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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】画像処理装置および画像処理方法
(51)【国際特許分類】
   G09B 29/00 20060101AFI20240117BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20240117BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20240117BHJP
   G06T 11/60 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
G09B29/00 F
G09B29/10 A
G08G1/00 K
G06T11/60 300
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020084280
(22)【出願日】2020-05-13
(65)【公開番号】P2021179509
(43)【公開日】2021-11-18
【審査請求日】2023-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】513220562
【氏名又は名称】首都高技術株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109380
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 恵
(74)【代理人】
【識別番号】100109036
【弁理士】
【氏名又は名称】永岡 重幸
(72)【発明者】
【氏名】大塚 義夫
(72)【発明者】
【氏名】三界 徹
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-087484(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0062725(US,A1)
【文献】特開2018-105804(JP,A)
【文献】特開2014-120087(JP,A)
【文献】特開2015-179346(JP,A)
【文献】特開2007-057373(JP,A)
【文献】特開2019-028922(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 29/00-10
G01C 21/00-36
G08G 1/00-097
G06T 11/00-80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路環境に関する複数個所の測定データを測定個所の道路の位置情報とともに取得する測定情報取得手段と、
地図情報を取得する地図情報取得手段と、
前記測定個所における前記測定データの分布が地図の道路に沿って重畳表示された画像を生成する画像情報処理手段と、
前記重畳表示された画像の出力を制御する出力制御手段とを備え
前記画像情報処理手段は、前記地図の道路に沿ってトンネルの位置が重畳表示された画像を生成し、
前記出力制御手段は、前記画像に重畳表示された前記トンネルの位置の選択結果に基づいて、前記トンネルの位置での前記トンネル内の道路画像を表示させ、且つ、前記トンネル内の道路環境に関する測定データを表示させることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記測定データは、記トンネル内の温度、前記トンネル内の湿度および前記トンネル内の路面温度の少なくともいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記測定データは、前記道路上の電界強度および前記道路上の照明の照度をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画像情報処理手段は、前記測定データの測定値に基づいて、前記地図の道路に沿って前記地図の道路を色分けすることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記測定データの測定値の入力を受け付ける入力受付手段を備え、
前記測定情報取得手段は、前記入力受付手段で受け付けられた測定値に基づいて、前記測定個所の道路の位置情報を取得し、
前記画像情報処理手段は、前記入力受付手段で受け付けられた測定値を有する測定個所の位置が地図上に重畳表示された画像を生成することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記画像情報処理手段は、前記地図の道路上に料金所の位置が重畳表示された画像を生成することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記出力制御手段は、前記画像に重畳表示された前記料金所の位置の選択結果に基づいて、前記料金所でのETC(Electronic Toll Collection System)電界強度を表示させることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
道路環境に関する複数個所の測定データを測定個所の道路の位置情報とともに取得する第1取得ステップと、
地図情報を取得する第2取得ステップと、
前記測定個所における前記測定データの分布が地図の道路に沿って重畳表示された画像を生成する生成ステップと、
前記重畳表示された画像の出力を制御する制御ステップとを備え
前記生成ステップにおいて、前記地図の道路に沿ってトンネルの位置が重畳表示された画像を生成し、
前記制御ステップにおいて、前記画像に重畳表示された前記トンネルの位置の選択結果に基づいて、前記トンネルの位置での前記トンネル内の道路画像を表示させ、且つ、前記トンネル内の道路環境に関する測定データを表示させることを特徴とする画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、路面に関連する路面構造物や路面の周辺に設置された付属構造物等を含む道路構造物を点検する場合、点検用車両に搭載したカメラ等によって撮像した画像を点検者が確認している。
特許文献1には、光スノウプラウ車、湿塩散布車、散水車及び標識装置等の異なる道路維持作業車のそれぞれに搭載されている作業指令操作機に無線接続した集中操作機によって個別の作業車の作業指令操作機を制御し、且つこの一つの集中操作機によって、それぞれの作業車の個別の作業工程に対応する作業指令を出す技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-8383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1には、道路上の複数個所で測定された測定データを俯瞰的に見やすくする方法は開示されていない。
本発明は、上記した従来技術に鑑み考案されたもので、道路上の複数個所で測定された測定データの視認性を向上させることが可能な画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様にかかる画像処理装置は、道路環境に関する複数個所の測定データを測定個所の道路の位置情報とともに取得する測定情報取得手段と、地図情報を取得する地図情報取得手段と、前記測定個所における前記測定データの分布が地図の道路に沿って重畳表示された画像を生成する画像情報処理手段と、前記重畳表示された画像の出力を制御する出力制御手段とを備える。
