(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 65/401 20220101AFI20240117BHJP
H04L 51/046 20220101ALI20240117BHJP
H04M 3/56 20060101ALI20240117BHJP
G06F 3/16 20060101ALI20240117BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20240117BHJP
【FI】
H04L65/401
H04L51/046
H04M3/56 C
G06F3/16 540
G06F3/0484
(21)【出願番号】P 2021213726
(22)【出願日】2021-12-28
【審査請求日】2022-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592135203
【氏名又は名称】キヤノンITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【氏名又は名称】木村 友輔
(72)【発明者】
【氏名】小池 祥平
【審査官】速水 雄太
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0017149(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1339944(KR,B1)
【文献】特表2005-513875(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0310680(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 65/401
H04L 51/046
H04M 3/56
G06F 3/16
G06F 3/0484
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザ、第2のユーザ、第3のユーザが参加するウェブ会議において、
第1のユーザから第2のユーザに対する特定会話の要求を受け付ける要求受付手段と、
前記要求受付手段で受け付けた特定会話の要求の要求先である第2のユーザから、音声またはテキストによる応答を含む対応方法の中から、当該特定会話への対応方法の選択を受け付ける選択受付手段と、
前記選択受付手段により音声による応答を受け付けた場合に、第1のユーザと第2のユーザとを相互に通話可能とし、第3のユーザの音声を第1のユーザ及び第2のユーザに配信し、第1のユーザと第2のユーザの音声の第3のユーザへの配信を制御する制御手段
と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第1のユーザまたは前記第2のユーザから所定の操作を受け付けた場合、前記第3のユーザの音声の音量を下げて、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザに対して配信することを特徴とする請求項
1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
ウェブ会議に参加するユーザの映像をそれぞれのユーザが利用する情報処理装置に表示するよう制御する表示制御手段を備え、
前記表示制御手段は、前記第1のユーザおよび第2のユーザを識別可能に表示するよう制御することを特徴とする請求項1
または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記表示制御手段は、第1のユーザから第2のユーザに対する特定会話の要求を受け付けた場合、第2のユーザの表示領域内に第1のユーザを縮小して共に表示し、第1のユーザ及び第2のユーザの特定会話の進行中には、第2のユーザの表示領域を分割して第1のユーザと第2のユーザとを共に表示するよう制御することを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記表示制御手段は、第1のユーザから第2のユーザに対する特定会話の要求を受け付けた場合、第1のユーザの表示領域には第1のユーザの映像を表示せず、当該第1のユーザの表示領域に第1のユーザを識別する情報を表示するよう制御する請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記要求受付手段で受け付けた特定会話の要求の要求先である前記第2のユーザから、音声またはテキストによる応答を含む特定会話への対応方法の選択を受け付ける場合、対応方法の選択肢を第2のユーザの画面に識別可能に表示するよう制御する請求項3乃至5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記選択肢には、さらに、特定会話の要求に応じられない旨を示す選択肢が含まれることを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記選択肢は、ユーザによる画面へのタッチ操作が行われた位置の周囲に表示され、前記ユーザによるフリック操作により対応方法の選択を受け付けることを特徴とする請求項6または7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記選択受付手段によりテキストによる応答の選択を受け付けた場合、前記第1のユーザおよび第2のユーザとのチャット画面を表示するよう制御することを特徴とする請求項
3乃至
8のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
第1のユーザ、第2のユーザ、第3のユーザが参加するウェブ会議において、
情報処理システムの要求受付手段が、第1のユーザから第2のユーザに対する特定会話の要求を受け付ける要求受付工程と、
前記情報処理システムの選択受付手段が、前記要求受付工程で受け付けた特定会話の要求の要求先である第2のユーザから、音声またはテキストによる応答を含む対応方法の中から、当該特定会話への対応方法の選択を受け付ける選択受付工程と、
前記情報処理システムの制御手段が、
前記選択受付工程により音声による応答を受け付けた場合に、第1のユーザと第2のユーザとを相互に通話可能とし、第3のユーザの音声を第1のユーザ及び第2のユーザに配信し、第1のユーザと第2のユーザの音声の第3のユーザへの配信を制御する制御工程
と、
を備えることを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータを、請求項1乃至
9のいずれか1項に記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、リモートワーク推進の流れが加速したことにより、会議についても対面でのリアルな空間で行うのではなく、オンラインでの会議(Web会議)での開催が多くなっている。このようなリモートコミュニケーションは物理的に会議室を確保する必要がなくなるメリットがある反面、同じ空間を共有し対面で会話できない性質から、対面では起こりえない不都合が生じることがある。
【0003】
特許文献1には、リモートコミュニケーションの課題の一つである「発話の衝突」を解決する技術について開示されている。具体的には次の発話者を予測し発話者を強調表示することで、発話の衝突を低減させる技術について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術は、発言が会議参加者全体に共有されることを前提としているが、会話では発言したい内容が特定の個人に対してのみ伝えたい内容であることも多い。
【0006】
そこで、本発明は、オンラインでの会議等において特定の個人との対話を可能にする仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理システムは、Web会議に参加する第1のユーザから第2のユーザとの耳打ち会話の要求を受け付ける要求受付手段と、前記要求受付手段で受け付けた耳打ち会話の要求の要求先である前記第2のユーザから、耳打ち会話への対応方法の選択を受け付ける選択受付手段と、前記選択受付手段により選択を受け付けた対応方法に応じて、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザの音声の配信を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、オンラインでの会議等において特定の個人との対話が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明を適用可能な情報処理システムの構成の一例を示す図
【
図2】クライアント端末101やサーバ装置102として用いられる情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図
【
図4】ステップS302の処理の詳細を示すフローチャート
【
図5】ステップS304の処理の詳細を示すフローチャート
【
図6】ステップS308の処理の詳細を示すフローチャート
【
図7】ステップS608の処理の詳細を示すフローチャート
【
図8】クライアント端末101に表示される画面の一例
【
図9】クライアント端末101に表示される画面の一例
【
図10】クライアント端末101に表示される画面の一例
【
図11】クライアント端末101に表示される画面の一例
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明を適用可能な情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【0012】
図1に示す通り、クライアント端末101とサーバ装置102とがネットワーク110を介して通信可能に接続されている。
【0013】
クライアント端末101は、Web会議等の参加ユーザが利用し操作する端末であり、
図8~
図11に示す画面が表示される端末である。また、クライアント端末101は
図1に示す通り複数がネットワーク110を介して接続されている。これはWeb会議に参加するユーザが一人一台用いることを前提とした構成である。クライアント端末101は、具体的にはパーソナルコンピュータ(ノートPCやデスクトップPC等)やタブレット端末、スマートフォンなどが用いられるが、これらに限られるものではない。
【0014】
サーバ装置102は、Web会議棟におけるクライアント端末間のデータのやり取りを制御する装置である。クライアント端末101に対するユーザの操作等に基づき、クライアント端末からユーザの音声データや画像データを受信し、他のクライアント端末に配信する機能を備える。
図1ではサーバ装置102は1台のみ図示しているが、複数のサーバ装置が相互に連携するシステムやいわゆるクラウドシステムであっても良い。
【0015】
図2は、本発明のクライアント端末101やサーバ装置102として用いられる情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0016】
