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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】車両の電源管理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20240117BHJP
   B60R 16/03 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
H02M3/155 H
B60R16/03 S
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2019198530
(22)【出願日】2019-10-31
(65)【公開番号】P2020191773
(43)【公開日】2020-11-26
【審査請求日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】10-2019-0059205
(32)【優先日】2019-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】512288787
【氏名又は名称】ユラ コーポレーション カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朴,相 ウク
(72)【発明者】
【氏名】丁,チャン 榮
(72)【発明者】
【氏名】金,相 然
【審査官】柳下 勝幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-162702(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0135436(US,A1)
【文献】米国特許第05530946(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0267111(US,A1)
【文献】特開2013-074741(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/155
B60R 16/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積制御装置と低電圧DC-DCコンバータ機能を統合した電源管理装置であって、
アイドルモード信号に対応して入力電源をバイパスさせるバイパス経路を制御するか、または前記入力電源をブースティングするブースティング経路を制御するプロセッサと、
駆動信号に応じて前記入力電源をブースティングし出力電源を生成するブースティング部と、
前記プロセッサの出力に対応してブーストモード時に前記ブースティング部を動作させるための電源を選択的に供給する制御回路と、
前記制御回路の出力に対応して前記駆動信号のデューティーを制御するパルス幅制御回路と、を含み、
前記制御回路は、
前記プロセッサから印加される制御信号に対応して選択的に動作する駆動制御部と、
前記駆動制御部の出力に応じて駆動され出力電圧に対応するブースト電圧を選択的に供給する駆動部と、
前記ブースト電圧を抵抗分配し分配電圧を生成する抵抗分配部と、
前記制御回路のフェイルモードに対応して、前記ブースト電圧の供給可否を選択的に制御する電源遮断部と、を含むことを特徴とする車両の電源管理装置。
【請求項2】
前記プロセッサ、前記ブースティング部、前記制御回路及び前記パルス幅制御回路は、統合されたモジュール形態に具現されることを特徴とする請求項1に記載の車両の電源管理装置。
【請求項3】
前記入力電源と前記出力電源を選択的に連結するバイパススイッチと、
前記プロセッサの制御に応じて前記バイパススイッチの連結を選択的に制御するスイッチング部とをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の車両の電源管理装置。
【請求項4】
前記パルス幅制御回路と前記パルス幅制御回路の出力に応じて前記駆動信号を生成する前記駆動部と、
前記駆動部の出力に対応して前記ブースティング部の動作を選択的に制御するブースト制御部とをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の車両の電源管理装置。
【請求項5】
前記バイパス経路と前記ブースティング経路は、互いに相補的に動作することを特徴とする請求項1に記載の車両の電源管理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記アイドルモード信号の非活性化時に前記バイパス経路を形成するためのバイパスイネーブル信号を活性化させ、前記アイドルモード信号の活性化時に前記ブースティング経路を形成するための制御信号を活性化させることを特徴とする請求項1に記載の車両の電源管理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記アイドルモード信号が活性化され前記入力電源が一定電圧未満の場合、前記バイパス経路を遮断し前記ブーストモードに進入することを特徴とする請求項6に記載の車両の電源管理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記ブーストモード時に前記入力電源が一定電圧以上の場合、前記制御信号を非活性化させ前記ブースティング経路を遮断することを特徴とする請求項6に記載の車両の電源管理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記入力電源が一定電圧以下の状態が一定時間以上経過した場合、前記ブースティング経路を遮断し前記バイパス経路を形成することを特徴とする請求項6に記載の車両の電源管理装置。
