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  • 特許-装置監視システムおよび装置監視方法 図1
  • 特許-装置監視システムおよび装置監視方法 図2
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  • 特許-装置監視システムおよび装置監視方法 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】装置監視システムおよび装置監視方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
H04M11/00 301
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020065766
(22)【出願日】2020-04-01
(65)【公開番号】P2021164089
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2022-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 真大
(74)【代理人】
【識別番号】100129702
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 喜永
(74)【代理人】
【識別番号】100094248
【弁理士】
【氏名又は名称】楠本 高義
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛弘
【審査官】石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-500613(JP,A)
【文献】国際公開第2014/181485(WO,A1)
【文献】特開2017-175179(JP,A)
【文献】特開2016-111409(JP,A)
【文献】特開2016-154321(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ装置でセンサ信号を取得し、通信装置から通信ネットワークを介してサーバー装置に通信する装置監視システムであって、
前記通信装置が、
SIM識別情報を含むSIMカードと、
前記通信装置に含まれる通信装置識別情報および前記SIMカードのSIM識別情報を含む送信データを生成する送信データ生成部と、
前記送信データを通信ネットワークに送信する通信モジュールと、
を備え、
前記サーバー装置が、
記憶部と、
前記記憶部に、センサ装置識別情報と通信装置識別情報を紐付けした第1紐付情報及び通信装置識別情報とSIM識別情報を紐付けした第2紐付情報を記憶させる処理部と、
を備えた装置監視システム。
【請求項2】
前記送信データ生成部は、通信装置の電源起動時に通信装置識別情報およびSIM識別情報を含む送信データを生成する請求項1の装置監視システム。
【請求項3】
前記通信ネットワークがセルラー方式の通信網を含む請求項1または2の装置監視システム。
【請求項4】
センサ装置でセンサ信号を取得し、SIMカードを含む通信装置から通信ネットワークを介してサーバー装置に通信する装置監視方法であって、
前記SIMカードに含まれるSIM識別情報および通信装置に含まれる通信装置識別情報を含む送信データを生成するステップと、
前記送信データを通信ネットワークを介して通信装置からサーバー装置に送信するステップと、
前記サーバー装置において、センサ装置識別情報と通信装置識別情報を紐付けした第1紐付情報を記憶部に記憶するステップと、通信装置識別情報とSIM識別情報を紐付けした第2紐付情報を記憶部に記憶するステップと、
を備えた装置監視方法。
【請求項5】
前記送信データを生成するステップが、通信装置の電源起動時におこなわれる請求項4の装置監視方法。
【請求項6】
前記SIM識別情報を通信ネットワーク事業者のWebサイトで検索するステップと、
前記WebサイトでSIMカードを抹消するステップと、
を備えた請求項4または5の装置監視方法。
【請求項7】
センサ装置でセンサ信号を取得し、SIMカードを含む通信装置から通信ネットワークを介してサーバー装置に通信する装置監視方法であって、
前記SIMカードに含まれるSIM識別情報および通信装置に含まれる通信装置識別情報を含む送信データを生成するステップと、
前記送信データを通信ネットワークを介して通信装置からサーバー装置に送信するステップと、
前記サーバー装置において、通信装置識別情報とSIM識別情報の紐付情報を記憶部に記憶するステップと、
前記SIM識別情報を通信ネットワーク事業者のWebサイトで検索するステップと、
前記WebサイトでSIMカードを抹消するステップと、
