(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】筒状構造のためのフランジ取付けのためのシステム、及び筒状部にフランジを取り付ける方法
(51)【国際特許分類】
B23K 37/053 20060101AFI20240117BHJP
B23P 19/04 20060101ALI20240117BHJP
B23P 21/00 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
B23K37/053 E
B23P19/04 B
B23P21/00 306D
B23K37/053 F
(21)【出願番号】P 2021500253
(86)(22)【出願日】2019-07-11
(86)【国際出願番号】 US2019041462
(87)【国際公開番号】W WO2020014521
(87)【国際公開日】2020-01-16
【審査請求日】2022-01-31
(32)【優先日】2018-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514070708
【氏名又は名称】キーストーン タワー システムズ インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】5390 Pecos Street,Denver,Colorado 80221,USA
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【氏名又は名称】古谷 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100082946
【氏名又は名称】大西 昭広
(74)【代理人】
【識別番号】100195693
【氏名又は名称】細井 玲
(72)【発明者】
【氏名】タカタ,ロザリンド,ケイ
(72)【発明者】
【氏名】ブリッジャーズ,ローレン,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】スミス,エリック,ディー
(72)【発明者】
【氏名】ルビオ,エリック
【審査官】落合 弘之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/132545(WO,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1610636(KR,B1)
【文献】特開平04-127988(JP,A)
【文献】特開2001-079662(JP,A)
【文献】特開平04-127985(JP,A)
【文献】特開昭61-007095(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 37/053
B23P 19/04
B23P 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状部が回転方向に回転するときに前記筒状部を支持可能な複数の筒ローラーと、
互いに間隔を置いて配置された位置決めローラー及びプッシャーローラーを含み、それらの間に挟み込み部が規定された取付けユニットであって、前記挟み込み部を通してフランジが前記回転方向に回転可能である、取付けユニットと、
前記回転方向に移動中の前記フランジと前記筒状部との間の半径方向のオフセットを検出するように前記挟み込み部に対して相対的に配置された1つ以上のセンサを含む、感知ユニットと、
前記感知ユニット及び前記取付けユニットと通信するコントローラと
を含み、
前記コントローラは、前記半径方向のオフセットを示す1つ以上の信号を受信し、前記半径方向のオフセットを示す前記1つ以上の信号を目標値と比較し、前記比較に少なくとも部分的に基づいて前記位置決めローラーを動かすことにより、前記回転方向に移動中の前記フランジと前記筒状部との間の前記半径方向のオフセットを調節するように構成されており、
前記位置決めローラー及び前記プッシャーローラーによって規定された前記挟み込み部は、前記筒状部の前記回転方向の移動経路に沿って、前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも2つの前記筒ローラーの間にある、システム。
【請求項2】
前記複数の筒ローラーは、前記筒ローラーの第1のセット及び前記筒ローラーの第2のセットを含み、
前記筒ローラーの前記第1のセットと前記筒ローラーの前記第2のセットは、前記筒状部が前記回転方向の移動経路に沿って移動するときに、前記筒状部の円周に沿って互いに離れている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記筒ローラーの前記第1のセットと前記筒ローラーの前記第2のセットは、相対的に移動するように作動させることができる、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記1つ以上のセンサは、前記筒状部の前記回転方向の前記移動経路に沿って、前記筒ローラーの前記第1のセットと前記筒ローラーの前記第2のセットとの間で、前記フランジと前記筒状部との間の前記半径方向のオフセットを検出するように配置されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの前記筒ローラーは、受動的である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記取付けユニットは、前記挟み込み部を規定する前記位置決めローラー及び前記プッシャーローラーに機械的に結合された第1のアクチュエータを含み、
前記コントローラは、前記第1のアクチュエータを作動させて前記挟み込み部を動かすことにより、前記回転方向に移動中の前記フランジと前記筒状部との間の前記半径方向のオフセットを調節するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記位置決めローラーは、前記フランジと係合可能な溝であって、前記フランジが前記挟み込み部を通って前記回転方向に回転するときに前記フランジの軸方向の動きを制限する溝を規定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記取付けユニットは、前記位置決めローラーに機械的に結合された第2のアクチュエータを含み、
前記第2のアクチュエータは、前記回転方向に移動中の前記フランジと前記筒状部との間の軸方向ギャップを変更するように作動させることができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記位置決めローラー及び前記プッシャーローラーのうちの少なくとも一方は、前記フランジの前記回転方向の移動に関して受動的である、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記フランジの点が前記挟み込み部を通って前記回転方向に移動した後、前記フランジの前記点を前記筒状部に接合するように前記挟み込み部に対して相対的に配置された接合ユニットをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つ以上のセンサは、前記フランジの前記点が前記接合ユニットを通過した後、前記フランジの前記点における前記半径方向のオフセットを測定するように前記接合ユニットに対して相対的に配置されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記感知ユニットは、前記1つ以上のセンサが前記接合ユニットに対して相対的に固定された位置で前記半径方向のオフセットを測定するように、前記接合ユニットに対して相対的に固定されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
流体入口と、流体出口と、前記流体入口及び前記流体出口と流体的に連通している冷却室とを含む冷却器をさらに含み、
前記接合ユニットは、溶接機を含み、
前記感知ユニットは、前記1つ以上のセンサの各々の少なくとも一部が内部に配置された容積を規定しており、前記容積は、前記冷却器の前記冷却室と熱的に連通している、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記1つ以上のセンサの各々は、前記回転方向に移動中の前記フランジ又は前記筒状部のうちの1つ以上と接触して配置可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記位置決めローラーは、前記複数の筒ローラー
上に支持された前記筒状部に対して軸方向に相対的に移動可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記回転方向に移動中の前記フランジと前記筒状部との間の軸方向ギャップを測定するように配置されたギャップセンサをさらに含み、
前記コントローラは、前記回転方向に移動中の前記フランジと前記筒状部との間の前記軸方向ギャップを示す信号を受信し、前記軸方向ギャップを目標ギャップと比較し、前記軸方向ギャップと前記目標ギャップとの比較に基づいて、前記位置決めローラーを、前記複数の筒ローラー
上に支持された前記筒状部に対して前記軸方向に相対的に移動させるようにさらに構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記フランジと前記筒状部との間の前記軸方向ギャップを示す前記信号は、ユーザ入力を含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記半径方向のオフセットを示す前記1つ以上の信号は、ユーザ入力を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
フランジを筒状部に取り付ける方法であって、
複数の筒ローラー上に支持された前記筒状部を接合ユニットに向かう方向に回転させ、
前記フランジの少なくとも一部を前記接合ユニットに向かう前記方向に回転させ、
前記筒状部と前記フランジの前記少なくとも一部との間の半径方向のオフセットを示す1つ以上の信号を受信し、
前記半径方向のオフセットを示す前記1つ以上の信号を目標値と比較し、
前記筒状部及び前記フランジの前記少なくとも一部が前記接合ユニットに向かう前記方向にそれぞれ回転するときに、前記1つ以上の信号と前記目標値との比較に少なくとも部分的に基づいて、前記フランジの前記少なくとも一部と前記筒状部との間の前記半径方向のオフセットを調節すること
を含み、
前記フランジの前記少なくとも一部を前記接合ユニットに向かう前記方向に回転させることは、前記フランジの前記少なくとも一部の第1の表面をプッシャーローラーと係合させ、前記フランジの前記少なくとも一部の第2の表面を位置決めローラーと係合させることにより、前記フランジの前記少なくとも一部が、前記位置決めローラーと前記プッシャーローラーとの間に挟み込まれるようにすることを含む、方法。
【請求項20】
前記筒状部及び前記フランジの前記少なくとも一部の前記接合ユニットに向かう前記方向への回転は、重力の方向に対して垂直な軸を中心とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記フランジの前記少なくとも一部は、半径方向において、前記筒状部よりも高い剛性を有している、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記複数の筒ローラーの各筒ローラーが、前記筒状部の外面に沿って円周方向に互いに離れて配置されている、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記筒状部を回転させることは、前記筒状部の前記外面と接触した状態にある
前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも1
つを駆動することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記半径方向のオフセットを示す前記1つ以上の信号は、前記筒状部、及び前記フランジの前記少なくとも一部が前記接合ユニットに向かう前記方向に移動するときに、1つ以上のセンサから受信される、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
前記半径方向のオフセットを示す前記1つ以上の信号は、
前記複数の筒ローラーのうちの2つの前記筒ローラー間の前記筒状部の曲率半径、
前記筒状部の応力レベル、
前記筒状部の円周に沿った2点間の距離、
前記筒状部上の位置と前記フランジ上の対応する円周方向の位置との間における半径方向の距離、又は、
前記筒状部上の点と前記筒状部の外部の固定点との間の距離
のうちの1つ以上を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項26】
前記半径方向のオフセットを示す前記1つ以上の信号は、
前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの筒ローラーを作動させるのに必要なトルク、
前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの前記筒ローラーの回転速度、又は、
前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの前記筒ローラーの位置
のうちの1つ以上を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項27】
前記半径方向のオフセットを示す前記1つ以上の信号は、ユーザ入力を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項28】
前記フランジの前記少なくとも一部はフープであり、
前記半径方向のオフセットの前記目標値は、前記筒状部の円周に対する前記フープの円周に基づく、請求項19に記載の方法。
【請求項29】
前記フランジの前記少なくとも一部
と前記筒状部
とが
共に前記接合ユニットに向かう前記方向に回転するときに
、前記目標値が変化する、請求項19に記載の方法。
【請求項30】
前記半径方向のオフセットを調節することは、前記筒状部の回転方向の移動経路に沿った、前記筒状部における第1の目盛りと前記フランジの前記少なくとも一部における第2の目盛りとの間の間隔の指示を受け取り、前記筒状部の前記回転方向の移動経路に沿った、前記第2の目盛りに対する前記第1の目盛りの間隔の前記指示に基づいて、前記半径方向のオフセットの前記目標値を調節することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記半径方向のオフセットを調節することは、前記筒状部及び前記フランジの前記少なくとも一部が前記接合ユニットに向かう前記方向に回転するときに、前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの前記筒ローラーを、前記筒状部に対して半径方向の成分を有する方向に移動させることを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項32】
