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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】静電容量センサ
(51)【国際特許分類】
   H01H 36/00 20060101AFI20240117BHJP
【FI】
H01H36/00 V
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023508653
(86)(22)【出願日】2022-01-11
(86)【国際出願番号】 JP2022000584
(87)【国際公開番号】W WO2022201747
(87)【国際公開日】2022-09-29
【審査請求日】2023-02-14
(31)【優先権主張番号】P 2021048247
(32)【優先日】2021-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】藤由 達巳
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 徹也
(72)【発明者】
【氏名】樋口 真一
(72)【発明者】
【氏名】谷口 義尚
【審査官】関 信之
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-195018(JP,A)
【文献】特開2012-243566(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 36/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の検出電極を含む1又は複数の表側電極と、
前記1又は複数の表側電極の下方に設けられた弾性誘電体と、
前記1又は複数の表側電極との間に前記弾性誘電体を挟んで設けられたシールド電極と、
前記1以上の検出電極との間に容量を介して結合された駆動部に第1交流電圧を出力する第1電圧出力部と、
前記第1交流電圧の周波数と略等しい周波数を有し前記1以上の検出電極に印加される第2交流電圧を出力する第2電圧出力部と、
前記第1交流電圧及び前記第2交流電圧の周波数と略等しい周波数の第3交流電圧を前記シールド電極に出力する第3電圧出力部と、
前記1以上の検出電極に対する検出対象物の近接、接触、及び押圧を検出する検出部とを備え、
前記第1電圧出力部、前記第2電圧出力部、及び前記第3電圧出力部は、前記第1交流電圧の振幅が前記第2交流電圧の振幅以上であり、かつ前記第3交流電圧の振幅が前記第2交流電圧の振幅未満となる、前記第1交流電圧、前記第2交流電圧、及び前記第3交流電圧をそれぞれ出力することを特徴とする静電容量センサ。
【請求項2】
前記1又は複数の表側電極は、複数の表側電極であり、
前記駆動部は、前記複数の表側電極に含まれる前記1以上の検出電極以外の表側電極のうちの少なくとも1つの表側電極であることを特徴とする、請求項1に記載の静電容量センサ。
【請求項3】
前記1又は複数の表側電極から前記1以上の検出電極を選択する選択部をさらに備え、
前記第2電圧出力部は、前記選択部により選択された前記1以上の検出電極に前記第2交流電圧を出力することを特徴とする、請求項1又は2に記載の静電容量センサ。
【請求項4】
前記検出部は、前記1以上の検出電極に接続される反転入力端子と前記第2交流電圧が印加される非反転入力端子とを有する演算増幅回路を有することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の静電容量センサ。
【請求項5】
前記検出電極と前記検出対象物との容量をCf、前記検出電極と前記駆動部との容量をCp、前記検出電極と前記シールド電極との容量をCs、前記第1交流電圧をV、前記第2交流電圧を 、前記第3交流電圧をV、前記演算増幅回路の出力端子と前記反転入力端子との間に接続されるコンデンサの容量をCq、前記出力端子の出力電圧をVとすると、前記出力電圧Vは次式(1)で表される、請求項4に記載の静電容量センサ。
【数1】
【請求項6】
前記第1交流電圧、前記第2交流電圧、及び前記第3交流電圧の振幅は、前記検出対象物による前記近接、前記接触、及び前記押圧が行われていない状態において、前記式(1)における、(V-V)×Cpの項と、(V-V)×Csの項とが打ち消し合うような振幅V、V、及びVに設定される、請求項5に記載の静電容量センサ。
【請求項7】
前記第1交流電圧、前記第2交流電圧、及び前記第3交流電圧は、正弦波であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の静電容量センサ。
【請求項8】
