IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ローランドディー.ジー.株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-カッティング装置 図1
  • 特許-カッティング装置 図2A
  • 特許-カッティング装置 図2B
  • 特許-カッティング装置 図3
  • 特許-カッティング装置 図4
  • 特許-カッティング装置 図5
  • 特許-カッティング装置 図6
  • 特許-カッティング装置 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-26
(54)【発明の名称】カッティング装置
(51)【国際特許分類】
   B26D 5/34 20060101AFI20240117BHJP
   B26D 5/00 20060101ALI20240117BHJP
   B41J 11/66 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
B26D5/34 A
B26D5/00 F
B41J11/66
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020142778
(22)【出願日】2020-08-26
(65)【公開番号】P2022038334
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-05-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000116057
【氏名又は名称】ローランドディー.ジー.株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121500
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100189887
【弁理士】
【氏名又は名称】古市 昭博
(72)【発明者】
【氏名】千田 雄大
(72)【発明者】
【氏名】吉田 正樹
【審査官】落合 弘之
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-124764(JP,A)
【文献】特開2018-8366(JP,A)
【文献】特開2018-8355(JP,A)
【文献】特開昭62-224599(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26D 5/34
B26D 5/00
B41J 11/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1画像と、前記第1画像に対して設定された第1クロップマークと、第2画像と、前記第2画像に対して設定された第2クロップマークとが印刷された記録媒体が載置される載置台と、
前記載置台より上方に配置され、主走査方向に移動可能なキャリッジと、
前記キャリッジに搭載され、前記第1クロップマークおよび前記第2クロップマークをこの順に検出可能なクロップマーク検出装置と、
前記第1クロップマークの位置情報に基づいて前記第1画像および前記第1クロップマークに対して設定された第1カット線に沿って前記記録媒体を切断しかつ前記第2クロップマークの位置情報に基づいて前記第2画像および前記第2クロップマークに対して設定された第2カット線に沿って前記記録媒体を切断するカッターを有するカッティングヘッドと、
前記主走査方向と直交する副走査方向に前記記録媒体を移動させる媒体移動機構と、
前記キャリッジ、前記カッティングヘッドおよび前記媒体移動機構を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記第1画像および前記第2画像の相対的な位置情報と、前記第1カット線の第1カット線データと、前記第2カット線の第2カット線データとを記憶し、
前記クロップマーク検出装置により前記第1クロップマークが検出された場合には、前記第1カット線に沿って前記記録媒体を切断した後に前記第2クロップマークの検出を開始し、かつ、前記クロップマーク検出装置により前記第1クロップマークが検出されない場合には、前記第1カット線に沿って前記記録媒体を切断することなく前記第2クロップマークの検出を開始する、カッティング装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記第2クロップマークが検出された場合には、前記第2カット線に沿って前記記録媒体を切断する、請求項1に記載のカッティング装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記クロップマーク検出装置により前記第1クロップマークが検出されない場合には、前記第1クロップマークが検出されなかったことを通知する、請求項1または2に記載のカッティング装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記第1クロップマークが検出されずかつ前記第2クロップマークが検出された場合には、前記第1画像および前記第2画像の相対的な位置情報に基づいて、前記第1カット線に沿って前記記録媒体を切断する、請求項1に記載のカッティング装置。
