(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】部品吸着位置設定方法および部品吸着装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/67 20060101AFI20240117BHJP
H05K 13/04 20060101ALI20240117BHJP
H01L 21/52 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
H01L21/68 E
H05K13/04 B
H01L21/52 F
(21)【出願番号】P 2020116069
(22)【出願日】2020-07-06
【審査請求日】2023-03-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】市川 繁人
【審査官】宮久保 博幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-133796(JP,A)
【文献】国際公開第2016/046958(WO,A1)
【文献】特開2012-028364(JP,A)
【文献】特開2006-351815(JP,A)
【文献】特開平10-068759(JP,A)
【文献】特開2009-253060(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/67
H05K 13/04
H01L 21/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品に対して第1方向に沿って接近離間可能であると共にそれぞれ前記第1方向と直交する第2方向および第3方向に沿って移動可能な吸着ノズルを含み、前記吸着ノズルに負圧供給源から負圧を供給して前記部品を吸着させる部品吸着装置に適用され、前記吸着ノズルに前記部品を吸着させる部品吸着位置を設定する部品吸着位置設定方法であって、
前記吸着ノズルに前記負圧供給源から前記負圧を供給すると共に前記吸着ノズルを前記第1方向に沿って前記部品に接近させ、
前記負圧供給源と前記吸着ノズルとを結ぶ流路におけるエアの流量または圧力が変化したときの前記吸着ノズルの前記第1方向、前記第2方向および前記第3方向における位置を仮吸着位置として記憶し、
前記吸着ノズルに前記負圧供給源から前記負圧を供給しながら前記吸着ノズルを前記第1方向に沿って前記部品側に更に移動させたのに応じて前記流量または前記圧力が閾値以下になった場合に、前記仮吸着位置を前記部品吸着位置に設定する、
部品吸着位置設定方法。
【請求項2】
請求項1に記載の部品吸着位置設定方法において、
前記吸着ノズルを前記第1方向に沿って前記部品側に更に移動させたのに応じて前記流量または前記圧力が前記閾値以下にならなかった場合に、前記吸着ノズルを前記第2方向および前記第3方向の一方に沿って移動させた後、前記吸着ノズルに前記負圧供給源から前記負圧を供給しながら前記吸着ノズルを前記第1方向に沿って前記部品に再度接近させる部品吸着位置設定方法。
【請求項3】
請求項2に記載の部品吸着位置設定方法において、
前記吸着ノズルを前記第2方向および前記第3方向の前記一方に沿って移動させても、前記吸着ノズルを前記第1方向に沿って前記部品側に更に移動させたのに応じて前記流量または前記圧力が前記閾値以下にならなかった場合に、前記吸着ノズルを前記第2方向および前記第3方向の他方に沿って移動させた後、前記吸着ノズルに前記負圧供給源から前記負圧を供給しながら前記吸着ノズルを前記第1方向に沿って前記部品に再度接近させる部品吸着位置設定方法。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一項に記載の部品吸着位置設定方法において、
前記部品吸着装置は、複数の前記部品が貼着されたシートを負圧により保持すると共に、前記部品をピンにより突き上げて前記シートから剥離させる剥離装置を含み、
前記部品吸着位置を設定する際に、前記ピンにより前記部品を突き上げることなく前記剥離装置に前記シートを保持させる部品吸着位置設定方法。
【請求項5】
部品に対して第1方向に沿って接近離間可能であると共にそれぞれ前記第1方向と直交する第2方向および第3方向に沿って移動可能な吸着ノズルを含み、前記吸着ノズルに負圧供給源から負圧を供給して前記部品を吸着させる部品吸着装置において、
前記吸着ノズルに前記部品を吸着させる部品吸着位置を設定する部品吸着位置設定部を備え、
前記部品吸着位置設定部は、前記吸着ノズルに前記負圧供給源から前記負圧を供給すると共に前記吸着ノズルを前記第1方向に沿って前記部品に接近させ、前記負圧供給源と前記吸着ノズルとを結ぶ流路におけるエアの流量または圧力が変化したときの前記吸着ノズルの前記第1方向、前記第2方向および前記第3方向における位置を仮吸着位置として記憶し、前記吸着ノズルに前記負圧供給源から前記負圧を供給しながら前記吸着ノズルを前記第1方向に沿って前記部品側に更に移動させたのに応じて前記流量または前記圧力が閾値以下になった場合に、前記仮吸着位置を前記部品吸着位置に設定する部品吸着装置。
