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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】燃焼機器
(51)【国際特許分類】
   F23N 5/24 20060101AFI20240117BHJP
   F23N 5/20 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
F23N5/24 106A
F23N5/20 102Z
F23N5/24 104
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020112926
(22)【出願日】2020-06-30
(65)【公開番号】P2022011644
(43)【公開日】2022-01-17
【審査請求日】2022-11-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(72)【発明者】
【氏名】赤佐 星次
(72)【発明者】
【氏名】今井 啓介
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 寛明
【審査官】大谷 光司
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-071131(JP,A)
【文献】特開2012-097932(JP,A)
【文献】特開平02-195114(JP,A)
【文献】特開2016-035370(JP,A)
【文献】特開平10-047676(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23N 5/24
F23N 5/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼を行う燃焼バーナと、
前記燃焼バーナに燃焼用空気を送る燃焼ファンと、
前記燃焼バーナの燃焼炎を検出するフレームロッドと、
燃焼開始以後に、前記フレームロッドの検出レベルが、第1の検出レベル未満となったとき、燃焼時間のカウントを開始する第1のタイマと、
燃焼開始以後に、前記フレームロッドの検出レベルが、前記第1の検出レベルより小さい第2の検出レベル未満となったとき、前記燃焼時間のカウントを開始する第2のタイマと、
前記第2のタイマが所定時間A以上となったとき、前記燃焼バーナの燃焼を停止させるエラー停止手段と、
前記第2のタイマが前記所定時間A以上となったとき、あるいは、前記フレームロッドの検出レベルが前記第2の検出レベル未満となったとき、前記第1のタイマが所定時間B以上であるか否かで燃焼停止の原因判定を行う燃焼停止原因判定手段と、を備え
燃焼開始以後に、前記フレームロッドの検出レベルが、前記第1の検出レベル以上の検出レベルである第3の検出レベル以下となったときに、
前記燃焼ファンの回転数を所定の割合減少させ、
その後、前記フレームロッドの検出レベルが、前記第3の検出レベルより大きい第4の検出レベル超となったときに、
前記燃焼ファンの回転数を所定の割合減少させる前の回転数に復帰させる燃焼ファン補正制御と、
を備えたことを特徴とする燃焼機器。
【請求項2】
前記燃焼停止原因判定手段は、不完全燃焼か否かを判定し、
前記燃焼停止原因判定手段が、前記不完全燃焼と判定した場合にのみ、前記不完全燃焼判定の回数をカウントし、
前記回数を記憶する不完全燃焼回数記憶部を有し、
前記不完全燃焼回数記憶部の前記回数が第1の回数以上の場合にインターロックを行う
ことを特徴とする請求項1に記載の燃焼機器。
【請求項3】
前記燃焼機器の本体もしくは本体以外の場所に操作部が設けられており、
前記操作部に燃焼停止時に所定のエラーコードによるエラー表示を行い、
使用者に燃焼を停止した原因を報知する旨の報知手段をさらに備え、
前記報知手段は、前記不完全燃焼回数記憶部の前記回数が前記第1の回数より少ない第2の回数以上の場合に、
燃焼停止から所定時間Cが経過するまでは、前記エラー表示を行う報知の解除を行わないとする
ことを特徴とする請求項に記載の燃焼機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、暖房機器や給湯機器などの燃焼機器に関し、特に燃焼バーナの不完全燃焼を検知する機能を備えた燃焼機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、フレームロッド電圧によって不完全燃焼が検出された回数が所定の回数以上となると、燃焼を禁止するインターロック状態とするものがあった。
【0003】
給排気がFF式の場合は、排気筒の穴あき等の機器の異常によって、室内空気を給排気する状況となると、室内の酸素濃度が低下して不完全燃焼が生じ、不完全燃焼状態を複数回検知するとインターロック状態となり、以後運転を再開できないようにしたものである。(例えば、特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許5647489号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
