(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】CT画像からの自動切除アンテナセグメンテーション
(51)【国際特許分類】
A61B 8/14 20060101AFI20240117BHJP
A61B 6/03 20060101ALI20240117BHJP
A61B 6/12 20060101ALI20240117BHJP
A61B 18/18 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
A61B8/14
A61B6/03 360J
A61B6/12
A61B18/18 100
(21)【出願番号】P 2020547262
(86)(22)【出願日】2017-12-04
(86)【国際出願番号】 CN2017114461
(87)【国際公開番号】W WO2019109211
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2020-09-24
【審判番号】
【審判請求日】2022-07-21
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】タン, チー
(72)【発明者】
【氏名】オウ, ジャンシン
(72)【発明者】
【氏名】ジロット, ダレン
【合議体】
【審判長】石井 哲
【審判官】伊藤 幸仙
【審判官】渡▲辺▼ 純也
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-172951(JP,A)
【文献】特開2012-70837(JP,A)
【文献】特開2005-58584(JP,A)
【文献】特開平11-313837(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/375664(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00 - 6/14
A61B 8/00 - 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データにおける経皮ツールを識別するための方法であって、
患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、
前記経皮ツールの特性データを受信することであって、前記経皮ツールの前記特性データは、前記経皮ツールの直径と、前記経皮ツールの長さおよび前記経皮ツールの柔軟性指標のうちの1つ以上とを含む、ことと、
前記画像データにおける前記患者の皮膚を通る経皮ツールの入口点を識別することと、
前記患者の皮膚を通る前記経皮ツールの前記入口点を含む前記画像データの一部を分析することにより、前記患者の皮膚を通るように配置されている前記経皮ツールの部分を識別することと、
前記患者の皮膚を通るように配置されている前記経皮ツールの前記識別された部分に基づいて、前記経皮ツールの軌道を決定することと、
前記経皮ツールの前記識別された入口点と前記経皮ツールの前記決定された軌道と前記経皮ツールの前記特性データとに基づいて、前記画像データにおける前記経皮ツールの残り部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された部分を前記画像データ上に表示することと
を含む方法。
【請求項2】
前記患者の皮膚を通るように配置されている前記経皮ツールの前記識別された部分に基づいて、前記経皮ツールの軌道を決定することは、
前記患者の皮膚を通るように配置されている前記経皮ツールの前記識別された部分の挿入角度を決定することと、
前記患者の皮膚を通るように配置されている前記経皮ツールの前記識別された部分の前記挿入角度に基づいて、前記経皮ツールの軌道を決定することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記画像データにおける目的の場所を識別することと、
前記入口点から前記目的の場所までの経路を決定することと、
前記経皮ツールの前記軌道が前記経路に対応するかどうかを決定することと、
前記経皮ツールの前記識別された部分と前記軌道と前記経路とを前記画像データ上に表示することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記経皮ツールの前記軌道が前記経路に対応しないと決定された場合、前記方法は、
前記軌道と前記経路との間の差を決定することと、
前記軌道と前記経路との間の前記決定された差に基づいて、前記経皮ツールの角度を調整するためのガイダンスを表示することと
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
切除処置のための構成設定を受信することと、
前記画像データにおける前記経皮ツールの放射部分の位置を識別することと、
前記構成設定および前記経皮ツールの前記放射部分の前記識別された位置に基づいて、投影された切除ゾーンを決定することと、
前記投影された切除ゾーンを前記画像データ上に表示することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記経皮ツールの前記放射部分が作動しているという指標を受信することと、
前記構成設定および前記経皮ツールが作動している間の時間に基づいて、切除処置の進行を決定することと、
前記切除処置の前記決定された進行に基づいて、予測された切除ゾーンを表示することと
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記画像データにおける前記経皮ツールの遠位部分を識別することと、
前記入口点と前記経皮ツールの前記遠位部分との間の、前記画像データにおけるラインを決定することと、
前記決定されたラインを前記画像データ上に表示することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記経皮ツールの前記遠位部分は、前記経皮ツールの特性データに基づいて識別される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記経皮ツールの前記遠位部分は、前記経皮ツールに含まれている電磁センサに基づいて識別される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記経皮ツールの前記残り部分を識別することは、
前記決定されたラインに沿って高輝度領域を識別するように、前記画像データを分析することと、
前記決定されたラインの長さに沿って、かつ、前記決定されたライン
を中心軸
とした幅内に、前記高輝度領域の部分を含むことと
を含み、
前記幅は、前記経皮ツールの直径特性に基づいて決定される、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記経皮ツールの前記残り部分を識別することは、前記決定されたラインの長さに沿った、かつ、
前記幅の外側の、前記高輝度領域の部分を除外することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
画像データにおける経皮ツールを識別するためのシステムであって、前記システムは、
経皮ツールと、
ディスプレイデバイスと、
コンピューティングデバイスと
を備え、
前記コンピューティングデバイスは、
プロセッサと、
命令を格納するメモリと
を含み、
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、
患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、
前記経皮ツールの特性データを受信することであって、前記経皮ツールの前記特性データは、前記経皮ツールの直径と、前記経皮ツールの長さおよび前記経皮ツールの柔軟性指標のうちの1つ以上とを含む、ことと、
前記画像データにおける前記患者の皮膚を通る前記経皮ツールの入口点を識別することと、
前記患者の皮膚を通る前記経皮ツールの前記入口点を含む前記画像データの一部を分析することにより、前記患者の皮膚を通るように挿入されている前記経皮ツールの部分を識別することと、
前記患者の皮膚を通るように挿入されている前記経皮ツールの前記識別された部分に基づいて、前記経皮ツールの軌道を決定することと、
前記経皮ツールの前記識別された入口点と前記経皮ツールの前記決定された軌道と前記経皮ツールの前記特性データとに基づいて、前記画像データにおける前記経皮ツールの残り部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された部分を前記画像データ上に表示することと
を前記コンピューティングデバイスに行わせる、システム。
【請求項13】
画像データにおける経皮ツールを識別するためのプログラムを格納する非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記プログラムは、プロセッサによって実行されると、
患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、
前記経皮ツールの特性データを受信することであって、前記経皮ツールの前記特性データは、前記経皮ツールの直径と、前記経皮ツールの長さおよび前記経皮ツールの柔軟性指標のうちの1つ以上とを含む、ことと、
前記画像データにおける前記患者の皮膚を通る経皮ツールの入口点を識別することと、
前記患者の皮膚を通る前記経皮ツールの前記入口点を含む前記画像データの一部を分析することにより、前記患者の皮膚を通るように挿入されている前記経皮ツールの部分を識別することと、
前記患者の皮膚を通るように挿入されている前記経皮ツールの前記識別された部分に基づいて、前記経皮ツールの軌道を決定することと、
前記経皮ツールの前記識別された入口点と前記経皮ツールの前記決定された軌道と前記経皮ツールの前記特性データとに基づいて、前記画像データにおける前記経皮ツールの残り部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された部分を前記画像データ上に表示することと
をコンピューティングデバイスに行わせる命令を含む、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項14】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、
前記画像データにおける目的の場所を識別することと、
前記入口点から前記目的の場所までの経路を決定することと、
前記経皮ツールの前記軌道が前記経路に対応するかどうかを決定することと、
前記経皮ツールの前記識別された部分と前記軌道と前記経路とを前記画像データ上に表示することと