図2に示すように、情報処理装置は、システムバス200を介してCPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、記憶装置204、入力コントローラ205、音声コントローラ206、ビデオコントローラ207、メモリコントローラ208、よび通信I/Fコントローラ209が接続される。
【0017】
CPU201は、システムバス200に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。
【0018】
ROM202あるいは外部メモリ213は、CPU201が実行する制御プログラムであるBIOS(Basic Input/Output System)やOS(Operating System)や、本情報処理方法を実現するためのコンピュータ読み取り実行可能なプログラムおよび必要な各種データ(データテーブルを含む)を保持している。
【0019】
RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ213からRAM203にロードし、ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現する。
【0020】
入力コントローラ205は、キーボード210や不図示のマウス等のポインティングデバイス等の入力装置からの入力を制御する。入力装置がタッチパネルの場合、ユーザがタッチパネルに表示されたアイコンやカーソルやボタンに合わせて押下(指等でタッチ)することにより、各種の指示を行うことができることとする。
【0021】
また、タッチパネルは、マルチタッチスクリーンなどの、複数の指でタッチされた位置を検出することが可能なタッチパネルであってもよい。
【0022】
ビデオコントローラ207は、ディスプレイ212などの外部出力装置への表示を制御する。ディスプレイは本体と一体になったノート型パソコンのディスプレイも含まれるものとする。なお、外部出力装置はディスプレイに限ったものははく、例えばプロジェクタであってもよい。また、前述のタッチ操作を受け付け可能な装置については、入力装置も提供する。
【0023】
なおビデオコントローラ207は、表示制御を行うためのビデオメモリ(VRAM)を制御することが可能で、ビデオメモリ領域としてRAM203の一部を利用することもできるし、別途専用のビデオメモリを設けることも可能である。
【0024】
メモリコントローラ208は、外部メモリ213へのアクセスを制御する。外部メモリとしては、ブートプログラム、各種アプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、および各種データ等を記憶する外部記憶装置(ハードディスク)、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等を利用可能である。
【0025】
通信I/Fコントローラ209は、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信やISDNなどの電話回線、および携帯電話の4G回線、5G回線等を用いた通信が可能である。
【0026】
尚、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ212上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ212上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0027】
【0028】
Web会議が開始されると、
図12(1)に示すように会議参加者の画像(インカメラ等で撮影された画像)を含む画面が、各会議参加者のクライアント端末101に表示される。
図12(1)はユーザA,B、C、Dの4名が会議に参加していることを示している。なお、会議に参加しているすべての参加者の画像を表示しなくても良く、予め定められた人数だけ表示するような構成であっても良い。
【0029】
ここで、ユーザAがユーザBの領域を所定の操作(一定時間継続してクリックする操作やタップする操作等)により選択することで、ユーザBとの耳打ちを要求する。耳打ちの要求がなされると画面は
図12(2)のようにユーザAの画像がユーザBの画像の領域に表示され、ユーザAの領域にはユーザAを識別する情報(氏名等)が表示される。
【0030】
耳打ちを要求されたユーザBは
図11に示す応答選択インタフェースを介して要求に対応する応答方法を選択する。耳打ちを許可する旨の応答が選択されると
図12(3)の画面に遷移し、耳打ち会話が開始される。
【0031】
耳打ち会話が開始されると、ユーザAとユーザBの音声は、耳打ち相手にのみ伝わるように制御される(この場合だとユーザAの音声はユーザBにのみ伝わり、ユーザBの音声はユーザAにのみ伝わる)。なお、他の会議参加者の音声はユーザA、Bにも聞こえる状態であるが、所定の操作(例えば耳打ち相手のユーザの画像が表示された領域を選択する操作等)が行われている間は、他の会議参加者の音声の音量を下げるよう制御する。これにより耳打ち相手の音声が聞こえやすくなる。
【0032】
そして耳打ち会話が終了すると、画面は
図12(1)の画面に戻る。音声についても会議参加者全員に伝わるようになる。
【0033】
以上のように、本発明の耳打ち機能を用いることで、会議中において所望のユーザとだけ会話をすることが可能となる。
【0034】
次に
図3~
図7のフローチャートを用いて本発明の処理内容について説明する。
【0035】