インターロック状態とすることで、修理業者によって点検修理が行われるまで運転が禁止されるので、安全が確保できるものの、フレームロッドの検出レベルによって検出される不完全燃焼状態には、例えば、給排気筒の先端への雪氷固着が原因の場合があり、付着している雪氷を取り除くことで正常な燃焼状態へ復帰させることができる。
しかし、機器の異常が原因の不完全燃焼と区別がつけられず、正常な状態へ復帰可能な状態にも関わらずインターロック状態となり、点検修理が完了するまで、暖房もしくは給湯のための燃焼運転が行えず、使用者に不便を強いるという課題があった。
【0006】
本発明はかかる背景を鑑みてなされたものであり、給排気筒の不具合が原因の不完全燃焼によるフレームロッドの検出レベルの降下か、給排気筒氷結などの給排気筒の閉塞が原因の不完全燃焼によるフレームロッドの検出レベルの降下かを区別できる燃焼機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、請求項1では、燃焼を行う燃焼バーナと、前記燃焼バーナに燃焼用空気を送る燃焼ファンと、前記燃焼バーナの燃焼炎を検出するフレームロッドと、燃焼開始以後に、前記フレームロッドの検出レベルが、第1の検出レベル未満となったとき、燃焼時間のカウントを開始する第1のタイマと、燃焼開始以後に、前記フレームロッドの検出レベルが、第1の検出レベルより小さい第2の検出レベル未満となったとき、燃焼時間のカウントを開始する第2のタイマと、前記第2のタイマが所定時間A以上となったとき、前記燃焼バーナの燃焼を停止させるエラー停止手段と、前記第2のタイマが所定時間A以上となったとき、あるいは、前記フレームロッドの検出レベルが第2の検出レベル未満となったとき、前記第1のタイマが所定時間B以上であるか否かで燃焼停止の原因判定を行う燃焼停止原因判定手段と、を備えたことを特徴とした。
【0011】
請求項では、燃焼開始以後に、前記フレームロッドの検出レベルが、第1の検出レベル以上の検出レベルである第3の検出レベル以下となったときに、前記燃焼ファンの回転数を所定の割合減少させ、その後、前記フレームロッドの検出レベルが、第3の検出レベルより大きい第4の検出レベル超となったときに、前記燃焼ファンの回転数を所定の割合減少させる前の回転数に復帰させる燃焼ファン補正制御と、を備えたことを特徴とした。
【0012】
請求項では、前記燃焼停止原因判定手段は、不完全燃焼か否かを判定し、前記燃焼停止原因判定手段が、不完全燃焼と判定した場合にのみ、前記不完全燃焼判定の回数をカウントし、前記回数を記憶する不完全燃焼回数記憶部を有し、前記不完全燃焼回数記憶部の回数が第1の回数以上の場合にインターロックを行うことを特徴とした。
【0013】
請求項では、燃焼機器の本体もしくは本体以外の場所に操作部が設けられており、前記操作部に燃焼停止時に所定のエラーコードによるエラー表示を行い、使用者に燃焼を停止した原因を報知する旨の報知手段をさらに備えたことを特徴とし、前記報知手段は、前記不完全燃焼回数記憶部の回数が第1の回数より少ない第2の回数以上の場合に、燃焼停止から所定時間Cが経過するまでは、前記エラー表示を行う報知の解除を行わないとすることを特徴とした。
【発明の効果】
【0014】
請求項1によれば、前記フレームロッドの検出レベルが降下して、第1の検出レベル未満となった時に第1のタイマを開始し、第2の検出レベル未満になったときに、第2のタイマを開始し、第2のタイマが所定時間A以上となったとき、あるいは、前記フレームロッドの検出レベルが第2の検出レベル未満となったとき、第1のタイマが所定時間B以上であるか否かによって、前記フレームロッドの検出レベルの降下による燃焼停止の原因判定を行うとしたので、給排気筒の氷結や煤詰まり等の給排気筒の閉塞が原因の不完全燃焼による検出レベルの降下か、給排気筒の脱落および機器の施工異常やメンテナンスの不具合に起因する不完全燃焼による検出レベルの降下かを区別して、燃焼バーナの不完全燃焼を検知することができる。
【0018】
請求項によれば、燃焼ファン補正制御により、給排気筒の閉塞が原因か、給排気筒の脱落が原因かを、より明確に区別して、燃焼バーナの不完全燃焼を検知できる。これは次の理由による。
給排気筒が脱落した状態で燃焼が継続させると、室内の酸素濃度が低下し、燃焼速度の低下と未燃ガスの発生により燃焼がリフト傾向となり、徐々にフレームロッドの検出レベルが降下する。その後、燃焼ファンの回転数を低下させると、リフトが軽減しフレームロッドの検出レベルが回復傾向となる。その後、燃焼ファンの回転数を復帰させると再びフレームロッドの検出レベルが降下する。
一方、給排気筒が閉塞された状態で燃焼が継続させると、吸気経路が空気不足となり、燃焼が崩れることでフレームロッドの検出レベルが降下する。その後、燃焼ファンの回転数を低下させると、吸気不足が加速して、フレームロッドの検出レベルがさらに降下し、比較的短時間で第2の検出レベルに到達する。