を前記コンピューティングデバイスに行わせる、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記経皮ツールの前記軌道が前記経路に対応しないと決定された場合、前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、
前記軌道と前記経路との間の差を決定することと、
前記軌道と前記経路との間の前記決定された差に基づいて、前記経皮ツールの角度を調整するためのガイダンスを表示することと
を前記コンピューティングデバイスに行わせる、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、
切除処置のための構成設定を受信することと、
前記画像データにおける前記経皮ツールの放射部分の位置を識別することと、
前記構成設定および前記経皮ツールの前記放射部分の前記識別された位置に基づいて、投影された切除ゾーンを決定することと、
前記投影された切除ゾーンを前記画像データ上に表示することと
を前記コンピューティングデバイスに行わせる、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、
前記経皮ツールの前記放射部分が作動しているという指標を受信することと、
前記構成設定および前記経皮ツールが作動している間の時間に基づいて、切除処置の進行を決定することと、
前記切除処置の前記決定された進行に基づいて、予測された切除ゾーンを表示することと
を前記コンピューティングデバイスに行わせる、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、
前記画像データにおける前記経皮ツールの遠位部分を識別することと、
前記入口点と前記経皮ツールの前記遠位部分との間の、前記画像データにおけるラインを決定することと、
前記決定されたラインを前記画像データ上に表示することと
を前記コンピューティングデバイスに行わせる、請求項12に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、切除アンテナセグメンテーションに関し、そして、より詳細には、コンピュータ断層撮影画像における切除アンテナの自動識別およびセグメンテーションのためのシステム、デバイス、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の説明
コンピュータ断層撮影(CT)画像は、患者の身体における、生理学的構造や医療器具などの、対象物を識別するために一般的に使用される。様々なCTスキャンは、そのような対象物を識別し、医療処置の進行を監視するように、医療処置の前、および/または最中に実行され得る。しかしながら、対象物は、CT画像のみに基づいて、一部または全体を、常に検出可能であるとは限らない。さらに、CTスキャンとの干渉が、様々な原因によって引き起こされ得、そのような干渉の軽減が、常に可能であるとは限らない。以下に記載されるのは、CT画像における対象物、特に医療器具を識別するための改善されたシステム、デバイス、および方法である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の実施形態に従って提供されるのは、画像データにおける経皮ツールを識別するための方法である。本開示の一態様において、実例的な方法は、患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、画像データにおける患者の皮膚を通る経皮ツールの入口点を識別することと、患者の皮膚を通して挿入されている経皮ツールの一部を識別するように、患者の皮膚を通る経皮ツールの入口点を含む画像データの一部を分析することと、患者の皮膚を通して挿入されている経皮ツールの識別された部分に基づいて、経皮ツールの軌道を決定することと、経皮ツールの識別された入口点および決定された軌道に基づいて、画像データにおける経皮ツールの残り部分を識別することと、経皮ツールの識別された部分を画像データ上に表示することと、を含む。
【0004】
本開示の別の態様において、方法は、経皮ツールの特性データを受信することをさらに含み、画像データにおける経皮ツールの残り部分を識別することが、さらに、経皮ツールの特性データに基づく。
【0005】
本開示のさらなる態様において、経皮ツールの特性データが、経皮ツールの長さ、経皮ツールの直径、および経皮ツールの柔軟性指標のうちの1つ以上を含む。
【0006】
本開示の別の態様において、患者の皮膚を通して挿入されている経皮ツールの識別された部分に基づいて、経皮ツールの軌道を決定することが、患者の皮膚を通して挿入されている経皮ツールの識別された部分の挿入角度を決定することと、患者の皮膚を通して挿入されている経皮ツールの識別された部分の挿入角度に基づいて、経皮ツールの軌道を決定することと、を含む。
【0007】
本開示のさらに別の態様において、方法は、画像データにおける目的の場所を識別することと、入口点から目的の場所までの経路を決定することと、経皮ツールの軌道が経路に対応するかどうかを決定することと、経皮ツールの識別された部分、軌道、および経路を画像データ上に表示することと、をさらに含む。
【0008】
本開示のさらなる態様において、経皮ツールの軌道が経路に対応しないと決定された場合、方法が、軌道と経路との間の差を決定することと、軌道と経路との間の決定された差に基づいて、経皮ツールの角度を調整するためのガイダンスを表示することと、をさらに含む。
【0009】
本開示の別の態様において、経皮ツールが、切除針であり、方法が、切除処置のための構成設定を受信することと、画像データにおける経皮ツールの放射部分の位置を識別することと、構成設定および経皮ツールの放射部分の識別された位置に基づいて、投影された切除ゾーンを決定することと、画像データ上に、投影された切除ゾーンを表示することと、をさらに含む。
【0010】
本開示のさらなる態様において、方法は、経皮ツールの放射部分が作動しているという指標を受信することと、構成設定および経皮ツールが作動している間の時間に基づいて、切除処置の進行を決定することと、切除処置の決定された進行に基づいて、予測された切除ゾーンを表示することと、をさらに含む。
【0011】
本開示の別の態様において、方法はさらに、画像データにおける経皮ツールの遠位部分を識別することと、入口点と経皮ツールの遠位部分との間の、画像データにおけるラインを決定することと、決定されたラインを画像データ上に表示することと、をさらに含む。
【0012】
本開示のさらなる態様において、経皮ツールの遠位部分が、経皮ツールの特性データに基づいて識別される。
【0013】
本開示のなおさらなる態様において、経皮ツールの遠位部分が、経皮ツール中に含まれている電磁センサに基づいて識別される。
【0014】
本開示の別の態様において、経皮ツールの残り部分を識別することが、決定されたラインに沿って高輝度領域を識別するように、画像データを分析することと、決定されたラインの長さに沿って、かつ決定されたラインの半径内に、高輝度領域の部分を含むことと、を含み、半径が、経皮ツールの直径特性に基づいて決定される。
【0015】
本開示のさらなる態様において、経皮ツールの残り部分を識別することが、決定されたラインの長さに沿った、かつ決定されたラインの半径の外側の、高輝度領域の部分を除外することをさらに含む。
【0016】
本開示の実施形態に従って提供されるのは、画像データにおける経皮ツールを識別するためのシステムである。本開示の一態様において、システムは、経皮ツールと、ディスプレイデバイスと、コンピューティングデバイスであって、プロセッサと、命令を格納するメモリであって、プロセッサによって実行されると、コンピューティングデバイスに、患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、画像データにおける患者の皮膚を通る経皮ツールの入口点を識別することと、患者の皮膚を通して挿入されている経皮ツールの一部を識別するように、患者の皮膚を通る経皮ツールの入口点を含む画像データの一部を分析することと、患者の皮膚を通して挿入されている経皮ツールの識別された部分に基づいて、経皮ツールの軌道を決定することと、経皮ツールの識別された入口点および決定された軌道に基づいて、画像データにおける経皮ツールの残り部分を識別することと、経皮ツールの識別された部分を画像データ上に表示することと、を実行させる、メモリと、を含む、コンピューティングデバイスと、を含む。
【0017】
本開示の実施形態に従って提供されるのは、画像データにおける経皮ツールを識別するためのプログラムを格納する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体である。本開示の一態様において、プログラムは、プログラムが、プロセッサによって実行されると、コンピューティングデバイスに、患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、画像データにおける患者の皮膚を通る経皮ツールの入口点を識別することと、患者の皮膚を通して挿入されている経皮ツールの一部を識別するように、患者の皮膚を通る経皮ツールの入口点を含む画像データの一部を分析することと、患者の皮膚を通して挿入されている経皮ツールの識別された部分に基づいて、経皮ツールの軌道を決定することと、経皮ツールの識別された入口点および決定された軌道に基づいて、画像データにおける経皮ツールの残り部分を識別することと、経皮ツールの識別された部分を画像データ上に表示することと、を実行させる命令を含む。
【0018】
本開示の実施形態に従って提供されるのは、画像データにおける経皮ツールを識別するための方法である。本開示の一態様において、実例的な方法は、患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、画像データにおける経皮ツールの潜在的遠位部分を識別することと、経皮ツールの識別された潜在的遠位部分から所定の距離内にある、経皮ツールの潜在的シャフト部分を識別することと、経皮ツールの識別された潜在的遠位部分から、経皮ツールの識別された潜在的シャフト部分を通るラインを決定することと、ラインに基づいて、画像データにおける経皮ツールの潜在的残り部分を識別することと、経皮ツールの識別された潜在的遠位、シャフト、および残り部分を画像データ上に表示することと、を含む。
【0019】
別の態様において、方法は、経皮ツールの特性データを受信することをさらに含み、画像データにおける経皮ツールの残り部分を識別することが、さらに、経皮ツールの特性データに基づく。
【0020】
さらなる態様において、経皮ツールの特性データが、経皮ツールの長さ、経皮ツールの直径、および経皮ツールの柔軟性指標のうちの1つ以上を含む。
【0021】
