(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】自転車用ラック
(51)【国際特許分類】
B62H 3/08 20060101AFI20240118BHJP
B62H 3/04 20060101ALI20240118BHJP
E04H 6/02 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
B62H3/08
B62H3/04
E04H6/02 H
(21)【出願番号】P 2021202330
(22)【出願日】2021-12-14
【審査請求日】2021-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】592064796
【氏名又は名称】株式会社リード
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】相澤 英人
(72)【発明者】
【氏名】木下 純
(72)【発明者】
【氏名】馬場 寛二
(72)【発明者】
【氏名】若林 兼次
【審査官】渡邊 義之
(56)【参考文献】
【文献】実開昭54-178359(JP,U)
【文献】特開平10-329770(JP,A)
【文献】特開2017-206249(JP,A)
【文献】実開昭55-149480(JP,U)
【文献】特開2016-43900(JP,A)
【文献】特開昭54-144641(JP,A)
【文献】特開平11-321740(JP,A)
【文献】実開昭58-4482(JP,U)
【文献】特開平11-5575(JP,A)
【文献】登録実用新案第3051108(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62H 3/08
B62H 3/04
E04H 6/02
E04H 6/04
E04H 6/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車の前輪を保持するラック本体と、
軸方向に延びるパイプと、を備え、
前記ラック本体は、ベースプレートと、前記ベースプレートに固定され、離れて設けられる一対のラックフレームと、前記ベースプレートに固定され、前記パイプを挟んで保持するクランプと、を備え、
前記ベースプレートは、
前記一対のラック
フレームのそれぞれの端部が固定され、複数の調整孔と、取付孔と、を有するプレートと、
前記取付孔に貫通する第1ボルトが貫通する第1貫通孔と、前記複数の調整孔のいずれかを貫通する第2ボルトが貫通する第2貫通孔と、を有し、前記クランプが固定されるブラケットと、
を備え、
前記パイプにおける前記軸方向に沿った位置に前記クランプにより固定されるとともに、前記パイプから取り外し可能である、
自転車用ラック。
【請求項2】
前記パイプを地面に固定するパイプブラケットを更に備える、
請求項1記載の自転車用ラック。
【請求項3】
前記ラック本体を複数備える、
請求項1又は請求項2のいずれかに記載の自転車用ラック。
【請求項4】
前記ラック本体として、低位ラック本体及び前記低位ラック本体より高い位置に前記前輪を保持する高位ラック本体を備える、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の自転車用ラック。
【請求項5】
自転車の前輪を保持するラック本体と、
軸方向に延びるパイプと、を備え、
前記ラック本体は、ベースプレートと、前記ベースプレートに固定され、離れて設けられる一対のラックフレームと、前記ベースプレートに固定され、前記パイプを挟んで保持するクランプと、を備え、
前記ベースプレートは、
前記一対のラックフレームのそれぞれの端部が固定され、複数の調整孔と、取付孔と、を有するプレートと、
前記取付孔に貫通する第1ボルトが貫通する第1貫通孔と、前記複数の調整孔のいずれかを貫通する第2ボルトが貫通する第2貫通孔と、を有し、前記クランプが固定されるブラケットと、
を備え、
前記パイプにおける前記軸方向に沿った位置に前記クランプにより固定されるとともに、前記パイプから取り外し可能であり、
前記ラック本体として、低位ラック本体及び前記低位ラック本体より高い位置に前記前輪を保持する高位ラック本体を備え、
前記高位ラック本体は、前記低位ラック本体が固定された前記パイプに固定される、
自転車用ラック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自転車用ラックに関する。
【背景技術】
【0002】
自転車を駐輪するために自転車用ラックが用いられている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自転車用ラックを新規に設置する際には、利用される自転車の需要等を予測して駐輪できる台数が決められる。また、利用される自転車の種類を予測して自転車用ラックの設置間隔が決められる。しかしながら、実際に自転車用ラックが使用されると、予測と異なる場合がある。また、例えば電動アシスト自転車や子供用シート付き自転車等のように駐輪するために通常の自転車より横幅が必要な自転車の台数が多くなる場合がある。すると、現状の自転車用ラックの設置間隔では狭く、駐輪することが困難な場合がある。また、予測より駐輪台数が増えた場合、間隔を狭くして自転車ラックの台数を増やすことが困難であった。
【0005】
