(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】口座管理装置、決済管理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/02 20230101AFI20240117BHJP
【FI】
G06Q40/02
(21)【出願番号】P 2019059598
(22)【出願日】2019-03-27
【審査請求日】2022-02-17
(73)【特許権者】
【識別番号】302064762
【氏名又は名称】株式会社日本総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大美賀 瑞雪
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-085256(JP,A)
【文献】特開2007-148791(JP,A)
【文献】特開2005-092672(JP,A)
【文献】特開2001-344417(JP,A)
【文献】特開2017-021676(JP,A)
【文献】特開2006-259854(JP,A)
【文献】特開平09-259203(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの口座に預け入れられている財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を管理する口座管理装置であって、
第1ユーザの口座に財産的価値を預け入れるための預入処理及び前記第1ユーザの口座から財産的価値を払い出すための払出処理の少なくとも一方を実行し、前記第1ユーザの口座の財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を管理する管理部と、
前記第1ユーザとは異なる依頼人から前記第1ユーザの口座への預け入れに関する依頼である預入依頼を受け付けた機器が出力した情報であって、前記第1ユーザの口座に第1の量の財産的価値が預け入れられることを示す預入情報を取得し、前記預入情報を前記管理部に出力する預入情報取得部と、
商品又はサービスの取引に利用される機器が出力した情報であって、前記第1ユーザが購入した商品又はサービスの対価の少なくとも一部の支払いに、前記預入依頼に基づいて前記第1ユーザの口座に預け入れられた前記第1の量の前記財産的価値が利用されることを示す払出情報を取得し、前記払出情報を前記管理部に出力する払出情報取得部と、
を備え、
前記管理部は、前記預入情報に基づいて前記預入処理を実行し、及び/又は、前記払出情報に基づいて前記払出処理を実行し、
前記管理部は、
1又は複数の前記預入依頼に基づいて前記第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値を、前記預入依頼ごと又は前記依頼人ごとに財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を管理する個別管理部と、
前記第1ユーザが購入した前記商品又は前記サービスの前記対価の払出処理に先立って、前記第1ユーザの口座の前記預入依頼ごと又は前記依頼人ごとの現在高の照会結果を示す照会画面を生成する照会画面生成部と、
前記払出情報取得部が前記払出情報を取得した後、前記第1の量の財産的価値の前記預け入れを依頼した前記依頼人に、前記第1ユーザが前記依頼人からの前記第1の量の財産的価値を利用して購入した前記商品又は前記サービスに関する情報を含むメッセージを送信するメッセージ送信部と、
を有し、
前記照会画面は、前記支払いに、前記預入依頼ごと又は前記依頼人ごとに管理されている財産的価値が利用されることを、前記第1ユーザが選択可能に構成され、
前記預入情報は、
前記第1の量を示す預入量情報と、
前記預入依頼又は前記依頼人を識別するための依頼識別情報と、
前記依頼人の通信アドレスを示す依頼人アドレス情報と、
が対応付けられた情報であり、
前記払出情報は、
前記支払いに利用される前記財産的価値の預け入れを依頼した前記預入依頼又は前記依頼人を特定するための依頼特定情報と、
前記商品又は前記サービスの区分及び内容の少なくとも一方を示す内容情報と、
前記商品又は前記サービスの対価の額を示す対価情報と、
が対応付けられた情報であり、
前記依頼特定情報は、前記照会画面を閲覧した前記第1ユーザからの入力に基づいて生成され、
前記個別管理部は、
前記預入情報取得部が前記預入情報を取得した場合、前記預入情報が取得された時点における、前記預入情報に含まれる前記依頼識別情報により識別される前記預入依頼ごと又は前記依頼人ごとの前記財産的価値の量の合計値を算出し、
前記払出情報取得部が前記払出情報を取得した場合、前記払出情報が取得された時点における、前記払出情報に含まれる前記依頼特定情報により特定される前記預入依頼ごと又は前記依頼人ごとの前記財産的価値の現在高から、前記払出情報に含まれる前記対価情報により示される量の財産的価値を減少させることで、前記預入依頼ごと又は前記依頼人ごとの新たな現在高を算出する、
口座管理装置。
【請求項2】
前記メッセージ送信部は、
前記依頼特定情報と、前記依頼特定情報により特定される前記預入依頼又は前記依頼人の前記依頼識別情報とを対応付けて格納するデータベースを参照して、前記依頼特定情報に対応付けられた前記依頼識別情報を取得し、
前記預入情報において、前記データベースを参照して取得された前記依頼識別情報と対応付けられている前記依頼人アドレス情報により示される前記通信アドレスに対して、通信ネットワークを介して、前記メッセージを送信する、
請求項1に記載の口座管理装置。
【請求項3】
前記メッセージ送信部は、前記内容情報により示される前記商品又は前記サービスの区分及び内容の少なくとも一方を含む前記メッセージを送信する、
請求項1に記載の口座管理装置。
【請求項4】
前記依頼人からの入力に基づいて前記預入情報を出力するために利用される預入画面を生成する預入画面生成部をさらに備え、
前記預入画面は、
前記預入量情報の入力を受け付ける預入量入力欄と、
前記依頼識別情報の入力を受け付ける依頼入力欄と、
前記依頼人アドレス情報の入力を受け付けるアドレス入力欄と、
を含む、
請求項1に記載の口座管理装置。
【請求項5】
前記商品又は前記サービスの前記対価の払出処理に先立って、前記第1ユーザが、前記支払に利用される財産的価値に対応する前記預入依頼又は前記依頼人を選択するための選択画面を生成する選択画面生成部をさらに備える、
請求項1に記載の口座管理装置。
【請求項6】
前記選択画面は、前記第1ユーザが前記メッセージを作成可能に構成される、
請求項5に記載の口座管理装置。
【請求項7】
前記第1ユーザの前記口座に預け入れられている財産的価値の全ての量の増減及び現在高の少なくとも一方を管理する一元管理部をさらに備える、
請求項1に記載の口座管理装置。
【請求項8】
請求項1に記載の口座管理装置にアクセス可能に構成された情報処理装置であって、
前記第1ユーザの口座を特定するための口座特定情報を格納する記憶装置と、
前記記憶装置から、前記口座特定情報を取得する口座特定情報取得部と、
前記第1ユーザの通信端末又は前記払出情報を出力する前記機器から、前記第1ユーザが前記第1ユーザの通信端末に入力した前記依頼特定情報を取得する依頼特定情報取得部と、
前記依頼特定情報取得部が取得した前記依頼特定情報、及び、前記口座特定情報取得部が取得した前記口座特定情報を対応付けて、前記口座管理装置に出力する特定情報出力部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項9】
前記払出情報を出力する前記機器から、前記第1ユーザが購入した前記商品又は前記サービスの対価の額を決定するための購入情報を含む前記払出情報を取得する購入情報取得部をさらに備え、
前記特定情報出力部は、前記依頼特定情報取得部が取得した前記依頼特定情報と、前記口座特定情報取得部が取得した前記口座特定情報と、前記購入情報取得部が取得した前記購入情報とを対応付けて、前記口座管理装置に出力する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
請求項1から請求項7までの何れか一項に記載の口座管理装置と、
請求項8又は請求項9に記載の情報処理装置と、
を備える、決済管理システム。
【請求項11】
コンピュータを、請求項1から請求項7までの何れか一項に記載の口座管理装置
として機能させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータを、請求項8又は請求項9に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口座管理装置、決済管理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
クレジットカード、デビットカードなどを利用して決済したときに、カードが利用されたことを示す情報、又は、購入された商品の情報を、第三者の端末に送信する決済システムが知られている(例えば、特許文献1又は2を参照されたい)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2018-181381号公報
[特許文献2]特開2018-200535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の決済システムにおいては、クレジットカード、デビットカードなどの決済手段には単一の口座が対応付けられているに過ぎない。また、上記の単一の口座を、仮想的に複数の口座のように取り扱うこともできない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様においては、口座管理装置が提供される。上記の口座管理装置は、例えば、ユーザごとに、当該ユーザの財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を記録するための口座を管理するための装置である。上記の口座管理装置は、例えば、第1ユーザの口座に、第1の量の財産的価値が預け入れられることを示す預入情報を取得する預入情報取得部を備える。上記の口座管理装置は、例えば、第1ユーザが購入した商品又はサービスの対価の少なくとも一部の支払いに、第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値が利用されることを検出する検出部を備える。上記の口座管理装置は、例えば、検出部が、支払いに第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値が利用されることを検出した場合に、支払いに、預入情報に基づいて第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値が利用されることを示す払出情報を生成するための指示を出力する指示出力部を備える。上記の口座管理装置において、例えば、払出情報は、支払いに利用される財産的価値の預け入れを依頼した依頼人を示す情報を含む。
【0005】
上記の口座管理装置は、払出情報を取得する払出情報取得部を備えてよい。上記の口座管理装置は、払出情報取得部が、払出情報を取得した後、第1の量の財産的価値の預け入れを依頼した依頼人に、第1ユーザが購入した商品又はサービスに関する情報を含むメッセージを送信するメッセージ送信部を備えてよい。上記の口座管理装置において、預入情報は、第1の量を示す預入量情報と、依頼人を識別するための依頼人識別情報と、依頼人の通信アドレスを示す依頼人アドレス情報とが対応付けられた情報であってよい。上記の口座管理装置において、メッセージ送信部は、依頼人アドレス情報により示される通信アドレスに対して、メッセージを送信してよい。
【0006】
上記の口座管理装置は、依頼人からの入力に基づいて預入情報を出力するために利用される預入画面を生成する預入画面生成部を備えてよい。上記の口座管理装置において、預入画面は、預入量情報の入力を受け付ける預入量入力欄を含んでよい。上記の口座管理装置において、預入画面は、依頼人識別情報の入力を受け付ける依頼人入力欄を含んでよい。上記の口座管理装置において、預入画面は、依頼人アドレス情報の入力を受け付けるアドレス入力欄を含んでよい。
【0007】
上記の口座管理装置において、払出情報は、支払に利用される財産的価値を特定するための価値特定情報と、商品又はサービスの区分及び内容の少なくとも一方を示す内容情報と、商品又はサービスの対価の額を示す対価情報とが対応付けられた情報であってよい。上記の口座管理装置において、メッセージ送信部は、内容情報により示される商品又はサービスの区分及び内容の少なくとも一方を含むメッセージを送信してよい。
【0008】
上記の口座管理装置は、預入情報に基づいて第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を個別に管理する個別管理部を備えてよい。上記の口座管理装置において、個別管理部は、払出情報に含まれる価値特定情報により特定される財産的価値に、預入情報に基づいて第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値が含まれる場合、払出情報が取得される直前の時期における、預入情報取得部が取得した預入情報により示される財産的価値の現在高から、払出情報に含まれる対価情報により示される量の財産的価値を減少させることで、新たな現在高を算出してよい。
【0009】
上記の口座管理装置において、預入情報取得部は、複数の預入情報を取得してよい。上記の口座管理装置において、個別管理部は、複数の預入情報のそれぞれに基づいて第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を個別に管理してよい。上記の口座管理装置において、預入情報取得部は、複数の預入情報を取得してよい。上記の口座管理装置は、複数の預入情報の少なくとも一部を、1以上のグループに分類する分類部を備えてよい。上記の口座管理装置において、個別管理部は、1以上のグループのそれぞれついて、当該グループに分類された預入情報に基づいて第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を、グループごとに個別に管理してよい。上記の口座管理装置は、第1ユーザの口座において管理される財産的価値の全ての量の増減及び現在高の少なくとも一方を一元的に管理する一元管理部を備えてよい。
【0010】
本発明の第2の態様においては、口座管理装置が提供される。上記の口座管理装置は、例えば、ユーザごとに、当該ユーザの財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を記録するための口座を管理するための装置である。上記の口座管理装置は、例えば、第1ユーザの口座に、第1の量の財産的価値が預け入れられることを示す預入情報を取得する預入情報取得部を備える。上記の口座管理装置は、例えば、第1ユーザが購入した商品又はサービスの対価の少なくとも一部の支払いに、預入情報に基づいて第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値が利用されることを示す払出情報を取得する払出情報取得部を備える。上記の口座管理装置は、例えば、払出情報取得部が払出情報を取得した後、第1の量の財産的価値の預け入れを依頼した依頼人に、第1ユーザが購入した商品又はサービスに関する情報を含むメッセージを送信するメッセージ送信部を備える。
【0011】
本発明の第3の態様においては、情報処理装置が提供される。上記の情報処理装置は、例えば、上記の第1の形態又は第2の形態に係る口座管理装置にアクセスして、預入情報に基づいて第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値を特定するための価値特定情報を取得する価値特定情報取得部を備える。上記の情報処理装置は、例えば、第1ユーザの口座を特定するための口座特定情報を取得する口座特定情報取得部を備える。上記の情報処理装置は、例えば、価値特定情報取得部が取得した価値特定情報、及び、口座特定情報取得部が取得した口座特定情報を対応付けて、外部に出力する特定情報出力部を備える。
【0012】
