(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20240118BHJP
F21V 9/30 20180101ALI20240118BHJP
G02F 1/13357 20060101ALI20240118BHJP
H01L 33/60 20100101ALI20240118BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20240118BHJP
H01L 33/50 20100101ALI20240118BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240118BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240118BHJP
【FI】
F21S2/00 483
F21V9/30
G02F1/13357
H01L33/60
H01L33/00 L
H01L33/50
G09F9/00 336G
G09F9/00 324
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2020571342
(86)(22)【出願日】2019-03-11
(86)【国際出願番号】 US2019021570
(87)【国際公開番号】W WO2019173816
(87)【国際公開日】2019-09-12
【審査請求日】2022-02-16
(32)【優先日】2018-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】516384542
【氏名又は名称】リアルディー スパーク エルエルシー
(73)【特許権者】
【識別番号】520344305
【氏名又は名称】オプトベート リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウッドゲート、グラハム ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ハロルド、ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】ロビンソン、マイケル ジー.
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-266035(JP,A)
【文献】特開2010-205698(JP,A)
【文献】特開2009-152161(JP,A)
【文献】特表2015-533713(JP,A)
【文献】国際公開第2017/169123(WO,A1)
【文献】特開2018-022683(JP,A)
【文献】特開2016-081872(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 9/30
G02F 1/13357
H01L 33/60
H01L 33/00
H01L 33/50
G09F 9/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明装置であって、
LEDアレイに配置された複数のLEDであって、前記複数のLEDが、マイクロLEDまたはミニLEDであり、前記複数のLEDの各々が、それぞれの光出力分布を有する光を出力するように配置されている、複数のLEDと、
反射屈折光学アレイに配置された複数の反射屈折光学素子であって、各反射屈折光学素子が、反射表面、および前記反射表面
とは反対側の表面である透過表面を備える、複数の反射屈折光学素子と、を備え、
各反射屈折光学素子について、前記反射表面が、前記透過表面を通じて前記複数のLEDのうちの1つ以上からの光出力を受光し、前記透過表面を通じて前記受光された光を反射して戻し、それによって、それぞれの光出力分布を有する方向転換された光を提供するように配置されており、
各反射屈折光学素子によって提供される前記方向転換された光の前記光出力分布が、前記複数のLEDの各々による前記光出力の前記光出力分布の光度半値立体角よりも小さい前記光度半値立体角を有
し、
各反射屈折光学素子が、光軸を含み、
各光軸が、前記複数のLEDのうちのそれぞれ1つ以上と対応して位置合わせされており、前記複数のLEDの各々が、前記複数の反射屈折光学素子のうちの1つのみの前記光軸と対応して位置合わせされており、
LEDアレイに配置されたさらなる複数のLEDをさらに備え、前記さらなる複数のLEDが、マイクロLEDまたはミニLEDであり、各光軸が、前記さらなる複数のLEDのうちの1つ以上のLEDからオフセットされており、前記さらなる複数のLEDのうちの前記LEDの各々が、前記複数の反射屈折光学素子のうちの少なくとも1つの前記光軸からオフセットされている、照明装置。
【請求項2】
前記複数のLEDからの前記光のうちの少なくともいくつかが、少なくとも部分的に全反射を介して、前記反射屈折光学アレイ内でガイドされる、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記複数のLEDの各々が、少なくとも1つの透過LED支持基板の第1の表面上に配置されており、透過出力表面が、前記透過LED支持基板の第2の表面によって提供されており、前記透過LED支持基板の前記第2の表面が、前記透過LED支持基板の前記第1の表面
とは反対側の表面である、請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
各反射屈折光学素子の前記反射表面が、入力基板の第1の表面上に配置されており、前記反射表面
とは反対側の表面である前記入力基板の第2の表面が、透過入力表面を備え、
前記透過LED支持基板の前記第1の表面が、前記透過入力表面に面している、請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記反射屈折光学アレイ内でガイドされる前記複数のLEDからの前記光が、少なくとも部分的に全反射を介して、前記反射表面と前記透過入力表面との間でガイドされる、請求項2に従属するときの請求項4に記載の照明装置。
【請求項6】
各反射屈折光学素子について、前記反射表面が、前記透過表面を通じて前記さらなる複数のLEDのうちの1つ以上からの光出力を受光するように、かつ前記透過表面を通じて前記受光された光を反射して戻し、それによって、それぞれの光出力分布を有する方向転換された光を提供するように配置されており、
前記さらなる複数のLEDからの光出力を使用して各反射屈折光学素子によって提供される前記方向転換された光の前記光出力分布が、前記複数のLEDからの光出力を使用して各反射屈折光学素子によって提供される方向転換された光の光度半値立体角よりも大きい前記光度半値立体角を有する、請求項
1~5のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記反射屈折光学アレイの各反射屈折光学素子について、前記透過表面が、前記透過表面上に配置され、かつ各反射屈折光学素子の前記光軸と対応して位置合わせされた、少なくとも1つの屈折光出力構造を備える、請求項
1~6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項8】
入力基板が、前記複数の反射屈折光学素子の前記光軸間に延在する集積体として形成されている、請求項
1~7のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項9】
透過LED支持基板が、前記複数の反射屈折光学素子の前記光軸間に延在する集積体として形成されている、請求項
1~8のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項10】
透明材料が、透過LED支持基板の第1の表面と各反射屈折光学素子の前記透過表面との間に提供されており、前記反射屈折光学アレイ内でガイドされる前記複数のLEDからの前記光が、前記反射表面と前記透過LED支持基板の第2の表面との間でガイドされる、請求項3~
9のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項11】
入力基板が作製される材料よりも低い屈折率を有する透明材料が、前記複数のLEDと各反射屈折光学素子の前記透過表面との間に配置されている、請求項4~
10のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項12】
前記透明材料が、空気である、請求項
10または11に記載の照明装置。
【請求項13】
前記反射屈折光学アレイの前記反射表面が、前記反射表面上に形成された反射層を備える、請求項1~
12のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項14】
前記反射層が、金属材料を含む、請求項
13に記載の照明装置。
【請求項15】
前記反射層が、前記反射屈折光学アレイの前記反射表面を覆うように延在する、請求項
13または14に記載の照明装置。
【請求項16】
各反射屈折光学素子の前記反射表面が、複数の光反射ファセットを備える、請求項1~
15のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項17】
各反射屈折光学素子について、入力基板の透過入力表面が、各反射屈折光学素子のそれぞれの光軸と対応して位置合わせされた屈折光入力構造をさらに備え、
各屈折光入力構造が、前記透過入力表面と前記入力基板の前記反射表面との間に配置されている、請求項4~
16のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項18】
各反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、前記屈折光入力構造が、反対方向に傾斜した屈折入力ファセットの複数の対を備える、請求項
17に記載の照明装置。
【請求項19】
少なくとも1つの反射屈折断面平面において、傾斜した入力ファセットの前記複数の対が、等しい、かつ反対の傾斜角で傾斜しており、
前記反射屈折光学アレイの平面において、傾斜した屈折入力ファセットの前記複数の対が、円形にまたは楕円形に対称である、請求項
18に記載の照明装置。
【請求項20】
前記入力基板の前記透過表面が、前記屈折光入力構造間の平面領域を備える、請求項
17~19のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項21】
各反射屈折光学素子の前記反射表面が、前記反射表面と入力基板の透過入力表面との間に配置されている反射光入力構造を備え、
各反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、前記反射光入力構造が、第1の内面と、第1の内面に面している第2の内面と、を備え、
前記反射屈折光学アレイの各反射屈折光学素子について、屈折光入力構造および反射光入力構造が、それぞれの位置合わせされた少なくとも1つのLEDからの少なくともいくつかの光を、前記反射屈折光学アレイ内でガイドされる前記光であるように、方向付けるように配置されている、請求項1~
20のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項22】
各反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、前記第1および第2の内面が、湾曲した反射表面を備える、請求項
21に記載の照明装置。
【請求項23】
各反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、前記反射表面の光反射ファセットが、反対の傾斜角で傾斜している傾斜したファセットの対によって提供されている、請求項1~
22のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項24】
前記反射表面が、前記反射表面の光反射ファセットのうちの少なくともいくつかの間の反射平面領域を備える、請求項1~
23のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項25】
前記反射表面の光反射ファセットのうちのいくつかが、各反射屈折光学素子の透過出力表面を通して、前記透過出力表面に対して実質的に垂直な方向に、少なくともいくつかの光を方向付けるように配置されている、請求項1~
24のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項26】
前記反射屈折光学アレイの平面において、光反射ファセットが、各反射屈折光学素子の光軸を中心として円形にまたは楕円形に対称である、請求項1~
25のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項27】
各反射屈折光学素子の複数の光反射ファセットが、各反射屈折光学素子の光軸と同心である、請求項1~
26のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項28】
各反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、反射屈折光学素子の光反射ファセットが、各反射屈折光学素子の前記光軸からの距離と共に減少する間隔を伴って配置されている、請求項1~
27のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項29】
各反射屈折光学素子について、光反射ファセットの長さが、各反射屈折光学素子の光軸からの距離と共に増加している、請求項1~
28のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項30】
各反射屈折光学素子について、光反射ファセットの総面積が、各反射屈折光学素子の光軸からの距離と共に増加している、請求項1~
29のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項31】
各反射屈折光学素子について、光軸から距離rでの少なくとも1つの光反射ファセットの総面積が、距離rに比例している、請求項1~
30のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項32】
各反射屈折光学素子の前記反射表面上に配置された光反射ファセットのうちのいくつかが、前記反射屈折光学アレイ内でガイドされなかった光を方向付けるように配置されている、請求項1~
31のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項33】
複数の不透明マスク領域を備え、各反射屈折光学素子用の透過LED支持基板の第1の表面が、各反射屈折光学素子の光軸と位置合わせされる不透明マスク領域を備え、
前記複数のLEDのうちの1つ以上のLEDのそれぞれが、前記不透明マスク領域と前記反射表面との間に配置されており、
前記不透明マスク領域が、屈折光出力構造と前記複数のLEDのうちの1つ以上の前記LEDのそれぞれとの間に提供されている、請求項1~
32のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項34】
前記複数の不透明マスク領域が、LEDアドレス指定電極によって提供されている、請求項
33に記載の照明装置。
【請求項35】
各反射屈折光学素子の前記反射表面のいくつかの光反射ファセットが、屈折光出力構造に光を方向付けるように配置されている、請求項1~
34のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項36】
各反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、屈折光出力構造が、負の光学パワーを提供するように配置された凹状屈折表面を備える、請求項1~
35のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項37】
少なくとも1つの反射屈折断面平面において、屈折光出力構造が、反対方向に傾斜した透過光偏向ファセットの複数の対を備える、請求項1~
36のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項38】
各反射屈折光学素子について、反対方向に傾斜した透過光偏向ファセットの前記複数の対が、各反射屈折光学素子の光軸を中心として透過出力表面の平面内で円形にまたは楕円形に対称である、請求項
37に記載の照明装置。
【請求項39】
透過LED支持基板の少なくとも1つの表面上に配置された拡散体構造をさらに備える、請求項3~
38のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項40】
屈折光出力構造からの光の角度光出力分布が、屈折光出力構造を含まない透過出力基板の領域を通じて透過する、複数の光反射ファセットからの光の前記角度光出力分布と実質的に同じである、請求項
32~39のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項41】
各反射屈折光学素子の前記反射表面から反射された光の偏光再循環を提供するように配置された反射偏光子をさらに備える、請求項1~
40のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項42】
ランバート光源の光度半値立体角に対する出力光円錐の前記光度半値立体角の比率が、1未満、好ましくは50%未満、より好ましくは25%未満、最も好ましくは10%未満である、請求項1~
41のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項43】
波長変換層をさらに備える、請求項1~
42のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項44】
前記波長変換層が、前記複数のLEDのうちのLEDと各反射屈折光学素子の前記反射表面との間に配置されている、請求項
43に記載の照明装置。
【請求項45】
前記波長変換層が、前記反射屈折光学アレイから光を受光するように配置されている、請求項
43または44に記載の照明装置。
【請求項46】
前記複数のLEDのうちのLEDの各々の電極が、1つの列アドレス指定電極および1つの行アドレス指定電極にそれぞれ接続されている、請求項1~
45のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項47】
1つ以上のLEDを制御し、かつ前記LEDアレイ内に位置する集積回路をさらに備える、請求項1~
46のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項48】
前記集積回路が、ストレージ、メモリまたはラッチ機能を備える、請求項
47に記載の照明装置。
【請求項49】
前記複数のLEDのうちのLEDが、互いに対するそれらの元のモノリシックウエハの位置および配向が保存されたアレイ内に配置されたモノリシックウエハからのものであり、
少なくとも1つの方向において、前記少なくとも1つの方向の前記複数のLEDの少なくとも1つ対について、各それぞれの対について、前記少なくとも1つの方向において、LEDの前記対の間で前記モノリシックウエハ内に位置決めされていたが、LEDの前記アレイ内で、対の間で位置決めされていない、前記モノリシックウエハ内の少なくとも1つのそれぞれのLEDが存在していた、請求項1~
48のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項50】
前記複数のLEDのうちのLEDは、幅または直径が300マイクロメートル未満、好ましくは200マイクロメートル未満、より好ましくは100マイクロメートル未満のマイクロLEDである、請求項1~
49のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項51】
少なくとも1つの反射屈折断面平面において、透過出力表面と反射表面との間の距離が、750マイクロメートル未満、好ましくは500マイクロメートル未満、より好ましくは250マイクロメートル未満である、請求項1~
50のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項52】
請求項1~
51のいずれか一項に記載の前記照明装置と、透過LED支持基板を通じて透過した光を受光するように配置された透過型空間光変調器と、を備える、ディスプレイ装置。
【請求項53】
請求項1~
51のいずれか一項に記載の照明装置を備える、液晶ディスプレイ用のバックライト装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、複数の反射屈折光学素子に位置合わせされた複数のアドレス指定可能な発光素子を備える照明装置に関する。そのような装置は、液晶ディスプレイ(LCD)用の高精細指向性バックライトとして使用され得る。装置は、空間的に均一なエリアから指向性照明を提供するためにさらに使用され得る。
【背景技術】
【0002】
薄型基板およびポリマー基板のLCDパネルは、有機LED(OLED)ディスプレイと同様の可撓性などの機械特性を提供し得る。そのような薄型基板LCDは、同様の機械特性を有するバックライトを使用することが望ましい。
【0003】
ハイダイナミックレンジLCD(HDR-LCD)は、LCD光学モード単独で提供され得るダイナミックレンジよりも優れたダイナミックレンジを達成し得る。低解像度画像データを用いてアドレス指定されるLED(発光ダイオード)などの光源アレイは、ローカルディミングLCDバックライトで提供され、それにより、画像の暗いエリアは、低輝度のバックライトによって照明され、明るいエリアは、高輝度で照明される。
【0004】
LCDバックライトの1つのタイプは、導光板と、導光板の一端にあるLEDなどの入力光源アレイとを備える。導波管内の全反射によって伝搬する光は、導波管内の光の伝搬角度を調節し、導波管の外側をかすめるのに近い角度での抽出を可能にする表面特徴によって出力される。そのような光は、方向転換フィルムおよび/または後部反射体によって、法線方向にLCDに向けられる。そのような光学スタックは、高効率を有し得るが、バックライトの総厚さは、典型的には、1mm以上の複数の光学構成要素を有し得る。そのようなエッジ照明された導光板は、典型的には、HDR-LCD照明用の2次元ローカルディミング、または自由形式の形状のLCDには適していない。
【0005】
米国特許出願第US20170261179号に記載されているなどの、LCDの背後にある行列に発光ダイオード(LED)アレイを組み込む他の既知のバックライトは、複数の空間的に分離されパッケージ化されたLEDおよび複数の「蝙蝠翼」光学素子を備え、各蝙蝠翼光学素子は、パッケージ化されたLEDからの光を横方向に向けるように配置される。そのような光は、強く拡散されて、出力照明を提供する。そのようなバックライトは、高価なピックアンドプレースLEDおよび個々の光学系の位置合わせを必要とし、エッジ照明されるバックライトと比較して厚さが厚く、効率が低下する。
【0006】
自動車のヘッドライト、建築用、商業用、または家庭用の照明などの環境照明用の照明システムは、例えば、スポットライト効果を提供するために集束光学系によって、狭い指向性光出力分布を提供し得るか、または、例えば、拡散光学系によって、広い指向性光出力分布を達成し得る。
【0007】
本明細書では、LEDは、モノリシックウエハ、すなわち、半導体素子から直接抽出された、パッケージ化されていないLEDダイチップを指す。これは、電極を提供するためにリードフレームに取り付けられており、かつその後の組み立てを容易にするためにプラスチックパッケージに組み立てられ得る、パッケージ化されたLEDとは異なる。パッケージ化されたLEDは、典型的には、1mm超の寸法、より典型的には3mm超の寸法であり、ピックアンドプレース方法を含む従来のプリント回路基板アセンブリ技術によって組み立てられる。そのような組み立て機械によって配置される構成要素の精度は、典型的には、プラスまたはマイナス約30マイクロメートルであり得る。そのようなサイズおよび許容誤差は、非常に高解像度のディスプレイへの適用を妨げる。
【0008】
マイクロLEDは、複数のLEDがモノリシックウエハから並列に取り出されるアレイ抽出方法によって形成され得、5マイクロメートル未満の位置許容誤差で配置され得る。
【0009】
白色LED光源は、赤、緑、青、および黄色などの別個のスペクトルバンドから構成され得、各々、別個のLED素子によって作成される。そのような光源は、ユーザが別個の色を分解することを可能にし、ランプ内の光源の間隔の結果として、色付き照明パッチを作成することができる。それらの間隔が視覚的な解像度の限界未満であるように、光源が均質化されていることが望ましい。
【0010】
反射屈折素子は、屈折表面(屈折光学)および反射表面(反射光学)を組み合わせ、全反射または金属化された表面からの反射を提供し得る。小さい出力光度立体角を有する反射屈折光学素子を使用するバックライトは、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWO2010038025に説明されている。
【発明の概要】
【0011】
本開示の第1の態様によると、照明装置であって、LEDアレイに配置された複数のLEDであって、複数のLEDが、マイクロLEDまたはミニLEDであり、複数のLEDの各々が、それぞれの光出力分布を有する光を出力するように配置されている、複数のLEDと、反射屈折光学アレイに配置された複数の反射屈折光学素子であって、各反射屈折光学素子が、反射表面、および反射表面に面している透過表面を備える、複数の反射屈折光学素子と、を備え、各反射屈折光学素子について、反射表面が、透過表面を通じてLEDのうちの1つ以上からの光出力を受光するように、かつ透過表面を通じて受光された光を反射して戻し、それによって、それぞれの光出力分布を有する方向転換された光を提供するように配置されており、各反射屈折光学素子によって提供される方向転換された光の光出力分布が、複数のLEDの各々による光出力の光出力分布の光度半値立体角よりも小さい光度半値立体角を有する、照明装置が提供される。
【0012】
有利には、厚さよりも著しく大きいピッチを有する薄型指向性照明装置が提供され得る。均一な出力照明プロファイルが達成され得、それにより、照明装置は、高い均一性を有する透過型空間光変調器用のバックライトとして提供され得る。所与の電力消費に対して、正面出力輝度は、ランバート照明と比較して増加し得る。所与の正面輝度に対して、消費電力は、増加し得る。
【0013】
複数のLEDからの光の少なくともいくつかは、少なくとも部分的に全反射を介して、反射屈折光学アレイ内でガイドされ得る。
【0014】
複数のLEDの各々は、少なくとも1つの透過LED支持基板の第1の表面上に配置されており、透過出力表面は、透過LED支持基板の第2の表面によって提供されており、透過LED支持基板の第2の表面は、透過LED支持基板の第1の表面に面している。有利には、照明装置内の構成要素の数が低減され得、コストおよび複雑さを低減すると共に、厚さを低減する。
【0015】
各反射屈折光学素子の反射表面は、入力基板の第1の表面上に配置され得、反射表面に面している入力基板の第2の表面は、透過入力表面を備え、透過LED支持基板の第1の表面は、透過入力表面に面している。有利には、デバイスの厚さは、所与の光路長に対して低減され得る。
【0016】
反射屈折光学アレイ内でガイドされ得る複数のLEDからの光は、少なくとも部分的に全反射を介して、反射表面と透過入力表面との間でガイドされる。有利には、マイクロLEDからの光は、広い面積にわたって分散され得る。各マイクロLEDによって照明される面積が増加するため、必要なマイクロLEDが少なくなり、コストが低減され得る。
【0017】
各反射屈折光学素子は、光軸を含み得る。
【0018】
各光軸は、LEDのうちのそれぞれ1つ以上と対応して位置合わせされ得、LEDの各々は、反射屈折光学素子のうちの1つのみの光軸と対応して位置合わせされている。
【0019】
照明装置は、LEDアレイ内に配置されたさらなる複数のLEDをさらに備え得、さらなる複数のLEDは、マイクロLEDまたはミニLEDである。各光軸は、さらなる複数のLEDのうちのLEDのうちの1つ以上からオフセットされ得る。さらなる複数のLEDのうちのLEDの各々は、反射屈折光学素子の少なくとも1つの光軸からオフセットされ得る。
【0020】
各反射屈折光学素子について、反射表面は、透過表面を通じてさらなる複数のLEDのうちの1つ以上からの光出力を受光するように、かつ透過表面を通じて受光された光を反射して戻し、それによって、それぞれの光出力分布を有する方向転換された光を提供するように配置され得る。
【0021】
さらなる複数のLEDからの光出力を使用して各反射屈折光学素子によって提供される方向転換された光の光出力分布は、複数のLEDからの光出力を使用して各反射屈折光学素子によって提供される方向転換された光の光度半値立体角よりも大きい光度半値立体角を有し得る。
【0022】
光出力分布は、狭い出力立体角と広い立体角出力との間で切り替えられ得る。有利には、1つの動作モードでは、例えば、プライバシーを提供するための低迷光出力、正面視に対する高い効率、または夜間動作を提供し、第2の動作モードでは、広範囲の視認自由度および向上した均一性を有する、ディスプレイが提供され得る。
【0023】
反射屈折光学アレイの各反射屈折光学素子について、透過表面は、透過表面上に配置され、かつ反射屈折光学素子の光軸と対応して位置合わせされた、少なくとも1つの屈折光出力構造を備え得る。有利には、光出力は、別の方法ではマイクロLEDによって遮蔽されることになる出力表面のエリア内での制御可能な角度分布によって達成され得、広範囲の出力角度の向上した均一性を提供し、マイクロLEDの領域内でのダークスポットの出現を最小限に抑える。均一性が向上する。
【0024】
入力基板は、複数の反射屈折光学素子の光軸間を延在する集積体として形成され得る。有利には、共通位置合わせステップは、複数のマイクロLEDに対して複数の反射屈折光学素子のために提供され得、コストおよび複雑さを低減し、堅牢性を向上させる。
【0025】
LED支持基板は、複数の反射屈折光学素子の光軸間を延在する集積体として形成され得る。有利には、多くのマイクロLEDが基板上に並列に配置され得、既知の間隔を提供する。反射屈折光学アレイへの位置合わせの均一性が提供され得、均一性を向上させ、位置合わせコストを低減し、堅牢性を向上させる。
【0026】
透過LED支持基板の第1の表面と反射屈折素子の透過表面との間に透明材料が提供され得る。反射屈折光学アレイ内でガイドされる複数のLEDからの光は、反射表面と透過LED支持基板の第2の表面との間でガイドされ得る。入力基板が作製される材料よりも低い屈折率を有する透明材料は、複数のLEDと反射屈折光学素子の透過表面との間に配置され得る。透明な材料は、空気であってもよい。有利には、堅牢性が向上し、熱変動に対する感度が低下し得る。さらに、光出力の空間的均一性が向上し得る。
【0027】
反射屈折光学アレイの反射表面は、反射表面上に形成された反射層を備え得る。反射層は、金属材料を含み得る。反射層は、反射屈折光学アレイの反射表面を覆うように延在し得る。有利には、反射表面に臨界角未満で入射する光は、法線方向に近い方向または反射屈折光学アレイ内をガイドする方向での出力のために反射され得る。反射された表面からの反射の全体的な効率が向上し得、出力効率が向上する。
【0028】
各反射屈折光学素子の反射表面は、複数の光反射ファセットを備え得る。
【0029】
各反射屈折光学素子について、入力基板の透過表面は、反射屈折光学素子のそれぞれの光軸と対応して位置合わせされた屈折光入力構造をさらに備え得る。各屈折光入力構造は、透過入力表面と入力基板の反射表面との間に配置され得る。光軸に近い場所で出力に方向付けられる光の光度は、増加し得る。有利には、マイクロLEDの近くのダークスポットの出現が低減され、均一性が向上する。
【0030】
反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、屈折光入力構造は、反対方向に傾斜した屈折入力ファセットの複数の対を備え得る。
【0031】
少なくとも1つの反射屈折断面平面において、傾斜した入力ファセットの複数の対は、等しい、かつ反対の傾斜角で傾斜し得る。反射屈折光学アレイの平面において、傾斜した屈折入力ファセットの複数の対は、円形にまたは楕円形に対称であり得る。有利には、出力微細構造の厚さは、低減され得、総厚さを低減する。
【0032】
入力基板の透過表面は、屈折光入力構造間の平面領域を備え得る。反射表面は、反射表面の光反射ファセットのうちの少なくともいくつかの間に反射平面領域を備え得る。有利には、光は、外側領域にガイドされ得、デバイス面積を増加させ、厚さを低減し、マイクロLEDの総コストを低減する。
【0033】
各反射屈折光学素子の反射表面は、反射表面と入力基板の透過入力表面との間に配置されている反射光入力構造を備え得る。反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、反射光入力構造は、第1の内面と、第1の内面に面している第2の内面と、を備え得る。反射屈折光学アレイの各反射屈折光学素子について、屈折光入力構造および反射光入力構造は、それぞれの位置合わせされた少なくとも1つのLEDからの少なくともいくつかの光を、反射屈折光学アレイ内でガイドされる光であるように、方向付けるように配置され得る。反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、第1および第2の内面は、湾曲した反射表面を備え得る。反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、反射表面の光反射ファセットは、反対の傾斜角で傾斜している傾斜したファセットの対によって提供され得る。有利には、光は、外側領域にガイドされ得、デバイス面積を増加させ、厚さを低減し、マイクロLEDの総コストを低減する。
【0034】
反射表面の光反射ファセットのうちのいくつかは、透過出力表面に対して実質的に垂直な方向に、反射屈折光学素子の透過出力表面を通して、少なくともいくつかの光を方向付けるように配置され得る。有利には、追加の光偏向フィルムが使用されず、厚さおよび動作の複雑さの低減を達成する。
【0035】
反射屈折アレイの平面において、光反射ファセットは、各反射屈折光学素子の光軸を中心として円形にまたは楕円形に対称であり得る。各反射屈折光学素子の複数の光反射ファセットは、当該反射屈折光学素子の光軸と同心であり得る。有利には、光出力は、反射屈折光学素子の面積にわたって高い均一性で提供され得る。
【0036】
反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、反射屈折光学素子の光反射ファセットは、反射屈折素子の光軸からの距離と共に減少する間隔を伴って配置され得る。各反射屈折光学素子について、光反射ファセットの長さは、それぞれの反射屈折光学素子の光軸からの距離と共に増加し得る。各反射屈折光学素子について、光反射ファセットの総面積は、それぞれの反射屈折光学素子の光軸からの距離と共に増加し得る。各反射屈折光学素子について、光軸から距離rでの少なくとも1つの光反射ファセットの総面積は、距離rに比例し得る。有利には、反射屈折光学素子の各領域から提供される輝度は、マイクロLEDからの距離に関係なく、実質的に同じであり得る。ムラおよびモアレ効果は、バックライト装置では、最小限に抑えられ得る。
【0037】
反射屈折光学素子の反射表面上に配置された光反射ファセットのうちのいくつかは、反射屈折光学アレイ内でガイドされなかった光を方向付けるように配置され得る。有利には、光軸に近い光のいくつかは、ガイドされた光が出力される領域と実質的に同じ輝度を提供するように出力され得る。
【0038】
照明装置は、複数の不透明マスク領域を備え得、各反射屈折光学素子用の透過LED支持基板の第1の表面は、反射屈折光学素子の光軸と位置合わせされる不透明マスク領域を備える。複数のLEDのうちの1つ以上のLEDのそれぞれは、マスク領域と反射表面との間に配置され得る。不透明マスク領域は、屈折光出力構造と複数のLEDのうちの1つ以上のLEDのそれぞれとの間に提供され得る。有利には、光軸の近くの出力角度方向分布は、光軸の近くではない領域の出力角度方向分布と実質的に同じであり得る。
【0039】
複数の不透明マスク領域は、LEDアドレス指定電極によって提供され得る。有利には、LED支持基板の製作の複雑さが低減され得、コストを低減する。
【0040】