従来の自転車用ラックでは、一度自転車用ラックを設置すると、台数や間隔、角度の変更を行うことが困難であった。
【0006】
本開示は、駐輪する間隔や角度を任意の寸法に変更して固定可能な自転車用ラックを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様では、自転車の前輪を保持するラック本体と、軸方向に延びるパイプと、を備え、前記ラック本体は、ベースプレートと、前記ベースプレートに固定され、離れて設けられる一対のラックフレームと、前記ベースプレートに固定され、前記パイプを挟んで保持するクランプと、を備え、前記パイプにおける前記軸方向に沿った位置に前記クランプにより固定されるとともに、前記パイプから取り外し可能である自転車用ラックが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本開示の自転車用ラックによれば、駐輪する間隔や角度を任意の寸法に変更して固定できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る自転車用ラックの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る自転車用ラックの低位ラック本体を使用している状態を示す図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係る自転車用ラックの低位ラック本体を使用している状態を示す図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る自転車用ラックの高位ラック本体を使用している状態を示す図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係る自転車用ラックの高位ラック本体を使用している状態を示す図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態に係る自転車用ラックの低位ラック本体の側面図である。
【
図7】
図7は、第1実施形態に係る自転車用ラックの低位ラック本体の上面図である。
【
図8】
図8は、第1実施形態に係る自転車用ラックのベースプレートの上面図である。
【
図9】
図9は、第1実施形態に係る自転車用ラックのベースプレートの側面図である。
【
図10】
図10は、第1実施形態に係る自転車用ラックのベースプレートのプレートの上面図である。
【
図11】
図11は、第1実施形態に係る自転車用ラックのベースプレートのブラケットの上面図である。
【
図12】
図12は、第1実施形態に係る自転車用ラックの高位ラック本体の側面図である。
【
図13】
図13は、第1実施形態に係る自転車用ラックの高位ラック本体の上面図である。
【
図14】
図14は、第1実施形態に係る自転車用ラックのパイプブラケットの上面図である。
【
図15】
図15は、第1実施形態に係る自転車用ラックのパイプブラケットの側面図である。
【
図16】
図16は、第1実施形態に係る自転車用ラックのパイプブラケットの上面図である。
【
図17】
図17は、第1実施形態に係る自転車用ラックのベースプレートの上面図である。
【
図18】
図18は、第1実施形態に係る自転車用ラックの低位ラック本体を使用している状態を示す図である。
【
図19】
図19は、第1実施形態に係る自転車用ラックのベースプレートの上面図である。
【
図20】
図20は、第1実施形態に係る自転車用ラックの低位ラック本体を使用している状態を示す図である。
【
図21】
図21は、第2実施形態に係る自転車用ラックのベースプレートの上面図である。
【
図22】
図22は、第2実施形態に係る自転車用ラックのベースプレートの側面図である。
【
図23】
図23は、第3実施形態に係る自転車用ラックのベースプレートの上面図である。
【
図24】
図24は、第3実施形態に係る自転車用ラックのベースプレートの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の各実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に関して、実質的に同一の又は対応する機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する場合がある。また、理解を容易にするために、図面における各部の縮尺は、実際とは異なる場合がある。
【0011】
平行、直角、直交、水平、垂直、上下、左右などの方向には、実施形態の効果を損なわない程度のずれが許容される。角部の形状は、直角に限られず、弓状に丸みを帯びてもよい。平行、直角、直交、水平、垂直には、略平行、略直角、略直交、略水平、略垂直が含まれてもよい。例えば、略平行は、2つの線又は2つの面が互いに完全に平行でなくても、製造上許容される範囲内で互いに平行として扱うことができることを意味する。他の略直角、略直交、略水平、および略垂直についても、略平行と同様に、2つの線又は2つの面の相互の位置関係が製造上許容される範囲内であればそれぞれに該当するとして扱うことができることを意味する。
【0012】
<<第1実施形態>>
<自転車用ラック1>
第1実施形態に係る自転車用ラック1は、自転車を駐輪するために、自転車の前輪部分を挟み込んで保持する。
図1は、第1実施形態に係る自転車用ラック1の構成例を示す図である。自転車用ラック1は、低位ラック本体10Lと、高位ラック本体10Hと、パイプ20と、パイプブラケット31、パイプブラケット32及びパイプブラケット33と、を備える。