上記の情報処理装置は、第1ユーザが購入した商品又はサービスの対価の額を決定するための購入情報を取得する購入情報取得部を備えてよい。上記の情報処理装置において、特定情報出力部は、価値特定情報取得部が取得した価値特定情報と、口座特定情報取得部が取得した口座特定情報と、購入情報取得部が取得した購入情報とを対応付けて、外部に出力してよい。
【0013】
本発明の第4の態様においては、決済管理システムが提供される。上記の決済管理システムは、例えば、上記の第1の形態又は第2の形態に係る口座管理装置を備える。上記の決済管理システムは、例えば、上記の第3の形態に係る情報処理装置を備える。
【0014】
本発明の第5の態様においては、プログラムが提供される。上記のプログラムを格納する非一時的コンピュータ可読媒体が提供されてもよい。上記のプログラムは、例えば、コンピュータを、上記の第1の態様に係る口座管理装置として機能させるためのプログラムである。上記のプログラムは、例えば、コンピュータを、上記の第3の態様に係る口座管理装置として機能させるためのプログラムである。
【0015】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】決済システム100のシステム構成の一例を概略的に示す。
【
図2】入出金明細データ200のデータ構造の一例を概略的に示す。
【
図3】現在高データ300のデータ構造の一例を概略的に示す。
【
図4】決済システム100における情報処理の一例を概略的に示す。
【
図5】販売端末122の内部構成の一例を概略的に示す。
【
図6】店舗サーバ124の内部構成の一例を概略的に示す。
【
図7】データテーブル700のデータ構造の一例を概略的に示す。
【
図8】口座管理サーバ144の内部構成の一例を概略的に示す。
【
図9】データテーブル900のデータ構造の一例を概略的に示す。
【
図10】入出金管理部816の内部構成の一例を概略的に示す。
【
図11】データテーブル1100のデータ構造の一例を概略的に示す。
【
図15】通信端末22の内部構成の一例を概略的に示す。
【
図16】入出金管理部816における情報処理の一例を概略的に示す。
【
図17】入出金管理部816における情報処理の一例を概略的に示す。
【
図18】入出金管理部816における情報処理の一例を概略的に示す。
【
図19】決済システム100における情報処理の一例を概略的に示す。
【
図20】決済システム100における情報処理の一例を概略的に示す。
【
図21】決済システム2100のシステム構成の一例を概略的に示す。
【
図22】決済サーバ2164の内部構成の一例を概略的に示す。
【
図23】決済システム2100における情報処理の一例を概略的に示す。
【
図24】決済システム2100における情報処理の一例を概略的に示す。
【
図25】決済システム2100における情報処理の一例を概略的に示す。
【
図26】コンピュータ3000のシステム構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一または類似の部分には同一の参照番号を付して、重複する説明を省く場合がある。
【0018】
[決済システム100の概要]
図1、
図2、
図3及び
図4を用いて、決済システム100の概要が説明される。
図1は、決済システム100のシステム構成の一例を概略的に示す。本実施形態によれば、ユーザ20が、店舗12において商品24を購入した場合における金融取引又は決済を例として、決済システム100の詳細が説明される。なお、本実施形態において、銀行14に開設されたユーザ20の口座には、入金者40により事前に金銭が入金されている。
【0019】
入金者40は、ユーザ20と同一人物であってよい。一実施形態において、ユーザ20が、ユーザ20の金銭を、ユーザ20の口座に入金する。このとき、ユーザ20は、入金者40として、ユーザ20の名義を使用してよい。他の実施形態において、ユーザ20が、他人の代理人として、当該他人から預かった金銭、当該他人から譲渡された金銭、又は、当該他人のために立て替えた金銭を、ユーザ20口座に入金する。このとき、ユーザ20は、入金者40として、上記の他人の名義を使用してよい。
【0020】
入金者40は、ユーザ20とは異なる人物であってよい。一実施形態において、ユーザ20とは異なる人物が、当該人物が所有する金銭を、ユーザ20口座に入金する。このとき、上記の人物は、入金者40として、当該人物の名義を使用してよい。他の実施形態において、ユーザ20とは異なる人物が、他人の代理人として、当該他人から預かった金銭、当該他人から譲渡された金銭、又は、当該他人のために立て替えた金銭を、ユーザ20口座に入金する。上記の他人から譲渡された金銭は、特定の名目で、ユーザ20に譲渡された金銭であってよい。このとき、上記の人物は、入金者40として、上記の他人の名義を使用してよい。
【0021】
本実施形態において、店舗12には、販売端末122と、店舗サーバ124とが配される。本実施形態において、銀行14には、ATM142と、口座管理サーバ144とが配される。本実施形態において、ユーザ20と、決済システム100との間のユーザインタフェースとして、通信端末22が利用される。また、入金者40と、決済システム100との間のユーザインタフェースとして、通信端末42が利用される。通信端末22、通信端末42、店舗サーバ124、及び、口座管理サーバ144のそれぞれは、通信ネットワーク10を介して、互いに情報を送受することができる。
【0022】
一実施形態において、決済システム100は、口座管理サーバ144を備える。他の実施形態において、決済システム100は、店舗サーバ124及び店舗サーバ124の少なくとも一方と、口座管理サーバ144とを備える。さらに他の実施形態において、決済システム100は、通信端末22と、口座管理サーバ144とを備える。さらに他の実施形態において、決済システム100は、通信端末22と、店舗サーバ124及び店舗サーバ124の少なくとも一方と、口座管理サーバ144とを備える。上記の各種の実施形態において、決済システム100は、ATM142をさらに備えてもよい。上記の各種の実施形態において、決済システム100は、通信端末42をさらに備えてもよい。
【0023】
本実施形態において、決済システム100は、ユーザごとに、当該ユーザの財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を記録するための口座を管理する。財産的価値は、金銭的価値、電子的価値及び暗号通貨の少なくとも1つであってよい。金銭的価値としては、通貨、貨幣などが例示される。電子的価値としては、ポイント、マイレージ、電子マネーなどが例示される。なお、暗号通貨は、国又は時期によっては、金銭的価値又は電子的価値として扱われる場合がある。
【0024】
一実施形態において、決済システム100は、ユーザ20の口座において管理されている財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を一元的に管理する。この場合、例えば、決済システム100は、ユーザ20からの現在高照会に対して、入金依頼、振込依頼などに基づいてユーザ20の口座に預け入れられた財産的価値の量の累計値と、支払依頼、引落依頼、送金依頼、出金依頼などに基づいてユーザ20の口座に預け入れられた財産的価値の量の累計値との差を算出することにより、単一の現在高を出力する。
【0025】
他の実施形態において、決済システム100は、ユーザ20の口座において管理されている財産的価値の一部の増減及び現在高の少なくとも一方を個別に管理する。これにより、決済システム100は、単一の口座を、仮想的に複数の口座のように取り扱うことができる。個別管理の対象となる財産的価値の現在高が0になった場合、決済システム100は、当該財産的価値の個別管理を終了してよい。
【0026】
例えば、決済システム100は、単一の入金依頼に基づいてユーザ20の口座に預け入れられた財産的価値を1つの単位(グループと称される場合もある。)として、当該単位ごとに財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を個別に管理する。ユーザ20により指定された入金依頼に対応する財産的価値が、個別管理の対象となってもよく、決済システム100の設定により決定された入金依頼に対応する財産的価値が、個別管理の対象となってもよい。この場合、例えば、決済システム100は、ユーザ20からの現在高照会に対して、個別管理の対象となる単位ごとに現在高を算出し、個別管理されている単位の個数に等しい個数の現在高を出力する。
【0027】
例えば、決済システム100は、1又は複数の入金依頼に基づいて口座に預け入れられた財産的価値を1つの単位(グループと称される場合がある。)として、当該単位ごとに財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を個別に管理する。1又は複数の入金依頼は、ユーザ20の指定に基づいてグループ分けされてもよく、決済システム100の設定に基づいてグループ分けされてもよい。この場合も、上記の場合と同様に、例えば、決済システム100は、ユーザ20からの現在高照会に対して、グループごとに現在高を算出し、個別管理されているグループの個数に等しい個数の現在高を出力する。
【0028】
本実施形態において、ユーザ20が、個別管理されている財産的価値を利用した場合、決済システム100は、上記の個別管理されている財産的価値を預け入れた入金者40の通信端末42に対して、メッセージを送信する。本実施形態において、上記のメッセージには、例えば、ユーザ20が上記の財産的価値を利用して購入した商品又はサービスに関する情報を含む。上記の商品又はサービスに関する情報は、商品又はサービスの区分及び内容の少なくとも一方を示す情報を含んでよい。これにより、入金者40は、入金者40がユーザ20に提供した財産的価値の用途を具体的に知ることができる。
【0029】
[決済システム100の各部の概要]
本実施形態において、通信ネットワーク10は、通信端末22、通信端末42、店舗サーバ124、及び、口座管理サーバ144の少なくとも2つの間で情報を伝送する。通信ネットワーク10は、有線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路であってもよく、無線通信の伝送路及び有線通信の伝送路の組み合わせであってもよい。通信ネットワーク10は、無線通信網、インターネット、P2Pネットワーク、専用回線、VPN、電力線通信回線などを含んでもよい。無線通信網における通信方式は、移動体通信方式であってもよく、無線データ通信方式であってもよい。
【0030】
移動体通信方式としては、3G方式、LTE方式、4G方式、5G方式などの通信方式が例示される。無線データ通信方式としては、(i)Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などのRFID、赤外線通信、可視光通信、音波又は超音波を利用した通信のような近距離無線方式、(ii)WiFi(登録商標)のような無線LAN方式、(iii)WiMAX(登録商標)のような無線MAN方式、(iv)無線WAN方式などが例示される。
【0031】
本実施形態において、通信端末22は、ユーザ20により利用される情報処理装置であり、その詳細は特に限定されない。通信端末22としては、パーソナルコンピュータ、携帯端末などが例示される。携帯端末としては、携帯電話、スマートフォン、PDA、タブレット、ノートブック・コンピュータ又はラップトップ・コンピュータ、ウエアラブル・コンピュータなどが例示される。
【0032】
本実施形態において、通信端末22は、近距離無線通信を介して、販売端末122との間で情報を送受する。通信端末22は、販売端末122の表示装置に表示されたコードを読み取ることで、販売端末122が出力した情報を取得してもよい。通信端末22は、販売端末122の印刷装置により出力されたコードを読み取ることで、販売端末122が出力した情報を取得してもよい。印刷装置により出力されたコードは、販売端末122が出力したレシートに印刷されたコードであってよい。通信端末22は、通信端末22の表示装置にコードを表示させることで、販売端末122に情報を出力してもよい。コードは、(i)文字、記号、数字及び図形の1つ、又は、これらの組み合わせであってもよく、(ii)バーコード、QRコード(登録商標)などの符号化コードであってもよい。
【0033】
本実施形態において、通信端末22は、通信ネットワーク10を介して、口座管理サーバ144との間で情報を送受する。通信端末22は、通信ネットワーク10を介して、通信端末42及び店舗サーバ124の少なくとも一方との間で情報を送受してもよい。通信端末22は、通信端末22及び販売端末122の間の情報の送受と同様にして、ATM142との間で情報を送受してもよい。
【0034】
本実施形態において、通信端末42は、入金者40により利用される情報処理装置であってよい。本実施形態において、通信端末42は、通信端末22と同様の構成を有してよい。
【0035】
本実施形態において、販売端末122は、ユーザ20が購入を希望する商品又はサービスを特定するための情報(商品情報と称される場合がある。)を取得する。販売端末122は、商品情報を、店舗サーバ124に出力してよい。例えば、販売端末122は、商品24に配されたコードを読み取ることで、商品情報を取得する。販売端末122は、商品24に配されたRFIDタグに記録された識別情報を読み取ることで、商品情報を取得してもよい。
【0036】
販売端末122は、1又は複数の商品情報に基づいて、ユーザ20が購入を希望する商品又はサービスの対価の額を算出する。販売端末122は、算出された対価の額をユーザ20に提示する。
【0037】
本実施形態において、販売端末122は、ユーザ20又は通信端末22から、上記の商品又はサービスに関する取引の決済に利用される口座を特定するための情報(決済口座情報と称される場合がある。)を取得する。販売端末122は、決済口座情報を、店舗サーバ124に出力してよい。決済口座情報としては、ユーザ20の口座の口座番号、ユーザ20の口座に対応付けられたクレジットカードのカード番号、ユーザ20の口座に対応付けられた各種のユーザ識別情報などが例示される。
【0038】
口座管理サーバ144において、ユーザ20の通信端末22にインストールされたアプリケーションプログラムと、ユーザ20の口座とが対応付けられている場合、例えば、口座管理サーバ144が当該アプリケーションプログラムに割り当てた識別情報(アプリIDと称される場合がある)が、決済口座情報として利用され得る。口座管理サーバ144において、ユーザ20の通信端末22と、ユーザ20の口座とが対応付けられている場合、例えば、通信端末22の識別情報(端末IDと称される場合がある。)が、決済口座情報として利用され得る。端末IDとしては、MACアドレス、端末名、コンピュータ名、CPU IDなどが例示される。
【0039】
販売端末122は、ユーザ20又は通信端末22から、ユーザ20を認証するための認証情報を取得してよい。販売端末122は、認証情報を、店舗サーバ124に出力してよい。認証情報としては、決済口座情報と対応付けられたパスワード、パスフレーズ、生体情報、端末IDなどが例示される。認証情報は、口座管理サーバ144及び通信端末22との間の暗号化処理又は復号処理に用いられる鍵の情報であってもよい。
【0040】
販売端末122は、ユーザ20又は通信端末22から、口座管理サーバ144において個別管理されている財産的価値のうち、販売端末122により提示された対価の少なくとも一部の支払いに利用される財産的価値を特定するための情報(グループIDと称される場合がある。)を取得してよい。販売端末122は、グループIDを、店舗サーバ124に出力してよい。
【0041】
販売端末122は、ユーザ20又は通信端末22から、決済手段の識別情報を取得してよい。販売端末122は、販売端末122のオペレータから、決済手段の識別情報を取得してもよい。販売端末122は、決済手段の識別情報を、店舗サーバ124に出力してよい。決済手段としては、デビット決済、クレジット決済、仮想通貨決済、電子マネー決済、現金決済などが例示される。販売端末122の詳細は後述される。
【0042】