【請求項6】
部品に対して第1方向に沿って接近離間可能であると共にそれぞれ前記第1方向と直交する第2方向および第3方向に沿って移動可能な吸着ノズルを含み、前記吸着ノズルに負圧供給源から負圧を供給して前記部品を吸着させる部品吸着装置に適用され、前記吸着ノズルに前記部品を吸着させる部品吸着位置を設定する部品吸着位置設定方法であって、
前記吸着ノズルに前記負圧供給源から前記負圧を供給すると共に前記吸着ノズルを前記第1方向に沿って前記部品に接近させ、前記負圧供給源と前記吸着ノズルとを結ぶ流路におけるエアの流量または圧力が閾値以下になったときに、前記吸着ノズルの前記第1方向、前記第2方向および前記第3方向における位置を前記部品吸着位置に設定し、
前記吸着ノズルを前記第1方向に沿って前記部品に接近させたのに応じて前記流量または前記圧力が前記閾値以下にならなかった場合、前記吸着ノズルを前記第2方向および前記第3方向の少なくとも何れか一方に沿って移動させた後、前記吸着ノズルに前記負圧供給源から前記負圧を供給しながら前記吸着ノズルを前記第1方向に沿って前記部品に再度接近させる、
部品吸着位置設定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、負圧により部品を吸着する吸着ノズルを用いた部品吸着位置設定方法および部品吸着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ダイシングされたウエハからベアチップ(部品)を取り出して実装対象物に実装する部品実装装置として、ベアチップを吸着する吸着ヘッド(吸着ノズル)と、当該吸着ヘッドと負圧源とを接続する負圧供給配管と、負圧供給配管に接続されて空気をリークさせるリーク部と、複数のベアチップが貼り付けられたウエハシートを負圧より吸着する突上げヘッドと、ウエハシート上に配置されたベアチップの高さを測定する制御部とを含むものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この部品実装装置の制御部は、ベアチップの高さを測定する際に、吸着ヘッドの先端部がベアチップに到達するよりも前に吸着ヘッドの先端部に負圧を発生させ、当該吸着ヘッドをベアチップに向けて下降させる。また、制御部は、突上げヘッドの上面に負圧を発生させると共に当該突上げヘッドのピンによりベアチップを突き上げることなく、突上げヘッドにウエハシートを下方から吸着させる。吸着ヘッドの先端部がベアチップに到達する前、当該先端部の開口は開放されることから、吸着ヘッドの先端部から吸引される空気の流量は、略一定の吸着前流量になる。これに対して、吸着ヘッドの先端部がベアチップに到達すると、当該先端部の開口がベアチップにより塞がれ、吸着ヘッドの先端部から吸引される空気の流量は急激に減少する。このため、制御部は、負圧供給配管における空気の流量を検出する流量センサの検出値が略一定の吸着前流量に対して所定の割合だけ小さい判定値と等しくなると、その時点での吸着ヘッドの先端部の高さをウエハシート上に配置されたベアチップの高さとして取得する。更に、制御部は、ベアチップの高さを測定する際に、リーク部により負圧供給配管から空気をリークさせ、吸着ヘッドの負圧を低下させて吸着力を小さくした状態で、部品実装装置における基準高さからベアチップの高さを測定する。これにより、吸着ヘッドにより吸着されてベアチップが浮き上がることを抑制して、ベアチップの高さを正確に測定することができる。そして、制御部は、取得されたベアチップの高さに基づいて、ベアチップの取り出し時(実装時)における吸着ヘッドの吸着高さ位置を補正する。これにより、ウエハごとにベアチップの高さが異なる場合であっても、吸着ヘッドにより安定してベアチップを吸着することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の部品実装装置では、ベアチップの高さを測定する際に吸着ヘッドとベアチップとの位置ズレが生じている場合、流量センサの検出値が判定値と等しくなった時点での吸着ヘッドの先端部の高さをベアチップの高さとして取得し、当該高さに基づいて吸着ヘッドの吸着高さ位置を補正しても、吸着ヘッドによりベアチップを吸着し得なくなってしまうことがある。すなわち、上述の部品実装装置では、吸着ヘッドの吸着高さ位置を適正に設定し得なくなることがあり、部品の吸着率の更なる向上を図ることが困難である。
【0005】