【0013】
図2から
図5に、第1実施形態に係る自転車用ラック1を使用している状態を示す。
図2及び
図3は、第1実施形態に係る自転車用ラック1の低位ラック本体10Lを使用している状態を示す図である。なお、
図2は上面図、
図3は側面図である。
図4及び
図5は、第1実施形態に係る自転車用ラック1の高位ラック本体10Hを使用している状態を示す図である。なお、
図4は上面図、
図5は側面図である。
【0014】
低位ラック本体10L及び高位ラック本体10Hのそれぞれは、地面GLに配置される。低位ラック本体10L及び高位ラック本体10Hのそれぞれには、自転車BIKの前輪が載置される。低位ラック本体10L及び高位ラック本体10Hのそれぞれに、自転車BIKの前輪が載置されることにより、自転車BIKが整列して駐輪される。
【0015】
高位ラック本体10Hでは、低位ラック本体10Lより高い位置で自転車が載置される。したがって、低位ラック本体10Lと高位ラック本体10Hとでは、自転車BIKの前輪の位置が上下にずれた状態となる。したがって、例えば、低位ラック本体10Lと高位ラック本体10Hを交互に並べることによって、ラック本体間の間隔を狭くしたときに、かごやハンドルが干渉することを抑制できる。
【0016】
なお、
図1においては、2台の低位ラック本体10Lと、2台の高位ラック本体10Hと、を備えるが、低位ラック本体10L及び高位ラック本体10Hのそれぞれの台数は、2台に限定されない。例えば、それぞれ1台でもよいし、3台以上でもよい。すなわち、低位ラック本体10L及び高位ラック本体10Hのそれぞれを複数備えてもよい。また、低位ラック本体10L及び高位ラック本体10Hのいずれか一方のみを備えていてもよい。さらに、低位ラック本体10Lの個数は、高位ラック本体10Hの個数と異なっていてもよい。
【0017】
第1実施形態に係る自転車用ラック1の各構成要素について説明する。
【0018】
[低位ラック本体10L]
低位ラック本体10Lは、載置された自転車の前輪を保持する。
図6は、第1実施形態に係る自転車用ラック1の低位ラック本体10Lの側面図である。
図7は、第1実施形態に係る自転車用ラック1の低位ラック本体10Lの上面図である。低位ラック本体10Lは、ベースプレート11と、クランプ12と、ラックフレーム13L1及びラックフレーム13L2と、タイヤ止め13L3と、を備える。
【0019】
(ベースプレート11)
ベースプレート11は、自転車の前輪を載置する。また、ベースプレート11は、クランプ12とラックフレーム13L1及びラックフレーム13L2を固定する。
図8は、第1実施形態に係る自転車用ラック1のベースプレート11の上面図である。
図9は、第1実施形態に係る自転車用ラック1のベースプレート11の側面図である。
【0020】
ベースプレート11は、プレート11aと、ブラケット11bと、を備える。
図10は、第1実施形態に係る自転車用ラックのベースプレート11のプレート11aの上面図である。
図11は、第1実施形態に係る自転車用ラックのベースプレート11のブラケット11bの上面図である。
【0021】
ブラケット11bは、プレート11aにネジ留め等で固定される。プレート11a及びブラケット11bは、金属、例えば、鋼材、ステンレス、アルミニウム等により形成される。プレート11a及びブラケット11bは、腐食防止のために、例えば、亜鉛めっき等の表面処理がなされていてもよい。
【0022】
(プレート11a)
プレート11aは、横板部11aaと、縦板部11ab、縦板部11ac、縦板部11ad及び縦板部11aeと、を有する。プレート11aは、一枚の板部材から曲げ加工等により形成される。なお、プレート11aの形成方法については、上記に限らず適宜別の方法を採用してもよい。
【0023】
縦板部11ab、縦板部11ac、縦板部11ad及び縦板部11aeのそれぞれは、横板部11aaの端から地面側に延びる。縦板部11ab及び縦板部11acのそれぞれは、縦板部11ad及び縦板部11aeのそれぞれに対して縦方向に長い。したがって、縦板部11ab及び縦板部11acのそれぞれの地面側の端部は、地面に接触する。
【0024】
プレート11aは、横板部11aaの中心に開口11a1を有する。開口11a1には、低位ラック本体として使用する場合に自転車の前輪のタイヤが載置される。また、プレート11aは、横板部11aaの開口11a1の周囲に貫通孔11a2、貫通孔11a3、貫通孔11a4及び貫通孔11a5を有する。貫通孔11a2、貫通孔11a3、貫通孔11a4及び貫通孔11a5のそれぞれにはラックフレームの端部が挿入され固定される。
【0025】
また、プレート11aは、横板部11aaに、取付孔11a6と、調整孔11a7、調整孔11a8及び調整孔11a9と、を有する。
【0026】
調整孔11a7、調整孔11a8及び調整孔11a9のそれぞれは、取付孔11a6に対して等距離に設けられる。調整孔11a7、調整孔11a8及び調整孔11a9のそれぞれは、取付孔11a6を中心とする円弧上に設けられる。
【0027】
取付孔11a6には、ブラケット11bの貫通孔11b6を貫通したボルト11c2が貫通する。取付孔11a6を貫通したボルト11c2は、図示しないナットによりねじ止めされる。調整孔11a7、調整孔11a8及び調整孔11a9のいずれかには、ブラケット11bの貫通孔11b7を貫通したボルト11c1が貫通する。調整孔11a7、調整孔11a8及び調整孔11a9のいずれかを貫通したボルト11c1は、図示しないナットによりねじ止めされる。なお、
