、本発明ではNRシステムと称する。
【0056】
NRは様々な5Gサービスを支援するための多数のニューマロロジー(numerology、又はsubcarrier spacing(SCS))を支援する。例えば、SCSが15kHzである場合、伝統的なセルラーバンドにおける広い領域(wide area)が支援され、SCSが30kHz/60kHzである場合は、密集した都市(dense-urban)、より低い遅延(lower latency)及びより広いキャリア帯域幅(wider carrier bandwidth)が支援される。SCSが60kHz又はそれよりも高い場合には、位相雑音(phase noise)を克服するために、24.25GHzより大きい帯域幅が支援される。
【0057】
NR周波数帯域(frequency band)は2つのタイプ(FR1、FR2)の周波数範囲(frequency range)により定義される。FR1はsub 6GHz rangeであり、FR2はabove 6GHz rangeであり、ミリメートル波(millimeter wave、mmW)を意味する。
【0058】
以下の表1はNR周波数帯域の定義を示す。
【0059】
【表1】
【0060】
図3はNRで使用される無線フレームの構造を例示している。
【0061】
NRにおいて、上りリンク及び下りリンク送信はフレームで構成される。無線フレームは10msの長さを有し、2つの5msハーフフレーム(Half-Frame、HF)と定義される。ハーフフレームは5つの1msサブフレーム(Subframe、SF)と定義される。サブフレームは1つ以上のスロットに分割され、サブフレーム内のスロット数はSCS(Subcarrier Spacing)に依存する。各スロットはCP(cyclic prefix)によって12つ又は14つのOFDM(A)シンボルを含む。一般CPが使用される場合、各スロットは14つのシンボルを含む。拡張CPが使用される場合は、各スロットは12つのシンボルを含む。ここで、シンボルはOFDMシンボル(或いは、CP-OFDMシンボル)、SC-FDMAシンボル(或いは、DFT-s-OFDMシンボル)を含むことができる。
【0062】
表2は一般CPが使用される場合、SCSによってスロットごとのシンボル数、フレームごとのスロット数とサブフレームごとのスロット数が変化することを例示している。
【0063】
【表2】
【0064】
*Nslot symb:スロット内のシンボル数、*Nframe,u slot:フレーム内のスロット数
【0065】
*Nsubframe,u slot:サブフレーム内のスロット数
【0066】
表3は拡張CPが使用される場合、SCSによってスロットごとのシンボル数、フレームごとのスロット数とサブフレームごとのスロット数が変化することを例示している。
【0067】
【表3】
【0068】
NRシステムでは1つの端末に併合される複数のセル間でOFDM(A)ニューマロロジー(numerology)(例えば、SCS、CP長さなど)が異なるように設定されることができる。これにより、同じ数のシンボルで構成された時間リソース(例えば、SF、スロット又はTTI)(便宜上、TU(Time Unit)と通称)の(絶対時間)区間が併合されたセル間で異なるように設定されることができる。
【0069】
図4はNRフレームのスロット構造を例示している。スロットは時間ドメインで複数のシンボルを含む。例えば、一般CPの場合、1つのスロットが14つのシンボルを含むが、拡張CPの場合は、1つのスロットが12つのシンボルを含む。搬送波は周波数ドメインで複数の副搬送波を含む。RB(Resource Block)は周波数ドメインで複数(例えば、12)の連続する副搬送波と定義される。BWPは周波数ドメインで複数の連続する(P)RBと定義され、1つのニューマロロジー(numerology)(例えば、SCS、CP長さなど)に対応することができる。搬送波は最大N個(例えば、4つ)のBWPを含む。データ通信は活性化されたBWPで行われ、1つの端末には1つのBWPのみが活性化される。リソースグリッドにおいて各々の要素はリソース要素(Resource Element、RE)と称され、1つの複素シンボルがマッピングされることができる。
【0070】
図5は自己完結(Self-contained)スロットの構造を例示している。NRシステムにおいて、フレームは1つのスロット内にDL制御チャネル、DL又はULデータ、UL制御チャネルなどを全て含むことができる自己完結構造を特徴とする。例えば、スロット内の最初のN個のシンボルは、DL制御チャネルを送信する時に使用され(以下、DL制御領域)、スロット内の最後のM個のシンボルはUL制御チャネルを送信する時に使用される(以下、UL制御領域)。NとMは各々0以上の整数である。DL制御領域とUL制御領域の間におけるリソース領域(以下、データ領域)は、DLデータ送信のために使用されるか、又はULデータ送信のために使用される。一例として、以下の構成を考慮できる。各区間は時間順である。
【0071】
1.DLのみの構成
【0072】
2.ULのみの構成
【0073】
3.混合UL-DLの構成
【0074】
-DL領域+GP+UL制御領域
【0075】
-DL制御領域+GP+UL領域
【0076】
*DL領域:(i)DLデータ領域、(ii)DL制御領域+DLデータ領域
【0077】
*UL領域:(i)ULデータ領域、(ii)ULデータ領域+UL制御領域
【0078】
DL制御領域ではPDCCHが送信され、DLデータ領域ではPDSCHが送信されることができる。UL制御領域ではPUCCHが送信され、ULデータ領域ではPUSCHが送信されることができる。PDCCHではDCI(Downlink Control Information)、例えば、DLデータスケジューリング情報、ULデータスケジューリング情報などが送信される。PUCCHではUCI(Uplink Control Information)、例えば、DLデータに対するACK/NACK(Positive Acknowledgement/Negative Acknowledgement)情報、CSI(Channel State Information)情報、SR(Scheduling Request)などが送信される。GPは基地局と端末が送信モードから受信モードに転換する過程又は受信モードから送信モードに転換する過程で時間ギャップを提供する。サブフレーム内でDLからULに転換する時点の一部のシンボルがGPとして設定されることができる。
【0079】
図6はSSB構造を例示する。端末はSSBに基づいてセル探索(search)、システム情報取得、初期接続のためのビーム整列、DL測定などを行うことができる。SSBはSS/PBCH(Synchronization Signal/Physical Broadcast channel)ブロックと混用できる。
【0080】
図6を参照すると、SSBはPSS、SSS及びPBCHからなる。SSBは4個の連続したOFDMシンボルに構成され、OFDMシンボルごとに、PSS、PBCH、SSS/PBCH及びPBCHが送信される。PSS及びSSSはそれぞれ、1個のOFDMシンボルと127個の副搬送波からなり、PBCHは、3個のOFDMシンボルと576個の副搬送波からなる。PBCHにはポーラーコーディング及びQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)が適用される。PBCHは、OFDMシンボルごとに、データREとDMRS(Demodulation Reference Signal)REからなる。RBごとに3個のDMRS REが存在し、DMRS RE間には3個のデータREが存在する。
【0081】
セル探索(search)
【0082】
セル探索は端末がセルの時間/周波数同期を取得し、このセルのセルID(Identifier)(例えば、Physical layer Cell ID,PCID)を検出する過程を意味する。PSSはセルIDグループ内においてセルIDを検出するのに用いられ、SSSはセルIDグループを検出するのに用いられる。PBCHはSSB(時間)インデックス検出及びハーフ-フレームの検出に用いられる。
【0083】
端末のセル探索過程は、下記の表4のようにまとめられる。
【0084】
【表4】
【0085】
図7はSSB送信を例示する。
【0086】
SSBはSSB周期(periodicity)に合わせて周期的に送信される。初期セル探索時に端末が仮定するSSB基本周期は、20msと定義される。セル接続の後、SSB周期は、ネットワーク(例えば、基地局)によって{5ms,10ms,20ms,40ms,80ms,160ms}のいずれか1つに設定される。SSB周期の開始部にSSBバースト(burst)セットが構成される。SSBバーストセットは、5ms時間ウィンドー(即ち、ハーフ-フレーム)で構成され、SSBは、SSバーストセット内において最大L回送信できる。SSBの最大送信回数Lは、搬送波の周波数帯域に応じて、以下のように与えられる。1個のスロットは、最大2個のSSBを含む。
【0087】
-For frequency range up to 3GHz,L=4
【0088】
-For frequency range from 3GHz to 6GHz,L=8
【0089】
-For frequency range from 6GHz to 52.6GHz,L=64
【0090】
SSバーストセット内においてSSB候補の時間位置は、SCSに応じて、以下のように定義される。SSB候補の時間位置は、SSBバーストセット(即ち、ハーフ-フレーム)内において、時間順に従って0~L-1とインデックスされる(SSBインデックス)。
【0091】
-Case A-15kHz SCS:候補SSBの開始シンボルのインデックスは、{2,8}+14*nで与えられる。搬送波周波数が3GHz以下の場合、n=0,1である。搬送波周波数が3GHz~6GHzである場合、n=0,1,2,3である。
【0092】
-Case B-30kHz SCS:候補SSBの開始シンボルのインデックスは、{4,8,16,20}+28*nで与えられる。搬送波周波数が3GHz以下の場合、n=0である。搬送波周波数が3GHz~6GHzである場合、n=0,1である。
【0093】
-Case C-30kHz SCS:候補SSBの開始シンボルのインデックスは、{2,8}+14*nで与えられる。搬送波周波数が3GHz以下の場合、n=0,1である。搬送波周波数が3GHz~6GHzである場合、n=0,1,2,3である。
【0094】
-Case D-120kHz SCS:候補SSBの開始シンボルのインデックスは、{4,8,16,20}+28*nで与えられる。搬送波周波数が6GHzより大きい場合、n=0,1,2,3,5,6,7,8,10,11,12,13,15,16,17,18である。
【0095】
-Case E-240kHz SCS:候補SSBの開始シンボルのインデックスは、{8,12,16,20,32,36,40,44}+56*nで与えられる。搬送波周波数が6GHzより大きい場合、n=0,1,2,3,5,6,7,8である。
【0096】
図8は端末がDL時間同期に関する情報を得ることを例示する。
【0097】
端末はSSBを検出することによりDL同期を得ることができる。端末は検出されたSSBインデックスに基づいてSSBバーストセットの構造を識別し、これによりシンボル/スロット/ハーフ-フレームの境界を検出することができる。検出されたSSBが属するフレーム/ハーフ-フレームの番号はSFN情報とハーフ-フレーム指示情報を用いて識別される。
【0098】
具体的には、端末はPBCHから10ビットのSFN(System Frame Number)情報を得ることができる(s0~s9)。10ビットのSFN情報のうち、6ビットはMIB(Master Information Block)から得られ、残りの4ビットはPBCH TB(Transport Block)から得られる。
【0099】
次に、端末は1ビットのハーフ-フレーム指示情報を得ることができる(c0)。搬送波周波数が3GHz以下である場合、ハーフ-フレーム指示情報はPBCH DMRSを用いて黙示的に(implicitly)シグナリングされる。PBCH DMRSは8つのPBCH DMRSシーケンスのうちの1つを使用することにより、3ビット情報を指示する。従って、L=4の場合、8個のPBCH DMRSシーケンスを用いて指示される3ビットのうち、SSBインデックスを指示した後に残った1ビットはハーフ-フレーム指示用に使用されることができる。
【0100】
最後に、端末はDMRSシーケンスとPBCHペイロードに基づいてSSBインデックスを得ることができる。SSB候補はSSBバーストセット(即ち、ハーフ-フレーム)内で時間順に0~L-1にインデックスされる。L=8又は64の場合、SSBインデックスのLSB(Least Significant Bit)3ビットは8つの互いに異なるPBCH DMRSシーケンスを用いて指示される(b0~b2)。L=64の場合、SSBインデックスのMSB(Most Significant Bit)3ビットはPBCHにより指示される(b3~b5)。L=2の場合、SSBインデックスのLSB2ビットは4つの互いに異なるPBCH DMRSシーケンスを用いて指示される(b0、b1)。L=4の場合、8つのPBCH DMRSシーケンスを用いて指示できる3ビットのうち、SSBインデックスを指示した後に残った1ビットはハーフ-フレーム指示用に使用することができる(b2)。
【0101】
システム情報獲得
【0102】
図9はシステム情報(SI)の獲得過程を例示する。端末はSI獲得過程によりAS-/NAS-情報を得る。SI獲得過程はRRC_IDLE状態、RRC_INACTIVE状態及びRRC_CONNECTED状態の端末に適用される。
【0103】
SIはMIB(Master Information Block)と複数のSIB(System Information Block)に分けられる。MIBと複数のSIBは再度最小SI(Minimum SI)と他のSI(Other SI)に区分される。ここで、最小SIはMIBとSIB1で構成され、初期接続のために要求される基本情報と他のSIを得るための情報を含む。ここで、SIB1はRMSI(Remaining Minimum System Information)と呼ばれる。詳しい事項は以下を参照する。
【0104】