【請求項10】
前記ブースティング部は、
前記入力電源の印加端と前記出力電源の出力端との間に直列連結された複数のインダクタと、
前記複数のインダクタの各連結端と接地電圧端との間に連結された複数のキャパシタとを含むことを特徴とする請求項1に記載の車両の電源管理装置。
【請求項11】
源遮断部は、
車両のスリープモードでイグニッション信号によってターンオン状態になり、前記パルス幅制御回路に供給される前記ブースト電圧を遮断することを特徴とする請求項に記載の車両の電源管理装置。
【請求項12】
前記制御回路のフェイル有無を感知して、前記電源遮断部をターンオンさせるための補助電源を生成する補助電源制御部をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の車両の電源管理装置。
【請求項13】
前記補助電源に応じて前記制御回路のフェイル有無を表示する警告表示部をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の車両の電源管理装置。
【請求項14】
集積制御装置と低電圧DC-DCコンバータ機能を統合した電源管理装置による電源管理方法であって、
バイパスモード時に入力電源に対応して車両の負荷に出力電源を供給する段階と、
アイドルモード信号の活性化時に前記入力電源が一定電圧未満の場合、前記バイパスモードを終了してブーストモードを活性化させる段階と、
前記入力電源が一定電圧以上の場合、前記ブーストモードを終了して前記バイパスモードを活性化させる段階とを含み、
プロセッサの出力に対応して前記ブーストモード時に前記出力電源を選択的に供給する制御回路は、駆動制御部、駆動部、抵抗分配部及び電源遮断部を含み、
前記駆動制御部は、前記プロセッサから印加される制御信号に対応して選択的に動作し、
前記駆動部は、前記駆動制御部の出力に応じて駆動され出力電圧に対応するブースト電圧を選択的に供給し、
前記抵抗分配部は、前記ブースト電圧を抵抗分配し分配電圧を生成し、
前記電源遮断部は、前記制御回路のフェイルモードに対応して、前記ブースト電圧の供給可否を選択的に制御することを特徴とする車両の電源管理方法。
【請求項15】
前記入力電源が一定電圧以下の状態が一定時間経過した場合、前記ブーストモードを終了させる段階をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の車両の電源管理方法。
【請求項16】
前記ブーストモード時に前記プロセッサのフェイルが感知される場合、ブースト電源の供給を遮断させ前記バイパスモードに進入する段階をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の車両の電源管理方法。
【請求項17】
前記プロセッサのフェイルを警告表示部に表示する段階をさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の車両の電源管理方法。
【請求項18】
前記ブーストモード時にパルス幅変調動作によって駆動信号のデューティーを制御し、前記駆動信号に対応して前記入力電源をブースティングさせる段階をさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の車両の電源管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の電源管理装置及び方法に係り、より詳しくは、統合型電源管理装置を具現して電源を効率的に管理し、車両内の空間活用度を高めることができる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に車両には、各種電気装置に供給される電源から回路を保護するためのヒューズが備えられたヒューズボックスが装着される。ところが、最近は、一般的なヒューズボックスの機能とともに、各種リレー回路及び一部電気装置の作動時間を制御できるようにマイクロコントローラー(MCU;Micro Controller Unit)を内蔵し、多機能を有したスマートジャンクションボックス(SJB;Smart Junction Box)が多く用いられる傾向にある。
そして、車両の電源を管理する電源管理装置は、バッテリーから電圧情報を受信し電源を車両内の各種負荷に供給するか遮断する。このような電源管理装置は、集積制御装置(ICU;Integrated Control Unit)であってよく、集積ゲートウェイ及び電源制御モジュール(IGPM;Integrated Gateway & Power control Module)で具現されてもよい。
【0003】
また、電源管理装置は、上記の集積制御装置、スマートジャンクションボックス以外にも低電圧DC-DCコンバータ(LDC;Low voltage DC-DC Converter)を別途に含む(例えば、特許文献1を参照)。低電圧DC-DCコンバータは、車両に供給されるバッテリー電圧が減少された場合、これを補償するために備えられる。このような低電圧DC-DCコンバータは、車両の補助席、トランク等に位置することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特願2006-327517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的とするところは、電源管理装置と低電圧DC-DCコンバータ機能を統合型に具現して、電源を効率的に管理し車両内の空間活用度を高めることができる車両の電源管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的のためになされた本発明の一実施形態による車両の電源管理装置は、アイドルモード信号に対応して入力電源をバイパスさせるバイパス経路を制御するか、または入力電源をブースティングするブースティング経路を制御するプロセッサと、駆動信号に応じて入力電源をブースティングし出力電源を生成するブースティング部と、プロセッサの出力に対応してブーストモード時にブースティング部を動作させるための電源を選択的に供給する制御回路と、制御回路の出力に対応して駆動信号のデューティーを制御するパルス幅制御回路と、を含むことを特徴とする。