【請求項5】
前記キャリッジに搭載され、前記記録媒体に前記第1画像と前記第1クロップマークと前記第2画像と前記第2クロップマークとを印刷し、前記制御装置に制御されるインクヘッドを備えている、請求項1から4のいずれか一項に記載のカッティング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カッティング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、記録媒体を所望の形状に切断(カッティング)するカッティング装置が知られている。例えば、特許文献1には、印刷された画像に設定されたカット線に沿って記録媒体を切断するカッティング装置が記載されている。ここでは、画像とカット線との位置を合わせるために、カッティング位置の位置合わせ用の4つのクロップマークが画像とともに記録媒体に印刷されている。記録媒体を切断する際には、4つのクロップマークの位置を検出し、クロップマークの位置を基準にカッティング位置を補正する。これにより、画像の位置とカット線の位置とを正しく対応させることができ、記録媒体のカッティングの精度を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-58185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、1つの記録媒体に複数の画像が印刷されるときには、画像ごとにカット線が設定されて画像ごとに記録媒体のカッティングが行われることがある。通常は、1つ目の画像の周囲に印刷されたクロップマークが検出された後、1つ目の画像に設定されたカット線に沿って記録媒体がカッティングされる。そして、2つ目の画像の周囲に印刷されたクロップマークが検出された後、2つ目の画像に設定されたカット線に沿って記録媒体がカッティングされる。このように、複数の画像が印刷されているときには、画像ごとに順番に記録媒体がカッティングされる。
【0005】
ここで、クロップマークを検出することができない場合には、画像の位置とカット線の位置とを正しく対応させることができないため、記録媒体のカッティングを中止していた。このため、例えば、複数の画像が印刷された記録媒体において、1つの画像の周囲に印刷されたクロップマークが検出されない場合には、その後の画像についてもカッティングを中止していた。その後の画像については、クロップマークを検出することができるにも関わらず、カッティングを中止していたため生産性が低下する虞があった。また、記録媒体を再度カッティングするときにはデータを作成し直す等作業者への負担が大きかった。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像ごとに記録媒体をカッティングする場合に生産性の低下を抑制することができるカッティング装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るカッティング装置は、第1画像と、前記第1画像に対して設定された第1クロップマークと、第2画像と、前記第2画像に対して設定された第2クロップマークとが印刷された記録媒体が載置される載置台と、前記載置台より上方に配置され、主走査方向に移動可能なキャリッジと、前記キャリッジに搭載され、前記第1クロップマークおよび前記第2クロップマークをこの順に検出可能なクロップマーク検出装置と、前記第1クロップマークの位置情報に基づいて前記第1画像および前記第1クロップマークに対して設定された第1カット線に沿って前記記録媒体を切断しかつ前記第2クロップマークの位置情報に基づいて前記第2画像および前記第2クロップマークに対して設定された第2カット線に沿って前記記録媒体を切断するカッターを有するカッティングヘッドと、前記主走査方向と直交する副走査方向に前記記録媒体を移動させる媒体移動機構と、前記キャリッジ、前記カッティングヘッドおよび前記媒体移動機構を制御する制御装置と、を備えている。前記制御装置は、前記第1画像および前記第2画像の相対的な位置情報と、前記第1カット線の第1カット線データと、前記第2カット線の第2カット線データとを記憶し、前記クロップマーク検出装置により前記第1クロップマークが検出された場合には、前記第1カット線に沿って前記記録媒体を切断した後に前記第2クロップマークの検出を開始し、かつ、前記クロップマーク検出装置により前記第1クロップマークが検出されない場合には、前記第1カット線に沿って前記記録媒体を切断することなく前記第2クロップマークの検出を開始する。
【0008】
本発明のカッティング装置によれば、クロップマーク検出装置によって第1クロップマークが検出されない場合であっても、制御装置はクロップマーク検出装置によって第2クロップマークの検出を開始する。即ち、1つの画像に設定されたクロップマークの検出に失敗しても、その後の画像についてカッティングを中止することなく、クロップマークの検出を継続し、全ての画像に設定されたクロップマークの検出が行われる。これにより、少なくともクロップマークが検出された画像については、その画像に設定されたカット線に沿って記録媒体がカッティングされるため、生産性の低下を抑制することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、画像ごとに記録媒体をカッティングする場合に生産性の低下を抑制することができるカッティング装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態に係るカッティング装置の斜視図である。