別の態様において、方法は、経皮ツールの識別された潜在的遠位部分、シャフト、および残り部分が、有効な経皮ツールに対応するかどうかを決定することをさらに含む。
【0022】
さらに別の態様において、方法は、画像データにおける目的の場所を識別することと、入口点から目的の場所までの経路を決定することと、経皮ツールの患者の身体内への挿入点および挿入角度に基づいて、経皮ツールの軌道を決定することと、経皮ツールの軌道が経路に対応するかどうかを決定することと、軌道および経路を画像データ上に表示することと、をさらに含む。
【0023】
さらなる態様において、経皮ツールの軌道が経路に対応しないと決定された場合、方法が、軌道と経路との間の差を決定することと、軌道と経路との間の決定された差に基づいて、経皮ツールの角度を調整するためのガイダンスを表示することと、をさらに含む。
【0024】
別の態様において、経皮ツールが、切除針であり、方法が、切除処置のための構成設定を受信することと、画像データにおける経皮ツールの放射部分の位置を識別することと、構成設定および経皮ツールの放射部分の識別された位置に基づいて、投影された切除ゾーンを決定することと、画像データ上に、投影された切除ゾーンを表示することと、をさらに含む。
【0025】
さらなる態様において、方法は、経皮ツールの放射部分が作動しているという指標を受信することと、構成設定および経皮ツールが作動している間の時間に基づいて、切除処置の進行を決定することと、切除処置の決定された進行に基づいて、予測された切除ゾーンを表示することと、をさらに含む。
【0026】
別の態様において、方法は、画像データにおける患者の身体内への経皮ツールの入口点を識別することと、入口点と経皮ツールの識別された潜在的遠位部分との間の、画像データにおけるラインを決定することと、決定されたラインを画像データ上に表示することと、をさらに含む。
【0027】
さらに別の態様において、経皮ツールの潜在的残り部分を識別することが、決定されたラインに沿って高輝度領域を識別するように、画像データを分析することと、決定されたラインの長さに沿って、かつ決定されたラインの半径内に、高輝度領域の部分を含むことと、を含み、半径が、経皮ツールの直径特性に基づいて決定される。
【0028】
さらなる態様において、経皮ツールの潜在的残り部分を識別することが、決定されたラインの長さに沿った、かつ決定されたラインの半径の外側の、高輝度領域の部分を除外することをさらに含む。
【0029】
別の態様において、経皮ツールの遠位部分が、経皮ツールの特性データに基づいて識別される。
【0030】
さらに別の態様において、経皮ツールの遠位部分が、経皮ツール中に含まれている電磁センサに基づいて識別される。
【0031】
本開示の実施形態に従って提供されるのは、画像データにおける経皮ツールを識別するためのシステムである。本開示の一態様において、実例的なシステムは、経皮ツールと、ディスプレイデバイスと、コンピューティングデバイスであって、プロセッサと、命令を格納するメモリであって、プロセッサによって実行されると、コンピューティングデバイスに、患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、画像データにおける経皮ツールの潜在的遠位部分を識別することと、経皮ツールの識別された潜在的遠位部分から所定の距離内にある、経皮ツールの潜在的シャフト部分を識別することと、経皮ツールの識別された潜在的遠位部分から、経皮ツールの識別された潜在的シャフト部分を通るラインを決定することと、ラインに基づいて、画像データにおける経皮ツールの潜在的残り部分を識別することと、経皮ツールの識別された潜在的遠位、シャフト、および残り部分を画像データ上に表示することと、を実行させる、メモリと、を含む、コンピューティングデバイスと、を含む。
【0032】
本開示の実施形態に従って提供されるのは、画像データにおける経皮ツールを識別するためのプログラムを格納する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体である。本開示の一態様において、プログラムが、プロセッサによって実行されると、コンピューティングデバイスに、患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、画像データにおける経皮ツールの潜在的遠位部分を識別することと、経皮ツールの識別された潜在的遠位部分から所定の距離内にある、経皮ツールの潜在的シャフト部分を識別することと、経皮ツールの識別された潜在的遠位部分から、経皮ツールの識別された潜在的シャフト部分を通るラインを決定することと、ラインに基づいて、画像データにおける経皮ツールの潜在的残り部分を識別することと、経皮ツールの識別された潜在的遠位、シャフト、および残り部分を画像データ上に表示することと、を実行させる命令を含む。
【0033】
本開示の上記態様および実施形態のいずれも、本開示の範囲から逸脱することなく組み合わせられ得る。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
画像データにおける経皮ツールを識別するための方法であって、
患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、
前記画像データにおける前記患者の皮膚を通る経皮ツールの入口点を識別することと、前記患者の皮膚を通して挿入されている前記経皮ツールの一部を識別するように、前記患者の皮膚を通る前記経皮ツールの前記入口点を含む前記画像データの一部を分析することと、
前記患者の皮膚を通して挿入されている前記経皮ツールの前記識別された部分に基づいて、前記経皮ツールの軌道を決定することと、
前記経皮ツールの前記識別された入口点および前記決定された軌道に基づいて、前記画像データにおける前記経皮ツールの残り部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された部分を前記画像データ上に表示することと、を含む方法。
(項目2)
前記経皮ツールの特性データを受信することをさらに含み、
前記画像データにおける前記経皮ツールの前記残り部分を識別することが、さらに、前記経皮ツールの前記特性データに基づく、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記経皮ツールの前記特性データが、
前記経皮ツールの長さ、
前記経皮ツールの直径、および
前記経皮ツールの柔軟性指標、のうちの1つ以上を含む、項目2に記載の方法。
(項目4)
前記患者の皮膚を通して挿入されている前記経皮ツールの前記識別された部分に基づいて、前記経皮ツールの軌道を決定することが、
前記患者の皮膚を通して挿入されている前記経皮ツールの前記識別された部分の挿入角度を決定することと、
前記患者の皮膚を通して挿入されている前記経皮ツールの前記識別された部分の前記挿入角度に基づいて、前記経皮ツールの軌道を決定することと、を含む、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記画像データにおける目的の場所を識別することと、
前記入口点から前記目的の場所までの経路を決定することと、
前記経皮ツールの前記軌道が前記経路に対応するかどうかを決定することと、
前記経皮ツールの前記識別された部分、前記軌道、および前記経路を前記画像データ上に表示することと、をさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記経皮ツールの前記軌道が前記経路に対応しないと決定された場合、前記方法が、
前記軌道と前記経路との間の差を決定することと、
前記軌道と前記経路との間の前記決定された差に基づいて、前記経皮ツールの角度を調整するためのガイダンスを表示することと、をさらに含む、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記経皮ツールが、切除針であり、前記方法が、
切除処置のための構成設定を受信することと、
前記画像データにおける前記経皮ツールの放射部分の位置を識別することと、
前記構成設定および前記経皮ツールの前記放射部分の前記識別された位置に基づいて、投影された切除ゾーンを決定することと、
前記画像データ上に、投影された切除ゾーンを表示することと、をさらに含む、項目1記載の方法。
(項目8)
前記経皮ツールの前記放射部分が作動しているという指標を受信することと、
前記構成設定および前記経皮ツールが作動している間の時間に基づいて、切除処置の進行を決定することと、
前記切除処置の前記決定された進行に基づいて、予測された切除ゾーンを表示することと、をさらに含む、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記画像データにおける前記経皮ツールの遠位部分を識別することと、
前記入口点と前記経皮ツールの前記遠位部分との間の、前記画像データにおけるラインを決定することと、
前記決定されたラインを前記画像データ上に表示することと、をさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記経皮ツールの前記遠位部分が、前記経皮ツールの特性データに基づいて識別される、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記経皮ツールの前記遠位部分が、前記経皮ツール中に含まれている電磁センサに基づいて識別される、項目9に記載の方法。
(項目12)
前記経皮ツールの前記残り部分を識別することが、
前記決定されたラインに沿って高輝度領域を識別するように、前記画像データを分析することと、
前記決定されたラインの長さに沿って、かつ前記決定されたラインの半径内に、前記高輝度領域の部分を含むことと、を含み、
前記半径が、前記経皮ツールの直径特性に基づいて決定される、項目9に記載の方法。
(項目13)
前記経皮ツールの前記残り部分を識別することが、前記決定されたラインの長さに沿った、かつ前記決定されたラインの半径の外側の、前記高輝度領域の部分を除外することをさらに含む、項目12に記載の方法。
(項目14)
画像データにおける経皮ツールを識別するためのシステムであって、
経皮ツールと、
ディスプレイデバイスと、
コンピューティングデバイスであって、
プロセッサと、
命令を格納するメモリであって、前記プロセッサによって実行されると、前記命令が、前記コンピューティングデバイスに、
患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、
前記画像データにおける前記患者の皮膚を通る経皮ツールの入口点を識別することと、
前記患者の皮膚を通して挿入されている前記経皮ツールの一部を識別するように、前記患者の皮膚を通る前記経皮ツールの前記入口点を含む前記画像データの一部を分析することと、