【0006】
また、本発明の一態様にかかる画像処理装置は、道路環境に関する複数個所の測定データを含む画像情報を取得する画像情報取得手段と、前記測定データの分布が道路の路面画像上に重畳表示された画像を生成する画像情報処理手段と、前記重畳表示された画像の出力を制御する出力制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、道路上の複数個所で測定された測定データの視認性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る道路管理システムの構成例を示すブロック図である。
図2図1の管理装置の構成例を示すブロック図である。
図3図1の車両の構成例を示す図である。
図4図3の撮像装置の構成例を示すブロック図である。
図5図2の画像処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図6図3の撮像装置によって記録される画像ファイルのフォーマットの一例を示す図である。
図7図3の電界強度測定装置により測定した測定データの一例を示す図である。
図8】実施形態に係る表示画面の一例を示す図である。
図9】実施形態に係る表示画面の切替例を示す図である。
図10】実施形態に係る表示画面の切替例を示す図である。
図11】実施形態に係る表示画面の切替例を示す図である。
図12】実施形態に係る表示画面の切替例を示す図である。
図13】実施形態に係る表示画面の切替例を示す図である。
図14】実施形態に係る表示画面の切替例を示す図である。
図15】実施形態に係る表示画面の切替例を示す図である。
図16】実施形態に係る表示画面の切替例を示す図である。
図17】実施形態に係る表示画面の切替例を示す図である。
図18】実施形態に係る表示画面の切替例を示す図である。
図19】実施形態に係る表示画面の切替例を示す図である。
図20】実施形態に係る表示画面の切替例を示す図である。
図21】実施形態に係る表示画面の切替例を示す図である。
図22】実施形態に係る画像表示処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている諸要素およびその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0010】
図1は、実施形態に係る道路管理システムの構成例を示すブロック図である。
図1において、管理センタ100は、管理装置101を備える。管理センタ100は、道路を管理する拠点である。道路管理システムは、管理装置101および車両102を備える。管理装置101は、ネットワーク103を介して車両102と通信可能である。管理装置101は、車両102から送られたデータに基づいて道路状況を管理する。車両102は、高速道路などの道路上を走行しながら、道路環境に関する複数個所の測定データを取得する。測定データは、道路上の電界強度、道路上の照明の照度、道路面の温度、トンネル内の温度、道路面の湿度、トンネル内の湿度およびトンネル内の路面温度の少なくともいずれか1つを含む。
【0011】
車両102は、道路環境に関する複数個所の測定データを測定個所の道路の位置情報とともに取得してもよい。また、車両102は、道路環境に関する複数個所の測定データを含む画像情報を取得してもよい。車両102は、測定データ、測定個所の道路の位置情報および画像情報を無線通信により管理装置101に送信可能である。
【0012】
ネットワーク103は、インターネットであってもよいし、WAN(Wide Area Network)であってもよいし、イーサネット(登録商標)またはWiFiなどのLAN(Local Area Network)であってもよいし、インターネットとWANとLANが混在していてもよい。
【0013】
図2は、図1の管理装置101の構成例を示すブロック図である。
図2において、管理装置101は、画像処理装置1、通信装置2、格納装置3、入力装置4および出力装置5を備える。画像処理装置1は、画像情報処理部11、地図情報取得部12、画像情報取得部13、入力受付部14および出力制御部15を備える。
【0014】
画像処理装置1は、車両102で計測された計測データおよび計測個所の道路の位置情報に基づいて、地図情報を処理したり、道路画像を処理したりする。通信装置2は、図1のネットワーク103を介して、車両102と通信したり、地図情報提供サイトと通信したりする。格納装置3は、車両102で取得された撮像画像を含む画像情報を格納する。車両102で取得された撮像画像は、通信を介して格納装置3に格納してもよいし、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの可搬性記憶媒体を介して格納装置3に格納してもよい。このとき、格納装置3は、車両102で取得された道路環境に関する複数個所の測定データおよび測定個所の道路の位置情報を画像情報に含めて格納することができる。入力装置4は、ユーザによる操作情報を入力したり、外部からのデータを入力したりする。出力装置5は、入力を受け付けるための操作画面を表示したり、車両102で取得された道路環境に関する測定データを表示したり、画像情報処理部11による画像処理結果を表示したり、地図情報取得部12で取得された地図を表示したり、画像情報取得部13で取得された画像を表示したりする。
【0015】
地図情報取得部12は、地図情報提供サイトなどから地図情報を取得する。画像情報取得部13は、車両102で撮像された撮像画像を含む画像情報を格納装置3から取得する。このとき、画像情報取得部13は、車両102で測定された道路環境に関する複数個所の測定データおよび測定個所の道路の位置情報を画像情報に含めて格納装置3から取得することができる。入力受付部14は、ユーザからの操作情報などを受け付ける。画像情報処理部11は、車両102で測定された道路環境に関する測定データの分布が地図の道路に沿って重畳表示された画像を生成する。また、画像情報処理部11は、車両102で測定された道路環境に関する測定データの分布が道路の路面画像上に重畳表示された画像を生成する。出力制御部15は、画像情報処理部11にて生成された画像の出力装置5への出力を制御する。
【0016】
画像処理装置1は、SaaS(Software as a Service)またはPaaS(Platform as a Service)として、インターネット経由でクライアントに提供されてもよい。
【0017】
図3は、図1の車両102の構成例を示す図である。なお、図3(a)は、図1の車両102の構成を示す側面図、図3(b)は、図1の車両102の構成を示す上面図である。
図3(a)および図3(b)において、車両102は、撮像装置SA、電界強度測定装置SB、SD、SE、SG、レーザスキャナSC、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信装置SF、鉛直面照度計SH、水平面照度計SI、SJ、路面温度計SK、気温・湿度計SLおよび入出力インタフェース31を備える。
【0018】
撮像装置SAは、道路を含む周辺状況の画像を撮像する。撮像装置SAは、全天球カメラであってもよいし、撮像位置または撮像方向の異なる複数のカメラを備えてもよい。そして、撮像装置SAは、撮像画像を含む画像情報を記録したり、管理装置101に送信したりする。このとき、撮像装置SAは、道路環境に関する複数個所の測定データおよび測定個所の道路の位置情報を画像情報に含めることができる。
【0019】