【0007】
上記目的のためになされた本発明の他の実施形態による車両の電源管理方法は、バイパスモード時に入力電源に対応して車両の負荷に出力電源を供給する段階と、アイドルモード信号の活性化時に入力電源が一定電圧未満の場合、バイパスモードを終了してブーストモードを活性化させる段階と、入力電源が一定電圧以上の場合、ブーストモードを終了してバイパスモードを活性化させる段階とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施形態は、電源管理装置と低電圧DC-DCコンバータ機能を統合型に具現して、電源を効率的に管理し,重量を減少させつつ車両内の空間活用度を高めることができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態による車両の電源管理装置の概念を説明するための図である。
図2】本発明の実施形態による車両の電源管理装置に関する構成図である。
図3図2の電源管理装置に関する詳細構成図である。
図4図3の電源管理装置に関する詳細回路図である。
図5】本発明の実施形態による車両の電源管理方法に関する流れ図である。
図6】本発明の実施形態による車両の電源管理方法に関する流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付の図面を参照し本発明の実施形態に対して詳しく説明する。
但し、本発明の実施形態は、例示のためのものであり、当業者であれば、添付された特許請求範囲の技術的思想と範囲を介して多様な修正、変更、代替及び付加が可能であり、このような修正変更等は、下記の特許請求範囲に属することと見做さなければならない。
各図面の構成要素に符号を付与することに当たって、同一の構成要素に対しては出来る限り同一の符号を付与していることに留意されたい。また、本発明の実施形態の説明において、関連する公知の構成又は機能に対する具体的な説明が本発明の実施形態に対する理解の妨げになると判断された場合には、その詳細な説明は省略する。
【0011】
図1は、本発明の実施形態による車両の電源管理装置の概念を説明するための図である。
図1に示したとおり、本発明の実施形態は、集積制御装置(ICU;Integrated Control Unit)に適用されてもよく、スマートジャンクションボックス(SJB;Smart Junction Box)に適用されてもよい。
ここで、集積制御装置(ICU)は、ヘッドアップディスプレイ(HUD;Head Up Display)装置と、ナビゲーション(AVN;Audio Video Navigation)端末及び後方無線制御(RRC;Rear Remote Control)装置等を制御してよい。また、スマートジャンクションボックスは、後方のアンプ(Amplifier)等を制御してよい。
【0012】
本発明の実施形態は、集積制御装置(ICU)と低電圧DC-DCコンバータ(LDC;Low voltage DC-DC Converter)機能が統合されたモジュール形態に具現されてもよい。例えば、集積制御装置(ICU)と低電圧DC-DCコンバータ(LDC)機能が統合された電源管理装置は、車両の運転席の近くに位置することが好ましい。
他の実施形態で、スマートジャンクションボックスと低電圧DC-DCコンバータ(LDC)機能が統合されたモジュール形態に具現されてもよい。ここで、スマートジャンクションボックスは、車両の後尾に備えられたジャンクションボックス(R/J;Rear Junction box)を示してよい。例えば、スマートジャンクションボックスと低電圧DC-DCコンバータ(LDC)機能が統合された電源管理装置は、車両のトランク等に位置することができる。
このように、本発明の実施形態は、電源管理装置と低電圧DC-DCコンバータ(LDC)機能を統合型に具現して電源を効率的に管理し、車両内の空間活用度を高めることができる。
【0013】
本発明の実施形態は、電源管理装置が集積制御装置(ICU)、スマートジャンクションボックスに適用されることを一例として説明した。しかし、本発明の実施形態による電源管理装置は、ゲートウェイと統合された形態の電源管理モジュールである「集積ゲートウェイ及び電源制御モジュール(IGPM;Integrated Gateway & Power control Module)」に適用されるか、他の種類の電源管理装置に適用されてもよい。
【0014】
図2は、本発明の実施形態による車両の電源管理装置に関する構成図である。図2に示した実施形態では、電源管理装置が集積制御装置(ICU)に適用されることを一例として説明する。
図2に示したとおり、本発明の実施形態による電源管理装置100は、バッテリー10から印加される電源B_INを管理し、複数の負荷20~22に電源B_OUTを供給する。ここで、電源B_INは、常に車両に供給される電源を表す。
【0015】
