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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】アンテナ装置
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/12 20060101AFI20240117BHJP
   H01Q 1/32 20060101ALI20240117BHJP
   H01Q 19/10 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
H01Q1/12 Z
H01Q1/32 Z
H01Q19/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019196596
(22)【出願日】2019-10-29
(65)【公開番号】P2021072489
(43)【公開日】2021-05-06
【審査請求日】2022-06-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000006758
【氏名又は名称】株式会社ヨコオ
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(74)【代理人】
【識別番号】100127236
【弁理士】
【氏名又は名称】天城 聡
(72)【発明者】
【氏名】菊池 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】山保 威
(72)【発明者】
【氏名】松永 和也
【審査官】白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/169489(US,A1)
【文献】特開2001-313511(JP,A)
【文献】特開2001-230629(JP,A)
【文献】特開2006-279343(JP,A)
【文献】特開2005-073044(JP,A)
【文献】特開2009-278591(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/12
H01Q 1/32
H01Q 19/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面を有する基板と、
前記基板の前記第1面側に設けられた導電板と、
前記導電板上に設けられたアンテナエレメントと
備え、
前記導電板は、前記基板の前記第1面に沿った第1部分と、前記第1部分に連なり前記基板の前記第1面に対して第1の所定角度傾斜した第2部分と、を有し、
前記アンテナエレメントは、前記基板の前記第1面から前記導電板の前記第2部分が傾斜されている側に向かって、前記基板の前記第1面に対して第2の所定角度傾斜して設けられる、アンテナ装置。
【請求項2】
第1面を有する基板と、
前記基板の前記第1面側に設けられた導電板と、
前記導電板上に設けられたアンテナエレメントと、
前記アンテナエレメントを支持する支持部と、
を備え、
前記導電板は、前記基板の前記第1面に沿った第1部分と、前記基板の前記第1面に対して第1の所定角度傾斜した第2部分と、を有し、
前記アンテナエレメントは、前記基板の前記第1面から前記導電板の前記第2部分が傾斜されている側に向かって、前記基板の前記第1面に対して第2の所定角度傾斜して設けられ、
前記支持部は、前記基板の前記第1面から前記第1の所定角度傾斜する部分を有し、
前記支持部の底面は、前記導電板の前記第1部分に沿った第1底面部分と、前記導電板の前記第2部分に沿った第2底面部分と、を有する、アンテナ装置。
【請求項3】
第1面を有する基板と、
前記基板の前記第1面側に設けられた導電板と、
前記導電板上に設けられたアンテナエレメントと、
前記アンテナエレメントを支持する支持部と、
を備え、
前記導電板は、前記基板の前記第1面に沿った第1部分と、前記基板の前記第1面に対して第1の所定角度傾斜した第2部分と、を有し、
前記アンテナエレメントは、前記基板の前記第1面から前記導電板の前記第2部分が傾斜されている側に向かって、前記基板の前記第1面に対して第2の所定角度傾斜して設けられ、
前記支持部は、前記基板の前記第1面から前記第1の所定角度傾斜する部分を有し、
前記導電板の前記第1部分は、前記支持部を前記基板に固定する固定部材又は前記支持部を前記基板に対して位置合わせするガイド部材が通過可能な孔部を有する、アンテナ装置。
【請求項4】
前記基板を保持する地板をさらに備え、
前記導電板は、前記地板から電気的に浮遊している、請求項1から3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記アンテナエレメントが前記基板に導体を介して接続される、請求項1から4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記導体は前記アンテナエレメントの一部である、請求項5に記載のアンテナ装置。
【請求項7】
前記アンテナエレメントは、ヘリカル形状、面状、板状、ミアンダ形状、フラクタル形状、及び渦巻き形状のうちの少なくとも1つの形状の放射素子を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【請求項8】
前記導電板のうち前記第1部分と前記第2部分との間の部分は、折り曲げられている、請求項1から7のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【請求項9】
前記アンテナエレメントを支持する支持部をさらに備え、
前記支持部は、前記基板の前記第1面から前記第1の所定角度傾斜する部分を有する、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項10】
前記支持部の底面は、前記導電板の前記第1部分に沿った第1底面部分と、前記導電板の前記第2部分に沿った第2底面部分と、を有する、請求項3又は9に記載のアンテナ装置。
【請求項11】
前記導電板は、第1係合部を有し、
前記支持部は、前記導電板の前記第1係合部と係合可能な第2係合部を有する、請求項2、3又は9に記載のアンテナ装置。
【請求項12】
前記導電板の前記第1部分は、前記支持部を前記基板に固定する固定部材又は前記支持部を前記基板に対して位置合わせするガイド部材が通過可能な孔部を有する、請求項2又は9に記載のアンテナ装置。
【請求項13】
前記アンテナエレメントは、ETC用のアンテナである、請求項1から12のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
Electronic Toll Collection(ETC)用のアンテナ等、一部のアンテナでは、アンテナを回路基板、地板等の基板に対して傾けることがある。例えば、特許文献1及び2には、パッチアンテナを回路基板に対して斜めに傾けることが記載されている。また、特許文献3には、ヘリカルアンテナを地板に対して斜めに傾けることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-288398号公報
【文献】特開2007-043648号公報
【文献】特開2009-278591号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1~3に記載されているように、ヘリカルアンテナ、パッチアンテナ等のアンテナエレメントを基板に対して斜めに傾ける場合、アンテナエレメントを基板に対して斜めに安定して傾ける必要がある。
【0005】