図2A】印刷ヘッドユニットおよびカッティングヘッドユニットが連結された状態を示す正面図である。
図2B】印刷ヘッドユニットおよびカッティングヘッドユニットが分離された状態を示す正面図である。
図3】一実施形態に係るカッティングヘッドユニットの正面図である。
図4】一実施形態に係るカッティング装置のブロック図である。
図5】一実施形態に係る制御装置のブロック図である。
図6】クロップマークおよび画像が印刷された記録媒体の平面図である。
図7】記録媒体に対してカッティングが行われる手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るカッティング装置について説明する。本実施形態に係るカッティング装置は、媒体に印刷を行いかつ媒体を切断するプリント&カット機(即ちカッティングヘッド付きインクジェットプリンタ)である。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
【0012】
図1は、本実施形態に係るカッティング装置10を示す斜視図である。図1に示すように、カッティング装置10は、記録媒体5に印刷を行う。カッティング装置10は、記録媒体5を切断(カッティング)する。本明細書において「カッティング」および「切断」とは、記録媒体5の厚み方向の全体を切断する場合と、記録媒体5の厚み方向の一部を切断する場合とが含まれる。
【0013】
以下の説明では、左、右、上、下とは、カッティング装置10の正面にいる作業者から見た左、右、上、下をそれぞれ意味することとする。また、カッティング装置10から上記作業者に近づく方を前方、遠ざかる方を後方とする。図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表す。図面中の符号Yは主走査方向を表す。本実施形態では、主走査方向Yは、左右方向である。主走査方向Yは、例えば、記録媒体5の幅方向である。図面中の符号Xは副走査方向を表す。副走査方向Xは主走査方向Yと交差する方向(例えば、平面視で直交する方向)である。本実施形態では、副走査方向Xは前後方向である。ただし、上記方向は便宜的に定めたものに過ぎず、限定的に解釈すべきものではない。
【0014】
本実施形態の記録媒体5は、例えば、ポリ塩化ビニルやポリエステル等の樹脂材料からシート状に形成された記録紙である。記録媒体5は、少なくともカッティングが可能な媒体であれば足り、特に限定されない。記録媒体5は、アクリル樹脂等から形成された樹脂板、アルミや鉄等から形成された金属板、ガラス板、木材板および段ボール等の厚みおよび重量が比較的重い板状体であってもよいし、普通紙などの紙類であってもよい。
【0015】
図1に示すように、カッティング装置10は、ベース部材12と、左サイドカバー16Lおよび右サイドカバー16Rと、上カバー17と、プラテン20と、グリットローラ22と、ピンチローラ24と、ガイドレール26と、ベルト28と、印刷ヘッドユニット30と、カッティングヘッドユニット40と、制御装置70とを備えている。
【0016】
図1に示すように、ベース部材12は、スタンド14に支持されている。ベース部材12は、主走査方向Yに延びている。左サイドカバー16Lは、ベース部材12の左端に設けられている。右サイドカバー16Rは、ベース部材12の右端に設けられている。上カバー17は、ベース部材12の上方に設けられている。上カバー17は、左サイドカバー16Lと右サイドカバー16Rとを接続する。ベース部材12には上下方向に延びる中央壁18が設けられている。中央壁18は、主走査方向Yに延びている。中央壁18は、プラテン20より上方に位置する。
【0017】
図1に示すように、ベース部材12には、記録媒体5が載置されるプラテン20が設けられている。プラテン20は、載置台の一例である。プラテン20には、円筒状のグリットローラ22が設けられている。グリットローラ22は、その上面部を露出させた状態でプラテン20に埋設されている。グリットローラ22は、フィードモータ38(図4参照)によって駆動される。グリットローラ22の上方には、複数のピンチローラ24が配置されている。ピンチローラ24は、グリットローラ22に対向している。ピンチローラ24は、記録媒体5の厚さに応じて上下方向の位置を設定可能に構成されている。ピンチローラ24とグリットローラ22との間に記録媒体5を挟み込む。グリットローラ22およびピンチローラ24は、記録媒体5を狭持しながら記録媒体5を副走査方向Xに移動可能に構成されている。グリットローラ22およびピンチローラ24は、副走査方向Xに記録媒体5を移動させる媒体移動機構の一例である。
【0018】
図1に示すように、ガイドレール26は、中央壁18に設けられている。ガイドレール26は、プラテン20の上方に配置されている。ガイドレール26は、プラテン20と平行に配置されている。ガイドレール26は、主走査方向Yに延びている。ガイドレール26には、キャリッジ25(即ち印刷ヘッドユニット30の第1キャリッジ25A(図2A参照)およびカッティングヘッドユニット40の第2キャリッジ25B(図2A参照))が係合している
