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特許7421567カメラ製造用治具、並びに、カメラユニットの製造方法及び設置方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】カメラ製造用治具、並びに、カメラユニットの製造方法及び設置方法
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/02 20210101AFI20240117BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20240117BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20240117BHJP
   H04N 23/90 20230101ALI20240117BHJP
   B25J 19/04 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
G03B17/02
G02B7/02 Z
H04N5/222 100
H04N23/90
B25J19/04
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021553202
(86)(22)【出願日】2019-10-23
(86)【国際出願番号】 JP2019041490
(87)【国際公開番号】W WO2021079428
(87)【国際公開日】2021-04-29
【審査請求日】2022-01-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000604
【氏名又は名称】弁理士法人 共立特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 実幸
(72)【発明者】
【氏名】菊川 祐一郎
【審査官】越河 勉
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-218539(JP,A)
【文献】特開2010-089745(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/02
G02B 7/02
H04N 5/222
H04N 23/90
B25J 19/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークカメラと、外部装置に設置される際に基準となる外面を有し、前記ワークカメラが取り付けられるカメラ取付台と、前記カメラ取付台の前記外面に対する前記ワークカメラの光軸の傾きである光軸角度を調整可能な調整機構と、を有するカメラユニットの製造に用いられるカメラ製造用治具であって、
前記ワークカメラと前記カメラ取付台と前記調整機構とが仮組みされた前記カメラユニットが載置され、表面に前記カメラ取付台の前記外面が接する載置部と、
前記載置部に載置される前記カメラユニットの前記ワークカメラの光軸が向けられ、所定の間隔で格子状に配置された複数の基準マークを有するキャリブレーションプレートと、
前記載置部に載置された前記カメラユニットの前記ワークカメラと前記キャリブレーションプレートとが、前記ワークカメラとワークとの距離であるワーキングディスタンスに相当する距離だけ離間するように、かつ、前記載置部の前記表面に対して前記キャリブレーションプレートがなす角度が、前記カメラユニットが設置される前記外部装置の設置面に対して前記ワークカメラの光軸が延びるべき所望方向に対応した所定角度になるように、前記キャリブレーションプレートを支持するプレート支持部と、
を備え、
前記載置部に載置された前記カメラユニットの前記ワークカメラが前記キャリブレーションプレートを撮像した画像における前記複数の基準マークの並びに基づいて、前記調整機構によって前記光軸角度を調整し、前記ワークカメラの分解能を測定可能にする、カメラ製造用治具。
【請求項2】
前記所定角度は、前記所望方向が垂直な方向であるときは、前記キャリブレーションプレートが前記載置部の前記表面に対して平行になる角度である、請求項1に記載されたカメラ製造用治具。
【請求項3】
ワークカメラと、外部装置に設置される際に基準となる外面を有し、前記ワークカメラが取り付けられるカメラ取付台と、前記カメラ取付台の前記外面に対する前記ワークカメラの光軸の傾きである光軸角度を調整可能な調整機構と、を有するカメラユニットの製造に用いられるカメラ製造用治具であって、
前記ワークカメラと前記カメラ取付台と前記調整機構とが仮組みされた前記カメラユニットが載置され、表面に前記カメラ取付台の前記外面が接する載置部と、
前記載置部に載置される前記カメラユニットの前記ワークカメラの光軸が向けられ、所定の間隔で格子状に配置された複数の基準マークを有するキャリブレーションプレートと、