レーザスキャナSCは、車両102の周辺の物体を検出する。電界強度測定装置SBは、ETC(Electronic Toll Collection System)電界強度を測定する。なお、図3(b)では、車両102の幅方向に9台の電界強度測定装置SBを並列に設置した例を示した。電界強度測定装置SDは、AM(Amplitude Modulation)放送用電界強度を測定する。電界強度測定装置SEは、VICS(Vehicle Information and Communication System)用電界強度を測定する。電界強度測定装置SGは、FM(Frequency Modulation)(登録商標)放送用電界強度を測定する。GNSS受信装置SFは、人工衛星が送信する時刻情報を含む信号に基づいて、地上の現在位置を決定する。
【0020】
鉛直面照度計SHは、照明による道路上の鉛直面の照度を測定する。水平面照度計SIは、照明による道路上の水平面の車両102の後方の照度を測定する。なお、図3(b)では、車両102の後方の幅方向に3台の電界強度測定装置SIを並列に設置した例を示した。水平面照度計SJは、照明による道路上の水平面の車両102の前方の照度を測定する。なお、図3(b)では、車両102の前方の幅方向に3台の電界強度測定装置SJを並列に設置した例を示した。路面温度計SKは、トンネル内およびトンネル外の路面温度を測定する。なお、図3(b)では、車両102の後方の幅方向に3台の路面温度計SKを並列に設置した例を示した。気温・湿度計SLは、トンネル内およびトンネル外の気温および湿度を測定する。なお、図3(b)では、車両102の上方の幅方向に2台の気温・湿度計SLを並列に設置した例を示した。
【0021】
入出力インタフェース31は、電界強度測定装置SB、SD、SE、SG、レーザスキャナSC、鉛直面照度計SH、水平面照度計SI、SJ、路面温度計SKおよび気温・湿度計SLにてそれぞれ測定された測定データと、GNSS受信装置SFにより決定された車両102の現在位置の位置情報を撮像装置SAに入力する。
【0022】
そして、車両102が道路上を走行中に、電界強度測定装置SBにてETC電界強度が測定され、電界強度測定装置SDにてAM放送用電界強度が測定され、電界強度測定装置SEにてVICS用電界強度が測定され、電界強度測定装置SGにてFM放送用電界強度が測定される。また、車両102が道路上を走行中に、鉛直面照度計SHおよび水平面照度計SI、SJにて照明による道路上の照度がそれぞれ測定される。また、車両102が道路上を走行中に、路面温度計SKにてトンネル内およびトンネル外の路面温度が測定される。また、車両102が道路上を走行中に、気温・湿度計SLにてトンネル内およびトンネル外の気温および湿度が測定される。また、車両102が道路上を走行中に、レーザスキャナSCにて車両102の周辺の物体が検出される。また、車両102が道路上を走行中に、GNSS受信装置SFにて車両102の現在位置の位置情報が決定される。また、車両102が道路上を走行中に、撮像装置SAにて道路を含む周辺状況の画像が撮像される。
【0023】
そして、電界強度測定装置SB、SD、SE、SG、鉛直面照度計SH、水平面照度計SI、SJ、路面温度計SKおよび気温・湿度計SLにてそれぞれ測定された測定データと、レーザスキャナSCにて検出された検出データと、GNSS受信装置SFにて決定された位置情報は、入出力インタフェース31を介して撮像装置SAに入力される。
【0024】
そして、撮像装置SAは、道路環境に関する複数個所の測定データと、測定個所の道路の位置情報と、そのときに撮像した撮像画像を記録するとともに、ネットワーク103を介して管理装置101に送信する。
【0025】
なお、電界強度測定装置SBは、高速道路の料金所でのETC電界強度の測定に用いることができる。電界強度測定装置SDは、高速道路のトンネル内でのAM放送用電界強度の測定に用いることができる。電界強度測定装置SGは、高速道路のトンネル内でのFM放送用電界強度の測定に用いることができる。鉛直面照度計SHは、高速道路のトンネル照明(プロビーム照明)の測定に用いることができる。路面温度計SKは、高速道路のトンネル内の路面温度の測定に用いることができる。気温・湿度計SLは、高速道路のトンネル内の気温および湿度の測定に用いることができる。水平面照度計SI、SJは、高速道路のトンネル部および高架部の道路照明の測定に用いることができる。ただし、これらの測定は、必ずしも高速道路に限定されることなく、一般道路であってもよい。
【0026】
図4は、図3の撮像装置SAの構成例を示すブロック図である。
図4において、撮像装置SAは、撮像部21、画像処理部22、撮像系制御部23、データ入力部24、通信部25および記録部26を備える。撮像部21は、結像光学部210、絞り211および固体撮像素子212を備える。
【0027】
撮像部21は、被写体を撮像する。本実施形態では、被写体は、高速道路の路面およびその周辺の付帯設備である。付帯設備は、照明灯、防音壁、トンネル内の換気設備および料金所などである。結像光学系210は、被写体の像を固体撮像素子212に結像する。絞り211は、結像光学系210を通って固体撮像素子212に入射する光の量を調整する。固体撮像素子212は、画素ごとに光電変換された画像信号を出力する。
【0028】
画像処理部22は、固体撮像素子212から送られた画像信号をA/D変換してデジタルデータに変換した後、デモザイキング処理、ホワイトバランス処理およびガンマ処理などを含む信号処理を行う。また、画像処理部22は、図1の車両102で計測された道路環境に関する複数個所の測定データと、その測定個所の道路の位置情報を撮像画像に付加した画像情報を生成する。
【0029】
撮像系制御部23は、ズームおよびフォーカスのために結像光学系210を駆動したり、絞り211の開口径を制御したり、固体撮像素子212のゲインおよび露光時間を制御したりする。
【0030】
データ入力部24は、図3の電界強度測定装置SB、SD、SE、SG、鉛直面照度計SH、水平面照度計SI、SJ、路面温度計SKおよび気温・湿度計SLにてそれぞれ測定された測定データと、レーザスキャナSCにて検出された検出データと、GNSS受信装置SFにて決定された位置情報を、画像処理部22に入力する。
【0031】
通信部25は、道路環境に関する複数個所の測定データと、その測定個所の道路の位置情報と、そのときに撮像された撮像画像を、図1のネットワーク103を介して管理装置101に送信する。記録部26は、道路環境に関する複数個所の測定データと、測定個所の道路の位置情報と、そのときに撮像された撮像画像を記録する。
【0032】
図5は、図2の画像処理装置1のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図5において、画像処理装置1は、プロセッサ41、通信制御部42、通信インタフェース43、主記憶部44、補助記憶部45および入出力インタフェース47を備える。プロセッサ41、通信制御部42、通信インタフェース43、主記憶部44、補助記憶部45および入出力インタフェース47は、内部バス46を介して相互に接続されている。主記憶部44および補助記憶部45は、プロセッサ41からアクセス可能である。
【0033】