本実施形態において、店舗サーバ124は、販売端末122が取得した各種の情報を取得する。店舗サーバ124は、販売端末122が取得した商品情報に基づいて、上記の商品又はサービスに関する取引の決済に利用される情報(取引情報と称される場合がある。)を生成する。店舗サーバ124は、商品情報に基づいて、ユーザ20が購入した商品又はサービスの区分及び内容の少なくとも一方を示す情報(内容情報と称される場合がある。)を生成し、当該内容情報を用いて取引情報を生成してもよい。取引情報の詳細は後述される。
【0043】
本実施形態において、店舗サーバ124は、取引情報を、口座管理サーバ144に送信してよい。店舗サーバ124は、決済口座情報及びグループIDを、取引情報と対応付けて口座管理サーバ144に送信してもよい。店舗サーバ124は、決済口座情報、認証情報及びグループIDを、取引情報と対応付けて口座管理サーバ144に送信してもよい。店舗サーバ124の詳細は後述される。
【0044】
本実施形態において、ATM142は、入金者40による金銭の預け入れに利用される。ATM142は、ユーザ20による金銭の払い出しに利用されてもよい。なお、金銭の預入形態は特に限定されない。一実施形態において、入金者40は、ATM142を利用して、口座管理サーバ144に対して、ユーザ20の口座への入金依頼を送信する。他の実施形態において、入金者40は、ATM142を利用して、口座管理サーバ144に対して、入金者40の口座からユーザ20の口座への振込依頼を送信する。さらに他の実施形態において、入金者40は、通信端末42を利用して、口座管理サーバ144に対して、入金者40の口座からユーザ20の口座への振込依頼を送信する。
【0045】
本実施形態において、口座管理サーバ144は、ユーザ20ごとに、当該ユーザの財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を記録するための口座を管理する。一実施形態において、口座管理サーバ144は、ユーザ20の口座において管理されている財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を一元的に管理する。例えば、口座管理サーバ144は、口座ごとに、当該口座における入出金の履歴を管理する。口座管理サーバ144は、各口座の入出金明細を作成及び更新してよい。
【0046】
ここで、
図2を用いて、各口座の入出金明細の詳細が説明される。
図2は、入出金明細データ200のデータ構造の一例を概略的に示す。本実施形態において、入出金明細データ200は、入出金ID212と、入出金日を示す情報214と、入金額を示す情報216と、出金額を示す情報218と、現在高を示す情報220と、入出金の内容を示す情報222と、個別管理に関する設定を示す情報224とを対応付けて格納する。
【0047】
本実施形態において、入出金ID212は、預け入れに関する依頼(預入依頼と称される場合がある)若しくは処理、又は、払い出しに関する依頼(払出依頼と称される場合がある)若しくは処理を識別するための識別情報である。預入依頼としては、入金依頼、振込依頼などが例示される。払出依頼としては、取引情報、各種の決済依頼などが例示される。
【0048】
本実施形態において、入出金日を示す情報214は、預け入れ又は払い出しの依頼日又は処理日を示す。入出金日を示す情報214は、年月日を示す情報であってもよく、年月日及び時刻を示す情報であってもよい。
【0049】
本実施形態において、入金額を示す情報216は、預入依頼に基づいて預け入れられた財産的価値の量を示す。出金額を示す情報218は、払出依頼に基づいて払い出された財産的価値の量を示す。現在高を示す情報220は、口座において管理されている財産的価値の量の現在値を示す。
【0050】
本実施形態において、入出金の内容を示す情報222は、例えば、金融取引の取引形態を示す情報を含む。金融取引の取引形態としては、入金、振込、出金、送金、振替、ATMからの払い出し、クレジット決済に伴う引き落とし、デビット決済に伴う引き落とし、電子マネーのチャージなどが例示される。上記の金融取引は、金融機関の店舗内で実施されてもよく、金融機関の店舗外で実施されてもよい。入出金の内容を示す情報222は、例えば、預け入れ又は払い出しに関連する事項を示す。上記の関連事項としては、依頼人の情報、関連する金融機関の情報などが例示される。
【0051】
本実施形態において、個別管理に関する設定を示す情報224は、例えば、預入依頼に基づいて預け入れられる財産的価値を個別管理する必要があるか否かを示す情報を含む。個別管理に関する設定を示す情報224は、払出依頼に基づいて、個別管理されている特定の財産的価値を増減させる必要があるか否かを示す情報を含む。個別管理に関する設定を示す情報224は、個別管理の対象となるグループの識別情報(例えば、グループIDである。)を含んでよい。
【0052】
他の実施形態において、口座管理サーバ144は、ユーザ20の口座において管理されている財産的価値の一部の増減及び現在高の少なくとも一方を個別に管理する。例えば、口座管理サーバ144は、上記のグループごとに、当該グループにおける入出金の履歴を管理する。口座管理サーバ144は、各グループの入出金明細を作成及び更新してよい。口座管理サーバ144は、各口座の入出金明細に基づいて、各グループの入出金明細を作成及び更新してよい。口座管理サーバ144は、各口座の入出金明細に基づいて、各口座の各グループの現在高を算出してよい。
【0053】
ここで、
図3を用いて、各グループの現在高の詳細が説明される。
図3は、現在高データ300のデータ構造の一例を概略的に示す。本実施形態において、現在高データ300は、個別管理の対象となっている財産的価値の現在高を示す情報を、グループごとに格納する。現在高データ300は、個別管理の対象となっていない財産的価値の現在高を示す情報を格納してもよい。本実施形態において、現在高データ300は、グループID312と、入金者の識別情報314と、入金の名目を示す情報316と、現在高を示す情報318とを対応付けて格納する。
【0054】
本実施形態において、グループID312は、個別管理の対象となっている各グループを識別することを目的として付与される。入金者の識別情報314及び入金の名目を示す情報316により各グループを識別することができる場合、グループID312はなくてもよい。
【0055】
本実施形態において、入金者の識別情報314は、グループID312により識別される財産的価値を預け入れた入金者40を識別するための情報を示す。入金者の識別情報314としては、(i)銀行14との金融取引において入金者40を識別するための情報(第1依頼人IDと称される場合がある)、(ii)口座管理サーバ144から通信端末42に送信される上記のメッセージにおいて入金者40を識別するための情報(第2依頼人IDと称される場合がある)などが例示される。第1依頼人IDとしては、依頼者の氏名、名称、登録された略称又は予め定められたルールに基づく略称などが例示される。第2依頼人IDとしては、依頼者の氏名、名称、略称又は愛称などが例示される。
【0056】
財産的価値が代理人により預け入れられた場合、入金者の識別情報314は、実際の入金者の識別情報であってもよく、実際の入金者に入金を依頼した依頼者の識別情報であってもよい。上記の財産的価値が個別管理の対象となる場合、入金者の識別情報314として、上記の依頼人の識別情報が用いられることが好ましい。これにより、例えば、上記の財産的価値が個別管理の対象となる場合に、ユーザ20は、当該財産的価値の提供者を容易に判別することができる。また、上述されたメッセージが、上記の依頼人の通信端末に送信される。
【0057】
預け入れられる財産的価値が、第1人物から第2人物に対して特定の名目で譲渡された場合、入金者の識別情報314は、第1人物の識別情報であってもよく、第2人物の識別情報であってもよく、実際の入金者の識別情報であってもよい。上記の財産的価値が個別管理の対象となる場合、入金者の識別情報314として、上記の第1人物の識別情報が用いられることが好ましい。これにより、例えば、上記の財産的価値が個別管理の対象となる場合に、ユーザ20は、当該財産的価値の提供者を容易に判別することができる。また、上述されたメッセージが、上記の第1人物の通信端末に送信される。
【0058】
本実施形態において、入金の名目を示す情報316は、ユーザ20によるグループの識別を容易にすることを目的として付与される。入金の名目を示す情報316としては、預け入れられた財産的価値に付与される名称、財産的価値が預け入れられた理由、預け入れられた財産的価値の用途などが例示される。
【0059】
本実施形態において、現在高を示す情報318は、各グループに分類される財産的価値の量の合計値の現在値を示す。なお、個別管理の対象外となっている財産的価値の現在高は、例えば、口座において管理されている全ての財産的価値の現在高から、各グループにおいて個別管理されている財産的価値の現在高の合計値を減算することで算出される。
【0060】
本実施形態において、口座管理サーバ144は、店舗サーバ124から、ユーザ20が購入した商品又はサービスに関する取引情報を取得する。また、口座管理サーバ144は、店舗サーバ124から、上記の商品又はサービスの取引に関する決済口座情報及びグループIDを取得する。口座管理サーバ144は、店舗サーバ124から、上記の商品又はサービスの取引に関する決済口座情報、認証情報及びグループIDを取得してもよい。
【0061】
口座管理サーバ144は、取引情報及び決済口座情報に基づいて、当該決済口座情報により識別される口座で管理されている財産的価値の量を減少させてよい。口座管理サーバ144は、取引情報及び決済口座情報及びグループIDに基づいて、当該決済口座情報により識別される口座で管理されている財産的価値のうち、当該グループIDにより識別される財産的価値の量を減少させてよい。口座管理サーバ144は、上記の処理を実行する前に、決済口座情報及び認証情報を利用して、ユーザ20の認証処理を実行してもよい。
【0062】
口座管理サーバ144が決済口座情報及びグループIDを取得した場合、口座管理サーバ144は、グループIDにより識別される財産的価値を預け入れた入金者40に対して、メッセージを通知する。具体的には、口座管理サーバ144は、入金者40の通信端末42の通信アドレスを予め取得しており、任意の記憶装置に、通信端末42の通信アドレスとグループIDとを対応付けて格納している。通信端末42の通信アドレスは、入金者40からの入金依頼に含まれていてもよく、ユーザ20により登録されてもよく、入金者40により登録されてもよい。口座管理サーバ144は、取引情報に含まれる商品情報又は内容情報に基づいて、商品又はサービスに関する情報を含むメッセージを生成する。口座管理サーバ144は、上記のメッセージを、通信端末42の通信アドレスに送信する。
【0063】
例えば、上記の取引の決済手段がクレジット決済である場合、口座管理サーバ144が決済口座情報及びグループIDを取得したにもかかわらず、口座管理サーバ144が取引情報を取得していない事態が生じ得る。このような場合において、口座管理サーバ144は、決済に関連する情報処理装置にアクセスして、取引情報を取得してもよい。口座管理サーバ144の詳細は後述される。
【0064】
[決済システム100を利用した決済処理の概要]
図4は、決済システム100における情報処理の一例を概略的に示す。本実施形態によれば、例えば、まず、入金者40が、ユーザ20の誕生日プレゼントとして、銀行14の口座管理サーバ144が管理するユーザ20の口座に金銭を入金する。例えば、入金者40は、ATM142を利用して、入金者40の口座からユーザ20の口座に金銭を振り込む。ATM142は、入金者40からの指示に基づいて、口座管理サーバ144に入金依頼を送信する。
【0065】
なお、他の実施形態において、入金者40は、通信端末42を利用して、入金者40の口座からユーザ20の口座に金銭を振り込んでもよい。この場合、通信端末42が、入金者40からの指示に基づいて、口座管理サーバ144に入金依頼を送信する。
【0066】
口座管理サーバ144は、入金依頼を受信すると、入金処理を実行し、当該入金依頼に基づいてユーザ20の口座の現在高を増加させる。口座管理サーバ144が入金処理を実行した場合、口座管理サーバ144は、入金者40からの入金依頼に基づいて入金処理が実行されたことを示すメッセージを、ユーザ20の通信端末22に送信してもよい。上記のメッセージは、通信端末22にインストールされた口座管理用のアプリケーションプログラムを宛先として送信されてもよく、ユーザ20により事前に指定された通信アドレスを宛先として送信されてもよい。
【0067】
入金依頼に、第1依頼人IDだけでなく、第2依頼人IDが含まれる場合、口座管理サーバ144は、当該情報をグループIDに対応付けて格納してよい。入金依頼に、入金者40の通信端末42の通信アドレスを示す情報が含まれる場合、口座管理サーバ144は、当該情報をグループIDに対応付けて格納してよい。入金依頼に、入金された金銭の名目を示す情報が含まれる場合、口座管理サーバ144は、当該情報をグループIDに対応付けて格納してよい。
【0068】
次に、ユーザ20が店舗12において商品24を購入する。ユーザ20は、例えば、販売端末122において商品24の精算処理を実行する前に、通信端末22を利用して、口座管理サーバ144に対して、自己の口座の現在高照会を要求する。このとき、ユーザ20は、自己の口座において個別管理されているグループごとの現在高を示す情報を送信するように要求してもよく、特定のグループの現在高を示す情報を送信するように要求してもよい。口座管理サーバ144は、上記の要求を受信すると、現在高照会処理を実行し、実行結果を通信端末22に送信する。
【0069】
その後、販売端末122において商品24の精算処理が実行される。具体的には、販売端末122のオペレータが、販売端末122を利用して商品24の商品情報を読み取り、取引の内容を確定させるための操作を実行する。これにより、商品24の代金が、販売端末122の表示装置に表示される。また、販売端末122は、商品24の商品情報を店舗サーバ124に出力する。
【0070】
ユーザ20は、(i)販売端末122の表示装置に表示された商品24の代金の額と、通信端末22の表示装置に表示されたグループごとの現在高とを確認し、(ii)商品24の代金の支払いに利用するグループを選択する。例えば、ユーザ20は、通信端末22を操作して、入金者40がユーザ20の誕生日プレゼントの名目で入金した金銭の属するグループを、商品24の代金の支払いに利用されるグループとして選択する。
【0071】
なお、他の実施形態において、ユーザ20は、商品24の代金の支払いに利用されるグループとして、複数のグループを選択してもよい。この場合、ユーザ20は、複数のグループの間の優先順位を指定してもよい。
【0072】
ユーザ20は、通信端末22を操作して、ユーザ20の口座を特定するための決済口座情報と、当該口座用の認証情報と、ユーザ20が選択したグループのグループIDとを、販売端末122に提示する。販売端末122は、これらの情報を、商品24の商品情報と対応付けて、店舗サーバ124に出力する。
【0073】
一実施形態において、通信端末22は、近距離無線通信を利用して、上記の情報を、販売端末122に送信する。他の実施形態において、通信端末22は、上記の情報を示すコードを通信端末22の表示装置に出力する。ユーザ20は、通信端末22の常時装置に出力されたコードを、販売端末122に読み取らせることで、上記の情報を販売端末122に通知する。
【0074】
店舗サーバ124は、商品24の商品情報に基づいて、商品24の取引に関する取引情報を生成する。店舗サーバ124は、生成された取引情報と、ユーザ20の口座を特定するための決済口座情報と、当該口座用の認証情報と、ユーザ20が選択したグループのグループIDとを対応付けて、口座管理サーバ144に送信する。
【0075】
例えば、店舗サーバ124は、取引ごとに、当該取引を識別するための識別情報(取引IDと称される場合がある)を発行する。店舗サーバ124は、商品24の取引に関する取引IDと、当該取引が実施された時刻を示す情報と、商品24の商品情報とを対応付けて、取引情報を生成する。店舗サーバ124は、商品情報の一部を利用して取引情報を生成してもよく、商品情報の一部を加工して取引情報を生成してもよい。
【0076】
