(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-15
(45)【発行日】2024-01-23
(54)【発明の名称】スイッチング電源、動力電池システム及び車両
(51)【国際特許分類】
H02M 1/00 20070101AFI20240116BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240116BHJP
B60L 3/00 20190101ALI20240116BHJP
【FI】
H02M1/00 A
H02J7/00 303C
H02J7/00 P
B60L3/00 S
(21)【出願番号】P 2022560328
(86)(22)【出願日】2022-04-27
(86)【国際出願番号】 CN2022089619
(87)【国際公開番号】W WO2023029531
(87)【国際公開日】2023-03-09
【審査請求日】2022-10-03
(31)【優先権主張番号】202122067450.0
(32)【優先日】2021-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李偉強
(72)【発明者】
【氏名】陳偉杰
【審査官】柳下 勝幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-158822(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110641284(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107933316(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107244244(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 1/00
H02J 7/00
B60L 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電圧隔離モジュールと、電圧レギュレータモジュールと、電圧変換回路と、第一のスイッチと、動力電池監視モジュールとを含むスイッチング電源であって、
前記電圧隔離モジュールの入力端は、動力電池に接続され、前記電圧隔離モジュールの出力端は、前記電圧レギュレータモジュールの入力端に接続され、前記電圧レギュレータモジュールの出力端は、前記電圧変換回路の入力端に接続され、前記電圧変換回路の出力端は、前記第一のスイッチの一端に接続され、前記第一のスイッチの他端は、前記動力電池監視モジュールに接続され、
前記スイッチング電源が低消費電力状態であるとき、前記第一のスイッチは、受けたクロック信号に応じて間欠的にオンオフして、前記動力電池監視モジュールが前記動力電池を間欠的に監視するようにする、ことを特徴とするスイッチング電源。
【請求項2】
前記スイッチング電源は、クロックモジュールをさらに含み、
前記電圧変換回路の出力端は、前記クロックモジュールに接続され、前記第一のスイッチの一端はさらに、前記クロックモジュールに接続され、
前記クロックモジュールは、前記スイッチング電源が低消費電力状態であるとき、前記第一のスイッチを間欠的にオンオフするように制御して、前記動力電池監視モジュールが前記動力電池を間欠的に監視するようにするために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源。
【請求項3】
前記スイッチング電源は、制御モジュールをさらに含み、前記制御モジュールは、前記クロックモジュール及び前記第一のスイッチにそれぞれ接続され、
前記制御モジュールは、低消費電力トリガー信号を受信すると、低消費電力信号を前記クロックモジュールに送信するために用いられ、
前記クロックモジュールはさらに、前記低消費電力信号を受信すると、前記第一のスイッチを間欠的にオンオフするように制御して、前記動力電池監視モジュールが前記動力電池を間欠的に監視するようにするために用いられる、ことを特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源。
【請求項4】
前記第一のスイッチはさらに、外部クロックトリガーモジュールに接続され、
前記外部クロックトリガーモジュールは、前記スイッチング電源が低消費電力状態であるとき、前記第一のスイッチを間欠的にオンオフするように制御して、前記動力電池監視モジュールが前記動力電池を間欠的に監視するようにするために用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源。
【請求項5】
前記電圧隔離モジュールは、分圧抵抗と、隔離スイッチとを含み、
前記分圧抵抗の一端は、前記動力電池の正極に接続され、前記分圧抵抗の他端は、前記隔離スイッチの入力端に接続され、前記隔離スイッチの出力端は、前記電圧レギュレータモジュールに接続され、前記隔離スイッチの電源入力端は、前記電圧変換回路の出力端に接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源。
【請求項6】
前記電圧変換回路の出力端はさらに、前記隔離スイッチの電源入力端に接続され、前記隔離スイッチに第一の電圧を与えるために用いられる、ことを特徴とする請求項5に記載のスイッチング電源。
【請求項7】