そして、電源管理装置100は、イグニッションスイッチ11からイグニッション(Ignition)信号IGの入力を受ける。電源管理装置100は、イグニッション信号IGに対応して車両の全ての電装品に電源が供給される状態を感知できる。
例えば、イグニッション信号IGは、始動と運行に必要な信号を意味し、エンジン、オートミッション、ブレーキ等の動作に関する信号である。他の実施形態によれば、イグニッション信号IGは、車両運行に付随的に必要な装置の動作信号であってもよい。例えば、イグニッション信号IGは、ワイパー、空調装置、サンルーフ等の動作に関する信号である。
また、電源管理装置100は、アクセサリー電源部12から電源信号ACC_INの入力を受ける。電源管理装置100は、電源信号ACC_INに対応して電源を管理し、電源ACC_OUTを負荷23、24に提供する。
【0016】
電源管理装置100は、電源信号ACC_INに対応して運転者から要求信号があるか否かを判断できる。ここで、電源信号ACC_INは、車両搭乗客の便宜のために内蔵された機器の動作信号を意味する。例えば、電源信号ACC_INは、オーディオ、シガージャック、充電部、音声入力部、ナビゲーション端末、ディスプレイ、車両通信部、スピーカー等の機器に電源を印加するための信号に該当する。
また、電源管理装置100は、車両エンジンの動作を制御するためのエンジン制御ユニット(ECU;Engine Control Unit)25からアイドルモード信号(ISG;Idle Stop & Go)ISG_INの入力を受ける。ここで、アイドルモード信号ISG_INは、アイドルモード時に活性化される信号をいう。アイドルモードは、燃費改善のために信号待機等のような停車時に空回転中のエンジンを自動に停止させ、以後車両の発進時にエンジンを再始動させるモードを表す。電源管理装置100は、アイドルモード信号ISG_INに対応してエンジン駆動によるアイドルモードの進入可否を判断できる。
【0017】
複数の負荷20~24のうち、第1負荷20から第3負荷22は、電源管理装置100から電源B_OUTが供給される。ヒューズF1~F3は、電源管理装置100と負荷20~22の間に連結され、車両の配線を保護できる。ここで、ヒューズF1は、電源管理装置100と第1負荷20の間に連結されてもよい。ヒューズF2は、電源管理装置100と第2負荷21の間に連結されてもよい。ヒューズF3は、電源管理装置100と第3負荷22の間に連結されてもよい。
例えば、第1負荷20は、ナビゲーション端末を表すことができる。第2負荷21は、キーボード、後方無線制御装置、後席USB(Universal Serial Bus)、モニター等を表してよい。第3負荷22は、前/後席無線充電、ヘッドアップディスプレイ装置、前/後席空調コントローラー、クラスター(Cluster)、後方コーナーレーダー(Rear corner radar)等を表すことができる。
【0018】
そして、複数の負荷20~24のうち、第4負荷23から第5負荷24は、電源管理装置100から電源ACC_OUTが供給される。ヒューズF4は、電源管理装置100と第4、5負荷23、24の間に連結されることができる。
例えば、第4負荷部23は、ナビゲーション端末、キーボード、前席無線充電装置等を表してよい。そして、第5負荷部24は、後方無線制御装置、周辺モニタリング(AVM;Around View Monitoring)装置、後方モニタリング(RVM;Rear View Monitoring)装置等を表してよい。
このように、本発明の実施形態は、集積制御装置(ICU)と低電圧DC-DCコンバータ(LDC)機能を統合して一つの電源管理装置100に具現することで、既存装置に対比して各ユニットと連結されるワイヤの数量を節減できる。
【0019】
図3は、図2の電源管理装置100に関する詳細構成図である。
図3に示したとおり、電源管理装置100は、プロセッサ110、スイッチング部120、バイパススイッチ130、ブースティング部140、制御回路150、パルス幅制御回路160、駆動部170、ブースト制御部180及びスイッチング部190を含む。
プロセッサ110は、電源B_IN及びアイドルモード信号ISG_INに対応してスイッチング部120と制御回路150の動作を制御する。ここで、プロセッサ110は、中央処理装置(CPU、Central Processing Unit)、マイクロコントローラーユニット(MCU、Micro Controller Unit)、マイコン(Micom、Micro Processor)、アプリケーションプロセッサ(AP、Application Processor)、電子制御ユニット(ECU、Electronic Controlling Unit)及び/又は各種演算処理及び制御信号の生成が可能な他の電子装置等を含んで構成される。
【0020】
プロセッサ110は、AD端子を介して電源B_INが印加される。そして、プロセッサ110は、データを入出力するGPIO(General Purpose Input Output)端子を介してアイドルモード信号ISG_INが入出力される。プロセッサ110は、GPIO端子を介して制御回路150に制御信号を出力する。
プロセッサ110は、アイドルモード信号ISG_INが非活性化状態の場合(ISGモード未進入時)、スイッチング部120を制御してバイパス経路P1が形成されるように制御する。一方で、プロセッサ110は、アイドルモード信号ISG_INが活性化状態の場合(ISGモード進入時)、ブーストモードを行う。
【0021】
プロセッサ110は、ブーストモード時にバイパス経路P1を遮断し、ブースト経路P2が形成されるようにする。プロセッサ110は、入力される電源B_INが特定電圧以上に到逹した場合、ブーストモードを終了する。
