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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】エンジン
(51)【国際特許分類】
   F02B 75/32 20060101AFI20240118BHJP
   F01M 1/06 20060101ALI20240118BHJP
   F16C 7/02 20060101ALI20240118BHJP
   F16C 9/04 20060101ALI20240118BHJP
   F16J 1/14 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
F02B75/32 B
F01M1/06 C
F01M1/06 Q
F16C7/02
F16C9/04
F16J1/14
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2018003363
(22)【出願日】2018-01-12
(65)【公開番号】P2019124133
(43)【公開日】2019-07-25
【審査請求日】2020-09-10
【審判番号】
【審判請求日】2022-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】523216148
【氏名又は名称】株式会社三井E&S DU
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【弁理士】
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(72)【発明者】
【氏名】増田 裕
(72)【発明者】
【氏名】井口 敬徳
【合議体】
【審判長】河端 賢
【審判官】中尾 麗
【審判官】倉橋 紀夫
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-099219(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0184147(US,A1)
【文献】特開2013-057400(JP,A)
【文献】特開平07-208446(JP,A)
【文献】実開昭63-123724(JP,U)
【文献】特開平09-273537(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0150220(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02B 75/32
F16C 7/02
F16C 9/04
F16J 1/14
F01M 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピストンと接続されるピストンロッドと、前記ピストンロッドの一端に設けられるクロスヘッドピンとを備え、クロスヘッドピンにより前記ピストンロッドと軸受部材とが接続される2ストロークエンジンにおいて、
前記クロスヘッドピンは、前記クロスヘッドピンの中心よりも前記ピストンロッド側に偏倚した位置に設置された空洞部を有し、
前記空洞部は、前記クロスヘッドピンの軸方向に貫通するとともに前記ピストンロッドの軸芯を中心として対称となる2箇所の位置に設けられた貫通孔であることを特徴とするエンジン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、高い油膜特性を維持しつつ負荷能力をより向上させたクロスヘッド軸受が開示されている。このクロスヘッド軸受は、エンジンにおけるピストンロッドとクランク軸とを接続する部材であり、ピストンロッドの往復動を回転運動に変換する機構の一部を構成している。内側の軸(クロスヘッドピン)が往復動方向に移動され、コネクティングロッドと接続された外側のクロスヘッド軸受が回転することにより、軸を中心としてコネクティングロッドを回転させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-327560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなクロスヘッドピンと軸受部とを有するエンジンにおいては、燃焼圧力によりピストンロッドが押し下げられ、クロスヘッドピンに対してピストンロッドの延在方向に向けて断続的に荷重がかけられる。このとき、クロスヘッドピンは、クロスヘッドピンの中心を挟んでピストンロッドと対向する位置に軸受部との摺動面がある。燃焼圧力がクロスヘッドピンに伝わり、クロスヘッドピンの摺動面が変形すると、軸受部との間の軸受性能が悪化する可能性がある。
【0005】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、エンジンにおいて、クロスヘッドピンの軸受部との摺動面の変形を防止することにより、摺動面の油膜を維持することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するための第1の手段として、ピストンと接続されるピストンロッドと、上記ピストンロッドの一端に設けられるクロスヘッドピンとを備え、クロスヘッドピンによりピストンロッドと軸受部材とが接続される2ストロークエンジンにおいて、上記クロスヘッドピンは、上記クロスヘッドピンの中心よりも上記ピストンロッド側に変位した位置に設置された空洞部を有する、という構成を採用する。
【0007】
