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特許7421346安全装置、自走式ロボットシステム、及び制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】安全装置、自走式ロボットシステム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   B25J 19/00 20060101AFI20240117BHJP
   B25J 5/00 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
B25J19/00 E
B25J5/00 E
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020005801
(22)【出願日】2020-01-17
(65)【公開番号】P2021112783
(43)【公開日】2021-08-05
【審査請求日】2022-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】国師 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】伊賀 崇幸
(72)【発明者】
【氏名】一瀬 拓也
(72)【発明者】
【氏名】酒井 領太
(72)【発明者】
【氏名】百田 里紗
【審査官】樋口 幸太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-273032(JP,A)
【文献】特開平09-038891(JP,A)
【文献】特開2016-012257(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 19/00
B25J 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自走可能な走行装置、又は、前記走行装置に設けられるロボットに取り付けられ、自らの位置を基準として所定の検出エリアが設定され、前記所定の検出エリア内に存在する物体を検出するためのセンサと、
前記センサによって前記所定の検出エリア内に物体の存在が検出されたとき、前記走行装置及び前記ロボットの動作を抑制するための動作抑制装置と、
前記走行装置及び前記ロボットの動作状態に応じて、前記所定の検出エリアを変更するためのエリア変更装置と、を備え
前記エリア変更装置は、
前記ロボットが動作しておらず、前記走行装置が走行している際に、前記走行装置から少なくとも前記走行装置の走行方向へと延在する前記所定の検出エリアとしての第1検出エリアと、
前記走行装置が走行しておらず、前記ロボットが動作している際に、前記ロボットから少なくとも前記ロボットが動作可能な可動エリアに向けて延在する前記所定の検出エリアとしての第2検出エリアと、を切り替え可能である、安全装置。
【請求項2】
自走可能な走行装置、又は、前記走行装置に設けられるロボットに取り付けられ、自らの位置を基準として所定の検出エリアが設定され、前記所定の検出エリア内に存在する物体を検出するためのセンサと、
前記センサによって前記所定の検出エリア内に物体の存在が検出されたとき、前記走行装置及び前記ロボットの動作を抑制するための動作抑制装置と、
前記走行装置及び前記ロボットの動作状態に応じて、前記所定の検出エリアを変更するためのエリア変更装置と、を備え、
前記エリア変更装置は、前記走行装置が走行しており、かつ、前記ロボットが動作している際に、前記所定の検出エリアを第3検出エリアに変更することが可能である、安全装置。
【請求項3】
前記エリア変更装置は、前記所定の検出エリア内に、減速エリア及び停止エリアの少なくともいずれかを設定可能であり、
前記動作抑制装置は、前記センサによって前記減速エリア内に物体の存在が検出されたとき、前記走行装置及び前記ロボットの動作を減速させ、前記センサによって前記停止エリア内に物体の存在が検出されたとき、前記走行装置及び前記ロボットの動作を停止させる、請求項1又は2に記載の安全装置。
【請求項4】
前記センサは、前記所定の検出エリアを含む所定の検出可能エリア内に自らを中心として放射状にレーザー光を投光する投光器と、前記投光器に隣接して配置され、前記所定の検出可能エリア内に存在する物体に当たってはね返ってきた前記レーザー光を受光する受光器と、前記受光器の受光状態に基づき前記所定の検出可能エリア内に存在する物体を検出する検出器と、を有するレーザーセンサとして構成され、
前記エリア変更装置は、前記所定の検出可能エリアのマスクする部分を変更することで、前記所定の検出エリアを変更する、請求項1乃至3のいずれかに記載の安全装置。
【請求項5】
前記走行装置は、直方体状の筐体と、前記筐体に設けられる駆動装置と、前記駆動装置によって駆動される駆動輪と、を有し、
前記レーザーセンサは、平面視において、前記筐体の隣り合わない二つの角それぞれに少なくとも設けられる、請求項4に記載の安全装置。