図8においては、ボルト11c1は、調整孔11a7を貫通してねじ止めされている。
【0028】
調整孔11a7は、取付孔11a6に対して
図10における横方向に設けられる。取付孔11a6と調整孔11a7とを結ぶ直線と、取付孔11a6と調整孔11a8とを結ぶ直線とがなす角度θ1は、例えば、30度である。取付孔11a6と調整孔11a7とを結ぶ直線と、取付孔11a6と調整孔11a9とを結ぶ直線とがなす角度θ2は、例えば、45度である。
【0029】
(ブラケット11b)
ブラケット11bは、クランプ12を固定する。ブラケット11bは、プレート11aの横板部11aa上に固定される。ブラケット11bは、横板部11baに、クランプ12をねじで固定するための貫通孔11b1を有する。また、ブラケット11bは、クランプ12が水平方向に回転しないように、横板部11baに、リブ11b2、リブ11b3、リブ11b4及びリブ11b5を有する。
【0030】
ブラケット11bは、横板部11baに、貫通孔11b6と、貫通孔11b7と、を有する。貫通孔11b6には、ボルト11c2が貫通する。貫通孔11b6を貫通したボルト11c2は、プレート11aの取付孔11a6を貫通して図示しないナットによりねじ止めされる。貫通孔11b7には、ボルト11c1が貫通する。貫通孔11b7を貫通したボルト11c1は、プレート11aの調整孔11a7、調整孔11a8及び調整孔11a9のいずれかを貫通して、図示しないナットによりねじ止めされる。
【0031】
(クランプ12)
クランプ12は、パイプ20を挟み込んで、低位ラック本体10Lをパイプ20に対して固定する。クランプ12は、パイプ20における軸方向に沿った位置に固定する。また、クランプ12を緩めることにより、低位ラック本体10Lをパイプ20から取り外し可能である。クランプ12は、いわゆるパイプクランプである。クランプ12は、ベースプレート11のブラケット11bにねじ等により固定される。クランプ12は、金属、例えば、鋼材、ステンレス、アルミニウム等により形成される。クランプ12は、腐食防止のために、例えば、亜鉛めっき等の表面処理がなされていてもよい。
【0032】
(ラックフレーム13L1及びラックフレーム13L2)
ラックフレーム13L1及びラックフレーム13L2は、自転車の前輪を挟むことにより、自転車を駐輪したときに転倒することを防止する。ラックフレーム13L1及びラックフレーム13L2のそれぞれは、一本の棒状部材を折り曲げて形成される。
【0033】
ラックフレーム13L1及びラックフレーム13L2の形状について説明する。ラックフレーム13L2は、ラックフレーム13L1と同じ形状を有することからラックフレーム13L1について形状を説明して、ラックフレーム13L2については説明を省略する。
【0034】
ラックフレーム13L1は、上下方向に延びる垂直部13L1a、斜め方向に延びる傾斜部13L1b、円弧状に折り返す折り返し部13L1c、斜め方向に延びる傾斜部13L1d及び上下方向に延びる垂直部13L1eを有する。ラックフレーム13L1は、一本の棒状部材を曲げ加工することにより形成される。
【0035】
垂直部13L1aと傾斜部13L1bとの間の角度は、例えば、125°から130°の間に設定される。また、垂直部13L1eと傾斜部13L1dとの間の角度は、例えば、110°から115°の間に設定される。なお、垂直部13L1aと傾斜部13L1bとの接合部分及び垂直部13L1eと傾斜部13L1dとの接合部分は、適宜角を丸めてもよい。
【0036】
ラックフレーム13L1の両端は、プレート11aに溶接等により固定される。具体的には、ラックフレーム13L1の垂直部13L1a側の端部13L1mは、貫通孔11a2に挿入され、溶接等で固定される。また、ラックフレーム13L1の垂直部13L1e側の端部13L1nは、貫通孔11a3に挿入され、溶接等で固定される。
【0037】
ラックフレーム13L2についても、ラックフレーム13L1と同様の形状を有する。そして、ラックフレーム13L2の両端がプレート11aに溶接等により固定される。
【0038】
(タイヤ止め13L3)
タイヤ止め13L3は、自転車が前方に押し込まれたときに自転車の前輪と接触する。タイヤ止め13L3は、低位ラック本体10Lに自転車が載置されたときに、自転車の前輪が前方に行きすぎることを防止する。タイヤ止め13L3は、ラックフレーム13L1とラックフレーム13L2との間に設けられる。具体的には、タイヤ止め13L3は、ラックフレーム13L1の傾斜部13L1bと、ラックフレーム13L2の対応する傾斜部との間に設けられる。
【0039】
[高位ラック本体10H]
高位ラック本体10Hは、載置された自転車の前輪を保持する。
図12は、第1実施形態に係る自転車用ラック1の高位ラック本体10Hの側面図である。
図13は、第1実施形態に係る自転車用ラック1の高位ラック本体10Hの上面図である。高位ラック本体10Hは、ベースプレート11と、クランプ12と、ラックフレーム13H1及びラックフレーム13H2と、タイヤ止め13H3及びタイヤ止め13H4と、を備える。ベースプレート11及びクランプ12は、それぞれ低位ラック本体10Lに用いられるベースプレート11及びクランプ12と同じ部材である。すなわち、ベースプレート11及びクランプ12のそれぞれは、高位ラック本体10H及び低位ラック本体10Lにおいて共通の部材が用いられる。