【0019】
図1に示すように、ベルト28は、中央壁18の壁面に平行して配置されている。ベルト28は、主走査方向Yに延びている。ベルト28は、無端状のベルトである。ベルト28の右端および左端には、プーリ(図示せず)が巻き掛けられている。一方のプーリには、当該プーリを駆動するキャリッジモータ39(図4参照)に接続されている。ベルト28は、キャリッジ25(ここでは第2キャリッジ25B)に固定されている。キャリッジモータ39が回転すると上記プーリが回転し、ベルト28が主走査方向Yに走行する。このように、ベルト28が走行するとキャリッジ25はガイドレール26に沿って主走査方向Yに移動する。
【0020】
図2Aに示すように、印刷ヘッドユニット30は、第1キャリッジ25Aと、第1キャリッジ25Aに搭載されたインクヘッド32と、を備えている。第1キャリッジ25Aは、プラテン20より上方に配置されている。インクヘッド32は、プラテン20より上方に配置されている。インクヘッド32は、インクを吐出するノズル33を備えている。インクヘッド32は、プラテン20に載置された記録媒体5にインクを吐出し、画像(例えば図6の第1画像61)およびクロップマーク(例えば図6の第1クロップマーク61A~61D)を印刷する。ここでは、5つのインクヘッド32が第1キャリッジ25Aに搭載されている。5つのインクヘッド32は、互いに異なる5つの色、例えば、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク、ホワイトインクを吐出する。ただし、インクヘッド32の個数は5個に限定されない。また、インクヘッド32が吐出するインクの色も何ら限定されない。
【0021】
図1に示すように、カッティングヘッドユニット40は、印刷ヘッドユニット30の左方に配置されている。なお、カッティングヘッドユニット40は、印刷ヘッドユニット30の右方に配置されていてもよい。図2Bに示すように、カッティングヘッドユニット40は、カッティングヘッド40Aと、第2キャリッジ25Bとを備えている。カッティングヘッド40Aは、第2キャリッジ25Bに搭載されている。第2キャリッジ25Bは、プラテン20より上方に配置されている。カッティングヘッド40Aは、プラテン20より上方に配置されている。カッティングヘッド40Aは、カバー42と、カッター43と、カッター移動機構44とを備えている。カバー42は、第2キャリッジ25Bに着脱自在に設けられている。図3に示すように、カバー42は、カッター移動機構44のボイスコイルモータ45を覆うように配置されている。カバー42は、カッター43を覆わないように配置されている。
【0022】
カッター43は、プラテン20に載置された記録媒体5を切断する。カッター43は、カット線(例えば図6の第1カット線61T)に沿って記録媒体5を切断する。カッター43は、カッター移動機構44に設けられている。カッター43は、上下方向に移動可能に構成されている。図3に示すように、カッター43は、棒状に延びる。カッター43は、カッター移動機構44に着脱自在に支持される本体ケース43aと、本体ケース43a内に配置され、本体ケース43aの下端から外部に露出する刃43bとを備えている。記録媒体5は、カッター43の刃43bにより切断される。上述したように、カッター43は、第2キャリッジ25Bにより主走査方向Yに移動する。従って、刃43bは主走査方向Yに移動する。
【0023】
カッター移動機構44は、カッター43を記録媒体5に対して接近および離反する方向に移動させるボイスコイルモータ45(図4参照)を備えている。本実施形態では、カッター移動機構44は、カッター43を上下方向に移動させる。図3に示すように、カッター移動機構44は、第2キャリッジ25Bに設けられている。
【0024】
図3に示すように、カッティング装置10は、クロップマーク検出装置55を備えている。クロップマーク検出装置55は、制御装置70に接続されている。クロップマーク検出装置55は、記録媒体5に設けられたクロップマーク(例えば図6の第1クロップマーク61A~61D)を検出する。クロップマーク検出装置55は、カッティングヘッド40Aに設けられている。クロップマーク検出装置55は、カッティングヘッド40Aのうちプラテン20と対向する位置に配置されている。クロップマーク検出装置55は、本体部56と、発光素子57と、受光素子58とを備えている。発光素子57および受光素子58は、本体部56に設けられている。発光素子57は、例えば、LED(つまり発光ダイオード)等で構成されている。発光素子57は、記録媒体5およびクロップマーク(例えば図6の第1クロップマーク61A~61D)に向けて光を照射する。受光素子58は、記録媒体5およびクロップマーク(例えば図6の第1クロップマーク61A~61D)において反射された光を受光する。クロップマーク検出装置55は、記録媒体5において反射された光の受光量と、クロップマーク(例えば図6の第1クロップマーク61A~61D)において反射された光の受光量との差である光量差が所定の値以上の場合に、記録媒体5に設けられたクロップマーク(例えば図6の第1クロップマーク61A~61D)を検出する。なお、クロップマーク検出装置55の種類は特に限定されず、光学式センサ等の従来から用いられている各種のセンサを好適に利用することができる。