を備えた装置監視方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置監視システムおよび装置監視方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、センサ装置で取得された情報を通信ネットワークを介してサーバー装置に送信する装置監視システムが開発されている。センサ装置から得られたデータをサーバー装置で処理することで、センサ装置が取り付けられた装置の状態を監視する。たとえば、特許文献1の装置監視システム100はセンサ装置102、エージェント装置104、通信ネットワーク106、サーバー装置108、管理装置110を備えている(図4)。エージェント装置104と管理装置110とが通信ネットワーク106を介して認証識別情報などを送受信し、エージェント装置104が認証されれば、エージェント装置104からサーバー装置108にデータが送信できるようになる。
【0003】
特許文献1の通信ネットワーク106が、LTE(Long Term Evolution)などを含むセルラー通信網を利用すれば、SIM(Subscriber Identity Module Card)カードが必要になる。SIMカードは記憶部にSIM識別情報を記憶している。SIM識別情報はSIMカードの任意の場所に印字されている。SIM識別情報をエージェント装置104などの識別情報と紐づけしてサーバー装置108に記憶しておくことで、通信ネットワーク106の事業者のWebページでSIMカードの抹消等が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開番号WO2018/134937
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、SIMカードに印字されているSIM識別情報は非常に小さく、SIM識別情報の読み間違えが生じやすく、作業者にとって負担になっている。SIM識別情報を読み間違えると修正が必要になり、歩留まりが悪くなる。SIMカードを交換することがあれば、SIM識別情報とエージェント装置104を紐づけした情報を再度記憶する必要があり、作業者に負担になる。SIMカードの寿命による交換も同様の作業負担が生じる。
【0006】
本発明の目的は、SIM識別情報を含むデータを簡易に記憶できる装置監視システムおよび装置監視方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決すべく、本発明に係る装置監視システムおよび装置監視方法は、以下に述べるような構成を有する。
【0008】
本発明の装置監視システムは、センサ装置でセンサ信号を取得し、通信装置から通信ネットワークを介してサーバー装置に通信する装置監視システムである。前記通信装置が、SIM識別情報を含むSIMカードと、前記通信装置に含まれる通信装置識別情報および前記SIMカードのSIM識別情報を含む送信データを生成する送信データ生成部と、前記送信データを通信ネットワークに送信する通信モジュールとを備える。前記サーバー装置が、記憶部と、前記記憶部に通信装置識別情報とSIM識別情報の紐付情報を記憶させる処理部とを備える。
【0009】
本発明の装置監視方法は、前記SIMカードに含まれるSIM識別情報および通信装置に含まれる通信装置識別情報を含む送信データを生成するステップと、前記送信データを通信ネットワークを介して通信装置からサーバー装置に送信するステップと、前記サーバー装置において、通信装置識別情報とSIM識別情報の紐付情報を記憶部に記憶するステップとを備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、SIM識別情報を送信データとしてサーバー装置に送信することで、SIM識別情報を含むデータを自動的にサーバー装置に記憶させることができる。従来のようにSIM識別情報を記憶させる手間がなく、間違えて記憶することもない。SIMカードを交換する場合、サーバー装置を管理する事業者からセンサ装置が取り付けられた装置の作業者にSIMカードを直接発送し、その作業者がSIMカードを交換することができる。サーバー装置を管理する事業者がSIMカードを交換する必要はなく、装置監視システムのダウンタイムを最小限にとどめることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本願の装置監視システムの構成を示す図である。
図2】通信装置およびサーバー装置の構成を示す図である。
図3】通信装置の制御回路に処理部を設けた装置監視システムの構成を示す図である。
図4】特許文献1の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態に係る装置監視システムおよび装置監視方法について図面を参照して説明する。
【0013】
図1に示す本願の装置監視システム10は、任意の装置に取り付けられたセンサ装置で検出された信号を通信ネットワーク16を介してサーバー装置18に送信するシステムである。たとえば、トラック20のゲート装置に使用される液圧装置にセンサ装置を取り付け、液圧装置の状態をセンサ装置で検出する。トラック20は複数台であってもよい。センサ装置で検出されたセンサ信号は通信ネットワーク16を介してサーバー装置18に送信され、サーバー装置18で処理される。
【0014】