前記第1交流電圧、前記第2交流電圧、及び前記第3交流電圧は、矩形波であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の静電容量センサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電容量センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、一の方向に通電する複数の上電極を有するシート状の上電極層、及び、前記上電極と絶縁され、前記上電極の通電方向と異なる他の方向に通電し、前記上電極と交差して配設される複数の下電極を有するシート状の下電極層を含む第1検出手段と、前記第1検出手段の下方に配設され、対象物の接触又は圧力に応じて変形する中間層と、前記中間層の下方に配設され、前記対象物の接触又は押圧力に応じた電気的な変化を検出する第2検出手段と、前記第1検出手段に前記対象物が接近した場合に、前記上電極及び前記下電極間の電気的な変化に基づいて、前記対象物の接近を判定すると共に、前記対象物が前記第1検出手段に接触又は押圧力を加えた場合に、前記第2検出手段で検出された前記電気的な変化に基づいて、前記対象物の接触又は押圧力を加えた位置及びその圧力の値を特定する演算手段と、前記第1検出手段又は前記第2検出手段のいずれか一方がグラウンドに接続するように所定の間隔で回路の切り替えを行う切替手段とを備えることを特徴とする近接・接触センサがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2014-080924号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の近接・接触センサは、近接や接触を検出するために、切替手段で回路の切替を行う必要があり、検出のための処理が煩雑である。
【0005】
そこで、検出対象物の近接、接触、及び押圧を容易に検出可能な静電容量センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態の静電容量センサは、1以上の検出電極を含む1又は複数の表側電極
と、前記1又は複数の表側電極の下方に設けられた弾性誘電体と、前記1又は複数の表側電極との間に前記弾性誘電体を挟んで設けられたシールド電極と、前記1以上の検出電極
との間に容量を介して結合された駆動部に第1交流電圧を出力する第1電圧出力部と、前記第1交流電圧の周波数と略等しい周波数を有し前記1以上の検出電極に印加される第2交流電圧を出力する第2電圧出力部と、前記第1交流電圧及び前記第2交流電圧の周波数と略等しい周波数の第3交流電圧を前記シールド電極に出力する第3電圧出力部と、前記1以上の検出電極に対する検出対象物の近接、接触、及び押圧を検出する検出部とを備え、前記第1電圧出力部、前記第2電圧出力部、及び前記第3電圧出力部は、前記第1交流
電圧の振幅が前記第2交流電圧の振幅以上であり、かつ前記第3交流電圧の振幅が前記第2交流電圧の振幅未満となる、前記第1交流電圧、前記第2交流電圧、及び前記第3交流電圧をそれぞれ出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
検出対象物の近接、接触、及び押圧を容易に検出可能な静電容量センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態1の静電容量センサ100の平面構成を示す図である。
図2】静電容量センサ100の一部分の断面構造を示す図である。
図3】静電容量センサ100の等価回路を示す図である。
図4】第1交流電圧V、第2交流電圧V、第3交流電圧Vの波形の一例を示す図である。
図5】実施形態2の静電容量センサ200を示す図である。
図6】実施形態3の静電容量センサ300を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の静電容量センサを適用した実施形態について説明する。
【0010】
<実施形態1>
図1は、実施形態1の静電容量センサ100の平面構成を示す図である。以下では、XYZ座標系を定義して説明する。X軸に平行な方向(X方向)、Y軸に平行な方向(Y方向)、Z軸に平行な方向(Z方向)は、互いに直交する。また、以下では、説明の便宜上、-Z方向側を下側又は下、+Z方向側を上側又は上と称す場合があるが、普遍的な上下関係を表すものではない。また、平面視とはXY面視することをいう。また、以下では構成が分かり易くなるように各部の長さ、太さ、厚さ等を誇張して示す場合がある。
【0011】
静電容量センサ100は、トップパネル101と複数の表側電極110とを含む。静電容量センサ100は、これらの他にトップパネル101への利用者の指先等の近接、接触、及び押圧を検出する検出部等を含むが、図1では省略し、トップパネル101と複数の表側電極110との平面的な構成を示す。
【0012】
トップパネル101は、一例として、透明なガラス製又は樹脂製で上面から押された時に撓む事が可能で、平面視において矩形状の板状部材であり、上面は利用者が指先等を接触させて操作入力を行う操作面である。利用者はトップパネル101の上面を下方に押圧することもできる。
【0013】
複数の表側電極110は、トップパネル101の下面側に配置され、X方向及びY方向にマトリクス状に配列されている。複数の表側電極110は、一例として互いに独立しており、平面視で互いの間に引き回される図示しない配線を介して後述する検出部等に接続されている。