前記電圧変換回路は、第一の直流変換器と、第二の直流変換器とを含み、
前記第一の直流変換器の入力端は、前記電圧レギュレータモジュールの出力端に接続され、前記第一の直流変換器の出力端は、前記第一のスイッチの一端及び前記第二の直流変換器の入力端にそれぞれ接続され、前記第二の直流変換器の出力端は、前記クロックモジュールに接続されている、ことを特徴とする請求項2に記載のスイッチング電源。
【請求項8】
前記スイッチング電源は、外部補助ウェイクアップモジュールをさらに含み、
前記外部補助ウェイクアップモジュールは、外部補助ウェイクアップ信号を受信して、第二の電圧を前記隔離スイッチの入力端に出力するために用いられる、ことを特徴とする請求項6に記載のスイッチング電源。
【請求項9】
前記外部補助ウェイクアップモジュールはさらに、外部補助ウェイクアップ信号を受信して、第二の電圧を前記動力電池監視モジュールに出力するために用いられる、ことを特徴とする請求項8に記載のスイッチング電源。
【請求項10】
前記外部補助ウェイクアップモジュールは、ウェイクアップ電圧レギュレータ回路と、ウェイクアップ直流変換モジュールとを含み、前記ウェイクアップ電圧レギュレータ回路の出力端は、前記ウェイクアップ直流変換モジュールの入力端に接続され、前記ウェイクアップ直流変換モジュールの出力端は、前記隔離スイッチの電源入力端に接続されている、ことを特徴とする請求項
8に記載のスイッチング電源。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載のスイッチング電源を含む、ことを特徴とする動力電池システム。
【請求項12】
車両であって、
車両本体及び請求項11に記載の動力電池システムを含み、
前記動力電池システムは、前記車両本体に設けられる、ことを特徴とする車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の実施例は、スイッチング電源の技術分野に関し、具体的にはスイッチング電源、動力電池システム及び車両に関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年8月30日に提出された名称が「スイッチング電源、動力電池システム及び車両」である中国特許出願202122067450.0の優先権を主張しており、この出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
【背景技術】
【0003】
電気自動車電気システムには、いずれも高圧電気システムと低圧電気システムとが含まれ、通常、高圧電気システムを高圧、低圧電気システムを低圧と呼んでいる。スイッチング電源とは、動力組電池の高電圧を一定の12V又は24Vの低電圧に変換するものであり、補助鉛酸蓄電池に電気を補給することができるとともに、完成車の低圧システムに給電することができる。
【0004】
従来のスイッチング電源は、24時間モニタリング機能を備えず、完成車が駐車して電源オフのときには作動しない。これは、潜在的なセキュリティリスクをもたらす。
【発明の概要】
【0005】
上記問題に鑑みて、本出願の実施例は、スイッチング電源が動力電池に対する24時間モニタリング機能を備えないという従来技術における問題を解決するためのスイッチング電源、動力電池システム及び車両を提供する。
【0006】
本出願の実施例の一側面によれば、電圧隔離モジュールと、電圧レギュレータモジュールと、電圧変換回路と、第一のスイッチと、動力電池監視モジュールとを含むスイッチング電源であって、前記電圧隔離モジュールの入力端は、動力電池に接続され、前記電圧隔離モジュールの出力端は、前記電圧レギュレータモジュールの入力端に接続され、前記電圧レギュレータモジュールの出力端は、前記電圧変換回路の入力端に接続され、前記電圧変換回路の出力端は、前記第一のスイッチの一端に接続され、前記第一のスイッチの他端は、前記動力電池監視モジュールに接続され、前記スイッチング電源が低消費電力状態であるとき、前記第一のスイッチは、受けたクロック信号に応じて間欠的にオンオフして、前記動力電池監視モジュールが前記動力電池を間欠的に監視するようにするスイッチング電源を提供する。
【0007】
一つの選択的な方式では、前記スイッチング電源は、クロックモジュールをさらに含み、前記電圧変換回路の出力端は、前記クロックモジュールに接続され、前記第一のスイッチの一端はさらに、前記クロックモジュールに接続され、前記クロックモジュールは、前記スイッチング電源が低消費電力状態であるとき、前記第一のスイッチを間欠的にオンオフするように制御して、前記動力電池監視モジュールが前記動力電池を間欠的に監視するようにするために用いられる。
【0008】
一つの選択的な方式では、前記スイッチング電源は、制御モジュールをさらに含み、前記制御モジュールは、前記クロックモジュール及び前記第一のスイッチにそれぞれ接続され、前記制御モジュールは、低消費電力トリガー信号を受信すると、低消費電力信号を前記クロックモジュールに送信するために用いられ、前記クロックモジュールはさらに、前記低消費電力信号を受信すると、前記第一のスイッチを間欠的にオンオフするように制御して、前記動力電池監視モジュールが前記動力電池を間欠的に監視するようにするために用いられる。
【0009】
一つの選択的な方式では、前記第一のスイッチはさらに、外部クロックトリガーモジュールに接続され、前記外部クロックトリガーモジュールは、前記スイッチング電源が低消費電力状態であるとき、前記第一のスイッチを間欠的にオンオフするように制御して、前記動力電池監視モジュールが前記動力電池を間欠的に監視するようにするために用いられる。