口座管理サーバ144は、取引情報を取得すると、払出処理を実行し、当該取引情報に基づいてユーザ20の口座の現在高を減少させる。口座管理サーバ144は、取引情報と、当該取引情報に対応付けられた決済口座情報及びグループIDとに基づいて、ユーザ20の口座の入出金明細を更新する。口座管理サーバ144は、取引情報と、当該取引情報に対応付けられた決済口座情報及びグループIDとに基づいて、ユーザ20の口座において管理されている各グループの現在高を更新してもよい。
【0077】
これにより、決済システム100は、単一の口座を、仮想的に複数の口座のように取り扱うことができる。その結果、ユーザ20は、容易に、自己の金融資産を、用途ごと又は目的ごとに使い分けることができる。
【0078】
なお、本実施形態においては、決済口座情報により各口座が識別され、グループIDにより、各口座において管理されている財産的価値に関するグループが識別される場合を例として、決済システム100の詳細が説明された。しかしながら、決済システム100は本実施形態に限定されない。他の実施形態において、グループIDにより、上記の口座及びグループの両方が識別されてもよい。この場合、グループIDが決済口座情報の代わりに用いられてもよい。
【0079】
また、本実施形態においては、決済口座情報、認証情報、グループID、取引情報などが、店舗サーバ124から口座管理サーバ144に送信される場合を例として、決済システム100の詳細が説明された。しかしながら、決済システム100は本実施形態に限定されない。
【0080】
他の実施形態において、これらの情報の少なくとも1つは、クレジットカード会社、決済代行会社などの決済サービス提供者により管理又は運営されるサーバを介して、店舗サーバ124から口座管理サーバ144に送信されてもよい。さらに他の実施形態において、これらの情報の少なくとも1つは、通信端末22を介して、店舗サーバ124から口座管理サーバ144に送信されてもよい。
【0081】
[決済システム100の各部の具体的な構成]
決済システム100の各部は、ハードウエアにより実現されてもよく、ソフトウエアにより実現されてもよく、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせにより実現されてもよい。決済システム100の構成要素の少なくとも一部がソフトウエアにより実現される場合、当該ソフトウエアにより実現される構成要素は、一般的な構成の情報処理装置において、当該構成要素に関する動作を規定したプログラムを起動することにより実現されてよい。
【0082】
プログラムは、CD-ROM、DVD-ROM、メモリ、ハードディスクなどのコンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されていてもよく、ネットワークに接続された記憶装置に記憶されていてもよい。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体又はネットワークに接続された記憶装置から、決済システム100の少なくとも一部を構成するコンピュータにインストールされてよい。プログラムが実行されることにより、コンピュータが、決済システム100の各部の少なくとも一部として機能してもよい。
【0083】
コンピュータを決済システム100の各部の少なくとも一部として機能させるプログラムは、決済システム100の各部の動作を規定したモジュールを備えてよい。これらのプログラム又はモジュールは、データ処理装置、入力装置、出力装置、記憶装置等に働きかけて、コンピュータを決済システム100の各部として機能させたり、コンピュータに決済システム100の各部における情報処理方法を実行させたりする。
【0084】
プログラムに記述された情報処理は、当該プログラムがコンピュータに読込まれることにより、当該プログラムに関連するソフトウエアと、決済システム100の各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段として機能する。そして、上記の具体的手段が、本実施形態におけるコンピュータの使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、当該使用目的に応じた決済システム100が構築される。
【0085】
上記のプログラムは、コンピュータを、決済システム100の少なくとも一部として機能させるためのプログラムであってよい。上記のプログラムは、コンピュータに、決済システム100の少なくとも一部における情報処理方法を実行させるためのプログラムであってよい。
【0086】
上記のプログラムは、コンピュータを、口座管理サーバ144として機能させるためのプログラム、又は、コンピュータに、口座管理サーバ144における情報処理方法を実行させるためのプログラムであってよい。
【0087】
上記の情報処理方法は、口座管理方法であってよい。上記の口座管理方法は、例えば、ユーザごとに、当該ユーザの財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を記録するための口座を管理するための方法である。上記の口座管理方法は、例えば、第1ユーザの口座に、第1の量の財産的価値が預け入れられることを示す預入情報を取得する預入情報取得段階を有する。上記の口座管理方法は、例えば、第1ユーザが購入した商品又はサービスの対価の少なくとも一部の支払いに、第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値が利用されることを検出する検出段階を有する。上記の口座管理方法は、例えば、検出部が、支払いに第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値が利用されることを検出した場合に、支払いに、預入情報に基づいて第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値が利用されることを示す払出情報を生成するための指示を出力する指示出力段階を有する。上記の口座管理方法において、例えば、払出情報は、支払いに利用される財産的価値の預け入れを依頼した依頼人を示す情報を含む。
【0088】
上記の情報処理方法は、口座管理方法であってよい。上記の口座管理方法は、例えば、ユーザごとに、当該ユーザの財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を記録するための口座を管理するための方法である。上記の口座管理方法は、例えば、第1ユーザの口座に、第1の量の財産的価値が預け入れられることを示す預入情報を取得する預入情報取得段階を有する。上記の口座管理方法は、例えば、第1ユーザが購入した商品又はサービスの対価の少なくとも一部の支払いに、預入情報に基づいて第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値が利用されることを示す払出情報を取得する払出情報取得段階を有する。上記の口座管理方法は、例えば、払出情報取得段階において払出情報が取得された後、第1の量の財産的価値の預け入れを依頼した依頼人に、第1ユーザが購入した商品又はサービスに関する情報を含むメッセージを送信するメッセージ送信段階を有する。
【0089】
上記のプログラムは、コンピュータを、通信端末22、販売端末122若しくは店舗サーバ124として機能させるためのプログラム、又は、コンピュータに、通信端末22、販売端末122若しくは店舗サーバ124における情報処理方法を実行させるためのプログラムであってよい。上記の情報処理方法は、例えば、口座管理サーバ144にアクセスして、預入情報に基づいて第1ユーザの口座に預け入れられた財産的価値を特定するための価値特定情報を取得する価値特定情報取得段階を有する。上記の情報処理方法は、例えば、第1ユーザの口座を特定するための口座特定情報を取得する口座特定情報取得段階を有する。上記の情報処理方法は、例えば、価値特定情報取得段階において取得された価値特定情報、及び、口座特定情報取得段階において取得された口座特定情報を対応付けて、外部に出力する特定情報出力段階を有する。
【0090】
ユーザ20は、第1ユーザの一例であってよい。通信端末22は、情報処理装置の一例であってよい。入金者40は、依頼人の一例であってよい。決済システム100は、口座管理装置、決済管理システム及び情報処理装置の一例であってよい。販売端末122は、情報処理装置の一例であってよい。店舗サーバ124は、情報処理装置の一例であってよい。口座管理サーバ144は、口座管理装置の一例であってよい。入金依頼は、預入情報の一例であってよい。取引情報は、内容情報、対価情報及び払出情報の一例であってよい。商品情報は、内容情報及び購入情報の一例であってよい。決済口座情報は、口座特定情報の一例であってよい。グループIDは、価値特定情報の一例であってよい。
【0091】
図5は、販売端末122の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、販売端末122は、近距離通信部512と、コード読取機514と、カード読取機516と、操作入力部518とを備える。本実施形態において、販売端末122は、表示部522と、レシート出力部524とを備える。本実施形態において、販売端末122は、入出力制御部532と、通信制御部534とを備える。
【0092】
本実施形態において、近距離通信部512は、近距離無線通信により、ユーザ20の通信端末22との間で情報を送受する。近距離通信部512は、商品24に付された電子タグに記憶された情報を取得してもよい。電子タグは、RFIDタグであってよい。
【0093】
本実施形態において、コード読取機514は、コードを読み取る。例えば、コード読取機514は、通信端末22の表示装置に表示されたコードを光学的に読み取る。コード読取機514は、商品24に付されたコードを光学的に読み取ってもよい。
【0094】
本実施形態において、カード読取機516は、銀行カード、クレジットカード、ポイントカードなどの物理カードに記憶又は記録された情報を読み取る。カード読取機516による情報の読み取りは、接触方式であってもよく、非接触方式であってもよい。
【0095】
本実施形態において、操作入力部518は、販売端末122のオペレータからの入力を受け付ける。操作入力部518としては、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、マイク、カメラ、音声入力システム、ジェスチャ入力システムなどの各種の入力装置が例示される。
【0096】
本実施形態において、表示部522は、ユーザ20又は通信端末22に対して、各種の情報を提示する。表示部522としては、ディスプレイ、プロジェクタ、点字出力装置などが例示される。表示部522は、販売端末122のオペレータ用の表示装置と、店舗12の顧客用の表示装置とを有してよい。本実施形態において、レシート出力部524は、商取引に関連するレシートを出力する。
【0097】
本実施形態において、入出力制御部532は、販売端末122の入出力を制御する。一実施形態において、入出力制御部532は、近距離通信部512、コード読取機514、カード読取機516及び操作入力部518の少なくとも1つが取得した情報を、店舗サーバ124に出力する。他の実施形態において、入出力制御部532は、近距離通信部512、表示部522及びレシート出力部524の少なくとも1つにおける情報の出力を制御する。例えば、入出力制御部532は、店舗サーバ124から情報を取得し、近距離通信部512、表示部522及びレシート出力部524の少なくとも1つを制御して、当該情報を、ユーザ20又は通信端末22に提示する。
【0098】
本実施形態において、通信制御部534は、販売端末122と、販売端末122の外部の機器との間における通信を制御する。外部の機器としては、通信端末22、店舗サーバ124などが例示される。通信制御部534は、通信インターフェースであってもよい。通信制御部534は、1又は複数の通信方式に対応してよい。
【0099】
図6は、店舗サーバ124の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、店舗サーバ124は、取引内容取得部612と、取引ID発行部614と、取引情報生成部616とを備える。本実施形態において、店舗サーバ124は、格納部622と、端末制御部624と、通信部626とを備える。
【0100】
本実施形態において、取引内容取得部612は、販売端末122から、商品又はサービスの取引の内容を示す情報を取得する。取引内容取得部612は、販売端末122から取得した情報を、取引情報生成部616に出力する。
【0101】
取引の内容を示す情報としては、取引される商品又はサービスの商品情報、当該商品又はサービスの数量を示す情報、当該取引の決済に関する情報などが例示される。決済に関する情報としては、決済手段を示す情報、決済に利用されるユーザ20の口座を特定するための情報、決済に利用されるグループを特定するための情報などが例示される。
【0102】
本実施形態において、取引ID発行部614は、商品又はサービスの取引が発生するごとに、取引IDを発行する。取引ID発行部614は、各取引の取引IDを、取引情報生成部616に出力する。
【0103】
本実施形態において、取引情報生成部616は、取引内容取得部612から、取引の内容を示す情報を取得する。取引情報生成部616は、取引ID発行部614から、当該取引の取引IDを取得する。取引情報生成部616は、取引の内容を示す情報と、取引IDとに基づいて、取引情報を生成する。なお、取引情報の詳細は後述される。
【0104】
一実施形態において、取引情報生成部616は、上記の取引の決済に関する情報を含む取引情報を生成し、当該取引情報を、口座管理サーバ144に送信する。他の実施形態において、取引情報生成部616は、上記の取引の決済に関する情報を含まない取引情報を生成し、当該取引情報と、上記の取引の決済に関する情報とを対応付けて、口座管理サーバ144に送信する。上記の取引情報と、上記の取引の決済に関する情報とは、例えば、同一の取引IDを含み、取引IDを介して対応付けられる。これらにより、(i)ユーザ20の口座を示す決済口座情報と、(ii)ユーザ20の口座で管理されるグループのうち、今回の取引の決済に利用されルグループのグループIDと、(iii)今回の取引の対価の額を示す情報とが、口座管理サーバ144に送信される。
【0105】
取引内容取得部612は、購入情報取得部の一例であってよい。取引情報生成部616は、購入情報取得部及び特定情報出力部の一例であってよい。取引の内容を示す情報は、購入情報の一例であってよい。
【0106】
本実施形態において、格納部622は、商品又はサービスの取引に関する各種の情報を格納する。商品又はサービスの識別情報と、当該商品又はサービスの詳細を示す情報とを対応付けて格納する。商品又はサービスの詳細としては、区分、名称、単価などが例示される。
【0107】
本実施形態において、端末制御部624は、販売端末122の動作を制御する。本実施形態において、通信部626は、店舗サーバ124と、店舗サーバ124の外部の機器との間で情報を送受する。外部の機器としては、販売端末122、口座管理サーバ144などが例示される。
【0108】
図7は、データテーブル700のデータ構造の一例を概略的に示す。データテーブル700の各行(レコードと称される場合がある。)は、取引情報の一例であってよい。本実施形態において、データテーブル700は、店舗ID712と、取引ID714と、取引日時を示す情報716と、取引内容を示す情報718とを対応付けて格納する。
【0109】
店舗ID712は、販売端末122が設置された店舗12を識別するための情報であってよい。取引ID714は、各取引に対して、取引ID発行部614により付与された識別情報であってよい。取引日時を示す情報716は、各取引の取引時刻を示す情報であってよい。取引日時を示す情報716は、取引日を示す情報であってもよい。取引内容を示す情報718は、各取引に関連して取引内容取得部612により取得された各種の情報であってよい。
【0110】
図8は、口座管理サーバ144の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、口座管理サーバ144は、入金情報取得部812と、取引情報取得部814と、入出金管理部816と、通信部818と、格納部820とを備える。本実施形態において、格納部820は、設定情報格納部822と、履歴情報格納部824とを有する。
