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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】携帯端末、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20240117BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20240117BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20240117BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20240117BHJP
【FI】
G07G1/00 311D
G07G1/01 301D
G06Q30/06
G06T7/00 300F
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020049096
(22)【出願日】2020-03-19
(65)【公開番号】P2021149545
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2023-02-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高須 拓也
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-192091(JP,A)
【文献】特開2018-147252(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07G 1/00- 5/00
G06Q 30/06
G06T 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の商品を識別するための商品情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段が受け付けた前記商品情報により特定される複数種類の商品の特徴量である第1特徴量を取得する取得手段と、
商品を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段が撮像した商品の画像から商品の特徴量である第2特徴量を抽出する抽出手段と、
複数種類の商品の前記第1特徴量と、前記第2特徴量とのそれぞれの類似度を算出する算出手段と、
前記算出手段が算出したそれぞれの前記類似度に基づいて、前記撮像手段が撮像した商品を特定する特定手段と、
を備える携帯端末。
【請求項2】
前記第2特徴量の情報量を削減する削減手段を更に備え、
前記算出手段は、前記第1特徴量と、前記削減手段が情報量を削減した前記第2特徴量との類似度を算出する、
請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記類似度に基づいて、商品を特定するための操作をやり直すことを報知する報知手段を更に備える、
請求項1または2に記載の携帯端末。
【請求項4】
携帯端末のコンピュータを、
複数種類の商品を識別するための商品情報の入力を受け付ける入力手段と、
前記入力手段が受け付けた前記商品情報により特定される複数種類の商品の特徴量である第1特徴量を取得する取得手段と、
商品を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段が撮像した商品の画像から商品の特徴量である第2特徴量を抽出する抽出手段と、
複数種類の商品の前記第1特徴量と、前記第2特徴量とのそれぞれの類似度を算出する算出手段と、
前記算出手段が算出したそれぞれの前記類似度に基づいて、前記撮像手段が撮像した商品を特定する特定手段と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、携帯端末、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラが撮像した画像に基づいて、商品を認識する商品認識技術が知られている。商品認識技術は、照合用の特徴量と、画像から抽出した特徴量との類似度に基づいて、商品を認識している。また、スーパーマーケット等の小売店において、スマートフォン等の携帯端末にバーコード等を読み取らせることにより、顧客自身が販売対象の商品を登録する技術が採用される場合がある。
【0003】
ここで、商品認識技術を適用することで、バーコード等が付されていなくても顧客は、携帯端末に商品を撮像させることで販売対象の商品を認識することが可能となる。しかしながら、商品認識技術は高機能な処理ユニットを用いることで実現されている。そのため、商品認識技術を適用しようとすると、携帯端末は、膨大な処理を実行しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、商品認識処理の負担を軽減することができる携帯端末、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の携帯端末は、入力手段と、取得手段と、撮像手段と、抽出手段と、算出手段と、特定手段とを備える。前記入力手段は、複数種類の商品を識別するための商品情報の入力を受け付ける。前記取得手段は、前記入力手段が受け付けた前記商品情報により特定される複数種類の商品の特徴量である第1特徴量を取得する。前記撮像手段は、商品を撮像する。前記抽出手段は、前記撮像手段が撮像した商品の画像から商品の特徴量である第2特徴量を抽出する。前記算出手段は、複数種類の商品の前記第1特徴量と、前記第2特徴量とのそれぞれの類似度を算出する。前記特定手段は、前記算出手段が算出したそれぞれの前記類似度に基づいて、前記撮像手段が撮像した商品を特定する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、第1の実施形態にかかる商品認識システムの一例を示す説明図である。