前記半径方向のオフセットを調節することは、前記複数の筒ローラーのうちの前記少なくとも1つの前記筒ローラーが前記筒状部に対して半径方向の成分を有する前記方向に移動するときに、前記フランジの前記少なくとも一部を、前記フランジの前記少なくとも一部に対して半径方向の成分を有する方向に押すことをさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記半径方向のオフセットを調節することは、前記フランジの前記少なくとも一部及び前記筒状部がそれぞれ前記接合ユニットに向かう前記方向に回転するときに、前記複数の筒ローラーが固定された半径方向の位置及び固定された軸方向の位置に留まっている場合、前記フランジの前記少なくとも一部を、前記フランジの前記少なくとも一部に対して半径方向の成分を有する方向に押すことを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項34】
前記筒状部が静止しているときに、前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの筒ローラーの前記固定された半径方向の位置又は前記固定された軸方向の位置のうちの1つ以上を調節することをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記筒状部と前記フランジの前記少なくとも一部との間の軸方向ギャップを調節することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項36】
前記筒状部と前記フランジの前記少なくとも一部との間の前記軸方向ギャップを調節することは、前記筒状部が軸方向に固定された状態に留まっているときに、前記フランジの前記少なくとも一部を前記軸方向に移動させることを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記筒状部及び前記フランジの前記少なくとも一部が前記接合ユニットに向かう前記方向に回転するときに、前記フランジの前記少なくとも一部を前記筒状部に接合することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
この出願は、2018年7月11日に出願された米国仮出願第62/696,717号に基づく優先権を主張するものである。この仮出願の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[政府のライセンス権]
本発明は、アメリカ合衆国農務省の国立食品・農業研究所による補助金USDA SBIRフェーズ2補助金2016-33610―25675の下で政府の支援を受けて行われた。アメリカ合衆国政府は、本発明に関して一定の権利を有している。
【背景技術】
【0003】
[背景]
さまざまな工業上の応用事例に役立つ多くの大規模な筒状構造は、筒状部を相互に接続し、又は、1つ以上のフランジ接続を使用して筒状部を基礎に接続することによって形成される。各フランジ接続は、通常、フランジをそれぞれの筒状部に取り付けることによって形成される。ただし、フランジを筒状部に取り付けるプロセスは、特にマルチピースフランジのような非標準的形状が必要な場合、多くの場合、困難で時間がかかる。したがって、筒状部へのフランジの取付けは、筒状構造の製造において速度に限界のある工程であることがあり、適当な製造処理速度を実現する上で、余分な装置や労力を必要とすることがある。
【0004】
高精度の取付けを必要とする応用事例では、筒状構造の形成に使用される筒状部にフランジを取り付けることが、特に困難な場合がある。特に、高精度の取付けは、構造-フランジ間の接合部の疲労強度を高める恐れがあるものの、筒状構造における材料の使用を減らすのに役立つ(したがってコストを削減できる)可能性がある。ただし、高精度の取付けを実現するために必要となる増加時間に関連するコストは、多くの場合、高精度の取付けによって実現される構造的節約を上回っている。
【0005】
したがって、様々な大規模応用事例について、筒状構造の形成に使用される筒状部へのフランジの効率的取付けが、依然として必要とされている。
【0006】
[概要]
装置、システム、及び方法は、種々の工業上の応用事例(例えば、風力タワー及びパイプライン)で使用される大規模構造のような筒状構造の形成に使用される筒状部にフランジを取り付けるための自動化技術に向けられている。本開示の装置、システム、及び方法によれば、フランジを筒状部に取り付けるための手動技術と比べて、フランジの高速な取付けが容易になり、これは、費用対効果の高いスループットを達成するのに役立つ場合がある。また、本開示の装置、システム、及び方法によれば、追加又は代替として、手動技術と比べて、厳しい寸法公差を達成することが容易になる場合がある。さらに、そのような厳しい寸法公差は、より薄い壁を有し、より軽く、及び、より低コストの筒状構造を形成するのに役立つ場合がある。追加又は代替として、フランジを筒状部に取り付けるための自動化された技術によれば、マルチピースフランジや、他の非伝統的なフランジ形状の取付けが容易になる場合がある。
【0007】
一態様によれば、システムは、筒状部が回転方向に回転するときに前記筒状部を支持可能な複数の筒ローラーと;互いに間隔を置いて配置された位置決めローラー及びプッシャーローラーを含み、それらの間に挟み込み部が規定された取付けユニットであって、前記挟み込み部を通してフランジが前記回転方向に回転可能である、取付けユニットと;前記回転方向に移動中の前記フランジと前記筒状部との間の半径方向のオフセットを検出するように前記挟み込み部に対して相対的に配置された1つ以上のセンサを含む、感知ユニットと;前記感知ユニット及び前記取付けユニットと通信するコントローラとを含み、前記コントローラは、前記半径方向のオフセットを示す1つ以上の信号を受信し、前記半径方向のオフセットを示す前記1つ以上の信号を目標値と比較し、前記比較に少なくとも部分的に基づいて前記位置決めローラーを動かすことにより、前記回転方向に移動中の前記フランジと前記筒状部との間の前記半径方向のオフセットを調節するように構成される。
【0008】
特定の実施形態では、前記複数の筒ローラーは、前記筒ローラーの第1のセット及び前記筒ローラーの第2のセットを含む場合がある。前記筒ローラーの前記第1のセットと前記筒ローラーの前記第2のセットは、前記筒状部が前記回転方向の移動経路に沿って移動するときに、前記筒状部の円周に沿って互いに離れている場合がある。追加又は代替として、前記筒ローラーの前記第1のセットと前記筒ローラーの前記第2のセットは、相対的に移動するように作動させることができる場合がある。追加又は代替として、前記筒ローラーの前記第1のセットと前記筒ローラーの前記第2のセットは、前記筒状部が前記回転方向に移動するときに、相対的に移動するように作動させることができる場合がある。一部の事例では、前記1つ以上のセンサは、前記筒状部の前記回転方向の前記移動経路に沿って、前記筒ローラーの前記第1のセットと前記筒ローラーの前記第2のセットとの間で、前記フランジと前記筒状部との間の前記半径方向のオフセットを検出するように配置されている場合がある。
【0009】
一部の実施形態では、前記位置決めローラー及び前記プッシャーローラーによって規定された前記挟み込み部は、前記筒状部の前記回転方向の移動経路に沿って、前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも2つの前記筒ローラーの間にある場合がある。
【0010】
特定の実施形態では、前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの前記筒ローラーは、受動的である場合がある。
【0011】
一部の実施形態では、前記取付けユニットは、前記挟み込み部を規定する前記位置決めローラー及び前記プッシャーローラーに機械的に結合された第1のアクチュエータを含む場合がある。追加又は代替として、前記コントローラは、前記第1のアクチュエータを作動させて前記挟み込み部を動かすことにより、前記回転方向に移動中の前記フランジと前記筒状部との間の前記半径方向のオフセットを調節するように構成される場合がある。
【0012】
特定の実施形態では、前記位置決めローラーは、前記フランジと係合可能な溝であって、前記フランジが前記挟み込み部を通って前記回転方向に回転するときに前記フランジの軸方向の動きを制限する溝を規定する場合がある。
【0013】
一部の実施形態では、前記取付けユニットは、前記位置決めローラーに機械的に結合された第2のアクチュエータを含む場合がある。追加又は代替として、前記第2のアクチュエータは、前記回転方向に移動中の前記フランジと前記筒状部との間の軸方向ギャップを変更するように作動させることができる場合がある。追加又は代替として、前記位置決めローラー及び前記プッシャーローラーのうちの少なくとも一方は、前記フランジの前記回転方向の移動に関して受動的である場合がある。
【0014】
特定の実施形態では、前記システムは、前記フランジの点が前記挟み込み部を通って前記回転方向に移動した後、前記フランジの前記点を前記筒状部に接合するように前記挟み込み部に対して相対的に配置された接合ユニットを含む場合がある。一部の事例では、前記1つ以上のセンサは、前記フランジの前記点が前記接合ユニットを通過した後、前記フランジの前記点における前記半径方向のオフセットを測定するように前記接合ユニットに対して相対的に配置されている場合がある。追加又は代替として、前記感知ユニットは、前記1つ以上のセンサが前記接合ユニットに対して相対的に固定された位置で前記半径方向のオフセットを測定するように、前記接合ユニットに対して相対的に固定されている場合がある。追加又は代替として、前記センサは、流体入口と、流体出口と、前記流体入口及び前記流体出口と流体的に連通している冷却室とを含む冷却器をさらに含み、前記感知ユニットは、前記1つ以上のセンサの各々の少なくとも一部が内部に配置された容積を規定しており、前記容積は、前記冷却器の前記冷却室と熱的に連通している場合がある。追加又は代替として、前記接合ユニットは、溶接機を含む場合がある。
【0015】
一部の実施形態では、前記1つ以上のセンサの各々は、前記回転方向に移動中の前記フランジ又は前記筒状部のうちの1つ以上と接触して配置可能である場合がある。
【0016】
特定の実施形態では、前記位置決めローラーは、前記複数の筒ローラーが係合する前記筒状部に対して軸方向に相対的に移動可能である場合がある。追加又は代替として、前記システムは、前記回転方向に移動中の前記フランジと前記筒状部との間の軸方向ギャップを測定するように配置されたギャップセンサを含む場合がある。一例として、前記コントローラは、前記回転方向に移動中の前記フランジと前記筒状部との間の前記軸方向ギャップを示す信号を受信し、前記軸方向ギャップを目標ギャップと比較し、前記軸方向ギャップと前記目標ギャップとの比較に基づいて、前記位置決めローラーを、前記複数の筒ローラーが係合する前記筒状部に対して前記軸方向に相対的に移動させるように構成される場合がある。前記フランジと前記筒状部との間の前記軸方向ギャップを示す前記信号は、例えば、ユーザ入力を含む場合がある。
【0017】
一部の実施形態では、前記半径方向のオフセットを示す前記1つ以上の信号は、ユーザ入力を含む場合がある。
【0018】
別の態様によれば、フランジを筒状部に取り付ける方法は、複数の筒ローラー上に支持された前記筒状部を接合ユニットに向かう方向に回転させ;前記フランジの少なくとも一部を前記接合ユニットに向かう前記方向に回転させ;前記筒状部と前記フランジの前記少なくとも一部との間の半径方向のオフセットを示す1つ以上の信号を受信し;前記半径方向のオフセットを示す前記1つ以上の信号を目標値と比較し;前記筒状部及び前記フランジの前記少なくとも一部が前記接合ユニットに向かう前記方向にそれぞれ回転するときに、前記1つ以上の信号と前記目標値との比較に少なくとも部分的に基づいて、前記フランジの前記少なくとも一部と前記筒状部との間の前記半径方向のオフセットを調節することを含む場合がある。
【0019】
特定の実施形態では、前記筒状部及び前記フランジの前記少なくとも一部の前記接合ユニットに向かう前記方向への回転は、重力の方向に対して垂直な軸を中心とする場合がある。
【0020】
一部の実施形態では、前記フランジの前記少なくとも一部は、半径方向において、前記筒状部よりも高い剛性を有している場合がある。
【0021】
特定の実施形態では、前記複数の筒ローラーの各筒ローラーが、前記筒状部の外面に沿って円周方向に互いに離れて配置される場合がある。追加又は代替として、前記筒状部を回転させることは、前記筒状部の前記外面と接触した状態にある少なくとも1つのローラーを駆動することを含む。
【0022】
一部の実施形態では、前記フランジの前記少なくとも一部を前記接合ユニットに向かう前記方向に回転させることは、前記フランジの前記少なくとも一部の第1の表面をプッシャーローラーと係合させ、前記フランジの前記少なくとも一部の第2の表面を位置決めローラーと係合させることにより、前記フランジの前記少なくとも一部が、前記位置決めローラーと前記プッシャーローラーとの間に挟み込まれるようにすることを含む場合がある。
【0023】
特定の実施形態では、前記半径方向のオフセットを示す前記1つ以上の信号は、前記筒状部、及び前記フランジの前記少なくとも一部が前記接合ユニットに向かう前記方向に移動するときに、1つ以上のセンサから受信される場合がある。
【0024】
一部の実施形態では、前記半径方向のオフセットを示す前記1つ以上の信号は、前記複数の筒ローラーのうちの2つの前記筒ローラー間の前記筒状部の曲率半径;前記筒状部の応力レベル;前記筒状部の円周に沿った2点間の距離;前記筒状部上の位置と前記フランジ上の対応する円周方向の位置との間における半径方向の距離;又は、前記筒状部上の点と前記筒状部の外部の固定点との間の距離、のうちの1つ以上を含む。追加又は代替として、前記半径方向のオフセットを示す前記1つ以上の信号は、前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの筒ローラーを作動させるのに必要なトルク;前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの前記筒ローラーの回転速度;又は、前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの前記筒ローラーの位置のうちの1つ以上を含む。
【0025】
特定の実施形態では、前記半径方向のオフセットを示す前記1つ以上の信号は、ユーザ入力を含む場合がある。
【0026】
一部の実施形態では、前記フランジの前記少なくとも一部は、単一のフープである場合がある。追加又は代替として、前記半径方向のオフセットの前記目標値は、前記筒状部の第2の円周に対する前記単一のフープの第1の円周に基づく場合がある。
【0027】
特定の実施形態では、前記目標値は、前記フランジの前記少なくとも一部、及び前記筒状部が前記接合ユニットに向かう前記方向に回転するときに変化する場合がある。追加又は代替として、前記半径方向のオフセットを調節することは、前記筒状部における第1の目盛りと前記フランジの前記少なくとも一部における第2の目盛りとの間の円周方向の間隔の指示を受け取り、前記第2の目盛りに対する前記第1の目盛りの円周方向の間隔の前記指示に基づいて、前記半径方向のオフセットの前記目標値を調節することを含む場合がある。
【0028】