そこで、本開示は、吸着ノズルの部品吸着位置を適正に設定して、部品の吸着率を向上させることを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の部品吸着位置設定方法は、部品に対して第1方向に沿って接近離間可能であると共にそれぞれ前記第1方向と直交する第2方向および第3方向に沿って移動可能な吸着ノズルを含み、前記吸着ノズルに負圧供給源から負圧を供給して前記部品を吸着させる部品吸着装置に適用され、前記吸着ノズルに前記部品を吸着させる部品吸着位置を設定する部品吸着位置設定方法であって、前記吸着ノズルに前記負圧供給源から前記負圧を供給すると共に前記吸着ノズルを前記第1方向に沿って前記部品に接近させ、前記負圧供給源と前記吸着ノズルとを結ぶ流路におけるエアの流量または圧力が変化したときの前記吸着ノズルの前記第1方向、前記第2方向および前記第3方向における位置を仮吸着位置として記憶し、前記吸着ノズルに前記負圧供給源から前記負圧を供給しながら前記吸着ノズルを前記第1方向に沿って前記部品側に更に移動させたのに応じて前記流量または前記圧力が閾値以下になった場合に、前記仮吸着位置を前記部品吸着位置に設定するものである。
【0007】
本開示の部品吸着位置設定方法では、吸着ノズルに部品を吸着させる部品吸着位置を設定する際、吸着ノズルに負圧供給源から負圧を供給すると共に当該吸着ノズルを第1方向に沿って部品に接近させ、負圧供給源と吸着ノズルとを結ぶ流路におけるエアの流量または圧力が変化したときの吸着ノズルの第1方向、第2方向および第3方向における位置を仮吸着位置として記憶する。そして、吸着ノズルに負圧供給源から負圧を供給しながら吸着ノズルを第1方向に沿って部品側に更に移動させたのに応じて当該流量または圧力が閾値以下になった場合に、先に記憶した仮吸着位置を部品吸着位置に設定する。すなわち、部品に対する吸着ノズルの接近に伴って負圧供給源と吸着ノズルとを結ぶ流路におけるエアの流量または圧力が変化した後、当該流量または圧力が閾値以下になった場合、吸着ノズルの吸着口(開口)が部品により塞がれたことになり、部品の吸着を不能にする吸着ノズルと部品との位置ズレが生じていないとみなすことができる。従って、本開示の部品吸着位置設定方法によれば、吸着ノズルと部品との位置ズレが生じないように部品吸着位置を適正に設定して、部品の吸着率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の吸着装置を含む実装システムの概略構成図である。
【
図2】
図1に示す実装システムのブロック構成図である。
【
図5】本開示の部品吸着位置設定方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、図面を参照しながら、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
【0010】
図1は、本開示の吸着装置を含む実装システム10の概略構成図であり、
図2は、実装システム10のブロック構成図である。これらの図面に示す実装システム10は、部品を基板S上に実装するためのものであり、それぞれ本開示の吸着装置を含む複数の部品実装機20と、管理装置80と含む。複数の部品実装機20は、基板Sの搬送方向に沿って整列するように設置されて実装ラインを構成する。また、実装システム10は、複数の部品実装機20と共に当該実装ライン上に配設される半田印刷機や検査機、リフロー炉(何れも図示省略)等を含む。なお、
図1において、左右方向がX軸方向(第2方向)であり、前後方向がY軸方向(第3方向)であり、上下方向がZ軸方向(第1方向)である。
【0011】
各部品実装機20は、基板搬送装置21と、ヘッド30と、ヘッド移動装置22と、パーツカメラ23と、マークカメラ24と、テープ供給装置25と、ウエハ供給装置40と、制御装置70とを含む。ヘッド30は、ヘッド移動装置22により前後左右(X軸方向およびY軸方向)に移動させられ、テープ供給装置25やウエハ供給装置40から供給される部品をピックアップ(吸着)して基板搬送装置21により搬入された基板Sに実装する。また、ヘッド30は、ノズルホルダに着脱自在に取り付けられる吸着ノズル31と、当該ノズルホルダを昇降させるノズル昇降装置32とを含む。本実施形態において、ヘッド30は、周方向に配列されると共に回転体により上下方向(Z軸方向)に昇降可能に支持された複数のノズルホルダを含むロータリヘッドであり、ノズル昇降装置32は、複数のノズルホルダのうちの所定位置にあるノズルホルダを昇降させる。
【0012】
吸着ノズル31の先端(下端)には、負圧供給系60(
図4参照)に接続される吸着口(開口)が形成されている。吸着ノズル31は、ヘッド移動装置22およびノズル昇降装置32によって部品ごとに予め定められた部品供給位置まで移動させられ、負圧供給系60から負圧が供給された状態で吸着口の周囲の部分の全体が部品(後述のダイDを含む)の表面に接触することで当該部品を吸着する。ノズル昇降装置32は、ガイドレールに沿って上下方向(Z軸方向)に移動可能なスライダと、スライダを駆動するモータと、スライダの上下方向の位置を検出する位置センサとを含む。ノズル昇降装置32のスライダは、ノズルホルダに固定されると共に例えばボールねじ機構を介してモータに連結される。ノズル昇降装置32は、モータによりスライダを昇降させることで、ノズルホルダを吸着ノズル31と共に昇降させる。
