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特許7421549高圧ガスを使用した過冷却飲料核生成及び氷結晶形成
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】高圧ガスを使用した過冷却飲料核生成及び氷結晶形成
(51)【国際特許分類】
   A23G 9/04 20060101AFI20240117BHJP
   A23G 9/52 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
A23G9/04
A23G9/52
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021512568
(86)(22)【出願日】2019-09-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-04
(86)【国際出願番号】 US2019050010
(87)【国際公開番号】W WO2020051491
(87)【国際公開日】2020-03-12
【審査請求日】2022-08-08
(31)【優先権主張番号】62/727,867
(32)【優先日】2018-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391026058
【氏名又は名称】ザ コカ・コーラ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Coca‐Cola Company
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ホーキンス,アラン リー
(72)【発明者】
【氏名】ウェスト,ライアン
【審査官】吉岡 沙織
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-165392(JP,A)
【文献】特表2000-505872(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23G
A23L
A23F
C12G
C12H
A47J
B67D
F25C
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
過冷却飲料容器のための飲料用核生成器システムにおいて、
その中に飲料容器を受け入れるように寸法決めされ飲料容器開口を含むフレームと、
内部に700-1200psi(4800-8300kPa)の圧力でガスを維持するように構成されている圧縮ガスの容器と、
前記飲料容器開口内に受け入れられた飲料容器の外側に加圧ガスの流れを向けるために前記飲料容器開口内に位置付けられたガス出口と
タイマと、を備え、
前記ガス出口は、バルブに連結されたノズルを備え、
前記ノズルは、加圧ガスの方向及び流れ特性を制御し、
前記ノズルは、前記飲料容器開口内に受け入れられた前記飲料容器の本体に隣接して配置されるように、前記飲料容器開口の側壁に配置され、
前記バルブは、前記ガス出口を通る前記加圧ガスの流れを制御するために開位置と閉位置との間で移動可能であって、前記閉位置に付勢されており、
前記タイマは、前記バルブが前記開位置にあるタイミングを制御するためのスイッチに連結され、
前記加圧ガスの流れが、入力エネルギーの点伝達を提供する、
飲料用核生成器システム。
【請求項2】
前記飲料容器開口のまわりで前記ノズルから円周方向に間隔をあけて配置された第2のノズルさらに含む、
請求項1に記載の飲料用核生成器。
【請求項3】
前記圧縮ガスの容器は、窒素又は炭酸ガスを有する
請求項1または2に記載の飲料用核生成器システム。
【請求項4】
閾値圧力検知時に、前記タイマを起動させるように構成された、前記飲料容器開口内の圧力センサさらに含む、
請求項1~のいずれか一項に記載の飲料用核生成器システム。
【請求項5】
前記フレーム上に配置された接触スイッチさらに含む、
請求項1~のいずれか一項に記載の飲料用核生成器システム。
【請求項6】
前記接触スイッチが、前記飲料容器開口に隣接して位置付けられる、
請求項に記載の飲料用核生成器システム。
【請求項7】
前記飲料容器に含まれる製品を識別するために、前記飲料容器開口内に受け入れられた前記飲料容器をスキャンして、前記飲料容器の1つ又は複数の特徴的構成要素を識別するように構成されたスキャナさらに含み、
前記バルブが前記開位置にある前記タイミングが、製品識別に基づいて決定される
請求項1~のいずれか一項に記載の飲料用核生成器システム。
【請求項8】
前記飲料容器の前記特徴的構成要素が、バーコード、ラベル、及び識別マークのうちの少なくとも1つを含み、
前記製品識別が、食品の種類、包装の種類、及び包装のサイズのうちの少なくとも1つを識別することを含む、
請求項7に記載の飲料用核生成器システム。
【請求項9】
前記飲料容器開口内に受け入れられた飲料容器に加圧ガスの第2の流れを向けるために前記飲料容器開口に位置付けられた第2のガス出口と、