また、画像処理装置1の外部には、格納装置3、入力装置4および出力装置5が設けられている。格納装置3、入力装置4および出力装置5は、入出力インタフェース47を介して内部バス46に接続されている。格納装置3は、例えば、大容量ストレージ装置または画像データベースである。格納装置3は、クラウド上のストレージであってもよい。入力装置4は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、カードリーダ、音声入力装置等である。出力装置5は、例えば、画面表示装置(液晶モニタ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、グラフィックカード等)、音声出力装置(スピーカ等)、印字装置等である。
【0034】
プロセッサ41は、画像処理装置1全体の動作制御を司るハードウェアである。プロセッサ41は、CPU(Central Processing Unit)であってもよいし、GPU(Graphics Processing Unit)であってもよい。プロセッサ41は、シングルコアプロセッサであってもよいし、マルチコアプロセッサであってもよい。プロセッサ41は、処理の一部を行うアクセラレータなどのハードウェア回路(例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit))を備えていてもよい。プロセッサ41は、ニューラルネットワークとして動作してもよい。
【0035】
主記憶部44は、例えば、SRAMまたはDRAMなどの半導体メモリを備えることができる。主記憶部44には、プロセッサ41が実行中のプログラムを格納したり、プロセッサ41がプログラムを実行するためのワークエリアを設けたりすることができる。
【0036】
補助記憶部45は、大容量の記憶容量を備える記憶デバイスであり、例えば、ハードディスク装置またはSSD(Solid State Drive)である。補助記憶部45は、各種プログラムの実行ファイルやプログラムの実行に用いられるデータを保持することができる。補助記憶部45には、画像情報処理プログラム45Aを格納することができる。画像情報処理プログラム45Aは、画像処理装置1にインストール可能なソフトウェアであってもよいし、画像処理装置1にファームウェアとして組み込まれていてもよい。
【0037】
通信制御部42は、外部との通信を制御する機能を備えるハードウェアである。通信制御部42は、通信インタフェース43を介してネットワーク103に接続される。
【0038】
入出力インタフェース47は、格納装置3から読み出されるデータをプロセッサ41が処理可能なデータ形式に変換したり、入力装置4から入力されるデータをプロセッサ41が処理可能なデータ形式に変換したり、プロセッサ41から出力されるデータを出力装置5が処理可能なデータ形式に変換したりする。
【0039】
プロセッサ41が画像情報処理プログラム45Aを主記憶部44に読み出し、画像情報処理プログラム45Aを実行することにより、車両102で測定された道路環境に関する測定データの分布が地図の道路に沿って重畳表示された画像を生成したり、車両102で測定された道路環境に関する測定データの分布が道路の路面画像上に重畳表示された画像を生成したりする。
【0040】
なお、画像情報処理プログラム45Aの実行は、複数のプロセッサまたはコンピュータに分担させてもよい。あるいは、プロセッサ41は、ネットワーク103を介してクラウドコンピュータなどに画像情報処理プログラム45Aの全部または一部の実行を指示し、その実行結果を受け取るようにしてもよい。
【0041】
図6は、撮像装置SAによって記録される画像ファイル50のフォーマットの一例を示す図である。
図6において、画像ファイル50は、ヘッダ部51と画像データ部52を備える。ヘッダ部51には、画像ファイル50のファイル名、ファイルの種類、ファイルサイズ等、画像ファイル50の構造を示すヘッダ情報(H)が記録される。
【0042】
画像データ部52には、画像データ53がフレーム単位(1F、2F、3F…)で記録される。画像データ53は、図3の撮像装置SAにて撮像された撮像画像を含む。また、画像データ部52には、画像データ53とともに環境情報54が記録される。環境情報54は、撮像位置での道路環境に関する複数個所の測定データと、その測定個所の道路の位置情報を含む。
【0043】
環境情報54は、図3(a)の電界強度測定装置SB、SD、SE、SG、鉛直面照度計SH、水平面照度計SI、SJ、路面温度計SKおよび気温・湿度計SLにてそれぞれ測定された測定データと、レーザスキャナSCにて検出された検出データと、GNSS受信装置SFにて決定された位置情報を含む。環境情報54は、例えば、測定データの測定時刻情報、道路上の騒音データ、道路上の振動データ、路面上の塩分濃度データなどを含んでいてもよい。
【0044】
環境情報54は、例えば、対応する画像データ53のフレームの直前に書き込むことができる。例えば、画像データ53の第2フレーム(2F)に対応する環境情報54は、画像データ53の第1フレーム(1F)と第2フレーム(2F)との間に書き込む。なお、環境情報54とそれに対応する画像データ53のフレームとの対応付けがされていれば、環境情報54を書き込む位置は上記に限定されない。
【0045】
画像ファイル50の記憶容量を削減するため、道路環境に関する測定データが異常値を示す場合にのみ画像データ53を記録するようにしてもよい。このとき、画像データ部52では、測定データが正常値を示す画像データ53のフレームの記録は省略され、その省略されたフレームの直前には、道路環境に関する複数個所の測定データと、その測定個所の道路の位置情報が記録される。
【0046】
画像ファイル50の記憶容量を削減するため、画像ファイル50を圧縮処理して記録したり、送信したりしてもよい。ここでの圧縮方式は、例えば、H.264、MPEG4(Moving Picture Experts Group phase4)、MJPEG(Motion-JPEG)などの規格に準拠することができる。
【0047】
また、環境情報54は、画像データ53の再生に影響しないデータ形式で画像ファイル50に記録してもよい。例えば、環境情報54は、フレームごとに設けられたヘッダ(フレームヘッダ)内に格納してもよいし、フレームごとのメタデータとして格納してもよい。また、画像再生時に環境情報54が読み飛ばされるような制御コードを付加して環境情報54を記録してもよい。
【0048】
図4の画像処理部22にて生成された画像ファイル50は、記録部26に記録される。さらに、通信部25は、ネットワーク103を介して画像ファイル50を管理装置101に送信する。
【0049】
管理装置101において、通信装置2は、車両102から送信された画像ファイル50を受信し、格納装置3に格納する。そして、ユーザは、入力装置4を介して画像処理装置1に指示する、画像処理装置1は、ユーザからの指示に基づいて、画像ファイル50を加工し、出力装置5を介してユーザに提示する。
【0050】
画像ファイル50の加工では、画像ファイル50から環境情報54を抽出し、環境情報54に含まれる測定データの分布が地図の道路に沿って重畳表示された画像を生成することができる。また、画像ファイル50の加工では、ユーザから指示された地図上の位置に対応する画像データ53および環境情報54を画像ファイル50から抽出し、その位置での測定データの分布が道路の路面画像上に重畳表示された画像を生成することができる。
【0051】
図7は、図3の電界強度測定装置SBにより測定した測定データの一例を示す図である。なお、図7では、図3(b)の9台の電界強度測定装置SBで測定された電界強度分布55を示した。
図7において、電界強度分布55は、車両102の進行方向に沿って9台の電界強度測定装置SBで測定される。電界強度測定装置SBで測定された測定データは、図6の画像ファイル50のフレームごとに分割し、その測定データに対応するフレームに紐付けて画像ファイル50に記録することができる。