ゆえに、請求項によれば、給排気筒の氷結や煤詰まり等の給排気筒の閉塞が原因の不完全燃焼による検出レベルの降下か、給排気筒の脱落と機器の施工異常やメンテナンスの不具合に起因する不完全燃焼による検出レベルの降下かを、より明確に区別して、燃焼バーナの不完全燃焼を検知することができる。
【0019】
請求項によれば、給排気筒の脱落や施工異常、屋外に設置され囲いを設けて設置され換気不足などの理由により、燃焼バーナの不完全燃焼が生じやすくなっている場合や、機器の使用状態が不適切な状態で燃焼バーナの燃焼が継続されていることを、インターロック状態にすることで禁止することができる。
【0020】
請求項3によれば、燃焼機器の本体もしくは本体以外の場所に操作部が設けられており、前記操作部に燃焼停止時に所定のエラーコードによるエラー表示を行い、使用者に燃焼を停止した原因を報知する旨の報知手段を備えたので、前記操作部に、エラーコードの表示やスピーカーによる報知をすることができ、使用者に停止の原因を報知することができる。また、前記インターロック状態となる前に、同様の事象がすでに繰り返し発生していることと、今後インターロック状態となり機器が継続使用できなくなる可能性を、エラー表示のタイミングで報知し、使用者が機器の点検や修理サービスを行うことを確実に促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態に係る燃焼機器の一例を示す概略構成図
図2】本発明の要部の電気回路図
図3】本発明の異常検出手段を表したフローチャート
図4】本発明の燃焼ファン補正制御を表したフローチャート
図5】本発明の異常検出時のフレームロッドの検出レベルの推移を表す説明図
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1図5を参照して、本発明の実施形態に係る燃焼機器を説明する。
なお、各図において、共通する構成要素や同種の構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を適宜省略する。
【0023】
図1に示すように、1は内部に燃焼ガスによって加熱された熱交換器2に対流ファン3で送風することで室内空気と熱交換を行い吹き出し口4から温風を室内空間に放出する燃焼機器である。
【0024】
5は壁6を貫通して設置され内部に室外空気を取り込む給気管7と熱交換器2内で熱交換された低温の燃焼ガスを室外へ放出する排気管9を備えた二重管構造の給排気管であり、10は給気管7で取り込んだ室外空気を燃焼筒11内部に燃焼空気として送風する燃焼ファンである。
【0025】
12は燃油を一定油面に貯留するオイルレベラで、電磁ポンプ13で燃油を汲み上げて供給パイプ14から燃焼筒11下部にある気化部15に供給する。
【0026】
17は気化部15底部裏面に取り付けられた温度センサから成るポットサーミスタであり、気化部15内の温度を監視して予熱や加熱動作が必要な場合は、棒状のセラミックヒータからなるポットヒータ18に指示を出すことで気化部15内を適当な温度にする。
【0027】
19は燃焼筒11の下部に位置し気化部15を底部に内装した燃焼バーナであり、気化部15内でガス化された燃油と燃焼空気を均一に混合して点火することで燃焼を行い燃焼ガスを排出する。
【0028】
20は燃焼バーナ19で発生した火炎に触れるように設置したフレームロッドであり、火炎に流れる電流により生じるフレームロッド電圧を検出し、その検出レベルに基づいて、着火ミス、途中失火、あるいは酸欠による異常等を判断して燃焼を停止させるものである。
【0029】
対流ファン3によって燃焼機器1に取り込まれた室内空気は、熱交換器2によって加熱され温風となって吹き出し口4から室内に放出される。
【0030】
次に、この実施例の要部の電気回路図を図2を用いて説明する。
22はCPU、メモリ、タイマ、入出力回路等を備え熱交換器2下方に設置されたマイコンからなる制御部であり、23は燃焼運転開始と終了を指示する運転スイッチである。
【0031】
24はフレームロッド20で検知されるフレームロッドの検出レベルを制御部22に出力する炎検知回路である。また、入力側にはポットサーミスタ17が接続されており、気化部15の温度を検知した結果を制御部22に出力する。
【0032】
25は駆動部品を制御する駆動部であり、制御部22からの出力を受けてポットヒータ18の電源をON・OFFする。
【0033】
27は制御部22の出力側に接続された表示部で、操作部40の近傍に位置し、制御部22からの出力を受けて時刻及び室温、設定温度等を表示すると共に、フレームロッドの検出レベルが異常であることをエラー表示する。
【0034】
次に、この燃焼機器の動作について図3から図5に従って説明する。
まず、図3のS1では、燃焼バーナ19の燃焼炎を検出するフレームロッド20の検出レベルの降下にともない、燃焼ファン補正制御を実施する。
図4のS19および図5に示すように、フレームロッド20のフレームロッド電圧Vが4.3V以下となるまで検出レベルを監視し、もしフレームロッド電圧Vが4.3V以下となった場合、S20で燃焼ファン回転数Rを▲3%減じた回転数に調整する。
【0035】