【0013】
基板搬送装置21は、部品実装機20に対する基板Sの搬入および搬出と、部品実装機20での基板Sの位置決めとを行う。基板搬送装置21は、
図1における前後方向に間隔をおいて配置されると共に左右方向に架け渡された1対のコンベアベルトを含み、基板Sは、当該コンベアベルトにより搬送される。ヘッド移動装置22は、ガイドレールに沿って前後左右(X軸方向およびY軸方向)に移動するスライダと、スライダを駆動するモータと、スライダの前後左右における位置を検出する位置センサとを含む。スライダは、ヘッド30に固定されると共に、例えばボールねじ機構を介してモータに連結される。ヘッド移動装置22は、モータによりスライダを駆動することで、ヘッド30を前後左右に移動させる。
【0014】
パーツカメラ23は、基板搬送装置21とテープ供給装置25との間に設置される。パーツカメラ23は、部品を吸着した吸着ノズル31がパーツカメラ23の上方を通過する際に、吸着ノズル31に吸着された部品を下方から撮像し、撮像した画像を制御装置70へ送信する。マークカメラ24は、X軸方向およびY軸方向に移動可能となるようにヘッド移動装置22(スライダ)に設置されている。マークカメラ24は、部品実装機20内に搬入された基板Sの位置を確認するために、基板Sに設けられた位置決め基準マークを上方から撮像し、撮像した画像を制御装置70へ送信する。テープ供給装置25は、部品を収容したテープが巻回されたリールを含み、リールからテープを引き出すことにより予め定められたヘッド30(吸着ノズル31)の部品吸着位置(X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向における位置(座標))の下方に部品を供給する。
【0015】
ウエハ供給装置40は、複数のダイDに分割されたウエハWを予め定められたヘッド30(吸着ノズル31)の部品吸着位置の下方に供給するものであり、ウエハパレット41と、マガジン42と、ダイ剥離装置50とを含む。ウエハパレット41は、開口41o(
図3参照)を有し、開口41oの周縁には、ウエハWすなわち複数のダイDが貼着されたウエハシート43が張った状態で固定されている。ウエハパレット41は、マガジン42内に複数収容されており、ヘッド30(吸着ノズル31)にダイDを吸着させる際にパレット引出装置44(
図2参照)によりマガジン42から引き出される。
【0016】
ダイ剥離装置50は、
図3に示すように、ポット51と、ポット移動装置52と、押上ピン55と、ピン昇降装置56(
図2参照)とを含む。ポット51は、パレット引出装置44により引き出されたウエハパレット41の下方に位置する。ポット51の上面には吸引面が形成されており、ポット51は、負圧供給系60から供給される負圧によりウエハパレット41のウエハシート43を吸引保持する。ポット移動装置52は、ガイドレールに沿って前後左右(X軸方向およびY軸方向)に移動するスライダと、スライダを駆動するモータと、スライダの前後左右における位置を検出する位置センサとを含む。ポット移動装置52のスライダは、ピン昇降装置56を介してポット51に固定されると共に、例えばボールねじ機構を介してモータに連結される。ポット移動装置52は、モータによりスライダを駆動することで、ポット51を前後左右に移動させる。
【0017】
押上ピン55は、ポット51の内部に配置され、ウエハパレット41のウエハシート43に貼着された複数のダイDのうち、ヘッド30(吸着ノズル31)によりピックアップ(吸着)されようとするダイDをウエハシート43の裏側から押し上げるものである。ピン昇降装置56は、ガイドレールに沿って上下方向(Z軸方向)に移動するスライダと、スライダを駆動するモータと、スライダの上下方向の位置を検出する位置センサとを含む。ピン昇降装置56のスライダは、押上ピン55の基端を支持するピン支持体の下部に固定されると共に、例えばボールねじ機構を介してモータに連結される。本実施形態において、ポット51は、押上ピン55と共に上昇するように構成されており、当該ポット51の上面(吸引面)がウエハシート43にほぼ接触すると、ストッパ機構によりポット51が停止させられる。その後、押上ピン55は、ポット51の上面から突出し、
図1に拡大して示すように、ダイDをウエハシート43の裏側から押し上げる。このように、ポット51の上面にウエハシート43を吸着させた状態で押上ピン55を突き上げることで、ダイDをウエハシート43から剥離させて吸着ノズル31の吸着口の周囲の部分に接触させ、吸着ノズル31に当該ダイDを吸着させることが可能となる。