本発明の目的の一例は、アンテナエレメントを基板に対して斜めに安定して傾けることである。本発明の他の目的は、本明細書の記載から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、
第1面を有する基板と、
前記基板の前記第1面側に設けられた導電板と、
前記導電板上に設けられたアンテナエレメントと、
を備え、
前記導電板は、前記基板の前記第1面に沿った第1部分と、前記基板の前記第1面に対して第1の所定角度傾斜した第2部分と、を有し、
前記アンテナエレメントは、前記基板の前記第1面から前記導電板の前記第2部分が傾斜されている側に向かって、前記基板の前記第1面に対して第2の所定角度傾斜して設けられる、アンテナ装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の上記態様によれば、アンテナエレメントを基板に対して斜めに安定して傾けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係るアンテナ装置の斜視図である。
図2図1に示したアンテナ装置の下面図である。
図3図1に示したアンテナ装置の一部を拡大した上面図である。
図4図1に示した基板の下面図である。
図5図1に示した第4アンテナの分解斜視図である。
図6図5の変形例を示す図である。
図7図1の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0010】
本明細書において、「第1」、「第2」、「第3」等の序数詞は、特に断りのない限り、同様の名称が付された構成を単に区別するために付されたものであり、構成の特定の特徴(例えば、順番又は重要度)を意味するものではない。
【0011】
図1は、実施形態に係るアンテナ装置10の斜視図である。図2は、図1に示したアンテナ装置10の下面図である。図3は、図1に示したアンテナ装置10の一部を拡大した上面図である。図4は、図1に示した基板100の下面図である。図5は、図1に示した第4アンテナ500の分解斜視図である。
【0012】
図1から図5において、第1方向Xは、アンテナ装置10の前後方向である。第1方向Xの正方向(第1方向Xに付された矢印によって示された方向)は、アンテナ装置10の前方向である。第1方向Xの負方向(第1方向Xに付された矢印によって示された方向の反対方向)は、アンテナ装置10の後方向である。図1から図5において、第2方向Yは、アンテナ装置10の左右方向であり、第1方向Xに直交している。第2方向Yの正方向(第2方向Yに付された矢印によって示された方向)は、アンテナ装置10の前方から見てアンテナ装置10の右方向である。第2方向Yの負方向(第2方向Yに付された矢印によって示された方向の反対方向)は、アンテナ装置10の前方から見てアンテナ装置10の左方向である。図1から図5において、第3方向Zは、アンテナ装置10の上下方向であり、第1方向X及び第2方向Yの双方に直交している。第3方向Zの正方向(第3方向Zに付された矢印によって示された方向)は、アンテナ装置10の上方向である。第3方向Zの負方向(第3方向Zに付された矢印によって示された方向の反対方向)は、アンテナ装置10の下方向である。
【0013】
本実施形態に係るアンテナ装置10は、例えば、車載用アンテナ装置として利用することが可能であり、また、車載用以外でもその用途に応じて様々な装置に利用することが可能である。
【0014】
アンテナ装置10は、基板100、第1アンテナ200、第2アンテナ300、第3アンテナ400、第4アンテナ500及び地板600を備えている。
【0015】
基板100は、第1面102及び第2面104を有している。基板100は、例えば、プリント回路板(PCB)である。ここで、基板100の第1面102を基板100の上面とする。基板100の第2面104は、第3方向Zにおいて基板100の第1面102の反対側にあり、基板100の下面とする。
【0016】
基板100は、地板600によって保持されている。地板600は、第3面602及び第4面604を有している。地板600は、例えば、板金である。ここで、地板600の第3面602を地板600の上面とする。地板600の第4面604は、第3方向Zにおいて地板600の第3面602の反対側にあり、地板600の下面とする。地板600は、基板100の第2面104が地板600の第3面602に対向するように、基板100を保持している。地板600は、切欠き610(詳細は後述する。)及び開口620を有している。地板600の切欠き610は、アンテナ装置10の後側(第1方向Xの負方向の側)に位置しており、地板600の開口620は、アンテナ装置10の前側(第1方向Xの正方向の側)に位置している。地板600の開口620からは、基板100の第1端子110a、第2端子110b、第3端子110c、第4端子110d及び第5端子110eが露出している。第1端子110a、第2端子110b、第3端子110c、第4端子110d及び第5端子110eのそれぞれをアンテナ装置10の外部要素と電気的に接続するための配線は、例えば、地板600の開口620を通すことができる。
【0017】
第1アンテナ200は、電波の送受信を行うアンテナである。本実施形態において、第1アンテナ200は、電話用のアンテナ、より具体的には、電話用のメインアンテナである。ただし、第1アンテナ200は、電話と異なる用途のアンテナであってもよい。
【0018】
第1アンテナ200は、第1導電パターン202を有している。第1導電パターン202は、基板100の第1面102側に設けられている。ただし、第1導電パターン202は、基板100のうち基板100の第1面102側と異なる場所に設けられていてもよい。第1導電パターン202(第1アンテナ200)は、主部210、第1延伸部220、分岐部230及び短絡部240を有している。
【0019】
主部210及び第1延伸部220は、マルチバンド(例えば、電話の周波数帯)として動作する形状を有している。主部210は、自己相似形状を有しており、これによって、第1アンテナ200の動作帯域を広帯域化している。第1延伸部220は、主部210から線状に基板100の外縁に沿って延伸している。例えば、自己相似形状のアンテナとして、バイコニカルアンテナやボウタイアンテナといった、スケール(サイズ比)を変えても形状が相似形状になるアンテナがある。自己相似形状のアンテナの前提として、アンテナサイズと周波数とが反比例の関係を保つとき、アンテナの電気的特性は、アンテナサイズ又は周波数が変わっても原理的には同じ特性を示す。実際の設計では、インピーダンスの調整等のため、バイコニカルアンテナやボウタイアンテナ等の二等辺三角形の放射素子の形状を変形させ、半楕円形状や本実施形態における主部210のような台形状の形状とすることができる。このような場合であっても、自己相似形状により得られる一定の電気的特性を利用することができる。本実施形態においては、自己相似形状の1つの放射素子の一部としての主部210がグランドに対向するように配置されることにより、疑似的にボウタイアンテナと略同様の作用効果を得られ、グランドによって、仮想的に反対側にもう1つの放射素子が対向配置されているかのような作用効果を得られる。
【0020】
本実施形態において、第1延伸部220の一部が基板100の外縁から基板100の内側(第2方向Yの負方向)に向けて伸びている。これにより、動作周波数帯のうちの高周波帯域により寄与し、かつ、第1アンテナ200と第2アンテナ300とを近接に配置させることによって生じるアイソレーションの悪化を防止することができる。
【0021】