【0052】
図8は、実施形態に係る表示画面60の一例を示す図である。
図8において、図2の出力装置5は、表示画面60を備える。表示画面60には、道路画像64、64´を含む地図61Aが表示される。図8の例では、道路画像64は高速道路、道路画像64´は一般道路を示す。地図61Aの表示範囲および縮尺は、入力装置4を介してユーザが指定することができる。
【0053】
また、表示画面60には、ダイアログボックス62が地図61Aとともに表示される。ダイアログボックス62では、道路環境に関する測定データの種類が表示される。図8では、測定データの種類として、照明による道路上の照度、道路上のETC電界強度、道路の温度、道路上の騒音、道路上の振動および路面上の塩分濃度を表示した例を示した。また、ダイアログボックス62には、チェック欄62A、、スライドバー62Bおよび数値欄62Cが表示される。チェック欄62Aでは、ユーザは、表示画面60に表示される測定データの種類を選択することができる。スライドバー62Bでは、ユーザが、各測定データの測定個所に対応する位置を表示画面60に表示させる場合、その測定個所が有する各測定データの測定値の範囲を指定することができる。数値欄62Cには、スライドバー62Bで指定された各測定データの測定値の範囲を数値で示すことができる。
【0054】
そして、ユーザは、測定データの種類を表示画面60上で指定すると、その指定された測定データの分布が地図61Aの道路画像64上に重畳表示される。例えば、ユーザが表示画面60上で照度のチェック欄62Aにチェックを入れたものとすると、図8の画面が図9の画面に切り替わり、道路上の照度の分布が地図61Aの道路画像64上に重畳表示される。
【0055】
図9において、表示画面60には、道路画像64上の道路に沿って照度分布LA~LCが重畳表示された地図61Bが表示される。このとき、照度分布LA~LCは、道路画像64上の道路に沿って連続的に表示することができる。なお、例えば、図3(b)に示すように、複数の水平面照度計SI、SJを用いて道路上の照度が測定される場合、複数の照度データの平均値から求めた照度分布を道路画像64上に重畳表示してもよいし、複数の照度データの最小値から求めた照度分布を道路画像64上に重畳表示してもよい。
【0056】
また、表示画面60には、ダイアログボックス62および区分欄63Aが地図61Bとともに表示される。道路画像64上に重畳表示される照度分布LA~LCは、照度の値の範囲に応じて表示形式を異ならせることができる。例えば、照度の値の範囲に応じて照度分布LA~LCを道路画像64上に色分け表示してもよいし、照度の値の範囲に応じて照度分布LA~LCの塗り潰しパターンを異ならせるようにしてもよい。また、照度の値が異常値を示す範囲を点滅表示するようにしてもよい。このとき、区分欄63Aは、照度の値の範囲と、その範囲の表示形式との対応関係を示すことができる。図9では、照度分布LA~LCを高、中および低の3つのレベルに区分して、道路画像64上に重畳表示した例を示した。
【0057】
また、地図61Bには、スライドバー62Bで指定される照度範囲に測定個所の照度が含まれる道路上の位置が重畳表示されている。図10では、スライドバー62Bで指定される照度範囲に測定個所の照度が含まれる道路上の位置を地図61B上で示すために、その位置を矢印P1~P9で示した。
【0058】
ユーザは、道路画像64上の照度分布LA~LCを確認することにより、照度が低い箇所および照度が高い箇所を俯瞰的に確認することができ、照度が低い箇所および照度が高い箇所が道路のどこにあるかを一目で確認することができる。また、ユーザは、地図61Bに表示された矢印P1~P9の位置を参照することにより、所定範囲の照度を有する箇所が道路のどこにあるかを一目で確認することができ、道路照明の点検個所の抽出を効率化することができる。
【0059】
次に、ユーザは、例えば、照度のスライドバー62Bを表示画面60上で操作したものとする。このとき、図2の画像処理装置1は、画像ファイル50の環境情報54に含まれる位置情報に基づいて、地図61Bの範囲内の位置の照度データを画像ファイル50の環境情報54から抽出する。そして、画像処理装置1は、地図61Bの範囲内において、スライドバー62Bで指定される照度範囲に測定個所の照度が含まれる道路の位置情報を選択し、その位置情報で示される位置が地図上に重畳表示された画像を生成する。このとき、図9の画面が図10の画面に切り替わり、スライドバー62Bで指定される照度範囲に測定個所の照度が含まれる道路上の位置が地図61Aの道路画像64上に重畳表示される。
【0060】
図10において、ユーザは、例えば、図9の照度のスライドバー62Bの位置から低照度側にスライドバー62Bの位置を変更したものとする。このとき、表示画面60には、低照度側にスライドされたスライドバー62Bで指定される照度範囲に測定個所の照度が含まれる道路上の位置が重畳表示された地図61Cが表示される。また、表示画面60には、ダイアログボックス62および区分欄63Aが地図61Cとともに表示される。図10では、低照度側にスライドされたスライドバー62Bで指定される照度範囲に測定個所の照度が含まれる道路上の位置を地図61C上で示すために、その位置を矢印P10で示した。
【0061】
ユーザは、地図61Cに表示された矢印P10の位置を参照することにより、ユーザが知りたい照度を任意に変更しつつ、ユーザが知りたい照度を有する箇所が道路のどこにあるかを一目で確認することができ、道路照明の点検個所の抽出を効率化することができる。例えば、ユーザが、スライドバー62Bの位置を低照度側に徐々にスライドさせることにより、正常→劣化→不点という順序で照明灯の位置を地図61C上で確認することが可能となる。
【0062】
次に、ユーザは、例えば、矢印P10を表示画面60上で指定したものとする。このとき、図2の画像処理装置1は、画像ファイル50の環境情報54に含まれる位置情報に基づいて、地図61Cの矢印P10の位置に対応する画像データ53を画像ファイル50から抽出する。そして、画像処理装置1は、地図61Cの矢印P10の位置に対応する撮像画像を表示させる。このとき、図10の画面が図11の画面に切り替わり、地図61Cの矢印P10の位置に対応する撮像画像が表示される。
【0063】
図11において、表示画面60には、図10の地図61Cの矢印P10の位置に対応する撮像画像64Aが表示される。撮像画像64Aには、地図61Cの矢印P10の位置における道路の路面画像66Aが含まれる。また、表示画面60には、ダイアログボックス65が表示される。ダイアログボックス65では、道路環境に関する測定データの種類が表示される。図11では、測定データの種類として、照明による道路上の照度、道路上のETC電界強度、道路の温度、道路上の騒音、道路上の振動および路面上の塩分濃度を表示した例を示した。また、ダイアログボックス65には、画像、地図および測定データの種類のいずれかを選択するチェック欄65Aが表示される。ここで、表示画面60上での撮像画像64Aの表示に対応して、チェック欄65Aの画像にチェックが入れられている。
【0064】
ユーザは、撮像画像64Aを参照することにより、夜間における道路照明の点灯状態を確認することができ、道路照明の不点および劣化を一目で確認することができる。
【0065】
次に、ユーザは、例えば、図11の表示画面60上のチェック欄65Aの照度にチェックを入れたものとする。このとき、図2の画像処理装置1は、撮像画像64Aの撮像位置に対応する照度データを画像ファイル50の環境情報54から抽出する。そして、画像処理装置1は、撮像画像64Aの撮像位置に対応する照度データの強度分布が道路の路面画像上に重畳表示された画像を生成する。このとき、図11の画面が図12の画面に切り替わり、撮像画像64Aの撮像位置に対応する照度データの強度分布が路面画像66A上に重畳表示される。