【0010】
一つの選択的な方式では、前記電圧隔離モジュールは、分圧抵抗と、隔離スイッチとを含み、前記分圧抵抗の一端は、前記動力電池の正極に接続され、前記分圧抵抗の他端は、前記隔離スイッチの入力端に接続され、前記隔離スイッチの出力端は、前記電圧レギュレータモジュールに接続され、前記隔離スイッチの電源入力端は、前記電圧変換回路の出力端に接続されている。
【0011】
一つの選択的な方式では、前記電圧変換回路の出力端はさらに、前記隔離スイッチの電源入力端に接続され、前記隔離スイッチに第一の電圧を与えるために用いられる。
【0012】
一つの選択的な方式では、前記電圧変換回路は、第一の直流変換器と、第二の直流変換器とを含み、前記第一の直流変換器の入力端は、前記電圧レギュレータモジュールの出力端に接続され、前記第一の直流変換器の出力端は、第一のスイッチの一端及び前記第二の直流変換器の入力端にそれぞれ接続され、前記第二の直流変換器の出力端は、前記クロックモジュールに接続されている。
【0013】
一つの選択的な方式では、前記スイッチング電源は、外部補助ウェイクアップモジュールをさらに含み、前記外部補助ウェイクアップモジュールは、外部補助ウェイクアップ信号を受信して、第二の電圧を前記隔離スイッチの入力端に出力するために用いられる。
【0014】
一つの選択的な方式では、前記外部補助ウェイクアップモジュールはさらに、外部補助ウェイクアップ信号を受信して、第二の電圧を前記動力電池監視モジュールに出力するために用いられる。
【0015】
一つの選択的な方式では、前記外部補助ウェイクアップモジュールは、ウェイクアップ電圧レギュレータ回路と、ウェイクアップ直流変換モジュールとを含み、前記ウェイクアップ電圧レギュレータ回路の出力端は、前記ウェイクアップ直流変換モジュールの入力端に接続され、前記ウェイクアップ直流変換モジュールの出力端は、前記隔離スイッチの電源入力端に接続されている。
【0016】
本出願の実施例の別の側面によれば、上記のスイッチング電源を含む動力電池システムを提供する。
【0017】
本出願の実施例の別の側面によれば、車両本体と、上記の動力電池システムとを含み、前記動力電池システムは、前記車両本体に設けられる車両を提供する。
【0018】
本出願の実施例のスイッチング電源は、電圧隔離モジュールと、電圧レギュレータモジュールと、電圧変換回路と、第一のスイッチと、動力電池監視モジュールとを含み、そのうち、電圧隔離モジュールの入力端は、動力電池に接続され、電圧隔離モジュールの出力端は、電圧レギュレータモジュールの入力端に接続され、電圧レギュレータモジュールの出力端は、電圧変換回路の入力端に接続され、電圧変換回路の出力端は、第一のスイッチの一端に接続され、第一のスイッチの他端は、動力電池監視モジュールに接続されている。スイッチング電源が低消費電力状態であるとき、第一のスイッチは、受けたクロック信号に応じて間欠的にオンオフして、動力電池監視モジュールが前記動力電池を間欠的に監視するようにすることによって、低消費電力モードでの動力電池に対する監視を実現して、動力組電池の電力消費が大きすぎて完成車の正常な使用に影響を与えることを回避した。
【0019】
さらに、本出願の実施例はさらに、電圧隔離モジュールの分圧抵抗及び隔離スイッチ、及び外部補助ウェイクアップ信号を設けることによって、動力電池システムにおけるスイッチング電源を取り付け、取り外し又は点検する場合、動力組電池の高圧コネクタを切断した後に高圧コネクタの両端の電圧が一定値よりも小さいことを確保することによって、操作過程における安全性を確保した。
【0020】
上記説明は、ただ本出願の実施例の技術案の概略にすぎず、本出願の実施例の技術手段をより明確に知ることができ、明細書の内容に従って実施することができるようにするために、且つ本出願の実施例の上記と他の目的、特徴と利点をより明確に分かりやすくするために、以下、本出願の具体的な実施の形態を挙げる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
以下の好適な実施の形態に対する詳細な記述を読むことによって、様々な他の利点及び有益点は当業者に明らかになるであろう。添付図面は、好適な実施の形態を示すためにのみ使用され、本出願に対する制限と考えるべきではない。また、全ての添付図面において、同じ添付図面符号で同じ部品を示す。添付図面において、
【
図1】本出願の実施例によるスイッチング電源の応用環境の概略図を示す。
【
図2】本出願の実施例によるスイッチング電源のモジュール構造の概略図を示す。
【
図3】本出願の別の実施例によるスイッチング電源の回路構造の概略図を示す。
【
図4】本出願のまた別の実施例によるスイッチング電源の回路構造の概略図を示す。
【
図5】本出願のさらに別の実施例によるスイッチング電源の回路構造の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下は、添付図面を参照しながら本出願の例示的な実施例をより詳細に記述する。添付図面において本出願の例示的な実施例が示されているが、理解すべきことは、本出願は、ここに記述される実施例に制限されず、様々な態様で実現することができる。
【0023】