【請求項6】
前記エリア変更装置及び前記動作抑制装置の少なくともいずれかは、前記走行装置及び前記ロボットの動作を制御するための制御装置の一部として構成される、請求項1乃至5のいずれかに記載の安全装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の安全装置と、前記走行装置と、前記ロボットと、を備える、自走式ロボットシステム。
【請求項8】
前記ロボットは、垂直多関節型ロボットとして構成される、請求項7に記載の自走式ロボットシステム。
【請求項9】
前記走行装置は、無人搬送車として構成される、請求項7又は8に記載の自走式ロボットシステム。
【請求項10】
請求項1乃至6のいずれかに記載の安全装置を用いて、前記走行装置及び前記ロボットの動作を制御するための制御方法であって、
前記所定の検出エリアを設定する第1ステップと、
前記走行装置及び前記ロボットの動作状態に応じて、前記所定の検出エリアを前記エリア変更装置によって変更する第2ステップと、
前記センサによって前記所定の検出エリア内に物体の存在が検出されたとき、前記走行装置及び前記ロボットの動作を前記動作抑制装置によって抑制する第3ステップと、を備えることを特徴とする、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安全装置、自走式ロボットシステム、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自走可能な走行装置、及びこの走行装置に設けられるロボットのための安全装置が知られている。このような安全装置が、例えば、特許文献1で提案されている。
【0003】
特許文献1の安全装置では、優先度の高いロボットの反射率が、優先度の低いロボットの反射率よりも高く設定される。これにより、優先度の低いロボットから投光されたセンシング信号が、優先度の高いロボットに反射され、優先度の低いロボットに十分な強度で受光される。一方、優先度の高いロボットから投光されたセンシング信号は、優先度の低いロボットに反射され、優先度の高いロボットに不十分な強度で受光される。上記の通りであるため、特許文献1の安全装置は、優先度の高いロボットを優先して作業させることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平9-38891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の安全装置では、走行装置及びロボットの動作状態に応じて、前記走行装置及び前記ロボットの動作を抑制することについて考慮されていない。
【0006】
そこで、本発明は、走行装置及びロボットの動作状態に応じて、前記走行装置及び前記ロボットの動作を抑制することが可能な、安全装置、自走式ロボットシステム、及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明に係る安全装置は、自走可能な走行装置、又は、前記走行装置に設けられるロボットに取り付けられ、自らの位置を基準として所定の検出エリアが設定され、前記所定の検出エリア内に存在する物体を検出するためのセンサと、前記センサによって前記所定の検出エリア内に物体の存在が検出されたとき、前記走行装置及び前記ロボットの動作を抑制するための動作抑制装置と、前記走行装置及び前記ロボットの動作状態に応じて、前記所定の検出エリアを変更するためのエリア変更装置と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、走行装置及びロボットの動作状態に応じて、前記走行装置及び前記ロボットの動作を抑制することが可能な、安全装置、自走式ロボットシステム、及び制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る自走式ロボットシステムが作業現場に適用された様子を示す概略図である。
図2】本発明の一実施形態に係る自走式ロボットシステムの全体構成を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る自走式ロボットシステムの要部構成を示す側面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る自走式ロボットシステムの制御系を示すブロック図である。
図5】本発明の一実施形態に係る安全装置で設定される所定の検出可能エリアを示す概略図である。
図6】本発明の一実施形態に係る安全装置で設定される所定の検出エリアを示す概略図であり、(A)が第1検出エリアを示す概略図、(B)が第2検出エリアを示す概略図である。
図7】本発明の一実施形態に係る安全装置で設定される第3検出エリアを示す概略図である。
