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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240117BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
A63F7/02 315Z
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021151592
(22)【出願日】2021-09-16
(65)【公開番号】P2023043790
(43)【公開日】2023-03-29
【審査請求日】2022-11-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】100131303
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 徳人
(74)【代理人】
【識別番号】100070183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 公一
(72)【発明者】
【氏名】菊池 亮介
(72)【発明者】
【氏名】中村 剛承
【審査官】下村 輝秋
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-119875(JP,A)
【文献】特開2021-083979(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技判定を実行する遊技判定手段と、
第1状態と、第2状態と、前記第1状態及び前記第2状態のそれぞれと比較して遊技者に有利となる第3状態と、を含む複数の遊技状態のうち何れかの遊技状態を設定可能な遊技状態制御手段と、を備え、
初期化処理が実行された場合に、前記第1状態が設定され、
前記遊技判定により特定結果が判定された場合、可変入球口の開閉動作が実行されず、
前記特定結果の種別として、第1特定結果と、第2特定結果と、が含まれ、
前記第1状態の設定中に実行された前記遊技判定により前記第1特定結果が判定された場合、前記第3状態が設定され、
前記第3状態の設定中に実行された前記遊技判定の回数が第1所定回数に達したことに伴い、前記第1状態が設定され、
前記第1状態の設定中に実行された前記遊技判定により前記第2特定結果が判定された場合、前記第2状態が設定され、
前記第2状態の設定中に実行された前記遊技判定の回数が第2所定回数に達したことに伴い、前記第1状態が設定され、
前記第2状態の設定中に実行された前記遊技判定により前記第1特定結果が判定された場合、前記第3状態が設定されず、
前記第1状態の設定中と前記第2状態の設定中とで、共通の領域に遊技球を発射することにより遊技が進行され、
前記第2状態の設定中と前記第3状態の設定中とで、異なる領域に遊技球を発射することにより遊技が進行され、
前記第1所定回数よりも前記第2所定回数の方が多いことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の遊技状態を有する遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の遊技状態を有する遊技機が知られている(特許文献1参照)。
この遊技機では、遊技状態として、時短状態と、通常状態と、が規定されている。また、時短状態の設定中よりも、通常状態の設定中の方が、15ラウンドの大当りに当選する確率が高くなり、遊技者に有利となる。そして、RAMクリア処理が実行されると、通常状態が設定される。これによって、RAMクリア処理の実行に応じて、遊技者に有利な遊技状態を設定することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-50490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の遊技機では、遊技性が低下する恐れがある。
すなわち、従来の遊技機では、RAMクリア処理の実行に応じて、15ラウンドの大当りに当選する確率が高くなる遊技状態が設定されるに止まり、遊技性が低下する恐れがある。
本発明の課題は、遊技性を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第一の発明に係る遊技機は、遊技判定を実行する遊技判定手段と、第1状態と、第2状態と、前記第1状態及び前記第2状態のそれぞれと比較して遊技者に有利となる第3状態と、を含む複数の遊技状態のうち何れかの遊技状態を設定可能な遊技状態制御手段と、を備え、初期化処理が実行された場合に、前記第1状態が設定され、前記遊技判定により特定結果が判定された場合、可変入球口の開閉動作が実行されず、前記特定結果の種別として、第1特定結果と、第2特定結果と、が含まれ、前記第1状態の設定中に実行された前記遊技判定により前記第1特定結果が判定された場合、前記第3状態が設定され、前記第3状態の設定中に実行された前記遊技判定の回数が第1所定回数に達したことに伴い、前記第1状態が設定され、前記第1状態の設定中に実行された前記遊技判定により前記第2特定結果が判定された場合、前記第2状態が設定され、前記第2状態の設定中に実行された前記遊技判定の回数が第2所定回数に達したことに伴い、前記第1状態が設定され、前記第2状態の設定中に実行された前記遊技判定により前記第1特定結果が判定された場合、前記第3状態が設定されず、前記第1状態の設定中と前記第2状態の設定中とで、共通の領域に遊技球を発射することにより遊技が進行され、前記第2状態の設定中と前記第3状態の設定中とで、異なる領域に遊技球を発射することにより遊技が進行され、前記第1所定回数よりも前記第2所定回数の方が多いことを特徴とする。
第一の発明に係る遊技機では、第1状態の設定中に実行された遊技判定により第1特定結果が判定された場合、遊技者に有利となる第3状態が設定される。一方、第2状態の設定中に実行された遊技判定により第1特定結果が判定された場合、遊技者に有利となる第3状態が設定されない。これによって、第1状態の設定中には、可変入球口の開閉動作が実行されない特定結果に当選したことを契機として第3状態に移行可能となり、第2状態と比較して遊技者に有利となる。
特に、第一の発明に係る遊技機では、初期化処理の実行に応じて、第1状態が設定される。これによって、初期化処理の実行に応じて、可変入球口の開閉動作が実行されない特定結果に当選したことを契機として第3状態に移行可能な遊技状態(具体的には、第1状態)を設定することが可能となる。
以上により、第一の発明に係る遊技機では、遊技性を向上することが可能となる。
ここで、遊技判定としては、後述する始動判定が該当する。遊技判定手段としては、後述する主制御基板200(ステップS11-7,S11-8,S11-11)が該当する。第1状態としては、後述する通常状態が該当する。第2状態としては、後述する時短状態1が該当する。第3状態としては、後述する時短状態2が該当する。遊技状態制御手段としては、後述する主制御基板200(ステップS43-2,S13-14)が該当する。初期化処理としては、後述するRAMクリア時初期化処理(ステップS1-30)が該当する。第1特定結果としては、後述する「時短図柄1」が該当する。可変入球口としては、後述する特別電動役物55aが該当する。共通の領域としては、左側経路の全体の領域、又は、左側経路の一部の領域(例えば、後述する発射ハンドル6の回転操作に応じて打ち出された遊技球を遊技領域30へ誘導する誘導路(発射路)の出口の左側に位置する所定領域、後述する第1始動口51の左側に位置する所定領域等)が該当する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、遊技性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】パチンコ機の全体構成を示す斜視図である。
図2】遊技盤の正面を示し、特に説明に必要な部分を模式的に示した図である。
図3】パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
図4】各種抽選の当選確率を示す図である。
図5】普通図柄抽選の当選種別を示す図である。
図6】特別図柄抽選の当選種別を示す図である。
図7】遊技状態の遷移を示す図である。
図8】CPU初期化処理を示すフローチャートである。
図9】メインループ処理を示すフローチャートである。
図10】電源遮断時退避処理を示すフローチャートである。
図11】タイマ割込み処理を示すフローチャートである。
図12】ダイナミックポート出力処理を示すフローチャートである。
図13】性能表示装置出力処理を示すフローチャートである。
図14】設定関連処理を示すフローチャートである。
図15】スイッチ管理処理を示すフローチャートである。
図16】普図始動球検出処理を示すフローチャートである。
図17】特図1始動球検出処理を示すフローチャートである。
図18】特図2始動球検出処理を示すフローチャートである。
図19】特別図柄乱数取得処理を示すフローチャートである。
図20】特別遊技管理処理を示すフローチャートである。
図21】特図変動待ち処理を示すフローチャートである。
図22】特図変動中処理を示すフローチャートである。
図23】回数切り管理処理を示すフローチャートである。
図24】特図停止中処理を示すフローチャートである。
図25】第1大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。
図26】第1大入賞口開放制御処理を示すフローチャートである。
図27】第1大入賞口閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
図28】第1大入賞口開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
図29】第2大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。
図30】第2大入賞口開放制御処理を示すフローチャートである。
図31】第2大入賞口閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
図32】第2大入賞口開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
図33】特別電役開閉切替処理を示すフローチャートである。
図34】普通遊技管理処理を示すフローチャートである。
図35】普図変動待ち処理を示すフローチャートである。
図36】普図変動中処理を示すフローチャートである。
図37】普図停止中処理を示すフローチャートである。
図38】普通電動役物開放前処理を示すフローチャートである。
図39】普通電役開閉切替処理を示すフローチャートである。
図40】普通電動役物開放制御処理を示すフローチャートである。
図41】普通電動役物閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
図42】普通電動役物開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
図43】性能表示装置制御処理を示すフローチャートである。
図44】変形例に係る各種抽選の当選確率を示す図である。
図45】変形例に係る特別図柄抽選の当選種別を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、本発明に係る遊技機を、パチンコ機1に適用している。
【0010】
(パチンコ機1の全体構成)
まず、パチンコ機1の全体構成を説明する。
図1は、パチンコ機の全体構成を示す斜視図である。
パチンコ機1は、外枠ユニット2と、内枠ユニット3と、前枠ユニット4と、遊技盤ユニット10と、を含んで構成されている。
外枠ユニット2、内枠ユニット3及び前枠ユニット4は、ヒンジ機構を介して、互いに固定されている。これによって、内枠ユニット3は、外枠ユニット2に対して開閉することが可能となっている。また、前枠ユニット4は、内枠ユニット3及び外枠ユニット2のそれぞれに対して開閉することが可能となっている。
【0011】
外枠ユニット2は、矩形の枠体(外枠)を含んで構成されている。そして、外枠ユニット2が備える外枠は、遊技場の島設備に対して固定される。
内枠ユニット3は、矩形の枠体(内枠)を含んで構成されている。内枠ユニット3は、外枠ユニット2の内側に配置される。
前枠ユニット4は、矩形の扉状に形成されている。扉ユニット4は、略中央部に配設された透明板4aと、透明板4aの周囲に配設された装飾部4bと、透明板4aの下側に配設された受皿ユニット5と、受皿ユニット5の側方に配設された発射ハンドル6と、を有している。
透明板4aは、樹脂、ガラス等の透明な材料により平板状に形成されている。装飾部4bは、透明又は半透明の樹脂材料により形成され、前方に向かって膨出する形状を有している。装飾部4bの上側の各角部には、その内部にスピーカ22(図3参照)が配設された音抜部4cが設けられている。各音抜部4cには、スピーカ22が出力する音声を通過させる複数の音抜孔が設けられている。また、装飾部4bには、枠ランプ20(図3参照)が配設されている。枠ランプ20は、ダイナミック点灯制御により駆動される複数の発光素子(LED)を含んで構成されている。
【0012】
受皿ユニット5は、遊技球(貸球及び賞球)を受ける受皿5aと、受皿5aの前側に配設された演出ボタン5b及び回転型セレクター5cと、を有している。
演出ボタン5bは、略円柱状に形成され、受皿ユニット5から上方に向かって突出するように配設されている。演出ボタン5bは、遊技者による押下操作(下方に向かって押し込む操作)が可能となっている。受皿ユニット5の内部には、演出ボタン5bの押下操作を検出する第1操作検出スイッチ24(図3参照)が配設されている。第1操作検出スイッチ24は、演出ボタン5bが押下操作されるごとに、第1操作信号を演出制御基板300(図3参照)に対して出力する。
回転型セレクター5c(いわゆる「ジョグダイヤル」)は、略円筒状に形成され、演出ボタン5bの周囲を囲むように配設されている。回転型セレクター5cは、遊技者による回転操作(円筒軸を中心に回転させる操作)が可能となっている。受皿ユニット5の内部には、回転型セレクター5cの回転操作を検出する第2操作検出スイッチ25(図3参照)が配設されている。第2操作検出スイッチ25は、回転型セレクター5cが所定角度(例えば、60[°])回転操作されるごとに、第2操作信号を演出制御基板300に対して出力する。
【0013】
また、受皿ユニット5の上面には、貸出操作部7が配設されている。貸出操作部7は、球貸ボタン7aと、返却ボタン7bと、度数表示装置7cと、を有している。
ここで、パチンコ機1は、プリペイドカードに記録されている情報の読出し及び更新を行うことが可能なCRユニット(図示せず)と通信可能に接続されている。そして、プリペイドカード(図示せず)がCRユニットに挿入されると、CRユニットに挿入されたプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数が度数表示装置7cに表示される。
また、プリペイドカードがCRユニットに挿入されている状態で球貸ボタン7aが操作されると、所定数の遊技球が受皿5aに払い出される。この際、払い出された遊技球の数に応じてプリペイドカードに記録されている有価媒体の残存度数が更新されて、更新された有価媒体の残存度数が度数表示装置7cに表示される。
さらに、有価媒体の残存度数が残っているプリペイドカードがCRユニットに挿入されている状態で返却ボタン7bが操作されると、CRユニットからプリペイドカードが返却される。
ここで、プリペイドカートとしては、例えば、磁気記憶媒体、記憶IC内蔵媒体等が該当する。
発射ハンドル6は、遊技者による回転操作が可能となっている。発射ハンドル6の内部には、発射ハンドル6が回転操作された角度を検出する発射ボリューム410(図3参照)が配設されている。発射ボリューム410は、検出した角度に応じた検出信号を払出制御基板400(図3参照)に対して出力する。
【0014】
(遊技盤ユニット10の構成)
次に、遊技盤ユニット10の構成を説明する。
図2は、遊技盤の正面を示し、特に説明に必要な部分を模式的に示した図である。
遊技盤ユニット10は、内枠ユニット3により支持されている。具体的には、遊技盤ユニット10は、内枠ユニット3が備える内枠の内側に取り付けられている。これによって、遊技盤ユニット10は、前枠ユニット4の背面側に配置される。そして、遊技者は、透明板4aを介して、後述する遊技盤11(遊技領域30)を視認することが可能となっている。本実施形態では、透明板4aの背面と遊技盤11の正面との間に、後述する遊技領域30が構成される。
図2に示すように、遊技盤ユニット10は、セット板(図示せず)と、セット板に取り付けられた遊技盤11と、セット板に取り付けられた各種演出装置(メイン画像表示装置31、サブ画像表示装置32、可動体ユニット等)と、を備えている。
セット板は、正面側が開放された箱状に形成されている。セット板の背面板における略中央部には、貫通孔からなる開口部が設けられている。
【0015】
遊技盤11は、セット板の正面側に取り付けられている。遊技盤11は、樹脂により、平板状に形成されている。遊技盤11の略中央部には、貫通孔からなる開口部(図示せず)が設けられている。そして、遊技者は、遊技盤11に設けられた開口部及びセット板に設けられた開口部を介して、メイン画像表示装置31の表示画面31aを視認することが可能となっている。
遊技盤11の正面における開口部の周囲には、発射ハンドル6の回転操作に応じて打ち出された遊技球が流下する遊技領域30が形成されている。そして、遊技領域30には、遊技球が流下する経路として、メイン画像表示装置31の左側に形成された左側経路と、メイン画像表示装置31の右側に形成された右側経路と、が構成されている。
また、遊技盤11の遊技領域30には、盤面ランプ21(図3参照)が配設されている。盤面ランプ21は、ダイナミック点灯制御により駆動される複数の発光素子(LED)を含んで構成されている。
【0016】
メイン画像表示装置31は、セット板の背面側に取り付けられている。メイン画像表示装置31は、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の可変表示装置によって構成される。
メイン画像表示装置31は、各種の演出画像(動画像・静止画像)を表示することが可能な表示画面31aを含んで構成されている。
表示画面31aには、第1演出図柄z1(図示せず)が表示される3つの第1演出図柄表示領域a1~a3(図示せず)と、第2演出図柄z2(図示せず)が表示される1つの第2演出図柄表示領域a4(図示せず)と、を構成することが可能となっている。
第1演出図柄z1は、数字、文字、記号、キャラクター等の識別情報(図柄)を含んで構成されている。各第1演出図柄表示領域a1~a3では、第1演出図柄z1の変動表示及び停止表示を実行することが可能となっている。
本実施形態では、各第1演出図柄z1は、「1」~「7」の識別情報のうち、いずれかの識別情報を含んで構成されている。すなわち、第1特別図柄抽選に対応する第1演出図柄z1として、7種類の第1演出図柄z1(「1」~「7」の各識別情報を表示する第1演出図柄z1)が規定されている。また、第2特別図柄抽選に対応する第1演出図柄z1として、7種類の第1演出図柄z1(「1」~「7」の各識別情報を表示する第1演出図柄z1)が規定されている。
第2演出図柄z2は、カラーバーから構成されている。第2演出図柄表示領域a4では、第2演出図柄z2の変動表示及び停止表示を実行することが可能となっている。
【0017】
演出図柄z1,z2の変動表示とは、各第1演出図柄表示領域a1~a3において、第1演出図柄z1が変動し、かつ、第2演出図柄表示領域a4において、第2演出図柄z2が変動するする表示となっている。
本実施形態では、演出図柄z1,z2の変動表示中、各第1演出図柄表示領域a1~a3において、抽選結果表示位置に表示される第1演出図柄z1の種類が変更され、または、第1演出図柄z1が動いている状態(移動・スクロールしている状態)で表示されるとともに、第2演出図柄表示領域a4において、表示される第2演出図柄z2の種類が変更(具体的には、カラーバーが表す色が、順次、変更)される。
演出図柄z1,z2の停止表示とは、各第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置において、第1演出図柄z1が停止し、かつ、第2演出図柄表示領域a4において、第2演出図柄z2が停止する表示となっている。
【0018】
本実施形態では、演出図柄z1,z2の停止表示中、各第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置において、一の種類の第1演出図柄z1が停止されるとともに、第2演出図柄表示領域a4において、一の種類の第2演出図柄z2が停止される(具体的には、カラーバーが、所定の色を表す)。
そして、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3において停止表示された第1演出図柄z1と、第2演出図柄表示領域a4において停止表示された第2演出図柄z2と、の組み合わせによって、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)の結果が表示される。
また、表示画面31aには、保留図柄h(図示せず)が表示される保留図柄表示領域b1~b3(図示せず)を構成することが可能となっている。
保留図柄表示領域b1には、報知表示(特別図柄の変動表示及び停止表示)中の遊技情報に対応する保留図柄hが表示される。保留図柄表示領域b2には、後述する始動判定(報知表示)が保留されている特図1始動情報に対応する保留図柄hが表示される。保留図柄表示領域b3には、始動判定(報知表示)が保留されている特図2始動情報に対応する保留図柄hが表示される。
【0019】
サブ画像表示装置32は、メイン画像表示装置31の正面側の位置に配設されている。
サブ画像表示装置32は、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ等の可変表示装置によって構成される。サブ画像表示装置32は、演出画像を表示することが可能な表示画面32aを有している。
サブ画像表示装置32は、図示しない駆動機構により、上下方向に沿って変位(移動)させることが可能となっている。具体的に、サブ画像表示装置32は、原点位置(図2参照)と、原点位置より下方の演出位置(図示せず)と、を含む所定範囲内において、変位させることが可能となっている。
そして、原点位置に配置(変位)されているサブ画像表示装置32は、メイン画像表示装置31の表示画面31aの上方に配置され、表示画面31aを被覆しない。一方、演出位置に配置(変位)されているサブ画像表示装置32は、メイン画像表示装置31の表示画面31aの正面側に配置され、表示画面31aの一部を被覆する。
【0020】
左側経路には、第1始動口51が設けられている。第1始動口51は、上向きに開口した入球口(いわゆる「ヘソ」)であり、常時、遊技球の入球が可能となっている。第1始動口51は、左側経路を流下する遊技球の入球が可能(右側経路を流下する遊技球の入球が不可能)となっている。
第1始動口51内には、特図1始動口スイッチ101(図3参照)が配設されている。特図1始動口スイッチ101は、第1始動口51に入球した遊技球(第1始動口51への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、特図1始動口スイッチ101からの検出信号の入力に応じて、第1特別図柄抽選を実行する。
【0021】
左側経路における第1始動口51の左方には、左上他入賞口57aと、左中他入賞口57bと、左下他入賞口57cと、が設けられている。各他入賞口57a~57cは、上向きに開口した入球口であり、常時、遊技球の入球が可能となっている。各他入賞口57a~57cは、左側経路を流下する遊技球の入球が可能(右側経路を流下する遊技球の入球が不可能)となっている。
遊技盤11には、左入賞口スイッチ106(図3参照)が配設されている。左入賞口スイッチ106は、他入賞口57a~57cに入球した遊技球(他入賞口57a~57cへの遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、左入賞口スイッチ106からの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440に賞球の払い出し動作を実行させる。
【0022】
右側経路の最上流には、大入賞口55が設けられている。大入賞口55には、大入賞口55への遊技球の入球を不可能(困難)にする閉鎖状態と、大入賞口55への遊技球の入球を可能(容易)にする開放状態と、に変位することが可能な特別電動役物(特別電役)55aが設けられている。
特別電動役物55aは、特別電動役物ソレノイド65(図3参照)によって開閉される。大入賞口55は、通常時は、特別電動役物55aが閉鎖状態とされて、遊技球の入球が不可能(困難)となっているが、小当り遊技状態又は大当り遊技状態が生起された場合に、特別電動役物55aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能(容易)となる。大入賞口55は、右側経路を流下する遊技球の入球が可能(左側経路を流下する遊技球の入球が不可能)となっている。
大入賞口55内には、カウントスイッチ103(図3参照)が配設されている。カウントスイッチ103は、大入賞口55に入球した遊技球(大入賞口55への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、カウントスイッチ103からの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440に賞球の払い出し動作を実行させる。
また、大入賞口55内には、V領域(図示せず)と、排出領域(図示せず)と、大入賞口55内に入球した遊技球を、V領域及び排出領域のうち何れかの領域へ振り分ける振分手段(図示せず)と、が設けられている。
V領域には、V領域スイッチ110(図3参照)が配設されている。V領域スイッチ110は、V領域を通過する遊技球(遊技球によるV領域の通過)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、V領域スイッチ110からの検出信号の入力に応じて、後述するRAM230のV入賞フラグ領域に、「1」を設定する。
振分手段は、大入賞口55内に入球した遊技球をV領域へ振り分けるV通過状態と、大入賞口55内に入球した遊技球を排出領域へ振り分ける非V通過状態と、に変位することが可能となっている。
すなわち、振分手段がV通過状態に変位されている場合、大入賞口55内に入球した遊技球は、V領域へ振り分けられる。これによって、大入賞口55内に入球した遊技球による排出領域の通過が不可能となる。
一方、振分手段が非V通過状態に変位されている場合、大入賞口55内に入球した遊技球は、排出領域へ振り分けられる。これによって、大入賞口55内に入球した遊技球によるV領域の通過が不可能とる。
振分手段は、V領域ソレノイド66(図3参照)によって変位される。
大入賞口55内に入球した遊技球は、まず、カウントスイッチ103により検出され、その後、振分手段により、V領域及び排出領域のうち何れかの領域へ振り分けられ、当該領域を通過した後に、排出路へ排出される。この際、V領域へ振り分けられた遊技球は、V領域スイッチ110により検出される。
【0023】
右側経路における大入賞口55の下流側には、第2始動口52が設けられている。第2始動口52には、第2始動口52への遊技球の入球を不可能(困難)にする閉鎖状態と、第2始動口52への遊技球の入球を可能(容易)にする開放状態と、に変位することが可能な普通電動役物(普通電役)52aが設けられている。
普通電動役物52aは、普通電動役物ソレノイド64(図3参照)によって開閉される。第2始動口52は、通常時は、普通電動役物52aが閉鎖状態とされて、遊技球の入球が不可能(困難)となっているが、普図当り遊技状態が生起される場合に、普通電動役物52aが開放状態とされて、遊技球の入球が可能となる。第2始動口52は、右側経路を流下する遊技球の入球が可能(左側経路を流下する遊技球の入球が不可能)となっている。
第2始動口52内には、特図2始動口スイッチ102(図3参照)が配設されている。特図2始動口スイッチ102は、第2始動口52に入球した遊技球(第2始動口52への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、特図2始動口スイッチ102からの検出信号の入力に応じて、第2特別図柄抽選を実行する。
【0024】
右側経路における第2始動口52の下流側には、始動ゲート41が設けられている。始動ゲート41は、常時、遊技球による通過が可能となるように形成されている。始動ゲート41は、右側経路を流下する遊技球による通過が可能(左側経路を流下する遊技球による通過が不可能)となっている。
始動ゲート41には、ゲートスイッチ104(図3参照)が配設されている。ゲートスイッチ104は、始動ゲート41を通過する遊技球(遊技球による始動ゲート41の通過)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、ゲートスイッチ104からの検出信号の入力に応じて、普通図柄抽選を実行する。
【0025】
右側経路における始動ゲート41の下流側には、右他入賞口56が設けられている。右他入賞口56は、上向きに開口した入球口であり、常時、遊技球の入球が可能となっている。右他入賞口56は、右側経路を流下する遊技球の入球が可能(左側経路を流下する遊技球の入球が不可能)となっている。
右他入賞口56内には、右入賞口スイッチ105(図3参照)が配設されている。右入賞口スイッチ105は、右他入賞口56に入球した遊技球(右他入賞口56への遊技球の入球)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。主制御基板200は、右入賞口スイッチ105からの検出信号の入力に応じて、遊技球払出装置440に賞球の払い出し動作を実行させる。
【0026】
遊技領域30の最下流には、いずれの入賞口51,52,55,56,57a~57cにも入球(入賞)しなかった遊技球を排出するためのアウト口58が設けられている。
ここで、内枠ユニット3には、遊技領域30から排出された遊技球が通過する排出路(図示せず)が含まれている。具体的に、排出路は、内枠ユニット3が備える内枠の背面側に取り付けられている。そして、パチンコ機1では、遊技領域30に打ち出された全ての遊技球(遊技領域30から排出された全ての遊技球)が、排出路を通過するように構成されている。すなわち、遊技領域30に打ち出された遊技球は、何れかの入賞口51,52,55,56,57a~57cに入球することによって、又は、アウト口58を通過することによって、遊技領域30から排出され、排出路へ流入する。
具体的に、各入賞口51,52,55,56,57a~57cに入球した遊技球は、当該入賞口内に配設されたスイッチ101,102,103,105,106,110により検出された後に、排出路に誘導される。また、アウト口58から排出された遊技球は、排出路に誘導される。
内枠ユニット3には、アウトスイッチ109(図3参照)が配設されている。そして、アウトスイッチ109は、排出路を通過する遊技球(遊技領域30から排出された遊技球)の検出に応じて、検出信号を主制御基板200に対して出力する。これによって、遊技領域30から排出された全ての遊技球は、アウトスイッチ109によって検出される。
さらに、遊技領域30には、各入賞口51,52,55,56,57a~57cや始動ゲート41に遊技球を導くように複数の釘(図示せず)が配置されている。
【0027】
遊技盤11には、メイン表示装置60が配設されている。メイン表示装置60は、複数の点灯素子(セグメント)を含んで構成されている。各点灯素子は、発光素子(本実施形態では、LED)により構成されている。
メイン表示装置60には、遊技に関する情報が表示される。
メイン表示装置60は、特図1表示装置と、特図2表示装置と、普図表示装置と、特図1保留表示装置と、特図2保留表示装置と、普図保留表示装置と、ラウンド表示装置と、右打ち表示装置と、確変表示装置と、時短表示装置と、を含んで構成されている。なお、本実施形態では、確変表示装置について、使用されていない。
具体的には、メイン表示装置60は、32の点灯素子(LED1~LED32)を含んで構成されている。
そして、メイン表示装置60では、LED1~LED8が、特図1表示装置を構成し、LED7~LED16が、特図2表示装置を構成し、LED17,18が、普図表示装置を構成し、LED19~LED23が、ラウンド表示装置を構成し、LED24が,右打ち表示装置を構成し、LED25,26が、特図1保留表示装置を構成し、LED27,28が、特図2保留表示装置を構成し、LED29,30が、普図保留表示装置を構成し、LED31が、確変表示装置を構成し、LED32が、時短表示装置を構成している。
【0028】
図1表示装置は、数字や図柄等からなる第1特別図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、特図1表示装置では、停止表示された第1特別図柄によって、第1特別図柄抽選の結果が表示される。
図2表示装置は、数字や図柄等からなる第2特別図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、特図2表示装置では、停止表示された第2特別図柄によって、第2特別図柄抽選の結果が表示される。
ここで、特図1表示装置における第1特別図柄の表示と、特図ミニ図柄表示領域A1及び特図1第4図柄表示領域A2における演出図柄a1,a2の表示とは、変動表示が開始される時期、変動表示が終了される時期、停止表示が開始される時期、及び、停止表示された図柄が示す抽選結果のそれぞれについて対応付けられている。
また、特図2表示装置における第2特別図柄の表示と、特図ミニ図柄表示領域A1及び特図2第4図柄表示領域A3における演出図柄a1,a3の表示とは、変動表示が開始される時期、変動表示が終了される時期、停止表示が開始される時期、及び、停止表示された図柄が示す抽選結果のそれぞれについて対応付けられている。
そして、特図1表示装置に停止表示された第1特別図柄(停止図柄)が特定の図柄(大当り図柄)となった場合、又は、特図2表示装置において停止表示された第2特別図柄(停止図柄)が特定の図柄(大当り図柄)となった場合には、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態が生起される。
また、特図2表示装置において停止表示された第2特別図柄(停止図柄)が特定の図柄(小当り図柄)となった場合には、遊技者に有利な遊技状態である小当り遊技状態が生起される。
普図表示装置は、数字や図柄等からなる普通図柄の変動表示及び停止表示を行うことが可能となっている。そして、普図表示装置では、停止表示された普通図柄によって、普通図柄抽選の結果が表示される。
ここで、普図表示装置における普通図柄の表示と、普図ミニ図柄表示領域A4及び普図第4図柄表示領域A5における演出図柄a4,a5の表示とは、変動表示が開始される時期、変動表示が終了される時期、停止表示が開始される時期、及び、停止表示された図柄が示す抽選結果のそれぞれについて対応付けられている。
そして、普図表示装置に停止表示された普通図柄が特定の図柄(普図当り図柄)となった場合には、遊技者に有利な遊技状態である普図当り遊技状態が生起される。
【0029】
図1保留表示装置には、第1特別図柄抽選の抽選結果の表示が保留されている回数(特図1保留数)が表示される。
図2保留表示装置には、第2特別図柄抽選の抽選結果の表示が保留されている回数(特図2保留数)が表示される。
普図保留表示装置には、普通図柄抽選の抽選結果の表示が保留されている回数(普図保留数)が表示される。
ラウンド表示装置には、大当り遊技状態中に実行されるラウンド遊技の回数(大当り遊技状態の種別)が表示される。
右打ち表示装置には、遊技球を打ち出すべき経路(左側経路又は右側経路)が表示される。
上記のように、本実施形態では、確変表示装置について、使用されていない。
時短表示装置には、現在の遊技状態(時短状態(後述する時短状態1又は時短状態2)の実行中又は停止中)が表示される。
【0030】
また、パチンコ機1には、一又は複数の可動体ユニット(図示せず)が配設されている。本実施形態では、前枠ユニット4において、一又は複数の可動体ユニットが配設され、また、遊技盤ユニット10において、一又は複数の可動体ユニットが配設されている。
前枠ユニット4の各可動体ユニットは、装飾部4bの正面、受皿ユニット5の上面等に配設され、所定の演出動作を行うことが可能となっている。
遊技盤ユニット10の各可動体ユニットは、セット板の正面側に取り付けられている。具体的に、各可動体ユニットは、遊技盤11とメイン画像表示装置31(表示画面31a)との間の空間(以下、「演出空間」とする)に配設されている。そして、各可動体ユニットは、演出空間において、所定の演出動作を行うことが可能となっている。
各可動体ユニットは、演出部材と、駆動機構と、駆動源と、位置検出センサ26(図3参照)と、を含んで構成されている。本実施形態では、駆動源として、モータ23(図3参照)が用いられている。モータ23は、ステッピングモータとなっている。なお、駆動源として、ソレノイドが用いられる構成としても構わない。
演出部材は、駆動機構により、所定の方向に沿って変位させることが可能となっている。具体的には、演出部材は、初期位置と、演出位置と、を含む複数の位置に変位させることが可能となっている。演出部材は、モータ23によって駆動(変位)される。
【0031】
位置検出センサ26は、フォトセンサ等によって構成されている。位置検出センサ26は、演出部材の位置を検出する。具体的に、位置検出センサ26は、投光部と、投光部から投光された光を受光する受光部と、を備えている。そして、位置検出センサ26は、受光部による投光部から投光された光の受光(検出)に応じて、検出信号を演出制御基板300に対して出力する。一方、位置検出センサ26は、受光部により投光部から投光された光を受光(検出)していないときには、演出制御基板300に対する検出信号の出力を停止する。
また、演出部材の所定位置には、遮蔽板が設けられている。そして、演出部材が初期位置に配置されているときには、遮蔽板が、位置検出センサ26の投光部と受光部との間に配置され、受光部への光の入光が遮断される。これによって、演出部材が初期位置に配置されているときには、位置検出センサ26から演出制御基板300に対する検出信号の出力が停止される。一方、演出部材が初期位置に配置されていないときには、位置検出センサ26から演出制御基板300に対して検出信号が出力される。
これによって、演出制御基板300では、位置検出センサ26からの検出信号の入力状況によって、演出部材が初期位置に配置されているか否かを検出することが可能となっている。
【0032】
また、パチンコ機1には、各種の異常状態を検出する検出センサが配設されている。
本実施形態では、検出センサとして、ガラス枠開放センサ107(図3参照)、内枠開放センサ108(図3参照)、振動検出センサ113(図3参照)、電波検出センサ114(図3参照)、磁気検出センサ115(図3参照)等が配設されている。
ガラス枠開放センサ107は、内枠ユニット3に対する前枠ユニット4の開放を検出する。そして、ガラス枠開放センサ107は、内枠ユニット3に対する前枠ユニット4の開放に応じて、検出信号を、払出制御基板400を介して、主制御基板200に対して送信する。
内枠開放センサ108は、外枠ユニット2に対する内枠ユニット3の開放を検出する。そして、内枠開放センサ108は、外枠ユニット2に対する内枠ユニット3の開放に応じて、検出信号を、払出制御基板400を介して、主制御基板200に対して送信する。
振動検出センサ113は、遊技盤11の振動を検出する。本実施形態では、振動検出センサ113は、遊技盤11に配設されている。そして、振動検出センサ113は、遊技盤11の振動の検出に応じて、検出信号を、主制御基板200に対して送信する。
電波検出センサ114は、遊技盤11の周辺に発生する電波を検出する。本実施形態では、遊技盤11において、2つの電波検出センサ114が配設されている。そして、各電波検出センサ114は、電波の検出に応じて、検出信号を、主制御基板200に対して送信する。
磁気検出センサ115は、遊技盤11の周辺に発生する磁気を検出する。本実施形態では、3つの磁気検出センサ115が配設されている。具体的には、内枠ユニット3(排出路)において、1つの磁気検出センサ115が配設されている。また、遊技盤11において、2つの磁気検出センサ115が配設されている。そして、内枠ユニット3に配設されている磁気検出センサ115は、磁気の検出に応じて、検出信号を、払出制御基板400を介して、主制御基板200に対して送信する。また、遊技盤11に配設されている各磁気検出センサ115は、磁気の検出に応じて、検出信号を、主制御基板200に対して送信する。
【0033】
(制御系の構成)
次に、パチンコ機1における制御系の構成を説明する。
図3は、パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
パチンコ機1は、各種の制御基板を備えている。
具体的には、図3に示すように、パチンコ機1は、主制御基板200、演出制御基板300、払出制御基板400各制御基板200,300,400等に対して電源(電力)を供給する電源基板600、ドライバ基板310、サブ接続基板320等、複数の制御基板を備えている。
複数の制御基板200,300,400,600は、互いに独立した(別個の)回路基板となっている。また、各制御基板200,300,400,600は、個別の基板ケース(後述する主基板ケース250等)に収容されている。
主制御基板200及び演出制御基板300は、遊技盤ユニット10に含まれている。具体的には、主制御基板200及び演出制御基板300は、遊技盤11の背面側に取り付けられている。
払出制御基板400は、内枠ユニット3に含まれている。具体的には、払出制御基板400は、内枠ユニット3が備える内枠の背面側に取り付けられている。
【0034】
(主制御基板200の構成)
まず、主制御基板200の構成を説明する。
主制御基板200は、遊技の進行を制御する。
主制御基板200は、ワンチップマイクロコンピュータ(ワンチップマイコン)、クロック発生回路202、乱数発生回路203、入力ポート204、出力ポート205、性能表示装置206、RAMクリアスイッチ207、設定キースイッチ208、シンクドライバ240、ソースドライバ250a,250b等を含んで構成されている。
ワンチップマイクロコンピュータは、CPUコア、レジスタ、半導体メモリ等を集積したLSIとなっている。具体的に、ワンチップマイクロコンピュータは、CPU210、ROM220、RAM230等を含んで構成されている。
【0035】
主制御基板200は、CPU210が使用するメモリ領域を含んで構成されている。CPU210が使用するメモリ領域は、ROM220に割り当てられたメモリ領域(0000H~2FFFH)と、RAM230に割り当てられたメモリ領域(F000H~F3FFH)と、を含んで構成されている。
ROM220(ROM220のメモリ領域)は、使用領域m1(0000H~1A7AH)と、使用外領域m2(2000H~2BFFH)と、を含んで構成されている。
使用領域m1は、プログラム領域と、未使用領域と、データ領域と、を含んで構成されている。プログラム領域には、遊技の進行を制御するためのプログラム(プログラムコード)が格納されている。データ領域には、遊技の進行を制御するためのデータ(プログラムデータ)が格納されている。なお、使用領域m1は、未使用領域を含まずに構成されていても構わない。
使用外領域m2は、プログラム領域と、データ領域と、を含んで構成されている。
プログラム領域には、遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム(プログラムコード)と、性能表示装置206の表示を制御(具体的には、ベース比率を算出)するためのプログラム(プログラムコード)と、が格納されている。データ領域には、遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのデータ(プログラムデータ)と、性能表示装置206の表示を制御するためのデータ(プログラムデータ)と、が格納されている。
また、ROM220には、使用領域m1及び使用外領域m2の他にも、未使用領域、ROMコメント領域、プログラム管理領域等が設けられている。
ROMコメント領域には、プログラムのタイトル、バージョン等の任意のデータが格納されている。一方、プログラム管理領域には、CPU210が各種プログラムを実行するために必要な情報が格納されている。
また、ROM220には、使用領域m1と使用外領域m2との間に、所定バイト(例えば、16バイト以上)の未使用領域m3が設けられている。これによって、使用領域m1と使用外領域m2との境界を明確化している。
【0036】
RAM230(RAM230のメモリ領域)は、使用領域M1(F000H~F1FFH)と、使用外領域M2(F300H~F3FFH)と、を含んで構成されている。
使用領域M1は、ワーク領域と、スタック領域と、を含んで構成されている。
ワーク領域は、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)の実行中に、各種データを一時的に記憶する領域として使用される。一方、スタック領域は、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)の実行中に、各種データを一時的に退避させる領域として使用される。なお、使用領域M1は、未使用領域を含まずに構成されていても構わない。
具体的に、ワーク領域は、設定値領域と、遊技機状態フラグ領域と、チェックサム領域と、バックアップフラグ領域と、エラー関連領域と、通常遊技関連領域1と、通常遊技関連領域2と、を含んで構成されている。
設定値領域には、設定値が記憶される。遊技機状態フラグ領域には、遊技機状態フラグが記憶される。チェックサム領域には、チェックサムが記憶される。バックアップフラグ領域には、バックアップフラグが記憶される。エラー関連領域には、エラーに関する情報が記憶される。通常遊技関連領域1には、サブコマンドポインタ等が記憶される。通常遊技関連領域2には、主制御基板200における入出力データ、演算処理のためのデータ、各種カウンタ(乱数カウンタ、タイマカウンタ等)、抽選結果や遊技状態を管理するフラグ等が記憶される。特に、通常遊技関連領域2は、特図1始動口スイッチ101、特図2始動口スイッチ102、及び、ゲートスイッチ104のそれぞれからの検出信号の入力を契機として取得される遊技情報を記憶する領域(後述する遊技情報記憶領域)、特図1表示図柄カウンタ、特図2表示図柄カウンタ、普図表示図柄カウンタ等を含んで構成されている。
【0037】
使用外領域M2は、ワーク領域と、スタック領域と、を含んで構成されている。
ワーク領域は、使用外領域m2に記憶されているプログラム(遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム、又は、性能表示装置206の表示を制御するためのプログラム)の実行中に、各種データを一時的に記憶する領域として使用される。一方、スタック領域は、使用外領域m2に記憶されているプログラム(遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム、又は、性能表示装置206の表示を制御するためのプログラム)の実行中に、各種データを一時的に退避させる領域として使用される。
具体的に、ワーク領域は、性能表示関連領域を含んで構成されている。性能表示関連領域は、性能表示装置206の表示を制御するためのプログラムの実行中に、各種データを一時的に記憶する領域として使用される。
また、RAM230には、使用領域M1と使用外領域M2との間に、所定バイト(16バイト以上)の未使用領域M3が設けられている。これによって、使用領域M1と使用外領域M2との境界を明確化している。
【0038】
本実施形態では、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)に基づく処理において、使用外領域M2に記憶されているデータを参照することが許可されている。
一方、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)に基づく処理により、使用外領域M2に記憶されているデータが書き換えられる(変更される)ことが禁止されている。
また、使用外領域m2に記憶されているプログラム(遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム、又は、性能表示装置206の表示を制御するためのプログラム)に基づく処理において、使用領域M1に記憶されているデータを参照することが許可されている。
一方、使用外領域m2に記憶されているプログラム(遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラム、又は、性能表示装置206の表示を制御するためのプログラム)に基づく処理により、使用領域M1に記憶されているデータが書き換えられる(変更される)ことが禁止されている。