図2図2は、携帯端末のハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、管理サーバのハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、商品マスタのデータ構成の一例を示す説明図である。
図5図5は、商品認識システムの各種装置が有する特徴的な機能構成を示すブロック図である。
図6図6は、第1の実施形態の携帯端末が実行する商品認識処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、第1の実施形態の変形例1にかかる商品認識システムの一例を示す説明図である。
図8図8は、第2の実施形態にかかる商品認識システムの一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付図面を参照して、携帯端末、商品認識システム、及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、携帯端末、商品認識システム、及びプログラムの一実施形態であって、その構成や仕様等を限定するものではない。
【0008】
(第1の実施形態)
第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態にかかる商品認識システム1の一例を示す説明図である。
【0009】
スーパーマーケット等の小売店は、商品棚10に商品を陳列している。また、商品棚10には、商品ごとに、商品の価格等を示す棚札11が設置されている。棚札11は、商品に関する各種情報が示されたラベルである。棚札11は、商品名称、価格、及びコードシンボル12を有している。商品名称は、棚札11が対象にしている商品の名称である。価格は、棚札11が対象にしている商品の販売価格である。コードシンボル12は、棚札11が対象にしている商品を識別するための商品情報を示す識別子である。なお、コードシンボル12は、2次元コードであってもよいし、バーコードであってもよいし、他の形態であってもよい。
【0010】
商品認識システム1は、複数の携帯端末20と、管理サーバ30とを備えている。そして、携帯端末20と、管理サーバ30とは、ネットワークを介して通信可能に接続されている。
【0011】
管理サーバ30は、商品認識システム1を管理するサーバ装置である。管理サーバ30は、商品を識別するための照合用の特徴量を記憶している。管理サーバ30は、携帯端末20から商品の特徴量を要求された場合に、指定された商品の特徴量を送信する。なお、管理サーバ30は、一台のサーバ装置に限らず、複数台のサーバ装置により構成されていてもよい。
【0012】
携帯端末20は、各顧客が所持する携帯可能な端末である。例えば、携帯端末20は、スマートフォンや、タブレット端末等の端末である。携帯端末20は、棚札11が有するコードシンボル12を撮像する。携帯端末20は、撮像した画像に含まれるコードシンボル12から商品情報を抽出した場合に、商品情報により特定される商品の照合用の特徴量を管理サーバ30に要求する。また、携帯端末20は、商品を撮像する。携帯端末20は、撮像した画像から商品の特徴量を抽出する。そして、携帯端末20は、照合用の特徴量と、商品の画像から抽出した特徴量との類似度に基づいて、商品を特定する。このようにして、携帯端末20は、商品を識別する。さらに、携帯端末20は、特定した商品を販売対象の商品として登録する。
【0013】
次に、商品認識システム1が備える各種装置のハードウェア構成について説明する。
【0014】
図2は、携帯端末20のハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。携帯端末20は、制御部210と、記憶部220と、通信部230と、表示部240と、操作部250と、撮像部260とを備える。これら各部は、データバスやアドレスバス等のシステムバス270を介して相互に接続している。
【0015】
制御部210は、携帯端末20の全体の動作を制御し、携帯端末20が有する各種の機能を実現するコンピュータである。制御部210は、CPU(Central Processing Unit)211と、ROM(Read Only Memory)212と、RAM(Random Access Memory)213とを備える。CPU211は、携帯端末20の動作を統括的に制御する。ROM212は、各種プログラムやデータを記憶する記憶媒体である。RAM213は、各種プログラムや各種データを一時的に記憶する記憶媒体である。そして、CPU211は、RAM213をワークエリア(作業領域)としてROM212又は記憶部220等に格納されたプログラムを実行する。
【0016】
記憶部220は、フラッシュメモリなどの記憶装置である。記憶部220は、制御プログラム221を記憶する。制御プログラム221は、オペレーティングシステムや、携帯端末20が備えている機能を発揮させるためのプログラムである。制御プログラム221には、本実施形態にかかる特徴的な機能を発揮させるプログラムが含まれる。
【0017】