装置監視システム10は、センサ装置12、通信装置14、通信ネットワーク16およびサーバー装置18を備える(図2)。
【0015】
センサ装置12は、圧力センサ、温度計、電流計、回転数計などである。たとえば、上記液圧装置の状態を検知する場合、センサ装置12で検出されるセンサ信号は、液体の圧力、液体の温度、モータに流れる電流、ポンプの回転数などである。センサ装置12ごとにセンサ装置識別情報を有しており、後述するように第1紐付情報としてサーバー装置18に記憶される。センサ装置識別情報はセンサ装置12の任意の場所に印字しておいてもよい。
【0016】
通信装置14は、センサ装置12で検知されたセンサ信号が入力され、通信ネットワーク16に対して通信をおこなうための装置である。通信装置14は、制御回路22、通信モジュール24およびSIMカード26を備える。
【0017】
制御回路22は、CPU(Central Processing Unit)またはPLC(Programmable Logic Controller)などの演算回路である。制御回路22は、信号収集部28、SIM識別情報取得部30、送信データ生成部32およびデータ送信部34として機能する。また、制御回路22は内部にある記憶部(図示省略)に通信装置識別情報が記憶されている。制御回路22の任意の位置に通信装置識別情報を印字しておいてもよい。
【0018】
信号収集部28は、センサ装置12で取得された信号をセンサ装置12から取得する。SIM識別情報取得部30は、通信モジュール24からSIM識別情報を取得する。送信データ生成部32は、通信装置14で取得されたセンサ信号、SIM識別情報取得部30で取得されたSIM識別情報、および通信装置識別情報を取得し、送信データを生成する。データ送信部34は、送信データを通信モジュール24に送信する。
【0019】
SIM識別情報取得部30は、通信装置14の電源が入れられた後、通信装置14からサーバー装置18に対する1回目の通信において、SIM識別情報を取得する。これは、SIMカード26を取り付けるときに、通信装置14の電源を切る必要があるためである。通信装置14の電源が入れられたときはSIMカード26の取り付けが終わった後である。
【0020】
通信モジュール24はSIMカード26のSIM識別情報を用いてネットワーク通信を確立し、通信ネットワーク16を介して送信データをサーバー装置18に送信するための装置である。
【0021】
SIMカード26は記憶部を備え、その記憶部に通信ネットワーク16を利用するためのSIM識別情報が記憶されている。SIM識別情報はSIMカード26の任意の位置に印字されていてもよい。このSIM識別情報は、SIMカード26ごとに割り振られた固有の情報、通信ネットワーク16を利用するための情報および通信ネットワーク16の事業者の情報を含む。これらのSIM識別情報は、通信ネットワーク16の事業者の基地局36から交換局38に送られ(図1)、その交換局38はSIM識別情報から通信ネットワーク16の利用可否を判断する。通信ネットワーク16が利用可能と判断されれば、通信ネットワーク16を利用できるようになる。このため、通信モジュール24はLTEなどを含むセルラー通信網を利用するための装置である。
【0022】
通信装置14としてセンサ基板が挙げられる。通信装置14の制御回路22、通信モジュール24およびSIMカード26は基板に実装されている。必要に応じてセンサ装置12と通信装置14を接続するためのコネクタが基板に実装される。さらに、通信装置14は上記のようなSIMカード26を用いてセルラー通信網を利用できる装置であれば、種々利用可能である。たとえば、通信装置14としてゲートウェイ装置、ラップトップ型コンピュータ、タブレットまたはスマートフォンなどが利用できる。
【0023】
通信ネットワーク16は送信データを送信するための通信網である。通信ネットワーク16は、基地局36、交換局38および通信網40を含む。通信装置14は基地局36に無線接続されている。基地局36と交換局38は有線接続されている。交換局38はSIM識別情報を用いて、通信を許可(通信を確立)するための装置である。交換局38で通信が許可されれば交換局38を介して通信網40で送信データを送信できるようになる。通信網40はインターネットなどの通信網である。サーバー装置18は通信網40に接続されている。
【0024】
サーバー装置18は受信部42、処理部44および表示部46として機能する。受信部42は送信データを受信し、処理部44に送信データを送信する。処理部44は送信データに対して必要な処理をおこなう。処理部44が行う処理は、送信データに含まれるセンサ信号から液圧装置の異常を判断する。たとえば、液体の圧力が低ければ液圧装置の液体漏れを判断する。表示部46は処理部が処理したデータを表示装置に表示する。
【0025】