それぞれの反射屈折光学素子の反射表面のいくつかの光反射ファセットは、屈折光出力構造に光を方向付けるように配置され得る。反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、屈折光出力構造は、負の光学パワーを提供するように配置された凹状屈折表面を備え得る。少なくとも1つの反射屈折断面平面において、屈折光出力構造は、反対方向に傾斜した透過光偏向ファセットの複数の対を備え得る。各反射屈折光学素子について、反対方向に傾斜した透過光偏向ファセットの複数の対は、反射屈折光学素子の光軸を中心として透過出力表面の平面内で円形にまたは楕円形に対称であり得る。有利には、光軸に近い光の角度方向分布は、反射屈折光学素子の他の領域からの角度方向分布と実質的に同じであり得る。
【0041】
照明装置は、透過LED支持基板の少なくとも1つの表面上に配置された拡散体構造をさらに備え得る。有利には、追加の拡散体層が低減されるか、または排除され得、厚さを低減する。
【0042】
屈折光出力構造からの光の角度光出力分布は、屈折光出力構造を含まない透過出力基板の領域を通じて透過する、複数の反射光反射ファセットからの光の角度光出力分布と実質的に同じであり得る。有利には、反射屈折光学素子にわたる出力均一性は、広範囲の視認方向に対して実質的に同じであり得る。
【0043】
反射屈折光学素子の反射表面から反射された光の偏光再循環を提供するように配置された反射偏光子をさらに備え得る。有利には、偏光された出力の効率が向上し得る。さらに、再循環された光は、追加の反射層なしで反射表面によって効率的に再利用され得、コストおよび複雑さを低減する。可撓性の湾曲した屈曲可能な照明構造は、層の数が低減された薄型照明装置によって好都合に提供され得る。
【0044】
ランバート光源の光度半値立体角に対する出力光円錐の光度半値立体角の比率は、1未満、好ましくは50%未満、より好ましくは25%未満、最も好ましくは10%未満であり得る。有利には、ディスプレイ輝度は、所与の電力消費に対して増加し得るか、またはディスプレイ電力消費は、所与のディスプレイ輝度に対して低減され得る。さらに、高視野角で低輝度を有するプライバシーディスプレイ用のバックライトが提供され得る。
【0045】
照明装置は、波長変換層をさらに備え得る。有利には、白色光出力が提供され得る。
【0046】
波長変換層は、複数のLEDのうちのLEDと各反射屈折光学素子の反射表面との間に配置され得る。有利には、出力の角度方向分布が低減され得る。
【0047】
波長変換層は、反射屈折光学アレイから光を受光するように配置され得る。有利には、波長拡散層は、さらなる拡散体機能を提供し、出力の向上した均一性を提供し得る。
【0048】
複数のLEDのうちのLEDの各々の電極は、1つの列アドレス指定電極および1つの行アドレス指定電極にそれぞれ接続され得る。有利には、複数のマイクロLEDは、LCDと協働して、高ダイナミックレンジ動作のためのローカルエリアディミングを提供し得る。ディスプレイのコントラストは、エリア照明と比較して向上し得る。
【0049】
照明装置は、1つ以上のLEDを制御し、かつLEDアレイ内に位置する集積回路をさらに備え得る。集積回路は、ストレージ、メモリまたはラッチ機能を備え得る。有利には、照明装置のエッジの幅は、小さいベゼル幅および可撓性のために低減され得る。
【0050】
複数のLEDのうちのLEDは、互いに対するそれらの元のモノリシックウエハの位置および配向が保存されたアレイ内に配置されたモノリシックウエハからのものであり得る。少なくとも1つの方向において、少なくとも1つの方向の複数のLEDの少なくとも1つ対について、各それぞれの対について、少なくとも1つの方向において、LEDの対の間でモノリシックウエハ内に位置決めされていたが、LEDのアレイ内で、対の間で位置決めされていない、モノリシックウエハ内の少なくとも1つのそれぞれのLEDが存在していた場合がある。有利には、マイクロLEDのピッチは、モノリシックウエハから基板への移動時に決定され得る。反射屈折光学素子は、多数のマイクロLEDが多数の反射屈折光学素子に精密に位置合わせされ得るように、実質的に同じピッチを有し得る。有利には、照明装置の位置合わせのコストおよび複雑さが低減される。
【0051】
複数のLEDのうちのLEDは、幅または直径が300マイクロメートル未満、好ましくは200マイクロメートル未満、より好ましくは100マイクロメートル未満のマイクロLEDであり得る。少なくとも1つの反射屈折断面平面において、透過出力表面と反射表面との間の距離は、750マイクロメートル未満、好ましくは500マイクロメートル未満、より好ましくは250マイクロメートル未満であり得る。有利には、薄型の明るい指向性照明装置が提供され得る。高解像度ローカルエリアディミングがさらに提供され得る。
【0052】
本開示の第2の態様によると、第1の態様による照明装置と、透過LED支持基板を通じて透過した光を受光するように配置された透過型空間光変調器と、を備える、ディスプレイ装置が提供される。有利には、薄型ディスプレイは、ローカルエリアディミング、高コントラスト、高解像度、高均一性、自由形式の形状、非常に小さいベゼル幅および可撓性を備え得る。さらに、そのようなディスプレイは、省電力、明るい照明環境での非常に高い輝度、低照度環境での低迷光、およびディスプレイが限られた視野角のみから視認可能であるようにプライバシー動作を提供し得る。
【0053】
本開示の第3の態様によると、第1の態様による照明装置を備える液晶ディスプレイ用のバックライト装置が提供される。
【0054】
本開示の第4の態様によると、照明装置であって、複数のLEDであって、複数のLEDが、LEDアレイ内に配置されており、複数のLEDのうちのLEDが、マイクロLEDである、複数のLEDと、光出力分布を提供する反射屈折光学アレイであって、光出力分布が、複数のLEDのうちのLEDからの光出力である、反射屈折光学アレイと、を備え、反射屈折光学アレイが、複数の反射屈折光学素子を備え、複数の反射屈折光学素子が、アレイ内に配置されており、複数の反射屈折光学素子のうちの反射屈折光学素子の各々が、光軸を含み、反射屈折光学素子の各々の光軸が、複数のLEDのうちの1つ以上のLEDのそれぞれと対応して位置合わせされ、複数のLEDのうちのLEDの各々が、反射屈折光学アレイのそれぞれの反射屈折光学素子のうちの1つのみの光軸と位置合わせされており、反射屈折光学アレイの各反射屈折光学素子が、反射表面上に配置され、かつ光軸と対応して位置合わせされた複数の光反射ファセットと、反射表面に面している透過出力表面と、を備え、複数のLEDが、反射面と等価出力表面との間に配置され、複数のLEDが、反射表面を照明するように配置され、複数のLEDからの光の少なくともいくつかが、反射屈折光学アレイ内でガイドされ、複数の光反射ファセットが、反射屈折光学アレイの透過出力表面を通して光を方向付けるように配置され、光出力分布が、複数のLEDの各々からの光出力分布の光度半値立体角よりも小さい光度半値立体角を有する、照明装置が提供される。
【0055】
有利には、厚さよりも著しく大きいピッチを有する薄型指向性照明装置が提供され得る。均一な出力照明プロファイルが達成され得、それにより、照明装置は、高い均一性を有する透過型空間光変調器用のバックライトとして提供され得る。所与の電力消費に対して、正面出力輝度は、ランバート照明と比較して増加し得る。所与の正面輝度に対して、消費電力が増加し得る。
【0056】
複数のLEDは、少なくとも1つの透過LED支持基板の第1の表面上に配置され得、透過出力表面は、透過LED支持基板の第2の表面によって提供され得、透過LED支持基板の第2の表面は、透過LED支持基板の第1の表面に面している。有利には、照明装置内の構成要素の数が低減され得、コストおよび複雑さを低減すると共に、厚さを低減する。
【0057】
各反射屈折光学素子の反射表面は、入力基板の第1の表面上に配置され得、反射表面に面している入力基板の第2の表面は、透過入力表面を備え得、透過LED支持基板の第1の表面は、透過入力表面に面している。有利には、デバイスの厚さは、所与の光路長に対して低減され得る。
【0058】
反射屈折光学アレイ内でガイドされる複数のLEDからの光は、反射表面と透過入力表面との間でガイドされ得る。有利には、マイクロLEDからの光は、広い面積にわたって分散され得る。各マイクロLEDによって照明される面積が増加するため、必要なマイクロLEDが少なくなり、コストが低減され得る。
【0059】
反射屈折光学アレイの各反射屈折光学素子について、透過出力表面は、透過出力表面上に配置され、かつ反射屈折光学素子の光軸と対応して位置合わせされた、少なくとも1つの屈折光出力構造を備え得る。有利には、光出力は、別の方法ではマイクロLEDによって遮蔽されることになる出力表面のエリア内での制御可能な角度分布によって達成され得、広範囲の出力角度の向上した均一性を提供し、マイクロLEDの領域内でのダークスポットの出現を最小限に抑える。均一性が向上する。
【0060】
入力基板は、複数の反射屈折光学素子の光軸間を延在する集積体として形成され得る。有利には、共通位置合わせステップは、複数のマイクロLEDに対して複数の反射屈折光学素子のために提供され得、コストおよび複雑さを低減し、堅牢性を向上させる。
【0061】
LED支持基板は、複数の反射屈折光学素子の光軸間を延在する集積体として形成され得る。有利には、多くのマイクロLEDが基板上に並列に配置され得、既知の間隔を提供する。反射屈折光学アレイへの位置合わせの均一性が提供され得、均一性を向上させ、位置合わせコストを低減し、堅牢性を向上させる。
【0062】
透明材料は、透過LED支持基板の第1の表面と透過入力表面との間に提供されており、反射屈折光学アレイ内でガイドされる複数のLEDからの光は、反射表面と透過LED支持基板の第2の表面との間でガイドされ得る。有利には、堅牢性が向上し、熱変動に対する感度が低下し得る。
【0063】
反射屈折光学アレイの反射表面は、反射表面上に形成された反射層を備え得る。反射層は、反射屈折光学アレイの反射表面を覆うように延在し得る。有利には、反射表面に臨界角未満で入射する光は、法線方向に近い方向または反射屈折光学アレイ内をガイドする方向での出力のために反射され得る。反射された表面からの反射の全体的な効率が向上し得、出力効率が向上する。
【0064】
各反射屈折光学素子について、入力基板の透過表面は、それぞれの光軸に位置合わせされた屈折光入力構造をさらに備え得、各光入力構造は、透過入力表面と入力基板の反射表面との間に配置されている。光軸に近い場所で出力に方向付けられる光の光度は、増加し得る。有利には、マイクロLEDの近くのダークスポットの出現が低減され、均一性が向上する。
【0065】
反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、屈折光入力構造は、反対方向に傾斜した屈折入力ファセットの複数の対を備え得る。
【0066】
少なくとも1つの反射屈折断面平面において、傾斜した入力ファセットの複数の対は、等しい、かつ反対の傾斜角で傾斜し得、反射屈折光学アレイの平面において、傾斜した屈折入力ファセットの複数の対は、円形にまたは楕円形に対称であり得る。有利には、出力微細構造の厚さが低減され得、総厚さを低減する。
【0067】
入力基板の透過表面は、屈折光入力構造間の平面領域を備え得る。反射表面は、反射表面の光反射ファセットのうちの少なくともいくつかの間に反射平面領域を備え得る。有利には、光は、外側領域にガイドされ得、デバイス面積を増加させ、厚さを低減し、マイクロLEDの総コストを低減する。
【0068】
各反射屈折光学素子の反射表面は、反射表面と入力基板の透過入力表面との間に配置され得る反射光入力構造を備え得、反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、反射光入力構造は、第1の内面と、第1の内面に面している第2の内面と、を備え得、反射屈折光学アレイの各反射屈折光学素子について、屈折光入力構造および反射光入力構造は、それぞれの位置合わせされた少なくとも1つのLEDからの少なくともいくつかの光を、反射屈折光学アレイ内でガイドされる光であるように、方向付けるように配置され得る。反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、第1および第2の内面は、湾曲した反射表面を備え得る。反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、反射表面の光反射ファセットは、反対の傾斜角で傾斜している傾斜したファセットの対によって提供され得る。有利には、光は、外側領域にガイドされ得、デバイス面積を増加させ、厚さを低減し、マイクロLEDの総コストを低減する。
【0069】
反射表面の光反射ファセットのうちのいくつかは、透過出力表面に対して実質的に垂直な方向に、反射屈折光学素子の透過出力表面を通して、少なくともいくつかの光を方向付けるように配置され得る。有利には、追加の光偏向フィルムが使用されず、厚さおよび動作の複雑さの低減を達成する。
【0070】
反射屈折アレイの平面において、光反射ファセットは、各反射屈折光学素子の光軸を中心として円形にまたは楕円形に対称であり得る。反射屈折光学素子の各々の複数の光反射ファセットは、当該反射屈折光学素子の光軸と同心であり得る。有利には、光出力は、反射屈折光学素子の面積にわたって高い均一性で提供され得る。
【0071】
各反射屈折光学素子について、光反射ファセットの長さは、それぞれの反射屈折光学素子の光軸からの距離と共に増加し得る。各反射屈折光学素子について、光反射ファセットの総面積は、それぞれの反射屈折光学素子の光軸からの距離と共に増加し得る。各反射屈折光学素子について、光軸から距離rでの少なくとも1つの光反射ファセットの総面積は、距離rに比例し得る。反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、反射屈折光学素子の光反射ファセットは、反射屈折素子の光軸からの距離と共に減少する間隔を伴って配置され得る。反射屈折光学素子の平面において、光反射ファセットの長さは、それぞれの反射屈折光学素子の光軸からの距離と共に増加し得る。反射屈折光学素子の平面において、光反射ファセットの総面積は、それぞれの反射屈折光学素子の光軸からの距離と共に増加し得る。反射屈折光学素子の平面において、光反射ファセットの総面積は、それぞれの反射屈折光学素子の光軸からの距離に比例し得る。有利には、反射屈折光学素子の各領域から提供される輝度は、マイクロLEDからの距離に関係なく、実質的に同じであり得る。ムラおよびモアレ効果は、バックライト装置では、最小限に抑えられ得る。
【0072】
反射屈折光学素子の反射表面上に配置された光反射ファセットのうちのいくつかは、反射屈折光学アレイ内でガイドされなかった光を方向付けるように配置され得る。有利には、光軸に近い光のいくつかは、ガイドされた光が出力される領域と実質的に同じ輝度を提供するように出力され得る。
【0073】
照明装置は、複数の不透明マスク領域を備え得、各反射屈折光学素子用の透過LED支持基板の第1の表面は、反射屈折光学素子の光軸と位置合わせされる不透明マスク領域を備え得、複数のLEDのうちの1つ以上のLEDのそれぞれは、マスク領域と反射表面との間に配置され得、不透明マスク領域は、屈折光出力構造と複数のLEDのうちの1つ以上のLEDのそれぞれとの間に提供され得る。有利には、光軸の近くの出力角度方向分布は、光軸の近くではない領域の出力角度方向分布と実質的に同じであり得る。
【0074】
複数の不透明マスク領域が、LEDアドレス指定電極によって提供され得る。有利には、LED支持基板の製作の複雑さが低減され得、コストを低減する。
【0075】
それぞれの反射屈折光学素子の反射表面のいくつかの光反射ファセットは、屈折光出力構造に光を方向付けるように配置され得る。反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、屈折光出力構造は、負の光学パワーを提供するように配置された凹状屈折表面を備え得る。少なくとも1つの反射屈折断面平面において、屈折光出力構造は、反対方向に傾斜した透過光偏向ファセットの複数の対を備え得る。各反射屈折光学素子について、反対方向に傾斜した透過光偏向ファセットの複数の対が、反射屈折光学素子の光軸を中心として透過出力表面の平面内で円形にまたは楕円形に対称であり得る。
【0076】
有利には、光軸に近い光の角度方向分布は、反射屈折光学素子の他の領域からの角度方向分布と実質的に同じであり得る。
【0077】
照明装置は、透過LED支持基板の少なくとも1つの表面上に配置された拡散体構造をさらに備え得る。有利には、追加の拡散体層が低減されるか、または排除され得、厚さを低減する。
【0078】
屈折光出力構造からの光の角度光出力分布が、屈折光出力構造を含まない透過出力基板の領域を通して透過される複数の反射光反射ファセットからの光の角度光出力分布と実質的に同じであり得る。有利には、反射屈折光学素子にわたる出力均一性は、広範囲の視認方向に対して実質的に同じであり得る。
【0079】
反射屈折光学素子の反射表面から反射された光の偏光再循環を提供するように配置された反射偏光子をさらに備え得る。有利には、偏光された出力の効率が向上し得る。さらに、再循環された光は、追加の反射層なしで反射表面によって効率的に再利用され得、コストおよび複雑さを低減する。可撓性の湾曲した屈曲可能な照明構造は、層の数が低減された薄型照明装置によって好都合に提供され得る。
【0080】
ランバート光源の光度半値立体角に対する出力光円錐の光度半値立体角の比率が、1未満、好ましくは50%未満、より好ましくは25%未満、最も好ましくは10%未満であり得る。有利には、ディスプレイ輝度は、所与の電力消費に対して増加し得るか、またはディスプレイ電力消費は、所与のディスプレイ輝度に対して低減され得る。さらに、高視野角で低輝度を有するプライバシーディスプレイ用のバックライトが提供され得る。
【0081】
照明装置は、波長変換層をさらに備え得る。有利には、白色光出力が提供され得る。
【0082】
波長変換層が、複数のLEDのうちのLEDと各反射屈折光学素子の反射表面との間に配置され得る。有利には、出力の角度方向分布が低減され得る。
【0083】
波長変換層が、反射屈折光学アレイから光を受光するように配置され得る。有利には、波長拡散層が、さらなる拡散体機能を提供し、出力の向上した均一性を提供し得る。
【0084】