一部の実施形態では、前記半径方向のオフセットを調節することは、前記筒状部及び前記フランジの前記少なくとも一部が前記接合ユニットに向かう前記方向に回転するときに、前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの前記筒ローラーを、前記筒状部に対して半径方向の成分を有する方向に移動させることを含む場合がある。一例として、前記半径方向のオフセットを調節することは、前記複数の筒ローラーのうちの前記少なくとも1つの前記筒ローラーが前記筒状部に対して半径方向の成分を有する前記方向に移動するときに、前記フランジの前記少なくとも一部を、前記フランジの前記少なくとも一部に対して半径方向の成分を有する方向に押すことを含む場合がある。
【0029】
特定の実施形態では、前記半径方向のオフセットを調節することは、前記フランジの前記少なくとも一部及び前記筒状部がそれぞれ前記接合ユニットに向かう前記方向に回転するときに、前記複数の筒ローラーが固定された半径方向の位置及び固定された軸方向の位置に留まっている場合、前記フランジの前記少なくとも一部を、前記フランジの前記少なくとも一部に対して半径方向の成分を有する方向に押すことを含む場合がある。追加又は代替として、前記方法は、前記筒状部が静止しているときに、前記複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの筒ローラーの前記固定された半径方向の位置又は前記固定された軸方向の位置のうちの1つ以上を調節することを含む場合がある。
【0030】
一部の実施形態では、前記方法は、前記筒状部と前記フランジの前記少なくとも一部との間の軸方向ギャップを調節することをさらに含む場合がある。例えば、前記筒状部と前記フランジの前記少なくとも一部との間の前記軸方向ギャップを調節することは、前記筒状部が軸方向に固定された状態に留まっているときに、前記フランジの前記少なくとも一部を前記軸方向に移動させることを含む場合がある。
【0031】
特定の実施形態では、前記方法は、前記筒状部及び前記フランジの前記少なくとも一部が前記接合ユニットに向かう前記方向に回転するときに、前記フランジの前記少なくとも一部を前記筒状部に接合することを、追加又は代替として含む場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】複数の筒ローラー、感知ユニット、取付けユニット、接合ユニット、及びコントローラを含む取付けシステムの斜視図である。取付けシステムは、筒状アセンブリを形成するように示されている。
【
図2A】
図1の筒状アセンブリの概略図である。筒状アセンブリは、筒状部に機械的に結合されたフランジを含んでいる。
【
図2B】
図2Aの線2B-2Bに沿った断面側面図である。この断面側面図は、筒状アセンブリ内で筒状部に半径方向に位置合わせされた形で嵌合されたフランジの一部を示している。
【
図2C】
図2Cの線2C-2Cに沿った断面側面図である。この断面側面図は、筒状アセンブリ内で筒状部に半径方向のオフセットを有する形で嵌合されたフランジの一部を示している。
【
図3A】
図1の取付けシステムの複数の筒ローラー上に支持された、
図2Aの筒状部の側面図である。
【
図3B】
図1の取付けシステムの複数の筒ローラーのうちの一対の筒ローラーを含むローラーアセンブリの側面図である。
【
図4A】
図1の取付けシステムの取付けユニットの斜視図である。
【
図4B】
図2Aのフランジの半径方向部分に係合された、
図4Aの取付けユニットの位置決めローラーの概略側面図である。
【
図5A】
図1の取付けシステムの感知ユニット及び接合ユニットの側面図である。
【
図5B】
図1の取付けシステムの感知ユニットのセンサの部分断面図である。
【
図5C】
図5Bに示したセンサの部分断面の部分分解図である。
【
図6】フランジを筒状部に取り付けて筒状アセンブリを形成する例示的方法を示すフロー図である。
【
図7】フランジ及び筒状部上の目盛りを検出することにより、フランジと筒状部との間の半径方向のオフセットの目標値を決定するシステムの平面図の概略図である。
【
図8】筒状部から軸方向ギャップだけ軸方向に離間されたフランジの断面側面図の概略図である。
【
図9】筒状部に機械的に結合されたT字型フランジを含む筒状アセンブリの概略図である。
【
図10A】ホールドダウンユニットを含む取付けシステムの斜視図である。
【0033】
さまざまな図面における同様の参照符号は、同様の要素を示している。
【発明を実施するための形態】
【0034】
[詳細な説明]
次に、例示的実施形態が示された添付の図を参照して、種々の実施形態について、より完全に以下に説明する。ただし、上記は、多くの異なる形態で具体化されることができ、それらを本明細書に記載された例示的実施形態に限定されるものと解釈してはならない。
【0035】
本明細書で言及されるすべての文書は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。単数形の項目への言及は、特に明記されていない限り、又は本文から明らかでない限り、複数形の項目を含むものと理解されるべきであり、その逆も同様である。文法上の接続詞は、特に明記されていない限り、又は文脈から明らかでない限り、結合された節、文、単語等の任意のすべての分離結合の組み合わせを表現することを意図としている。したがって、「又は」という用語は、一般に「及び/又は」を意味すると理解されるべきであり、「及び」という用語は、一般に、「及び/又は」を意味すると理解すされるべきである。
【0036】
本明細書における値の範囲への言及は、限定を意図するものではなく、むしろ、本明細書に別段の記載がない限り、範囲内にある任意のすべての値を個別に参照しており、そのような範囲内の個々の値は、恰も本明細書に個別に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。「約」、「おおよそ」等の用語は、数値を伴う場合、意図する目的で十分に動作するように、当業者に理解されるような偏差を含むと解釈されるべきである。値及び/又は数値の範囲は、本明細書では単に例として提供されており、記載された実施形態の範囲に対する限定を構成するものではない。任意のすべての例又は例示的文言(「例えば」、「など」等)の使用は、単に実施形態をより明らかにすることを意図しており、実施形態の範囲に限定を課すものではない。明細書のいかなる文言も、開示された実施形態の実施に不可欠であるとして特許請求されていない要素を示すと解釈されるべきではない。
【0037】
以下の開示において、「水平」及び「垂直」という用語は、実質的に平坦な表面(例えば、工場の床や設置場所)上に支持された設置されたシステムによって定義される座標系の方向を意味している。すなわち、水平方向は、設置されたシステムを支持している実質的に平坦な表面に対して実質的に平行であると理解されるべきである。垂直方向は、水平方向に垂直であり、一般に重力の方向に平行であると理解されるべきである。
【0038】
一般に、本明細書で使用される場合、「筒状部」は、中空で実質的に円筒形であってよく(例えば、筒状構造の寸法公差内で実質的に一定の直径を有し、又は、円筒の長さに沿って先細りの直径を有する)、各筒状部によって円筒座標系が定義される。したがって、本明細書で使用される場合、「軸方向」及び「半径方向」という用語は、円筒座標系に関するこれらの用語の使用に準じた形で使用されると理解されるべきである。例えば、軸方向は、筒状部によって定義される中心軸に平行な、筒状部の長さに沿って延びる方向を指すものと理解され、半径方向という用語は、筒状部によって定義される中心軸に垂直な方向における半径方向の寸法を指すものと理解されるべきである。したがって、以下でより詳細に説明するように、軸方向ギャップは、本明細書では、軸方向における筒状部の端とフランジの端との間の間隔を意味している。ゼロの軸方向ギャップは、筒状部の端とフランジの端との間の隣接関係に対応する。以下でより詳細に説明するように、半径方向のオフセットは、フランジの半径方向の位置と筒状部の中心軸との間における相対的なずれを意味している。ゼロの半径方向のオフセットは、筒状部の内径に対するフランジの内径の整合に対応する。さらに、筒状部及びフランジの文脈において、回転方向とは、筒状部によって定義された中心軸を中心とした筒状部の円周の回転の方向(例えば、時計回り又は反時計回り)であると理解されるべきである。
【0039】
本明細書で使用される場合、別段の指定がない限り、又は文脈から明らかにされない限り、「フランジ」という用語は、一般に、筒状部の円周の少なくとも一部に沿って配置可能な任意の様々な異なるタイプの構造(例えば、リム又はカラー)を意味している。一般に、そのようなフランジによれば、筒状部を基礎又は別の筒状部に接続すること、及び/又は、筒状部を強化することが容易になる場合がある。一例として、フランジは、筒状部の外面に対して半径方向内側に、及び/又は半径方向外側に突出する半径方向部分を含む場合があり、フランジのこの半径方向の突出部は、筒状部の強度を損なうことなく、基礎又は別の筒状部と接続するのに役立つ場合がある。特定の実施形態では、以下でより詳細に説明するように、フランジは、複数の部分を使用して形成される場合があり、それらの部分は、各部分が筒状部に結合されるときに互いに結合される場合がある。複数の部分は、集合的に、筒状部の円周を取り囲む場合がある。他の実施形態では、以下でさらに詳細に説明するように、フランジは、名目上、筒状部の直径と同じ直径(例えば、形成される筒状構造の寸法公差内)を有する単一のフープであってもよい。
【0040】
本明細書で使用される場合、「筒状アセンブリ」という用語は、筒状部に機械的に結合されたフランジの少なくとも一部を含むアセンブリを意味すると理解されるべきである。各筒状アセンブリは、一般に、より大きな筒状構造の少なくとも一部であると理解されるべきである。したがって、一部の事例では、筒状アセンブリは、筒状構造全体に対応する場合がある。他の事例では、筒状アセンブリは、より大きな筒状構造の一部である場合がある。例えば、筒状アセンブリの少なくとも一端は、筒状アセンブリを基礎及び/又は筒状構造の1つ以上の他の筒状アセンブリに接続することを可能にするフランジを含む場合がある。
【0041】
さらに、別段の指定がない限り、又は文脈から明らかにされない限り、本明細書に記載された筒状アセンブリを使用することで、様々な工業上の応用事例で荷重を支持するのに有用な任意の1つ以上の異なるタイプの筒状構造の少なくとも一部を形成することができる。そのような筒状構造の例には、限定しないが、機械装置(例えば、風力タービン)を支持するためのタワーや、材料を輸送するためのパイプが挙げられる。
【0042】
ここで、
図1、
図2A、
図2B及び
図2Cを参照すると、取付けシステム100を操作して、筒状部202及びフランジ204を含む筒状アセンブリ200を形成することができる。フランジ204は、概して「L」字型であってもよく、半径方向内側に延びる半径方向部分205を有することで、フランジ204を筒状構造の内部容積に沿って基礎又は別の筒状アセンブリに接続可能である場合がある。フランジ204のそのような向きは、例えば、風力タービン機械を支持するために使用されるタワーの事例で有用である場合がある。フランジ204の半径方向内側の範囲は、補助装置(例えば、はしご、ケーブルなど)を支持する働きをする。補助装置は、悪天候時に、筒状構造の内部容積内で利用される場合がある。追加又は代替として、半径方向部分205の内側への伸長によれば、筒状構造の外側を登る必要なしに、筒状構造のボルト接続を検査することが容易になる場合がある。
【0043】
筒状部202は、軸方向の任意の点でほぼ丸い円周形状を有する場合があるが、筒状部202は、重力作用により半径方向に撓む場合がある。この種の撓みは、例えば、筒状部202の内径が筒状部202の壁の厚みに比べて大きい場合に、特に顕著に表れることがある。そのような事例では、筒状部202の全体的形状が、筒状部202よりも硬いことがあるフランジ204の形状と十分に一致しないことがある。すなわち、同じ公称内径でも、フランジ204は、一般に、筒状部202に比べて、より丸い形状を維持することができる。筒状部202とフランジ204との間のそのような形状の相違は、筒状部202とフランジ204を筒状部202の円周に沿って十分に位置合わせし、所定の寸法公差(例えば、大規模な工業上の応用事例に関連する公差)にしたがって筒状アセンブリ200を形成することを難しくする。
【0044】
筒状アセンブリ200を形成するための筒状部202とフランジ204との間の形状の整合に関連する前述の課題に対処することを可能にするために、取付けシステム100は、複数の筒ローラー102と、取付けユニット104と、感知ユニット106と、コントローラ108とを含む場合がある。筒ローラー102は、筒状部202を支持し、筒状部202を回転方向109に回転させることができる。追加又は代替として、コントローラ108は、少なくとも取付けユニット104及び感知ユニット106と電気的に通信し、筒状部202の第1の内面206とフランジ204の第2の内面208との間の位置合わせを制御することができる。第1の内面206と第2の内面208との間の半径方向の位置合わせの差は、半径方向のオフセット210と呼ばれる。一般に、半径方向のオフセット210は、筒状部202の円周に沿った様々な異なる点に沿って(例えば、離散点で、又は連続的に)制御される場合があるものと理解されるべきである。追加又は代替として、筒状部202の円周に沿った異なる点における半径方向のオフセット210は、筒状部202とフランジ204との間の全体的位置合わせを達成するのに適した様々な異なる値の何れかを有する場合がある。ただし、説明のために、次の2つの例が示される。すなわち、半径方向のオフセット210がゼロであり(本明細書では、半径方向の位置合わせとも呼ばれる)、筒状部202の第1の内面206とフランジ204の第2の内面208とが、
図2Bに示されるように位置合わせされる例と;半径方向のオフセット210が非ゼロであり、筒状部202の第1の内面206とフランジ204の第2の内面208とが、
図2Cに示されるようにオフセットされる例である。
【0045】
使用時には、以下でより詳細に説明するように、筒ローラー102が筒状部202を支持し、筒状部202を回転させると、筒状部202とフランジ204は、回転方向109に一緒に回転し、取付けユニット104及び感知ユニット106を通って移動することができる。例えば、フランジ204は、支持され(例えば、天井クレーン又は同様の支持体から吊り下げられ)、フランジ204と筒状部202が回転方向109に一緒に回転するように、最初は、筒状部202に固定(例えば、仮付け溶接)される場合がある。以下でさらに詳細に説明するように、コントローラ108は、感知ユニット106によって検出された半径方向のオフセット210の指示を受信することができ、コントローラは、半径方向のオフセット210と目標値との比較に基づいて、取付けユニット104を作動させることにより、筒状部202とフランジ204との間の半径方向のオフセット210を調節することができる。重要なことに、筒状部202とフランジ204が回転方向109に回転するときの半径方向のオフセット210の調節によれば、本明細書に記載されるように、手動の取付けプロセスに比べて、時間、位置合わせ誤差、人件費、又はそれらの組み合わせを低減できることを理解されたい。
【0046】
次に、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図3A及び
