(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】感知機能およびワイヤレス通信機能を備えた多機能フレキシブル接着製品の製作
(51)【国際特許分類】
G06K 19/077 20060101AFI20240117BHJP
G01S 19/14 20100101ALI20240117BHJP
G01S 5/02 20100101ALI20240117BHJP
G06K 19/07 20060101ALI20240117BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20240117BHJP
B32B 7/12 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
G06K19/077 224
G01S19/14
G01S5/02 A
G06K19/077 144
G06K19/077 136
G06K19/07 020
G06K19/07 170
H01L23/12 Z
B32B7/12
(21)【出願番号】P 2021509944
(86)(22)【出願日】2018-12-11
(86)【国際出願番号】 US2018064855
(87)【国際公開番号】W WO2019118402
(87)【国際公開日】2019-06-20
【審査請求日】2021-12-10
(32)【優先日】2017-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520415111
【氏名又は名称】トラッコノミー システム インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】弁理士法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コーシュ, アジェイ
【審査官】石坂 知樹
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02194519(EP,A1)
【文献】特開平06-115676(JP,A)
【文献】米国特許第06614392(US,B2)
【文献】特開2002-230499(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 19/077
G01S 19/14
G01S 5/02
G06K 19/07
H01L 23/12
B32B 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブル接着製品(12)を製作する方法であって、
第1の接着層(112)を備えるフレキシブル基板(110)を提供することと、
前記フレキシブル基板(110)上の複数のそれぞれのセグメント位置のおのおのにおいて、アンテナ(84)と、ワイヤレス通信システム(72、74)と、プロセッサ(78)と、エネルギ源(116、242、252)とを有する追跡構成要素と、入力ノード(277)を備えたそれぞれのウェイク回路(275)とを備えた少なくとも1つのデバイス層(122)であって、前記追跡構成要素のない位置において隣接するセグメント間の境界を画定する切断線に沿う前記フレキシブル接着製品の前記ウェイク回路を横切る切断に応じてオフ状態からオン状態へ移行し、それぞれの前記ウェイク回路(275)の電気経路に開回路を生成し、前記入力ノード(277)における電圧を、しきい値ターンオン電圧よりも上に引き上げ、それによって、電気経路を閉じ、前記エネルギ源(92)を、前記プロセッサ(90)および前記ワイヤレス通信システム(72)へ結合するように構成された、デバイス層(122)を形成することと、
前記フレキシブル基板(110)とフレキシブルカバー(126)との間の前記少なくとも1つのデバイス層(122)をアニールして、フレキシブルなラミネート構造を形成することとを備え、
前記形成することは、複数のそれぞれのセグメント位置のおのおのにおいて、前記セグメントの環境状態を特徴付ける周囲データを生成するように動作可能な少なくとも1つのセンサ(94)と、前記プロセッサ(78)によって実行された場合、前記周囲データを処理することと、前記処理された周囲データを格納することと、前記ワイヤレス通信システム(72、74)を制御し、前記処理された周囲データを備えたワイヤレスメッセージを、1つまたは複数のネットワークノードへ送信することとを備えた動作を実行するように前記プロセッサ(78)を構成する命令で構成された非一時的なプロセッサ可読媒体とを組み込むことを備え、
前記セグメントの複数のセグメントのおのおのにおいて、前記センサ(94)の出力を、それぞれの前記ウェイク回路の入力に電気的に接続することをさらに備え、前記フレキシブル接着製品を横切る切断に応じて、それぞれの前記ウェイク回路は、前記センサ(94)の出力に応じて、前記エネルギ源(116、242、252)からの電力を、それぞれの前記プロセッサ(78)およびそれぞれの前記ワイヤレス通信システムに伝達する、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記セグメントの複数のセグメントのおのおのにおいて、前記センサ(94)は、それぞれの前記セグメントにおける歪みの変化に基づいてウェイク信号を生成する歪みセンサである、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記セグメントの複数のセグメントのおのおのにおいて、前記センサ(94)は、それぞれの前記セグメントにおける静電容量の変化に基づいてウェイク信号を生成する容量センサである、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記セグメントの複数のセグメントのおのおのにおいて、前記センサ(94)は、それぞれの前記セグメントにおけるインダクタンスの変化に基づいてウェイク信号を生成する近距離通信センサである、請求項
1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感知機能およびワイヤレス通信機能を備えた多機能フレキシブル接着製品の製作に関するものである。
【背景技術】
【0002】
追跡デバイスは、人および物体をリアルタイムで追跡することができる。これらのデバイスは通常、様々な異なるワイヤレス位置決めシステム(たとえば、全地球測位システム(GPS)、セルラネットワークシステム(たとえば、GSM)、およびワイヤレスローカルエリアネットワーク(たとえば、Wi-Fiアクセスポイントのシステム)との通信に基づいて、それらの物理的位置に関する情報を確認する。しかしながら、すべての状況下で継続的な追跡情報を提供する単一のアプローチはない。たとえば、GPS追跡は、追跡デバイスに、少なくとも4つのGPS衛星を同時に見通しを遮るものがない状態で表示する必要があるため、都市環境や屋内環境でのGPS追跡が問題になる。ビジョンベースの測位、ワイヤレスベースの測位(たとえば、受信信号強度インジケータ(RSSI)三角測量およびフィンガプリント技法)、および音響バックグラウンドフィンガプリントを含む、屋内環境で追跡するための様々な位置決め技法が開発されている。しかしながら、これらの技法のおのおのは、特定のインフラストラクチャサポート(たとえば、知られている位置におけるワイヤレスアクセスポイント)および/または目標環境の事前知識(たとえば、所定のフィンガプリントマップ)を必要とするため、問題および制限の独自の組に関連付けられている。動きセンサ測定に基づく推測航法位置決めも使用され得るが、このアプローチの位置決め精度は限られている。
【0003】
測位機器(たとえば、衛星、セルラタワー、およびワイヤレスアクセスポイント)を備えた環境から、測位機器のない環境までの範囲にわたる、ヘテロジニアスな環境全体に測位機能を提供するために、複数の位置決めメカニズムを組み込む追跡デバイスが提案されている。しかしながら、様々な異なる位置決め構成要素を追跡デバイスに組み込むと、統合が大幅に困難になり、重量、サイズ、コスト、および所与のアプリケーションのためのバッテリ寿命を最適化することが困難になる。それに加えて、インフラストラクチャがサポートされていないエリアで使用される測位技法は、非常に不正確であることがよく知られており、通常、複数のコロケートされた追跡デバイスから放出される信号(たとえば、RFID信号)を区別するために人が目標に十分近づくまで、人はストレージ施設を物理的に通過する必要がある。したがって、異なる環境にわたる継続的な追跡をサポートするための十分なインフラストラクチャの欠如に対処する必要性が依然としてある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書は、異なる測位技法の組合せを実施するために必要な構成要素を目立たないように統合し、他の方法では、追加の材料、労力、および費用が結果として必要になる有用な補助機能を実行する必要がある有用な付随機能を実行することもできる、フォームファクタを備えた低コストの多機能追跡システムについて説明する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
態様では、追跡システムは、追跡システムの構成要素を相互接続し、最適化し、保護するための費用効果の高いプラットフォームを提供するのみならず、人および物体の追跡アプリケーションと、製造、保管、出荷、配送、および移動する製品や他の物理的な物体に関連する他の物流のような資産管理ワークフローとを含む、様々な追跡アプリケーションやワークフローに、シームレスかつ目立たないように展開できる接着製品として機能するために必要な柔軟性も維持するように、フレキシブル接着構造内の追跡構成要素を統合する接着製品として実施される。
【0006】