そして、パチンコ機1における遊技は、使用領域m1に記憶されているプログラム(遊技の進行を制御するためのプログラム)により、進行(完結)することが可能となっている。
【0039】
クロック発生回路202は、所定のクロック周波数(本実施形態では、12[MHz])でクロック(同期信号)を発生させて、このクロックをCPU210及び乱数発生回路203のそれぞれに対して出力する。
乱数発生回路203は、普通図柄抽選の当り乱数を発生させる第1ループカウンタと、第1特別図柄抽選の大当り乱数を発生させる第2ループカウンタと、第2特別図柄抽選の大当り乱数を発生させる第3ループカウンタと、リーチグループ乱数を発生させる第4ループカウンタと、を含んで構成されている。
第1ループカウンタは、クロック発生回路202から1クロックが入力されるごとに、ループカウンタの値を所定の範囲内(本実施形態では、0~65535の範囲内)において1ずつ更新することによって、普通図柄抽選の当り乱数を発生させる。本実施形態では、第1ループカウンタの値は、0.083[μs](1[s]/12[MHz]=0.083[μs])ごとに更新される。
第2ループカウンタは、クロック発生回路202から1クロックが入力されるごとに、ループカウンタの値を所定の範囲内(本実施形態では、0~65535の範囲内)において1ずつ更新することによって、第1特別図柄抽選の大当り乱数を発生させる。本実施形態では、第2ループカウンタの値は、0.083[μs](1[s]/12[MHz]=0.083[μs])ごとに更新される。
【0040】
第3ループカウンタは、クロック発生回路202から1クロックが入力されるごとに、ループカウンタの値を所定の範囲内(本実施形態では、0~65535の範囲内)において1ずつ更新することによって、第2特別図柄抽選の大当り乱数を発生させる。本実施形態では、第3ループカウンタの値は、0.083[μs](1[s]/12[MHz]=0.083[μs])ごとに更新される。
第4ループカウンタは、クロック発生回路202から32クロックが入力されるごとに(クロック周波数の32分周で1回)、ループカウンタの値を所定の範囲内(本実施形態では、0~10006の範囲内)において1ずつ更新することによって、リーチグループ乱数を発生させる。本実施形態では、第4ループカウンタの値は、2.666[μs](32[s]/12[MHz]=2.666[μs])ごとに更新される。
【0041】
入力ポート204は、複数の入力ポート(本実施形態では、入力ポート0~入力ポート3)を含んで構成されている。
入力ポート0には、ガラス枠開放センサ107からの検出信号、内枠開放センサ108からの検出信号、振動検出センサ113からの検出信号、一方の電波検出センサ114からの検出信号、磁気検出センサ115からの検出信号等が入力される。
入力ポート1には、RAMクリアスイッチ207からのRAMクリア信号、設定キースイッチ208からの検出信号等が入力される。
入力ポート2には、カウントスイッチ103からの検出信号、右入賞口スイッチ105からの検出信号、左入賞口スイッチ106からの検出信号、アウトスイッチ109からの検出信号、他方の電波検出センサ114からの検出信号等が入力される。
入力ポート3には、特図1始動口スイッチ101からの検出信号、特図2始動口スイッチ102からの検出信号、ゲートスイッチ104からの検出信号、V領域スイッチ110からの検出信号等が入力される。
各入力ポート(入力ポート0~入力ポート3)には、各スイッチ・センサ(検出信号)に対応する受信記憶領域が設けられている。各スイッチ・センサに対応する受信記憶領域には、当該スイッチ・センサからの検出信号の受信状態を示す1ビットのデータが設定される。
具体的に、各スイッチ・センサに対応する受信記憶領域には、当該スイッチ・センサからの検出信号が入力されている(ハイレベルである)ときに、「1」が設定され、当該スイッチ・センサからの検出信号が入力されていない(ローレベルである)ときに、「0」が設定される。
【0042】
出力ポート205は、複数の出力ポート(本実施形態では、出力ポート0~出力ポート4)を含んで構成されている。
出力ポート0は、メイン表示装置60の点灯を制御するためのデータ信号(「SEGDATA0」~「SEGDATA7」)を出力する。そして、出力ポート0から出力されたデータ信号は、ソースドライバ250aに入力される。
出力ポート1は、メイン表示装置60及び性能表示装置206の点灯を制御するためのコモン信号(「COM0」~「COM3」)を出力する。出力ポート1から出力されたコモン信号は、シンクドライバ240に入力される。
出力ポート2は、外部信号を出力する。この際、出力ポート2から出力された外部信号は、払出制御基板400及び外部端子基板450を介して、ホールコンピュータに入力される。
出力ポート3は、普通電動役物ソレノイド64の駆動を制御するための制御信号、特別電動役物ソレノイド65の駆動を制御するための制御信号、V領域ソレノイド66を制御するための制御信号等を出力する。
出力ポート4は、性能表示装置206の点灯を制御するためのデータ信号(「7SEGDATA0」~「7SEGDATA7」)を出力する。そして、出力ポート4から出力されたデータ信号は、ソースドライバ250bに入力される。
【0043】
また、主制御基板200は、コマンド出力ポート1と、コマンド出力ポート2と、を含んで構成されている。そして、CPU210は、コマンド出力ポート1から、演出制御基板300に対して制御コマンド(サブコマンド)を送信するとともに、コマンド出力ポート2から、払出制御基板400に対して制御コマンド(払出コマンド)を送信する。
コマンド出力ポート1及びコマンド出力ポート2は、それぞれ、送信用データレジスタ(図示せず)と、FIFO(First In First Out)バッファ(図示せず)と、送信用シフトレジスタ(図示せず)と、を有している。
送信用データレジスタは、後述するサブコマンド送信処理(ステップS2-4)に基づいて入力された制御コマンドを、FIFOバッファに対して出力する。
FIFOバッファは、複数のレジスタから構成され、複数の制御コマンドを記憶することが可能となっている。そして、FIFOバッファは、送信用データレジスタから入力された制御コマンドを記憶するとともに、記憶している制御コマンドを入力された順番で送信用シフトレジスタに対して出力する。
送信用シフトレジスタは、FIFOバッファから入力された制御コマンドについて、パラレル-シリアル変換を行い、シリアルデータとして、演出制御基板300又は払出制御基板400に対して送信する。
【0044】
性能表示装置206は、複数の点灯素子(セグメント)を含んで構成されている。各点灯素子は、発光素子(本実施形態では、LED)により構成されている。なお、性能表示装置206は、遊技盤11の背面側に配置されていることによって、遊技者による視認が不可能となっている。
後述するように、パチンコ機1では、遊技機の状態(以下、「遊技機状態」とする)として、遊技可能状態と、設定変更状態と、設定確認状態と、設定異常状態と、RAM異常状態と、バックアップ異常状態と、が規定されている。そして、生起されている遊技機状態に応じて、性能表示装置206に表示される情報が変化する。
【0045】
性能表示装置206は、4つ(4桁)の表示部(図示せず)を含んで構成されている。各表示部は、8つの点灯素子から構成されている。すなわち、各表示部は、数字、記号等を表示することが可能な7セグメントLEDと、小数点等のドットを表示することが可能なドットセグメントLEDと、から構成されている。
具体的に、性能表示装置206は、32の点灯素子(LED33~LED64)を含んで構成されている。そして、性能表示装置206では、LED33~LED40が、1桁目の表示部となり、LED41~LED48が、2桁目の表示部となり、LED49~LED56が、3桁目の表示部となり、LED57~LED64が、4桁目の表示部となっている。
【0046】
遊技可能状態の生起中には、遊技の進行が可能となる。そして、遊技可能状態の生起中には、性能表示装置206において、ベース比率が表示される。
本実施形態では、遊技可能状態の生起中、性能表示装置206において、第1のベース比率と、第2のベース比率とが、所定時間(本実施形態では、5.0[s])ごとに、交互に表示される。
「第1のベース比率」は、現在の区間のベース比率(現在の区間の開始から現時点までの期間について算出されたベース比率)となっている。
「第2のベース比率」は、前回の区間のベース比率(前回の区間について算出された最終的なベース比率)となっている。
具体的に、性能表示装置206では、4桁の表示部のうち、上位2桁の表示部により、ベース比率の種別(第1のベース比率又は第2のベース比率)を識別するための情報が表示され、下位2桁の表示部により、ベース比率(百分率)を示す数字が表示される。
【0047】
設定変更状態の生起中には、設定値の変更が可能となる。そして、設定変更状態の生起中には、性能表示装置206において、RAM230の設定値領域に記憶(設定)されている設定値が表示される。
具体的に、性能表示装置206では、4桁の表示部のうち、上位3桁の表示部により、設定変更状態の生起中であることを示す情報(具体的には、上位1桁目に「r」、上位2桁目に「n.」、上位3桁目に「-」)が表示され、最下位1桁の表示部により、設定値領域に記憶されている設定値を示す数字が表示される。
設定確認状態の生起中には、設定値の確認が可能となる。そして、設定確認状態の生起中には、性能表示装置206において、RAM230の設定値領域に記憶(設定)されている設定値が表示される。
具体的に、性能表示装置206では、4桁の表示部のうち、上位3桁の表示部により、設定確認状態の生起中であることを示す情報(具体的には、上位1桁目に「r」、上位2桁目に「n.」、上位3桁目の表示なし)が表示され、最下位1桁の表示部により、設定値領域に記憶されている設定値を示す数字が表示される。
【0048】
遊技停止状態(設定異常状態、RAM異常状態、及び、バックアップ異常状態)の生起中には、遊技の進行が不可能となる。そして、遊技停止状態の生起中には、性能表示装置206において、発生した異常に対応するエラーコードが表示される。
具体的に、性能表示装置206では、4桁の表示部のうち、上位3桁の表示部により、遊技停止状態の生起中であることを示す情報(具体的には、上位1桁目に「E」、上位2桁目に「r.」、上位3桁目の表示なし)が表示され、最下位1桁の表示部により、発生した異常(設定異常状態、RAM異常状態、又は、バックアップ異常状態)に対応するエラーコードを示す数字が表示される。
【0049】
RAMクリアスイッチ207は、タクタイルスイッチとなっている。すなわち、RAMクリアスイッチ207は、押下操作が可能な操作部を含んで構成されている。そして、RAMクリアスイッチ207は、操作部が押下操作されているときに、RAMクリア信号を、入力ポート1に対して出力する。
設定キースイッチ208は、キーロックスイッチとなっている。すなわち、設定キースイッチ208は、鍵穴が設けられた操作部を含んで構成されている。操作部は、鍵穴に専用の鍵が挿入されることにより、ロックが解除され、OFF状態からON状態に回転操作する(切り替える)ことが可能となる。そして、設定キースイッチ208は、操作部がON状態とされているときに、検出信号を、入力ポート1に対して出力する。
【0050】
シンクドライバ240は、出力ポート1から出力されたコモン信号(「COM0」~「COM3」)に応じて、各表示装置60,206に対するコモン信号の出力を制御する。
ソースドライバ250aは、出力ポート0から出力されたデータ信号(「SEGDATA0」~「SEGDATA7」)に応じて、メイン表示装置60に対するデータ信号の出力を制御する。
ソースドライバ250bは、出力ポート4から出力されたデータ信号(「7SEGDATA0」~「7SEGDATA7」)に応じて、性能表示装置206に対するデータ信号の出力を制御する。
これによって、ソースドライバ250a及びシンクドライバ240により、メイン表示装置60に含まれる点灯素子(LED1~LED32)の点灯が制御される。
また、ソースドライバ250b及びシンクドライバ240により、性能表示装置206に含まれる点灯素子(LED33~LED64)の点灯が制御される。
【0051】
また、主制御基板200は、試験信号出力回路(図示せず)を含んで構成されている。
CPU210は、後述する試験信号出力処理(ステップS4-24)において、内部状態(大当り遊技状態、時短制御の実行状態、特別図柄抽選の確率状態等)を示す試験用の情報(試験信号)を生成し、生成した試験信号を、RAM230のポート出力要求バッファに格納する。これによって、ポート出力要求バッファに格納された試験信号が、所定の出力ポートから出力される。そして、所定の出力ポートから出力された試験信号は、試験信号出力回路を介して、試験用のコンピュータ(図示せず)のインターフェイス基板に入力される。
また、主制御基板200では、特図1始動口スイッチ101からの検出信号、特図2始動口スイッチ102からの検出信号、ゲートスイッチ104からの検出信号、カウントスイッチ103からの検出信号、右入賞口スイッチ105からの検出信号、左入賞口スイッチ106からの検出信号、アウトスイッチ109からの検出信号等が、入力ポート204に入力されるとともに、試験信号出力回路を介して、試験用のコンピュータのインターフェイス基板に入力される。
さらに、主制御基板200では、出力ポート3から出力された各ソレノイド(普通電動役物ソレノイド64、特別電動役物ソレノイド65、V領域ソレノイド66等)の駆動を制御するための制御信号が、各ソレノイド64,65,66に入力されるとともに、試験信号出力回路を介して、試験用のコンピュータのインターフェイス基板に入力される。
【0052】
(払出制御基板400の構成)
次に、払出制御基板400の構成を説明する。
払出制御基板400は、遊技領域30に対する遊技球の発射と、遊技球の払い出しと、を制御する。
払出制御基板400は、ワンチップマイクロコンピュータを含んで構成されている。
ワンチップマイクロコンピュータは、CPUコア、レジスタ、半導体メモリ等を集積したLSIとなっている。具体的に、ワンチップマイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM等を含んで構成されている。
払出制御基板400は、主制御基板200から受信した制御コマンド及びCRユニットから受信した球貸指示信号のそれぞれに基づいて、遊技球払出装置440による遊技球払出動作を制御する。
また、払出制御基板400は、発射ボリューム410から入力された検出信号に基づいて、遊技球発射装置430による遊技球の発射動作を制御する。具体的には、発射ボリューム410から入力された検出信号に応じた強さで遊技球を遊技領域30に発射するように、遊技球発射装置430による遊技球の発射動作を制御する。
【0053】
(演出制御基板300の構成)
次に、演出制御基板300の構成を説明する。
演出制御基板300は、演出を制御する。
演出制御基板300は、ワンチップマイクロコンピュータを含んで構成されている。
ワンチップマイクロコンピュータは、CPUコア、レジスタ、半導体メモリ等を集積したLSIとなっている。具体的に、ワンチップマイクロコンピュータは、CPU、ROM、RAM、VDP、サウンドプロセッサ、電飾コントローラ、モータコントローラ等を含んで構成されている。
演出制御基板300は、主制御基板200から受信した制御コマンドに基づいて、各種画像表示装置31,32における演出画像の表示、各種ランプ20,21の点灯、各種スピーカ22による音の出力、各種可動体ユニットを駆動するモータ23の駆動等を制御する。
【0054】
演出制御基板300のROMには、演出の進行に係るプログラム、演出の進行に必要なデータ等が格納されている。
演出制御基板300のRAMには、主制御基板200から受信した制御コマンド、演算処理を行うためのデータ等が一時的に記憶される。
演出制御基板300のCPUは、主制御基板200から受信した制御コマンドに基づいて、実行する演出内容を決定し、決定した演出内容に対応する演出プログラム(演出制御テーブル)を設定する。
VDPは、CPUにより設定された演出プログラム(演出制御テーブル)にしたがって、表示制御データ(表示制御信号)を生成し、生成した表示制御データを、各種画像表示装置31,32に対して出力する。
サウンドプロセッサは、CPUにより設定された演出プログラム(演出制御テーブル)にしたがって、音制御データ(音制御信号)を生成し、生成した音制御データを、デジタルオーディオパワーアンプ(図示せず)に対して出力する。そして、デジタルオーディオパワーアンプは、サウンドプロセッサから入力された音制御データに基づいて、各種スピーカ22に対応する制御信号を生成し、生成した制御信号を、サブ接続基板320を介して、各種スピーカ22に対して出力する。
電飾コントローラは、CPUにより設定された演出プログラム(演出制御テーブル)にしたがって、ランプ制御データ(ランプ制御信号)を生成し、生成したランプ制御データを、ドライバ基板310及びサブ接続基板320のそれぞれに対して出力する。
モータコントローラは、CPUにより設定された演出プログラム(演出制御テーブル)にしたがって、モータ制御データ(モータ制御信号)を生成し、生成したモータ制御データを、ドライバ基板310及びサブ接続基板320のそれぞれに対して出力する。
【0055】
ドライバ基板310は、モータドライバ(図示せず)と、ランプドライバ(図示せず)と、を含んで構成されている。
演出制御基板300から出力されたモータ制御データは、モータドライバに入力される。そして、モータドライバは、演出制御基板300から入力されたモータ制御データに応じて、遊技盤ユニット10に配設されている各種モータ23(可動体ユニットを構成するモータ23等)に対する励磁信号(駆動電流)の出力を制御する。
演出制御基板300から出力されたランプ制御データは、ランプドライバに入力される。そして、ランプドライバは、演出制御基板300から入力されたランプ制御データに応じて、盤面ランプ21を構成する各系統の発光素子群の駆動(発光)を制御する。
サブ接続基板320は、モータドライバ(図示せず)と、ランプドライバ(図示せず)と、を含んで構成されている。
演出制御基板300から出力されたモータ制御データは、モータドライバに入力される。そして、モータドライバは、演出制御基板300から入力されたモータ制御データに応じて、前枠ユニット4に配設されている各種モータ23(可動体ユニットを構成するモータ23等)に対する励磁信号(駆動電流)の出力を制御する。
演出制御基板300から出力されたランプ制御データは、ランプドライバに入力される。そして、ランプドライバは、演出制御基板300から入力されたランプ制御データに応じて、枠ランプ20を構成する各系統の発光素子群の駆動(発光)を制御する。
【0056】
(遊技機状態について)
パチンコ機1では、遊技機状態として、6つの状態(具体的には、遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、設定異常状態、RAM異常状態、及び、バックアップ異常状態)が規定されている。
主制御基板200のRAM230には、遊技機状態フラグ領域が設けられている。遊技機状態フラグ領域には、遊技機状態フラグとして、6つの遊技機状態(具体的には、遊技可能状態、設定変更状態、設定確認状態、設定異常状態、RAM異常状態、及び、バックアップ異常状態)のうち、いずれか一の遊技機状態に対応する値が記憶(設定)される。そして、パチンコ機1では、遊技機状態フラグ領域に記憶されている値に対応する遊技機状態が生起される。
「遊技可能状態」は、遊技の進行が可能となる遊技機状態となっている。
遊技可能状態の生起中には、後述するステップS4-9~S4-18の処理の実行が許可される。これによって、遊技(普通遊技及び特別遊技)の進行が可能となる。
また、遊技可能状態の生起中には、性能表示装置206において、ベース比率が表示される。また、メイン表示装置60において、遊技に関する情報が表示される。
【0057】
「設定変更状態」は、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を変更することが可能となる遊技機状態となっている。
設定変更状態は、設定変更条件が成立している場合に生起される。本実施形態では、電源投入時において、内枠開放センサ108からの検出信号が入力されており、かつ、設定キースイッチ208からの検出信号が入力されており、かつ、RAMクリアスイッチ207からの検出信号が入力されている場合に、設定変更条件が成立する。すなわち、電源投入時において、内枠ユニット3が開放されており、かつ、キースイッチ208がON状態に回転操作されており、かつ、RAMクリアスイッチ207が押下されている場合、設定変更状態が生起される。
設定変更状態の生起中には、後述するステップS4-9~S4-18の処理の実行が禁止される。これによって、遊技(具体的には、普通遊技及び特別遊技)が停止される。
また、設定変更状態の生起中には、性能表示装置206において、設定値領域に記憶されている設定値が表示される。また、メイン表示装置60を構成する全ての点灯素子が消灯される。さらに、セキュリティ情報(外部情報)が、外部装置に対して出力される。
さらに、設定変更状態の生起中には、RAMクリアスイッチ207を押下操作することによって、設定値領域に記憶されている設定値を変更することが可能となる。そして、設定変更状態の生起中に、キースイッチ208がOFF状態に回転操作されると、設定変更状態に替えて、遊技可能状態が生起される。これによって、設定値領域に記憶されている設定値が確定される。
【0058】
「設定確認状態」は、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を確認することが可能となる遊技機状態となっている。
設定確認状態は、設定確認条件が成立している場合に生起される。本実施形態では、電源投入時において、内枠開放センサ108からの検出信号が入力されており、かつ、設定キースイッチ208からの検出信号が入力されており、かつ、RAMクリアスイッチ207からの検出信号が入力されていない場合に、設定確認条件が成立する。すなわち、電源投入時において、内枠ユニット3が開放されており、かつ、キースイッチ208がON状態に回転操作されており、かつ、RAMクリアスイッチ207が押下されていない場合、設定確認状態が生起される。
設定確認状態の生起中には、後述するステップS4-9~S4-18の処理の実行が禁止される。これによって、遊技(具体的には、普通遊技及び特別遊技)が停止される。
また、設定確認状態の生起中には、性能表示装置206において、設定値領域に記憶されている設定値が表示される。これによって、設定値領域に記憶されている設定値を確認することが可能となる。また、メイン表示装置60を構成する全ての点灯素子が消灯される。さらに、セキュリティ情報(外部情報)が、外部装置に対して出力される。
なお、設定確認状態の生起中には、設定値領域に記憶されている設定値を変更することができない。
そして、設定確認状態の生起中に、キースイッチ208がOFF状態に回転操作されると、設定確認状態に替えて、遊技可能状態が生起される。
【0059】
「設定異常状態」は、設定異常が発生している遊技機状態となっている。
設定異常状態は、遊技可能状態の生起中において、設定値領域に設定されている設定値が規定範囲内にないと判定された場合に生起される。
設定異常状態の生起中には、後述するステップS4-9~S4-18の処理の実行が禁止される。これによって、遊技(具体的には、普通遊技及び特別遊技)が停止される。
また、設定異常状態の生起中には、性能表示装置206において、設定異常の発生を指定するエラーコードが表示される。また、メイン表示装置60を構成する全ての点灯素子が消灯される。さらに、セキュリティ情報(外部情報)が、外部装置に対して出力される。
設定異常状態から復帰するためには、電源遮断及び電源投入を実行し、設定変更状態を生起させることが必要となる。
【0060】
「RAM異常状態」は、RAM異常が発生している遊技機状態となっている。
RAM異常状態は、電源投入時に、RAM230のリード/ライト異常の発生が判定された場合に生起される。
RAM異常状態の生起中には、後述するステップS4-9~S4-18の処理の実行が禁止される。これによって、遊技(具体的には、普通遊技及び特別遊技)が停止される。
また、RAM異常状態の生起中には、性能表示装置206において、RAM異常の発生を指定するエラーコードが表示される。また、メイン表示装置60を構成する全ての点灯素子が消灯される。さらに、セキュリティ情報(外部情報)が、外部装置に対して出力される。
RAM異常状態から復帰するためには、電源遮断及び電源投入を実行し、設定変更状態を生起させることが必要となる。
【0061】
「バックアップ異常状態」は、バックアップ異常が発生している遊技機状態となっている。
バックアップ異常状態は、電源投入時に、RAM230のバックアップ異常(具体的には、バックアップフラグの異常、又は、チェックサムの異常)の発生が判定された場合に生起される。
バックアップ異常状態の生起中には、後述するステップS4-9~S4-18の処理の実行が禁止される。これによって、遊技(具体的には、普通遊技及び特別遊技)が停止される。
また、バックアップ異常状態の生起中には、性能表示装置206において、バックアップ異常の発生を指定するエラーコードが表示される。また、メイン表示装置60を構成する全ての点灯素子が消灯される。さらに、セキュリティ情報(外部情報)が、外部装置に対して出力される。
バックアップ異常状態から復帰するためには、電源遮断及び電源投入を実行し、設定変更状態を生起させることが必要となる。
【0062】
(設定値について)
次に、パチンコ機1で設定される設定値(設定情報)を説明する。
「設定値」は、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選)の当選確率を指定する情報となっている。本実施形態では、設定値として、「0」~「5」の値が規定されている。
主制御基板200のRAM230には、設定値領域が設けられている。設定値領域には、設定値として、「0」~「5」のうち、いずれか一の値が記憶(設定)される。そして、特別図柄抽選の当選確率が、設定値領域に設定されている値に応じた確率とされる。
本実施形態では、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選)により「大当り」に当選する確率が、設定値領域に設定されている値に応じて変化する。
各設定値に対応する特別図柄抽選の当選確率(「大当り」に当選する確率)は、当選確率が高いものから順に、設定値=「5」に対応する当選確率、設定値=「4」に対応する当選確率、設定値=「3」に対応する当選確率、設定値=「2」に対応する当選確率、設定値=「1」に対応する当選確率、設定値=「0」に対応する当選確率(当選確率「高」→当選確率「低」)となっている。
【0063】
特に、パチンコ機1では、設定変更状態の生起中に、設定値領域に記憶されている設定値を変更(選択)することが可能となっている。ここで、設定値の変更は、パチンコ機1の管理者(パチンコ機1が設置されている遊技場の従業員等)により実行される。
すなわち、上記のように、電源投入時に、内枠ユニット3が開放されており、かつ、キースイッチ208がON状態に回転操作されており、かつ、RAMクリアスイッチ207が押下されている場合、設定変更状態が生起される。
設定変更状態の生起中には、性能表示装置206において、設定値領域に記憶されている設定値が表示される。また、RAMクリアスイッチ207が押下操作されるごとに、設定値領域に記憶されている設定値が変更される。この際、設定値領域に設定されている設定値が変更された場合、これに伴い、性能表示装置206に表示される設定値も変更される。
そして、設定変更状態の生起中に、キースイッチ208がOFF状態に回転操作されると、設定変更状態に替えて、遊技可能状態が生起される。これによって、設定値領域に記憶されている設定値が確定される。
【0064】
(ベース比率について)
パチンコ機1では、遊技可能状態の生起中、CPU210により、ベース比率(ベース値)が算出される。本実施形態では、所定の遊技状態の生起中(具体的には、特図低確率状態の生起中、かつ、時短制御の停止中)に限り、ベース比率が算出される。
そして、遊技可能状態の生起中には、性能表示装置206において、算出されたベース比率が表示される。
「ベース比率」は、遊技領域30に発射された遊技球の数と、所定の入球口(本実施形態では、始動口51,52及び他入賞口56,57a~57c)への遊技球の入球に応じて払い出された賞球数と、に基づいて算出される情報となっている。具体的に、ベース比率は、アウト球数(打ち出された遊技球の数)に対する払出数(払い出された賞球の数)の比率(百分率)となっている。
本実施形態では、所定区間(期間)ごとに、当該区間におけるベース比率が算出される。そして、所定区間として、所定数(本実施形態では、60000[球])のアウト球数が検出(排出)される区間が規定されている。すなわち、各区間は、前回の区間の終了に応じて開始され、今回の区間中に検出されたアウト球数が所定数(60000[球])に達したことに応じて終了される。そして、CPU210は、各区間中に、ベース比率を、随時(リアルタイムで)算出する。
なお、所定区間として、所定時間が規定されていても構わない。すなわち、CPU210が、所定時間ごとのベース比率を算出する構成としても構わない。
「アウト球数」は、アウト球の数をいう。「アウト球」は、遊技領域30から排出された遊技球をいう。具体的に、アウト球は、排出路を通過した遊技球(アウトスイッチ109により検出された遊技球)となっている。
なお、アウト口58から排出された遊技球を、アウト球としても構わない。具体的に、アウトスイッチ109が、アウト口58から排出された遊技球のみを検出する構成とし、アウトスイッチ109により検出された遊技球を、アウト球としても構わない。
「払出数」は、始動口51,52及び他入賞口56,57a~57cへの遊技球の入球に応じて払い出された賞球の合計をいう。
【0065】
(遊技状態について)
次に、パチンコ機1で定義される遊技状態を説明する。
パチンコ機1では、遊技者に有利となる補助制御として、時短制御1と、時短制御2と、を実行することが可能となっている。以下の説明では、時短制御1の停止中、かつ、時短制御2の停止中の遊技状態を「通常状態」とする。また、時短制御1の実行中の遊技状態を「時短状態1」とする。また、時短制御2の実行中の遊技状態を「時短状態2」とする。
通常状態の生起中(後述する大当り遊技状態の生起中を除く)には、右打ち表示装置において、遊技球を打ち出すべき経路として、左側経路を指定する情報が表示される。そして、通常状態の生起中には、左側経路に対して遊技球が発射されることにより、遊技が進行される。
時短状態1の生起中には、右打ち表示装置において、遊技球を打ち出すべき経路として、左側経路を指定する情報が表示される。そして、時短状態1の生起中には、左側経路に対して遊技球が発射されることにより、遊技が進行される。
時短状態2の生起中には、右打ち表示装置において、遊技球を打ち出すべき経路として、右側経路を指定する情報が表示される。そして、時短状態2の生起中には、右側経路に対して遊技球が発射されることにより、遊技が進行される。
特に、時短状態2の生起中には、通常状態の生起中、及び、時短状態1の生起中のそれぞれと比較して、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、普通電動役物52aの開放パターンとして、後述する「ロング開放パターン」が選択される確率が高くなっている。一方、本実施形態では、通常状態の生起中と、時短状態1の生起中とで、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、普通電動役物52aの開放パターンとして、「ロング開放パターン」が選択される確率が同一となっている。
また、本実施形態では、通常状態の生起中と時短状態1の生起中とで、ベース比率が同一又は略同一となるように構成されている。一方、通常状態・時短状態1の生起中よりも、時短状態2の生起中の方が、ベース比率が高くなるように構成されている。
一方、本実施形態では、普通図柄抽選により「普図当り」に当選する確率について、遊技状態に応じて変化することがない。すなわち、普通図柄抽選により「普図当り」に当選する確率について、時短制御(時短制御1又は時短制御2)の実行中(時短状態1又は時短状態2の生起中)と、時短制御(時短制御1及び時短制御2)の停止中(通常状態の生起中)と、で同一となっている。また、普通図柄抽選により「普図当り」に当選する確率について、時短制御1の実行中(時短状態1の生起中)と、時短制御2の実行中(時短状態2の生起中)と、で同一となっている。
また、本実施形態では、特別図柄抽選により「大当り」又は「小当たり」に当選する確率について、遊技状態に応じて変化することがない。
【0066】
(各種抽選について)
次に、パチンコ機1で実行される各種抽選について説明する。
図4は、各種抽選の当選確率を示す図である。図5は、普通図柄抽選の当選種別を示す図である。図6は、特別図柄抽選の当選種別を示す図である。
なお、図4(a)は、普通図柄抽選の当選確率を示し、図4(b)は、第1特別図柄抽選の当選確率を示し、図4(c)は、第2特別図柄抽選の当選確率を示している。また、図5は、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に選択される当選種別(「普図当り図柄」の種別)を示している。さらに、図6(a)は、第1特別図柄抽選により「大当り」に当選した場合に選択される当選種別(「大当り図柄」の種別)を示し、図6(b)は、第1特別図柄抽選により「時短」に当選した場合に選択される当選種別(「時短図柄」の種別)を示し、図6(c)は、第2特別図柄抽選により「大当り」に当選した場合に選択される当選種別(「大当り図柄」の種別)を示し、図6(d)は、第2特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合に選択される当選種別(「小当り図柄」の種別)を示している。
【0067】
(普通図柄抽選)
パチンコ機1では、遊技球による始動ゲート41の通過を契機として、普通図柄抽選が実行される。
本実施形態では、普通図柄抽選の結果として、「普図当り」のみが規定されている。なお、普通図柄抽選の結果として、「普図当り」と、「はずれ」と、が規定されている構成としても構わない。
図4(a)に示すように、普通図柄抽選(普図当落判定)では、「普図当り」に当選する確率が、1/1となっている。本実施形態では、普通図柄抽選により「普図当り」に当選する確率について、遊技状態に応じて変化しない。なお、通常状態の生起中に実行される普通図柄抽選により「普図当り」に当選する確率よりも、時短状態(時短状態1又は時短状態2)の生起中に実行される普通図柄抽選により「普図当り」に当選する確率の方が高くなる構成としても構わない。
【0068】
図5に示すように、パチンコ機1では、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に選択される当選種別(「普図当り図柄」の種別)として、「普図当り図柄1」と、「普図当り図柄2」と、が規定されている。
普通図柄抽選(普図停止図柄判定)では、「普図当り」に当選した場合に、「普図当り図柄1」に当選する確率が、65000/65536、「普図当り図柄2」に当選する確率が、536/65536となっている。
「普図当り図柄1」に当選した場合には、普図表示装置において、普通図柄を「普図当り図柄1」に対応する停止図柄が停止表示される。一方、「普図当り図柄2」に当選した場合には、普図表示装置において、普通図柄を「普図当り図柄2」に対応する停止図柄が停止表示される。
【0069】
「普図当り」(「普図当り図柄1」又は「普図当り図柄2」)に当選した場合には、普図当り遊技状態が生起される。普図当り遊技状態では、普通電動役物52aが閉鎖状態から開放状態に変位されて、第2始動口52への遊技球の入球が可能(容易)となる。
本実施形態では、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターン(開放態様・開閉態様)の種別として、「ショート開放パターン」と、「ロング開放パターン」と、が規定されている。
「ショート開放パターン」は、普図当り遊技状態の生起中における第2始動口52への遊技球の入球が困難となる開放パターン(開放態様・開閉態様)となっている。「ショート開放パターン」では、「ロング開放パターン」と比較して、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aが開放状態とされる時間が短くなる。具体的に、「ショート開放パターン」では、普通電動役物52aの開放回数が、1[回]に設定され、各回における普通電動役物52aの開放時間が、0.1[s]に設定される。
「ロング開放パターン」は、普図当り遊技状態の生起中における第2始動口52への遊技球の入球が容易となる開放パターン(開放態様・開閉態様)となっている。「ロング開放パターン」では、「ショート開放パターン」と比較して、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aが開放状態とされる時間が長くなる。具体的に、「ロング開放パターン」では、普通電動役物52aの開放回数が、1[回]に設定され、各回における普通電動役物52aの開放時間が、5.0[s]に設定される。
【0070】
図5に示すように、通常状態の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄1」に当選した場合には、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」が選択・設定される。一方、通常状態の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄2」に当選した場合には、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」が選択・設定される。これによって、通常状態の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り」に当選した場合には、1/1の確率で「ショート開放パターン」が選択・設定される。
一方、時短状態1の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄1」に当選した場合には、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」が選択・設定される。一方、時短状態1の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄2」に当選した場合には、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」が選択・設定される。これによって、時短状態1の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り」に当選した場合には、1/1の確率で「ショート開放パターン」が選択・設定される。
一方、時短状態2の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄1」に当選した場合には、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ロング開放パターン」が選択・設定される。一方、時短状態2の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄2」に当選した場合には、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ロング開放パターン」が選択・設定される。これによって、時短状態2の生起中に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り」に当選した場合には、1/1の確率で「ロング開放パターン」が選択・設定される。
【0071】
(特別図柄抽選)
また、パチンコ機1では、第1始動口51への遊技球の入球を契機として、第1特別図柄抽選が実行され、第2始動口52への遊技球の入球を契機として、第2特別図柄抽選が実行される。
本実施形態では、第1特別図柄抽選の結果として、「大当り」と、「時短」と、「はずれ」と、が規定されている。一方、第2特別図柄抽選の結果として、「大当り」と、「小当り」と、「はずれ」と、が規定されている。なお、本実施形態では、第1特別図柄抽選において「小当り」に当選することがなく、第2特別図柄抽選のみにおいて「小当り」に当選し得る構成となっている。しかしながら、第1特別図柄抽選において、第2特別図柄抽選より低い確率で、「小当り」に当選し得る構成としても構わない。
図4(b)及び(c)に示すように、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)では、「大当り」に当選する確率が、1/300(設定値に応じて変化)となっている。本実施形態では、特別図柄抽選により「大当り」又は「小当り」に当選する確率について、遊技状態に応じて変化しない。また、本実施形態では、特別図柄抽選により「大当り」に当選する確率について、設定値に応じて変化する。一方、特別図柄抽選により「小当り」に当選する確率について、設定値に応じて変化しない。なお、特別図柄抽選により「大当り」に当選する確率が、設定値に応じて変化しない構成としても構わない。
【0072】
図6(a)に示すように、パチンコ機1では、第1特別図柄抽選により「大当り」に当選した場合に選択される当選種別(「大当り図柄」の種別)として、「大当り図柄1」と、「大当り図柄2」と、が規定されている。
第1特別図柄抽選(特図図柄判定)では、「大当り」に当選した場合に、「大当り図柄1」に当選する確率が、1/2、「大当り図柄2」に当選する確率が、1/2となっている。
「大当り図柄1」に当選した場合には、特図1表示装置において、「大当り図柄1」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「当り図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「当り図柄」は、例えば、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置に停止表示された第1演出図柄z1が、「1,1,1」等、同一の数字を示す「数字図柄」で揃うとともに、第2演出図柄表示領域a4に停止表示された第2演出図柄z2が所定色を示す表示態様とする。
「大当り図柄2」に当選した場合には、特図1表示装置において、「大当り図柄2」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「当り図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
【0073】
図6(b)に示すように、パチンコ機1では、第1特別図柄抽選により「時短」に当選した場合に選択される当選種別(「時短図柄」の種別)として、「時短図柄1」と、「時短図柄2」と、「時短図柄3」と、が規定されている。
第1特別図柄抽選(特図図柄判定)では、「時短」に当選した場合に、「時短図柄1」に当選する確率が、20/100、「時短図柄2」に当選する確率が、30/100、「時短図柄3」に当選する確率が、50/100となっている。
「時短図柄1」に当選した場合には、特図1表示装置において、「時短図柄1」に対応する停止図柄が停止表示される。また、通常状態の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「時短図柄1」に当選した場合には、演出図柄表示領域a1~a4において、「チャンス図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。一方、時短状態(時短状態1又は時短状態2)の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「時短図柄1」に当選した場合には、演出図柄表示領域a1~a4において、「はずれ図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「チャンス図柄」は、例えば、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置に停止表示された第1演出図柄z1が、「1,2,3」等、所定の組み合わせの「数字図柄」となるとともに、第2演出図柄表示領域a4に停止表示された第2演出図柄z2が所定色を示す表示態様とする。
「はずれ図柄」は、例えば、3つの第1演出図柄表示領域a1~a3の抽選結果表示位置に停止表示された第1演出図柄z1のうち、少なくとも一の第1演出図柄z1が、他の第1演出図柄z1と異なる識別情報を表示する組み合わせとなるとともに、第2演出図柄表示領域a4に停止表示された第2演出図柄z2が所定色を示す表示態様とする。
「時短図柄2」に当選した場合には、特図1表示装置において、「時短図柄2」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「はずれ図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「時短図柄3」に当選した場合には、特図1表示装置において、「時短図柄3」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「はずれ図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
【0074】
図6(c)に示すように、パチンコ機1では、第2特別図柄抽選により「大当り」に当選した場合に選択される当選種別(「大当り図柄」の種別)として、「大当り図柄3」と、「大当り図柄4」と、が規定されている。
第2特別図柄抽選(特図図柄判定)では、「大当り」に当選した場合に、「大当り図柄3」に当選する確率が、50/100、「大当り図柄4」に当選する確率が、50/100となっている。
「大当り図柄3」に当選した場合には、特図2表示装置において、「大当り図柄3」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「当り図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「大当り図柄4」に当選した場合には、特図2表示装置において、「大当り図柄4」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「当り図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
【0075】
図6(d)に示すように、パチンコ機1では、第2特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合に選択される当選種別(「小当り図柄」の種別)として、「小当り図柄1」と、「小当り図柄2」と、が規定されている。
第2特別図柄抽選(特図図柄判定)では、「小当り」に当選した場合に、「小当り図柄1」に当選する確率が、50/100、「小当り図柄2」に当選する確率が、50/100となっている。
「小当り図柄1」に当選した場合には、特図2表示装置において、「小当り図柄1」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「当り図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
「小当り図柄2」に当選した場合には、特図2表示装置において、「小当り図柄2」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「当り図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
【0076】
一方、第1特別図柄抽選に落選した場合(「はずれ」の場合)には、特図1表示装置において、「はずれ図柄」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「はずれ図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
第2特別図柄抽選に落選した場合(「はずれ」の場合)には、特図2表示装置において、「はずれ図柄」に対応する停止図柄が停止表示される。また、演出図柄表示領域a1~a4において、「はずれ図柄」に対応する停止図柄(演出図柄z1,z2の表示態様)が停止表示される。
【0077】
「大当り図柄1」~「大当り図柄4」に当選した場合には、大当り遊技状態が生起される。大当り遊技状態では、特別電動役物55aが閉鎖状態から開放状態に変位されて、大入賞口55への遊技球の入球が可能(容易)となる。
大当り遊技状態の生起中には、所定回数のラウンド遊技が実行される。「大当り図柄1」又は「大当り図柄2」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数が、5[回]に設定される。一方、「大当り図柄3」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数が、10[回]に設定される。一方、「大当り図柄4」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数が、4[回]に設定される。