スイッチング部120は、プロセッサ110の制御に応じてバイパススイッチ130の動作可否を制御する。例えば、スイッチング部120は、バイパスモード時にアイドルモード信号ISG_INが非活性化状態の場合、バイパススイッチ130を連結させるためのスイッチング信号を生成する。一方、スイッチング部120は、ブーストモード時にアイドルモード信号ISG_INが活性化状態の場合、バイパススイッチ130を遮断させるためのスイッチング信号を生成する。
【0022】
バイパススイッチ130は、スイッチング部120のスイッチング信号に応じてバイパス経路P1を選択的に制御する。例えば、バイパススイッチ130は、アイドルモード信号ISG_INが非活性化状態の場合、スイッチング部120のスイッチング信号に対応してバイパス経路P1が形成されるようにする。バイパス経路P1が形成される場合、入力される電源B_INがそのまま電源B_OUTに供給される。一方、バイパススイッチ130は、アイドルモード信号ISG_INが活性化状態の場合、スイッチング部120のスイッチング信号に対応してバイパス経路P1が遮断されるようにする。
ブースティング部140は、ブーストモード時にブースト制御部180の制御に応じて電源B_INの電圧レベルをブースティングする。これにより、ブースティング部140は、電源B_INが電圧降下された場合、電圧レベルをブースティングさせ電源B_OUTを特定レベル以上の電圧で供給する。
【0023】
制御回路150は、ブーストモード時にプロセッサ110から印加される制御信号とアイドルモード信号ISG_INに対応して出力電源B_OUTを選択的に供給する。制御回路150は、ブーストモード時にP3経路を形成しパルス幅制御回路160と駆動部170に電源を正常に供給できる。一方、制御回路150は、バイパスモード時にP3経路を遮断しパルス幅制御回路160と駆動部170に電源が供給されることを遮断できる。
制御回路150は、ブーストモード動作時にプロセッサ110でフェイルが発生する場合、フェイルセーフ(Fail-Safety)機能を行う。ここで、制御回路150は、プロセッサ110の制御ポートで出力信号が一定時間印加されないか、出力信号が一定時間以上持続的に出力される場合、プロセッサ110がフェイルされたと判断してよい。
【0024】
バイパスモードとブーストモードは、互いに相補的に活性化される。言い換えれば、バイパス経路P1とブースト経路P2は、同時に活性化されることができない。このため、バイパスモードの進入時にブーストモードが終了されなければならない。
しかし、プロセッサ110でショート又はフェイルが発生した場合、プロセッサ110が未駆動してブーストモードで動作し続けるエラーが発生し得る。このような場合、過度なブースティング動作によってブースティング部140内部の素子が破損され得る。これにより、制御回路150は、プロセッサ110でフェイルが発生した場合、パルス幅制御回路160と駆動部170に供給される電源を遮断しブースティング部140の素子を保護する。
【0025】
また、制御回路150は、車両の始動がオフされるスリープ(Sleep)モード時にパルス幅制御回路160と駆動部170に供給される電源を遮断し暗電流を低減させることができる。例えば、制御回路150は、イグニッション信号IGが一定時間の間非活性化状態の場合、スリープ(Sleep)モードと判断しパルス幅制御回路160と駆動部170に供給される電源を遮断してよい。
パルス幅制御回路160は、制御回路150の制御に応じてパルス幅変調(PWM;Pulse Width Modulation)動作を行い、駆動制御信号を生成する。パルス幅制御回路160は、駆動部170に提供される駆動制御信号のデューティーを制御し、駆動制御信号のパルスを安定的に生成してよい。
【0026】
駆動部170は、パルス幅制御回路160の駆動制御信号に対応して制御回路150の電圧をブースト制御部180に提供する。ブースト制御部180は、駆動部170の出力に対応してブースティング部140のブースティング動作を制御する。
スイッチング部190は、アクセサリー電源部12から電源信号ACC_INの入力を受ける。そして、スイッチング部190は、電源信号ACC_INの入力時に電源ACC_OUTを負荷23、24に提供する。スイッチング部190で出力される電源ACC_OUTは、電源B_OUTレベルに対応して調節されてもよい。
【0027】
図4は、図3の電源管理装置100に関する詳細回路図である。
図4に示したとおり、プロセッサ110は、抵抗R1を介して電源B_IN印加端と連結される。そして、抵抗R2は、抵抗R1と並列連結される。プロセッサ110は、GPIO端子を介してアイドルモード信号ISG_INが印加される。そして、プロセッサ110は、GPIO端子を介して制御回路150に制御信号ENを出力する。
プロセッサ110は、アイドルモード信号ISG_INが非活性化状態の場合、バイパスモードと判断しバイパスイネーブル信号BYPASS_ENを活性化させる。一方、プロセッサ110は、アイドルモード信号ISG_INが活性化状態の場合、ブーストモードと判断し制御信号ENを活性化させる。
【0028】
例えば、プロセッサ110は、バイパスモード時にバイパス経路P1を制御するためのバイパスイネーブル信号BYPASS_ENを活性化させスイッチング部120に出力する。一方、プロセッサ110は、ブーストモード時にブースト経路P2を制御するための制御信号ENを活性化させ制御回路150に出力する。
スイッチング部120は、抵抗R3を介してプロセッサ110と連結される。スイッチング部120は、バイパスイネーブル信号BYPASS_ENに応じて選択的にターンオン状態になる。