【0025】
図2Aに示すように、印刷ヘッドユニット30の第1キャリッジ25Aの左側部分には、磁石によって構成される連結部材90が設けられている。この連結部材90は、カッティングヘッドユニット40の第2キャリッジ25Bに設けられた連結部材91に対し、着脱自在に連結する。第1キャリッジ25Aの右側部分には、L字状に形成された受け金具92が設けられている。
【0026】
図2Aに示すように、プラテン20の左端部には、左サイドフレーム15Lが配置されている。プラテン20の右端部には、右サイドフレーム15Rが配置されている。右サイドフレーム15Rには、印刷ヘッドユニット30を待機位置にロックするためのロック装置93が設けられている。ロック装置93は、受け金具92に引っ掛けられる受け金具94と、受け金具94をロック位置(図2B参照)と非ロック位置(図2A参照)との間で移動させるロック用ソレノイド95(図4参照)とを備えている。ロック用ソレノイド95は、制御装置70(図1参照)によって制御される。
【0027】
図2Aに示すように、印刷ヘッドユニット30による印刷を行う際には、受け金具94が非ロック位置に設定される。カッティングヘッドユニット40の第2キャリッジ25Bが右方に移動し、連結部材90と連結部材91とが接触すると、第2キャリッジ25Bと第1キャリッジ25Aとが連結される。その結果、印刷ヘッドユニット30は、カッティングヘッドユニット40と共に主走査方向Yに移動可能となる。一方、カッティングヘッドユニット40によるカッティングの際には、図2Bに示すように、印刷ヘッドユニット30が待機位置に位置付けられ、ロック装置93の受け金具94がロック位置に設定される。これにより、印刷ヘッドユニット30の移動が阻止される。第2キャリッジ25Bが左方へ移動すると、連結部材90と連結部材91とが離反し、第2キャリッジ25Bと第1キャリッジ25Aとの連結が解除される。その結果、印刷ヘッドユニット30が待機位置に待機した状態で、カッティングヘッドユニット40が主走査方向Yに移動可能となる。
【0028】
図1に示すように、右サイドカバー16Rの前部には、操作パネル19が設けられている。操作パネル19には、印刷やカッティングの状態を表示する表示部と、作業者によって操作される入力キー等が設けられている。操作パネル19は、カッティング装置10の各種の動作を制御する制御装置70に接続されている。
【0029】
制御装置70は、記録媒体5への印刷や記録媒体5の切断を制御する装置である。制御装置70の構成は特に限定されない。制御装置70は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェアの構成は特に限定されないが、例えば、ホストコンピュータなどの外部機器から印刷データなどを受信するインターフェース(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、プログラムや各種データを格納するメモリなどの記憶装置と、を備えている。図1に示すように、制御装置70は、カッティング装置10の内部に設けられている。図4に示すように、制御装置70は、インターフェース86を介して、外部のコンピュータ87に有線または無線による通信が可能に接続されている。コンピュータ87には、印刷およびカッティングのためのデータが保存されている。制御装置70は、コンピュータ87からデータを受け、フィードモータ38、キャリッジモータ39、ロック装置93のロック用ソレノイド95、ボイスコイルモータ45およびインクヘッド32等を制御する。コンピュータ87には、キーボードやマウス等からなる入力装置88と、液晶ディスプレイ等からなる表示装置89と、が接続されている。
【0030】
図5に示すように、制御装置70は、記憶部71と、画像印刷部72と、マーク印刷部73と、マーク検出部74と、判定部75と、カット制御部76と、通知部77と、を備えている。上述した制御装置70の各部の機能は、プログラムによって実現されている。このプログラムは、例えばCDやDVDなどの記録媒体から読み込まれる。なお、このプログラムは、インターネットを通じてダウンロードされるものであってもよい。また、制御装置70の各部の機能は、プロセッサおよび/または回路などによって実現可能なものであってもよい。
【0031】
記憶部71は、画像を印刷するための印刷データと、画像に対して設定されたクロップマークを印刷するためのマークデータと、画像およびクロップマークに対して設定されたカット線であってカッター43により切断されるカット線を示すカット線データとを記憶する。これらのデータは、例えば、外部のコンピュータ87から送信される。例えば、図6に示すように、複数の画像(ここでは第1画像61、第2画像62および第3画像63)を記録媒体5に印刷する場合には、記憶部71は、第1画像61、第2画像62および第3画像63の相対的な位置情報を記憶している。即ち、印刷データには、第1画像61、第2画像62および第3画像63の相対的な位置情報が含まれる。