【0111】
本実施形態において、入金情報取得部812は、ユーザ20の口座に、第1の量の財産的価値が預け入れられることを示す入金情報を取得する。例えば、入金情報取得部812は、入金者40からの入金依頼を取得する。入金情報取得部812は、入金情報を、入出金管理部816に出力してよい。
【0112】
本実施形態において、取引情報取得部814は、ユーザ20が購入した商品又はサービスに関する取引情報を取得する。例えば、取引情報取得部814は、店舗サーバ124から、ユーザ20が購入した商品24に関する取引情報を取得する。上述されたとおり、上記の取引情報は、ユーザ20が購入した商品24の対価の少なくとも一部の支払いに、ユーザ20の口座においてグループ別に管理されている財産的価値が利用されることを示す。取引情報取得部814は、取引情報を、入出金管理部816に出力してよい。
【0113】
本実施形態において、入出金管理部816は、口座ごとに入出金を管理する。入出金管理部816は、各口座において個別管理されているグループごとに入出金を管理してもよい。入出金管理部816は、ユーザ20の取引に関連して入金者40に送信されるメッセージを管理してもよい。入出金管理部816の詳細は後述される。
【0114】
本実施形態において、通信部818は、口座管理サーバ144と、口座管理サーバ144の外部の機器との間で情報を送受する。外部の機器としては、通信端末22、通信端末42、店舗サーバ124、ATM142などが例示される。例えば、通信部818は、入出金管理部816からの指示に基づいて、入出金管理部816が出力したメッセージを、通信端末22に送信する。
【0115】
本実施形態において、格納部820は、口座管理サーバ144における口座管理処理に用いられる各種の情報を格納する。格納部820は、口座管理サーバ144における口座管理処理において生成された各種の情報を格納する。
【0116】
本実施形態において、設定情報格納部822は、口座ごとに、入出金管理部816における口座管理処理に関する各種の設定を示す情報を格納する。各種の設定としては、個別管理に関する設定、メッセージを通知するタイミングに関する設定、メッセージの書式又は形式に関する設定などが例示される。
【0117】
本実施形態において、履歴情報格納部824は、口座ごとに入出金の履歴を示す情報を格納する。入出金の履歴を示す情報としては、入出金明細データ200、現在高データ300などが例示される。
【0118】
入金情報取得部812は、預入情報取得部の一例であってよい。取引情報取得部814は、払出情報取得部の一例であってよい。入出金管理部816は、口座管理装置の一例であってよい。通信部818は、メッセージ送信部の一例であってよい。入金情報は、預入情報の一例であってよい。取引情報は、払出情報の一例であってよい。
【0119】
図9は、データテーブル900のデータ構造の一例を概略的に示す。データテーブル900は、入金依頼のデータ構造の一例であってよい。本実施形態において、データテーブル900は、依頼ID912と、入金者の識別情報914と、入金額を示す情報916と、個別管理に関する設定を示す情報918とを対応付けて格納する。
【0120】
本実施形態において、依頼ID912は、入金依頼を識別するための情報であってよい。本実施形態において、入金者の識別情報914は、依頼者を識別するための情報であってよい。入金者の識別情報914は、第1依頼人IDと、第2依頼人IDとを含んでもよい。本実施形態において、入金額を示す情報916は、入金依頼により預け入れられる金銭の量を示す。本実施形態において、個別管理に関する設定を示す情報918としては、個別管理の要否を示す情報、預け入れられる金銭に関する名目を示す情報、依頼者の通信アドレスを示す情報等が例示される。通信アドレスとしては、(i)メールアドレス、(ii)口座管理用のアプリケーションプログラムの識別情報又はアカウント、(iii)SNSのアカウントなどが例示される。
【0121】
データテーブル900は、預入情報の一例であってよい。入金者の識別情報914は、依頼人識別情報の一例であってよい。入金額を示す情報916は、預入量情報の一例であってよい。個別管理に関する設定を示す情報918は、依頼人アドレス情報の一例であってよい。
【0122】
図10は、入出金管理部816の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、入出金管理部816は、預入処理部1012と、払出処理部1014と、照会処理部1016とを備える。本実施形態において、入出金管理部816は、グループ設定部1022と、メッセージ管理部1024とを備える。本実施形態において、入出金管理部816は、画面情報生成部1026を備える。
【0123】
本実施形態において、預入処理部1012は、口座に財産的価値を預け入れるための処理(預入処理と称される場合がある。)を実行する。例えば、預入処理部1012は、ユーザ20の口座に関連する入金依頼を取得し、当該入金依頼により示される量の金銭を、ユーザ20の口座に預け入れるための入金処理を実行する。これにより、預入処理部1012は、各口座において管理される財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を管理することができる。
【0124】
一実施形態において、預入処理部1012は、各口座において管理される財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を、一元的に管理する。他の実施形態において、預入処理部1012は、入金依頼に基づいて各口座に預け入れられた財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を、個別に管理する。例えば、預入処理部1012は、各口座において管理される財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を、グループごとに個別に管理する。
【0125】
例えば、預入処理部1012は、複数の入金依頼のそれぞれに基づいてユーザ20の口座に預け入れられた財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を個別に管理する。預入処理部1012は、ユーザ20の口座において管理されている1以上のグループのそれぞれついて、当該グループに分類された依頼要求に基づいてユーザ20の口座に預け入れられた財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を、グループごとに個別に管理してもよい。
【0126】
例えば、預入処理部1012がデータテーブル900で示される入金依頼を取得した場合において、個別管理に関する設定を示す情報918に、当該入金依頼により口座に預け入れられる金銭は個別管理を必要とすることを示す情報が含まれるとき、預入処理部1012は、当該入金依頼をグループ設定部1022に転送し、グループ設定部1022から、当該入金依頼に対応するグループIDを取得する。預入処理部1012は、入金依頼により示される情報と、グループ設定部1022が出力したグループIDとを用いて、入出金明細データ200を更新する。
【0127】
本実施形態において、払出処理部1014は、口座から財産的価値を払い出すための処理(払出処理と称される場合がある。)を実行する。例えば、払出処理部1014は、ユーザ20の口座に関連する取引情報を取得し、当該取引情報により示される量の金銭を、ユーザ20の口座から払い出すための出金処理を実行する。これにより、払出処理部1014は、各口座において管理される財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を管理することができる。
【0128】
一実施形態において、払出処理部1014は、各口座において管理される財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を、一元的に管理する。他の実施形態において、払出処理部1014は、入金依頼に基づいて各口座に預け入れられた財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を、個別に管理する。例えば、払出処理部1014は、各口座において管理される財産的価値の増減及び現在高の少なくとも一方を、グループごとに個別に管理する。
【0129】
例えば、払出処理部1014は、取引情報と、当該取引情報に対応付けられたグループIDとを取得する。払出処理部1014は、上記の取引情報により示される情報と、上記のグループIDとを用いて、入出金明細データ200を更新する。払出処理部1014は、取引情報及びグループIDを取得した場合、払出処理部1014が取引情報を取得する直前の時期における、グループIDにより示されるグループの現在高から、取引情報により示される商品24の対価の額を減少させることで、新たな現在高を算出してもよい。
【0130】
なお、本実施形態においては、店舗サーバ124が、取引情報と、グループIDとを対応付けて口座管理サーバ144に送信する。これにより、払出処理部1014は、上記の取引情報及びグループIDを取得することができる。他の実施形態において、店舗サーバ124が、特定の取引IDを含む取引情報を口座管理サーバ144に送信し、通信端末22が、当該取引IDに対応付けられたグループIDを口座管理サーバ144に送信してもよい。これにより、払出処理部1014は、上記の取引情報及びグループIDを取得することができる。
【0131】
本実施形態において、照会処理部1016は、口座管理サーバ144の外部の機器から、現在高照会に関する依頼を取得する。照会処理部1016は、上記の依頼により示される口座の現在高を示す情報を、上記の依頼に対する回答として出力する。
【0132】
一実施形態において、照会処理部1016は、各口座において管理される財産的価値の全ての量の現在高を一元的に管理する。他の実施形態において、照会処理部1016は、入金依頼に基づいて各口座に預け入れられた財産的価値の現在高を個別に管理する。例えば、預入処理部1012は、各口座において管理される財産的価値の現在高を、グループごとに個別に管理する。
【0133】
本実施形態において、グループ設定部1022は、各口座におけるグループに関する設定を管理する。これにより、入出金管理部816は、1又は複数の入金依頼に基づいてユーザ20の口座に預け入れられた財産的価値を、1つのグループとして、個別に管理することができる。
【0134】
一実施形態において、グループ設定部1022は、入金情報取得部812が取得した複数の入金依頼のそれぞれを異なるグループに分類する。他の実施形態において、グループ設定部1022は、入金情報取得部812が取得した複数の入金依頼の少なくとも一部を、1以上のグループに分類する。
【0135】
グループ設定部1022は、ユーザ20による事前の設定に基づいて入金依頼を分類してもよく、デフォルトの設定に基づいて金依頼を分類してもよい。上記の設定は、各グループに分類される入金依頼の条件を示す情報であってよい。上記の条件としては、同一の依頼人による入金依頼が同一のグループに分類されるという条件であってもよく、依頼人及び名目が同一の入金依頼が同一のグループに分類されるという条件であってもよい。
【0136】
入金情報取得部812又は預入処理部1012は、入金依頼を取得した場合に、グループ設定部1022に対して、当該入金依頼に対応するグループIDを要求してよい。グループ設定部1022は、上記の入金依頼を解析して、当該入金依頼が属するグループを決定し、当該グループのグループIDを、入金情報取得部812又は預入処理部1012に出力してよい。グループ設定部1022は、上記の入金依頼を解析して、新たなグループIDを発行し、当該グループIDを、入金情報取得部812又は預入処理部1012に出力してもよい。
【0137】
本実施形態において、メッセージ管理部1024は、ユーザ20による商品又はサービスの購入に伴い入金者40に通知されるメッセージを管理する。メッセージ管理部1024は、メッセージに関する設定情報を管理してもよい。上記の設定情報の詳細は後述される。
【0138】
例えば、メッセージ管理部1024は、メッセージの作成、保管及び送信の少なくとも1つを管理する。メッセージ管理部1024は、メッセージの作成に関するリマインドを、ユーザ20の通信端末22に送信してもよい。メッセージ管理部1024は、メッセージの送信時期を管理してもよい。
【0139】
例えば、メッセージ管理部1024は、取引情報取得部814が、ユーザ20による商品24の購入に関する取引情報を取得した後、入金者40に対して、商品24に関する情報を含むメッセージを送信する。メッセージ管理部1024は、入金依頼に含まれる入金者40の通信アドレスに対してメッセージを送信してよい。メッセージ管理部1024は、取引情報により示される商品又はサービスの区分及び内容の少なくとも一方を含むメッセージを送信してもよい。上記のメッセージは、ユーザ20により登録されたメッセージであってよい。メッセージ管理部1024は、ユーザ20により事前に選択されたテンプレートを利用して、取引情報により示される商品又はサービスの区分及び内容の少なくとも一方を含むメッセージを生成してもよい。
【0140】
本実施形態において、画面情報生成部1026は、各種の画面を生成する。例えば、画面情報生成部1026は、入金画面を生成する。画面情報生成部1026は、現在高の照会結果を示す画面を生成してもよい。画面情報生成部1026は、ユーザ20が、決済に利用されるグループを選択するための画面を生成してもよい。これらの画面の詳細は後述される。
【0141】
預入処理部1012は、預入情報取得部、一元管理部及び個別管理部の一例であってよい。払出処理部1014は、口座管理装置、検出部、指示出力部、払出情報取得部、一元管理部及び個別管理部の一例であってよい。照会処理部1016は、一元管理部及び個別管理部の一例であってよい。グループ設定部1022は、分類部の一例であってよい。メッセージ管理部1024は、メッセージ送信部の一例であってよい。画面情報生成部1026は、預入画面生成部の一例であってよい。
【0142】
図11は、データテーブル1100のデータ構造の一例を概略的に示す。データテーブル1100は、メッセージに関する設定情報の一例であってよい。本実施形態において、データテーブル1100は、グループID1112と、グループの名称を示す情報1114と、メッセージに関する設定を示す情報1116とを対応付けて格納する。
【0143】
グループの名称を示す情報1114は、ユーザ20がグループを識別するために付与される。グループの名称を示す情報1114は、入金依頼の依頼人の名称を示す情報を含んでよい。グループの名称を示す情報1114は、入金の名目を示す情報を含んでもよい。メッセージに関する設定を示す情報1116としては、依頼人の通信アドレス、メッセージのURI、メッセージの送信時期に関する条件を示す情報などが例示される。
【0144】
図12は、画面1200の一例を概略的に示す。画面1200は、依頼人からの入力に基づいて入金依頼を出力するために利用される入金画面の一例であってよい。
【0145】
本実施形態において、画面1200は、入金先の口座情報の入力を受け付ける入力欄1222と、第1依頼人IDの入力を受け付ける入力欄1232と、第2依頼人IDの入力を受け付ける入力欄1234と、入金量の入力を受け付ける入力欄1242と、入金の名目の入力を受け付ける入力欄1252とを含む。画面1200は、個別管理を希望するか否かを示す情報の入力を受け付ける入力欄1262と、メッセージの通知を希望するか否かを示す情報の入力を受け付ける入力欄1264と、メッセージの送信先の入力を受け付ける入力欄1266とを含んでよい。
【0146】
画面1200は、預入画面の一例であってよい。入力欄1232は、依頼人入力欄の一例であってよい。入力欄1234は、依頼人入力欄の一例であってよい。入力欄1242は、預入量入力欄の一例であってよい。入力欄1266は、アドレス入力欄の一例であってよい。
【0147】