図3は、クライアント端末101のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0036】
ステップS301では、他のユーザから耳打ち応答リクエストを受信したかを判定する。耳打ち応答リクエストとは、他のユーザに対して耳打ち(Web会議参加者の中で耳打ち相手には音声を届け、それ以外の参加者には音声を届けない機能)に対応できるかの確認の要求であり、他のユーザによりクライアント端末101が操作されることで発行されサーバ装置102を介して受信するリクエストである。
【0037】
耳打ち応答リクエストを受信した場合(ステップS301:YES)は処理をステップS302に移行し、受信していない場合はステップS303に移行する。
【0038】
図9にユーザBがユーザAから耳打ち応答リクエストを受信した際に表示される画面の一例を示す。
図9に示す通り、ユーザAの画像がユーザBの領域に小さく表示されている。なお、この表示画面は一例であり、どのユーザからどのユーザに対して耳打ち応答リクエストが送信されたのかを識別可能な表示であればいずれの形態であっても良い。
【0039】
ステップS302では、耳打ち応答リクエストに対する応答処理を行う。応答処理の詳細は
図4のフローチャートを用いて説明する。
【0040】
ステップS303では、耳打ち会話リクエストを受信したかを判定する。耳打ち会話リクエストとは、耳打ち機能を用いた会話をしたい旨の要求であり、他のユーザが利用するクライアント端末101から発行されサーバ装置102を介して受信するリクエストである。
【0041】
ステップS304では、耳打ち会話(聞き手)の処理の処理を実行する。詳細は
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0042】
ステップS305では、所定の選択操作(例えば、画面に表示された他のユーザが表示された領域に対して、所定時間以上継続してクリックする操作やタップする操作など。耳打ち機能を示すアイコン等を表示し当該アイコンの選択を受け付ける操作であっても良い。)を受け付けているかを判定する。受け付けている場合(ステップS305;YES)は処理をステップS306に移行し、受け付けていない場合(ステップS305:NO)は本フローチャートの処理を終了する。
【0043】
ステップS306では、ステップS305で選択操作が行われていると判定された領域に係るユーザ(ユーザが利用するクライアント端末)が耳打ち機能をON(有効)にしているかを判定する。各ユーザ(ユーザが利用するクライアント端末)が耳打ち機能をONにしているか否かの情報は、サーバ装置102が各クライアント端末から収集して管理し、各クライアント端末に対して配信されるものとする。
【0044】
耳打ち相手のユーザが耳打ち機能をONにしている場合(ステップS306:YES)は、処理をステップS307に移行する。ONにしていない場合(ステップS306:NO)は処理をステップS301に戻す。
【0045】
ステップS307では、耳打ち相手のユーザに対して耳打ち応答リクエストを送信する。
【0046】
ステップS308では、耳打ち応答待ち処理を行う。耳打ち応答待ち処理の詳細は
図6のふーチャートを用いて説明する。
【0047】
次に
図4のフローチャートを用いて、ステップS302に示す応答処理の詳細を説明する。
【0048】
まず耳打ち応答リクエストを受信した際の画面について説明する。
【0049】
クライアント端末101は、耳打ち応答リクエストお受信すると、
図9に一例を示す画面を表示する。
図9はユーザAがユーザBに対して耳打ち応答リクエストを送信し、ユーザBが耳打ち応答リクエストを受信した際に表示される画面の一例である。この画面が表示された状態で、ユーザBのクライアント端末が自分(ユーザB)の表示された領域に対して所定の選択操作を受け付けると、
図11に一例を示す応答選択インタフェースが表示される。ユーザBのクライアント端末はこの応答選択インタフェースを介してユーザBから応答方法の選択を受け付けることで、ユーザAに対してリクエストに対する返答を行う。
【0050】
図11の応答選択インタフェースには「声」「文」「〇」「×」の4種類の受付部が表示され、いずれかの受付部の選択を受け付けることで耳打ち応答リクエストに対する返答が選択される。なお受付部の中心にある丸印はクリック操作やタップ操作が行われた場所を示している。受付部の選択は、当該丸印の場所から受付部の方向にフリック操作等が行われることで受け付けることが可能であるが、選択受付の方法はフリック操作に限られず、いずれの方法であっても良い。
【0051】
【0052】
ステップS401では、
図11に示す受付部のうち「文」の選択を受け受けたかを判定する。選択を受け付けた場合(ステップS401:YES)は処理をステップS402に移行し、選択を受け付けていない場合(ステップS402:NO)は処理をステップS403に移行する。
【0053】
ステップS402では、耳打ち応答リクエストの送信元に対して文字で応答する旨のテキストを送信する。なお、文字で応答する旨とは、耳打ち応答リクエストの送信元であるユーザと音声ではなくテキストによるやり取り(例えばチャット等)を行う旨の応答である。テキストによる応答が選択された場合、耳打ちリクエストの送信元と送信先のユーザとでやり取りされるチャット画面(不図示)が表示されるものとする。
【0054】
ステップS403では、受付部のうち「声」の選択を受け付けたかの判定をする。「声」の選択を受け付けた場合(ステップS403:YES)は処理をステップS404に移行し、受け付けていない場合(ステップS403:NO)は処理をステップS405に移行する。なお、「声」とは音声によるやり取りを行う旨の応答である。