通信部230は、ネットワークを介して、他の装置と通信するためのインタフェースである。例えば、通信部230は、管理サーバ30と通信するためのインタフェースである。
【0018】
表示部240は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置である。操作部250は、表示部240の画面上のタッチ箇所を検出することで各種操作を受け付けるタッチパッド等の入力装置である。なお、操作部250は、ハードウェアボタン等であってもよい。
【0019】
撮像部260は、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子を備えたカメラである。撮像部260は、棚札11のコードシンボル12を撮像する。これにより、携帯端末20は、商品情報を読み取る。また、撮像部260は、商品を撮像する。これにより、携帯端末20は、商品の特徴量を抽出する。
【0020】
図3は、管理サーバ30のハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。管理サーバ30は、制御部310と、記憶部320と、通信部330と、表示部340と、操作部350とを備える。これら各部は、データバスやアドレスバス等のシステムバス360を介して相互に接続している。
【0021】
制御部310は、管理サーバ30の全体の動作を制御し、管理サーバ30が有する各種の機能を実現するコンピュータである。制御部310は、CPU311と、ROM312と、RAM313とを備える。CPU311は、管理サーバ30の動作を統括的に制御する。ROM312は、各種プログラムやデータを記憶する記憶媒体である。RAM313は、各種プログラムや各種データを一時的に記憶する記憶媒体である。そして、CPU311は、RAM313をワークエリア(作業領域)としてROM312又は記憶部320等に格納されたプログラムを実行する。
【0022】
記憶部320は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などの記憶装置である。記憶部320は、制御プログラム321、及び商品マスタ322を記憶する。商品マスタ322は、管理サーバ30に限らず、他の装置に記憶されていてもよい。例えば、商品マスタ322は、携帯端末20に記憶されていてもよい。また、商品マスタ322は、一台の装置に限らず、複数の装置に分散して記憶されていてもよい。
【0023】
制御プログラム321は、オペレーティングシステムや、管理サーバ30が備えている機能を発揮させるためのプログラムである。制御プログラム321には、本実施形態にかかる特徴的な機能を発揮させるプログラムが含まれる。
【0024】
図4は、商品マスタ322のデータ構成の一例を示す説明図である。商品マスタ322は、商品情報、照合用特徴量、及び設定情報を有している。商品情報は、商品を識別するための識別情報である。例えば、商品情報は、商品コードや商品名称等の識別情報である。照合用特徴量は、商品の照合用の特徴量である。照合用特徴量は、商品の色や、形状や、模様や、凹凸状況等の外観の特徴がパラメータ化された情報である。例えば、照合用特徴量は、携帯端末20が撮像する画像の略半分の大きさの矩形形状であって、HSV(Hue Saturation Value)色空間で表現された情報である。また、照合用特徴量は、商品の特徴量から一部の情報を削減した情報であってもよい。例えば、照合用特徴量は、商品の色や形状や模様等の特徴量の一部を示す情報であってもよい。このように、情報量が削減されることで比較対象となる特徴が減るため、照合用特徴量は、照合における携帯端末20の処理負担を軽減することができる。
【0025】
設定情報は、携帯端末20に照合用特徴量を送信する条件が設定された情報である。ここで、携帯端末20は、商品を撮像した画像から抽出した特徴量と、棚札11のコードシンボル12により特定される商品の照合用特徴量とを比較することで、撮像した商品を特定する。しかしながら、携帯端末20は、商品を撮像した画像から抽出した特徴量と、照合用特徴量との比較を省略可能な場合がある。例えば、安価な商品や、他の商品を間違える可能性が少ないと推定される商品の場合には、携帯端末20は、比較を省略しても大きな問題にはならない。そして、携帯端末20は、比較を省略することで処理負担を軽減することができる。
【0026】
更に詳しくは、管理サーバ30は、照合用特徴量を送信した場合には、携帯端末20に比較を実行させる。一方、管理サーバ30は、照合用特徴量として空の情報を送信した場合には、携帯端末20に比較を実行させない。そこで、設定情報には、関連付けられた商品の照合用特徴量を送信する条件が設定されている。例えば、設定情報には、毎回送信する、毎回送信しない、50パーセントの確率で送信するなどの送信頻度や、顧客の属性やなどの条件が設定される。
【0027】
通信部330は、ネットワークを介して、他の装置と通信するためのインタフェースである。例えば、通信部330は、管理サーバ30と通信するためのインタフェースである。
【0028】
表示部340は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置である。操作部350は、例えばキーボードやマウス等の入力装置である。
【0029】
次に、商品認識システム1の各種装置が有する特徴的な機能について説明する。ここで、図5は、商品認識システム1の各種装置が有する特徴的な機能構成を示すブロック図である。
【0030】