複数のLEDのうちのLEDの各々の電極が、1つの列アドレス指定電極および1つの行アドレス指定電極にそれぞれ接続され得る。有利には、複数のマイクロLEDは、LCDと協働して、高ダイナミックレンジ動作のためのローカルエリアディミングを提供し得る。ディスプレイのコントラストは、エリア照明と比較して向上し得る。
【0085】
照明装置は、1つ以上のLEDを制御し、かつLEDアレイ内に位置する集積回路をさらに備え得る。集積回路は、メモリまたはラッチ機能を備え得る。有利には、照明装置のエッジの幅が、小さいベゼル幅および可撓性のために低減され得る。
【0086】
複数のLEDのうちのLEDが、それらの元のモノリシックウエハの位置および互いに対する配向が保存されたアレイ内に配置されたモノリシックウエハからのものであり得、少なくとも1つの方向において、少なくとも1つの方向の複数のLEDの少なくとも1つの対について、各それぞれの対について、少なくとも1つの方向では、LEDの対の間でモノリシックウエハ内に位置決めされたが、LEDのアレイ内では、それらの対の間で位置決めされていない、モノリシックウエハ内の少なくとも1つのそれぞれのLEDが存在していた。有利には、マイクロLEDのピッチは、モノリシックウエハから基板への移動時に決定され得る。反射屈折光学素子は、多数のマイクロLEDが多数の反射屈折光学素子に精密に位置合わせされ得るように、実質的に同じピッチを有し得る。有利には、照明装置の位置合わせのコストおよび複雑さが低減される。
【0087】
複数のLEDのうちのLEDは、幅または直径が300マイクロメートル未満、好ましくは200マイクロメートル未満、より好ましくは100マイクロメートル未満のマイクロLEDであり得る。少なくとも1つの反射屈折断面平面において、透過出力表面と反射表面との間の距離は、750マイクロメートル未満、好ましくは500マイクロメートル未満、より好ましくは250マイクロメートル未満であり得る。有利には、薄型かつ明るい指向性照明装置が提供され得る。高解像度ローカルエリアディミングがさらに提供され得る。
【0088】
本開示の第5の態様によると、第4の態様の照明装置と、透過LED支持基板を通して透過した光を受光するように配置された透過型空間光変調器と、を備える、ディスプレイ装置が提供される。有利には、薄型ディスプレイは、ローカルエリアディミング、高コントラスト、高解像度、高均一性、自由形式の形状、非常に小さいベゼル幅および可撓性を備え得る。さらに、そのようなディスプレイは、省電力、明るい照明環境での非常に高い輝度、低照度環境での低迷光、およびディスプレイが限られた視野角のみから視認可能であるようにプライバシー動作を提供し得る。
【0089】
本開示の第6の態様によると、照明装置であって、複数のLEDであって、複数のLEDが、LEDアレイ内に配置されており、複数のLEDのうちのLEDが、ミニLEDである、複数のLEDと、第1の表面および第1の表面に面している第2の表面を備える透過LED支持基板であって、複数のLEDが、透過LED支持基板の第1の表面上に配置されている、透過LED支持基板と、光出力分布を提供する反射屈折光学アレイであって、光出力分布が、複数のLEDのうちのLEDからの光出力である、反射屈折光学アレイと、を備え、反射屈折光学アレイが、複数の反射屈折光学素子を備え、複数の反射屈折光学素子が、アレイ内に配置されており、複数の反射屈折光学素子のうちの反射屈折光学素子の各々が、光軸を含み、反射屈折光学素子の各々の光軸が、複数のLEDのうちの1つ以上のLEDのそれぞれと対応して位置合わせされ、複数のLEDのうちのLEDの各々が、反射屈折光学アレイのそれぞれの反射屈折光学素子のうちの1つのみの光軸と位置合わせされており、反射屈折光学アレイが、反射表面および反射表面に面している透過表面を備え、透過LED支持基板の第1の表面が、反射屈折光学アレイの透過表面に面し、複数のLEDからの光のうちの少なくともいくつかが、反射表面と透過表面との間の反射屈折光学アレイ内でガイドされ、反射屈折光学アレイの各反射屈折光学素子が、反射表面上に配置された複数の光反射ファセットを備え、複数の光反射ファセットのうちの少なくともいくつかが、反射屈折光学アレイの透過表面を通して、かつ透過LED支持基板を通して、反射屈性光学アレイの反射表面と透過表面との間でガイドされる光を方向付けるように配置されている、照明装置が提供される。反射屈折光学アレイは、集積体として形成され得、反射屈折光学アレイの反射表面および透過表面が、複数のLED間を延在する。反射屈折光学アレイの反射表面は、反射屈折光学アレイの反射表面を覆うように延在する反射コーティングを備え得る。各反射屈折光学素子の透過表面は、透過表面と反射表面との間に配置されている屈折光入力構造を備え得、各屈折光入力構造は、反射屈折光学素子の光軸と位置合わせされ得、反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、屈折光入力構造は、等しい、かつ反対の傾斜角で傾斜している、反対方向に傾斜した屈折ファセットの複数の対を備え得、反射屈折アレイの平面において、傾斜した屈折ファセットの複数の対は、円形にまたは楕円形に対称であり得る。各反射屈折光学素子の反射表面は、反射表面と、光ガイド表面への入力基板の透過入力表面との間に配置される反射光入力構造を備え得、反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、反射入力構造は、第1の内面と、第1の内面に面している第2の内面と、を備え、屈折光入力構造および反射光入力構造は、反射屈折光学アレイの反射表面と透過表面との間の反射屈折光学アレイ内でガイドされるように、それぞれの位置合わせされた少なくとも1つLEDからの光を方向付けるように配置され得る。反射表面の光反射ファセットは、反対の傾斜角で傾斜している傾斜したファセットの対によって提供され得、反射屈折アレイの平面において、光反射ファセットは、円形にまたは楕円形に対称であり得、当該反射屈折光学素子の光軸と同心である。反射表面の光反射ファセットは、少なくともいくつかの光を、反射屈折光学アレイの透過表面および透過LED基板を通して、透過LED基板の表面に垂直な方向に方向付けるように配置され得る。反射屈折光学素子の光軸を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、反射屈折光学素子の光反射ファセットは、反射屈折素子の光軸からの距離と共に減少する間隔を伴って配置され得る。反射屈折アレイの平面において、光反射ファセットの長さは、それぞれの反射屈折光学素子の光軸からの距離と共に増加し得、光反射ファセットの総面積は、それぞれの反射屈折光学素子の光軸からの距離と共に増加する。照明装置は、反射屈折光学素子の反射表面上に配置され、かつ反射屈折光学素子の反射表面と透過表面との間をガイドされていない、位置合わせされたLEDからの光を、透過LED基板を通して方向付けるように配置された、光反射ファセットをさらに備え得る。透過LED支持基板の第1の表面は、反射屈折光学素子の光軸と位置合わせされている複数の不透明マスク領域を備え得、複数のLEDのうちの1つ以上のLEDのそれぞれは、不透明マスク領域の各々の上に配置され、複数の不透明マスク領域は、LEDアドレス指定電極によって提供され得る。それぞれの反射屈折光学素子の反射表面のいくつかの光反射ファセットは、光を、LED支持基板の第1の表面を通して、透過LED支持基板の第2の表面に配置され、かつ反射屈折光学素子の光軸と位置合わせされた、出力屈折構造に方向付け、少なくとも1つの反射屈折断面平面において、出力屈折構造は、反対方向に傾斜した透過光偏向ファセットの複数の対を備え得る。照明装置は、透過LED支持基板の少なくとも1つの表面上に配置された拡散体構造をさらに備え得る。
【0090】
本開示の第7の態様によると、第6の態様による照明装置を備える液晶ディスプレイ用のバックライト装置が提供される。
【0091】
そのような装置は、LCDバックライトのために、または家庭用もしくは業務用照明のために使用され得る。
【0092】
本開示のこれらのおよび他の特徴および利点は、本開示をその全体にわたって読むことで、当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0093】
実施形態が、例として添付図面に例示され、同様の参照番号は、同様の部位を示す。
【0094】
【
図1】LCDを照明するように配置されたマイクロLEDおよび反射屈折光学素子を備えるバックライトを備えるディスプレイ装置を側面斜視図で例示する概略図である。
【
図2】LCDを照明するように配置されたマイクロLEDアレイおよび反射屈折光学素子アレイを備えるバックライトを備えるディスプレイ装置を上面図で例示する概略図である。
【
図3】LCDを照明するように配置されたマイクロLEDアレイおよび反射屈折光学素子アレイを備えるバックライトを備えるディスプレイ装置の層を分解正面図で例示する概略図である。
【
図4A】マイクロLEDからの光線と、反射屈折入力基板の光入力微細構造を備える反射屈折光学素子とを上面図で例示する概略図である。
【
図4B】拡散された出力を提供するように配置されたLED支持基板の透過出力表面を上面図で例示する概略図である。
【
図4C】反射屈折光学素子の入力基板の透過側上での
図4Aの屈折微細構造からの出力光度の変動を例示する概略グラフである。
【
図5A】ランバート方向分布との比較における方向分布の光度変動を例示する概略グラフである。
【
図5B】ランバート方向分布との比較における正規化された方向分布の光度変動を例示する概略グラフである。
【
図5C】
図4Aの配置について、出力角に対する、模擬された出力光度の変動を例示する概略グラフである。
【
図6】
図4Aの配置について、出力開口を横切る位置に対する、模擬された出力光度の変動を例示する概略グラフである。
【
図7】マイクロLEDからの光線と、反射屈折入力基板の平面透過表面を備える反射屈折光学素子とを上面図で例示する概略図である。
【
図8】反射屈折光学素子の入力基板の透過側上での
図7の屈折微細構造からの出力輝度の変動を例示する概略グラフである。
【
図9A】
図7の配置について、出力角に対する、総出力光度の模擬された変動を例示する概略グラフである。
【
図9B】
図7の配置について、出力開口を横切る位置に対する、総出力光度の模擬された変動を例示する概略グラフである。
【
図10】透過LED支持基板の少なくとも1つの表面上に設けられた拡散体構造の配置を正面図で例示する概略図である。
【
図11A】反射屈折光学素子の六方充填による反射表面の光反射ファセットの配置を正面図で例示する概略図である。
【
図11B】反射屈折光学素子の正方形充填による反射表面の光反射ファセットの配置を正面図で例示する概略図である。
【
図11C】
図2に例示されるタイプの反射表面構造を有する1次元反射屈折光学素子アレイおよび位置合わせされたマイクロLEDアレイを斜視側面図で例示する概略図である。
【
図11D】反射屈折光学素子アレイの反射表面構造を側面図で例示する概略図である。
【
図11E】
図11Dの構造を備える反射屈折光学素子アレイを側面図で例示する概略図である。
【
図11F】
図11D~Eに例示されるタイプの反射表面構造を有する二次元反射屈折光学素子アレイおよび位置合わせされたマイクロLEDアレイを斜視側面図で例示する概略図である。
【
図12A】反射屈折光学素子アレイの反射表面構造、および狭角視野と広角視野との間の切り替えを提供するように配置された第1および第2のマイクロLEDアレイを正面図で例示する概略図である。
【
図12B】
図12Aの第1のマイクロLEDアレイの角度プロファイルを例示する概略グラフである。
【
図12C】
図12Aの第1のマイクロLEDアレイのアレイにわたる空間的均一性を例示する概略グラフである。
【
図12D】
図12Aの第2のマイクロLEDアレイの角度プロファイルを例示する概略グラフである。
【
図12E】
図12Aの第2のマイクロLEDアレイのアレイにわたる空間的均一性を例示する概略グラフである。
【
図13A】反射屈折光学素子の入力領域および位置合わせされたマイクロLEDを上面図で例示する概略図である。
【
図13B】マイクロLEDからの光線と、反射屈折基板に取り付けられているLED支持基板を備える反射屈折光学素子とを上面図で例示する概略図である。
【
図13C】マイクロLEDからの光線と、透明基板の第2の側面が反射屈折基板に取り付けられている透明LED支持基板を備える反射屈折光学素子とを上面図で例示する概略図である。
【
図14A】反射入力構造が集積体を含まない、反射屈折光学アレイおよび複数のマイクロLEDを上面図で例示する概略図である。
【
図14B】反射屈折バックライトおよびLCDを備える湾曲したディスプレイを上面図で例示する概略図である。
【
図15A】LCDを照明するように配置された、マイクロLEDおよび反射屈折光学素子を備えるバックライトを備えるディスプレイ装置を側面斜視図で例示する概略図であり、反射屈折光学素子が、反射屈折光学素子によるガイドを提供するように配置された領域を含まない。
【
図15B】配置された反射屈折光学素子を側面図で例示する概略図であり、反射屈折光学素子が、反射屈折光学素子によるガイドを提供するように配置された領域を含まず、マイクロLEDが、光軸と位置合わせされて配置されている。
【
図15C】2次元反射屈折光学素子および位置合わせされたマイクロLEDのアレイを側面斜視図で例示する概略図である。
【
図15D】1次元反射屈折光学素子および位置合わせされたマイクロLEDのアレイを側面斜視図で例示する概略図である。
【
図15E】配置された反射屈折光学素子を側面図で例示する概略図であり、マイクロLEDが、それぞれの位置合わせされた反射屈折光学素子の光軸からオフセットして配置されている。
【
図15F】配置された反射屈折光学素子を側面図で例示する概略図であり、反射屈折光学素子において、第1および第2のマイクロLEDが、それぞれの位置合わせされた反射屈折光学素子の光軸から、それぞれ第1および第2の距離だけオフセットして配置されている。
【
図15G】
図15Bと同様の反射屈折光学素子を側面図で例示する概略図であり、反射表面が、フレネル反射体によって提供されている。
【
図16A】複数のLEDのアドレス指定システムを例示する概略図である。
【
図16B】複数のLEDのアドレス指定システムを例示する概略図である。
【
図16C】複数のLEDのアドレス指定システムを例示する概略図である。
【
図16D】複数のLEDのアドレス指定システムを例示する概略図である。
【
図17A】複数の屈折光入力構造を形成するための工具を側面斜視図で例示する概略図である。
【
図17B】複数の屈折光入力構造を備える入力基板を側面斜視図で例示する概略図である。
【
図17C】複数の反射光入力構造を形成するための工具を側面斜視図で例示する概略図である。
【
図17D】複数の屈折光入力構造を備える入力基板、および複数の反射構造を備える反射表面を側面斜視図で例示する概略図である。
【
図17E】コーティングされた入力基板を側面斜視図で例示する概略図である。
【
図18A】複数の屈折光出力構造および拡散表面を備えるLED支持基板を側面斜視図で例示する概略図である。
【
図18B】複数のアドレス指定電極をさらに備えるLED支持基板を側面斜視図で例示する概略図である。
【
図18C】複数の不透明マスク領域をさらに備えるLED支持基板を側面斜視図で例示する概略図である。
【
図19A】モノリシックLEDウエハを側面斜視図で例示する概略図である。
【
図19B】モノリシックLEDウエハからのマイクロLEDのスパースアレイの抽出を側面斜視図で例示する概略図である。
【
図19C】
図19AのモノリシックLEDウエハから
図18CのLED支持基板上へのマイクロLEDのスパースアレイの配置を側面斜視図で例示する概略図である。
【
図20】本開示による、入力基板およびLED支持基板を備えるバックライトのアセンブリを側面斜視図で例示する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0095】
ディスプレイ、ディスプレイバックライト、または家庭用もしくは業務用の環境照明用の薄型照明装置を提供することが望ましい。環境照明は、部屋、オフィス、建物、シーン、街路、設備、またはその他の照明環境の照明を含み得る。ディスプレイバックライトは、液晶ディスプレイなどの透過型空間光変調器を照明するように配置された照明装置を意味する。ディスプレイバックライトのマイクロLEDは、例えば、本明細書に説明されるように、高ダイナミックレンジ動作で画像情報を提供され得る。しかしながら、一般に、画素データは、空間光変調器によって提供される。
【0096】
高ダイナミックレンジのローカルエリアディミング、薄型パッケージ、広い間隔の光源アレイおよび高い均一性を提供し得る空間光変調器用の薄型バックライトを提供することがさらに望ましい。高均一性、高効率およびHDR機能を有する適切な光出力分布を達成する、非常に狭いベゼル幅を有する薄型基板LCD用の薄型の、可撓性かつ自由形式の形状(例えば、円形)のバックライトを提供することがさらに望ましい。
【0097】
ここで、様々な切り替え可能なディスプレイデバイスの構造および動作が説明される。この説明では、共通の要素は、共通の参照番号を有する。任意の要素に関する開示は、同じまたは対応する要素が提供される各デバイスに適用されることに留意されたい。したがって、簡潔化のために、そのような開示は、繰り返されない。
【0098】
図1は、マイクロLEDと、LCD200を照明するように配置された反射屈折光学素子の単位セルと、を備える、バックライトを備える、ディスプレイ装置を側面斜視図で例示す概略図であり、
図2は、ディスプレイ装置の光軸11a、11bを通る断面平面の上面図を例示する概略図であり、ディスプレイ装置は、マイクロLEDアレイ、およびLCD200を照明するように配置された反射屈折光学素子100の2つの単位セル38a、38bを備える。
【0099】
動作時、マイクロLED3は、矢印103で示されるように、空間光変調器48から離れて反射表面64に向かう方向に光線を提供する。光線は、矢印105で示されるように、反射表面64で反射され、反射屈折光学素子38を通って戻るように方向付けられる。本実施形態では、矢印103、105によって例示される折り返し光路は、本明細書にさらに説明されるように、個々のマイクロLEDの面積よりもはるかに広い面積にわたって高い光効率、薄い厚さおよび高い均一性を有利に達成する。
【0100】
照明装置は、複数のLEDであって、複数のLEDが、LEDアレイに配置され、複数のLEDのうちのLEDが、マイクロLED3である、複数のLEDと、光出力分布を提供する反射屈折光学アレイ100と、を備え、光出力分布が、複数のマイクロLED3のうちのLEDからの光出力である。