【0029】
このようなスイッチング部120は、NPNタイプのバイポーラジャンクショントランジスタT1を含んでよい。トランジスタT1は、抵抗R4と接地電圧端との間に連結されベース端子が抵抗R3と連結される。
スイッチング部120は、バイパスモード時にターンオン状態になってバイパススイッチ130を連結させるためのスイッチング信号を生成する。一方、スイッチング部120は、ブーストモード時にターンオフ状態になってバイパススイッチ130を遮断させるためのスイッチング信号を生成する。
【0030】
バイパススイッチ130は、スイッチング部120のスイッチング信号に応じて選択的にターンオン状態になりバイパス経路P1を制御する。バイパススイッチ130は、抵抗R4を介してスイッチング部120と連結される。
このようなバイパススイッチ130は、PMOSタイプの電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor;FET)T2と、ダイオードD1を含んでよい。ここで、トランジスタT1は、電源B_INの入力端と電源B_OUTの出力端との間に連結されゲート端子を介してスイッチング部120の出力が印加される。そして、ダイオードD1は、トランジスタT1と並列連結される。
【0031】
バイパススイッチ130は、バイパスモード時にスイッチング部120のスイッチング信号に応じてターンオン状態になりバイパス経路P1を連結させる。バイパス経路P1が形成される場合、電源B_INが電源B_OUTにバイパスされる。一方、バイパススイッチ130は、ブーストモード時にスイッチング部120のスイッチング信号に応じてターンオフ状態になりバイパス経路P1を遮断する。
ブースティング部140は、ブーストモード時にブースト制御部180の制御に応じて動作し電源B_INを一定電圧レベルまでブースティングさせる。このようなブースティング部140は、複数のインダクタL1~L3、複数のキャパシタC1~C3及びダイオードD2を含む。
【0032】
ここで、複数のインダクタL1~L3は、電源B_INの入力端と電源B_OUTの出力端との間に直列連結されブースト経路P2が形成される。そして、複数のキャパシタC1~C3は、複数のインダクタL1~L3の各連結端と接地電圧端との間に連結される。複数のキャパシタC1~C3は、ブースト経路P2上のブースティングされた電圧を平滑する。ダイオードD2は、インダクタL2とインダクタL3の間に連結されブースト経路P2上に印加される電圧を整流する。
そして、制御回路150は、駆動制御部151、駆動部152、抵抗分配部153及び電源遮断部154を含む。
ここで、駆動制御部151は、ブーストモード時に制御信号ENに応じて選択的に動作する。駆動制御部151は、抵抗R6を介して駆動部152と連結されてもよい。
【0033】
駆動制御部151は、NPNタイプのバイポーラジャンクショントランジスタT3を含んでよい。トランジスタT3は、抵抗R6と接地電圧端との間に連結されベース端子を介して制御信号ENが印加される。
例えば、駆動制御部151は、制御信号ENの活性化時にターンオン状態になって、駆動部152を駆動させるための信号を生成する。一方、駆動制御部151は、制御信号ENの非活性化時にターンオフ状態になって、駆動部152が動作しないようにする。
【0034】
駆動部152は、駆動制御部151の出力に対応して選択的に駆動される。駆動部152の入力端子は、抵抗R7と連結されてもよい。そして、駆動部152は、抵抗R8を介してブースト電圧BOOST_VCCを出力する。
このような駆動部152は、PMOSタイプの電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor;FET)T4を含んでよい。トランジスタT4は、電源B_OUT出力端と抵抗分配部153との間に連結されゲート端子が抵抗R6と連結される。
【0035】
例えば、駆動部152は、駆動制御部151の出力が活性化されればターンオン状態になり、電源B_OUTに対応するブースト電圧BOOST_VCCを供給する。一方、駆動部152は、駆動制御部151の出力が非活性化されればターンオフ状態になる。これにより、駆動制御部151は、ブースト電圧BOOST_VCCの供給を中断し暗電流を低減させることができる。
抵抗分配部153は、ブースト電圧BOOST_VCCを抵抗分配し分配電圧BOOST_FBを生成する。このような抵抗分配部153は、抵抗R9、R10を含む。抵抗分配部153は、抵抗R9、R10の抵抗分配値に対応する分配電圧BOOST_FBを生成する。
電源遮断部154は、イグニッション信号IGによって選択的に駆動されブースト電圧BOOST_VCCを選択的に供給する。このような電源遮断部154は、抵抗R11を介してイグニッション信号IGの入力を受ける。
【0036】
電源遮断部154は、NPNタイプのバイポーラジャンクショントランジスタT5を含んでよい。トランジスタT5は、ブースト電圧BOOST_VCCの出力端と接地電圧端との間に連結されベース端子を介してイグニッション信号IGが印加される。
例えば、電源遮断部154は、車両のスリープモードでイグニッション信号IGの活性化時にターンオン状態になる。そうなれば、電源遮断部154は、ブースト電圧BOOST_VCCを接地電圧レベルにプルダウン駆動する。これにより、電源遮断部154は、スリープモードでパルス幅制御回路160と駆動部170に供給される電源を遮断しフェイルセーフ機能を行うことができる。
【0037】
一方、電源遮断部154は、イグニッション信号IGの非活性化時にターンオフ状態になる。これにより、パルス幅制御回路160と駆動部170にブースト電圧BOOST_VCCが正常に供給されることができる。