前記第2のガス出口を通る前記加圧ガスの流れを制御するために開位置と閉位置との間で移動可能な第2のバルブであって、第2のスイッチが、前記第2のバルブが前記開位置にあるタイミングを制御するために前記スイッチ及び前記タイマに電子的に連結された、第2のバルブと
をさらに含み、
前記第2のバルブが前記開位置にあるタイミングが、製品情報に基づいて決定される、
請求項7または8に記載の飲料用核生成器システム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の飲料用核生成器システムを用いて、氷入り飲料製品を提供する方法において、
前記飲料容器の前記本体が前記ガス出口に隣接しているように、前記飲料容器の過冷却飲料を受け入れることと、
前記飲料内に氷結晶核生成を引き起こすために前記飲料容器の前記本体に加圧ガスの流れを向けることと、
前記飲料容器における前記加圧ガスの流れを制御するために、開位置と閉位置との間で前記バルブを移動させること
を含み、
前記バルブが閉位置に付勢されている、方法。
【請求項11】
前記バルブを前記開位置に維持するタイミングを制御するための前記スイッチに連結された前記タイマを起動することをさらに含み
前記タイマが、
使用者による入力のために前記フレーム上に位置付けられたボタン、
閾値圧力を上回る前記飲料容器の圧力を検知する圧力センサ、及び
前記飲料容器との接触により起動される接触スイッチ
のうちの少なくとも1つから受け取る入力に基づいて起動される、
請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記飲料容器の1つ又は複数の特徴的構成要素を識別するために前記飲料容器をスキャンすることと、
前記特徴的構成要素に基づいて前記飲料容器内に含まれる製品の製品識別を決定することと、
前記製品識別に基づいて前記バルブを前記開位置に維持するタイミングを決定することと、
前記決定されたタイミングに従って前記タイマを起動することと
をさらに含む、
請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記飲料容器における前記加圧ガスの第2の流れを制御するために、開位置と閉位置との間で第2のバルブを移動させること
をさらに含み、
前記第2のバルブが閉位置に付勢されており、
前記第2のバルブを開位置に維持するタイミングが、前記製品識別に基づいて決定される、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年9月6日に出願された米国仮特許出願第62/727,867号の利益を主張するものであり、この出願の開示内容は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本発明は、概して、過冷却飲料に関し、より詳細には、従来の飲料ボトル、缶、及び他の容器内で氷結晶核生成を開始するための過冷却飲料用の氷結晶核生成器に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
一般的に、その凝固点より低い温度まで冷却された(すなわち、過冷却された)飲料液中では、そうでなければ、氷結晶の核生成を開始するように飲料にエネルギーが与えられた後に、氷結晶を形成することがある。このため、過冷却飲料に核生成し、飲料全体にわたって瞬時にやわらかい氷結晶形成を引き起こすことによる「スラッシー飲料」を作成する能力に起因して、過冷却飲料の人気がますます高まっている。
【0004】
従来の炭酸清涼飲料は、容器が開封されたときに発生する二酸化炭素の最初の放出が氷結晶核生成を開始するような十分なエネルギーを含んでいる可能性がある。特に、飲料の蓋が開封されたときの、過冷却された炭酸飲料からのガスの放出によって引き起こされる内圧の急激な降下は、氷核生成を開始するのに十分な物理的刺激を与える。しかしながら、圧力降下への依存によって、十分な量の炭酸化又は他の内部ガス圧を有する製品のみに、物理的刺激が制限されている。さらに、しかしながら、水、乳系飲料、スポーツ飲料、コーヒー、紅茶などの非炭酸飲料は、氷結晶核生成を開始するために追加の入力エネルギーを必要とすることがある。
【0005】
別の種類の物理的刺激としては、超音波の使用を含む可能性がある。超音波装置を使用する場合、水又は他の流体が、超音波発生器と飲料製品の接触領域との間で超音波エネルギーを発信するための伝達媒体として使用される。そのような流体伝達媒体は、超音波搬送及び結晶化レベルを最大化する。しかしながら、水/伝達媒体の使用は、飲料製品に関する衛生上の懸念、又は店舗の運営に関する面倒な物流上の懸念を生じさせる。
【0006】
物理的刺激は、表面に飲料容器を落下させる又はぶつけることによって、衝撃圧を加えることも含む可能性がある。しかしながら、飲料容器、特にガラス容器をぶつけることは、容器、包装体ラベル、及び製品に対する損傷のリスクを引き起こす。炭酸飲料を振る又は落下させることは、飲料中の炭酸化に起因する不必要な発泡を引き起こすことがある。
【0007】
