(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-16
(45)【発行日】2024-01-24
(54)【発明の名称】貯蔵装置
(51)【国際特許分類】
F25D 23/02 20060101AFI20240117BHJP
F25D 23/00 20060101ALI20240117BHJP
【FI】
F25D23/02 306M
F25D23/00 307
(21)【出願番号】P 2023515714
(86)(22)【出願日】2021-08-31
(86)【国際出願番号】 CN2021115697
(87)【国際公開番号】W WO2022052837
(87)【国際公開日】2022-03-17
【審査請求日】2023-04-24
(31)【優先権主張番号】202010961909.9
(32)【優先日】2020-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520514425
【氏名又は名称】青島海尓電冰箱有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER REFRIGERATOR CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(73)【特許権者】
【識別番号】520514414
【氏名又は名称】海尓智家股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park No.1 Haier Road, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 China
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】苗 建林
(72)【発明者】
【氏名】許 以浩
(72)【発明者】
【氏名】程 学麗
(72)【発明者】
【氏名】王 銘
【審査官】西山 真二
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109373688(CN,A)
【文献】中国実用新案第209761161(CN,U)
【文献】特開平11-333762(JP,A)
【文献】特開2021-9008(JP,A)
【文献】特開2005-3320(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 1/00-31/00
A01K 31/02
A47B 61/00-63/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯蔵装置であって、
箱体と、
少なくとも1つの扉体と、
少なくとも1つの前記扉体を開くための自動開扉アセンブリと、を含み、
前記自動開扉アセンブリは、
前記箱体に固定して接続されるように構成されるカバーと、
それぞれ、少なくとも一部が前記カバーの前記箱体に近い側に設けられ、前記カバーに固定して接続されることにより固定される少なくとも1つの自動開扉装置と、を含む貯蔵装置。
【請求項2】
前記自動開扉アセンブリは、
前記少なくとも1つの自動開扉装置と前記カバーとを固定して接続するとともに、前記カバーと前記箱体とを固定して接続するように構成される複数の留め具をさらに含み、
前記少なくとも1つの自動開扉装置は前記留め具によって前記箱体から離れる方向に沿って前記カバーに固定され、
前記カバーは、前記留め具によって前記箱体に接近する方向に沿って前記箱体に固定される請求項1に記載の貯蔵装置。
【請求項3】
各前記自動開扉装置には複数の貫通孔が形成されており、
前記カバーには、前記箱体に接近する方向に延びている複数の接続突起が形成されており、各前記接続突起は1つの前記貫通孔を貫通するように構成され、
前記留め具は前記接続突起に締結される請求項2に記載の貯蔵装置。
【請求項4】
前記自動開扉アセンブリは、
それぞれ前記複数の接続突起と前記複数の貫通孔との間に設けられる複数の弾性ワッシャをさらに含み、
各前記弾性ワッシャは、
それぞれ前記貫通孔の前記箱体に近い周縁部及び前記カバーに近い周縁部に設けられる2つの衝撃吸収部と、
前記貫通孔内に設けられ、前記2つの衝撃吸収部を接続する接続部と、を含む請求項3に記載の貯蔵装置。
【請求項5】
各前記弾性ワッシャは、
それぞれ前記2つの衝撃吸収部に設けられ、前記接続部から離れる方向に向かって突起する複数の球状突起をさらに含む請求項4に記載の貯蔵装置。