【0040】
(ラックフレーム13H1及びラックフレーム13H2)
ラックフレーム13H1及びラックフレーム13H2は、自転車の前輪を挟むことにより、自転車を駐輪したときに転倒することを防止する。ラックフレーム13H1及びラックフレーム13H2のそれぞれは、一本の棒状部材を折り曲げて形成される。
【0041】
ラックフレーム13H1及びラックフレーム13H2の形状について説明する。ラックフレーム13H2は、ラックフレーム13H1と同じ形状を有することからラックフレーム13H1について形状を説明して、ラックフレーム13H2については説明を省略する。
【0042】
ラックフレーム13H1は、上下方向に延びる垂直部13H1a、斜め方向に延びる傾斜部13H1b、円弧状に折り返す折り返し部13H1c、斜め方向に延びる傾斜部13H1d及び上下方向に延びる垂直部13H1eを有する。なお、垂直部13H1aは、低位ラック本体10Lにおけるラックフレーム13L1の垂直部13L1aより長い。また、垂直部13H1eは、低位ラック本体10Lにおけるラックフレーム13L1の垂直部13L1eより長い。したがって、高位ラック本体10Hは、低位ラック本体10Lに対して自転車の前輪を高い位置で保持する。ラックフレーム13H1は、一本の棒状部材を曲げ加工することにより形成される。
【0043】
垂直部13H1aと傾斜部13H1bとの間の角度は、例えば、110°から120°の間に設定される。また、垂直部13H1eと傾斜部13H1dとの間の角度は、例えば、100°から110°の間に設定される。なお、垂直部13H1aと傾斜部13H1bとの接合部分及び垂直部13H1eと傾斜部13H1dとの接合部分は、適宜角を丸めてもよい。
【0044】
ラックフレーム13H1の両端は、プレート11aに溶接等により固定される。具体的には、ラックフレーム13H1の垂直部13H1a側の端部13H1mは、貫通孔11a2に挿入され、溶接等で固定される。また、ラックフレーム13H1の垂直部13H1e側の端部13H1nは、貫通孔11a3に挿入され、溶接等で固定される。
【0045】
ラックフレーム13H2についても、ラックフレーム13H1と同様の形状を有する。そして、ラックフレーム13H2の両端がプレート11aに溶接等により固定される。
【0046】
(タイヤ止め13H3及びタイヤ止め13H4)
タイヤ止め13H3及びタイヤ止め13H4は、高位ラック本体10Hに自転車が載置されたときに、自転車の前輪を載置する。タイヤ止め13H3及びタイヤ止め13H4は、自転車の前輪と接触する。タイヤ止め13H3及びタイヤ止め13H4は、ラックフレーム13H1とラックフレーム13H2との間に設けられる。具体的には、タイヤ止め13H3は、ラックフレーム13H1の傾斜部13H1bと、ラックフレーム13H2の対応する傾斜部との間に設けられる。タイヤ止め13H4は、ラックフレーム13H1の垂直部13H1eと、ラックフレーム13H2の対応する垂直部との間に設けられる。
【0047】
低位ラック本体10Lでは、自転車の前輪はタイヤ止め13L3とプレート11aにより載置されていたが、高位ラック本体10Hでは、タイヤ止め13H3及びタイヤ止め13H4によって載置される。タイヤ止め13H3及びタイヤ止め13H4によって載置されることによって、高位ラック本体10Hは、低位ラック本体10Lに対して自転車の前輪を高い位置で保持する。
【0048】
[パイプ20]
パイプ20は、地面に対して水平方向(軸方向)に延びて設置される。パイプ20に、クランプ12を介して低位ラック本体10L及び高位ラック本体10Hのそれぞれが位置決めされて固定される。
【0049】
パイプ20は、金属、例えば、鋼材、ステンレス、アルミニウム等により形成される。パイプ20は、腐食防止のために、例えば、亜鉛めっき等の表面処理がなされていてもよい。
【0050】
なお、パイプ20は、円筒状になっているが、パイプ20の形状は断面が円に限らず、断面が楕円や多角形でもよい。また、パイプ20は、内部が空洞に限らず、例えば、中実の円柱状(柱状)であってもよい。
【0051】
[パイプブラケット31、パイプブラケット32及びパイプブラケット33]
パイプブラケット31、パイプブラケット32及びパイプブラケット33のそれぞれは、地面に固定されるとともに、パイプ20を固定する。
【0052】
パイプブラケット31及びパイプブラケット33は、1本のパイプ20のパイプを固定する。
図14は、第1実施形態に係る自転車用ラック1のパイプブラケット31の上面図である。
図15は、第1実施形態に係る自転車用ラック1のパイプブラケット31の側面図である。なお、パイプブラケット33は、パイプブラケット31の形状に対して対称な形状を有することから、パイプブラケット31を用いて説明して、パイプブラケット33の説明は省略する。
【0053】
パイプブラケット31は、設置プレート31aと、アングル31bと、取り付けパイプ31cと、を備える。取り付けパイプ31cの外径は、パイプ20の内径より小さい。したがって、パイプ20に取り付けパイプ31cが挿入されて、パイプブラケット31にパイプ20が固定される。
【0054】