前記患者の皮膚を通して挿入されている前記経皮ツールの前記識別された部分に基づいて、前記経皮ツールの軌道を決定することと、
前記経皮ツールの前記識別された入口点および前記決定された軌道に基づいて、前記画像データにおける前記経皮ツールの残り部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された部分を前記画像データ上に表示することと、を実行させる、メモリと、を含む、コンピューティングデバイスと、を備える、システム。
(項目15)
画像データにおける経皮ツールを識別するためのプログラムを格納する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムが、プロセッサによって実行されると、コンピューティングデバイスに、
患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、
前記画像データにおける前記患者の皮膚を通る経皮ツールの入口点を識別することと、
前記患者の皮膚を通して挿入されている前記経皮ツールの一部を識別するように、前記患者の皮膚を通る前記経皮ツールの前記入口点を含む前記画像データの一部を分析することと、
前記患者の皮膚を通して挿入されている前記経皮ツールの前記識別された部分に基づいて、前記経皮ツールの軌道を決定することと、
前記経皮ツールの前記識別された入口点および前記決定された軌道に基づいて、前記画像データにおける前記経皮ツールの残り部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された部分を前記画像データ上に表示することと、を実行させる命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
(項目16)
画像データにおける経皮ツールを識別するための方法であって、
患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、
前記画像データにおける経皮ツールの潜在的遠位部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された潜在的遠位部分から所定の距離内にある、前記経皮ツールの潜在的シャフト部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された前記潜在的遠位部分から、前記経皮ツールの前記識別された潜在的シャフト部分を通るラインを決定することと、
前記ラインに基づいて、前記画像データにおける前記経皮ツールの潜在的残り部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された潜在的遠位、シャフト、および残り部分を前記画像データ上に表示することと、を含む方法。
(項目17)
前記経皮ツールの特性データを受信することをさらに含み、
前記画像データにおける前記経皮ツールの前記残り部分を識別することが、さらに、前記経皮ツールの前記特性データに基づく、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記経皮ツールの前記特性データが、
前記経皮ツールの長さ、
前記経皮ツールの直径、および
前記経皮ツールの柔軟性指標、のうちの1つ以上を含む、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記経皮ツールの前記識別された潜在的遠位部分、シャフト、および残り部分が、有効な経皮ツールに対応するかどうかを決定することをさらに含む、項目16に記載の方法。
(項目20)
前記画像データにおける目的の場所を識別することと、
前記入口点から前記目的の場所までの経路を決定することと、
前記経皮ツールの前記患者の身体内への挿入点および挿入角度に基づいて、前記経皮ツールの軌道を決定することと、
前記経皮ツールの前記軌道が前記経路に対応するかどうかを決定することと、
前記軌道および前記経路を前記画像データ上に表示することと、をさらに含む、項目16に記載の方法。
(項目21)
前記経皮ツールの前記軌道が前記経路に対応しないと決定された場合、前記方法が、
前記軌道と前記経路との間の差を決定することと、
前記軌道と前記経路との間の前記決定された差に基づいて、前記経皮ツールの角度を調整するためのガイダンスを表示することと、をさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記経皮ツールが、切除針であり、前記方法が、
切除処置のための構成設定を受信することと、
前記画像データにおける前記経皮ツールの放射部分の位置を識別することと、
前記構成設定および前記経皮ツールの前記放射部分の前記識別された位置に基づいて、投影された切除ゾーンを決定することと、
前記画像データ上に、投影された切除ゾーンを表示することと、をさらに含む、項目16記載の方法。
(項目23)
前記経皮ツールの前記放射部分が作動しているという指標を受信することと、
前記構成設定および前記経皮ツールが作動している間の時間に基づいて、切除処置の進行を決定することと、
前記切除処置の前記決定された進行に基づいて、予測された切除ゾーンを表示することと、をさらに含む、項目22に記載の方法。
(項目24)
前記画像データにおける前記患者の身体内への前記経皮ツールの入口点を識別することと、
前記入口点と前記経皮ツールの前記識別された潜在的遠位部分との間の、前記画像データにおけるラインを決定することと、
前記決定されたラインを前記画像データ上に表示することと、をさらに含む、項目16に記載の方法。
(項目25)
前記経皮ツールの前記潜在的残り部分を識別することが、
前記決定されたラインに沿って高輝度領域を識別するように、前記画像データを分析することと、
前記決定されたラインの長さに沿って、かつ前記決定されたラインの半径内に、前記高輝度領域の部分を含むことと、を含み、
前記半径が、前記経皮ツールの直径特性に基づいて決定される、項目16に記載の方法。
(項目26)
前記経皮ツールの前記潜在的残り部分を識別することが、前記決定されたラインの長さに沿った、かつ前記決定されたラインの半径の外側の、前記高輝度領域の部分を除外することをさらに含む、項目25に記載の方法。
(項目27)
前記経皮ツールの前記遠位部分が、前記経皮ツールの特性データに基づいて識別される、項目16に記載の方法。
(項目28)
前記経皮ツールの前記遠位部分が、前記経皮ツール中に含まれている電磁センサに基づいて識別される、項目16に記載の方法。
(項目29)
画像データにおける経皮ツールを識別するためのシステムであって、
経皮ツールと、
ディスプレイデバイスと、
コンピューティングデバイスであって、
プロセッサと、
命令を格納するメモリであって、前記プロセッサによって実行されると、前記命令が、前記コンピューティングデバイスに、
患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、
前記画像データにおける経皮ツールの潜在的遠位部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された潜在的遠位部分から所定の距離内にある、前記経皮ツールの潜在的シャフト部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された前記潜在的遠位部分から、前記経皮ツールの前記識別された潜在的シャフト部分を通るラインを決定することと、
前記ラインに基づいて、前記画像データにおける前記経皮ツールの潜在的残り部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された潜在的遠位、シャフト、および残り部分を前記画像データ上に表示することと、を実行させる、メモリと、を含む、コンピューティングデバイスと、を備える、システム。
(項目30)
画像データにおける経皮ツールを識別するためのプログラムを格納する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムが、プロセッサによって実行されると、コンピューティングデバイスに、
患者の身体の少なくとも一部の画像データを受信することと、
前記画像データにおける経皮ツールの潜在的遠位部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された潜在的遠位部分から所定の距離内にある、前記経皮ツールの潜在的シャフト部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された前記潜在的遠位部分から、前記経皮ツールの前記識別された潜在的シャフト部分を通るラインを決定することと、
前記ラインに基づいて、前記画像データにおける前記経皮ツールの潜在的残り部分を識別することと、
前記経皮ツールの前記識別された潜在的遠位、シャフト、および残り部分を前記画像データ上に表示することと、を実行させる命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体。
【図面の簡単な説明】
【0034】
本開示の種々な態様および特徴は、図面を参照して、本明細書に後述される。
【
図1】本開示の実施形態による、マイクロ波切除処置を計画および実施するための例示的なシステムの概略図である。
【
図2】本開示の実施形態による、
図1のシステムの一部を形成するコンピューティングデバイスの簡略ブロック図である。
【
図3A】本開示の実施形態による、マイクロ波切除処置を計画および実施するための例示的な方法のフローチャートを示す。
【
図3B】本開示の実施形態による、マイクロ波切除処置を計画および実施するための例示的な方法のフローチャートを示す。
【
図3C】本開示の実施形態による、マイクロ波切除処置を計画および実施するための例示的な方法のフローチャートを示す。
【
図4A】本開示の実施形態による、切除処置中に
図2のコンピューティングデバイスによって表示され得る、例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【
図4B】本開示の実施形態による、切除処置中に
図2のコンピューティングデバイスによって表示され得る、例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【
図5A】本開示の実施形態による、医療器具が識別されると同時に、
図2のコンピューティングデバイスによって表示され得る、例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【
図5B】本開示の実施形態による、医療器具が識別されると同時に、
図2のコンピューティングデバイスによって表示され得る、別の例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【