また、「大当り図柄1」~「大当り図柄4」に当選した場合には、各回のラウンド遊技における特別電動役物55aの最長開放時間が、所定時間(本実施形態では、29.0[s])に設定される。
そして、各回のラウンド遊技は、(1)特別電動役物55aが開放状態とされてから最長開放時間が経過したこと、及び、(2)当該ラウンド遊技の実行中における大入賞口55への遊技球の入球数が所定上限数(本実施形態では、10[球])に達したこと、のうち何れかの条件の成立に応じて終了される。
【0078】
大当り遊技状態の終了時には、所定の時短回数(第1時短回数・第2時短回数)が設定される。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、設定された時短回数にしたがって、時短制御(時短制御1又は時短制御2)が開始される。これによって、大当り遊技状態の終了に応じて、時短状態(時短状態1又は時短状態2)が開始される。
本実施形態では、時短制御(時短状態)の種別として、時短制御1(時短状態1)と、時短制御2(時短状態2)と、が規定されている。そして、時短制御1(時短状態1)及び時短制御2(時短状態2)では、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に「ロング開放パターン」が選択される確率が異なっている。この際、時短制御1(時短状態1)よりも、時短制御2(時短状態2)の方が、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に「ロング開放パターン」が選択される確率が高くなっており、遊技者に有利となっている。
本実施形態では、時短制御(時短制御1・時短制御2)の終了条件(以下、「時短終了条件」とする)として、「時短終了条件1」と、「時短終了条件2」と、「時短終了条件3」と、が規定されている。
【0079】
「時短終了条件1」は、第2特別図柄抽選(特図2遊技情報に基づく特図当り判定)に基づく条件となっている。すなわち、時短終了条件1は、第2特別図柄の変動表示の回数に基づく条件となっている。本実施形態では、時短中特図2変動回数が、大当り遊技状態の終了時に設定された第1時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件1が成立する。
「時短中特図2変動回数」は、時短制御中に実行(開始)される第2特別図柄の変動表示の回数となっている。
時短終了条件1が成立した場合、当該時短終了条件1が成立する契機となった第2特別図柄の変動表示の終了時に、時短制御(時短制御1又は時短制御2)が終了される。
具体的に、主制御基板200には、時短中特図2変動回数を計数する第1時短カウンタが構成されている。CPU210は、大当り遊技状態の終了時に、第1時短カウンタの値として、当選種別(当選図柄の種別)に応じた第1時短回数を設定する。また、第2特別図柄の変動表示が終了するごとに、第1時短カウンタの値から「1」を減算する。そして、第1時短カウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、時短終了条件1が成立して、時短制御(時短制御1又は時短制御2)を停止する。これによって、時短制御中に実行された第2特別図柄の変動表示の回数が、大当り遊技状態の終了時に設定された第1時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件1が成立することになる。
なお、時短制御(時短制御1又は時短制御2)中に実行された特図2遊技情報に基づく特図当り判定(始動判定)の回数が、大当り遊技状態の終了時に設定された第1時短回数に達した場合に、時短終了条件1が成立する構成としても構わない。または、時短制御(時短制御1又は時短制御2)中に実行された第2特別図柄の停止表示の回数が、大当り遊技状態の終了時に設定された第1時短回数に達した場合に、時短終了条件1が成立する構成としても構わない。
【0080】
「時短終了条件2」は、特別図柄抽選(特図当落判定)に基づく条件となっている。すなわち、時短終了条件2は、特別図柄の変動表示の回数に基づく条件となっている。本実施形態では、時短中特図変動回数が、大当り遊技状態の終了時に設定された第2時短回数に達した場合に、時短終了条件2が成立する。
「時短中特図変動回数」は、時短制御(時短制御1又は時短制御2)中に実行された第1特別図柄の変動表示の回数と、当該時短制御(時短制御1又は時短制御2)中に実行された第2特別図柄の変動表示の回数と、の合計回数となっている。
時短終了条件2が成立した場合、当該時短終了条件2が成立する契機となった特別図柄の変動表示の終了時に、時短制御(時短制御1又は時短制御2)が終了される。
具体的に、主制御基板200には、時短中特図変動回数を計数する第2時短カウンタが構成されている。CPU210は、大当り遊技状態の終了時に、第2時短カウンタの値として、当選種別(当選図柄の種別)に応じた第2時短回数を設定する。また、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が終了するごとに、第2時短カウンタの値から「1」を減算する。そして、第2時短カウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、時短終了条件2が成立して、時短制御(時短制御1又は時短制御2)を停止する。
なお、時短制御(時短制御1又は時短制御2)中に実行された特図当り判定(始動判定)の回数が、大当り遊技状態の終了時に設定された第2時短回数に達した場合に、時短終了条件2が成立する構成としても構わない。または、時短制御(時短制御1又は時短制御2)中に実行された特別図柄の停止表示の回数が、大当り遊技状態の終了時に設定された第2時短回数に達した場合に、時短終了条件2が成立する構成としても構わない。
【0081】
「時短終了条件3」は、「大当り」(大当り遊技状態)に当選したことに基づく条件となっている。本実施形態では、「大当り」に当選した場合(大当り遊技状態が生起される場合)に、時短終了条件3が成立する。
時短終了条件3が成立した場合、「大当り図柄」の停止表示の終了時に、時短制御(時短制御1又は時短制御2)が終了される。
【0082】
図6(a)又は(c)に示すように、「大当り図柄1」に当選した場合、大当り遊技状態の終了時に、第1時短回数として、1[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、5[回]が設定される。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、時短制御2が開始される。これによって、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、時短状態2となる。
一方、「大当り図柄2」、「大当り図柄3」又は「大当り図柄4」に当選した場合、大当り遊技状態の終了時に、第1時短回数として、100[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、105[回]が設定される。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、時短制御2が開始される。これによって、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、時短状態2となる。
【0083】
「小当り図柄1」又は「小当り図柄2」に当選した場合には、小当り遊技状態が生起される。小当り遊技状態では、特別電動役物55aが閉鎖状態から開放状態に変位されて、大入賞口55への遊技球の入球が可能(容易)となる。
小当り遊技状態の生起中には、所定回数の小当り遊技が実行される。「小当り図柄1」又は「小当り図柄2」に当選した場合には、小当り遊技の回数が、1[回]に設定される。
また、「小当り図柄1」又は「小当り図柄2」に当選した場合には、各回の小当り遊技における特別電動役物55aの最長開放時間が、所定時間(本実施形態では、29.0[s])に設定される。
そして、各回の小当り遊技は、(1)特別電動役物55aが開放状態とされてから最長開放時間が経過したこと、及び、(2)当該小当り遊技の実行中における大入賞口55への遊技球の入球数が所定上限数(本実施形態では、10[球])に達したこと、のうち何れかの条件の成立に応じて終了される。
また、各回の小当り遊技では、振分手段が、非V通過状態からV通過状態に変位される。この際、各回の小当り遊技では、当該小当り遊技の実行中に大入賞口55へ入球した遊技球によるV領域の通過が容易(可能)となる態様で、振分手段が、非V通過状態からV通過状態に変位される。これによって、「小当り図柄1」又は「小当り図柄2」に当選した場合には、小当り遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が容易(可能)となる。なお、「小当り図柄」の種別として、小当り遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が困難(不可能)となる種別が規定されていても構わない。
【0084】
小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合(小当り遊技の実行中に大入賞口55に入球した遊技球によるV領域の通過が検出された場合)には、小当り遊技状態の終了に応じて、大当り遊技状態が生起される。
この際、「小当り図柄1」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合、ラウンド遊技の回数が、9[回]に設定される。これによって、小当り遊技を1回目のラウンド遊技として、10[回]のラウンドが実行されることになる。
一方、「小当り図柄2」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合、ラウンド遊技の回数が、3[回]に設定される。これによって、小当り遊技を1回目のラウンド遊技として、4[回]のラウンドが実行されることになる。
また、「小当り図柄1」又は「小当り図柄2」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、各回のラウンド遊技における特別電動役物55aの最長開放時間が、所定時間(本実施形態では、29.0[s])に設定される。
そして、各回のラウンド遊技は、(1)特別電動役物55aが開放状態とされてから最長開放時間が経過したこと、及び、(2)当該ラウンド遊技の実行中における大入賞口55への遊技球の入球数が所定上限数(本実施形態では、10[球])に達したこと、のうち何れかの条件の成立に応じて終了される。
一方、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出されなかった場合(小当り遊技の実行中に大入賞口55に入球した遊技球によるV領域の通過が検出されなかった場合)には、大当り遊技状態が生起されない。
【0085】
図6(d)に示すように、「小当り図柄1」又は「小当り図柄2」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、大当り遊技状態の終了時に、第1時短回数として、100[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、105[回]が設定される。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、時短制御2が開始される。これによって、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、時短状態2となる。
【0086】
「時短図柄1」~「時短図柄3」は、可変入球口(具体的には、大入賞口55)への遊技球の入球が容易となる遊技状態(具体的には、大当り遊技状態又は小当り遊技状態)が付与されない当選図柄となっている。すなわち、「時短図柄1」~「時短図柄3」に当選しても、当該当選を契機として、可変入球口(具体的には、特別電動役物55a)の開閉動作が実行(付与)されない。
通常状態の生起中に実行された始動判定に基づいて「時短図柄1」~「時短図柄3」に当選した場合には、当該当選を契機として、時短状態(時短状態1又は時短状態2)が開始される。
一方、時短状態(時短状態1又は時短状態2)の生起中に実行された始動判定に基づいて「時短図柄1」~「時短図柄3」に当選した場合には、当該当選時の時短状態(時短状態1又は時短状態2)が継続され、当該当選を契機として、新たに時短状態(時短状態1又は時短状態2)が開始されない。換言すると、時短状態(時短状態1又は時短状態2)の生起中に実行された始動判定に基づいて「時短図柄1」~「時短図柄3」に当選した場合には、当該当選時の時短回数(第1時短回数・第2時短回数)が継続され、当該当選を契機として、新たに時短回数(第1時短回数・第2時短回数)が設定されない。
図6(b)に示すように、通常状態の生起中に実行された始動判定に基づいて「時短図柄1」に当選した場合、第1時短回数として、100[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、105[回]が設定される。そして、「時短図柄1」に対応する停止図柄の停止表示の終了に応じて、時短制御2が開始される。これによって、「時短図柄1」に対応する停止図柄の停止表示の終了後の遊技状態が、時短状態2となる。
一方、通常状態の生起中に実行された始動判定に基づいて「時短図柄2」に当選した場合、第1時短回数として、1000[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、1000[回]が設定される。そして、「時短図柄2」に対応する停止図柄の停止表示の終了に応じて、時短制御1が開始される。これによって、「時短図柄2」に対応する停止図柄の停止表示の終了後の遊技状態が、時短状態1となる。
一方、通常状態の生起中に実行された始動判定に基づいて「時短図柄3」に当選した場合、第1時短回数として、100[回]が設定されるとともに、第2時短回数として、100[回]が設定される。そして、「時短図柄3」に対応する停止図柄の停止表示の終了に応じて、時短制御1が開始される。これによって、「時短図柄3」に対応する停止図柄の停止表示の終了後の遊技状態が、時短状態1となる。
一方、時短状態(時短状態1又は時短状態2)の生起中に実行された始動判定に基づいて「時短図柄1」~「時短図柄3」に当選した場合、当該時短状態が継続される(新たな時短回数が上書きされない)。
【0087】
(遊タイムカウンタについて)
パチンコ機1では、大当り遊技状態が生起されることなく、特図合計変動回数が所定の遊タイム回数に達した場合に、時短制御(時短状態)が開始される。
「特図合計変動回数」は、第1特別図柄の変動表示の回数と、第2特別図柄の変動表示の回数と、の合計回数となっている。
具体的に、主制御基板200には、特図合計変動回数を計数する遊タイムカウンタが構成されている。CPU210は、後述するRAMクリア時初期化処理(ステップS1-30)において、遊タイムカウンタの値として、所定の遊タイム回数(本実施形態では、600[回])を設定する。また、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が終了されるごとに、遊タイムカウンタの値から「1」を減算する。そして、遊タイムカウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、時短制御を開始する。また、大当り遊技状態が生起された場合には、大当り遊技状態の終了時において、遊タイムカウンタの値として、所定の遊タイム回数(本実施形態では、600[回])を設定する。
本実施形態では、遊タイムカウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、第1時短回数として、1[回]が設定され、第2時短回数として、1[回]が設定され、時短制御1(時短状態1)が開始される。なお、遊タイムカウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、第1時短回数として、1[回]が設定され、第2時短回数として、1[回]が設定され、時短制御2(時短状態2)が開始される構成としても構わない。
【0088】
(遊技の進行について)
次に、パチンコ機1における遊技の進行を説明する。
図7は、遊技状態の遷移を示す図である。
パチンコ機1では、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「大当り」に当選すると、大入賞口55への遊技球の入球が可能(容易)となる大当り遊技状態が生起される。
また、第2特別図柄抽選により「小当り」に当選すると、大入賞口55への遊技球の入球が可能(容易)となる小当り遊技状態が生起される。さらに、小当り遊技状態の生起中に、大入賞口55へ入球した遊技球によるV領域の通過が検出されると、大入賞口55への遊技球の入球が可能(容易)となる大当り遊技状態が生起される。
そして、遊技者は、大入賞口55へ遊技球を入球させることによって、多くの賞球を獲得することが可能となる。
特に、パチンコ機1では、第2特別図柄抽選に基づいて大当り遊技状態が生起される確率が、第1特別図柄抽選に基づいて大当り遊技状態が生起される確率と比較して、高くなっている。
具体的に、第1特別図柄抽選では、抽選結果として「小当り」が設定されていないため、「大当り」に当選した場合にのみ、大当り遊技状態が生起される。そして、第1特別図柄抽選により「大当り」に当選する確率は、1/300(設定値に応じた確率)とされている。
一方、第2特別図柄抽選では、抽選結果として「大当り」及び「小当り」が設定されているため、「大当り」に当選した場合に、大当り遊技状態が生起されるとともに、「小当り」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合に、大当り遊技状態が生起される。特に、第2特別図柄抽選により「大当り」又は「小当り」に当選する確率は、4/300とされている。
このように、第2特別図柄抽選では、小当り遊技状態を経由して大当り遊技状態を生起させることができるため、大当り遊技状態が生起される確率が、第1特別図柄抽選と比較して、高くなっている。
これによって、パチンコ機1では、第1特別図柄抽選の機会を獲得するよりも、第2特別図柄抽選の機会を獲得した方が、大当り遊技状態が生起される可能性が高くなり、遊技者に有利となる。
【0089】
第2特別図柄抽選の機会を獲得するためには、普通図柄抽選により「普図当り」に当選し、かつ、普図遊技状態の生起中において、普通電動役物52aが開放状態とされているときに、第2始動口52へ遊技球を入球させる必要がある。
ここで、パチンコ機1では、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」と、「ロング開放パターン」と、が規定されている。そして、「ショート開放パターン」が選択された場合には、普図当り遊技状態の生起中における第2始動口52への遊技球の入球が困難となる。一方、「ロング開放パターン」が選択された場合には、普図当り遊技状態の生起中における第2始動口52への遊技球の入球が容易となる。
特に、通常状態の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で「ショート開放パターン」が選択される。これによって、通常状態の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で、第2始動口52への遊技球の入球が困難(第2特別図柄抽選の機会を獲得することが困難)となる。
一方、時短状態1の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で「ショート開放パターン」が選択される。これによって、時短状態1の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で、第2始動口52への遊技球の入球が困難(第2特別図柄抽選の機会を獲得することが困難)となる。
一方、時短状態2の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で「ロング開放パターン」が選択される。これによって、時短状態2の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で、第2始動口52への遊技球の入球が容易(第2特別図柄抽選の機会を獲得することが容易)となる。
【0090】
このように、通常状態又は時短状態1の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で「ショート開放パターン」が選択される。これによって、普通図柄抽選により「普図当り」に当選しても、第2特別図柄抽選の機会を獲得することが、事実上、不可能となる。そこで、遊技者は、遊技状態を時短状態2に移行させるべく、第1特別図柄抽選の機会を獲得することを目指して、遊技を進行することになる。すなわち、第1始動口51への遊技球の入球を目指して、左側経路に対して遊技球を打ち出すことにより遊技を進行することになる。
この際、通常状態の生起中には、「時短図柄1」、「大当り図柄1」又は「大当り図柄2」に当選した場合に、遊技状態を時短状態2に移行することが可能となる。一方、時短状態1の生起中には、「大当り図柄1」又は「大当り図柄2」に当選した場合に、遊技状態を時短状態2に移行することが可能となる。これによって、時短状態1の生起中よりも、通常状態の生起中の方が、最も遊技者に有利な遊技状態である時短状態2に移行する確率が高くなり(すなわち、「時短図柄1」に当選した場合に、時短状態2に移行することが可能となるため)、遊技者に有利となっている。
一方、時短状態2の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で「ロング開放パターン」が選択される。これによって、普通図柄抽選により「普図当り」に当選すれば、第2特別図柄抽選の機会を獲得することが容易となる。そこで、遊技者は、第2特別図柄抽選の機会を獲得するべく、普通図柄抽選に基づいて「ロング開放パターン」に当選することを目指して、遊技を進行することになる。すなわち、遊技球による始動ゲート41の通過を目指して、右側経路に対して遊技球を打ち出すことにより遊技を進行することになる。
【0091】
パチンコ機1では、後述するRAMクリア時初期化処理(ステップS1-30)が実行されると、通常状態が生起される。ここで、上記のように、通常状態は、時短状態1と比較して、最も遊技者に有利な遊技状態である時短状態2に移行する確率が高く、遊技者に有利となっている。すなわち、通常状態は、時短状態1と比較して、「時短図柄1」に当選した場合に時短状態2に移行する分、時短状態2に移行する確率が高く、遊技者に有利となっている。したがって、通常状態は、所謂「モーニング状態」となっている。
図7に示すように、通常状態又は時短状態1の生起中には、主として、第1特別図柄抽選が実行されて、遊技が進行される。
そして、第1特別図柄抽選に基づいて「大当り図柄1」に当選した場合には、第1時短回数=1[回]、第2時短回数=5[回]が設定され、大当り遊技状態の終了に応じて、時短状態2が開始される。一方、第1特別図柄抽選に基づいて「大当り図柄2」に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、第1時短回数=100[回]、第2時短回数=105[回]が設定され、時短状態2が開始される。
特に、通常状態の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「時短図柄1」に当選した場合には、第1時短回数=100[回]、第2時短回数=105[回]が設定され、特別図柄の停止表示に応じて、時短状態2が開始される。一方、通常状態の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「時短図柄2」に当選した場合には、第1時短回数=1000[回]、第2時短回数=1000[回]が設定され、特別図柄の停止表示に応じて、時短状態1が開始される。一方、通常状態の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「時短図柄3」に当選した場合には、第1時短回数=100[回]、第2時短回数=100[回]が設定され、特別図柄の停止表示に応じて、時短状態1が開始される。
なお、時短状態1の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「時短図柄1」~「時短図柄3」に当選した場合には、新たに時短状態(第1時短回数・第2時短回数)が付与されず、現在の時短状態1(第1時短回数・第2時短回数)が継続される。例えば、時短状態1の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「時短図柄1」に当選した場合には、当該時短状態1が継続され、時短状態2に移行することがない。
一方、時短状態2の生起中には、主として、第2特別図柄抽選が実行されて、遊技が進行される。
そして、第2特別図柄抽選に基づいて「大当り図柄3」又は「大当り図柄4」に当選した場合には、第1時短回数=100[回]、第2時短回数=105[回]が設定され、大当り遊技状態の終了に応じて、時短状態2が開始される。一方、第2特別図柄抽選に基づいて「小当り図柄1」又は「小当り図柄2」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、第1時短回数=100[回]、第2時短回数=105[回]が設定され、大当り遊技状態の終了に応じて、時短状態2が開始される。
【0092】
また、パチンコ機1では、時短状態1の生起中において、大当り遊技状態が生起されることなく、第2時短回数の第1特別図柄の変動表示が実行されると、これに応じて、時短状態1が終了されて、通常状態が開始される。同様に、時短状態2の生起中において、大当り遊技状態が生起されることなく、第1時短回数の第2特別図柄の変動表示が実行されると、これに応じて、時短状態2が終了されて、通常状態が開始される。
特に、パチンコ機1では、大当り遊技状態が生起されることなく、特図合計変動回数が所定の遊タイム回数(本実施形態では、600[回])に達した場合に、第1時短回数=1[回]、第2時短回数=1[回]が設定され、時短制御1が開始される。
これによって、パチンコ機1では、特図合計変動回数が所定の遊タイム回数(本実施形態では、600[回])に達したことに応じて、通常状態(モーニング状態)に移行することが可能となる。
すなわち、パチンコ機1では、通常状態の生起中に実行された第1特別図柄抽選により「時短図柄2」に当選した場合、第1時短回数=1000[回]、第2時短回数=1000[回]が設定され、時短状態1(以下、「ロング時短状態」とする)が開始される。この際、第2時短回数として、所定の遊タイム回数(本実施形態では、600[回])より多い回数が設定される。これによって、ロング時短状態の生起中において、大当り遊技状態が生起されない場合、第1特別図柄の変動表示の実行回数について、第2時短回数(1000[回])に達する前に、所定の遊タイム回数(600[回])に達することになる。そして、ロング時短状態の生起中において、大当り遊技状態が生起されることなく、第1特別図柄の変動表示の実行回数が所定の遊タイム回数(600[回])に達した場合、第1時短回数=1[回]、第2時短回数=1[回]が設定され、新たに時短状態1(以下、「遊タイム時短状態」とする)が開始される。その後、遊タイム時短状態の生起中において、第1特別図柄の変動表示の実行回数が第2時短回数(1[回])に達した場合、遊タイム時短状態が終了され、通常状態(モーニング状態)が開始される。
以上により、パチンコ機1では、電源投入(具体的には、RAMクリア時初期化処理(ステップS1-30)の実行)に応じて、通常状態(モーニング状態)を設定することが可能となるのみならず、遊技の進行中において、特図合計変動回数(具体的には、第1特別図柄の変動表示の回数)が所定の遊タイム回数に到達することに応じて、通常状態(モーニング状態)を設定することが可能となる。よって、パチンコ機1では、遊技性を向上することが可能となる。
ここで、表示画面31aにおいて、ロング時短状態の開始に応じて、通常状態(モーニング状態)が開始されるまでに必要となる第1特別図柄の変動表示の残り回数(以下、「残り変動回数」とする)を示す示唆画像(残り変動回数を示すメータ等の画像)の表示が開始される構成としても構わない。かかる構成により、遊技者において、示唆画像の表示に基づいて、残り変動回数を認識することが可能となり、遊技性を更に向上することが可能となる。
【0093】
(制御コマンドについて)
次に、主制御基板200から演出制御基板300に対して送信される制御コマンド、及び、主制御基板200と払出制御基板400との間で送受信される制御コマンドについて説明する。
主制御基板200と演出制御基板300とは、シリアル通信用のハーネスを介して互いに接続されている。ここで、主制御基板200と演出制御基板300との間における通信は、主制御基板200から演出制御基板300への一方向のみで行われ、演出制御基板300から主制御基板200への通信は行われない。
主制御基板200から演出制御基板300に対して送信される各制御コマンドは、制御コマンドの種類を示す1バイトの上位データと、制御コマンドの内容を示す1バイトの下位データと、から構成されている。
そして、主制御基板200は、シリアル通信によって、上位データ及び下位データから構成される制御コマンドを演出制御基板300に対して送信する。演出制御基板300では、主制御基板200から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAMの所定領域に記憶する。
【0094】
パチンコ機1では、主制御基板200から演出制御基板300に対して送信される制御コマンドとして、特図図柄種別指定コマンド、特図変動モード指定コマンド、特図変動パターン指定コマンド、特図停止指定コマンド、普図図柄種別指定コマンド、普図変動パターン指定コマンド、普図停止指定コマンド、遊技状態指定コマンド、特図保留数指定コマンド、普図保留数指定コマンド、オープニング指定コマンド、ラウンド開始指定コマンド、ラウンド終了指定コマンド、エンディング指定コマンド、V入賞指定コマンド、第1先読み指定コマンド、第2先読み指定コマンド、第3先読み指定コマンド、エラー指定コマンド、デモ指定コマンド、設定値指定コマンド等が設定されている。
特図図柄種別指定コマンドは、特別図柄の停止図柄の種別(「はずれ図柄」、「大当り図柄1」~「大当り図柄4」、「小当り図柄1」~「小当り図柄2」及び「時短図柄1」~「時短図柄3」のうち、何れかの種別)を指定するコマンドである。特図図柄種別指定コマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に送信される。ここで、特図図柄種別指定コマンドは、第1特別図柄(特図1遊技情報)及び第2特別図柄(特図2遊技情報)のそれぞれに対応するものが規定されている。
【0095】
特図変動モード指定コマンドは、特別図柄の変動モードの種別(変動モード番号)を指定するコマンドである。特図変動モード指定コマンドは、変動モード番号を指定することによって、当該変動モード番号に対応付けられている変動時間を指定する。特図変動モード指定コマンドは、特別図柄の変動表示(変動演出)のうち、前半期間の変動時間(変動演出の前半期間の態様)を指定する。
本実施形態では、特別図柄の変動モードの種別として、互いに異なる変動時間が対応付けられた、m(複数)種類のものが設定されている。そして、特図変動モード指定コマンドは、m種類の変動モードの種別(変動モード番号)のうち一のもの(「変動モードm」)を指定する。
特図変動パターン指定コマンドは、特別図柄の変動パターンの種別(変動パターン番号)を指定するコマンドである。特図変動パターン指定コマンドは、変動パターン番号を指定することによって、当該変動パターン番号に対応付けられている変動時間を指定する。特図変動パターン指定コマンドは、特別図柄の変動表示(変動演出)のうち、後半期間の変動時間(変動演出の後半期間の態様)を指定する。
本実施形態では、特別図柄の変動パターンの種別として、互いに異なる変動時間が対応付けられた、n(複数)種類のものが設定されている。そして、特図変動パターン指定コマンドは、n種類の変動パターンの種別(変動パターン番号)のうち一のもの(「変動パターンn」)を指定する。
特図変動モード指定コマンド及び特図変動パターン指定コマンドは、特別図柄の変動表示の開始時に送信される。
【0096】
特図停止指定コマンドは、特別図柄の停止表示を指定するコマンドである。特図停止指定コマンドは、特別図柄の停止表示の開始時に送信される。ここで、特図停止指定コマンドは、第1特別図柄(特図1遊技情報)及び第2特別図柄(特図2遊技情報)のそれぞれに対応するものが規定されている。
普図図柄種別指定コマンドは、普通図柄の停止図柄の種別(「普図当り図柄1」又は「普図当り図柄2」)を指定するコマンドである。普図図柄種別指定コマンドは、普通図柄の変動表示の開始時に送信される。
普図変動パターン指定コマンドは、普通図柄の変動パターンの種別(変動パターン番号)を指定するコマンドである。普図変動パターン指定コマンドは、変動パターン番号を指定することによって、当該変動パターン番号に対応付けられている変動時間を指定する。
普図停止指定コマンドは、普通図柄の停止表示を指定するコマンドである。普図停止指定コマンドは、普通図柄の停止表示の開始時に送信される。
遊技状態指定コマンドは、遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定するコマンドである。ここで、「遊技状態オフセット値」とは、遊技状態を指定する情報となっている。本実施形態では、遊技状態オフセット値として、時短制御フラグの値と、前回大当り図柄フラグの値と、大当り後回転数カウンタの値と、の組み合わせのそれぞれに対応する数値が設定されている。そして、遊技状態指定コマンドは、一の遊技状態オフセット値を指定する。遊技状態指定コマンドは、電源投入時、後述する特別遊技フェーズの変更時等に送信される。
【0097】
特図保留数指定コマンドは、特別図柄の保留数を指定するコマンドである。本実施形態では、特図保留数指定コマンドは、保留数(特図1保留数又は特図2保留数)が「1」増加したこと、保留数(特図1保留数又は特図2保留数)が「1」減少したこと、保留数(特図1保留数又は特図2保留数)等を指定する。
ここで、「特図1保留数」とは、特図1表示装置における第1特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。換言すると、特図1保留数は、始動判定が保留されている特図1遊技情報の数をいう。また、「特図2保留数」とは、特図2表示装置における第2特別図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。換言すると、特図2保留数は、始動判定が保留されている特図2遊技情報の数をいう。
特図保留数指定コマンドは、電源投入時、遊技情報の記憶時、特別図柄の変動表示の開始時等に送信される。ここで、特図保留数指定コマンドは、第1特別図柄(特図1遊技情報)及び第2特別図柄(特図2遊技情報)のそれぞれに対応するものが規定されている。
普図保留数指定コマンドは、普通図柄の保留数を指定するコマンドである。本実施形態では、特図保留数指定コマンドは、普図保留数が「1」増加したこと、普図保留数が「1」減少したこと、普図保留数等を指定する。
ここで、「普図保留数」とは、普図表示装置における普通図柄の報知表示(変動表示及び停止表示)が保留されている数をいう。換言すると、普図保留数は、普図当落判定が保留されている普図遊技情報の数をいう。
普図保留数指定コマンドは、電源投入時、遊技情報の記憶時、普通図柄の変動表示の開始時等に送信される。
【0098】
オープニング指定コマンドは、オープニング期間の開始(小当り遊技状態又は大当り遊技状態の開始)を指定するコマンドである。オープニング指定コマンドは、開始する小当り遊技状態又は大当り遊技状態の種別(停止図柄の種別(具体的には、「小当り図柄1」~「小当り図柄2」及び「大当り図柄1」~「大当り図柄4」のうち、何れかの種別))を指定する。オープニング指定コマンドは、オープニング期間の開始時(小当り遊技状態又は大当り遊技状態の開始時)に送信される。
ラウンド開始指定コマンドは、ラウンド(小当り遊技又はラウンド遊技)の開始を指定するコマンドである。ラウンド開始指定コマンドは、ラウンド(小当り遊技又はラウンド遊技)の開始時に送信される。
ラウンド終了指定コマンドは、ラウンド(小当り遊技又はラウンド遊技)の終了を指定するコマンドである。ラウンド終了指定コマンドは、ラウンド(小当り遊技又はラウンド遊技)の終了時に送信される。
エンディング指定コマンドは、エンディング期間の開始を指定するコマンドである。エンディング指定コマンドは、エンディング期間の開始時に送信される。
V入賞指定コマンドは、遊技球によるV領域の通過の検出を指定するコマンドである。V入賞指定コマンドは、遊技球によるV領域の通過の検出時に送信される。
【0099】
第1先読み指定コマンドは、特別図柄の停止図柄の種別(「はずれ図柄」、「大当り図柄1」~「大当り図柄4」、「小当り図柄1」~「小当り図柄2」及び「時短図柄1」~「時短図柄3」のうち、何れかの種別)を指定するコマンドである。ここで、第1先読み指定コマンドは、第1特別図柄(特図1遊技情報)及び第2特別図柄(特図2遊技情報)のそれぞれに対応するものが規定されている。
第2先読み指定コマンドは、特別図柄の変動モードの内容を指定するコマンドである。具体的には、第2先読み指定コマンドは、変動モードの種別が不定であること(「不定値」)、又は、m種類の変動モード(変動モード番号)うち一のもの(「変動モードm」)を指定する。第2先読み指定コマンドは、遊技情報記憶時に送信される。
第3先読み指定コマンドは、特別図柄の変動パターンの内容を指定するコマンドである。具体的には、第3先読み指定コマンドは、変動パターンの種別が不定であること(「不定値」)、又は、n種類の変動パターン(変動パターン番号)うち一のもの(「変動パターンn」)を指定する。第3先読み指定コマンドは、遊技情報記憶時に送信される。
【0100】
エラー指定コマンドは、各種エラーの発生を指定するコマンドである。本実施形態では、エラー指定コマンドは、振動エラーの発生、磁気エラーの発生、電波エラーの発生、又は、右打ちエラーの発生を指定する。エラー指定コマンドは、各種エラーの発生の検出時に送信される。
デモ指定コマンドは、客待ち状態の開始を指定するコマンドである。デモ指定コマンドは、客待ち状態の開始時に送信される。
設定値指定コマンドは、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を指定するコマンドである。設定値指定コマンドは、RAMクリア時、電源投入後の電源復帰時、設定変更状態の終了時、設定確認状態の終了時等に送信される。
【0101】
主制御基板200と払出制御基板400とは、シリアル通信用のハーネスを介して互いに接続されている。ここで、主制御基板200と払出制御基板400との間における通信は、双方向に行われる。主制御基板200と払出制御基板400との間において送受信される各制御コマンドは、1バイトのデータから構成されている。
そして、主制御基板200は、シリアル通信によって、制御コマンドを払出制御基板400に対して送信する。払出制御基板400では、主制御基板200から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAMの所定領域に記憶する。また、払出制御基板400は、シリアル通信によって、制御コマンドを主制御基板200に対して送信する。主制御基板200では、払出制御基板400から制御コマンドを受信すると、シリアル通信受信割込みが発生し、この割込み処理によって、制御コマンドのデータをRAM230の所定領域に記憶する。
【0102】
パチンコ機1では、主制御基板200から払出制御基板400に対して送信される制御コマンドとして、賞球数指定コマンド等が設定されている。
賞球数指定コマンドは、払い出しを行う賞球数を指定するコマンドである。本実施形態では、賞球数指定コマンドは、n個(n=1~15)の賞球の払い出しを指定する。賞球数指定コマンドは、払出制御基板400による賞球の払い出し動作の実行時に送信される。
また、パチンコ機1では、払出制御基板400から主制御基板200に対して送信される制御コマンドとして、払出中エラーの発生・解除、満タンエラーの発生・解除、球詰まりエラーの発生・解除等のそれぞれを指定する制御コマンドが設定されている。各制御コマンドは、各種エラーの発生・解除の検出時に送信される。
【0103】
(主制御基板200で実行される処理)
次に、主制御基板200で実行される処理を説明する。
まず、主制御基板200に構成されているハードウェアの機能について説明する。
パチンコ機1に電源が投入されると、乱数発生回路203は、ハード乱数更新処理を開始する。
ハード乱数更新処理では、クロック発生回路202から1クロックが入力されるごと(本実施形態では、0.083[μs]ごと)に、第1ループカウンタ~第3ループカウンタの値が、所定の範囲内(本実施形態では、0~65535の範囲内)において「1」ずつ更新される。
また、ハード乱数更新処理では、クロック発生回路202から32クロックが入力されるごと(本実施形態では、2.666[μs]ごと)に、第4ループカウンタの値が、所定の範囲内(本実施形態では、0~10006の範囲内)において「1」ずつ更新される。
そして、ハード乱数更新処理によって、普通図柄抽選の当り乱数、第1特別図柄抽選の大当り乱数、第2特別図柄抽選の大当り乱数、及び、リーチグループ乱数が、それぞれ、更新される。なお、ハード乱数更新処理は、乱数発生回路203(ハードウェア)の機能として実行され、後述するCPU210がソフトウェアに基づいて実行する処理とは独立して実行される。
【0104】
また、パチンコ機1に電源が投入されると、コマンド出力ポート1,2の送信用シフトレジスタは、FIFOバッファに記憶されている制御コマンドを演出制御基板300又は払出制御基板400に対して送信する制御コマンド送信処理を開始する。なお、制御コマンド送信処理は、コマンド出力ポート1,2(ハードウェア)の機能として実行され、後述するCPU210がソフトウェアに基づいて実行する処理とは独立して実行される。
【0105】
次に、主制御基板200のCPU210がROM220に記憶されているプログラム(ソフトウェア)に基づいて実行する遊技制御処理について説明する。
(CPU初期化処理)
まず、CPU210が実行するCPU初期化処理を説明する。
図8は、CPU初期化処理を示すフローチャートである。
パチンコ機1に電源が投入されると、CPU210は、図8に示すCPU初期化処理を開始する。CPU初期化処理は、遊技の進行を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、CPU初期化処理は、ROM220の使用領域m1(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。
【0106】
CPU初期化処理が開始されると、まず、ステップS1-1に移行する。
ステップS1-1では、初期設定処理を実行し、ステップS1-2に移行する。初期設定処理では、ROM220から起動プログラムを読み込むとともに、レジスタの設定等、各種処理を実行するために必要な設定を行う。
また、初期設定処理では、RAMクリアスイッチ207からのRAMクリア信号と、設定キースイッチ208からの検出信号と、内枠開放センサ108からの検出信号と、の読み込みを行う。
【0107】
具体的に、RAMクリアスイッチ207に対応する受信記憶領域に設定されている値の読み込みを、2[回]実行し、2[回]の読み込み結果に基づいて、RAMクリアスイッチ207について、オン状態が発生しているか否かを判定する。そして、判定結果を、RAMクリアスイッチ207のスイッチ情報として保存する。この際、オン状態が発生していると判定された場合、スイッチ情報として、オン状態が発生していることを示す値(本実施形態では、「1」)が保存され、オン状態が発生していないと判定された場合、スイッチ情報として、オン状態が発生していないことを示す値(本実施形態では、「0」)が保存される。
【0108】
また、設定キースイッチ208に対応する受信記憶領域に設定されている値の読み込みを、2[回]実行し、2[回]の読み込み結果に基づいて、設定キースイッチ208について、オン状態が発生しているか否かを判定する。そして、判定結果を、設定キースイッチ208のスイッチ情報として保存する。この際、オン状態が発生していると判定された場合、スイッチ情報として、オン状態が発生していることを示す値(本実施形態では、「1」)が保存され、オン状態が発生していないと判定された場合、スイッチ情報として、オン状態が発生していないことを示す値(本実施形態では、「0」)が保存される。
【0109】
さらに、内枠開放センサ108に対応する受信記憶領域に設定されている値の読み込みを、2[回]実行し、2[回]の読み込み結果に基づいて、内枠開放センサ108について、オン状態が発生しているか否かを判定する。そして、オン状態が発生していないと判定された場合、設定キースイッチ208のスイッチ情報を、オン状態が発生していないことを示す値(本実施形態では、「0」)に書き換える。一方、オン状態が発生していると判定された場合、設定キースイッチ208のスイッチ情報の書き換えを行わない。
【0110】
ステップS1-2では、ウェイト処理時間設定処理を実行し、ステップS1-3に移行する。ウェイト処理時間設定処理では、所定のウェイト処理時間(本実施形態では、3.1[s])を、タイマカウンタに設定する。これによって、タイマカウンタによる設定したウェイト処理時間の計測が開始される。
ステップS1-3では、ステップS1-2で設定したウェイト処理時間が経過したか否かを判定し、ウェイト処理時間が経過したと判定した場合(Yes)には、ステップS1-4に移行し、ウェイト処理時間が経過していないと判定した場合(No)には、ステップS1-3の処理を繰り返す。
ステップS1-4では、RAMアクセス許可処理を実行して、ステップS1-5に移行する。RAMアクセス許可処理では、RAM230のワーク領域へのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
具体的に、RAMアクセス許可処理では、RAM230のRAMアクセスプロテクト領域において、RAMプロテクト値として、アクセス許可に対応する値を記憶する。これにより、CPU210によるRAM230へのアクセスが許可された状態となる。
【0111】
ステップS1-5では、遊技機状態フラグ取得処理を実行し、ステップS1-6に移行する。遊技機状態フラグ取得処理では、遊技機状態フラグを取得する。
具体的に、遊技機状態フラグ取得処理では、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている値(遊技機状態フラグ)を、Dレジスタに保存(ロード)する。
ステップS1-6では、バックアップ有効フラグが正常であるか否かを判定し、バックアップ有効フラグが正常であると判定した場合(Yes)には、ステップS1-7に移行し、バックアップ有効フラグが正常でないと判定した場合(No)には、ステップS1-18に移行する。
ここで、RAM230のバックアップ有効フラグ領域に記憶されている値(バックアップ有効フラグ)が所定の有効値である場合、バックアップ有効フラグが正常であると判定し、バックアップ有効フラグ領域に記憶されている値が所定の有効値でない場合、バックアップ有効フラグが正常でないと判定する。
【0112】
ステップS1-7では、チェックサム算出処理を実行し、ステップS1-8に移行する。チェックサム算出処理では、バックアップ情報に基づいて、チェックサムを算出する。
具体的に、チェックサム算出処理では、まず、バックアップ情報のうち、RAM230の使用領域M1(F000H~F1FFH)に記憶されている情報に基づいて、チェックサムを算出する。
次に、バックアップ情報のうち、RAM230の使用外領域M2(F300H~F3FFH)に記憶されている情報に基づいて、チェックサムを算出する。
ステップS1-8では、ステップS1-7で算出したチェックサムが正常であるか否かを判定し、チェックサムが正常であると判定した場合(Yes)には、ステップS1-9に移行し、チェックサムが正常でないと判定した場合(No)には、ステップS1-18に移行する。
ここで、「ステップS1-7で算出した使用領域M1のチェックサムの値が、RAM230のチェックサム領域に保存されている使用領域M1のチェックサムの値と一致していること」及び「ステップS1-7で算出した使用外領域M2のチェックサムの値が、チェックサム領域に保存されている使用外領域M2のチェックサムの値と一致していること」の両方の条件を満たす場合には、チェックサムが正常であると判定する。