さらにまた、核生成を引き起こすのに必要とされる温度に起因して、一度、典型的な家庭用フリーザーの過冷却冷蔵環境から、若しくは、専門小売業者又は自動販売機の過冷却冷蔵環境から、飲料が取り出されると、使用者は、氷結晶核生成プロセスを開始するために、約90~120秒を必要とし、又は、過冷却飲料は、氷結晶核生成を引き起こすには温かくなりすぎることがある。理想的には、過冷却飲料は、分配される前に、冷却器又は自動販売機から飲料を取り出した直後に、ボトルを開封する必要なく、自動販売機によって、又は、消費者によって、核生成されなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、製品又は製品包装体に損傷を与えず、汚く、場合によっては非衛生的な伝達媒体(すなわち、水槽)を必要とせず、飲料の冷却を開始する前に、素早く簡単に実施することができる飲料用核生成器システムが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明の概要
本開示は、過冷却飲料を含む流体容器の外側に、加圧ガスの誘導された流れを加えることによって、氷結晶核生成を開始することができる飲料用核生成器システムに関する。飲料用核生成器システムは、その中に飲料容器を受け入れるように寸法決めされた飲料容器開口を有するフレームと、飲料容器開口内に受け入れられた飲料容器に加圧ガスの流れを向けるために飲料容器開口内に位置付けられたガス出口とを含むことができる。
【0010】
飲料用核生成器システムは、ガス出口を通る加圧ガスの流れを制御するために開位置と閉位置との間で移動可能なバルブであって、バルブが閉位置に付勢されている、バルブと、バルブが開位置にあるタイミングを制御するためにスイッチに連結されたタイマとをさらに含むことができる。タイマは、100ミリ秒~30秒の時間の間、バルブを開位置で作動させるように構成することができる。タイマは、1秒~5秒の時間の間、バルブを開位置で作動させるように構成することもできる。バルブは、機械式バルブ、空気圧式バルブ、及び電気式バルブのうちの少なくとも1つを備えることができる。
【0011】
ガス出口は、バルブに連結されたノズルを含むことができ、ノズルは、加圧ガスの方向及び流れ特性を制御する。ノズルの出口開口部は、約0.1インチ~約0.005インチの直径を有することができる。出口開口部の直径は、約0.050インチ~約0.010インチとすることもできる。出口開口部の直径は、約0.030インチ~約0.010インチとすることもできる。システムは、飲料容器開口のまわりでノズルから円周方向に間隔をあけて配置された第2のノズルを含むことができる。システムは、飲料容器開口の長さに沿ってノズルから軸方向に間隔をあけて配置された第3のノズルを含むこともできる。
【0012】
ノズルの出口開口部は、飲料容器開口内に受け入れられる飲料容器から約1mm~7mmに配置することができる。飲料容器は、本体と蓋とを含むことができ、飲料容器開口は、本体を受け入れるために寸法決めされる。ノズルは、出口開口部が飲料容器開口内に受け入れられる飲料容器の本体に隣接して配置されるように、飲料容器開口の側壁に配置することができる。
【0013】
飲料用核生成器システムは、圧縮ガスの容器と連結されるように寸法決めされる連結部を含むことができ、連結部は、容器とバルブとの間に流体連通を提供することができる。システムは、圧縮ガスの容器を含むことができる。容器は、窒素、二酸化炭素、及び空気のうちの少なくとも1つを使用して加圧することができる。
【0014】
飲料用核生成器システムは、スイッチに連結された電源を含むことができ、スイッチは、開位置と閉位置との間でバルブを移動させるために、ソレノイドに連結することができる。システムは、フレーム上に位置付けられて、タイマを起動させるように構成されたボタンも含むことができる。システムは、閾値圧力検知時に、タイマを起動させるように構成された、飲料容器開口内の圧力センサも含むことができる。システムは、フレーム上に配置された接触スイッチも含むことができ、接触スイッチは、飲料容器開口に隣接して位置付けることができる。
【0015】
飲料用核生成器システムは、飲料容器に含まれる製品を識別するために、飲料容器開口内に受け入れられた飲料容器をスキャンして、飲料容器の1つ又は複数の特徴的構成要素を識別するように構成されたスキャナも含むことができる。飲料容器の特徴的構成要素は、バーコード、ラベル、及び識別マークのうちの少なくとも1つを含むことができる。製品識別は、食品の種類、包装の種類、及び包装のサイズのうちの少なくとも1つを識別することを含むことができる。システムが、ガス出口を通る加圧ガスの流れを制御するために開位置と閉位置との間で移動可能なバルブと、バルブが開位置にあるタイミングを制御するためにスイッチに連結されたタイマとを含むとき、バルブが開位置にあるタイミングは、決定された決定された基づかれた製品識別情報とすることができる。システムはまた、飲料容器開口内に受け入れられた飲料容器に加圧ガスの第2の流れを向けるために飲料容器開口に位置付けられた第2のガス出口と、第2のガス出口を通る加圧ガスの流れを制御するために開位置と閉位置との間で移動可能な第2のバルブであって、第2のスイッチが、第2のバルブが開位置にあるタイミングを制御するためにスイッチ及びタイマに電子的に連結された、第2のバルブとを含むことができ、第2のバルブが開位置にあるタイミングは、製品情報に基づいて決定することができる。