図6】本開示の実施形態による、医療器具がナビゲートされると同時に、
図2のコンピューティングデバイスによって表示され得る、例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本開示は、概して、放射線画像において、切除針などの、医療器具を識別およびセグメント化するためのシステムおよび方法に関する。特に、患者の皮膚を通して挿入された医療器具の軌道、および/または器具の遠位部分から延在するラインに基づいてラインを決定することにより、ラインから所定の距離内の放射線画像において識別された高輝度領域は、医療器具の一部としてセグメント化され得、ラインから所定の距離を超える高輝度領域は、除外され得る。
【0036】
コンピュータ断層撮影(CT)画像、磁気共鳴撮像(MRI)画像、コーンビームコンピュータ断層撮影(CBCT)画像、2次元(2D)、および/または3次元(3D)X線画像、2Dなどの放射線画像、および/または3D超音波画像、および/または様々な他の撮像理学療法は、患者の身体、特に治療部位の周りの切除針などの医療器具の配置を識別するように、医療処置中に取得され得る。医療器具の配置は、開腹手術および/または腹腔鏡手術の際の目視検査で確認され得るが、そのような目視検査は、経皮処置中は、しばしば不可能である。このように、放射線撮像技術は、医療器具の配置を導き、確認するように、使用される。しかしながら、放射線画像における医療器具の識別は、完全なプロセスではなく、そして、放射線画像の解像度および明瞭さが限られているため、医療器具以外の構造および/または対象物は、医療器具の一部として誤って識別され得る。さらに、複数の撮像面および/または画像スライスと交差するか、または重大な干渉のある領域を横断する、角度で挿入された医療器具は、放射線画像において識別が困難であり得る。
【0037】
放射線画像における医療器具の識別は、放射線画像における医療器具を識別するように試みる際に、医療器具の長さ、直径、挿入点、および/または軌道などの特性が考慮されると、大幅に改善され得る。例えば、患者の皮膚を通して挿入された医療器具の軌道に基づいて、ラインを決定することは、医療器具の場所についての画像データにおいて識別された、高輝度領域が医療器具の一部として含まれるべきであり、かつ高輝度領域が除外されるべきである。その後、医療器具の位置が決まると、ガイダンスは、医療器具を目的の場所までナビゲートするために提供され得る。医療器具が目的の場所に配置されると、投影された切除ゾーンは、切除針の放射部分の場所に基づいて決定され得、投影された切除ゾーンは、臨床医が治療しようとしている領域全体を切除ゾーンが網羅しているかどうかを決定するよう、臨床医が放射線画像に対して切除ゾーンを視覚化し得るように、臨床医に表示され得る。
【0038】
CT画像などの、放射線画像における経皮ツールの自動識別およびセグメンテーション、経皮ツールを目的の場所にナビゲートするためのガイダンスの提供、および切除処置などの、治療処置の進行状況の監視の方法は、電磁ナビゲーション(EMN)システムの一部として実装され得る。概して、一実施形態において、EMNシステムは、治療位置などの目的の場所への経路を決定し、切除針を患者の身体内に挿入し、および、切除針を目的の場所の近くに配置することによって、患者の肺などの患者の身体の領域の治療を計画および実行する際に使用され得る。EMNシステムは、放射線画像および/または放射線画像に基づいて生成された患者の身体の三次元(3D)モデルを含む、患者の身体の様々なビューを表示するように構成され得る。
【0039】
図1を参照すると、放射線画像における切除針の自動識別およびセグメンテーションに使用可能なシステム100が示されている。システム100は、ディスプレイデバイス110、電磁(EM)場発生器121を含むテーブル120、遠位放射部分131を含む治療ツール130、超音波ワークステーション150に接続された超音波センサ140、蠕動ポンプ160、およびマイクロ波発生器170に取り付けられた、またはそれと動作可能に通信しているコンピューティングデバイス180を含み得る。ディスプレイデバイス110は、医療処置の実施に関する指示、画像、およびメッセージを出力するように構成されている。
【0040】
テーブル120は、例えば、EM場発生器121を含む、医療処置中に使用するのに適した手術台または他のテーブルであり得る。EM場発生器121は、医療処置中にEM場を生成するために使用され、治療ツール130内に含まれた、および/または連結された1つ以上のEMセンサの位置を追跡することなどによって、患者の身体内の医療器具の位置を追跡するように使用された、EM追跡システムの一部を形成する。EM場発生器121は、テーブル120または患者のベッドの下に配置されるか、またはそれに統合されるように、特別に設計されたパッドなどの、様々なコンポーネントを含み得る。そのようなEM追跡システムの実施例は、Northern Digital Inc.によって販売されるAURORA(商標)システムである。
【0041】
治療ツール130は、経皮的にアクセスし、目的の場所で組織を診断および/または治療するための医療器具である。例えば、治療ツール130は、組織を切除するために使用されるマイクロ波切除針、またはアンテナを有する切除針であり得る。他の実施形態において、治療ツール130は、目的の場所で組織試料を取得するための生検ツールであり得る。当業者は、例えば、本開示の範囲から逸脱することなく、カテーテルまたは他のツールを治療部位に案内するためのカニューレを含む、様々な他のタイプの経皮ツールも使用され得ることを認識するであろう。治療ツール130が切除針である実施形態において、治療ツール130は、遠位放射部分131を含み、さらに、EM追跡システムが患者の身体内の治療ツール130の場所、位置、および向き(「ポーズ」としても既知である)を追跡できるようにする、1つ以上のEMセンサを含むか、またはそれに連結され得る。以下でさらに詳細に説明されるように、治療ツール130は、様々な部分を有するものとして記載され得る。例えば、治療ツール130が患者の身体に挿入された場合、治療ツール130は、患者の身体に挿入された部分、および患者の身体の外部の部分を有するものとして記載され得る。患者の身体に挿入された治療ツール130の部分は、患者の皮膚を通して挿入された部分(すなわち、患者の皮膚の様々な層と接触している治療ツール130の部分)、および患者の身体内に挿入された残り部分(すなわち、患者の皮膚の様々な層と接触している部分を除いて、患者の身体に挿入された治療ツール130の残余)にさらに分割され得る。同様に、患者の身体内に挿入された治療ツール130の残り部分は、遠位部分(遠位放射部分131を含み得る)、および近位部分に、さらに分割され得る。遠位部分は、患者の身体内に最も遠くに挿入された治療ツール130の部分であり得る。
【0042】
蠕動ポンプ160は、医療処置の間に治療ツール130を冷却するように、治療ツール130を通して流体を圧送するように構成され得る。マイクロ波発生器170は、遠位放射部分131を介して治療ツール130にマイクロ波エネルギーを出力するように構成され得る。コンピューティングデバイス180は、例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、または他の同様のデバイスであり得る。コンピューティングデバイス180は、マイクロ波発生器170、蠕動ポンプ160、電源(図示せず)、および/またはシステム100に関連する、またはシステム100の一部を形成する任意の他の付属品および周辺デバイスを制御するように構成され得る。いくつかの実施形態において、マイクロ波発生器170は、蠕動ポンプ160の動作を制御する。本開示は、外科的環境におけるシステム100の使用について記載するが、システム100のコンポーネントの一部またはすべてが、代替の設定、例えば、撮像実験室および/またはオフィス設定で使用され得ることも想定される。
【0043】
EM追跡システムに加えて、治療ツール130などの、医療処置中に使用される外科器具は、CTおよび/または超音波撮像を使用することによって視覚化され得る。超音波ワンドなどの、超音波センサ140は、患者の身体内の、治療ツール130などの、外科器具の位置を視覚化するように、医療処置中に患者の身体を撮像して、使用され得る。超音波センサ140は、超音波ワンド内に埋め込まれた、または取り付けられたEM追跡センサ、例えば、クリップオンセンサまたはステッカーセンサを有し得る。超音波センサ140は、治療ツール130が超音波画像平面に対してある角度になるように、治療ツール130に対して配置され得、それにより、臨床医が、治療ツール130と超音波画像平面および撮像された対象物との空間関係を視覚化できるようにする。さらに、EM追跡システムは、超音波センサ140の位置を追跡し得る。いくつかの実施形態において、1つ以上の超音波センサ140は、患者の身体内に配置され得る。その後、EM追跡システムは、患者の身体内の、そのような超音波センサ140および治療ツール130の位置を追跡し得る。超音波ワークステーション150は、超音波センサ140によってキャプチャされた画像を構成、操作、および/または見るように、使用され得る。同様に、コンピューティングデバイス180は、直接的に、または超音波ワークステーション150を介して中継された、超音波センサ140によってキャプチャされた画像を構成、操作、および/または見るように、使用され得る。
【0044】
LIGASURE(登録商標)デバイス、外科用ステープラー、などのような、様々な他の手術器具または手術ツールは、また、医療処置の実行中に使用され得る。治療ツール130がマイクロ波切除針である実施形態において、マイクロ波切除針は、癌細胞を変性または殺すために組織を加熱するように、マイクロ波エネルギーを使用することによって、病変または腫瘍(以下「目的の場所」と呼ぶ)を切除するように使用され得る。そのような切除針を含むシステムの構築および使用は、Dickhansによって、2014年8月26日に出願された、「MICROWAVE ABLATION SYSTEM」と題された、同時係属中の米国特許出願公開第2016/0058507号、Latkowらによって、2013年3月15日に出願された、「MICROWAVE ABLATION SYSTEM」と題された、米国特許第9,247,992号、およびBrannanらによって、2013年3月15日に出願された、「MICROWAVE ENERGY-DELIVERY DEVICE AND SYSTEM」と題された、米国特許第9,119,650号により完全に記載され、それぞれの内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0045】