-MIBはSIB1(SystemInformationBlockType1)の受信に関連する情報/パラメータを含み、SSBのPBCHを介して送信される。初期セルの選択時、端末はSSBを有するハーフ-フレームが20ms周期で繰り返されると仮定する。端末はMIBに基づいてType0-PDCCH共通探索空間(common search space)のためのCORESET(Control Resource Set)が存在するか否かを確認することができる。Type0-PDCCH共通探索空間はPDCCH探索空間の一種であり、SIメッセージをスケジューリングするPDCCHの送信に使用される。Type0-PDCCH共通探索空間が存在する場合、端末はMIB内の情報(例えば、PDCCH-ConfigSIB1)に基づいて、(i)CORESETを構成する複数の連続するRBと1つ以上の連続するシンボルと、(ii)PDCCH機械(即ち、PDCCH受信のための時間ドメイン位置)を決定することができる。Type0-PDCCH共通探索空間が存在しない場合、pdcch-ConfigSIB1はSSB/SIB1が存在する周波数位置とSSB/SIB1が存在しない周波数範囲に関する情報を提供する。
【0105】
-SIB1は残りのSIB(以下、SIBx、xは2以上の定数)の可用性及びスケジューリング(例えば、送信周期、SI-ウインドウサイズ)に関連する情報を含む。例えば、SIB1はSIBxが周期的に放送されるか否か、on-demand方式で端末の要請により提供されるか否かを知らせる。SIBxがon-demand方式で提供される場合、SIB1は端末がSI要請を行うために必要な情報を含む。SIB1はPDSCHを介して送信され、SIB1をスケジューリングするPDCCHはType0-PDCCH共通探索空間を介して送信され、SIB1はPDCCHにより指示されるPDSCHを介して送信される。
【0106】
-SIBxはSIメッセージに含まれ、PDSCHを介して送信される。それぞれのSIメッセージは周期的に発生する時間ウインドウ(即ち、SI-ウインドウ)内で送信される。
【0107】
ビーム整列(beam alignment)
【0108】
図10はSSBのマルチビーム送信を例示する。
【0109】
ビームスイーピングはTRP(Transmission Reception Point)(例えば、基地局/セル)が無線信号のビーム(方向)を時間によって変更することを意味する(以下、ビームとビーム方向は混用する)。SSBはビームスイーピングを用いて周期的に送信される。この場合、SSBインデックスはSSBビームと黙示的に(implicitly)リンクされる。SSBビームはSSB(インデックス)単位で変更されるか、又はSSB(インデックス)グループ単位で変更される。後者の場合、SSBビームはSSB(インデックス)グループ内で同一に維持される。即ち、SSBの送信ビーム方向が複数の連続するSSBで繰り返される。SSBバーストセット内でSSBの最大送信回数Lはキャリアが属する周波数帯域によって4、8又は64の値を有する。従って、SSBバーストセット内でSSBビームの最大個数もキャリアの周波数帯域によって以下のように与えられる。
【0110】
-For frequency range up to 3GHz、Max number of beams=4
【0111】
-For frequency range from 3GHz to 6 GHz、Max number of beams=8
【0112】
-For frequency range from 6GHz to 52.6GHz、Max number of beams=64
【0113】
*マルチビーム送信が適用されない場合、SSBビームの個数は1つである。
【0114】
端末が基地局に初期接続を試みる場合、端末はSSBに基づいて基地局とビームを整列する。例えば、端末はSSB検出を行った後、ベストSSBを識別する。その後、端末はベストSSBのインデックス(即ち、ビーム)にリンクされた/対応するPRACHリソースを用いてRACHプリアンブルを基地局に送信する。SSBは初期接続の後にも基地局と端末の間でのビーム整列に使用できる。
【0115】
チャネル測定及びレートマッチング
【0116】
図11は実際送信されるSSB(SSB_tx)を知らせる方法を例示する。
【0117】
SSBバーストセット内でSSBは最大L個が送信され、SSBが実際に送信される個数/位置は基地局/セルごとに異なる。SSBが実際に送信される個数/位置はレートマッチングと測定のために使用され、実際に送信されるSSBに関する情報は以下のように指示される。
【0118】
-レートマッチングに関連する場合:端末-特定の(specific)RRCシグナリングやRMSIにより指示される。端末-特定のRRCシグナリングはbelow 6GHz及びabove 6GHzの周波数範囲で全てフル(full)(例えば、長さL)ビットマップを含む。一方、RMSIはbelow 6GHzでフルビットマップを含み、above 6GHzでは図示のように圧縮形態のビットマップを含む。具体的には、グループ-ビットマップ(8ビット)+グループ内ビットマップ(8ビット)を用いて実際に送信されたSSBに関する情報が指示される。ここで、端末-特定のRRCシグナリングやRMSIにより指示されたリソース(例えば、RE)はSSB送信のために予約され、PDSCH/PUSCHなどはSSBリソースを考慮してレートマッチングされる。
【0119】
-測定に関連するる場合:RRC連結(connected)モードである場合、ネットワーク(例えば、基地局)は測定区間内で測定されるSSBセットを指示する。SSBセットは周波数レイヤー(frequency layer)ごとに指示される。SSBセットに対する指示がない場合は、デフォルトSSBセットが使用される。デフォルトSSBセットは測定区間内の全てのSSBを含む。SSBセットはRRCシグナリングのフル(full)(例えば、長さL)ビットマップを用いて指示される。RRCアイドル(idle)モードである場合は、デフォルトSSBセットが使用される。
【0120】
任意接続(Random Access、RA)過程
【0121】
4-step RACH Procedure:Type-1 Random Access Procedure
【0122】
図12はこの開示の様々な実施例が適用可能な4-step RACH手順の一例を示す。
【0123】
(競争基盤の)任意接続手順が4段階で行われる(4-step RACH)場合、端末は物理任意接続チャネル(Physical Random Access Channel、PRACH)を介して特定のシーケンスに関連するプリアンブルを含むメッセージ(メッセージ1、Msg1)を送信し(1201)、PDCCH及び対応するPDSCHを介してプリアンブルに対する応答メッセージ((RAR(Random Access Response) message)(メッセージ2、Msg2)を受信する(1203)。端末はRAR内のスケジューリング情報を用いてPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含むメッセージ(メッセージ3、Msg3)を送信し(1205)、物理下りリンク制御チャネル信号及びそれに対応する物理下りリンク共有チャネル信号の受信のような衝突(競争)解決手順(Contention Resolution Procedure)を行う。端末は基地局から衝突解決手順のための衝突(競争)解決情報(contention resolution information)を含むメッセージ(メッセージ4、Msg4)を受信する(1207)。
【0124】
端末の4-ステップRACH手順は以下の表5のように要約することができる。
【0125】
【表5】
【0126】
まず、端末はULにおいての任意接続手順のMsg1として任意接続プリアンブルをPRACHを介して送信することができる。
【0127】
互いに異なる長さの任意接続プリアンブルシーケンスが支援される。長いシーケンス839は1.25及び5kHzの副搬送波間隔に適用され、短いシーケンス139は15、30、60及び120kHzの副搬送波間隔に適用される。
【0128】
多数のプリアンブルフォーマットは一つ又はそれ以上のRACH OFDMシンボル及び互いに異なるCP(cyclic prefix)(及び/又はガード時間(guard time))により定義される。セルのためのRACH設定がセルのシステム情報に含まれてUEに提供される。RACH設定はPRACHの副搬送波間隔、利用可能なプリアンブル、プリアンブルフォーマットなどに関する情報を含む。RACH設定はSSBとRACH(時間-周波数)リソースの間の連関情報を含む。UEは検出した又は選択したSSBに連関するRACH時間-周波数リソースで任意接続プリアンブルを送信する。
【0129】
RACHリソース連関のためのSSBの閾値がネットワークにより設定され、SSB基盤に測定された参照信号受信電力(reference signal received power、RSRP)が閾値を満たすSSBを基盤としてRACHプリアンブルの送信又は再送信が行われる。例えば、端末は閾値を満たすSSBのうちの一つを選択し、選択されたSSBに連関するRACHリソースを基盤としてRACHプリアンブルを送信又は再送信する。
【0130】
基地局が端末から任意接続プリアンブルを受信すると、基地局は任意接続応答(random access response、RAR)メッセージ(Msg2)を端末に送信する。RARを運ぶPDSCHをスケジューリングするPDCCHは、任意接続(random access、RA)無線ネットワーク臨時識別子(radio network temporary identifier、RNTI)(RA-RNTI)によりCRCマスキングされて送信される。RA-RNTIによりマスキングされたPDCCHを検出した端末は、PDCCHが運ぶDCIがスケジューリングするPDSCHからRARを受信する。端末は自分が送信したプリアンブル、即ち、Msg1に関する任意接続応答情報がRAR内にあるか否かを確認する。自分が送信したMsg1に関する任意接続情報が存在するか否かは、端末が送信したプリアンブルに関する任意接続プリアンブルIDが存在するか否かにより判断できる。Msg1に対する応答がないと、端末は電力ランピング(power ramping)を行いながらRACHプリアンブルを所定の回数内で再送信することができる。端末は最近の経路損失及び電力ランピングカウンターに基づいてプリアンブルの再送信に対するPRACH送信電力を計算する。
【0131】
任意接続応答情報は端末が送信したプリアンブルシーケンス、基地局が任意接続を試みた端末に割り当てたC-RNTI、上りリンク送信時間調整情報(Uplink transmit time alignment information)、上りリンク送信電力調整情報及び上りリンク無線リソース割り当て情報を含む。端末がPDSCH上で自分に関する任意接続応答情報を受信すると、端末はUL同期化のためのタイミングアドバンス(timing advance)情報、初期ULグラント、臨時(temporary)セルRNTI(cell RNTI、C-RNTI)が分かる。タイミングアドバンス情報は上りリンク信号送信タイミングを制御するために使用される。端末によるPUSCH/PUCCH送信がネットワークでサブフレームタイミングと正しく整列(align)するために、ネットワーク(例、BS)はPUSCH/PUCCH/SRSの受信及びサブフレーム間の時間差を測定し、それらに基づいてタイミングアドバンス情報を送る。端末は任意接続応答情報を基盤として上りリンク共有チャネル上でUL送信を任意接続手順のMsg3として送信する。Msg3はRRC連結要請及び端末識別子を含む。Msg3に対する応答としてネットワークはMsg4を送信し、これはDL上での競争解決メッセージとして扱われる。Msg4を受信することにより、端末はRRC連結状態に進入することができる。
【0132】
上述したように、RAR内のULグラントは基地局にPUSCH送信をスケジューリングする。RAR内のULグラントによる初期UL送信を運ぶPUSCHはMsg3 PUSCHとも称することができる。RAR ULグラントのコンテンツはMSBから始まってLSBで終わり、表6のように与えられる。
【0133】
【表6】
【0134】
TPC命令はMsg3 PUSCHの送信電力を決定するときに使用され、例えば、表7のように解釈される。
【0135】
【表7】
【0136】
2-step RACH:Type-2 random access procedure
【0137】
図13はこの開示の様々な実施例が適用可能な2-step RACH手順の一例を示す。
【0138】
(競争基盤の)任意接続手順が2段階で行われる2-step RACH手順は、低いシグナリングオーバーヘッドと低い遅延を達成するために、RACH手順を単純化するために提案されている。
【0139】
4-step RACH手順でのメッセージ1を送信する動作とメッセージ3を送信する動作は、2-step RACH手順では端末がPRACH及びPUSCHを含む一つのメッセージ(メッセージA)に対する送信を行う一つの動作により行われ、4-step RACH手順での基地局がメッセージ2を送信する動作及びメッセージ4を送信する動作は、2-step RACH手順では基地局がRAR及び衝突解決情報を含む一つのメッセージ(メッセージB)に対する送信を行う一つの動作により行われる。
【0140】
即ち、2-step RACH手順において、端末は4-step RACH手順でのメッセージ1とメッセージ3を一つのメッセージ(例えば、メッセージA(message A、MsgA))として結合して、該当一つのメッセージを基地局に送信する(1301)。
【0141】
また、2-step RACH手順において、基地局は4-step RACH手順でのメッセージ2とメッセージ4を一つのメッセージ(例えば、メッセージB(message B、MsgB))として結合して、該当一つのメッセージを端末に送信する(1303)。
【0142】
かかるメッセージの結合に基づいて、2-step RACH手順は低い遅延(low-latency)RACH手順を提供することができる。
【0143】