前記載置部に載置された前記カメラユニットの前記ワークカメラと前記キャリブレーションプレートとが、前記ワークカメラとワークとの距離であるワーキングディスタンスに相当する距離だけ離間するように、かつ、前記載置部の前記表面に対して前記キャリブレーションプレートがなす角度が、前記カメラユニットが設置される前記外部装置の設置面に対して前記ワークカメラの光軸が延びるべき所望方向に対応した所定角度になるように、前記キャリブレーションプレートを支持するプレート支持部と、
前記載置部から鉛直上方に延び、上端部から前記プレート支持部が水平方向に延びかつ前記プレート支持部における前記キャリブレーションプレートを支持する上面が前記載置部の前記表面に対して平行になるように前記プレート支持部が取り付けられる支柱部と、
を備え、
前記載置部に載置された前記カメラユニットの前記ワークカメラが前記キャリブレーションプレートを撮像した画像における前記複数の基準マークの並びに基づいて、前記調整機構によって前記光軸角度を調整し、前記ワークカメラの分解能を測定可能にする、カメラ製造用治具。
【請求項4】
ワークカメラと、外部装置に設置される際に基準となる外面を有し、前記ワークカメラが取り付けられるカメラ取付台と、前記ワークカメラに一体化されるカメラ側取付部と前記カメラ取付台に固定される基台に一体化される基台側取付部との間に介在する可動部材を有し、前記カメラ取付台の前記外面に対する前記ワークカメラの光軸の傾きである光軸角度を調整可能な調整機構と、を有するカメラユニットを製造する製造方法であって、
前記ワークカメラと前記カメラ取付台と前記調整機構とが仮組みされた前記カメラユニットを、前記カメラ取付台の前記外面がカメラ製造用治具の載置部の表面に接するように前記載置部に載置して、前記載置部の前記表面に対して前記カメラ製造用治具のプレート支持部に支持され、所定の間隔で格子状に配置された複数の基準マークを有するキャリブレーションプレートがなす角度が、前記カメラユニットが設置される前記外部装置の設置面に対して前記ワークカメラの光軸が延びるべき所望方向に対応した所定角度になるように、前記ワークカメラの光軸を前記キャリブレーションプレートへ向け、前記ワークカメラと前記キャリブレーションプレートとを前記ワークカメラとワークとの距離であるワーキングディスタンスに相当する距離だけ離間させる第一ステップと、
前記ワークカメラが前記キャリブレーションプレートを撮像した画像における前記複数の基準マークの並びに基づいて、前記キャリブレーションプレートに対する垂直な方向に対して前記ワークカメラの光軸がなす傾きを測定する第二ステップと、
前記第二ステップにおいて測定された前記傾きに基づいて前記調整機構を用いて、前記可動部材を前記外面に直交する平面上で前記基台側取付部に対して揺動させるとともに、前記カメラ側取付部を前記外面に直交する平面上かつ前記可動部材が前記基台側取付部に対して揺動する方向に対して直交する方向に揺動させることによって、前記光軸角度を調整して固定する第三ステップと、
を備える、カメラユニットの製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載されたカメラユニットの製造方法により製造された前記カメラユニットを、前記ワークカメラが撮像した画像に基づいて所定作業を行うロボットが取り付けられるロボット取付台に設置する設置方法であって、
前記所定角度は、前記ロボット取付台に対して前記ロボットが取り付けられる取付角度に応じた角度であり、
前記カメラユニットを、前記調整機構により調整されて固定された前記光軸角度が維持された状態でかつ前記カメラ取付台の前記外面が前記ロボット取付台に接するように前記ロボット取付台に取り付けて、前記ロボット取付台に対する前記ワークカメラの光軸の向きを前記所望方向に固定する第四ステップを備える、カメラユニットの設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、カメラ製造用治具、並びに、カメラユニットの製造方法及び設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラを搭載するロボットシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このロボットシステムにおいて、カメラは、ロボットが取り付けられるロボット取付台に設置される。カメラは、ロボットのリンクに設けられたマークを撮像可能である。ロボットは、カメラが撮像したマークの移動軌跡に所望の軌跡からのズレが発生した場合に動作停止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-199192号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ロボットシステムに搭載されるカメラが撮像する対象の位置検出精度を確保するためには、カメラをその光軸がロボット取付台に対して所定方向(例えばロボット取付台の上面に対する垂直方向)に向くように設置することが必要である。しかし、カメラをその光軸角度を調整しながらカメラ取付台に取り付けてカメラユニットを製造した後、そのカメラユニットをロボット取付台へ設置する際にもカメラの光軸角度を調整することが必要であると、その設置作業に手間がかかる。一般的には、カメラユニットが製造される場所(すなわち、カメラ製造工場)と、そのカメラユニットが設置されるロボット取付台が設けられる場所(すなわち、ロボット使用工場)と、は全く別々であるので、それぞれの場所でカメラの光軸角度調整が行われるものとすると、カメラ設置作業時の効率が悪い。