図3Bを参照すると、筒状部202は、筒ローラー102によって支持される場合がある。例えば、筒ローラー102は、筒状部202の下側部分302に沿って配置され、筒状部202に作用する重力によって筒状部202と筒ローラー102との間の接触を維持するように構成される場合がある。本明細書で使用される場合、筒状部202の下側部分302は、概して、筒ローラー102上に支持された筒状部202の最大水平寸法より下の筒状部202の部分であると理解されるべきである。明確にするために、筒状部202が回転方向109に回転している場合、下側部分302は、対応する時点における、一筒状部202の最大水平寸法よりも概ね下にある筒状部202の部分であると理解されるべきである。すなわち、筒状部202の下側部分302は、筒状部202が回転方向109に回転しているときであっても、固定座標系に関して定義されると理解されるべきである。
【0047】
筒状部202の下側部分302が筒ローラー102と接触した状態にあるとき、筒ローラー102の少なくとも1つのインスタンスは、筒状部202を回転方向109に回転させるように作動させることができる場合がある。特定の実施形態では、筒ローラー102の少なくとも1つは、筒状部を回転方向109に回転させるように作動させることができるが、筒ローラー102の1つ以上の他のインスタンスは、受動的であってもよい。この文脈において、筒ローラー102の1つ以上の作動されたインスタンスが筒状部202に半径方向の力を及ぼす際に、筒ローラー102の受動的インスタンスは、筒状部202と接触した状態にあり、筒状部202に半径方向の力を及ぼすことができるが、同時に、筒状部202を回転方向109に動かすための回転力も及ぼす場合がある。
【0048】
筒ローラー102によって支持された筒状部202に作用する重力は、筒ローラー102のインスタンス間において、筒状部202を撓ませることがある。そして、筒状部202のそのような撓みは、筒状部202とフランジ204との間に、不十分な形状一致をもたらす原因になることがある(
図2A~
図2C)。したがって、筒状部202とフランジ204との間に発生することがある形状の不一致を低減するために、筒ローラー102のインスタンスの間隔は、以下でより詳細に説明するように、筒状部202を回転させる前の作動により、又は、筒状部202が回転方向109に回転しているときに、制御可能であってもよい。受動ローラーが筒状部の重量によって自動整列する従来の技術に比べて、本明細書に記載された技術による筒ローラー102のインスタンスの間隔の制御は、筒状部202の重量の分布を変更することで、筒状部202の下側部分302を、一定の半径を有する形状により近い形状にすることができる。追加又は代替として、筒ローラー102のインスタンスの間隔の制御によれば、筒状部202の下側部分302を、あまり丸くない形状(例えば、より真っすぐな線により近い形状)にすることができ、これは、特定のデザインのフランジ204との位置合わせに役立つ場合がある。
【0049】
一般に、複数の筒ローラー102の文脈における「間隔」という用語は、筒ローラー102の少なくとも1つのインスタンスを筒ローラー102の別のインスタンスに対して、したがって、筒状部202に対して配置する際の様々な異なるタイプの向きの何れかを含むと理解されるべきである。例えば、以下でより詳細に説明するように、間隔の変更は、筒状部202と接触した状態にある一対の筒ローラー102の角度の変更を含む場合がある。追加又は代替として、以下でさらに詳細に説明するように、間隔の変更は、筒状部202と接触した状態にある筒ローラー102の少なくとも2つのインスタンス間の距離の変更を含む場合がある。より一般的には、別段の指定がない限り、又は文脈から明らかにされない限り、筒ローラー102の別のインスタンスに対する筒ローラー102の少なくとも1つのインスタンスの間隔の変更は、筒ローラー102の位置を制御された態様で変更することで、筒状部202の下側部分302の形状に、対応する変化を生成することであると理解されるべきである。
【0050】
特定の実施形態では、取付けシステム100は、第1のローラーアセンブリ304、及び第2のローラーアセンブリ306を含む場合がある。第1のローラーアセンブリ304は、筒ローラー102の第1のセット308を含む場合があり、第2のローラーアセンブリ306は、筒ローラー102の第2のセット310を含む場合がある。筒ローラー102の第1のセット308及び筒ローラー102の第2のセット310は、筒状部202が回転方向109の移動経路に沿って移動するときに、筒状部202の円周に沿って互いに離れている場合がある。一般に、別段の指定がない限り、筒ローラー102の第1のセット308は、筒ローラー102の1つ以上のインスタンスを含む場合があり、筒ローラー102の第2のセット310は、筒ローラー102の1つ以上のインスタンスを含む場合がある。
【0051】
筒ローラー102の第1のセット308と第2のセット310との間にある筒状部202の部分の形状は、とりわけ、半径方向における筒状部202の可撓性、筒ローラー102の第1のセット308と第2のセット310の相対的向き、及びそれらの筒状部202の表面に対する向きの関数となる。したがって、半径方向における筒状部202の可撓性が通常、形成される筒状アセンブリ200の最終用途によって決定されることを考えれば、筒ローラー102の第1のセット308と第2のセット310の相対的向き、及び/又は筒状部202の表面に対する向きを調節することは、筒状部202の少なくとも一部の形状をフランジ204と一致させ、筒状部202の円周に沿った所与の点における半径方向のオフセット210の制御を達成するために、特に有用である場合がある。一般に、筒ローラー102の第1のセット308及び筒ローラー102の第2のセット310の作動は、筒状部202とフランジ204との間の形状の差を減少させることにより、取付けユニット104及び感知ユニット106の効率を高めることができる。すなわち、筒状部202とフランジ204とがより厳密に一致されるため、筒状部202とフランジ204の望ましい取付けをもたらすために必要な取付けユニット104(以下により詳細に説明される)の作動の程度を低減することができる。
【0052】
フランジ204と、筒ローラー102の第1のセット308と第2のセット310との間に支持された筒状部202の部分との間の不十分な形状一致の制御を容易にするために、筒ローラー102の第1のセット308と筒ローラー102の第2のセット310は、1つ以上の方向に相対的に移動可能である場合がある。例えば、筒ローラー102の第1のセット308と筒ローラー102の第2のセット310は、筒ローラー102の第1のセット308と第2のセット310との間の水平距離を増加又は減少させるように、水平方向に相対的に配置可能(例えば、スライド可能)であってもよい。追加又は代替として、筒ローラー102の第1のセット308は、筒ローラー102の第1のセット308が第1の旋回軸312を中心として旋回可能となるように、筒ローラー102の2つ以上のインスタンスを含む場合がある。追加又は代替として、筒ローラー102の第2のセット310は、筒ローラー102の第2のセット310が第2の旋回軸314を中心として旋回可能となるように、筒ローラー102の2つ以上のインスタンスを含む場合がある。このような旋回により、筒ローラー102の第1のセット308及び/又は第2のセット310のそれぞれの角度が変化して、筒ローラー102の第1のセット308と第2のセット310との間にある筒状部202の部分の形状に、対応する変化を生じさせることができる。筒ローラー102の第1のセット308及び第2のセット310を含むこれらの実施形態では、筒ローラー102の第1のセット308と第2のセット310の各々が、筒ローラー102の第1のセット308と第2のセット310のうちの他方のセットに対して独立して旋回可能であってもよい。ただし、一部の実施形態では、筒ローラー102の第1のセット308及び第2のセット310の旋回は、互いに連携(例えば、筒ローラー102の第1のセット308と第2のセット310の間の垂直面に対して鏡面対称角度を形成するように)されてもよい。
【0053】
特定の実施形態では、第1のローラーアセンブリ304は、アクチュエータ316及び電気シリンダ318を含み、第1のローラーアセンブリ304の筒ローラー102の第1のセット308の線形位置又は角度のうちの1つ以上を調節することができる。特に、第1の旋回軸312を中心として旋回可能な筒ローラー102の第1のセット308の例に戻ると、電気シリンダ318は、アクチュエータ316及び第1の旋回軸312に機械的に結合される場合がある。より具体的には、電気シリンダ318は、第1の旋回軸312の回転軸からオフセットされている場合がある。アクチュエータ316を作動させることで、電気シリンダ318の長さを変化させることができる。この例を続けると、第1の旋回軸312に対して電気シリンダ318がオフセットされている結果、電気シリンダ318の長さの変化は、筒ローラー102の第1のセット308を第1の旋回軸312を中心として回転させることができる。
【0054】
一般に、アクチュエータ316は、例えば、コントローラ108と電気的に通信しており、コントローラ108は、アクチュエータ316に伝送された1つ以上の電気作動信号により、筒ローラー102の第1のセット308の位置を制御することができる。一般に、第1のローラーアセンブリ304及び第2のローラーアセンブリ306は互いに同一であり(構成要素の鏡面対称性が可能になる)、筒ローラー102の第1のセット308及び第2のセット310は、相対的に移動するように作動させることができる。したがって、効率的な説明のために、第2のローラーアセンブリ306については、別個に説明されておらず、第1のローラーアセンブリ304の動作と同様の方法で動作すると理解されるべきである。
【0055】
一部の実施形態では、筒ローラー102の第1のセット308及び第2のセット310は、取付けシステムの初期設定時にのみ作動される場合がある。例えば、筒ローラー102の第1のセット308及び第2のセット310は、プロセスの開始時に作動され、筒状部202の下側部分302を所望の形状(例えば、実質的に円形)にすることができる。この例を続けると、初期設定に続いて、筒ローラー102は、フランジ204を筒状部202に取り付けて接合し、筒状アセンブリ200を形成するプロセスの間、同じ位置に保持される場合がある。筒ローラー102の第1のセット308及び第2のセット310は限られた時間だけしか作動されないため、こうした実施形態は、エネルギーの効率的使用を実現するために、及び/又は構成要素の耐用年数を温存するために有用である場合があることを理解されたい。これらの各々は、現場での設置に特に有利な場合がある。
【0056】
筒ローラー102の第1のセット308及び第2のセット310は、一部の実施形態では初期設定時にのみ作動される場合があるが、他の実施形態は、フランジ204を筒状部202に取り付けて接合し、筒状アセンブリ200を形成するプロセスの間、筒ローラー102の第1のセット308及び第2のセット310を連続的に(又は少なくとも定期的に)作動させることを含む場合がある。例えば、以下でより詳細に説明するように、筒状アセンブリ200の形状の1つ以上のパラメータが、フィードバック制御の一部として(例えば、感知ユニット106からの信号として、手動入力として、又はそれらの組み合わせとして)コントローラ108に提供されてもよく、その場合、コントローラ108は、筒状部202が回転方向109に移動するときに、第1のローラーアセンブリ304又は第2のローラーアセンブリ306の一方又は両方のアクチュエータ316を作動させる作動信号を送信する。第1のローラーアセンブリ304、第2のローラーアセンブリ306、又はそれらの組み合わせを作動させることにより、本明細書に記載された任意の1つ以上の技術に従って筒ローラー102を動かし、筒状部202の目標形状を実現することができ、次に、コントローラ108に提供された1つ以上の形状パラメータに従って筒状アセンブリ200を形成することができる。
【0057】
一般に、筒ローラー102の第1のセット308及び第2のセット310は、特定の実施形態に適合するように駆動又は受動的の任意の組み合わせであってもよい。したがって、一部の事例では、筒ローラー102の第1のセット308と第2のセット310の各々における筒ローラー102の少なくとも1つは、筒ローラー102の各自のインスタンスの対応する回転が筒状部202に作用することにより、筒状部202を回転方向109に移動させるように駆動される場合がある。追加又は代替として、筒ローラー102の第1のセット308及び第2のセット310内の筒ローラー102のうちの少なくとも1つは受動的であってもよく、筒状部202の回転方向109の回転によって、筒ローラー102のそれぞれのインスタンスに回転が付与されるように構成されてもよい。したがって、一部の場合には、筒ローラー102の第1のセット308及び第2のセット310内の筒ローラー102の各々が駆動されてもよい。他の場合には、筒ローラー102の第1のセット308と第2のセット310の各々が、筒ローラー102の被駆動インスタンス及び筒ローラー102の受動的インスタンスを含む場合がある。追加又は代替として、筒ローラー102の第1のセット308及び第2のセット310内の筒ローラー102の各々は、受動的であってもよい。すなわち、この例を続けると、取付けシステムは、一般にフランジ204の反対側の筒状部202の端部に向かってエンドローラー110を含む場合があり、筒ローラー102の各々は受動的であるが、エンドローラー110は、駆動される場合がある。筒ローラー102の各々が受動的であるときのそのようなエンドローラー110の駆動の組み合わせは、例えば、筒状部202の駆動と、筒ローラー102の第1のセット308及び第2のセット310の配置とを分離するために、有用である場合がある。さらに、この分離は、筒状部202に対するフランジ204の相対位置のよりロバストな制御を実現するために有用である場合がある。
【0058】
次に、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図3A、
図3B、
図4A、及び
図4Bを参照すると、取付けユニット104は、互いに間隔を置いて配置された位置決めローラー402及びプッシャーローラー404を含み、それらの間に挟み込み部406が規定される場合がある。挟み込み部406が筒状部202に対するフランジ204の軸方向の位置及び半径方向の位置を制御しながら、フランジ204は、挟み込み部406を通して回転方向109に回転することができ、同時に、筒状部202も回転方向109に回転する。挟み込み部406は、例えば、回転方向109における筒状部202の移動経路に沿って、筒ローラー102の少なくとも2つのインスタンスの間にある場合がある。より具体的な例として、挟み込み部406は、一般に、回転方向109における筒状部202の移動経路に沿って、筒ローラー102の第1のセット308と筒ローラー102の第2のセット310との間にある場合がある。すなわち、フランジ204の一部が挟み込み部406を通って移動するときに、筒状部202の対応する部分を、筒ローラー102の第1のセット308と第2のセット310との間で支持することができる。筒ローラー102の第1のセット308及び第2のセット310に対する挟み込み部406のこのような配置によれば、取付けユニット104と筒ローラー102を互いに連携して使用して、半径方向のオフセット210の目標値を達成することが容易になる場合がある。
【0059】