図8】本発明の一実施形態に係る制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態に係る安全装置、自走式ロボットシステム、及び制御方法について、添付図面に基づき説明する。なお、本実施形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下では、全ての図を通じて、同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0011】
(自走式ロボットシステム10)
図1は、本実施形態に係る自走式ロボットシステムが作業現場に適用された様子を示す概略図である。図1に示すように、本実施形態に係る自走式ロボットシステム10は、コンベヤCにより順次搬送されてくる複数のワークWを、コンベヤCの搬送方向に沿って並列された複数の棚Sのいずれかまで搬送するために用いられる。本実施形態では、二台の自走式ロボットシステム10が、上記した搬送作業を行うために、コンベヤCと複数の棚Sとの間に配置される。なお、二台の自走式ロボットシステム10の近くには、二台の自走式ロボットシステム10と同じ搬送作業を行うために、作業者Pが配置される。
【0012】
図2は、本実施形態に係る自走式ロボットシステムの全体構成を示す斜視図である。図2に示すように、自走式ロボットシステム10は、自走可能な走行装置としてのAGV20(Automated Guided Vehicle、無人搬送車)と、このAGV20の上面に設けられるロボットとしての垂直多関節型ロボット40と、を備える。また、自走式ロボットシステム10は、AGV20及び垂直多関節型ロボット40のために設けられる安全装置50をさらに備える。
【0013】
(AGV20)
AGV20は、直方体状の筐体22と、筐体22内に設けられる駆動装置24(図4参照)と、駆動装置24によって駆動される二つの駆動輪26a、26bと、駆動装置24に接続されない四つの車輪27a~27dと、を有する。
【0014】
駆動輪26aは、AGV20の底面の左縁部の中央に設けられ、駆動装置24(図4参照)のサーボモータ110g(同前)によって駆動される。また、駆動輪26bは、AGV20の底面の右縁部の中央に設けられ、駆動装置24(同前)のサーボモータ110h(同前)によって駆動される。例えば、AGV20は、駆動輪26a、26bの回転速度を互いに異ならせることで、旋回及び右左折を行うことが可能である。四つの車輪27a~27dは、それぞれ、AGV20の底面の角部に設けられる。四つの車輪27a~27dは、それぞれ、全方位キャスタであってもよい。
【0015】
(垂直多関節型ロボット40)
垂直多関節型ロボット40は、AGV20の筐体22の上面に固定される基台41と、基台41にその基端が連結されるロボットアーム42と、ロボットアーム42の先端に設けられるエンドエフェクタ(図示せず)と、ロボットアーム42及びエンドエフェクタの動作を制御するためのロボット制御装置100(図4参照。制御装置)と、を備える。
【0016】
図2に示すように、ロボットアーム42は、六つの関節軸JT1~JT6と、関節軸JT1~JT6によって順次連結される五つのリンク44a~44eと、を有する。なお、関節軸JT1~JT6は、サーボモータ110a~110fで駆動される(図4参照)。
【0017】
関節軸JT1は、基台41とリンク44aの基端とを鉛直方向に延びる軸線回りに回転可能に連結する。基台41に対するリンク44aの回転動作は、サーボモータ110a(図4参照)によって行われる。関節軸JT2は、リンク44aの先端とリンク44bの基端とを水平方向に延びる軸線回りに回転可能に連結する。リンク44aに対するリンク44bの回転動作は、サーボモータ110b(同前)によって行われる。関節軸JT3は、リンク44bの先端とリンク44cの基端とを水平方向に延びる軸回りに回転可能に連結する。リンク44bに対するリンク44cの回転動作は、サーボモータ110c(同前)によって行われる。
【0018】
関節軸JT4は、リンク44cの先端とリンク44dの基端とをリンク44cの長手方向に延びる軸線回りに回転可能に連結する。リンク44cに対するリンク44dの回転動作は、サーボモータ110d(図4参照)によって行われる。関節軸JT5は、リンク44dの先端とリンク44eの基端とをリンク44dの長手方向と直交する方向に延びる軸線回りに回転可能に連結する。リンク44dに対するリンク44eの回転動作は、サーボモータ110e(同前)によって行われる。関節軸JT6は、リンク44eの先端とエンドエフェクタ(図示せず)の基端とを捻れ回転可能に連結する。リンク44eに対するエンドエフェクタの回転動作は、サーボモータ110f(同前)によって行われる。
【0019】
(安全装置50)
図3は、本実施形態に係る自走式ロボットシステムの要部構成を示す側面図である。また、図4は、同自走式ロボットシステムの制御系を示すブロック図である。図2~4に示すように、本実施形態に係る安全装置50は、AGV20の筐体22に取り付けられる二つのレーザーセンサ52a、52b(センサ)を備える。
【0020】