パルス幅制御回路160は、ブースト電圧BOOST_VCCに応じてパルス幅変調動作を行う。パルス幅制御回路160は、分配電圧BOOST_FBに対応して電源B_OUTが一定電圧(例えば、12V)に昇圧されるまでパルス幅制御動作を行う。
駆動部170は、パルス幅制御回路160の駆動制御信号に対応してブースト電圧BOOST_VCCをブースト制御部180に選択的に供給する。そして、ブースト制御部180は、駆動部170の出力に対応してブースティング部140のブースティング動作を制御する。
【0038】
このようなブースト制御部180は、NMOSタイプの電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor、FET)T6を含んでよい。トランジスタT6は、ブースト制御部180と接地電圧端との間に連結されゲート端子が駆動部170と連結される。
例えば、ブースト制御部180は、駆動部170の出力信号に応じてターンオン状態になりブースティング部140が活性化されるように制御してよい。一方、ブースト制御部180は、駆動部170の出力信号に応じてターンオフ状態になりブースティング部140が非活性化されるように制御する。
また、補助電源制御部200は、車両の各ユニットに補助電源IGN2を供給する。すなわち、電源管理装置は、車両の電源を分配するかランプに常時電源を提供する。
【0039】
ところが、電源管理装置にエラーが発生した場合は、ランプを駆動できない。このため、補助電源制御部200は、プロセッサ110がフェイルされた場合、これを感知して補助電源IGN2をランプに供給する。
補助電源制御部200は、プロセッサ110の出力信号を感知して特定時間の間ポートで出力される信号がないか、特定時間以上出力信号が出力され続ける場合、プロセッサ110がフェイルモードと判断する。これにより、補助電源制御部200は、プロセッサ110のフェイル時に電源遮断部154に補助電源IGN2を供給し電源遮断部154がターンオフ状態になるよう制御することが好ましい。
【0040】
補助電源制御部200は、ウォッチドッグ(Watchdog)タイマーのリセット動作時に補助電源IGN2を供給してよい。ここで、ウォッチドッグは、プロセッサ110が誤作動して無限ルーチンに陥ることを防止するために決まった時間にタイマーをリセットすることを示す。
すなわち、補助電源制御部200は、ウォッチドッグ回路のウォッチドッグタイマーを介してプロセッサ110の正常動作可否を感知する。そして、補助電源制御部200は、プロセッサ110がリセットされる場合、ブーストモードを強制終了させるために補助電源IGN2を制御回路150に提供する。
【0041】
また、補助電源制御部200は、警告表示部210に補助電源IGN2を供給しプロセッサ110のフェイルを知らせる警告信号を表示してよい。例えば、プロセッサ110のフェイル時に警告表示部210に『ISGモード進入が不可能です。(近くの整備所に行って下さい)』という文句を表示し、運転者がプロセッサ110がフェイルされたことを認知できるようにする。ここで、警告表示部210は、エラー情報を車両のディスプレイ装置を介して運転者に表示するクラスター(Cluster)を含むことができる。実施形態により、警告表示部210は、補助電源制御部200とCAN通信を介して警告信号を表示してもよい。
【0042】
図5は、図2の電源管理装置100に関する正常動作を説明するための流れ図である。
図5の流れ図に示したとおり、プロセッサ110は、アイドルモード信号ISG_INが非活性化状態の場合、バイパスイネーブル信号BYPASS_ENを活性化させる(段階S1)。そうすれば、バイパスモードに進入しスイッチング部120とバイパススイッチ130がターンオン状態になる。これにより、バイパス経路P1に応じて電源B_INがバイパスされそれぞれの負荷20~24に電源B_OUTが供給される(段階S2)。
【0043】
次に、プロセッサ110は、アイドルモード信号ISG_INが活性化状態に入力されるかを判断する。そして、プロセッサ110は、入力される電源B_INが一定電圧(例えば、12V)未満なのかを(電圧降下状態なのかを)判断する(段階S3)。
もし、アイドルモード信号ISG_INが活性化状態で、電源B_INが一定電圧(例えば、12V)未満の場合、プロセッサ110は、バイパスイネーブル信号BYPASS_ENを非活性化させバイパスモードを終了する(段階S4)。
次いで、プロセッサ110は、イネーブル信号ENを活性化させブーストモードに進入する(段階S5)。制御回路150は、イネーブル信号ENに対応してブースト電圧BOOST_VCCと分配電圧BOOST_FBを生成する(段階S6)。
【0044】
次に、パルス幅制御回路160は、ブースト電圧BOOST_VCCと分配電圧BOOST_FBによってパルス幅変調動作を行う。そして、ブースティング部140は、ブーストモード時に駆動部170とブースト制御部180によってブースティング動作を行う(段階S7)。
パルス幅制御回路160は、電源B_INが一定電圧(例えば、12V)に昇圧されるまでパルス幅制御動作を行う。パルス幅制御回路160と駆動部170に応じてブースティング部140が動作すれば、電源B_INがブースティングされブースティングされた電源B_OUTが出力される。
【0045】
次いで、プロセッサ110は、電源B_INのレベルが一定電圧(例えば、12V)以上か否かを判断する(段階S8)。もし、電源B_INのレベルが一定電圧以上ではない場合、一定時間(例えば、1秒)が経過したか否かを判断する(段階S9)。