一方、「ステップS1-7で算出した使用領域M1のチェックサムの値が、RAM230のチェックサム領域に保存されている使用領域M1のチェックサムの値と一致していること」及び「ステップS1-7で算出した使用外領域M2のチェックサムの値が、チェックサム領域に保存されている使用外領域M2のチェックサムの値と一致していること」のうち、少なくとも一方の条件を満していない場合には、チェックサムが正常でないと判定する。
【0113】
ステップS1-9では、電源投入時クリア対象領域設定処理を実行し、ステップS1-10に移行する。電源投入時クリア対象領域設定処理では、RAM230の使用領域M1をクリア(初期化)する範囲として、設定値領域及び遊技機状態フラグ領域を除いた他の領域(具体的には、チェックサム領域、バックアップ有効フラグ領域、エラー関連領域、通常遊技関連領域1、通常遊技関連領域2、及び、スタック領域)を設定する。
ステップS1-10では、RAMクリアスイッチ207について、オン状態が発生しているか否かを判定し、オン状態が発生していないと判定した場合(No)には、ステップS1-11に移行し、オン状態が発生していると判定した場合(Yes)には、ステップS1-21に移行する。
ここで、ステップS1-1で保存したRAMクリアスイッチ207のスイッチ情報に基づいて、RAMクリアスイッチ207について、オン状態が発生しているか否かを判定する。この際、スイッチ情報として、オン状態が発生していることを示す値が保存されている場合、オン状態が発生していると判定し、オン状態が発生していないことを示す値が保存されている場合、オン状態が発生していないと判定する。
【0114】
ステップS1-11では、遊技可能状態が生起(設定)されているか否かを判定し、遊技可能状態が生起されていると判定した場合(Yes)には、ステップS1-12に移行し、遊技可能状態が生起されていないと判定した場合(No)には、ステップS1-14に移行する。
ここで、Dレジスタに保存されている遊技機状態フラグに基づいて、遊技可能状態が生起されているか否かを判定する。この際、Dレジスタに保存されている遊技機状態フラグが、遊技可能状態に対応する値である場合、遊技可能状態が生起されていると判定し、遊技可能状態に対応する値でない場合、遊技可能状態が生起されていないと判定する。
【0115】
ステップS1-12では、設定確認条件が成立しているか否かを判定し、設定確認条件が成立していると判定した場合(Yes)には、ステップS1-13に移行し、設定確認条件が成立していないと判定した場合(No)には、ステップS1-14に移行する。
「設定確認条件」は、遊技可能状態が生起されており、かつ、RAMクリアスイッチ207についてオン状態が発生しておらず、かつ、設定キースイッチ208についてオン状態が発生しており、かつ、内枠開放センサ108についてオン状態が発生している場合に成立する。
ここで、ステップS1-1では、内枠開放センサ108について、オン状態が発生していない場合、設定キースイッチ208のスイッチ情報が、オン状態が発生していないことを示す値に書き換えられる。これによって、設定キースイッチ208及び内枠開放センサ108の両方について、オン状態が発生している場合、設定キースイッチ208のスイッチ情報として、オン状態が発生していることを示す値が保存される。一方、設定キースイッチ208及び内枠開放センサ108のうち、少なくとも一方について、オン状態が発生していない場合、設定キースイッチ208のスイッチ情報として、オン状態が発生していないことを示す値が保存される。
したがって、ステップ1-12では、ステップS1-1で保存した設定キースイッチ208のスイッチ情報に基づいて、設定確認条件が成立しているか否かを判定する。この際、スイッチ情報として、オン状態が発生していることを示す値が保存されている場合、設定確認条件が成立していると判定し、オン状態が発生していないことを示す値が保存されている場合、設定確認条件が成立していないと判定する。
【0116】
ステップS1-13では、設定確認状態設定処理を実行し、ステップS1-14に移行する。設定確認状態設定処理では、Dレジスタにおいて、遊技機状態フラグとして、設定値確認状態に対応する値を設定する。
ステップS1-14では、電源復帰時クリア対象領域設定処理を実行し、ステップS1-15に移行する。電源復帰時クリア対象領域設定処理では、RAM230の使用領域M1をクリア(初期化)する範囲として、設定値領域、遊技機状態フラグ領域、通常遊技関連領域2、及び、スタック領域を除いた他の領域(具体的には、チェックサム領域、バックアップ有効フラグ領域、エラー関連領域、及び、通常遊技関連領域1)を設定する。
【0117】
ステップS1-15では、電源復帰時初期化処理を実行し、ステップS1-16に移行する。電源復帰時初期化処理では、RAM230の使用領域M1のうち、ステップS1-14で設定した範囲をクリア(初期化)する。
ステップS1-16では、電源復帰時サブコマンド送信処理を実行し、ステップS1-17に移行する。電源復帰時サブコマンド送信処理では、電源遮断から復帰したことを指定するサブコマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ステップS1-17では、電源復帰時払出コマンド送信処理を実行し、ステップS1-32に移行する。電源復帰時払出コマンド送信処理では、電源遮断から復帰したことを指定する払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。
【0118】
ステップS1-18では、バックアップ異常状態設定処理を実行し、ステップS1-19に移行する。バックアップ異常状態設定処理では、Dレジスタにおいて、遊技機状態フラグとして、バックアップ異常状態に対応する値を設定する。
ステップS1-19では、使用外領域リードライトチェック処理を実行し、ステップS1-20に移行する。使用外領域リードライトチェック処理では、RAM230の使用外領域M2について、クリア(初期化)するとともに、リードライトチェックを行う。
ステップS1-20では、異常時クリア対象領域設定処理を実行し、ステップS1-21に移行する。異常時クリア対象領域設定処理では、RAM230の使用領域M1をクリア(初期化)する範囲として、全ての領域(具体的には、設定値領域、遊技機状態フラグ領域、チェックサム領域、バックアップ有効フラグ領域、エラー関連領域、通常遊技関連領域1、通常遊技関連領域2、及び、スタック領域)を設定する。
【0119】
ステップS1-21では、使用領域リードライトチェック処理を実行し、ステップS1-22に移行する。使用領域リードライトチェック処理では、RAM230の使用領域M1のうち、ステップS1-20で設定した範囲について、クリア(初期化)するとともに、リードライトチェックを行う。
具体的に、使用領域リードライトチェック処理では、RAM230の使用領域M1のうち、全ての領域(具体的には、設定値領域、遊技機状態フラグ領域、チェックサム領域、バックアップ有効フラグ領域、エラー関連領域、通常遊技関連領域1、通常遊技関連領域2、及び、スタック領域)をクリア(初期化)する。
これによって、特図1表示図柄カウンタ、特図2表示図柄カウンタ、及び、普図表示図柄カウンタについて、各カウンタの値として、所定の初期値が設定される。
【0120】
ステップS1-22では、ステップS1-19,S1-21で行ったリードライトチェックの結果が正常であるか否かを判定し、リードライトチェックの結果が正常でないと判定した場合(No)には、ステップS1-23に移行し、リードライトチェックの結果が正常であると判定した場合(Yes)には、ステップS1-24に移行する。
ステップS1-23では、RAM異常状態設定処理を実行し、ステップS1-28に移行する。RAM異常状態設定処理では、Dレジスタにおいて、遊技機状態フラグとして、RAM異常状態に対応する値を設定する。
ステップS1-24では、設定確認状態が生起(設定)されているか否かを判定し、設定確認状態が生起されていると判定した場合(Yes)には、ステップS1-25に移行し、設定確認状態が生起されていないと判定した場合(No)には、ステップS1-26に移行する。
ここで、Dレジスタに保存されている遊技機状態フラグに基づいて、設定確認状態が生起されているか否かを判定する。この際、Dレジスタに保存されている遊技機状態フラグが、設定確認状態に対応する値である場合、設定確認状態が生起されていると判定し、設定確認状態に対応する値でない場合、設定確認状態が生起されていないと判定する。
ステップS1-25では、遊技可能状態設定処理を実行し、ステップS1-26に移行する。遊技可能状態設定処理では、Dレジスタにおいて、遊技機状態フラグとして、遊技可能状態に対応する値を設定する。
【0121】
ステップS1-26では、設定変更条件が成立しているか否かを判定し、設定変更条件が成立していると判定した場合(Yes)には、ステップS1-27に移行し、設定変更条件が成立していないと判定した場合(No)には、ステップS1-28に移行する。
「設定変更条件」は、RAMクリアスイッチ207についてオン状態が発生しており、かつ、設定キースイッチ208についてオン状態が発生しており、かつ、内枠開放センサ108についてオン状態が発生している場合に成立する。
ここで、上記のように、設定キースイッチ208及び内枠開放センサ108の両方について、オン状態が発生している場合、設定キースイッチ208のスイッチ情報として、オン状態が発生していることを示す値が保存される。一方、設定キースイッチ208及び内枠開放センサ108のうち、少なくとも一方について、オン状態が発生していない場合、設定キースイッチ208のスイッチ情報として、オン状態が発生していないことを示す値が保存される。
したがって、ステップ1-26では、ステップS1-1で保存した、RAMクリアスイッチ207のスイッチ情報、及び、設定キースイッチ208のスイッチ情報に基づいて、設定変更条件が成立しているか否かを判定する。
この際、RAMクリアスイッチ207のスイッチ情報、及び、設定キースイッチ208のスイッチ情報の両方について、オン状態が発生していることを示す値が保存されている場合、設定変更条件が成立していると判定する。一方、RAMクリアスイッチ207のスイッチ情報、及び、設定キースイッチ208のスイッチ情報のうち、少なくとも一方について、オン状態が発生していないことを示す値が保存されている場合、設定変更条件が成立していないと判定する。
【0122】
ステップS1-27では、設定変更状態設定処理を実行し、ステップS1-28に移行する。設定変更状態設定処理では、Dレジスタにおいて、遊技機状態フラグとして、設定変更状態に対応する値を設定する。
ステップS1-28では、遊技機状態フラグ保存処理を実行し、ステップS1-29に移行する。遊技機状態フラグ保存処理では、Dレジスタに設定されている遊技機状態フラグを、RAM230の遊技機状態フラグ領域に保存(セーブ)する。
ステップS1-29では、RAMクリア時サブコマンド送信処理を実行し、ステップS1-30に移行する。RAMクリア時サブコマンド送信処理では、RAMクリアを実行されたことを指定するサブコマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0123】
ステップS1-30では、RAMクリア時初期化処理を実行し、ステップS1-31に移行する。RAMクリア時初期化処理では、RAM230の初期設定を行う。RAMクリア時初期化処理では、RAM230の使用領域M1のうち、ステップS1-9で設定した範囲をクリア(初期化)する。
具体的に、RAMクリア時初期化処理では、RAM230の使用領域M1のうち、設定値領域及び遊技機状態フラグ領域を除いた他の領域(具体的には、チェックサム領域、バックアップ有効フラグ領域、エラー関連領域、通常遊技関連領域1、通常遊技関連領域2、及び、スタック領域)をクリア(初期化)する。
これによって、特図1表示図柄カウンタ、特図2表示図柄カウンタ、及び、普図表示図柄カウンタについて、各カウンタの値として、所定の初期値が設定される。
特に、遊タイムカウンタの値として、所定の初期値(本実施形態では、「600」)を設定する。また、左打ち期間(左打ち状態)を設定する。さらに、RAM230の時短制御フラグ領域において、通常状態(モーニング状態)に対応する値(本実施形態では、「0」)を設定するとともに、各時短カウンタ(第1時短カウンタ・第2時短カウンタ)の値として、「0」を設定する。
ステップS1-31では、RAMクリア時払出コマンド送信処理を実行し、ステップS1-32に移行する。RAMクリア時払出コマンド送信処理では、RAMクリアを実行されたことを指定する払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。
【0124】
ステップS1-32では、サブコマンド設定処理を実行し、ステップS1-33に移行する。サブコマンド設定処理では、現在の遊技機状態を指定する電源投入時遊技機状態指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
具体的に、サブコマンド設定処理では、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている遊技機状態フラグ(遊技機状態)を指定する電源投入時遊技機状態指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ステップS1-33では、サブコマンド群設定処理を実行し、ステップS1-34に移行する。サブコマンド群設定処理では、サブコマンド群を、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ここで、サブコマンド群には、電源復帰時フェーズを指定するサブコマンド、遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定するサブコマンド、発射位置を指定するサブコマンド、第1特別図柄の停止図柄を指定するサブコマンド、第2特別図柄の停止図柄を指定するサブコマンド、特図1保留数を指定するサブコマンド、特図2保留数を指定するサブコマンド、時短カウンタの値を指定するサブコマンド、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を指定するサブコマンド等が含まれる。
【0125】
ステップS1-34では、初期表示時間設定処理を実行し、ステップS1-35に移行する。初期表示時間設定処理では、初期表示用タイマに、性能表示装置206の初期表示時間を設定する。
ステップS1-35では、割込み設定処理を実行し、メインループ処理(ステップS2-1)に移行する。割込み設定処理では、周辺デバイスであるCTC(カウンタ/タイマ回路)の初期設定を行う。
具体的に、割込み設定処理では、割込みベクタレジスタを設定し、また、CTCに割込みカウント値(本実施形態では、4.0[ms])を設定する。
【0126】
(メインループ処理)
次に、CPU210が実行するメインループ処理を説明する。
図9は、メインループ処理を示すフローチャートである。
CPU210は、図8に示すCPU初期化処理(ステップS1-35)が終了すると、図9に示すメインループ処理を開始する。メインループ処理は、遊技の進行を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、メインループ処理は、ROM220の使用領域m1(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。
メインループ処理が開始されると、まず、ステップS2-1に移行する。
ステップS2-1では、割込み禁止処理を実行して、ステップS2-2に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、後述する電源遮断時退避処理、タイマ割込み処理等の実行が禁止される。
ステップS2-2では、初期値乱数更新処理を実行し、ステップS2-3に移行する。初期値乱数更新処理では、初期値乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
ここで、「初期値乱数」とは、プログラム上で発生する乱数であるソフト乱数(当り図柄乱数、リーチモード乱数、変動パターン乱数等)の初期値及び終了値を決定するための乱数である。
すなわち、ソフト乱数を発生させるループカウンタの値は、予め設定された初期値から終了値までの範囲内において更新される。そして、ソフト乱数を発生させるループカウンタの初期値及び終了値は、ループカウンタの値が終了値に達するごとに変更される。この際、ループカウンタの初期値及び終了値は、初期値乱数に基づいて決定される。
【0127】
ステップS2-3では、主コマンド解析処理を実行し、ステップS2-4に移行する。主コマンド解析処理では、払出制御基板400から受信した主コマンド(払出制御基板400から主制御基板200に対して送信される制御コマンド)を解析し、解析結果に応じた処理を実行する。
ステップS2-4では、サブコマンド送信処理を実行し、ステップS2-5に移行する。サブコマンド送信処理では、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶されているサブコマンドを、出力ポート205(コマンド出力ポート1)の送信用データレジスタに対して出力する。
これによって、送信用データレジスタに入力されたサブコマンドは、FIFOバッファに記憶(格納)される。そして、FIFOバッファに記憶されたサブコマンドは、送信用シフトレジスタによって、所定の順番で、演出制御基板300に対して送信される。
ステップS2-5では、割込み許可処理を実行し、ステップS2-6に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、ステップS2-5の割込み許可処理が実行されてからステップS2-1の割込み禁止処理が実行されるまでの期間中が、電源遮断時退避処理、タイマ割込み処理等の実行が許可された割込み許可期間となる。
ステップS2-6では、その他乱数更新処理を実行し、ステップS2-1に移行する。その他乱数更新処理では、ソフト乱数のうち当り図柄乱数を除いたもの(具体的には、リーチモード乱数、変動パターン乱数等)の更新を行う。
【0128】
(電源遮断時退避処理)
次に、CPU210が実行する電源遮断時退避処理を説明する。
図10は、電源遮断時退避処理を示すフローチャートである。
主制御基板200は、電源遮断検出回路(図示せず)を含んで構成されている。電源遮断検出回路は、電源基板600から供給される電源電圧を監視して、電源電圧の値が所定の基準値を下回った場合に、電源遮断予告信号を入力ポート204に対して出力する。
CPU210は、電源遮断予告信号を受信すると、メインループ処理の割込み許可期間中において、図10に示す電源遮断時退避処理を開始する。電源遮断時退避処理は、遊技の進行を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、電源遮断時退避処理は、ROM220の使用領域m1(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。
電源遮断時退避処理が開始されると、まず、ステップS3-1に移行する。
ステップS3-1では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS3-2に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していたレジスタの値をRAM230の退避領域に退避させる。
ステップS3-2では、電源遮断予告信号読込処理を実行し、ステップS3-3に移行する。電源遮断予告信号読込処理では、電源遮断検出回路からの電源遮断予告信号の読み込みを行う。
具体的には、電源遮断予告信号読込処理では、入力ポート204の電源遮断予告信号に対応する受信記憶領域に設定されている値(「1」又は「0」)を読み込む。
ステップS3-3では、ステップS3-2で読み込んだ値(電源遮断予告信号に対応する受信記憶領域に設定されている値)に基づいて、電源遮断検出回路から電源遮断予告信号が入力されているか否かを判定し、電源遮断予告信号が入力されていると判定した場合(Yes)には、ステップS3-4に移行し、電源遮断予告信号が入力されていないと判定した場合(No)には、ステップS3-13に移行する。
【0129】
ステップS3-4では、出力ポート停止処理を実行し、ステップS3-5に移行する。出力ポート停止処理では、出力ポート205(出力ポート0~出力ポート4)による制御信号及び制御コマンドの出力を停止する。
具体的に、出力ポート停止処理では、出力ポート205(出力ポート0~出力ポート4)のポートレジスタに含まれる全てのビットの値を初期化する。これによって、出力ポート205(出力ポート0~出力ポート4)による制御信号及び制御コマンドの出力が停止される。
ステップS3-5では、バックアップ有効フラグ設定処理を実行し、ステップS3-6に移行する。バックアップ有効フラグ設定処理では、RAM230のバックアップ有効フラグ領域に、所定の有効値を保存(セーブ)する。
【0130】
ステップS3-6では、チェックサム保存処理を実行し、ステップS3-7に移行する。チェックサム保存処理では、チェックサムを算出・保存する。
具体的に、チェックサム保存処理では、まず、RAM230の使用領域M1(F000H~F1FFH)に記憶されている情報に基づいて、チェックサムを算出する。そして、算出したチェックサムの値を、RAM230のチェックサム領域に保存する。
次に、RAM230の使用外領域M2(F300H~F3FFH)に記憶されている情報に基づいて、チェックサムを算出する。そして、算出したチェックサムの値を、チェックサム領域に保存する。
ステップS3-7では、RAMアクセス禁止処理を実行し、ステップS3-8に移行する。RAMアクセス禁止処理では、RAM230へのアクセスを禁止するための処理を実行する。
具体的に、RAMアクセス禁止処理では、RAM230のRAMアクセスプロテクト領域において、RAMプロテクト値として、アクセス禁止に対応する値を記憶する。これにより、CPU210によるRAM230に対するアクセスが禁止された状態となる。
【0131】
ステップS3-8では、ループカウンタ設定処理を実行し、ステップS3-9に移行する。ループカウンタ設定処理では、復帰判定用ループカウンタの値として、所定の電源遮断予告信号読込回数を設定する。
ステップS3-9では、電源遮断予告信号読込処理を実行し、ステップS3-10に移行する。電源遮断予告信号読込処理では、電源遮断検出回路からの電源遮断予告信号の読み込みを行う。
具体的に、電源遮断予告信号読込処理では、入力ポート204の電源遮断予告信号に対応する受信記憶領域に設定されている値(「1」又は「0」)を読み込む。
ステップS3-10では、ステップS3-9で読み込んだ値(電源遮断予告信号に対応する受信記憶領域に設定されている値)に基づいて、電源遮断検出回路から電源遮断予告信号が入力されているか否かを判定し、電源遮断予告信号が入力されていないと判定した場合(No)には、ステップS3-11に移行し、電源遮断予告信号が入力されていると判定した場合(Yes)には、ステップS3-8に移行する。
【0132】
ステップS3-11では、ループカウンタ更新処理を実行し、ステップS3-12に移行する。ループカウンタ更新処理では、復帰判定用ループカウンタに設定されている値から、「1」を減算する。
ステップS3-12では、復帰判定用ループカウンタの値が「0」であるか否かを判定し、復帰判定用ループカウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、CPU初期化処理(ステップS1-1)に移行し、復帰判定用ループカウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS3-9に移行する。
ステップS3-13では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS3-1で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0133】
(タイマ割り込み処理)
次に、CPU210が実行するタイマ割込み処理を説明する。
図11は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。
クロック発生回路202は、所定割込み周期(本実施形態では、4.0[ms])ごとに、割込み要求信号を発生させる。
CPU210は、割込み要求信号の発生に応じて、メインループ処理の割込み許可期間中において、図11に示すタイマ割込み処理を開始する。メインループ処理は、遊技の進行を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、メインループ処理は、ROM220の使用領域m1(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、ステップS4-1に移行する。
ステップS4-1では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS4-2に移行する。レジスタ退避処理では、メインループ処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値をRAM230の退避領域に退避させる。
ステップS4-2では、割込み許可処理を実行し、ステップS4-3に移行する。割込み許可処理では、割込みを許可する。
【0134】
ステップS4-3では、ダイナミックポート出力処理を実行し、ステップS4-4に移行する。ダイナミックポート出力処理については、後述する。
ステップS4-4では、ポート入力処理を実行し、ステップS4-5に移行する。ポート入力処理では、各スイッチ・センサの状態を取得する。
RAM230には、入力ポート204(入力ポート0~入力ポート3)に接続されている各スイッチ・センサに対応するオン状態記憶領域が設けられている。
ポート入力処理では、入力ポート204(入力ポート0~入力ポート3)に接続されている各スイッチ・センサについて、オン状態が発生しているか否かを判定する。ここで、「オン状態」とは、検出信号が入力されていない状態(ローレベル)から、検出信号が入力されている状態(ハイレベル)に変化した状態をいう。この際、各スイッチ・センサに対応する受信記憶領域に設定されている情報に基づいて、当該スイッチ・センサのオン状態が発生しているか否かを判定する。
そして、各スイッチ・センサについて、オン状態が発生していると判定した場合には、当該スイッチ・センサに対応するオン状態記憶領域に「1」が設定される。一方、各スイッチ・センサについて、オン状態が発生していないと判定した場合には、当該スイッチ・センサに対応するオン状態記憶領域に「0」が設定される。
以下の説明では、各スイッチ・センサに対応するオン状態記憶領域に記憶されている値を、当該スイッチ・センサの「スイッチビットデータ」とする。
【0135】
ステップS4-5では、遊技機状態フラグ取得処理を実行し、ステップS4-6に移行する。遊技機状態フラグ取得処理では、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている遊技機状態フラグを取得する。
ステップS4-6では、遊技可能状態が生起(設定)されているか否かを判定し、遊技可能状態が生起されていないと判定した場合(No)には、ステップS4-7に移行し、遊技可能状態が生起されていると判定した場合(Yes)には、ステップS4-9に移行する。
ここで、ステップS4-5で取得した遊技機状態フラグに基づいて、遊技可能状態が生起されているか否かを判定する。この際、取得した遊技機状態フラグが、遊技可能状態に対応する値である場合、遊技可能状態が生起されていると判定し、遊技可能状態に対応する値でない場合、遊技可能状態が生起されていないと判定する。
【0136】
ステップS4-7では、異常状態が生起(設定)されているか否かを判定し、異常状態が生起されていないと判定した場合(No)には、ステップS4-8に移行し、異常状態が生起されていると判定した場合(Yes)には、ステップS4-19に移行する。
ここで、ステップS4-5で取得した遊技機状態フラグに基づいて、異常状態が生起されているか否かを判定する。この際、取得した遊技機状態フラグが、設定異常状態、RAM異常状態、及び、バックアップ異常状態のうち、いずれかに対応する値である場合、異常状態が生起されていると判定する。取得した遊技機状態フラグが、設定異常状態、RAM異常状態、及び、バックアップ異常状態のうち、いずれかに対応する値でない場合、異常状態が生起されていないと判定する。
【0137】
ステップS4-8では、設定関連処理を実行し、ステップS4-19に移行する。設定関連処理については、後述する。
ステップS4-9では、タイマ更新処理を実行し、ステップS4-10に移行する。タイマ更新処理では、各種タイマを更新する。
具体的に、タイマ更新処理では、各種タイマカウンタ(特別遊技タイマ、普通遊技タイマ、セキュリティタイマ等)の値を更新する。
ステップS4-10では、初期値乱数更新処理を実行し、ステップS4-11に移行する。ステップS4-10の初期値乱数更新処理は、ステップS2-2の初期値乱数更新処理と同一の処理となっている。
具体的に、初期値乱数更新処理では、初期値乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
ステップS4-11では、当り図柄乱数更新処理を実行し、ステップS4-12に移行する。当り図柄乱数更新処理では、ソフト乱数のうち、当り図柄乱数を発生させるためのループカウンタの値を更新する。
ステップS4-12では、スイッチ管理処理を実行し、ステップS4-13に移行する。スイッチ管理処理では、各スイッチ101,102,104,110の状態(オン状態の検出の有無)に応じた処理(各種乱数の取得等)を実行する。スイッチ管理処理については、後述する。
【0138】
ステップS4-13では、特別遊技管理処理を実行し、ステップS4-14に移行する。特別遊技管理処理では、特図表示装置(特図1表示装置及び特図2表示装置)の動作及び特別電動役物55aの動作を管理する。特別遊技管理処理については、後述する。
ステップS4-14では、普通遊技管理処理を実行し、ステップS4-15に移行する。普通遊技管理処理では、普図表示装置の動作及び普通電動役物52aの動作を管理する。普通遊技管理処理については、後述する。
ステップS4-15では、状態管理処理を実行し、ステップS4-16に移行する。状態管理処理では、各種エラー(異常状態)を判定し、判定結果に応じた設定を行う。
【0139】
ステップS4-16では、入賞口スイッチ処理を実行し、ステップS4-17に移行する。入賞口スイッチ処理では、各スイッチ101,102,103,105,106の状態(オン状態の検出の有無)に応じた処理(各種カウンタの更新等)を実行する。
本実施形態では、賞球制御カウンタとして、大入賞口55に入球した球技球の数が格納される賞球制御カウンタ1と、左他入賞口57a~57cに入球した球技球の数が格納される賞球制御カウンタ2と、右他入賞口56に入球した球技球の数が格納される賞球制御カウンタ3と、第1始動口51に入球した球技球の数が格納される賞球制御カウンタ4と、第2始動口52に入球した球技球の数が格納される賞球制御カウンタ5と、が設定されている。
入賞口スイッチ処理では、各スイッチ101,102,103,105,106について、オン状態を検出したか否かを判定し、オン状態を検出したと判定した場合、当該スイッチに対応する賞球制御カウンタ1~5の値に「1」を加算する。
【0140】
ステップS4-17では、払出制御管理処理を実行し、ステップS4-18に移行する。払出制御管理処理では、ステップS4-16で設定された賞球制御カウンタの値に基づいて、払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを送信する。
具体的に、払出制御管理処理では、まず、賞球制御カウンタ1の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ1の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、15[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御基板400に対して送信される。その後、払出制御基板400は、遊技球払出装置440による当該賞球の払い出しが完了すると、当該払い出しの完了を指定する主コマンドを、主制御基板200に対して送信する。そして、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ1の値から「1」が減算される。
【0141】
次に、賞球制御カウンタ2の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ2の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、4[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御基板400に対して送信される。その後、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ2の値から「1」が減算される。
【0142】
次に、賞球制御カウンタ3の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ3の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、4[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御基板400に対して送信される。その後、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ3の値から「1」が減算される。
次に、賞球制御カウンタ4の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ4の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、4[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御基板400に対して送信される。その後、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ4の値から「1」が減算される。
【0143】
次に、賞球制御カウンタ5の値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、賞球制御カウンタ5の値が「1」以上であると判定した場合には、所定数(本実施形態では、1[球])の賞球の払い出しを指定する払出コマンドを生成し、生成した払出コマンドを、RAM230の払出コマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、所定数の賞球の払い出しを指定する払出コマンドが、払出制御基板400に対して送信される。その後、当該払い出しの完了を指定する主コマンドの受信に応じて、賞球制御カウンタ5の値から「1」が減算される。
【0144】
ステップS4-18では、発射位置指定管理処理を実行し、ステップS4-19に移行する。発射位置指定管理処理では、発射位置の指定に関する処理を実行する。
具体的に、発射位置指定管理処理では、左側経路への遊技球の打ち出しを指定する状態から右側経路への遊技球の打ち出しを指定する状態への変更時(小当り遊技状態又は大当り遊技状態の開始時等)に、RAM230の発射位置指定フラグ領域に「1」を設定するとともに、右側経路への遊技球の打ち出しを指定するサブコマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。これによって、右側経路への遊技球の打ち出しを指定するサブコマンドが、演出制御基板300に対して送信される。
一方、右側経路への遊技球の打ち出しを指定する状態から左側経路への遊技球の打ち出しを指定する状態への変更時(時短制御2の終了時等)に、RAM230の発射位置指定フラグ領域に「0」を設定する。
本実施形態では、「通常状態」又は「時短状態1」の生起中に、発射位置指定フラグ領域に「0」が設定され、右打ち表示装置において、遊技球を打ち出すべき経路として、左側経路を指定する情報が表示される。
一方、「時短状態2」、「小当り遊技状態」又は「大当り遊技状態」の生起中に、発射位置指定フラグ領域に「1」が設定され、右打ち表示装置において、遊技球を打ち出すべき経路として、右側経路を指定する情報が表示される。
【0145】
ステップS4-19では、外部情報管理処理を実行し、ステップS4-20に移行する。外部情報管理処理では、ホールコンピュータ(または、データ表示装置)に対して出力する外部情報(外部信号)を設定する。
本実施形態では、パチンコ機1から外部装置(ホールコンピュータ、データ表示装置等の電子機器)に対して出力される外部情報として、図柄確定回数情報、始動口情報、大当り情報、セキュリティ情報、アウト口払出数情報、エラー発生情報等が規定されている。
「図柄確定回数情報」は、特別図柄抽選(特別図柄の変動表示及び停止表示)の実行回数に関する外部情報となっている。CPU210は、特別図柄の停止表示の実行回数が所定回数に達するごとに、図柄確定回数情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータ(または、データ表示装置)に対して出力する。
「始動口情報」は、始動口51,52への遊技球の入球に関する外部情報となっている。CPU210は、始動口スイッチ101,102から入力される検出信号のオン状態が検出されるごとに、始動口情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータ(または、データ表示装置)に対して出力する。
「大当り情報」は、大当り遊技状態の生起に関する外部情報となっている。主制御基板200は、大当り遊技状態が生起されるごとに、大当り情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータ(または、データ表示装置)に対して出力する。
「アウト口払出情報」は、排出路から排出された遊技球数(または、アウト口58から排出された遊技球数)に関する外部情報となっている。CPU210は、外部情報用アウト球数カウンタの値が所定値に達するごとに、アウト口払出数情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータに対して出力する。
「セキュリティ情報」は、設定変更状態の生起中、設定確認状態の生起中、又は、各種のエラー(異常)の発生中であることを示す外部情報となっている。CPU210は、セキュリティタイマの値が「1」以上である場合に、セキュリティ情報に対応する外部信号を、ホールコンピュータに対して出力する。
【0146】
外部情報管理処理では、外部情報用確定回数カウンタの値が所定値(本実施形態では、1[回])に達しているか否かを判定する。そして、外部情報用確定回数カウンタの値が所定値に達していると判定した場合には、図柄確定回数情報(外部信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。その後、外部情報用確定回数カウンタの値から所定値(本実施形態では、1[回])を減算する。これによって、図柄確定回数情報(外部信号)が、ホールコンピュータに対して出力される。
また、外部情報管理処理では、外部情報用始動口入球回数カウンタの値が所定値(本実施形態では、1[回])に達しているか否かを判定する。そして、外部情報用始動口入球回数カウンタの値が所定値に達していると判定した場合には、始動口情報(外部信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。その後、外部情報用始動口入球回数カウンタの値から所定値(本実施形態では、1[回])を減算する。これによって、始動口情報(外部信号)が、ホールコンピュータに対して出力される。
また、外部情報管理処理では、外部情報用大当り回数カウンタの値が所定値(本実施形態では、1[回])に達しているか否かを判定する。そして、外部情報用大当り回数カウンタの値が所定値に達していると判定した場合には、大当り情報(外部信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。その後、外部情報用大当り回数カウンタの値から所定値(本実施形態では、1[回])を減算する。これによって、大当り情報(外部信号)が、ホールコンピュータに対して出力される。
また、外部情報管理処理では、外部情報用アウト球数カウンタの値が所定値(本実施形態では、10[球])に達しているか否かを判定する。そして、外部情報用アウト球数カウンタの値が所定値に達していると判定した場合には、アウト口払出情報(外部信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。その後、外部情報用アウト球数カウンタの値から所定値(本実施形態では、10[球])を減算する。これによって、アウト口払出情報(外部信号)が、ホールコンピュータに対して出力される。
また、外部情報管理処理では、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている値(遊技機状態フラグ)が、遊技可能状態に対応する値であるか否かを判定する。
そして、遊技機状態フラグ領域に記憶されている値が、遊技可能状態に対応する値でないと判定(設定変更状態、設定確認状態、設定異常状態、RAM異常状態、又は、バックアップ異常状態に対応する値であると判定)した場合、セキュリティ情報を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、セキュリティ情報(外部信号)が、ホールコンピュータに対して出力される。
さらに、外部情報管理処理では、セキュリティタイマの値が「1」以上であるか否かを判定する。そして、セキュリティタイマの値が「1」以上であると判定した場合には、セキュリティ情報を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。これによって、セキュリティ情報(外部信号)が、ホールコンピュータに対して出力される。
【0147】
ステップS4-20では、LED表示設定処理を実行し、ステップS4-21に移行する。LED表示設定処理では、メイン表示装置60又は性能表示装置206に対して出力する表示データを設定する。
RAM230には、コモン0出力要求バッファ(8ビット)と、コモン1出力要求バッファ(8ビット)と、コモン2出力要求バッファ(8ビット)と、コモン3出力要求バッファ(8ビット)と、が設けられている。
LED表示設定処理では、まず、コモン2出力要求バッファをクリア(初期化)するとともに、コモン3出力要求バッファをクリア(初期化)する。具体的に、コモン2出力要求バッファの各ビット値に「0」を設定するとともに、コモン3出力要求バッファの各ビット値に「0」を設定する。
次に、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている遊技機状態フラグを取得する。
そして、取得した遊技機状態フラグが遊技可能状態に対応する値である場合、後述する通常時表示データ設定処理を実行する。一方、取得した遊技機状態フラグが設定変更状態に対応する値である場合、後述する設定変更時表示データ設定処理を実行する。一方、取得した遊技機状態フラグが設定確認状態に対応する値である場合、後述する設定確認時表示データ設定処理を実行する。一方、取得した遊技機状態フラグが異常状態(設定異常状態、RAM異常状態、又は、バックアップ異常状態)に対応する値である場合、後述する異常時表示データ設定処理を実行する。
【0148】
通常時表示データ設定処理では、まず、特図1表示図柄カウンタの値を取得して、取得した特図1表示図柄カウンタの値に対応する表示データ(8ビット)を、コモン0出力要求バッファに設定する。
これによって、メイン表示装置60を構成する発光素子のうち、LED1~LED8により、第1特別図柄が表示される。
次に、特図2表示図柄カウンタの値を取得して、取得した特図2表示図柄カウンタの値に対応する表示データ(8ビット)を、コモン1出力要求バッファに設定する。
これによって、メイン表示装置60を構成する発光素子のうち、LED9~LED16により、第2特別図柄が表示される。
次に、普図表示図柄カウンタの値を取得して、取得した普図表示図柄カウンタの値に対応する表示データを、出力データaとして設定する。
【0149】
次に、RAM230の当選時特別遊技フェーズフラグ領域に設定されている値が、「第1大入賞口開放前状態」、「第1大入賞口開放制御状態」、「第1大入賞口閉鎖有効状態」、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」、「第2大入賞口開放前状態」、「第2大入賞口開放制御状態」、「第2大入賞口閉鎖有効状態」及び「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」のうち、何れかの特別遊技フェーズを指定する値であるか否かを判定する。
そして、当選時特別遊技フェーズフラグ領域に設定されている値が、「第1大入賞口開放前状態」、「第1大入賞口開放制御状態」、「第1大入賞口閉鎖有効状態」、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」、「第2大入賞口開放前状態」、「第2大入賞口開放制御状態」、「第2大入賞口閉鎖有効状態」及び「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」のうち、何れかの特別遊技フェーズを指定する値であると判定した場合、RAM230の特別図柄判定フラグ領域に設定されている値(大当り図柄の種別に対応する値)を取得して、取得した値に対応する表示データを、出力データbとして設定する。
一方、当選時特別遊技フェーズフラグ領域に設定されている値が、「第1大入賞口開放前状態」、「第1大入賞口開放制御状態」、「第1大入賞口閉鎖有効状態」、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」、「第2大入賞口開放前状態」、「第2大入賞口開放制御状態」、「第2大入賞口閉鎖有効状態」及び「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」のうち、何れかの特別遊技フェーズを指定する値でないと判定した場合、出力データbについては、設定されない。
【0150】
次に、RAM230の発射位置指定フラグ領域に設定されている値を取得して、取得した値に対応する表示データを、出力データcとして設定する。
次に、出力データa~出力データcを論理和した表示データ(8ビット)を、コモン2出力要求バッファに設定する。
これによって、メイン表示装置60を構成する発光素子のうち、LED17,18により、普通図柄が表示され、LED19~LED23により、大当り遊技状態中に実行されるラウンド遊技の回数(大当り遊技状態の種別)が表示され、LED24により、遊技球を打ち出すべき経路(左側経路又は右側経路)が表示される。
次に、特図1保留数カウンタの値を取得して、取得した値に対応する表示データを、出力データdとして設定する。
次に、特図2保留数カウンタの値を取得して、取得した値に対応する表示データを、出力データeとして設定する。
次に、普図保留数カウンタの値を取得して、取得した値に対応する表示データを、出力データfとして設定する。
【0151】
次に、電源復帰時であるか否かを判定する。
そして、電源復帰時であると判定した場合、時短制御フラグ領域に設定されている値を取得して、取得した値に対応する表示データを、出力データgとして設定する。
一方、電源復帰時でないと判定した場合、出力データgについては、設定されない。
次に、RAM230の時短制御フラグ領域に設定されている値を取得して、取得した値に対応する表示データを、出力データhとして設定する。
次に、出力データd~出力データhを論理和した表示データ(8ビット)を、コモン3出力要求バッファに設定する。
これによって、メイン表示装置60を構成する発光素子のうち、LED25,26により、特図1保留数が表示され、LED27,28により、特図2保留数が表示され、LED29,30により、普図保留数が表示され、LED31により、電源復帰時の遊技状態(時短制御の実行中又は停止中)が表示され、LED32により、現在の遊技状態(時短制御の実行中又は停止中)が表示される。
【0152】
設定変更時表示データ設定処理では、設定変更状態の生起中であることを示す情報を、コモン0出力要求バッファ~コモン2出力要求バッファに設定するとともに、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を示す情報を、コモン3出力要求バッファに設定する。
具体的に、「r」の表示データ(8ビット)を、コモン0出力要求バッファに設定し、「n.」の表示データ(8ビット)を、コモン1出力要求バッファに設定し、「-」の表示データ(8ビット)を、コモン2出力要求バッファに設定し、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値に対応する表示データを、コモン3出力要求バッファに設定する。