より具体的には、2-step RACH手順においてメッセージAはメッセージ1に含まれたPRACHプリアンブルとメッセージ3に含まれたデータを含む。2-step RACH手順においてメッセージBはメッセージ2に含まれたRAR(random access response)とメッセージ4に含まれた競争解消情報(contention resolution information)を含む。
【0144】
Contention-free RACH
【0145】
図14はこの開示の様々な実施例が適用可能なcontention-free RACH手順の一例を示す。
【0146】
非競争任意接続手順(contention-free RACH)は、端末が他のセル又は基地局にハンドオーバーする過程で使用されるか、又は基地局の命令により要請された場合に行われる。非競争任意接続手順の基本的な過程は競争基盤の任意接続手順と類似する。但し、端末が複数の任意接続プリアンブルのうち、使用するプリアンブルを任意に選択する競争基盤の任意接続手順とは異なり、非競争任意接続手順では、端末が使用するプリアンブル(以下、専用任意接続プリアンブル)が基地局により端末に割り当てられる(1401)。専用の任意接続プリアンブルに関する情報はRRCメッセージ(例、ハンドオーバー命令)に含まれるか、又はPDCCHオーダー(order)により端末に提供される。任意接続手順が開始されると、端末は専用の任意接続プリアンブルを基地局に送信する(1403)。端末が基地局から任意接続応答を受信すると、任意接続手順は完了する(complete)(1405)。
【0147】
非競争任意接続手順において、RAR ULグラント内のCSI要請フィールドは端末が非周期的CSI報告を該当PUSCH送信に含めるか否かを指示する。Msg3 PUSCH送信のための副搬送波間隔はRRCパラメータにより提供される。端末は同一のサービス提供セルの同一の上りリンク搬送波上でPRACH及びMsg3 PUSCHを送信する。Msg3 PUSCH送信のためのUL BWPはSIB1(SystemInformationBlock1)により指示される。
【0148】
帯域幅パート(Bandwidth part,BWP)
【0149】
NRシステムでは1つの搬送波(carrier)当たり最大400MHzまで支援できる。かかるワイドバンド(wideband)搬送波で動作するUEが常に搬送波全体に対する無線周波数(radio frequency,RF)モジュールをオンにしたまま動作すると、UEバッテリーの消耗が大きくなる。或いは、1つのワイドバンド搬送波内において動作する様々な使用例(use case)(e.g.,eMBB、URLLC、mMTC、V2Xなど)を考慮した時、該当搬送波内に周波数帯域ごとに互いに異なるニューマロロジー(例えば、副搬送波間隔)が支援されることができる。或いは、UEごとに最大帯域幅に対する能力が異なることができる。これを考慮して、基地局はワイドバンド搬送波の全体帯域幅ではなく一部の帯域幅のみで動作するようにUEに指示でき、該当一部の帯域幅を帯域幅パート(bandwidth part,BWP)と称する。周波数ドメインにおいて、BWPは、搬送波上の帯域幅パートi内のニューマロロジーμiに対して定義された隣接する(contiguous)共通リソースブロックのサブセットであり、1つのニューマロロジー(例えば、副搬送波間隔、CP長さ、スロット/ミニスロットの持続時間)が設定できる。
【0150】
なお、基地局はUEに設定された1つの搬送波内に1つ以上のBWPを設定することができる。或いは、特定のBWPにUEが集中する場合は、負荷バランス(load balancing)のために一部のUEを他のBWPへ移すことができる。或いは、隣接セル間の周波数ドメインインターセル干渉消去(frequency domain inter-cell interference cancellation)などを考慮して、全体帯域幅のうち、中心の一部のスペクトルを排除してセルの両側のBWPを同一のスロット内に設定することができる。即ち、基地局はワイドバンド搬送波に連関するUEに少なくとも1つのDL/UL BWPを設定することができ、特定の時点に設定されたDL/UL BWPのうち、少なくとも1つのDL/UL BWPを(物理層制御信号であるL1シグナリング、MAC層制御信号であるMAC制御要素(control element,CE)、又はRRCシグナリングなどにより)活性化させることができ、他の設定されたDL/UL BWPにスイッチングすることを(L1シグナリング、MAC CE、又はRRCシグナリングなどにより)指示するか、又はタイマー値を設定してタイマーが満了すると、UEが所定のDL/UL BWPにスイッチングするようにする。このとき、他の設定されたDL/UL BWPにスイッチングすることを指示するために、DCIフォーマット1_1又はDCIフォーマット0_1を使用することができる。活性化されたDL/UL BWPを特に活性(active)DL/UL BWPという。UEが初期接続(initial access)過程にあるか、又はUEのRRC連結のセットアップ前などの状況では、UEがDL/UL BWPに対する設定(configuration)を受信できないこともある。かかる状況でUEが仮定するDL/UL BWPを初期活性DL/UL BWPという。
【0151】
一方、ここでDL BWPは、PDCCH及び/又はPDSCHなどのような下りリンク信号を送受信するためのBWPであり、UL BWPはPUCCH及び/又はPUSCHなどのような上りリンク信号を送受信するためのBWPである。
【0152】
NRシステムでは下りリンクチャネル及び/又は下りリンク信号が活性(active)DL BWP(Downlink Bandwidth Part)内で送受信される。また、上りリンクチャネル及び/又は上りリンク信号が活性(active) UL BWP(Uplink Bandwidth Part)内で送受信される。
【0153】
下りリンクチャンネル構造
【0154】
基地局は、後述する下りリンクチャンネルを介して、関連信号を端末へ送信し、端末は、後述する下りリンクチャンネルを介して、関連信号を基地局から受信する。
【0155】
(1)物理下りリンク共有チャンネル(PDSCH)
【0156】
PDSCHは、下りリンクデータ(例えば、DL-shared channel transport block,DL-SCH TB)を運搬し、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM、256QAMなどの変調方法が適用される。TBをエンコードし、コードワード(codeword)を生成する。PDSCHは、最大2個のコードワードを運ぶことができる。(各)コードワード(codeword)ごとにスクランブリング(scrambling)及び変調マッピング(modulation mapping)が行われ、各コードワードから生成された変調シンボルは1つ以上のレイヤにマップされる(Layer mapping)。各レイヤは、DMRS(Demodulation Reference Signal)と共にリソースにマップされて、OFDMシンボル信号として生成され、該当アンテナポートを介して送信される。
【0157】
(2)物理下りリンク制御チャンネル(PDCCH)
【0158】
PDCCHは、下りリンク制御情報(DCI)を運搬し、QPSK変調方法が適用される。1つのPDCCHは、AL(Aggregation Level)に応じて、1、2、4、8、16個のCCE(Control Channel Element)から構成される。1個のCCEは、6個のREG(Resource Element Group)から構成される。1個のREGは、1個のOFDMシンボルと1個の(P)RBで定義される。
【0159】
図15は1つのREG構造を例示する。図15において、DはDCIがマップされるリソース要素(RE)を示し、RはDMRSがマップされるREを示す。DMRSは1つのシンボル内の周波数ドメイン方向に、RE#1、RE#5及びRE#9にマップされる。
【0160】
PDCCHは制御リソースセット(Control Resource Set,CORESET)により送信される。CORESETは与えられたニューマロロジー(例えば、SCS、CP長さなど)を有するREGセットで定義される。1つの端末のための複数のOCRESETは、時間/周波数ドメインで重畳することもできる。CORESETはシステム情報(例えば、MIB)又は端末-特定(UE-specific)の上位層(例えば、Radio Resource Control,RRC,layer)シグナリングにより設定される。具体的には、CORESETを構成するRBの数及びシンボルの数(最大3つ)が上位層シグナリングにより設定される。
【0161】
各CORESETのための周波数ドメイン内のプリコーディング粒度(precoder granularity)は上位層シグナリングにより以下のうちのいずれか1つに設定される:
【0162】
-sameAsREG-bundle:周波数ドメイン内のREGバンドルのサイズと同一である。
【0163】
-allContiguousRBs:CORESET内の周波数ドメイン内に連続するRBの数と同一である。
【0164】
CORESET内のREGは、時間-優先マッピング方式(time-first mapping manner)に基づいて番号付けされる。即ち、REGはCORESET内において最低の番号に番号付けされたリソースブロック内の1番目のOFDMシンボルから開始して、0から順に番号付けされる。
【0165】
CCEにおいて、REGへのマッピングタイプは、非-インターリーブされたCCE-REGマッピングタイプ又はインターリーブされたCCE-REGマッピングタイプのうちの1つに設定される。図16(a)は非-インターリーブされたCCE-REGマッピングタイプを、図16(b)はインターリーブされたCCE-REGマッピングタイプを例示する。
【0166】
-非-インターリーブされた(non-interleaved)CCE-REGマッピングタイプ(又はlocalizedマッピングタイプ):与えられたCCEのための6REGは1つのREGバンドルを構成し、与えられたCCEのための全てのREGは連続する。1つのREGバンドルは1つのCCEに対応する。
【0167】
-インターリーブされた(interleaved)CCE-REGマッピングタイプ(又はDistributedマッピングタイプ):与えられたCCEのための2,3又は6REGは1つのREGバンドルを構成し、REGバンドルはCORESET内でインターリーブされる。1つのOFDMシンボル又は2つのOFDMシンボルで構成されたCORESET内のREGバンドルは2又は6のREGで構成され、3つのOFDMシンボルで構成されたCORESET内のREGバンドルは3又は6REGで構成される。REGバンドルのサイズはCORESETごとに設定される。
【0168】
図17はブロックインターリーバを例示する。上記のようなインターリーブ動作のための(ブロック)インターリーバの行(row)の数(A)は2,3,6のうちの1つに設定される。与えられたCORESETのためのインターリービング単位(interleaving unit)の数がPである場合、ブロックインターリーバの列(column)の数はP/Aである。ブロックインターリーバに対する書き込み(write)動作は、図17のように行-優先(row-first)方向に行われ、読み取り(read)動作は、列-優先(column-first)方向に行われる。インターリービング単位の循環シフト(CS)は、DMRSのために設定可能なIDと独立して設定可能なidに基づいて適用される。
【0169】
端末はPDCCH候補のセットに対するデコーディング(いわゆる、ブラインドデジーティング)を行ってPDCCHを介して送信されるDCIを得る。端末がデコードするPDCCH候補のセットをPDCCH検索空間(Search Space)セットと定義する。検索空間セットは共通検索空間(common search space)又は端末-特定の検索空間(UE-specific search space)であることができる。端末はMIB又は上位層シグナリングにより設定された1つ以上の検索空間セット内のPDCCH候補をモニタリングしてDCIを得ることができる。各CORESET設定は1つ以上の検索空間セットに連関し(associated with)、各検索空間セットは1つのCOREST設定に連関する。1つの検索空間セットは以下のパラメータに基づいて決定される。
【0170】
-controlResourceSetId:検索空間セットに関連する制御リソースセットを示す。
【0171】
-monitoringSlotPeriodicityAndOffset:PDCCHモニタリング周期区間(スロット単位)及びPDCCHモニタリング区間オフセット(スロット単位)を示す。
【0172】
-monitoringSymbolsWithinSlot:PDCCHモニタリングのためのスロット内のPDCCHモニタリングパターンを示す(例えば、制御リソースセットの1番目のシンボルを示す)。
【0173】
-nrofCandidates:AL={1、2、4、8、16}ごとのPDCCH候補の数(0、1、2、3、4、5、6、8のうちの1つ)を示す。
【0174】
表8は検索空間タイプごとの特徴を例示する。
【0175】
【表8】
【0176】
表9はPDCCHを介して送信されるDCIフォーマットを例示する。
【0177】
【表9】
【0178】
DCI format 0_0はTB-基盤(又はTB-level)のPUSCHをスケジュールするために使用され、DCI format 0_1はTB-基盤(又はTB-level)のPUSCH又はCBG(Code Block Group)-基盤(又はCBG-level)のPUSCHをスケジュールするために使用される。DCI format 1_0はTB-基盤(又はTB-level)のPDSCHをスケジュールするために使用され、DCI format 1_1はTB-基盤(又はTB-level)のPDSCH又はCBG-基盤(又はCBG-level)のPDSCHをスケジュールするために使用される。DCI format 2_0は動的スロットフォーマット情報(例えば、dynamic SFI)を端末に伝達するために使用され、DCI format 2_1は下りリンク先制(pre-Emption)情報を端末に伝達するために使用される。DCI format 2_0及び/又はDCI format 2_1は1つのグループで定義された端末に伝達されるPDCCHであるグループ共通PDCCH(Group Common PDCCH)を介して該当グループ内の端末に伝達される。