少なくとも1つの分岐部230は、第1延伸部220の先端(第1延伸部220のうちアンテナ装置10の後側の一端)において、第1延伸部220から分岐している。具体的には、少なくとも1つの分岐部230が、第1延伸部220のうち第2方向Yに沿って基板100の外縁に沿って延伸する部分から、第1方向Xに沿って、アンテナ装置10の前方に向けて延伸している。これにより、動作帯域をさらに広帯域化可能になる。また、分岐部230を複数設けることで、分岐部230の数に応じた数の共振を実現することができる。したがって、本実施形態においては、2つの分岐部230が設けられており、二共振を実現している。このような構成とすることにより、動作帯域をより広帯域化することができる。なお、分岐部230の数は、特定の数に限定されず、1つのみであってもよいし、複数であってもよい。
【0022】
また、本実施形態における分岐部230は第1延伸部220から直線的に第1方向Xに伸びる形状であるが、分岐部230の形状は直線形状に限定されず、ミアンダ形状、フラクタル形状、折り返し形状、湾曲形状、渦巻き形状等の他の形状であってもよい。
【0023】
第1導電パターン202の主部210は、第3方向Zにおいて地板600と重なっているのに対して、第1導電パターン202の少なくとも1つの分岐部230は、第3方向Zにおいて地板600と重なっていない。具体的には、少なくとも1つの分岐部230は、第3方向Zにおいて、地板600の切欠き610(切欠き610によって地板600が物理的に存在しない部分)と重なっている。地板600による第1アンテナ200の放射特性やVSWR(Voltage Standing Wave Ratio)への影響を考慮し、第1アンテナ200の全体が地板600と重ならないように配置される場合、アンテナ装置10の第1方向Xの長さ及び第2方向Yの長さが長くなってしまい、アンテナ装置10が大型化してしまう。一方、本実施形態のように、第1アンテナ200のうち、第1導電パターン202の主部210が地板600と重なり、第1導電パターン202の分岐部230が地板600と重なっていない構成とすることにより、アンテナ装置10の小型化を達成しながらも、第1アンテナ200の所望の特性を実現することが可能になる。
【0024】
さらに、本実施形態の構成の場合、第1導電パターン202の分岐部230が地板600と重なっている場合と比較して、第1アンテナ200への給電時に地板600に発生する電流によって分岐部230が受ける影響を低減することができる。一方、後述するように、主部210は、短絡部240を介してグランドに短絡されており、第1導電パターン202のうち主部210及び主部210の近傍における電位はグランドに近くなっている。したがって、主部210が地板600と重なっていても、第1導電パターン202のうち主部210及び主部210の周辺は、第1アンテナ200への給電時に地板600に発生する電流によって受ける影響が小さくなっている。言い換えると、地板600が第1導電パターン202の一部分(例えば、複数の分岐部230)と重ならないようにするための構造(例えば、地板600の切欠き610)を大きくすることなく、第1アンテナ200の所望の特性を実現することができる。すなわち、地板600の面積をさらに小さくすることなく、第1アンテナ200の所望の特性を実現可能となる。地板600の面積をさらに小さくする必要がないため、低い周波数帯においてケーブル等へ漏洩電流が流れ、電気特性が不安定になることを抑制することができる。
【0025】
なお、本実施形態においては、第1導電パターン202の主部210の全体が地板600と重なっている。ただし、第1導電パターン202の主部210の一部分のみ(例えば、第3方向Zから見た場合の第1導電パターン202の主部210の全面積の50%以上又は75%以上)が地板600と重なっていてもよい。すなわち、第1導電パターン202の主部210の少なくとも一部分(第1導電パターン202の主部210の全体又は一部分)が地板600と重なっていてもよい。
【0026】
短絡部240は、主部210から延伸している。短絡部240は、基板100の第2面104側に位置する第1配線120a(図4)を介して、基板100の第1端子110a(図2)に電気的に接続されている。短絡部240は、グランドに短絡されている。第1導電パターン202の電流分布は、短絡部240が主部210に接続する位置に応じて、制御可能になっている。すなわち、短絡部240が主部210に接続する位置によって、インピーダンスマッチングを行っている。これにより、第1アンテナ200の動作周波数帯でのVSWRを向上させることが可能となり、この結果、第1アンテナ200の放射効率を向上させることができる。本実施形態においては、短絡部240は、主部210のうち第2アンテナ300が位置する側を向いた外縁に接続されている。
【0027】
第2アンテナ300は、電波の受信を行うアンテナである。すなわち、第2アンテナ300は、電波の送信を行わない。したがって、第2アンテナ300の近傍を伝搬する電波の強さは、第1アンテナ200の近傍を伝搬する電波の強さより弱くなっている。本実施形態において、第2アンテナ300は、電話用のアンテナ、より具体的には電話用のサブアンテナである。ただし、第2アンテナ300は、電話と異なる用途のアンテナであってもよい。
【0028】
第2アンテナ300は、第2導電パターン302を有している。第2導電パターン302は、基板100の第1面102側に設けられている。ただし、第2導電パターン302は、基板100のうち基板100の第1面102側と異なる場所に設けられていてもよい。
【0029】
第2導電パターン302(第2アンテナ300)は、第2延伸部310を有している。第2延伸部310は、第2延伸部310の両端部を除いて、基板100の外縁に沿って線状に延伸している。第2延伸部310のうちアンテナ装置10の後側の一端部は、第2延伸部310のうち基板100の外縁に沿って延伸する部分から、第2方向Yに沿って、第1アンテナ200が位置する側に向けて線状に延伸する部分と、当該部分(第2延伸部310のうち基板100の外縁に沿って延伸する部分から、第2方向Yに沿って、第1アンテナ200が位置する側に向けて線状に延伸する部分)から、第1方向Xに沿ってアンテナ装置10の前側に向けて線状に延伸する部分と、を有している。これにより、第1アンテナ200と第2アンテナ300との間のアイソレーションを確保しつつ、第2延伸部310の全長を長くすることができる。第2延伸部310のうちアンテナ装置10の前側の他端部は、第2方向Yに沿って、第1アンテナ200が位置する側に向けて線状に延伸している。この場合、第2延伸部310のうちアンテナ装置10の前側の当該他端部がない場合と比較して、第2アンテナ300をアンテナ装置10の後方に広げることなく、第2延伸部310の全長を長くすることができる。なお、第2延伸部310の上記他端部の第2方向Yにおける長さは、第2延伸部310の上記他端部が基板100のグランドと短絡しないように調整する必要がある。
【0030】
第2延伸部310のうちアンテナ装置10の前側の上記他端部は、基板100の第2面104側に位置する第2配線120b(図4)を介して、基板100の第2端子110b(図2)に電気的に接続されている。
【0031】