【0005】
また、カメラをその光軸角度を調整することなくカメラ取付台に仮組みしてカメラユニットを製造した後、そのカメラユニットのロボット取付台への設置の際にカメラの光軸角度を調整するのみ態様が考えられる。しかし、この態様では、カメラ設置場所側のロボットに光軸調整用のキャリブレーションプレートを配置することが必要となるので、ロボット側の設備が大型化してしまう。
【0006】
本明細書は、カメラがカメラ取付台に取り付けられるカメラユニットの製造段階でカメラの光軸角度調整を完了させることで、そのカメラユニットの外部装置への設置作業の簡素化を図ることが可能なカメラ製造用治具、並びに、カメラユニットの製造方法及び設置方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書は、ワークカメラと、外部装置に設置される際に基準となる外面を有し、前記ワークカメラが取り付けられるカメラ取付台と、前記カメラ取付台の前記外面に対する前記ワークカメラの光軸角度を調整可能な調整機構と、を有するカメラユニットの製造に用いられるカメラ製造用治具であって、前記ワークカメラと前記カメラ取付台と前記調整機構とが仮組みされた前記カメラユニットが載置され、表面に前記カメラ取付台の前記外面が接する載置部と、前記載置部に載置される前記カメラユニットの前記ワークカメラの光軸が向けられるキャリブレーションプレートと、前記載置部の前記表面に対して前記キャリブレーションプレートがなす角度が、前記カメラユニットが設置される前記外部装置の設置面に対して前記ワークカメラの光軸が向くべき所望方向に対応した所定角度になるように、前記キャリブレーションプレートを支持するプレート支持部と、を備える、カメラ製造用治具を開示する。
【0008】
本開示によれば、カメラユニットは、そのカメラユニットが外部装置に設置される際に基準となる外面を有するカメラ取付台の外面がカメラ製造用治具の載置部の表面に接した状態で、その載置部に載置される。この際、カメラユニットのワークカメラの光軸は、載置部の表面に対してキャリブレーションプレートがなす角度が、カメラユニットが設置される外部装置の設置面に対してワークカメラの光軸が向くべき所望方向に対応した所定角度になるように、プレート支持部に支持されたキャリブレーションプレートに向けられる。かかるカメラ製造用治具によれば、カメラユニットが外部装置に設置される状況を再現した状態で、キャリブレーションプレートを用いてワークカメラの光軸角度調整を行うことができる。従って、カメラユニットの製造段階でワークカメラの光軸角度調整を完了させることができ、これにより、カメラユニットの外部装置への設置作業の簡素化を図ることができる。
【0009】
また、本明細書は、ワークカメラと、外部装置に設置される際に基準となる外面を有し、前記ワークカメラが取り付けられるカメラ取付台と、前記カメラ取付台の前記外面に対する前記ワークカメラの光軸角度を調整可能な調整機構と、を有するカメラユニットを製造する製造方法であって、前記ワークカメラと前記カメラ取付台と前記調整機構とが仮組みされた前記カメラユニットを、前記カメラ取付台の前記外面がカメラ製造用治具の載置部の表面に接するように前記載置部に載置して、前記ワークカメラの光軸を、前記載置部の前記表面に対してなす角度が、前記カメラユニットが設置される前記外部装置の設置面に対して前記ワークカメラの光軸が向くべき所望方向に対応した所定角度になるように、前記カメラ製造用治具のプレート支持部に支持されたキャリブレーションプレートへ向ける第一ステップと、前記ワークカメラが前記キャリブレーションプレートを撮像した画像に基づいて、前記キャリブレーションプレートに対する垂直な方向に対して前記ワークカメラの光軸がなす傾きを測定する第二ステップと、前記傾きに基づいて前記調整機構を用いて前記光軸角度を調整して固定する第三ステップと、を備える、カメラユニットの製造方法を開示する。
【0010】