これによって、性能表示装置206を構成する発光素子のうち、LED33~LED40により、「r」の文字が表示され、LED41~LED48により、「n.」の文字が表示され、LED49~LED56により、「-」の文字が表示され、LED57~LED64により、設定値を示す数字が表示される。
【0153】
設定確認時表示データ設定処理では、設定確認状態の生起中であることを示す情報を、コモン0出力要求バッファ~コモン2出力要求バッファに設定するとともに、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を示す情報を、コモン3出力要求バッファに設定する。
具体的に、「r」の表示データ(8ビット)を、コモン0出力要求バッファに設定し、「n.」の表示データ(8ビット)を、コモン1出力要求バッファに設定し、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値に対応する表示データを、コモン3出力要求バッファに設定する。なお、コモン2出力要求バッファについては、表示データが設定されない(クリア値のままとなる)。
これによって、性能表示装置206を構成する発光素子のうち、LED33~LED40により、「r」の文字が表示され、LED41~LED48により、「n.」の文字が表示され、LED57~LED64により、設定値を示す数字が表示される。なお、LED49~LED56については、消灯される。
【0154】
異常時表示データ設定処理では、異常状態(設定異常状態、RAM異常状態、又は、バックアップ異常状態)の生起中であることを示す情報を、コモン0出力要求バッファ~コモン2出力要求バッファに設定するとともに、発生した異常に対応するエラーコードを、コモン3出力要求バッファに設定する。
具体的に、「E」の表示データ(8ビット)を、コモン0出力要求バッファに設定し、「r.」の表示データ(8ビット)を、コモン1出力要求バッファに設定し、発生した異常状態(設定異常状態、RAM異常状態、又は、バックアップ異常状態)に対応する表示データ(エラーコード)を、コモン3出力要求バッファに設定する。なお、コモン2出力要求バッファについては、表示データが設定されない(クリア値のままとなる)。
これによって、性能表示装置206を構成する発光素子のうち、LED33~LED40により、「E」の文字が表示され、LED41~LED48により、「r.」の文字が表示され、LED57~LED64により、エラーコードを示す数字が表示される。なお、LED49~LED56については、消灯される。
【0155】
ステップS4-21では、ソレノイドデータ設定処理を実行し、ステップS4-22に移行する。ソレノイドデータ設定処理では、各ソレノイド64,65,66に対して出力する制御データ(駆動データ)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶(設定)する。
ステップS4-22では、ポート出力処理を実行し、ステップS4-23に移行する。ポート出力処理では、ホールコンピュータ、各ソレノイド64,65,66等に対して、各種信号を出力する。
具体的には、ポート出力処理では、ポート出力要求バッファに設定されている各種情報(外部信号、制御信号等)を、出力ポート205(出力ポート2,出力ポート3)に対して出力する。これによって、ポート出力要求バッファに設定されている外部信号が、ホールコンピュータに対して出力される。また、ポート出力要求バッファに設定されている駆動信号に基づいて、各ソレノイド64,65,66が駆動制御される。
ステップS4-23では、割込み禁止処理を実行して、ステップS4-24に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、後述する電源遮断時退避処理、タイマ割込み処理等の実行が禁止される。
【0156】
ステップS4-24では、試験信号出力処理を実行し、ステップS4-25に移行する。試験信号出力処理では、試験用の情報(試験信号)を設定する。
試験信号出力処理は、遊技機規則で定める試験に関する処理を実行するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、試験信号出力処理は、ROM220の使用外領域m2(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。試験信号管は、タイマ割込み処理の実行中に呼び出される。
具体的に、試験信号出力処理では、内部状態(大当り遊技状態、時短制御の実行状況等)を示す試験用の情報(試験信号)を、RAM230のポート出力要求バッファに記憶する。
ステップS4-25では、性能表示装置制御処理を実行し、ステップS4-26に移行する。性能表示装置制御処理については、後述する。
ステップS4-26では、レジスタ復帰処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。レジスタ復帰処理では、ステップS4-1で退避しておいたレジスタの値を復帰させる。そして、レジスタ復帰処理の終了後、メインループ処理(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
【0157】
(ダイナミックポート出力処理)
次に、ステップS4-3のダイナミックポート出力処理を説明する。
図12は、ダイナミックポート出力処理を示すフローチャートである。
ダイナミックポート出力処理は、ステップS4-3において実行されると、図12に示すように、まず、ステップS29-1に移行する。
ステップS29-1では、出力データクリア処理を実行し、ステップS29-2に移行する。出力データクリア処理では、Aレジスタをクリア(初期化)する。具体的に、Aレジスタの各ビット値として、「0」を設定する。
ステップS29-2では、メイン表示装置データ出力処理を実行し、ステップS29-3に移行する。メイン表示装置データ出力処理では、Aレジスタの値(ステップS29-1でクリアされた値)を、出力ポート0に出力する。これによって、出力ポート0がクリア(初期化)され、メイン表示装置60の点灯を制御するための各データ信号(「SEGDATA0」~「SEGDATA7」)がローレベルとなる。
ステップS29-3では、性能表示装置データ出力処理を実行し、ステップS29-4に移行する。性能表示装置データ出力処理では、Aレジスタの値(ステップS29-1でクリアされた値)を、出力ポート4に出力する。これによって、出力ポート4がクリア(初期化)され、性能表示装置206の点灯を制御するための各データ信号(「7SEGDATA0」~「7SEGDATA7」)がローレベルとなる。
【0158】
ステップS29-4では、コモン選択処理を実行し、ステップS29-5に移行する。コモン選択処理では、コモンカウンタの値を更新する。
具体的に、コモン選択処理では、コモンカウンタの値が上限値(本実施形態では、「3」)に達しているか否かを判定する。そして、コモンカウンタの値が上限値に達していないと判定した場合、コモンカウンタの値に、「1」を加算する。一方、コモンカウンタの値が上限値に達していると判定した場合、コモンカウンタの値として、所定の初期値(本実施形態では、「0」)を設定する。
ステップS29-5では、コモン出力処理を実行し、ステップS29-6に移行する。コモン出力処理では、コモンカウンタの値に対応する出力データを、出力ポート1に出力する。
具体的に、コモン出力処理では、コモンカウンタの値=「0」である場合、「COM0」をハイレベルとし、「COM1」,「COM2」,「COM3」をローレベルとする出力データを、出力ポート1に出力する。これによって、「COM0」~「COM3」のうち、「COM0」が選択(出力)される。
一方、コモンカウンタの値=「1」である場合、「COM1」をハイレベルとし、「COM0」,「COM2」,「COM3」をローレベルとする出力データを、出力ポート1に出力する。これによって、「COM0」~「COM3」のうち、「COM1」が選択(出力)される。
一方、コモンカウンタの値=「2」である場合、「COM2」をハイレベルとし、「COM0」,「COM1」,「COM3」をローレベルとする出力データを、出力ポート1に出力する。これによって、「COM0」~「COM3」のうち、「COM2」が選択(出力)される。
一方、コモンカウンタの値=「3」である場合、「COM3」をハイレベルとし、「COM0」,「COM1」,「COM2」をローレベルとする出力データを、出力ポート1に出力する。これによって、「COM0」~「COM3」のうち、「COM3」が選択(出力)される。
【0159】
ステップS29-6では、遊技可能状態が生起(設定)されているか否かを判定し、遊技可能状態が生起されていると判定した場合(Yes)には、ステップS29-7に移行し、遊技可能状態が生起されていないと判定した場合(No)には、ステップS29-11に移行する。
ここで、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている値(遊技機状態フラグ)に基づいて、遊技可能状態が生起されているか否かを判定する。この際、遊技機状態フラグ領域に記憶されている値が、遊技可能状態に対応する値である場合、遊技可能状態が生起されていると判定し、遊技可能状態に対応する値でない場合、遊技可能状態が生起されていないと判定する。
【0160】
ステップS29-7では、メイン表示装置データ取得処理を実行し、ステップS29-8に移行する。メイン表示装置データ取得処理では、メイン表示装置60用の表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
具体的に、メイン表示装置データ取得処理では、まず、コモンカウンタの値を確認する。そして、RAM230のコモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファのうち、確認したコモンカウンタの値に対応する出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
この際、コモンカウンタの値=「0」である場合、コモン0出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「1」である場合、コモン1出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「2」である場合、コモン2出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「3」である場合、コモン3出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
ここで、メイン表示装置データ取得処理で取得される表示データは、前回のタイマ割込み処理に含まれるステップS4-20のLED表示設定処理(具体的には、通常時表示データ設定処理)において、コモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファに設定された表示データとなる。
【0161】
ステップS29-8では、メイン表示装置データ出力処理を実行し、ステップS29-9に移行する。メイン表示装置データ出力処理では、ステップS29-7でAレジスタに設定した表示データを、出力ポート0に出力する。
これによって、出力要求バッファ(コモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファのうち、一の出力要求バッファ)に設定された表示データに基づくデータ信号(「SEGDATA0」~「SEGDATA7」)が、ソースドライバ250aに対して出力される。
すなわち、出力要求バッファ(コモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファのうち、一の出力要求バッファ)に設定された表示データに基づいて、メイン表示装置60の表示が制御される。
【0162】
ステップS29-9では、割込み禁止処理を実行して、ステップS29-10に移行する。割込み禁止処理では、他の処理の割込みを禁止する割込み禁止状態を設定する。これにより、割込み禁止状態が設定されている期間中には、後述する電源遮断時退避処理、タイマ割込み処理等の実行が禁止される。
ステップS29-10では、性能表示装置出力処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-4)に移行する。性能表示装置出力処理については、後述する。
【0163】
ステップS29-11では、性能表示装置データ取得処理を実行し、ステップS29-12に移行する。性能表示装置データ取得処理では、性能表示装置206用の表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
具体的に、性能表示装置データ取得処理では、まず、コモンカウンタの値を確認する。そして、RAM230のコモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファのうち、確認したコモンカウンタの値に対応する出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
この際、コモンカウンタの値=「0」である場合、コモン0出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「1」である場合、コモン1出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「2」である場合、コモン2出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「3」である場合、コモン3出力要求バッファに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
ここで、性能表示装置データ取得処理で取得される表示データは、前回のタイマ割込み処理に含まれるステップS4-20のLED表示設定処理(具体的には、設定変更時表示データ設定処理、設定確認時表示データ設定処理、又は、異常時表示データ設定処理)において、コモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファに設定された表示データとなる。
【0164】
ステップS29-12では、性能表示装置データ出力処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-4)に移行する。性能表示装置データ出力処理では、ステップS29-11でAレジスタに設定した表示データを、出力ポート4に出力する。
これによって、出力要求バッファ(コモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファのうち、一の出力要求バッファ)に設定された表示データに基づくデータ信号(「7SEGDATA0」~「7SEGDATA7」)が、ソースドライバ250bに対して出力される。
すなわち、出力要求バッファ(コモン0出力要求バッファ~コモン3出力要求バッファのうち、一の出力要求バッファ)に設定された表示データに基づいて、性能表示装置206の表示が制御される。
【0165】
(性能表示装置出力処理)
次に、ステップS29-10の性能表示装置出力処理を説明する。
図13は、性能表示装置出力処理を示すフローチャートである。
性能表示装置出力処理は、性能表示装置206の表示を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、性能表示装置出力処理は、ROM220の使用外領域m2(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。性能表示装置出力処理は、ダイナミックポート出力処理の実行中に呼び出される。
性能表示装置出力処理は、ステップS29-10において呼び出されると、図13に示すように、まず、ステップS30-1に移行する。
ステップS30-1では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS30-2に移行する。レジスタ退避処理では、使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値を、RAMの退避領域に退避させる。また、使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していた全てのスタックポインタの値を、RAMの退避領域に退避させる。
【0166】
ステップS30-2では、性能表示装置データ取得処理を実行し、ステップS30-3に移行する。性能表示装置データ取得処理では、性能表示装置206用の表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
具体的に、性能表示装置データ取得処理では、まず、コモンカウンタの値を確認する。そして、RAM230の識別セグ出力要求バッファ及び比率セグ出力要求バッファのうち、確認したコモンカウンタの値に対応する領域に設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
この際、コモンカウンタの値=「0」である場合、識別セグ出力要求バッファの上位8ビットに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「1」である場合、識別セグ出力要求バッファの下位8ビットに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「2」である場合、比率セグ出力要求バッファの上位8ビットに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
一方、コモンカウンタの値=「3」である場合、比率セグ出力要求バッファの下位8ビットに設定されている表示データを取得し、取得した表示データを、Aレジスタに設定する。
ここで、性能表示装置データ取得処理で取得される表示データは、前回のタイマ割込み処理に含まれるステップS4-25の性能表示装置制御処理において、識別セグ出力要求バッファ又は比率セグ出力要求バッファに設定された表示データとなる。
【0167】
ステップS30-3では、性能表示装置データ出力処理を実行し、ステップS30-4に移行する。性能表示装置データ出力処理では、ステップS30-2でAレジスタに設定した表示データを、出力ポート4に出力する。
これによって、出力要求バッファ(識別セグ出力要求バッファ又は比率セグ出力要求バッファ)に設定された表示データに基づくデータ信号(「7SEGDATA0」~「7SEGDATA7」)が、ソースドライバ250bに対して出力される。
すなわち、出力要求バッファ(識別セグ出力要求バッファ又は比率セグ出力要求バッファ)に設定された表示データに基づいて、性能表示装置206の表示が制御される。
【0168】
ステップS30-4では、レジスタ復帰処理を実行し、ステップS30-5に移行する。レジスタ復帰処理では、ステップS30-1で退避しておいたレジスタの値(使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していたレジスタの値)と、ステップS30-1で退避しておいたスタックポインタの値(使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していたスタックポインタの値)と、を復帰させる。
ステップS30-5では、割込み許可処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-4)に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、電源遮断時退避処理、タイマ割込み処理等の実行が許可される。
【0169】
(設定関連処理)
次に、ステップS4-8の設定関連処理を説明する。
図14は、設定関連処理を示すフローチャートである。
設定関連処理は、ステップS4-8において実行されると、図14に示すように、まず、ステップS37-1に移行する。
ステップS37-1では、設定変更状態が生起(設定)されているか否かを判定し、設定変更状態が生起されていると判定した場合(Yes)には、ステップS37-2に移行し、設定変更状態が生起されていないと判定した場合(No)には、ステップS37-8に移行する。
ここで、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている値(遊技機状態フラグ)に基づいて、設定変更状態が生起されているか否かを判定する。この際、遊技機状態フラグ領域に記憶されている値が、設定変更状態に対応する値である場合、設定変更状態が生起されていると判定し、設定変更状態に対応する値でない場合、設定変更状態が生起されていないと判定する。
【0170】
ステップS37-2では、設定値取得処理を実行し、ステップS30-3に移行する。設定値取得処理では、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を取得(ロード)して、取得した設定値をレジスタに記憶する。
ステップS37-3では、RAMクリアスイッチ207が押下操作されたか否かを判定し、RAMクリアスイッチ207が押下操作されたと判定した場合(Yes)には、ステップS37-4に移行し、RAMクリアスイッチ207が押下操作されていないと判定した場合(No)には、ステップS37-5に移行する。
ここで、RAMクリアスイッチ207について、オン状態が発生している場合、RAMクリアスイッチ207が押下操作されたと判定し、オン状態が発生していない場合、RAMクリアスイッチ207が押下操作されていないと判定する。
ステップS37-4では、設定値更新処理を実行し、ステップS37-5に移行する。設定値更新処理では、レジスタに記憶されている設定値に、「1」を加算する。
【0171】
ステップS37-5では、レジスタに記憶されている設定値が所定の設定比較値(本実施形態では、「6」)未満であるか否かを判定し、レジスタに記憶されている設定値が所定の設定比較値未満でない(設定値が所定の設定比較値以上である)と判定した場合(No)には、ステップS37-6に移行し、レジスタに記憶されている設定値が所定の設定比較値未満であると判定した場合(Yes)には、ステップS37-7に移行する。
ステップS37-6では、設定値初期化処理を実行し、ステップS37-7に移行する。設定値初期化処理では、レジスタに記憶されている設定値として、所定の初期値(本実施形態では、「0」)を上書きする。
ステップS37-7では、設定値保存処理を実行し、ステップS37-8に移行する。設定値保存処理では、レジスタに記憶されている設定値を、RAM230の設定値領域に保存(セーブ)する。
【0172】
ステップS37-8では、設定キースイッチ208がON状態とされているか否かを判定し、設定キースイッチ208がON状態とされていない(OFF状態とされている)と判定した場合(No)には、ステップS37-9に移行し、設定キースイッチ208がON状態とされていると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-19)に移行する。
ここで、設定キースイッチ208について、オン状態が発生している場合、設定キースイッチ208がON状態とされていると判定し、オン状態が発生していない場合、設定キースイッチ208がON状態とされてないと判定する。
ステップS37-9では、サブコマンド設定処理を実行し、ステップS37-10に移行する。サブコマンド設定処理では、設定関連終了指定コマンド(サブコマンド)を、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0173】
ステップS37-10では、サブコマンド群設定処理を実行し、ステップS37-11に移行する。サブコマンド群設定処理では、サブコマンド群を、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
ここで、サブコマンド群には、遊技状態(遊技状態オフセット値)を指定するサブコマンド、発射位置を指定するサブコマンド、第1特別図柄の停止図柄を指定するサブコマンド、第2特別図柄の停止図柄を指定するサブコマンド、特図1保留数を指定するサブコマンド、特図2保留数を指定するサブコマンド、時短カウンタの値を指定するサブコマンド、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を指定するサブコマンド等が含まれる。
ステップS37-11では、ラムセット処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-19)に移行する。ラムセット処理では、遊技機状態として、遊技可能状態を設定する。
具体的には、RAM230の遊技機状態フラグ領域の値(遊技機状態フラグ)として、遊技可能状態に対応する値を保存(セーブ)する。
【0174】
(スイッチ管理処理)
次に、ステップS4-12のスイッチ管理処理を説明する。
図15は、スイッチ管理処理を示すフローチャートである。
スイッチ管理処理は、ステップS4-12において実行されると、図15に示すように、まず、ステップS5-1に移行する。
ステップS5-1では、ゲートスイッチ104のオン状態を検出したか否かを判定し、ゲートスイッチ104のオン状態を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS5-2に移行し、ゲートスイッチ104のオン状態を検出していないと判定した場合(No)には、ステップS5-3に移行する。
ステップS5-2では、普図始動球検出処理を実行し、ステップS5-3に移行する。普図始動球検出処理については、後述する。
【0175】
ステップS5-3では、特図1始動口スイッチ101のオン状態を検出したか否かを判定し、特図1始動口スイッチ101のオン状態を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS5-4に移行し、特図1始動口スイッチ101のオン状態を検出していないと判定した場合(No)には、ステップS5-5に移行する。
ステップS5-4では、特図1始動球検出処理を実行し、ステップS5-5に移行する。特図1始動球検出処理については、後述する。
ステップS5-5では、特図2始動口スイッチ102のオン状態を検出したか否かを判定し、特図2始動口スイッチ102のオン状態を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS5-6に移行し、特図2始動口スイッチ102のオン状態を検出していないと判定した場合(No)には、ステップS5-7に移行する。
【0176】
ステップS5-6では、特図2始動球検出処理を実行し、ステップS5-7に移行する。特図2始動球検出処理については、後述する。
ステップS5-7では、V領域スイッチ110のオン状態を検出したか否かを判定し、V領域スイッチ110のオン状態を検出したと判定した場合(Yes)には、ステップS5-8に移行し、V領域スイッチ110のオン状態を検出していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。
ステップS5-8では、V通過検出処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-13)に移行する。
V通過検出処理では、まず、V有効期間中であるか否かを判定する。
ここで、「V有効期間」は、「小当り図柄1」又は「小当り図柄2」のうち、何れかの小当り遊技状態の生起中に実行される1回目の小当り遊技の開始から、当該1回目の小当り遊技の終了後の大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)が経過するまでの期間となっている。
そして、V有効期間中であると判定した場合には、RAM230のV入賞フラグ領域に「1」を設定するとともに、V入賞指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。一方、V有効期間中でないと判定した場合には、当該処理を終了する。
【0177】
(普図始動球検出処理)
次に、ステップS5-2の普図始動球検出処理を説明する。
図16は、普図始動球検出処理を示すフローチャートである。
普図始動球検出処理は、ステップS5-2において実行されると、図16に示すように、まず、ステップS6-1に移行する。
ステップS6-1では、普図乱数取得処理を実行し、ステップS6-2に移行する。普図乱数取得処理では、当り乱数と、普図当り図柄乱数等の各種乱数(乱数値)を、各抽選に対応するループカウンタから取得(ロード)する。
ステップS6-2では、普図保留数カウンタの値が上限値(本実施形態では、「4」)であるか否かを判定し、普図保留数カウンタの値が上限値でないと判定した場合(No)には、ステップS6-3に移行し、普図保留数カウンタの値が上限値であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-3)に移行する。
ステップS6-3では、普図保留数カウンタ更新処理を実行し、ステップS6-4に移行する。普図保留数カウンタ更新処理では、普図保留数カウンタに設定されている値に「1」を加算した値を、新たに普図保留数カウンタに設定する。
【0178】
ステップS6-4では、普図乱数保存処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-3)に移行する。普図乱数保存処理では、ステップS6-1で取得した当り乱数及び普図当り図柄乱数を、普図遊技情報として、RAM230の普図遊技情報記憶領域に記憶する。
RAM230は、普図遊技情報が記憶される普図遊技情報記憶領域を含んで構成されている。
普図遊技情報記憶領域は、普図遊技情報を記憶することが可能な記憶エリアとして、記憶エリア0~記憶エリア4を含んで構成されている。
記憶エリア0には、遊技の実行中の普図遊技情報が記憶される。一方、記憶エリア1~記憶エリア4には、普図当落判定が保留されている普図遊技情報が記憶される。各記憶エリアの優先順位は、優先順位が高いものから順に、記憶エリア1、記憶エリア2、記憶エリア3、記憶エリア4(上位→下位)となるように規定されている。そして、記憶エリア1~記憶エリア4に記憶されている普図遊技情報は、優先順位が上位の記憶エリアに記憶されているものから順に、普図当落判定が実行される。
また、普図乱数保存処理では、普図保留数が「1」増加したことを指定する普図保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0179】
(特図1始動球検出処理)
次に、ステップS5-4の特図1始動球検出処理を説明する。
図17は、特図1始動球検出処理を示すフローチャートである。
図1始動球検出処理は、ステップS5-4において実行されると、図17に示すように、まず、ステップS7-1に移行する。
ステップS7-1では、特別図柄識別値設定処理を実行し、ステップS7-2に移行する。特別図柄識別値設定処理では、RAM230の特別図柄識別値設定領域において、第1特別図柄抽選に対応する特別図柄識別値を設定する。また、外部情報用始動口入球回数カウンタの値に「1」を加算する。
ステップS7-2では、保留数カウンタアドレス設定処理を実行し、ステップS7-3に移行する。保留数カウンタアドレス設定処理では、RAM230の保留数カウンタアドレス設定領域において、特図1保留数カウンタのアドレスを設定する。
ステップS7-3では、特別図柄乱数取得処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-5)に移行する。特別図柄乱数取得処理については、後述する。
【0180】
(特図2始動球検出処理)
次に、ステップS5-6の特図2始動球検出処理を説明する。
図18は、特図2始動球検出処理を示すフローチャートである。
図2始動球検出処理は、ステップS5-6において実行されると、図18に示すように、まず、ステップS8-1に移行する。
ステップS8-1では、特別図柄識別値設定処理を実行し、ステップS8-2に移行する。特別図柄識別値設定処理では、RAM230の特別図柄識別値設定領域において、第2特別図柄抽選に対応する特別図柄識別値を設定する。また、外部情報用始動口入球回数カウンタの値に「1」を加算する。
また、特別図柄識別値設定処理では、右打ち期間中であるか否かを判定する。そして、右打ち期間中でない(左打ち期間中である)と判定した場合には、右打ちエラーカウンタの値に、「1」を加算する。
ステップS8-2では、保留数カウンタアドレス設定処理を実行し、ステップS8-3に移行する。保留数カウンタアドレス設定処理では、RAM230の保留数カウンタアドレス領域において、特図2保留数カウンタのアドレスを設定する。
ステップS8-3では、特別図柄乱数取得処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-7)に移行する。特別図柄乱数取得処理については、後述する。
【0181】
(特別図柄乱数取得処理)
次に、ステップS7-3,S8-3の特別図柄乱数取得処理を説明する。
図19は、特別図柄乱数取得処理を示すフローチャートである。
特別図柄乱数取得処理は、ステップS7-3,S8-3において実行されると、図19に示すように、まず、ステップS9-1に移行する。
ステップS9-1では、特別図柄識別値取得処理を実行し、ステップS9-2に移行する。特別図柄識別値取得処理では、RAM230の特別図柄識別値設定領域に設定されている特別図柄識別値を取得(ロード)する。
ステップS9-2では、特図保留数取得処理を実行し、ステップS9-3に移行する。特図保留数取得処理では、保留数カウンタアドレス領域に設定されているアドレスにより特定される特図保留数カウンタ(特図1保留数カウンタ又は特図2保留数カウンタ)の値(特図1保留数又は特図2保留数)を取得(ロード)する。
【0182】
ステップS9-3では、特図乱数取得処理を実行し、ステップS9-4に移行する。特図乱数取得処理では、大当り乱数、当り図柄乱数、リーチグループ乱数、リーチモード乱数、変動パターン乱数等の各種乱数(乱数値)を、各抽選に対応するループカウンタから取得(ロード)する。この際、ステップS9-1で取得した特別図柄識別値に基づいて、対応するループカウンタを選択する。
ステップS9-4では、ステップS9-2で取得した特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)が上限値(本実施形態では、特図1保留数の上限値=「4」、特図2保留数の上限値=「1」)であるか否かを判定し、特図保留数が上限値でないと判定した場合(No)には、ステップS9-5に移行し、特図保留数が上限値であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-5又はS5-7)に移行する。
なお、本実施形態では、特図2保留数の上限値=「1」としている。しかしながら、特図2保留数の上限値=「0」としても構わない。
ステップS9-5では、特図保留数カウンタ更新処理を実行し、ステップS9-6に移行する。特図保留数カウンタ更新処理では、保留数カウンタアドレス領域に設定されているアドレスにより特定される特図保留数カウンタ(特図1保留数カウンタ又は特図2保留数カウンタ)に設定されている値に「1」を加算した値を、新たに当該特図保留数カウンタに設定する。
【0183】
ステップS9-6では、特図乱数保存処理を実行し、ステップS9-7に移行する。特図乱数保存処理では、ステップS9-3で取得した各種乱数を、特図遊技情報(特図1遊技情報又は特図2遊技情報)として、RAM230の特図遊技情報記憶領域(特図1遊技情報記憶領域又は特図2遊技情報記憶領域)に記憶する。
RAM230は、特図1遊技情報が記憶される特図1遊技情報記憶領域と、特図2遊技情報が記憶される特図2遊技情報記憶領域と、を含んで構成されている。
図1遊技情報記憶領域は、特図1遊技情報を記憶することが可能な記憶エリアとして、記憶エリア0~記憶エリア4を含んで構成されている。
記憶エリア0には、遊技の実行中の特図1遊技情報が記憶される。一方、記憶エリア1~記憶エリア4には、始動判定が保留されている特図1遊技情報が記憶される。各記憶エリアの優先順位は、優先順位が高いものから順に、記憶エリア1、記憶エリア2、記憶エリア3、記憶エリア4(上位→下位)となるように規定されている。そして、記憶エリア1~記憶エリア4に記憶されている特図1遊技情報は、優先順位が上位の記憶エリアに記憶されているものから順に、始動判定が実行される。
図2遊技情報記憶領域は、特図2遊技情報を記憶することが可能な記憶エリアとして、記憶エリア0~記憶エリア1を含んで構成されている。
記憶エリア0には、遊技の実行中の特図2遊技情報が記憶される。一方、記憶エリア1には、始動判定が保留されている特図2遊技情報が記憶される。
【0184】
特図乱数保存処理では、ステップS9-1で取得した特別図柄識別値が、第1特別図柄抽選に対応する値である場合、ステップS9-3で取得した各種乱数を、特図1遊技情報として、特図1遊技情報記憶領域に記憶する。この際、ステップS9-3で取得した各種乱数を、記憶エリア1~記憶エリア4のうち、空いている記憶エリア(空いている記憶エリアのうち、優先順位が最も上位の記憶エリア)に記憶する。
すなわち、現在の特図1保留数カウンタの値=「1」である場合、ステップS9-3で取得した各種乱数を、記憶エリア1に記憶する。一方、現在の特図1保留数カウンタの値=「2」である場合、ステップS9-3で取得した各種乱数を、記憶エリア2に記憶する。現在の特図1保留数カウンタの値=「3」である場合、ステップS9-3で取得した各種乱数を、記憶エリア3に記憶する。現在の特図1保留数カウンタの値=「4」である場合、ステップS9-3で取得した各種乱数を、記憶エリア4に記憶する。
一方、ステップS9-1で取得した特別図柄識別値が、第2特別図柄抽選に対応する値である場合、ステップS9-3で取得した各種乱数を、特図2遊技情報として、特図2遊技情報記憶領域に記憶する。この際、ステップS9-3で取得した各種乱数を、記憶エリア1に記憶する。
すなわち、現在の特図2保留数カウンタの値=「0」である場合、ステップS9-3で取得した各種乱数を、記憶エリア1に記憶する。
【0185】
ステップS9-7では、保留数指定コマンド設定処理を実行し、ステップS9-8に移行する。保留数指定コマンド設定処理では、特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)が「1」増加したことを指定する特図保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。この際、ステップS9-1で取得した特別図柄識別値が、第1特別図柄抽選に対応する値である場合には、特図1保留数が「1」増加したことを指定する特図保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶し、第2特別図柄抽選に対応する値である場合には、特図2保留数が「1」増加したことを指定する特図保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0186】
ステップS9-8では、事前判定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS5-5又はS5-7)に移行する。事前判定処理では、ステップS9-6で特図遊技情報記憶領域(特図1遊技情報記憶領域又は特図2遊技情報記憶領域)に保存(記憶)した遊技情報(特図1遊技情報又は特図2遊技情報)(以下、「事前判定対象遊技情報」とする)に基づいて、各種抽選結果を事前判定する。
本実施形態では、全ての遊技情報(特図1遊技情報及び特図2遊技情報)について、各種抽選結果の事前判定が実行される。
なお、大当り遊技状態の生起中に取得(記憶)された遊技情報については、各種抽選結果の事前判定が実行されない構成としても構わない。また、時短制御の停止中に取得(記憶)された特図2遊技情報については、各種抽選結果の事前判定が実行されず、時短制御の実行中に取得(記憶)された特図1遊技情報については、各種抽選結果の事前判定が実行されない構成としても構わない。
【0187】
事前判定処理では、まず、事前特図当り判定処理を実行する。
事前特図当り判定処理では、特別図柄抽選の結果(「大当り」、「小当り」、「時短」又は「はずれ」)を判定(事前特図当り判定)する。
ROM220には、特別図柄抽選の大当り値が登録された特図大当り抽選テーブルと、特別図柄抽選の小当り値が登録された特図小当り抽選テーブルと、特別図柄抽選の時短値が登録された特図時短抽選テーブルと、が格納されている。また、特図小当り抽選テーブルとして、特図1遊技情報に対応する特図小当り抽選テーブルと、特図2遊技情報に対応する特図小当り抽選テーブルと、が格納されている。さらに、特図時短抽選テーブルとして、特図1遊技情報に対応する特図時短抽選テーブルと、特図2遊技情報に対応する特図時短抽選テーブルと、が格納されている。
事前特図当り判定処理では、まず、事前特図大当り判定処理が実行される。
事前特図大当り判定処理では、特図大当り抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数と、読み出した特図大当り抽選テーブルと、に基づいて、「大当り」に当選しているか否かを判定(事前特図大当り判定)する。
この際、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数が、特図大当り抽選テーブルに登録されている大当り値と一致している場合、「大当り」に当選していると判定する(特別図柄抽選の結果を「大当り」と判定する)。一方、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数が、特図大当り抽選テーブルに登録されている大当り値と一致していない場合、「大当り」に当選していないと判定する。
【0188】
事前特図大当り判定処理により、「大当り」に当選していないと判定された場合、次に、事前特図小当り判定処理が実行される。
事前特図小当り判定処理では、事前判定対象遊技情報の種別(特図1遊技情報又は特図2遊技情報)に対応する特図小当り抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数と、読み出した特図小当り抽選テーブルと、に基づいて、「小当り」に当選しているか否かを判定(事前特図小当り判定)する。
この際、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数が、特図小当り抽選テーブルに登録されている小当り値と一致している場合、「小当り」に当選していると判定する(特別図柄抽選の結果を「小当り」と判定する)。一方、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数が、特図小当り抽選テーブルに登録されている小当り値と一致していない場合、「小当り」に当選していないと判定する。
事前特図大当り判定処理により、「小当り」に当選していないと判定された場合、次に、事前特図時短判定処理が実行される。
事前特図時短判定処理では、事前判定対象遊技情報の種別(特図1遊技情報又は特図2遊技情報)に対応する特図時短抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数と、読み出した特図時短抽選テーブルと、に基づいて、「時短」に当選しているか否かを判定(事前特図時短判定)する。
この際、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数が、特図時短抽選テーブルに登録されている時短値と一致している場合、「時短」に当選していると判定する(特別図柄抽選の結果を「時短」と判定する)。一方、事前判定対象遊技情報に含まれる大当り乱数が、特図時短抽選テーブルに登録されている時短値と一致していない場合、「時短」に当選していないと判定する。
事前特図小当り判定処理により、「時短」に当選していないと判定された場合、特別図柄抽選の結果を「はずれ」と判定する。
この際、上記のように、事前判定対象遊技情報の保留種別が特図1遊技情報である場合、「大当り」、「時短」及び「はずれ」のうち、何れかが判定される(「小当り」が判定されることがない)。
一方、事前判定対象遊技情報の保留種別が特図2遊技情報である場合、「大当り」、「小当り」及び「はずれ」のうち、何れかが判定される(「時短」が判定されることがない)。
【0189】
事前判定処理では、次に、事前特図図柄判定処理を実行する。事前特図図柄判定処理では、特別図柄の停止図柄の種別を判定(事前特図図柄判定)する。
事前特図図柄判定処理では、事前特図当り判定により「大当り」(当選)と判定された場合、「大当り図柄」の種別を判定(事前特図図柄判定)する。
ROM220には、当り図柄乱数と、「大当り図柄」の種別と、の対応が登録された大当り図柄抽選テーブルが格納されている。また、大当り図柄抽選テーブルとして、特図1遊技情報に対応する第1大当り図柄抽選テーブルと、特図2遊技情報に対応する第2大当り図柄抽選テーブルと、が格納されている。
そして、第1大当り図柄抽選テーブルには、「大当り図柄」の種別として、「大当り図柄1」及び「大当り図柄2」が登録されている。一方、第2大当り図柄抽選テーブルには、「大当り図柄」の種別として、「大当り図柄3」及び「大当り図柄4」が登録されている。
そして、「大当り図柄」の種別を判定する処理では、事前判定対象遊技情報が特図1遊技情報である場合には、第1大当り図柄抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定対象遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した第1大当り図柄抽選テーブルと、に基づいて、大当り図柄の種別を判定する。
一方、事前判定対象遊技情報が特図2遊技情報である場合には、第2大当り図柄抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定対象遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した第2大当り図柄抽選テーブルと、に基づいて、大当り図柄の種別を判定する。
【0190】
一方、事前特図図柄判定処理では、事前特図当り判定により「小当り」(当選)と判定された場合、「小当り図柄」の種別を判定(事前特図図柄判定)する。
ROM220には、当り図柄乱数と、「小当り図柄」の種別(「小当り図柄1」又は「小当り図柄2」)と、の対応が登録された小当り図柄抽選テーブルが格納されている。
そして、「小当り図柄」の種別を判定する処理では、小当り図柄抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定対象遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した小当り図柄抽選テーブルと、に基づいて、小当り図柄の種別を判定する。
一方、事前特図図柄判定処理では、事前特図当り判定により「時短」(当選)と判定された場合、「時短図柄」の種別を判定(事前特図図柄判定)する。
ROM220には、当り図柄乱数と、「時短図柄」の種別(「時短図柄1」~「時短図柄3」)と、の対応が登録された時短図柄抽選テーブルが格納されている。
そして、「時短図柄」の種別を判定する処理では、時短図柄抽選テーブルを読み出す。そして、事前判定対象遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した時短図柄抽選テーブルと、に基づいて、時短図柄の種別を判定する。
一方、事前特図図柄判定処理では、事前特図当り判定により「はずれ」(落選)と判定された場合、停止図柄の種別として、「はずれ図柄」を判定(事前特図図柄判定)する。
【0191】
事前判定処理では、次に、第1先読み指定コマンド設定処理を実行する。
第1先読み指定コマンド設定処理では、事前特図図柄判定により判定された停止図柄の種別を指定する第1先読み指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0192】
事前判定処理では、次に、事前特図変動態様判定処理を実行する。
事前特図変動態様判定処理では、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、が判定される。
事前特図変動態様判定処理では、事前特図当り判定により「大当り」、「小当り」又は「時短」と判定された場合、後述する当選時事前変動パターン判定処理により、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、が判定される。
一方、事前特図当り判定により「はずれ」と判定された場合、後述する落選時事前変動パターン判定処理により、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、が判定される。
【0193】
当選時事前変動パターン判定処理では、まず、変動モード番号(変動モードの種別)を判定(当選時事前変動モード判定)する。
ROM220には、リーチモード乱数と、変動モード番号(変動モードの種別)と、の対応が登録された当選時変動モード判定テーブルが格納されている。
また、当選時変動モード判定テーブルとして、保留種別(特図1遊技情報又は特図2遊技情報)と、遊技状態(「通常状態」、「時短状態1」又は「時短状態2」)と、停止図柄の種別(「大当り図柄1」~「大当り図柄4」、「小当り図柄1」~「小当り図柄2」又は「時短図柄1」~「時短図柄3」)と、の組み合わせのそれぞれに対応する当選時変動モード判定テーブルが格納されている。