携帯端末20の制御部210は、記憶部220に記憶された制御プログラム221をRAM213に展開し、制御プログラム221に従って動作することで、各機能部をRAM213に生成する。具体的には、携帯端末20の制御部210は、機能部として、撮像制御部2100、商品情報入力部2200、通信制御部2300、商品認識部2400、商品登録部2500、及び報知制御部2600を備える。
【0031】
撮像制御部2100は、撮像部260を制御して、各種画像を撮像させる。例えば、撮像制御部2100は、棚札11のコードシンボル12を撮像する。ここで、撮像制御部2100は、撮像部260が撮像した画像に、コードシンボル12を収める枠線を重ねた画面を表示させる。これにより、顧客は、コードシンボル12を容易に撮像することができる。
【0032】
また、撮像制御部2100は、商品を撮像する。ここで、撮像制御部2100は、撮像部260が撮像した画像に、商品の位置を案内する画像を付加した画面を表示させる。例えば、撮像制御部2100は、撮像部260が撮像した画像に枠線を重ねた画面を表示させる。これにより、操作者は、枠線の内側に商品が位置する画像を撮像制御部2100に撮像させることができる。よって、携帯端末20は、枠線の内側に商品があると推定することができる。
【0033】
商品情報入力部2200は、商品を識別するための商品情報の入力を受け付ける。更に詳しくは、商品情報入力部2200は、撮像制御部2100がコードシンボル12を撮像した場合に、画像に含まれるコードシンボル12をデコードする。これにより、商品情報入力部2200は、コードシンボル12が示す商品情報の入力を受け付ける。なお、商品情報入力部2200は、コードシンボル12の読み取りに限らず、他の方法により商品情報の入力を受け付けてもよい。例えば、商品情報入力部2200は、OCR(Optical Character Recognition)により商品情報の入力を受け付けてもよいし、近距離無線通信により商品情報の入力を受け付けてもよいし、複数の商品が並べられた画面から商品を選択する入力により商品情報の入力を受け付けてもよいし、商品情報を示す数字や文字等の入力により商品情報の入力を受け付けてもよい。
【0034】
商品情報入力部2200は、商品情報の入力を受け付けた場合に、商品情報により特定される商品の照合用特徴量の送信を要求する送信要求を通信制御部2300に送信させる。これにより、商品情報入力部2200は、通信制御部2300に照合用特徴量を取得させる。なお、商品情報入力部2200は、記憶部220が商品マスタ322を記憶している場合に、記憶部220が記憶する商品マスタ322から照合用特徴量を取得する。
【0035】
通信制御部2300は、通信部230を制御して、管理サーバ30との通信を実行する。例えば、通信制御部2300は、商品情報入力部2200が受け付けた商品情報により特定される商品の照合用特徴量を要求する要求情報を送信する。また、通信制御部2300は、要求情報に対する応答として照合用特徴量を受信する。すなわち、通信制御部2300は、商品情報入力部2200が受け付けた商品情報により特定される商品の特徴量である第1特徴量を取得する。第1特徴量は、照合用特徴量の別称である。
【0036】
商品認識部2400は、撮像部260が撮像した画像に含まれる商品の認識を制御する。また、商品認識部2400は、特徴量抽出部2410、特徴量削減部2420、類似度算出部2430、及び商品特定部2440を備える。
【0037】
画像中に含まれる物体を認識することは一般物体認識(generic object recognition)と呼ばれている。このような一般物体認識については、下記の文献において各種認識技術が解説されている。
柳井 啓司,“一般物体認識の現状と今後”,情報処理学会論文誌,Vol.48,No.SIG16 [令和2年2月20日検索],インターネット<URL: http://mm.cs.uec.ac.jp/IPSJ-TCVIM-Yanai.pdf >
【0038】
また、画像をオブジェクトごとに領域分割することによって一般物体認識を行う技術が、下記の文献において解説されている。
Jamie Shottonら,“Semantic Texton Forests for Image Categorization and Segmentation”,[令和2年2月20日検索],インターネット<URL: http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.145.3036&rep=rep1&type=pdf >
【0039】
特徴量抽出部2410は、撮像制御部2100が撮像した商品の画像から商品の特徴量である第2特徴量を抽出する。以下、第2特徴量を抽出特徴量と呼称する。更に詳しくは、特徴量抽出部2410は、撮像制御部2100が撮像した商品を画像に重畳された枠線の中央付近から抽出特徴量を抽出する。ここで、撮像制御部2100は、商品を撮像する場合、商品の位置を案内する画像を付加した画面を表示させる。よって、特徴量抽出部2410は、撮像制御部2100が撮像した画像のうち、商品がある位置を推定することができる。具体的には、特徴量抽出部2410は、商品の位置を案内する画像である枠線の内側に商品があると推定することができる。よって、特徴量抽出部2410は、枠線の中央付近から特徴量を抽出することで抽出特徴量を抽出することができる。
【0040】