【0014】
図1では複数の表側電極110を透過的に示す。複数の表側電極110は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極によって構成される。なお、ここでは静電容量センサ100の下方に液晶や有機EL(Electroluminescence)等のディスプレイパネルが配置さ
れることを想定してトップパネル101及び複数の表側電極110が透明である形態について説明するが、例えばディスプレイパネルが配置されないような場合には、トップパネル101及び複数の表側電極110は透明ではなくてもよく導電性を持つ材質であればよい。この場合には複数の表側電極110は金属板等であってもよい。
【0015】
図2は、静電容量センサ100の一部分の断面構造を示す図である。図2には、X方向に配列される3つの表側電極110が存在する部分の断面構造を示す。ここでは、一例として利用者が指先FTで静電容量センサ100に対して操作入力を行う形態について説明する。利用者は指先FTでトップパネル101に触れる(接触する)ことで操作入力を行う。なお、図2において逆三角形はグランド(接地)を表す。
【0016】
静電容量センサ100は、トップパネル101及び表側電極110の他に、さらに、弾性誘電体120、シールド電極130、第1電圧出力部140A、第2電圧出力部140B、第3電圧出力部140C、及び検出部150を含む。また、静電容量センサ100は、さらに基板102を含む。
【0017】
図2に示す3つの表側電極110のうち、中央の表側電極110は検出電極111であり、検出電極111の両側にある2つの表側電極110は、駆動電極112である。駆動電極112は、駆動部の一例である。このため、検出電極111及び駆動電極112には括弧書きで符号110を記す。なお、以下において、表側電極110と記す場合は、検出電極111及び駆動電極112を特に区別しない場合と、検出電極111及び駆動電極112以外の表側電極110について説明する場合である。
【0018】
検出電極111は、利用者の指先FTのトップパネル101への近接、接触、及び押圧を検出する電極である。静電容量センサ100は、複数の表側電極110を1つずつ順番に検出電極111として選択して静電容量を検出することにより、指先FTの近接、接触、及び押圧を検出する。この際に、検出電極111には第2電圧出力部140Bから検出部150を介して第2交流電圧Vが印加される。選択した検出電極111で接触又は押圧を検出した場合には、その検出電極111に対応する位置(座標)で操作入力が行われたことになる。
【0019】
ここでは複数の表側電極110を1つずつ順番に検出電極111として選択する形態について説明するが、互いに隣接しない2つ以上の表側電極110を同時に検出電極111として選択して、2つ以上の検出電極111で指先FTの近接、接触、及び押圧を同時に検出してもよい。このため、複数の表側電極110は、1以上の検出電極111を含むことになる。
【0020】
駆動電極112は、検出電極111のX方向における両隣に位置する表側電極110である。静電容量センサ100は、複数の表側電極110を1つずつ順番に検出電極111として選択する際に、検出電極111のX方向における両隣に位置する2つの表側電極110を2つの駆動電極112として選択する。
【0021】
検出電極111で指先FTの近接、接触、及び押圧を検出する際に、駆動電極112には第1電圧出力部140Aから第1交流電圧Vが印加される。第1交流電圧Vは振幅がV(V)の交流電圧である。なお、ここでは、検出電極111のX方向における両隣に位置する2つの表側電極110を駆動電極112とする形態について説明するが、検出電極111のX方向における両隣に位置する2つの表側電極110と、検出電極111のY方向における両隣に位置する2つの表側電極110との合計4つの表側電極110を駆動電極112としてもよい。
【0022】
また、例えばX方向の端に位置する表側電極110を検出電極111として用いる場合には、検出電極111のY方向における両隣の2つの表側電極110を2つの駆動電極112として用いてもよいし、検出電極111の+X方向側の隣の表側電極110と、-Y方向側又は+Y方向側の隣の表側電極110とを2つの駆動電極112として用いてもよい。また、マトリクス状に配列される複数の表側電極110の角に位置する表側電極110を検出電極111として用いる場合には、検出電極111のX方向における隣の表側電極110と、Y方向における隣の表側電極110とを2つの駆動電極112として用いればよい。
【0023】
弾性誘電体120は、複数の表側電極110(図1及び図2参照)の下方に設けられている。弾性誘電体120は、透明で弾性変形可能な誘電体であり、例えばウレタン樹脂で構成される。弾性誘電体120は、平面視ですべての複数の表側電極110と重なる位置に設けられており、Z方向の厚さは均一である。弾性誘電体120が弾性変形可能であるため、トップパネル101の上面のうちの検出電極111の真上の部分を利用者が指先FTで下方に押圧すると、弾性誘電体120が撓んで収縮することにより、検出電極111が下方に僅かに変位する。