上記のように、患者の身体内の治療ツール130の場所は、医療処置中に追跡され得る。治療ツール130の場所を追跡する実施例的な方法は、治療ツール130に結合された、または組み込まれた、EMセンサなどの追跡センサによって治療ツール130の場所を追跡する、EM追跡システムを使用することによるものである。プリントされたセンサなどの、様々なタイプのセンサは、使用され得、その構造および使用は、Greenburgらによって、2015年10月22日に出願された、「MEDICAL INSTRUMENT WITH SENSOR FOR USE IN A SYSTEM AND METHOD FOR ELECTROMAGNETIC NAVIGATION」と題された、同時係属中の米国特許出願公開第2016/017487314/919,950号により完全に記載され、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。上述のシステム100と同様の経皮治療システムは、Girottoらによって、2016年4月15日に出願された、「MICROWAVE ABLATION PLANNING AND PROCEDURE SYSTEMS」と題された、同時係属中の米国特許出願公開第2016/0317224号によりさらに記載され、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0046】
上述のシステム100は、マイクロ波エネルギーを治療ツール130に提供するように、マイクロ波発生器170を使用するが、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な他のタイプの発生器およびツールが使用され得ることを、理解する。例えば、RF発生器からRFエネルギーを受信する無線周波数(RF)切除ツールは、上述のマイクロ波発生器および切除ツールの代わりになり得る。
【0047】
図2を参照すると、コンピューティングデバイス180の簡略化されたブロック図が示されている。コンピューティングデバイス180は、少なくとも1つのメモリ202、1つ以上のプロセッサ204、ディスプレイ206、ネットワークインターフェース208、1つ以上の入力デバイス210、および/または出力モジュール212を含み得る。メモリ202は、アプリケーション281および/または画像データ214を格納し得る。アプリケーション281は、プロセッサ204によって実行されると、ディスプレイ206にユーザインターフェース216を表示させ得る。アプリケーション281はまた、以下でさらに記載されるように、目的の場所に関する治療ツール130の位置、ならびに切除ゾーンのサイズ、形状、および位置の指標を提供し得る。
【0048】
メモリ202は、プロセッサ204によって実行可能であり、かつコンピューティングデバイス180の動作を制御する、データおよび/またはソフトウェアを格納するための任意の非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含み得る。実施形態において、メモリ202は、フラッシュメモリチップなどの、1つ以上の固体記憶デバイスを含み得る。1つ以上の固体記憶デバイスとは代替的に、またはそれに加えて、メモリ202は、大容量記憶コントローラ(図示せず)および通信バス(図示せず)を通じてプロセッサ204に接続された1つ以上の大容量記憶デバイスを含み得る。本明細書に含まれたコンピュータ可読媒体の記載は、固体記憶デバイスに言及しているが、コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサ204によってアクセスされることができる、任意の利用可能な媒体とし得ることが、当業者によって理解されるべきである。すなわち、コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法または技術で実装された非一時的、揮発性および不揮発性、リムーバブルおよび非リムーバブル媒体を含み得る。例えば、コンピュータ可読記憶媒体は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、もしくは他のソリッドステートメモリ技術、CD-ROM、DVD、ブルーレイ、もしくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、もしくは他の磁気記憶装置、または所望の情報を記憶するために使用することができ、かつコンピューティングデバイス180によってアクセスされることができる、任意の他の媒体を含み得る。
【0049】
ネットワークインターフェース208は、有線ネットワーク、および/または無線ネットワークから構成されるローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、無線モバイルネットワーク、ブルートゥース(登録商標)ネットワーク、および/またはインターネットなどの、ネットワークに接続するように構成され得る。入力デバイス210は、例えば、マウス、キーボード、フットペダル、タッチスクリーン、および/または音声インターフェースなど、ユーザがコンピューティングデバイス180と対話し得る、手段による任意のデバイスであり得る。出力モジュール212は、例えば、パラレルポート、シリアルポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)、または当業者に知られている任意の他の同様の接続ポートなどの、接続ポートまたはバスを含み得る。
【0050】
ここで
図3A~3Cに目を向けると、本開示の実施形態による、放射線画像における切除針の自動識別およびセグメンテーションの例示的な方法300のフローチャートが示され、切除針を目的の場所にナビゲートするためのガイダンスを提供する。方法300は、例えば、上述のシステム100を使用することによって、実行され得る。特に、コンピューティングデバイス180上で実行される、アプリケーション281は、方法300のステップを実行し得、またはシステム100の他のコンポーネントに実行させるように使用され得る。方法300の様々なステップが例示的なシーケンスで以下に記載されるが、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、ステップの一部またはすべてが異なる順序で実行され、繰り返され、および/または省略され得ることを認識するであろう。
【0051】
図3AのステップS302から開始する、アプリケーション281は、患者の身体の画像データを受信する。画像データは、CT画像データ、MRI画像データ、CBCT画像データ、X線画像データ、超音波画像データなどのような、放射線画像データであり得る。例示的な目的で、CT画像データは、以下に提供された記載で使用される。画像データは、CTスキャナなどの、撮像デバイスから直接受信され得、および/またはコンピューティングデバイス180のメモリ202に以前に格納されていることもあり得る。画像データは、医療処置の開始時に、および/または医療処置の実行中に受信され得る。例えば、以下でさらに記載されるように、切除針の識別が要求されたときに、複数の画像データのセットは、医療処置中の様々な時点で受信され得る。
【0052】
さらに、画像データは、ステップS304で画像データにおける患者の身体を識別し、ステップS306で患者の身体の3Dモデルを生成するなど、前処置の目的で使用され得る。患者の身体の3Dモデルは、患者の身体の1つ以上の部分を含み得、特に、医療処置が実行される患者の身体の部分、例えば目的の場所を含み得る。以下に記載する実施例において、画像データは、患者の胸部の一部を含み、したがって、ステップS306で生成された3Dモデルは、患者の胸部の一部のものである。
【0053】
3Dモデルを生成した後、またはそれと同時に、アプリケーション281は、ステップS308で、目的の場所を識別するように、画像データを処理する。実施形態において、臨床医は、目的の場所を識別するように、コンピューティングデバイス180の入力デバイス210などを介して、入力を提供する。例えば、臨床医は、ステップS302で受信された画像データ、および/またはステップS306で生成された3Dモデルを検討し、かつ、1つ以上の目的の場所を選択、またはマークし得る。アプリケーション281はさらに、ステップS308で識別された目的の場所へのアクセスを可能にするように、治療ツール130が患者の皮膚を通して挿入されるべきである、1つ以上の推奨入口点を決定し得る。その後、アプリケーション281は、ディスプレイデバイス110、および/またはディスプレイ206に、患者の皮膚を通して治療ツール130を挿入するためのガイダンスを表示させ得る。
【0054】
その後は、ステップS310で、アプリケーション281は、治療ツール130が画像データにおいて識別されているかどうかを、決定する。治療ツール130が識別されていないと決定された場合(ステップS310で「いいえ」)、処理はステップS350に進む(
図3Bを参照して以下で記載する)。代替的に、治療ツール130が識別されていると決定された場合(ステップS310で「はい」)、処理はステップS312に進む。
【0055】
ここで
図3Bに目を向けると、ステップS350で、アプリケーション281は、使用する切除針検出アルゴリズムを選択する。様々なアルゴリズムは、画像データにおける切除針を検出するように、使用され得る。本開示の目的のために、2つの切除針検出アルゴリズムは、記載される。例えば、ステップS352~S358、およびS370~S376は、第1の例示的なアルゴリズムに対応し得、一方、ステップS362~S368、およびS370~S376は、第2の例示的なアルゴリズムに対応し得る。しかしながら、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、他の様々な切除針検出アルゴリズムも使用し得ることを認識するであろう。
【0056】
第1の例示的なアルゴリズムの処理は、アプリケーション281が治療ツール130の特性データを受信する、ステップS352で開始し得る。特性データは、使用されている、切除針のような、治療ツール130の種類、治療ツール130の長さ、治療ツール130の直径、治療ツール160の柔軟性指標(ヤング率のような)、治療ツール130に含まれている1つ以上のEMセンサの位置、治療ツール130における遠位放射部分131の位置、放射線透過性基準マーカの位置、および/または、超音波撮像下で可視可能に設計された特徴など、を含み得る。特性データは、メモリ202からアプリケーション281によってアクセスされ得、入力デバイス210を介して臨床医によって入力され得、および/または、治療ツール130および/または発生器170によってアプリケーション281に提供され得る。
【0057】