【0101】
反射屈折光学アレイ100は、複数の反射屈折光学素子38を備え、複数の反射屈折光学素子38は、アレイに配置され、複数の反射屈折光学素子の反射屈折光学素子38の各々は、光軸11を含み、したがって、
図2では、隣接する光軸11a、11bは、各反射屈折光学素子38a、38bとそれぞれ関連付けられ、各反射屈折光学素子38a、38bは、アレイ100の単位セルである。反射屈折光学素子38の各々の光軸11は、複数のマイクロLED3のうちのマイクロLED3のそれぞれ1つ以上と対応して位置合わせされ、複数のマイクロLED3のマイクロLED3の各々は、反射屈折光学アレイ100のそれぞれの反射屈折光学素子38の1つのみの光軸11と位置合わせされている。
【0102】
複数の反射屈折光学素子38は、典型的には、反射屈折光学アレイ100の平面内に2次元アレイとして配置され得る。代替的に、反射屈折光学アレイは、反射屈折光学アレイの平面内の方向に細長い、1次元であってもよい。
【0103】
反射屈折光学アレイ100の各反射屈折光学素子38は、反射表面64上に配置され、かつ光軸11と位置合わせされた、複数の光反射ファセット70、72を備える反射表面64を備える。各反射屈折光学素子38は、透過出力面52上に配置され、かつ光軸11に対して位置合わせされた、少なくとも1つの屈折光出力構造56を備える透過出力面52をさらに備える。透過出力表面52は、反射表面64に面している。
【0104】
ディスプレイ装置は、マイクロLED3アレイおよび反射屈折光学アレイ100を備えるバックライト装置と、透過LED支持基板50を通して透過した光を受け取るように配置された透過型空間光変調器200と、を備える。典型的には、透過型空間光変調器200は、入力偏光子204、基板206、液晶層208、基板210および出力偏光子212を有する液晶ディスプレイを備える。反射偏光子202および拡散体203を備えるさらなる層が提供されてもよい。
【0105】
有利には、アドレス指定可能な照明は、薄型光学スタックで提供され得る。基板206、210は、可撓性であり得る150マイクロメートル以下の厚さなどの薄型基板を備え得る。薄型基板は、マイクロシートガラス、化学機械研磨によって薄くされたガラス、またはポリイミドもしくは無色ポリイミドなどのポリマー基板とすることができる。有利には、湾曲しているかまたは可撓性ディスプレイに使用され得るLCDが、以下でさらに説明されるように、提供され得る。
【0106】
さらに、空間光変調器200の総厚さは、1mm未満、好ましくは500マイクロメートル未満、最も好ましくはモバイルディスプレイなどの用途のために250マイクロメートル未満であり得る。実質的にゼロのベゼル、例えば、500マイクロメートル未満のベゼル幅を提供するために、制御電子部品が空間光変調器のアクティブエリア内に提供されてもよい。以下でさらに説明されるように、円形ディスプレイなどの空間光変調器のさらなる自由形式の形状が達成され得る。
【0107】
空間光変調器48と同じかまたはそれよりも薄い厚さを有し、可撓性であり、ディスプレイのx軸およびy軸寸法が同様である非常に狭いベゼル幅の照明を提供し得るバックライト光学システム、ならびに自由形式ディスプレイを提供することが望ましい。さらに、高ダイナミックレンジ、有利には、向上した画像コントラストを達成するために空間光変調器200を照明するように、アドレス指定可能な光源アレイを提供することが望ましい。
【0108】
本開示の目的のために、複数のLED3は、幅または直径が300マイクロメートル未満、好ましくは200マイクロメートル未満、より好ましくは100マイクロメートル未満である。100~500マイクロメートルの最小幅または直径を有するLEDはまた、ミニLEDとも称され得る。
【0109】
そのようなマイクロLED3は、空間光変調器200上に提供される赤、緑、および青の画像画素220、222、224の幅よりも実質的に大きくなり得る最小幅または直径を有する。
【0110】
例示的な例では、画素220、222、224は、例えば、25×75マイクロメートルのピッチを有し得る。マイクロLED3は、100マイクロメートルである幅または直径を有し得、反射屈折光学素子38は、少なくとも1つの反射屈折断面に1mmであるピッチを有し得る。したがって、マイクロLED3は、500を超える画像画素220、222、224を照明するように配置され得る。
【0111】
複数のマイクロLED3は、透過LED支持基板50の第1の表面54上に配置され、反射屈折光学素子38の透過出力表面52は、透過LED支持基板50の第2の表面によって提供される。透過LED支持基板50の第2の表面52は、透過LED支持基板50の第1の表面54に面している。LED支持基板50は、複数の反射屈折光学素子38の光軸11の間に延在する集積体として形成される。
【0112】
有利には、製造および組み立て中、複数のマイクロLED3は、以下にさらに説明されるように、電極7、8および他の電子構成要素を備え得る、透過LED支持基板50の表面54上に簡便に組み立てられ得る。
【0113】
電極8は、マイクロLED3への電気接続を提供するように配置され、バックライトコントローラ130からの信号が提供される。ディスプレイコントローラ230は、画像画素220、222、224に画像データを提供するように配置され、LEDアレイのLED3に画像データが提供されるように、バックライトコントローラ130に画像データをさらに提供し得る。向上した画像コントラストを有利に達成するために、高ダイナミックレンジ動作が提供され得る。
【0114】
各反射屈折光学素子38の反射表面64は、入力基板60の第1の表面62上に配置され、透過入力表面62は、反射表面64に面している。透過LED支持基板50の第1の表面54は、透過入力表面62に面している。
【0115】
入力基板60は、複数の反射屈折光学素子38の光軸11の間に延在する集積体として形成される。有利には、製造および組み立て中、光学構造は、広い面積のバックライトが簡便に提供され得るように、基板60上に配置され得る。さらに、透過LED支持基板50との位置合わせは、広い面積にわたって簡便に提供され得る。
【0116】
反射屈折光学アレイ100の反射表面64は、反射表面64上に形成された反射層65を備える。反射層65は、反射屈折光学アレイ100の反射表面64を覆うように延在する。反射層は、例えば、蒸着、スパッタリング、スプレーまたは浸漬コーティングによって表面64上に形成され得る金属層によって提供され得る。適切な金属としては、腐食を最小限に抑え、かつ水および酸素の進入に対するバリア層を提供する、保護層を備え得る銀またはアルミニウムが挙げられる。
【0117】
金属反射層65は、表面がコーティングされていない場合、表面での臨界角未満の入射角で光の効率的な反射を達成する。LCDバックライト用の従来のエッジ照明された導波路では、導波路に沿ったガイド中に多数の表面反射が発生するため、金属は、望ましくないことに実質的な損失を提供する。本実施形態では、金属層からの反射の数は、従来の導波路と比較して少なく、したがって、金属層65からの損失が実質的に低減される。有利には、薄型反射屈折光学素子38は、空間光変調器48のアクティブエリア内に配置され、かつマイクロLED3の周囲に照明のホットスポットを提供しない、当該マイクロLEDを用いて高効率で提供され得る。
【0118】
金属層65は、例えば、反射光入力構造68の領域を覆うように、代替的にパターン化されてもよい。有利には、金属層65での反射に起因する損失が低減され得る。
【0119】
接着領域80は、入力基板60と透過LED支持基板50との間にさらに提供され得る。接着領域80は、2つの層の取り付けを提供して、堅牢な位置合わせおよび熱変化に対する低減された感度を有利に達成し得る。
【0120】
言い換えると、照明装置は、複数のLEDを備え得、複数のLEDは、LEDアレイに配置されており、複数のLEDのうちのLEDは、マイクロLED3である。ミニLED3は、第1の表面54と、第1の表面54に面している第2の表面52と、を備える、透過LED支持基板50上に配置され得、複数のミニLED3は、透過LED支持基板50の第1の表面54上に配置される。さらに、反射屈折光学アレイ100は、光出力分布を提供するために提供され得、光出力分布は、複数のミニLED3のうちのミニLED3からの光出力である。反射屈折光学アレイ100は、複数の反射屈折光学素子38を備え、複数の反射屈折光学素子38は、アレイに配置され、複数の反射屈折光学素子38の反射屈折光学素子38の各々は、光軸11を含む。反射屈折光学素子38の各々の光軸11は、複数のミニLED3のうちのミニLED3のそれぞれ1つ以上と対応して位置合わせされ、複数のミニLED3のミニLED3の各々は、反射屈折光学アレイ100のそれぞれの反射屈折光学素子38の1つのみの光軸11と位置合わせされている。反射屈折光学アレイ100は、反射表面64と、反射表面64に面している透過表面と、を備える。透過LED支持基板50の第1の表面は、反射屈折光学アレイ100の透過表面に面している。複数のミニLED3からの光のうちの少なくともいくつかは、反射表面64と透過表面との間の反射屈折光学アレイ100内でガイドされる。反射屈折光学アレイ100の各反射屈折光学素子38は、反射表面64上に配置された複数の光反射ファセット70を備え、複数の光反射ファセット70のうちの少なくともいくつかは、反射屈折光学アレイ100の透過表面を通って、かつ透過LED支持基板50を通って、反射屈折光学アレイ100の反射表面64と透過表面との間でガイドされる光を方向付けるように配置される。
【0121】
ここで、反射屈折光学アレイ100の平面の光学構造の配置が説明される。
【0122】
図3は、LCD200を照明するように配置されたマイクロLEDアレイおよび反射屈折光学素子アレイ100を備えるバックライトを備えるディスプレイ装置の層を分解正面図で例示する概略図である。
【0123】
反射表面64は、複数のモザイク模様の多角形を含み、この例示では、六角形領域90が、光軸11a、11bおよび11cを中心とする。六角形領域は、バックライトの幅にわたって配置され、反射表面64の平面での各反射屈折光学素子38の場所を表す。各反射屈折光学素子38は、以下にさらに説明されるように反射光入力構造68および反射ファセット70、72、74を備える。
【0124】
透過入力表面62は、反射表面64の場合と同一のそれぞれの光軸11a、11bおよび11cを中心とする六角形領域91を備える。屈折光入力構造66は、光軸11a、11bおよび11cと位置合わせされて配置されている。
【0125】
複数のマイクロLED3は、六角形領域92、ならびに反射表面64の場合と同一のそれぞれの光軸11a、11bおよび11cを中心とする。
【0126】
透過LED支持基板50の第1の表面54は、反射表面64と同一のそれぞれの光軸11a、11bおよび11cを中心とする六角形領域93と、電極であり得る不透明領域7と、マイクロLED3の各々に電気接続を提供するアドレス指定電極8と、を備え、各々が、光軸11a、11bおよび11cと位置合わせされて配置されている。
【0127】
透過出力表面52は、反射表面64の場合と同一のそれぞれの光軸11a、11bおよび11cを中心とする六角形領域94と、屈折光出力構造56と、を備える。
【0128】
透過出力表面52を通る光出力は、拡散体203と、反射偏光子と、入力偏光子204、液晶画素層208、および出力偏光子212を備える空間光変調器200とに入射し得る。例示の目的で、空間光変調器200と位置合わせされた六角形構造の場所が示されており、多くの画素が各反射屈折光学素子38によって照明され得ることを例示している。反射屈折光学アレイの反射屈折光学素子38の配置は、最終的な出力画像のムラの出現を最小限に抑えるように提供され得る。さらに、配置は、複数のマイクロLED3の高ダイナミックレンジアドレス指定の出現を最適化するように調節され得る。
【0129】
複数のマイクロLED3からの光は、各反射屈折光学素子38の面積にわたって出力輝度が実質的に空間的に均一であり、かつ光度方向分布が、その面積にわたる各領域で実質的に同じであるように分布されることが望ましい。さらに、空間光変調器200の望ましい均一な照明を達成するために、反射屈折光学アレイ100の隣接する反射屈折光学素子38にわたる光出力のそのような空間的および方向的に均一な分布を提供することが望ましい。
【0130】
さらに詳細には考察されていない
図3の配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0131】
ここで、光出力の空間的に均一な分布を達成する反射屈折光学アレイ100の動作が、マイクロLED3からの光の特定の光線経路を参照してさらに説明される。
【0132】
図4Aは、マイクロLED3からの光線と、反射屈折入力基板60の光入力微細構造66を備える反射屈折光学素子38とを上面図で例示する概略図である。
【0133】
複数のマイクロLED3は、反射表面64と透過出力表面52との間に配置される。各反射屈折光学素子38の透過LED支持基板50の第1の表面54は、不透明マスク領域7を備え、複数のマイクロLED3のうちのマイクロLED3のそれぞれ1つ以上は、マスク領域7と反射表面64との間に配置されている。
【0134】
不透明マスク領域7は、屈折光出力構造56と複数のマイクロLED3のうちのマイクロLED3のそれぞれ1つ以上との間にさらに提供されている。不透明マスク領域7は、反射屈折光学素子38の光軸11と位置合わせされ、例えば、アルミニウムまたは他の反射金属材料を含む、
図1に例示されるようなマイクロLED3のアドレス指定電極によって提供され得る。不透明マスク領域7にない駆動電極8は、ITOまたは銀ナノワイヤなどの透明導体材料によって提供されて、透明LED支持基板50を通る光透過の向上した効率を有利に達成し得る。
【0135】
複数のマイクロLED3は、光線300、302、304、306、308で反射表面64を照明するように配置される。マイクロLED3からの光線300、302、304、306、308は、マイクロLED3に位置合わせされた波長変換層5に入射する。マイクロLEDは、青色発光窒化ガリウムLEDチップを備え得、波長変換層5は、例えば、青色光のいくつかを黄色光または赤色および緑色光に変換するように配置され得る、蛍光体または量子ドット材料を含み得る。代替的に、マイクロLED3は、紫外発光LEDを備え得、波長変換材料は、白色光出力を提供するように配置される。
【0136】
光線300、302、304、306、308は、反射表面64に向かって方向付けられ、透過出力表面52をマイクロLED3からの光から遮断する不透明マスク領域7によって、透過出力表面52を直接照明することを防止される。本実施形態との比較として、不透明マスク領域7が存在しない場合、マイクロLED3からの光線は、透過出力表面52に直接透過され、一定の視野角に対してLEDの場所にホットスポットを不利に提供することになるランバート光度方向分布を有する表面52から出力される。有利には、不透明マスク領域7は、ホットスポットの出現の低減を達成する。
【0137】
不透明マスク領域7は、反射表面64からマイクロLED3に向かって反射される、反射屈折光学アレイによって伝搬する光線が反射されて再循環されるように、さらに反射性であってもよい。有利には、バックライト効率が向上され得る。
【0138】
光線300は、屈折光入力構造66を通過するマイクロLED3からの光線経路を例示している。光入力構造66は、マイクロLEDからの光度角度分布の再分布を提供し、以下にさらに説明される。光線300は、反射表面64から透過出力表面52まで延在する反射光入力構造68で反射表面64上に入射する。反射屈折光学素子の光軸11を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、反射光入力構造68は、第1の内面69aと、第1の内面に面している第2の内面69bとを備える。第1および第2の内面69a、69bは、湾曲した反射表面69a、69bを備え得る。有利には、光は、入力基板60内で効率的に反射され得る。
【0139】
反射屈折光学アレイ100の各反射屈折光学素子38について、屈折光入力構造66および反射光入力構造68が、それぞれの位置合わせされた少なくとも1つのマイクロLED3からの少なくともいくつかの光を、反射屈折光学アレイ100内でガイドされる光線300であるように、方向付けるように配置され得る。光線300は、入力基板60内の表面69aによって反射され、入力構造66の間に延在する平面領域63を備える透過入力基板62にさらに入射する。光線300は、空気を含み得る間隙99に対する入力基板60の界面での臨界角よりも大きい入射角を有し、反射表面64と透過入力表面62との間の反射屈折光学素子38内でガイドされ、それにより、反射表面64に向けて戻るように方向付けられ、傾斜したファセット70aに入射する。
【0140】
有利には、光線300は、マイクロLED3から遠隔である反射屈折光学素子38の領域に方向付けられ得る。さらに、入力基板60内での光線300のガイドは、反射屈折光学アレイ100の総厚さ75の減少を達成する。
【0141】
複数の光反射ファセット70は、反射屈折光学アレイ100の透過出力表面52を通して光を方向付けるように配置される。反射表面64の光反射ファセット70のうちのいくつかが、透過出力表面52に対して実質的に垂直な方向に、反射屈折光学素子38の透過出力表面52を通して、少なくともいくつかの光を方向付けるように配置され得る。言い換えると、ファセット70aは、光軸11に実質的に平行である方向にガイドされた光線300を偏向させるように傾斜され得る。入力基板60内をガイドする他の光線(図示せず)は、以下にさらに説明されるように、光軸11の方向に近い他の出力角で提供され得る。
【0142】
光反射ファセット70は、照明の制限された円錐角を有する光入力構造68からの光円錐によって照明される。したがって、空気中に出力されるときのファセット70からの角度出力は、非ランバート出力を有する。ファセット70は、素子38の幅にわたって増加したコリメーションを達成するために、湾曲した表面の素子としてさらに配置され得る。反射屈折光学素子からの照明の円錐角は、以下に説明されるように、非ランバートであり得る。有利には、ディスプレイ効率は、ランバートバックライトと比較して、正面視に関して向上され得る。さらに、高度に湾曲したディスプレイなど、ランバートディスプレイと同様の角度出力が望ましいディスプレイについて、ランバート拡散体の均一な照明が達成され得る。さらに、プライバシーディスプレイ用のバックライトは、ディスプレイが軸外の視認場所で明瞭に視認可能ではないように、低下した軸外輝度を提供され得る。