【0018】
負圧供給系60は、
図4に示すように、負圧供給源としての真空ポンプ61と、ポンプ流路62と、ノズル流路63と、ポット流路64と、開閉弁65,66と、流量センサ67,68とを含む。真空ポンプ61は、ポンプ流路62に組み込まれており、ノズル流路63は、ポンプ流路62から分岐されて各ノズルホルダに装着された吸着ノズル31の吸着口に連通する。ポット流路64は、ポンプ流路62から分岐されてポット51内に連通する。開閉弁65は、ノズル流路63に設置され、ポンプ流路62と吸着ノズル31の吸着口との連通および遮断を切り替えるように開閉する。開閉弁66は、ポット流路64に設置され、ポンプ流路62とポット51内との連通および遮断を切り替えるように開閉する。流量センサ67は、ノズル流路63に設置され、ノズル流路63を流れるエア(空気)の流量(単位時間当たりの量、以下、「ノズル側流量Qn」という。)を検出(測定)する。流量センサ68は、ポット流路64に設置され、ポット流路64を流れるエア(空気)の流量(単位時間当たりの量)を検出(測定)する。
【0019】
制御装置70は、
図2に示すように、CPU71やROM72、HDDあるいはSSDといった記憶装置73、RAM74、タイマ75、入出力ポート等を含むコンピュータである。制御装置70は、ヘッド30の位置センサやヘッド移動装置22の位置センサ、パーツカメラ23、マークカメラ24、テープ供給装置25、パレット引出装置44、ダイ剥離装置50の位置センサ、負圧供給系60の流量センサ67,68等からの信号を取得する。また、制御装置70は、基板搬送装置21やヘッド30(ノズル昇降装置32)、パーツカメラ23、マークカメラ24、テープ供給装置25、ウエハ供給装置40(パレット引出装置44、ダイ剥離装置50のポット移動装置52,ピン昇降装置56)、負圧供給系60の開閉弁65,66等への制御信号を出力ポートから出力する。
【0020】
管理装置80は、
図2に示すように、CPU81やROM82、HDDあるいはSSDといった記憶装置83、RAM84、入出力ポート等を含むコンピュータである。管理装置80には、マウス、キーボード等の入力装置85と、表示装置86とが接続されている。管理装置80は、部品実装機20の制御装置70と無線または有線通信を介して情報をやり取りする。すなわち、管理装置80は、生産指示に関するジョブ情報を制御装置70に送信すると共に、制御装置70から各種情報を受信する。ジョブ情報には、例えば、部品の実装順、実装する部品の種類、使用する吸着ノズル31の種類(ノズル径)を含む吸着条件、生産する基板Sのサイズ、生産枚数等の情報が含まれる。
【0021】
続いて、
図5を参照しながら、本開示の部品吸着位置設定方法、すなわちヘッド30の吸着ノズル31の部品吸着位置を設定する手順について説明する。
【0022】
図5は、ヘッド30の吸着ノズル31によりダイDを吸着してウエハパレット41から取り出す際の当該吸着ノズル31の部品吸着位置を設定するための部品吸着位置設定ルーチンを例示するフローチャートである。
図5のルーチンは、ウエハパレット41のロットが変更になった後の生産開始前や、ヘッド30の部品吸着率が悪化したとき(例えば、吸着不良が所定回数だけ連続して発生したとき)等に部品実装機20の制御装置70により実行される。
【0023】
図5のルーチンの開始に際して、制御装置70のCPU71は、1枚のウエハパレット41をマガジン42から引き出すようにパレット引出装置44を制御すると共に、ヘッド30を当該ウエハパレット41上に予め定められた初期位置まで移動させるようにヘッド移動装置22(必要に応じて、ノズル昇降装置32)を制御する(ステップS100)。初期位置は、ヘッド30の何れか1つの吸着ノズル31がウエハパレット41のウエハシート43に貼着された何れか1つのダイDの真上に位置するように予め定められている。
【0024】
次いで、制御装置70は、当該何れか1つの吸着ノズル31を当該何れか1つのダイDの所定距離(例えば、0.5mm程度)だけ上方までZ軸方向に移動させるようにノズル昇降装置32を制御する(ステップS110)。吸着ノズル31が停止すると、制御装置70は、当該吸着ノズル31およびダイ剥離装置50のポット51に負圧を供給するように負圧供給系60を制御する(S120)。ステップS120において、制御装置70は、ノズル流路63の流量センサ57により検出されるノズル側流量Qnが一定になるように、真空ポンプ61を予め定められた一定の回転数で作動させる。これにより、吸着ノズル31の吸着口からポンプ流路62側にエアが吸い込まれてノズル流路63にエアの流れが形成されると共に、ポット51によりウエハパレット41のウエハシート43が吸引保持される。また、
図5のルーチンの実行中、制御装置70は、押上ピン55を上昇させないようにピン昇降装置56を停止状態に維持する。