【0024】
シールド電極130は、基板102の上面に設けられた状態で、弾性誘電体120の下方に設けられている。すなわち、シールド電極130は、複数の表側電極110との間に弾性誘電体120を挟んで設けられている。シールド電極130は、複数の表側電極110をノイズから遮蔽するためと、グランドとの間の寄生容量を抑制するために設けられており、第3電圧出力部140Cから出力される第3交流電圧Vが印加される。シールド電極130は、一例としてITO膜のような透明な導電材料で構成される。なお、基板102は、シールド電極130を保持する透明基板である。例えばディスプレイパネルが下に配置されないなどの場合は、シールド電極130及びシールド電極130を保持する基板102は透明ではなくてもよい。
【0025】
第1電圧出力部140Aは、駆動電極112に第1交流電圧Vを出力する。第1電圧出力部140Aは、一例として、すべての複数の表側電極110に接続可能に構成されており、すべての複数の表側電極110との間の配線の接続を切り替えることによって駆動電極112として選択された2つの表側電極110に接続され、第1交流電圧Vを出力する。なお、互いに隣接しない2つ以上の表側電極110を同時に検出電極111として選択して指先FTの近接、接触、及び押圧を同時に検出してもよいため、第1電圧出力部140Aは、1以上の検出電極111との間に容量を介して結合された駆動電極112に
第1交流電圧Vを出力することになる。
【0026】
検出部150は、1以上の検出電極111に接続される反転入力端子(-)と第2交流電圧Vが印加される非反転入力端子(+)とを有する演算増幅回路(オペアンプ)152を有する。第2電圧出力部140Bは、検出部150のオペアンプ152の非反転入力端子(+)に接続されており、第2交流電圧Vを出力する。第2交流電圧Vは、振幅がVの交流電圧であり、第1交流電圧V以下(V≧V)の電圧である。また、第2交流電圧Vの周波数は第1交流電圧Vの周波数と等しい。
【0027】
オペアンプ152の反転入力端子(-)は、検出部150の入力端子151を介して検出電極111に接続されている。コンデンサ153は、オペアンプ152の反転入力端子(-)と出力端子との間に接続されている。コンデンサ153の容量(静電容量)はCqである。抵抗器154は、コンデンサ153に並列に接続されている。抵抗器154の抵抗値はRqである。出力端子155は、オペアンプ152の出力端子に接続されている。出力端子155の出力電圧はVである。オペアンプ152は、フィードバック要素であるコンデンサ153、抵抗器154により負帰還動作を行うため、仮想短絡によって反転入力端子(-)の電圧は非反転入力端子(+)に印加される電圧と等しくなる。このため、検出電極111には第2交流電圧Vが印加される。すなわち、第2電圧出力部140Bは、検出電極111として選択された表側電極110に印加される第2交流電圧Vを出力する。
【0028】
検出部150の入力端子151は、一例として、すべての複数の表側電極110に接続可能に構成されており、すべての複数の表側電極110との間の配線の接続を切り替えることによって検出電極111として選択された表側電極110に接続され、第2交流電圧Vを出力する。
【0029】
第3電圧出力部140Cは、シールド電極130に接続されており、第3交流電圧を出力する。第3交流電圧Vの振幅Vは、第2交流電圧Vの振幅V未満(V>V)であり、第1交流電圧及び第2交流電圧と等しい周波数を有する。第3交流電圧Vは、振幅がVの交流電圧である。
【0030】
検出部150は、入力端子151、オペアンプ152、コンデンサ153、抵抗器154、及び出力端子155を有する。検出部150は、検出電極111を利用して、利用者の指先FTの近接、接触、及び押圧を検出する。
【0031】
入力端子151は、上述のように一例としてすべての複数の表側電極110に接続可能に構成されており、配線を切り替えることにより、選択された検出電極111に接続される。
【0032】
オペアンプ152は、検出部150の入力端子151を介して検出電極111に接続される反転入力端子(-)と、第2電圧出力部140Bに接続され、第2交流電圧Vが入力される非反転入力端子(+)とを有する。オペアンプ152は、フィードバック要素であるコンデンサ153、抵抗器154により負帰還動作を行うため、反転入力端子(-)と非反転入力端子(+)との電圧差がゼロになるように増幅動作を行う。このため、非反転増幅回路としてのオペアンプ152の仮想短絡によって反転入力端子(-)の電圧は非反転入力端子(+)に印加される電圧と等しくなる。このため、検出電極111には第2交流電圧Vが印加される。
【0033】