サーバー装置18の記憶部48に2つの紐付情報50、52が記憶されている。第1紐付情報50はセンサ装置識別情報と通信装置識別情報を紐付けした情報、第2紐付情報52は通信装置識別情報とSIM識別情報識別情報を紐付けした情報である。送信データに通信装置識別情報を含んでおり、通信装置識別情報からセンサ装置を検索することができる。第1紐付情報50は従来のように作業者がサーバー装置18の記憶部48に記憶させる。第2紐付情報52は処理部44が送信データに含まれるSIM識別情報と通信装置識別情報を利用して記憶させる。本願は第2紐付情報52を自動的に記憶させることができ、間違えて記憶されない。
【0026】
次に装置監視システム10を使用した装置監視方法について説明する。(1)作業者が、通信装置14にSIMカード26を取り付け、通信装置14に電源を入れる。このように電源を入れることで、SIM識別情報取得部30が通信モジュール24を介してSIMカード26からSIM識別情報を取得し、送信データ生成部32にSIM識別情報を送る。SIM識別情報取得部30は通信装置14の電源が入れられたときにSIM識別情報を取得し、それ以降はSIM識別情報を取得しない。
【0027】
(2)送信データ生成部32はSIM識別情報および通信装置識別情報を含む送信データを生成し、データ送信部34に送る。データ送信部34は、送信データを通信モジュール24に送る。
【0028】
(3)通信モジュール24はSIM識別情報を用いて通信ネットワーク16に対して通信を確立し、送信データをサーバー装置18に送信する。通信の確立は、SIM識別情報を通信ネットワーク16の基地局36から交換局38に送信し、交換局38がSIM識別情報を用いて通信ネットワーク16の使用を許可することである。通信ネットワーク16の使用が許可されれば、通信モジュール24が送信した送信データが通信網40を介してサーバー装置18に送信される。サーバー装置18の受信部42で送信データが受信される。
【0029】
(4)受信部42から処理部44に送信データが送られ、送信データは処理部44で所定の処理がされる。処理部44で行われる処理は、送信データに含まれる通信装置識別情報とSIM識別情報から、第2紐付情報52を生成し、記憶部48に記憶することである。
【0030】
以上の工程でSIM識別情報を含む情報がサーバー装置18の記憶部48に記憶される。通信装置14の電源を入れたときに自動的に記憶されるため、作業者がSIMカード26に記載されるSIM識別情報を読み取って記憶させる必要はない。
【0031】
(5)さらに、センサ装置12がそのセンサ装置12が取り付けられた装置の状態を検知する。センサ装置12がトラック20の液圧装置に取り付けられていれば、センサ装置12は圧力計、温度計、電流計、回転数計などである。センサ装置12は液体の圧力、液体の温度、モータに流れる電流、ポンプの回転数などを検知する。
【0032】
(6)信号収集部28がセンサ装置12からセンサ信号を取得し、送信データ生成部32にセンサ信号を送る。
【0033】
(7)送信データ生成部32はセンサ信号および通信装置識別情報を含む送信データを生成し、データ送信部34に送る。データ送信部34は、送信データを通信モジュール24に送る。
【0034】
(8)上記と同様に、通信モジュール24から通信ネットワーク16を介して送信データがサーバー装置18の受信部42で受信される。
【0035】
(9)受信部42から処理部44に送信データが送られ、送信データは処理部44で所定の処理がされる。たとえば、送信データに液体の圧力が含まれていれば、処理部44は液体の圧力が所定範囲に含まれているかを判断し、所定範囲に含まれていなければ異常と判断する。液体の圧力が低ければ液体の漏洩、液体の圧力が高ければバルブ等の異常と判断される。異状の判断において、圧力だけでなく、温度、電流、回転数も含めて総合的に判断することが好ましい。
【0036】
処理部44がおこなった処理結果は表示部46が表示装置で表示させてもよい。送信データに含まれる通信装置識別情報を用いて第1紐付情報50からセンサ装置を検索することができる。さらに送信データに含まれるセンサ信号からセンサ装置12が取り付けられた装置の稼働状況を確認することができる。また、表示装置に表示される第2紐付情報50を確認し、通信ネットワーク16に接続された通信事業者のサーバにアクセスし、通信ネットワーク事業者のWebサイトでSIM識別情報を検索し、SIMカード26の抹消等の手続きをおこなうこともできる。
【0037】
以上のように、本願は通信装置識別情報とSIM識別情報を自動的にサーバー装置18の記憶部に記憶することができる。作業者がSIMカード26のSIM識別情報を読み取る必要は無く、作業者の作業効率が向上する。作業者が第2紐付情報52を間違って登録することを防止でき、歩留まりが良くなる。何らかの原因でSIMカード26を交換する場合、サーバー装置18を管理する事業者からセンサ装置12が取り付けられた装置の作業者にSIMカード26を発送し、その作業者がSIMカード26を交換することができる。サーバー装置18を管理する事業者がセンサ装置12が取り付けられた装置がある場所まで出向いてSIMカード26を交換する必要はなく、装置監視システム10のダウンタイムを最小限にとどめることができる。