各当選時変動モード判定テーブルでは、各リーチモード乱数に対して、変動モード番号(変動モードの種別)と、当選時変動パターン判定テーブル(当選時変動パターン判定テーブルを指定する情報)と、が対応付けられている。これによって、各当選時変動モード判定テーブルに基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、当選時変動パターン判定テーブルと、が同時に選択される。
当選時事前変動モード判定では、まず、事前判定対象遊技情報の保留種別(特図1遊技情報又は特図2遊技情報)と、現在の遊技状態(「通常状態」、「時短状態1」又は「時短状態2」)と、事前特図図柄判定により判定された停止図柄の種別と、を確認して、この確認結果に対応する当選時変動モード判定テーブルを読み出す。
そして、事前判定対象遊技情報に含まれるリーチモード乱数と、読み出した当選時変動モード判定テーブルと、に基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、当選時変動パターン判定テーブルと、を判定する。
当選時事前変動パターン判定処理では、次に、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定(当選時事前変動パターン判定)する。
ROM220には、変動パターン乱数と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、の対応が登録された当選時変動パターン判定テーブルが格納されている。
また、当選時変動パターン判定テーブルとして、内容が互いに異なる複数の当選時変動パターン判定テーブルが格納されている。
当選時事前変動パターン判定では、まず、当選時事前変動モード判定により判定された当選時変動パターン判定テーブルを読み出す。
そして、事前判定対象遊技情報に含まれる変動パターン乱数と、読み出した当選時変動パターン判定テーブルと、に基づいて、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定する。
【0194】
落選時事前変動パターン判定処理では、まず、事前判定対象遊技情報に含まれるリーチグループ乱数の種別(「不定値」又は「固定値」)を判定(事前乱数種別判定)する。
本実施形態では、リーチグループ乱数の種別として、「不定値」と、「固定値」と、が規定されている。
「不定値」は、遊技情報(特図1遊技情報又は特図2遊技情報)の取得(記憶)時に、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、が決定されず、当該遊技情報に基づく始動判定(ステップS11-7,S11-8,S11-11)の実行時に、その時の保留数(特図1保留数又は特図2保留数)に基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、が決定されるリーチグループ乱数の種別となっている。
「固定値」は、遊技情報(特図1遊技情報又は特図2遊技情報)の取得(記憶)時に、変動モード番号(変動モードの種別)と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、が決定されるリーチグループ乱数の種別となっている。
本実施形態では、リーチグループ乱数の値が、「0」~「10006」の範囲内で更新される。そして、「0」~「10006」のうち、「0」~「8499」が「不定値」とされ、「8500」~「10006」が「固定値」とされている。
したがって、事前乱数種別判定では、事前判定対象遊技情報に含まれるリーチグループ乱数の値が、「8500」未満である場合、「不定値」と判定し、「8500」以上である場合、「固定値」と判定する。
【0195】
落選時事前変動パターン判定処理では、事前乱数種別判定により「不定値」と判定された場合、後述する事前リーチグループ判定と、落選時事前変動モード判定と、落選時事前変動パターン判定と、を実行することなく、次の処理に移行する。
一方、事前乱数種別判定により「固定値」と判定された場合、事前リーチグループ判定と、落選時事前変動モード判定と、落選時事前変動パターン判定と、を実行する。
【0196】
事前リーチグループ判定では、リーチグループ番号(リーチグループの種別)を判定する。
ROM220には、リーチグループ乱数と、リーチグループ番号(リーチグループの種別)と、の対応が登録されたリーチグループ判定テーブルが格納されている。
また、リーチグループ判定テーブルとして、「不定値」に対応するリーチグループ判定テーブルと、「固定値」に対応するリーチグループ判定テーブルと、が格納されている。
「不定値」に対応するリーチグループ判定テーブルには、リーチグループ番号として、「不定値」に対応するリーチグループ番号(以下、「不定値リーチグループ」とする)が登録されている。一方、「固定値」に対応するリーチグループ判定テーブルには、リーチグループ番号として、「固定値」に対応するリーチグループ番号(以下、「固定値リーチグループ」とする)が登録されている。
事前リーチグループ判定では、「固定値」に対応するリーチグループ判定テーブルを読み出す。そして、事前判定対象遊技情報に含まれるリーチグループ乱数と、読み出したリーチグループ判定テーブルと、に基づいて、リーチグループ番号(リーチグループの種別)を判定する。
【0197】
落選時事前変動モード判定では、変動モード番号(変動モードの種別)を判定(落選時事前変動モード判定)する。
ROM220には、リーチモード乱数と、変動モード番号(変動モードの種別)と、の対応が登録された落選時変動モード判定テーブルが格納されている。
また、落選時変動モード判定テーブルとして、リーチグループ番号と、保留種別(特図1遊技情報又は特図2遊技情報)と、保留数(特図1保留数又は特図2保留数)と、遊技状態(「通常状態」、「時短状態1」又は「時短状態2」)と、の組み合わせのそれぞれに対応する落選時変動モード判定テーブルが格納されている。
各落選時変動モード判定テーブルでは、各リーチモード乱数に対して、変動モード番号(変動モードの種別)と、落選時変動パターン判定テーブル(落選時変動パターン判定テーブルを指定する情報)と、が対応付けられている。これによって、各落選時変動モード判定テーブルに基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、落選時変動パターン判定テーブルと、が同時に選択される。
落選時事前変動モード判定では、まず、事前リーチグループ判定により判定されたリーチグループ番号と、事前判定対象遊技情報の保留種別(特図1遊技情報又は特図2遊技情報)と、事前判定対象遊技情報の保留種別に対応する保留数(特図1保留数又は特図2保留数)と、現在の遊技状態(「通常状態」、「時短状態1」又は「時短状態2」)と、を確認して、この確認結果に対応する落選時変動モード判定テーブルを読み出す。
そして、事前判定対象遊技情報に含まれるリーチモード乱数と、読み出した落選時変動モード判定テーブルと、に基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、落選時変動パターン判定テーブルと、を判定する。
【0198】
落選時事前変動パターン判定では、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定(落選時事前変動パターン判定)する。
ROM220には、変動パターン乱数と、変動パターン番号(変動パターンの種別)と、の対応が登録された落選時変動パターン判定テーブルが格納されている。
また、落選時変動パターン判定テーブルとして、内容が互いに異なる複数の落選時変動パターン判定テーブルが格納されている。
落選時事前変動パターン判定では、まず、落選時事前変動モード判定により判定された落選時変動パターン判定テーブルを読み出す。
そして、事前判定対象遊技情報に含まれる変動パターン乱数と、読み出した落選時変動パターン判定テーブルと、に基づいて、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定する。
【0199】
事前判定処理では、次に、第2,第3先読み指定コマンド設定処理を実行する。
第2,第3先読み指定コマンド設定処理では、事前変動モード判定により判定された変動モード番号を指定する第2先読み指定コマンドと、事前変動パターン判定により判定された変動パターン番号を指定する第3先読み指定コマンドと、をRAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
具体的には、当選時事前変動パターン判定処理が実行された場合、当選時事前変動モード判定により判定された変動モード番号を指定する第2先読み指定コマンドと、当選時事前変動パターン判定により判定された変動パターン番号を指定する第3先読み指定コマンドと、をRAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
一方、落選時事前変動パターン判定処理が実行され、事前乱数種別判定により「固定値」と判定された場合、落選時事前変動モード判定により判定された変動モード番号を指定する第2先読み指定コマンドと、落選時事前変動パターン判定により判定された変動パターン番号を指定する第3先読み指定コマンドと、をRAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
一方、落選時事前変動パターン判定処理が実行され、事前乱数種別判定により「不定値」と判定された場合、「不定値」を指定する第2先読み指定コマンドと、「不定値」を指定する第3先読み指定コマンドと、をRAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0200】
(特別遊技管理処理)
次に、ステップS4-13の特別遊技管理処理を説明する。
図20は、特別遊技管理処理を示すフローチャートである。
本実施形態では、特別図柄抽選に基づいて実行される遊技(以下、「特別遊技」とする)の局面・段階(以下、「特別遊技フェーズ」とする)として、「特図変動待ち状態」と、「特図変動中状態」と、「特図停止図柄表示状態」と、「第1大入賞口開放前状態」と、「第1大入賞口開放制御状態」と、「第1大入賞口閉鎖有効状態」と、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」と、「第2大入賞口開放前状態」と、「第2大入賞口開放制御状態」と、「第2大入賞口閉鎖有効状態」と、「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」と、が規定されている。
そして、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「11」の特別遊技フェーズのうち一のものに対応する値(特別遊技フェーズフラグ)が設定される。
また、ROM220には、特別遊技を制御(実行)するための特別遊技制御モジュール(プログラム)として、各特別遊技フェーズに対応する特別遊技制御モジュールが格納されている。
そして、特別遊技管理処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域に設定されている値に対応する特別遊技制御モジュールが選択され、選択された特別遊技制御モジュールに基づく処理が実行される。
【0201】
具体的には、特別遊技管理処理は、ステップS4-13において実行されると、図20に示すように、まず、ステップS10-1に移行する。
ステップS10-1では、特別遊技フェーズ取得処理を実行し、ステップS10-2に移行する。特別遊技フェーズ取得処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域に設定されている値(特別遊技フェーズ)を取得(ロード)する。
ステップS10-2では、特別遊技制御モジュール取得処理を実行し、ステップS10-3に移行する。特別遊技制御モジュール取得処理では、ステップS10-1で取得した値(特別遊技フェーズ)に対応する特別遊技制御モジュールを読み出す。
ステップS10-3では、特別遊技制御モジュール実行処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特別遊技制御モジュール実行処理では、ステップS10-2で読み出した特別遊技制御モジュールに基づく処理を開始する。
具体的には、ステップS10-1で取得した値が、「特図変動待ち状態」に対応する値である場合には、後述する特図変動待ち処理が開始され、「特図変動中状態」に対応する値である場合には、後述する特図変動中処理が開始され、「特図停止図柄表示状態」に対応する値である場合には、後述する特図停止中処理が開始され、「第1大入賞口開放前状態」に対応する値である場合には、後述する第1大入賞口開放前処理が開始され、「第1大入賞口開放制御状態」に対応する値である場合には、後述する第1大入賞口開放制御処理が開始され、「第1大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値である場合には、後述する第1大入賞口閉鎖有効処理が開始され、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値である場合には、後述する第1大入賞口開放終了ウェイト処理が開始され、「第2大入賞口開放前状態」に対応する値である場合には、後述する第2大入賞口開放前処理が開始され、「第2大入賞口開放制御状態」に対応する値である場合には、後述する第2大入賞口開放制御処理が開始され、「第2大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値である場合には、後述する第2大入賞口閉鎖有効処理が開始され、「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値である場合には、後述する第2大入賞口開放終了ウェイト処理が開始される。
【0202】
(特図変動待ち処理)
次に、ステップS10-3で実行される特図変動待ち処理を説明する。
図21は、特図変動待ち処理を示すフローチャートである。
特図変動待ち処理は、ステップS10-3において実行されると、図21に示すように、まず、ステップS11-1に移行する。
ステップS11-1では、特図2保留数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、特図2保留数カウンタの値が「1」以上でないと判定した場合(No)には、ステップS11-2に移行し、特図2保留数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS11-3に移行する。
ステップS11-2では、特図1保留数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、特図1保留数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS11-3に移行し、特図1保留数カウンタの値が「1」以上でないと判定した場合(No)には、ステップS11-16に移行する。
【0203】
ステップS11-3では、特図保留数更新処理を実行し、ステップS11-4に移行する。特図保留数更新処理では、特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を更新する。
具体的に、特図保留数更新処理では、まず、特図2保留数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定する。
そして、特図2保留数カウンタの値が「1」以上である場合、特別図柄判別フラグ設定値として、特図2遊技情報に基づく遊技を指定する値(本実施形態では、「1」)を設定するとともに、特図2保留数カウンタの値から、「1」を減算する。
一方、特図2保留数カウンタの値が「1」以上でない(特図2保留数カウンタの値が「0」である)と判定した場合、特別図柄判別フラグ設定値として、特図1遊技情報に基づく遊技を指定する値(本実施形態では、「0」)を設定するとともに、特図1保留数カウンタの値から、「1」を減算する。
以上により、本実施形態では、特図2遊技情報記憶領域に記憶されている特図2遊技情報について、特図1遊技情報記憶領域に記憶されている特図1遊技情報よりも優先して、始動判定が実行される。
【0204】
ステップS11-4では、保留数指定コマンド設定処理を実行し、ステップS11-5に移行する。保留数指定コマンド設定処理では、特図保留数が「1」減少したことを指定する特図保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
具体的に、特別図柄判別フラグ設定値=「1」である場合、特図2保留数が「1」減少したことを指定する特図保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
一方、特別図柄判別フラグ設定値=「0」である場合、特図1保留数が「1」減少したことを指定する特図保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0205】
ステップS11-5では、特別図柄記憶エリアシフト処理を実行し、ステップS11-6に移行する。特別図柄記憶エリアシフト処理では、遊技情報が記憶される記憶エリアをシフトする。
具体的に、特別図柄判別フラグ設定値=「1」である場合、特図2遊技情報記憶領域の記憶エリア1の記憶内容を、記憶エリア0にシフト(移動)する。次に、特図2遊技情報記憶領域の記憶エリア1の記憶内容をクリア(初期化)する。
一方、特別図柄判別フラグ設定値=「0」である場合、特図1遊技情報記憶領域の記憶エリア1の記憶内容を、記憶エリア0にシフト(移動)する。次に、特図1遊技情報記憶領域の記憶エリア2の記憶内容を、特図1遊技情報記憶領域の記憶エリア1にシフトする。次に、特図1遊技情報記憶領域の記憶エリア3の記憶内容を、特図1遊技情報記憶領域の記憶エリア2にシフトする。次に、特図1遊技情報記憶領域の記憶エリア4の記憶内容を、特図1遊技情報記憶領域の記憶エリア3にシフトする。次に、特図1遊技情報記憶領域の記憶エリア4の記憶内容をクリア(初期化)する。
【0206】
ステップS11-6では、設定異常判定処理を実行し、ステップS11-7に移行する。設定異常判定処理では、設定異常の発生を監視する。
具体的に、設定異常判定処理では、まず、RAM230の設定値領域に記憶されている設定値を取得する。次に、取得した設定値が所定の設定比較値(本実施形態では、「6」)未満であるか否かを判定する。
そして、取得した設定値が所定の設定比較値未満でない(所定の設定比較値以上である)と判定した場合、RAM230の遊技機状態フラグ領域の値(遊技機状態フラグ)として、設定異常状態に対応する値を保存(セーブ)する。また、設定異常の発生を指定するサブコマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。そして、次の処理(ステップS11-7)に移行する。
一方、取得した設定値が所定の設定比較値未満であると判定した場合、次の処理(ステップS11-7)に移行する。
【0207】
ステップS11-7では、特図当り判定処理を実行し、ステップS11-8に移行する。特図当り判定処理では、特別図柄抽選の結果を判定(特図当り判定)する。
特図当り判定処理では、まず、特図大当り判定処理を実行する。
特図大当り判定処理では、まず、設定値領域に設定されている値(設定値)を確認して、この確認結果に対応する特図大当り抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数と、読み出した特図大当り抽選テーブルと、に基づいて、特別図柄抽選の結果が「大当り」であるか否かを判定(特図大当り判定)する。
具体的に、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数の値が、特図大当り抽選テーブルに登録されている大当り値と一致している場合には、特別図柄抽選の結果を「大当り」(当選)と判定する。
一方、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数の値が、特図大当り抽選テーブルに登録されている大当り値と一致していない場合、「大当り」に当選していないと判定する。
特図大当り判定処理により、「大当り」に当選していないと判定された場合、特図小当り判定処理を実行する。
特図小当り判定処理では、特別図柄判別フラグ設定値に対応する特図小当り抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数の値と、読み出した特図小当り抽選テーブルと、に基づいて、特別図柄抽選の結果が「小当り」であるか否かを判定(特図小当り判定)する。
具体的に、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数の値が、特図小当り抽選テーブルに登録されている小当り値と一致している場合には、特別図柄抽選の結果を「小当り」(当選)と判定する。
一方、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数の値が、特図小当り抽選テーブルに登録されている小当り値と一致していない場合、「小当り」に当選していないと判定する。
特図小当り判定処理により、「小当り」に当選していないと判定された場合、特図時短判定処理を実行する。
特図時短判定処理では、特別図柄判別フラグ設定値に対応する特図時短抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数の値と、読み出した特図時短抽選テーブルと、に基づいて、特別図柄抽選の結果が「時短」であるか否かを判定(特図時短判定)する。
具体的に、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数の値が、特図時短抽選テーブルに登録されている時短値と一致している場合には、特別図柄抽選の結果を「時短」(当選)と判定する。
一方、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる大当り乱数の値が、特図時短抽選テーブルに登録されている時短値と一致していない場合、「時短」に当選していないと判定する。
特図時短判定処理により、「時短」に当選していないと判定された場合、特別図柄抽選の結果を「はずれ」と判定する。
【0208】
ステップS11-8では、特図図柄判定処理を実行し、ステップS11-9に移行する。特図図柄判定処理では、特別図柄の停止図柄の種別を判定(特図図柄判定)する。
具体的に、特図図柄判定処理では、まず、特図当り判定により「大当り」(当選)と判定されたか否かを判定する。
そして、特図当り判定により「大当り」(当選)と判定された場合、「大当り図柄」の種別を判定する。
これには、特別図柄判別フラグ設定値に対応する大当り図柄抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した大当り図柄抽選テーブルと、に基づいて、大当り図柄の種別を判定する。
この際、上記のように、記憶エリア0に記憶されている遊技情報が特図1遊技情報である場合、「大当り図柄1」及び「大当り図柄2」のうち、何れかが判定される。
一方、記憶エリア0に記憶されている遊技情報が特図2遊技情報である場合、「大当り図柄3」及び「大当り図柄4」のうち、何れかが判定される。
一方、特図当り判定により「小当り」(当選)と判定された場合、「小当り図柄」の種別を判定する。
これには、特別図柄判別フラグ設定値に対応する小当り図柄抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した小当り図柄抽選テーブルと、に基づいて、小当り図柄の種別を判定する。
この際、「小当り図柄1」及び「小当り図柄2」のうち、何れかが判定される。
一方、特図当り判定により「時短」(当選)と判定された場合、「時短図柄」の種別を判定する。
これには、特別図柄判別フラグ設定値に対応する時短図柄抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出した時短図柄抽選テーブルと、に基づいて、時短図柄の種別を判定する。
この際、「時短図柄1」~「時短図柄3」のうち、何れかが判定される。
一方、特図当り判定により「はずれ」(落選)と判定された場合、停止図柄の種別として、「はずれ図柄」を判定する。
次に、判定した停止図柄の種別を指定する図柄情報を、RAM230の図柄情報記憶領域に設定(記憶)する。
【0209】
ステップS11-9では、図柄種別指定コマンド設定処理を実行し、ステップS11-10に移行する。図柄種別指定コマンド設定処理では、ステップS11-8で判定した停止図柄の種別を指定する特図図柄種別指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
【0210】
ステップS11-10では、特図停止図柄番号判定処理を実行し、ステップS11-11に移行する。特図停止図柄番号判定処理では、特別図柄の停止図柄番号を判定する。
ROM220には、当り図柄乱数の値と、停止図柄番号(セグデータ)と、の対応が登録された停止図柄番号抽選テーブルが格納されている。
また、停止図柄番号抽選テーブルとして、「大当り」に対応する大当り時停止図柄番号抽選テーブルと、「小当り」に対応する小当り時停止図柄番号抽選テーブルと、「時短」に対応する時短時停止図柄番号抽選テーブルと、「はずれ」に対応する落選時停止図柄番号抽選テーブルと、が格納されている。
また、大当り時停止図柄番号抽選テーブルとして、第1特別図柄(特図1遊技情報)に対応する大当り時停止図柄番号抽選テーブルと、第2特別図柄(特図2遊技情報)に対応する大当り時停止図柄番号抽選テーブルと、が格納されている。
特図停止図柄番号判定処理では、まず、特図当り判定の結果を確認する。
そして、特図当り判定により「大当り」(当選)と判定された場合、特別図柄判別フラグ設定値を確認して、この確認結果に対応する大当り時停止図柄番号抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出された大当り時停止図柄番号抽選テーブルと、に基づいて、停止図柄番号を判定する。
一方、特図当り判定により「小当り」(当選)と判定された場合、小当り時停止図柄番号抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出された小当り時停止図柄番号抽選テーブルと、に基づいて、停止図柄番号を判定する。
一方、特図当り判定により「時短」(当選)と判定された場合、時短時停止図柄番号抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出された時短時停止図柄番号抽選テーブルと、に基づいて、停止図柄番号を判定する。
一方、特図当り判定により「はずれ」(落選)と判定された場合、落選時停止図柄番号抽選テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り図柄乱数と、読み出された落選時停止図柄番号抽選テーブルと、に基づいて、停止図柄番号を判定する。
次に、判定した停止図柄番号を、RAM230の停止図柄番号記憶領域に記憶する。
【0211】
ステップS11-11では、特図変動パターン判定処理を実行し、ステップS11-12に移行する。特図変動パターン判定処理では、特別図柄の変動態様(変動パターンの種別)を判定する。
具体的に、特図変動パターン判定処理では、まず、特図当り判定の結果を確認する。そして、特図当り判定の結果が落選(「はずれ」)である場合には、後述する落選時特図変動態判定処理を実行する。一方、特図当り判定の結果が当選(「大当り」、「小当り」又は「時短」)である場合には、後述する当選時特図変動態様判定処理を実行する。
【0212】
落選時特図変動態様判定処理では、まず、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれるリーチグループ乱数の種別(「不定値」又は「固定値」)を判定(乱数種別判定)する。
乱数種別判定では、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれるリーチグループ乱数の値が、「8500」未満である場合、「不定値」と判定し、「8500」以上である場合、「固定値」と判定する。
落選時特図変動態様判定処理では、次に、リーチグループ番号(リーチグループの種別)を判定(リーチグループ判定)する。
リーチグループ判定では、乱数種別判定により「固定値」が判定された場合、「固定値」に対応するリーチグループ判定テーブルを読み出す。一方、乱数種別判定により「不定値」が判定された場合、「不定値」に対応するリーチグループ判定テーブルを読み出す。そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれるリーチグループ乱数と、読み出したリーチグループ判定テーブルと、に基づいて、リーチグループ番号(リーチグループの種別)を判定する。
落選時特図変動態様判定処理では、次に、変動モード番号(変動モードの種別)を判定(落選時変動モード判定)する。
落選時変動モード判定では、リーチグループ判定により判定されたリーチグループ番号と、保留種別(記憶エリア0に記憶されている遊技情報の種別)と、保留数(記憶エリア0に記憶されている遊技情報の種別に対応する保留数)と、現在の遊技状態(「通常状態」、「時短状態1」又は「時短状態2」)と、を確認して、この確認結果に対応する落選時変動モード判定テーブルを読み出す。
そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれるリーチモード乱数と、読み出した落選時変動モード判定テーブルと、に基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、落選時変動パターン判定テーブルと、を判定する。
落選時特図変動態様判定処理では、次に、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定(落選時変動パターン判定)する。
落選時変動パターン判定では、まず、落選時変動モード判定により判定された落選時変動パターン判定テーブルを読み出す。
そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる変動パターン乱数と、読み出した落選時変動パターン判定テーブルと、に基づいて、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定する。
【0213】
当選時特図変動態様判定処理では、まず、変動モード番号(変動モードの種別)を判定(当選時変動モード判定)する。
当選時変動モード判定では、まず、保留種別(記憶エリア0に記憶されている遊技情報の種別)、現在の遊技状態(「通常状態」、「時短状態1」又は「時短状態2」)と、特図図柄判定により判定された停止図柄の種別と、を確認して、この確認結果に対応する当選時変動モード判定テーブルを読み出す。
そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれるリーチモード乱数と、読み出した当選時変動モード判定テーブルと、に基づいて、変動モード番号(変動モードの種別)と、当選時変動パターン判定テーブルと、を判定する。
当選時特図変動態様判定処理では、次に、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定(当選時変動パターン判定)する。
当選時変動パターン判定では、まず、当選時変動モード判定により判定された当選時変動パターン判定テーブルを読み出す。
そして、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる変動パターン乱数と、読み出した当選時変動パターン判定テーブルと、に基づいて、変動パターン番号(変動パターンの種別)を判定する。
【0214】
ステップS11-12では、変動パターンコマンド設定処理を実行し、ステップS11-13に移行する。変動パターンコマンド設定処理では、ステップS11-11で判定した変動パターン番号(変動パターンの種別)を指定する特図変動パターン指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS11-13では、特図変動時間設定処理を実行し、ステップS11-14に移行する。特図変動時間設定処理では、特別図柄の変動表示の時間を設定する。
具体的に、特図変動時間設定処理では、まず、ステップS11-11で判定した変動パターン番号に対応する変動時間を取得する。そして、取得した変動時間を、特別遊技タイマに設定する。
【0215】
ステップS11-14では、特図変動表示データ設定処理を実行し、ステップS11-15に移行する。特図変動表示データ設定処理では、特図表示装置の変動表示を制御するためのデータを設定する。
具体的に、特図変動表示データ設定処理では、まず、特図表示タイマに、所定表示時間を設定する。
次に、特別図柄判別フラグ設定値=「0」である場合、特図1表示図柄カウンタに、所定の初期値を設定する。これによって、特図1表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、特図1表示図柄カウンタの値に対応するセグメントが点灯制御される。
一方、特別図柄判別フラグ設定値=「1」である場合には、特図2表示図柄カウンタに、所定の初期値を設定する。これによって、特図2表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、特図2表示図柄カウンタの値に対応するセグメントが点灯制御される。
【0216】
ステップS11-15では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図変動中状態」に対応する値を設定する。
ステップS11-16では、客待ち設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。客待ち設定処理では、デモ指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0217】
(特図変動中処理)
次に、ステップS10-3で実行される特図変動中処理を説明する。
図22は、特図変動中処理を示すフローチャートである。
特図変動中処理は、ステップS10-3において実行されると、図22に示すように、まず、ステップS12-1に移行する。
ステップS12-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS12-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS12-8に移行する。
ステップS12-2では、特図停止時間設定処理を実行し、ステップS12-3に移行する。特図停止時間設定処理では、所定の停止時間を、特別遊技タイマに設定する。
【0218】
ステップS12-3では、特図停止表示データ設定処理を実行し、ステップS12-4に移行する。特図停止表示データ設定処理では、特図表示装置の停止表示を制御するためのデータを設定する。
具体的に、特図停止表示データ設定処理では、RAM230の停止図柄番号記憶領域に記憶されている停止図柄番号を取得する。
次に、特別図柄判別フラグ設定値=「0」である場合、特図1表示図柄カウンタの値として、取得した停止図柄番号(停止図柄番号に対応するデータ)を設定する。これによって、特図1表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、設定された停止図柄番号に対応するセグメントが点灯制御(停止表示)される。
一方、特別図柄判別フラグ設定値=「1」である場合、特図2表示図柄カウンタの値として、取得した停止図柄番号(停止図柄番号に対応するデータ)を設定する。これによって、特図2表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、設定された停止図柄番号に対応するセグメントが点灯制御(停止表示)される。
【0219】
ステップS12-4では、停止指定コマンド設定処理を実行し、ステップS12-5に移行する。停止指定コマンド設定処理では、特図停止指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。また、外部情報用確定回数カウンタの値に、所定数(本実施形態では、1[回])を加算する。
ステップS12-5では、回数切り管理処理を実行し、ステップS12-6に移行する。回数切り管理処理については、後述する。
ステップS12-6では、遊タイム管理処理を実行し、ステップS12-7に移行する。遊タイム管理処理では、まず、遊タイムカウンタの値から「1」を減算する。
次に、遊タイムカウンタの値が「1」から「0」に減算されたか否かを判定する。そして、遊タイムカウンタの値が「1」から「0」に減算されたと判定した場合には、第1時短カウンタの値として、「1」を設定し、第2時短カウンタの値として、「1」を設定するとともに、RAM230の時短制御フラグ領域において、時短状態1に対応する値(本実施形態では、「1」)を設定する。これによって、時短制御1が開始される。一方、遊タイムカウンタの値が「1」から「0」に減算されていないと判定した場合には、次の処理(ステップS12-7)に移行する。
ステップS12-7では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図停止図柄表示状態」に対応する値を設定する。
【0220】
ステップS12-8では、特図表示タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特図表示タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS12-9に移行し、特図表示タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。
ステップS12-9では、特図変動表示データ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特図変動表示データ更新処理では、特図表示装置の変動表示を制御するためのデータを更新する。
具体的に、特図変動表示データ更新処理では、第1特別図柄の変動表示の実行中である場合、特図1表示図柄カウンタの値に「1」を加算する。一方、第2特別図柄の変動表示の実行中である場合、特図2表示図柄カウンタの値に「1」を加算する。
【0221】
(回数切り管理処理)
次に、ステップS12-5で実行される回数切り管理処理を説明する。
図23は、回数切り管理処理を示すフローチャートである。
回数切り管理処理は、ステップS12-5において実行されると、図23に示すように、まず、ステップS28-1に移行する。
ステップS28-1では、時短制御(時短制御1又は時短制御2)中であるか否かを判定し、時短制御中であると判定した場合(Yes)には、ステップS28-2に移行し、時短制御中でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS12-6)に移行する。
ここで、RAM230の時短制御フラグ領域に設定されている値が「1」(時短状態1に対応する値)又は「2」(時短状態2に対応する値)である場合、時短制御中であると判定し、時短制御フラグ領域に設定されている値が「0」(通常状態に対応する値)である場合、時短制御中でないと判定する。
ステップS28-2では、第2時短カウンタ更新処理を実行し、ステップS28-3に移行する。第2時短カウンタ更新処理では、第2時短カウンタの値から「1」を減算する。
ステップS28-3では、第2時短カウンタの値が「1」から「0」に更新されたか否か(「時短終了条件2」が成立したか否か)を判定し、第2時短カウンタの値が「1」~「0」に更新された(「時短終了条件2」が成立した)と判定した場合(Yes)には、ステップS28-7に移行し、第2時短カウンタの値が「1」から「0」に更新されていない(「時短終了条件2」が成立していない)と判定した場合(No)には、ステップS28-4に移行する。
【0222】
ステップS28-4では、第2特別図柄の変動表示を開始するか否かを判定し、第2特別図柄の変動表示を開始すると判定した場合(Yes)には、ステップS28-5に移行し、第2特別図柄の変動表示を開始しない(第1特別図柄の変動表示を開始する)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS12-6)に移行する。本実施形態では、特別図柄判別フラグ設定値=「1」である場合、第2特別図柄の変動表示を開始すると判定し、特別図柄判別フラグ設定値=「0」である場合、第2特別図柄の変動表示を開始しないと判定する。
ステップS28-5では、第1時短カウンタ更新処理を実行し、ステップS28-6に移行する。第1時短カウンタ更新処理では、第1時短カウンタの値から「1」を減算する。
ステップS28-6では、第1時短カウンタの値が「1」から「0」に更新されたか否か(「時短終了条件1」が成立したか否か)を判定し、第1時短カウンタの値が「1」から「0」に更新された(「時短終了条件1」が成立した)と判定した場合(Yes)には、ステップS28-7に移行し、第1時短カウンタの値が「1」から「0」に更新されていない(「時短終了条件1」が成立していない)と判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS12-6)に移行する。
ステップS28-7では、時短制御停止処理を実行し、ステップS28-8に移行する。時短制御停止処理では、RAM230の時短制御フラグ領域において、通常状態に対応する値(本実施形態では、「0」)を設定する。また、各時短カウンタ(第1時短カウンタ・第2時短カウンタ)の値として、「0」を設定する。これによって、時短制御が停止される。
ステップS28-8では、サブコマンド設定処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS12-6)に移行する。サブコマンド設定処理では、遊技状態の変化(時短制御の停止)を指定するサブコマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0223】
(特図停止中処理)
次に、ステップS10-3で実行される特図停止中処理を説明する。
図24は、特図停止中処理を示すフローチャートである。
特図停止中処理は、ステップS10-3において実行されると、図24に示すように、まず、ステップS13-1に移行する。
ステップS13-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS13-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。
【0224】
ステップS13-2では、停止図柄の種別が「大当り図柄」であるか否かを判定し、停止図柄の種別が「大当り図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS13-3に移行し、停止図柄の種別が「大当り図柄」でないと判定した場合(No)には、ステップS13-8に移行する。
ステップS13-3では、遊技状態更新処理を実行し、ステップS13-4に移行する。遊技状態更新処理では、遊技状態を更新する。
具体的に、遊技状態更新処理では、遊タイムカウンタの値として、「0」を設定する。
遊技状態更新処理では、次に、RAM230の時短制御フラグ領域に時短状態1に対応する値(本実施形態では、「1」)、又は、時短状態2に対応する値(本実施形態では、「2」)が設定されているか否かを判定する。
そして、時短制御フラグ領域に「1」又は「2」が設定されていると判定した場合には、各時短カウンタ(第1時短カウンタ・第2時短カウンタ)の値として、通常状態に対応する値(本実施形態では、「0」)を設定するとともに、RAM230の時短制御フラグ領域に「0」を設定する。これによって、時短制御(時短制御1又は時短制御2)が停止される。
一方、時短制御フラグ領域に「1」又は「2」が設定されていない(「0」が設定されている)と判定した場合には、次の処理に移行する。
ステップS13-4では、特別電役制御データ設定処理を実行し、ステップS13-5に移行する。特別電役制御データ設定処理では、特別電動役物55aを開閉制御するための制御データを設定する。
ROM220には、「大当り図柄」の各種別に対応する第2特別電役制御テーブルが格納されている。そして、各第2特別電役制御テーブルには、オープニング時間、大入賞口閉鎖有効時間、大入賞口閉鎖時間、エンディング時間、ラウンド回数(ラウンド遊技の回数)、各回のラウンド(ラウンド遊技)に対応する開閉切替回数、各回の開閉切替に対応する特別電動役物ソレノイド65の制御データ(ソレノイド制御データ、及び、制御時間データ)等が規定されている。
特別電役制御データ設定処理では、ステップS11-8で判定された「大当り図柄」の種別に対応する第2特別電役制御テーブルを読み出し、読み出した第2特別電役制御テーブルを、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定する。
次に、特別電役連続作動回数カウンタに「0」を設定する。
【0225】
ステップS13-5では、オープニング時間設定処理を実行し、ステップS13-6に移行する。オープニング時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第2特別電役制御テーブルを参照して、所定のオープニング時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS13-6では、オープニング指定コマンド設定処理を実行し、ステップS13-7に移行する。オープニング指定コマンド設定処理では、ステップS11-8で判定された「大当り図柄」の種別を指定するオープニング指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS13-7では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。
【0226】
ステップS13-8では、停止図柄の種別が「小当り図柄」であるか否かを判定し、停止図柄の種別が「小当り図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS13-9に移行し、停止図柄の種別が「小当り図柄」でないと判定した場合(No)には、ステップS13-13に移行する。
ステップS13-9では、特別電役制御データ設定処理を実行し、ステップS13-10に移行する。特別電役制御データ設定処理では、特別電動役物55aを開閉制御するための制御データを設定する。
ROM220には、「小当り図柄」の各種別に対応する第1特別電役制御テーブルが格納されている。そして、各第1特別電役制御テーブルには、オープニング時間、大入賞口閉鎖有効時間、大入賞口閉鎖時間、エンディング時間、ラウンド回数(小当り遊技の回数)、各回のラウンド(小当り遊技)に対応する開閉切替回数、各回の開閉切替に対応する特別電動役物ソレノイド65の制御データ(ソレノイド制御データ、制御時間データ等)、各回のラウンド(小当り遊技)に対応するV領域ソレノイド66の制御データ(ソレノイド制御データ、及び、制御時間データ)等が規定されている。
特別電役制御データ設定処理では、ステップS11-8で判定された「小当り図柄」の種別に対応する第1特別電役制御テーブルを読み出し、読み出した第1特別電役制御テーブルを、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定する。
次に、特別電役連続作動回数カウンタに「0」を設定する。
【0227】
ステップS13-10では、オープニング時間設定処理を実行し、ステップS13-11に移行する。オープニング時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第1特別電役制御テーブルを参照して、所定のオープニング時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS13-11では、オープニング指定コマンド設定処理を実行し、ステップS13-12に移行する。オープニング指定コマンド設定処理では、ステップS11-5で判定された「小当り図柄」の種別を指定するオープニング指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS13-12では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。
【0228】
ステップS13-13では、停止図柄の種別が「時短図柄」であるか否かを判定し、停止図柄の種別が「時短図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS13-14に移行し、停止図柄の種別が「時短図柄」でない(「はずれ図柄」である)と判定した場合(No)には、ステップS13-16に移行する。
ステップS13-14では、遊技状態設定処理を実行し、ステップS43-3に移行する。遊技状態設定処理では、遊技状態を設定する。
具体的に、遊技状態設定処理では、まず、現在の遊技状態を確認する。