【0179】
DRX(Discontinuous Reception)動作
【0180】
端末は、上述した説明/提案した手順及び/又は方法を実行しながら、DRX動作を行うことができる。DRXが設定された端末は、DL信号を不連続的に受信することで電力消費を下げることができる。DRXは、RRC(Radio Resource Control)_IDLE状態、RRC_INACTIVE状態、RRC_CONNECTED状態で行われる。RRC_IDLE状態及びRRC_INACTIVE状態におけるDRXは、ページング信号を不連続的に受信するのに用いられる。以下、RRC_CONNECTED状態で行われるDRXについて説明する(RRC_CONNECTED DRX)。
【0181】
図18はDRXサイクルを例示する(RRC_CONNECTED状態)。
【0182】
図18を参照すると、DRXサイクルは、On DurationとOpportunity for DRXとからなる。DRXサイクルは、On Durationが周期的に繰り返される時間間隔を定義する。On Durationは、端末がPDCCHを受信するためにモニターする時間区間を示す。DRXが設定されると、端末は、On Durationの間にPDCCHモニタリングを行う。PDCCHモニタリングの間に、検出に成功したPDCCHがある場合、端末は、inactivityタイマーを動作させて、起動(awake)状態を維持する。一方、PDCCHモニタリングの間に検出に成功したPDCCHがない場合、端末は、On Durationが終了した後、睡眠(sleep)状態へ入る。よって、DRXが設定された場合、上述した説明/提案した手順及び/又は方法を行うとき、PDCCHモニタリング/受信が時間ドメインにおいて不連続的に行われる。例えば、DRXが設定された場合、本発明において、PDCCH受信機会(occasion)(例えば、PDCCH探索空間を有するスロット)は、DRX設定に従って不連続的に設定される。一方、DRXが設定されていない場合、PDCCHモニタリング/受信が時間ドメインにおいて連続的に行われる。例えば、DRXが設定されていない場合、本発明において、PDCCH受信機会(例えば、PDCCH探索空間を有するスロット)は連続的に設定される。一方、DRX設定有無には関係なく、測定ギャップで設定された時間区間では、PDCCHモニタリングが制限されてもよい。
【0183】
表10はDRXに関連する端末の過程を示す(RRC_CONNECTED状態)。表10を参照すると、DRX構成情報は、上位層(例えば、RRC)シグナリングを介して受信され、DRX ON/OFFは、MAC層のDRXコマンドによって制御される。DRXが設定される場合、端末は、図18に示したように、本発明において説明/提案した手順及び/又は方法を行うとき、PDCCHモニタリングを不連続的に行うことができる。
【0184】
【表10】
【0185】
ここで、MAC-CellGroupConfigは、セルグループのためのMAC(Medium Access Control)パラメータを設定するのに必要な構成情報を含む。MAC-CellGroupConfigは、DRXに関する構成情報を含んでもよい。例えば、MAC-CellGroupConfigは、DRXの定義において以下のような情報を含む。-Value of drx-OnDurationTimer:DRXサイクルの開始区間の長さを定義
【0186】
-Value of drx-InactivityTimer:初期UL又はDLデータを指示するPDCCHが検出されたPDCCH機会の後に端末が起動状態にある時間区間の長さを定義
【0187】
-Value of drx-HARQ-RTT-TimerDL:DL初期送信が受信された後、DL再送信が受信されるまでの最大時間区間の長さを定義
【0188】
-Value of drx-HARQ-RTT-TimerDL:UL初期送信に対するグラントが受信された後、UL再送信に対するグラントが受信されるまでの最大の時間区間の長さを定義
【0189】
-drx-LongCycleStartOffset:DRXサイクルの時間長さと開始時点を定義
【0190】
-drx-ShortCycle(optional):short DRXサイクルの時間長さを定義
【0191】
ここで、drx-OnDurationTimer、drx-InactivityTimer、drx-HARQ-RTT-TimerDL、drx-HARQ-RTT-TimerDLのうちのいずれか1つでも動作中であれば、端末は起動状態を維持しながら、毎PDCCH機会ごとにPDCCHモニタリングを行う。
【0192】
詳しく説明する前に、図19及び図20を参照しながら本発明の実施例による端末、基地局の動作具現例について説明する。
【0193】
図19は本開示による端末の動作具現例を説明する図である。図19を参照すると、端末はPRACH(Physical Random Access Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含むメッセージAを基地局に送信する(S1901)。その後、端末はメッセージAに対する応答として競争解決(contention resolution)に関連するメッセージBを基地局から受信する(S1903)。この時、S1901~S1903の端末が任意接続過程を行う具体的な方法は、後述する実施例及び特徴に基づく。
【0194】
一方、図19の端末は図25乃至図28に開示された様々な無線装置のうちのいずれかである。例えば、図19の端末は図25の第1無線機器100又は図26の無線機器100,200である。言い換えると、図19の動作過程は図25乃至図28に開示された様々な無線装置のうちのいずれかにより行われて実行される。
【0195】
図20は本開示による基地局の動作具現例を説明する図である。図20を参照すると、基地局はPRACH(Physical Random Access Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含むメッセージAを端末から受信する(S2001)。その後、基地局はメッセージAに対する応答として、競争解決(contention resolution)に関連するメッセージBを送信する(S2003)。この時、S2001~S2003の基地局が任意接続過程を行う具体的な方法は後述する実施例及び特徴に基づく。
【0196】
一方、図20の基地局は図25乃至図28に開示された様々な無線装置のうちのいずれかである。例えば、図20の基地局は図25の第2無線機器200又は図26の無線機器100,200である。言い換えると、図20の動作過程は図25乃至図28に開示された様々な無線装置のうちのいずれかにより行われて実行される。
【0197】
LTE及び/又はNRシステムにおいて、端末は所定の基地局又はセルから直接的に上りリンク(uplink;UL)送信がスケジュールされなくても、任意接続過程(Random Access Procedure;RACH手順)によりUL送信を行うことができる。端末の観点でLTE及び/又はシステムでの任意接続過程は、1)任意接続プリアンブル(Random Access preamble)の送信、2)任意接続応答(Random Access Response、RAR)に該当するMessage(Msg)2の受信、3)物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel;PUSCH)を含むMsg3の送信、及び4)競争解決(contention resolution)に関する情報を含むMsg4の受信の4-段階(4-step)の手順からなる。
【0198】
ここで、Msg2は任意のプリアンブルを受信した基地局が、該当プリアンブルを送信した端末がMsg3を送信するときに使用するULリソースを割り当てるメッセージである。端末はMsg3により、国際移動加入者識別番号(International Mobile Subscriber Identity;IMSI)や臨時移動加入者識別番号(Temporary Mobile Subscriber Identity;TMSI)などの自分の識別情報と共に、連結要請(connection request)などに関する情報を送信することができる。Msg3を受信した基地局はMsg4で該当端末の識別情報及び任意接続に必要な情報を送信することにより、任意接続過程において互いに異なる端末間に発生し得る衝突を防止し、該当端末に対する任意接続手順を完了することができる。
【0199】
既存のLTE及びNR Rel-15におけるRACH手順は、上述したように4-stepで構成されるが、新しく導入されるNR Rel-16では、4-stepによる手順遅延(processing delay)を簡素化し、小型セル又は非免許帯域幅(unlicensed bandwidth)でもRACH手順を活用できるように、2-ステップのRACH手順に関する研究が進行中である。2-step RACHでは、既存の4-step RACHにおける物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel;PUSCH)を含むMessage 3(Msg3)を送信する段階、及び競争解決(contention resolution)メッセージなどを含むMsg4を送信する段階が省略されている。その代わりに、任意接続手順の最初の段階において、端末はプリアンブルと共にMsg3に該当するメッセージをMsg Aとしてすぐ基地局に送信し、Msg Aに対する応答として基地局はRARと共にMsg4に該当するメッセージをMsg Bとして端末に送信する。Msg Bを受信した端末はMsg Bを復号して任意接続手順を完了し、その後、データ送受信を行う。
【0200】
本開示による実施例を説明する前に、Msg Aを構成するプリアンブルとPUSCHを含むMsg Aの送信に使用されるリソースであるRACH Occasion(RO)及びPUSCH Occasion(PO)について簡単に説明する。
【0201】
端末は基地局に送信される候補ビーム(candidate beams)のうち、参照信号受信電力(Reference Signal Received Power;RSRP)の臨界値(threshold)を満たすビームに連係するROでプリアンブルを送信する。一例として、指示された候補ビームのうち、受信RSRPが予め指示されたRSRP臨界値(threshold)を超える複数のビームが存在する場合、該当複数のビームのうち、RSRP値が最も大きいビームを選択したり、又は複数のビームのうちのいずれかのビームを任意に選択して、それに連係するROでプリアンブルを送信する。
【0202】
Msg A PUSCHは、時間領域(Time domain)においてMsg A PRACHと一定の間隔を置いて送信されるか又は連続して送信され、或いはMsg A PRACHと周波数分割多重化(Frequency Domain Multiplexing;FDM)される形態で同時間に送信される。この時、Msg A PUSCHが送信されるPOはプリアンブルが送信されるROに連関する。一例として、端末に設定される複数のROの全体に対して、POが1対1又は1対多の対応関係で設定される。又は他の例として、それぞれのROに割り当てられる全体プリアンブルを複数のサブグループに区分し、各サブグループに一定の時間又は周波数オフセット値を適用して、(各)サブグループごとにマッピングされるPOを構成することができる。この時、サブグループの数は状況によって異なるか、又は固定値で指定され、テーブルの形態で指定されてサブグループされたプリアンブルとPOの間の1対1マッピングに活用されることもできる。ここで、時間オフセットは、ROの最後のシンボルからシンボル、スロット又はサブフレームの単位でPOの開始時点を指示するオフセットであり、これにより指示されるPOの位置は、DL/UL configurationにより指示されるリソースのうち、該当オフセット後に使用可能な(available)ULリソースで設定されることを意味する。また、周波数オフセットは、ROを構成する副搬送波或いはRBのうち、最低インデックス又は最大インデックスの副搬送波或いはRBを基準としてPOの開始点を周波数軸上で指示するオフセットである。
【0203】
以下では、端末が上記のように設定されたRO及びPOに基づいてMsg AによりプリアンブルとPUSCHを送信することにおいて、Msg Aの最大送信回数及びカウンターの設定について説明する。
【0204】
Msg Aの最大送信回数
【0205】
システム情報により伝達されるRACH設定にはMsg Aの最大送信回数に関する情報が含まれ、端末は該当RACH設定により送信されたMsg Aの最大送信回数に基づいて該当値に到達するまでRACH手順を試みる。2-step RACH手順において端末のMsg A最大送信回数に対する指示方法は、4-step RACH手順でのMsg1の最大送信回数を考慮して設定され、以下の方法で指示される。
【0206】
(1)Msg1の最大送信回数をMsg Aの最大送信回数として使用
【0207】
4-step RACH手順において、Msg1の最大送信回数はpreambleTransMaxパラメータにより制限されるが、この方法は、該当パラメータをそのまま使用してMsg AのPRACH及び/又はPUSCHの最大送信回数を同一に制限する方法である。この方法を適用する場合、基地局のメッセージに対する送信回数設定の負担が少なくなる。但し、2-step RACH手順のMsg Aの場合、4-step RACH手順のMsg1とは異なり、PRACHとPUSCHが共に送信されるので、最大送信回数が大きく設定されるほど送信失敗及び再送信による時間/周波数リソース及び電力消費が増加するという問題がある。
【0208】
(2)MsgAの最大送信回数に対する別の設定
【0209】
Msg1の最大送信回数を指示するためのパラメータをMsg Aのために同様に使用する方法とは異なり、Msg Aの最大送信回数を指示するための別のパラメータを使用することができる。この時、Msg Aの場合、PRACHとPUSCHが共に送信されることを考慮してPRACH及びPUSCHに対して単一の最大送信回数を指定するか、又はMsg AのPRACH及びPUSCHのそれぞれの送信に使用される送信空間フィルター(Tx spatial filter)又はビームを異なるように構成するか否か或いは送信リソースの効率的な活用有無によってPRACH及びPUSCHに対してそれぞれの最大送信回数を指定することができる。