特徴量削減部2420は、抽出特徴量の情報量を削減する。更に詳しくは、特徴量削減部2420は、抽出特徴量に対して情報量を削減する削減処理を実行する。特徴量削減部2420は、削減処理を実行することで、特徴量を簡略化した簡略化特徴量を生成する。削減処理は、特徴量に対して次元削減や量子化等を実行することで、特徴量の情報量を削減する処理である。例えば、削減処理は、商品の色や、形状や、模様や、凹凸状況等の特徴量の要素のうち、一又は複数の要素を削減する処理である。また、削減処理は、商品の色や、形状や、模様や、凹凸状況等を表現する際の段階を削減する処理であってもよい。例えば、削減処理は、色を100段階で表現している場合に、10段階に削減する処理である。
【0041】
類似度算出部2430は、第1特徴量と、第2特徴量との類似度を算出する。言い換えると、類似度算出部2430は、通信制御部2300が受信した照合用特徴量と、特徴量抽出部2410が抽出した抽出特徴量との類似度を算出する。ここで、類似度は、照合用特徴量を100%=「類似度:1.0」とした場合に、特徴量抽出部2410が抽出した特徴量の全部又は一部がどの程度類似しているかを示すものである。
【0042】
また、類似度算出部2430は、特徴量抽出部2410が抽出した特徴量であれば、特徴量削減部2420が特徴量を簡略化した簡略化特徴量と、照合用特徴量との類似度を算出してもよい。言い換えると、特徴量抽出部2410は、第1特徴量と、特徴量削減部2420が情報量を削減した第2特徴量との類似度を算出する。この場合、類似度算出部2430は、通信制御部2300が受信した照合用特徴量と、特徴量削減部2420が特徴量を簡略化した簡略化特徴量との類似度を算出する。
【0043】
商品特定部2440は、類似度算出部2430が算出した類似度に基づいて、撮像制御部2100が撮像した商品を特定する。更に詳しくは、商品特定部2440は、類似度算出部2430が算出した類似度が閾値以上の場合に、撮像制御部2100が撮像した商品と、商品情報入力部2200が受け付けた商品情報により特定される商品とは一致していると判定する。よって、商品特定部2440は、撮像制御部2100が撮像した商品は、コードシンボル12から読み取った商品情報の商品であると特定することができる。
【0044】
商品登録部2500は、商品特定部2440が特定した商品を販売対象の商品として登録する。すなわち、商品登録部2500は、撮像制御部2100が撮像した商品を販売対象の商品として登録する。
【0045】
報知制御部2600は、商品を特定するための操作をやり直すことを報知する。更に詳しくは、報知制御部2600は、類似度算出部2430が算出した類似度に基づいて、商品を特定するための操作をやり直すことを報知する。報知制御部2600は、類似度が第1閾値未満かつ第2閾値以上の場合に、商品の撮像からやり直すことを報知する。第1閾値未満とは、商品特定部2440が商品を特定可能な類似度の閾値である。第2閾値とは、第1閾値よりも低い値である。すなわち、報知制御部2600は、商品を特定することはできないが比較的に類似度が高いため、再度商品の撮像からやり直すことを報知する。
【0046】
また、報知制御部2600は、不一致条件が満たされた場合に、商品情報の入力からやり直すことを報知する。不一致条件とは、撮像した商品と、コードシンボル12が示す商品情報の商品とが不一致であるか否かの判定条件である。具体的には、報知制御部2600は、類似度が第2閾値未満の場合に、商品情報の入力からやり直すことを報知する。すなわち、報知制御部2600は、撮像制御部2100が撮像した商品と、商品情報入力部2200が受け付けた商品情報により特定される商品とが全くことなるため、商品情報の入力であるコードシンボル12の読み取りからやり直すことを報知する。
【0047】
また、報知制御部2600は、類似度に限らず、商品を撮像した回数に基づいて、商品を特定するための操作をやり直すことを報知してもよい。商品情報の入力をやり直した回数が閾値以上の場合、顧客は、間違った商品情報を入力している可能性がある。そこで、報知制御部2600は、商品情報の入力であるコードシンボル12の読み取りからやり直すことを報知する。
【0048】
管理サーバ30の制御部310は、記憶部320に記憶された制御プログラム321をRAM313に展開し、制御プログラム321に従って動作することで、各機能部をRAM313に生成する。具体的には、管理サーバ30の制御部310は、機能部として、通信制御部3100、及び商品マスタ管理部3200を備える。
【0049】
通信制御部3100は、通信部330を制御して、携帯端末20との通信を実行する。例えば、通信制御部3100は、携帯端末20から商品情報を受信する。また、通信制御部3100は、商品情報に対応した照合用特徴量を抽出した場合に、照合用特徴量を携帯端末20に送信する。
【0050】
商品マスタ管理部3200は、商品マスタ322を管理する。更に詳しくは、商品マスタ管理部3200は、通信制御部3100が商品情報を受信した場合に、商品マスタ322において商品情報に関連付けられた設定情報を抽出する。商品マスタ管理部3200は、設定情報に基づいて、照合用特徴量を送信するか否かを判定する。
【0051】
商品マスタ管理部3200は、照合用特徴量を送信すると判定した場合に、商品マスタ322から照合用特徴量を抽出する。そして、商品マスタ管理部3200は、抽出した照合用特徴量を通信制御部3100に送信させる。一方、商品マスタ管理部3200は、照合用特徴量を送信しないと判定した場合に、空の情報を照合用特徴量として通信制御部3100に送信させる。
【0052】
また、商品マスタ管理部3200は、商品マスタ322の設定情報の変更を受け付ける。これにより、管理者は、設定情報を任意に変更することができる。
【0053】
次に、商品認識システム1の動作について説明する。
【0054】