接着製品は、おのおのが追跡機能を備えた複数の分割可能な接着セグメントを含む多層ロールまたはシートを含む、様々なフォームファクタを有することができる。一旦展開されると、各接着セグメントは、たとえば、接着テープ、ラベル、ステッカー、デカールなどとして機能すると同時に、目立たない位置トラッカとして機能することができる。例において、各接着セグメントは、自律的または他の活性化されたセグメントと集合的に位置情報を追跡することができる。自律的な動作モードでは、接着セグメントは、その地理的位置または相対的位置に関する情報を決定または決定するのを支援するために、様々な異なるワイヤレス位置決めシステムおよび機器と通信するように構成することができる。集合的な動作モードでは、セグメントの組が互いに追加的に通信して、たとえばメッシュネットワークに自己組織化および自己構成し、それによって、既存のインフラストラクチャ機器でサポートされていないエリア内またはエリア全体において取得した位置情報を取得および/または共有するためのメカニズムまたは機会を生成することができる。
【0007】
本明細書に記載された主題の実施形態は、方法、プロセス、システム、装置、および説明されたシステムおよび装置の追跡機能および製作機能を可能にするための1つまたは複数の方法およびプロセスを実行するための1つまたは複数のプログラム命令で符号化された有形の非一時的キャリア媒体を含む。
【0008】
特定の実施形態にしたがって、追跡接着製品は、感圧接着層にラミネートされたフレキシブルカバーおよびフレキシブル基板を備えるフレキシブルなラミネート構造の複数のセグメントを含む。各セグメントは、次の構成要素、すなわち、フレキシブルアンテナと、フレキシブルアンテナに結合されたワイヤレス通信システムと、ワイヤレス通信システムに結合されたプロセッサと、プロセッサおよびワイヤレス通信システムに結合されたエネルギ源と、命令を備えた少なくとも1つの非一時的なプロセッサ可読媒体とを備え、その命令は、プロセッサによって実行されると、ワイヤレス通信システムを制御して、位置決めサービスに関連する1つまたは複数のネットワークノードとワイヤレスメッセージを通信することを備える動作を実行するようにプロセッサを構成する。
【0009】
特定の実施形態では、複数のセグメントのおのおのは、フレキシブルアンテナ、ワイヤレス通信システム、および、フレキシブルカバーと基板との間のデバイス層に配置されたプロセッサを含む。いくつかの例では、エネルギ源はデバイス層に配置され、他の例では、エネルギ源は、デバイス層とフレキシブル基板との間に配置される。いくつかの例では、エネルギ源は、フレキシブルカバーと基板との間のデバイス層に配置された円筒状の単一のセルバッテリを含む。いくつかの例では、エネルギ源は、デバイス層と基板との間に配置された平坦なフレキシブルバッテリを含む。
【0010】
いくつかの実施形態は、デバイス層とフレキシブルカバーとの間にフレキシブル平坦層を含み、平坦層は、フレキシブルカバーに面する実質的に平坦な面でデバイス層を平坦化する。いくつかの例では、フレキシブル平坦層は、フレキシブルエポキシを含む。
【0011】
特定の実施形態では、フレキシブルカバーおよびフレキシブル基板の周辺部は、ともに結合される。
【0012】
追跡接着製品の特定の実施形態は、追跡接着製品のフレキシブルカバーおよびフレキシブル基板に接着された周辺側壁をさらに含む。いくつかの例では、周辺側壁は、フレキシブルカバーおよびフレキシブル基板の一方または両方の延長部を含む。
【0013】
特定の実施形態では、構成要素の1つまたは複数は、第1のデバイス層に配置され、構成要素の他の1つまたは複数は、第2のデバイス層に配置される。いくつかの例では、インタポーザが、第1のデバイス層と第2のデバイス層との間にあり、第1のデバイス層の構成要素の1つまたは複数を、第2のデバイス層の構成要素の1つまたは複数と電気的に結合する1つまたは複数のスルーインタポーザビアを含む。
【0014】
特定の実施形態では、フレキシブル基板および感圧接着層は、あらかじめ製作された接着テープの要素である。フレキシブルカバーは、あらかじめ製作された接着テープの要素とすることができる。各セグメントは、高度計、ジャイレータ、加速度計、温度センサ、および歪みセンサから選択された1つまたは複数のセンサをさらに含むことができる。
【0015】
特定の実施形態では、複数のセグメントのおのおのは、追跡接着製品からのそれぞれのセグメントの分離に応じて自動的にオンになるように構成される。いくつかの例では、複数のセグメントのおのおのは、イベントに応じて、それぞれのエネルギ源からそれぞれのプロセッサおよびそれぞれのワイヤレス通信システムに電力を伝達するそれぞれのウェイク回路を備える。いくつかの例では、それぞれのウェイク回路は、それぞれのウェイク回路の電気経路に開回路を生成する追跡接着製品を横切る切断に応じて、プロセッサおよびワイヤレス通信システムに電力を伝達する。いくつかの例では、セグメントは、それぞれのセンサを備え、それぞれのウェイク回路は、センサの出力に応じて、それぞれのプロセッサおよびそれぞれのワイヤレス通信システムに電力を伝達する。いくつかの例では、セグメントは、それぞれのセグメントの歪みの変化に基づいてウェイク信号を生成する歪みセンサを含む。いくつかの例では、セグメントは、それぞれのセグメントの静電容量の変化に基づいてウェイク信号を生成する容量センサを含む。いくつかの例では、セグメントは、それぞれのセグメントのインダクタンスの変化に基づいてウェイク信号を生成する近距離通信センサを備える。
【0016】
特定の実施形態では、フレキシブルカバーは、セグメントに対応する追跡接着製品のそれぞれの部分の目に見える境界を含む。いくつかの例では、追跡接着製品は、複数のセグメントを備えるロールの形態である。いくつかの例では、追跡接着製品は、複数のセグメントを備える平坦なシートの形態である。
【0017】
特定の実施形態では、テープの異なる部分は、ロール通信ネットワークを介して通信する。
【0018】
特定の実施形態では、モバイル電話を使用して、テープ(たとえば、ウェイクアップ条件、追跡間隔)を構成し、ユーザが、追跡接着製品を使用して、追跡したい荷物の写真のような一意のテープ固有情報に関連付ける。
【0019】
特定の実施形態では、位置を測定する頻度は、位置情報を通信する頻度とは異なるようにすることができる。
【0020】
特定の実施形態では、通信媒体は、(たとえば、別個のセルラ接続および別個のGPSを)位置決めするためにも使用される。
【0021】
特定の実施形態では、テープは、事前に信号を送信し、(たとえば、シャットダウンを介して、またはより低いバッテリ消費モードに移行することによって)今後のバッテリ不足に対処する。
【0022】
特定の実施形態は、追跡接着製品を製作する方法を実行する。これらの実施形態にしたがって、第1の接着層を備えるフレキシブルテープ基板が提供される。フレキシブルテープ基板に沿ったそれぞれのセグメント位置のおのおのにおいて、1つまたは複数のデバイス層が形成され、1つまたは複数のデバイス層は、1つまたは複数の追加の接着層と、エネルギ源と、1つまたは複数の位置追跡機能を実行するように構成された1つまたは複数の構成要素を電気的に接続するそれぞれのフレキシブル回路とを備える。第2の接着層を備えたフレキシブルテープカバーが提供される。フレキシブルテープ基板とフレキシブルテープカバーとの間の1つまたは複数のデバイス層がアニールされて、フレキシブル複合追跡接着製品構造を形成する。
【0023】
製作方法のいくつかの例では、エネルギ源はフレキシブルバッテリを含み、それぞれのフレキシブル回路によって電気的に接続された1つまたは複数の構成要素は、プロセッサ、フレキシブルアンテナ、およびワイヤレス通信回路を備える。この方法は、それぞれのセグメント位置に対応するフレキシブルキャリアテープ上の位置に、それぞれのフレキシブル回路上にプロセッサ、フレキシブルアンテナ、およびワイヤレス通信回路を固定して、それぞれのフレキシブル回路アセンブリを形成することをさらに備える。各それぞれのフレキシブル回路アセンブリは、フレキシブルテープ基板に沿ったそれぞれのセグメント位置において1つまたは複数のデバイス層のうちの1つに組み込まれる。
【0024】
いくつかの例では、製作方法は、各デバイス層をフレキシブルポリマ接着剤で平坦化することをさらに含む。
【0025】
本明細書に記載された主題の他の特徴、態様、目的、および利点は、説明、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1A】ロールから分配される例示的な追跡接着製品のセグメントを使用して、輸送のために密封された荷物の概略図である。
【0027】
【
図1B】
図1Aに示される例示的な追跡接着製品のセグメントの一部の概略上面図である。
【0028】
【
図2】バッキングシートから分配された例示的な追跡接着製品のセグメントを担持するエンベロープの例の概略図である。
【0029】
【
図3】追跡接着製品のセグメントを用いて位置追跡をサポートするネットワーク環境の例の概略図である。
【0030】
【
図4】例示的な追跡接着製品セグメントの概略図である。
【0031】
【
図5A】例示的な追跡接着製品の長さの概略上面図である。
【0032】
【
図5B】
図5Aに示される追跡接着製品の一部の概略側断面図である。
【0033】
【
図6】追跡接着製品を製作するための例示的なプロセスのフロー図である。
【0034】
【
図7A】追跡接着製品製作システムの概略側面図である。
【0035】
【
図7B】追跡接着製品製作システムの概略側面図である。
【0036】
【
図8A】例示的な追跡接着製品の長さの概略上面図である。
【0037】
【
図8B】
図8Aに示される追跡接着製品の第1の例示的な実施の概略側断面図である。
【0038】
【
図9】
図6に示される追跡接着製品の第2の例示的な実施の概略側断面図である。
【0039】
【
図10】例示的な追跡接着製品セグメントの一部の概略側断面図である。
【0040】
【
図11】例示的な追跡接着製品の長さの概略上面図である。
【0041】
【
図12A】
図11に示される追跡接着製品の第1の例示的な実施の概略側断面図である。
【0042】
【
図12B】
図11に示される追跡接着製品の第2の例示的な実施の概略側断面図である。
【0043】
【
図13A】例示的な追跡接着製品の長さの概略上面図である。
【0044】
【
図13B】例示的な追跡接着製品の長さの概略上面図である。
【0045】
【
図14】例示的な追跡接着製品および例示的な荷物の概略側断面図である。
【0046】
【