【0210】
仮にMsg AのPRACH及びPUSCHに対して共通の最大送信回数を指示すると、各PRACH及びPUSCHの最大送信回数は一つのパラメータとして指示される。ここで、該当パラメータは4-step RACH手順のMsg1最大送信回数とは関係なく、2-step RACH手順のMsg Aのための別のパラメータである。仮にMsg Aの送信回数を指示する別のパラメータが端末に設定されないと、端末は4-step RACH手順で指示されたMsg1の最大送信回数に従うように設定される。
【0211】
仮にMsg AのPRACH及びPUSCHに対して互いに異なる最大送信回数を指示すると、各PRACH及びPUSCHに対する別のパラメータを使用してそれぞれに対する最大送信回数が指示される。この方法では、たとえPRACHとPUSCHがMsg Aにより連続して共に送信されても、端末が使用する送信空間フィルター又はビームは状況によって変更されることを考慮している。
【0212】
以下では、Msg AのPRACH及びPUSCHに対して互いに異なる最大送信回数を指示する方式に基づいて、各空間フィルター又はビームによるMsg Aの再送信電力カウンターの使用方案について記載する。
【0213】
Msg Aの再送信電力カウンター
【0214】
上述したように、Msg Aの最大送信回数が指示された端末は、Msg Aを送信した後、基地局からMsg Bのような応答信号又は端末自分に関連する応答信号を受信できないと、指示された最大送信回数内でMsg Aを再送信する。Msg Aの送信はPRACHとPUSCHの送信を伴うが、各メッセージに対する送信チャネル環境の推定有無によって端末の送信空間フィルター又はビームは互いに異なる。従って、Msg Aの再送信のためにはPRACH及びPUSCHに対する再送信のカウンターが独立して使用され、特にMsg Aの再送信電力設定のためのカウンターの具体的な設定方式は以下の通りである。
【0215】
(1)Msg A PRACH及びMsg A PUSCHに対する同一の電力カウンター値の適用
【0216】
この方式は、Msg A PRACHとMsg A PUSCHに対して共通カウンターを適用する方法である。即ち、再送信のための電力ランピング(power ramping)の時にカウンター値をMsg A PRACHとMsg A PUSCHに同一に設定する。端末のMsg A再送信に対する最大送信回数は単一数で指示されるか、又はMsg A PRACHとMsg A PUSCHのそれぞれに対する最大送信回数を指示するために複数で指示される。また、それぞれの場合によって電力ランピングカウンターの使用方法が異なる。
【0217】
1)まず、端末が受信するシステム情報にMsg Aの再送信のための単一の最大送信回数が含まれる場合、端末は該当単一の最大送信回数までMsg Aを再送信する。Msg Aの最初送信時の電力カウンター値は1であり、基本的にその後に追加再送信が行われると、再送信に使用された空間フィルター又はビームの変更有無によって電力カウンター値が1ずつ増加又は維持される。即ち、チャネル環境変化により、端末が現在のMsg A PRACH送信に使用される送信空間フィルター又はビームが以前のMsg A PRACH送信に使用された送信空間フィルター又はビームから変わる場合、電力カウンター値は同じ値に維持される。電力カウンター値の増加は以前のMsg A PRACH送信に使用された送信空間フィルター又はビームが同様に現在の再送信に使用される場合、その値が増加する。即ち、Msg A PRACH送信前に端末が送信空間フィルター又はビームを変更すると、電力カウンター値が維持されるように指示され、もしかかる指示がないと、Msg A PRACH送信に対する電力カウンター値が増加する。
【0218】
この時、電力ランピングに使用されるカウンター値は単一のものであり、Msg A PRACH送信に使用される送信空間フィルター又はビームを基準として設定され、Msg A PUSCHの送信時に使用される送信空間フィルター又はビームの変動有無は考慮されない。即ち、現在のMsg A PUSCH送信に使用される送信空間フィルター又はビームが直前のMsg A PRACH送信に使用された送信空間フィルター又はビームと同一であるか否か、又はMsg A PUSCH送信に使用される送信空間フィルター又はビームが以前に送信を試みたMsg A PUSCHに使用された送信空間フィルター又はビームと同一であるか否かに関係なく、Msg A PRACH送信に使用される送信空間フィルター又はビームが同一であるか否かによってカウンター値が増加又は維持される。使用されるカウンター値は端末が受信した最大送信回数まで増加する。
【0219】
2)端末にブロードキャストされるシステム情報にMsg Aの再送信のための複数の最大送信回数が含まれる場合、複数の最大送信回数値はMsg A PRACH及びMsg A PUSCHに個々に適用されることができる。この時、Msg A PRACHとMsg A PUSCHの送信に使用される電力カウンター値は単一のものであり、同一に増加又は維持されるので、電力カウンター値の維持又は増加は単一の最大送信回数が指示される上述した場合と同様に、以前のMsg A PRACH送信に使用された送信空間フィルター又はビームと現在のMsg A PRACH送信に使用される送信空間フィルター又はビームの変動有無に従う。即ち、以前のMsg A PRACH送信に使用された送信空間フィルター又はビームと現在のMsg A PRACH送信に使用される送信空間フィルター又はビームが同一であると、再送信時に電力カウンター値が増加し、以前のMsg A PRACH送信に使用された送信空間フィルター又はビームと現在のMsg A PRACH送信に使用される送信空間フィルター又はビームが異なると、電力カウンター値は維持される。この時、Msg A PRACHとMsg A PUSCHに個々に最大送信回数が指定されたので、使用される電力カウンター値は指定された2つの最大送信回数のうち、大きい値及び小さい値のいずれかまで増加するように設定できる。
【0220】
(2)Msg A PRACH及びMsg A PUSCHのための別の電力カウンター値の適用
【0221】
Msg A PRACH及びMsg A PUSCHのための別のカウンター値が適用される場合にも、端末のMsg A再送信に対する最大送信回数を単一又は複数に指示できるか否かによって、電力カウンターの使用方法は変わる。
【0222】
1)まず、単一のMsg A最大送信回数が端末に設定され、電力カウンター値はMsg A PRACH及びMsg A PUSCHに個々に適用される方法を考えることができる。Msg A PRACHのために使用される電力カウンター値は、現時点でのMsg A PRACH送信に使用される送信空間フィルター又はビームと以前のMsg A PRACH送信で使用された送信空間フィルター又はビームが同一である場合には増加し、異なる場合には維持される。同様に、Msg A PUSCHのために使用される電力カウンター値は、現時点でのMsg A PUSCH送信に使用される送信空間フィルター又はビームと以前のMsg A PUSCH送信で使用された送信空間フィルター又はビームが同一である場合には増加し、異なる場合には維持される。
【0223】
この時、端末に単一のMsg A最大送信回数が設定されているので、Msg A PRACHのための電力カウンター及びMsg A PUSCHのための電力カウンターのうち、一つ又は全ての値が単一の最大送信回数に到達するまで端末が2-step RACH手順のためのMsg Aの再送信を試みるように設定される。ここで、Msg A PRACHのための電力カウンター及びMsg A PUSCHのための電力カウンターのうち、一つの値が単一の最大送信回数に到達する場合、2つの電力カウンターのうち、一つでも単一の最大送信回数に到達すると、端末は残りの電力カウンター値に関係なく追加再送信を行わない。
【0224】
2)複数のMsg Aの最大送信回数が端末に設定される場合、Msg A PRACH及びMsg A PUSCHに対する最大送信回数が個々に構成され、電力カウンター値も個々に構成されるので、各メッセージのための電力カウンター値が最大送信回数に到達するか否かは各メッセージごとに判断される。即ち、Msg A PRACH及びMsg A PUSCHに対して個々に設定された電力カウンターは、それぞれのメッセージ送信に使用される送信空間フィルター又はビームが以前のメッセージ送信に使用された送信空間フィルター又はビームと同一であるか否かによって増加又は維持される。
【0225】
但し、この場合、2-step RACH手順でのMsg A送信の特性上、Msg A PRACHとMsg A PUSCHが共に送信されることを考慮すると、各メッセージに対して最大送信回数を設定することに反して、端末のMsg A再送信電力の設定有無は一つの電力カウンター値に従う。言い換えると、Msg A PRACH及びMsg A PUSCHに対して個々に設定されたそれぞれの最大送信回数のうち、大きい値又は小さい値を基準として、Msg A PRACH及びMsg A PUSCHに対して使用されるいずれかの電力カウンター値が基準となる最大送信回数値に到達すると、端末はMsg Aの再送信を行わない。
【0226】
Msg Aの電力設定に関連する実施例
【0227】
(1)2-step RACHのためのMsg Aの最大送信回数の設定
【0228】
上述したように、2-step RACH手順のMsg Aの場合、4-step RACH手順のMsg1とは異なり、PRACHとPUSCHが共に送信されるので、最大送信回数が大きく設定されるほど、送信失敗及び再送信による時間/周波数リソース及び電力消費が増加する問題が発生し得る。この問題を解決するために、Msg Aの最大送信回数を指示する方法を検討し、別の追加パラメータを使用してMsg Aの送信電力をブースト(boost)する方案を考えることができる。
【0229】
図21はMsg Aの最大送信回数に関連する本発明の実施例を示す図である。基本的には、4-step RACH手順においてMsg1の最大送信回数がpreambleTransMaxパラメータにより制限されることのように、Msg Aの最大送信回数も制限できることを考慮する必要がある。もしMsg Aに対する最大送信回数がMsg1の最大送信回数と同じ値に設定されると、該当値のサイズが大きい場合、Msg A PRACH及びMsg A PUSCHがMsg Aにより共に送信されることを勘案するとき、再送信の繰り返しによる最大送信回数に到達するまでのリソース消耗が非常に大きいので、リソース活用が非効率的である。従って、Msg Aの最大送信回数はMsg1の最大送信回数とは別途に、2-step RACH手順のために別々に設定されることが望ましい。例えば、図21に示したように、Msg Aの最大送信回数のためのパラメータMsgATransMaxは、Msg1の最大送信回数のためのパラメータpreambleTransMaxとは別に端末に設定され、MsgATransMaxの値はpreambleTransMaxより小さい値に設定されることができる。
【0230】
(2)RACH Occasion(RO)を共有する場合
【0231】
もし4-step RACH手順のMsg1と2-step RACH手順のMsg A PRACHのためのROが共有される状況であると、4-step RACH手順と2-step RACH手順の間の衡平を合わせるために、RACH手順タイプに対する区分なしに、初期接続の総試み回数が同一でなければならない。即ち、Msg Aの最大送信回数とMsg1の最大送信回数が異なるように設定されても、同じ時間/周波数リソースで初期接続を試みた端末はRACH手順タイプに関係なく総試み回数が同一である。Msg Aの最大送信回数とMsg1の最大送信回数が異なる場合は、いずれか一つの値によって端末は初期接続を試みる。
【0232】
もしMsg Aの最大送信回数がMsg1の最大送信回数より小さく設定される場合は、初期接続の総試み回数の合計を合わせるために、端末はMsg Aの最大送信回数まではMsg Aの再送信を行い、その後には4-step RACH手順のMsg1のようにMsg A PRACHのみを送信する。この時、メッセージの検出可能性を高めるために、プリアンブルの送信に使用される電力カウンター値は既存のMsg Aの最大送信回数により増加した電力カウンター値が維持されたまま使用される。
【0233】
一例として、図21を参考すると、端末はMsg Aの最大送信回数を指示するパラメータmsgATransMaxが指示する回数までMsg Aを再送信し、その後にはMsg1の最大送信回数を指示するパラメータpreambleTransMaxが指示する回数までプリアンブルのみを送信し、Msg A PUSCHは送信されない。この時、Msg Aに対する一定の回数の繰り返し再送信の後、プリアンブルのみを送信する段階においては、プリアンブルに対する検出可能性を高めるために、プリアンブルの送信に使用される電力カウンター値は既存のMsg Aの最大送信回数によって増加した電力カウンター値が維持されたまま使用される。
【0234】
(3)電力ブーストのためのパラメータの設定
【0235】
端末のMsg Aに対する送信電力をブーストするための指示子の役割を果たすパラメータが考えられる。2-step RACH手順及び4-step RACH手順の間の検出可能性の衡平のために、プリアンブル目標受信電力(Preamble Target Received Power;PTRP)及び/又はランピングステップサイズ(ramping step size)が同一に構成されると、2-step RACH手順においてMsg Aの送信がPUSCH送信を含めてより多いリソースが所要されることを勘案したとき、非効率的である。
【0236】
この問題を解決するために、2-step RACH手順に対するPTRP又はランピングステップサイズを異なるように設定すること以外にも、Msg Aの送信に対してMsg1と同一のPTRP又はランピングステップサイズを適用する送信回数臨界値に関する情報を指示するmsgATransMinのようなパラメータの導入を考えることができる。該当パラメータ値は1より大きく、Msg Aの最大送信回数値よりは小さく構成され、端末はMsg Aの(再)送信時、該当パラメータ値より小さいか又は等しい送信回数についてはMsg1と同一のPTRP及び/又はランピングステップサイズを適用し、該当パラメータ値より大きい送信回数については異なるPTRP及び/又はランピングステップサイズを適用する。