具体的には、レーザーセンサ52aが、筐体22の前面と右面が交わる角の底部に取り付けられ、レーザーセンサ52bが、筐体22の背面と左面が交わる角の底部に取り付けられる。換言すれば、レーザーセンサ52a、52bは、それぞれ、平面視において、筐体22の隣り合わない二つの角それぞれに設けられる。なお、レーザーセンサ52bは、レーザーセンサ52aと同じ構造を有する。したがって、以下では特に必要な場合を除いて、レーザーセンサ52aについてのみ説明し、レーザーセンサ52bの同様となる説明は繰り返さない。
【0021】
図4に示すように、レーザーセンサ52aは、後述する所定の検出可能エリアD内(図5参照)に自らを中心として放射状にレーザー光を投光する投光器53と、投光器53に隣接して配置され、所定の検出可能エリアD内に存在する物体(例えば、図1に示す他の自走式ロボットシステム10及び作業者Pなど)に当たってはね返ってきた前記レーザー光を受光する受光器54と、受光器54の受光状態に基づき所定の検出可能エリアD内に存在する物体(同前)を検出する検出器55と、を有する。なお、図3に示された、ブザー60、状態表示灯62a~62d、及びバンパスイッチ64a、64bについては後述する。
【0022】
図4に示すように、ロボット制御装置100は、AGV20及び垂直多関節型ロボット40の動作を制御するための動作制御装置102を備える。
【0023】
動作制御装置102は、ロボットアーム42の動作をサーボ制御することができる。また、動作制御装置102は、ロボットアーム42の先端に設けられるエンドエフェクタ(図示せず)を外部軸として、エンドエフェクタの動作をサーボ制御することができる。さらに、動作制御装置102は、駆動輪26a、26bを外部軸として、駆動輪26a、26bの動作をサーボ制御することができる。
【0024】
なお、ロボット制御装置100は、後述するブザー60、状態表示灯62a~62d、及びバンパスイッチ64a、64bの動作を制御してもよい。図4に示された、動作抑制装置104、及びエリア変更装置106については後述する。
【0025】
図5は、本実施形態に係る安全装置で設定される所定の検出可能エリアを示す概略図である。図5に示すように、レーザーセンサ52aは、投光器53によって、自らを中心として放射状にレーザー光を投光する。このとき、レーザーセンサ52aは、AGV20の筐体22の前面と右面が交わる角の底部に取り付けられているので、筐体22に妨げられてレーザー光を投光することができないエリアが存在する。すなわち、レーザーセンサ52aは、平面視において自らを中心として筐体22の前面から同右面までの270°のエリアに放射状にレーザー光を投光可能である。これにより、レーザーセンサ52aは、図5において二点鎖線で示す検出可能エリアDa内に存在する物体を検出することが可能となる。
【0026】
同様に、レーザーセンサ52bは、投光器53によって、自らを中心として放射状にレーザー光を投光する。このとき、レーザーセンサ52bは、AGV20の筐体22の背面と左面が交わる角の底部に取り付けられているので、筐体22に妨げられてレーザー光を投光することができないエリアが存在する。すなわち、レーザーセンサ52bは、平面視において自らを中心として筐体22の背面から同左面までの270°のエリアに放射状にレーザー光を投光可能である。これにより、レーザーセンサ52bは、図5において二点鎖線で示す検出可能エリアDb内に存在する物体を検出することが可能となる。
【0027】
安全装置50による検出可能エリアD(所定の検出可能エリア)は、レーザーセンサ52aによる検出可能エリアDと、レーザーセンサ52bによる検出可能エリアDとを合わせたエリアである。なお、図5に示すように、検出可能エリアDと検出可能エリアDとは、平面視において互いの一部が重なり合う。
【0028】
図6は、本実施形態に係る安全装置で設定される所定の検出エリアを示す概略図であり、(A)が第1検出エリアを示す概略図、(B)が第2検出エリアを示す概略図である。
【0029】
(検出エリアA1)
図6(A)では、垂直多関節型ロボット40が動作しておらず、AGV20が前方へと走行している状態が示されている。同図に示すように、この状態において、レーザーセンサ52a、52bは、自らの位置を基準として検出エリアA1(所定の検出エリア、第1検出エリア)が設定され、この検出エリアA1内に存在する物体を検出するように設けられる。なお、検出エリアA1は、検出可能エリアDの一部である。換言すれば、検出エリアA1は、検出可能エリアDに含まれる。
【0030】
エリア変更装置106(図4参照)は、検出可能エリアDの一部をマスクすることで、検出エリアA1を設定する。検出エリアA1は、AGV20から少なくとも当該AGV20の走行方向へと延在するように設定される。図6(A)において、AGV20が前方へと走行しているため、検出エリアA1は、AGV20から当該AGV20の前方へと延在し、かつ、AGV20から当該AGV20の後方へも僅かに延在する、平面視において矩形状となるように設定される。なお、図示するように、検出エリアA1は、平面視においてAGV20を包含するように矩形状に設定されており、AGV20の左側及び右側それぞれにも僅かに存在する。