【0066】
図12において、表示画面60には、撮像画像64Aの撮像位置に対応する照度データの強度分布66Bが路面画像66A上に重畳された合成画像64Bが表示される。また、表示画面60には、ダイアログボックス65および区分欄63Bが合成画像64Bとともに表示される。このとき、区分欄63Bは、照度の値の範囲と、その範囲の表示形式との対応関係を示すことができる。図12では、照度分布を高、中および低の3つのレベルに区分して、路面画像66A上に重畳表示した例を示した。ここで、表示画面60上での合成画像64Bの表示に対応して、チェック欄65Aの照度にチェックが入れられている。
【0067】
ユーザは、合成画像64Bを参照することにより、運転者からの視界上で照度が低い箇所が道路のどこにあるかを一目で確認することができる。ここで、図3(b)に示すように、各水平面照度計SI、SJを車両102の幅方向に3台搭載することにより、道路の幅方向における照度の分布を表示することができる。このため、道路の防音壁などの障害物または道路のカーブなどに起因する道路照明の照射量のばらつきを確認することができ、道路照明の増設および設置位置の変更などの必要性の判断材料を提供することができる。
【0068】
次に、ユーザは、例えば、図12の表示画面60上のチェック欄65Aの地図にチェックを入れ、図8の表示画面60に戻った後、チェック欄62AのECT電界にチェックを入れたものとする。このとき、図2の画像処理装置1は、地図61Aの範囲内において、ECTを備える料金所の位置が表示された道路画像を生成する。このとき、図8の画面が図13の画面に切り替わり、料金所の位置が地図61Aの道路画像64上に重畳表示される。
【0069】
図13において、表示画面60には、料金所の位置E1、E2が重畳表示された地図61Dが表示される。また、表示画面60には、ダイアログボックス62が地図61Dとともに表示される。
【0070】
ユーザは、地図61Dに表示された料金所の位置E1、E2を参照することにより、ECT電界を確認したい料金所が道路のどこにあるかを一目で確認することができ、ECT電界強度の点検個所の抽出を効率化することができる。
【0071】
次に、ユーザは、例えば、図13の表示画面60上で位置E1を指定したものとする。このとき、図2の画像処理装置1は、画像ファイル50の環境情報54に含まれる位置情報に基づいて、地図61Dの位置E1に対応する画像データ53を画像ファイル50から抽出する。そして、画像処理装置1は、地図61Dの位置E1に対応する撮像画像を表示させる。このとき、図13の画面が図14の画面に切り替わり、地図61Dの位置E1に対応する撮像画像が表示される。
【0072】
図14において、表示画面60には、図13の地図61Dの位置E1に対応する撮像画像64Cが表示される。撮像画像64Cには、地図61Dの位置E1における道路の路面画像66Cが含まれる。また、表示画面60には、ダイアログボックス65が表示される。ここで、表示画面60上での撮像画像64Cの表示に対応して、チェック欄65Aの画像にチェックが入れられている。
【0073】
ユーザは、撮像画像64Cを参照することにより、ECT電界を確認したい料金所の周辺の状況を確認することができ、ECT電界に悪影響を及ぼす障害物などの有無を一目で確認することができる。
【0074】
次に、ユーザは、図14の表示画面60上のチェック欄65Aの電界にチェックを入れたものとする。このとき、図2の画像処理装置1は、撮像画像64Aの撮像位置に対応するETC電界強度データを画像ファイル50の環境情報54から抽出する。そして、画像処理装置1は、撮像画像64Cの撮像位置に対応するETC電界強度データの強度分布が道路の路面画像上に重畳表示された画像を生成する。このとき、図14の画面が図15の画面に切り替わり、撮像画像64Cの撮像位置に対応するETC電界強度データの強度分布が路面画像66C上に重畳表示される。
【0075】
図15において、表示画面60には、撮像画像64Cの撮像位置に対応するETC電界強度データの電界強度分布66Dが路面画像66C上に重畳された合成画像64Dが表示される。また、表示画面60には、ダイアログボックス65および区分欄63Dが合成画像64Dとともに表示される。このとき、区分欄63Dは、ETC電界強度の範囲と、その範囲の表示形式との対応関係を示すことができる。図15では、電界強度分布66Dを5つのレベルに区分して、路面画像66C上に重畳表示した例を示した。ここで、表示画面60上での合成画像64Dの表示に対応して、チェック欄65Aの電界にチェックが入れられている。
【0076】
画像情報処理部11は、射影変換に基づいて、図7の電界強度分布55を路面画像66Cの形状に合致するように変換し、その変換した電界強度分布66Dを路面画像66C上に重畳することで、合成画像64Cを生成することができる。
【0077】
ユーザは、合成画像64Dを参照することにより、運転者からの視界上でETC電界強度が低い箇所が道路のどこにあるかを一目で確認することができる。ここで、図3(b)に示すように、電界強度測定装置SBを車両102の幅方向に9台搭載することにより、道路の幅方向におけるETC電界強度分布を表示することができる。このため、料金所の周辺のETC電界強度分布のばらつきを確認することができ、ETCレーンの増設および設置位置の変更などの必要性の判断材料を提供することができる。
【0078】
次に、ユーザは、例えば、図15の表示画面60上のチェック欄65Aの地図にチェックを入れ、図8の表示画面60に戻った後、チェック欄62Aのトンネルにチェックを入れたものとする。このとき、図2の画像処理装置1は、地図61Aの範囲内において、トンネルの位置が表示された道路画像を生成する。このとき、図8の画面が図16の画面に切り替わり、トンネルの位置が地図61Aの道路画像64上に重畳表示される。
【0079】
図16において、表示画面60には、トンネルの位置T1、T2が重畳表示された地図61Eが表示される。また、表示画面60には、ダイアログボックス62が地図61Eとともに表示される。
【0080】
ユーザは、地図61Eに表示されたトンネルの位置T1、T2を参照することにより、トンネル内環境を確認したいトンネルが道路のどこにあるかを一目で確認することができ、トンネル内環境の点検個所の抽出を効率化することができる。
【0081】
次に、ユーザは、例えば、図16の表示画面60上で位置T2を指定したものとする。このとき、図2の画像処理装置1は、画像ファイル50の環境情報54に含まれる位置情報に基づいて、地図61Eの位置T2に対応する画像データ53を画像ファイル50から抽出する。そして、画像処理装置1は、地図61Eの位置T2に対応する撮像画像を表示させる。このとき、図16の画面が図17の画面に切り替わり、地図61Eの位置T2に対応する撮像画像が表示される。
【0082】
図17において、表示画面60には、図16の地図61Eの位置T2に対応する撮像画像64Eが表示される。なお、トンネルが長い場合、トンネルの入口などを表示位置の初期値として設定することができる。撮像画像64Eには、地図61Eの位置T2における道路の路面画像66Eが含まれる。また、表示画面60には、ダイアログボックス67、位置指定バー68および数値欄69が表示される。
【0083】