段階S9において一定時間が経過しない場合、段階S5に再び進入しブーストモード活性化段階を維持する。一方、段階S8において電源B_INが一定電圧以上であるか、または,段階S9において電源B_INが一定電圧未満であるが一定時間が経過した場合、ブーストモードを終了する(段階S10)。
プロセッサ110は、電源B_INが一定電圧以上の場合、イネーブル信号ENを非活性化させる。これにより、制御回路150の動作が終了されブースト電圧BOOST_VCCと分配電圧BOOST_FBがパルス幅制御回路160と駆動部170にこれ以上供給されなくなる。以後、再びバイパスモードに進入しそれぞれの負荷20~24に電源B_OUTが供給される(段階S11)。
【0046】
図6は、図2の電源管理装置100に関する非正常動作を説明するための流れ図である。図6の実施形態において、段階S20から段階S26までは、図5の段階S1~S7と同一であるため重複の説明は省略する。
図6の流れ図に示したとおり、補助電源制御部200は、プロセッサ110がフェイルモード状態か否かを判断する(段階S27)。もし、プロセッサ110がフェイルモードではない場合、プロセッサ110は、電源B_INが一定電圧(例えば、12V)以上か否かを判断する(段階S28)。プロセッサ110は、電源B_INが一定電圧以上ではない場合、一定時間が経過したか否かを判断する(段階S29)。
【0047】
段階S29において一定時間が経過しない場合、段階S24に再び進入しブーストモード活性化段階を維持する。一方、段階S28において電源B_INが一定電圧以上であり、段階S29において電源B_INが一定電圧未満であるが一定時間が経過した場合、ブーストモードを終了する(段階S30)。以後、再びバイパスモードに進入しそれぞれの負荷20~24に電源B_OUTが再び供給される(段階S31)。
【0048】
段階S27においてブーストモード時にプロセッサ110でペイルが発生した場合、イネーブル信号ENが一定時間以上連続して活性化状態を維持してよい。このような場合、ブースト電圧BOOST_VCCと分配電圧BOOST_FBがパルス幅制御回路160と駆動部170に連続して供給され、ブースティング部140の素子が破損されることがある。
これにより、段階S27においてプロセッサ110がフェイルモードの場合、補助電源制御部200は、補助電源IGN2を活性化させる。その結果、電源遮断部154が動作するようになり制御回路150の動作が終了する。そうすれば、ブースト電圧BOOST_VCCと分配電圧BOOST_FBがパルス幅制御回路160と駆動部170にこれ以上供給されなくなる(段階S32)。また、補助電源制御部200は、警告表示部210に補助電源IGN2を供給しプロセッサ110のフィエルを知らせる警告信号を表示する(段階S33)。
【0049】
本発明が属する技術分野の当業者は、本発明がその技術的思想や必須的特徴を変更せずに他の具体的な形態で実施され得るため、上記した実施形態は全ての面において例示的なものであり、限定的ではないものとして理解しなければならない。本発明の範囲は、詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって決定されるものであり、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその等価概念から導出される全ての変更又は変形された形態は、本発明の範囲に含まれるものとして解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0050】
10:バッテリー
11:イグニッションスイッチ
12:アクセサリー電源部
20:第1負荷
21:第2負荷
22:第3負荷
23:第4負荷
24:第5負荷
25:エンジン制御ユニット(ECU;Engine Control Unit)
100:電源管理装置
110:プロセッサ
120:スイッチング部
130:バイパススイッチ
140:ブースティング部
150:制御回路
151:駆動制御部
152:駆動部
153:抵抗分配部
154:電源遮断部
160:パルス幅制御回路
170:駆動部
180:ブースト制御部
190:スイッチング部
200:補助電源制御部
210:警告表示部
ACC_IN:電源信号
ACC_OUT:(出力)電源(信号)
AVN:ナビゲーション(Audio Video Navigation)
B_IN:(入力)電源
B_OUT:(出力)電源
BOOST_FB:分配電圧
BOOST_VCC:ブースト電圧
C1~C3:キャパシタ
D1,D2:ダイオード
EN:イネーブル信号、制御信号
F1~F4:ヒューズ
HUD:ヘッドアップディスプレイ(Head Up Display)
ICU:集積制御装置(Integrated Control Unit)
IG:イグニッション(Ignition)信号
IGN2:補助電源
IGPM:電源制御モジュール(Integrated Gateway & Power control Module)
ISG_IN:アイドルモード信号(Idle Stop & Go)
L1~L3:インダクタ
LDC:低電圧DC-DCコンバータ(Low voltage DC-DC Converter)
P1:バイパス経路
P2:ブースト経路
P3:P3経路
R1~R11:抵抗
R/J:ジャンクションボックス
RRC:後方無線制御(Rear Remote Control)
SJB:スマートジャンクションボックス(Smart Junction Box)
T1~T6:トランジスタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6