図13は、画面1300の一例を概略的に示す。画面1300は、現在高の照会結果を示す画面の一例であってよい。本実施形態において、画面1300は、テーブル1320と、テーブル1330とを含む。画面1300は、ボタン1342と、ボタン1344とを含んでもよい。
【0148】
テーブル1320は、個別管理の対象となっている金銭の現在高と、個別管理の対象外となっている金銭の現在高と、両者の合計とを示す。テーブル1330は、個別管理されている各グループの現在高を示す。ボタン1342は、ユーザ20が、今回の取引において、個別管理されていない金銭が利用されることを選択するためのボタンであってよい。ボタン1344は、ユーザ20が、今回の取引において、個別管理されている金銭が利用されることを選択するためのボタンであってよい。
【0149】
ユーザ20がボタン1344をクリックすると、例えば、ユーザ20及び決済システム100のユーザインタフェースとして利用されている情報処理端末が、商品又はサービスの対価の少なくとも一部の支払いに、個別管理されている金銭等が利用されることを検出する。また、上記の情報処理端末は、例えば、口座管理サーバ144の払出処理部1014に対して、商品又はサービスの対価の少なくとも一部の支払いに、個別管理されている金銭等が利用されることを示す情報が伝達される。
【0150】
払出処理部1014が、個別管理されている金銭等が利用されることを検出すると、例えば、払出処理部1014は、画面情報生成部1026に対して、今回の取引において決済に利用されるグループを選択するための画面を生成するための指示を出力する。画面情報生成部1026は、決済に利用されるグループを選択するための画面を生成する。また、画面情報生成部1026は、上記の画面をユーザ20に提示させるために使用されるデータを、ユーザ20及び決済システム100のユーザインタフェースとして利用されている情報処理端末に送信する。これにより、例えば、上記の情報処理端末の表示装置に、今回の取引において、決済に利用されるグループを選択するための画面が表示される。
【0151】
上述されたとおり、本実施形態に係る決済システム100によれば、単一の口座の中に、複数の仮想的な口座を設けることができる。一実施形態によれば、単一の口座の中に、目的別に分類された複数の仮想的な口座が設けられる。他の実施形態によれば、単一の口座の中に、入金依頼者別、送金依頼者別又は振込依頼者別に分類された複数の仮想的な口座が設けられる。
【0152】
加えて、本実施形態に係る決済システム100によれば、例えば、ユーザ20が、ユーザ20の口座において管理されている金銭等を使用して商品又はサービスを購入する時、ユーザ20は、通信端末22が出力する画面1300を見ながら、決済の手続きを進める。上述されたとおり、画面1300には、ユーザ20の口座において管理されている金銭等の額を示す情報とともに、ユーザ20の口座に金銭を振り込んだ振込依頼人等を示す情報が表示される。
【0153】
そのため、本実施形態によれば、決済システム100は、例えば、ユーザ20が金銭等を払い出すときに、ユーザ20に振込依頼人等を意識させることができる。決済システム100は、ユーザ20に、入金履歴、振込履歴などの情報を参照するように促すことができる。なお、ユーザ20及び通信端末22のコミュニケーションが、例えば、通信端末22に搭載された音声認識システムを介して実現される場合であっても、本実施形態に係る決済システム100と同様に、ユーザ20に振込依頼人等を意識させたり、ユーザ20に、入金履歴、振込履歴などの情報を参照するように促したりすることができる。
【0154】
ユーザ20及び決済システム100のユーザインタフェースとして利用される情報処理端末は、口座管理装置、検出部及び指示出力部の一例であってよい。口座管理サーバ144は、口座管理装置、検出部及び指示出力部の一例であってよい。払出処理部1014は、口座管理装置、検出部及び指示出力部の一例であってよい。通信端末22、販売端末122、及び、店舗サーバ124は、口座管理装置、検出部及び指示出力部の少なくとも1つの一例であってよい。
【0155】
図14は、画面1400の一例を概略的に示す。画面1400は、ユーザ20が、今回の決済に利用されるグループを選択するための画面の一例であってよい。本実施形態において、画面1400は、テーブル1420と、メッセージに関する設定の入力欄1440とを含む。
【0156】
本実施形態において、テーブル1420は、グループごとに、入金依頼の依頼人の名称を示す情報1422と、入金の名目を示す情報1424と、現在高を示す情報1426と、今回の取引における利用の可否を示す情報1432と、利用における優先順位を示す情報1434とを対応付けて格納する。本実施形態において、入力欄1440は、メッセージ入力欄1442と、ファイルの添付処理を呼び出すための命令が埋め込まれたボタン1444と、定型文に関する設定処理を呼び出すための命令が埋め込まれたボタン1446と、商品又はサービスの購入時にメッセージの作成を省略するための処理を実行するための命令が埋め込まれたボタン1448と、メッセージの通知に代えて電話をすることを選択するためのボタン1450とを含んでよい。なお、商品又はサービスの購入時にメッセージの作成を省略するための処理が実行された場合、商品又はサービスの購入時期の後の適切な時期に、ユーザ20にメッセージの作成を促すための処理が実行されてよい。
【0157】
ユーザ20が、画面1400に入力された情報を、口座管理サーバ144に送信するための操作を実施すると、ユーザ20及び決済システム100のユーザインタフェースとして利用されている情報処理端末が、画面1400に入力された情報を、口座管理サーバ144に送信する。上述されたとおり、画面1400に入力された情報には、商品又はサービスの対価の少なくとも一部の支払いに、特定のグループに分類されて個別管理されている金銭等が利用されることを示す情報が含まれる。
【0158】
本実施形態によれば、例えば、口座管理サーバ144が、画面1400に入力された情報を取得することで、口座管理サーバ144の払出処理部1014が、商品又はサービスの対価の少なくとも一部の支払いに、特定のグループに分類されて個別管理されている金銭等が利用されることを検出する。また、払出処理部1014は、画面1400に入力された情報が受信されたことをトリガーとして、商品又はサービスの対価の少なくとも一部の支払いに、特定のグループに分類されて個別管理されている金銭等が利用されることを示す情報を生成する。
【0159】
また、払出処理部1014は、商品又はサービスの対価の少なくとも一部の支払いに、特定のグループに分類されて個別管理されている金銭等が利用されることを示す情報を、メッセージ管理部1024に出力する。これにより、メッセージ管理部1024は、商品又はサービスの対価の少なくとも一部の支払いに利用された金銭などを、ユーザ20の口座に預け入れた預入者に対して、ユーザ20からのメッセージを通知することができる。預入者は、口座に金銭等の預け入れを依頼した依頼人の一例であってよい。
【0160】
本実施形態によれば、ユーザ20が、商品又はサービスの購入代金の少なくとも一部に、ユーザ20の口座においてグループごとに仮想的に個別管理されている金銭等の一部を充てることを希望する場合、ユーザ20は、画面1400に表示された画面を見ながら、どのグループに分類された金銭等を使用するかを決定する。上述されたとおり、画面1400には、各グループに分類された金銭等の額を示す情報と、当該金銭等を振り込んだ振込依頼人等を示す情報とが表示される。これにより、決済システム100は、例えば、ユーザ20が金銭を払い出すときに、ユーザ20に振込依頼人等を意識させることができる。また、決済システム100は、ユーザ20に、入金履歴、振込履歴などの情報を参照するように促すことができる。
【0161】
図15は、通信端末22の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、通信端末22は、入力部1512と、出力部1514と、通信部1516と、口座管理部1522と、取引管理部1524と、画面生成部1526とを備える。
【0162】
本実施形態において、入力部1512は、ユーザ20からの入力を受け付ける。入力部1512としては、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、マイク、カメラ、音声入力システム、ジェスチャ入力システムなどの各種の入力装置が例示される。
【0163】
本実施形態において、出力部1514は、外部に情報を出力する。外部としては、ユーザ20、販売端末122などが例示される。出力部1514としては、表示機器、投影機器、音声出力機器、振動機器などの各種の出力装置が例示される。本実施形態において、通信部1516は、通信端末22と、外部の機器との間で情報を送受する。外部の機器としては、販売端末122、口座管理サーバ144などが例示される。
【0164】
本実施形態において、口座管理部1522は、口座管理サーバ144との間で情報を送受して、ユーザ20の口座を管理するための各種の処理を実行する。一実施形態において、口座管理部1522は、通信端末22と、口座管理サーバ144との間で決済口座情報を決定するための処理を実行する。
【0165】
例えば、通信端末22にインストールされた口座管理用のアプリケーションプログラムが初めて使用される場合、口座管理部1522は、口座管理サーバ144にアクセスして、当該アプリケーションプログラムを使用可能な状態にするための処理(アクティベーションと称される場合がある)、当該アプリケーションプログラムの初期設定を完了させるための処理、通信端末22を登録するための処理などを実行する。口座管理サーバ144は、口座管理サーバ144が通信端末22にインストールされたアプリケーションプログラムを識別又は認証するための情報を発行してよい。口座管理サーバ144は、通信端末22の端末IDと、ユーザ20の口座とを対応付けるための処理を実行してもよい。これにより、通信端末22の端末IDが、ユーザ20の口座の決済口座情報として利用可能になる。
【0166】
口座管理部1522は、口座管理サーバ144が発行した情報を、適切な記憶装置(図示されていない。)に、決済口座情報として格納してよい。口座管理部1522は、決済口座情報を取引管理部1524に出力してもよい。
【0167】
他の実施形態において、口座管理部1522は、現在高を照会するための処理を実行する。例えば、ユーザ20が、入力部1512に、口座管理部1522に現在高の照会処理を実行するための指示を入力すると、口座管理部1522は、口座管理サーバ144にアクセスして、現在高照会処理の実行を要求する。口座管理部1522から口座管理サーバ144への要求には、例えば、ユーザ20の決済口座情報と、口座全体の現在高を照会するか否かを示す情報、及び、口座で管理されているグループごとの現在高を照会するか否かを示す情報の少なくとも一方とが含まれる。
【0168】
口座管理サーバ144は、口座管理部1522からの要求に基づいて、ユーザ20の口座の現在高を算出し、当該要求に対する回答として、例えば、画面1300を生成するために必要となるデータを、口座管理部1522に送信する。なお、口座管理サーバ144は、画面1300を生成して、当該画面のデータを口座管理部1522に送信してもよい。このとき、口座管理サーバ144は、画面1300を生成するための上記のデータ、又は、画面1300のデータとともに、各グループのグループIDを、口座管理部1522に送信してよい。これにより、口座管理部1522は、現在高照会の時点において、ユーザ20の口座で管理されている1又は複数のグループのグループIDを取得することができる。
【0169】
口座管理部1522は、口座管理サーバ144から取得した画面1300に関するデータを、画面生成部1526に出力してよい。口座管理部1522は、画面生成部1526に対して、出力部1514に画面1300を出力させるための要求を出力してもよい。口座管理部1522は、口座管理サーバ144から取得したグループIDを、取引管理部1524に出力してよい。口座管理部1522は、口座管理サーバ144から取得した情報を、適切な記憶装置(図示されていない。)に格納してもよい。
【0170】
本実施形態において、取引管理部1524は、販売端末122又は店舗サーバ124との間で情報を送受して、商品又はサービスの取引を管理するための各種の処理を実行する。例えば、取引管理部1524は、ユーザ20の口座に関する決済口座情報を、販売端末122に提示するための処理を実行する。取引管理部1524は、今回の取引における決済に利用されるグループのグループIDを、販売端末122に提示するための処理を実行してもよい。これにより、決済に必要な情報が、店舗サーバ124を介して、口座管理サーバ144に送信される。
【0171】
例えば、ユーザ20が、入力部1512に、画面1300のボタン1342を選択するための指示を入力すると、取引管理部1524は、ユーザ20の口座の決済口座情報を、販売端末122に提示する。また、ユーザ20が、入力部1512に、画面1300のボタン1344を選択するための指示を入力すると、取引管理部1524は、画面生成部1526に対して、出力部1514に画面1400を出力させるための要求を出力する。ユーザ20が、入力部1512に、決済に利用されるグループを選択するための指示を入力すると、取引管理部1524は、(i)ユーザ20の口座の決済口座情報と、(ii)ユーザ20が選択したグループのグループIDとを、販売端末122に提示する。
【0172】
なお、上述のとおり、取引管理部1524は、ユーザ20の口座の決済口座情報を、例えば、口座管理部1522から取得することができる。また、取引管理部1524は、各グループのグループIDを、例えば、口座管理部1522を介して、口座管理サーバ144かグループIDから取得することができる。
【0173】
ユーザ20が、入力部1512に、グループの優先順位を示す情報を入力した場合、取引管理部1524は、グループの優先順位を示す情報を、販売端末122に提示してよい。また、取引管理部1524は、ユーザ20の口座の認証情報を、販売端末122に提示してもよい。
【0174】
一実施形態において、取引管理部1524は、通信部1516を介して、近距離無線通信により、上記の各種の情報を販売端末122に提示する。他の実施形態において、取引管理部1524は、上記の各種の情報を表すコードを生成し、出力部1514に表示させる。これにより、販売端末122は、コード読取機514を利用して、これらの情報を取得することができる。
【0175】
画面生成部1526は、ユーザ20に提示される各種の画面を生成する。画面生成部1526は、生成された画面を出力部1514の表示装置に表示させてよい。例えば、画面生成部1526は、画面1300及び画面1400の少なくとも一方を生成し、生成された画面を出力部1514に表示させる。画面生成部1526は、口座管理部1522の要求に基づいて、画面1300を生成してよい。画面生成部1526は、取引管理部1524の要求に基づいて、画面1400を生成してよい。画面生成部1526は、口座管理サーバ144にアクセスして、画面1300によりユーザ20に提示される情報を取得し、画面1300を生成してよい。画面生成部1526は、口座管理サーバ144にアクセスして、画面1400によりユーザ20に提示される情報を取得し、画面1400を生成してよい。
【0176】
口座管理部1522は、価値特定情報取得部及び口座特定情報取得部の一例であってよい。取引管理部1524は、価値特定情報取得部、口座特定情報取得部及び特定情報出力部の一例であってよい。
【0177】
なお、本実施形態においては、通信端末22が、ユーザ20と、店舗サーバ124及び口座管理サーバ144との少なくとも一方とのユーザインタフェースとして利用される場合を例として、決済システム100の詳細が説明された。しかしながら、決済システム100は本実施形態に限定されない。他の実施形態において、販売端末122が、通信端末22の代わりに、店舗サーバ124及び口座管理サーバ144との少なくとも一方とのユーザインタフェースとして利用される。この場合、店舗サーバ124の端末制御部624が、口座管理部1522、取引管理部1524及び画面生成部1526、又は、これらの一部として機能してよい。また、販売端末122の操作入力部518が、入力部1512として機能してよく、販売端末122の表示部522が、出力部1514として機能してよい。