新エネルギー自動車の急速な発展に伴い、人々は新エネルギー自動車の安全問題をますます重視するようになった。新エネルギー自動車と従来の自動車との最も大きな違いは、新エネルギー自動車が高電圧と大電流によって車に動力を与えることであるため、高圧安全問題は新エネルギー自動車の設計において無視できない。電気自動車電気システムには、いずれも高圧電気システムと低圧電気システムとが含まれ、通常、高圧電気システムを高圧、低圧電気システムを低圧と呼んでいる。スイッチング電源とは、動力組電池の高電圧を一定の12V又は24Vの低電圧に変換するものであり、補助鉛酸蓄電池に電気を補給することができるとともに、完成車の低圧システムに給電することができる。低圧システムは、エアコン、ライト、ラジオ、パワーステアリング、運転制御、パワーウインドウ、電池管理システム、デフロスター、ホーン、ワイパー及びダッシュボードなどを含む。しかしながら、従来のスイッチング電源は、動力組電池に対する24時間モニタリング機能を備えず、完成車が駐車して電源オフのときには作動しないため、スリーブ中の消費電力の問題を考慮する必要がない。スイッチング電源による動力組電池に対する24時間モニタリング機能を実現するために、このスイッチング電源は、完成車が駐車して電源オフのときにも作動可能にする必要がある。本出願の発明者は、本出願の実施例の実施中において、スイッチング電源は常に動力組電池の内側に掛けられ、スイッチング電源によって動力組電池に対する24時間モニタリング機能を実現する場合、完成車が駐車して電源オフのときにも定常の作動状態でなければ、動力組電池に対する24時間モニタリング機能を実現することができないことを発見した。これは、完成車が駐車して電源オフのときにも、このスイッチング電源がずっと動力組電池の電力量を消費することを意味し、このスイッチング電源のスリープ状態における消費電力を考慮しないと、動力組電池の電力量が過放電してしまい、完成車の正常な使用に影響を与える可能性がある。そのため、電気自動車の電源オフのときに、どのようにスイッチング電源を低消費電力のスリープ状態にするかという問題を考慮して、スイッチング電源による動力組電池の電力量の消費を減少する必要がある。
【0024】
一方、スイッチング電源は、新エネルギー自動車でよく使われる部品として、メンテナンス及び取付中に、まず電池パックの高圧コネクタを切断する必要がある。使用者の安全を保証し、間接的に感電する危険の発生を防止するために、高圧コネクタを切断した後に、高圧コネクタの両端の電圧が一定値よりも小さい(一般的に、36Vよりも小さい)ことを確保する必要があり、これにより、取り外し及び作業中に高圧電気が外部に伝導して感電による負傷が発生しないように確保する。
【0025】
そのため、本出願の実施例は、上記二つの側面の技術課題を考慮して、新エネルギー自動車の高圧部品に用いられるスイッチング電源を改善して、スイッチング電源が動力電池に対する24時間モニタリング機能を実現し、且つスイッチング電源が低消費電力モードで動力電池をモニタリング可能にすることにより、動力組電池の電力消費が大きすぎて完成車の正常な使用に影響を与えることを回避する。そして、スイッチング電源は常に動力組電池内側に掛けられるため、アフターサービス又は取り付け中に電池パックを取り外す際に、オペレーターを安全な状態にするために、常に高圧側にハイインピーダンスを保つ。
【0026】
第一の側面
図1は、本出願の実施例によるスイッチング電源の応用環境の概略図を示す。この応用環境の概略図において、このスイッチング電源の応用環境は、動力電池システム10である。
図1に示すように、この動力電池システムは、動力電池100と、スイッチング電源200と、低圧機能モジュール300とを含む。そのうち、動力電池100は、完成車に電源を与えるために用いられ、動力電池100は、メンテナンス及び取付中に動力電池100の高電圧と低電圧との間のオンオフを制御するためのMSDスイッチ(手動サービスディスコネクト)をさらに含む。スイッチング電源200は、動力電池100により与えられる高圧を低圧に変換するためのものである。低圧機能モジュール300は、低圧電源を受けるものであり、この低圧機能モジュール300は、電池管理システム、鉛酸及び他の低圧コントローラなどを含む。このスイッチング電源200の給電入力は、動力電池100であり、作動時、低圧12/24Vの電源を出力して鉛酸などの低圧電力使用のために給電する。そのうち、スイッチング電源200はさらに、動力電池100を監視するために用いられ、定常な状態では動力電池100を継続的に監視し、低消費電力状態では動力電池を間欠的に監視する。本出願の実施例でいう動力電池100を監視するとは、動力電池100の状態、例えば電力量、高圧状態、低圧状態、温度情報などを監視することである。
【0027】
そのうち、本実施例において、スイッチング電源200の低消費電力状態とは、スイッチング電源が予め設定される時間帯に消費電力が比較的に低い状態にあることを意味し、低消費電力状態において、スイッチング電源は、動力電池100を間欠的に監視する。
【0028】
本出願の実施例の動力電池システムは、スイッチング電源が低消費電力状態であるときに、前記動力電池を間欠的に監視することによって、低消費電力モードでの動力電池に対する監視を実現して、動力組電池の電力消費が大きすぎて完成車の正常な使用に影響を与えることを回避した。このスイッチング電源200の具体的な構造は、下記実施例と一致し、ここではこれ以上説明しない。
【0029】
第二の側面
図2は、本出願の実施例によるスイッチング電源のモジュール構造の概略図を示す。