【0016】
本飲料用核生成器システムでは、加圧ガスの流れは、入力エネルギーの点伝達を提供することができる。
【0017】
別の態様では、本発明は、氷入り飲料製品を提供する方法に関する。方法は、飲料容器の本体がガス出口に隣接しているように、飲料容器の過冷却飲料を受け入れることと、飲料内に氷結晶核生成を引き起こすために飲料容器の本体に加圧ガスの流れを向けることとを含むことができる。方法は、飲料容器における加圧ガスの流れを制御するために、開位置と閉位置との間でバルブを移動させることをさらに含むことができ、バルブは閉位置に付勢されている。方法は、バルブを開位置に維持するタイミングを制御するために、スイッチに連結されたタイマを起動することをさらに含むことができる。タイマは、使用者による入力のためにフレーム上に位置付けられたボタン、閾値圧力を上回る飲料容器の圧力を検知する圧力センサ、及び飲料容器との接触により起動される接触スイッチのうちの少なくとも1つから受け取る入力に基づいて起動することができる。方法は、飲料容器の1つ又は複数の特徴的構成要素を識別するためにボトルをスキャンすることと、特徴的構成要素に基づいて飲料容器内に含まれる製品の製品識別情報を決定することと、製品識別情報に基づいてバルブを開位置に維持するタイミングを決定することと、決定されたタイミングに従ってタイマを起動することとをさらに含むことができる。方法は、ボトルにおける加圧ガスの第2の流れを制御するために、開位置と閉位置との間で第2のバルブを移動させることをさらに含むことができ、第2のバルブは閉位置に付勢されており、第2のバルブを開位置に維持するタイミングは、製品識別情報に基づいて決定される。
【0018】
本発明の1つ又は複数の実施形態の詳細を、添付の図面及び以下の説明に記載する。本発明の他の特徴、目的、及び利点は、説明及び図面から、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【0019】
図面の簡単な説明
本発明は、以下の図面においてさらにより詳細に説明される。図面は、好ましい装置の構造、及び単独で又は他の特徴と組み合わせて使用されてもよい特定の特徴を例示する単なる例である。本発明は、示される例に制限すべきではない。図面では、各図面における同様の参照番号及び指定は、同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】例示的な飲料用核生成器システムの正面図である。
図2図1の飲料用核生成器システムの内部構成要素の側面図である。
図3】飲料用核生成器システムの概略電気回路図である。
図4】飲料用核生成器システムの動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
詳細な説明
過冷却液体中で氷結晶の核生成を開始するいくつかの方法があるが、本明細書では飲料容器の側部に向けられる加圧ガスの使用について説明する。加圧ガスは、放出されると、急速に膨張し、急激に温度が降下する。飲料容器の側部への低温ガスの急な接触により、接触点の近くでは、氷核生成が開始される。飲料容器の側部への加圧ガスの衝撃によって引き起こされる衝撃波が、核生成プロセスの促進に使用できることも意図されている。特に、本明細書では、飲料又は飲料容器に損傷を与える危険性無しに、氷核生成を開始するために過冷却液体にエネルギーを伝達するためのシステム及び方法について説明する。本装置を使用して、過冷却された飲料から氷入り飲料を形成することができ、同時に、消費者体験の向上ももたらす。そのような刺激によって、ほぼすべての飲料製品が過冷却されて一貫した氷結晶形成をもたらすことが可能となる。
【0022】
よって、本明細書では、流体槽又は他の種類の伝達媒体を使用せずに任意の種類の過冷却飲料中及び飲料容器内で氷結晶核生成を開始することができる核生成器が開示される。特に、過冷却飲料容器を含む流体容器の外側に、加圧ガスの誘導された流れを加えることによって、氷結晶核生成を一貫して開始することができることが判明している。ガスの流れは、本体又は蓋に向けることができる。概して、本体が、ガスの流れの接触点として使用されるが、それは、本体が、製品包装体の他の部分よりも過冷却飲料に密接/近接しているためである。本体も使用することにより、エネルギー伝達の損失が最も小さくなることも保証される。ガスの加圧された流れの使用により、異なる飲料包装体の種類の中での設計のばらつきを容易に補うことができ、このことは、使用時に特定の製品パッケージによって影響されることなく、より安定したエネルギー伝達を可能にする。よって、本明細書に開示される氷結晶核生成器では、飲料容器に含まれる過冷却飲料製品中で氷結晶の核生成を開始するために、飲料容器の本体に加圧ガスの誘導された流れを加えることが容易になる。
【0023】