【0237】
図22はMsg Aの電力ブーストに関連する本発明の実施例を示す。図22において、Msg Aを(再)送信する端末には、Msg1と同一のPTRP及び/又はランピングステップサイズを適用してMsg Aを送信可能な回数に対するパラメータmsgATransMinが受信される。即ち、端末はMsg Aの(再)送信時、msgATransMinが指示する値以下の送信回数では、既存のMsg1のために設定されたPTRP及び/又はランピングステップサイズを適用して送信電力を割り当てる。反面、msgATransMinが指示する値を超える送信回数では、既存のMsg1のために設定されたPTRP及び/又はランピングステップサイズとは異なるPTRP及び/又はランピングステップサイズを適用してMsg Aの送信電力を割り当てる。
【0238】
図23は本発明の実施例に基づく2-step RACH手順を行うための端末と基地局の動作の流れを示す。端末と基地局は2-step RACH手順を行うためのRACH設定情報を送受信し、該当情報には、送信電力設定のためのランピングステップサイズ(power ramping step size)及び/又はランピングカウンター(ramping counter)、送信ビーム又は空間フィルターなどの本発明の実施例に関連する情報が含まれる(S2301)。具体的には、基地局はMIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)のようなSSB(Synchronization Signal Block)及び/又はRRCシグナリングを用いてRACH設定情報を送信する。
【0239】
S2301の段階は、上記のようなRACH設定情報をすでに受信したことのある端末又はRACH設定情報を送信したことのある基地局に再接続する端末のように、連結(connection)状態が成立したことのある端末の場合には省略することができる。該当端末はRACH設定情報をすでに獲得した状況であるので、かかる端末についてはすでに受信したRACH設定情報の重複送受信による手順遅延(processing delay)を減らすために、該当段階が省略される。
【0240】
上述したS2301の段階の端末は図25の第1無線機器100又は図26の無線機器100,200であり、基地局は図25の第2無線機器200又は図26の無線機器100,200である。即ち、端末が基地局からRACH設定情報を受信するS2501の段階は、後述する図25乃至図28の様々な無線装置により具現される。例えば、端末が図25の第1無線機器100に該当する場合、図25のプロセッサ102はRACH設定情報を受信するように一つ以上の送受信機106及び/又は一つ以上のメモリ104などを制御し、一つ以上の送受信機106は基地局からRACH設定情報を受信する。
【0241】
その後、端末は基地局から受信したRACH設定に基づいてMsg Aに関する情報を得、得られた情報によってRACH Occasion(RO)/プリアンブルとPUSCH Occasion(PO)/PUSCH Resource unit(PRU)を選択して2-step RACH手順を行うためのMsg Aを基地局に送信する(S2303)。ここで、端末はMsg Aの送信電力設定のためのランピングステップサイズ及び/又はカウンター、送信ビーム又は空間フィールドなどの本発明の実施例に関連する設定に基づいてMsg Aを送信する。
【0242】
上述したS2303の段階の端末は図25の第1無線機器100又は図26の無線機器100,200であり、基地局は図25の第2無線機器200又は図26の無線機器100,200である。即ち、端末が基地局にMsg Aを送信するS2303の段階は、後述する図25乃至図28の様々な無線装置による具現される。例えば、端末が図25の第1無線機器100に該当する場合、図25のプロセッサ102はMsg Aを送信するように一つ以上の送受信機106及び/又は一つ以上のメモリ104などを制御し、一つ以上の送受信機106は基地局にMsg Aを送信する。
【0243】
この時、S2303の段階のMsg A送信に対する一例として、2-step RACH手順でのROは4-step RACH手順のために割り当てられるROを考慮して、i)2-step RACH手順と4-step RACH手順に対してそれぞれ独立したRO及びプリアンブルを設定するか、ii)2-step RACH手順と4-step RACH手順に対して同一のROを共有し、プリアンブルは別に設定するか、又はiii)2-step RACH手順と4-step RACH手順に対して同一のROとプリアンブルを共有するように設定することができる。
【0244】
S2303の段階のMsg A送信に対する他の例として、Msg A PUSCHの送信のためのPRUはPOとDMRSポート及びDMRSシーケンスを考慮して定義され、POはペイロード送信のための時間-周波数リソースにより定義される。この時、Msg AのPUSCHのためのPOはROとは別に設定されるか、又は連関するROを考慮した相対的な時間及び/又は周波数位置として設定され、Msg A PUSCHの設定周期内に一つ以上のPO(s)が設定されることができる。
【0245】
S2303の段階のMsg A送信に対する他の例として、Msg Aに含まれたPRACH及びPUSCHは時分割多重化(Time Division Multiplexing;TDM)されて他のスロットで送信されるか、又はPRACH及びPUSCHが同一のスロットで送信されることもできる。言い換えると、Msg A PUSCHはMsg A PRACHと時間領域(Time domain)上で連続して送信されるか、又は所定のギャップを置いて送信される。
【0246】
S2303の段階のMsg A送信に対する他の例として、Msg Aに含まれたPRACH及びPUSCHは、i)同一のビーム又は空間フィルター(Tx spatial filter)を使用して送信されるか、ii)端末の決定によって互いに同一であるか又は異なるビーム又は空間フィルターを使用して送信されるか、又はiii)基地局が設定したビーム又は空間フィルターを使用して送信される。
【0247】
S2303の段階のMsg A送信に対する他の例として、端末はMsg Aが送信された後、Msg BをモニタリングするためのRAR(Random Access Response)ウィンドウを設定することができる。この時、2-step RACH手順の再試図回数を記録するために、端末はMsg Aの再送信カウンターを設定し、カウンターの最大値は基地局又はネットワークにより設定される。
【0248】
S2303の段階のMsg A送信に対する他の例として、基地局はMsg A PRACHのプリアンブルを検出し、Msg A PUSCHのペイロード/データを復号して処理することができる。もし基地局がMsg A PRACHのプリアンブルを検出できなかった場合には、基地局は端末にいかなる情報も伝達しない。
【0249】
上述したように、端末が基地局にMsg Aを送信するS2303の段階において、本発明の実施例を適切に適用できる。具体的には、上述した本発明の実施例における方法に基づいて、Msg Aに含まれるプリアンブル及びPUSCHに対するランピングステップサイズ及び/又はランピングカウンターに対する値や情報が端末/基地局により決定されるか、又は基地局により端末に設定又は指示されることができる。又は、上述した本発明の実施例における方法に基づいて、Msg Aに含まれるプリアンブル及びPUSCHのビーム設定による送信電力が端末/基地局により決定されるか、又は基地局により端末に設定又は指示されることができる。
【0250】
Msg Aを送信した端末は、その後Msg Bを受信する(S2305)。ここで、Msg BはDMRSに対応するPDCCHを介してスケジュールされ、DMRSに対応するPDSCHを介して送信される。Msg Bに含まれた情報はMsg A PUSCHに対する復号及び処理結果によって異なる。
【0251】
具体的には、基地局がMsg A PUSCHを成功的に復号した場合、Msg Bはsuccess RARとして端末がCommon Control Channel(CCCH) Service Data Unit(SDU)として送信した端末識別子(UE identifier)のような競争解決識別子(contention resolution ID)を含む。基地局がMsg A PUSCHを復号できなかった場合は、Msg Bはfallback RARとしてMsg AのPUSCHの再送信のためのRAPID及び上りリンクグラント(Upinlk grant;UL grant)情報を含む。基地局がMsg Bにより fallback RARを送信した場合、Msg Bに含まれたRAPIDとULグラントを成功的に復号した端末は4-step RACH手順にfall-backすることができる。
【0252】
上述したS2305の段階の端末は図25の第1無線機器100又は図26の無線機器100,200であり、基地局は図25の第2無線機器200又は図26の無線機器100,200である。即ち、端末が基地局からMsg Bを受信するS2305の段階は、後述する図25乃至図28の様々な無線装置により具現される。例えば、端末が図25の第1無線機器100に該当する場合、図25のプロセッサ102はMsg Bを受信するように一つ以上の送受信機106及び/又は一つ以上のメモリ104などを制御し、一つ以上の送受信機106は基地局にMsg Bを受信することができる。
【0253】
端末はMsg Bの復号及び受信有無によって既存の4-step RACH手順を行う端末がMsg4を受信した後の動作と同一又は類似する動作を行うことができる。もし端末がRARウィンドウ内でMsg Bを成功的に受信すると、端末は2-step RACH手順が成功したと判断する。又は端末がfallback RARを受信すると、端末はULグラントのようにMsg Bに含まれた情報に基づいて4-step RACH手順上のMsg3送信手順を行う。
【0254】
反面、端末がRARウィンドウ内でMsg Bを受信できなかった場合は、端末は再送信カウンターが最大値より小さいと、2-step RACH手順を再び試みるために、Msg Aを再送信し、再送信カウンターが最大値に到達すると、2-step RACH手順が失敗したと判断してバックオフ(back-off)動作を行う。ここで、Msg Aの再送信はプリアンブルの再選択を含むMsg A PRACHの再送信及びMsg A PUSCHの再送信を意味する。もしMsg A PRACHの再送信のための送信ビーム又は空間フィルターが最近送信したMsg A PRACHの送信ビーム又は空間フィルターとは異なると、Msg A PRACHの電力ランピングカウンターは増加しない。
【0255】
上述した本開示の2-step RACH手順に関連する実施例は、RRC_INACTIVE、RRC_CONNECTED及びRRC_IDLEの状態でも適用され、一般的なMedium Access Control(MAC)手順で構成されることもできる。また、上述した本開示の2-step RACH手順に関連する実施例は、system information(SI)要請(request)及び/又はBeam Failure Recovery(BFR)手順については例外的に適用されない。また、上述した2-step RACH手順でのフォールバックを考慮して、既存の4-step RACH手順を再び実行させる動作が設定されることもできる。
【0256】
これに限られないが、この明細書に開示されたこの開示の様々な説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートは、機器間無線通信/連結(例えば、5G)を必要とする様々な分野に適用することができる。
【0257】
以下、図面を参照しながらより具体的に説明する。以下の図/説明において、同じ図面符号は特に言及しない限り、同一又は対応するハードウェアブロック、ソフトウェアブロック又は機能ブロックを例示する。
【0258】
図24はこの開示に適用される通信システム1を例示する図である。
【0259】
図24を参照すると、この開示に適用される通信システム1は、無線機器、基地局及びネットワークを含む。ここで、無線機器は無線接続技術(例えば、5G NR、LTE)を用いて通信を行う機器を意味し、通信/無線/5G機器とも称される。これに限られないが、無線機器はロボット100a、車両100b-1,100b-2、XR(eXtended Reality)機器100c、携帯機器(Hand-held Device)100d、家電100e、IoT(Internet of Thing)機器100f及びAI機器/サーバ400を含む。 例えば、車両は無線通信機能が備えられた車両、自律走行車両、車両間通信可能な車両などを含む。ここで、車両はUAV(Unmanned Aerial Vehicle)(例えば、ドローン)を含む。XR機器はAR(Augmented Reality)/VR(Virtual Reality)/MR(Mixed Reality)機器を含み、HMD(Head-Mounted Device)、車両に備えられたHUD(Head-Up Display)、TV、スマートホン、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、家電機器、デジタル看板、車両、ロボットなどの形態で具現される。携帯機器はスマートホン、スマートパッド、ウェアラブル機器(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、コンピュータ(例えば、ノートブックパソコンなど)などを含む。家電はTV、冷蔵庫、洗濯機などを含む。IoT機器はセンサー、スマートメータなどを含む。例えば、基地局、ネットワークは無線機器にも具現され、特定の無線機器200aは他の無線機器に基地局/ネットワークノードで動作することもできる。
【0260】