図6は、第1の実施形態の携帯端末20が実行する商品認識処理の一例を示すフローチャートである。商品認識処理は、携帯端末20が撮像した商品を認識する処理である。
【0055】
撮像制御部2100は、棚札11のコードシンボル12を撮像する(ステップS1)。
【0056】
商品情報入力部2200は、撮像した画像からコードシンボル12が示す商品情報を読み取る(ステップS2)。
【0057】
通信制御部2300は、照合用特徴量を要求する要求情報を管理サーバ30に送信する(ステップS3)。要求情報は、ステップS1で読み取った商品情報を有している。
【0058】
通信制御部2300は、要求情報に対する応答情報を管理サーバ30から受信する(ステップS4)。
【0059】
撮像制御部2100は、商品の画像を撮像する(ステップS5)。
【0060】
特徴量抽出部2410は、撮像した商品の画像から特徴量を抽出する(ステップS6)。
【0061】
特徴量削減部2420は、抽出した特徴量に対して削減処理を実行する(ステップS7)。これにより、特徴量削減部2420は、特徴量から簡略化特徴量を生成する。
【0062】
類似度算出部2430は、管理サーバ30から受信した照合用特徴量と、特徴量抽出部2410が抽出した特徴量との類似度を算出する(ステップS8)。
【0063】
商品特定部2440は、類似度が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS9)。類似度が閾値未満の場合に(ステップS9;No)、商品特定部2440は、不一致条件が満たされたか否かを判定する(ステップS10)。
【0064】
不一致条件が満たされていない場合に(ステップS10;No)、報知制御部2600は、再度商品を撮像させることを要求する再撮像画面を表示させる(ステップS11)。
【0065】
不一致条件が満たされている場合に(ステップS10;Yes)、報知制御部2600は、撮像した商品と、コードシンボル12が示す商品情報の商品とが不一致であることを示す不一致画面を表示させる(ステップS12)。そして、携帯端末20は、商品認識処理を終了する。
【0066】
類似度が閾値以上の場合に(ステップS9;Yes)、商品登録部2500は、販売対象の商品として登録する(ステップS13)。
【0067】
以上により、携帯端末20は、商品認識処理を終了する。
【0068】
以上のように第1の実施形態にかかる携帯端末20は、撮像制御部2100が棚札11のコードシンボル12を撮像することで、商品情報の入力を受け付ける。また、携帯端末20は、入力された商品情報により特定される商品の照合用特徴量を管理サーバ30から取得する。また、携帯端末20は、撮像制御部2100が撮像した画像から商品の特徴量を抽出する。携帯端末20は、照合用特徴量と、撮像した画像から商品の特徴量との類似度を算出する。携帯端末20は、類似度に基づいて、撮像制御部2100が撮像した商品を特定する。このように、携帯端末20は、照合対象の商品を特定した上で、商品認識処理を実行している。すなわち、携帯端末20は、多数の商品との照合は実行しない。よって、携帯端末20は、商品認識処理の負担を軽減することができる。
【0069】
(第1の実施形態の変形例1)
第1の実施形態の変形例1について説明する。図7は、第1の実施形態の変形例1にかかる商品認識システム2の一例を示す説明図である。なお、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付与し説明を省略する。
【0070】
第1の実施形態のかかるコードシンボル12は、一の商品の商品情報を有していると説明した。第2の実施形態のかかるコードシンボル12は、複数種類の商品の商品情報を有している。例えば、コードシンボル12は、商品分類や、複数の商品を有するグループなどを示す商品情報を有している。
【0071】
商品マスタ322は、一の商品情報に対して複数の商品の照合用特徴量を有している。
【0072】
携帯端末21の機能構成について説明する。
【0073】
商品情報入力部2201は、複数種類の商品情報の入力を受け付ける。更に詳しくは、商品情報入力部2201は、撮像制御部2100がコードシンボル12を撮像することで、複数種類の商品の商品情報の入力を受け付ける。複数種類の商品情報の入力方法はこれに限定しない。例えば、商品情報入力部2201は、一の商品の商品情報を有するコードシンボル12を複数回読み取ることで複数種類の商品情報の入力を受け付けてもよいし、商品分類等の複数種類の商品のグループを特定する入力によりサーバ装置から複数種類の商品情報の入力を受け付けてもよいし、他の方法であってもよい。
【0074】
通信制御部2301は、商品情報入力部2201が複数種類の商品情報の入力を受け付けた場合に、複数の商品に該当する商品情報を管理サーバ31に送信する。また、通信制御部2301は、複数種類の商品情報により特定される複数種類の商品の第1特徴量を受信する。すなわち、通信制御部2301は、複数の照合用特徴量を受信する。
【0075】
類似度算出部2431は、複数種類の商品の第1特徴量と、第2特徴量とのそれぞれの類似度を算出する。すなわち、類似度算出部2431は、複数の照合用特徴量と、特徴量抽出部2410が抽出した特徴量とのそれぞれの類似度を算出する。
【0076】
商品特定部2441は、類似度算出部2431が算出したそれぞれの類似度に基づいて、撮像制御部2100が撮像した商品を特定する。また、商品特定部2441は、複数の商品ごとの類似度のうち、最も高い類似度が閾値以上の場合に、最も高い類似度の商品を、撮像制御部2100が撮像した商品であると特定する。
【0077】