ここで、複数の表側電極110は、X方向及びY方向に等間隔で配列されており、隣り合う表側電極110同士の間には容量(静電容量)が存在する。すなわち、検出電極111と駆動電極112とは、容量を介して結合している。換言すれば、駆動電極112は、容量を介して検出電極111に結合されている。ここで、検出電極111と、-X方向側の駆動電極112との容量をCp1とし、検出電極111と、+X方向側の駆動電極112との容量をCp2とする。
【0034】
また、検出電極111と指先FTとの間に生じる容量(静電容量)をCfとする。容量Cfは、検出電極111に指先FTが近づくほど大きくなる。検出電極111と指先FTとの間にはトップパネル101があるため、トップパネル101の上面のうちの検出電極111の真上に指先FTが接触した状態で、容量Cfは最大になる。指先FTでトップパネル101を下方に押圧する押圧操作を行っても、容量Cfは略一定である。
【0035】
また、検出電極111とシールド電極130との間の容量(静電容量)をCsとする。トップパネル101の上面のうちの検出電極111の真上の部分を利用者が指先FTで下方に押圧すると、弾性誘電体120が撓んで収縮することにより、検出電極111とシールド電極130との間の距離dが短くなる。このため、押圧操作が行われると、検出電極111とシールド電極130との間の距離dに応じて容量Csは増大する。
【0036】
図3は、静電容量センサ100の等価回路を示す図である。容量Cfは指先FTと検出電極111との間の距離によって変化するため可変容量として示してある。同様に、容量Csは押圧操作による検出電極111とシールド電極130との間の距離dに応じて変化するため可変容量として示してある。
【0037】
このような構成の静電容量センサ100において、次式(1)が成り立つ。式(1)は、検出電極111、駆動電極112、及びシールド電極130の間において電荷保存則によって成り立つ式であり、容量Cqのコンデンサ153で積分した電圧が出力電圧Vであることを意味する。なお、容量Cp=Cp1+Cp2である。4つの駆動電極112を用いる場合には、容量Cpは、検出電極111と、4つの駆動電極112との間に生じる4つの容量の合計値になる。
【0038】
【数1】


【0039】
式(1)を変形すると、出力端子155の出力電圧Vは、次式(2)で表される。
【0040】
【数2】
【0041】
また、検出電極111とシールド電極130との間の容量Csは、概次式(3)で表される。なお、ε0は真空中における誘電率であり、εrは弾性誘電体120の比誘電率であり、sは検出電極111の面積であり、dは検出電極111とシールド電極130との間の距離(ギャップ)である。距離dが小さくなると容量Cfは増大する。
【0042】
【数3】
【0043】
図4は、第1交流電圧V、第2交流電圧V、第3交流電圧Vの波形の一例を示す図である。静電容量センサ100では、第1交流電圧V、第2交流電圧V、第3交流電圧Vの間にV≧V>Vの関係を持たせる。すなわち、第1交流電圧Vの振幅が第2交流電圧Vの振幅以上であり、かつ第3交流電圧Vの振幅が第2交流電圧の振幅V未満となる。
【0044】
ここでは、一例として、第1交流電圧V、第2交流電圧V、第3交流電圧Vが互いに異なるようにして、図4に示すようにV>V>Vの関係を持たせるが、V≧V>Vの関係を持たせる理由について説明する。
【0045】
式(2)において、各部の容量のうち、容量Cfと容量Csは近接度合と押圧度合によって変動する。出力電圧Vだけで、検出電極111上のトップパネル101への指先FTの近接、接触、及び押圧を検出するには、近接、接触、及び押圧の順に出力電圧Vが増大するようになればよい。
【0046】
近接用の判定閾値V1、接触用の判定閾値V2、及び押圧用の判定閾値V3としたときに、これらがV1<V2<V3の関係を有することとする。そして、出力電圧Vの振幅VがV1以上V2未満になったときに近接を検出し、出力電圧Vの振幅VがV2以上V3未満になったときに接触を検出し、出力電圧Vの振幅VがV3以上になったときに押圧を検出すればよい。このようにして、出力電圧Vの振幅Vに基づいて、トップパネル101への指先FTの近接、接触、及び押圧を検出することができる。
【0047】
なお、ここでは、第1交流電圧Vの周波数と、第2交流電圧Vの周波数と、第3交流電圧Vの周波数とが等しい形態について説明するが、第1交流電圧Vの周波数と、第2交流電圧Vの周波数と、第3交流電圧Vの周波数とは略等しければよい。第1交流電圧Vの周波数と、第2交流電圧Vの周波数と、第3交流電圧Vの周波数とが略等しいとは、出力電圧Vに基づくトップパネル101への指先FTの近接、接触、及び押圧の検出に影響が生じない範囲で、第1交流電圧Vの周波数と、第2交流電圧Vの周波数と、第3交流電圧Vの周波数とが微小な差を有することをいう。
【0048】
ここで、式(2)におけるCf×Vの項の値は、指先FTがトップパネル101に近接するにつれて増大する。また、式(2)における(V-V)×Csの項の値が指先FTによってトップパネル101が押圧されるにつれて増大するようにするには、第2交流電圧V>第3交流電圧Vであればよい。これらより、第2交流電圧V>第3交流電圧Vが成り立つ。
【0049】