以降の燃焼ファン補正制御について、(前者)給排気筒が脱落した状態の様態と、(後者)給排気筒が閉塞された状態の様態とに分けて説明する。
前者の給排気筒が脱落した状態の様態は、S20の燃焼ファン回転数の減少で燃焼炎のリフトが軽減するため、図5のA給排気筒脱落の曲線グラフ(破線部)に示すように、フレームロッド電圧が回復傾向となる。次にS21でフレームロッド電圧Vが4.5V超となった場合、S22で燃焼ファン回転数Rを初期回転数に復帰させる。これにより、給排気筒が脱落した状態に変化が無いとすれば、再びフレームロッド電圧Vは降下する。S23、S24によってS19からS22までの処理を指定回数繰り返し、燃焼ファン補正制御S1を終了する。
後者の給排気筒が閉塞された状態の様態は、S20の燃焼ファン回転数の減少を行っても吸気経路が空気不足となり燃焼が崩れるため、図5のB給排気筒閉塞の曲線グラフに示すように、フレームロッド電圧Vは回復することなく降下する。そして、S25の判定によって燃焼ファン補正制御S1を終了する。
【0036】
以上の燃焼ファン補正制御によって、(前者)給排気筒の氷結や煤詰まり等の給排気筒の閉塞が原因の不完全燃焼による電圧降下か、(後者)給排気筒の脱落と機器の施工異常やメンテナンスの不具合に起因する不完全燃焼による電圧降下か、前者と後者の電圧降下の時間的な差異を広げ、より明確に電圧降下時間によって二者を区別することが可能となる。
【0037】
次に、S2からS3では、フレームロッド電圧Vがさらに降下して4.0V未満となったとき、第1のタイマをスタートさせる。
ついで、S4からS5では、フレームロッド電圧Vがさらに降下して3.5V未満となったとき、第2のタイマをスタートさせる。
さらに、第2のタイマが180秒以上となったとき、エラー停止手段により電磁ポンプ13、ポットヒータ18、対流ファン3、燃焼ファン10を通電停止して、燃焼バーナを停止する。
【0038】
S8では、燃焼バーナ停止時の火力が所定火力未満であったならばS9へ、所定火力以上であったならばS10へ分岐させる。
これにより、後述するが、比較的火力が大きい場合には、フレームロッド電圧の時間的変化が、給排気筒の閉塞の場合と、給排気筒の脱落による不完全燃焼とを区別しにくく、所定の火力未満の場合と同じ閾値を適用すると、かえって検出すべき不完全燃焼を見逃す可能性があり、これを見逃すことなく不完全燃焼と判断することができる。
【0039】
S9では、第1のタイマが1200秒以上である場合(図5のA給排気筒脱落)は、給排気筒の脱落および機器の施工異常やメンテナンスの不具合に起因する不完全燃焼と判定し、S10でエラーコードを表示する報知を行う。これにより、使用者に燃焼を停止した原因を確実に報知することができる。
もし、第1のタイマが1200秒未満である場合(図5のB給排気筒閉塞)は、給排気筒の氷結や煤詰まり等の給排気筒の閉塞が原因の不完全燃焼と判定し、S17に遷移し途中消火したことをエラーコードで表示し、S18にて運転停止する。
【0040】
S11で、不完全燃焼の発生回数をカウントアップし、S12で発生回数が指定回数以上か判定し、第2の回数以上の場合は、S13で報知した不完全燃焼防止エラーの表示を所定時間Cの間は解除しない処理を行う。これにより、インターロック状態となる前に、同様の事象がすでに繰り返し発生していることと、今後インターロック状態となり機器が継続使用できなくなる可能性があることを、エラー表示のタイミングで報知し、使用者が機器の点検や修理サービスを行うことを確実に促すことができる。
そして、S14で不完全燃焼防止エラーの表示の解除を可能とする。
【0041】
S15で不完全燃焼の発生回数を判定し、第1の回数未満の場合はS18に遷移し、第1の回数以上の場合は、S16にてインターロック状態とする。
これにより、給排気筒の脱落や施工異常、屋外に設置され囲いを設けて設置され換気不足などの理由により、燃焼バーナの不完全燃焼が生じやすくなっている場合や、機器の使用状態が不適切な状態で燃焼バーナの燃焼が継続されていることを、インターロック状態にすることで禁止することができる。
【0042】
別の実施形態として、燃焼開始して、前記燃焼ファン補正制御の後、フレームロッド電圧Vが降下して4.0V未満となったとき、第1のタイマをスタートさせ、フレームロッド電圧Vが第2の検出レベル未満となったとき、すなわち、フレームロッド電圧Vが3.5V未満となったときに、第1のタイマが1020秒(=1200秒-180秒)以上であるかを判定し、第1のタイマが1020秒以上の場合は不完全燃焼防止エラー、第1のタイマが1020秒未満の場合は途中消火エラーと判定してもよい。
【0043】
なお、本実施形態で用いたその他の構成は一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図しておらず、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0044】
1 燃焼機器
10 燃焼ファン
19 燃焼バーナ
20 フレームロッド
40 操作部
41 不完全燃焼回数記憶部
図1
図2
図3
図4
図5