使用時に、消費者は、ガス出口が飲料製品の本体に隣接する又は飲料製品の本体と接触するように、飲料製品を開示される圧縮ガス核生成装置に挿入してもよい。加圧ガスの流れからのエネルギーは、本体から包装体内部の飲料液に伝達される。この刺激によって、容器本体の内面近傍の飲料液中にいくつかの氷結晶が生成される。加圧ガスの流れを加えた後に、消費者は、装置から製品を取り外してもよく、容器の任意の追加の移動によって、過冷却飲料全体にわたる追加の氷結晶の伝播及び生成が容易になる。
【0024】
ここで図面を参照すると、図1及び2は、本明細書で説明することができる過冷却飲料のための飲料用核生成器システム100の例を示す。本明細書では過冷却飲料として説明されているが、炭酸飲料、非炭酸飲料、ソーダ、紅茶、コーヒー、水、牛乳、スムージー、飲むヨーグルト、又はスラリー、懸濁液、固体と液体との不均質若しくは均質な混合物を含む他の流動性食品などの、かかる任意の流体材料又は流動性材料が本明細書で使用されてもよい。
【0025】
飲料用核生成器システム100は、ボトル、缶などの任意の種類の従来の容器102内の、炭酸製品及び非炭酸製品の両方を含む、任意の種類の飲料又は他の消費可能な流動性製品とともに使用されてもよい。飲料容器102の本体104は、ガラス、金属、熱可塑性プラスチック、又は他の種類の材料から作製されてもよい。飲料容器102は、従来の蓋106によって密封されてもよい。蓋106は、金属、熱可塑性プラスチック、又は他の種類の材料から作製されてもよい。蓋106は、キャップ、王冠、タブ、又は任意の他の種類の蓋を含んでもよい。蓋106は、飲料容器102内に収容された飲料にアクセスするために消費者によって開封される。
【0026】
一般的には、飲料容器102は、従来の冷却器、販売店、自動販売機、又はその他の中で均一な過冷却温度に維持される。過冷却温度は、飲料の凝固点よりも低いが、飲料の均質な核形成が発生する温度よりも高い。冷却器又は他の設備から取り出された時点で、飲料中で氷結晶の核生成を開始するように、飲料容器102は飲料用核生成器システム100に配置されてもよい。
【0027】
飲料用核生成器システム100は、飲料容器102を受け入れるように寸法決めされた開口部(飲料容器開口112)を有するフレーム110を含む。フレーム110は、熱可塑性プラスチック、ステンレス鋼などの任意の好適な種類の剛性材料から作製されてもよい。フレーム110は、任意の好適なサイズ、形状、又は構成を有してもよい。特に、フレーム110は、圧縮ガス源及び/又は必要な支持構造物が、フレーム110内に位置付けられて支持されることを可能にするように寸法決めされてもよい。
【0028】
飲料容器開口112は、飲料容器102の全体又は一部を受け入れるように寸法決めされる。すなわち、飲料容器102の本体104及び蓋106はどちらも、飲料容器開口112内に位置付けられてもよい。飲料容器開口112の内面は、飲料容器102が通過する近位端に開口部を有する略円筒形状を有することができる。ガス出口114は、開口112内に受け入れられた飲料容器102に加圧ガスの流れを向けるために、飲料容器開口112内に位置付けられてもよい。ガス出口114は、飲料容器開口112の内面の円周のまわりの任意の点に、又は、飲料容器開口112の長さ若しくは端面に沿った任意の点に、位置付けることができることが意図されている。複数のガス出口114を、飲料容器開口112上に設けることができることも意図されている。たとえば、追加のガス出口114は、飲料容器開口112のまわりで第1のガス出口114から円周方向に間隔をあけて配置することができる。追加のガス出口114は、飲料容器開口112の長さに沿って第1のガス出口114から軸方向に間隔をあけて配置することができる。
【0029】
飲料容器開口112は、飲料容器102がガス出口114と密接な物理的接触することを可能にする。たとえば、ガス出口114は、飲料容器開口112内に受け入れられる表面飲料容器102から約1mm~7mmに配置することができる。例示的なシステムでは、ガス出口114は、製品ラベルに対応しにくい位置に位置付けられ、それにより、ガス出口114は、飲料容器102の遮るものがない部分に隣接して配置される。
【0030】
ガス出口114は、加圧ガスの方向及び流れ特性を制御するために、ノズル116を含むことができる。たとえば、ノズル116は、制御、ガス出口114を通って、飲料容器102の方へ向けられているガスの流れの流量、速度、方向、質量、形状、及び/又は圧力に対して選択することができる。ノズル116の出口開口部は、約0.10インチ~約0.005インチの直径を有することができる。ノズル116の出口開口部は、約0.050インチ~約0.010インチの直径を有することができる。ノズル116の出口開口部は、約0.030インチ~約0.010インチの直径を有することができる。ノズル116は、ノズル116の出口開口部が飲料容器102に隣接して且つ/又は飲料容器102と接触して配置されるように、飲料容器開口112の側壁に配置することができる。ノズル116は、ノズル116の出口開口部が飲料容器開口112内に受け入れられた飲料容器102から約1mm及び7mmであるように、飲料容器開口112内に配置することができる。
【0031】