【0143】
光線302は、湾曲した内面69bからの反射後、反射表面64の光反射ファセット70のうちの少なくともいくつかの間の反射平面領域71に入射する光線経路を例示する。光線300は、反射屈折光学アレイ100の隣接する反射屈折光学素子38に方向付けられるように、入力基板60内でガイドされる。
【0144】
隣接する反射屈折光学素子38からのそのような光線は、光線306によってさらに例示されている。反射表面64の光反射ファセット70は、反対の傾斜角で傾斜している傾斜したファセット70a、70bの対によって提供される。光線306は、傾斜した反射ファセット70bに入射して、基板60、50の平面に実質的に垂直な方向で出力表面52に方向付けられる。
【0145】
有利には、光線302、306は、隣接する反射屈折光学素子38間にいくつかの混合を提供し得る。そのような混合は、2つの素子38の間の公称界面で空間的均一性を提供し得る。さらに、光度方向分布は、公称界面で実質的に同じであり、広範囲の視野角に対して改善された均一性を達成する。有利には、表示均一性が改善される。
【0146】
光軸11の近くで均一な出力光度分布を達成することが望ましく、入力基板60内でガイドされなかった光について光線304によって例示される。反射屈折光学素子38の反射表面64上に配置された光反射ファセット72のうちのいくつかが、反射屈折光学アレイ100内でガイドされなかった光線304を方向付けるように配置されている。有利には、反射屈折光学素子38の異なる領域にわたって同じである光度角度方向分布を達成しながら、空間的均一性が向上し得る。
【0147】
光線308は、不透明マスク7と空間光変調器200との間の透過出力表面52の領域から提供され得る。光線308は、別の方法では陰になっている表面52の領域での照明を達成する光線経路を例示する。それぞれの反射屈折光学素子38の反射表面64の光反射ファセット74は、屈折光出力構造56に光を方向付けるように配置されている。少なくとも1つの反射屈折断面平面において、屈折光出力構造56は、反対方向に傾斜した透過光偏向ファセット57a、57bの複数の対を備える。
図3に例示されるように、反対方向に傾斜した透過光偏向ファセット57a、57bの複数の対を備える屈折光出力構造56は、透過出力表面52の平面において、円形にまたは楕円形に対称であり得る。六角形境界が、連続アレイを提供するために反射屈折光学素子のアレイで使用され得る。ファセット70、72、74は、光軸と同心であり得るが、各反射屈折光学素子38の外側領域で中断され得る。
【0148】
例示的な実施形態を続けると、ファセット57a、57bは、少なくとも1つの反射屈折断面プロファイルで光軸11に対して60度の傾斜を有する表面法線方向を有する平面ファセットであり得る。
【0149】
接着領域80は、入力基板60内でガイドする光線316のうちのいくつかが透明LED支持基板50内でガイドするように方向付けられるように、透明材料をさらに含み得る。そのようなガイド光は、不均一性の低減を提供し得、基板50の上または中の拡散によって、または屈折光出力構造56によって抽出され得る。
【0150】
ここで、光入力構造66の動作がさらに説明される。
【0151】
図4Aに例示されるように、少なくとも1つの反射屈折断面平面で各反射屈折光学素子38について、入力基板60の透過表面62は、それぞれの光軸11に位置合わせされた屈折光入力構造66を備える。各光入力構造66は、入力基板60の透過入力表面62から反射表面64まで延在している。言い換えると、屈折光入力構造66は、入力基板60の透過入力表面62上に配置された微細構造であり得る。屈折入力構造66は、基板60内に完全にまたは部分的に凹んでもよく、または表面62から隆起してもよい。屈折入力構造66は、例えば、UVキャスティング、印刷、エンボス加工または射出成形によって、ポリマーまたはガラスなどの透明基板の表面上に形成され得る。
【0152】
屈折光入力構造66は、少なくとも1つの反射屈折断面平面において、法線方向に対して等しい、かつ反対の傾斜角で傾斜し得る、反対方向に傾斜した屈折入力ファセット67a、67bの複数の対を備える。
図3に例示されるように、反射屈折光学アレイ38の平面において、傾斜した屈折入力ファセット67a、67bの複数の対は、円形にまたは楕円形に対称である。例示的な実施形態では、各入力ファセットは、平面表面を有し得、光軸11に対する各表面67a、67bの角度は、52度であり得る。微細構造のピッチは、例えば、50ミクロンであり得る。有利には、屈折入力ファセット67a、67bは、浅い深さを有し得、バックライトの総厚さ75を最小限に抑える。
【0153】
LCDを備える空間光変調器200からの不要な偏光を再利用することが望ましい。反射偏光子202は、反射屈折光学素子38の反射表面64から反射された光の偏光再循環を提供するように配置される。入射光線308、310は、典型的には、偏光されておらず、単一偏光状態311は、透過されるが、直交偏光状態は、反射される。1/4波長板であり得る任意のリターダ201は、反射された偏光状態を反射表面64の平面領域71に修正するように配置され得る。反射された光は、直交偏光状態に変換され、かつ反射偏光子202を透過する偏光状態を有する。有利には、効率が改善され得る。さらに、反射偏光子および/またはリターダ上に配置された拡散体層は、空間的均一性をさらに高め、ムラの可視性を低減するように配置され得る。従来の光再循環バックライトと比較して、別個の後部反射体層(典型的には、0.1mm以上の厚さを有する)が使用されないため、厚さおよびコストが低減される。
【0154】
さらに詳細には考察されていない
図4Aの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0155】
拡散体203は、表面および/またはバルク拡散構造によって提供され得る。出力屈折微細構造56から出力される光のための拡散体を提供することが望ましい場合がある。
【0156】
図4Bは、LED支持基板の透過出力表面52の屈折光入力構造66および屈折光出力構造56を備える反射屈折光学素子38の詳細を上面図で例示する概略図であり、透過出力表面52に配置された構造56が、拡散された出力をさらに提供する。
【0157】
透過光偏向ファセット57a、57bは、表面57a、57bからの光線308に対する光円錐立体角342が、表面52上に配置され得る拡散体表面352からの円錐340と実質的に同じであるように、湾曲した表面を備え得る。
【0158】
したがって、屈折光出力構造56からの光の角度光出力分布が、屈折光出力構造56を含まない透過出力基板の領域を通じて透過する、複数の反射光反射ファセット70からの光の角度光出力分布と実質的に同じであり得る。
【0159】
さらに詳細には考察されていない
図4Bの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0160】
ここで、マイクロLED3の出力および屈折光入力構造66が、さらに説明される。
図4Bでは、マイクロLED3から法線方向に放出される光線は、屈折光入力構造66に向かって方向付けられ、光軸11に対して傾斜した反射表面64に向かって偏向される。ここで、ランバートマイクロLEDの光出力が、さらに説明される。
【0161】
図4Cは、少なくとも1つの反射屈折断面平面において、屈折光入力構造66から、光入力構造66と反射表面64との間に配置され、かつ反射表面64への入射前に受光するように配置された、公称検出器平面17への照明角度502を有する、模擬された出力光度500のプロファイル504を例示する概略グラフである。さらに詳細には考察されていない
図4Cの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応するように想定され得る。
【0162】
プロファイル504は、軸上の方向に窪み505を有し、したがって、低減された光度は、
図4Aの屈折光入力構造68の尖点69cの軸方向の場所に向かって方向付けられる。ファセット67a、67bは、
図4Aの後部反射表面の反射ファセット74を照明するピーク507の近くの方向に増加した光度を提供し、屈折光出力構造56に方向付けられる光線308の光度を増加させる。
【0163】
有利には、増加した光度が屈折光出力構造56の領域に提供され、透過出力表面52にわたる出力の均一性が向上され得る。さらに、LED支持基板50の厚さおよび総厚さ75が低減され得る。光は、出力表面52の他の領域と一致する空間的および角度的な光度分布を与えられ得る。広範囲の視野角からのディスプレイの均一性が維持され得、画像ムラを最小限に抑える。
【0164】
少なくとも1つの反射屈折断面平面において、透過出力表面52と反射表面64との間の距離75は、750マイクロメートル未満、好ましくは500マイクロメートル未満、より好ましくは250マイクロメートル未満である。そのような薄い厚さは、(i)反射屈折光学アレイ内でガイドする光、(ii)出力微細構造56の薄い厚さ、(iii)反射光学系の使用、および(iv)屈折入力微細構造66によって提供される反射基板の薄い厚さによって達成され得る。有利には、薄型かつ可撓性のLCDディスプレイは、高ダイナミックレンジローカルディミング動作を与えられ得る。
【0165】
ここで、例示的な実施形態の出力方向分布が説明される。
【0166】
図5Aは、1つの反射屈折断面平面において、ランバート指向性分布530との比較における、本実施形態の反射屈折アレイ100からの指向性分布520を例示する概略グラフであり、
図5Bは、1つの反射屈折断面平面において、正規化されたランバート指向性分布530との比較における正規化された指向性分布520の立体角を例示する概略グラフである。
【0167】
光度は、光円錐内のエネルギー密度の尺度であり、単位立体角あたりのルーメンの数である。本実施形態では、光度半値立体角は、光度が各方向のピーク光度の半分である照明出力円錐の定められたサイズを説明する。
【0168】
ディスプレイの輝度は、定められた単位面積あたりの光度によって決定される。ランバート表面は、視野角に依存しない輝度を有し、表面に対する法線方向に対する観測角度の余弦に比例する光度を有する。
【0169】
光度半値立体角は、任意の方向の光度がピーク光度の50%に低下する光の円錐によって画定される立体角である。半値全幅角2θの対称円錐の立体角Ωは、方程式1で与えられる。
Ω=2π*(1-cosθ) 方程式1
【0170】
ランバート光源は、
図5Bに例示されるFWHM542が120度であり、かつ半角θが60度であるように、光度の余弦分布を有する。
図3に説明されている本実施形態の2次元アレイでは、方向分布もまた、2次元であり、そのため、プロファイル520、530は、出力の立体角を表す。
【0171】
本実施形態では、出力は、指向性であり、つまり、光出力分布540は、したがって、複数のマイクロLED3(実質的にランバート出力を有する)の各々からの光出力分布の光度半値立体角よりも小さい光度半値立体角を有する。本実施形態は、πステラジアン未満の半値立体角を達成し、単一断面平面の半円錐角θは、60度未満、好ましくは約40度未満、より好ましくは約30度未満、最も好ましくは約20度未満である。言い換えると、ランバート光源の光度半値立体角に対する本実施形態の光度半値立体角の比率は、1未満、好ましくは50%未満、より好ましくは25%未満である。プライバシー表示について、比率は、10%未満が最も好ましい。
【0172】
本開示では、角度方向分布は、ディスプレイ上のある点の光度の分布を指し、言い換えると、角度方向分布は、その点についての角度による光線密度の広がりである。ディスプレイの均一性は、任意の所与の視野角に対する反射屈折光学アレイ100にわたる空間分布を表す。
【0173】
ここで、
図4Aの例示的な実施形態の模擬された光出力が説明される。
【0174】
図5Cは、
図4Aの配置の出力角度502に対する総出力光度500の光線追跡による模擬された変動519を例示する概略グラフである。平滑化された変動520は、より高い光線カウントのプロファイル形状を例示する。
【0175】
図5Cは、反射屈折光学素子38の出力開口を横切る全ての位置502についての各出力角での統合された光度500を例示する。50度未満のFWHM540(半値光度の全角度幅)が達成され得、表面法線方向から40度を超える角度で低出力輝度が達成され得る。
図4Aの回転対称照明システムでは、光度半値立体角Ωは、48度であるFWHM540から決定され、したがって、ランバート光源の光度半値立体角に対する光度半値立体角の比率は、17%である。
【0176】
図5Cに例示される25度の断面円錐半角θを有するFWHM540は、0.19πの光度半値立体角を達成し、したがって、ランバート拡散体の光度半値立体角よりも実質的に小さい。
【0177】
同じ電力消費に対して有利には、マイクロLED3からの直接の出力と比較して、増加した正面輝度が提供され得る。ディスプレイの明るさおよび効率は、ランバート放射と比較して向上される。
【0178】
ここで、光軸11からの距離による光度の変動が説明される。
【0179】
図6は、
図4Aの配置の出力開口502を横切る位置に対する総出力光度の光線追跡による模擬された変動521を例示する概略グラフである。
図6は、それぞれの反射屈折光学素子38の出力開口を横切る各位置502での全ての角度について統合された光度の変動521を例示する。
【0180】
光軸11からの距離508による光度500の変動は、反射表面64上の入力構造66、68、ファセット70、72、74および平面領域71、ならびに屈折光出力構造56の場所および角度を含む反射および屈折構造設計によって決定される。アレイにわたって向上した空間的均一性を提供するために、少なくともファセット70、72、74の配置が修正され得、さらなる拡散体が反射屈折光学アレイ100の出力に提供され得る。
【0181】
望ましくは、変動521は、プロファイル522によって例示されるように、光軸11からの距離に比例して光度が増加する。そのような光度の増加は、光軸からの距離よる光抽出ファセット70、72、74の円周または長さの増加に対する補償を提供し、したがって、単位面積あたりの均一な光度を維持し、均一な輝度を達成する。
【0182】
有利には、均一な出力輝度が、回転対称反射屈折光学素子38での広範囲の視認方向に対して提供され得る。
【0183】
反射屈折光学素子アレイ100の製造中の位置合わせステップの数を低減することが望ましい。
【0184】
図7は、マイクロLED3からの光線と、反射屈折入力基板60の平面透過表面62を備える反射屈折光学素子38とを上面図で例示する概略図である。したがって、
図7は、
図4Aの微細構造入力構造66と比較して、入力基板60の透過入力表面62のための平面入力表面を例示している。さらに詳細には考察されていない
図7の配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0185】
有利には、入力基板60の製造中、入力微細構造66を反射入力構造68と位置合わせする位置合わせステップが提供されず、複雑さおよびコストを低減する。
【0186】
ここで、平面入力表面62に対する平面17での光度プロファイルが説明される。
【0187】
図8は、少なくとも1つの反射屈折断面平面において、
図4Cとの比較によって、平面透過入力表面62から検出器平面17への照明角度502を有する出力光度500の模擬されたプロファイル506を例示する概略グラフである。
図4Cのプロファイル504と比較して、プロファイル506は、光軸11に実質的に平行である光線に対して窪みがないため、
図4Aに例示されるような光線308によって屈折光出力構造56に方向付けられる光が少ない。微細構造74の密度は、出力輝度の低下を補償するために増加され得る。
【0188】
ここで、
図7と同様の構造の模擬された光出力が説明される。
【0189】
図9Aは、
図7の配置の出力角度に対する総出力輝度の変動を例示する概略グラフであり、
図9Bは、
図7の配置の出力開口を横切る位置に対する総出力輝度の変動を例示する概略グラフである。
図5A~Cと比較して、45度に近い角度で輝度の増加が見られ、視認位置によって不均一性が増加し、出力構造56の領域から方向付けられる光が少なくなる。
【0190】
本実施形態では、反射屈折光学アレイ100からの出力を拡散して、向上した空間的および角度的均一性を提供することが望ましい。
図7の説明に戻ると、さらなる表面起伏拡散体構造352a、352bが、透過LED支持基板50の少なくとも1つの表面52、54上に配置されている。製作時、表面起伏拡散体352は、コストを低減するために構造56を形成する同じ工具で形成され得る。さらに、基板50は、例えば、充填材料354によって提供される、いくつかのバルク拡散特性を有し得る。
【0191】
有利には、ファセット70、72、74の可視性から生じるムラ効果を低減することができる。さらに、光散乱が偏光再循環のために提供され得、効率を向上させる。
【0192】
少なくとも1つの反射屈折断面において、および少なくとも1つの反射屈折断面に対して直交する方向において、実質的に同じである光円錐角度出力を提供し、それにより、出力円錐角度が反射屈折光学アレイ100にわたって均一であることが望ましい。
【0193】
図10は、透過LED支持基板50の表面52、54のうちの少なくとも1つに設けられた拡散体の配置を正面図で示す概略図である。さらに詳細には考察されていない
図10の配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0194】
拡散体構造352は、
図7に例示される少なくとも1つの反射屈折光学断面に直交する方向に拡散を提供する半径方向に延在したレンズ表面を備え得る。動作中、ファセット70からの光は、
図5Cまたは
図9Aのプロファイル520によって例示されるような照明の角度を有し得る。断面平面に直交する平面において、光の広がりは、マイクロLED3のサイズに関連し得る。そのような角度は、マイクロLED3からの距離によって変動し得、プロファイル520の角度とは異なり得る。断面平面の円錐角340と同様である、断面平面に直交する光円錐角を達成することが望ましい。