【0025】
更に、制御装置70は、吸着ノズル31をZ軸方向に沿って予め定められた距離だけ(僅かに)ダイDに接近させる(下降させる)ようにノズル昇降装置32を制御すると共に、流量センサ57により検出されるノズル側流量Qnを取得する(ステップS130)。次いで、制御装置70は、取得したノズル側流量Qnに基づいて、ダイDに接近する吸着ノズル31の吸着口の周囲の部分と当該ダイDとの隙間の減少に応じてノズル側流量Qnに変化が生じたか否かを判定する(ステップS140)。ステップS140において、制御装置70は、例えば予め定められた時間におけるノズル側流量Qnの変化量を算出すると共に、当該変化量が所定値以上であるか否かを判定する。ノズル側流量Qnの変化量が所定値未満であって当該ノズル側流量Qnに変化が生じていないと判定した場合(ステップS140:NO)、制御装置70は、ステップS130の処理を繰り返し実行する。
【0026】
これに対して、ノズル側流量Qnの変化量が所定値以上になり、当該ノズル側流量Qnに変化が生じたと判定した場合(ステップS140:YES)、制御装置70は、その時点での吸着ノズル31のZ方向における位置(高さ)とヘッド30(吸着ノズル31)のX軸方向およびY軸方向における位置とを仮吸着位置としてRAM74に格納する(ステップS150)。ステップS150の処理の後、制御装置70は、吸着ノズル31をZ軸方向に予め定められた距離だけ(僅かに)ダイDに接近(下降)させるようにノズル昇降装置32を制御すると共に、ノズル流路63の流量センサ57により検出されるノズル側流量Qnを取得する(ステップS160)。更に、制御装置70は、取得したノズル側流量Qnが予め定められた閾値Qrefを上回っているか否かを判定する(ステップS170)。本実施形態において、閾値Qrefは、ゼロまたはゼロに近い正の値である。
【0027】
ノズル側流量Qnが閾値Qrefを上回っていると判定した場合(ステップS170:YES)、制御装置70は、カウンタCをインクリメントした上で(ステップS180)、カウンタCが所定回数Cref(例えば、少なくとも値2以上の整数)以上であるか否かを判定する(ステップS190)。カウンタCが所定回数Cref未満であると判定した場合(ステップS190:NO)、制御装置70は、再度ステップS160およびS170の処理を実行する。そして、ステップS160にて取得したノズル側流量Qnが閾値Qref以下であると判定した場合(ステップS170:NO)、制御装置70は、ステップS150にて記憶した仮吸着位置をそれ以後にダイDをウエハパレット41から取り出すときの吸着ノズル31の部品吸着位置として設定すると共に記憶装置73に記憶させ(ステップS230)、
図5のルーチンを終了させる。
【0028】
すなわち、ダイDに対する吸着ノズル31の接近に伴って真空ポンプ61(負圧供給源)と吸着ノズル31とを結ぶノズル流路63におけるノズル側流量Qnが変化した後(ステップS140:YES)、ノズル側流量Qnが閾値Qref以下になった場合(ステップS170:NO)、吸着ノズル31の吸着口(開口)が全周に亘ってダイDにより塞がれたことになり、ダイDの吸着を不能にする吸着ノズル31と当該ダイDとの位置ズレが生じていないとみなすことができる。従って、ノズル側流量Qnが変化したと判定されたときに取得された仮吸着位置を、ノズル側流量Qnが閾値Qref以下になったことを条件に部品吸着位置として設定することで、吸着ノズル31とダイDとの位置ズレが生じないように部品吸着位置(吸着高さ)を適正に設定して、ダイDの吸着率を向上させることが可能となる。
【0029】
一方、カウンタCが所定回数Cref以上であると判定した場合(ステップS190:YES)、制御装置70は、吸着ノズル31等に対する負圧の供給を停止するように負圧供給系60を制御し(ステップS200)、更に、吸着ノズル31(ヘッド30)を上記初期位置に戻すようにノズル昇降装置32を制御する(ステップS210)。ここで、ステップS140にてノズル流路63におけるノズル側流量Qnが変化したと判定された後、ステップS190にてカウンタCが所定回数Cref以上であると判定された場合、ノズル側流量Qnが変化した後に更に吸着ノズル31をダイDに接近させたにも拘わらず、吸着ノズル31の吸着口の周囲の一部がダイDに接触していないことになる。すなわち、ステップS190にて肯定判定がなされた場合には、部品の吸着を不能にする吸着ノズル31とダイDとのX軸方向あるいはY軸方向における位置ズレが生じているとみなすことができる。
【0030】