また、図6に示す例では、記憶部71は、第1画像61に対して設定された第1クロップマーク61A~61Dのマークデータと、第2画像62に対して設定された第2クロップマーク62A~62Dのマークデータと、第3画像63に対して設定された第3クロップマーク63A~63Dのマークデータと、第1画像61および第1クロップマーク61A~61Dに対して設定された第1カット線61Tのカット線データと、第2画像62および第2クロップマーク62A~62Dに対して設定された第2カット線62Tのカット線データと、第3画像63および第3クロップマーク63A~63Dに対して設定された第3カット線63Tのカット線データと、を記憶している。以下の説明では、第1画像61、第1クロップマーク61A~61Dおよび第1カット線61Tをそれぞれ第1画像、第1クロップマークおよび第1カット線の一例とし、第2画像62、第2クロップマーク62A~62Dおよび第2カット線62Tをそれぞれ第2画像、第2クロップマークおよび第2カット線の一例として説明するが、これに限定されない。例えば、第2画像62、第2クロップマーク62A~62Dおよび第2カット線62Tをそれぞれ第1画像、第1クロップマークおよび第1カット線の一例とし、第3画像63、第3クロップマーク63A~63Dおよび第3カット線63Tをそれぞれ第2画像、第2クロップマークおよび第2カット線の一例としてもよい。
【0032】
画像印刷部72は、インクヘッド32によって記録媒体5の表面に画像を印刷する制御を実行する。本実施形態では、画像印刷部72は、キャリッジモータ39を駆動することによりキャリッジ25を介してインクヘッド32を主走査方向Yに移動させつつ、インクヘッド32の各ノズル33からインクを吐出させる。これにより、一走査ラインの印刷が行われる。インクヘッド32の主走査方向Yの移動が完了すると、フィードモータ38を駆動することにより、次の走査ラインの位置まで記録媒体5を副走査方向Xに移動する。記録媒体5の副走査方向Xの移動が済むと、再びキャリッジモータ39を駆動すると共にインクヘッド32を駆動し、次の走査ラインの印刷を行う。以下、印刷の終了まで同様の動作を繰り返す。図6に示す例では、画像印刷部72は、第1画像61、第2画像62および第3画像63を記録媒体5に印刷する。
【0033】
マーク印刷部73は、インクヘッド32によって画像の周辺にクロップマークを印刷する制御を実行する。本実施形態では、マーク印刷部73は、画像印刷部72と同様にして記録媒体5にクロップマークを印刷する。図6に示す例では、マーク印刷部73は、第1クロップマーク61A~61D、第2クロップマーク62A~62Dおよび第3クロップマーク63A~63Dを記録媒体5に印刷する。第1クロップマーク61A~61Dは、第1画像61を含む第1矩形領域61Wの四隅の外側にそれぞれ設けられている。第1クロップマーク61A~61Dは、例えば、黒色の丸によって形成されている。第1クロップマーク61A~61Dは、それぞれ第1矩形領域61Wの図6の左斜め上方、右斜め上方、左斜め下方、右斜め下方に設けられている。第2クロップマーク62A~62Dは、第2画像62を含む第2矩形領域62Wの四隅の外側にそれぞれ設けられている。第3クロップマーク63A~63Dは、第3画像63を含む第3矩形領域63Wの四隅の外側にそれぞれ設けられている。
【0034】
マーク検出部74は、クロップマーク検出装置55によって、記録媒体5に設けられた第1クロップマーク61A~61D、第2クロップマーク62A~62D、および第3クロップマーク63A~63Dを検出する。クロップマーク検出装置55は、第1クロップマーク61A~61D、第2クロップマーク62A~62D、および第3クロップマーク63A~63Dの順に検出を行う。即ち、クロップマーク検出装置55は、画像に設定されたクロップマークを画像ごとに順番に検出する。マーク検出部74は、キャリッジモータ39を駆動すると共にフィードモータ38を駆動することにより、記録媒体5に対しクロップマーク検出装置55を2次元的に相対移動させる。マーク検出部74は、例えば、記録媒体5の第1矩形領域61Wの四隅周辺を検出するように、クロップマーク検出装置55および記録媒体5の移動を制御する。第1クロップマーク61A~61Dの検出は、例えば、左上の第1クロップマーク61A、右上の第1クロップマーク61B、左下の第1クロップマーク61C、右下の第1クロップマーク61Dの順で行われる。マーク検出部74は、クロップマーク検出装置55の発光素子57から所定の発光量の光を記録媒体5に照射させる。このとき、記録媒体5や第1クロップマーク61A~61Dにおいて反射された反射光はクロップマーク検出装置55の受光素子58に受光される。
【0035】
判定部75は、クロップマーク検出装置55によって1つの画像に設定されたクロップマークの全てが検出されたか否かを判定する。判定部75は、画像ごとにクロップマークの全てが検出されたか否かを判定する。例えば、判定部75は、第1画像61に設定された第1クロップマーク61A~61Dの全てが検出されたか否かを判定する。本実施形態では、第1クロップマーク61A~61Dの位置情報を利用することで、プラテン20に対する記録媒体5の傾き、記録媒体5の伸縮度、および、原点位置を求めることができる。これにより、カッティングヘッド40Aのカッター43の位置決めを行うことができる。
【0036】