【0195】
図10のラジアルレンズは、一定の曲率半径を与えられ得、したがって、レンズのサグは、光軸11からの距離と共に増加する。拡散は、マイクロLED3からさらに出力される光のより高いサグ、および有利には、
図7の少なくとも1つの断面平面に直交する平面での光円錐の向上した均一性によって増加し得る。有利には、方向分布の改善された空間的および角度的均一性が達成され得る。
【0196】
高い空間的および角度的均一性、非常に狭いベゼル幅、および自由形式の形状のディスプレイを提供することが望ましいであろう。ここで、本実施形態の光学構造の配置が、正面図でさらに検討される。
【0197】
図11Aは、六角形範囲90および反射屈折光学素子38の六方充填による反射表面64の光反射ファセット70、72の配置を正面図で例示する概略図である。さらに詳細には考察されていない
図11Aの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0198】
反射屈折アレイ100の平面において、光反射ファセット70、72、74は、円対称である。反射屈折光学素子38の複数の光反射ファセット70は、当該反射屈折光学素子38の光軸11と同心である。
【0199】
図4Aに説明されている光線300、304、306、308の伝搬が例示されている。光軸11に位置合わせされたマイクロLED3からの光は、実質的に同じ光度方向分布を有する空間光変調器200の画素220、222、224の各々を通じて方向付けられる。有利には、高い空間的均一性が高い効率で提供され得る。
【0200】
他の実施形態(図示せず)では、光反射ファセットは、光軸11に関して楕円対称であり得る。楕円形の光抽出ファセット70、72、74は、直交する方向に非対称の光出力円錐を提供し得、例えば、他の方向と比較して1つの方向に優先的に視認し易さを提供する。例えば、固定横長ディスプレイは、仰角方向と比較して横方向のより高い視認自由度を有し得る。有利には、向上した効率または向上した視認自由度が提供され得る。
【0201】
図2のディスプレイの下側エッジを参照すると、シール領域209には、画素が設けられておらず、シール領域209の外側には、液晶層208が画素220、222、224を含む。シール領域の幅は、1mm以下であり得る。
図11Aは、
図2の光線301によって例示されるように、反射屈折光学アレイ100のエッジ上に配置された反射材料61から反射され得る光線経路301をさらに例示する。有利には、ディスプレイベゼル幅が最小化され、
図11Aに例示される湾曲したディスプレイコーナーなどの自由形式のディスプレイ形状が達成され得る。
【0202】
ディスプレイ輝度の均一性のさらなる制御を提供することが望ましい。
【0203】
回転対称反射屈折光学素子38では、反射ファセット70の総面積がファセットの円周に比例して距離と共に増加するため、抽出された光の光度は、光軸11からの距離と共に低下する。円形反射ファセット70の長さは、半径に比例して増加する。反射屈折光学アレイ100の面積にわたって均一な輝度を維持することが望ましい。
【0204】
図6に戻ると、光度522の断面変動が、回転対称反射屈折光学素子38で均一な輝度を達成するように例示されている。ここで、反射屈折光学素子からの均一な抽出された輝度の提供がさらに説明される。
【0205】
反射屈折光学素子38の面積にわたる抽出された輝度は、素子38にわたる任意の概念領域の入射光度および当該面積内の抽出ファセット70の面積によって決定される。等しい幅および等しいピッチで配置されているファセット70について、ファセット70の総面積は、ファセット70の円周によって決定され、マイクロLED3からの距離と比例して増加する。各概念領域の固定された光度について、出力輝度は、素子のエッジに向かって低下し、不均一性を生じさせる。抽出された光の光度を素子38の中心からエッジまで増加させることによって、素子38の面積にわたって均一な輝度を維持することが望ましい。例示的な例を続けると、エッジに向かう光度の望ましい増加が、
図6および
図9Bに例示されている。
【0206】
本実施形態では、
図4Aに例示されるように、素子38の外側概念領域でのある程度増加した光度は、マイクロLED3から外側領域に光をガイドすることによって達成される。
【0207】
さらに、
図11Aの実施形態では、各反射屈折光学素子38の光反射ファセット70は、反射屈折素子の光軸11からの距離と共に減少する間隔を伴って配置される。したがって、単位面積あたりのファセット70の数は、大きい半径で増加し、そのようなファセット70の密度の増加は、増加したファセット70の円周を補償する増加した光抽出を提供する。
【0208】
エッジ反射体61から反射される光線について、さらなる光線312が示されている。有利には、非常に狭いベゼル幅は、自由形式の形状で達成され得る。
【0209】
ここで、輝度の均一な空間的均一性を達成するためのさらなる配置が説明される。
【0210】
図11Bは、正方形範囲90および反射屈折光学素子38の正方形充填による反射表面64の光反射ファセット70の配置を正面図で例示する概略図である。正方形範囲90は、
図11Aの六角形範囲に対して異なるムラの可視性を提供し得る。さらに詳細には考察されていない
図11Bの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0211】
図11Aの配置と比較して、少なくとも1つの反射屈折断面平面のファセット70、72、74の間隔は、同様であり得る。各ファセット70、72、74の全長を短縮する追加の平面領域77が提供され、その長さは、ファセット機能および光軸11からの距離に依存して変化する。したがって、ファセット70、72、74は、ファセットセグメント79を備え得、ファセットセグメントの長さは、マイクロLED3からの距離と共に増加する。例えば、透過LED支持基板50の表面52、54上に配置された出力拡散体は、ファセットセグメント間の間隙に均一な出力を提供するように配置され得る。したがって、反射屈折光学素子38の平面において、光反射ファセット70の長さは、それぞれの反射屈折光学素子38の光軸11からの距離と共に増加し得る。典型的には、ファセット70は、光反射ファセット70の総面積が、それぞれの反射屈折光学素子38の光軸11からの距離と共に増加するように、反射屈折光学素子の平面内での面積を有することになる。さらに、光反射ファセット70の総面積は、それぞれの反射屈折光学素子38の光軸11からの距離に比例する。
図9Bの光度の非線形変動に対する補償が提供され得る。
【0212】
図11Cは、
図2に例示されるタイプの反射表面構造を有する1次元反射屈折光学素子アレイおよび位置合わせされたマイクロLEDアレイを斜視側面図で例示する概略図である。さらに詳細には考察されていない
図11Cの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0213】
図1の配置と比較して、反射屈折光学素子アレイ60は、y方向に延在されている。そのような配置は、x-z平面での円錐角およびy-z平面での実質的なランバート出力の制御を提供する。ディスプレイは、x軸を中心とした回転について実質的に同じ輝度で観察され、y軸を中心とした回転について低下した輝度で観察され得る。有利には、快適な視認自由度が、様々なディスプレイ配向について、正面のユーザに達成され得る。さらに、そのような構成要素の製造もまた簡便に達成され得る。
【0214】
図11Dは、反射屈折光学素子アレイの反射表面構造を側面図で例示する概略図であり、
図11Eは、
図11Dの構造を備える反射屈折光学素子アレイを側面図で例示する概略図であり、
図11Fは、
図11D、Eに例示されるタイプの反射表面構造を有する2次元反射光学素子アレイおよび位置合わせされたマイクロLEDを斜視側面図で例示する概略図である。さらに詳細には考察されていない
図11D~Fの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0215】
例えば、
図1の配置と比較して、ファセット64、65は、異なる傾斜角を有し得、外面70は、直線状であり得る。そのような構造は、低いコストおよび複雑さで加工され得る。
【0216】
例えば、動作の広角モードとプライバシーモードとの間の切り替えを達成するために、少なくとも2つの異なる輝度角度分布を達成することが望ましい場合がある。
【0217】
図12Aは、反射屈折光学素子アレイの反射表面構造、および狭角視野と広角視野との間の切り替えを提供するように配置された第1および第2のマイクロLEDアレイを正面図で例示する概略図である。さらに詳細には考察されていない
図12Aの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0218】
照明装置は、第1の複数のLED3Aを備え、LEDアレイに配置された第2の複数のLED3Bをさらに備え、第2の複数のLED3Bは、マイクロLEDまたはミニLEDである。各光軸11は、第2の複数のLEDのうちのLED3Bのうちの1つ以上からオフセットされ、第2の複数のLEDのうちのLED3Bの各々は、反射屈折光学素子のうちの少なくとも1つの光軸11からオフセットされている(例えば、光軸11から距離711で)。各光軸11は、第1の複数のLEDのうちのLED3Aに対応して位置合わせされ、第1の複数のLED3Aの各々は、反射屈折光学素子のうちの1つの光軸11に対応して位置合わせされている。
図12Aの実施形態では、第1のLED3Aは、光軸11に配置され(距離711がゼロになるように)、第2のLED3Bは、六角形の反射屈折光学素子38の頂点のうちのいくつかに配置されている。
【0219】
駆動コントローラ130Aは、ローカルエリアディミングによって高い画像コントラストを達成するために、画像データを含み得る駆動信号をLED3Aに提供するように配置されている。駆動コントローラ130Bは、ローカルエリアディミングによって高い画像コントラストを達成するために、画像データを含み得る駆動信号をLED3Bに提供するように配置されている。
【0220】
図12Bは、
図12Aの第1のマイクロLEDアレイのためのバックライト上の1つの領域の光度の極変動を例示する概略グラフであり、
図12Cは、法線方向に関する、およびx軸に2mmのマイクロLED3のピッチを有する例示的な実施形態に関する、
図12Aの第1のマイクロLEDアレイの光度の空間的均一性を例示する概略グラフである。
【0221】
有利には、狭い円錐角が、比較的高い空間的均一性で達成され得る。拡散体の追加は、出力光円錐の立体角を増加させながら空間的均一性を増加させるために使用され得る。望ましくは、拡散後、出力光円錐のFWHMは、30度未満、好ましくは25度未満、最も好ましくは20度未満である。
【0222】
図12Dは、
図12Aの第2のマイクロLEDアレイのためのバックライト上の1つの領域の光度の極変動を例示する概略グラフであり、
図12Eは、2mmの反射屈折光学素子のピッチに関する
図12Aの第2のマイクロLEDアレイのアレイにわたる光度の空間的均一性を例示する概略グラフである。
【0223】
図12D、Eに示されるように、第2の複数のLED3Bからの光出力を使用して各反射屈折光学素子によって提供される方向転換された光の光出力分布が、
図12Bに示されている第1の複数のLED3Aからの光出力を使用して各反射屈折光学素子によって提供される方向転換された光の光度半値立体角よりも大きい光度半値立体角を有する。有利には、光は、LED3Bを駆動することによって広視野にわたって広がり得る。
【0224】
有利には、複数のユーザによる使用および広範囲の視認方向のための広角モードと、プライバシー表示、低迷光動作、および延長された電池寿命を伴う高い電力効率を提供し得る動作の狭角モードとの間を切り替えることができるディスプレイが提供され得る。さらに非常に高い輝度が、低電力消費のために軸上方向で達成され得る。
【0225】
光軸11からのマイクロLED3Aの距離711は、ピーク輝度の方向が公称観察者場所に向けられるように、照明装置の面積にわたってさらに修正され得る。出力は、公称視認場所に居る観察者にとって、有利にディスプレイ輝度均一性が向上され得るように、焦点化(pupillated)され得る。
【0226】
ここで、反射光入力構造68および屈折光出力構造56の代替的な配置が説明される。
【0227】
図13Aは、光軸11を通る少なくとも1つの反射屈折断面平面において、反射屈折光学素子38の入力領域および位置合わせされたマイクロLED3を上面図で例示する概略図である。さらに詳細には考察されていない
図13Aの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0228】
ここで、透過出力表面52上に配置された屈折光出力構造56の動作が説明される。
図13Aの実施形態では、屈折光出力構造56は、負の光学パワーを提供するように配置された凹状屈折表面55を備える。反射ファセット74からの光線308は、凹状表面55によって方向転換されて、光軸11に対する光線の角度を低下させ、したがって、別の方法では不透明マスク7によって陰になっている領域での出力のコリメーションを改善する。さらに詳細には考察されていない
図13Aの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0229】
図13Aは、反射光入力構造68が線形内面69a、69bを備え得ることをさらに例示する。有利には、表面69a、69bは、
図4Aの湾曲した内面よりも簡便に加工され得る。
【0230】
堅牢性が向上し、熱変動に対する感度が低下したバックライトを提供することが望ましい。
【0231】
図13Bは、マイクロLEDからの光線と、反射屈折基板に取り付けられているLED支持基板を備える反射屈折光学素子38とを上面図で例示する概略図である。透過材料59が、透過LED支持基板50の第1の表面54と透過入力表面62との間に提供される。さらに詳細には考察されていない
図13Bの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0232】
複数のマイクロLED3からの光線が、反射表面64と透過LED支持基板50の第2の表面52との間の反射屈折光学アレイ内でガイドされる。有利には、そのようなバックライトは、熱変動および機械的変形に対する向上した堅牢性を達成し得る。
【0233】
図13Bは、波長変換層205が反射屈折光学アレイ100から受光するように配置されている実施形態をさらに例示する。反射屈折光学アレイ100内を伝搬する光線300、304、306、308は、例えば、青色光を含み得、光のうちのいくつかが黄色光に変換され、かつ白色光が波長変換層から拡散体360上に出力される、別個の波長変換層205に入射し得る。
【0234】
代替的に、マイクロLEDは、紫外光を提供し得、波長変換層205は、白色出力光を達成するために提供され得る。
【0235】
波長変換層205の動作温度は、
図4AのマイクロLED3に位置合わせされた変換層5と比較して低下され得、有利には、色変換の効率が向上され得る。さらに、波長変換層205は、水および/または酸素の伝導を抑制するために適切な保護基板内に封入され得る量子ドット材料を含み得る。代替的に、波長変換層205は、波長変換材料が、第1の表面54上、基板50のバルク内、または出力表面52上に提供され得る、透過LED支持基板によって提供され得る。そのような波長変換層205はまた、拡散された出力光を達成し、向上した均一性を提供する。
【0236】
図13Bは、1つ以上のマイクロLED3を制御し、LEDアレイ内に位置する、回路720の一部をさらに例示している。回路720は、1つ以上の集積回路を備え得、1つ以上のTFTを備え得、コンデンサなどの1つ以上の受動構成要素を備え得る。有利には、集積回路素子は、エッジではなくアレイにわたって提供され得、低減されたベゼル幅および自由形式の形状を達成する。
【0237】
図13Cは、マイクロLED3からの光線と、透明基板の第2の側面が反射屈折基板に取り付けられている透明LED支持基板を備える反射屈折光学素子38とを上面図で例示する概略図である。さらに詳細には考察されていない
図13Cの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0238】
図13Bと比較して、LED3は、反射入力構造60に結合されている透明LED支持基板50を通じて照明するように配置されている。有利には、デバイスの厚さは、横方向の均一性を向上するためのガイド光線300を達成しながら、低減され得る。
【0239】
可撓性バックライトを提供することが望ましい。
【0240】
図14Aは、反射入力構造60が集積体を含まない、反射屈折光学アレイおよび複数のマイクロLEDを上面図で例示する概略図である。さらに詳細には考察されていない
図14Aの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0241】
各反射屈折光学素子38a、38bは、基板の屈曲中にある程度の機械的変形領域を提供するように配置されている間隙97によって隣接する素子38bから分離されている。反射コーティング65は、各反射屈折光学素子38の反射側面36を含む各素子38の外面にわたって延在するように配置されている。動作中、反射屈折光学アレイ内でガイドされる光は、側面36から反射される。反射屈折光学素子の有利に増大した変形は、反射屈折光学アレイが少なくとも1次元で湾曲した形状に対応することを可能にするように提供され得る。さらに詳細には考察されていない
図14Aの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0242】
さらに
図14Aの実施形態では、反射屈折光学アレイ100は、透明LED支持基板50上に形成された入力基板60を備えるように例示されている。有利には、位置合わせの堅牢性が向上し得る。
【0243】
図14Bは、可撓性基板を備えるLCDなどの湾曲した空間光変調器200のための湾曲したバックライトを上面図で例示する概略図である。さらに詳細には考察されていない
図14Bの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0244】
湾曲したディスプレイから出力される光線300、302は、例えば、