無線機器100a~100fは基地局200を介してネットワーク300に連結される。無線機器100a~100fにはAI(Artificial Intelligence)技術が適用され、無線機器100a~100fはネットワーク300を介してAIサーバ400に連結される。ネットワーク300は3Gネットワーク、4G(例えば、LTE)ネットワーク又は5G(例えば、NR)ネットワークなどを用いて構成される。無線機器100a~100fは基地局200/ネットワーク300を介して互いに通信できるが、基地局/ネットワークを介することなく、直接通信することもできる(例えば、サイドリンク通信)。例えば、車両100b-1、100b-2は直接通信することができる(例えば、V2V(Vehicle to Vehicle)/V2X(Vehicle to everything)通信)。またIoT機器(例えば、センサー)は他のIoT機器(例えば、センサー)又は他の無線機器100a~100fと直接通信することができる。
【0261】
無線機器100a~100f/基地局200、基地局200/基地局200の間では無線通信/連結150a、150b、150cが行われる。ここで、無線通信/連結は上り/下りリンク通信150aとサイドリンク通信150b(又は、D2D通信)、基地局間通信150c(例えば、relay、IAB(Integrated Access Backhaul)のような様々な無線接続技術により行われる(例えば、5G NR)。無線通信/連結150a、150b、150cにより無線機器と基地局/無線機器、基地局と基地局は互いに無線信号を送/受信することができる。例えば、無線通信/連結150a、150b、150cは様々な物理チャネルを介して信号を送/受信することができる。このために、本発明の様々な提案に基づいて、無線信号の送/受信のための様々な構成情報の設定過程、様々な信号処理過程(例えば、チャネル符号化/復号、変調/復調、リソースマッピング/デマッピングなど)、リソース割り当て過程のうちのいずれか一つが行われる。
【0262】
図25はこの開示に適用可能な無線機器を例示する。
【0263】
図25を参照すると、第1無線機器100と第2無線機器200は様々な無線接続技術(例えば、LTE、NR)により無線信号を送受信する。ここで、{第1無線機器100、第2無線機器200}は図24の{無線機器100x、基地局200}及び/又は{無線機器100x、無線機器100x}に対応する。
【0264】
第1無線機器100は一つ以上のプロセッサ102及び一つ以上のメモリ104を含み、さらに一つ以上の送受信機106及び/又は一つ以上のアンテナ108を含む。プロセッサ102はメモリ104及び/又は送受信機106を制御し、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを具現するように構成される。例えば、プロセッサ102はメモリ104内の情報を処理して第1情報/信号を生成した後、送受信機106で第1情報/信号を含む無線信号を送信する。またプロセッサ102は送受信機106で第2情報/信号を含む無線信号を受信した後、第2情報/信号の信号処理から得た情報をメモリ104に格納する。メモリ104はプロセッサ102に連結され、プロセッサ102の動作に関連する様々な情報を格納する。例えば、メモリ104はプロセッサ102により制御されるプロセスのうちの一部又は全部を行うか、又はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うための命令を含むソフトウェアコードを格納する。ここで、プロセッサ102とメモリ104は無線通信技術(例えば、LTE、NR)を具現するように設計された通信モデム/回路/チップの一部である。送受信機106はプロセッサ102に連結され、一つ以上のアンテナ108により無線信号を送信及び/又は受信する。送受信機106は送信機及び/又は受信機を含む。送受信機106はRF(radio Frequency)ユニットとも混用することができる。この開示において、無線機器は通信モデム/回路/チップを意味することもできる。
【0265】
具体的には、本発明の実施例による第1無線機器100のプロセッサ102により制御され、メモリ104に格納される命令及び/又は動作について説明する。
【0266】
以下の動作はプロセッサ102の観点からプロセッサ102の制御動作に基づいて説明するが、かかる動作を行うためのソフトウェアコードなどはメモリ104に格納することができる。
【0267】
プロセッサ102はPRACH(Physical Random Access Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含むメッセージAを送信するために送受信機106を制御する。またプロセッサ102は競争解決(contention resolution)に関連するメッセージBを受信するために送受信機106を制御する。この時、プロセッサ102がメッセージAを送信するように送受信機106を制御し、臨界値及びメッセージBを受信するように送受信機106を制御する具体的な方法は、上述した実施例に基づく。
【0268】
具体的には、本発明の実施例による第2無線機器200のプロセッサ202により制御され、メモリ204に格納される命令及び/又は動作について説明する。
【0269】
以下の動作はプロセッサ202の観点からプロセッサ202の制御動作に基づいて説明するが、かかる動作を行うためのソフトウェアコードなどはメモリ204に格納することができる。
【0270】
プロセッサ202はPRACH(Physical Random Access Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を含むメッセージAを受信するために送受信機206を制御する。またプロセッサ202は競争解決(contention resolution)に関連するメッセージBを送信するために送受信機206を制御する。この時、プロセッサ202がメッセージAを受信するように送受信機206を制御し、臨界値及びメッセージBを送信するように送受信機206を制御する具体的な方法は、上述した実施例に基づく。
【0271】
以下、無線機器100,200のハードウェア要素についてより具体的に説明する。これに限られないが、一つ以上のプロトコル階層が一つ以上のプロセッサ102,202により具現される。例えば、一つ以上のプロセッサ102,202は一つ以上の階層(例えば、PHY、MAC、RLC、PDCP、RRC、SDAPのような機能的階層)を具現する。一つ以上のプロセッサ102,202はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによって一つ以上のPDU(Protocol Data Unit)及び/又は一つ以上のSDU(Service Data Unit)を生成する。一つ以上のプロセッサ102,202はこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによってメッセージ、制御情報、データ又は情報を生成する。一つ以上のプロセッサ102,202はこの明細書に開示された機能、手順、提案及び/又は方法によってPDU、SDU、メッセージ、制御情報、データ又は情報を含む信号(例えば、ベースバンド信号)を生成して、一つ以上の送受信機106,206に提供する。一つ以上のプロセッサ102,202は一つ以上の送受信機106,206から信号(例えば、ベースバンド信号)を受信して、この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートによってPDU、SDU、メッセージ、制御情報、データ又は情報を得ることができる。
【0272】
一つ以上のプロセッサ102,202はコントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又はマイクロコンピュータとも称される。一つ以上のプロセッサ102,202はハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより具現される。一例として、一つ以上のASIC(Application Specific Integrated Circuit)、一つ以上のDSP(Digital Signal Processor)、一つ以上のDSPD(Digital Signal Processing Device)、一つ以上のPLD(Programmable Logic Device)又は一つ以上のFPGA(Field Programmable Gate Arrays)が一つ以上のプロセッサ102,202に含まれる。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートはファームウェア又はソフトウェアを使用して具現され、ファームウェア又はソフトウェアはモジュール、手順、機能などを含むように具現される。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートを行うように設定されたファームウェア又はソフトウェアは一つ以上のプロセッサ102,202に含まれるか、又は一つ以上のメモリ104,204に格納されて一つ以上のプロセッサ102,202により駆動される。この明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートはコード、命令語(instruction)及び/又は命令語集合の形態でファームウェア又はソフトウェアを使用して具現される。
【0273】
一つ以上のメモリ104,204は一つ以上のプロセッサ102,202に連結され、様々な形態のデータ、信号、メッセージ、情報、プログラム、コード、指示及び/又は命令を格納する。一つ以上のメモリ104,204はROM、RAM、EPROM、フラッシメモリ、ハードドライブ、レジスター、キャッシュメモリ、コンピュータ読み取り格納媒体及び/又はこれらの組み合わせにより構成される。一つ以上のメモリ104,204は一つ以上のプロセッサ102,202の内部及び/又は外部に位置する。また、一つ以上のメモリ104,204は有線又は無線連結のような様々な技術により一つ以上のプロセッサ102,202に連結される。
【0274】
一つ以上の送受信機106,206は一つ以上の他の装置にこの明細書における方法及び/又はフローチャートなどで言及されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送信することができる。一つ以上の送受信機106,206は一つ以上の他の装置からこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートなどで言及されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを受信することができる。例えば、一つ以上の送受信機106,206は一つ以上のプロセッサ102,202に連結され、無線信号を送受信する。例えば、一つ以上のプロセッサ102,202は一つ以上の送受信機106,206が一つ以上の他の装置にユーザデータ、制御情報又は無線信号を送信するように制御することができる。また、一つ以上のプロセッサ102,202は一つ以上の送受信機106,206が一つ以上の他の装置からユーザデータ、制御情報又は無線信号を受信するように制御することができる。一つ以上の送受信機106,206は一つ以上のアンテナ108,208に連結され、一つ以上の送受信機106,206は一つ以上のアンテナ108,208によりこの明細書に開示された説明、機能、手順、提案、方法及び/又はフローチャートなどで言及されるユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを送受信するように設定される。この明細書において、一つ以上のアンテナは複数の物理アンテナであるか、複数の論理アンテナである(例えば、アンテナポート)。一つ以上の送受信機106,206は受信されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどを一つ以上のプロセッサ102,202を用いて処理するために、受信された無線信号/チャネルなどをRFバンド信号からベースバンド信号に変換する(Convert)。一つ以上の送受信機106,206は一つ以上のプロセッサ102,202を用いて処理されたユーザデータ、制御情報、無線信号/チャネルなどをベースバンド信号からRFバンド信号に変換する。このために、一つ以上の送受信機106,206は(アナログ)オシレーター及び/又はフィルターを含む。
【0275】
図26はこの開示に適用される無線機器の他の例を例示する図である。無線機器は使用例/サービスによって様々な形態で具現される(図24を参照)。
【0276】
図26を参照すると、無線機器100,200は図25の無線機器100,200に対応し、様々な要素、成分、ユニット/部及び/又はモジュールで構成される。例えば、無線機器100,200は通信部110、制御部120、メモリ部130及び追加要素140を含む。通信部は通信回路112及び送受信機114を含む。例えば、通信回路112は図25における一つ以上のプロセッサ102,202及び/又は一つ以上のメモリ104,204を含む。例えば、送受信機114は図25の一つ以上の送受信機106,206及び/又は一つ以上のアンテナ108,208を含む。制御部120は通信部110、メモリ部130及び追加要素140に電気的に連結され、無線機器の諸般動作を制御する。例えば、制御部120はメモリ部130に格納されたプログラム/コード/命令/情報に基づいて無線機器の電気的/機械的動作を制御する。また制御部120はメモリ部130に格納された情報を通信部110により外部(例えば、他の通信機器)に無線/有線インターフェースにより送信するか、又は通信部110により外部(例えば、他の通信機器)から無線/有線インターフェースにより受信された情報をメモリ部130に格納する。従って、本発明による具体的な制御部120の動作過程及びメモリ部130に格納されたプログラム/コード/命令/情報は、図25のプロセッサ102,202のうちのいずれかの動作及びメモリ104,204のうちのいずれかの動作に対応することができる。
【0277】