カット制御部76は、クロップマーク検出装置55により第1クロップマーク61A~61Dが検出された場合には、第1カット線61Tに沿って記録媒体5を切断した後に第2クロップマーク62A~62Dの検出を開始する。カット制御部76は、第1クロップマーク61A~61Dの位置情報に基づいて第1カット線61Tに沿って記録媒体5を切断する。カット制御部76は、クロップマーク検出装置55により第1クロップマーク61A~61Dが検出されない場合には、第1カット線61Tに沿って記録媒体5を切断することなく第2クロップマーク62A~62Dの検出を開始する。また、カット制御部76は、クロップマーク検出装置55により第2クロップマーク62A~62Dが検出されない場合には、第2カット線62Tに沿って記録媒体5を切断することなく第3クロップマーク63A~63Dの検出を開始する。かかる例では、第2クロップマーク62A~62Dは、第1クロップマークの一例であり、かつ、第3クロップマーク63A~63Dは、第2クロップマークの一例である。
【0037】
カット制御部76は、第2クロップマーク62A~62Dが検出された場合には、第2カット線62Tに沿って記録媒体5を切断する。カット制御部76は、第2クロップマーク62A~62Dの位置情報に基づいて第2カット線62Tに沿って記録媒体5を切断する。カット制御部76は、第3クロップマーク63A~63Dが検出された場合には、第3カット線63Tに沿って記録媒体5を切断する。カット制御部76は、第3クロップマーク63A~63Dの位置情報に基づいて第3カット線63Tに沿って記録媒体5を切断する。なお、カット制御部76は、第1クロップマーク61A~61Dが検出されずかつ第2クロップマーク62A~62Dが検出された場合には、第1画像61および第2画像62の相対的な位置情報に基づいて、1カット線61Tに沿って記録媒体5を切断してもよい。このとき、第1カット線61Tに沿って記録媒体5を切断した後に第2カット線62Tに沿って記録媒体5を切断してもよいし、第2カット線62Tに沿って記録媒体5を切断した後に第1カット線61Tに沿って記録媒体5を切断してもよい。
【0038】
通知部77は、クロップマーク検出装置55により1つの画像に設定されたクロップマークの少なくとも1つが検出されない場合には、当該画像に設定されたクロップマークが検出されなかったことを通知する。通知部77は、例えば、クロップマーク検出装置55により第1画像61に設定された第1クロップマーク61A~61Dの少なくとも1つが検出されない場合には、第1クロップマーク61A~61Dが検出されなかったことを通知する。通知部77は、例えば、操作パネル19の表示部を介してユーザに所定の画像に設定されたクロップマークが検出されなかったことを通知する。なお、通知処理の方法は特に限定されず、例えば、音声(警告音)等による通知であってもよい。また、通知部77は、表示装置89を介してユーザにクロップマークが検出されなかったことを通知してもよい。
【0039】
次に、カッティング装置10の動作の例について説明する。図7は、カッティング装置10における記録媒体5の切断の手順を示したフローチャートである。ここでは、画像およびクロップマークが印刷された記録媒体5がプラテン20に予め載置されている場合を例に説明する。
【0040】
ステップS10において、制御装置70は、コンピュータ87から送信されたカット線データを受信する。受信したカット線データは、記憶部71に記憶される。制御装置70は、カット線データに基づいてN(Nは2以上の整数)個の画像が印刷された記録媒体5のカッティングをn番目の画像から開始する。このとき、制御装置70は、nを1に設定する。なお、nの最大値はNである。
【0041】
ステップS20において、マーク検出部74は、n番目の画像に設定されたクロップマークの検出を開始する。例えばnが1のとき、図6に示す例では、1番目の画像(即ち第1画像61)に設定された第1クロップマーク61A~61Dの検出を開始する。
【0042】
ステップS30において、判定部75は、n番目の画像に設定されたクロップマークの全てが検出されたか否かを判定する。判定部75によって、クロップマークの全てが検出されたと判定された場合には、ステップS40に進む。一方、判定部75によって、クロップマークの全てが検出されなかったと判定された場合には、ステップS50に進む。例えばnが1のとき、図6に示す例では、1番目の画像(即ち第1画像61)に設定された第1クロップマーク61A~61Dの全てが検出された場合にはステップS40に進み、第1クロップマーク61A~61Dのいずれか一つが検出されなかった場合にはステップS60に進む。ここでは、第1クロップマーク61A~61Dの順に検出して行き、クロップマークの検出に失敗した時点でステップS50に進む(例えば、第1クロップマーク61Aの検出に失敗したときには、残りの第1クロップマーク61B~61Dの検出をすることなく、ステップS50に進む)。
【0043】
ステップS40において、カット制御部76は、n番目の画像に設定されたカット線に沿って記録媒体5をカッティングする。例えばnが1のとき、図6に示す例では、1番目の画像(即ち第1画像61)に設定された第1カット線61Tに沿って記録媒体5をカッティングする。
【0044】
ステップS50において、通知部77は、n番目の画像に設定されたクロップマークを検出できないことを通知する。例えばnが1のとき、図6に示す例では、1番目の画像(即ち第1画像61)に設定された第1クロップマーク61A~61Dを検出できないことを通知する。このとき、カット制御部76は、n番目の画像に設定されたカット線に沿って記録媒体5をカッティングしない。