ダイアログボックス67では、トンネル内の道路環境に関する測定データの種類が表示される。図17では、トンネル内の測定データの種類として、照明による道路上の水平面照度、照明による道路上の鉛直面照度、道路上のAM電界強度、道路上のFM電界強度、道路の温度、道路の湿度および路面温度を表示した例を示した。また、ダイアログボックス65には、画像、地図および測定データの種類のいずれかを選択するチェック欄67Aが表示される。ここで、表示画面60上での撮像画像64Eの表示に対応して、チェック欄67Aの画像にチェックが入れられている。位置指定バー68は、撮像画像を表示画面60に表示させるトンネルの位置を指定することができる。数値欄69は、例えば、トンネルの入口から位置指定バー68で指定された位置までの距離を数値で示すことができる。
【0084】
ユーザは、撮像画像64Eを参照することにより、トンネル内環境を確認したいトンネル内の状況を確認することができ、トンネル内環境に悪影響を及ぼすトンネル照明の不点、換気設備の故障、水漏れおよびひび割れなどの有無を一目で確認することができる。
【0085】
次に、ユーザは、図17の表示画面60上のチェック欄67Aの路面温度にチェックを入れたものとする。このとき、図2の画像処理装置1は、撮像画像64Eの撮像位置に対応する路面温度データを画像ファイル50の環境情報54から抽出する。そして、画像処理装置1は、撮像画像64Eの撮像位置に対応する路面温度分布が道路の路面画像上に重畳表示された画像を生成する。このとき、図17の画面が図18の画面に切り替わり、撮像画像64Eの撮像位置に対応する路面温度分布が路面画像66E上に重畳表示される。
【0086】
図18において、表示画面60には、撮像画像64Eの撮像位置に対応する路面温度分布66Fが路面画像66E上に重畳された合成画像64Fが表示される。また、表示画面60には、ダイアログボックス67および区分欄63Fが合成画像64Fとともに表示される。このとき、区分欄63Fは、路面温度の範囲と、その範囲の表示形式との対応関係を示すことができる。図18では、路面温度分布を高、中および低の3つのレベルに区分して、路面画像66E上に重畳表示した例を示した。ここで、表示画面60上での合成画像64Fの表示に対応して、チェック欄67Aの路面温度にチェックが入れられている。
【0087】
ユーザは、合成画像64Fを参照することにより、運転者からの視界上で路面温度が低い箇所および高い箇所が道路のどこにあるかを一目で確認することができる。このとき、道路の舗装内部に空洞などがあると、路面温度にばらつきが発生する。このため、ユーザは、合成画像64Fを参照することにより、図17の撮像画像64Eからは確認できない舗装内部の空洞などの位置を容易に特定することができる。
【0088】
次に、ユーザは、例えば、図18の表示画面60上のチェック欄67Aの地図にチェックを入れ、図8の表示画面60に戻った後、チェック欄62Aの騒音にチェックを入れたものとする。このとき、図8の画面が図19の画面に切り替わり、騒音データの分布が地図61Aの道路画像64上に重畳表示される。
【0089】
図19において、表示画面60には、道路画像64上の道路に沿って騒音分布NA~NCが重畳表示された地図61Fが表示される。このとき、騒音分布NA~NCは、道路画像64上の道路に沿って連続的に表示することができる。
【0090】
また、表示画面60には、ダイアログボックス62および区分欄63Aが地図61Fとともに表示される。道路画像64上に重畳表示される騒音分布NA~NCは、騒音の値の範囲に応じて表示形式を異ならせることができる。例えば、騒音の値の範囲に応じて騒音分布NA~NCを道路画像64上に色分け表示してもよいし、騒音の値の範囲に応じて騒音分布NA~NCの塗り潰しパターンを異ならせるようにしてもよい。また、騒音の値が異常値を示す範囲を点滅表示するようにしてもよい。このとき、区分欄63Aは、騒音の値の範囲と、その範囲の表示形式との対応関係を示すことができる。図19では、騒音分布NA~NCを高、中および低の3つのレベルに区分して、道路画像64上に重畳表示した例を示した。
【0091】
また、地図61Fには、スライドバー62Bで指定される騒音範囲に測定個所の騒音が含まれる道路上の位置が重畳表示されている。図19では、スライドバー62Bで指定される騒音範囲に測定個所の騒音が含まれる道路上の位置を地図61F上で示すために、その位置を矢印N1、N2で示した。
【0092】
ユーザは、道路画像64上の騒音分布NA~NCを確認することにより、騒音が大きい箇所および騒音が小さい箇所を俯瞰的に確認することができ、騒音が大きい箇所および騒音が小さい箇所が道路のどこにあるかを一目で確認することができる。また、ユーザは、地図61Fに表示された矢印N1、N2の位置を参照することにより、所定範囲の騒音が発生する箇所が道路のどこにあるかを一目で確認することができ、道路状況の点検個所の抽出を効率化することができる。
【0093】
次に、ユーザは、例えば、騒音のスライドバー62Bを表示画面60上で操作したものとする。このとき、図2の画像処理装置1は、画像ファイル50の環境情報54に含まれる位置情報に基づいて、地図61Bの範囲内の位置の騒音データを画像ファイル50の環境情報54から抽出する。そして、画像処理装置1は、地図61Bの範囲内において、スライドバー62Bで指定される騒音範囲に測定個所の騒音が含まれる道路の位置情報を選択し、その位置情報で示される位置が地図上に重畳表示された画像を生成する。このとき、図19画面が図20の画面に切り替わり、スライドバー62Bで指定される騒音範囲に測定個所の騒音が含まれる道路上の位置が地図61Aの道路画像64上に重畳表示される。
【0094】
図20において、ユーザは、例えば、図19の騒音のスライドバー62Bの位置から大音量側にスライドバー62Bの位置を変更したものとする。このとき、表示画面60には、大音量側にスライドされたスライドバー62Bで指定される騒音範囲に測定個所騒音が含まれる道路上の位置が重畳表示された地図61Gが表示される。また、表示画面60には、ダイアログボックス62および区分欄63Aが地図61Gとともに表示される。図20では、大音量側にスライドされたスライドバー62Bで指定される騒音範囲に測定個所の騒音が含まれる道路上の位置を地図61G上で示すために、その位置を矢印N3~N5で示した。
【0095】
ユーザは、地図61Gに表示された矢印N3~N5の位置を参照することにより、ユーザが知りたい騒音量を任意に変更しつつ、ユーザが知りたい騒音が発生する箇所が道路のどこにあるかを一目で確認することができ、道路状況の点検個所の抽出を効率化することができる。
【0096】
次に、ユーザは、例えば、矢印N3を表示画面60上で指定したものとする。このとき、図2の画像処理装置1は、画像ファイル50の環境情報54に含まれる位置情報に基づいて、地図61Gの矢印N30の位置に対応する画像データ53を画像ファイル50から抽出する。そして、画像処理装置1は、地図61Gの矢印N3の位置に対応する撮像画像を表示させる。このとき、図20の画面が図21の画面に切り替わり、地図61Gの矢印N3の位置に対応する撮像画像が表示される。
【0097】
図21において、表示画面60には、図20の地図61Gの矢印N3の位置に対応する撮像画像64Gが表示される。撮像画像64Gには、地図61Gの矢印N3の位置における道路の路面画像66Gが含まれる。また、表示画面60には、ダイアログボックス65が表示される。ここで、表示画面60上での撮像画像64Gの表示に対応して、チェック欄65Aの画像にチェックが入れられている。
【0098】