本開示によれば、カメラユニットは、そのカメラユニットが外部装置に設置される際に基準となる外面を有するカメラ取付台の外面がカメラ製造用治具の載置部の表面に接した状態で、その載置部に載置される。この際、カメラユニットのワークカメラの光軸は、載置部の表面に対してキャリブレーションプレートがなす角度が、カメラユニットが設置される外部装置の設置面に対してワークカメラの光軸が向くべき所望方向に対応した所定角度になるように、カメラ製造用治具のプレート支持部に支持されたキャリブレーションプレートに向けられる。そして、その状態で、ワークカメラがキャリブレーションプレートを撮像した画像に基づいて、キャリブレーションプレートに対する垂直な方向に対してワークカメラの光軸がなす傾きが測定され、その傾きに基づいて調整機構を用いて光軸角度が調整され、その光軸角度が固定される。カメラユニットが外部装置に設置される状況を再現した状態で、キャリブレーションプレートを用いてワークカメラの光軸角度調整を行ってその光軸角度を固定することができる。従って、カメラユニットの製造段階でワークカメラの光軸角度調整を完了させることができ、これにより、カメラユニットの外部装置への設置作業の簡素化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態に係るロボットシステムの構成図である。
図2】実施形態のロボットシステムに組み込まれるカメラユニットの斜視図である。
図3】実施形態のカメラユニットの製造に用いられるカメラ製造用治具の斜視図である。
図4】実施形態のカメラ製造用治具の側面図である。
図5】実施形態のカメラ製造用治具が備えるキャリブレーションプレートの平面図である。
図6】実施形態のカメラ製造用治具を用いて製造されるカメラユニットの製造工程を表した一例のフローチャートである。
図7】実施形態のカメラユニットのワークカメラが光軸がキャリブレーションプレートに対して傾いている状態で撮像した画像の一例である。
図8】実施形態のカメラユニットが設置されたロボットシステムの設置工程を表した一例のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示に係るカメラ製造用治具、並びに、カメラユニットの製造方法及び設置方法の実施形態について説明する。
【0013】
1.カメラユニット及びそのカメラユニットを搭載するロボットシステムの構成
本実施形態において、カメラユニット10は、ロボットシステム1に搭載される。ロボットシステム1は、例えば生産ラインなどに設置されて、ワークを運搬し或いはワークの組み付けなどの作業を行う装置である。ロボットシステム1は、図1に示す如く、ロボット取付台20と、ロボット30と、を有している。
【0014】
ロボット取付台20は、ロボット30が取り付けられる台座である。ロボット取付台20の上面は、水平に広がっている。ロボット30は、例えば六軸運動などを行うことが可能な多関節型ロボットである。ロボット30は、ロボット取付台20にボルト締結などで取り付けられる。ロボット30は、ワークの運搬やワークの組み付けなどの所定作業を行う。
【0015】
ロボット30は、ワークを保持することが可能である。ロボット30は、保持するワークを、ロボット取付台20の上面21に取り付けられている位置を基準にして三次元上で前後方向、左右方向、及び上下方向に移動させることが可能であると共に、それらの各方向回りに旋回させることが可能である。ロボット30は、支柱部31と、アーム部32と、ヘッド部33と、を有している。
【0016】
支柱部31は、ロボット取付台20にボルト締結などで固定される柱状の部位である。支柱部31は、ロボット取付台20の上面21に対して垂直な方向に延びている。すなわち、ロボット30は、ロボット取付台20に、その支柱部31がそのロボット取付台20の上面21に対して垂直な方向に延びるように取り付けられている。ロボット取付台20の上面21に対して支柱部31が取り付けられる取付角度は、90°である。
【0017】
アーム部32は、支柱部31からアーム状に延びている。アーム部32は、支柱部31に対してその支柱部31の中心軸Cを中心にして旋回することが可能である。アーム部32は、複数のリンクを含んで構成されている。アーム部32の先端部は、支柱部31を基準にして前後方向、左右方向、及び上下方向の任意の位置に移動することが可能である。
【0018】
ヘッド部33は、アーム部32の先端部に取り付けられている。ヘッド部33は、支柱部31に対して前後方向、左右方向、及び上下方向に移動すると共に、各方向回りに旋回することが可能である。ヘッド部33は、ワークを保持する保持部(図示せず)を有している。この保持部は、ワークを吸着し或いは把持することが可能な構造を有している。尚、この保持部は、ヘッド部33に着脱可能又は交換可能に取り付けられてよい。
【0019】
カメラユニット10は、カメラ撮像を行うことが可能な装置である。カメラユニット10の撮像対象は、主にロボット30が保持するワークである。カメラユニット10は、その製造後、ロボットシステム1のロボット取付台20に取り付けられる。カメラユニット10は、図1及び図2に示す如く、ワークカメラ11と、カメラ取付台12と、調整機構13と、を有している。
【0020】
ワークカメラ11は、ロボット30が保持するワークを撮像する。ワークカメラ11は、CCD(すなわち、電荷結合素子)などの撮像素子を用いて画像を電気信号に変換するデジタルカメラである。ワークカメラ11の撮像画像は、ワークの位置検出に用いられ、その検出されたワークの位置は、ロボット30の作業に用いられる。
【0021】