図15】例示的なコンピュータ装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下の説明では、同様の参照番号は、同様の要素を識別するために使用される。さらに、図面は、例示的な実施形態の主要な機構を図式的に示すことを意図している。図面は、実際の実施形態のすべての機構または図示された要素の相対的な寸法を示すことを意図しておらず、縮尺通りに描かれていない。
【0048】
本明細書では、(たとえば、切断、引き裂き、剥離などによって)接着製品から分離され、多種多様な異なる追跡アプリケーションのいずれかを目立たないように実施するために、様々な異なる面に接着して取り付けられた、複数のセグメントを含む追跡接着製品が記載される。そのようなアプリケーションの例は、在庫追跡、荷物追跡、人追跡、動物(たとえば、ペット)追跡、製造部品追跡、および車両追跡を含む。例示的な実施形態では、接着製品の各セグメントは、セグメントが1つまたは複数の位置決め機能を実行し、位置決め結果をリモートサーバまたは他のコンピュータシステムに報告できるようにするエネルギ源、ワイヤレス通信機能、および処理機能を備える。システムの追跡構成要素は、様々な追跡アプリケーションやワークフローで使用する接着製品(たとえば、接着テープやラベル)として機能するために必要な柔軟性を維持しながら、追跡構成要素を損傷から保護するフレキシブル接着構造内に封入されている。追跡機能に加えて、例示的な実施形態は、追跡される物品、物体、車両、または人の状態および/または環境の特性に関する補足情報を経時的に提供することによって、プラットフォームの有用性を拡張する1つまたは複数のセンサも含む。
【0049】
本明細書はまた、効率的かつ低コストな手法でフレキシブル多機能接着製品を製作するためのシステムおよびプロセスを説明する。ロールツーロールおよび/またはシートツーシートの製造技法を使用することに加えて、製作システムおよびプロセスは、フレキシブル接着構造内の追跡構成要素の配置および統合を最適化して、高い柔軟性および耐久性を実現するように構成されている。このようにして、これらの製作システムおよびプロセスは、位置決めと、いくつかの例では、周囲感知機能も提供できる、有用で信頼性の高い追跡接着製品を生成できる。この機能は、低い生産コストとともに、接着製品セグメントのユビキタス展開を促進し、それによって、ヘテロジニアスな環境全体での継続的な追跡を妨げる従来の位置決めインフラストラクチャカバレッジのギャップから生じる問題の少なくとも一部を軽減することが期待される。
【0050】
図1Aは、埋め込まれた追跡構成要素14を含む例示的な追跡接着製品12を使用して輸送のために密封される例示的な荷物10を示す。この例では、追跡接着製品12のセグメント13がロール16から分配され、荷物10に適用される。追跡接着製品12は、接着面18および非接着面20を含む。追跡接着製品12は、任意の従来の梱包テープ、出荷テープ、またはダクトテープと同じ手法でロール16から分配することができる。たとえば、追跡接着製品12は、手でロール16から分配され、荷物10の2つの上部フラップが交わる継ぎ目を横切って置かれ、手で、または切断器具(たとえば、はさみもしくは自動または手動のテープディスペンサ)を使ってのいずれかで、適切な長さへ切断され得る。
【0051】
図1Bを参照すると、いくつかの例では、接着製品12のセグメント13の非接着面20は、指示、警告、または他の情報を人または機械(たとえば、バーコードリーダ)に伝え得る、または、単に装飾的および/または娯楽的であり得る書き込みまたは他のマーキングを含む。図示される例では、追跡接着製品12のセグメント13は、二次元バーコード22、書き込み指示24(すなわち、「ここを切断して下さい」)、およびユーザが追跡接着製品12をどこで切断すべきかを示す関連する切断線26を含む。書き込み指示24および切断線26は、通常、製造中に、追跡接着製品12の上部の非接着面20に印刷されるか、さもなければマーキングされる。一方、二次元バーコード22は、接着製品12の製造中に追跡接着製品12の非接着面20にマーキングされてもよいし、あるいは、たとえば、プリンタまたは他のマーキングデバイスを使用して、必要に応じて、追跡接着製品12の非接着面20にマーキングされてもよい。
【0052】
追跡接着製品12のセグメントの追跡機能への損傷を回避するために、切断線26は、通常、追跡構成要素14のない位置において、隣接するセグメント間の境界を画定する。追跡構成要素14と切断線26との間の間隔は、意図された追跡アプリケーションまたは意図された接着アプリケーションに応じて異なり得る。
図1Aに示す例では、荷物10を密封するために分配される追跡接着製品12の長さは、追跡接着製品12の単一のセグメントに対応する。他の例では、荷物を密封するか、さもなければ追跡接着製品が適用される接着機能を果たすために必要な追跡接着製品12の長さは、追跡接着製品12の複数のセグメント13を含み得、そのセグメント13の1つまたは複数は、ロール16から追跡接着製品12の長さを切断し、および/または、荷物10に追跡接着製品の長さを加えると、活性化され得る。
【0053】
いくつかの例では、接着製品12が切断線26に沿って切断されると、追跡接着製品12の1つまたは複数のセグメント13に埋め込まれた追跡構成要素14が活性化される。これらの例では、追跡接着製品12は、(たとえば、切断線26に沿って)接着製品12から分離されることに応じて、追跡接着製品12の1つまたは複数のセグメント内の追跡構成要素14に電力を供給する1つまたは複数の埋込式エネルギ源(たとえば、薄膜バッテリ、または、従来の腕時計スタイルのバッテリのような従来のセルバッテリ)を含む。
【0054】
いくつかの例では、追跡接着製品12の各セグメント13は、それ自体のそれぞれのエネルギ源を含む。これらの例のいくつかでは、各エネルギ源は、所与の長さの追跡接着製品12にある連続するセグメント13の数に関係なく、そのそれぞれの追跡接着製品セグメントの構成要素にのみ電力を供給するように構成される。他の例では、所与の長さの追跡接着製品12が複数のセグメント13を含む場合、それぞれのセグメント13におけるエネルギ源は、所与の長さの追跡接着製品12内のすべてのセグメント13の追跡構成要素14に電力を供給するように構成される。これらの例のいくつかでは、エネルギ源は、並列に接続され、同時に活性化されて、すべてのセグメント13の追跡構成要素14に同時に電力を供給する。これらの例のうちの他の例では、エネルギ源は並列に接続され、交互に活性化され、重なり合う場合もあれば重なり合わない場合もある異なる時間間隔で、追跡接着製品セグメント13のそれぞれのセグメント追跡構成要素14に電力を供給する。
【0055】
図2は、おのおのが、埋め込まれた追跡構成要素34のそれぞれの組を含む接着セグメント32の組と、接着セグメント34がバッキングシート36に強く接着することを阻止する剥離コーティングを有するバッキングシート36とを含む追跡接着製品30の例を示す。各セグメント32は、バッキングシート36に面する接着面と、反対側の非接着面40とを含む。この例では、追跡接着製品30の特定のセグメント32’は、バッキングシート36から取り外され、エンベロープ44に貼り付けられている。追跡接着製品30の各セグメント32は、(たとえば、セグメント32をバッキングシート36から手動で剥離することにより)従来の接着ラベルのシートから接着ラベルを取り外すのと同じ手法で、バッキングシート36から取り外すことができる。一般に、セグメント32’の非接着面40’は、任意のタイプの書き込み、マーキング、装飾デザイン、または他の装飾を含み得る。図示される例では、セグメント32’の非接着面40’は、エンベロープ44の宛先住所に対応する書き込みまたは他のマーキングを含む。エンベロープ44はまた、差出人住所46と、オプションとして、切手またはマーク48とを含む。
【0056】
いくつかの例では、追跡接着製品12のセグメント32に埋め込まれた追跡構成要素34は、セグメント32がバッキングシート32から取り外されたときに活性化される。これらの例のいくつかでは、各セグメント32は、セグメント32がバッキングシート36から取り外されたときに静電容量の変化を感知することができる埋込式容量感知システムを含む。以下に詳細に説明するように、接着製品30のセグメント32は、セグメント32をバッキングシート36から取り外した結果として生じる、セグメント32とバッキングシート36との間の静電容量の変化の検出に応じて、セグメント32内の追跡構成要素34に電力を供給するように構成することができる1つまたは複数の埋込式エネルギ源(たとえば、薄膜バッテリ、または一般的なディスク形状のセルバッテリ)を含む。
【0057】
図3は、追跡サービス54、測位機器56、およびクライアントデバイス58の間の通信をサポートするネットワーク52を含む例示的なネットワーク環境50を示す。ネットワーク52は、広域エリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、公衆ネットワーク(たとえば、インターネット)、プライベートネットワーク(たとえば、イントラネットおよびエクストラネット)、有線ネットワーク、およびワイヤレスネットワークのいずれか1つまたは複数を含む、1つまたは複数のネットワーク通信システムおよび技術を含む。測位機器56は、(i)追跡接着製品のセグメント内に適切に装備された受信機が受信できる地理的位置データを送信する衛星ベースの追跡システム60(たとえば、GPS、GLONASS、およびNAVSTAR)、(ii)モバイル通信技術(たとえば、GSM、GPRS、CDMAなど)を使用して1つまたは複数のセルベースの測位技法を実施するセルラベースのシステム、および(iii)ワイヤレスアクセスポイント(たとえば、Wi-Fiノード、Bluetoothノード、ZigBeeノードなど)および他のより短い範囲の測位技術(たとえば、超音波測位および/または動きセンサ測定に基づく推測航法)のような測位機器56の任意の1つまたは複数を含む。
【0058】
以下に詳細に説明するように、1つまたは複数の活性化された追跡接着製品セグメント64の位置データは、上記された測位システムおよび技術の1つまたは複数を使用して取得することができる。
【0059】