ユーザは、撮像画像64Gを参照することにより、騒音が大きい箇所における道路状況を確認することができ、騒音が大きい箇所における防音壁の設置状況および設置位置を一目で確認することができる。
【0099】
図22は、実施形態に係る画像表示処理の一例を示すフローチャートである。なお、フローチャートで示される一連の処理は、図5のプロセッサ41が補助記憶部45に格納されている画像情報処理プログラム45Aを主記憶部44に読み込み、実行することにより行われる。あるいは、フローチャートにおけるステップの一部または全部の機能をASICや電子回路等のハードウェアで実現してもよい。この場合、図14に示すフローチャートにおける各ブロックは、ハードウェアブロックと見做すことができる。なお、複数のブロックをまとめて1つのハードウェアブロックとして構成してもよく、1つのブロックを複数のハードウェアブロックとして構成してもよい。
【0100】
図22において、図2の画像処理装置1は、道路地図を表示画面に表示させる(S1)。道路地図に表示される道路は、一般道路および高速道路を含む。道路地図は、一般道路および高速道路のトンネルの位置と、一般道路および高速道路の照明灯の位置と、高速道路の料金所の位置の情報を含む。
次に、画像処理装置1は、道路地図の表示範囲が変更されたかどうかを判断する(S2)。表示画面60の表示にタッチパネルが用いられている場合、ユーザは、図8の地図61A上でタップ、スワイプ、ピンチインおよびピンチアウトなどの操作を実行することにより、道路地図の表示範囲を変更することができる。画像処理装置1は、表示範囲が変更されてない場合、ステップS4に進む。一方、表示範囲が変更された場合、画像処理装置1は、変更された表示範囲の道路地図を表示画面に表示させ(S3)、ステップS4に進む。ステップS3の道路地図の表示では、例えば、図8の表示画面60が表示される。
【0101】
次に、画像処理装置1は、表示内容のどの項目が選択されたかを判断する(S4)。このとき、ユーザは、図8の表示画面60のチェック欄62Aをチェックすることにより、表示内容の項目を選択することができる。画像処理装置1は、ETC電界が選択された場合、ステップS12に進む。画像処理装置1は、トンネルが選択された場合、ステップS13に進む。画像処理装置1は、道路照明が選択された場合、ステップS17に進む。画像処理装置1は、道路照明およびETC電界以外の環境測定データが選択された場合、ステップS5に進む。
【0102】
道路照明およびETC電界以外の環境測定データが選択された場合、画像処理装置1は、道路地図の表示範囲で選択された環境測定データを読み出す(S5)。
次に、画像処理装置1は、選択された環境測定データの分布を道路地図の道路に沿って重畳表示させるとともに、環境測定データが指定範囲内にある位置を道路地図上に重畳表示させる(S6)。このとき、ユーザは、図8の表示画面60のスライドバー62Bを操作することにより、環境測定データの範囲を指定することができる。ステップS6の道路地図の表示において、環境測定データとして騒音が選択された場合、スライドバー62Bの位置に応じて、例えば、図19または図20の画面が表示される。
【0103】
次に、画像処理装置1は、環境測定データが指定範囲内にある位置のうち、道路地図の表示範囲内で指定された位置の道路画像を読み出す(S8)。このとき、ユーザは、例えば、図20の表示画面60の矢印N3を選択することにより、道路地図の位置を指定することができる。
次に、画像処理装置1は、道路地図の表示範囲内で指定された位置の道路画像を表示させる(S9)。ステップS9の道路画像の表示では、例えば、図21の表示画面60が表示される。
【0104】
次に、画像処理装置1は、表示内容が切り替えられたかどうかを判断する(S10)。このとき、ユーザは、図11の表示画面60のチェック欄65Aをチェックすることにより、表示内容を切り替えることができる。画像処理装置1は、表示内容が道路画像に切り替えられた場合、ステップS9に戻る。画像処理装置1は、表示内容が道路地図に切り替えられた場合、ステップS2に戻る。画像処理装置1は、表示内容が環境測定データのいずれかに切り替えられた場合、ステップS11に進む。
【0105】
表示内容が環境測定データのいずれかに切り替えられた場合、画像処理装置1は、切り替えられた環境測定データの分布を道路画像上に重畳表示させる(S11)。ステップS11の道路画像の表示では、道路照明が選択されている場合、例えば、図12の表示画面60が表示され、ETC電界が選択されている場合、例えば、図15の表示画面60が表示され、トンネルの路面温度が選択されている場合、例えば、図18の表示画面60が表示される。
【0106】
一方、ステップS4において、ETC電界が選択された場合、画像処理装置1は、ステップS3で指定された道路地図の表示範囲に料金所を表示させ(S12)、S9に進む。ステップS12の道路地図の表示では、例えば、図13の表示画面60が表示される。そして、ユーザは、例えば、図13の表示画面60で位置E1を指定することにより、図14の表示画面60を表示させることができる。
【0107】
一方、ステップS4において、トンネルが選択された場合、画像処理装置1は、画像処理装置1は、ステップS3で指定された表示範囲に表示された道路に沿ってトンネルの位置を重畳表示させる(S13)。ステップS13の道路地図の表示では、例えば、図16の表示画面60が表示される。
【0108】
次に、画像処理装置1は、道路地図の表示範囲内で指定された位置のトンネル内の道路画像を読み出す(S14)。
次に、画像処理装置1は、道路地図の表示範囲内で指定された位置のトンネル内の道路画像とトンネル内の環境情報の項目を表示させる(S15)。例えば、ユーザは、図16の表示画面60で位置T2を指定することにより、図17の表示画面60を表示させることができる。
【0109】
次に、画像処理装置1は、道路地図の表示範囲内でトンネルの指定位置が変更されたかどうかを判断する(S16)。このとき、ユーザは、図17の数値欄69を参照しながら、位置指定バー68を操作することにより、トンネルの指定位置を変更することができる。画像処理装置1は、トンネルの指定位置が変更されてない場合、ステップS10に進む。一方、トンネルの指定位置が変更された場合、画像処理装置1は、ステップS14に戻る。
【0110】
一方、ステップS4において、道路照明が選択された場合、画像処理装置1は、道路地図の表示範囲で選択された指定範囲の道路照明データを読み出す(S17)。
次に、画像処理装置1は、道路照明データの分布を道路地図の道路に沿って重畳表示させるとともに、照度が指定範囲の照明灯の位置を道路地図上に重畳表示させる(S18)。このとき、ユーザは、図8の表示画面60のスライドバー62Bを操作することにより、道路照明データの範囲を指定することができる。ステップS18の道路地図の表示において、スライドバー62Bの位置に応じて、例えば、図9または図10の画面が表示される。
【0111】
以上説明したように、上述した実施形態によれば、道路上の複数個所で測定された測定データの視認性を向上させることができ、道路の点検個所の抽出の効率性を向上させることができる。
【0112】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0113】
1 画像処理装置、2 通信装置、3 格納装置、4 入力装置、5 出力装置、11画像情報処理部、12 地図情報取得部、13 画像取得部、14 入力受付部、15 出力制御部
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