【0045】
ステップS60において、判定部75は、全ての画像に設定されたクロップマークの検出を試みたかを判定する。即ち、nが最大値Nであるかを判定する。全ての画像に設定されたクロップマークの検出を試みた場合には、記録媒体5のカッティング処理を終了する。一方、全ての画像に設定されたクロップマークの検出を試みていない場合には、ステップS70に進む。
【0046】
ステップS70において、制御装置70はnに「1」を加算してステップS20に戻る。
【0047】
なお、上述したフローチャートのステップS40において、カット制御部76は、n番目の画像に設定されたカット線に沿って記録媒体5をカッティングすることに加えて、n番目よりも前の画像に設定されたクロップマークが検出できなかった場合には、n番目の画像と当該前の画像との相対的な位置情報に基づいて、当該前の画像に設定されたカット線に沿って記録媒体5をカッティングしてもよい。また、ステップS50において、n番目の画像に設定されたクロップマークを検出できないことを通知しているが、通知は省略することができる。
【0048】
以上のように、本実施形態のカッティング装置10によると、クロップマーク検出装置55によって第1クロップマーク61A~61Dが検出されない場合であっても、制御装置70はクロップマーク検出装置55によって第2クロップマーク62A~62Dの検出を開始する。即ち、1つの画像に設定されたクロップマークの検出に失敗しても、その後の画像についてカッティングを中止することなく、クロップマークの検出を継続し、全ての画像に設定されたクロップマークの検出が行われる。これにより、少なくともクロップマークが検出された画像については、その画像に設定されたカット線に沿って記録媒体5がカッティングされるため、生産性の低下を抑制することができる。
【0049】
本実施形態のカッティング装置10では、制御装置70は、第2クロップマーク62A~62Dが検出された場合には、第2カット線62Tに沿って記録媒体5を切断する。このように、第1クロップマーク61A~61Dが検出されずに第1カット線61Tに沿って記録媒体5が切断されない場合であっても、第2カット線62Tに沿って記録媒体5を切断することができる。
【0050】
本実施形態のカッティング装置10では、制御装置70は、クロップマーク検出装置55により第1クロップマーク61A~61Dが検出されない場合には、第1クロップマーク61A~61Dが検出されなかったことを通知する。これにより、作業者は第1カット線61Tに沿って記録媒体5が切断されなかったことを認識することができる。例えば、記録媒体5のカッティングが継続している間に作業者はデータを作成し直すことができるため、生産性の低下を軽減することができる。
【0051】
本実施形態のカッティング装置10では、制御装置70は、第1クロップマーク61A~61Dが検出されずかつ第2クロップマーク62A~62Dが検出された場合には、第1画像61および第2画像62の相対的な位置情報に基づいて、1カット線61Tに沿って記録媒体5を切断してもよい。第2クロップマーク62A~62Dが検出されることによって、第1画像61の位置を特定することができる。これにより、第1カット線61Tに沿って記録媒体5を切断することができる。
【0052】
本実施形態のカッティング装置10は、キャリッジ25に搭載され、記録媒体5に、第1画像61と第1クロップマーク61A~61Dと第2画像62と第2クロップマーク62A~62Dとを印刷し、制御装置70に制御されるインクヘッド32を備えている。これにより、記録媒体5への印刷と記録媒体5の切断とを一つの装置で行うことができるため、例えば、印刷後に記録媒体5をプラテン20に設置し直す必要がなく、生産性の向上が実現され得る。
【0053】
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
【0054】
上述した実施形態では、カッティング装置10は、印刷ヘッドユニット30を備えていたが、これに限定されない。カッティング装置10は、カッティングヘッドユニット40のみを備えており、印刷ヘッドユニット30を備えていなくてもよい。この場合、カッティング装置10のクロップマーク検出装置55は、記録媒体5に予め設けられたクロップマーク(例えば第1クロップマーク61A~61D)を検出する。
【0055】
上述した実施形態では、カッティング装置10の印刷ヘッドユニット30によって、記録媒体5にクロップマーク(例えば第1クロップマーク61A~61D)を印刷していたが、これに限定されない。クロップマークを記録媒体5に直接印刷することによって形成せずに、例えば、シール等を記録媒体5に張り付けることによって、クロップマークを記録媒体5に設けてもよい。
【符号の説明】
【0056】
5 記録媒体
10 カッティング装置
20 プラテン
25 キャリッジ
40A カッティングヘッド
43 カッター
61 第1画像
61A~61D 第1クロップマーク
61T 第1カット線
62 第2画像
62A~62D 第2クロップマーク
62T 第2カット線
70 制御装置
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7