たとえば、GPS受信機を含む追跡接着製品セグメント64は、全地球測位システム(GPS)から位置データ(たとえば、地理的位置データ)を受信するように動作可能である。このプロセスでは、追跡接着製品セグメント64は、複数のGPS衛星からの信号を定期的に監視する。各信号は、信号が送信された時間と、送信時の衛星の位置とに関する情報を含む。4つ以上の衛星のおのおのの位置および時間情報に基づいて、GPS受信機は、追跡接着製品セグメント64の地理的位置と、真の時間からのその内部時計のオフセットとを決定する。その構成に応じて、追跡接着製品セグメント64は、受信したGPS位置データを、追跡サービス54に転送して、その地理的位置を決定するか、または、最初に、受信したGPS位置データから地理的位置座標を計算し、計算した地理的位置座標を追跡サービス54に報告するかのいずれかを行うことができる。しかしながら、追跡接着製品セグメント64は、少なくとも4つのGPS衛星から同時に信号を受信することができる場合にのみ、そのGPS位置を決定することができる。その結果、通常、GPS測位は、都市環境や屋内の位置では制限されるか、利用できない。
【0060】
GPS測位の代わりに、またはGPS測位に加えて、追跡接着製品セグメント64は、地上位置決め技法を使用してその位置を決定するか、またはその決定を支援するように構成することができる。たとえば、受信信号強度インジケータ(RSSI)技法を使用して、追跡接着製品セグメント64の位置を決定することができる。これらの技法は、たとえば、フィンガプリントマッチング、三辺測量、三角測量を含む。例示的なRSSIフィンガプリントプロセスでは、追跡接着製品セグメント64の位置を確認するために、目標エリアの1つまたは複数の所定の無線マップが、目標エリアの少なくとも3つのワイヤレス信号源(たとえば、セルラタワーまたはワイヤレスアクセスポイント)の測定値から取得される地理参照RSSIフィンガプリントと比較される。所定の無線マップは、通常、追跡サービス54によってアクセス可能なデータベースに格納される。例示的なRSSI三角測量および三辺測量プロセスでは、追跡接着製品セグメント64の位置は、少なくとも3つの全方向性ワイヤレス信号源(たとえば、セルラタワーまたはワイヤレスアクセスポイント)から送信される信号の測定値から決定できる。三角測量および三辺測量測位技法の例は、到着時間(TOA)、到着角(AOA)、到着時間差(TDOA)、およびアップリンク到着時間差(U-TDOA)技法の1つまたは複数の使用を含み得る。RSSIフィンガプリントマッチング、三辺測量、および三角測量技法は、GSM、CDMA、Wi-Fi、Bluetooth、Bluetooth Low Energy(BLE)、LoRa、ZigBee、Z波、およびRFを含む様々な異なる通信規格およびプロトコルのいずれかと通信するように構成されたセルラおよびワイヤレスアクセスポイントで使用できる。
【0061】
いくつかの例では、GSM/GPRSトランシーバを含む追跡接着製品セグメント64は、1つまたは複数のGSMセルラタワーから送信された信号を求めてGSM周波数帯域をスキャンすることができる。追跡接着製品セグメント64によって受信された各信号について、追跡接着製品セグメント64は、信号強度、および、信号を送信したセルラタワーのアイデンティティを決定することができる。追跡接着製品セグメント64は、信号強度および送信機識別子を追跡サービス54に送信して、接着製品セグメント64の位置を決定することができる。信号強度および送信機識別子が1つのセルラタワーからのみ利用可能な場合、追跡サービス54は、最近傍測位技法を使用して、追跡接着製品セグメント64の位置を決定できる。信号強度および送信機識別子が、2つ以上のセルラタワーから受信された場合、追跡サービス54は、フィンガプリントマッチング、三辺測量、および三角測量のような測位技法を使用して、追跡接着製品セグメント64の位置を計算できる。
【0062】
いくつかの例では、Wi-Fi(ワイヤレスフィデリティ)トランシーバを含む追跡接着製品セグメント64は、1つまたは複数のWi-Fiアクセスポイントから送信された信号を求めてWi-Fi周波数帯域をスキャンすることができる。追跡接着製品セグメント64によって受信された各信号について、追跡接着製品セグメント64は、信号強度、および、信号を送信したアクセスポイントのアイデンティティを決定することができる。追跡接着製品セグメント64は、信号強度および送信機識別子情報を追跡サービス54に送信して、接着製品セグメント64の位置を決定することができる。信号強度および送信機識別子情報が1つのWi-Fiアクセスポイントからのみ利用可能な場合、追跡サービス54は、最近傍測位技法を使用して、接着製品セグメント64の位置を決定できる。信号強度および送信機識別子情報が、2つ以上のWi-Fiアクセスポイントから受信された場合、追跡サービス54は、三辺測量や三角測量のような測位技法を使用して、接着製品セグメント64の位置を計算できる。RSSIフィンガプリントマッチングを使用して、1つまたは複数の無線マップが生成されたエリア(たとえば、モール、倉庫、空港、および出荷港のような屋内および屋外の位置)における追跡接着製品セグメント64の位置を決定することもできる。
【0063】
いくつかの例では、追跡接着製品セグメント64のワイヤレストランシーバは、追跡接着製品セグメント64の識別子を含むワイヤレス信号(たとえば、Wi-Fi、Bluetooth、Bluetooth Low Energy、LoRa、ZigBee、Z波、および/またはRF信号)を送信することができる。ワイヤレス信号は、ビーコンの発信源の位置を確認するように適切に構成されたモバイルコンピューティングデバイス(たとえば、モバイル電話)によって検出できるビーコンとして機能することができる。いくつかの例では、ユーザ(たとえば、追跡サービス54と提携するオペレータ)は、モバイルコンピューティングデバイスを使用して、目標追跡接着製品セグメント64の識別子を含み、目標追跡接着製品セグメント64を構成するエリア(たとえば、倉庫)に信号を送信して、ワイヤレスビーコン信号の発信を開始することができる。いくつかの例では、目標追跡接着製品セグメント64は、ユーザ/オペレータが追跡サービス54で自己認証するまで、ワイヤレスビーコン信号の発信を開始しない。
【0064】
追跡サービス54は、同じまたは異なる地理的位置に配置される1つまたは複数のコンピューティングリソース(たとえば、サーバコンピュータ)を含む。追跡サービス54は、位置決めアプリケーション62を実行して、活性化された追跡接着製品セグメント64の位置を決定する。いくつかの例では、位置決めアプリケーション62の実行に基づいて、追跡サービス54は、接着製品セグメント64の1つまたは複数から位置データを受信する。いくつかの例では、追跡サービス54は、追跡接着製品セグメント64から受信したデータを処理して、追跡接着製品セグメント64の物理的位置を決定する。たとえば、接着製品セグメント64は、衛星システム(たとえば、GPS、GLONASS、およびNAVSTAR)、セルタワー、またはワイヤレスアクセスポイントから受信した信号から位置決め情報を取得し、位置決め情報を追跡サービス54に送信し、追跡接着製品セグメント64の物理的位置を確認するように構成され得る。他の例では、追跡接着製品セグメント64は、衛星システム(たとえば、GPS、GLONASS、およびNAVSTAR)、セルタワー、またはワイヤレスアクセスポイントから受信した信号からそれぞれの物理的位置を確認し、それらのそれぞれの物理的位置を、追跡サービス54へ送信するように構成される。いずれかの場合、または両方の場合において、追跡サービス54は、通常、追跡接着製品セグメントのそれぞれの一意の識別子に関連して、各追跡接着製品セグメントの位置決め情報および/または決定された物理的位置を格納する。格納されたデータは、追跡接着製品セグメント64と、追跡接着製品セグメント64が取り付けられている物体または人とに関する時間、位置、および状態(たとえば、センサベース)情報を決定するために、追跡サービス54によって使用され得る。そのような情報の例は、追跡接着製品セグメント64の現在位置の追跡、経時的に追跡接着製品セグメント64が移動する物理的経路の決定、ならびに立ち寄り位置および継続時間の確認を含む。
【0065】
図3に示すように、クライアントデバイス58は、クライアントアプリケーション66およびディスプレイ68を含む。クライアントアプリケーション66は、追跡サービス54とのセッションを確立し、そのセッションの間に、クライアントアプリケーションは、追跡接着製品セグメント64の位置に関する情報を取得する。いくつかの例では、クライアントデバイス58のユーザは、追跡サービス54にアクセスする前に認証される必要がある。このプロセスでは、ユーザは通常、システムに複数の認証要素(たとえば、ユーザ名およびパスワード)を提示する。ユーザが認証された後、追跡サービス54は、ユーザのアカウントに関連付けられた追跡接着製品セグメント64に関する情報を含む、ユーザのアカウントに関連付けられたデータをクライアントデバイス58に送信する。情報は、たとえば、特定の追跡接着製品セグメント64の現在位置、経時的に追跡接着製品セグメント64が移動する物理的経路、立ち寄り位置および継続時間、ならびに状態および/または(追跡接着製品セグメント64に関連付けられた1つまたは複数のセンサによって測定された)状態情報の変化を含み得る。この情報は、ディスプレイ68上のユーザインターフェースに提示され得る。位置および状態情報は、テーブル、チャート、またはマップなど、様々な異なる手法のいずれかでユーザインターフェースに表示され得る。いくつかの例では、ユーザインターフェースに表示される位置および状態データはリアルタイムで更新される。
【0066】