【0031】
図6(A)に示すように、エリア変更装置106は、検出エリアA1(所定の検出エリア、第1検出エリア)内に、減速エリアAD1及び停止エリアAS1を設定可能である。図示するように、減速エリアAD1及び停止エリアAS1それぞれが矩形状であり、かつ、停止エリアAS1が減速エリアAD1を包含するように設定される。
【0032】
動作抑制装置104(図4参照)は、レーザーセンサ52a、52bによって減速エリアAD1内に物体の存在が検出されたとき、AGV20の走行を減速させることで、AGV20の動作を抑制する。また、動作抑制装置104は、レーザーセンサ52a、52bによって停止エリアAS1内に物体の存在が検出されたとき、AGV20の走行を停止させることで、AGV20の動作を抑制する。なお、動作抑制装置104は、減速エリアAD1内及び停止エリアAS1内の両方で物体の存在が検出されたとき、AGV20の走行を停止させることで、AGV20の動作を抑制させてもよい。
【0033】
ここで、図2図3に示すように、本実施形態に係る安全装置50は、AGV20の筐体22の前面と上面が交わる角に取り付けられるブザー60をさらに備える。ブザー60は、筐体22の幅方向に延びるように取り付けられる。
【0034】
ブザー60は、レーザーセンサ52a、52bによって減速エリアAD1内に物体の存在が検出されたとき、警報音を発することで、危険が生じていることを報知してもよい。また、ブザー60は、レーザーセンサ52a、52bによって停止エリアAS1内に物体の存在が検出されたとき、減速エリアAD1内に物体の存在が検出されたときよりも大きな警報音を発することで、危険が生じていることを報知してもよい。
【0035】
また、図2図3に示すように、本実施形態に係る安全装置50は、AGV20の筐体22の前面と左面が交わる角の中央部、筐体22の前面と右面が交わる角の中央部、筐体22の背面と左面が交わる角の中央部、及び筐体22の背面と右面が交わる角の中央部に取り付けられる状態表示灯62a~62dをさらに備える。
【0036】
状態表示灯62a~62bは、それぞれ、レーザーセンサ52a、52bによって減速エリアAD1内に物体の存在が検出されたとき点灯することで(或いは、点滅することで)、危険が生じていることを報知してもよい。また、状態表示灯62a~62bは、それぞれ、レーザーセンサ52a、52bによって停止エリアAS1内に物体の存在が検出されたとき、減速エリアAD1内に物体の存在が検出されたときとは異なる色に点灯することで(或いは、激しく点滅することで)、危険が生じていることを報知してもよい。
【0037】
さらに、図2図3に示すように、本実施形態に係る安全装置50は、AGV20の筐体22の前面と底面が交わる角に取り付けられ、筐体22の幅方向に延びるバンパスイッチ64aと、AGV20の筐体22の背面と底面が交わる角に取り付けられ、筐体22の幅方向に延びるバンパスイッチ64bと、をさらに備える。バンパスイッチ64a、64bは、それぞれ、自らに物体が衝突したとき、AGV20及び垂直多関節型ロボット40の動作を停止させる。
【0038】
(検出エリアA2)
図6(B)では、AGV20が走行しておらず、垂直多関節型ロボット40が動作している状態が示されている。同図に示すように、この状態において、レーザーセンサ52a、52bは、自らの位置を基準として検出エリアA2(所定の検出エリア、第2検出エリア)が設定され、この検出エリアA2内に存在する物体を検出するように設けられる。なお、検出エリアA2は、検出可能エリアDの一部である。換言すれば、検出エリアA2は、検出可能エリアDに含まれる。
【0039】
エリア変更装置106(図4参照)は、検出可能エリアDのうちの上記検出エリアA1の場合とは異なる一部をマスクすることで、検出エリアA2を設定する。検出エリアA2は、垂直多関節型ロボット40から少なくとも当該垂直多関節型ロボット40が動作可能な可動エリアに向けて延在するように設定される。図6(B)において、ロボットアーム42がAGV20から右方向に延びているため、検出エリアA2は、ロボットアーム42を包含するようにAGV20から右方向へと延在する。また、平面視において、検出エリアA2のうちロボットアーム42を包含する部分以外は、AGV20の筐体22を包含する矩形状となるように設定される。
【0040】
図6(B)に示すように、エリア変更装置106は、検出エリアA2(所定の検出エリア、第2検出エリア)内に、減速エリアAD2及び停止エリアAS2を設定可能である。図示するように、停止エリアAS2が減速エリアAD2を包含するように設定される。
【0041】