また、駆動電極112に印加する第1交流電圧Vを第2交流電圧Vよりも大きくすることによって、検出電極111とグランドとの間の寄生容量の影響や検出電極111とその直下のシールド電極130との容量結合以外の容量結合を低減している。また、検出電極111とグランドとの間の寄生容量の影響が小さい場合には第1交流電圧Vと第2交流電圧Vとは等しくてもよい。このため、第1交流電圧V≧第2交流電圧Vであればよい。
【0050】
このような第1交流電圧V≧第2交流電圧Vという関係を用いることにより、トップパネル101への指先FTの近接、接触、及び押圧が行われる過程で、式(2)におけるCf×Vの項の値と、式(2)における(V-V)×Csの項の値との増大を安定的に出力電圧Vに反映させることができる。ここでは一例として、第1交流電圧V>第2交流電圧Vの関係を満たすようにしている。
【0051】
以上より、第1交流電圧V、第2交流電圧V、第3交流電圧Vについては、V≧V>Vの関係があればよい。また、このような関係を有する第1交流電圧V、第2交流電圧V、第3交流電圧Vを用いることにより、V1<V2<V3の関係を有する近接用の判定閾値V1、接触用の判定閾値V2、及び押圧用の判定閾値V3を用いて、出力電圧Vの振幅Vに基づいて、トップパネル101への指先FTの近接、接触、及び押圧を検出することができる。
【0052】
したがって、指先FT(検出対象物)のトップパネル101への近接、接触、及び押圧を容易に検出可能な静電容量センサ100を提供することができる。静電容量センサ100は、第1電圧出力部140Aと駆動電極112として選択された2つの表側電極110とを接続するために配線の接続を切り替えるとともに、入力端子151を検出電極111として選択された表側電極110とを接続するために配線の接続を切り替えた状態では、選択した検出電極111及び選択した駆動電極112についての回路の切り替え等を行うことなく、検出部150の出力端子155の出力電圧Vに基づいて、トップパネル101への指先FTの近接、接触、及び押圧を検出することができる。
【0053】
また、近接、接触、及び押圧を検出するための信号が出力電圧Vに一元化されているため、複数の表側電極110と、第1電圧出力部140A、第2電圧出力部140B、第3電圧出力部140C、及び検出部150とを結ぶ配線が最小限で済み、検出部150の小形化を図ることもできるため、構成を簡略化した静電容量センサ100を提供することができる。
【0054】
また、近接、接触、及び押圧を検出するための信号が出力電圧Vに一元化されているため、近接、接触、及び押圧を検出する処理に必要な時間の増大を最小限に抑えることができ、近接、接触、及び押圧を検出する処理時間の短縮化を図ることができる。
【0055】
また、第1交流電圧Vを印加する駆動部として、複数の表側電極110に含まれる検出電極111以外の表側電極110のうちの検出電極111の隣の表側電極110を駆動電極112として用いるので、検出電極111と駆動電極112との間の容量Cpを利用して、出力電圧Vに基づいて、トップパネル101への指先FTの近接、接触、及び押圧を検出することができる。検出電極111と駆動電極112との間の容量Cpを利用するため、隣り合う表側電極110同士の容量Cpを用いることで、出力電圧Vに基づいて、安定的にトップパネル101への指先FTの近接、接触、及び押圧を検出することができる。
【0056】
また、検出部150は、検出電極111に接続される反転入力端子と第2交流電圧Vが印加される非反転入力端子とを有し、負帰還動作を行うオペアンプ152を有する。オペアンプ152の仮想短絡によって反転入力端子(-)の電圧は非反転入力端子(+)に印加される電圧と等しくなるため、検出電極111には第2交流電圧Vが印加され、第2電圧出力部140Bが出力する第2交流電圧Vを検出電極111として選択された表側電極110に印加することができる。
【0057】
また、第1交流電圧V、第2交流電圧V、及び第3交流電圧Vは、正弦波であるので、第1電圧出力部140A、第2電圧出力部140B、第3電圧出力部140Cを用いて、式(2)に基づいて容易に出力電圧Vを求めることができる。また、このようにして求まる出力電圧Vに基づいて、安定的にトップパネル101への指先FTの近接、接触、及び押圧を検出することができる。
【0058】
なお、以上では第1交流電圧V、第2交流電圧V、及び第3交流電圧Vが正弦波である形態について説明したが、第1交流電圧V、第2交流電圧V、及び第3交流電圧Vは、矩形波であってもよい。正弦波の代わりに矩形波を用いても、出力電圧Vの振幅Vに基づいて、トップパネル101への指先FTの近接、接触、及び押圧を同様に検出することができる。第1電圧出力部140A、第2電圧出力部140B、第3電圧出力部140Cの代わりに矩形波発生器を用いればよい。
【0059】
また、以上では、第1交流電圧Vの振幅が第2交流電圧Vの振幅以上であり、かつ第3交流電圧Vの振幅が第2交流電圧の振幅V未満となる形態のうち、第1交流電圧V>第2交流電圧V>第3交流電圧Vが成立する形態について説明した。しかしながら、第1交流電圧V、第2交流電圧V、第3交流電圧Vについては、例えば、次のような関係を持たせてもよい。