その後は、ステップS354で、アプリケーション281は、治療ツール130の1つ以上の潜在的遠位部分を識別する。例えば、アプリケーション281は、ステップS352で受信された治療ツール130の特性データに基づいたように、治療ツール130の1つ以上の遠位部分を識別するよう、ステップS302で受信された画像データ、および/または医療処置に続いて、および全体を通して受信された追加の画像データを処理し得る。実施形態において、アプリケーション281は、患者の身体、ステップS308で決定された目的の場所に近接する領域、および/またはステップS308で決定された推奨入口点に近接する領域を含む、画像データの一部のみを処理し得る。例えば、アプリケーション281は、治療ツール130の潜在的遠位部分として、日食に類似した形状を有する高輝度ピクセルの1つ以上の領域を識別し得る。実施形態において、アプリケーション281は、治療ツール130が患者の身体内に挿入された深さを決定し得、その後、ステップS308で決定された推奨入口点からほぼ対応する距離にある、治療ツール130の潜在的遠位部分を識別しようとし得る。治療ツール130が患者の身体内に挿入された深さは、治療ツール130上のライン、および/またはマーカ(図示せず)、および/または治療ツール130に含まれる1つ以上のEMセンサに基づいて決定され得る。追加的に、または代替的に、アプリケーション281は、治療ツール130に含まれる、1つ以上のEMセンサ、放射線透過性基準マーカ、および/または他の放射線不透過性要素の位置に基づいて、治療ツール130の遠位部分を識別し得る。例えば、治療ツール130の遠位部分に対する治療ツール130に含まれる1つ以上のEMセンサ、および/または放射線透過性基準マーカの位置は、既知であり得、したがって、治療ツール130の遠位部分の位置は、1つ以上のEMセンサ、および/または放射線透過性基準マーカの検出された位置に基づいて決定され得る。
【0058】
次に、ステップS356で、アプリケーション281は、ステップS354で識別された治療ツール130の潜在的遠位部分に近接する治療ツール130の1つ以上の潜在的シャフト部分を識別する。例えば、アプリケーション281は、治療ツール130の識別された潜在的遠位部分の所定の距離内の高輝度ピクセルの領域を識別するように、画像データをさらに処理し得る。実施形態において、アプリケーション281は、治療ツール130の識別された潜在的遠位部分の48ミリメートル(mm)以内の高輝度ピクセルの領域を識別し得る。さらなる実施形態において、アプリケーション281は、治療ツール130の識別された潜在的遠位部分から44mmを超えるが48mm未満の高輝度ピクセルの領域を識別し得る。
【0059】
その後は、ステップS358で、アプリケーション281は、ステップS356で識別された治療ツール130の潜在的シャフト部分を通って、ステップS354で識別された治療ツール130の潜在的遠位部分から延在する、ラインを決定する。実施形態において、アプリケーション281は、対応する識別された治療ツール130の潜在的シャフト部分のそれぞれを通って、治療ツール130の識別された潜在的遠位部分のそれぞれから延在する、ラインを決定し得る。さらなる実施形態において、アプリケーション281は、ステップS308で識別された推奨入口点の少なくとも1つと一致する、治療ツール130の対応する識別された潜在的シャフト部分を通って、治療ツール130の識別された潜在的遠位部分のそれぞれから延在する、ラインのみを決定し得る。例えば、
図5Aに示されるように、アプリケーション281は、潜在的に識別されたシャフト部分を通って、識別された潜在的遠位部分550から、推奨入口点560まで延在する、画像データにおけるライン525を決定し得る。代替的に、または追加的に、アプリケーション281は、画像データ、および/または特性データに基づいて、ツール530(治療ツール130を表す)の輪郭に対応する画像データにおける複数のライン540を決定し得る。
【0060】
次に、ステップS370で、アプリケーション281は、決定された各ライン525に沿って画像データにおける高輝度領域を識別する。例えば、アプリケーション281は、決定された各ライン525の長さに沿って、画像データにおける輝点および/または領域を識別し得る。高輝度領域は、治療ツール130などの、金属対象物を示し得る。その後、アプリケーション281は、ステップS372で、画像データにおける、識別された潜在的治療ツール130の一部として、決定された各ライン525の半径内の高輝度領域の部分を含む。決定された各ライン525の半径内の高輝度領域の部分は、治療ツール130の潜在的残り部分に対応し得る。例えば、アプリケーション281は、識別された潜在的治療ツール130の一部として、(ステップS352で受信された)特性データに基づいて決定された半径内の全ての高輝度領域を含み得る。アプリケーション281がステップS370で複数のライン540を決定する実施形態において、アプリケーション281は、決定されたライン540によって示されるように、識別された潜在的治療ツール130の一部として、治療ツール130の輪郭に含まれる領域内の高輝度領域のみを含み得る。
【0061】
同様に、アプリケーション281は、ステップS374で、画像データにおける識別された潜在的治療ツール130から、決定された各ライン525の半径の外側の高輝度領域の部分を除外する。アプリケーション281がステップS370で複数のライン540を決定する実施形態において、アプリケーション281は、決定されたライン540によって示されるように、治療ツール130の輪郭に含まれる領域内にない全ての高輝度領域を、識別された潜在的治療ツール130の一部から除外し得る。アプリケーション281はさらに、決定された各ライン525から半径内の領域における、ギャップまたは省略を埋め得、したがって、識別された潜在的治療ツール130に含まれることが期待され得る。
【0062】
次に、ステップS376で、アプリケーション281は、識別された各潜在的治療ツール130が有効または無効な治療ツール130であるかどうかを決定する。例えば、上記のように、ラインは、対応する識別された治療ツール130の潜在的シャフト部分を通して、治療ツール130の識別された潜在的遠位部分のそれぞれから、決定される。このように、複数の潜在的治療ツール130は、識別され得る。アプリケーション281は、画像データにおいて識別された潜在的治療ツール130のうちのどれかが有効な治療ツール130であるかどうか、自動的におよび/または臨床医からの入力を介して決定するように、ステップS352で受信した特性データに基づいて画像データをさらに処理する。実施形態において、複数の治療ツール130は、患者の身体内に挿入され、かつ同時に識別され得、したがって、いくつかの実施形態において、アプリケーション281は、ステップS376で、複数の潜在的治療ツール130が有効な治療ツール130であることを決定し得る。全ての潜在的治療ツール130は、分析され、かつ有効または無効であると決定された後、処理がステップS310に戻り、そこで、画像データにおいて治療ツール130が識別されたかどうかが再び決定される。
【0063】
第2の例示的なアルゴリズムの処理は、アプリケーション281が治療ツール130の特性データを受信する、ステップS362で開始し得る。第1の例示的なアルゴリズムと同様に、特性データは、使用されている、切除針のような、治療ツール130の種類、治療ツール130の長さ、治療ツール130の直径、治療ツール160の柔軟性指標(ヤング率のような)、治療ツール130に含まれている1つ以上のEMセンサの位置、治療ツール130における遠位放射部分131の位置、放射線透過性基準マーカの位置、および/または、超音波撮像下で可視可能に設計された特徴など、を含み得る。特性データは、メモリ202からアプリケーション281によってアクセスされ得、入力デバイス210を介して臨床医によって入力され得、および/または、治療ツール130および/または発生器170によってアプリケーション281に提供され得る。
【0064】
その後は、アプリケーション281は、患者の身体の追加の画像データを受信し、ステップS364で、患者の皮膚を通して挿入された治療ツール130の一部を識別するように、追加の画像データを処理する。例えば、アプリケーション281は、患者の皮膚を通して挿入された治療ツール130の一部を識別するように、ステップS308で決定された推奨入口点に近接する領域の画像データを分析し得る。アプリケーション281は、治療ツール130の識別された部分に基づいて、患者の皮膚を通る治療ツール130の挿入角度をさらに決定し得、したがって、患者の皮膚を通る治療ツール130の入口点、および挿入角度に基づいて、治療ツール130の軌道を決定し得る。例えば、
図5Bを参照すると、アプリケーション281は、患者の身体(「P」)の皮膚を通して挿入されたツール530の部分510を識別するように、身体Pの画像データを分析し得る。
【0065】
次に、ステップS366で、アプリケーション281は、画像データにおける治療ツール130の潜在的遠位部分を識別する。ステップS354と同様に、アプリケーション281は、ステップS362で受信された治療ツール130の特性データに基づいたように、治療ツール130の1つ以上の遠位部分を識別するよう、ステップS302で受信された画像データ、および/または医療処置に続いて、および全体を通して受信された追加の画像データを処理し得る。実施形態において、アプリケーション281は、患者の身体、ステップS308で決定された目的の場所に近接する領域、および/またはステップS364で決定された入口点に近接する領域を含む、画像データの一部のみを処理し得る。例えば、アプリケーション281は、治療ツール130の潜在的遠位部分として、日食に類似した形状を有する高輝度ピクセルの1つ以上の領域を識別し得る。実施形態において、アプリケーション281は、治療ツール130が患者の身体内に挿入された深さを決定し得、その後、ステップS364で決定された入口点からほぼ対応する距離にある、治療ツール130の潜在的遠位部分を識別しようとし得る。治療ツール130が患者の身体内に挿入された深さは、治療ツール130上のライン、および/またはマーカ(図示せず)、および/または治療ツール130に含まれる1つ以上のEMセンサに基づいて決定され得る。追加的に、または代替的に、アプリケーション281は、治療ツール130に含まれる、1つ以上のEMセンサ、放射線透過性基準マーカ、および/または他の放射線不透過性要素の位置に基づいて、治療ツール130の遠位部分を識別し得る。例えば、治療ツール130の遠位部分に対する治療ツール130に含まれる1つ以上のEMセンサ、および/または放射線透過性基準マーカの位置は、既知であり得、したがって、治療ツール130の遠位部分の位置は、1つ以上のEMセンサ、および/または放射線透過性基準マーカの検出された位置に基づいて決定され得る。