図3に示すように、基板100の第1面102に垂直な方向(第3方向Z)から見た場合、第3アンテナ400の中心点CPは、第1アンテナ200の第2アンテナ300から最も離れた端部EP1と、第2アンテナ300の第1アンテナ200から最も離れた端部EP2と、を結んだ線Lの中心を第1方向Xに沿って通る中心線CLに対して、第2アンテナ300の第1アンテナ200から最も離れた端部EP2が位置する側と同じ側に位置している。第1アンテナ200の端部EP1は、第1アンテナ200の端領域ER1の第1方向Xにおける中心に位置している。第1アンテナ200の端領域ER1は、第1方向Xに広がっており、第2方向Yにおいて第2アンテナ300(例えば、第2アンテナ300の後述する端領域ER2)から最も離れている。第2アンテナ300の端部EP2は、第2アンテナ300の端領域ER2の第1方向Xにおける中心に位置している。第2アンテナ300の端領域ER2は、第1方向Xに広がっており、第2方向Yにおいて第1アンテナ200(例えば、第1アンテナ200の端領域ER1)から最も離れている。第1アンテナ200の端部EP1及び第2アンテナ300の端部EP2の決定方法は上記例に限定されない。例えば、第1アンテナ200の端領域ER1内の任意の一部分(例えば、第1アンテナ200の端領域ER1の第1方向Xにおける中心からずれて位置している部分)を第1アンテナ200の端部EP1とし、第2アンテナ300の端領域ER2内の任意の一部分(例えば、第2アンテナ300の端領域ER2の第1方向Xにおける中心からずれて位置している部分)を第2アンテナ300の端部EP2としても、線Lの中心の位置、すなわち、中心線CLの位置は一定のままである。本実施形態において、中心線CLは、基板100の第1面102の中心線ともなっている。ただし、上述した例において、中心線CLは、基板100の第1面102の中心線から第2方向Yに沿ってずれていてもよい。
【0032】
第2方向Yにおいて、第1アンテナ200の少なくとも一部分(例えば、主部210の全体及び第1延伸部220の一部分)と、第2アンテナ300の少なくとも一部分(例えば、第2アンテナ300の全体)とは、基板100の第1面102の中心線CLに対して互いに反対側に位置している。本実施形態では、アンテナ装置10の前方から見た場合、第1アンテナ200の上記少なくとも一部分は、基板100の第1面102の中心線CLの右側に位置しており(寄っており)、第2アンテナ300の上記少なくとも一部分は、基板100の第1面102の中心線CLの左側に位置している(寄っている)。ただし、アンテナ装置10の前方から見た場合、第1アンテナ200の上記少なくとも一部分は、基板100の第1面102の中心線CLの左側に位置しており、第2アンテナ300の上記少なくとも一部分は、基板100の第1面102の中心線CLの右側に位置していてもよい。
【0033】
基板100の第1面102の中心線CLは、基板100の第1面102の中心を第1方向Xに沿って通過している。一例において、基板100の第1面102の中心は、基板100内の位置によらず、基板100が一様な密度を有するものと仮定した場合における基板100の重心である。
【0034】
第1アンテナ200及び第2アンテナ300の配置は、次のように言い換えられてもよい。すなわち、第1アンテナ200内の位置によらず、第1アンテナ200が一様な密度を有するものと仮定した場合における第1アンテナ200の重心と、第2アンテナ300内の位置によらず、第2アンテナ300が一様な密度を有するものと仮定した場合における第2アンテナ300の重心とは、第2方向Yにおいて、基板100の第1面102の中心線CLに対して互いに反対側に位置していてもよい。
【0035】
第1アンテナ200及び第2アンテナ300は、リソグラフィ等のパターニングによって形成されている。したがって、第1アンテナ200及び第2アンテナ300が板金で形成されている場合と比較して、第1アンテナ200及び第2アンテナ300の寸法精度が向上してアンテナ特性が向上する。さらに、第1アンテナ200及び第2アンテナ300が板金で形成されている場合と比較して、板金の第1アンテナ200及び板金の第2アンテナ300を保持する構造や、基板100と板金の第1アンテナ200又は板金の第2アンテナ300とを接続するハンダが不要となる。これにより、ハンダ付けを行う工程が不要となるため、生産ラインでの工程削減や不良発生の抑制が可能になる。さらに、部品数の削減や工数の削減により、コストを低減することができる。
【0036】
本実施形態において、第3アンテナ400は、Global Navigation Satellite System(GNSS)用のアンテナ、例えば、Global Positioning System(GPS)用のアンテナである。ただし、第3アンテナ400は、GNSSと異なる用途のアンテナであってもよい。
【0037】
第3アンテナ400は、基板100の第1面102上に位置している。第3アンテナ400は、パッチアンテナである。基板100の第1面102に垂直な方向から見た場合、第3アンテナ400の形状は、四角形、具体的には略正方形となっている。ただし、第3アンテナ400の形状は、四角形以外であってもよく、例えば、円形であってもよい。第3アンテナ400の第1給電点402及び第2給電点404は、それぞれ、第3端子110c及び第4端子110d(図2)に電気的に接続されている。
【0038】
基板100の第1面に垂直な方向(第3方向Z)から見た場合、第3アンテナ400の中心点CPは、基板100の第1面102の中心線CLに対して、第2アンテナ300の上記少なくとも一部分が位置する側に位置している(寄っている)。上述したように、第2アンテナ300の近傍を伝搬する電波の強さは、第1アンテナ200の近傍を伝搬する電波の強さより弱くなっている。したがって、本実施形態においては、第3アンテナ400の中心点CPが基板100の第1面102の中心線CL上に位置する場合、又は第3アンテナ400の中心点CPが、基板100の第1面102の中心線CLに対して、第1アンテナ200の上記少なくとも一部分が位置する側と同じ側に位置する場合と比較して、第3アンテナ400の放射指向性の天頂方向(第3方向Zの正方向)からの傾きを低減することができ、第3アンテナ400の放射指向性を良好にすることができる。
【0039】
第3アンテナ400の放射指向性の天頂方向(第3方向Zの正方向)からの傾きは、中心線CLが、基板100の第1面102の中心線でなく、線Lの中心を通る中心線である場合であっても、低減することができる。すなわち、本実施形態においては、基板100の第1面102の中心線と、線Lの中心を通る中心線とは、中心線CLとして一致している。しかしながら、基板100の形状と、第1アンテナ200及び第2アンテナ300の配置と、によっては(例えば、第1アンテナ200及び第2アンテナ300のうちの一方が本実施形態と比較して基板100の第1面102の第2方向Yにおける中心に近づいている場合)、基板100の第1面102の中心線と、線Lの中心を通る中心線と、が第2方向Yに沿ってずれる場合がある。この場合であっても、第3アンテナ400の中心点CPが、線Lの中心を通る中心線に対して、第2アンテナ300の端部EP2が位置する側と同じ側に位置するとき、第3アンテナ400の放射指向性の天頂方向(第3方向Zの正方向)からの傾きを低減することができ、第3アンテナ400の放射指向性を良好にすることができる。
【0040】
第3アンテナ400の中心点CPは、例えば、第3アンテナ400内の位置によらず、第3アンテナ400が一様な密度を有するものと仮定した場合における第3アンテナ400の重心である。
【0041】
本実施形態においては、第3アンテナ400の全体が、基板100の第1面102の中心線CLに対して、第2アンテナ300の上記少なくとも一部分が位置する側と同じ側に位置している(寄っている)。ただし、第3アンテナ400の一部分のみ(例えば、第3方向Zから見た場合の第3アンテナ400の全面積の50%以上又は75%以上)が、基板100の第1面102の中心線CLに対して、第2アンテナ300の上記少なくとも一部分が位置する側と同じ側に位置していてもよい。第3アンテナ400を基板100の第1面102の中心線CLに対してどれだけずらすかは、例えば、第1アンテナ200及び第2アンテナ300によって第1アンテナ200及び第2アンテナ300の近傍を伝搬する電波の強さに応じて決定することができる。
【0042】