【0060】
静電容量センサ100は、指先FTが存在しない状態においても、検出電極111及び駆動電極112と周囲の物体との間に生じる容量に応じた出力電圧Vを出力する。このような状態を無操作状態と称す。
【0061】
ここで、無操作状態から指先FTが検出電極111に近接し始めるときに、指先FTの近接を検出しやすくするには、容量Cfのダイナミックレンジを増大させればよい。無操作状態において、式(2)における(V-V)×Cpの項と、(V-V)×Csの項とが打ち消し合う関係を第1交流電圧V、第2交流電圧V、第3交流電圧Vに持たせれば、式(2)において容量Cfのダイナミックレンジを増大させることができる。
【0062】
したがって、第1交流電圧V、第2交流電圧V、及び第3交流電圧Vを、無操作状態において、(V-V)×Cpの項と、(V-V)×Csの項とが打ち消し合うような振幅V、V、及びVに設定してもよい。無操作状態においてトップパネル101への指先FTの近接を検出しやすくなる。
【0063】
なお、以上では、図1に示すようにマトリクス状に配置される複数の表側電極110を用いる形態について説明した。しかしながら、静電容量センサ100が含む複数の表側電極110は、このような構成のものに限られない。複数の表側電極110は、例えば、行方向(X方向)に延在しY方向に配列される複数の電極と、列方向(Y方向)に延在しX方向に配列される複数の電極との静電容量の変化に基づいて、トップパネル101への指先FTの近接、接触、及び押圧を検出する構成であってもよい。行方向(X方向)に延在しY方向に配列される複数の電極と、列方向(Y方向)に延在しX方向に配列される複数の電極とは、平面視でダイアモンド型にパターニングされた電極であってもよい。
【0064】
<実施形態2>
図5は、実施形態2の静電容量センサ200を示す図である。静電容量センサ200は、検出電極111、駆動電極112、弾性誘電体120、シールド電極130、電圧出力部140A、第2電圧出力部140B、第3電圧出力部140C、検出部150、及び切替スイッチ261、262を含む。切替スイッチ261、262は、表側電極110から1以上の検出電極111を選択する選択部の一例である。図5では、検出電極111、駆動電極112、弾性誘電体120、シールド電極130については、XY平面内での平面的な構成を示す。また、図5ではトップパネル101を省略する。
【0065】
実施形態2では、静電容量センサ200が2つの表側電極110を含み、一方を検出電極111として用い、他方を駆動電極112として用いる形態について説明する。なお、実施形態1の静電容量センサ100と同様の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0066】
切替スイッチ261、262は、ともに3端子型のスイッチであり、第1電圧出力部140Aと入力端子151との接続先を検出電極111と駆動電極112とで切り替えることができる。図5には、切替スイッチ261、262によって、-X方向側の表側電極110を検出電極111として用いて入力端子151に接続し、+X方向側の表側電極110を駆動電極112として用いて第1電圧出力部140Aに接続した状態を示す。しかしながら、切替スイッチ261、262を切り替えることにより、+X方向側の表側電極110を入力端子151に接続し、-X方向側の表側電極110を第1電圧出力部140Aに接続すれば、-X方向側の表側電極110を検出電極111として用いるとともに、+X方向側の表側電極110を駆動電極112として用いることができる。
【0067】
検出電極111と駆動電極112との間の容量(静電容量)をCpとすると、実施形態1の静電容量センサ100と同様に、式(2)が成立する。このため、第1交流電圧V、第2交流電圧V、第3交流電圧Vの間にV≧V>Vの関係を持たせれば、実施形態1の静電容量センサ100と同様に、検出部150の出力端子155の出力電圧Vに基づいて、指先FTの検出電極111への近接、接触、及び押圧を検知することができる。
【0068】
また、-X方向側の表側電極110を検出電極111として用いるとともに、+X方向側の表側電極110を駆動電極112として用いた場合においても同様に、検出部150の出力端子155の出力電圧Vに基づいて、指先FTの検出電極111への近接、接触、及び押圧を検知することができる。
【0069】
このため、2つの表側電極110の一方を検出電極111として用い、他方を駆動電極112として用いることにより、指先FTの検出電極111への近接、接触、及び押圧を検知することができる。
【0070】