【請求項6】
前記自動開扉アセンブリは、
前記箱体に固定して接続される複数の前記接続突起の前記箱体に近い端部にそれぞれ固定され、前記少なくとも1つの自動開扉装置の前記貫通孔の軸方向における動きを制限する複数の制限係止片をさらに含む請求項3に記載の貯蔵装置。
【請求項7】
各前記自動開扉装置は、
前記扉体を開く駆動力を供給するように構成されるモータを含み、
前記カバーの前記箱体から離れた側壁に少なくとも1つの退避孔が設けられ、各前記モータは1つの前記退避孔内に部分的に設けられる請求項1に記載の貯蔵装置。
【請求項8】
前記自動開扉アセンブリは、
それぞれ前記少なくとも1つの退避孔と少なくとも1つの前記モータとの間に設けられる少なくとも1つのシールリングをさらに含む請求項7に記載の貯蔵装置。
【請求項9】
前記箱体は、
外箱と、
内箱と、
前記外箱と内箱との間に設けられる断熱層と、
前記外箱と前記断熱層との間に設けられた金属補強部材と、を含み、
前記カバーは少なくとも前記金属補強部材に固定して接続されるように構成される請求項1に記載の貯蔵装置。
【請求項10】
前記カバーは、前記箱体と前記少なくとも1つの扉体とを接続する少なくとも1つのヒンジ装置をその内部に閉じ込むように構成され、
前記金属補強部材及び前記カバーのうち、一方には複数の位置決め突起が設けられ、他方には複数の環状突起が設けられ、前記複数の位置決め突起はそれぞれ前記複数の環状突起の内輪に設けられ、前記環状突起の径方向における前記カバーの動きを制限する請求項9に記載の貯蔵装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯蔵装置に関し、特に自動開扉装置を備えた貯蔵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大型冷蔵庫では、扉体が重く、扉パッキンの吸引力が大きいため、利用者が扉体を開けにくいという問題を解決するために、従来技術では、冷蔵庫の箱体に、利用者が扉体を開けるのを補助する自動開扉装置を設ける。ただし、自動開扉装置を固定するには、箱体が発泡する前に予め取付ボックスをセットしてから、自動開扉装置を取付ボックス内に固定する必要がある。取付ボックスを設けることにより、冷蔵庫の発泡断熱層の厚さが薄くなり、箱体の保温性が低下するだけでなく、自動開扉装置と取付ボックスとを位置決めして取り付けるために、箱体の外箱に予め穴を開けておく必要があり、これにより、プロセスが複雑で、生産コストが高くなる。総合的に考えると、設計上、プロセスが簡単で、構造が安定的かつ信頼性の高い自動開扉装置を備えた貯蔵装置を提供することが求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の1つの目的は従来技術の少なくとも1つの技術的欠陥を解決するために、自動開扉装置を備えた貯蔵装置を提供することである。
【0004】
本発明の別の目的はプロセスを簡素化することである。
【0005】
本発明のさらに別の目的は自動開扉装置の安定性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
特に、本発明は、
箱体と、
少なくとも1つの扉体と、
少なくとも1つの前記扉体を開くための自動開扉アセンブリと、を含み、
前記自動開扉アセンブリは、
前記箱体に固定して接続されるように構成されるカバーと、
それぞれ少なくとも一部が前記カバーの前記箱体に近い側に設けられ、前記カバーに固定して接続されることにより固定される少なくとも1つの自動開扉装置と、を含む貯蔵装置を提供する。
【0007】
好ましくは、前記自動開扉アセンブリは、
前記少なくとも1つの自動開扉装置と前記カバーとを固定して接続するとともに、前記カバーと前記箱体とを固定して接続するように構成される複数の留め具をさらに含み、
前記少なくとも1つの自動開扉装置は前記留め具によって前記箱体から離れる方向に沿って前記カバーに固定され、
前記カバーは、前記留め具によって前記箱体に接近する方向に沿って前記箱体に固定される。
【0008】
好ましくは、各前記自動開扉装置には複数の貫通孔が形成されており、
前記カバーには、前記箱体に接近する方向に延びている複数の接続突起が形成されており、各前記接続突起は1つの前記貫通孔を貫通するように構成され、
前記留め具は前記接続突起に締結される。
【0009】
好ましくは、前記自動開扉アセンブリは、