設置プレート31aは、地面に設置されて固定される。設置プレート31aは、貫通孔31a1及び貫通孔31a2を有する。貫通孔31a1及び貫通孔31a2のそれぞれには、アンカーボルト40が貫通される。アンカーボルト40により、設置プレート31aが地面に固定される。
【0055】
アングル31bは、設置プレート31aに溶接等により固定される。そして、アングル31bは、取り付けパイプ31cが固定される。取り付けパイプ31cは、例えば、アングル31bに形成された穴に挿入されたあとに溶接等で固定される。
【0056】
設置プレート31a、アングル31b及び取り付けパイプ31cは、金属、例えば、鋼材、ステンレス、アルミニウム等により形成される。設置プレート31a、アングル31b及び取り付けパイプ31cは、腐食防止のために、例えば、亜鉛めっき等の表面処理がなされていてもよい。
【0057】
パイプブラケット32は、2本のパイプ20のパイプを固定する。
図16は、第1実施形態に係る自転車用ラック1のパイプブラケット32の上面図である。
【0058】
パイプブラケット32は、設置プレート32aと、アングル32bと、取り付けパイプ32cと、を備える。取り付けパイプ32cの外径は、パイプ20の内径より小さい。したがって、パイプ20に取り付けパイプ32cが挿入されて、パイプブラケット32にパイプ20が固定される。
【0059】
設置プレート32aは、地面に設置されて固定される。設置プレート32aは、貫通孔32a1及び貫通孔32a2を有する。貫通孔32a1及び貫通孔32a2のそれぞれには、アンカーボルト40が貫通される。アンカーボルト40により、設置プレート32aが地面に固定される。
【0060】
アングル32bは、設置プレート32aに溶接等で固定される。そして、アングル32bは、取り付けパイプ32cが固定される。取り付けパイプ32cは、例えば、アングル32bに形成された穴に挿入されたあとに溶接等で固定される。
【0061】
設置プレート32a、アングル32b及び取り付けパイプ32cは、金属、例えば、鋼材、ステンレス、アルミニウム等により形成される。設置プレート32a、アングル32b及び取り付けパイプ32cは、腐食防止のために、例えば、亜鉛めっき等の表面処理がなされていてもよい。
【0062】
(ベースプレート11を用いたラック本体による自転車の固定)
本実施形態に係る自転車用ラック1は、ボルト11c1をプレート11aの調整孔11a7、調整孔11a8及び調整孔11a9のいずれかに貫通させてブラケット11bを取り付けることにより、パイプ20に対する自転車BIKを駐輪する角度を調整できる。ここでは、低位ラック本体を用いて説明するが、高位ラック本体についても同様である。
【0063】
図2は、ボルト11c1をプレート11aの調整孔11a7に貫通させてブラケット11bを取り付けたときの低位ラック本体10Lを使用している状態を示す。ボルト11c1を貫通孔11b7に貫通させて、ブラケット11bをプレート11aに取り付けると、自転車BIKは、パイプ20に対して略垂直に駐輪できる。
【0064】
図17は、ボルト11c1をプレート11aの調整孔11a8に貫通させてブラケット11bを取り付けたときのベースプレート11Aの上面図である。なお、点線は、ボルト11c1をプレート11aの調整孔11a7に貫通させてブラケット11bを取り付けたときのプレート11aを示す。
図18は、ボルト11c1をプレート11aの調整孔11a8に貫通させてブラケット11bを取り付けたときの低位ラック本体10L2を使用している状態を示す図である。ボルト11c1を貫通孔11b8に貫通させて、ブラケット11bをプレート11aに取り付けると、自転車BIKは、パイプ20に対して垂直から角度θ1傾いた向きに駐輪できる。
【0065】
図19は、ボルト11c1をプレート11aの調整孔11a9に貫通させてブラケット11bを取り付けたときのベースプレート11Bの上面図である。なお、点線は、ボルト11c1をプレート11aの調整孔11a7に貫通させてブラケット11bを取り付けたときのプレート11aを示す。
図20は、ボルト11c1をプレート11aの調整孔11a9に貫通させてブラケット11bを取り付けたときの低位ラック本体10L3を使用している状態を示す図である。ボルト11c1を貫通孔11b9に貫通させて、ブラケット11bをプレート11aに取り付けると、自転車BIKは、パイプ20に対して垂直から角度θ2傾いた向きに駐輪できる。
【0066】
<作用・効果>
第1実施形態に係る自転車用ラック1によれば、低位ラック本体10L及び高位ラック本体10Hの間隔を変更して固定できる。すなわち、第1実施形態に係る自転車用ラックによれば、駐輪する間隔を任意の寸法に変更して固定できる。したがって、第1実施形態に係る自転車用ラック1によれば、駐輪する自転車の間隔を自由に調整して固定できる。
【0067】
また、第1実施形態に係る自転車用ラック1によれば、低位ラック本体10L及び高位ラック本体10Hの台数を変更できる。したがって、第1実施形態に係る自転車用ラック1によれば、駐輪する自転車の台数を変更できる。
【0068】
例えば、ラック本体を水平方向に設置した梁等にねじ等で固定すると、ねじ穴の位置によって、ラック本体の設置位置が限定される。したがって、ラック本体の間隔が限定され、駐輪する自転車の間隔が限定される。また、設置可能なラック本体の個数も、梁等に設けたねじ穴の数により限定される。
【0069】