追加要素140は無線機器の種類によって様々に構成される。例えば、追加要素140はパワーユニット/バッテリー、入出力部(I/O unit)、駆動部及びコンピュータ部のうち、いずれか一つを含む。これに限られないが、無線機器はロボット(図24、100a)、車両(図24、100b-1、100b-2)、XR機器(図24、100c)、携帯機器(図24、100d)、家電(図24、100e)、IoT機器(図24、100f)、デジタル放送用端末、ホログラム装置、公共安全装置、MTC装置、医療装置、フィンテック装置(又は金融装置)、保安装置、気候/環境装置、AIサーバ/機器(図24、400)、基地局(図24、200)及びネットワークノードなどの形態で具現される。無線機器は使用例/サービスによって移動可能であるか、又は固定した場所で使用される。
【0278】
図26において、無線機器100,200内の様々な要素、成分、ユニット/部及び/又はモジュールは全体が有線インターフェースにより互いに連結されるか、又は少なくとも一部が通信部110により無線連結される。例えば、無線機器100,200内で制御部120と通信部110は有線連結され、制御部120と第1ユニット(例えば、130、140)は通信部110により無線連結される。また無線機器100,200内の各要素、成分、ユニット/部及び/又はモジュールは一つ以上の要素をさらに含む。例えば、制御部120は一つ以上のプロセッサ集合で構成される。例えば、制御部120は通信制御プロセッサ、アプリケーションプロセッサ(Application processor)、ECU(Electronic control Unit)、グラフィック処理プロセッサ、メモリ制御プロセッサなどの集合で構成される。他の例として、メモリ部130はRAM(Random Access Memory)、DRAM(Dynamic RAM)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash Memory)、揮発性メモリ(volatile Memory)、非揮発生メモリ及び/又はこれらの組み合わせで構成される。
【0279】
以下、図26を参照しながら、その具現例についてより詳しく説明する。
【0280】
図27はこの開示に適用される携帯機器を例示する。携帯機器はスマートホン、スマートパッド、ウェアラブル機器(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、携帯用コンピュータ(例えば、ノートブックパソコンなど)を含む。携帯機器はMS(Mobile Station)、UT(user terminal)、MSS(Mobile Subscriber Station)、SS(Subscriber Station)、AMS(Advanced Mobile Station)又はWT(Wireless terminal)とも称される。
【0281】
図27を参照すると、携帯機器100はアンテナ部108、通信部110、制御部120、メモリ部130、電源供給部140a、インターフェース部140b及び入出力部140cを含む。アンテナ部108は通信部110の一部で構成される。ブロック110~130/140a~140cは各々、図26におけるブロック110~130/140に対応する。
【0282】
通信部110は他の無線機器、基地局と信号(例えば、データ、制御信号など)を送受信する。制御部120は携帯機器100の構成要素を制御して様々な動作を行う。制御部120はAP(Application Processor)を含む。メモリ部130は携帯機器100の駆動に必要なデータ/パラメータ/プログラム/コード/命令を格納する。またメモリ部130は入/出力されるデータ/情報などを格納する。電源供給部140aは携帯機器100に電源を供給し、有/無線充電回路、バッテリーなどを含む。インターフェース部140bは携帯機器100と他の外部機器の連結を支援する。インターフェース部140bは外部機器との連結のための様々なポート(例えば、オーディオ入/出力ポート、ビデオ入/出力ポート)を含む。入出力部140cは映像情報/信号、オーディオ情報/信号、データ及び/又はユーザから入力される情報を入力又は出力する。入出力部140cはカメラ、マイクロホン、ユーザ入力部、ディスプレイ部140d、スピーカー及び/又は触覚モジュールなどを含む。
【0283】
一例として、データ通信の場合、入出力部140cはユーザから入力された情報/信号(例えば、タッチ、文字、音声、イメージ、ビデオ)を得、この得られた情報/信号はメモリ部130に格納される。通信部110はメモリに格納された情報/信号を無線信号に変換し、変換された無線信号を他の無線機器に直接送信するか又は基地局に送信する。また通信部110は他の無線機器又は基地局から無線信号を受信した後、受信された無線信号を元来の情報/信号に復元する。復元された情報/信号はメモリ部130に格納された後、入出力部140cにより様々な形態(例えば、文字、音声、イメージ、ビデオ、触覚)に出力される。
【0284】
図28はこの開示に適用される車両又は自立走行車両を例示する図である。車両又は自律走行車両は移動型ロボット、車両、汽車、有/無人飛行体(Aerial Vehicle、AV)、船舶などで具現される。
【0285】
図28を参照すると、車両又は自律走行車両100はアンテナ部108、通信部110、制御部120、駆動部140a、電源供給部140b、センサー部140c及び自律走行部140dを含む。アンテナ部108は通信部110の一部で構成される。ブロック110/130/140a~140dは各々図26におけるブロック110/130/140に対応する。
【0286】
通信部110は他の車両、基地局(例えば、基地局、路辺基地局(Road Side unit)など)、サーバなどの外部機器と信号(例えば、データ、制御信号など)を送受信する。制御部120は車両又は自律走行車両100の要素を制御して様々な動作を行う。制御部120はECU(Electronic control Unit)を含む。駆動部140aにより車両又は自律走行車両100が地上で走行する。駆動部140aはエンジン、モータ、パワートレイン、輪、ブレーキ、ステアリング装置などを含む。電源供給部140bは車両又は自律走行車両100に電源を供給し、有/無線充電回路、バッテリーなどを含む。センサー部140cは車両状態、周辺環境情報、ユーザ情報などを得ることができる。センサー部140cはIMU(inertial measurement unit)センサー、衝突センサー、ホイールセンサー(wheel sensor)、速度センサー、傾斜センサー、重量感知センサー、ヘッディングセンサー(heading sensor)、ポジションモジュール(position MODULE)、車両前進/後進センサー、バッテリーセンサー、燃料センサー、タイヤセンサー、ステアリングセンサー、温度センサー、湿度センサー、超音波センサー、照度センサー、ペダルポジションセンサーなどを含む。自律走行部140dは走行中の車線を維持する技術、車間距離制御装置(adaptive cruise control)のように速度を自動に調節する技術、所定の経路によって自動走行する技術、目的地が設定されると自動に経路を設定して走行する技術などを具現する。
【0287】
一例として、通信部110は外部サーバから地図データ、交通情報データなどを受信する。自律走行部140dは得られたデータに基づいて自律走行経路とドライブプランを生成する。制御部120はドライブプランに従って車両又は自律走行車両100が自律走行経路に移動するように駆動部140aを制御する(例えば、速度/方向調節)。通信部110は自律走行中に外部サーバから最新交通情報データを非周期的に得、また周りの車両から周りの交通情報データを得る。またセンサー部140cは自律走行中に車両状態、周辺環境情報を得る。自律走行部140dは新しく得たデータ/情報に基づいて自律走行経路とドライブプランを更新する。通信部110は車両位置、自律走行経路、ドライブプランなどに関する情報を外部サーバに伝達する。外部サーバは車両又は自律走行車両から集められた情報に基づいて、AI技術などを用いて交通情報データを予め予測し、予測された交通情報データを車両又は自律走行車両に提供することができる。
【0288】
図29は送信信号のための信号処理回路を例示する。
【0289】
図29を参照すると、信号処理回路1000はスクランブラー1010、変調器1020、レイヤマッパー1030、プレコーダー1040、リソースマッパー1050、信号生成器1060を含む。これらに限られないが、図29の動作/機能は図25のプロセッサ102、202及び/又は送受信機106、206で行うことができる。図29のハードウェア要素は図25のプロセッサ102、202及び/又は送受信機106、206で具現できる。例えば、ブロック1010~1060は図25のプロセッサ102、202で具現できる。またブロック1010~1050は図25のプロセッサ102、202で具現され、ブロック1060は図25の送受信機106、206で具現されることができる。
【0290】
コードワードは図29の信号処理回路1000を経て無線信号に変換される。ここで、コードワードは情報ブロックの符号化ビットシーケンスである。情報ブロックは送信ブロック(例えば、UL-SCH送信ブロック、DL-SCH送信ブロック)を含む。無線信号は様々な物理チャネル(例えば、PUSCH、PDSCH)を介して送信される。
【0291】
より具体的には、コードワードはスクランブラー1010によりスクランブルされたビットシーケンスに変換することができる。スクランブルに使用されるスクランブルシーケンスは、初期化値に基づいて生成され、初期化値は無線機器のID情報などを含む。スクランブルされたビットシーケンスは変調器1020により変調シンボルシーケンスに変調される。変調方式はpi/2-BPSK(pi/2-Binary Phase Shift Keying)、m-PSK(m-Phase Shift Keying)、m-QAM(m-Quadrature Amplitude Modulation)などを含む。複素変調シンボルシーケンスはレイヤマッパー1030により一つ以上の送信レイヤにマッピングされることができる。各送信レイヤの変調シンボルはプレコーダー1040により該当アンテナポートにマッピングされる(プリコーディング)。プレコーダー1040の出力zはレイヤマッパー1030の出力yをN*Mのプリコーディング行列Wと乗じて得ることができる。ここで、Nはアンテナポートの数、Mは送信レイヤの数である。ここで、プレコーダー1040は複素変調シンボルに対する変換(transform)プリコーディング(例えば、DFT変換)を行った後にプリコーディングを行うことができる。またプレコーダー1040は変換プリコーディングを行わず、プリコーディングを行うことができる。
【0292】
リソースマッパー1050は、各アンテナポートの変調シンボルを時間-周波数リソースにマッピングすることができる。時間-周波数リソースは時間ドメインにおいて複数のシンボル(例えば、CP-OFDMAシンボル、DFT-S-OFDMAシンボル)を含み、周波数ドメインにおいて複数の副搬送波を含む。信号生成器1060はマッピングされた変調シンボルから無線信号を生成し、生成された無線信号は各アンテナにより他の機器に送信される。このために、信号生成器1060はIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)モジュール及びCP(Cyclic Prefix)挿入機、DAC(Digital-to-Analog Converter)、周波数上りリンク変換器(frequency uplink converter)などを含む。
【0293】
無線機器において、受信信号のための信号処理過程は、図29の信号処理過程1010~1060の逆に構成される。例えば、無線機器(例えば、図25の100、200)はアンテナポート/送受信機により外部から無線信号を受信する。受信された無線信号は信号復元機でベースバンド信号に変換される。このために信号復元機は周波数下りリンク変換器(frequency downlink converter)、ADC(analog-to-digital converter)、CP除去機、FFT(Fast Fourier Transform)モジュールを含む。その後、ベースバンド信号はリソースデ-マッパー過程、ポストコーディング(postcoding)過程、復調過程及びデ-スクランブル過程を経てコードワードに復元される。コードワードは復号を経て元来の情報ブロックに復元される。従って、受信信号のための信号処理回路(図示せず)は、信号復元機、リソースデ-マッパー、ポストコーダー、復調器、デ-スクランブラー及び復号器を含む。
【0294】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮される。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替わってもよい。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めたりできるということは明らかである。
【0295】
本文書で基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。即ち、基地局を含む複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の他のネットワークノードによって行われ得ることは明らかである。基地局は、固定局(fixed station)、gNode B(gNB)、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント(access point)などの用語にしてもよい。
【0296】
本発明は、本発明の特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは当業者にとって自明である。よって、前記の詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈してはならなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的解釈によって決定しなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0297】
以上、無線通信システムにおいて任意接続過程を行うための信号を送受信する方法及びそのための装置について、5世代NewRATシステムに適用される例を中心として説明したが、5世代NewRATシステム以外にも様々な無線通信システムに適用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29