それぞれ前記複数の接続突起と前記複数の貫通孔との間に設けられる複数の弾性ワッシャをさらに含み、
各前記弾性ワッシャは、
それぞれ前記貫通孔の前記箱体に近い周縁部及び前記カバーに近い周縁部に設けられる2つの衝撃吸収部と、
前記貫通孔内に設けられ、前記2つの衝撃吸収部を接続する接続部と、を含む。
【0010】
好ましくは、各前記弾性ワッシャは、
それぞれ、前記2つの衝撃吸収部に設けられ、前記接続部から離れる方向に向かって突起する複数の球状突起をさらに含む。
【0011】
好ましくは、前記自動開扉アセンブリは、
前記箱体に固定して接続される複数の前記接続突起の前記箱体に近い端部にそれぞれ固定され、前記少なくとも1つの自動開扉装置の前記貫通孔の軸方向における動きを制限する複数の制限係止片をさらに含む。
【0012】
好ましくは、各前記自動開扉装置は、
前記扉体を開く駆動力を供給するように構成されるモータを含み、
前記カバーの前記箱体から離れた側壁に少なくとも1つの退避孔が設けられ、各前記モータは1つの前記退避孔内に部分的に設けられる。
【0013】
好ましくは、前記自動開扉アセンブリは、
それぞれ、前記少なくとも1つの退避孔と少なくとも1つの前記モータとの間に設けられる少なくとも1つのシールリングをさらに含む。
【0014】
好ましくは、前記箱体は、
外箱と、
内箱と、
前記外箱と内箱との間に設けられる断熱層と、
前記外箱と前記断熱層との間に設けられた金属補強部材と、を含み、
前記カバーは少なくとも前記金属補強部材に固定して接続される。
【0015】
好ましくは、前記カバーは、前記箱体と前記少なくとも1つの扉体とを接続する少なくとも1つのヒンジ装置をその内部に閉じ込むように構成され、
前記金属補強部材及び前記カバーのうち、一方には複数の位置決め突起が設けられ、他方には複数の環状突起が設けられ、前記複数の位置決め突起はそれぞれ前記複数の環状突起の内輪に設けられ、前記環状突起の径方向における前記カバーの動きを制限する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の貯蔵装置は、まず、自動開扉装置をカバーに固定して一体式アセンブリにし、次に、当該アセンブリを箱体に固定して接続したものであり、組み立てられやすく、さまざまな幅の貯蔵装置に適用でき、汎用性が高く、生産ラインのプロセスによる影響が少なく、生産コストが低下する。
【0017】
さらに、本発明では、自動開扉装置は留め具によって箱体から離れる方向に沿ってカバーに固定され、カバーは箱体と扉体とを接続するヒンジ装置に覆設され、これにより、箱体に接近する方向に向かってネジを取り付けて自動開扉装置を取り付けるという従来の構想を突破し、生産の流れを簡素化させ、生産コストをさらに低下させる。
【0018】
さらに、本発明では、制限係止片は箱体に固定して接続される接続突起の箱体に近い端部に係着され、各接続突起と貫通孔との間に弾性ワッシャが設けられることによって、自動開扉装置とカバーはより安定的かつ確実に固定され、カバーが箱体に固定された後、自動開扉装置と箱体は相対位置を安定的に保持し、これにより、自動開扉装置の故障の発生を回避する。
【0019】
以下で図面を参照して本発明の特定実施例を詳細に説明し、これによって、本発明の上記及び他の目的、利点及び特徴が当業者によってより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下では、本発明のいくつかの特定実施例は図面を参照して限定的ではなく例示的に説明される。図面における同じ符号は同一又は類似の部材又は部分を表す。当業者にとって明らかなように、これらの図面は必ずしも比例して描かれたものではない。
【
図1】本発明の一実施例に係る貯蔵装置の概略的な不等角投影図である。
【
図2】
図1に示す貯蔵装置を縦面で切断した概略的な部分断面図である。
【
図4】
図1に示す貯蔵装置を別の縦面で切断した概略的な部分断面図である。
【
図6】
図3及び
図5における弾性ワッシャの概略的な不等角投影図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は本発明の一実施例に係る貯蔵装置100の概略的な不等角投影図であり、
図2は
図1に示す貯蔵装置100を縦面で切断した概略的な部分断面図であり、
図3は
図2のA部の概略拡大図である。
図1~
図3に示すように、貯蔵装置100は、少なくとも1つの貯蔵室が区画された箱体110と、少なくとも1つの貯蔵室を開閉するための少なくとも1つの扉体120と、少なくとも1つの扉体120を開くための自動開扉アセンブリと、を含む。