本実施形態においては、上述したように、第1アンテナ200及び第2アンテナ300がそれぞれ第1導電パターン202及び第2導電パターン302を有している。この場合、第1アンテナ200又は第2アンテナ300が板金で形成され、かつ基板100の第1面102からアンテナ装置10の上方(第3方向Zの正方向)に向けて離れて保持されている場合と比較して、第3方向Zにおける第1アンテナ200の位置及び第2アンテナ300の位置を低くすることができる。第3アンテナ400における天頂方向(第3方向Zの正方向)の放射指向性が第1アンテナ200又は第2アンテナ300によって受ける影響を低減することができ、第3アンテナ400の放射指向性を良好にすることができる。ただし、第1アンテナ200又は第2アンテナ300は板金で形成されていてもよい。
【0043】
本実施形態において、第4アンテナ500(後述するヘリカルアンテナ530)は、Electronic Toll Collection(ETC)用のアンテナである。ただし、第4アンテナ500は、ETCと異なる用途のアンテナであってもよい。
【0044】
第4アンテナ500は、導電板510、支持部520及びヘリカルアンテナ530を有している。
【0045】
導電板510は、基板100の第1面102側に設けられている。導電板510は、第1部分512及び第2部分514を有している。導電板510の第1部分512は、基板100の第1面102に沿っている。言い換えると、導電板510の第1部分512の法線は、基板100の第1面102の法線(第3方向Z)と平行になっている。導電板510の第2部分514は、所定の側(第1方向Xの正方向の側、すなわち、第4アンテナ500の前側)に基板100の第1面102に対して第1の所定角度傾斜している。言い換えると、導電板510の第2部分514の法線は、基板100の第1面102の法線に対して第1の所定角度だけ傾いている。本実施形態において、第3方向Zの正方向を0度とした場合、第1の所定角度とは第1方向Xの正方向に向かって略23度である。あるいは、第1方向Xの負方向を0度とした場合、第1の所定角度とは第3方向Zの正方向に向かって略23度である。しかしながら、第1の所定角度はこれに限定されず、所望の角度に設定され得る。支持部520は、導電板510上に配置されている。ヘリカルアンテナ530は、基板100の第1面102から導電板510の第2部分514が傾斜されている側(第1方向Xの正方向の側、すなわち、第4アンテナ500の前側)に向かって、基板100の第1面102に対して第2の所定角度傾斜して支持部520によって設けられている。言い換えると、ヘリカルアンテナ530(後述する巻き部532)の軸は、基板100の第1面102の法線(第3方向Zの正方向)に対して第2の所定角度だけ傾いている。
【0046】
第1の所定角度と第2の所定角度とは、好ましくは実質的に等しくなっている。例えば、第2の所定角度は、第1の所定角度の95%以上105%以下である。しかしながら、第1の所定角度と第2の所定角度とは、異なっていてもよい。
【0047】
本実施形態においては、導電板510の全体が基板100の第1面102から傾いている場合と比較して、導電板510のうち基板100の第1面102と平行な部分(すなわち、第1部分512)を用いて、ヘリカルアンテナ530を基板100の第1面102に平行な方向(第1方向X及び第2方向Yの双方に沿って広がる平面に沿った方向)から第2の所定角度だけ斜めに安定して傾けることができる。具体的には、導電板510の第1部分512は、第1孔部542を有している。第1孔部542には、支持部520を基板100に固定する固定部材(例えば、ネジ又はボルト)、又は支持部520を基板100に対して位置合わせするガイド部材(例えば、位置決め用のガイドピン)等が貫通可能になっている。当該固定部材及びガイド部材は、基板100の第2面104から第1面102に向けて基板100を貫通し、さらに導電板510の第1部分512の第1孔部542を貫通し、支持部520に差し込まれる。したがって、固定部材によって支持部520を基板100に安定して固定することができる。また、ガイド部材によって支持部520を基板100に対して安定して位置合わせすることができる。本実施形態においては、第2方向Yに並ぶ複数の第1孔部542(3つの第1孔部542)が設けられている。この場合、例えば、3つの第1孔部542のうちの2つの第1孔部542(例えば、3つの第1孔部542のうちの両側の2つの第1孔部542)の各々にガイド部材を用いるとともに、残りの1つの第1孔部542(例えば、3つの第1孔部542のうちの中心の第1孔部542)に固定部材を用いることができる。したがって、第1孔部542の数が1つのみである場合と比較して、支持部520を基板100に安定して固定することができる。また、固定部材及びガイド部材を用いる場合は、支持部520と基板100との位置決めを確実に行い、互いを安定して固定することができる。ただし、第1孔部542の数は1つのみであってもよい。
【0048】
導電板510は、板金である。また、導電板510のうち第1部分512と第2部分514との間の部分は、折り曲げられている。したがって、導電板510の製造は、導電板510の第1部分512と第2部分514とを例えば溶接によって接合する場合と比較して容易になる。ただし、導電板510は、導電板510の第1部分512と第2部分514とを例えば溶接によって接合することで、製造されてもよい。
【0049】
導電板510は、地板600と導通していない。言い換えると、導電板510は、地板600から電気的に浮遊している。すなわち、導電板510及び地板600を直接接触させる場合、導電板510の金属部分と地板600の金属部分とを導通させるために、ボルトやネジ等による固定、あるいは、ハンダ付けや溶接等による固定を行う必要があるが、導電板510及び地板600が物理的にも電気的にも浮いた状態であれば、導電板510と地板600との取り付けは容易になり、固定手段等は不要となる。しかしながら、導電板510及び地板600は物理的にも電気的にも浮いているにも関わらず、高周波においては、導電板510と地板600とは、容量結合によって、あたかも導通するようになっていてもよい。一例において、導電板510と地板600との間の静電容量は、20pF以上、好ましくは20pF以上100pF以下、より好ましくは20pF以上45pF以下である。
【0050】
支持部520は、絶縁材料(例えば、樹脂)からなっている。支持部520の底面522は、第1底面部分522a及び第2底面部分522bを有している。第1底面部分522aは、導電板510の第1部分512に沿っている。第2底面部分522bは、導電板510の第2部分514に沿っている。言い換えると、第2底面部分522bは、基板100の第1面102から第1の所定角度傾斜した部分となっている。したがって、第2底面部分522bによって、導電板510の第2部分514に対する支持部520の位置合わせが容易となっている。さらに、第1底面部分522a及び第2底面部分522bの双方によって、導電板510の第1部分512及び第2部分514に対する支持部520の位置合わせが容易となっている。なお、支持部520は、第1底面部分522aを有していなくてもよい。
【0051】