カメラ取付台12は、ワークカメラ11が取り付けられる台座である。カメラ取付台12は、その上面が平面状に広がる板状部材である。カメラ取付台12は、四角形状に形成されていると共に、均一な厚さに形成されている。カメラ取付台12は、ワークカメラ11が設置される外面(以下、上面と称す。)12aと、ロボット取付台20に設置される際に基準となる外面(以下、下面と称す。)12bと、を有している。上面12aと下面12bとは、互いに平行に広がっている。
【0022】
ワークカメラ11は、調整機構13を介してカメラ取付台12に取り付けられる。ワークカメラ11の光軸は、カメラ取付台12の上面12a及び下面12bに対して略垂直な方向に向けられる。その光軸は、例えば、カメラ取付台12の上面12a及び下面12bが水平に広がっている際は鉛直上方に向けられる。調整機構13は、カメラ取付台12の上面12a及び下面12bに対してワークカメラ11の光軸がなす角度(以下、光軸角度と称す。)を調整する機構である。調整機構13は、基台14と、基台側取付部15と、可動部材16と、カメラ側取付部17と、を有している。
【0023】
基台14は、カメラ取付台12の上面12aに接した状態に固定される部材である。基台14は、二枚の平板部14a,14bが直交して交わるように例えば断面L字状に形成されている。基台14は、平板部14aがカメラ取付台12に例えばボルト締結されることによりそのカメラ取付台12に一体化される。平板部14aは、水平方向に広がっている。平板部14bは、鉛直方向に広がっている。以下、平板部14aがXY平面内に広がりかつ平板部14bがYX平面内に広がっているものとする。
【0024】
基台側取付部15は、基台14の平板部14bに接した状態に固定される部材である。基台側取付部15は、平板状に形成されている。基台側取付部15は、基台14の平板部14bに例えばボルト締結されることによりその基台14に一体化される。基台側取付部15は、それぞれボルト18が挿入される二つの丸孔(図示せず)を有している。これら二つの丸孔は、水平方向(図1におけるY方向)に並んで配置されている。この各丸孔は、水平方向(図1におけるX方向)に開いている。
【0025】
可動部材16は、基台側取付部15とカメラ側取付部17との間に介在する部材である。可動部材16は、基台側取付部15に接する平板部16aと、カメラ側取付部17に接する平板部16bと、からなる。平板部16aと平板部16bとは、互いに直交した状態で一体化されている。可動部材16は、基台側取付部15に対してYZ平面内で揺動可能に取り付けられる。
【0026】
平板部16aは、それぞれボルト18が挿入される二つの長孔(図示せず)を有している。これら二つの長孔は、水平方向(図1におけるY方向)に並んで配置されている。この各長孔は、水平方向(図1におけるX方向)に開いている。これら二つの長孔の間隔は、基台側取付部15の二つの丸孔の間隔と同じである。各長孔は、鉛直方向にボルト18の直径よりも長くなるように形成されている。可動部材16は、平板部16aの二つの長孔でのボルト18の各挿入位置が鉛直方向で変わることにより、基台側取付部15に対してYZ平面内で揺動する。
【0027】
平板部16bは、それぞれボルト19が挿入される二つの丸孔(図示せず)を有している。これら二つの丸孔は、鉛直方向(図1におけるZ方向)に並んで配置されている。この各丸孔は、水平方向(図1におけるY方向)に開いている。また、平板部16bの丸孔が開く方向(Y方向)は、基台側取付部15の丸孔すなわち平板部16aの長孔が開く方向(X方向)に対して直交している。
【0028】
カメラ側取付部17は、カメラユニット10の側面に接した状態に固定される部材である。カメラ側取付部17は、カメラユニット10の側面に例えばボルト締結されることによりそのカメラユニット10に一体化される。カメラ側取付部17は、カメラユニット10の側面に接する平板部17aと、その平板部17aから突出する突出板部(図示せず)と、を有している。カメラ側取付部17は、平板部17aと突出板部とが互いに直交した状態で一体化されている。カメラ側取付部17は、可動部材16に対してXZ平面内で揺動可能に取り付けられる。
【0029】
上記の突出板部は、それぞれボルト19が挿入される二つの長孔(図示せず)を有している。これら二つの長孔は、鉛直方向(図1におけるZ方向)に並んで配置されている。この各長孔は、水平方向(図1におけるY方向)に開いている。これら二つの長孔の間隔は、可動部材16の平板部16bの二つの丸孔の間隔と同じである。各長孔は、水平方向にボルト19の直径よりも長くなるように形成されている。カメラ側取付部17は、突出板部の二つの長孔でのボルト19の各挿入位置が水平方向で変わることにより、可動部材16に対してXZ平面内で揺動する。
【0030】
調整機構13は、ボルト18による基台側取付部15に対する可動部材16の揺動固定位置が変わると共に、ボルト19による可動部材16に対するカメラ側取付部17の揺動固定位置が変わることにより、ワークカメラ11の光軸角度をYZ平面内で調整すると共にXZ平面内で調整する。
【0031】
2.カメラ製造用治具の構成