動作抑制装置104(図4参照)は、レーザーセンサ52a、52bによって減速エリアAD2内に物体の存在が検出されたとき、垂直多関節型ロボット40の動作を減速させることで、垂直多関節型ロボット40の動作を抑制する。また、動作抑制装置104は、レーザーセンサ52a、52bによって停止エリアAS2内に物体の存在が検出されたとき、垂直多関節型ロボット40を停止させることで、垂直多関節型ロボット40の動作を抑制する。なお、動作抑制装置104は、減速エリアAD2内及び停止エリアAS2内の両方で物体の存在が検出されたとき、垂直多関節型ロボット40を停止させることで、垂直多関節型ロボット40の動作を抑制してもよい。
【0042】
なお、ブザー60、状態表示灯62a~62d、及びバンパスイッチ64a、64bそれぞれの動作は、図6に基づき説明した検出エリアA1の場合と同様であるため、ここではその説明を繰り返さない。
【0043】
上記のように、エリア変更装置106は、AGV20及び垂直多関節型ロボット40の動作状態に応じて、検出可能エリアDのマスクする部分を変更し、図6(A)に示す検出エリアA1と、図6(B)に示す検出エリアA2とを切り替え可能である。
【0044】
(効果)
本実施形態に係る安全装置50は、AGV20及び垂直多関節型ロボット40の動作状態に応じて、エリア変更装置106によって検出エリアA1と検出エリアA2を切り替え可能である。これにより、安全装置50は、AGV20及び垂直多関節型ロボット40の動作状態に応じて、AGV20及び垂直多関節型ロボット40の動作を抑制することが可能となる。
【0045】
本実施形態では、エリア変更装置106は、垂直多関節型ロボット40が動作しておらず、AGV20が走行している際に、検出可能エリアDの一部をマスクして図6(A)に示す検出エリアA1を設定する。また、エリア変更装置106は、AGV20が走行しておらず、垂直多関節型ロボット40が動作している際に、検出可能エリアDのうちの上記検出エリアA1の場合とは異なる一部をマスクして図6(B)に示す検出エリアA2を設定する。本実施形態では、このように検出エリアA1と検出エリアA2を切り替えることで、AGV20及び垂直多関節型ロボット40の動作を効率的に抑制することが可能となる。
【0046】
本実施形態では、エリア変更装置106が、検出エリアA1内に減速エリアAD1及び停止エリアAS1を設定し、かつ、検出エリアA2内に減速エリアAD2及び停止エリアAS2を設定する。これにより、本実施形態では、AGV20及び垂直多関節型ロボット40の動作を適切に抑制することが可能となる。
【0047】
本実施形態では、AGV20の筐体22が直方体状に形成され、かつ、レーザーセンサ52a、52bが、それぞれ、平面視において、筐体22の隣り合わない二つの角それぞれに設けられる。これにより、本実施形態では、二つのレーザーセンサ52a、52bのみを用いて、十分大きな検出可能エリアDを得ることが可能となる。
【0048】
本実施形態に係る安全装置50は、ブザー60、状態表示灯62a~62d、及びバンパスイッチ64a、64bを備えるので、安全をいっそう確実に担保することが可能となる。
【0049】
(検出エリアA3)
図7は、上記実施形態に係る安全装置で設定される第3検出エリアを示す概略図である。図7では、AGV20が走行しており、かつ、垂直多関節型ロボット40が動作している状態が示されている。同図に示すように、エリア変更装置106(図4参照)は、検出可能エリアDのうちの上記検出エリアA1、A2の場合とは異なる一部をマスクすることで、検出エリアA3(所定の検出エリア、第3検出エリア)を設定する。検出エリアA3は、平面視において、その中心がAGV20の筐体22の中心と重なる円形状となるように設定される。
【0050】
図7に示すように、エリア変更装置106は、検出エリアA3内に、減速エリアAD3及び停止エリアAS3を設定可能である。図示するように、減速エリアAD3及び停止エリアAS3それぞれが同心の円形状であり、かつ、停止エリアAS3が減速エリアAD3を包含するように設定される。
【0051】
例えば、エリア変更装置106は、AGV20が走行しており、かつ、垂直多関節型ロボット40が動作しているとき、AGV20及び垂直多関節型ロボット40の動作速度に応じて、検出エリアA3の大きさ(換言すれば、減速エリアAD3及び停止エリアAS3の大きさ)を変更してもよい。例えば、エリア変更装置106は、AGV20及び垂直多関節型ロボット40の少なくともいずれかが高速動作しているとき、検出エリアA3を大きくしてもよい。
【0052】
なお、AGV20が走行しており、かつ、垂直多関節型ロボット40が動作しているとき、エリア変更装置106は、検出エリアの形状を、図7に示す検出エリアA3の形状に代えて、図6(A)に示す検出エリアA1の形状としてもよいし、図6(B)に示す検出エリアA2の形状としてもよい。
【0053】
(変形例)
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。したがって、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【0054】