導電板510には、複数の第1係合部552(第1係合部552a及び第1係合部552b)が設けられている。第1係合部552aは、導電板510の第1部分512に設けられており、導電板510の前側(第1方向Xの正方向側)に位置している。第1係合部552bは、第2部分514に設けられており、導電板510の後側(第1方向Xの負方向側)に位置している。本実施形態において、複数の第1係合部552のそれぞれは、導電板510の一部分となっている。すなわち、導電板510のうち第1部分512と第1係合部552aとの間の部分は、第1部分512から第1係合部552aにかけて、第1部分512に平行な方向(第1方向Xの正方向)から第4アンテナ500の上方(第3方向Zの正方向)に向けて、折り曲げられている。また、導電板510のうち第2部分514と第1係合部552bとの間の部分は、第2部分514から第1係合部552bにかけて、第2部分514に平行な方向(第1方向Xの負方向から第3方向Zの正方向に向けて斜め方向)から第4アンテナ500の上方(第3方向Zの正方向)に向けて、折り曲げられている。ただし、複数の第1係合部552のそれぞれは、導電板510の一部分となっていなくてもよい。例えば、第1係合部552は、導電板510と異なる材料又は同じ材料であってもよく、導電板510に接合されていてもよい。
【0052】
本実施形態において、第1係合部552bは導電板510の第2部分514から延在し、第3方向Zの正方向へ向かって折り曲げられた形状である。この折り曲げの角度や折り曲げ部分の長さによって、ヘリカルアンテナ530の指向性を調整することが可能である。
【0053】
支持部520には、複数の第2係合部554(第2係合部554a及び第2係合部554b)が設けられている。第2係合部554aは、支持部520の前側(第1方向Xの正方向側)に位置している。第2係合部554bは、支持部520の後側(第1方向Xの負方向側)に位置している。複数の第2係合部554は、支持部520の一部分となっている。複数の第2係合部554は支持部520と一体で形成されていてもよい。また、複数の第2係合部554の少なくとも一部は支持部520とは別体として形成され、様々な手法で接続されていてもよい。
【0054】
支持部520の第2係合部554a及び第2係合部554bは、それぞれ、導電板510の第1係合部552a及び第1係合部552bに係合可能になっている。したがって、支持部520の第2係合部554a及び第2係合部554bを、それぞれ、導電板510の第1係合部552a及び第1係合部552bに係合させることで支持部520を導電板510に対して適切に位置合わせした後、ヘリカルアンテナ530を支持部520によって支持することができる。仮に、導電板510の第1係合部552及び支持部520の第2係合部554が設けられていない場合、導電板510に対する支持部520の位置合わせと、導電板510に対するヘリカルアンテナ530の位置合わせとを同時に行う必要が生じ、作業が煩雑になる。これに対して、本実施形態においては、上述したように、ヘリカルアンテナ530の取り付け作業が簡易になる。また、本実施形態のように、導電板510、支持部520、ヘリカルアンテナ530を組み立てることにより、基板100へのヘリカルアンテナ530の取り付け作業が簡易になる。
【0055】
本実施形態では、導電板510に複数の第1係合部552が設けられ、支持部520に複数の第2係合部554が設けられている。ただし、導電板510に設けられる第1係合部552の数は1つのみであってもよいし、支持部520に設けられる第2係合部554の数は1つのみであってもよい。また、導電板510の第1係合部552及び支持部520の第2係合部554は、設けられていなくてもよい。
【0056】
本実施形態において、支持部520の第2係合部554は凸形状を有しており、導電板510の第1係合部552は、第2係合部554の凸形状が差し込まれる凹(開口)形状を有している。これによって、支持部520の第2係合部554は、導電板510の第1係合部552に係合可能になっている。ただし、導電板510の第1係合部552と支持部520の第2係合部554とを係合させる構造は、本実施形態における例に限定されない。例えば、導電板510の第1係合部552は、凸形状を有していてもよく、支持部520の第2係合部554は、第1係合部552の凸形状が差し込まれる凹(開口)形状を有していてもよい。
【0057】
支持部520は、第1凸部562a、第2凸部562b、第3凸部562c及び第4凸部562dを有している。第1凸部562a、第2凸部562b、第3凸部562c及び第4凸部562dは、支持部520の底面522から上方(第3方向Zの正方向)に向けて突出している。第1凸部562aは、支持部520の前側(第1方向Xの正方向側)に位置している。第2凸部562bは、第1方向Xにおいて第1凸部562aに対向しており、支持部520の後側(第1方向Xの負方向側)に位置している。第3凸部562cは、支持部520の前方から見て、支持部520の右側(第2方向Yの正方向側)に位置している。第4凸部562dは、支持部520の前方から見て、支持部520の左側(第2方向Yの負方向側)に位置している。第3凸部562c及び第4凸部562dは、第2方向Yにおいて対向している。
【0058】
ヘリカルアンテナ530は、巻き部532、第1端部534及び第2端部536を有している。巻き部532、第1端部534及び第2端部536は、共通の導電性線材からなっている。
【0059】
巻き部532は、スパイラル形状を有している。具体的には、巻き部532は、巻き部532の軸方向(上述したように、巻き部532の軸は、基板100の第1面102の法線(第3方向Zの正方向)から第1方向Xの正方向の側に斜めに傾いている。)から見て、円状に延伸している。ただし、巻き部532は、巻き部532の軸方向から見て、円と異なる形状(例えば、楕円形、四角形等)に延伸していてもよい。巻き部532の各巻きの長さは、第4アンテナ500の波長に応じて決定される。また、第4アンテナ500の指向性は、巻き部532の巻き数が多くなるほど、強くすることができる。
【0060】
第1端部534は、ヘリカルアンテナ530のうち上側(第3方向Zの正方向側)の端部である。第1端部534は、巻き部532の延伸方向に延伸している(不図示)。あるいは、第1端部534は、巻き部532の延伸方向と異なる方向、具体的には、巻き部532から巻き部532の内側に向けて延伸してもよい。この場合、第1端部534の長さ又は向きに応じて、第4アンテナ500(ヘリカルアンテナ530)の軸比を調整することができる。
【0061】
第2端部536は、ヘリカルアンテナ530のうち下側(第3方向Zの負方向側)の端部である。第2端部536は、巻き部532から巻き部532の下方(第3方向Zの負方向)に向けて延伸している。第2端部536は、支持部520を貫通し、さらに、導電板510の第2孔部544を貫通して、基板100に達する。さらに、第2端部536は、基板100のストリップライン(不図示)を介して基板100の第5端子110e(図2)に電気的に接続される。これによって、ヘリカルアンテナ530への給電がなされる。このような構成とすることにより、同軸ケーブルを用いることなく、ヘリカルアンテナ530へ容易に給電が可能となる。
【0062】
ヘリカルアンテナ530が支持部520によって支持される場合、巻き部532は、支持部520の第3凸部562cと第4凸部562dとの間に位置し、第2凸部562bは、巻き部532の内側に位置し、第1凸部562aは、巻き部532の外側に位置するようになる。つまり、第1方向Xにおけるヘリカルアンテナ530の支持は、第1凸部562a及び第2凸部562bによってなされ、第2方向Yにおけるヘリカルアンテナ530の支持は、第3凸部562c及び第4凸部562dによってなされる。また、ヘリカルアンテナ530の第1端部534は、支持部520の第3係合部564(凹部)に係合する。
【0063】
本実施形態において、第4アンテナ500は、第3アンテナ400よりも、アンテナ装置10の前方に位置している。ただし、第3アンテナ400が第4アンテナ500よりもアンテナ装置10の前方に位置していてもよい。すなわち、第3アンテナ400及び第4アンテナ500の位置関係は、本実施形態における第3アンテナ400及び第4アンテナ500の位置関係と逆であってもよい。また、本実施形態において、第4アンテナ500は、第3アンテナ400よりも第2方向Yの正方向側(右側)にずれて位置しているが、第2方向Yの負方向側(左側)にずれて位置していてもよいし、第4アンテナ500及び第3アンテナ400が第1方向Xに沿った直線上に位置していてもよい。