カメラユニット10は、カメラ製造用治具50を用いて製造される。具体的には、カメラユニット10の製造段階において、カメラ製造用治具50を用いて、カメラ取付台12に対するワークカメラ11の光軸角度が調整される。カメラ製造用治具50は、図3及び図4に示す如く、載置部51と、支柱部52と、プレート支持部53と、キャリブレーションプレート54と、バックライト取付部55と、バックライト56と、を有している。
【0032】
載置部51は、カメラユニット10が載置される部位である。カメラユニット10は、まず、ワークカメラ11とカメラ取付台12と調整機構13とが仮組みされた状態で載置部51に載置され、その後、ワークカメラ11の光軸角度が調整される。載置部51は、平板状に形成されている。載置部51は、水平方向に広がる表面(具体的には、上面)51aを有している。カメラユニット10のカメラ取付台12は、光軸角度の調整時、その下面12bが載置部51の上面51aに接するように載置される。
【0033】
支柱部52は、プレート支持部53を支える部位である。支柱部52は、載置部51から鉛直上方に延びている。プレート支持部53は、キャリブレーションプレート54を支持する部位である。プレート支持部53は、平板状に形成されている。プレート支持部53は、支柱部52の上端部から水平方向に延びるように支柱部52に取り付け固定されている。プレート支持部53は、その上面53aが載置部51の上面51aに対して平行になるように高精度に配置形成されている。
【0034】
プレート支持部53は、貫通孔53bを有している。貫通孔53bは、プレート支持部53における、載置部51に載置されたカメラユニット10のワークカメラ11の光軸が向く箇所に設けられている。貫通孔53bは、例えば四角形状に形成されている。
【0035】
キャリブレーションプレート54は、そのキャリブレーションプレート54すなわちプレート支持部53の上面53aに対する垂直な方向に対してワークカメラ11の光軸がなす傾きを算出するための板状部材である。尚、この傾きは、載置部51の上面51aひいてはカメラ取付部12の下面12bに対する垂直な方向に対してワークカメラ11の光軸がなす傾きに一致する。キャリブレーションプレート54は、ワークカメラ11の光軸角度の調整時にワークカメラ11により撮像される。
【0036】
キャリブレーションプレート54は、貫通孔53bの断面積よりも大きな面積を有するように形成されている。キャリブレーションプレート54は、透明な素材で均一な厚さで例えば正方形に形成されている。キャリブレーションプレート54には、ワークカメラ11の光軸の傾きの算出に用いられる基準マークが付されている。この基準マークは、例えば、図5に示す如く、例えば黒色のドット54aである。以下、ドット54aを基準マークとする。ドット54aは、予め定められた間隔で格子状に並ぶように複数設けられている。キャリブレーションプレート54の厚さ並びにドット54aの大きさ及び間隔は、高精度である。
【0037】
キャリブレーションプレート54は、プレート支持部53の貫通孔53bを上方から塞ぐようにプレート支持部53の上面53aに取り付け固定される。キャリブレーションプレート54は、プレート支持部53に取り付け固定された状態で載置部51の上面51aに対して平行になるように設けられている。載置部51に載置されたカメラユニット10のワークカメラ11の光軸は、プレート支持部53に支持されたキャリブレーションプレート54に向けられる。
【0038】
尚、上記のキャリブレーションプレート54と載置部51の上面51aとの関係は、ロボット取付台20の上面21にカメラユニット10が取り付けられたときにその上面21に対してワークカメラ11の光軸が向くべき所望方向に対応している。例えば、ワークカメラ11の光軸がロボット取付台20の上面21に対して垂直な方向に向くべきときは、キャリブレーションプレート54と載置部51の上面51aとは、互いに平行な関係になるように配置形成される。
【0039】
バックライト取付部55は、バックライト56が取り付けられる部位である。バックライト取付部55は、プレート支持部53の上方に配置されている。バックライト取付部55は、例えば支柱部52に取り付け固定されている。バックライト56は、プレート支持部53の上方からキャリブレーションプレート54を照らすようにバックライト取付部55に取り付けられている。すなわち、バックライト56は、キャリブレーションプレート54を挟んでワークカメラ11に対向するように配置されている。バックライト56は、ワークカメラ11の光軸角度調整時に点灯される。ワークカメラ11は、光軸角度調整時にバックライト56が点灯した状態でキャリブレーションプレート54を撮像する。
【0040】
3.カメラユニットの製造
まず、それぞれ製造されたワークカメラ11とカメラ取付台12と調整機構13とが仮組みされることによりカメラユニット10が仮組立される(図6に示すステップS100)。このカメラユニット10の出荷前には、以下(1)~(4)の調整/測定が行われる。
【0041】