【0038】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。たとえば、通信装置14の電源を入れたときにSIM識別情報をサーバー装置18に送信したが、その時の送信データにセンサ信号と通信装置識別情報が含まれるようにしてもよい。
【0039】
センサ装置12はそのセンサ装置12が取り付けられた装置の状態を検知するものだけに限定されない。たとえば、センサ装置12はトラック20の位置を計測するGPSであってもよい。トラック20の位置をサーバー装置18に送信して監視することができる。
【0040】
図3の装置監視システム60のように、制御回路22に処理部62を備えてもよい。制御回路22の処理部62はセンサ装置12から得たセンサ信号を処理する。図1図2で説明した送信データはセンサ信号を含んでいたが、装置監視システム60は送信データにセンサ信号を処理したデータを含める。サーバー装置18の処理部22でセンサ信号を処理せず、制御回路22の処理部62でセンサ信号を処理することになる。本願において、制御回路22とサーバー装置18のいずれでセンサ信号を処理してもよい。サーバー装置18の処理部22は少なくとも第2紐付情報52を記憶部48に記憶する。
【0041】
(第1項)一態様に係る装置監視システムは、センサ装置でセンサ信号を取得し、通信装置から通信ネットワークを介してサーバー装置に通信する装置監視システムであって、前記通信装置が、SIM識別情報を含むSIMカードと、前記通信装置に含まれる通信装置識別情報および前記SIMカードのSIM識別情報を含む送信データを生成する送信データ生成部と、前記送信データを通信ネットワークに送信する通信モジュールとを備え、前記サーバー装置が、記憶部と、前記記憶部に通信装置識別情報とSIM識別情報の紐付情報を記憶させる処理部とを備える。
【0042】
第1項に記載する装置監視システムによると、通信ネットワークを介して自動的にSIM識別情報を記憶することができるため、作業者がSIM識別情報を記憶する手間を省略できる。SIM識別情報を記憶するときに間違いが生じない。センサ装置が取り付けられた装置の作業者がSIMカードを取り換えることができ、装置監視システムのダウンタイムを短くすることができる。
【0043】
(第2項)前記送信データ生成部は、通信装置の電源起動時に通信装置識別情報およびSIM識別情報を含む送信データを生成する。
【0044】
第2項に記載する装置監視システムによると、SIMカードを取り付けて電源を入れたときにSIM識別情報を記憶することができる。その後は、センサ装置のセンサ信号を送信して、従来と同じようにセンサ信号をサーバー装置で処理することができる。
【0045】
(第3項)前記通信ネットワークがセルラー方式の通信網を含む。
【0046】
第3項に記載する装置監視システムによると、SIMカードを使用した通信ネットワークに本願を適用することができる。
【0047】
(第4項)一態様に係る装置監視方法は、センサ装置でセンサ信号を取得し、SIMカードを含む通信装置から通信ネットワークを介してサーバー装置に通信する装置監視方法であって、前記SIMカードに含まれるSIM識別情報および通信装置に含まれる通信装置識別情報を含む送信データを生成するステップと、前記送信データを通信ネットワークを介して通信装置からサーバー装置に送信するステップと、前記サーバー装置において、通信装置識別情報とSIM識別情報の紐付情報を記憶部に記憶するステップとを備える。
【0048】
第4項に記載する装置監視方法によると、通信ネットワークを介して自動的にSIM識別情報を記憶することができるため、作業者がSIM識別情報を記憶する手間を省略できる。SIM識別情報を記憶するときに間違いが生じない。
【0049】
(第5項)前記送信データを生成するステップが、通信装置の電源起動時におこなわれる。
【0050】
第5項に記載する装置監視方法によると、SIMカードを取り付けて電源を入れたときにSIM識別情報を記憶することができる。その後は、センサ装置のセンサ信号を送信して、従来と同じようにセンサ信号をサーバー装置で処理することができる。
【0051】
(第6項)前記SIM識別情報を通信ネットワーク事業者のWebサイトで検索するステップと、前記WebサイトでSIMカードを抹消するステップとを備える。
【0052】
第6項に記載する監視方法によると、通信ネットワークに接続された通信事業者のサーバーのWebサイトに接続し、SIM識別情報を検索して、SIMカーを抹消できるため、SIMカードの抹消手続き等が簡易になる。
【0053】
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
【符号の説明】
【0054】
10、60:装置監視システム
12:センサ装置
14:通信装置
16:通信ネットワーク
18:サーバー装置
20:トラック
22:制御回路
24:通史モジュール
26:SIMカード
28:信号収集部
30:SIM識別情報取得部
32:送信データ生成部
34:データ送信部
36:基地局
38:交換局
40:通信網
42:受信部
44、62:処理部
46:表示部
48:記憶部
50:第1紐付情報
52:第2紐付情報
図1
図2
図3
図4