【0064】
図6は、図5の変形例を示す図である。図6に示す第4アンテナ500は、以下の点を除いて、図5に示した第4アンテナ500と同様である。
【0065】
ヘリカルアンテナ530の巻き部532は、支持部520に巻き付けられている。これによって、ヘリカルアンテナ530は、水平方向から斜めに傾けられている。支持部520は、柱形状、具体的には、円柱形状を有している。支持部520は、例えば、中空の樹脂や中実の樹脂で形成されている。支持部520の底面522は、第1底面部分522a及び第2底面部分522bを有している。底面522の第1底面部分522aは、導電板510の第1部分512に沿っている。底面522の第2底面部分522bは、導電板510の第2部分514に沿っている。したがって、導電板510に対する支持部520の位置合わせが容易となっている。
【0066】
図6に示す例においても、支持部520を基板100に固定する固定部材(例えば、ネジ又はボルト)は、基板100の第2面104から第1面102に向けて基板100を貫通し、さらに導電板510の第1部分512の第1孔部542を貫通し、支持部520に差し込まれる。したがって、ヘリカルアンテナ530を水平方向(第1方向X及び第2方向Yの双方に沿って広がる平面に沿った方向)から斜めに安定して傾けることができる。
【0067】
本実施形態では、アンテナエレメントとしてヘリカルアンテナ530を設ける構成を説明したが、ヘリカルアンテナ530(すなわち、ヘリカル形状の放射素子を有するアンテナ)の代わりに、面状の放射素子、板状の放射素子、ミアンダ形状の放射素子、フラクタル形状の放射素子、渦巻き形状の放射素子等、様々な形状の放射素子を有するアンテナをアンテナエレメントとして設けてもよい。上記ヘリカル形状の放射素子、面状の放射素子、板状の放射素子、ミアンダ形状の放射素子、フラクタル形状の放射素子、渦巻き形状の放射素子等を有するアンテナエレメントの一部(例えば、一端)から導体を介して基板100に設けられたストリップライン(不図示)と接続されて、基板100の第5端子110e(図2)に電気的に接続される。これにより、上記形状の放射素子を有するアンテナエレメントへの給電がなされる。この場合であっても、本実施形態と同様に、同軸ケーブルを用いることなく、上記形状の放射素子を有するアンテナエレメントへ容易に給電が可能となる。
【0068】
上記形状の放射素子とストリップラインとを電気的に接続する導体は、例えば、線状導体、板状導体、面状導体、導体パターン等で構成されていてもよい。また、この導体は、アンテナエレメントの一部分であってもよい。例えば、本実施形態において、この導体は、ヘリカルアンテナ530の第2端部536にしてもよい。この場合、アンテナエレメントへの当該導体の取り付けが容易となる。
【0069】
本実施形態では、第4アンテナ500において、第3方向Zの正方向に向かって、地板600、基板100、導電板510、支持部520、ヘリカルアンテナ530の順に配置されているが、異なる配置順であってもよい。例えば、地板600、基板100、支持部520、導電板510、ヘリカルアンテナ530の順に配置されていてもよい。この場合、基板100に設けられた支持部520は、導電板510及びヘリカルアンテナ530を保持する形状となる。例えば、導電板510の支持部520と対向する部分に貫通孔を設け、支持部520の導電板510と対向する部分に凸部を設けることにより、導電板510に設けられた貫通孔に支持部520に設けられた凸部が貫通することによって、導電板510及び支持部520とが係合する。また、支持部520の凸部がヘリカルアンテナ530の一部と係合する構成とすることにより、支持部520がヘリカルアンテナ530を支持することになる。あるいは、ヘリカルアンテナ530が上記板状の放射素子、面状の放射素子等を有するアンテナエレメントであれば、放射素子を含むアンテナの少なくとも一部に孔部を設け、支持部520の凸部がアンテナの一部に設けられた孔部に貫通する構成とすることで、支持部520がアンテナを支持することになる。なお、支持部520と基板100とは固定部材(例えば、ネジ又はボルト)等の様々な手法で固定される。このような構成であっても、上述したように、高周波において、導電板510と地板600とは容量結合によって、あたかも導通するような構成であるから、本実施形態と同様の作用効果を奏することになる。
【0070】
本実施形態において、導電板510及び地板600は、物理的にも電気的にも浮いた構成を説明したが、導電板510と地板600とを互いの金属部分を直接接続する、すなわち、ネジやボルト等による固定、あるいは、ハンダ付けや溶接等による固定を行い、直接導通させる構成としても良い。この場合、ヘリカルアンテナ530の取り付け高さを調整し、ヘリカルアンテナ530の指向性を調整することが可能である。
【0071】
本実施形態において、第1係合部552aが第3方向Zの正方向に向けて折り曲げられた形状を説明したが、反対に、第3方向Zの負方向に向けて折り曲げられた形状であってもよく、第1係合部552aが基板100に設けられた孔を貫通し(第1係合部552aが基板に設けられた孔に差し込まれ)、固定される構成であってもよい。また、導電板510の第1部分512が第2部分514よりも第1方向Xの距離を短くしてもよい。このような場合であっても、基板100と導電板510とが固定され、ヘリカルアンテナ530を安定して第2の所定角度を保って傾斜させることができる。
【0072】
図7は、図1の変形例を示す図である。図7に示すアンテナ装置10は、以下の点を除いて、図1に示したアンテナ装置10と同様である。
【0073】
第4アンテナ500は、図1に示したヘリカルアンテナ530を含む構造ではなく、パッチアンテナであってもよい。図7に示す例において、第4アンテナ500は、ベース572及び放射素子574を有している。ベース572は、所定の側(第1方向Xの正方向の側、すなわち、第4アンテナ500の前側)に基板100の第1面102に対して第1の所定角度傾斜している。言い換えると、ベース572の法線は、基板100の第1面102の法線に対して第1の所定角度だけ傾いている。放射素子574は、ベース572上に位置している。ベース572は基板で構成されていても、金属板で構成されていてもよい。
【0074】
以上、図面を参照して本発明の実施形態及び変形例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0075】
例えば、本実施形態において、第4アンテナ500は、電話用のメインアンテナ(第1アンテナ200)と、電話用のサブアンテナ(第2アンテナ300)と、GNSS用のアンテナ(第3アンテナ400)と、一緒になって、基板100に設けられている。しかしながら、第4アンテナ500は、例えば、単独で基板100に設けられてもよいし、又は本実施形態で例示したアンテナの種類と異なる種類のアンテナと一緒になって基板100に設けられてもよい。
【0076】
本実施形態において、第1アンテナ200及び第2アンテナ300を基板100上に導電パターンを設けることで構成しているが、例えば板金等の導体によって立体的に構成されていてもよい。
【0077】
本明細書によれば、以下の態様が提供される。
(態様1-1)
第1面を有する基板と、
前記基板の前記第1面側に設けられた導電板と、
前記導電板上に設けられたアンテナエレメントと、
を備え、
前記導電板は、前記基板の前記第1面に沿った第1部分と、前記基板の前記第1面に対して第1の所定角度傾斜した第2部分と、を有し、