図2に示すように、このスイッチング電源200は、電圧隔離モジュール201と、電圧レギュレータモジュール202と、電圧変換回路203と、第一のスイッチ204と、動力電池監視モジュール205とを含む。
【0030】
そのうち、この電圧隔離モジュール201の入力端は、動力電池システム10における動力電池100の高圧正端に接続され、この電圧隔離モジュール201の出力端は、電圧レギュレータモジュール202の入力端に接続され、電圧レギュレータモジュール202の出力端は、電圧変換回路203の入力端に接続され、電圧変換回路203の出力端は、第一のスイッチ204の一端に接続され、第一のスイッチ204の他端は、動力電池監視モジュール205に接続されている。スイッチング電源200が低消費電力状態であるとき、第一のスイッチ204は、受けたクロック信号に応じて間欠的にオンオフして、動力電池監視モジュール205が動力電池100を間欠的に監視するようにする。そのうち、電圧隔離モジュール201、電圧レギュレータモジュール202、電圧変換回路203、第一のスイッチ204及び動力電池監視モジュール205はさらに、それぞれ動力電池システム10における動力電池100の高圧負端に接続されている。
【0031】
本出願の実施例では、電圧隔離モジュール201は、切断状態において、動力電池100の高圧正端と高圧負端とを隔離するためのものである。電圧レギュレータモジュール202は、受けた電圧を安定化するためのものである。電圧変換回路203は、受けた高電圧を低電圧に変換するためのものである。第一のスイッチ204は、このスイッチング電源200が低消費電力状態であるとき、受けたクロック信号に応じて間欠的にオンオフして、動力電池監視モジュール205が動力電池100を間欠的に監視するようにするためのものである。第一のスイッチ204はさらに、他の低圧コントローラ及びスイッチング電源の他の機能モジュールに接続され、スイッチング電源の定常な作動状態で閉じて、低電圧を動力電池100、他の低圧コントローラ及びスイッチング電源の他の機能モジュールに出力するために用いられる。そのうち、第一のスイッチ204が受けるクロック信号は、このスイッチング電源200の内部で発生するクロック信号であってもよく、このスイッチング電源200の外部から送られるクロック信号であってもよい。このクロック信号とは、第一のスイッチ204のオンオフを制御するための信号である。そのうち、このスイッチング電源200の低消費電力状態は、外部からの低消費電力トリガー信号を受信することによって、低消費電力状態に入る。この低消費電力トリガー信号は、電気自動車の鍵回し動作に応じて発生した信号、又は電気自動車がCAN通信を介して送信した命令信号であってもよい。具体的に、このスイッチング電源200は、制御モジュールをさらに含み、この制御モジュールは、電気自動車の鍵回し動作、又は電気自動車がCAN通信を介して送信した命令信号を取得し識別した後、このスイッチング電源200の外部又は内部におけるクロック信号の発生を制御することによって、このスイッチング電源200を低消費電力状態に入らせる。
【0032】
本出願の実施例のスイッチング電源は、電圧隔離モジュール201と、電圧レギュレータモジュール202と、電圧変換回路203と、第一のスイッチ204と、動力電池監視モジュール205とを含み、そのうち、電圧隔離モジュール201の入力端は、動力電池100に接続され、電圧隔離モジュール201の出力端は、電圧レギュレータモジュール202の入力端に接続され、電圧レギュレータモジュール202の出力端は、電圧変換回路203の入力端に接続され、電圧変換回路203の出力端は、第一のスイッチ204の一端に接続され、第一のスイッチ204の他端は、動力電池監視モジュール205に接続されている。スイッチング電源200が低消費電力状態であるとき、第一のスイッチ204は、受けたクロック信号に応じて間欠的にオンオフして、動力電池監視モジュール205が動力電池100を間欠的に監視するようにすることによって、低消費電力モードでの動力電池100に対する監視を実現して、動力組電池の電力消費が大きすぎて完成車の正常な使用に影響を与えることを回避した。
【0033】
第三の側面
図3は、本出願の別の実施例によるスイッチング電源の回路構造の概略図を示す。その具体的な構造は、上記実施例2とほぼ同じであり、ここではこれ以上説明しない。
図2及び
図3を参照すると、本実施例におけるスイッチング電源200の具体的な構造は、上記実施例2とほぼ一致し、ここではこれ以上説明しない。相違点は、このスイッチング電源200がクロックモジュール206をさらに含むという点にある。電圧変換回路203の出力端は、このクロックモジュール206に接続され、第一のスイッチ204の一端はさらに、このクロックモジュール206に接続されている。このクロックモジュール206は、スイッチング電源200が低消費電力状態であるとき、第一のスイッチ204を間欠的にオンオフするように制御して、動力電池監視モジュール205が動力電池を間欠的に監視するようにするために用いられる。このクロックモジュール206は、予め設定される命令に基づいて予め設定される時間帯内に第一のスイッチ204を制御するクロック信号を発生することができる。クロック信号は、制御モジュールにより発生されてもよい。具体的に、制御モジュールによりクロック信号を発生する形態において、このクロックモジュール206はさらにスイッチング電源200の制御モジュールに接続され、この制御モジュールは、電気自動車の鍵回し動作、又は電気自動車がCAN通信を介して送信した命令信号を取得し識別した後、低消費電力トリガー信号をこのクロックモジュールに送信することにより、この低消費電力トリガー信号に基づいてクロック信号を発生するようにこのクロックモジュールを制御する。第一のスイッチ204は、このクロック信号を受け、このクロック信号によって第一のスイッチが間欠的にオンオフされることにより、このスイッチング電源200は低消費電力状態に入る。動力電池監視モジュール205は、第一のスイッチ204が閉じたときに動力電池を監視し、第一のスイッチ204が切断したときに監視を停止する。