そして、現在の遊技状態が通常状態である場合、時短状態を開始する。この際、停止図柄の種別が「時短図柄1」である場合、第1時短カウンタの値として、「100」を設定し、第2時短カウンタの値として、「105」を設定するとともに、RAM230の時短制御フラグ領域に「2」を設定する。これによって、時短制御2が開始される。一方、停止図柄の種別が「時短図柄2」である場合、第1時短カウンタの値として、「1000」を設定し、第2時短カウンタの値として、「1000」を設定するとともに、RAM230の時短制御フラグ領域に「1」を設定する。これによって、時短制御1が開始される。一方、停止図柄の種別が「時短図柄3」である場合、第1時短カウンタの値として、「100」を設定し、第2時短カウンタの値として、「100」を設定するとともに、RAM230の時短制御フラグ領域に「1」を設定する。これによって、時短制御1が開始される。
一方、現在の遊技状態が時短状態(時短状態1又は時短状態2)である場合、現在の時短状態(現在の第1時短カウンタの値、現在の第2時短カウンタの値、及び、現在の時短制御フラグ領域の値)を維持して、次の処理(ステップS13-15)に移行する。
ステップS13-15では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0229】
ステップS13-16では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-14)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0230】
(第1大入賞口開放前処理)
次に、ステップS10-3で実行される第1大入賞口開放前処理を説明する。
図25は、第1大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。
第1大入賞口開放前処理は、ステップS10-3において実行されると、図25に示すように、まず、ステップS14-1に移行する。
ステップS14-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS14-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS14-2では、特別電役連続作動回数カウンタ更新処理を実行し、ステップS14-3に移行する。特別電役連続作動回数カウンタ更新処理では、特別電役連続作動回数カウンタの値に、「1」を加算する。
ステップS14-3では、ラウンド開始指定コマンド設定処理を実行し、ステップS14-4に移行する。ラウンド開始指定コマンド設定処理では、特別電役連続作動回数カウンタの値に対応するラウンドの開始を指定するラウンド開始指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
【0231】
ステップS14-4では、特別電役開閉切替回数設定処理を実行し、ステップS14-5に移行する。特別電役開閉切替回数設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第1特別電役制御テーブルを参照して、特別電役連続作動回数カウンタの値に対応する開閉切替回数を読み出す。そして、読み出した開閉切替回数を、特別電役開閉切替回数カウンタに設定する。次に、特別電役入賞数カウンタの値として「0」を設定する。
ステップS14-5では、特別電役開閉切替処理を実行し、ステップS14-6に移行する。特別電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS14-6では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口開放制御状態」に対応する値を設定する。
【0232】
(第1大入賞口開放制御処理)
次に、ステップS10-3で実行される第1大入賞口開放制御処理を説明する。
図26は、第1大入賞口開放制御処理を示すフローチャートである。
第1大入賞口開放制御処理は、ステップS10-3において実行されると、図26に示すように、まず、ステップS16-1に移行する。
ステップS16-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS16-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS16-4に移行する。
ステップS16-2では、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS16-3に移行し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS16-5に移行する。
ステップS16-3では、特別電役開閉切替処理を実行し、ステップS16-4に移行する。特別電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS16-4では、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値(本実施形態では、10[球])に達しているか否かを判定し、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS16-5に移行し、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
【0233】
ステップS16-5では、大入賞口開放制御終了処理を実行し、ステップS16-6に移行する。大入賞口開放制御終了処理では、通電停止を指定するソレノイド制御データを、RAM230の所定領域に設定する。これによって、特別電動役物55aが閉鎖状態に制御される。
ステップS16-6では、大入賞口閉鎖有効時間設定処理を実行し、ステップS16-7に移行する。大入賞口閉鎖有効時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第1特別電役制御テーブルを参照して、所定の大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS16-7では、ラウンド終了指定コマンド設定処理を実行し、ステップS16-8に移行する。ラウンド終了指定コマンド設定処理では、ラウンド(小当り遊技)の終了を指定するラウンド終了指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS16-8では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値を設定する。
【0234】
(第1大入賞口閉鎖有効処理)
次に、ステップS10-3で実行される第1大入賞口閉鎖有効処理を説明する。
図27は、第1大入賞口閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
第1大入賞口閉鎖有効処理は、ステップS10-3において実行されると、図27に示すように、まず、ステップS17-1に移行する。
ステップS17-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS17-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS17-2では、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達しているか否かを判定し、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS17-3に移行し、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS17-9に移行する。
ここで、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第1特別電役制御テーブルを参照して、当該特別電役制御テーブルに規定されているラウンド回数を規定値として取得して判定を行う。
ステップS17-3では、RAM230のV入賞フラグ領域に設定されている値が「1」であるか否かを判定し、V入賞フラグ領域に設定されている値が「1」であると判定した場合(Yes)には、ステップS17-4に移行し、V入賞フラグ領域に設定されている値が「0」であると判定した場合(No)には、ステップS17-11に移行する。
【0235】
ステップS17-4では、遊技状態更新処理を実行し、ステップS17-5に移行する。遊技状態更新処理では、遊技状態を更新する。
具体的に、遊技状態更新処理では、遊タイムカウンタの値として、「0」を設定する。
遊技状態更新処理では、次に、RAM230の時短制御フラグ領域に「1」又は「2」が設定されているか否かを判定する。
そして、時短制御フラグ領域に「1」又は「2」が設定されていると判定した場合には、時短カウンタ(第1時短カウンタ・第2時短カウンタ)の値として、所定の初期値(本実施形態では、「0」)を設定するとともに、RAM230の時短制御フラグ領域に「0」を設定する。これによって、時短制御が停止される。
一方、時短制御フラグ領域に「1」又は「2」が設定されていない(「0」が設定されている)と判定した場合には、次の処理(ステップS17-5)に移行する。
【0236】
ステップS17-5では、特別電役制御データ設定処理を実行し、ステップS17-6に移行する。特別電役制御データ設定処理では、特別電動役物55aを開閉制御するための制御データを設定する。
ROM220には、「小当り図柄」の各種別に対応する第2特別電役制御テーブルが格納されている。そして、各第2特別電役制御テーブルには、オープニング時間、大入賞口閉鎖有効時間、大入賞口閉鎖時間、エンディング時間、ラウンド回数(ラウンド遊技の回数)、各回のラウンド(ラウンド遊技)に対応する開閉切替回数、各回の開閉切替に対応する特別電動役物ソレノイド65の制御データ(ソレノイド制御データ、制御時間データ等)等が規定されている。
特別電役制御データ設定処理では、ステップS11-5で判定された「小当り図柄」の種別に対応する第2特別電役制御テーブル(大当り用)を読み出し、読み出した第2特別電役制御テーブル(大当り用)を、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定する。
次に、特別電役連続作動回数カウンタに「0」を設定する。
【0237】
ステップS17-6では、オープニング時間設定処理を実行し、ステップS17-7に移行する。オープニング時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第2特別電役制御テーブルを参照して、所定のオープニング時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS17-7では、オープニング指定コマンド設定処理を実行し、ステップS17-8に移行する。オープニング指定コマンド設定処理では、大当り遊技状態の開始を指定するオープニング指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS17-8では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。
【0238】
ステップS17-9では、大入賞口閉鎖時間設定処理を実行し、ステップS17-10に移行する。大入賞口閉鎖時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第1特別電役制御テーブルを参照して、所定の大入賞口閉鎖時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS17-10では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。
【0239】
ステップS17-11では、エンディング時間設定処理を実行し、ステップS17-12に移行する。エンディング時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第1特別電役制御テーブルを参照して、所定のエンディング時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS17-12では、エンディング指定コマンド設定処理を実行し、ステップS17-13に移行する。エンディング指定コマンド設定処理では、小当り遊技状態の終了を指定するエンディング指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS17-13では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第1大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値を設定する。
【0240】
(第1大入賞口開放終了ウェイト処理)
次に、ステップS10-3で実行される第1大入賞口開放終了ウェイト処理を説明する。
図28は、第1大入賞口開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
第1大入賞口開放終了ウェイト処理は、ステップS10-3において実行されると、図28に示すように、まず、ステップS18-1に移行する。
ステップS18-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS18-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS18-2では、V非入賞指定コマンド設定処理を実行し、ステップS18-3に移行する。V非入賞指定コマンド設定処理では、V非入賞指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS18-3では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0241】
(第2大入賞口開放前処理)
次に、ステップS10-3で実行される第2大入賞口開放前処理を説明する。
図29は、第2大入賞口開放前処理を示すフローチャートである。
第2大入賞口開放前処理は、ステップS10-3において実行されると、図29に示すように、まず、ステップS40-1に移行する。
ステップS40-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS40-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS40-2では、特別電役連続作動回数カウンタ更新処理を実行し、ステップS40-3に移行する。特別電役連続作動回数カウンタ更新処理では、特別電役連続作動回数カウンタの値に、「1」を加算する。
ステップS40-3では、ラウンド開始指定コマンド設定処理を実行し、ステップS40-4に移行する。ラウンド開始指定コマンド設定処理では、特別電役連続作動回数カウンタの値に対応するラウンドの開始を指定するラウンド開始指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
【0242】
ステップS40-4では、特別電役開閉切替回数設定処理を実行し、ステップS40-5に移行する。特別電役開閉切替回数設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第2特別電役制御テーブルを参照して、特別電役連続作動回数カウンタの値に対応する開閉切替回数を読み出す。そして、読み出した開閉切替回数を、特別電役開閉切替回数カウンタに設定する。
次に、特別電役入賞数カウンタの値として「0」を設定する。
ステップS40-5では、特別電役開閉切替処理を実行し、ステップS40-6に移行する。特別電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS40-6では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口開放制御状態」に対応する値を設定する。
【0243】
(第2大入賞口開放制御処理)
次に、ステップS10-3で実行される第2大入賞口開放制御処理を説明する。
図30は、第2大入賞口開放制御処理を示すフローチャートである。
第2大入賞口開放制御処理は、ステップS10-3において実行されると、図30に示すように、まず、ステップS41-1に移行する。
ステップS41-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS41-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS41-4に移行する。
ステップS41-2では、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS41-3に移行し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS41-5に移行する。
ステップS41-3では、特別電役開閉切替処理を実行し、ステップS41-4に移行する。特別電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS41-4では、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値(本実施形態では、8[球])に達しているか否かを判定し、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS41-5に移行し、特別電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
【0244】
ステップS41-5では、大入賞口開放制御終了処理を実行し、ステップS41-6に移行する。大入賞口開放制御終了処理では、通電停止を指定するソレノイド制御データを、RAM230の所定領域に設定する。これによって、第2特別電動役物55aが閉鎖状態に制御される。
ステップS41-6では、大入賞口閉鎖有効時間設定処理を実行し、ステップS41-7に移行する。大入賞口閉鎖有効時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第2特別電役制御テーブルを参照して、所定の大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS41-7では、ラウンド終了指定コマンド設定処理を実行し、ステップS41-8に移行する。ラウンド終了指定コマンド設定処理では、ラウンド遊技の終了を指定するラウンド終了指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS41-8では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口閉鎖有効状態」に対応する値を設定する。
【0245】
(第2大入賞口閉鎖有効処理)
次に、ステップS10-3で実行される第2大入賞口閉鎖有効処理を説明する。
図31は、第2大入賞口閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
第2大入賞口閉鎖有効処理は、ステップS10-3において実行されると、図31に示すように、まず、ステップS42-1に移行する。
ステップS42-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS42-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
ステップS42-2では、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達しているか否かを判定し、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS42-3に移行し、特別電役連続作動回数カウンタの値が規定値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS42-6に移行する。
ここで、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第2特別電役制御テーブルを参照して、当該特別電役制御テーブルに規定されているラウンド遊技回数を規定値として取得して判定を行う。
【0246】
ステップS42-3では、エンディング時間設定処理を実行し、ステップS42-4に移行する。エンディング時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第2特別電役制御テーブルを参照して、所定のエンディング時間を、特別遊技タイマに設定する。また、遊タイムカウンタの値として、所定の遊タイム回数(本実施形態では、600[回])を設定する。
ステップS42-4では、エンディング指定コマンド設定処理を実行し、ステップS42-5に移行する。エンディング指定コマンド設定処理では、大当り遊技状態の終了を指定するエンディング指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS42-5では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口開放終了ウェイト状態」に対応する値を設定する。
ステップS42-6では、大入賞口閉鎖時間設定処理を実行し、ステップS42-7に移行する。大入賞口閉鎖時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第2特別電役制御テーブルを参照して、所定の大入賞口閉鎖時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS42-7では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「第2大入賞口開放前状態」に対応する値を設定する。
【0247】
(第2大入賞口開放終了ウェイト処理)
次に、ステップS10-3で実行される第2大入賞口開放終了ウェイト処理を説明する。
図32は、第2大入賞口開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
第2大入賞口開放終了ウェイト処理は、ステップS10-3において実行されると、図32に示すように、まず、ステップS43-1に移行する。
ステップS43-1では、特別遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、特別遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS43-2に移行し、特別遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。
【0248】
ステップS43-2では、遊技状態設定処理を実行し、ステップS43-3に移行する。遊技状態設定処理では、遊技状態を設定する。
具体的に、遊技状態設定処理では、まず、停止図柄(「大当り図柄」又は「小当り図柄」)の種別を確認する。
そして、「大当り図柄1」に当選した場合、第1時短カウンタの値として、「1」を設定し、第2時短カウンタの値として、「5」を設定するとともに、RAM230の時短制御フラグ領域に「2」を設定する。これによって、時短制御2が開始される。
一方、「大当り図柄2」~「大当り図柄4」、「小当り図柄1」又は「小当り図柄2」に当選した場合、第1時短カウンタの値として、「100」を設定し、第2時短カウンタの値として、「105」を設定するとともに、RAM230の時短制御フラグ領域に「2」を設定する。これによって、時短制御2が開始される。
遊技状態設定処理では、次に、RAM230のV入賞フラグ領域において、「0」を設定する。
【0249】
ステップS43-3では、特別遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-12)に移行する。特別遊技フェーズ更新処理では、RAM230の特別遊技フェーズフラグ領域において、「特図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0250】
(特別電役開閉切替処理)
次に、ステップS14-5,S16-3,S40-5,S41-3の特別電役開閉切替処理を説明する。
図33は、特別電役開閉切替処理を示すフローチャートである。
特別電役開閉切替処理は、ステップS14-5,S16-3,S40-5,S41-3において実行されると、図33に示すように、まず、ステップS15-1に移行する。
ステップS15-1では、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS15-2に移行し、特別電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS14-6,S16-4,S40-6,S41-4)に移行する。
ステップS15-2では、特別電役制御データ設定処理を実行し、ステップS15-3に移行する。特別電役制御データ設定処理では、特別電動役物55aを開放状態又は閉鎖状態に制御するための制御データを設定する。
具体的に、特別電役制御データ設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第1特別電役制御テーブル又は第2特別電役制御テーブルを参照して、特別電役開閉切替回数カウンタの値に対応するソレノイド制御データを読み出す。そして、読み出したソレノイド制御データ(通電又は通電停止を指定する制御データ)を、RAM230の所定領域に設定する。これによって、設定されたソレノイドデータに基づいて、特別電動役物ソレノイド65の制御が開始され、特別電動役物55aが、開放状態又は閉鎖状態に制御される。
【0251】
ステップS15-3では、特別電役制御時間設定処理を実行し、ステップS15-4に移行する。特別電役制御時間設定処理では、ステップS15-2で設定したソレノイド制御データに基づく制御を継続する制御時間を設定する。
具体的に、特別電役制御時間設定処理では、RAM230の特別電役制御テーブル領域に設定されている第1特別電役制御テーブル又は第2特別電役制御テーブルを参照して、特別電役開閉切替回数カウンタの値に対応する制御時間を読み出す。そして、読み出した制御時間を、特別遊技タイマに設定する。
ステップS15-4では、特別電役開閉切替回数カウンタ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS14-6,S16-4,S40-6,S41-4)に移行する。特別電役開閉切替回数カウンタ更新処理では、特別電役開閉切替回数カウンタの値から、「1」を減算する。
【0252】
(普通遊技管理処理)
次に、ステップS4-14の普通遊技管理処理を説明する。
図34は、普通遊技管理処理を示すフローチャートである。
ここで、本実施形態では、普通図柄抽選に基づいて実行される遊技(以下、「普通遊技」とする)の局面・段階(以下、「普通遊技フェーズ」とする)として、「普図変動待ち状態」、「普図変動中状態」、「普図停止図柄表示状態」、「普図電動役物開放前状態」、「普図電動役物開放制御状態」、「普図電動役物閉鎖有効状態」及び「普図電動役物開放終了ウェイト状態」の7つが規定されている。
そして、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、7つの普通遊技フェーズのうち一のものに対応する値(普通遊技フェーズフラグ)が設定される。
また、ROM220には、普通遊技を制御(実行)するための普通遊技制御モジュール(プログラム)として、各普通遊技フェーズに対応する普通遊技制御モジュールが格納されている。
そして、普通遊技管理処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域に設定されている値に対応する普通遊技制御モジュールが選択され、選択された普通遊技制御モジュールに基づく処理が実行される。
【0253】
具体的には、普通遊技管理処理は、ステップS4-14において実行されると、図34に示すように、まず、ステップS19-1に移行する。
ステップS19-1では、普通遊技フェーズ取得処理を実行し、ステップS19-2に移行する。普通遊技フェーズ取得処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域に設定されている値(普通遊技フェーズ)を取得(ロード)する。
ステップS19-2では、普通遊技制御モジュール取得処理を実行し、ステップS19-3に移行する。普通遊技制御モジュール取得処理では、ステップS19-1で取得した値(普通遊技フェーズ)に対応する普通遊技制御モジュールを読み出す。
【0254】
ステップS19-3では、普通遊技制御モジュール実行処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技制御モジュール実行処理では、ステップS19-2で読み出した普通遊技制御モジュールに基づく処理を開始する。
具体的に、ステップS19-1で取得した値が、「普図変動待ち状態」に対応する値である場合、後述する普図変動待ち処理が開始され、「普図変動中状態」に対応する値である場合、後述する普図変動中処理が開始され、「普図停止図柄表示状態」に対応する値である場合、後述する普図停止中処理が開始され、「普通電動役物開放前状態」に対応する値である場合、後述する普通電動役物開放前処理が開始され、「普通電動役物開放制御状態」に対応する値である場合、後述する普通電動役物開放制御処理が開始され、「普通電動役物閉鎖有効状態」に対応する値である場合、後述する普通電動役物閉鎖有効処理が開始され、「普通電動役物開放終了ウェイト状態」に対応する値である場合、後述する普通電動役物開放終了ウェイト処理が開始される。
【0255】
(普図変動待ち処理)
次に、ステップS19-3で実行される普図変動待ち処理を説明する。
図35は、普図変動待ち処理を示すフローチャートである。
普図変動待ち処理は、ステップS19-3において実行されると、図35に示すように、まず、ステップS20-1に移行する。
ステップS20-1では、普図保留数カウンタの値が「1」以上であるか否かを判定し、普図保留数カウンタの値が「1」以上であると判定した場合(Yes)には、ステップS20-2に移行し、普図保留数カウンタの値が「1」以上でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。
【0256】
ステップS20-2では、普図保留数更新処理を実行し、ステップS20-3に移行する。普図保留数更新処理では、普図保留数を更新する。
具体的に、普図保留数更新処理では、まず、普図保留数カウンタの値から、「1」を減算する。
次に、普図遊技情報が記憶される記憶エリアをシフトする。具体的に、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア1の記憶内容を、記憶エリア0にシフト(移動)する。次に、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア2の記憶内容を、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア1にシフトする。次に、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア3の記憶内容を、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア2にシフトする。次に、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア4の記憶内容を、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア3にシフトする。次に、普図遊技情報記憶領域の記憶エリア4の記憶内容をクリア(初期化)する。
次に、普図保留数が「1」減少したことを指定する普図保留数指定コマンドを、RAM230のサブコマンド出力要求バッファに記憶する。
【0257】
ステップS20-3では、普図当落判定処理を実行し、ステップS20-4に移行する。普図当落判定処理では、普通図柄抽選の結果を判定(普図当落判定)する。
ROM220には、普通図柄抽選の当り値が登録された普図当落抽選テーブルが格納されている。また、普図当落抽選テーブルとして、時短制御(時短制御1又は時短制御2)の実行中に対応する普図当落抽選テーブルと、時短制御(時短制御1又は時短制御2)の停止中に対応する普図当落抽選テーブルと、が格納されている。
本実施形態では、時短制御の停止中に対応する普図当落抽選テーブル及び時短制御の実行中に対応する普図当落抽選テーブルでは、同一の当選確率(本実施形態では、1/1)となるように、当り値が登録されている。
そして、普図当落判定処理では、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り乱数と、現在の時短制御の実行状況(実行中又は停止中)に対応する普図当落抽選テーブルと、に基づいて、普図当落判定を実行する。
具体的には、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り乱数の値が当り値と一致している場合には、普通図柄抽選の結果を「普図当り」(当選)と判定する。
一方、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる当り乱数の値が当り値と一致していない場合には、普通図柄抽選の結果を「はずれ」(落選)と判定する。
【0258】
ステップS20-4では、普図停止図柄判定処理を実行し、ステップS20-5に移行する。普図停止図柄判定処理では、普通図柄の停止図柄の種別(停止図柄番号)を判定(普図停止図柄判定)する。
普図図柄判定処理では、普図当落判定により「普図当り」(当選)と判定された場合、「普図当り図柄」の種別を判定(普図図柄判定)する。
ROM220には、普図当り図柄乱数と、「普図当り図柄」の種別と、の対応が登録された普図当り図柄抽選テーブルが格納されている。そして、普図当り図柄抽選テーブルには、「普図当り図柄」の種別として、「普図当り図柄1」及び「普図当り図柄2」が登録されている。
そして、普図図柄判定処理では、記憶エリア0に記憶されている遊技情報に含まれる普図当り図柄乱数と、普図当り図柄抽選テーブルと、に基づいて、普図当り図柄の種別(停止図柄番号)を判定する。
一方、普図当落判定により「はずれ」(落選)と判定された場合には、停止図柄の種別(停止図柄番号)として、「はずれ図柄」を判定する。
次に、決定した停止図柄の種別(停止図柄番号)を、RAM230の停止図柄記憶領域に記憶する。
次に、決定した停止図柄の種別(停止図柄番号)を指定する普図図柄種別指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
【0259】
ステップS20-5では、普図変動パターン判定処理を実行し、ステップS20-6に移行する。普図変動パターン判定処理では、普通図柄の変動パターンの種別(変動パターン番号)を判定(普図変動パターン判定)する。次に、判定した変動パターン番号(変動パターンの種別)を指定する普図変動パターン指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
【0260】
ステップS20-6では、普図変動時間設定処理を実行し、ステップS20-7に移行する。普図変動時間設定処理では、ステップS20-6で判定した普図変動パターンの種別(変動パターン番号)に対応する変動時間を取得する。そして、取得した変動時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS20-7では、普図変動表示データ設定処理を実行し、ステップS20-8に移行する。普図変動表示データ設定処理では、普図表示装置の変動表示を制御するためのデータを設定する。
具体的には、普図変動表示データ設定処理では、まず、普図表示タイマに、所定表示時間を設定する。
次に、普図表示図柄カウンタに、所定の初期値を設定する。これによって、普図表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、普図表示図柄カウンタの値に対応するセグメントが点灯制御される。
次に、普図表示装置に対応するセグデータとして、所定のセグデータを設定する。これによって、普図表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、設定されたセグデータに対応するセグメントが点灯制御される。
ステップS20-8では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普図変動中状態」に対応する値を設定する。
【0261】
(普図変動中処理)
次に、ステップS19-3で実行される普図変動中処理を説明する。
図36は、普図変動中処理を示すフローチャートである。
普図変動中処理は、ステップS19-3において実行されると、図36に示すように、まず、ステップS21-1に移行する。
ステップS21-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS21-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS21-4に移行する。
ステップS21-2では、普図表示タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普図表示タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS21-3に移行し、普図表示タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。
ステップS21-3では、普図変動表示データ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普図変動表示データ更新処理では、普図表示装置の変動表示を制御するためのデータを更新する。
具体的には、普図変動表示データ更新処理では、普図表示図柄カウンタの値に、「1」を加算する。
【0262】
ステップS21-4では、普図停止表示データ設定処理を実行し、ステップS21-5に移行する。普図停止表示データ設定処理では、普図表示装置の停止表示を制御するためのデータを設定する。
具体的には、普図停止表示データ設定処理では、RAM230の停止図柄記憶領域に記憶されている停止図柄番号を取得する。
次に、普図表示図柄カウンタの値として、取得した停止図柄番号を設定する。これによって、普図表示装置を構成する所定数のセグメントのうち、普図表示図柄カウンタの値に対応するセグメントが点灯制御(停止表示)される。
次に、普図停止指定コマンドを、サブコマンド出力要求バッファに格納する。
ステップS21-5では、普図停止時間設定処理を実行し、ステップS21-6に移行する。普図停止時間設定処理では、所定の停止時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS21-6では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普図停止図柄表示状態」に対応する値を設定する。
【0263】
(普図停止中処理)
次に、ステップS19-3で実行される普図停止中処理を説明する。
図37は、普図停止中処理を示すフローチャートである。
普図停止中処理は、ステップS19-3において実行されると、図37に示すように、まず、ステップS22-1に移行する。
ステップS22-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS22-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。
ステップS22-2では、停止図柄が「普図当り図柄」であるか否かを判定し、停止図柄が「普図当り図柄」でないと判定した場合(No)には、ステップS22-3に移行し、停止図柄が「普図当り図柄」であると判定した場合(Yes)には、ステップS22-4に移行する。
ステップS22-3では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0264】
ステップS22-4では、普通電役制御データ設定処理を実行し、ステップS22-5に移行する。普通電役制御データ設定処理では、普通電動役物52aを開閉制御するための制御データを設定する。
ROM220には、遊技状態(「通常状態」、「時短状態1」又は「時短状態2」)と、「普図当り図柄」(「普図当り図柄1」又は「普図当り図柄2」)と、の組み合わせに対応する普通電役制御テーブルが格納されている。そして、各普通電役制御テーブルには、普通電役開放前時間、普通電役閉鎖有効時間、開放終了ウェイト時間、開閉切替回数、各回の開閉切替に対応する制御データ(ソレノイド制御データ、制御時間データ)等が規定されている。
特に、通常状態の生起中(時短制御フラグ領域=「0」)に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄1」に当選した場合に選択される普通電役制御テーブルでは、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」が指定されている。
また、通常状態の生起中(時短制御フラグ領域=「0」)に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄2」に当選した場合に選択される普通電役制御テーブルでは、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」が指定されている。
また、時短状態1の生起中(時短制御フラグ領域=「1」)に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄1」に当選した場合に選択される普通電役制御テーブルでは、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」が指定されている。
また、時短状態1の生起中(時短制御フラグ領域=「1」)に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄2」に当選した場合に選択される普通電役制御テーブルでは、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」が指定されている。
また、時短状態2の生起中(時短制御フラグ領域=「2」)に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄1」に当選した場合に選択される普通電役制御テーブルでは、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ロング開放パターン」が指定されている。
また、時短状態2の生起中(時短制御フラグ領域=「2」)に実行された普通図柄抽選に基づいて「普図当り図柄2」に当選した場合に選択される普通電役制御テーブルでは、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ロング開放パターン」が指定されている。
普通電役制御データ設定処理では、現在の遊技状態(時短制御フラグ領域に設定されている値)と、「普図当り図柄」(「普図当り図柄1」又は「普図当り図柄2」)と、の組み合わせに対応する普通電役制御テーブルを読出し、読み出した普通電役制御テーブルを、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定する。
次に、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、開閉切替回数を読み出す。そして、読み出した開閉切替回数を、普通電役開閉切替回数カウンタに設定する。また、普通電役入賞数カウンタの値として「0」を設定する。
【0265】
ステップS22-5では、普通電役開放前時間設定処理を実行し、ステップS22-6に移行する。普通電役開放前時間設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、所定の普通電役開放前時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS22-6では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普通電動役物開放前状態」に対応する値を設定する。
【0266】
(普通電動役物開放前処理)
次に、ステップS19-3で実行される普通電動役物開放前処理を説明する。
図38は、普通電動役物開放前処理を示すフローチャートである。
普通電動役物開放前処理は、ステップS19-3において実行されると、図38に示すように、まず、ステップS23-1に移行する。
ステップS23-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS23-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。
ステップS23-2では、普通電役開閉切替処理を実行し、ステップS23-3に移行する。普通電役開閉切替処理については、後述する。
ステップS23-3では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普通電動役物開放制御状態」に対応する値を設定する。
【0267】
(普通電役開閉切替処理)
次に、ステップS23-2,S25-3の普通電役開閉切替処理を説明する。
図39は、普通電役開閉切替処理を示すフローチャートである。
普通電役開閉切替処理は、ステップS23-2,S25-3において実行されると、図39に示すように、まず、ステップS24-1に移行する。
ステップS24-1では、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS24-2に移行し、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS23-3又はS25-4)に移行する。
ステップS24-2では、普通電役制御データ設定処理を実行し、ステップS24-3に移行する。普通電役制御データ設定処理では、普通電動役物52aを開放状態又は閉鎖状態に制御するための制御データを設定する。
具体的には、普通電役制御データ設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、普通電役開閉切替回数カウンタの値に対応するソレノイド制御データを読み出す。そして、読み出したソレノイド制御データ(通電又は通電停止を指定する制御データ)を、RAM230の所定領域に設定する。これによって、設定されたソレノイドデータに基づく普通電動役物ソレノイド64の制御が開始され、普通電動役物52aが開放状態又は閉鎖状態に制御される。
【0268】
ステップS24-3では、普通電役制御時間設定処理を実行し、ステップS24-4に移行する。普通電役制御時間設定処理では、ステップS24-2で設定したソレノイド制御データに基づく制御を継続する制御時間を設定する。
具体的には、普通電役制御時間設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、普通電役開閉切替回数カウンタの値に対応する制御時間を読み出す。そして、読み出した制御時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS24-4では、普通電役開閉切替回数カウンタ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS23-3又はS25-4)に移行する。普通電役開閉切替回数カウンタ更新処理では、普通電役開閉切替回数カウンタに設定されている値から「1」を減算した値を、新たに普通電役開閉切替回数カウンタに設定する。
【0269】
(普通電動役物開放制御処理)
次に、ステップS19-3で実行される普通電動役物開放制御処理を説明する。
図40は、普通電動役物開放制御処理を示すフローチャートである。
普通電動役物開放制御処理は、ステップS19-3において実行されると、図40に示すように、まず、ステップS25-1に移行する。
ステップS25-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS25-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS25-4に移行する。
ステップS25-2では、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」でないと判定した場合(No)には、ステップS25-3に移行し、普通電役開閉切替回数カウンタの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS25-5に移行する。
ステップS25-3では、普通電役開閉切替処理(図38参照)を実行し、ステップS25-4に移行する。
ステップS25-4では、普通電役入賞数カウンタの値が所定の上限値(本実施形態では、3[球])に達しているか否かを判定し、普通電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS25-5に移行し、普通電役入賞数カウンタの値が所定の上限値に達していないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。