なお、商品特定部2441は、類似度が閾値以上の商品がある場合に、商品を特定する操作に基づいて、撮像制御部2100が撮像した商品を特定してもよい。この場合、商品特定部2441は、類似度が閾値以上の商品が複数ある場合に、該当する複数の商品を表示部240に表示させる。また、商品特定部2441は、表示部240が表示した商品から、撮像制御部2100が撮像した商品を特定する操作を受け付ける。そして、商品特定部2441は、指定された商品を、撮像制御部2100が撮像した商品に特定する。
【0078】
管理サーバ31の機能構成について説明する。
【0079】
通信制御部3101は、複数の商品に該当する商品情報を携帯端末21から受信する。また、通信制御部3101は、複数の商品に該当する照合用特徴量を携帯端末21に送信する。すなわち、通信制御部3101は、複数の照合用特徴量を携帯端末21に送信する。
【0080】
商品マスタ管理部3201は、通信制御部3101が複数の商品に該当する商品情報を受信した場合に、商品情報の設定情報に基づいて、照合用特徴量を送信させるか否かを判定する。商品マスタ管理部3201は、照合用特徴量を送信すると判定した場合に、商品マスタ322から照合用特徴量を抽出する。そして、商品マスタ管理部3201は、抽出した照合用特徴量を通信制御部3101に送信させる。一方、商品マスタ管理部3201は、照合用特徴量を送信しないと判定した場合に、空の情報を照合用特徴量として通信制御部3101に送信させる。
【0081】
以上のように第1の実施形態の変形例1にかかる携帯端末21は、複数の商品に該当する商品情報の入力を受け付ける。また、携帯端末21は、複数の商品の照合用特徴量を取得する。携帯端末21は、複数の照合用特徴量と、撮像した画像から商品の特徴量との類似度をそれぞれ算出する。そして、携帯端末21は、それぞれの類似度に基づいて、撮像制御部2100が撮像した商品を特定する。よって、携帯端末21は、コードシンボル12等が複数の商品の商品情報を有している場合であっても、商品を認識することができる。さらに、システムの管理者は、コードシンボル12が示す商品情報に該当する商品の種類を制限することで、携帯端末21が一度に受け付ける照合用特徴量の数を制限することができる。よって、システムの管理者は、携帯端末21の処理負担を軽減する事ができる。
【0082】
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。図8は、第2の実施形態にかかる商品認識システム3の一例を示す説明図である。なお、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付与し説明を省略する。
【0083】
第2の実施形態にかかる商品認識システム3は、携帯端末22と、携帯端末22と通信可能に接続された管理サーバ32とを備える。第1の実施形態にかかる商品認識システム1は、携帯端末20が類似度の算出を実行した。第2の実施形態にかかる商品認識システム3は、管理サーバ32が類似度の算出を実行する。よって、管理サーバ32は、類似度算出部3300及び商品特定部3400を備えている。また、管理サーバ32は、携帯端末22に対する応答を制御する応答制御部3500を有している。
【0084】
携帯端末22の機能構成について説明する。
【0085】
通信制御部2302は、第2特徴量を送信する。更に詳しくは、通信制御部2302は、商品情報入力部2200が受け付けた商品情報と、特徴量抽出部2410が抽出した特徴量とを有する要求情報を管理サーバ32に送信する。なお、通信制御部2302は、特徴量削減部2420が簡易化した簡易特徴量を送信してもよい。この場合、通信制御部2302は、商品情報入力部2200が受け付けた商品情報、及び簡易特徴量を有する要求情報を管理サーバ32に送信する。このように、通信制御部2302は、簡易特徴量を送信することで、抽出特徴量と比べて送信するデータ量を減らすことができる。なお、通信制御部2302は、簡易特徴量に限らず、特徴量抽出部2410が抽出した特徴量を管理サーバ32に送信してもよい。
【0086】
通信制御部2302は、要求情報に対する照合結果を示す応答情報を受信する。管理サーバ32が商品を特定した場合には、応答情報は、特定した商品の商品情報を有している。また、管理サーバ32が商品を特定できずに、不一致条件が満たされないと判定した場合に、応答情報は、再度商品を撮像する必要があることを示す再撮像情報を有している。また、管理サーバ32が商品を特定できずに、不一致条件が満たさないと判定した場合に、応答情報は、コードシンボル12の読み取りからやり直す必要があることを示す不一致情報を有している。
【0087】
商品登録部2502は、通信制御部2302が商品情報を有する応答情報を受信した場合に、商品情報により特定される商品を販売対象の商品として登録する。
【0088】
報知制御部2602は、通信制御部2302が再撮像情報を有する応答情報を受信した場合に、再撮像画面を表示して報知する。また、報知制御部2602は、通信制御部2302が不一致情報を有する応答情報を受信した場合に、不一致画面を表示して報知する。
【0089】
管理サーバ32の機能構成について説明する。
【0090】
通信制御部3102は、携帯端末22から要求情報を受信する。また、通信制御部3102は、要求情報に対する判定結果情報を携帯端末22に送信する。すなわち、通信制御部3102は、商品特定部3400が特定した商品を識別するための商品情報を携帯端末22に送信する。
【0091】