【0034】
スイッチング電源200内部のクロックモジュール206を用いて第一のスイッチ204のオンオフを制御することによって、スイッチング電源200が低消費電力状態で動力電池をモニタリングすることを実現する。そのうち、内部のクロックモジュール206の消費電力量が比較的に少なく、低消費電力状態で、第一のスイッチ204の切断のときにクロックモジュール206のみに電力消費が発生し、他のモジュールはいずれも作動せず、必要なデバイス(クロックモジュール206)への給電だけを保留する。また、第一のスイッチ204が閉じると、モニタリングを行い、間欠的に作動するので、スイッチング電源の消費電力量が低減される。さらに、スイッチング電源内部のクロックモジュール206を用いて制御するので、既存のクロックモジュールをそのまま機能多重化することができ、回路構造設計が簡単であり、ポータビリティが高い。
【0035】
第四の側面
図4は、本出願のまた別の実施例によるスイッチング電源の回路構造の概略図を示す。その具体的な構造は、上記実施例2及び実施例3とほぼ同じであり、ここではこれ以上説明しない。
図3と
図4を参照すると、実施例3との相違点は、以下の点にある。本実施例のスイッチング電源200における第一のスイッチ204は、外部クロックトリガーモジュールに接続され、外部クロックトリガーモジュールによりクロック信号を発して、第一のスイッチ204を間欠的にオンオフするように制御することによって、このスイッチング電源200を低消費電力状態に入らせる。動力電池監視モジュール205は、第一のスイッチ204が閉じたときに動力電池を監視し、第一のスイッチ204が切断したときに監視を停止する。そのうち、外部クロックトリガーモジュールは、電圧安定化及び電圧変換を行ってから、第一のスイッチ204に接続する必要があり、外部クロックトリガーモジュールは、スイッチング電源とは独立したモジュールである。
【0036】
スイッチング電源200外部の外部クロックトリガーモジュールを用いて第一のスイッチ204のオンオフを制御することによって、スイッチング電源200が低消費電力状態で動力電池をモニタリングすることを実現する。そのうち、外部クロックトリガーモジュールは、スイッチング電源とは独立しているので、外部電源を単独で使用することができ、動力電池の電力量を消費しない。さらに、外部クロックトリガーモジュールを設けることによって、スイッチング電源の低消費電力状態と定常な作動状態との切り替えをより便利に制御することができる。
【0037】
第五の側面
本実施例のスイッチング電源は、上記実施例の回路構造とほぼ一致し、ここではこれ以上説明しない。本実施例において、電圧隔離モジュールは、分圧抵抗と、隔離スイッチとを含む。分圧抵抗の一端は、動力電池の正極(高圧正端)に接続され、分圧抵抗の他端は、隔離スイッチの入力端に接続され、隔離スイッチの出力端は、電圧レギュレータモジュールに接続され、隔離スイッチの電源入力端は、電圧変換回路の出力端に接続されている。電圧変換回路の出力端はさらに、隔離スイッチの電源入力端に接続され、隔離スイッチに第一の電圧を与えるために用いられる。動力電池システムがメンテナンス、取り付け及び取り外しなどの人為的操作中にある場合、動力組電池のMSDスイッチは切断されるが、人為的操作のときにMSDスイッチの障害、又は操作中の短絡などの問題が発生すると、動力電池の正負極が連通することで、危険が発生する可能性がある。一方、本実施例は、分圧抵抗と隔離スイッチとを設けることによって、MSDスイッチが切断された後、動力電池の正負極が切断され、電圧変換回路からの電圧出力がなくなり、隔離スイッチの電源入力端に電圧入力がなくなる。これにより、隔離スイッチがオフし、隔離スイッチと分圧抵抗にハイインピーダンスが発生することにより、動力電池システムがメンテナンス状態にあるとき、常に高圧側にハイインピーダンスが存在し、オペレーターが安全な状態にあることを確保した。
【0038】
そのうち、本実施例では、前記スイッチング電源は、外部補助ウェイクアップ信号を受信して、第二の電圧を隔離スイッチの入力端に出力するための外部補助ウェイクアップモジュールをさらに含む。このような設置によって、メンテナンス、取り付け又は取り外しなどの人為的操作が完了した後、外部補助ウェイクアップ信号をトリガーすることによって、第二の電圧を発生させ、隔離スイッチに電源入力を与えて、隔離スイッチを作動させる。MSDスイッチが閉じたとき、動力電池は、MSDスイッチ、スイッチング電源と通路を形成することによって、動力電池システムを再作動させる。
【0039】
第六の側面
図5は、本出願のさらに別の実施例によるスイッチング電源の回路構造の概略図を示す。
図3及び