【0055】
ステップS404では耳打ち応答リクエストの送信元に対して耳打ち応答レスポンスを送信する。そして本フローチャートを終了する。
【0056】
ステップS405では、受付部のうち「〇」の選択を受け付けたかを判定する。選択を受け付けた場合(ステップS405:YES)は処理をステップS406に移行し、受け付けていない場合(ステップS405:NO)は処理をステップS407に移行する。
【0057】
なお、「〇」とは、耳打ちに応じる旨の応答である。
【0058】
ステップS406では、耳打ち応答リクエストの送信元に対してリクエストに応じる旨のテキストを送信する。
【0059】
「文」「声」「〇」が選択されると、クライアント端末101には
図10に一例を示す画面が表示され、ユーザAB館において耳打ち機能が利用されていることを示す表示となる。
【0060】
ステップS407では、受付部のうち「×」の選択を受け付けたかの判定をする。「×」の選択を受け付けた場合(ステップS407:YES)は処理をステップS408に移行し、受け付けていない場合(ステップS407:NO)は処理をステップ401に戻す。
【0061】
なお、「×」とは耳打ちに応じられない旨の応答である。
【0062】
ステップS408では、耳打ち応答リクエストの送信元に対してリクエストに応じられない旨のテキストを送信する。
【0063】
ステップS409では、耳打ち応答リクエストの送信元に対して簡易応答レスポンスを送信する。
【0064】
以上の処理により、耳打ち応答リクエストを受信したユーザは、耳打ち相手のユーザに対してどのような方法で応答するのか/応答できるのかを伝えることが可能となる。
【0065】
次に
図5のフローチャートを用いて耳打ち会話(聞き手)の処理について説明する。
【0066】
詳細は後述するが、
図5のフローチャートを実行する際にはクライアント端末101の表示部には
図10に示す画面が表示されている。すなわち、耳打ちを行うユーザ(
図10においてはユーザAとユーザB)の画像はユーザBの表示領域に表示(均等に分割されて表示)され、ユーザAの表示領域にはユーザAを特定する情報(氏名など)が表示される。
【0067】
ステップS501では、耳打ち相手(話し手)のユーザが表示された領域に対してクリック操作やタップ操作などの所定の操作が行われているかを判定する。
【0068】
所定の操作が行われている場合(ステップS501:YES)は、処理をステップS501に移行すい、所定の操作が行われていない場合(ステップS501:NO)は、処理をステップS503に移行する。
【0069】
ステップS502では、耳打ち相手のユーザ以外のユーザ(会議参加者)の音声のボリュームを設定値まで下げる(所定の値に設定する)。そして処理をステップS501に戻す。すなわち、所定の操作が行われている間は、耳打ち相手のユーザ以外のユーザ(会議参加者)の音声のボリュームを設定値まで下げる。
【0070】
ステップS503では、耳打ち相手のユーザ以外のユーザ(会議参加者)の音声のボリュームを既定値(各クライアント端末にて設定された値)にする。
【0071】
ステップS504では、耳打ち相手のユーザから終了しクエストを受信したかを判定する。受信した場合(ステップS504:YES)は本フローチャートを終了し、受信していない場合(ステップS504:NO)は処理をステップS505に移行する。
【0072】
ステップS505では耳打ち相手のユーザが表示された領域に対してダブルクリック操作やダブルタップ操作などの所定の操作(耳打ちを終了する操作)が行われたかを判定する。
【0073】
所定の操作が行われた場合(ステップS505;YES)は処理をステップS506に移行し、行われていない場合(ステップS505:NO)は処理をステップS501に戻す。
【0074】
ステップS506では耳打ち相手のユーザに対して耳打ち機能を終了する旨のリクエストを送信する。
【0075】
次に
図6のフローチャートを用いてステップS308の応答待ち処理について説明する。
【0076】
ステップS601では、耳打ち応答リクエストを送信したユーザの画像を縮小して、耳打ち相手のユーザの画像に重ねて表示する。
【0077】
ステップS602では、耳打ち応答リクエストを送信したユーザの領域に当該ユーザの名称(氏名などのユーザを識別する情報)を表示する。
【0078】
ステップS601、ステップS602の処理により、
図9に一例を示す画面が表示される。
【0079】
ステップS603では、耳打ち応答リクエストを送信したユーザの音声を耳打ち相手のユーザにのみ聞こえるように設定する。なお、この処理は耳打ち相手のユーザ以外の会議参加者に対して音声が聞こえないよう制御する処理であり、完全に音声を遮断するよう制御することに限られず、人間の耳には聞こえない程度の小さな音量にする処理も含むものとする。
【0080】
ステップS604では、耳打ち相手のユーザから耳打ち応答レスポンスを受信したかを判定する。受信した場合(ステップS604;YES)は処理をステップS607に移行し、受信していない場合(ステップS604:NO)は処理をステップS605に移行する。
【0081】
ステップS605では、耳打ち相手のユーザから簡易応答レスポンスを受信したかを判定する。受信した場合(ステップS605:YES)は処理をステップS609に移行し、受信していない場合(ステップS605:NO)は処理をステップS606に移行する。
【0082】