その後は、ステップS368で、アプリケーション281は、ステップS364で決定された入口点と、ステップS366で識別された治療ツール130の潜在的遠位部分のそれぞれとの間のラインを決定する。例えば、
図5Bに示されるように、アプリケーション281は、ステップS362で受信された治療ツール130の特性データに基づいて、患者の皮膚において識別された治療ツール130の部分510から、治療ツール130の識別された潜在的遠位部分まで、ツール530(治療ツール130を表す)の中心軸に沿って延在する画像データにおけるライン525を決定し得る。ライン525の角度、および/または軌道は、ステップS364で決定されたように、患者の皮膚を通して挿入された治療ツール130の角度、および/または軌道に基づき得る。代替的に、または追加的に、アプリケーション281は、画像データ、および/または特性データに基づいて、ツール530(治療ツール130を表す)の輪郭に対応する画像データにおける複数のライン540を決定し得る。その後は、処理はステップS370に進み、これは、第1の例示的なアルゴリズムの記載において上述したように実行される。
【0066】
ここで
図3Aに目を向けると、ステップS312で、アプリケーション281は、(ステップS308、および/またはステップS364で識別された)患者の皮膚を通して治療ツール130が挿入された入口点から、ステップS308で識別された目的の場所までの経路を決定する。例えば、
図6に示されるように、アプリケーション281は、入口点からターゲット605までの経路627を決定し得る。
【0067】
その後は、ステップS314で、アプリケーション281は、治療ツール130がステップS312で決定された経路を辿っているかどうかを決定する。実施形態において、アプリケーション281は、患者の身体の1つ以上の部分のさらなる画像データを受信し得、かつ、患者の皮膚を通る治療ツール130の挿入角度、したがって治療ツール130の軌道を決定し得る。その後、アプリケーション281は、治療ツール130の軌道がステップS312で決定された経路に対応するかどうかを決定するように、治療ツール130の軌道をステップS312で決定された経路と比較し、それにより、治療ツール130がステップS312で決定された経路を辿っているかどうかを決定する。例えば、
図6に示されるように、アプリケーション281は、ツール630(治療ツール130を表す)の軌道625を決定し得る。アプリケーション281はさらに、ツール630の軌道625と経路627との間の差を決定し得る。治療ツール130が経路を辿っていないと決定された場合(ステップS314で「いいえ」)、処理はステップS316に進み、アプリケーション281は、治療ツール130の位置、およびを/または角度を調整するためのガイダンスを表示するように、ディスプレイデバイス110、および/またはディスプレイ206に、生成および表示させる。例えば、
図6に示されるように、アプリケーション281は、治療ツール130の位置をどのように調整するのか、および/または治療ツール130を目的の場所(目標605によって表される)にどのようにナビゲートするのかについて、臨床医に案内する命令を生成し得る。
図6に示される実施例において、アプリケーション281は、ディスプレイデバイス110および/またはディスプレイ206に、矢印635によって示される方向に治療ツール130の角度を10度調整し、治療ツール130を患者の身体にさらに5cm挿入するように、臨床医に指示するガイダンス650を表示させる。その後は、処理はステップS314に戻り、アプリケーション281は、治療ツール130がステップS312で決定された経路を辿っているかどうかを再び決定する。ステップS314で、治療ツール130が経路を辿っていると決定された場合(ステップS314で「は」)、処理はステップS318に進む。
【0068】
ステップS318で、アプリケーション281は、治療ツール130が目的の場所に到達したかどうかを決定する。例えば、アプリケーション281は、患者の身体の一部のさらなる画像データを受信し得、上述のように、治療ツール130が目的の場所に配置されているかどうかを決定するように、画像データにおける治療ツール130を再び識別し得る。追加的に、または代替的に、アプリケーション281は、治療ツール130が目的の場所で配置されていることを示す、コンピューティングデバイス180の入力デバイス210を介するように、臨床医からの入力を受信し得る。治療ツール130が目的の場所に到達していないと、アプリケーション281が決定した場合(ステップS318で「いいえ」)、処理はステップS314に戻る。代替的に、治療ツール130が目的の場所に到達したと、アプリケーション281が決定した場合(ステップS318で「はい」)、処理はステップS320に進む。
【0069】
ここで
図3Cに目を向けると、ステップS320で、アプリケーション281は、切除処置の構成設定を受信し得る。いくつかの実施形態において、構成設定は、医療処置の初期に受信されるか、または医療処置の開始前に事前構成される。構成設定は、切除処置の場所、切除処置の場所に最も近い識別された解剖学的構造、切除処置の持続時間、切除処置中に治療ツール130によって出力されるワット数、モデル化された切除処置の性能、などを含み得る。構成設定は、コンピューティングデバイス180の入力デバイス210を使用することによるように、医療処置の開始前に臨床医によって構成された治療計画に含まれ得るか、またはそれに基づいて事前構成されてもよく、および/または医療処置の開始時、または最中に臨床医によって入力され得る。
【0070】
次に、ステップS322において、アプリケーション281は、治療ツール130の放射部分131を識別する。例えば、アプリケーション281は、ステップS321で受信された治療ツール130の特性データに基づいて、放射部分131の場所を決定し得る。その後は、ステップS324で、アプリケーション281は、投影された切除ゾーンを決定する。投影された切除ゾーンの決定は、放射部分131の識別された位置、およびステップS320で受信された切除処置の構成設定に基づき得る。その後、アプリケーション281は、ステップS326で、コンピューティングデバイス180、および/またはディスプレイデバイス110のディスプレイ206に、投影された切除ゾーンを表示させ得る。投影された切除ゾーンは、画像データ上に表示され得る。代替的または追加的に、投影された切除ゾーンは、ステップS306で生成された3Dモデル上に表示され得る。例えば、
図6に示されるように、投影された切除ゾーン617は、ツール630の放射部分615(放射部分131を表す)上を中心として、表示され得る。当業者によって理解されるように、投影された切除ゾーン617は、医療処置の最間の任意の時点で選択的に表示され得、必ずしも治療ツールが目的の場所に配置された後にのみ表示されることに限定されない。したがって、
図6に示されるように、投影された切除ゾーン617は、臨床医が、治療ツール130の現在の位置、および切除処置の構成設定に基づいて、投影された切除ゾーン内にある、組織の領域を見得るように、ツール630がターゲット605にナビゲートされている間、表示され得る。
【0071】
その後は、ステップS328で、治療ツール130の放射部分131が作動しているかどうかが決定される。例えば、治療ツール130、および/または発生器170は、ボタン、トリガー、および/または起動スイッチが作動して、治療ツール130の放射部分131からマイクロ波エネルギーを放出できることを、コンピューティングデバイス180、したがってアプリケーション281に通知し得る。放射部分131が作動していないと決定された場合(ステップS328で「いいえ」)、処理はステップS334へ進む。
【0072】
代替的に、放射部分131が作動していると決定された場合(ステップS328で「はい」)、処理はステップS330に進み、アプリケーション281は、切除処置の進行を決定する。切除処置の進行の決定は、ステップS320で受信された構成設定、ステップS326で決定された投影された切除ゾーン、および/または放射部分が作動してからの経過時間に基づき得る。その後は、ステップS332で、アプリケーション281は、切除処置の予測された進行を表示し得る。例えば、アプリケーション281は、コンピューティングデバイス180のディスプレイ206、および/またはディスプレイデバイス110に、切除ゾーンの予測された進行を表示させ得る。ステップS326で表示された、投影された切除ゾーン617と同様に、切除処置の予測された進行は、画像データ、および/または3Dモデル上に表示され得る。
【0073】
次に、ステップS334で、アプリケーション281は、切除処置が完了しているかどうかを決定する。切除処置が完了しているかどうかの決定は、ステップS332で決定された切除処置の予測された進行、および/またはステップS320で受信された構成設定に基づき得る。切除処置が完了していないと決定された場合(ステップS334で「いいえ」)、処理はステップS328に戻る。代替的に、切除処置が完了していると決定された場合(ステップS334で「はい」)、処理は終了する。
【0074】
ここで
図4Aに目を向けると、上述の医療処置の最中の様々な時点で、コンピューティングデバイス180、および/またはディスプレイデバイス110によって表示され得る、例示的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)400が示されている。GUI400は、
図3の方法300の、ステップS302で受信された画像データ、および/またはステップS304で生成された3Dモデルを含む、またはそれに基づきうる。GUI400は、治療ツール130の生理学的構造410、および識別された部分420を示し得る。生理学的構造410は、医療処置に関連する、画像データおよび/または3Dモデルにおいて識別可能な任意の生理学的構造であり得、臨床医の好みに基づいて選択的に表示され得る。
【0075】
図4Bは、同じ生理学的構造410を含む別の例示的なGUI400を示す。
図4BのGUI400は、複数の治療ツールが同時に患者に挿入され、したがって治療ツール130の複数の識別された部分420a、420bを含む、実施形態を示す。GUI400はまた、治療ツール130の識別された部分420aの識別された放射部分425を示す。
【0076】
デバイス、そのようなデバイスを組み込んだシステム、およびそれらを使用する方法の詳細な実施形態が本明細書に記載されてきた。しかしながら、これらの詳細な実施形態は、本開示の単なる実施例であり、様々な形態で実施され得る。したがって、本明細書に開示された具体的な構造的および機能的詳細は、限定するものと解釈されるべきではなく、単に請求項の根拠として、および当業者が本開示を任意の適切な詳細な構造で様々に用いることを可能にするための、代表的な根拠として解釈されるべきである。