一般に、挟み込み部406を通って回転方向109に移動するフランジ204は、筒状部202に機械的に結合される(例えば、仮付け溶接によって)。したがって、フランジ204及び筒状部202は、同じ角速度で、より具体的には、フランジ204と筒状部202との間の相対的な回転運動を伴うことなく、回転方向109に回転する。すなわち、筒ローラー102による筒状部202の回転は、フランジ204も回転させる。したがって、特定の実施形態では、取付けユニット104の位置決めローラー402又はプッシャーローラー404の少なくとも一方は、挟み込み部406を通る回転方向109へのフランジ204の移動に関して受動的である場合がある。
【0060】
特定の実施形態では、位置決めローラー402は、フランジ204の半径方向部分205と係合可能な溝408を規定する場合がある。フランジ204の半径方向部分205が溝408内に配置された状態で、位置決めローラー402は、フランジ204の回転方向109への回転を可能にしつつ、フランジ204の軸方向の動きを制限することができる。一般に、溝408は、フランジ204の半径方向部分205の軸方向寸法よりもわずかに大きい軸方向寸法を有することで、位置決めローラー402がフランジ204の軸方向の動きを制限できるようにするとともに、フランジ204が損傷を受ける可能性、及び/又は、フランジ204及びフランジ204に機械的に結合された筒状部202の回転運動が妨害される可能性を低減するように構成される。
【0061】
筒ローラー102の少なくとも2つのインスタンス間における筒状部202の所望の形状を達成(重力下で)するために、筒状部202とフランジ204との間の半径方向のオフセット210は、筒ローラー102の間隔によって制御可能であるものとして説明された。しかしながら、追加又は代替として、筒状部202とフランジ204との間の半径方向のオフセット210を制御するために、位置決めローラー402の位置が調節可能であってもよいことが理解されるべきである。例えば、取付けユニット104は、位置決めローラー402及びプッシャーローラー404に機械的に結合された第1のアクチュエータ410を含む場合がある。この例を続けると、第1のアクチュエータ410の作動は、挟み込み部406を、半径方向成分を有する方向に(例えば、
図4では垂直に)動かすことができ、それによって、フランジ204と筒状部202が回転方向109に回転するときに、挟み込み部406の間にあるフランジ204の一部も、半径方向のオフセット210を調節するために対応する動きを受けるように構成される場合がある。特定の例では、第1のアクチュエータ410は、コントローラ108と電気的に通信することができ、コントローラ108は、1つ以上の信号を送信することにより、第1のアクチュエータ410を作動させ、挟み込み部406を規定している位置決めローラー402及びプッシャーローラー404を動かすように構成される。第1のアクチュエータ410を作動させるためのコントローラ108からの1つ以上の信号は、コントローラへのユーザ入力に基づく場合がある。追加又は代替として、以下でより詳細に説明するように、第1のアクチュエータ410を作動させるためのコントローラ108からの1つ以上の信号は、感知ユニット106からのフィードバックに基づく場合がある。
【0062】
一部の実施形態では、取付けユニット104は、挟み込み部406を規定している位置決めローラー402及びプッシャーローラー404に機械的に結合された第2のアクチュエータ412を含む場合がある。第2のアクチュエータ412は、第2のアクチュエータ412によって作動される動きが、例えば、第1のアクチュエータ410によって作動される動きに対して実質的に垂直となるような、第1のアクチュエータ410に対する向きに配置される場合がある。したがって、この例を続けると、第1のアクチュエータ410が挟み込み部406を動かして半径方向のオフセット210を調節するように作動させることができる場合、第2のアクチュエータ412は、挟み込み部406を軸方向に動かすように作動させることができる場合がある。より具体的な例として、第2のアクチュエータ412は、筒状部202に対するフランジ204の軸方向間隔を設定するための初期設定の一部として最初にのみ作動される場合がある一方、第1のアクチュエータ410は、連続的に又は少なくとも定期的に作動され、挟み込み部406の能動的制御を提供することができ、したがって、フランジ204が挟み込み部406を通って回転方向109に回転するときの半径方向のオフセット210を提供することができる。
【0063】
実施形態によっては、第2のアクチュエータ412は、最初にのみ作動される場合があるが、第2のアクチュエータ412は、1つ以上の他の作動アプローチに従って作動される場合があることを理解されたい。例えば、第2のアクチュエータ412は、取付けシステム10の動作全体を通して連続的に作動される場合がある。すなわち、一部の事例では、筒状部202は、筒ローラー102に対して軸方向に移動する場合がある(「ウォーキング」と呼ばれることもある)。そのようなウォーキング運動は、例えば、筒ローラー102の相互の位置合わせが不完全な場合に発生することがある。追加又は代替として、ウォーキング運動は、特に、筒状部202がテーパー形状を有し、筒ローラー102がテーパー形状に対して不均一に接触する場合、発生することがある。筒状部202がウォーキング運動を起こしやすい場合、第2のアクチュエータ412を連続的又は実質的に連続的に作動させることは、フランジ204を軸方向に動かして筒状部202と一緒に移動させるのに有用な場合がある。追加又は代替として、第2のアクチュエータ412を連続的又は実質的に連続的に作動させることは、1つ以上の筒状部202又はフランジ204の縁部の凹凸を調節するのに有用な場合がある。
【0064】
一部の実施形態では、取付けユニット104は、プッシャーローラー404に機械的に結合された第3のアクチュエータ414であって、位置決めローラー402に対してプッシャーローラー404を動かすように作動させることができる第3のアクチュエータ414を含む場合がある。すなわち、第3のアクチュエータ414を作動することにより、挟み込み部406の寸法を変更することができる。例えば、フランジ204を挟み込み部406に最初に取り付けることを容易にするために、第3のアクチュエータ414を作動させることにより、プッシャーローラー404を位置決めローラー402から離れる方向に動かし、それによって、挟み込み部406のサイズを大きくすることができる。フランジ204が挟み込み部406に配置された状態で、第3のアクチュエータ414を作動させることにより、プッシャーローラー404を位置決めローラー402に向かう方向に動かすことができ、それによって、挟み込み部406のサイズを、フランジ204が挟み込み部406を通って回転方向109に移動するときのフランジ204の半径方向及び軸方向の動きを制限するのに適したサイズに、減少させることができる。この例をさらに続けると、筒状アセンブリ200の完成時に、第3のアクチュエータ414を再び作動させることにより、プッシャーローラー404を位置決めローラー402から離れる方向に動かし、それによって、挟み込み部406のサイズを大きくすることができ、したがって、取付けシステム100からの筒状アセンブリ200の取り外しを容易にすることができる。
【0065】
一般に、第1のアクチュエータ410、第2のアクチュエータ412、及び第3のアクチュエータ414は、取付けユニット104のそれぞれの構成要素の直線運動を制御するのに有用な様々な異なる電気、油圧、空気圧、及び/又は機械アクチュエータのうちの任意の1つ以上であってもよい。例えば、コントローラ108との一体化を可能にするために、第1のアクチュエータ410、第2のアクチュエータ412、及び第3のアクチュエータ414のうちの1つ以上は、電気リニアアクチュエータであってもよい。コントローラ108による制御と組み合わされたそのような電気リニアアクチュエータによれば、フランジ204と筒状部202が回転方向109に回転するときに、正確な位置制御、連続的又は少なくとも周期的な位置制御が容易になる場合がある。追加又は代替として、第1のアクチュエータ410、第2のアクチュエータ412、及び第3のアクチュエータ414は、手動で(例えば、ラックアンドピニオン機構を使用して)調節可能であってもよい。そのような手動調節は、例えば、取付けシステム100の初期設定の一部としての粗い位置調節に有用である場合がある。
【0066】
次に、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図3A、
図3B、
図4A、
図4B、
図5A、
図5B、及び
図5Cを参照すると、感知ユニット106は、回転方向109に移動中のフランジ204と筒状部202との間の半径方向のオフセット210を検出するように取付けユニット104の挟み込み部406に対して相対的に配置されたセンサ502の少なくとも1つのインスタンスを含む場合がある。例えば、センサ502は、フランジ204上の点が取付けユニット104の挟み込み部406を通過した後、フランジ204上のその点に対応する半径方向のオフセット210を検出するように配置される場合がある。センサ502のそのような配置は、とりわけ、筒状部202とフランジ204が回転方向109に回転するときに、挟み込み部406の少なくとも半径方向位置を制御することにより、半径方向のオフセット210の目標値を達成するための有用なフィードバックパラメータとして、半径方向のオフセット210を測定することを容易にするのに有用な場合がある。より具体的な例として、センサ502は、筒状部202の回転方向109の移動経路に沿って、筒ローラー102の第1のセット308と筒ローラー102の第2のセット310との間の点において、半径方向のオフセット210を検出するように配置される場合がある。
【0067】
特定の実施形態では、センサ502は、回転方向109に移動中のフランジ204又は筒状部202のうちの1つ以上と接触して配置可能である場合がある。例えば、センサ502は、軸に沿って整列され、継ぎ目212を横切って互いに軸方向に離間された第1のロッド504及び第2のロッド506を含む場合があり、継ぎ目212においてフランジ204と筒状部202は互いに隣接する関係にある(例えば、以下で説明するような接合により)。第1のロッド504は、フランジ204が回転方向109に回転するときに、フランジ204と接触するように付勢(例えば、ばねバイアス)される場合があり、第2のロッド506は、筒状部202が回転方向109に回転するときに、筒状部202と接触するように付勢(例えば、ばねバイアス)される場合がある。
【0068】
特定の実施形態では、センサ502は、第1のロッド504と第2のロッド506の半径方向の位置の差を検出するように第1のロッド504及び第2のロッド506に対して相対的に配置された位置センサ508を含む場合がある。位置センサ508は、第1のロッド504及び第2のロッド506の直線変位を測定するのに有用な様々な異なるタイプのセンサのうちの任意の1つ以上であってもよい。したがって、位置センサ508の例には、エンコーダ(例えば、リーダ及びコードストリップとして対にされる)、マイクロパルスセンサ、線形可変差動トランスセンサ、レーザーライン又はポイントセンサ、光学センサ、又はビジョンセンサのうちの1つ以上が含まれる。位置センサ508の単一のインスタンスが
図5B及び
図5Cに示されているが、これは例示を明確にするためであり、位置センサ508の複数のインスタンスが、特定のインスタンスとして使用されてもよいことを理解されたい。例えば、第1のロッド504の位置及び第2のロッド506の位置は、位置センサ508のそれぞれのインスタンスによって検出される場合がある。
【0069】
第1のロッド504がフランジ204と接触し、第2のロッド506が筒状部202と接触した状態にあるとき、位置センサ508によって検出された第1のロッド504と第2のロッド506の位置の差は、センサ502の位置におけるフランジ204と筒状部202との間の半径方向のオフセット210に対応している。センサ502がフランジ204及び筒状部202が回転方向109に回転するときの半径方向のオフセット210を検出できる場合、センサ502の位置においてセンサ502によって検出される半径方向のオフセット210は、時間的に変化するパラメータであると理解されるべきであり、半径方向のオフセット210の変化は、形成される筒状アセンブリ200の円周に沿った様々な位置に対応する半径方向のオフセット210の差に対応していると理解されるべきである。
【0070】
特定の実施形態では、場合によっては、第1のロッド504及び第2のロッド506はそれぞれ、筒状部202又はフランジ204と接触して配置可能な第1のロッド504及び第2のロッド506のそれぞれの部分に沿って、セラミック材料からそれぞれ形成される場合がある。セラミック材料は、例えば、筒状部202及びフランジ204の回転面との一貫した接触による摩耗に抵抗するために有用な場合がある。追加又は代替として、以下でより詳細に説明するように、筒状部202とフランジ204は、熱を使用して互いに接合される場合があり、セラミック材料によれば、筒状部202とフランジ204を互いに接合するために印加される熱が存在する位置の近くで半径方向のオフセット210を測定することが、容易になる場合がある。
【0071】
一般に、筒状部202及びフランジ204の回転方向109への回転は、半径方向のオフセット210の正確な測定を妨げる可能性があることを理解されたい。例えば、筒状部202及びフランジ204がセンサ502を越えて回転するとき、筒状部202及びフランジ204に対するセンサ502の位置は、軸方向及び/又は半径方向に変化する場合がある。より具体的には、筒状部202が筒ローラー102に対して軸方向に移動し(上で「ウォーキング」と呼ばれた移動)、フランジ204の位置が、筒状部202の動きに従って調節されるときに、筒状部202及びフランジ204に対するセンサ502の位置は、時間の経過とともに意図せずに変化する場合がある。センサ502の相対位置のこの動きは、場合によっては、継ぎ目212に対するセンサ502の位置合わせに経時的な変動をもたらす可能性がある。この変動は、センサ502に対する筒状部202及びフランジ204の動きに関連しており、半径方向のオフセット210の実際の大きさには関連していない。そのため、フランジ204(したがって、継ぎ目212)に対するセンサ502の全体的位置の意図しない変動は、半径方向のオフセット210の測定に誤差をもたらす可能性があるものと理解されるべきである。したがって、筒状部202及びフランジ204が回転するときのセンサ502の全体的な相対位置の意図しない変化によってもたらされる誤差を低減するために、センサ502は、筒状部202及びフランジ204が回転方向109に回転するときに継ぎ目212の追跡が容易になるように、2つの自由度で配置可能である場合がある。
【0072】
一例として、感知ユニット106は、第1のシリンダ510及び第2のシリンダ512を含む場合がある。第1のシリンダ510は、センサ502を軸方向に押してフランジ204と接触させるように移動可能である場合がある。追加又は代替として、第2のシリンダ512は、センサ502を半径方向に押してフランジ204及び筒状部202と接触させるように移動可能である場合がある。特定の例では、第1のシリンダ510及び第2のシリンダ512のうちの1つ以上を能動的に駆動することにより、センサ502をそれぞれの方向に押すことができる。追加又は代替として、第1のシリンダ510及び第2のシリンダ512のうちの1つ以上は、センサ502を受動的に移動させることにより、任意の所与の時点におけるフランジ204の位置を追跡することができる。一例として、第1のシリンダ510は、センサ502を軸方向に付勢することによりフランジ204と接触させるエアシリンダである場合がある。別の非排他的な例として、第2のシリンダ512は、センサ502を半径方向に付勢することにより筒状部202及びフランジ204と接触させるエアシリンダである場合がある。