上記実施形態では、筐体22が直方体状であり、レーザーセンサ52a、52bが、それぞれ、平面視において、筐体22の隣り合わない二つの角それぞれに設けられる場合について説明した。しかし、この場合に限定されず、筐体22は、直方体状以外の多角柱状であってもよいし、その他の形状であってもよい。また、例えば、レーザーセンサを一つのみ筐体22の上面の中央に配置してもよい。さらに、レーザーセンサを一つ又は三つ以上筐体22に取り付けてもよい。また、レーザーセンサは、垂直多関節型ロボット40に取り付けられてもよい。
【0055】
上記実施形態では、エリア変更装置106が、図6(A)に示す検出エリアA1(第1検出エリア)と、図6(B)に示す検出エリアA2(第2検出エリア)とを切り替え可能である場合について説明した。
【0056】
しかし、この場合に限定されず、例えば、第1検出エリアが、平面視において、AGV20から少なくとも当該AGV20の走行方向へと延在する楕円状となるように設定されてもよいし、その他の形状となるように設定されてもよい。また、例えば、第2検出エリアが、平面視において、第1検出エリアとは異なる矩形状となるように設定されてもよいし、その他の形状となるように設定されてもよい。
【0057】
上記実施形態では、エリア変更装置106が、検出エリアA1(所定の検出エリア、第1検出エリア)内に減速エリアAD1及び停止エリアAS1を設定し、検出エリアA2(所定の検出エリア、第2検出エリア)内に減速エリアAD2及び停止エリアAS2を設定する場合について説明した。しかし、この場合に限定されず、エリア変更装置106は、所定の検出エリア内に、減速エリア及び停止エリアの少なくともいずれかを設定可能であればよい。
【0058】
上記実施形態では、センサがいわゆる反射型のレーザーセンサ52a、52bとして構成される場合について説明した。しかし、この場合に限定されず、センサが外壁などに取り付けられたセンサと協働するいわゆる透過型のレーザーセンサとして構成されてもよいし、その他のセンサとして構成されてもよい。
【0059】
上記実施形態では、ロボットが六つの関節軸JT1~JT6を有する垂直多関節型ロボット40として構成される場合について説明した。しかし、この場合に限定されず、ロボットは、六軸以外の少なくとも一つの関節軸を有する垂直多関節型ロボットとして構成されてもよい。或いは、ロボットは、双腕型ロボットとして構成されてもよいし、水平多関節型ロボットとして構成されてもよいし、或いは、その他のロボットとして構成されてもよい。
【0060】
上記実施形態では、動作抑制装置104及びエリア変更装置106が、それぞれ、AGV20及び垂直多関節型ロボット40の動作を制御するためのロボット制御装置100(制御装置)の一部として構成される場合について説明した。しかし、この場合に限定されず、動作抑制装置及びエリア変更装置は、制御装置とは別個に設けられてもよい。
【0061】
(制御方法)
最後に、上記した安全装置50を用いて、AGV20(走行装置)及び垂直多関節型ロボット40(ロボット)の動作を制御する制御方法の一例について、主として図8に基づき説明する。図8は、本施形態に係る制御方法を示すフローチャートである。
【0062】
まず、レーザーセンサ52a、52b(センサ)で、所定の検出エリアを設定する第1ステップを行う(図8においてステップS1)。
【0063】
次に、AGV20(走行装置)及び垂直多関節型ロボット40(ロボット)の動作状態に応じて、所定の検出エリアをエリア変更装置106によって変更する第2ステップを行う(図8においてステップS2)。
【0064】
最後に、レーザーセンサ52a、52b(センサ)によって所定の検出エリア内に物体の存在が検出されたとき、AGV20(走行装置)及び垂直多関節型ロボット40(ロボット)の動作を動作抑制装置104によって抑制する第3ステップを行う(図8においてステップS3)。
【0065】
上記構成によれば、本実施形態に係る制御方法は、上記で説明した安全装置50を用いて、AGV20(走行装置)及び垂直多関節型ロボット40(ロボット)の動作状態に応じて、AGV20及び垂直多関節型ロボット40を抑制することが可能となる。
【0066】
(まとめ)
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る安全装置は、自走可能な走行装置、又は、前記走行装置に設けられるロボットに取り付けられ、自らの位置を基準として所定の検出エリアが設定され、前記所定の検出エリア内に存在する物体を検出するためのセンサと、前記センサによって前記所定の検出エリア内に物体の存在が検出されたとき、前記走行装置及び前記ロボットの動作を抑制するための動作抑制装置と、前記走行装置及び前記ロボットの動作状態に応じて、前記所定の検出エリアを変更するためのエリア変更装置と、を備える。
【0067】
上記構成によれば、本発明の一実施形態に係る安全装置は、走行装置及びロボットの動作状態に応じて、前記走行装置及び前記ロボットの動作を抑制することが可能となる。
【0068】