このため、制御装置70は、ヘッド30(吸着ノズル31)を上記初期位置まで戻した後、ヘッド30をX軸方向における一側に所定距離(例えば、0.3mm程度)だけ移動させるようにヘッド移動装置22を制御した後(ステップS220)、ステップS110-S190の処理を再度実行する。この場合も、制御装置70は、ステップS160にて取得したノズル側流量Qnが閾値Qref以下であると判定した場合(ステップS170:NO)、ステップS150にて記憶した仮吸着位置を吸着ノズル31の部品吸着位置として設定すると共に記憶装置73に記憶させ(ステップS230)、
図5のルーチンを終了させる。
【0031】
また、ヘッド30をX軸方向における一側に所定距離だけ移動させた後、ステップS190にてカウンタCが所定回数Cref以上であると判定した場合(ステップS190:YES)、制御装置70は、ステップS200およびS210の処理を実行すると共に、ヘッド30を上記初期位置からX軸方向における他側に所定距離(例えば、0.3mm程度)だけ移動させるようにヘッド移動装置22を制御した後(ステップS220)、ステップS110-S190の処理を再度実行する。この場合も、制御装置70は、ステップS160にて取得したノズル側流量Qnが閾値Qref以下であると判定した場合(ステップS170:NO)、ステップS150にて記憶した仮吸着位置を吸着ノズル31の部品吸着位置として設定すると共に記憶装置73に記憶させ(ステップS230)、
図5のルーチンを終了させる。これにより、部品の吸着を不能にする吸着ノズル31とダイDとのX軸方向(第2方向)における位置ズレがなくなるように吸着ノズル31の部品吸着位置を設定することが可能となる。
【0032】
一方、ヘッド30がX軸方向における他側に所定距離だけ移動させられた後、ステップS190にてカウンタCが所定回数Cref以上であると判定された場合には、吸着ノズル31とダイDとのX軸方向における位置ズレが生じおらず、吸着ノズル31とダイDとのY軸方向における位置ズレが生じているとみなすことができる。この場合、制御装置70は、ステップS200およびS210の処理を実行すると共に、ヘッド30をY軸方向における一側に所定距離(例えば、0.3mm程度)だけ移動させるようにヘッド移動装置22を制御した後(ステップS220)、ステップS110-S190の処理を再度実行する。そして、ステップS160にて取得したノズル側流量Qnが閾値Qref以下であると判定した場合(ステップS170:NO)、制御装置70は、ステップS150にて記憶した仮吸着位置を吸着ノズル31の部品吸着位置として設定すると共に記憶装置73に記憶させ(ステップS230)、
図5のルーチンを終了させる。
【0033】
また、ヘッド30をY軸方向における他側に所定距離だけ移動させた後、ステップS190にてカウンタCが所定回数Cref以上であると判定した場合(ステップS190:YES)、制御装置70は、ステップS200およびS210の処理を実行すると共に、ヘッド30を上記初期位置からY軸方向における他側に所定距離(例えば、0.3mm程度)だけ移動させるようにヘッド移動装置22を制御した後(ステップS220)、ステップS110-S190の処理を再度実行する。この場合も、制御装置70は、ステップS160にて取得したノズル側流量Qnが閾値Qref以下であると判定した場合(ステップS170:NO)、ステップS150にて記憶した仮吸着位置を吸着ノズル31の部品吸着位置として設定すると共に記憶装置73に記憶させ(ステップS230)、
図5のルーチンを終了させる。これにより、部品の吸着を不能にする吸着ノズル31とダイDとのY軸方向(第3方向)における位置ズレがなくなるように吸着ノズル31の部品吸着位置を設定することが可能となる。
【0034】
以上説明したように、上述の部品実装機20において、吸着ノズル31およびノズル昇降装置32を含むヘッド30と、ヘッド移動装置22と、ダイ剥離装置50を含むウエハ供給装置40と、制御装置70とは、本開示の吸着装置を構成する。また、部品吸着位置設定部としての制御装置70は、吸着ノズル31に部品としてのダイDを吸着させる部品吸着位置を設定する際、吸着ノズル31に真空ポンプ(負圧供給源)61から負圧を供給すると共に当該吸着ノズル31をZ軸方向(第1方向)に沿ってダイDに接近させ、真空ポンプ61と吸着ノズル31とを結ぶノズル流路63におけるノズル側流量Qnが変化したときの吸着ノズル31のZ軸方向、X軸方向(第2方向)およびY軸方向(第3方向)における位置(座標)を仮吸着位置として記憶する(ステップS110-S150)。そして、制御装置70は、吸着ノズル31に真空ポンプ61から負圧を供給しながら当該吸着ノズル31をZ軸方向に沿ってダイD側に更に移動させたのに応じてノズル側流量Qnが閾値Qref以下になった場合に、先に記憶した仮吸着位置を部品吸着位置に設定する(ステップS160-S170,S230)。
【0035】