図5を参照すると、本実施例において、スイッチング電源は、電圧隔離モジュールと、電圧レギュレータモジュールと、電圧変換回路と、第一のスイッチと、動力電池監視モジュールと、クロックモジュールと、外部補助ウェイクアップモジュールとを含む。そのうち、電圧隔離モジュール201は、隔離スイッチS2と、分圧抵抗とを含み、分圧抵抗は、第一の分圧抵抗R2と、第二の分圧抵抗R3と、第三の分圧抵抗R4とを含む。電圧レギュレータモジュールは、第一の低ドロップアウトリニア電圧レギュレータLDO1(Low Dropout Regulator、低ドロップアウトリニア電圧レギュレータ)を含み、電圧変換回路は、第一の直流変換器DCDC1と、第二の直流変換器DCDC2とを含み、クロックモジュールは、RTC(real-time clock、リアルタイムクロック)を含み、外部補助ウェイクアップモジュールは、外部補助ウェイクアップ信号と、第二の低ドロップアウトリニア電圧レギュレータLDO2と、第三の直流変換器DCDC3とを含む。
【0040】
具体的に、隔離スイッチS2の電源入力端は、それぞれ逆流防止ダイオードD1及びD2を介して第一の直流変換器DCDC1の出力端及び第三の直流変換器DCDC3の出力端に接続され、第一の直流変換器DCDC1により出力される第一の電圧V1及び第三の直流変換器DCDC3により出力される第二の電圧V2は、それぞれ隔離スイッチS2に電源を与える。隔離スイッチS2の負荷端は、分圧抵抗に接続され、隔離スイッチS2の出力端は、第一の低ドロップアウトリニア電圧レギュレータLDO1の入力端に接続され、第一の低ドロップアウトリニア電圧レギュレータLDO1の出力端は、第一の直流変換器DCDC1の入力端に接続されている。第一の直流変換器DCDC1の出力端は、第一の電圧V1を出力し、第一のスイッチS1、隔離スイッチS2、動力電池監視モジュール及び他の機能モジュールに第一の電圧V1を与えるために用いられ、且つ第二の直流変換器DCDC2の入力端に接続されている。第二の直流変換器DCDC2の出力端は、RTCに接続され、RTC電源を与えるために用いられる。外部補助ウェイクアップモジュールの第二の低ドロップアウトリニア電圧レギュレータLDO2の入力端には、外部補助ウェイクアップ信号が接続され、出力端は、第三の直流変換器DCDC3の入力端に接続されている。第三の直流変換器DCDC3の出力端は、第二の電圧V2を出力し、隔離スイッチS2、動力電池監視モジュール及び他の機能モジュールにそれぞれ第二の電圧V2を与えるために用いられる。RTCはさらに第一のスイッチS1に接続され、第一のスイッチS1は、動力電池監視モジュール及び他の機能モジュールにそれぞれ接続されている。
【0041】
そのうち、動力電池システムが作動状態にある場合、電気自動車が電源オフではないときに、スイッチング電源は、定常な作動状態にあり、スイッチング電源は、分圧抵抗を介して動力電池の高圧正端に接続され、隔離スイッチS2を介して高電圧を第一の低ドロップアウトリニア電圧レギュレータLDO1に伝送し、第一の低ドロップアウトリニア電圧レギュレータLDO1は、安定化された高電圧V3を出力し、第一の直流変換器DCDC1によって低圧の第一の電圧V1を出力し、低圧の第一の電圧V1は、第一のスイッチS1を介してスイッチング電源の動力電池監視モジュール及び他の機能モジュールに電源を与え、第一の電圧V1はさらに、動力電池システムの低圧機能モジュールに出力され、第一の電圧V1は、隔離スイッチS2に電源を与える。動力電池システムが作動状態にある場合、電気自動車が電源オフ(例えば、鍵回し動作など)であるときに、低消費電力トリガー信号をトリガーして生成し、スイッチング電源の制御モジュールは、この低消費電力トリガー信号を受信して、RTCに送信し、RTCは、この低消費電力トリガー信号を受信すると、クロック信号を生成し、第一のスイッチS1をこのクロック信号に応じて間欠的にオンオフするように制御することによって、動力電池監視モジュールが動力電池を間欠的に監視するようにする。そのうち、動力電池システムが作動状態にある場合、RTCはさらに、予め設定される低消費電力トリガー信号に基づいてクロック信号を自動的に生成することによって、第一のスイッチS1のオンオフを制御することができる。例えば、クロック信号は、第一のスイッチS1を数ミリ秒作動させ、そして数分間切断し、さらに数ミリ秒作動させ、そして数分間切断することができる。このような方式によって、スイッチング電源が低消費電力状態にあるときに消費する動力電池の電力量を低減させるとともに、動力電池を24時間監視することができる。
【0042】
動力電池システムのメンテナンス、取り付け又は取り外しが必要である場合、MSDスイッチを切断すると、動力電池の正負極通路が切断されることによって、このスイッチング電源の第一の直流変換器DCDC1の出力がなくなり、このとき外部補助ウェイクアップ信号は第二の電圧V2を与えず、このとき隔離スイッチS2の電源入力端は第一の電圧V1及び第二の電圧V2を受けることができない。このため、隔離スイッチS2が切断され、動力電池の高圧正端から高圧負端までのインピーダンスは、分圧抵抗(R2、R3、R4)、隔離スイッチS2の負荷端の切断インピーダンス、及び第一の低ドロップアウトリニア電圧レギュレータLDO1の対地インピーダンスになる。オペレーターがMSDスイッチの切断位置から高圧回路電圧を測定する際に、分圧抵抗(R2、R3、R4)のインピーダンスを配置することによって、MSDスイッチの切断位置の電圧が十分に小さくなり、安全操作電圧に達することによって、オペレーターが安全な状態にあることを実現することができる。メンテナンス、取り付け又は取り外しが完了したとき、動力電池システムを再作動させる必要がある。このときMSDスイッチを閉じて、外部補助ウェイクアップ信号をトリガーすることによって、第三の直流変換器DCDC3の出力端が第二の電圧V2を出力して、隔離スイッチS2に電源を与え、隔離スイッチS2が作動し、これにより、通路が形成され、動力電池システムが再作動することになる。なお、動力電池システムが作動しないときに第一のスイッチS1及び外部補助ウェイクアップモジュールも作動しないため、外部補助ウェイクアップ信号はさらに、第二の電圧V2を動力電池監視モジュール及び他の機能モジュールに与えることによって、第一のスイッチS1及びRTCを作動するように制御して、低消費電力状態に入らせる。