第1実施形態に係る自転車用ラック1によれば、パイプ20をクランプ12により挟み込んで固定することにより、ラック本体の設置位置をパイプ20に沿って自由に設定できる。したがって、第1実施形態に係る自転車用ラック1によれば、駐輪する自転車の間隔を自由に調整して固定できる。すなわち、第1実施形態に係る自転車用ラック1によれば、駐輪する間隔を任意の寸法に変更して固定できる。また、第1実施形態に係る自転車用ラック1によれば、ラック本体の個数も、設置間隔に応じて自由に設定できる。したがって、第1実施形態に係る自転車用ラック1によれば、駐輪する自転車の台数を自由に調整できる。
【0070】
第1実施形態に係る自転車用ラックは、自転車を駐輪する角度を調整できる。すなわち、第1実施形態に係る自転車用ラックによれば、駐輪する間隔及び角度を任意の寸法に変更して固定できる。
【0071】
なお、上記の説明では、ベースプレート11のプレート11aに、3つの調整孔11a7、調整孔11a8及び調整孔11a9を有する例について説明したが、調整孔の数は上記に限らない。例えば、プレート11aは、2つの調整孔を備えてもよいし、4つ以上の調整孔を備えてもよい。また、調整孔の位置についても、上記の例に限らず、例えば、調整孔11a7に対して、調整孔11a8の反対側に設けてもよい。調整孔同士の間隔、いいかえると、調整孔と固定孔とを結ぶ直線同士の角度についても、任意に設定してもよい。
【0072】
<<第2実施形態>>
第2実施形態に係る自転車用ラックは、第1実施形態に係る自転車用ラック1に対して、低位ラック本体及び高位ラック本体に用いられるベースプレートの形状が異なる。第2実施形態に係る自転車用ラックは、第1実施形態に係る自転車用ラック1のベースプレート11に換えて、ベースプレート111を備える。
図21は、第2実施形態に係る自転車用ラックのベースプレート111の上面図である。
図22は、第2実施形態に係る自転車用ラックのベースプレート111の側面図である。
【0073】
(ベースプレート111)
プレート111aは、自転車の前輪を載置する。また、プレート111aは、離れて設けられる一対のラックフレームを固定する。一対のラックフレームは、低位ラック本体として使用する場合は、ラックフレーム13L1及びラックフレーム13L2である。また、一対のラックフレームは、高位ラック本体として使用する場合は、ラックフレーム13H1及びラックフレーム13H2である。
【0074】
プレート111aは、横板部111aaと、縦板部111ab、縦板部111ac、縦板部111ad及び縦板部111aeと、を有する。プレート111aは、一枚の板部材から曲げ加工等により形成される。なお、プレート111aの形成方法については、上記に限らず適宜別の方法を採用してもよい。
【0075】
縦板部111ab、縦板部111ac、縦板部111ad及び縦板部111aeのそれぞれは、横板部111aaの端から地面側に延びる。縦板部111ab及び縦板部111acのそれぞれは、縦板部111ad及び縦板部111aeのそれぞれに対して縦方向に長い。したがって、縦板部111ab及び縦板部111acのそれぞれの地面側の端部は、地面に接触する。
【0076】
プレート111aは、横板部111aaの中心に開口111a1を有する。開口111a1には、低位ラック本体として使用する場合に自転車の前輪のタイヤが載置される。また、プレート111aは、横板部111aaの開口111a1の周囲に貫通孔111a2、貫通孔111a3、貫通孔111a4及び貫通孔111a5を有する。
【0077】
貫通孔111a2には、一方のラックフレームの両端部の一方の端部が挿入される。貫通孔111a3には、一方のラックフレームの両端部の他方の端部が挿入される。挿入された一方のラックフレームの両端部は、例えば、溶接等でプレート111aに固定される。
【0078】
貫通孔111a4には、他方のラックフレームの両端部の一方の端部が挿入される。貫通孔111a5には、他方のラックフレームの両端部の他方の端部が挿入される。挿入された他方のラックフレームの両端部は、例えば、溶接等でプレート111aに固定される。
【0079】
ブラケット111bは、クランプ12を固定する。ブラケット111bは、横板部111baと、縦板部111bbと、を有する。ブラケット111bは、一枚の板部材から曲げ加工等により形成される。なお、ブラケット111bの形成方法については、上記に限らず適宜別の方法を採用してもよい。
【0080】
縦板部111bbは、横板部111baの端から地面側に延びる。ブラケット111bの縦板部111bbと、プレート111aの縦板部111acとがねじ等で締結されることにより、プレート111aにブラケット111bが固定される。ブラケット111bは、クランプ12をねじで固定するための貫通孔111b1を有する。また、ブラケット111bは、クランプ12が水平方向に回転しないように、リブ111b2及びリブ111b3を有する。
【0081】
<作用・効果>
第2実施形態に係る自転車用ラックによれば、低位ラック本体及び高位ラック本体の間隔を変更して固定できる。すなわち、第2実施形態に係る自転車用ラックによれば、駐輪する間隔を任意の寸法に変更して固定できる。したがって、第2実施形態に係る自転車用ラックによれば、駐輪する自転車の間隔を自由に調整して固定できる。
【0082】
また、第2実施形態に係る自転車用ラックによれば、低位ラック本体及び高位ラック本体の台数を変更できる。したがって、第2実施形態に係る自転車用ラックによれば、駐輪する自転車の台数を変更できる。
【0083】