【0022】
図示した実施例では、貯蔵装置100は横方向に分布している2つの扉体120のみを含む。自動開扉アセンブリは貯蔵装置100の上方に設けられ、この2つの扉体120を自動的に開くものである。
【0023】
別のいくつかの実施例では、貯蔵装置100は箱体110の上部にヒンジ連結された2つの扉体と、箱体110の下部にヒンジ連結された2つの扉体と、を含む。貯蔵装置100の上方及び下方に1つの自動開扉アセンブリがそれぞれ設けられ、これにより、4つの扉体を自動的に開くことが可能とされている。
【0024】
自動開扉アセンブリは、カバー130と、少なくとも1つの自動開扉装置140と、を含んでもよい。図示した実施例では、2つの扉体120をそれぞれ開くことができるために、自動開扉装置140の数は2つとしてもよい。
【0025】
一例として、自動開扉装置140は、扉体120を開くための駆動力を供給するモータ142と、モータ142に駆動可能に接続され、箱体110に対して前後移動可能な押し棒と、を含んでもよい。
【0026】
特に、各自動開扉装置140は、少なくとも一部がカバー130の箱体110に近い側に設けられ、カバー130に固定して接続されてもよい。カバー130は、自動開扉装置140を箱体110に間接的に固定するために、箱体110に固定して接続されるように構成されてもよく、箱体110が発泡する前に予め取付ボックスにセットしておき、次に、自動開扉装置140を取付ボックスに固定する形態と比べて、組み立てられやすく、予め穴を空ける必要がなく、しかも、さまざまな幅の貯蔵装置100に適用することができ、汎用性が高く、生産ラインのプロセスによる影響が少なく、生産コストが低下する。
【0027】
自動開扉アセンブリは複数の留め具150をさらに含んでもよい。複数の留め具150は、自動開扉装置140とカバー130とを固定して接続するとともに、カバー130と箱体110とを固定して接続するように構成されてもよい。すなわち、留め具150の一部は自動開扉装置140とカバー130とを固定して接続することに用いられ、残りの留め具150はカバー130と箱体110とを固定して接続することに用いられてもよい。
【0028】
いくつかの実施例では、自動開扉装置140は、留め具150によって箱体110から離れる方向に沿ってカバー130に固定されてもよく、これにより、自動開扉装置140はより強固に取り付けられ得る。図示した実施例では、留め具150は下から上に向かって自動開扉装置140をカバー130に固定する。
【0029】
カバー130は、留め具150によって箱体110に接近する方向に沿って箱体110に固定されてもよい。図示した実施例では、留め具150は上から下に向かってカバー130を箱体110に固定する。
【0030】
具体的には、各自動開扉装置140には、複数の貫通孔141が形成されていてもよい。カバー130には、箱体110に接近する方向に延びている複数の接続突起131が形成されていてもよく、各接続突起131は1つの貫通孔141を貫通するように構成されてもよい。ここで、留め具150は、自動開扉装置140の信頼性を向上させることから、接続突起131に固接されるように構成されてもよい。
【0031】
図4は
図1に示す貯蔵装置100を別の縦面で切断した概略的な部分断面図であり、
図5は
図4のB部の概略拡大図である。
図3~
図5に示すように、自動開扉アセンブリは複数の制限係止片170をさらに含んでもよい。
【0032】
複数の制限係止片170は、箱体110に固定して接続される複数の接続突起131の箱体110に近い端部にそれぞれ係着され、少なくとも1つの自動開扉装置140の貫通孔141の軸方向における動きを制限し、これにより、カバー130を取り付けるときに自動開扉装置140がずれて、機能に悪影響を与えることを回避する。
【0033】
制限係止片170はくさび形取付ノッチ付きの環状を呈してもよい。接続突起131の箱体110に近い端部には取付溝が開けられてもよく、制限係止片170は取付ノッチを介して取付溝に係着されてもよい。
【0034】
いくつかの実施例では、留め具150は、そのヘッド部を通じて自動開扉装置140及びカバー130の貫通孔141の軸方向における動きを直接制限することができる。別のいくつかの実施例では、留め具150は、ガスケット155を通じて、自動開扉装置140及びカバー130の貫通孔141の軸方向における動きを制限してもよい。