第2の手段として、上記第1の手段において、上記空洞部は、複数設けられる、という構成を採用する。
【0008】
第3の手段として、上記第2の手段において、上記空洞部は、上記クロスヘッドピンに沿う方向に向けて形成される、という構成を採用する。
【0009】
第4の手段として、上記第1の手段において、上記空洞部は、上記ピストンに供給される潤滑流体の排出口である、という構成を採用する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、クロスヘッドピンの中心よりもピストンロッド側に変位した位置に設置された空洞部の周囲の剛性が低下し、空洞部の周囲が弾性変形することで、ピストンロッドから受けた荷重を分散させることができる。これにより、クロスヘッドピンの中心を挟んでピストンロッドと対向する位置においてクロスヘッドピンが変形することがなく、クロスヘッドピンの軸受部との摺動面の変形を防ぐことにより、摺動面の油膜を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態におけるエンジンの断面図である。
図2】本発明の一実施形態におけるエンジンの備えるクロスヘッドピンを示す模式断面図である。
図3】本発明の一実施形態におけるエンジンの備えるクロスヘッドピンの変形例を示す模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明における2ストロークエンジンの一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0013】
[第1実施形態]
本実施形態のエンジンシステム100は、例えば大型タンカなど船舶に搭載され、図1に示すように、エンジン1と、過給機200と、制御部300とを有している。なお、本実施形態においては、過給機200を補機として捉え、エンジン1(主機)と別体として説明する。但し、過給機200をエンジン1の一部として構成することも可能である。
【0014】
エンジン1は、多気筒のユニフロー掃気ディーゼルエンジンとされ、天然ガス等の気体燃料を重油などの液体燃料と共に燃焼させるガス運転モードと、重油などの液体燃料を燃焼させるディーゼル運転モードとを有している。なお、ガス運転モードでは、気体燃料のみを燃焼させても良い。このようなエンジン1は、架構2と、シリンダ部3と、ピストン4と、排気弁ユニット5と、ピストンロッド6と、クロスヘッド7と、揺動管8と、連接棒9と、クランク角センサ10と、クランク軸11と、掃気溜12と、排気溜13と、空気冷却器14とを有している。また、シリンダ部3、ピストン4、排気弁ユニット5及びピストンロッド6により、気筒が構成されている。
【0015】
架構2は、エンジン1の全体を支持する強度部材であり、クロスヘッド7及び連接棒9が収容されている。また、架構2は、内部において、クロスヘッド7の後述するクロスヘッドピン7aが往復動可能とされている。
【0016】
シリンダ部3は、円筒状のシリンダライナ3aと、シリンダヘッド3bとシリンダジャケット3cとを有している。シリンダライナ3aは、円筒状の部材であり、ピストン4との摺動面が内側に形成されている。このようなシリンダライナ3aの内周面とピストン4とにより囲まれた空間が燃焼室R1とされている。また、シリンダライナ3aの下部には、複数の掃気ポートSが形成されている。掃気ポートSは、シリンダライナ3aの周面に沿って配列された開口であり、シリンダジャケット3c内部の掃気室R2とシリンダライナ3aの内側とを連通している。シリンダヘッド3bは、シリンダライナ3aの上端部に設けられた蓋部材である。シリンダヘッド3bは、平面視において中央部に排気ポートHが形成され、排気溜13と接続されている。また、シリンダヘッド3bには、不図示の燃料噴射弁が設けられている。さらに、シリンダヘッド3bの燃料噴射弁の近傍には、不図示の筒内圧センサが設けられている。筒内圧センサは、燃焼室R1内の圧力を検出し、制御部300へと送信している。シリンダジャケット3cは、架構2とシリンダライナ3aとの間に設けられ、シリンダライナ3aの下端部が挿入された円筒状の部材であり、内部に掃気室R2が形成されている。また、シリンダジャケット3cの掃気室R2は、掃気溜12と接続されている。
【0017】
ピストン4は、略円柱状とされ、後述するピストンロッド6と接続されてシリンダライナ3aの内側に配置されている。また、ピストン4の外周面には不図示のピストンリングが設けられ、ピストンリングにより、ピストン4とシリンダライナ3aとの間隙を封止している。ピストン4は、燃焼室R1における圧力の変動により、ピストンロッド6を伴ってシリンダライナ3a内を摺動する。
【0018】
排気弁ユニット5は、排気弁5aと、排気弁筐5bと、排気弁駆動部5cとを有している。排気弁5aは、シリンダヘッド3bの内側に設けられ、排気弁駆動部5cにより、シリンダ部3内の排気ポートHを閉塞する。排気弁筐5bは、排気弁5aの端部を収容する円筒形の筐体である。排気弁駆動部5cは、排気弁5aをピストン4のストローク方向に沿う方向に移動させるアクチュエータである。
【0019】
ピストンロッド6は、一端がピストン4と接続され、他端がクロスヘッドピン7aと連結された長尺状部材である。ピストンロッド6の端部は、クロスヘッドピン7aに挿入され、連接棒9が回転可能となるように連結されている。また、ピストンロッド6は、クロスヘッドピン7a側端部の一部の径が太く形成された太径部を有している。
【0020】