【0178】
また、本実施形態においては、決済口座情報、認証情報、グループID、取引情報などが、店舗サーバ124から口座管理サーバ144に送信される場合を例として、決済システム100の詳細が説明された。しかしながら、決済システム100は本実施形態に限定されない。上述のとおり、これらの情報の少なくとも1つは、通信端末22を介して、店舗サーバ124から口座管理サーバ144に送信されてもよい。
【0179】
この場合、例えば、取引管理部1524は、取引IDと、グループIDとを対応付けて、口座管理サーバ144に送信する。他の例において、取引管理部1524は、店舗サーバ124が生成した取引情報を取得し、決済口座情報、認証情報、グループID、及び、取引情報を対応付けて、口座管理サーバ144に送信する。
【0180】
[決済システム100における情報処理の概要]
図16、
図17及び
図18を用いて、入出金管理部816における情報処理の一例が説明される。
図16は、預入処理部1012における預入処理の一例を概略的に示す。本実施形態によれば、まず、ステップ1610(ステップをSと省略する場合がある。)において、預入処理部1012が、ユーザ20の口座への入金依頼を取得する。
【0181】
次に、S1620において、預入処理部1012は、入金依頼を解析して、当該入金依頼により入金される金銭を個別管理する必要があるか否かを判定する。個別管理が不要であると判断された場合(S1620のNoの場合)、S1630の処理が実行される。一方、個別管理が必要であると判断された場合(S1620のYesの場合)、S1622において、預入処理部1012は、入金依頼をグループ設定部1022に出力し、グループ設定部1022から、当該入金依頼に対応するグループIDを受け取る。その後、S1630の処理が実行される。
【0182】
次に、S1630において、預入処理部1012は、入金依頼に基づいて、入出金明細データ200を更新する。これにより、入金依頼に基づく預入処理が完了する。
【0183】
図17は、払出処理部1014おける払出処理の一例を概略的に示す。本実施形態によれば、S1710において、払出処理部1014が、例えば、口座管理サーバ144から、ユーザ20による商品又はサービスの購入に関する取引情報を取得する。また、払出処理部1014は、口座管理サーバ144又は通信端末22から、ユーザ20の口座を示す決済口座情報と、決済に利用されるグループに関する情報とを取得する。グループに関する情報としては、グループID、優先順位を示す情報などが例示される。
【0184】
次に、S1712において、払出処理部1014は、取引情報に基づいて、ユーザ20が購入した商品又はサービスの代金を精算する。例えば、払出処理部1014は、取引情報により指定された口座に代金を振り込むための処理を実行する。その後、S1720において、払出処理部1014は、取引情報に基づいて、入出金明細データ200を更新する。払出処理部1014が、取引情報に対応付けて、決済に利用されるグループに関する情報を受信している場合、払出処理部1014は、取引情報と、決済に利用されるグループに関する情報とに基づいて、入出金明細データ200を更新してよい。
【0185】
次に、S1730において、払出処理部1014は、今回の取引が個別管理の対象になるか否かを判定する。例えば、払出処理部1014が、決済に利用されるグループに関する情報を取得している場合、払出処理部1014は、今回の取引が個別管理の対象になると判定する。
【0186】
今回の取引が個別管理の対象にならない場合(S1730のNoの場合)、払出処理部1014は、払出処理を終了する。一方、今回の取引が個別管理の対象となる場合(S1730のYesの場合)、S1722において、払出処理部1014は、メッセージ管理部1024に対して、今回の取引に関するメッセージの管理を要求する。例えば、払出処理部1014は、メッセージ管理部1024に対して、上記の要求とともに、取引情報、及び、決済に利用されるグループに関する情報を送信する。なお、取引情報、及び、決済に利用されるグループに関する情報は、格納部820に格納されていてもよい。
【0187】
メッセージ管理部1024は、例えば、ユーザ20が、通信端末22又は販売端末122に提示された画面1400のメッセージに関する設定の入力欄1440に入力した事項に基づいて、メッセージを管理する。例えば、メッセージ管理部1024は、入力欄1440に入力された事項に基づいて、ユーザ20から入金者40へのメッセージを作成する。メッセージ管理部1024は、入力欄1440に入力された事項に基づいて、適切なタイミングで、作成されたメッセージを、入金者40の通信端末42に送信する。これにより、払出処理が完了する。
【0188】
図18は、照会処理部1016における照会処理の一例を概略的に示す。本実施形態によれば、S1810において、照会処理部1016が、例えば、ユーザ20の通信端末22から、現在高照会に関する依頼を取得する。
【0189】
次に、S1820において、照会処理部1016は、ユーザ20の口座において、個別管理の対象となっているグループの有無を判定する。ユーザ20の口座において、個別管理の対象となっているグループがない場合(S1820のNoの場合)、照会処理部1016は、入出金明細データ200において管理されている最新の現在高を、現在の現在高として取得する。その後、S1830が実行される。
【0190】
一方、ユーザ20の口座において、個別管理の対象となっているグループがある場合(S1820のYesの場合)、S1822において、照会処理部1016は、入出金明細データ200に基づいて、グループごとに集計処理を実行して、各グループの現在高を算出する。その後、S1830が実行される。
【0191】
S1830において、照会処理部1016は、上記の依頼に対する回答として、ユーザ20の口座の現在高に関する情報を、通信端末22に送信する。ユーザ20の口座において、個別管理の対象となっているグループがある場合、照会処理部1016は、上記の依頼に対する回答に、上記のグループのグループIDを含めてもよい。これにより、現在高の照会処理が完了する。
【0192】
図19、及び、
図20を用いて、決済システム100における情報処理の一例が説明される。なお、本実施形態においては、通信端末22が、ユーザ20と、決済システム100との間のユーザインタフェースとして利用される場合を例として、決済システム100を利用した決済処理における一連の情報処理の一例が説明される。しかしながら、決済システム100における情報処理は本実施形態に限定されない。上述されたとおり、他の実施形態において、通信端末22の代わりに、例えば、販売端末122が、ユーザ20と、決済システム100との間のユーザインタフェースとして利用され得ることに留意されたい。
【0193】
図19においては、決済に利用されるグループのグループIDが、通信端末22から、店舗サーバ124を経由して、口座管理サーバ144に送信される場合を例として、決済システム100における情報処理の一例が示される。
図20においては、決済に利用されるグループのグループIDが、通信端末22から、口座管理サーバ144に送信される場合を例として、決済システム100における情報処理の一例が示される。
【0194】
図19に示される実施形態によれば、まず、S1912において、ユーザ20が、店舗12において、販売端末122のオペレータに対して、商品24を購入する意思を示す。販売端末122のオペレータは、販売端末122を操作して、ユーザ20に対する請求金額を計算及び確定するための処理を実行する。これにより、販売端末122は、商品24の商品情報を取得することができる。また、販売端末122が取得した情報は、店舗サーバ124に送信される。
【0195】
ユーザ20に対する請求金額が確定すると、当該金額が、販売端末122の表示部522に表示される。これにより、ユーザ20は、今回の取引における請求金額を把握することができる。
【0196】
次に、S1922において、ユーザ20が、通信端末22を利用して、販売端末122に対して、取引に利用される口座の決済口座情報を提示する。ユーザ20が、ユーザ20の口座において個別管理されている金銭を取引に利用することを希望する場合、S1924において、ユーザ20は、通信端末22を利用して、販売端末122に対して、取引に利用されるグループのグループIDを提示する。通信端末22から販売端末122への情報の提示方法は、特に限定されない。これにより、販売端末122は、決済口座情報及びグループIDを取得することができる。また、販売端末122が取得した情報は、店舗サーバ124に送信される。
【0197】
次に、S1932において、店舗サーバ124は、販売端末122が取得した商品24の商品情報に基づいて、取引情報を生成する。店舗サーバ124は、取引情報を、口座管理サーバ144に送信する。また、S1934において、店舗サーバ124は、ユーザ20から提示された決済口座情報を、口座管理サーバ144に送信する。同様に、店舗サーバ124は、ユーザ20から提示されたグループIDを、口座管理サーバ144に送信する。
【0198】
一方、S1936において、ユーザ20は、例えば、通信端末22を利用して、入金者40に商品24を購入したことを伝えるためのメッセージを作成する。通信端末22は、ユーザ20が作成したメッセージを、口座管理サーバ144に送信する。
【0199】
次に、S1942において、口座管理サーバ144は、ユーザ20の口座に関する払出処理を実行する。また、S1944において、口座管理サーバ144は、ユーザ20から入金者40へのメッセージを、入金者40の通信端末42に対して送信する。S1942及びS1944における処理の詳細は、
図17に関連して説明されたとおりであってよい。これにより、処理が完了する。
【0200】
図20に示される実施形態においては、
図19に示される実施形態と同様にして、S1912、S1922及びS1932が実施される。なお、S1932において、店舗サーバ124は、S1932で生成された取引情報を、販売端末122を介して通信端末22に送信してもよい。
【0201】
次に、本実施形態によれば、S1934において、店舗サーバ124は、ユーザ20から提示された決済口座情報を、口座管理サーバ144に送信する。また、S2036において、店舗サーバ124は、今回の取引について、取引ID発行部614が発行した取引IDを、ユーザ20に提示する。例えば、店舗サーバ124は、販売端末122を制御して、上記の取引IDを通信端末22に伝送する。
【0202】
次に、S2038において、通信端末22が、取引IDと、グループIDとを対応付けて、口座管理サーバ144に送信する。その後、
図19に示される実施形態と同様にして、S1936、S1942及びS194が実施される。これにより、処理が完了する。
【0203】
[決済システム2100の概要]
図21及び
図22を用いて、決済システム2100の概要が説明される。
図21は、決済システム2100のシステム構成の一例を概略的に示す。決済システム2100は、決済口座情報、グループID及び取引情報の少なくとも1つが、クレジットカード会社、決済代行会社などの決済サービス提供者16により管理又は運営される決済サーバ2164を介して、店舗サーバ124から口座管理サーバ144に送信される点で、決済システム100と相違する。上記の相違点以外の特徴について、決済システム2100は決済システム100と同様の構成を有してよい。
【0204】
図22は、決済サーバ2164の内部構成の一例を概略的に示す。本実施形態において、決済サーバ2164は、与信処理部2212と、取引情報取得部2214と、決済処理部2216と、取引情報送信部2218とを備える。決済サーバ2164は、口座管理装置、検出部及び指示出力部の一例であってよい。決済処理部2216は、口座管理装置、検出部及び指示出力部の一例であってよい。
【0205】
本実施形態において、与信処理部2212は、ユーザ20の与信処理を実行する。本実施形態において、取引情報取得部2214は、店舗サーバ124から、取引情報を取得する。取引情報取得部2214は、店舗サーバ124から、決済口座情報を取得する。取引情報取得部2214は、店舗サーバ124から、グループIDを取得してもよい。
【0206】
本実施形態において、決済処理部2216は、取引情報に基づいて決済処理を実行する。本実施形態において、取引情報送信部2218は、取引情報を、口座管理サーバ144に送信する。取引情報送信部2218は、取引情報と、決済口座情報及びグループIDの少なくとも1つを口座管理サーバ144に送信する。
【0207】
決済システム2100は、口座管理装置、決済管理システム及び情報処理装置の一例であってよい。店舗サーバ124は、情報処理装置の一例であってよい。取引情報取得部2214は、購入情報取得部取引情報送信部は、購入情報取得部及び特定情報出力部の一例であってよい。
【0208】
[決済システム2100における情報処理の概要]
図23、
図24及び
図25を用いて、決済システム2100における情報処理の一例が説明される。本実施形態においては、ユーザ20が、決済サービス提供者16により提供されるクレジットカード決済を利用する場合を例として、決済システム2100における情報処理の一例が説明される。
【0209】
なお、本実施形態においては、通信端末22が、ユーザ20と、決済システム2100との間のユーザインタフェースとして利用される場合を例として、決済システム2100を利用した決済処理における一連の情報処理の一例が説明される。しかしながら、決済システム2100における情報処理は本実施形態に限定されない。上述されたとおり、他の実施形態において、通信端末22の代わりに、例えば、販売端末122が、ユーザ20と、決済システム2100との間のユーザインタフェースとして利用され得ることに留意されたい。
【0210】
図23に関して説明される実施形態は、
図19に関して説明される実施形態に対応する。
図24に関して説明される実施形態は、
図20に関して説明される実施形態に対応する。
図25においては、口座管理サーバ144及び通信端末22の少なくとも一方が、決済サーバ2164にアクセスして、決済サーバ2164において管理されている取引情報を取得する場合を例として、決済システム2100における情報処理の一例が示される。
【0211】
図23に関して説明される実施形態、及び、
図24に関して説明される実施形態において、ユーザ20は、クレジットカード決済の利用に際して、物理カードを利用してもよく、物理カードを利用しなくてもよい。一方、
図25に関して説明される実施形態においては、ユーザ20が、クレジットカード決済の利用に際して、主に物理カードを利用することが想定される。
【0212】
図23に示される実施形態においては、
図19に示される実施形態と同様にして、S1912、S1922、S1924が実施される。なお、本実施形態によれば、S1922において、ユーザ20の決済口座情報として、ユーザ20が利用するクレジットカードのカード情報が用いられる。カード情報としては、クレジットカード会社の識別情報、クレジットカードのカード番号、クレジットカードの有効期限、物理的なクレジットカードに記載されたセキュリティコードなどが例示される。
【0213】
次に、S2332において、店舗サーバ124が取引情報を生成し、当該取引情報を決済サーバ2164に送信する。決済サーバ2164は、取引情報に基づいて、決済サービス提供者16と、店舗12との間における決済処理を実行する。また、決済サーバ2164は、取引情報を、口座管理サーバ144に送信する。
【0214】
同様に、S2334において、店舗サーバ124は、決済口座情報及びグループIDを、決済サーバ2164に送信する。上述のとおり、決済サーバ2164は、決済口座情報として、ユーザ20が利用するクレジットカードのカード情報を取得する。決済サーバ2164は、上記のクレジットカードのカード番号をキーとして、クレジットカードのカード番号及び銀行口座の口座番号が対応付けられたデータベースを参照し、上記のクレジットカードに対応付けられたユーザ20の口座の口座番号を抽出する。
【0215】