ステップS606では、耳打ち相手のユーザの領域に対して所定の操作(ダブルクリック操作やダブルタップ操作など)を受け付けたかを判定する。所定の操作を受け付けた場合(ステップS606:YES)は処理をステップS609に移行し、受け付けていない場合(ステップS606:NO)は処理をステップS604に戻す。
【0083】
ステップS607では、耳打ち相手のユーザに対して耳打ち会話リクエストを送信する。
【0084】
ステップS608では、耳打ち会話(話し手)の処理を実行する。この処理の詳細は
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0085】
ステップS609では、ステップS601で実行した縮小表示を解除し、ステップS610では自分の画像を自分の領域に表示する。この処理により
図8に示す画面がクライアント端末に表示されることになる。
【0086】
ステップS611では、人の音声が会議参加者全員に聞こえるよう制御する。
【0087】
以上の処理により、耳打ち機能が開始されると話し手ユーザの声は耳打ち相手にのみ聞こえるようになる。また、会議画面については、どのユーザとどのユーザとが耳打ちをしているかを識別可能な表示となる。
【0088】
次に
図7のフローチャートを用いてステップS608の耳打ち会話(話し手)の処理について説明する。
【0089】
ステップS701では、
図10に示すように、聞き手ユーザの領域に聞き手と話し手の両ユーザの画像を表示する。この際、
図10に示すように聞き手ユーザの領域を均等に分割して表示する等の表示形態とすることで、
図9に示す応答待ちの状態と識別できるようにする。
【0090】
ステップS702では、耳打ち相手のユーザ(聞き手ユーザ)の音声を自分だけに聞こえるよう設定する。
【0091】
ステップS703では、画面における耳打ち相手のユーザの領域に対して所定の操作(クリック操作やタップ往査等)による選択を受け付けているかを判定する。受け付けている場合(ステップS703:YES)は処理をステップS704に移行し、受け付けていない場合(ステップS703:NO)は処理をステップS705に移行する。
【0092】
ステップS704では、耳打ち相手のユーザ以外のユーザ(会議参加者)の音声のボリュームを設定値まで下げる(所定の値に設定する)。そして処理をステップS703に戻す。すなわち、所定の操作が行われている間は、耳打ち相手のユーザ以外のユーザ(会議参加者)の音声のボリュームを設定値まで下げる。
【0093】
ステップS705では、耳打ち相手のユーザ以外のユーザ(会議参加者)の音声のボリュームを既定値(各クライアント端末にて設定された値)にする。
【0094】
ステップS706では、耳打ち相手のユーザから狩猟リクエストを受信したかを判定する。受信した場合(ステップS706:YES)は処理をステップS709に移行し、受信していない場合(ステップS706:NO)は処理をステップS707に移行する。
【0095】
ステップS707では、画面における耳打ち相手のユーザの領域に対して所定の操作(ダブルクリック操作やダブルタップ操作など)による選択を受け付けているか、すなわち終了リクエストを送信する操作を受け付けているかを判定する。
【0096】
受け付けている場合(ステップS707:YES)は、処理をステップS708に移行し、受け付けていない場合(ステップS707:NO)は処理をステップS703に移行する。
【0097】
ステップS708では、耳打ち相手のユーザに対して終了リクエストを送信する。
【0098】
ステップS709では、画面表示を
図9に示す画面に戻す。
【0099】
ステップS710では、耳打ち相手のユーザの音声を会議参加者全員に聞こえるよう設定する。
【0100】
以上説明した耳打ち機能を用いることで、Web会議において所望のユーザとだけ会話をすることが可能となる。
【0101】
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0102】
また、本発明におけるプログラムは、
図3~
図7に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体は
図3~
図7の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは
図3~
図7の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0103】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0104】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0105】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、DVD-ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0106】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0107】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0108】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0109】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0110】
101 クライアント端末
102 サーバ装置
110 ネットワーク