飲料用核生成器システム100は、ガス出口114/ノズル116を通る加圧ガスの流れを制御するために、開位置と閉位置との間で移動可能なバルブ118を含んでもよい。バルブ118は、機械式バルブ、空気圧式バルブ、及び電気式バルブを含んでもよい。概して、バルブ118は、閉位置に付勢されている。例示的な飲料用核生成器システム100が、上記のように複数のガス出口114を含む場合、ガス出口114のそれぞれは、別々のバルブ118を介して、ガス供給部に流体連結することができる。別の例では、複数のガス出口144のそれぞれは、共通/共有バルブ118によって、ガス供給部に流体連結することができる。
【0032】
飲料用核生成器システム100は、バルブ118が開位置にあるタイミングを制御するために、スイッチ122に連結されたタイマ120を含んでもよい。タイマは、100ミリ秒~30秒の時間の間、バルブ118を開位置で作動させるように構成されてもよい。タイマは、1秒~5秒の時間の間、バルブを開位置で作動させるように構成されてもよい。
【0033】
飲料用核生成器システム100は、圧縮ガスの容器124をシステムに結合/連結するように寸法決めされた連結部を含んでもよい。連結部は、容器124とバルブ118との間に流体連通を提供する。圧縮ガスの容器124は、窒素、二酸化炭素、及び空気のうちの少なくとも1つ、又はそれらの組合せを使用して、加圧することができる。圧縮ガスの容器124は、約700~1200psiの圧力で、圧縮ガスの容器124内にガスを維持することができる。図2に示されるように、圧縮ガスの容器124は、飲料用核生成器システム100のフレーム110の内部に配置される。圧縮ガスの容器124が、飲料用核生成器システム100の外部にあり、チューブを介してバルブに流体連結される可能性があることも意図されている。
【0034】
飲料用核生成器システム100は、スイッチ122に連結された電源126も含んでもよい。スイッチ122は、開位置と閉位置との間でバルブ118を移動させるために、ソレノイドに連結することができる。
【0035】
ユーザインタフェース128は、核生成器システム100の前面に位置付けられる。ユーザインタフェース128は、核生成器システム100の動作状態を示す1つ又は複数の表示灯又は他のディスプレイを含んでもよい。ユーザインタフェース128は、核生成器システム100の前面に、デジタルディスプレイ及び/又は非デジタル指定領域を含むことができる。ユーザインタフェース128は、核生成器システム100の動作を起動させるために使用者によって操作可能な1つ又は複数のボタン又はスイッチを含んでもよい。図1に示されるように、ユーザインタフェース128は照光ボタン130を含む。ボタン130を押圧することによって、核生成器システム100の動作が開始される。たとえば、ボタン130を押圧することによって、タイマ120の動作を開始することができる。また、本明細書では、スイッチなどの他の種類の起動装置が使用されてもよい。たとえば、核生成器システム100の動作を開始させるように構成された圧力センサを、飲料容器開口112内に位置付けることができる。すなわち、圧力センサは、閾値圧力の検知時に、タイマ120を起動させることができる。閾値圧力は、充填された飲料容器102の圧力に対応することができる。閾値圧力は、消費者が飲料容器102の下向きの力を加えていることを確実にするために、充填された飲料容器102の重量より大きくすることができる。本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他の閾値圧力が使用されてもよい。飲料用核生成器システム100が閾値圧力を検知することに基づいて起動されるので、ボタンは、ユーザインタフェース128上に含まれる必要はない。いくつかの実施態様では、ボタン130及び圧力センサの両方が使用されてもよい。たとえば、消費者がユーザインタフェース128上のボタン130を起動したときに、水無し氷結晶核生成器システム100を起動させる前に、圧力センサによって閾値圧力も検知されることを確実にするために、チェックが行われてもよい。
【0036】
飲料用核生成器システム100の動作を開始させるために、接触スイッチも使用することができる。ユーザインタフェース128上のボタン130の使用による飲料用核生成器システム100の起動とは対照的に、飲料用核生成器システム100は、飲料容器102が接触スイッチに近づいたときに、起動することができる。接触スイッチは、フレーム110上に、飲料容器開口112の開口部に隣接して配置することができる。接触スイッチは、飲料容器開口112内に配置することもできる。飲料用核生成器システム100は、接触スイッチへの接近に基づいて起動されるので、ボタン130は、ユーザインタフェース128上に含まれる必要はない。いくつかの実施態様では、ボタン130及び接触スイッチの両方が使用されてもよい。たとえば、消費者がユーザインタフェース128上のボタン130を起動したときに、接触スイッチに近づいていることも確実にするために、チェックが行われてもよい。いくつかの実施態様では、上記の起動機構の一部又は全部が使用されてよい。
【0037】