また、制御装置70は、吸着ノズル31をZ軸方向に沿ってダイD側に更に移動させたのに応じてノズル側流量Qnが閾値Qref以下にならなかった場合に(ステップS190:YES)、吸着ノズル31すなわちヘッド30をX軸方向に沿って移動させた後、吸着ノズル31に真空ポンプ61から負圧を供給しながら当該吸着ノズル31をZ軸方向に沿ってダイDに再度接近させる(ステップS200-S220,S110-S190)。更に、吸着ノズル31(ヘッド30)をX軸方向に沿って移動させても、吸着ノズル31をZ軸方向に沿ってダイD側に更に移動させたのに応じてノズル側流量Qnが閾値Qref以下にならなかった場合に(ステップS190:YES)、吸着ノズル31すなわちヘッド30をY軸方向に沿って移動させた後、吸着ノズル31に真空ポンプ61から負圧を供給しながら当該吸着ノズル31をZ軸方向に沿ってダイDに再度接近させる(ステップS200-S220,S110-S190)。
【0036】
これにより、吸着ノズル31とダイDとの位置ズレが生じないように部品吸着位置を適正に設定することができる。従って、例えばウエハパレット41のロットが変わるたびに、
図5の部品吸着位置設定ルーチンを実行することで、適正な部品吸着位置で吸着ノズル31にダイD(部品)を吸着させることができるので、部品実装機20におけるダイDの吸着率を極めて良好に向上させることが可能となる。また、
図5の部品吸着位置設定ルーチンによれば、高速度カメラのような機材を用いることなく、吸着ノズル31による部品吸着位置を定量的かつ速やかに把握することができる。
【0037】
なお、
図5のステップS140では、ノズル流路63におけるエアの圧力が変化したか否かを判定してもよく、
図5のステップS170では、ノズル流路63におけるエアの圧力が予め定められた閾値以下になったか否かを判定してもよい。また、
図5の部品吸着位置設定ルーチンは、テープ供給装置25により供給される部品をテープから取り出す際の吸着ノズル31の部品吸着位置を設定するのに適用され得ることはいうまでもない。更に、
図5の部品吸着位置設定ルーチンは、部品を吸着して部品実装機のヘッドに受け渡す吸着装置に適用されてもよく、複数の部品が貼着されたシートを負圧により保持すると共に部品をピンにより突き上げてシートから剥離させる剥離装置を含まない吸着装置に適用されてもよい。
【0038】
また、
図5のルーチンにおいて、ステップS130-S150の処理が省略されると共にステップS120の後にステップS160以降の処理が実行されてもよく、ステップS170にてノズル側流量Qnが閾値Qref以下であると判定されたときに、その時点での吸着ノズル31のZ方向における位置とヘッド30(吸着ノズル31)のX軸方向およびY軸方向における位置とがステップS230にて部品吸着位置として設定・記憶されてもよい。すなわち、部品吸着位置設定部としての制御装置70は、吸着ノズル31に真空ポンプ(負圧供給源)61から負圧を供給すると共に当該吸着ノズル31をZ軸方向(第1方向)に沿ってダイDに接近させ、ノズル側流量Qnが閾値Qref以下になったときに、吸着ノズル31のZ軸方向、X軸方向(第2方向)およびY軸方向(第3方向)における位置(座標)を部品吸着位置に設定するものであってもよい。そして、この場合、制御装置70は、ノズル側流量Qnが閾値Qref以下にならなかった場合、吸着ノズル31をX軸方向およびY軸方向の少なくとも何れか一方に沿って移動させた後、吸着ノズル31に真空ポンプ61から負圧を供給しながら当該吸着ノズル31をZ軸方向に沿ってダイDに再度接近させるものであってもよい。
【0039】
そして、本開示の発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本開示の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記実施形態は、あくまで発明の概要の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、発明の概要の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本開示の発明は、吸着装置の製造産業等において利用可能である。
【符号の説明】
【0041】
10 実装システム、20 部品実装機、21 基板搬送装置、22 ヘッド移動装置、23 パーツカメラ、24 マークカメラ、25 テープ供給装置、30 ヘッド、31 吸着ノズル、32 ノズル昇降装置、40 ウエハ供給装置、41 ウエハパレット、41o 開口、42 マガジン、43 ウエハシート、44 パレット引出装置、50 ダイ剥離装置、51 ポット、52 ポット移動装置、55 押上ピン、56 ピン昇降装置、57 流量センサ、60 負圧供給系、61 真空ポンプ、62 ポンプ流路、63 ノズル流路、64 ポット流路、65,66 開閉弁、67,68 流量センサ、70 制御装置、71,81 CPU、72,82 ROM、73,83 記憶装置、74、84 RAM、75 タイマ、80 管理装置、85 入力装置、86 表示装置。