【0035】
図6は
図3及び
図5の弾性ワッシャ160の概略的な不等角投影図である。
図3、
図5及び
図6に示すように、いくつかの実施例では、自動開扉アセンブリは複数の弾性ワッシャ160をさらに含んでもよい。複数の弾性ワッシャ160はそれぞれ、複数の接続突起131と複数の貫通孔141との間に設けられてもよく、これにより、自動開扉装置140の安定性を向上させ、留め具150の緩みを回避する。
【0036】
各弾性ワッシャ160は、2つの衝撃吸収部161と、1つの接続部162と、を含んでもよい。2つの衝撃吸収部161は、それぞれ、貫通孔141の箱体110に近い周縁部と、カバー130に近い周縁部に設けられる。接続部162は、貫通孔141内に設けられ、2つの衝撃吸収部161を接続してもよい。
【0037】
カバー130と自動開扉装置140とを固定して接続する貫通孔141については、弾性ワッシャ160はカバー130とガスケット155との間に設けられてもよい。カバー130と箱体110とを固定して接続する貫通孔141については、弾性ワッシャ160は、カバー130と制限係止片170との間に設けられてもよく、これによって、自動開扉アセンブリは輸送中でも箱体110に取り付けられた後でも信頼性が高い。
【0038】
いくつかの更なる実施例では、各弾性ワッシャ160は複数の球状突起163をさらに含んでもよい。複数の球状突起163は、それぞれ、2つの衝撃吸収部161に設けられ、接続部162から離れる方向に向かって突起してもよく、これにより、カバー130、制限係止片170やガスケット155に対する弾性ワッシャ160の接触面積を小さくし、衝撃吸収効果を高める。
図3及び
図5の実施例では、球状突起163の一部は圧縮状態である。
【0039】
図3及び
図5に示すように、カバー130の箱体110から離れた側壁には、少なくとも1つの退避孔132が開けられてもよい。各モータ142は1つの退避孔132内に部分的に設けられてもよく、これにより、自動開扉アセンブリの垂直方向における占有空間を小さくする。
【0040】
自動開扉アセンブリは少なくとも1つのシールリング180をさらに含んでもよい。少なくとも1つのシールリング180は、それぞれ、少なくとも1つの退避孔132と少なくとも1つのモータ142との間に設けられてもよい。すなわち、退避孔132ごとに、1つのシールリング180が対応して設けられることにより、カバー130への粉塵の侵入が回避される。
【0041】
本発明では、貯蔵装置100は冷蔵庫であってもよい。箱体110は外箱111と、内箱と、外箱111と内箱との間に設けられる断熱層と、を含んでもよく、これによって、冷気の漏れを抑える。
【0042】
図7は
図4のC部の概略拡大図である。
図5及び
図7に示すように、いくつかの実施例では、箱体110は外箱111と断熱層との間に設けられる金属補強部材112をさらに含んでもよい。カバー130は少なくとも金属補強部材112に固定して接続されるように構成されてもよく、これによって、冷蔵庫全体の構造強度が高まり、自動開扉アセンブリが扉体120を開くときの反発力により箱体110から離脱することは回避される。
【0043】
図示した実施例では、カバー130は留め具150によって、外箱111、金属補強部材112及び断熱層のいずれにも固定して接続される。
【0044】
いくつかの実施例では、カバー130は、接続箱体110及び扉体120のヒンジ装置をその内部に閉じ込むものであり、これにより、プロセスの流れをさらに簡素化し、コストを節約する。
【0045】
金属補強部材112及びカバー130のうち、一方には複数の位置決め突起1121が設けられ、他方には複数の環状突起133が設けられる。複数の位置決め突起1121は、それぞれ、複数の環状突起133の内輪に設けられ、環状突起133の径方向におけるカバー130の動きを制限し、自動開扉アセンブリの位置決めを実現し、扉体120が枢動できなくなったり自動開扉装置140が故障したりすることを回避する。
【0046】
以上より、当業者にとって明らかなように、本明細書は本発明の複数の例示的な実施例を示して説明したが、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、本発明で開示された内容に基づいて本発明の原理に合致する多くの他の変形や修正を直接決定又は導出することができる。よって、本発明の範囲はこれらの他の変形や修正をカバーするものとして理解、確認すべきである。