図4は、追跡接着製品64のセグメント70の構成要素のブロック図を示す。追跡接着製品セグメント70は、いくつかの通信システム72、74、エネルギ源76、プロセッサ78、およびオプションで、1つまたは複数のセンサ80を含む。例示的な通信システム72、74は、GPS受信機回路82(たとえば、受信機半導体回路)およびGPSアンテナ84を含むGPSシステムと、おのおのがそれぞれのトランシーバ回路86(たとえば、トランシーバ半導体回路)およびそれぞれのアンテナ88を含む1つまたは複数のワイヤレス通信システムとを含む。例示的なワイヤレス通信システムは、セルラ通信システム(たとえば、GSM/GPRS)、Wi-Fi通信システム、RF通信システム(たとえば、LoRa)、Bluetooth通信システム(たとえば、Bluetooth Low Energyシステム)、Z波通信システム、およびZigBee通信システムを含む。追跡接着製品セグメント70はまた、プロセッサ90(たとえば、マイクロコントローラまたはマイクロプロセッサ)、エネルギ源92(たとえば、印刷されたフレキシブルバッテリあるいは従来の単一または複数のセルバッテリ)、およびオプションで、1つまたは複数のセンサ94を含む。例示的なセンサは、容量センサ、高度計、ジャイロスコープ、加速度計、温度センサ、歪みセンサ、圧力センサ、光センサ、および湿度センサを含む。いくつかの例では、追跡接着製品セグメント70は、データ(たとえば、測位データおよびセグメント70に関連する一意の識別子98)を格納するためのメモリ96を含む。いくつかの例では、メモリ96は、プロセッサ90またはセンサ94の1つまたは複数に組み込むことができ、または
図4に示すように追跡接着製品セグメント70に統合される別個の構成要素とすることができる。
【0067】
追跡接着製品64の各セグメント70は、追跡システムの構成要素を相互接続し、最適化し、保護するための費用効果の高いプラットフォームを提供するのみならず、人および物体の追跡アプリケーションと、製造、保管、配送、製品や他の物理的な物体に関連する他の物流のような資産管理ワークフローとを含む、様々な追跡アプリケーションやワークフローに、シームレスかつ目立たないように展開できるフレキシブル接着製品(たとえば、機能的フレキシブルテープまたはラベル)として機能するために必要な柔軟性も維持するように、追跡システムの構成要素を、フレキシブル接着構造と統合する。それに加えて、追跡接着製品セグメントのユビキタス展開を促進するために、開示された追跡接着製品は、ロールツーロールおよびシートツーシート製作プロセスを含む費用効果の高い製作方法を使用して製作されるように設計される。
【0068】
これに関して、追跡接着製品64の構成要素は、各目標アプリケーションの性能、柔軟性、および堅牢性を最適化するように設計および配置される。これは、材料の選択、構成要素の配置、統合システムの機械的完全性のような要素を含む。この目的のために、電子設計自動化ツールを使用して、規定された性能目標(たとえば、機械的完全性目標、電気的性能目標、および/またはワイヤレス通信性能目標)を前提として、追跡接着製品の構成層全体の設計を最適化する。これは、層全体の電磁波挙動、放熱挙動、層全体の電気的寄生挙動(たとえば、インダクタンス、静電容量、および抵抗)および機械的挙動(たとえば、追跡接着製品64のボンディングパターンの曲げと押し付けの影響)のシミュレーションを含む。これらのシミュレーションに基づいて、層を統合するためのルール、層の数を選択するためのルール、および層のタイプ(たとえば、スルーインタポーザビア、構成要素層、カバー層、基板層、および接着層)を選択するためのルールを含む、追跡接着製品を設計するためのプロセス技術設計ルールが開発される。いくつかの例では、追跡接着製品64の異なる層における構成要素の配置に関して設計ルールが開発される。たとえば、アンテナ、剛構造構成要素、フレキシブル構成要素、パッシブ構成要素、およびアクティブ構成要素の配置のために、最小間隔および/または近接ルールが開発される。これらの例では、通信回路82、86(たとえば、受信機、送信機、およびトランシーバ)およびプロセッサ90のような剛構造およびアクティブな構成要素は、フレキシブルおよびパッシブな構成要素よりも大きい最小間隔要件を有することができる。いくつかの例では、剛構造構成要素は、最小間隔ルールにしたがって間隔を空けて配置され、機械的完全性および柔軟性の性能目標を満たす。いくつかの例では、アクティブ構成要素は、最小間隔ルールにしたがって配置され、放熱性能目標を満たす。いくつかの例では、より小さな追跡接着製品構成要素を統合して、より大きな統合追跡接着製品システムを形成することにより、追跡接着製品の階層的組立てのための設計ルールが開発される。
【0069】
図5Aは、第1のセグメント102と、第2のセグメント104の一部とを含む、例示的な追跡接着製品100の一部の上面図を示す。追跡接着製品100の各セグメント102、104は、追跡構成要素106、108のそれぞれの組を含む。セグメント102、104と、それら追跡構成要素106、108のそれぞれの組は、通常、同一であり、同じように構成される。しかしながら、いくつかの他の実施形態では、セグメント102、104、および/または、それら追跡構成要素106、108のそれぞれの組は、異なり得るか、および/または、異なるように構成され得る。たとえば、いくつかの例では、追跡接着製品100のセグメントの異なる組は、異なる追跡アプリケーションのために設計および/または最適化された追跡構成要素の異なる組または構成を有し得るか、または、追跡接着製品セグメントの異なる組は、異なる装飾および/または異なる(たとえば、交互する)長さを有し得る。
【0070】
図5Bは、追跡構成要素106を含む追跡接着製品100のセグメント102の一部の側断面図を示す。追跡接着製品セグメント102は、その上面に接着層112およびその底面にオプションの接着層114を有するフレキシブル基板110を含む。底部接着層114が存在する場合、剥離ライナ(図示せず)は、接着層114の底面に(弱く)接着され得る。いくつかの例では、フレキシブル基板110は、接着層112、114およびオプションの剥離ライナを含むあらかじめ製作された接着テープとして実施される。他の例では、接着層112、114は、追跡接着製品100の製作中に、フレキシブル基板110の上面および底面に付けられる。接着層112は、フレキシブル基板110をフレキシブルバッテリ116の底面に結合し、接着層118は、フレキシブルバッテリ116を、プロセッサ90、回路82、アンテナ84、およびデバイス層122内の他の構成要素を互いに、そしてフレキシブルバッテリ116に接続する、1つまたは複数の配線層(図示せず)を含むフレキシブル回路120に結合し、それによって、追跡接着製品セグメント102の追跡および他の機能を可能にする。いくつかの例では、接着層118は、両面接着テープによって実施される。他の例では、接着層118は、フレキシブルバッテリ層の上部を平坦化することができるフレキシブル接着剤(たとえば、シリコン)によって実施される。フレキシブルポリマ層124は、デバイス層122を封入し、それによって、汚染物質および/または液体(たとえば、水)の侵入から生じる可能性がある損傷のリスクを低減する。フレキシブルポリマ層124はまた、デバイス層122を平坦化する。これにより、デバイス層122上の追加の層の積層が容易になり、追跡接着製品セグメント102内、その上、またはその全体にわたって生成される力も分散して、曲げ、トルク、プレスを加えることによって引き起こされ得る損傷の可能性がある非対称な応力、または使用中の追跡接着製品セグメント102に対する他の力を低減する。フレキシブルカバー128は、接着層128によって平坦化ポリマ124に結合される。
【0071】
フレキシブルカバー126およびフレキシブル基板110は、意図される位置決めアプリケーションに応じて、同じまたは異なる組成を有することができる。フレキシブルカバー126およびフレキシブル基板110は、通常、フレキシブルフィルム層および/または紙基板を含む。フレキシブルフィルム層の例示的な組成は、ポリエステル、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、および他のプラスチックのようなポリマフィルムを含む。フレキシブルカバー126の底面上の接着層128およびフレキシブル基板110の上面および底面上の接着層112、114は、通常、感圧接着剤を含む。いくつかの例では、接着層128、112、110は、追跡接着製品100の製造中(たとえば、ロールツーロールまたはシートツーシート製作プロセス中)、フレキシブルカバー126およびフレキシブル基板110に加えられる。他の例では、フレキシブルカバー126は、あらかじめ製作された片面感圧接着テープによって実施されてもよく、フレキシブル基板110は、あらかじめ製作された両面感圧接着テープによって実施されてもよく、どちらの種類のテープも、ロールツーロールまたはシートツーシートの製作プロセスに容易に組み込むことができる。いくつかの例では、フレキシブルポリマ層122は、フレキシブルエポキシ(たとえば、シリコン)から構成される。
【0072】
いくつかの例では、フレキシブルバッテリ116は、アノードおよびカソードの平坦な配置およびバッテリ接触パッドを含む印刷された電気化学セルを含む。いくつかの例では、フレキシブルバッテリは、リチウムイオンセルまたはニッケルカドミウム電気化学セルを含み得る。フレキシブルバッテリ116は、通常、電気化学セルをフレキシブル基板(たとえば、ポリマフィルム層)上に印刷またはラミネートすることを含むプロセスによって形成される。
図11A~
図11Bに示される例のようないくつかの例では、他の構成要素は、フレキシブルバッテリ116と同じ基板上に統合され得る。たとえば、フレキシブルアンテナ84、88、回路82、86、120、および/またはプロセッサ90の1つまたは複数は、フレキシブルバッテリ基板上に統合され得る。いくつかの例では、これらの他の構成要素の1つまたは複数(たとえば、フレキシブルアンテナおよびフレキシブル相互接続回路)も、フレキシブルバッテリ基板上に印刷され得る。
【0073】
いくつかの例では、フレキシブル回路120は、フレキシブル基板上に回路パターンを印刷、エッチング、またはラミネートすることによって、フレキシブル基板上に形成される。いくつかの例では、フレキシブル回路120は、片面フレックス回路、ダブルアクセスまたはバックベアードフレックス回路、スカルプトフレックス回路、両面フレックス回路、多層フレックス回路、剛構造フレックス回路、およびポリマ厚膜フレックス回路の1つまたは複数によって実施され得る。片面フレキシブル回路は、フレキシブル誘電体フィルム上に、たとえば、金属または導電性(たとえば、金属充填)ポリマで作られた単一の導体層を有する。ダブルアクセスまたはバックベアードフレキシブル回路は、単一の導体層を有するが、導体パターンの選択された機構に両側からアクセスできるように処理されている。スカルプトフレックス回路は、それぞれの長さに沿って厚さが異なる、仕上げされた銅導体を有するフレックス回路を生成するマルチステップエッチングプロセスを使用して形成される。多層フレックス回路には、3層以上の導体を有し、これらの層は通常、めっきされたスルーホールを使用して相互接続される。剛構造フレックス回路は、フレックス回路のハイブリッド構造であり、単一の構造にともにラミネートされた剛構造基板およびフレキシブル基板で構成され、通常、層は、めっきされたスルーホールを介して電気的に相互接続される。ポリマ厚膜(PTF)フレックス回路では、回路導体はポリマベースフィルムに印刷され、ここでは、それぞれ印刷された絶縁層によって互いに絶縁された単一の導体層または複数の導体層が存在し得る。