飲料用核生成器システム100はまた、飲料容器102に含まれた製品を識別するために、飲料容器開口112内に受け入れられた飲料容器102をスキャンして、飲料容器102の1つ又は複数の特徴的構成要素を識別するように構成されたスキャナを含んでもよい。製品の識別に基づいて、核生成器システム100の動作、たとえば、ガス流れのタイミング、供給されるガスの容積、供給されるガスの圧力、ノズル選択などが調整されてもよい。いくつかの実施態様では、飲料容器開口112は、飲料容器開口112の中の飲料容器102を回転させるために、モータに連結されてもよい。スキャン中の飲料容器102のそのような回転によって、バーコード、ラベル、又は他の識別マークなどの、製品の1つ又は複数の特徴的構成要素を識別することが容易になる。製品識別は、食品の種類(たとえば、砂糖入り炭酸飲料、ダイエット炭酸飲料、ジュース飲料、スムージー、乳製品飲料、ヨーグルト製品など)、包装の種類(たとえば、PET炭酸飲料ボトル、アルミ缶、アルミボトル、熱間充填PET飲料ボトル、無菌PET飲料ボトルなど)、及び包装のサイズ(たとえば、20液量オンスパッケージ、12液量オンスパッケージ、8液量オンスパッケージなど)を識別することを含む。製品識別情報は、製品のブランド、飲料容器102上の任意の製品ラベルの位置を含む包装グラフィック、製品上のグラフィックと関連付けられた広告キャンペーン、又は、製品の任意の他の特有の特徴などの、飲料容器102内に含まれた飲料と関連付けられた他の特徴の識別情報を含んでもよい。
【0038】
たとえば、スキャナは、飲料容器102の包装体上のバーコードを読み取るように構成されたバーコードスキャナであってもよい。スキャナは、飲料容器102に沿った複数の位置で電磁場を放出するように構成された2つのバーコードスキャナを含むこともできる。スキャナに複数のバーコード読取機を含むことにより、飲料容器102の包装体上の異なる場所に配置され、容器のさまざまな高さの原因となるバーコードを有する複数の異なる容器の識別が容易になる。
【0039】
別の例では、スキャナは、1つ若しくは複数のベースライン製品画像に対して比較することができるか、又は、別の方法で飲料容器102を識別するように処理することができる、飲料容器102の1つ若しくは複数の画像をキャプチャするように構成された1つ若しくは複数のカメラであってもよい。いくつかの実施態様では、スキャナは、「Merchandiser With Product Dispensing Chute Mechanism」と題され、参照により本明細書に全体として組み込まれる、Roekensらに対する米国特許出願公開第2017/0024950号において説明されている光学認識システムを含んでもよい。他の飲料容器102入力及び識別機構が考えられる。
【0040】
上記のように、製品の識別に基づいて、核生成器システム100の動作は調整されてもよい。たとえば、バルブが開位置にある必要なタイミングは、識別された製品に基づいて、決定及び調整されてもよい。同様に、ガスの流れのパルスレート、たとえば、ガスの時間調整されたバーストも、決定及び調整されてもよい。供給されるガスの望ましい圧力も、決定及び調整されてもよい。飲料容器102に向けられる加圧ガスのいずれの流れ特性も、製品識別情報に基づいて、決定及び調整することができることが意図されている。同様に、飲料用核生成器システム100が複数のガス出口114/ノズル116を含む場合、製品識別情報に基づいて、ガス出口114/ノズル116のそれぞれの動作を個別に制御することができ、さらに、ガス出口114/ノズル116のそれぞれの望ましい流れ特性は個別に修正されることが意図されている。
【0041】
製品情報は、使用者がユーザインタフェース128で提供できることが意図されており、タイマ120及び核生成器システム100の動作は、使用者の入力に応答して調整されてもよい。
【0042】
飲料用核生成器システム100は、飲料容器開口112に対して開口部の全部又は一部を覆う安全扉を含んでもよい。安全扉は、システムの運転中に、使用者が飲料容器開口112に到達することができないことを確実にする。追加の安全機構として、安全扉が開いているときはいつでも、タイマ又はスキャナにより使用される任意のモータから電力が取り除かれてもよい。
【0043】
図4は、本明細書で説明することができる、過冷却飲料のための飲料用核生成器システムの動作のフローチャートである。図4の方法は、上記の飲料用核生成器システム100に対する上記のいずれの選択肢とともに使用されてもよい。402では、飲料用核生成器システム100は待機状態にある。404では、過冷却飲料を含む飲料容器102は、飲料容器開口112に受け入れられて、ガス出口114の近傍に持ってこられる。飲料用核生成器システム100は、飲料容器102を受け入れた後に起動される。たとえば、飲料用核生成器システム100は、ユーザインタフェース128における起動ボタン130上の入力を受信した時点、飲料容器開口112内に位置付けられた圧力センサで閾値圧力を検出した時点、及び/又は、接触スイッチが閉じられたことを検出した時点のうちの1つ又は複数の時点で起動されてもよい。
【0044】