【0270】
ステップS25-5では、普通電役開放制御終了処理を実行し、ステップS25-6に移行する。普通電役開放制御終了処理では、通電停止を指定するソレノイド制御データを、RAM230の所定領域に設定する。これによって、普通電動役物52aが閉鎖状態に制御される。
ステップS25-6では、普通電役閉鎖有効時間設定処理を実行し、ステップS25-7に移行する。普通電役閉鎖有効時間設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、所定の普通電役閉鎖有効時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS25-7では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普通電動役物閉鎖有効状態」に対応する値を設定する。
【0271】
(普通電動役物閉鎖有効処理)
次に、ステップS19-3で実行される普通電動役物閉鎖有効処理を説明する。
図41は、普通電動役物閉鎖有効処理を示すフローチャートである。
普通電動役物閉鎖有効処理は、ステップS19-3において実行されると、図41に示すように、まず、ステップS26-1に移行する。
ステップS26-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS26-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。
ステップS26-2では、開放終了ウェイト時間設定処理を実行し、ステップS26-3に移行する。開放終了ウェイト時間設定処理では、RAM230の普通電役制御テーブル領域に設定されている普通電役制御テーブルを参照して、所定の開放終了ウェイト時間を、普通遊技タイマに設定する。
ステップS26-3では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普通電動役物開放終了ウェイト状態」に対応する値を設定する。
【0272】
(普通電動役物開放終了ウェイト処理)
次に、ステップS19-3で実行される普通電動役物開放終了ウェイト処理を説明する。
図42は、普通電動役物開放終了ウェイト処理を示すフローチャートである。
普通電動役物開放終了ウェイト処理は、ステップS19-3において実行されると、図42に示すように、まず、ステップS27-1に移行する。
ステップS27-1では、普通遊技タイマの値が「0」であるか否かを判定し、普通遊技タイマの値が「0」であると判定した場合(Yes)には、ステップS27-2に移行し、普通遊技タイマの値が「0」でないと判定した場合(No)には、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。
ステップS27-2では、普通遊技フェーズ更新処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-15)に移行する。普通遊技フェーズ更新処理では、RAM230の普通遊技フェーズフラグ領域において、「普図変動待ち状態」に対応する値を設定する。
【0273】
(性能表示装置制御処理)
次に、ステップS4-25の性能表示装置制御処理を説明する。
図43は、性能表示装置制御処理を示すフローチャートである。
性能表示装置制御処理は、性能表示装置206の表示を制御するためのプログラムに基づく処理となっている。すなわち、性能表示装置制御処理は、ROM220の使用外領域m2(プログラム領域)に記憶されているプログラムに基づく処理となっている。性能表示装置制御処理は、タイマ割込み処理の実行中に呼び出される。
性能表示装置制御処理は、ステップS4-25で呼び出されると、図43に示すように、ステップS38-1に移行する。
ステップS38-1では、レジスタ退避処理を実行し、ステップS38-2に移行する。レジスタ退避処理では、使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していた全てのレジスタの値を、RAMの退避領域に退避させる。また、使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していた全てのスタックポインタの値を、RAMの退避領域に退避させる。
【0274】
ステップS38-2では、遊技可能状態が生起(設定)されているか否かを判定し、遊技可能状態が生起されていると判定した場合(Yes)には、ステップS38-3に移行し、遊技可能状態が生起されていないと判定した場合(No)には、ステップS38-11に移行する。
ここで、RAM230の遊技機状態フラグ領域に記憶されている値(遊技機状態フラグ)に基づいて、遊技可能状態が生起されているか否かを判定する。この際、遊技機状態フラグ領域に記憶されている値が、遊技可能状態に対応する値である場合、遊技可能状態が生起されていると判定し、遊技可能状態に対応する値でない場合、遊技可能状態が生起されていないと判定する。
ステップS38-3では、総アウトカウンタ加算処理を実行し、ステップS38-4に移行する。
総カウントカウンタ加算処理では、アウトスイッチ109のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、アウトスイッチ109のオン状態を検出したと判定した場合、総アウトカウンタの値に、「1」を加算する。一方、アウトスイッチ109のオン状態を検出していないと判定した場合、総アウトカウンタの値を加算しない。
【0275】
ステップS38-4では、所定の遊技状態であるか否かを判定し、所定の遊技状態であると判定した場合(Yes)には、ステップS38-5に移行し、所定の遊技状態でないと判定した場合(No)には、ステップS38-7に移行する。
ここで、「所定の遊技状態」は、時短制御(時短制御1及び時短制御2)の停止中であり、かつ、大当り遊技状態が生起されていない遊技状態となっている。
ステップS38-5では、通常アウトカウンタ加算処理を実行し、ステップS38-6に移行する。
通常アウトカウンタ加算処理では、アウトスイッチ109のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、アウトスイッチ109のオン状態を検出したと判定した場合、通常アウトカウンタの値に、「1」を加算する。一方、アウトスイッチ109のオン状態を検出していないと判定した場合、通常アウトカウンタの値を加算しない。
【0276】
ステップS38-6では、通常賞球カウンタ加算処理を実行し、ステップS38-7に移行する。
通常賞球カウンタ加算処理では、まず、特図1始動口スイッチ101のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、特図1始動口スイッチ101のオン状態を検出したと判定した場合、通常賞球カウンタの値に、第1始動口51への遊技球の入球に応じて払い出される賞球数である「4」を加算する。一方、特図1始動口スイッチ101のオン状態を検出していないと判定した場合、通常賞球カウンタの値を加算しない。
次に、特図2始動口スイッチ102のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、特図2始動口スイッチ102のオン状態を検出したと判定した場合、通常賞球カウンタの値に、第2始動口52への遊技球の入球に応じて払い出される賞球数である「2」を加算する。一方、特図2始動口スイッチ102のオン状態を検出していないと判定した場合、通常賞球カウンタの値を加算しない。
次に、右入賞口スイッチ105のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、右入賞口スイッチ105のオン状態を検出したと判定した場合、通常賞球カウンタの値に、右他入賞口56への遊技球の入球に応じて払い出される賞球数である「4」を加算する。一方、右入賞口スイッチ105のオン状態を検出していないと判定した場合、通常賞球カウンタの値を加算しない。
次に、左入賞口スイッチ106のオン状態を検出したか否かを判定する。そして、左入賞口スイッチ106のオン状態を検出したと判定した場合、通常賞球カウンタの値に、左他入賞口57a~57cへの遊技球の入球に応じて払い出される賞球数である「4」を加算する。一方、左入賞口スイッチ106のオン状態を検出していないと判定した場合、通常賞球カウンタの値を加算しない。
【0277】
ステップS38-7では、総アウトカウンタの値が基準値に達しているか否かを判定し、総アウトカウンタの値が基準値に達していると判定した場合(Yes)には、ステップS38-8に移行し、総アウトカウンタの値が基準値に達していないと判定した場合(No)には、ステップS38-9に移行する。
本実施形態では、基準値=60000×n(n=整数)となっている。なお、「n」は、現在の区間を示す値であり、初期値として「1」が設定される。
ステップS38-8では、区間更新処理を実行し、ステップS38-9に移行する。区間更新処理では、区間を更新する。
区間更新処理では、まず、RAM230のベース値バッファ1に記憶されているベース比率を、RAM230のベース値バッファ2にシフト(移動)する。
次に、通常アウトカウンタの値として、所定の初期値(本実施形態では、「0」)を設定する。また、通常賞球カウンタの値として、所定の初期値(本実施形態では、「0」)を設定する。
次に、現在の区間を示す値(n)に、「1」を加算する。これによって、基準値が更新される。
ステップS38-9では、ベース比率演算処理を実行し、ステップS38-10に移行する。ベース比率演算処理では、ベース比率を演算する。
具体的に、ベース比率演算処理では、通常アウトカウンタの値と、通常賞球カウンタの値と、に基づいて、ベース比率を算出する。そして、算出したベース比率を、RAM230のベース値バッファ1に記憶する。
ここで、ベース比率は、通常アウトカウンタの値に対する通常賞球カウンタの値の比となっている。
【0278】
ステップS38-10では、ベース比率表示データ設定処理を実行し、ステップS38-11に移行する。ベース比率表示データ設定処理では、性能表示装置206に対して出力する表示データを設定する。
RAM230には、識別セグ出力要求バッファ(16ビット)と、比率セグ出力要求バッファ(16ビット)と、が設けられている。
ベース比率表示データ設定処理では、まず、現在の区間のベース比率、及び、前回の区間のベース比率のうち、いずれのベース比率を表示するかを選択する。
そして、現在の区間のベース比率の表示を選択した場合、現在の区間のベース比率であることを示す情報を、識別セグ出力要求バッファに設定するとともに、現在の区間のベース比率を示す情報を、比率セグ出力要求バッファに設定する。
具体的に、「b」の表示データ(8ビット)を、識別セグ出力要求バッファの上位8ビットに設定し、「b」の表示データ(8ビット)を、識別セグ出力要求バッファの下位8ビットに設定し、ベース値バッファ1に記憶されているベース比率の十の位に対応する表示データを、比率セグ出力要求バッファの上位8ビットに設定し、ベース値バッファ1に記憶されているベース比率の一の位に対応する表示データを、比率セグ出力要求バッファの下位8ビットに設定する。
これによって、性能表示装置206を構成する発光素子のうち、LED33~LED40により、「b」の文字が表示され、LED41~LED48により、「b」の文字が表示され、LED49~LED56により、現在のベース比率の十の位を示す数字が表示され、LED57~LED64により、現在のベース比率の一の位を示す数字が表示される。
【0279】
一方、前回の区間のベース比率の表示を選択した場合、前回の区間のベース比率であることを示す情報を、識別セグ出力要求バッファに設定するとともに、前回の区間のベース比率を示す情報を、比率セグ出力要求バッファに設定する。
具体的に、「b」の表示データ(8ビット)を、識別セグ出力要求バッファの上位8ビットに設定し、「c」の表示データ(8ビット)を、識別セグ出力要求バッファの下位8ビットに設定し、ベース値バッファ2に記憶されているベース比率の十の位に対応する表示データを、比率セグ出力要求バッファの上位8ビットに設定し、ベース値バッファ2に記憶されているベース比率の一の位に対応する表示データを、比率セグ出力要求バッファの下位8ビットに設定する。
これによって、性能表示装置206を構成する発光素子のうち、LED33~LED40により、「b」の文字が表示され、LED41~LED48により、「c」の文字が表示され、LED49~LED56により、現在のベース比率の十の位を示す数字が表示され、LED57~LED64により、現在のベース比率の一の位を示す数字が表示される。
【0280】
ステップS38-11では、レジスタ復帰処理を実行し、ステップS38-12に移行する。レジスタ復帰処理では、ステップS38-1で退避しておいたレジスタの値(使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していたレジスタの値)と、ステップS38-1で退避しておいたスタックポインタの値(使用領域m1に記憶されているプログラムに基づく処理の実行中に使用していたスタックポインタの値)と、を復帰させる。
ステップS38-12では、割込み許可処理を実行し、一連の処理を終了して次の処理(ステップS4-26)に移行する。割込み許可処理では、割込み禁止状態を解除する。これにより、電源遮断時退避処理、タイマ割込み処理等の実行が許可される。
【0281】
(変形例1)
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態では、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態では、電源投入(具体的には、RAMクリア時初期化処理(ステップS1-30)の実行)に応じて、通常状態(モーニング状態)を設定することが可能となるのみならず、遊技の進行中において、特図合計変動回数(具体的には、第1特別図柄の変動表示の回数)が所定の遊タイム回数に到達することに応じて、通常状態(モーニング状態)を設定することが可能となる。
しかしながら、電源投入(具体的には、RAMクリア時初期化処理(ステップS1-30)の実行)に応じて、通常状態(モーニング状態)を設定することが可能となるのみならず、遊技の進行中において、「小当り」に当選したことに応じて、通常状態(モーニング状態)を設定することが可能となる構成としても構わない。
以下、変形例に係るパチンコ機2(図示せず)の構成を説明する。なお、パチンコ機2の基本構成は、上記の実施形態に係るパチンコ機1の基本構成と同様となっている。そこで、以下の説明では、パチンコ機2の構成のうち、パチンコ機1と同様の構成について、説明を省略する。
【0282】
図44は、変形例に係る各種抽選の当選確率を示す図である。図45は、変形例に係る特別図柄抽選の当選種別を示す図である。
パチンコ機2では、第1特別図柄抽選の結果として、「大当り」と、「小当り」と、「時短」と、「はずれ」と、が規定されている。一方、第2特別図柄抽選の結果として、「大当り」と、「小当り」と、「はずれ」と、が規定されている。
図44(b)に示すように、第1特別図柄抽選では、「大当り」に当選する確率が、1/300、「小当り」に当選する確率が、1/100、「時短」に当選する確率が、1/50となっている。一方、図44(b)に示すように、第2特別図柄抽選では、「大当り」に当選する確率が、1/300、「小当り」に当選する確率が、1/100となっている。
図45(a)に示すように、パチンコ機2では、第1特別図柄抽選により「大当り」に当選した場合に選択される当選種別(「大当り図柄」の種別)として、「大当り図柄1」と、「大当り図柄2」と、が規定されている。第1特別図柄抽選(特図図柄判定)では、「大当り」に当選した場合に、「大当り図柄1」に当選する確率が、1/2、「大当り図柄2」に当選する確率が、1/2となっている。
図45(b)に示すように、パチンコ機2では、第1特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合に選択される当選種別(「小当り図柄」の種別)として、「小当り図柄3」のみが規定されている。第1特別図柄抽選(特図図柄判定)では、「小当り」に当選した場合に、「小当り図柄3」に当選する確率が、100/100となっている。
図45(c)に示すように、パチンコ機2では、第1特別図柄抽選により「時短」に当選した場合に選択される当選種別(「時短図柄」の種別)として、「時短図柄1」と、「時短図柄2」と、「時短図柄3」と、が規定されている。第1特別図柄抽選(特図図柄判定)では、「時短」に当選した場合に、「時短図柄1」に当選する確率が、20/100、「時短図柄2」に当選する確率が、30/100、「時短図柄3」に当選する確率が、50/100となっている。
図45(d)に示すように、パチンコ機2では、第2特別図柄抽選により「大当り」に当選した場合に選択される当選種別(「大当り図柄」の種別)として、「大当り図柄3」と、「大当り図柄4」と、が規定されている。第2特別図柄抽選(特図図柄判定)では、「大当り」に当選した場合に、「大当り図柄3」に当選する確率が、50/100、「大当り図柄4」に当選する確率が、50/100となっている。
図45(e)に示すように、パチンコ機2では、第2特別図柄抽選により「小当り」に当選した場合に選択される当選種別(「小当り図柄」の種別)として、「小当り図柄1」と、「小当り図柄2」と、が規定されている。第2特別図柄抽選(特図図柄判定)では、「小当り」に当選した場合に、「小当り図柄1」に当選する確率が、50/100、「小当り図柄2」に当選する確率が、50/100となっている。
【0283】
「大当り図柄1」~「大当り図柄4」に当選した場合には、大当り遊技状態が生起される。この際、「大当り図柄1」又は「大当り図柄2」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数が、5[回]に設定される。一方、「大当り図柄3」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数が、10[回]に設定される。一方、「大当り図柄4」に当選した場合には、ラウンド遊技の回数が、4[回]に設定される。
大当り遊技状態の終了時には、所定の時短回数(第1時短回数・第2時短回数・第3時短回数)が設定される。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、設定された時短回数にしたがって、時短制御(時短制御1又は時短制御2)が開始される。これによって、大当り遊技状態の終了に応じて、時短状態(時短状態1又は時短状態2)が開始される。
【0284】
特に、本変形例では、時短終了条件として、上記の「時短終了条件1」~「時短終了条件3」に加えて、「時短終了条件4」が規定されている。
「時短終了条件4」は、特別図柄抽選(特図当落判定)により「小当り」(小当り遊技状態)に当選したことに基づく条件となっている。すなわち、時短終了条件4は、「小当り」に当選した回数に基づく条件となっている。本実施形態では、時短中小当り当選回数が、大当り遊技状態の終了時に設定された第3時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件4が成立する。
「時短中小当り当選回数」は、時短制御中に実行(開始)される特別図柄抽選により「小当り」に当選した回数(時短制御中に実行される特図当り判定により「小当り」が判定された回数)となっている。
時短終了条件4が成立した場合、当該時短終了条件4が成立する契機となった特別図柄の変動表示の終了時に、時短制御が終了される。
具体的に、主制御基板200には、時短中小当り当選回数を計数する第3時短カウンタが構成されている。CPU210は、大当り遊技状態の終了時に、第3時短カウンタの値として、第3時短カウンタの値として、当選種別(当選図柄の種別)に応じた第3時短回数を設定する。また、特図遊技情報(本実施形態では、特図2遊技情報)に基づく始動判定(特図当り判定)により「小当り」が判定されるごとに、第3時短カウンタの値から「1」を減算する。そして、第3時短カウンタの値が「1」から「0」に減算されたことに応じて、時短終了条件4が成立して、時短制御を停止する。これによって、時短制御中に実行された特図遊技情報(本実施形態では、特図1遊技情報)に基づく始動判定(特図当り判定)により「小当り」が判定された回数が、大当り遊技状態の終了時に設定された第3時短回数(規定回数)に達した場合に、時短終了条件4が成立することになる。
【0285】
図45(a)又は(d)に示すように、「大当り図柄1」に当選した場合、大当り遊技状態の終了時に、第1時短回数として、1[回]が設定され、第2時短回数として、5[回]が設定され、第3時短回数として、0[回]が設定される。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、時短制御2が開始される。これによって、時短終了条件として、第1時短終了条件(第1時短回数=1[回])と、第2時短終了条件(第2時短回数=5[回])と、が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、時短状態2となる。なお、この場合には、第3時短回数として、0[回]が設定され、時短終了条件として、第3時短終了条件が設定されないことになる。
一方、「大当り図柄2」、「大当り図柄3」又は「大当り図柄4」に当選した場合、大当り遊技状態の終了時に、第1時短回数として、100[回]が設定され、第2時短回数として、105[回]が設定され、第3時短回数として、0[回]が設定される。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、時短制御2が開始される。これによって、時短終了条件として、第1時短終了条件(第1時短回数=100[回])と、第2時短終了条件(第2時短回数=105[回])と、が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、時短状態2となる。なお、この場合には、第3時短回数として、0[回]が設定され、時短終了条件として、第3時短終了条件が設定されないことになる。
【0286】
「小当り図柄1」~「小当り図柄3」に当選した場合には、小当り遊技状態が生起される。この際、「小当り図柄1」~「小当り図柄3」に当選した場合には、小当り遊技の回数が、1[回]に設定される。
ここで、本変形例では、「小当り図柄」の種別として、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過を発生させることが容易(可能)となる種別(以下、「小当り(Vあり)」とする)と、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過を発生させることが困難(不可能)となる種別(以下、「小当り(Vなし)」とする)と、が規定されている。
「小当り(Vあり)」に当選した場合には、各回の小当り遊技において、大入賞口55へ入球した遊技球によるV領域の通過が容易(可能)となる態様で、振分手段が、非V通過状態からV通過状態に変位される。
一方、「小当り(Vなし)」に当選した場合には、各回の小当り遊技において、大入賞口55へ入球した遊技球によるV領域の通過が困難(不可能)となる態様で、振分手段が、非V通過状態からV通過状態に変位される。
そして、本変形例では、「小当り図柄1」及び「小当り図柄2」が、「小当り(Vあり)」とされ、「小当り図柄3」が、「小当り(Vなし)」とされている。これによって、「小当り図柄1」又は「小当り図柄2」に当選した場合には、小当り遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が容易(可能)となる。一方、「小当り図柄3」に当選した場合には、小当り遊技状態の生起中に、遊技球によるV領域の通過が困難(不可能)となる。
【0287】
小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合(小当り遊技の実行中に大入賞口55に入球した遊技球によるV領域の通過が検出された場合)には、小当り遊技状態の終了に応じて、大当り遊技状態が生起される。
この際、「小当り図柄3」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合、ラウンド遊技の回数が、1[回]に設定される。これによって、小当り遊技を1回目のラウンド遊技として、2[回]のラウンドが実行されることになる。なお、「小当り図柄3」に当選した場合には、上記のように、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過が困難となるため、原則、当該小当り遊技状態に続いて、大当り遊技状態が生起されない。
一方、「小当り図柄1」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合、ラウンド遊技の回数が、9[回]に設定される。これによって、小当り遊技を1回目のラウンド遊技として、10[回]のラウンドが実行されることになる。
一方、「小当り図柄2」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合、ラウンド遊技の回数が、3[回]に設定される。これによって、小当り遊技を1回目のラウンド遊技として、4[回]のラウンドが実行されることになる。
【0288】
図45(e)に示すように、「小当り図柄1」又は「小当り図柄2」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、大当り遊技状態の終了時に、第1時短回数として、100[回]が設定され、第2時短回数として、105[回]が設定され、第3時短回数として、0[回]が設定される。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、時短制御2が開始される。これによって、時短終了条件として、第1時短終了条件(第1時短回数=100[回])と、第2時短終了条件(第2時短回数=105[回])と、が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、時短状態2となる。なお、この場合には、第3時短回数として、0[回]が設定され、時短終了条件として、第3時短終了条件が設定されないことになる。
なお、「小当り図柄3」に当選した場合には、上記のように、小当り遊技状態の生起中における遊技球によるV領域の通過が困難となるため、原則、当該小当り遊技状態に続いて、大当り遊技状態が生起されず、これに伴い、新たに時短状態が付与されることもない。
【0289】
「時短図柄1」~「時短図柄3」は、可変入球口(具体的には、大入賞口55)への遊技球の入球が容易となる遊技状態(具体的には、大当り遊技状態又は小当り遊技状態)が付与されない当選図柄となっている。すなわち、「時短図柄1」~「時短図柄3」に当選しても、当該当選を契機として、可変入球口(具体的には、特別電動役物55a)の開閉動作が実行されない。
通常状態の生起中に実行された始動判定に基づいて「時短図柄1」~「時短図柄3」に当選した場合には、当該当選を契機として、時短状態(時短状態1又は時短状態2)が開始される。
一方、時短状態(時短状態1又は時短状態2)の生起中に実行された始動判定に基づいて「時短図柄1」~「時短図柄3」に当選した場合には、当該当選時の時短状態(時短状態1又は時短状態2)が継続され、当該当選を契機として、新たに時短状態(時短状態1又は時短状態2)が開始されない。換言すると、時短状態(時短状態1又は時短状態2)の生起中に実行された始動判定に基づいて「時短図柄1」~「時短図柄3」に当選した場合には、当該当選時の時短回数(第1時短回数・第2時短回数・第3時短回数)が継続され、当該当選を契機として、新たに時短回数(第1時短回数・第2時短回数・第3時短回数)が設定されない。
【0290】
図45(c)に示すように、通常状態の生起中に実行された始動判定に基づいて「時短図柄1」に当選した場合、第1時短回数として、100[回]が設定され、第2時短回数として、105[回]が設定され、第3時短回数として、0[回]が設定される。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、時短制御2が開始される。これによって、時短終了条件として、第1時短終了条件(第1時短回数=100[回])と、第2時短終了条件(第2時短回数=105[回])と、が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、時短状態2となる。なお、この場合には、第3時短回数として、0[回]が設定され、時短終了条件として、第3時短終了条件が設定されないことになる。
一方、通常状態の生起中に実行された始動判定に基づいて「時短図柄2」に当選した場合、第1時短回数として、1000[回]が設定され、第2時短回数として、1000[回]が設定され、第3時短回数として、1[回]が設定される。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、時短制御1が開始される。これによって、時短終了条件として、第1時短終了条件(第1時短回数=1000[回])と、第2時短終了条件(第2時短回数=1000[回])と、第3時短終了条件(第3時短回数=1[回])と、が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、時短状態1となる。
一方、通常状態の生起中に実行された始動判定に基づいて「時短図柄3」に当選した場合、第1時短回数として、1000[回]が設定され、第2時短回数として、1000[回]が設定され、第3時短回数として、3[回]が設定される。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、時短制御1が開始される。これによって、時短終了条件として、第1時短終了条件(第1時短回数=1000[回])と、第2時短終了条件(第2時短回数=1000[回])と、第3時短終了条件(第3時短回数=3[回])と、が設定され、大当り遊技状態の終了後の遊技状態が、時短状態1となる。
一方、時短状態(時短状態1又は時短状態2)の生起中に実行された始動判定に基づいて「時短図柄1」~「時短図柄3」に当選した場合、当該時短状態が継続される(新たな時短回数が上書きされない)。
【0291】
次に、パチンコ機2における遊技の進行を説明する。
パチンコ機2では、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選)により「大当り」に当選すると、大入賞口55への遊技球の入球が可能(容易)となる大当り遊技状態が生起される。
また、第2特別図柄抽選により「小当り」に当選すると、大入賞口55への遊技球の入球が可能(容易)となる小当り遊技状態が生起される。さらに、小当り遊技状態の生起中に、大入賞口55へ入球した遊技球によるV領域の通過が検出されると、大入賞口55への遊技球の入球が可能(容易)となる大当り遊技状態が生起される。
そして、遊技者は、大入賞口55へ遊技球を入球させることによって、多くの賞球を獲得することが可能となる。
特に、パチンコ機2では、第2特別図柄抽選に基づいて大当り遊技状態が生起される確率が、第1特別図柄抽選に基づいて大当り遊技状態が生起される確率と比較して、高くなっている。
具体的に、第1特別図柄抽選では、抽選結果として「小当り(Vあり)」が設定されていないため、「大当り」に当選した場合にのみ、大当り遊技状態が生起される。そして、第1特別図柄抽選により「大当り」に当選する確率は、1/300(設定値に応じた確率)とされている。
一方、第2特別図柄抽選では、抽選結果として「大当り」及び「小当り(Vあり)」が設定されているため、「大当り」に当選した場合に、大当り遊技状態が生起されるとともに、「小当り(Vあり)」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合に、大当り遊技状態が生起される。特に、第2特別図柄抽選により「大当り」又は「小当り(Vあり)」に当選する確率は、4/300とされている。
このように、第2特別図柄抽選では、小当り遊技状態を経由して大当り遊技状態を生起させることができるため、大当り遊技状態が生起される確率が、第1特別図柄抽選と比較して、高くなっている。
これによって、パチンコ機2では、第1特別図柄抽選の機会を獲得するよりも、第2特別図柄抽選の機会を獲得した方が、大当り遊技状態が生起される可能性が高くなり、遊技者に有利となる。
【0292】
第2特別図柄抽選の機会を獲得するためには、普通図柄抽選により「普図当り」に当選し、かつ、普図遊技状態の生起中において、普通電動役物52aが開放状態とされているときに、第2始動口52へ遊技球を入球させる必要がある。
ここで、パチンコ機2では、普図当り遊技状態の生起中における普通電動役物52aの開放パターンとして、「ショート開放パターン」と、「ロング開放パターン」と、が規定されている。そして、「ショート開放パターン」が選択された場合には、普図当り遊技状態の生起中における第2始動口52への遊技球の入球が困難となる。一方、「ロング開放パターン」が選択された場合には、普図当り遊技状態の生起中における第2始動口52への遊技球の入球が容易となる。
特に、通常状態の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で「ショート開放パターン」が選択される。これによって、通常状態の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で、第2始動口52への遊技球の入球が困難(第2特別図柄抽選の機会を獲得することが困難)となる。
一方、時短状態1の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で「ショート開放パターン」が選択される。これによって、時短状態1の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で、第2始動口52への遊技球の入球が困難(第2特別図柄抽選の機会を獲得することが困難)となる。
一方、時短状態2の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で「ロング開放パターン」が選択される。これによって、時短状態2の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で、第2始動口52への遊技球の入球が容易(第2特別図柄抽選の機会を獲得することが容易)となる。
【0293】
このように、通常状態又は時短状態1の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で「ショート開放パターン」が選択される。これによって、普通図柄抽選により「普図当り」に当選しても、第2特別図柄抽選の機会を獲得することが、事実上、不可能となる。そこで、遊技者は、遊技状態を時短状態2に移行させるべく、第1特別図柄抽選の機会を獲得することを目指して、遊技を進行することになる。すなわち、第1始動口51への遊技球の入球を目指して、左側経路に対して遊技球を打ち出すことにより遊技を進行することになる。
この際、通常状態の生起中には、「時短図柄1」、「大当り図柄1」又は「大当り図柄2」に当選した場合に、遊技状態を時短状態2に移行することが可能となる。一方、時短状態1の生起中には、「大当り図柄1」又は「大当り図柄2」に当選した場合に、遊技状態を時短状態2に移行することが可能となる。これによって、時短状態1の生起中よりも、通常状態の生起中の方が、最も遊技者に有利な遊技状態である時短状態2に移行する確率が高くなり、遊技者に有利となっている。
一方、時短状態2の生起中には、普通図柄抽選により「普図当り」に当選した場合に、1/1の確率で「ロング開放パターン」が選択される。これによって、普通図柄抽選により「普図当り」に当選すれば、第2特別図柄抽選の機会を獲得することが容易となる。そこで、遊技者は、第2特別図柄抽選の機会を獲得するべく、普通図柄抽選に基づいて「ロング開放パターン」に当選することを目指して、遊技を進行することになる。すなわち、遊技球による始動ゲート41の通過を目指して、右側経路に対して遊技球を打ち出すことにより遊技を進行することになる。
【0294】
パチンコ機2では、後述するRAMクリア時初期化処理(ステップS1-30)が実行されると、通常状態が生起される。ここで、上記のように、通常状態は、時短状態1と比較して、最も遊技者に有利な遊技状態である時短状態2に移行する確率が高く、遊技者に有利となっている。したがって、通常状態は、所謂「モーニング状態」となっている。
通常状態又は時短状態1の生起中には、主として、第1特別図柄抽選が実行されて、遊技が進行される。
そして、第1特別図柄抽選に基づいて「大当り図柄1」に当選した場合には、第1時短回数=1[回]、第2時短回数=5[回]が設定され、第3時短回数=0[回]が設定され、大当り遊技状態の終了に応じて、時短状態2が開始される。一方、第1特別図柄抽選に基づいて「大当り図柄2」に当選した場合には、大当り遊技状態の終了後の遊技状態として、第1時短回数=100[回]、第2時短回数=105[回]が設定され、第3時短回数=0[回]が設定され、時短状態2が開始される。
また、通常状態の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「時短図柄1」に当選した場合には、第1時短回数=100[回]、第2時短回数=105[回]が設定され、第3時短回数=0[回]が設定され、特別図柄の停止表示に応じて、時短状態2が開始される。一方、通常状態の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「時短図柄2」に当選した場合には、第1時短回数=1000[回]、第2時短回数=1000[回]が設定され、第3時短回数=1[回]が設定され、特別図柄の停止表示に応じて、時短状態1が開始される。一方、通常状態の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「時短図柄3」に当選した場合には、第1時短回数=1000[回]、第2時短回数=1000[回]が設定され、第3時短回数=3[回]が設定され、特別図柄の停止表示に応じて、時短状態1が開始される。
なお、時短状態1の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「時短図柄1」~「時短図柄3」に当選した場合には、新たに時短状態(第1時短回数・第2時短回数)が付与されず、現在の時短状態1(第1時短回数・第2時短回数)が継続される。例えば、時短状態1の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「時短図柄1」に当選した場合には、当該時短状態1が継続され、時短状態2に移行することがない。
一方、時短状態2の生起中には、主として、第2特別図柄抽選が実行されて、遊技が進行される。
そして、第2特別図柄抽選に基づいて「大当り図柄3」又は「大当り図柄4」に当選した場合には、第1時短回数=100[回]、第2時短回数=105[回]が設定され、第3時短回数=0[回]が設定され、大当り遊技状態の終了に応じて、時短状態2が開始される。一方、第2特別図柄抽選に基づいて「小当り図柄1」又は「小当り図柄2」に当選し、かつ、小当り遊技状態の生起中において遊技球によるV領域の通過が検出された場合には、第1時短回数=100[回]、第2時短回数=105[回]が設定され、第3時短回数=0[回]が設定され、大当り遊技状態の終了に応じて、時短状態2が開始される。
【0295】
上記の構成により、パチンコ機2では、通常状態の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「時短図柄2」に当選した場合に、第3時短回数=1[回](第3時短終了条件)が設定され、特別図柄の停止表示に応じて、時短状態1が開始される。これによって、当該時短状態1の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「小当り(Vなし)」に当選した回数が、1[回]に達したことに応じて、当該時短状態1が終了され、通常状態(モーニング状態)が開始される。
同様に、通常状態の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「時短図柄3」に当選した場合に、第3時短回数=3[回](第3時短終了条件)が設定され、特別図柄の停止表示に応じて、時短状態1が開始される。これによって、当該時短状態1の生起中に実行された第1特別図柄抽選に基づいて「小当り(Vなし)」に当選した回数が、3[回]に達したことに応じて、当該時短状態1が終了され、通常状態(モーニング状態)が開始される。
以上により、パチンコ機2では、電源投入(具体的には、RAMクリア時初期化処理(ステップS1-30)の実行)に応じて、通常状態(モーニング状態)を設定することが可能となるのみならず、遊技の進行中において、「小当り(Vなし)」に当選したことに応じて、通常状態(モーニング状態)を設定することが可能となる。よって、パチンコ機2では、遊技性を向上することが可能となる。
ここで、表示画面31aにおいて、時短状態1の開始に応じて、通常状態(モーニング状態)が開始されるまでに必要となる「小当り(Vなし)」の残り当選回数を示す示唆画像(「小当り(Vなし)」の残り当選回数を示すメータ等の画像)の表示が開始される構成としても構わない。かかる構成により、遊技者において、示唆画像の表示に基づいて、通常状態(モーニング状態)が開始されるまでに必要となる「小当り(Vなし)」の残り当選回数を認識することが可能となり、遊技性を更に向上することが可能となる。
【0296】
(変形例2)
また、上記実施形態及び変形例1では、通常状態(モーニング状態)について、「時短図柄1」に当選したことを契機として時短状態2に移行可能となるため、時短状態1と比較して遊技者に有利となっている。
しかしながら、時短状態1の生起中に実行された特別図柄抽選により所定の「大当り図柄」に当選した場合に付与される時短回数(第1時短回数・第2時短回数)よりも、通常状態(モーニング状態)の生起中に実行された特別図柄抽選により所定の「大当り図柄」に当選した場合に付与される時短回数(第1時短回数・第2時短回数)の方が多いことにより、時短状態1よりも通常状態(モーニング状態)の方が遊技者に有利となる構成としても構わない。
また、時短状態1の生起中に実行された特別図柄抽選により所定の「大当り図柄」に当選した場合、大当り遊技状態の生起中に所定のプレミア画像が表示されず、通常状態(モーニング状態)の生起中に実行された特別図柄抽選により所定の「大当り図柄」に当選した場合、大当り遊技状態の生起中に所定のプレミア画像が表示されることにより、時短状態1よりも通常状態(モーニング状態)の方が遊技者に有利となる構成としても構わない。
例えば、通常状態(モーニング状態)の生起中に実行された特別図柄抽選により「大当り図柄1」に当選した場合、大当り遊技状態の終了後に付与される時短回数について、第1時短回数=1000回、第2時短回数=1005回とする(大当り遊技状態の終了後=時短状態2)。また、通常状態(モーニング状態)の生起中に実行された特別図柄抽選により「大当り図柄2」に当選した場合、大当り遊技状態の終了後に付与される時短回数について、第1時短回数=1000回、第2時短回数=1005回とする(大当り遊技状態の終了後=時短状態2)。そして、通常状態(モーニング状態)の生起中に実行された特別図柄抽選により「大当り図柄1」に当選した場合、当該特別図柄抽選に係る特別図柄の変動表示中、又は、大当り遊技状態の生起中において、プレミア画像が表示される構成とする。
一方、時短状態1の生起中に実行された特別図柄抽選により「大当り図柄1」に当選した場合、大当り遊技状態の終了後に付与される時短回数について、第1時短回数=1回、第2時短回数=5回とする(大当り遊技状態の終了後=時短状態2)。また、時短状態1の生起中に実行された特別図柄抽選により「大当り図柄2」に当選した場合、大当り遊技状態の終了後に付与される時短回数について、第1時短回数=100回、第2時短回数=105回とする(大当り遊技状態の終了後=時短状態2)。そして、時短状態1の生起中に実行された特別図柄抽選により「大当り図柄1」に当選した場合、当該特別図柄抽選に係る特別図柄の変動表示中、又は、大当り遊技状態の生起中において、プレミア画像が表示されない構成とする。
【0297】
(変形例3)
また、上記実施形態又は変形例1では、通常状態(モーニング状態)の生起中と、時短状態1の生起中とで、共通の演出を実行する(表示画面31aにおいて表示される背景画像、演出図柄z1,z2、出現する予告演出、スピーカ22から出力されるBGM、盤面ランプ21の発光パターン等について、共通とする、または、類似とする)ことにより、現在の遊技状態について、通常状態(モーニング状態)なのか時短状態1なのかの判別を困難としても構わない。これによって、時短状態1の生起中における遊技意欲の低下を防止することが可能となる。
また、上記実施形態又は変形例1では、通常状態(モーニング状態)と時短状態1との判別を困難とするために、時短状態1の生起中において、時短状態であるにも関わらず、時短状態の生起中であることを示す外部信号を出力しない構成としても構わない(なお、時短状態2の生起中には、時短状態の生起中であることを示す外部信号を出力する)。
【0298】
(変形例4)
また、上記実施形態又は変形例1では、通常状態(モーニング状態)の生起中に実行された特別図柄抽選に基づいて「時短図柄2」又は「時短図柄3」に当選した場合に、表示画面31aにおいて、モーニング状態の終了を示唆する画像の表示を実行しても構わない。例えば、通常状態(モーニング状態)の生起中に実行された特別図柄抽選に基づいて「時短図柄2」又は「時短図柄3」に当選した場合に、その後の所定回数の特別図柄の変動表示が実行される期間中において、「モーニング非作動中!」なる文字を含む画像を表示することで、モーニング状態の終了の示唆をしても構わない。
一方、時短状態1の生起中に電断復帰した場合、表示画面31aにおいて、モーニング状態の非生起中を示唆する画像(例えば、「モーニング非作動中!」なる文字を含む画像)が表示されない構成とすることで、通常状態(モーニング状態)と時短状態1との判別を、再度、困難としても構わない。
【0299】
(パチンコ機1,2の作用)
パチンコ機1,2は、通常状態と、時短状態1と、通常状態及び時短状態1のそれぞれと比較して遊技者に有利となる時短状態2と、を含む複数の遊技状態のうち何れかの遊技状態を設定可能な主制御基板200を備えている。また、RAMクリア時初期化処理(ステップS1-30)が実行された場合に、通常状態が設定される。また、始動判定により「時短図柄1」が判定された場合、特別電動役物55aの開閉動作が実行されない。そして、通常状態の設定中に実行された始動判定により「時短図柄1」が判定された場合、時短状態2が設定される。一方、時短状態1の設定中に実行された始動判定により「時短図柄1」が判定された場合、時短状態2が設定されない。さらに、通常状態の設定中と時短状態1の設定中とで、共通の領域(左側経路の全体又は一部の領域)に遊技球を発射することにより遊技が進行される。ここで、「共通の領域」としては、左側経路の全体の領域であっても、左側経路の一部の領域(例えば、発射ハンドル6の回転操作に応じて打ち出された遊技球を遊技領域30へ誘導する誘導路(発射路)の出口の左側に位置する所定領域、第1始動口51の左側に位置する所定領域等)であっても、どちらでも構わない。
すなわち、パチンコ機1,2では、通常状態の設定中に実行された始動判定により「時短図柄1」が判定された場合、遊技者に有利となる時短状態2が設定される。一方、時短状態1の設定中に実行された始動判定により「時短図柄1」が判定された場合、遊技者に有利となる時短状態2が設定されない。これによって、通常状態の設定中には、特別電動役物55aの開閉動作が実行されない「時短図柄1」に当選したことを契機として時短状態3に移行可能となり、時短状態1と比較して遊技者に有利となる。
特に、パチンコ機1,2では、RAMクリア時初期化処理(ステップS1-30)の実行に応じて、通常状態が設定される。これによって、RAMクリア時初期化処理(ステップS1-30)の実行に応じて、特別電動役物55aの開閉動作が実行されない「時短図柄1」に当選したことを契機として時短状態2に移行可能な遊技状態(具体的には、通常状態)を設定することが可能となる。
以上により、パチンコ機1,2では、遊技性を向上することが可能となる。
また、パチンコ機1,2では、通常状態又は時短状態1の設定中と時短状態2の設定中とで、異なる経路に遊技球を発射することにより遊技が進行される。また、通常状態の設定中と時短状態1の設定中とで、ベース比率が同一又は略同一となる。
これによって、パチンコ機1,2では、通常状態の生起中の遊技性と、時短状態1の生起中の遊技性とを、同様としつつ、時短状態1よりも、通常状態の方が、遊技者に有利とすることが可能となる。
【符号の説明】
【0300】
1 パチンコ機
41 始動ゲート
51 第1始動口
52 第2始動口
55 大入賞口
200 主制御基板
300 演出制御基板
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