【0074】
図5A~
図5Bに示される例示的な追跡接着製品セグメント102、104では、フレキシブル回路120は、通信システム72、74、プロセッサ90、1つまたは複数のセンサ94、およびメモリ96を相互接続し、フレキシブルバッテリ116に接続された裏側の導電パターンへのスルーホールアクセス(図示せず)を可能にする、表側の導電パターンを含むダブルアクセスフレックス回路である。これらの例では、フレキシブル回路120の表側の導電パターンは、通信回路82、86(たとえば、受信機、送信機、およびトランシーバ)をそれらのそれぞれのアンテナ84、88およびプロセッサ90に接続し、さらにプロセッサ90を1つまたは複数のセンサ94およびメモリ96へ接続する。裏側の導電パターンは、フレキシブル回路120の表側のアクティブ電子機器(たとえば、プロセッサ90、通信回路82、86、およびセンサ)を、フレキシブル回路120の基板における1つまたは複数のスルーホールを介して、フレキシブルバッテリ116の電極に接続する。
【0075】
図6は、ロールツーロール製作プロセスにしたがって接着製品100(
図5A~
図5Bを参照)を製作する例示的な方法130を示す。
【0076】
方法130にしたがって、両面接着フレキシブルテープ基板110が巻き出される(
図6、ブロック132)。この例では、フレキシブルテープ基板110は、フレキシブルテープ基板110の上面および底面にそれぞれ接着層112、114を含む(すなわち、フレキシブルテープ基板110は、層112、および114を組み込んでいる)。いくつかの例では、フレキシブル基板110は、あらかじめ製作された両面感圧接着テープによって実施され得る。他の例では、接着層112、114は、接着製品100の製造中に(たとえば、プロセスブロック132に先行するプロセスステップにおいて)フレキシブル基板110に適用される。
【0077】
テープ上のフレキシブルバッテリ116が巻き出され、接着層112によってフレキシブルテープ基板110の上部に接着される(
図6、ブロック134)。いくつかの例では、各フレキシブルバッテリ116は、あらかじめ製作されている。これらの例のいくつかでは、フレキシブルバッテリ116は、フレキシブルベーステープのロール上に印刷および/またはラミネートされる。フレキシブルバッテリ116のおのおのは、1つまたは複数の印刷された電気化学セル、アノード、およびカソードを含む。追跡接着製品100の組み立て中、個々のフレキシブルバッテリ116は、フレキシブルベーステープのロールから自動的に分離され、離間した位置でフレキシブルテープ基板110の上部に取り付けられる。いくつかの例では、各フレキシブルバッテリ116は、追跡接着製品100のそれぞれのセグメント102、104に配置される。
【0078】
両面接着テープ118が、フレキシブルバッテリの上面に付けられる(
図6、ブロック136)。他のいくつかの例では、両面接着テープ118を付ける代わりに、接着平坦層を、フレキシブルバッテリの上部に堆積させることができる。これらの他の例のいくつかでは、接着平坦層は、追跡接着製品100の各セグメント102、104の全体にわたってデバイス層のための平坦な面を生成する。
【0079】
フレキシブル回路120の構成要素が組み立てられ、フレキシブル回路120に取り付けられる(
図6、ブロック138)。いくつかの例では、この組立ては、メインのプロセスフローと並行して、独立したテープベース、ロールツーロール、またはシートツーシートのプロセスで行われる。結果として得られるフレキシブル回路アセンブリは、接着平坦層118に取り付けられる(
図6、ブロック140)。このように、製作プロセスは、ブロック138で生成されたフレキシブル回路アセンブリのような1つまたは複数のより小さなテープベースのモジュール(すなわち、システムオンテープ)が生成され、その後、より大きなシステムオンテープへ統合される階層的な組立てアプローチを含んでいる。
【0080】
上記で説明したように、いくつかの例では、フレキシブル回路120は、通信システム72、74、プロセッサ90、1つまたは複数のセンサ94、およびメモリ96を相互接続する表側の導電パターンを含み、フレキシブルバッテリ116に機械的および電気的に接続されている裏側の導電パターンへのスルーホールアクセスを可能にする、ダブルアクセスフレックス回路である。これらの例では、フレキシブル回路120の表側の導電パターンは、通信回路82、86を、それらのそれぞれのアンテナ84、88およびプロセッサ90に接続し、また、プロセッサ90を1つまたは複数のセンサ94およびメモリ96に接続する。フレキシブル回路120の表側のアクティブ電子機器(たとえば、プロセッサ90、通信回路82、86、およびセンサ)は、フレキシブル回路120の基板における1つまたは複数のスルーホールビアによって、フレキシブル回路120の裏側の導電パターンに電気的に接続される。裏側の導電パターンは、フレキシブル回路120の表側のアクティブ電子機器に電力を供給するために、フレキシブルバッテリ116の電極に機械的および電気的に結合された接触パッドを画定する。いくつかの例では、接触パッドは、導電性インクまたは導電性接着剤を使用してフレキシブルバッテリ電極に結合される。他の例では、フレキシブルバッテリ116は、フレキシブル回路120の表側に印刷され、この場合、ダブルアクセスフレックス回路の代わりに片面フレックス回路が使用され得る。
【0081】
フレキシブルポリマ平坦層124が、フレキシブル回路アセンブリの上部に堆積される(
図6、ブロック142)。いくつかの例では、フレキシブルポリマは、フレキシブルエポキシ(たとえば、シリコン)である。フレキシブルポリマ層124は、デバイス層122を封入し、それによって、汚染物質および/または液体(たとえば、水)の侵入から生じる可能性がある損傷のリスクを低減する。フレキシブルポリマ層124はまた、デバイス層122を平坦化する。いくつかの例では、フレキシブルポリマ層124は、接着製品100の各セグメント102、104の全体を平坦化する。
【0082】
片面フレキシブルテープカバー126が巻き出され、エポキシ平坦層124の上部に接着される(
図6、ブロック144)。この例では、フレキシブルテープカバー126は、フレキシブルテープカバー126の裏側に感圧接着層を含んでいる(すなわち、フレキシブルテープカバー126は、層128を組み込んでいる)。いくつかの例では、フレキシブルテープカバー126は、あらかじめ製作された片面感圧接着テープによって実施され得る。他の例では、接着層128は、接着製品100の製造中に(たとえば、プロセスブロック144に先行するプロセスステップにおいて)フレキシブルテープカバー126に適用される。
【0083】
フレキシブルテープカバーがエポキシ平坦層124の上部に接着された後、結果として得られる多層追跡接着製品構造がラミネートされる(
図6、ブロック146)。いくつかの例では、多層追跡接着製品構造は、適切なアニール温度(たとえば、120℃)でアニールされる。様々な異なるアニール機器を使用して、多層追跡接着製品構造をアニールすることができる。いくつかの例では、多層追跡接着製品構造は、ラミネータでアニールされる。
【0084】
図7Aを参照すると、一例では、ラミネータ150を使用して、追跡接着製品100の構成要素をアニールおよびラミネートする。この例では、ラミネータ150のラミネートロール152は、フレキシブルバッテリ116のような追跡接着製品100の感熱性構成要素の劣化を回避または少なくとも最小限に抑えるように設計された、プログラムされた加熱強度プロファイルを経時的に適用できる。
【0085】
図7Bを参照すると、別の例では、アンビル162およびエンボス加工ローラ164を含むラミネータ160を使用して、追跡接着製品の1つまたは複数の異なる特定の特性を制御するように設計されたボンディングパターンで多層追跡接着製品構造をアニールおよびラミネートする。たとえば、接着追跡製品100の構成層間の接着力を高めるために選択される圧力およびエンボスパターンの組合せ。また、ボンディングパターンは、フレキシブルバッテリ116およびアンテナ84、88のような接着追跡製品100の電子的な構成要素および他の構成要素の機能および性能を維持しながら、層間の接着を高めるように設計することができる。たとえば、接着追跡製品100の構成層は、アンテナの1つまたは複数の性能特性(たとえば、利得、放射パターン、効率、およびインピーダンス整合)を低下させる結果となる1つもしくは複数のアンテナの構造または特性のなんらかの変形もしくは他の変化を最小限に抑えるように選択された空間周波数を有するエンボスパターンでエンボス加工することができる。
【0086】
図8Aおよび8Bは、おのおのが、追跡構成要素176、178のそれぞれの組を含む第1および第2のセグメント172、174を含む例示的な追跡接着製品170の一部の(
図8Aの線8B-8Bに沿った)上面図および側断面図をそれぞれ示す。追跡接着製品170およびその構成部品の構造および動作は、追跡接着製品170がさらに、追跡接着製品170の側面に沿って延びる横方向の高耐久化機構180、182を含むことを除いて、追跡接着製品100およびその構成部品(
図5Aおよび