【0043】
本出願の実施例のスイッチング電源は、電圧隔離モジュールと、電圧レギュレータモジュールと、電圧変換回路と、第一のスイッチと、動力電池監視モジュールとを含み、そのうち、電圧隔離モジュールの入力端は、動力電池に接続され、電圧隔離モジュールの出力端は、電圧レギュレータモジュールの入力端に接続され、電圧レギュレータモジュールの出力端は、電圧変換回路の入力端に接続され、電圧変換回路の出力端は、第一のスイッチの一端に接続され、第一のスイッチの他端は、動力電池監視モジュールに接続されている。スイッチング電源が低消費電力状態であるとき、第一のスイッチは、受けたクロック信号に応じて間欠的にオンオフして、動力電池監視モジュールが前記動力電池を間欠的に監視するようにすることによって、低消費電力モードでの動力電池に対する監視を実現して、動力組電池の電力消費が大きすぎて完成車の正常な使用に影響を与えることを回避した。
【0044】
さらに、本出願の実施例はさらに、電圧隔離モジュールの分圧抵抗及び隔離スイッチ、及び外部補助ウェイクアップ信号を設けることによって、動力電池システムにおけるスイッチング電源を取り付け、取り外し又は点検するときに、動力組電池の高圧コネクタを切断した後に高圧コネクタの両端の電圧が一定値未満であることを確保して、操作中の安全性を確保した。
【0045】
第七の側面
本実施例は、動力電池システムを提供する。この動力電池システムは、上記実施例一の動力電池システムとほぼ一致し、ここではこれ以上説明しない。本実施例における動力電池システムのスイッチング電源の具体的な構造も、上記実施例とほぼ一致し、ここではこれ以上説明しない。
【0046】
第八の側面
本実施例は、車両本体及び上記実施例における動力電池システムを含み、この動力電池システムは、車両本体に設けられる車両を提供する。
【0047】
ここで提供される明細書では、多くの具体的な詳細が説明されている。しかしながら、本出願の実施例が、これらの具体的な詳細がなくとも実践できることは理解できる。いくつかの例において、本明細書に対する理解が曖昧にならないように、よく知られているスイッチング電源、構造及び技術は、詳細に示されていない。
【0048】
同様に、理解すべきことは、本出願を簡略化し、出願の様々な態様のうちの一つ又は複数に対する理解を助けるために、上述した本出願の例示的な実施例に対する記述において、本出願の実施例の各特徴は単一の実施例、図、又はそれに対する記述に一緒にグループ化されることがある。しかしながら、この開示されたスイッチング電源は、即ち保護を要求する本出願が各請求項に明確に記載された特徴よりも多い特徴を要求する意図を反映するものと解釈すべきではない。
【0049】
当業者が理解できるように、実施例における機器内のモジュールを適応的に変更し、且つそれらをこの実施例と異なる一つ又は複数の機器に設けることができる。実施例におけるモジュール又はユニット又はコンポーネントを一つのモジュール又はユニット又はコンポーネントに組み合わせることができ、及びそれらを複数のサブモジュール又はサブユニット又はサブコンポーネントに分けることができる。このような特徴及び/又はプロセス又はユニットのうちの少なくとも一部が互いに排他的でない限り、本明細書(添付の請求項と要約と図面とを含む)に開示された全ての特徴及びこのように開示された任意のスイッチング電源又は機器の全てのプロセス又はユニットは、任意の組み合わせで組み合わせられることができる。特に明確に記述されていない限り、本明細書(添付の請求項と要約と図面とを含む)に開示された各特徴は、同一、均等又は類似した目的を提供する代替的な特徴によって置き換えることができる。
【0050】
注意すべきことは、上記実施例は、本出願を説明するものであるが、本出願を制限するものではなく、且つ当業者は、添付される請求項の範囲から逸脱することなく、代替的な実施例を設計することができる。請求項において、括弧間にある任意の参照符号を請求項に対する制限として構成すべきではない。「包含」という単語は、請求項に記載されていない素子又はステップが存在することを除外しない。素子の前にある「一」又は「一つ」という単語は、このような素子が複数存在することを除外しない。本出願は、いくつかの異なる素子を含むハードウェア、及び適切にプログラミングされたコンピュータによって実現されてもよい。いくつかの装置を列挙したユニット請求項において、これらの装置における一部は、同一のハードウェアによって具現化されてもよい。第一、第二、及び第三などの単語の使用は、いかなる順序も表しない。これらの単語を名称として解釈してもよい。上記実施例におけるステップは、特に説明されていない限り、実行順序に対する限定と理解すべきではない。