決済サーバ2164は、抽出されたユーザ20の口座の口座番号を、決済口座情報として、口座管理サーバ144に送信する。決済サーバ2164は、グループIDを口座管理サーバ144に送信してもよい。決済サーバ2164は、取引情報と、口座番号及びグループIDの少なくとも一方とを対応付けて、口座管理サーバ144に送信してよい。
【0216】
その後、
図19に示される実施形態と同様にして、S1936、S1942及びS194が実施される。これにより、処理が完了する。
【0217】
図24に示される実施形態においては、
図20に示される実施形態と同様にして、S1912、S1922が実施される。なお、本実施形態によれば、S1922において、ユーザ20の決済口座情報として、ユーザ20が利用するクレジットカードのカード情報が用いられる。
【0218】
次に、
図23に関連して説明された実施形態と同様にして、S2332及びS2334が実施される。なお、本実施形態によれば、S2334において、店舗サーバ124は、グループIDを決済サーバ2164に送信しなくてもよく、決済サーバ2164は、グループIDを口座管理サーバ144に送信しなくてもよい。
【0219】
その後、
図20に示される実施形態と同様にして、S2036、S2038、S1936、S1942及びS194が実施される。これにより、処理が完了する。
【0220】
図25に示される実施形態においては、
図23に示される実施形態と同様にして、S1912、S1922、S1924が実施される。なお、本実施形態によれば、S1922において、ユーザ20の決済口座情報として、ユーザ20が利用するクレジットカードのカード情報が用いられる。
【0221】
次に、S2532において、店舗サーバ124が取引情報を生成し、当該取引情報を決済サーバ2164に送信する。決済サーバ2164は、取引情報に基づいて、決済サービス提供者16と、店舗12との間における決済処理を実行する。
【0222】
次に、S2534において、決済サーバ2164は、ユーザ20がクレジットカード決済を利用したことを示す情報を、口座管理サーバ144に送信する。決済サーバ2164は、商品又はサービスに関する取引を特定するための情報を、口座管理サーバ144に送信してよい。商品又はサービスに関する取引を特定するための情報は、(i)決済サーバ2164が当該取引に対応するクレジットカード決済に対して付与した識別情報、(ii)当該取引の取引情報に含まれる取引ID、(iii)クレジットカードのカード番号、(iv)ユーザ20の口座の口座番号などが例示される。
【0223】
一般的に、クレジットカード決済においては、一定期間における1又は複数の取引の内容を示す明細情報が、当該期間の経過後に、決済サーバ2164から口座管理サーバ144に送信される。そして、口座管理サーバ144は、上記の明細情報に基づいて、決済サービス提供者16と、ユーザ20との間の決済を実施する。
【0224】
そのため、口座管理サーバ144の側では、決済サーバ2164から上記の明細情報を取得するまで、ユーザ20の口座における入出金の状況を正確に把握することができない。そこで、本実施形態においては、決済サーバ2164は、上記の明細情報が口座管理サーバ144に通知されるよりも前に、ユーザ20がクレジットカード決済を利用したことを示す情報を、口座管理サーバ144に送信する。口座管理サーバ144は、ユーザ20がクレジットカード決済を利用したことを示す情報を取得すると、S2540の処理を実行する。
【0225】
S2540において、口座管理サーバ144は、決済サーバ2164にアクセスして、ユーザ20に関する取引情報を取得する。口座管理サーバ144は、決済サーバ2164から送信された、商品又はサービスに関する取引を特定するための情報をキーとして、上記の取引情報を取得してよい。このとき、口座管理サーバ144は、決済サーバ2164において、1以上の取引情報のそれぞれに対応付けて格納されている決済口座情報及びグループIDの少なくとも一方を取得してもよい。
【0226】
これにより、決済サーバ2164及び口座管理サーバ144の間で、ユーザ20の取引に関する情報が共有される。ユーザ20の取引に関する情報が、決済サーバ2164、口座管理サーバ144及び通信端末22の間で共有されてもよい。例えば、口座管理サーバ144は、決済サーバ2164から取得した情報の少なくとも一部を、通信端末22に送信する。
【0227】
その後、S2552において、ユーザ20は、例えば、通信端末22を利用して、入金者40に商品24を購入したことを伝えるためのメッセージを作成する。通信端末22は、ユーザ20が作成したメッセージを、口座管理サーバ144に送信する。また、S2554において、口座管理サーバ144が、ユーザ20から入金者40へのメッセージを、入金者40の通信端末42に対して送信する。なお、メッセージが送信されるタイミングは、本実施形態に限定されない。他の実施形態においては、S2654が実施された後で、S2554が実施されてもよい。
【0228】
本実施形態によれば、S2562において、決済サーバ2164が、決済サービス提供者16と、ユーザ20との間の決済に関する依頼を、口座管理サーバ144に送信する。そして、S2564において、口座管理サーバ144は、上記の決済に関する依頼に基づいて、ユーザ20の口座に関する払出処理を実行する。これにより、処理が完了する。
【0229】
なお、本実施形態においては、決済サーバ2164が、ユーザ20がクレジットカード決済を利用したことを示す情報を、口座管理サーバ144に送信する場合を例として、決済システム2100における情報処理の一例が説明された。しかしながら、決済システム2100における情報処理は本実施形態に限定されない。他の実施形態において、店舗サーバ124が、ユーザ20がクレジットカード決済を利用したことを示す情報を、口座管理サーバ144に送信してもよい。
【0230】
また、本実施形態においては、
図23に示される実施形態をもとに、
図25に示される実施形態の詳細が説明された。しかしながら、決済システム2100における情報処理は、本実施形態に限定されない。他の実施形態において、
図24に示される実施形態についても、S2038以降の処理が、
図25に示される実施形態のS2540以降の処理に置き換えられてもよい。
【0231】
図26は、本発明の複数の態様が全体的又は部分的に具現化されてよいコンピュータ3000の一例を示す。例えば、決済システム100及びその一部は、コンピュータ3000により実現される。例えば、決済システム2100及びその一部は、コンピュータ3000により実現される。
【0232】
コンピュータ3000にインストールされたプログラムは、コンピュータ3000に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該装置の1又は複数の「部」として機能させ、又は当該オペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ3000に、本発明の実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ3000に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU3012によって実行されてよい。
【0233】
本実施形態によるコンピュータ3000は、CPU3012、RAM3014、グラフィックコントローラ3016、及びディスプレイデバイス3018を含み、それらはホストコントローラ3010によって相互に接続されている。コンピュータ3000はまた、通信インターフェース3022、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROMドライブ3026、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ3020を介してホストコントローラ3010に接続されている。コンピュータはまた、ROM3030及びキーボード3042のようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ3040を介して入出力コントローラ3020に接続されている。
【0234】
CPU3012は、ROM3030及びRAM3014内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ3016は、RAM3014内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU3012によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス3018上に表示されるようにする。
【0235】
通信インターフェース3022は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ3024は、コンピュータ3000内のCPU3012によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVD-ROMドライブ3026は、プログラム又はデータをDVD-ROM3001から読み取り、ハードディスクドライブ3024にRAM3014を介してプログラム又はデータを提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0236】
ROM3030はその中に、アクティブ化時にコンピュータ3000によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ3000のハードウエアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ3040はまた、様々な入出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ3020に接続してよい。
【0237】
プログラムが、DVD-ROM3001又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもあるハードディスクドライブ3024、RAM3014、又はROM3030にインストールされ、CPU3012によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ3000に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウエアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ3000の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0238】
例えば、通信がコンピュータ3000及び外部デバイス間で実行される場合、CPU3012は、RAM3014にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェース3022に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェース3022は、CPU3012の制御の下、RAM3014、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROM3001、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0239】
また、CPU3012は、ハードディスクドライブ3024、DVD-ROMドライブ3026(DVD-ROM3001)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM3014に読み取られるようにし、RAM3014上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU3012は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0240】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU3012は、RAM3014から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM3014に対しライトバックする。また、CPU3012は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU3012は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0241】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ3000上又はコンピュータ3000近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それにより、上記のプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ3000に提供する。
【0242】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0243】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0244】
10 通信ネットワーク、 12 店舗、 14 銀行、 16 決済サービス提供者、 20 ユーザ、 22 通信端末、 24 商品、 40 入金者、 42 通信端末、 100 決済システム、 122 販売端末、 124 店舗サーバ、 142 ATM、 144 口座管理サーバ、 200 入出金明細データ、 212 入出金ID、 214 情報、 216 情報、 218 情報、 220 情報、 222 情報、 224 情報、 300 現在高データ、 312 グループID、 314 識別情報、 316 情報、 318 情報、 512 近距離通信部、 514 コード読取機、 516 カード読取機、 518 操作入力部、 522 表示部、 524 レシート出力部、 532 入出力制御部、 534 通信制御部、 612 取引内容取得部、 614 取引ID発行部、 616 取引情報生成部、 622 格納部、 624 端末制御部、 626 通信部、 700 データテーブル、 712 店舗ID、 714 取引ID、 716 情報、 718 情報、 812 入金情報取得部、 814 取引情報取得部、 816 入出金管理部、 818 通信部、 820 格納部、 822 設定情報格納部、 824 履歴情報格納部、 900 データテーブル、 912 依頼ID、 914 識別情報、 916 情報、 918 情報、 1012 預入処理部、 1014 払出処理部、 1016 照会処理部、 1022 グループ設定部、 1024 メッセージ管理部、 1026 画面情報生成部、 1100 データテーブル、 1112 グループID、 1114 情報、 1116 情報、 1200 画面、 1222 入力欄、 1232 入力欄、 1234 入力欄、 1242 入力欄、 1252 入力欄、 1262 入力欄、 1264 入力欄、 1266 入力欄、 1300 画面、 1320 テーブル、 1330 テーブル、 1342 ボタン、 1344 ボタン、 1400 画面、 1420 テーブル、 1422 情報、 1424 情報、 1426 情報、 1432 情報、 1434 情報、 1440 入力欄、 1442 メッセージ入力欄、 1444 ボタン、 1446 ボタン、 1448 ボタン、 1450 ボタン、 1512 入力部、 1514 出力部、 1516 通信部、 1522 口座管理部、 1524 取引管理部、 1526 画面生成部、 2100 決済システム、 2164 決済サーバ、 2212 与信処理部、 2214 取引情報取得部、 2216 決済処理部、 2218 取引情報送信部、 3000 コンピュータ、 3001 DVD-ROM、 3010 ホストコントローラ、 3012 CPU、 3014 RAM、 3016 グラフィックコントローラ、 3018 ディスプレイデバイス、 3020 入出力コントローラ、 3022 通信インターフェース、 3024 ハードディスクドライブ、 3026 DVD-ROMドライブ、 3030 ROM、 3040 入出力チップ、 3042 キーボード