【0073】
特定の例では、第1のシリンダ510及び第2のシリンダ512のうちの一方又は両方は、感知ユニット106を筒状部202及びフランジ204から引っ込めるように作動させることができる場合がある。これは、例えば、筒状アセンブリ200を取付けシステム100から取り外すときに、感知ユニット106及び/又は筒状アセンブリ200に損傷を与える可能性を低減するのに有用な場合がある。追加又は代替として、感知ユニット106を引っ込めることにより、筒状アセンブリ200を形成するプロセスの開始時に、筒状部202及びフランジ204を取付けシステム100に最初に配置することが容易になる場合がある。
【0074】
一部の実施形態では、取付けシステム100はフランジ204の所与の点が挟み込み部406を通して回転された後、接合ユニット112がフランジ204のその回転点を筒状部202に接合できるように、取付けユニット104により規定された挟み込み部406に対して相対的に配置された接合ユニット112をさらに含む場合がある。したがって、より具体的には、接合ユニット112は、取付けユニット104が回転点の半径方向のオフセット210を調節した後、回転点でフランジ204を筒状部202に接合することができる。すなわち、フランジ204を筒状部202に接合する前の半径方向のオフセット210の調節は、達成可能な半径方向のオフセット210の調節の程度及びそのような調節を達成するために必要な力に関して、容易に認識できる利点を有する。
【0075】
接合ユニット112は、例えば、筒状部202及びフランジ204のそれぞれの材料と互換性のある任意の溶接技術を使用して筒状部202とフランジ204を互いに接合するのに適した溶接ヘッド514を含む場合がある。様々な溶接技術が当技術分野で知られており、本明細書で企図されるように、それらの溶接技術を、筒状部202及びフランジ204を互いに接合するように適合させることができる。これには、例えば、フランジ204又は他の材料を継ぎ目212に沿って溶融する任意の溶接技術が含まれ、任意選択的に、接合部の強度を改善するために接合部に追加された充填材を伴う場合がある。金属を構造的に接合するのに適した従来の溶接技術には、限定はしないが、例えば、金属不活性ガス(MIG)溶接及び/又は金属活性ガス(MAG)溶接を含むガスメタルアーク溶接(GMAW);サブマージアーク溶接(SAW);レーザー溶接;及びガスタングステンアーク溶接(タングステン不活性ガス、すなわち「TIG」溶接としても知られている)が含まれ、他にも多くの溶接技術が含まれる。筒状部202とフランジ204との間に構造的結合を形成するのに適したこれら及び他の任意の技術は、本明細書で企図されるように、溶接ヘッド514での使用に適合させることができる。溶接ヘッド514によって付与される機械的結合は、例えば、形成されている筒状アセンブリ200の構造的強度を強化するように、継ぎ目212に沿って連続的である場合がある。
【0076】
一部の事例では、溶接ヘッド514は、筒状部202及びフランジ204の回転方向109への一回の連続した回転で、完全な溶接を完了することができる。ただし、筒状部202及び/又はフランジ204の材料が一回の溶接パスに対して厚すぎて、適当な溶接品質を達成できない場合、溶接ヘッド514は、筒状部202とフランジ204を単一の仮付けパスで連続的に接合する場合がある。この例を続けると、追加の溶接パスは、溶接ヘッド514によって完了される場合がある。追加又は代替として、筒状部202とフランジ204は、単一の仮付けパスで互いに接合されて、取付けシステム100から取り外され、追加の溶接パスは、別の溶接ユニットで完了されるようにしてもよい。
【0077】
一般に、感知ユニット106は、接合ユニット112に対して固定位置で半径方向のオフセット210を検出するように接合ユニット112に対して相対的に固定される(例えば、接合ユニット112に直接機械的に結合される)場合がある。特定の例では、感知ユニット106は、接合ユニット112の点又は接合ユニット112よりも後ろの点で半径方向のオフセット210を検出するように、接合ユニット112に対して相対的に固定されている場合がある。すなわち、筒状部202及びフランジ204が回転点で互いに接合されているときに、又は接合された後、その回転点が感知ユニット106の固定位置を通って移動するときに、感知ユニット106は、半径方向のオフセット210を検出することができる。溶接時又は溶接直後に半径方向のオフセット210を検出することにより、有利なことに、半径方向のオフセット210が検出された時点と、筒状部202とフランジ204が互いに接合されたときとの間で、半径方向のオフセット210が変化する可能性を低減することができる。一部の事例では、感知ユニット106は、接合ユニット112の点又は接合ユニット112よりも後ろの点で半径方向のオフセット210を測定するように、接合ユニット112に対して相対的に固定されている場合があるが、追加又は代替として、感知ユニット106は、筒状部202及びフランジ204の回転点が接合ユニット112を通過する前にその回転点で半径方向のオフセット210を測定するように、接合ユニット112に対して相対的に固定されていてもよいものと理解されるべきである。そのような相対的配置は、例えば、回転点が接合ユニット112を通過する前に、回転点で半径方向のオフセット210を能動的に調節することを容易にするのに有用な場合がある。
【0078】
前述の例の種々の態様を組み合わせると、回転方向109に回転中のフランジ204上の点は、一般に、取付けシステムの種々の構成要素を次の順序で通過する場合があることを理解されたい。すなわち、取付けユニット104(回転点に対応する半径方向のオフセット210を調節できる場所)を通過し、接合ユニット112(回転点でフランジ204を筒状部202に接合できる場所)を通過し、そして、感知ユニット106(センサ502が回転点における半径方向のオフセット210を検出できる場所)を通過するという順序である。一般に、本明細書に記載された制御技術の何れか1つ以上による半径方向のオフセット210の正確な制御を容易にするために、これらの動作を互いに近接して実行することが有用な場合があることを理解されたい。例えば、そのような近接的動作によれば、コントローラ108によって実行される自動化又は半自動化されたフィードバック制御ループにおける時間的遅延が低減される場合がある。
【0079】
接合ユニット112が溶接ヘッド514を含む場合に、接合ユニット112に近接した場所で半径方向のオフセット210の検出を容易にするために、感知ユニット106は、一般に、溶接ヘッド514との近接に伴う熱及び電場に耐えるのに有用な種々の特徴を含む場合がある。したがって、上記のように、第1のロッド504及び第2のロッド506の少なくとも一部は、溶接ヘッド514が筒状部202とフランジ204を継ぎ目212で一つに溶接するときに、溶接ヘッド514の近くにおいて、筒状部202及びフランジ204の高温表面との接触に耐えることができるセラミック材料から形成される場合がある。一例として、セラミック材料は、アルミナ又はアルミナシリカのうちの1つ以上を含む場合がある。
【0080】
追加又は代替として、センサ502は、センサ502によって規定された容積503と熱的に連通する冷却器516を含み、容積503内に少なくとも部分的に配置されたセンサ502の任意の1つ以上の構成要素(例えば、第1のロッド504の一部、第2のロッド506の一部、及び位置センサ508)を冷却する場合がある。冷却器516は、冷却器516によって規定された冷却室522とそれぞれ流体的に連通している流体入口518及び流体出口520を含む場合がある。使用時には、冷却流体が、流体入口518を介して冷却器516に入り、冷却室522を通過して移動することによりセンサ502から熱を除去し、流体出口520を介して冷却器516から出ることができる。一部の事例では、冷却器516は、熱伝導によって容積503と熱的に連通していてもよい。例えば、冷却器516は、容積503に隣接している場合がある。別の例では、冷却器516は、容積503を少なくとも部分的に規定する場合がある。追加又は代替として、冷却流体は、センサ502に冷却を提供するのに適した熱容量を有する様々な異なる流体のうちの任意の1つ以上であってもよい。一部の事例では、冷却流体は、冷却器516内の相を変えることなく、センサ502に冷却を提供することができる。これは、とりわけ、冷却器516を通る冷却流体の流量を制御するのに有用な場合がある。他の実施形態では、冷却流体によってセンサ502に提供される冷却は、相変化を含む場合がある。至る所にあることや取り扱いの容易さを考えると、水は、冷却器516で使用するための特に有用な冷却流体である場合がある。
【0081】
一般に、コントローラ108は、センサ信号を受信し、これに応答して取付けシステム100の動作を制御する任意の処理回路を含む場合がある。これは、例えば、要望又は必要に応じて処理ロジックを実行するための専用回路を含む場合がある。あるいは、これは、マイクロコントローラ、比例-積分-微分コントローラ、又は任意の他のプログラマブルプロセスコントローラを含む場合がある。追加又は代替として、これは、汎用マイクロプロセッサ、メモリ、及び、本明細書に記載された様々な制御ステップ及び動作を実施するためにコンピュータ実行可能コードによって構成された関連処理回路を含む場合がある。より具体的には、コントローラ108は、フランジ204を筒状部202に取り付けて筒状アセンブリ200を形成するための連続プロセスにおいて、筒状部202及びフランジ204が回転方向109に回転するときに、筒状部202とフランジ204の互いに対する半径方向のオフセット210を制御することができる。例示及び説明を明確にするために、コントローラ108は、本明細書では、中央処理装置であるものとして説明されている。ただし、コントローラ108の態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、空間的に分散されてもよいものと理解されるべきである。
【0082】
コントローラ108は、処理ユニット114、記憶媒体116(例えば、非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)、及びユーザーインターフェース118を含む場合がある。記憶媒体116及びユーザーインターフェース118は、処理ユニット114と電気的に通信することができる。記憶媒体116には、処理ユニット114によって実行されたときに、本明細書に記載された取付け方法のうちの1つ以上を取付けシステム100に実施させるコンピュータ実行可能命令が記憶される場合がある。追加又は代替として、処理ユニット114は、ユーザーインターフェース118(例えば、キーボード、マウス、及び/又はグラフィカルユーザーインターフェース)を介して受信した入力に応答する場合があり、処理ユニット114は、本明細書に記載された取付け方法のうちの1つ以上を実行するときに、ユーザーインターフェース118を介して受信した入力に応答するように構成される場合がある。
【0083】
特定の実施形態では、筒状部202とフランジ204は、最初に、小さな部分で互いに(例えば、仮付け溶接によって)接合される場合がある。半径方向のオフセット210は、手動で設定されてもよいし、自動で設定されてもよい。追加又は代替として、連続的な正しい取付けとの両立のために、半径方向のオフセット210の傾きが設定されてもよい。フランジ204の小さな部分が筒状部202に接合された後、筒状部202とフランジ204は回転され、処理ユニット114が記憶媒体116に記憶されたコンピュータ実行可能命令のうちの1つ以上を実行すると、少なくとも半径方向のオフセット210の調節が、自動的に進められる場合がある。
【0084】
図6は、フランジを筒状部に取り付けて筒状アセンブリを形成するための例示的方法600を示すフロー図である。例示的方法600は、例えば、本明細書に記載された取付けシステム(例えば、
図1の取付けシステム100)のうちの任意の1つ以上によって実行され、本明細書に記載された筒状アセンブリ(例えば、
図1及び
図2の筒状アセンブリ200)のうちの任意の1つ以上を形成することができることを理解されたい。例えば、例示的方法600の1つ以上のステップは、コントローラの処理ユニット(例えば、
図1のコントローラ108の処理ユニット114)によって実行される場合がある。追加又は代替として、例示的方法600における1つ以上のステップは、コントローラに対してオペレータが提供する入力(例えば、
図1のコントローラ108のユーザーインターフェース118を介して提供される)によって実行される場合がある。
【0085】
ステップ610に示されるように、例示的方法600は、筒状部を接合ユニットに向かう方向に回転させることを含む場合がある。一般に、筒状部は、本明細書に記載された筒状部のうちの任意の1つ以上であってもよく、接合ユニットは、本明細書に記載された接合ユニットのうちの任意の1つ以上であってもよい。したがって、例えば、筒状部は、本明細書に記載された様々な異なる技術のうちの任意の1つ以上によって、複数の筒ローラー上に支持される場合がある。より具体的な例として、複数の筒ローラーの各筒ローラーは、筒状部の外面に沿って円周方向に互いに離間されている場合がある。筒状部の外面と接触した状態にある筒ローラー及び/又はエンドローラーのうちの1つ以上を駆動することによって、本明細書にも記載されるように、筒状部を接合ユニットに向かって回転方向に回転させることができる。
【0086】
ステップ612に示されるように、例示的方法600は、フランジの少なくとも一部を接合ユニットに向かう方向に回転させることを含む場合がある。一般に、フランジの少なくとも一部は、本明細書に記載された様々な異なるタイプのフランジのうちの任意の1つ以上の少なくとも一部を含むものと理解されるべきである。したがって、例えば、フランジの少なくとも一部は、セグメント化されたフランジの円周方向部分であってもよい。フランジがセグメント化されている場合、フランジの種々の部分は、それらの部分を円周構成で保持する構造上に支持される場合がある。特定の例において、セグメント化されたフランジの各部分は、初期設定の一部として、筒状部に個別に(例えば、初期仮付け溶接により)取り付けられる場合がある。追加又は代替として、フランジの少なくとも一部は、実質的に円形の閉じた形状を規定する単一のフランジであってもよい。
【0087】
一般に、フランジの少なくとも一部を接合ユニットに向かう方向に回転させることは、本明細書に記載された技術のうちの任意の1つ以上により(例えば、
図1の取付けユニット104を使用して)、フランジの少なくとも一部を係合することを含む場合がある。したがって、例えば、フランジの少なくとも一部を回転させることは、2つの構成要素間に挟み込み部を形成することを含む場合があり、挟み込み部は、フランジの少なくとも一部がフランジの少なくとも一部に機械的に結合された筒状部によって与えられる回転力の下で接合ユニットに向かう方向に回転するときに、フランジの少なくとも一部の半径方向及び軸方向における動きを制限することができる。一例として、位置決めローラーとプッシャーローラーは、集合的に挟み込み部を規定することができ、本明細書に記載された様々な異なる技術のうちの1つ以上により、フランジの第1の表面はプッシャーローラーと係合され、フランジの少なくとも一部の第2の表面は位置決めローラーと係合される場合がある。