したがって、指先FT(検出対象物)のトップパネル101への近接、接触、及び押圧を容易に検出可能な静電容量センサ200を提供することができる。また、静電容量センサ200は、表側電極110から検出電極111を選択する選択部としての切替スイッチ261、262を含み、第2電圧出力部140Bは、切替スイッチ261、262により選択された検出電極111に第2交流電圧Vを出力する。このため、最小限の回路としての切替スイッチ261、262の追加で、2つの表側電極110の一方と他方を検出電極111又は駆動電極112のいずれかに切り替え的に設定して、出力電圧Vに基づいて指先FT(検出対象物)のトップパネル101への近接、接触、及び押圧を検出することができる。
【0071】
なお、実施形態2では、2つの表側電極110の一方を検出電極111として用い、他方を駆動電極112として用いる形態について説明したが、例えば、静電容量センサ200がX方向に配列される3つの表側電極110を含む場合には、次のようにすればよい。3つの表側電極110に切替スイッチ261、262と同様の3つの切替スイッチを接続し、-X方向側の表側電極110を検出電極111として用いる場合には、X方向における中央の表側電極110と+X方向側の表側電極110を駆動電極112として用いて、指先FTの検出電極111への近接、接触、及び押圧を検知すればよい。+X方向側の表側電極110を検出電極111として用いる場合には、この逆にすればよい。
【0072】
X方向における中央の表側電極110を検出電極111として用いる場合には、-X方向側と+X方向側の表側電極110を駆動電極112として用いて、指先FTの検出電極111への近接、接触、及び押圧を検知すればよい。また。検出電極111以外の表側電極110のうち1つを駆動電極120として用いて、残りの表側電極110はフローティングにして用いる事も可能である。
【0073】
また、表側電極110の数が4つ以上の場合には、例えば、図5に示す静電容量センサ200を複数設けることによって、検出電極111として選択した表側電極110への近接、接触、及び押圧を検知すればよい。
【0074】
<実施形態3>
図6は、実施形態3の静電容量センサ300を示す図である。静電容量センサ300は、トップパネル101、基板102、検出電極111、弾性誘電体120、シールド電極130、電圧出力部140A、第2電圧出力部140B、第3電圧出力部140C、検出部150、コンデンサ370、及び端子380を含む。
【0075】
実施形態3では、静電容量センサ300が1つの表側電極110を含み、検出電極111として用いる形態について説明する。なお、実施形態1の静電容量センサ100と同様の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0076】
コンデンサ370は、実施形態1における検出電極111と2つの駆動電極112との間の容量Cpの代わりに設けられており、容量Cp3を有する。容量Cp3は、一例として実施形態1における容量Cpに等しい。
【0077】
端子380は、駆動部の一例であり、検出電極111との間に容量Cp3を介して結合されている。本実施形態における端子380は、実施形態1における2つの駆動電極112の代わりに、第1電圧出力部140Aから第1交流電圧Vが出力される構成要素である。
【0078】
検出電極111と指先FTとの間の容量Cf、及び、検出電極111とシールド電極130との間の容量Csは、実施形態1の容量Cf及び容量Csとそれぞれ同様であるため、検出部150の出力端子155の出力電圧Vは、実施形態1と同様に式(2)で表すことができる。
【0079】
このため、実施形態3の静電容量センサ300は、実施形態1の静電容量センサ100と同様に、検出電極111への指先FTの近接、接触、及び押圧を検出することができる。
【0080】
したがって、指先FT(検出対象物)のトップパネル101への近接、接触、及び押圧を容易に検出可能な静電容量センサ300を提供することができる。
【0081】
なお、実施形態3では、1つの表側電極110を検出電極111として用いる静電容量センサ300について説明したが、表側電極110が複数ある場合には、例えば、図6に示す静電容量センサ300を複数設けることによって、各表側電極110を検出電極111として用いて、各検出電極111への近接、接触、及び押圧を検知すればよい。
【0082】
以上、本発明の例示的な実施形態の静電容量センサについて説明したが、本発明は、具体的に開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【0083】
なお、本国際出願は、2021年3月23日に出願した日本国特許出願2021-048247に基づく優先権を主張するものであり、その全内容は本国際出願にここでの参照により援用されるものとする。
【符号の説明】
【0084】
100、200、300 静電容量センサ
101 トップパネル
102 基板
110 表側電極
111 検出電極
112 駆動電極
120 弾性誘電体
130 シールド電極
140A 第1電圧出力部
140B 第2電圧出力部
140C 第3電圧出力部
150 検出部
151 入力端子
152 オペアンプ
153 コンデンサ
154 抵抗器
155 出力端子
261、262 切替スイッチ
370 コンデンサ
380 端子
図1
図2
図3
図4
図5
図6