類似度算出部3300は、商品の特徴量である第1特徴量と、第2特徴量との類似度を算出する。すなわち、類似度算出部3300は、商品マスタ322が有する照合用特徴量と、通信制御部3102が受信した要求情報が有する特徴量との類似度を算出する。に詳しくは、類似度算出部3300は、通信制御部3102が受信した判要求情報が有する商品情報に基づいて、商品マスタ322から照合用特徴量を選択する。類似度算出部3300は、選択した照合用特徴量と、要求情報が有する簡易特徴量との類似度を算出する。
【0092】
商品特定部3400は、類似度算出部3300が算出した類似度に基づいて、撮像制御部2100が撮像した商品を特定する。更に詳しくは、商品特定部3400は、類似度算出部3300が算出した類似度が閾値以上の場合に、撮像制御部2100が撮像した商品と、商品情報入力部2200が受け付けた商品情報により特定される商品とは一致していると判定する。すなわち、商品特定部3400は、簡易特徴量の商品は、商品情報の商品であることを特定することができる。
【0093】
応答制御部3500は、応答情報を生成する。応答制御部3500は、商品特定部3400が商品を特定した場合に、特定した商品の商品情報を有する応答情報を生成する。応答制御部3500は、類似度算出部3300が算出した類似度が第1閾値未満の場合に、再度商品を撮像する必要があることを示す再撮像情報を有する応答情報を生成する。応答制御部3500は、類似度算出部3300が算出した類似度が第2閾値未満の場合に、コードシンボル12の読み取りからやり直す必要があることを示す不一致情報を有する応答情報を生成する。応答制御部3500は、応答情報を生成した場合に、通信制御部3102に応答情報を送信させる。
【0094】
以上のように第2の実施形態にかかる商品認識システム3によれば、携帯端末22は、商品情報及び特徴量を有する要求情報を管理サーバ32に送信する。また、管理サーバ32は、商品情報により特定される商品と、特徴量により特定される商品とを比較する。すなわち、管理サーバ32は、商品認識処理を実行する。このように、商品認識システム3は、管理サーバ32が商品認識処理を実行するため、商品認識処理の負担を軽減することができる。
【0095】
なお、上記実施形態では、特徴量抽出部2410は、枠線の内側から特徴量を抽出する。これにより、特徴量抽出部2410は、販売対象の商品の特徴量を抽出すると説明した。しかしながら、特徴量抽出部2410は、手が掴んでいる商品から特徴量を抽出してもよい。ここで、手が掴んでいる商品は、顧客が購入しようとしている商品であると推定される。そこで、特徴量抽出部2410は、手が掴んでいる商品から特徴量を抽出することで、販売対象の商品の特徴量を抽出することができる。
【0096】
更に詳しくは、商品認識部2400、2401、2402は、手の特徴量を有する手情報に基づいて、撮像制御部2100が撮像した画像から手の領域を検出する手領域検出部を備える。そして、特徴量抽出部2410は、撮像制御部2100が撮像した画像から手領域検出部が手の領域を検出した場合に、商品の特徴量を抽出する。これにより、特徴量抽出部2410は、販売対象の商品の特徴量を抽出することができる。
【0097】
なお、上記実施形態では、携帯端末20、21,22は、コードシンボル12が示す商品情報の入力を受け付けた後に、商品の画像を撮像している。しかしながら、携帯端末20、21,22は、コードシンボル12が示す商品情報の入力を受け付ける前に、商品の画像を撮像してもよい。この場合、携帯端末20、21,22は、コードシンボル12が示す商品情報の入力を促すガイダンスを表示すればよい。
【0098】
なお、上記実施形態では、携帯端末20、21,22は、スマートフォンやタブレット端末であると説明した。携帯端末20、21,22は、小売店のショッピングカートに取り付けたられたスマートフォンやタブレット端末等の携帯端末であってもよい。そして、携帯端末20、21,22は、ショッピングカートに取り付けたられたカメラにコードシンボル12や商品を撮像させてもよい。
【0099】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0100】
上記実施形態や変形例の各装置で実行されるプログラムは、各装置が備える記憶媒体(ROM又は記憶部)に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らないものとする。例えば、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0101】
また、上記実施形態や変形例の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0102】
1、2、3 商品認識システム
10 商品棚
11 棚札
12 コードシンボル
20、21、22 携帯端末
30、31、32 管理サーバ
322 商品マスタ
2100 撮像制御部
2200、2201 商品情報入力部
2300、2301、2302 通信制御部
2400、2401、2402 商品認識部
2410 特徴量抽出部
2420 特徴量削減部
2430、2431、3300 類似度算出部
2440、2441、3400 商品特定部
2500、2502 商品登録部
2600、2602 報知制御部
3100、3101、3102 通信制御部
3200、3201 商品マスタ管理部
3500 応答制御部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0103】
【文献】特開2017-220143号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8