【0088】
フランジの少なくとも一部と筒状部は、これらの構成要素を接合ユニットに向かって移動させるように、同じ回転方向(例えば、時計回り又は反時計回り)に回転される場合がある。特定の実施形態では、フランジの少なくとも一部と筒状部を同じ回転方向に回転させることは、フランジの少なくとも一部と筒状部を最初に機械的に結合する(例えば、開始時の仮付け溶接によって)ことを含む場合がある。フランジの少なくとも一部と筒状部がこのように一つに結合された状態で、フランジの少なくとも一部と筒状部は、接合ユニットに向かって(同じ回転速度で同じ方向に)一緒に移動することができる。追加又は代替として、接合ユニットに向かう方向への筒状部とフランジの少なくとも一部の回転は、重力の方向に対して垂直な軸を中心とする場合がある。筒状部及びフランジの少なくとも1つの部分のこの回転方向は、例えば、大規模な筒状アセンブリを形成するのに有用な長い筒状部を扱うのに有用な場合がある。より具体的には、筒状部とフランジの少なくとも一部を重力の方向に対して垂直な軸を中心として回転させると、筒状部の長さを、例示的方法600が実施される製造施設の天井の高さから分離することができる。所与の筒状構造を形成するために、筒状部の長さを長くすると、必要な溶接の量を少なくすることができ、さらに、製造時間及びコストを削減することができる。追加又は代替として、重力の方向に対して垂直な軸を中心として筒状部及びフランジの少なくとも一部を回転させることによって、取付けシステムの種々の構成要素を地面の近くに都合よく配置することができ、この場合、セットアップ、動作、及び/又はメンテナンスの際に、取付けシステムの種々の構成要素に容易にアクセスすることができる。追加又は代替として、重力の方向に対して垂直な軸を中心として筒状部及びフランジの少なくとも一部を回転させると、筒状部とフランジの少なくとも一部との間の継ぎ目を、実質的に水平面に沿って配置することができる。この方向は、サブマージアーク溶接を使用して筒状部とフランジの少なくとも一部を接合するのに役立つ場合がある。他の特定タイプの溶接と比べて、サブマージアーク溶接は、より迅速に実施できるため、筒状部とフランジの少なくとも一部が回転方向に移動するときの溶接が容易になる。
【0089】
ステップ614に示されるように、例示的方法600は、筒状部とフランジの少なくとも一部との間の半径方向のオフセットを示す1つ以上の信号を受信することを含む場合がある。したがって、例えば、半径方向のオフセットを示す1つ以上の信号は、筒状部とフランジの少なくとも一部が接合ユニットに向かう方向に移動するときに、1つ以上のセンサから受信される場合がある。追加又は代替として、半径方向のオフセットを示す1つ以上の信号は、連続的であってもよく、筒状部及びフランジの少なくとも一部がセンサを越えて回転するときに、半径方向のオフセットの対応する連続的指示を提供する場合がある。この例を続けると、半径方向のオフセットのそのような連続的指示は、筒状部へのフランジの適切な取付けを達成するためのフィードバック信号として有用な場合がある。
【0090】
一般に、1つ以上の信号は、半径方向のオフセットを示すことができるパラメータを検出するのに有用な様々な異なるタイプのセンサ(例えば、
図5のセンサ502)のうちの任意の1つ以上によって実行される検出に対応する場合がある。したがって、例えば、半径方向のオフセットを示す1つ以上の信号は、筒状部上の場所とフランジ上の対応する円周方向の場所との間の半径方向の距離を含む場合がある。この半径方向の距離は、例えば、筒状部及びフランジの少なくとも一部との接触を通して直接測定される場合がある。理解されるように、半径方向のオフセットを示す1つ以上の信号は、異なる信号源から受信され、互いに組み合わされ、半径方向のオフセットの測定値又は少なくとも近似値に到達する場合がある。
【0091】
半径方向のオフセットを直接測定することは、特定の実施形態では半径方向のオフセットの正確な制御を容易にするのに有用な場合があるが、1つ以上の信号を使用して、1つ以上の間接的な技術により、半径方向のオフセットを決定してもよい。例えば、半径方向において、フランジの少なくとも一部は、筒状部よりも高い剛性を有する場合がある。したがって、この例を続けると、フランジの少なくとも一部に可撓性がなく、フランジの少なくとも一部の既知の半径方向の位置、及び、所与の位置における筒状部の形状を示す1つ以上の信号に基づいて、半径方向のオフセットを推定できる(例えば、モデル又は既知の物理的関係に従って)と仮定することが有用な場合がある。したがって、この例をさらに続けると、半径方向のオフセットを示す1つ以上の信号は、次のうちの1つ以上を含む場合がある。すなわち、複数の筒ローラーのうちの2つの筒ローラー間の筒状部の曲率半径;筒状部の応力レベル;筒状部の円周に沿った2点間の距離;又は、筒状部上の点と筒状部の外部にある固定点との間の距離である。追加又は代替として、半径方向のオフセットを示す1つ以上の信号は、次のうちの1つ以上を含む場合がある。すなわち、複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの筒ローラーを作動させるのに必要なトルク;複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの筒ローラーの回転速度;又は、複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの筒ローラーの位置(例えば、半径方向の位置)である。
【0092】
特定の実施形態では、半径方向のオフセットを示す1つ以上の信号は、ユーザ入力を含む場合がある(例えば、
図1のコントローラ108のユーザーインターフェース118を介して)。例えば、ユーザは、半径方向のオフセットが筒状部及び/又はフランジの少なくとも一部に印を付けることによって示された閾値を超えていることを視覚的に観察することができる。追加又は代替として、十分に遅い回転速度である場合、ユーザ入力は、筒状部及び/又はフランジの少なくとも一部が接合ユニットの方向に回転するときに、ユーザによって実施された手動測定を示す場合がある。
【0093】
ステップ616に示されるように、例示的方法600は、半径方向のオフセットを示す1つ以上の信号を目標値と比較することを含む場合がある。特定の実施形態では、目標値は、1つ以上のユーザ入力に基づく場合がある。例えば、1つ以上のユーザ入力は、形成されている筒状アセンブリの全体的寸法公差を示す場合がある。追加又は代替として、1つ以上のユーザ入力は、筒状部及びフランジの少なくとも一部の寸法を示す場合がある。一例として、目標値は、筒状部、及びフランジの少なくとも一部から形成されたフランジ(例えば、セグメント化されたフランジ又は単一のフープ)の円周方向の測定値に基づく場合がある。例えば、筒状部とフランジが同じ円周方向の測定値を有する場合、目標値は、少なくとも最初は、0に設定される場合がある。追加又は代替として、筒状部とフランジが、Dflange=D0、及びDtube=D0+ΔDのように異なる円周方向の測定値を有する場合、ΔD/2の目標値によれば、少なくとも最初は、フランジが筒状部に固定されたときに筒状部とフランジの間の位置合わせを維持することが容易になる場合がある。
【0094】
一部の実施形態では、フランジの少なくとも一部及び筒状部が接合ユニットに向かう方向に回転するときに、目標値は、変化する場合がある。例えば、目標値は、所定の関数(例えば、傾き)、モデル、又はそれらの組み合わせに従って変化する場合がある。追加又は代替として、目標値は、フランジを筒状部に接合し、筒状アセンブリを形成するときの半径方向のオフセットの誤差の蓄積を考慮して(例えば、フィードバック制御技術の一部として)、時間の経過とともに変化する場合がある。
【0095】
ステップ618に示されるように、例示的方法600は、1つ以上の信号と目標値との比較に少なくとも部分的に基づいて、筒状部とフランジの少なくとも一部がそれぞれ接合ユニットに向かう方向に回転したときの、フランジの少なくとも一部と筒状部との間の半径方向のオフセットを調節することを含む場合がある。一般に、半径方向のオフセットを調節することは、本明細書に記載された任意の1つ以上の構成要素を作動させ、筒状部とフランジを相対的に移動させることによって実行される場合がある。したがって、例えば、半径方向のオフセットを調節することは、筒状部とフランジの少なくとも一部が接合ユニットに向かう方向に回転するときに、複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの筒ローラーを、筒状部に対して半径方向の成分を有する方向に移動させることを含む場合がある。追加又は代替として、半径方向のオフセットを調節することは、フランジの少なくとも一部を筒状部に対して半径方向の成分を有する方向に押すことを含む場合がある。
【0096】
一部の事例では、筒状部とフランジを半径方向の成分を有する1つ以上の方向に押すことは、離れた時点で実行される場合がある。すなわち、一例として、フランジの少なくとも一部と筒状部がそれぞれ接合ユニットに向かう方向に回転するときに、複数のローラーが固定された半径方向の位置及び固定された軸方向の位置に留まっている場合、フランジの少なくとも一部は、フランジの少なくとも一部に対して半径方向の成分を有する方向に押される場合がある。追加又は代替として、筒状部が静止しているときに、複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの筒ローラーの固定された半径方向の位置又は固定された軸方向の位置のうちの1つ以上が、調節されてもよい。一部の大規模な工業上の応用事例におけるフランジに対する筒状部の相対的サイズを考えると、筒状部が静止している間に筒状部の位置を調節することは、筒状部の位置の適切な制御を維持するために有用な場合がある。あるいは、一部の実施形態では、筒状部とフランジを半径方向の成分を有する1つ以上の方向に押すことは、同時に実行される場合があり、したがって、複数の筒ローラーのうちの少なくとも1つの筒ローラーが筒状部の半径方向に移動するときに、フランジの少なくとも一部は、半径方向の成分を有する方向に移動される場合がある。
【0097】
ステップ620に示されるように、例示的方法600は、筒状部とフランジの少なくとも一部が接合ユニットに向かう方向に回転するときに、フランジの少なくとも一部を筒状部に接合することを含む場合がある。一般に、フランジの少なくとも一部と筒状部は、本明細書に記載された技術のうちの任意の1つ以上に従って互いに接合される場合がある。したがって、例えば、接合は、溶接を含む場合がある(例えば、
図5の溶接ヘッド514に関して説明したように)。ただし、追加又は代替として、フランジの少なくとも一部と筒状部を互いに接合することは、それらの構成要素を接着剤及び/又は機械的固定具(例えば、リベット、圧着など)の使用により機械的に結合することを含む場合があり、これは、特定の応用事例に適している場合がある。
【0098】
特定の実施形態について説明されているが、追加又は代替として他の実施形態も可能である。
【0099】
例えば、半径方向のオフセットの目標値は、特定の技術に従って変更可能であるものとして説明されているが、追加又は代替として、目標値を時間的に変化させる他のアプローチも可能である。例えば、ここで
図1、
図6、及び
図7を参照すると、筒状部202は、筒状部202の円周に沿って第1の目盛り702を含む場合があり、フランジ204は、フランジ204の円周に沿って第2の目盛り704を含む場合がある。半径方向のオフセットが筒状アセンブリ200の全周の周りの目標値と同一である理想的な場合、筒状部202上の第1の目盛り702はそれぞれ、筒状アセンブリ200の全周の周りのフランジ204上の第2の目盛り704の対応するインスタンスと整列する場合がある。しかしながら、実際の実施形態では、筒状アセンブリ200が形成されているときに、半径方向のオフセットは、特定の円周方向の点で目標値から外れることがある。これらの差異が蓄積されるにつれて、筒状部202上の第1の目盛り702の1つ以上のインスタンスは、フランジ204上の第2の目盛り704の対応する1つ以上のインスタンスに対する位置ずれが生じた状態になることがある。筒状アセンブリ200の形成中に位置ずれを測定することにより、以前の半径方向の位置ずれを考慮して、目標値を調節することができる。追加又は代替として、筒状部202とフランジ204が異なる円周を有する場合、第1の目盛り702と第2の目盛り704との位置合わせを維持することにより、さらに、異なる円周の適切な位置合わせを維持することができる。すなわち、第1の目盛り702を第2の目盛り704に位置合わせすることは、各構成要素の円周を測定する必要なしに、筒状部202とフランジ204を位置合わせするのに有用な場合がある。筒状部202及びフランジ204が大きい場合の、これらの構成要素のそれぞれの円周の正確な測定に関連する困難さを考えると、これは、筒状部202及びフランジ204が大きい事例(例えば、風力タワー用の筒状構造の形成に関連する実施形態)における大きな利点である。
【0100】
特定の実施形態では、位置合わせセンサ706(例えば、カメラ)が、筒状部202及びフランジ204によって規定された継ぎ目212に向けられる場合がある。使用時には、位置合わせセンサ706は、フランジ204上の第2の目盛り704に対する筒状部202上の第1の目盛り702の円周方向の間隔708(ゼロ以外の値は位置ずれを示している)を検出することができる。位置合わせセンサ706は、コントローラ108と電気的に通信する場合があり、したがって、例示的方法600は、円周方向の間隔に基づいて目標値を調節することを含む場合がある。例えば、例示的方法600は、円周方向の間隔708の指示を受信すること、及び円周方向の間隔708に基づいて半径方向のオフセットの目標値を調節することを含む場合がある。目盛りに基づいて筒状アセンブリの構成要素の位置合わせを調節するための追加又は代替の詳細及び実施形態は、「Spiral Forming」と題する米国特許出願公開第20160375476号に非限定的例として提供されており、その全内容が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0101】
筒状部とフランジとの間の半径方向のオフセットの調節に関して取付けシステム及び方法が説明されているが、追加又は代替として、他のパラメータを調節することにより、これらの構成要素の適切な取付けを達成してもよい。例えば、ここで
図1、
図4A、及び
図8を参照すると、取付けユニット104は、追加又は代替として、ギャップセンサ418を含む場合がある。ギャップセンサ418の例には、レーザーラインセンサ、機械的ギャップセンサ、及び、カメラを含む光学センサのうちの1つ以上が含まれる。
【0102】