406では、飲料用核生成器システム100が、飲料容器102の本体に加圧ガスの流れを向けて、過冷却飲料内の氷結晶核生成を引き起こすために起動される。氷結晶核生成は、飲料容器102の側部への低温ガスの急な接触、及び/又は、飲料容器102の側部への加圧ガスの衝撃によって引き起こされる衝撃波によって開始させることができる。加圧ガスの流れを導くために、圧縮ガスの容器124をガス出口114と流体連結するバルブ118は、加圧ガスの流れを開くために、閉位置と開位置との間で移動する。
【0045】
408では、所定時間の後に、加圧ガスの流れが止められる。たとえば、スイッチ122に連結されたタイマ120は、バルブが開位置にあるタイミングを制御するのに使用することができる。タイマ120は、飲料用核生成器システム100の起動と同時に起動させることができる。すなわち、タイマ120は、ユーザインタフェース128における起動ボタン130上の入力を受信した時点、飲料容器開口112内に位置付けられた圧力センサで閾値圧力を検出した時点、及び/又は、接触スイッチが閉じられたことを検出した時点のうちの1つ又は複数の時点で起動することができる。たとえば、所定時間は1秒~5秒であってもよい。
【0046】
加圧ガスの流れのための所定時間は、飲料容器102内に含まれる製品の識別に対応する製品情報に基づいて、決定することができる。たとえば、飲料用核生成器システム100は、飲料容器102の1つ又は複数の特徴的構成要素(たとえば、バーコード、ラベル、識別マーク)を識別するために、飲料容器をスキャンするスキャナを含むことができる。スキャナから受信したデータに基づいて、飲料容器102内に含まれる製品を識別するために、製品識別情報(たとえば、食品の種類、包装の種類、包装サイズ)を決定することができる。製品識別情報に基づいて、開位置におけるタイミング、バルブ118が決定され、それに応じて、タイマ120は調整される。たとえば、過冷却炭酸飲料は、バルブ118が過冷却乳系飲料より短い時間開いていることを必要としてもよく、したがって、タイマ118の時間は、乳系飲料のための時間より短い。上記のように、使用者が、製品情報の識別を提供するユーザインタフェース128において情報を提供することができ、バルブ118のタイミングを使用者の入力に基づいて決定することができることも意図されている。
【0047】
複数のガス出口114/ノズル116を含む例示的な飲料用核生成器システム100では、さまざまなガス出口114のタイミングは、それぞれ個別に制御することができる。たとえば、製品情報に基づく。たとえば、製品情報に基づいて、飲料容器102内に含まれる食品の種類を決定することができ、それに応じて、ガス出口114及びそれらの対応するバルブ118のそれぞれの動作を調整することができる。同様に、製品情報に基づいて、包装の種類及びサイズが決定されてもよく、それに応じて、ガス出口114及びそれらの対応するバルブ118のそれぞれの動作を調整することができる。たとえば、所定の包装の種類は、製品ラベル、又は、飲料容器102に沿ったさまざまな位置において、より厚い材料から作成された飲料容器102の部分を含んでもよい。ガス出口114及びそれらの対応するバルブ118の動作は、飲料容器102の遮るものがない(すなわち、製品ラベルがない)部分又はより薄い材料部分に隣接して、ガス出口114を提供する作動させるように調整することができる。
【0048】
上記のように、使用者が、製品情報の識別を提供するユーザインタフェース128において情報を提供することができ、バルブ118のタイミングを使用者の入力に基づいて決定することができることも意図されている。
【0049】
前述の説明及び図面は本発明の好ましい実施形態を示すものであるが、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、これらにおいてさまざまな追加、修正、組合せ、及び/又は置き換えが行われてもよいことが理解されるであろう。特に、当業者には、本発明の趣旨又は本質的特徴から逸脱することなく、他の特定の形態、構造、構成、比率で、並びに、他の要素、材料、及び構成要素によって本発明は具現化されてもよいことが明らかであろう。当業者であれば、本発明の原理から逸脱することなく、特定の環境及び動作要件に特に適合する構造、構成、比率、材料、及び構成要素の多くの修正例とともに本発明が使用されてもよく、その他の場合には、本発明の実施において使用されてもよいことを理解するであろう。さらに、本明細書で説明される特徴は、単独で又は他の特徴と組み合わせて使用されてもよい。したがって、本明細書で開示される実施形態は、あらゆる点で例示的なものであり、これを限定的なものと見なすべきではなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲により示され、前述の説明に限定されるものではない。
【0050】
当業者であれば、変更を、その広範な発明概念から逸脱することなく、上記の実施形態に対して行うことができることを理解するであろう。したがって、本発明は、開示される特定の実施形態に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨及び範囲内の修正を包含することが意図されていることが理解される。
図1
図2
図3
図4