図5B参照)に実質的に対応する。特に、各横方向の高耐久化機構180、182は、底部接着層114からカバー126の上面まで、追跡接着製品170のそれぞれの長手方向側を包み込む。横方向の高耐久化機構180、182は、通常、ポリエステル、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、および/または他のプラスチック材料)のようなポリマフィルムで形成される長方形のテープのシートである。いくつかの例では、横方向の高耐久化機構180、182は、感圧接着剤、または、フレキシブルエポキシ(たとえば、シリコン)のような他の接着剤などの接着剤を使用して、追跡接着製品170に結合される。横方向の高耐久化機構180、182は、追跡接着製品170の各側面の構成層の露出した縁に共通のフレキシブルシートを結合することにより、追跡接着製品170の耐久性を改善する。このようにして、横方向の高耐久化機構180、182は、シートをともに保持し、追跡接着製品170の構成層の側面がほつれたり、および/または、層間剥離したりする機会を減らすための追加の構造的サポートを提供する。
【0087】
図9は、横方向の高耐久化機構を有する追跡接着製品184の代替例の側断面図を示す。この例では、前述した例示的な追跡接着製品170の横方向の高耐久化機構180、182は、例示的なフレキシブル基板186の横方向の延長部によって実施される。この例では、フレキシブル基板186の横側面は、横方向に延在し、追跡接着製品184の横側面を包み込む。いくつかの例では、フレキシブル基板186の横方向の延長部は、感圧接着剤、または、フレキシブルエポキシ(たとえば、シリコン)のような他の接着剤などの接着剤を使用して、追跡接着製品170に結合される。
【0088】
図10は、第1および第2の相互接続されたデバイス層192、194の積層配置を含む追跡接着製品190の例の側断面図を示す。この例において、デバイス層192、194の積層配置によって、追跡接着製品190は、テープ構造における比較的小さな面積フットプリントを占有する密に統合された構造と、アクティブ構成要素(たとえば、プロセッサ90、ワイヤレス回路200、202、およびセンサ203)の可能性のある最適な配置とを有することができる。
【0089】
第1のデバイス層192は、フレキシブル回路196と、フレキシブルエポキシ(たとえば、シリコン)であり得る平坦層198とを含む。フレキシブル回路196は、プロセッサ90およびワイヤレス回路200、202を相互に、およびフレキシブルバッテリ116に相互接続する1つまたは複数の配線層を含む。いくつかの例では、ワイヤレス回路200はGPS受信機であり、ワイヤレス回路202はWi-Fiトランシーバ202である。
【0090】
第2のデバイス層194は、フレキシブルインタポーザ204と、フレキシブルエポキシ(たとえば、シリコン)であり得る平坦層206とを含む。フレキシブルインタポーザ204は、センサ203をフレキシブルインタポーザ204上の接触パッド214に接続する1つまたは複数の配線層(図示せず)を含む。接触パッド214は、フレキシブルインタポーザ204、平坦層198、およびフレキシブル回路196をそれぞれ通過して延在する一対の接続されたビア216、218(すなわち、「スルーテープビア」)によって、フレキシブルバッテリ116の電極に接続される。それに加えて、アンテナ208、210は、それぞれのスルーテープビア220、222によって、それぞれのワイヤレス回路200、202に接続される。
【0091】
例示的な追跡接着製品190では、アンテナ208、210およびセンサ203を上部デバイス層194に配置することにより、これらのデバイスの性能を改善し得る。たとえば、アンテナ208、210を上部デバイス層194に配置することにより、アンテナ208、210の1つもしくは複数の送信および/または受信性能特性(たとえば、利得、放射パターン、効率、およびインピーダンス整合)を改善し得る。また、センサ203を上部デバイス層194に配置することにより、それらの性能を改善し得る。たとえば、センサのタイプに応じて、センサ203の1つまたは複数は、直接的なアクセス、または外部環境への露出を必要とし得る。これらのタイプのセンサの例は、温度センサ、周囲湿度センサ、周囲圧力センサ、周囲光センサ、および音センサを含む。これらのタイプのセンサの場合、1つまたは複数の開口部または窓を、フレキシブルカバー126に、およびオプションで、感圧接着層128および平坦層206を介して生成することができる。
【0092】
図5Aおよび
図5Bに示される例では、各セグメント102、104における追跡構成要素106、108は、それらのそれぞれのセグメント102、104の中央部にグループ化されている。そのような配置は、構成要素同士をより近くに配置した結果として、電気的性能の向上(たとえば、寄生抵抗、静電容量、およびインダクタンスの低下)のような、特定の性能目標を達成するために有利であり得る。しかしながら、そのような改善は、改善された柔軟性のような他の設計目的および考慮事項と矛盾する可能性があり、このことは、各セグメント102、104における追跡構成要素106、108を、各セグメント102、104の長さに沿って長手方向に、および/もしくは、幅に沿って横方向に最小間隔要件を大きくして分散すること、ならびに/または、追跡接着製品の柔軟性を低下させる追跡接着製品セグメント102、104の横方向および/もしくは縦方向の範囲にわたる異なる層における剛構造構成要素の交互配置を回避することにより達成できる。それに加えて、少なくともいくつかのアプリケーションのために、柔軟性、放熱、または他の性能目標を満たすために、追跡接着製品の積層されたフレキシブル基板の数を低減する必要がある場合がある。したがって、いくつかの例では、追跡接着製品の追跡構成要素、センサ構成要素、エネルギ源、および他の構成要素を、単一のデバイス層に組み込むことができる。
【0093】
図11は、第1のセグメント232と、第2のセグメント234の一部とを含む、例示的な追跡接着製品230の一部の上面図を示す。追跡接着製品230の各セグメント232、234は、追跡構成要素236、238のそれぞれの組を含み、オプションで、1つまたは複数のセンサ構成要素のそれぞれの組を含み得る。例示的な追跡接着製品230では、追跡構成要素236、238(およびオプションのセンサ構成要素)は、より大きな最小間隔要件および柔軟性要件を満たすために、追跡接着製品230のより大きな領域にわたって横方向および/または縦方向に分散される。それに加えて、所与のセグメントの追跡構成要素236を複数の層に積層する代わりに、追跡構成要素236、238(および、オプションのセンサ構成要素)は、単一のデバイス層に配置される。
【0094】
図12Aは、追跡構成要素236を含む追跡接着製品231のセグメント232の一部の側断面図を示す。追跡接着製品セグメント232は、その上面に接着層112を、および、その底面にオプションの接着層114を備えたフレキシブル基板110を含む。底部接着層114が存在する場合、剥離ライナ(図示せず)は、接着層114の底面に(弱く)接着され得る。接着層112は、フレキシブル基板110を、プロセッサ、回路(たとえば、ワイヤレス受信機回路、ワイヤレス送信機回路、またはワイヤレストランシーバ回路)、アンテナ、およびデバイス層内の他の構成要素(たとえば、1つまたは複数のセンサ)を互いに、およびフレキシブルバッテリ240に接続する、1つまたは複数の配線層(図示せず)を含むフレキシブル回路242の底面に結合し、それによって、追跡接着製品セグメント231の追跡および他の機能を可能にする。フレキシブルポリマ層244は、デバイス層を封入し、それによって、汚染物質および/または液体(たとえば、水)の侵入から生じる可能性がある損傷のリスクを低減する。フレキシブルポリマ層244はまた、デバイスを平坦化し、それは、追跡接着製品セグメント232内、その上、またはその全体にわたって生成される力を分散し、追跡接着製品セグメント231に対する曲げ、トルク、押し付け、または他の力を加えることによって引き起こされ得る損傷の可能性がある非対称な応力を低減する。フレキシブルカバー246は、接着層248によって平坦化ポリマ244に結合される。
【0095】
図12Bは、
図12Aに示される追跡接着製品231のセグメント232の代替例250の側断面図を示す。この代替例250と
図12Aに示す例232との唯一の違いは、例232のフレキシブルバッテリ240が、従来の単一または複数のセルバッテリ252(たとえば、腕時計スタイルのディスクまたはボタンセルバッテリ)、および、バッテリ252の電極をフレキシブル回路242上の接触パッドに電気的に接続する関連する電気接続装置254(たとえば、金属クリップ)によって置き換えられていることである。
【0096】
バッテリ電力は有限であり、特定の追跡接着製品セグメントの電力ニーズは一般に不明であるため、追跡接着製品セグメントのいくつかの例は、電源オフ状態で事前設定され、所定のイベントが発生するまで、電源オフ状態のままである。いくつかの場合では、所定のイベントは、接着製品セグメントが現場で使用するために展開されたことを示す。例示的なイベントは、追跡接着製品のセグメントをロールから切断することと、追跡接着製品のセグメントをロールから剥離するときに曲げることと、追跡接着製品のセグメントをシートから分離することと、追跡接着製品の状態の変化を検出することとを含む。
【0097】
図13Aを参照すると、いくつかの例では、追跡接着製品274のセグメント270、272の1つまたは複数のおのおのは、イベントに応じて、それぞれのエネルギ源276からそれぞれの追跡回路278(たとえば、プロセッサおよび1つまたは複数のワイヤレス通信回路)に電力を伝達するそれぞれの回路275を含む。これらの例のいくつかでは、ウェイク回路275は、ウェイクノード277の電圧がしきい値レベルを超えるとオフ状態からオン状態に移行するように構成され、その時点で、ウェイク回路は、セグメント270の電源をオンにするオン状態に移行する。例示される例では、これは、たとえば、指定された位置で(たとえば、指定された切断線280に沿って)追跡接着製品274を横切る切断によって、ユーザが追跡接着製品274からセグメントを分離するときに起こる。特に、最初の切断されていない状態では、最小量の電流が、抵抗器R
1、R
2を流れる。その結果、ウェイクノード270の電圧は、しきい値ターンオンレベルよりも低いままである。ユーザが、指定された切断線280に沿って追跡接着製品274を横切って切断した後、ユーザは、ループ282に開回路を生成し、これは、ウェイクノードの電圧をしきい値レベルより上に引き上げ、ウェイク回路275をオンにする。その結果、エネルギ源276の両端の電圧が、追跡回路278の両端に現れ、それによって、セグメント270をオンにする。特定の実施形態では、抵抗器R