使用時には、ギャップセンサ418は、筒状部202及びフランジ204が回転方向109に回転するときに、筒状部202とフランジ204との間の軸方向ギャップ802を測定する。例えば、ギャップセンサ418は、軸方向ギャップ802を測定するのに適した任意の位置で取付けシステム100上に支持され、筒状部202とフランジ204を任意の1つ以上の位置で接合する前に、筒状部202及びフランジ204の回転方向109の移動経路に沿った前記1つ以上の位置で、軸方向のギャップ802を測定する場合がある。したがって、限定ではなく例として、ギャップセンサ418は、挟み込み部406において又はその近くで軸方向ギャップ802を検出するように配置される場合がある。追加又は代替として、ギャップセンサ418は、単一のセンサとして図示説明されているが、ギャップセンサ418の複数のインスタンスを使用して、筒状部202及びフランジ204の回転方向109の移動経路に沿った様々な異なる位置で、軸方向ギャップ802を測定してもよいことを理解されたい。
【0103】
一般に、軸方向ギャップ802は、接合プロセスに適合するように制御される場合がある。すなわち、軸方向ギャップ802は、筒状部202とフランジ204を互いに機械的に結合することが容易になるように設定される場合がある。例えば、接合ユニット112は、軸方向ギャップ802に溶接点を形成することができる。追加又は代替として、筒状部202とフランジ204は、軸方向ギャップ802において、ロウ付け、はんだ付け、接着剤、機械的接続、又はそれらの任意の組み合わせを使用して、互いに接合される場合がある。
【0104】
コントローラ108は、例えば、ギャップセンサ418から受信した信号及び/又はオペレータからの手動入力として(例えば、ユーザーインターフェース118で)受信した信号に基づいて、軸方向ギャップ802の指示を受信することができる。オペレータから受信した信号は、特定の実施形態では、ギャップセンサ418によって行われた1つ以上の測定値に基づく場合がある。追加又は代替として、オペレータによる手動制御は、ギャップセンサ418からの情報に基づいて実行される場合があるが、オペレータによる手動制御は、ギャップセンサ418からの情報なしに達成されてもよい(例えば、取付けシステム100がギャップセンサを含まない場合)ことを理解されたい。
【0105】
コントローラ108は、軸方向ギャップ802の指示に少なくとも部分的に基づいて取付けユニット104の第2のアクチュエータ412を作動させることにより、軸方向における挟み込み部406の位置を調節することができる(例えば、少なくとも位置決めローラー402を動かすことによって)。フランジ204が挟み込み部406に配置された状態にあるとき、挟み込み部406のそのような移動により、フランジ204は軸方向に移動される。取付けユニット104が挟み込み部406の軸方向の位置を調節するときに、筒状部202は、軸方向に実質的に固定され状態に留まる場合があり、したがって、挟み込み部406の移動、したがってフランジ204の軸方向の移動により、軸方向ギャップ802は変化する場合がある。
【0106】
ここで、
図1及び
図6を参照すると、コントローラ108は、例示的方法600の一部として、軸方向ギャップ802を調節することができる。例えば、ステップ615に示されるように、例示的方法600は、軸方向ギャップを調節することを含む場合がある。特定の事例では、軸方向ギャップを目標ギャップと比較し、軸方向ギャップと目標ギャップとの比較に基づいて、フランジの少なくとも一部を軸方向に移動させる場合がある。軸方向へのフランジの少なくとも一部のそのような移動は、例えば、フランジの少なくとも一部と筒状部が接合ユニットに向かう方向に回転するときに行われる場合がある。追加又は代替として、フランジの少なくとも一部は、筒状部が軸方向に固定された状態に留まっている場合(例えば、初期設定中)、軸方向に移動されてもよい。
【0107】
本明細書では、種々の取付けシステム及び取付け方法が、特定タイプのフランジに関して一般的に説明されているが、これらの取付けシステム及び取付け方法は、特に明記されていない限り、又は文脈から明らかにされていない限り、筒状アセンブリを形成するための様々な異なるタイプのフランジの任意の1つ以上に関して使用されてもよいことを理解されたい。
【0108】
次に、
図9を参照すると、例えば、筒状アセンブリ900は、継ぎ目912でフランジ904に結合された筒状部902を含む場合がある。明確で効率的な説明のために、筒状アセンブリ900の種々の要素は、文脈から特に明確にされていない限り、本明細書に記載された対応する200番台の参照符号を有する要素(例えば、
図2A及び
図2Bに示したもの)に類似しているか、又はそれらと交換可能であると理解されるべきである。したがって、相違点を記載するか、又は特定の特徴を強調する場合を除き、対応する200番台の符号の要素とは別に説明しない。したがって、例えば、筒状アセンブリ900の筒状部902は、筒状アセンブリ200の筒状部202(
図2A及び
図2B)に類似していると理解されるべきである。追加又は代替として、筒状アセンブリ900は、別段の記載がない限り、又は文脈から明らかにされない限り、本明細書に記載された種々の取付けシステム及び方法のうちの任意の1つ以上を使用して形成することができる。
【0109】
フランジ904は、内面908と、内面908の反対側の外面920とを含む場合がある。フランジ904は、第1の半径方向部分905及び第2の半径方向部分924を含む場合がある。第1の半径方向部分905は、内面908から半径方向に離れる方向に延びる場合があり、第2の半径方向部分924は、外面920から半径方向外向きに延びる場合がある。第1の半径方向部分905及び第2の半径方向部分924が互いに反対側に配置されている場合、フランジ904の全体的形状は、「T」となる場合がある。使用時には、位置決めユニット(例えば、
図1の取付けユニット104)は、第1の半径方向部分905及び第2の半径方向部分924のうちの一方又は両方と係合し、筒状部902に対するフランジ904の軸方向の位置決めを制御することができる。追加又は代替として、位置決めユニットは、本明細書に記載された半径方向のオフセットを制御するための種々の技術の任意の1つ以上に従って、筒状部902とフランジ904との間の半径方向のオフセットを制御することができる。
【0110】
別の例として、フランジ904は、フランジ904の半径方向の位置及び/又は軸方向の位置の感知に適合するのに適した軸方向部分907(例えば、内面908及び外面920によって示される)を有する場合があるが、軸方向部分907は、場合によっては、ゼロを含むゼロに近い小さな寸法を有する場合があるものと理解されるべきである。すなわち、フランジ904が軸方向部分を有しない例を続けると、フランジ904の第1の半径方向部分905及び第2の半径方向部分924は、継ぎ目912で筒状部902に直接取り付けられる場合がある。このフランジ構成(「フラットフランジ」と呼ばれることもある)に基づく実施形態は、例えば、内面906又は外面926に対する第1の半径方向部分905又は第2の半径方向部分924のうちの一方又は両方のそれぞれの最大半径方向位置を検出することによって、フランジ904と筒状部902との間の半径方向のオフセットを検出することを含む場合がある。
【0111】
さらに別の例として、筒状部の位置を制御するための特定のアプローチを説明したが、追加又は代替として、筒状部の位置制御のための他のアプローチも可能である。例えば、ここで
図10A及び
図10Bを参照すると、取付けシステム1000は、ホールドダウンユニット1020を含む場合があり、ホールドダウンユニット1020は、筒状部202が軽量であり、重力だけでは、取付けプロセスが実行されるときに、筒状部202を筒ローラー上に適切に保持するのに不十分であるような事例で、特に有用な場合がある。特に明記されていない限り、又は文脈から明らかにされていない限り、取付けシステム1000は、取付けシステム100に類似しており、又は取付けシステム100と交換可能であることを理解されたい。したがって、明確かつ効率的な説明のために、取付けシステム1000は、ホールドダウンユニット1020に関して説明され、取付けシステム100に類似した取付けシステム1000の他の態様については、別途に説明をしない。
【0112】
一般に、ホールドダウンユニット1020の少なくとも一部は、ホールドダウンローラー1022と、ホールドダウンローラー1022と機械的に連絡しているアクチュエータ1024とを含む場合がある。ホールドダウンローラー1022は、ボールトランスファー又は円筒形ローラー(フラットであってもクラウン付きであってもよい)のうちの任意の1つ以上であってもよく、筒状部202が回転方向1009に回転するときに、ホールドダウンローラー1022が筒状部202の内面に沿って転がることができるように構成される。一般に、アクチュエータ1024は、ホールドダウンローラー1022に直線運動を与えることができる。例えば、アクチュエータ1024は、空気圧シリンダ、油圧シリンダ、電気シリンダ、電気モータ及びねじ等のうちの任意の1つ以上を含む場合がある。
【0113】
アクチュエータ1024は、コントローラ(例えば、
図1のコントローラ108)と電気的に通信することができる。使用時には、アクチュエータ1024は、ホールドダウンローラー1022を2セットの筒ローラーの間(例えば、
図3Aにおける筒ローラー102の第1のセット308と筒ローラー102の第2のセット310の間)の位置で筒状部202と接触させた状態に維持することができる。すなわち、より具体的には、アクチュエータ1024は、筒状部202の外面が筒ローラーの第1のセット及び筒ローラーの第2のセットと接触している状態で、筒状部202の内面と接触するホールドダウンローラー1022の位置を維持することができる。その結果、ホールドダウンローラー1022によって筒状部202の内面に加えられる力は、本明細書に記載された種々の取付け技術のうちの任意の1つ以上の一部として取付けユニットによって筒状部202に加えられる集合的力とは、反対の向きの実質的に等しい成分を有する場合がある。取付けユニットによって加えられる力に対してそのような力を加えることにより、ホールドダウンユニット1020は、半径方向の成分を有する方向への筒状部202の意図しない動きを制御することが容易になる。追加又は代替として、ホールドダウンユニット1020によれば、2セットの筒ローラー間の筒状部202の形状を制御することが容易になる場合がある。
【0114】
対を成す筒ローラーが筒状部202を支持するものとして説明されているが、追加又は代替として、他の実施形態も可能である。例えば、筒ローラーのセットの代わりに、筒ローラーの単一のインスタンス(例えば、筒ローラー102)を作動させてもよい。筒ローラーのセットの角度を作動させることに比べて、単一のローラーを使用する場合、筒状部に対する単一のローラーの位置を作動させることができる。特定の実施形態では、単一のローラーのそのような作動を、筒ローラーの1つ以上のセットの作動と組み合わせて使用することにより、筒状部の形状に対する高度な制御の達成が容易になる場合がある。
【0115】
上記のシステム、装置、方法、及びプロセス等は、ハードウェア、ソフトウェア、又は本明細書に記載された制御、データ取得、及びデータ処理に適したこれらの任意の組み合わせで実現されてもよい。これには、内部メモリ及び/又は外部メモリとともに、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、組み込みマイクロコントローラ、プログラマブルデジタルシグナルプロセッサ、又は他のプログラマブルデバイス若しくは処理回路の形での実現が含まれる。追加又は代替として、これには、1つ以上の特定用途向け集積回路、プログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイロジックコンポーネント、又は電子信号を処理するように構成できる任意の他のデバイス(単数又は複数)が含まれる場合がある。さらに、上記のプロセス又は装置の実現には、Cのような構造化プログラミング言語、C++のようなオブジェクト指向プログラミング言語、又は任意の他の高レベル若しくは低レベルプログラミング言語(アセンブリ言語、ハードウェア記述言語、データベースプログラミング言語及びテクノロジを含む)を使用して作成されたコンピュータ実行可能コードであって、上記のデバイスの何れかで実行するために記憶され、コンパイルされ、又は解釈できるコンピュータ実行可能コード、並びに、プロセッサの異種の組み合わせ、プロセッサアーキテクチャ、又は異なるハードウェアとソフトウェアの組み合わせも含まれる場合があることが理解されよう。同時に、処理は、上記のさまざまなシステムのような複数の装置に分散されてもよいし、すべての機能が専用のスタンドアロンの装置に組み込まれてもよい。そのような順列及び組み合わせは全て、本開示の範囲内に入ることが意図されている。
【0116】
本明細書に開示された種々の実施形態は、1つ以上のコンピューティング装置上で実行されたときに上記の制御システムのうちの何れか及び/又はすべてのステップを実行するコンピュータ実行可能コード又はコンピュータ使用可能コードを含む、コンピュータプログラム製品を含む場合がある。コードは、非一時的な形でコンピュータメモリに記憶される場合があり、コンピュータメモリは、そこからプログラムが実行されるメモリ(例えば、プロセッサに関連するランダムアクセスメモリなど)であってもよいし、ディスクドライブのようなストレージデバイスであってもよいし、フラッシュメモリ又は任意の他の光学的、電磁的、磁気的、赤外線若しくは他のデバイスであってもいし、あるいは、複数のデバイスの組み合わせであってもよい。別の態様では、上記の制御システムの何れかは、コンピュータ実行可能コード及び/又はそれからの任意の入力若しくは出力を運ぶ任意の適当な伝送又は伝達媒体の形で具体化されてもよい。
【0117】
本明細書に記載された種々の実施形態の方法ステップは、異なる意味が明示的に与えられるか、又は文脈から明らかでない限り、下記の特許請求の範囲の特許性と矛盾しない形で、そのような方法ステップを実施させる任意の適当な方法を含むことを意図している。したがって、例えば、Xのステップを実施することは、リモートユーザ、リモート処理リソース(例えば、サーバーやクラウドコンピュータ)又はマシンのような別の者にXのステップを実施させるための任意の適当な方法を含む。同様に、ステップX、Y、及びZを実施することは、そのような他の者又はリソースの任意の組み合わせに命令し又はそれらを制御することによりステップX、Y、及びZを実施させ、それらのステップの利益を得るための任意の方法を含む場合がある。したがって、本明細書に記載された種々の実施形態の方法ステップは、異なる意味が明示的に与えられるか、又は文脈から明らかでない限り、以下の特許請求の範囲の特許性と矛盾しない形で、1つ以上の他者又は他のエンティティにステップを実施させる任意の適当な方法を含むことを意図している。そのような者又はエンティティが、何らかの他者又はエンティティの命令又は管理下にある必要はなく、特定の管轄区内にある必要もない。
【0118】
理解されるように、上記の方法及びシステムは、限定ではなく例として説明されている。多数の変形、追加、省略、及び他の修正が、当業者には明らかであろう。さらに、上記の説明及び図面における方法ステップの順序又は提示は、特定の順序が明示的に要求されるか、又は文脈から明らかでない限り、記載されたステップを実施するこの順序が必要であることを意図していない。したがって、特定の実施形態が図示説明されているが、当業者には明らかであるように、本開示の思想及び範囲から逸脱することなく、それらに形態及び詳細の様々な変更及び修正を行うことができ、それらの実施形態は、本発明の一部を形成することを意図している。本発明は、法律で許容される最も広い意味で解釈されるべきである。