前記アンテナエレメントは、前記基板の前記第1面から前記導電板の前記第2部分が傾斜されている側に向かって、前記基板の前記第1面に対して第2の所定角度傾斜して設けられる、アンテナ装置である。
態様1-1によれば、アンテナエレメントを基板に対して斜めに安定して傾けることができる。
(態様1-2)
前記基板を保持する地板をさらに備え、
前記導電板は、前記地板から電気的に浮遊している、態様1-1に記載のアンテナ装置である。
態様1-2によれば、導電板と地板との取り付けを容易にすることができる。
(態様1-3)
前記アンテナエレメントが前記基板に導体を介して接続される、態様1-1又は1-2に記載のアンテナ装置である。
態様1-3によれば、アンテナエレメントへ容易に給電することができる。
(態様1-4)
前記導体は前記アンテナエレメントの一部である、態様1-3に記載のアンテナ装置である。
態様1-4によれば、アンテナエレメントへの導体の取り付けを容易にすることができる。
(態様1-5)
前記アンテナエレメントは、ヘリカル形状、面状、板状、ミアンダ形状、フラクタル形状、及び渦巻き形状のうちの少なくとも1つの形状の放射素子を有する、態様1-1から1-4のいずれか一に記載のアンテナ装置である。
態様1-5によれば、ヘリカル形状、面状、板状、ミアンダ形状、フラクタル形状、及び渦巻き形状のうちの少なくとも1つの形状の放射素子を有するアンテナエレメント基板に対して斜めに安定して傾けることができる。
(態様1-6)
前記導電板のうち前記第1部分と前記第2部分との間の部分は、折り曲げられている、態様1-1から1-5のいずれか一に記載のアンテナ装置である。
態様1-6によれば、導電板の製造を容易にすることができる。
(態様1-7)
前記アンテナエレメントを支持する支持部をさらに備え、
前記支持部は、前記基板の前記第1面から前記第1の所定角度傾斜する部分を有する、態様1-1から1-6のいずれか一に記載のアンテナ装置である。
態様1-7によれば、導電板の第2部分に対する支持部の位置合わせを容易にすることができる。
(態様1-8)
前記支持部の底面は、前記導電板の前記第1部分に沿った第1底面部分と、前記導電板の前記第2部分に沿った第2底面部分と、を有する、態様1-7に記載のアンテナ装置である。
態様1-8によれば、導電板の第1部分及び第2部分に対する支持部の位置合わせを容易にすることができる。
(態様1-9)
前記導電板は、第1係合部を有し、
前記支持部は、前記導電板の前記第1係合部と係合可能な第2係合部を有する、態様1-7又は1-8に記載のアンテナ装置である。
態様1-9によれば、アンテナエレメントの取り付け作業を簡易にすることができる。
(態様1-10)
前記導電板の前記第1部分は、前記支持部を前記基板に固定する固定部材又は前記支持部を前記基板に対して位置合わせするガイド部材が通過可能な孔部を有する、態様1-7から1-9のいずれか一に記載のアンテナ装置である。
態様1-10によれば、固定部材によって支持部を基板に安定して固定することができ、ガイド部材によって支持部を基板に対して安定して位置合わせすることができる。
(態様1-11)
前記アンテナエレメントは、ETC用のアンテナである、態様1-1から1-10のいずれか一に記載のアンテナ装置である。
態様1-11によれば、ETC用のアンテナを基板に対して斜めに安定して傾けることができる。
(態様2-1)
第1面を有する基板と、
前記基板に設けられ、電波の送受信を行う第1アンテナと、
前記基板に設けられ、電波の受信を行う第2アンテナと、
前記基板の前記第1面上に設けられた第3アンテナと、
を備え、
前記第3アンテナの中心点は、前記第1アンテナの前記第2アンテナから最も離れた端部と、前記第2アンテナの前記第1アンテナから最も離れた端部と、を結んだ線の中心を通る中心線に対して、前記第2アンテナの前記第1アンテナから最も離れた前記端部が位置する側と同じ側に位置する、アンテナ装置である。
態様2-1によれば、第1アンテナと第2アンテナとの間に位置する第3アンテナの放射指向性を良好にすることができる。
(態様2-2)
第1面を有する基板と、
前記基板に設けられ、電波の送受信を行う第1アンテナと、
前記基板に設けられ、電波の受信を行う第2アンテナと、
前記基板の前記第1面上に設けられた第3アンテナと、
を備え、
前記第3アンテナの中心点は、前記基板の前記第1面の中心線に対して、前記第2アンテナの少なくとも一部分が位置する側と同じ側に位置する、アンテナ装置である。
態様2-2によれば、第1アンテナと第2アンテナとの間に位置する第3アンテナの放射指向性を良好にすることができる。
(態様2-3)
前記第1アンテナは第1導電パターンを有し、
前記第2アンテナは第2導電パターンを有する、態様2-1又は2-2に記載のアンテナ装置である。
態様2-3によれば、第3アンテナにおける天頂方向の放射指向性が第1アンテナ又は第2アンテナによって受ける影響を低減することができる
(態様2-4)
前記第1アンテナは、主部と、前記主部から延伸する延伸部と、前記延伸部から分岐した少なくとも1つの分岐部と、を有する、態様2-1から2-3までのいずれか一に記載のアンテナ装置である。
態様2-4によれば、動作帯域を広帯域化することができる。
(態様2-5)
前記基板を保持する地板をさらに備え、
前記主部の少なくとも一部分は、前記地板と重なっており、
前記少なくとも1つの分岐部は、前記地板と重なっていない、態様2-4に記載のアンテナ装置である。
態様2-5によれば、アンテナ装置の小型化を達成しながらも、第1アンテナの所望の特性を実現する。
(態様2-6)
前記第1アンテナは、前記主部から延伸し、グランドに接続する短絡部をさらに有する、態様2-4又は2-5に記載のアンテナ装置である。
態様2-6によれば、第1アンテナの放射効率を向上させることができる。
(態様2-7)
前記第1アンテナは、電話用のアンテナであり、
前記第2アンテナは、電話用のアンテナであり、
前記第3アンテナは、GNSS用のアンテナである、態様2-1から2-6までのいずれか一に記載のアンテナ装置である。
態様2-7によれば、電話用の2つのアンテナの間に位置するGNSS用のアンテナの放射指向性の天頂方向からの傾きを低減することができ、GNSS用の放射指向性を良好にすることができる。
【符号の説明】
【0078】
10 アンテナ装置
100 基板
102 第1面
104 第2面
110a 第1端子
110b 第2端子
110c 第3端子
110d 第4端子
110e 第5端子
120a 第1配線
120b 第2配線
200 第1アンテナ
202 第1導電パターン
210 主部
220 第1延伸部
230 分岐部
240 短絡部
300 第2アンテナ
302 第2導電パターン
310 第2延伸部
400 第3アンテナ
402 第1給電点
404 第2給電点
500 第4アンテナ
510 導電板
512 第1部分
514 第2部分
520 支持部
522 底面
522a 第1底面部分
522b 第2底面部分
530 ヘリカルアンテナ
532 巻き部
534 第1端部
536 第2端部
542 第1孔部
544 第2孔部
552 第1係合部
552a 第1係合部
552b 第1係合部
554 第2係合部
554a 第2係合部
554b 第2係合部
562a 第1凸部
562b 第2凸部
562c 第3凸部
562d 第4凸部
564 第3係合部
572 ベース
574 放射素子
600 地板
602 第3面
604 第4面
610 切欠き
620 開口
CL 中心線
CP 中心点
EP1 端部
EP2 端部
ER1 端領域
ER2 端領域
L 線
X 第1方向
Y 第2方向
Z 第3方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7