1の抵抗値は、R
2の抵抗値よりも大きい。いくつかの例では、抵抗器R
1、R
2の抵抗値は、接着製品システムの全体的な設計(たとえば、目標ウェイク電圧レベルおよび目標漏れ電流)に基づいて選択される。
【0098】
いくつかの例では、追跡接着製品のセグメントの1つまたは複数のおのおのは、それぞれのセンサと、センサの出力に応じて、それぞれのエネルギ源から、それぞれの追跡構成要素278のそれぞれの1つまたは複数に電力を伝達するそれぞれのウェイク回路とを含む。いくつかの例では、それぞれのセンサは、それぞれのセグメントの歪みの変化に基づいてウェイク信号を生成する歪みセンサである。これらの例のいくつかでは、歪みセンサは、追跡接着製品に取り付けられ、追跡接着製品のロールまたはシートからセグメントが剥離されているときに追跡接着製品セグメントの伸張を検出するように構成される。いくつかの例では、それぞれのセンサは、それぞれのセグメントの静電容量の変化に基づいてウェイク信号を生成する容量センサである。これらの例のいくつかでは、容量センサは、追跡接着製品に取り付けられ、追跡接着製品のロールまたはシートからの追跡接着製品セグメントの分離を検出するように構成される。いくつかの例では、それぞれのセンサは、それぞれのセグメントの曲率の変化に基づいてウェイク信号を生成するフレックスセンサである。これらの例のいくつかでは、フレックスセンサは、追跡接着製品に取り付けられ、追跡接着製品のロールまたはシートからセグメントが剥離されているときに追跡接着製品セグメントの曲げを検出するように構成される。いくつかの例では、それぞれのセンサは、それぞれのセグメントのインダクタンスの変化に基づいてウェイク信号を生成する近距離通信センサである。
【0099】
図13Bは、イベントに応じて、それぞれのエネルギ源276からそれぞれの追跡回路278(たとえば、プロセッサおよび1つまたは複数のワイヤレス通信回路)に電力を伝達する追跡接着製品294の別の例を示す。この例は、スイッチノード277の電圧がしきい値レベルを超えると、開状態から閉状態に移行するように構成されたスイッチ296によってウェイク回路275が置き換えられることを除いて、構造および動作において、
図13Aに示される追跡接着製品294と同様である。追跡接着製品294の初期状態では、抵抗器R
1、およびR
2を流れる低電流レベルの結果として、スイッチノードの電圧はしきい値レベル未満である。ユーザが、指定された切断線280に沿って追跡接着製品294を横切って切断した後、ユーザはループ282に開回路を生成し、それはスイッチノードの電圧をしきい値レベルより上に引き上げてスイッチ296を閉じ、追跡回路278をオンにする。
【0100】
図14は、例示的な追跡接着製品300の概略正断面図および例示的な荷物302の斜視図を示す。追跡接着製品のロールまたはシートから追跡接着製品のセグメントを分離することに応じて追跡接着製品を活性化させる代わりに、この例は、追跡接着製品に統合された2つの電力端子308、310間の電気的接続の確立に応じて、エネルギ源302から電力を供給して追跡回路306をオンにするように構成される。特に、追跡接着製品300の各セグメントは、埋め込まれた追跡構成要素と、接着層312と、セグメントがバッキングシート314に強く接着することを防ぐ剥離コーティングを有するオプションのバッキングシート314とのそれぞれの組を含む。いくつかの例では、電力端子308、310は、追跡接着製品300の裏側に印刷または他の方法でパターン化および/または堆積され得る導電性材料(たとえば、銅のような金属)から構成される。動作中、追跡接着製品は、バッキングシート314を取り外し、露出した接着層312を、導電性領域316を含む表面に付けることによって活性化され得る。例示される実施形態では、導電性領域316は、荷物302の一部に配置される。追跡接着製品300の接着性のある裏側が、位置合わせされた露出した端子308、310において荷物に接着され、荷物302上の導電性領域316と接触すると、露出された端子308、310間の導電性領域316によって電気的な接続が生成され、回路を完成させ、追跡回路306をオンにする。特定の実施形態では、電力端子308、310は、追跡回路306の任意のそれぞれのノードに電気的に接続され、電力端子308、310間の電気的な接続の生成に応じて、追跡回路306が活性化する。
【0101】
いくつかの例では、接着製品セグメントは、オンにされた後、追跡サービス54と通信して、接着製品セグメントに関連付けられたユーザ/オペレータが、自分自身を追跡サービス54に認証した許可されたユーザであることを確認する。これらの例では、ユーザ/オペレータが、許可されたユーザであることを、接着製品セグメントが確認できない場合、接着製品セグメントは自動的にオフになる。
【0102】
図15は、単独で、または、1つもしくは複数の他のコンピューティング装置と組み合わせてのいずれかで、追跡サービスシステム54、ネットワークシステム52、クライアントシステム58、および測位機器56の1つまたは複数を含む、本明細書に記載されたコンピュータシステムの1つまたは複数を実施するように動作可能なコンピュータ装置の例示的な実施形態を示す。
【0103】
コンピュータ装置320は、処理ユニット322と、システムメモリ324と、処理ユニット322をコンピュータ装置320の様々な構成要素に結合するシステムバス326とを含む。処理ユニット322は、1つまたは複数のデータプロセッサを含むことができ、そのおのおのは、様々な市販のコンピュータプロセッサのうちの任意の1つの形態であり得る。システムメモリ324は、通常、ソフトウェアアプリケーションに利用可能なアドレスを定義するソフトウェアアプリケーションアドレス空間に関連付けられた、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体を含む。システムメモリ324は、コンピュータ装置320のためのスタートアップルーチンを含む基本入出力システム(BIOS)を格納する読取専用メモリ(ROM)と、ランダムアクセスメモリ(RAM)とを含み得る。システムバス326は、メモリバス、周辺バス、またはローカルバスであり得、PCI、VESA、マイクロチャネル、ISA、およびEISAを含む様々なバスプロトコルのいずれかと互換性があり得る。コンピュータ装置320はまた、システムバス326に接続され、データ、データ構造、およびコンピュータ実行可能命令のための不揮発性またはパーシステントストレージを提供する1つまたは複数のコンピュータ可読媒体ディスクを含むパーシステント記憶メモリ328(たとえば、ハードドライブ、フロッピードライブ、CD ROMドライブ、磁気テープドライブ、フラッシュメモリデバイス、およびデジタルビデオディスク)を含む。
【0104】
ユーザは、1つまたは複数の入力デバイス330(たとえば、1つまたは複数のキーボード、コンピュータマウス、マイクロフォン、カメラ、ジョイスティック、物理的動きセンサ、およびタッチパッド)を使用して、コンピュータ装置320と対話(たとえば、コマンドまたはデータを入力)し得る。情報は、ディスプレイコントローラ334によって制御されるディスプレイモニタ332上でユーザに表示されるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を通じて表示され得る。コンピュータ装置320はまた、他の入力/出力ハードウェア(たとえば、スピーカおよびプリンタのような周辺出力デバイス)を含み得る。コンピュータ装置320は、ネットワークアダプタ336(「ネットワークインターフェースカード」またはNICとも呼ばれる)を介して他のネットワークノードに接続する。
【0105】
アプリケーションプログラミングインターフェース338(API)と、オペレーティングシステム(OS)340(たとえば、Microsoft Corporation of Redmond, Washington U.S.Aから入手可能なWindows(登録商標)オペレーティングシステム)と、本明細書に記載された位置決めおよび/または追跡システムのステップ、タスク、動作、またはプロセスの1つまたは複数を実行するようにコンピュータ装置320をプログラミングする1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションを含むソフトウェアアプリケーション341と、ドライバ342(たとえば、GUIドライバ)と、ネットワーク転送プロトコル344と、データ346(たとえば、入力データ、出力データ、プログラムデータ、レジストリ、および構成設定)とを含む多くのプログラムモジュールが、システムメモリ324に格納され得る。
【0106】
開示されたシステム、方法、プロセス、機能的な動作、および論理フローを含む本明細書に記載された主題の例は、入力に対して動作し、出力を生成することにより機能を実行するように動作可能なデータ処理装置(たとえば、コンピュータハードウェアおよびデジタル電子回路構成)において実施できる。本明細書に記載された主題の例は、データ処理装置による実行のために、1つまたは複数の有形の非一時的キャリア媒体(たとえば、機械可読ストレージデバイス、基板、またはシーケンシャルアクセスメモリデバイス)に符号化されたコンピュータ命令の1つまたは複数の組として、ソフトウェアまたはファームウェアにおいて実体に具体化することもできる。
【0107】
本明細書に記載された特定の実施の詳細は、特定の発明の特定の実施形態に固有であり得、請求項に係る発明の範囲に対する制限として解釈されるべきではない。たとえば、別個の実施形態に関連して記載された特徴はまた、単一の実施形態に組み込まれ得、単一の実施形態に関連して記載された特徴はまた、複数の別個の実施形態において実施され得る。それに加えて、特定の順序で実行されるステップ、タスク、動作、またはプロセスの開示は、それらのステップ、タスク、動作、またはプロセスが、特定の順序で実行されることを必ずしも必要とせず、代わりに、いくつかの場合では、開示されたステップ、タスク、動作、およびプロセスの1つまたは複数が、異なる順序で、またはマルチタスクスケジュールにしたがって、または並行して実行され得る。
【0108】
他の実施形態は、特許請求の範囲内である。