前記エリア変更装置は、前記ロボットが動作しておらず、前記走行装置が走行している際に、前記走行装置から少なくとも前記走行装置の走行方向へと延在する前記所定の検出エリアとしての第1検出エリアと、前記走行装置が走行しておらず、前記ロボットが動作している際に、前記ロボットから少なくとも前記ロボットが動作可能な可動エリアに向けて延在する前記所定の検出エリアとしての第2検出エリアと、を切り替え可能であってもよい。
【0069】
上記構成によれば、本発明の一実施形態に係る安全装置は、走行装置及びロボットの動作を効率的に抑制することが可能となる。
【0070】
例えば、前記エリア変更装置は、前記走行装置が走行しており、かつ、前記ロボットが動作している際に、前記所定の検出エリアを第3検出エリアに変更することが可能であってもよい。
【0071】
前記エリア変更装置は、前記所定の検出エリア内に、減速エリア及び停止エリアの少なくともいずれかを設定可能であり、前記動作抑制装置は、前記センサによって前記減速エリア内に物体の存在が検出されたとき、前記走行装置及び前記ロボットの動作を減速させ、前記センサによって前記停止エリア内に物体の存在が検出されたとき、前記走行装置及び前記ロボットの動作を停止させてもよい。
【0072】
上記構成によれば、本発明の一実施形態に係る安全装置は、走行装置及びロボットの動作を適切に抑制することが可能となる。
【0073】
例えば、前記センサは、前記所定の検出エリアを含む所定の検出可能エリア内に自らを中心として放射状にレーザー光を投光する投光器と、前記投光器に隣接して配置され、前記所定の検出可能エリア内に存在する物体に当たってはね返ってきた前記レーザー光を受光する受光器と、前記受光器の受光状態に基づき前記所定の検出可能エリア内に存在する物体を検出する検出器と、を有するレーザーセンサとして構成され、前記エリア変更装置は、前記所定の検出可能エリアのマスクする部分を変更することで、前記所定の検出エリアを変更してもよい。
【0074】
前記走行装置は、直方体状の筐体と、前記筐体に設けられる駆動装置と、前記駆動装置によって駆動される駆動輪と、を有し、前記レーザーセンサは、平面視において、前記筐体の隣り合わない二つの角それぞれに少なくとも設けられてもよい。
【0075】
上記構成によれば、本発明の一実施形態に係る安全装置は、必要以上にレーザーセンサを設けることなく、十分大きな検出可能エリアを得ることが可能となる。
【0076】
前記エリア変更装置及び前記動作抑制装置の少なくともいずれかは、前記走行装置及び前記ロボットの動作を制御するための制御装置の一部として構成されてもよい。
【0077】
上記構成によれば、装置全体をコンパクト化することが可能となる。
【0078】
上記課題を解決するために、本発明に係る自走式ロボットシステムは、上記いずれかの構成を有する安全装置と、前記走行装置と、前記ロボットと、を備える。
【0079】
上記構成によれば、本発明の一実施形態に係る自走式ロボットシステムは、上記いずれかの構成を有する安全装置を備えるので、走行装置及びロボットの動作状態に応じて、前記走行装置及び前記ロボットの動作を抑制することが可能となる。
【0080】
例えば、前記ロボットは、垂直多関節型ロボットとして構成されてもよい。
【0081】
例えば、前記走行装置は、無人搬送車として構成されてもよい。
【0082】
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る制御方法は、上記いずれかの構造を備える安全装置を用いて、前記走行装置及び前記ロボットの動作を制御するための制御方法であって、前記所定の検出エリアを設定する第1ステップと、前記走行装置及び前記ロボットの動作状態に応じて、前記所定の検出エリアを前記エリア変更装置によって変更する第2ステップと、前記センサによって前記所定の検出エリア内に物体の存在が検出されたとき、前記走行装置及び前記ロボットの動作を前記動作抑制装置によって抑制する第3ステップと、を備えることを特徴とする。
【0083】
上記構成によれば、本発明の一実施形態に係る制御方法は、上記いずれかの構造を備える安全装置を用いて、走行装置及びロボットの動作状態に応じて、前記走行装置及び前記ロボットの動作を抑制することが可能となる。
【符号の説明】
【0084】
10 自走式ロボットシステム
20 AGV
22 筐体
24 駆動装置
26a、26b 駆動輪
27a~27d 車輪
40 垂直多関節型ロボット
41 基台
42 ロボットアーム
44 リンク
50 安全装置
52 レーザーセンサ
53 投光器
54 受光器
55 検出器
60 ブザー
62a~62d 状態表示灯
64a、64b バンパスイッチ
100 ロボット制御装置
102 動作制御装置
104 動作抑制装置
106 エリア変更装置
110a~110h サーボモータ
A1~A3 検出エリア
D、D1、D2 検出可能エリア
C コンベヤ
P 作業者
S 棚
W ワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8