(1)レンズ歪みなどのカメラパラメータの測定(ステップS110)。尚、この測定されたカメラパラメータは、ワーク生産時の画像補正に用いられる。
(2)ワークカメラ11からロボットシステム1のヘッド部33の原位置までのワーキングディスタンスWDに対するレンズフォーカスの調整(ステップS120)。尚、ヘッド部33の原位置は、ロボット取付台20に取り付けされたワークカメラ11の真上に位置する。
(3)カメラ取付台12の下面12bに対するワークカメラ11の光軸角度の調整(ステップS130)。
(4)分解能の測定(ステップS140)。
【0042】
上記ステップS120において、カメラユニット10は、ワークカメラ11とカメラ取付台12と調整機構13とが仮組みされた状態で、カメラ取付台12の下面12bがカメラ製造用治具50の載置部51の上面51aに接するようにその載置部51に載置される。この場合、ワークカメラ11は、プレート支持部53の上面53aのキャリブレーションプレート54の中心を貫く軸上に配置され、そのワークカメラ11の光軸は、そのキャリブレーションプレート54に向けられる。また、この際、ワークカメラ11とキャリブレーションプレート54とは、上記のワーキングディスタンスWDに相当する距離だけ離間する。
【0043】
カメラ製造用治具50において、プレート支持部53の上面53aと、載置部51の上面51aと、は互いに平行である。キャリブレーションプレート54は、プレート支持部53の上面53aに取り付けられて支持されている。このため、ワークカメラ11の光軸が、キャリブレーションプレート54すなわちプレート支持部53の上面53aや載置部51の上面51aひいてはカメラ取付部12の下面12bに対する垂直な方向(すなわち、Z方向)に対して傾いていないときは、ワークカメラ11が撮像した画像V上でキャリブレーションプレート54のドット54aが均一な間隔で均等に並ぶ。
【0044】
一方、ワークカメラ11の光軸が、キャリブレーションプレート54に対する垂直な方向(すなわち、Z方向)に対して傾いているときは、図7に示す如く、ワークカメラ11が撮像した画像V上でキャリブレーションプレート54のドット54aが不均一な間隔で不均等に並ぶ。このとき、画像V上でのドット54aの並びは、ワークカメラ11の光軸がキャリブレーションプレート54に対する垂直な方向に対してなす傾きに応じたものとなる。
【0045】
そこで、上記の如く載置部51へのカメラユニット10の載置後、ワークカメラ11は、光軸がキャリブレーションプレート54に向いた状態で撮像を行う。そして、その撮像した画像Vが入力されたコントローラは、その画像Vに基づいて、キャリブレーションプレート54に対する垂直な方向に対してワークカメラ11の光軸がなす傾きを測定する。尚、コントローラは、画像V上でのドット54aの並びとワークカメラ11の光軸の傾きとの関係(尚、XZ平面内での傾きとYZ平面内での傾きとを区別した関係を含む。)を予め記憶していてよく、画像V上でのドット54aの並びから光軸の傾きを測定すればよい。
【0046】
上記傾きの測定後、その傾きに基づいて、キャリブレーションプレート54に対して垂直な方向へワークカメラ11の光軸が向くように調整機構13を用いてワークカメラ11の光軸角度が調整される。例えば、ワークカメラ11の光軸がXZ平面内で傾いているときは、カメラ側取付部17でのボルト19の挿入位置が水平方向で変えられ、カメラ側取付部17が可動部材16に対して揺動されることで、その光軸角度の調整が行われる。また、ワークカメラ11の光軸がYZ平面内で傾いているときは、可動部材16でのボルト18の挿入位置が鉛直方向で変えられ、可動部材16が基台側取付部15に対して揺動されることで、その光軸角度の調整が行われる。
【0047】
尚、上記傾きの測定後、コントローラは、表示部にその傾きの数値を表示し或いはその傾きを図示することとしてもよい。
【0048】
上記の光軸角度の調整が完了した後、ボルト18,19が本締めされてカメラユニット10のワークカメラ11とカメラ取付台12と調整機構13とが本組みされ固定される。このように、カメラユニット10は、ワークカメラ11とカメラ取付台12と調整機構13とが本組みされることにより、ワークカメラ11の光軸がカメラ取付台12の下面12bに対して垂直な方向に向いた状態に製造される。
【0049】
4.カメラユニットの設置
カメラユニット10は、上記の如く製造された後、ワークカメラ11とカメラ取付台12と調整機構13とが本組みされた状態で、ロボットシステム1に組み込まれる。ロボットシステム1でのワーク生産前には、以下(5)~(8)の処理が実行される。
【0050】
(5)ロボット取付台20に対するロボット30の取付角度の調整(図8に示すステップS200)。
(6)ロボット取付台20へのカメラユニット10の設置固定(ステップS210)。
(7)ワークの高さ測定(ステップS220)。
(8)ロボット30とワークカメラ11との位置関係の測定(ステップS230)。
【0051】