なお、第2実施形態に係る自転車用ラックにおいて、ブラケット111bにリブ111b2及びリブ111b3を設けているが、リブ111b2及びリブ111b3を設けずに、クランプ12をブラケット111bに対して回転するようにしてもよい。第2実施形態に係る自転車用ラックにおいて、クランプ12をブラケット111bに対して回転することによって、駐輪する角度を調整してもよい。すなわち、ベースプレート111に対して、クランプ12を回転するようにして、駐輪する間隔及び角度を任意の寸法に変更して固定できる。
【0084】
<<第3実施形態>>
第3実施形態に係る自転車用ラックは、第1実施形態に係る自転車用ラック1に対して、低位ラック本体及び高位ラック本体に用いられるベースプレートの形状が異なる。第3実施形態に係る自転車用ラックは、第2実施形態に係る自転車用ラックのベースプレート111に換えて、ベースプレート211を備える。
【0085】
ベースプレート211は、ベースプレート111のプレート111aとブラケット111bを一体にした形状を有する。
図23は、第3実施形態に係る自転車用ラックのベースプレート211の上面図である。
図24は、第3実施形態に係る自転車用ラックのベースプレート211の側面図である。
【0086】
(ベースプレート211)
ベースプレート211は、自転車の前輪を載置する。ベースプレート211は、金属、例えば、鋼材、ステンレス、アルミニウム等により形成される。ベースプレート211は、腐食防止のために、例えば、亜鉛めっき等の表面処理がなされていてもよい。
【0087】
ベースプレート211は、自転車の前輪を載置する。また、ベースプレート211は、ラックフレーム及びクランプ12を固定する。
【0088】
ベースプレート211は、横板部211aaと、縦板部211ab、縦板部211ac、縦板部211ad及び縦板部211aeと、を有する。ベースプレート211は、一枚の板部材から曲げ加工等により形成される。なお、ベースプレート211の形成方法については、上記に限らず適宜別の方法を採用してもよい。
【0089】
縦板部211ab、縦板部211ac、縦板部211ad及び縦板部211aeのそれぞれは、横板部211aaの端から地面側に延びる。縦板部211ab及び縦板部211acのそれぞれは、縦板部211ad及び縦板部211aeのそれぞれに対して縦方向に長い。したがって、縦板部211ab及び縦板部211acのそれぞれの地面側の端部は、地面に接触する。
【0090】
ベースプレート211は、横板部211aaの中心に開口211a1を有する。開口211a1には、低位ラック本体として使用する場合に自転車の前輪のタイヤが載置される。また、ベースプレート211は、横板部211aaの開口211a1の周囲に貫通孔211a2、貫通孔211a3、貫通孔211a4及び貫通孔211a5を有する。貫通孔211a2、貫通孔211a3、貫通孔211a4及び貫通孔211a5のそれぞれにはラックフレームの端部が挿入され固定される。
【0091】
また、ベースプレート211は、クランプ12を固定する。ベースプレート211は、横板部211aaにクランプ12をねじで固定するための貫通孔211b1を有する。また、ベースプレート211は、クランプ12が水平方向に回転しないように、リブ211b2及びリブ211b3を有する。
【0092】
<作用・効果>
第3実施形態に係る自転車用ラックは、第2実施形態に係る自転車用ラックの作用・効果に加えて、低位ラック本体及び高位ラック本体を製造する部品数を減らして、製造を容易にすることができる。
【0093】
なお、第3実施形態に係る自転車用ラックにおいて、ベースプレート211にリブ211b2及びリブ211b3を設けているが、リブ211b2及びリブ211b3を設けずに、クランプ12をベースプレート211に対して回転するようにしてもよい。第3実施形態に係る自転車用ラックにおいて、クランプ12をベースプレート211に対して回転することにより、駐輪する角度を調整してもよい。すなわち、ベースプレート211に対して、クランプ12を回転するようにして、駐輪する間隔及び角度を任意の寸法に変更して固定できる。
【0094】
以上、自転車用ラックを実施形態により説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。他の実施形態の一部又は全部との組み合わせや置換などの種々の変形及び改良が、本発明の範囲内で可能である。
【符号の説明】
【0095】
1 自転車用ラック
10H 高位ラック本体
10L 低位ラック本体
11、111、211 ベースプレート
11a、111a プレート
11a1、111a1、211a1 開口
11a2、11a3、11a4、11a5 貫通孔
111a2、111a3、111a4、111a5 貫通孔
211a2、211a3、211a4、211a5 貫通孔
11a6 取付孔
11a7、11a8、11a9 調整孔
11b、111b ブラケット
11b1、111b1 貫通孔
11b2、11b3、11b4、11b5 リブ
111b2、111b3、211b2、211b3 リブ
12 クランプ
13H1、13H2、13L1、13L2 ラックフレーム
20 パイプ
31、32、33 パイプブラケット
31a、32a 設置プレート
31a1、31a2、32a1、32a2 貫通孔
31b、32b アングル
31c、32c パイプ
40 アンカーボルト
BIK 自転車
GL 地面