図5Cに例示されるものと比較して、増大した円錐角を有し得、それにより、固定された視認位置に居る観察者のための湾曲したディスプレイにわたるディスプレイ輝度のロールオフが低減される。増加した拡散は、基板50内およびその上の拡散体360および拡散素子によって提供され得る。さらに詳細には考察されていない
図14Bの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0245】
マイクロLED3のアレイを効率的なやり方でアドレス指定することが望ましい。低減された数の列電極700および行電極702によってマイクロLED3をアドレス指定することもまた、望ましい。
【0246】
反射表面70の複雑さを低減することが望ましい場合がある。
【0247】
図15Aは、LCD200を照明するように配置された、マイクロLED3および反射屈折光学素子38を備えるバックライトを備えるディスプレイ装置を側面斜視図で例示する概略図であり、反射屈折光学素子38の反射表面70が、反射屈折光学素子38によるガイドを提供するように配置された領域71を含まず、
図15Bは、
図15Aの反射屈折光学素子38と、それぞれの位置合わせされた反射屈折光学素子38の光軸11と位置合わせされて配置されているマイクロLED3とを側面図で例示する概略図であり、
図15Cは、2次元反射屈折光学素子および位置合わせされたマイクロLEDのアレイを側面斜視図で例示する概略図である。
【0248】
表面70は、狭い円錐角を有する出力光線370を提供するように配置されている。
図2または
図11D、Eの配置と比較して、反射表面70は、より単純な非ファセット形状を有するため、有利には、光散乱ならびに加工の複雑さおよびコストが低減され得る。さらに、開口幅715は、入力屈折表面が平面である場合、臨界角Θ
cによって画定されている、透過入力表面62に入射した光の輝度出力プロファイルに一致するように配置され得る。
図8に例示されるように、反射開口のエッジでの光度のロールオフは、ピーク光度の70%であり、望ましくは、本明細書の他の箇所に例示されているように、LEDに取り付けられた拡散体を含むバックライト装置での拡散によってさらに補正され得る、相対的に空間的に均一な出力が達成され得る。
【0249】
図15Dは、1次元反射屈折光学素子および位置合わせされたマイクロLEDのアレイを側面斜視図で例示する概略図である。
図15Cの配置と比較して、1次元の輝度ロールオフが達成され得、x軸を中心としたディスプレイ回転の均一性および視認自由度を有利に向上させる。さらに、加工の複雑さがさらに低減され得る。
【0250】
プライバシーモードまたは低迷光で動作しているディスプレイの軸外視認を提供することが望ましい場合がある。
【0251】
図15Eは、配置された反射屈折光学素子を側面図で例示する概略図であり、マイクロLED3が、それぞれの位置合わせされた反射屈折光学素子38の光軸11から距離717だけオフセットして配置されている。
図15Bの配置と比較して、LCD200の軸外照明が提供され得る。有利には、制限された範囲の軸外角度から視認可能であるディスプレイ。そのようなディスプレイは、例えば、運転手または乗員のみが視認可能である車両内の中央コンソールディスプレイを提供し得る。そのようなディスプレイが広角モードと狭角モードとの間で切り替えられるように、さらなる第2の複数のLEDが提供されてもよい(図示せず)。
【0252】
1つの方向よりも多くの方向から視認可能であるディスプレイを提供することが望ましい。
【0253】
図15Fは、配置された反射屈折光学素子を側面図で例示する概略図であり、反射屈折光学素子において、第1および第2のマイクロLEDが、それぞれの位置合わせされた反射屈折光学素子の光軸から、それぞれ第1および第2の距離だけオフセットして配置されている。
【0254】
第1および第2の複数のLED3A、3Bが提供され得、各LEDは、それぞれの位置合わせされた反射屈折光学素子38の光軸11からオフセットされている。出力光線374Aは、一方向に提供され得、出力光線374Bは、異なる方向に提供され得る。そのようなディスプレイは、2人のユーザ、例えば、車両の運転手および乗員に低迷光画像を提供し得る。
【0255】
さらに、バックライトコントローラ130およびディスプレイコントローラ230は、デュアルビューディスプレイを提供するように協働し得る。動作の第1の段階では、LED3Aが照明され、第1の画像がLCD200に表示される。動作の第2の段階では、LED3Bが照明され、第2の画像がLCD200に表示される。第1および第2の画像は、異なってもよい。有利には、デュアルビューディスプレイが提供され得る。
【0256】
図15Gは、
図15Bと同様の反射屈折光学素子38を側面図で例示する概略図であり、反射表面70が、フレネル反射体によって提供されている。有利には、厚さが低減される。
【0257】
さらに詳細には考察されていない
図15A~Gの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0258】
図16Aは、複数のLEDのアドレス指定システムを例示する概略図である。複数のマイクロLED3のうちのマイクロLED3の各々の
図1の電極7、8は、1つの列アドレス指定電極700および1つの行アドレス指定電極702にそれぞれ接続されて、行列を形成する。この実施形態では、電流源716のアレイが、アドレス指定電極700を駆動するために使用される。行電極702の各々の電圧は、マイクロLED3のアレイを走査またはアドレス指定するために順次パルス化される。電流源716は、各列電極700に提供されてもよく、または列電極700のセット間で時間多重化(共有)されてもよい。マイクロLED3は、比較的鋭い電圧対電流曲線を有し、それらの間のクロストークなしで非常に短いパルスによって動作し得る。マイクロLED3のアレイは、各画素にTFTまたは集積回路などの追加のアクティブ構成要素を必要とせずに、アドレス指定可能なバックライトまたはディスプレイを形成する。しかしながら、マイクロLEDを照明するための全てのエネルギーは、アドレス指定パルス中に提供されなければならない。有利には、アドレス指定行列は、単純かつ低コストである。
【0259】
光出力レベルを維持しながらピークLED電流を低減することが望ましい。
【0260】
図16Bは、複数のLEDの別のアドレス指定実施形態を例示する概略図である。複数のマイクロLED3のうちのマイクロLED3は、列アドレス指定電極700および行アドレス指定電極702によってアドレス指定されて、1次元または2次元の行列を形成する。明瞭化のために、1つのマイクロLED3、ならびに行列のうちの1つの列電極700および1つの行電極702のみが示されている。
図16Bは、各マイクロLED3が、ストレージ、メモリまたはラッチ機能を含む集積回路708と関連付けられているという点で、
図16Aとは異なる。集積回路708は、アナログまたはデジタル回路であり得、マイクロLED3位置特定方法と同様の方法を使用して位置する別個のチップとして具体化され得るか、またはTFTで具体化され得る。集積回路708には、1つ以上の追加の供給電位V1、V2(V1のみが示されている)を与えられ得る。
図13Bに示される駆動回路720は、集積回路708を備える。行電極702がパルス化されると、集積回路708のクロック入力710は、データ入力712に接続された列電極700の電圧を記憶する。集積回路708の出力714は、マイクロLED3を駆動する。マイクロLEDの他端は、電位V3を供給するように接続されている。集積回路708は、電圧電流変換器を含み得る。電位V3ならびにマイクロLED3のアノードおよびカソード接続は、マイクロLEDが順方向バイアスされて発光するように構成され得る。集積回路708は、行電極702上のアドレス指定パルスの持続時間よりも長い間、マイクロLED3への駆動を提供し、マイクロLED3へのピーク電流駆動が低減される。有利には、各マイクロLED3のピーク電流が低減される。
【0261】
図16Cは、複数のLEDの別のアドレス指定実施形態を例示する概略図である。複数のマイクロLED3のうちのマイクロLED3は、列アドレス指定電極700および行アドレス指定電極702によってアドレス指定されて、1次元または2次元の行列またはアレイを形成する。
図13Bに例示される駆動回路720は、TFT706、増幅器704およびコンデンサ718を備える。この実施形態では、行電極702は、TFT706のゲートに接続され、行アドレス指定電極702がパルス化されると、列アドレス電極700からのデータがコンデンサ718上に記憶される。コンデンサ718は、LCDパネルを駆動するために行列内で典型的に使用されるコンデンサと比較して小さくてもよく、増幅器704の入力静電容量によって提供され得る。増幅器704は、1つ以上のマイクロLED3を駆動し得る。増幅器704は、1つ以上の供給電圧(図示せず)を与えられ得る。増幅器704は、電圧電流変換回路を含み得る。増幅器704は、1つ以上のマイクロLED3の1つ以上の列を駆動し得る。この例示的な実施形態では、3つのマイクロLED3の2つの列が例示されている。マイクロLED3の列の他端は、電位V2に接続され、増幅器704からの電圧出力は、マイクロLED3が照明するためには、マイクロLED3の列の組み合わせられた順方向電圧降下(Vf)だけ電圧V2よりも大きくなければならない。
【0262】
個々のマイクロLED3の故障に対するディスプレイまたはバックライトのある程度の回復力を提供することが望ましい。故障は、例えば、製造中のマイクロLED3の誤配置によって引き起こされ得る断線であり得るか、または、例えば、損傷した電極配線による短絡であり得る。
【0263】
図16Dは、複数のLEDの別のアドレス指定実施形態を例示する概略図である。複数のマイクロLED3のうちのマイクロLED3は、1次元または2次元の行列内の列アドレス指定電極700および行アドレス指定電極702によってアドレス指定される。この実施形態では、マイクロLED3は、ブリッジされた列内に配置されている。この構成は、断線または短絡している個々のマイクロLED3に対するある程度の耐性を提供する。有利には、ディスプレイまたはバックライトは、フォールトトレラントであり、より信頼性が高いものであり得る。
【0264】
さらに詳細には考察されていない
図16A~Dの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0265】
均一な出力の空間的および指向性光度指向性分布を達成するために、反射屈折光学素子38の光軸に対するマイクロLED3の精密かつ均一な位置合わせを伴う大型ディスプレイを提供することが望ましい。ここで、照明装置を形成する方法がさらに説明される。
【0266】
成形された工具が、
図17Aに示されるように提供され得、
図17Aは、複数の屈折光入力構造66を形成するために少なくとも第1の方向に間隔s2を有する特徴666を含む工具600を側面斜視図で例示する概略図である。
【0267】
第1のステップでは、入力基板602が
図17Bに示されるように提供され、
図17Bは、複数の屈折光入力構造を備える入力基板を側面斜視図で例示する概略図である。第2のステップでは、工具600は、UVキャストアクリレート材料などの、透明材料の硬化性層604内の透明基板602の側面上に屈折光入力構造66を提供するように配置され得る。構造66は、射出成形または熱エンボス加工などの他の既知の複製方法によって提供され得る。少なくとも第1の方向の特徴の間隔s3は、間隔s2と同じであり得るか、または複製中の工具および基板602の材料の熱膨張の差異を考慮するように較正された調節を有し得る。
【0268】
成形された工具606は、
図17Cに示されるように提供され得、
図17Cは、少なくとも第1の方向の間隔s4によって複数の反射光入力構造68、70、71、72、74を形成するための工具606を側面斜視図で例示する概略図である。
【0269】
第2のステップでは、反射表面64が
図17Dに示されるように提供され、
図17Dは、複数の屈折光入力構造66と、複数の反射構造68、70、71、72、74を備える反射表面64とを備える入力基板を側面斜視図で例示する概略図である。反射表面は、層608上へのUVキャスティングによって提供され得る。代替的に、第1および第2のステップは、工具600、606が複製プロセスの前に位置合わせされる、単一プロセスで組み合わせられ得る。複数の反射構造は、各々、少なくとも第1の方向に間隔s5を有するアレイとして配置され、入力屈折構造66に位置合わせされている。間隔s5は、間隔s3と同じになるように配置されている。
【0270】
第3のステップでは、反射コーティング65が
図17Eに示されるように提供され、
図17Eは、コーティングされた入力基板60を側面斜視図で例示する概略図である。
【0271】
さらに詳細には考察されていない
図17A~Eの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0272】
第4のステップでは、屈折光出力構造56が
図18Aに示されるように基板610上に提供され、
図18Aは、複数の屈折光出力構造56と、例えば、UVキャスティングによって基板610上の層612内に形成された拡散構造352とを備えるLED支持基板50の一部を側面斜視図で例示する概略図である。代替的に、構造56、352は、成形によって形成されてもよく、基板610と同じ材料で形成される。間隔s6は、間隔s5と同じになるように配置されている。
【0273】
第5のステップでは、アドレス指定電極アレイが
図18Bに示されるように提供され得、
図18Bは、複数のアドレス指定電極8をさらに備えるLED支持基板50を側面斜視図で例示する概略図である。電極8は、リソグラフィ、マスク蒸着、印刷または他の既知の方法によって、間隔s5と実質的に同じである、少なくとも第1の方向の間隔s7を伴って形成され得る。
【0274】
第6のステップでは、不透明マスク領域7が
図18Cに示されるように提供され得、
図18Cは、複数の不透明マスク領域7をさらに備えるLED支持基板を側面斜視図で例示する概略図である。マスク領域7は、電極であってもよく、または電極8と基板610との間に形成される誘電体材料であってもよく、少なくとも第1の方向に間隔s5と同じ間隔s7を有し得る。
【0275】
さらに詳細には考察されていない
図18A~Cの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0276】
第7のステップでは、モノリシック半導体ウエハ2が
図19Aに示されるように提供され、
図19Aは、モノリシックLEDウエハ2を側面斜視図で例示する概略図である。例えば、モノリシックウエハ2は、複数のドープされた窒化ガリウム層を備え得、例えば、サファイア、炭化ケイ素またはシリコンであり得る基板4上に形成され得る。
【0277】
第8のステップでは、マイクロLED3a、3bの非モノリシックアレイが、
図19Bに示されるようにモノリシックウエハ2から抽出され得、
図19Bは、少なくとも第1の方向に間隔s1を有するマイクロLED3a、3bを提供するためのモノリシックLEDウエハ2からのマイクロLEDのスパースアレイの抽出を側面斜視図で例示する概略図である。
【0278】
第9のステップでは、マイクロLED3a、3bの非モノリシックアレイが、
図19Cに示されるように透明LED支持基板上に移送され得、
図19Cは、
図19AのモノリシックLEDウエハ2から
図18CのLED支持基板上へのマイクロLED3a、3bのスパースアレイの配置を側面斜視図で例示する概略図である。さらに詳細には考察されていない
図19A~Cの配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0279】
マイクロLED3a、3bは、電極8および屈折光出力構造66と位置合わせされて基板52上に配置され得る。LED支持基板50は、
図16A~Dを参照して説明されるように、例えば、TFT706および/または集積回路708を備える駆動回路720を既に備え得る。
【0280】
したがって、複数のLEDのうちのLEDが、それらの元のモノリシックウエハの位置および互いに対する配向が保存されたアレイ内に配置されたモノリシックウエハからのものであり、少なくとも1つの方向において、少なくとも1つの方向の複数のLEDの少なくとも1つの対について、各それぞれの対について、少なくとも1つの方向では、LEDの対の間でモノリシックウエハ4内に位置決めされたが、LED3のアレイ内では、それらの対の間で位置決めされていない、モノリシックウエハ4内の少なくとも1つのそれぞれのLEDが存在していた。
【0281】
第10のステップでは、アドレス指定電極、波長変換層および光学結合層を含むさらなる層(図示せず)が、マイクロLED3および透過LED支持基板50の第1の表面上に提供され得る。さらなる電極は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWO2012/052722に説明されているように、反射屈折入力基板60上に代替的または追加的に提供され得る。
【0282】
第11のステップでは、照明装置が
図20に示されるように提供され得、
図20は、入力基板60および透過LED支持基板50を備えるバックライト100のアセンブリを側面斜視図で例示する概略図である。さらに詳細には考察されていない
図20の配置の特徴は、特徴の任意の潜在的な変形を含めて、上記で考察された同等の参照番号を有する特徴に対応することが想定され得る。
【0283】
基板50は、間隔s5が間隔s1と同じであり得るように、照明装置を提供するために、間隔s5を有する複数の反射屈折光学素子38と位置合わせされ得る。光学的に透明な接着剤などの光学結合が、2つの基板50、60の間の取り付けを提供して、位置合わせの向上した堅牢性を有利に提供するために使用され得る。有利には、多数の素子は、光学素子のそれぞれのアレイに対する位置合わせを維持しながら、少数の抽出ステップを使用して、広い面積にわたって形成され得る。反射屈折光学素子に対するマイクロLED3の位置合わせは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるWO2010/038025にさらに説明されている。
【0284】
さらに、本開示に関して、マイクロLEDは、パッケージ化されていないLEDダイチップであり、パッケージ化されたLEDではない。有利には、LEDに対する個々のワイヤボンディングは、使用されず、ピックアンドプレースプロセスの数が著しく低減される。