ロボットシステム1において、ロボット30(具体的には、その支柱部31)は、ロボット取付台20の上面21に対して垂直な方向に延びている。カメラユニット10は、ワークカメラ11とカメラ取付台12と調整機構13とが本組みされた状態で、ロボット取付台20に設置される。具体的には、そのカメラユニット10は、調整機構13により調整されて固定されたワークカメラ11の光軸角度が維持された状態で、カメラ取付台12の下面12bがロボット取付台20の上面21に接するように、ロボット取付台20に取り付けられる。
【0052】
カメラユニット10の製造後、ワークカメラ11の光軸は、カメラ取付台12の下面12bに対して垂直な方向に向く。このため、カメラユニット10がロボット取付台20に設置されると、ワークカメラ11の光軸の向きがロボット取付台20の上面21に対して垂直な方向に固定される。
【0053】
ロボットシステム1において、ワークカメラ11の光軸の向きがロボット取付台20の上面21に対して垂直な方向に固定されれば、ロボット取付台20上におけるロボット30の原位置とワークカメラ11の光軸位置との関係を予め一の関係に固定することができる。このため、ロボットシステム1におけるワークカメラ11によるワークの撮像を適切に行うことができ、そのワークカメラ11により撮像された画像に基づくワークの位置検出精度を高めることができる。
【0054】
また、カメラユニット10が、上記の如くカメラ製造用治具50を用いてワークカメラ11とカメラ取付台12と調整機構13とが本組みされた後に、ロボット取付台20に設置されれば、その設置の際にワークカメラ11の光軸角度の調整を不要とすることができる。すなわち、カメラ製造用治具50を用いれば、カメラユニット10がロボット取付台20の上面21に設置される状況を再現した状態で、キャリブレーションプレート54を用いてワークカメラ11の光軸角度調整を行うことができ、ワークカメラ11の光軸角度の調整をカメラユニット10の製造段階で完了させることができる。このため、ロボットシステム1のロボット取付台20へのカメラユニット10の設置作業の簡素化を図ることができる。
【0055】
また、カメラ製造用治具50を用いてワークカメラ11の光軸角度調整を行う構成によれば、ロボットシステム1に、ワークカメラ11の光軸角度の調整に必要なキャリブレーションプレートなどを配置するのを不要とすることができ、ロボットシステム1の大型化を抑えることができる。
【0056】
尚、上記の実施形態においては、カメラ取付台12の下面12bが特許請求の範囲に記載した「外面」に、載置部51の上面51aが特許請求の範囲に記載した「表面」に、ロボットシステム1のロボット取付台20が特許請求の範囲に記載した「外部装置」に、それぞれ相当している。
【0057】
5.変形形態
ところで、上記の実施形態においては、ロボット30の支柱部31がロボット取付台20の上面21に対して垂直な方向に延び、ワークカメラ11の光軸がロボット取付台20の上面21に対して垂直な方向に向く。そして、その関係に合わせて、カメラ製造用治具50のプレート支持部53の上面53aひいてはキャリブレーションプレート54が、カメラユニット10が載置される載置部51の上面51aに対して平行になるように配置形成されている。しかし、本開示は、これに限定されるものではなく、ロボット30の支柱部31がロボット取付台20の上面21に対して垂直な方向とは異なる方向に延び、ワークカメラ11の光軸がロボット取付台20の上面21に対して垂直な方向とは異なるその支柱部31の延在方向に合わせた方向に向いていてもよく、この場合、その関係に合わせて、カメラ製造用治具50のプレート支持部53の上面53aひいてはキャリブレーションプレート54が、カメラユニット10が載置される載置部51の上面51aに対して傾斜するように配置形成されてもよい。
【0058】
また、上記の実施形態においては、ロボット取付台20の上面21にカメラユニット10が設置され、ワークカメラ11の光軸がその上面21に対して垂直上方へ向くものとしている。しかし、本開示は、これに限定されるものではなく、例えば、ワークカメラ11の光軸が基準面から垂直下方へ向くものとしてもよい。
【0059】
また、上記の実施形態においては、カメラユニット10がロボットシステム1に組み込まれ、ロボット取付台20に設置固定されるものとしている。しかし、本開示は、これに限定されるものではなく、カメラユニット10がロボットシステム1以外の外部装置に設置固定されるものとしてもよい。
【0060】
尚、本開示は、上述した実施形態や変形形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0061】
1:ロボットシステム、10:カメラユニット、11:ワークカメラ、12:カメラ取付台、12a:上面、12b:下面、13:調整機構、20:ロボット取付台、30:ロボット、50:カメラ製造用治具、51:載置部、51a:上面、53:プレート支持部、54:キャリブレーションプレート。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8