クロスヘッド7は、クロスヘッドピン7aと、ガイドシュー7bとを有している。クロスヘッドピン7aは、ピストンロッド6と連接棒9とを移動可能に連結する円柱状部材である。図2に示すように、クロスヘッドピン7aには、中心よりも下側に、クロスヘッドピン7aの軸方向に沿って貫通する排出口Oが形成されている。排出口Oは、ピストンロッド6の不図示の冷却流路を通過した冷却油(潤滑流体)が排出される開口である。クロスヘッドピン7aは、排出口Oがクロスヘッドピン7aの上方(ピストンロッド6側)に変位した位置に設けられている。これにより、クロスヘッドピン7aは、ピストンロッド6から荷重を受けた際に排出口Oの近傍の部位が弾性変形することにより排出口Oの形状が変化し、連接棒9との接触面が変形することを防止できる。したがって、クロスヘッドピン7aは、ピストンロッド6から受けた荷重によって、クロスヘッドピン7aの中心を挟んでピストンロッド6と対向する連接棒9との摺動部位が変形することがなく、摺動面の油膜を維持できるので、円滑な摺動を保持することができる。
【0021】
ガイドシュー7bは、クロスヘッドピン7aを回動可能に支持する部材であり、クロスヘッドピン7aに伴ってピストン4のストローク方向に沿って不図示のガイドレール上を移動する。ガイドシュー7bがガイドレールに沿って移動することにより、クロスヘッドピン7aは、回転運動と、ピストン4のストローク方向に沿う直線方向以外への移動が規制される。
【0022】
図1に戻り、揺動管8は、クロスヘッドピン7aと不図示の潤滑油供給ポンプとを接続する配管である。この揺動管8は、揺動可能とされ、一端がクロスヘッドピン7aと共に上下方向に移動すると共に、他端が潤滑油供給ポンプと共に固定された状態で設置されている。
【0023】
図1に示すように、連接棒9は、クロスヘッドピン7aと連結されると共にクランク軸11と連結されている長尺状部材である。連接棒9は、長尺状部材であり、一端が軸受部材として機能し、クロスヘッドピン7aが回転可能に接続されている。これにより、連接棒9は、クロスヘッドピン7aに伝えられたピストン4の直線運動を回転運動に変換している。クランク角センサ10は、クランク軸11のクランク角を計測するためのセンサであり、制御部300へとクランク角を算出するためのクランクパルス信号を送信している。
【0024】
クランク軸11は、気筒に設けられる連接棒9に接続された長尺状の部材であり、それぞれの連接棒9により伝えられる回転運動により回転されることで、例えばスクリュー等に動力を伝える。掃気溜12は、シリンダジャケット3cと過給機200との間に設けられ、過給機200により加圧された空気が流入する。また、掃気溜12には、空気冷却器14が内部に設けられている。排気溜13は、各気筒の排気ポートHと接続されると共に過給機200と接続される管状部材である。排気ポートHより排出されるガスは、排気溜13に一時的に貯留されることにより、脈動を抑制した状態で過給機200へと供給される。空気冷却器14は、掃気溜12内部の空気を冷却する装置である。
【0025】
過給機200は、排気ポートHより排出されたガスにより回転されるタービンにより、不図示の吸気ポートから吸入した空気を加圧して燃焼室R1に供給する装置である。
【0026】
このようなエンジンシステム100は、不図示の燃料噴射弁より燃焼室R1に噴射された燃料を着火、爆発させることによりピストン4をシリンダライナ3a内で摺動させ、クランク軸11を回転させる装置である。詳述すると、燃焼室R1に供給された燃料は、掃気ポートSより流入した空気と混合された後、ピストン4が上死点方向に向けて移動することにより圧縮されて温度が上昇し、自然着火する。また、液体燃料の場合には、燃焼室R1において温度上昇することにより気化し、自然着火する。
【0027】
そして、燃焼室R1内の燃料が自然着火することで急激に膨張し、ピストン4には下死点方向に向けた圧力がかかる。これにより、ピストン4が下死点方向に移動し、ピストン4に伴ってピストンロッド6が移動され、連接棒9を介してクランク軸11が回転される。さらに、ピストン4が下死点に移動されることで、掃気ポートSより燃焼室R1へと加圧空気が流入する。排気弁ユニット5が駆動することで排気ポートHが開き、燃焼室R1内の排気ガスが、加圧空気により排気溜13へと押し出される。
【0028】
また、燃焼室R1における燃焼圧力が高まり、ピストンロッド6が下方(架構2側)へと移動される際には、クロスヘッドピン7aは、ピストンロッド6から下方に向けて荷重を受ける。クロスヘッドピン7aは、上方に偏心した位置に排出口Oが形成されることにより、排出口O近傍の部位(ピストンロッド6側の部位)の剛性が低くなるように設定されている。したがって、クロスヘッドピン7aは、ピストンロッド6から受けた荷重により排出口O近傍の部位が弾性変形することにより排出口Oの形状が変化し、連接棒9との接触面側の部位に荷重が伝わることがない。これにより、クロスヘッドピン7aは、ピストンロッド6から受けた荷重によって、クロスヘッドピン7aの中心を挟んでピストンロッド6と対向する連接棒9との摺動部位に大きな荷重が加わって変形することがなく、摺動面の油膜を維持できるので、円滑な摺動を保持することができる。
【0029】
さらに、本実施形態においては、排出口Oが平面視で円形の開口を有している。これにより、排出口Oの形成が容易となると共に、荷重が加えられた際に排出口Oの縁部からクラックが発生することを防止している。
【0030】
また、本実施形態によれば、排出口Oがクロスヘッドピン7aの上方(ピストンロッド6側)に偏心した位置に設けられることにより、連接棒9との接触面側の部位の剛性が高まり、連接棒9との接触面の変形を防止することができる。また、クロスヘッドピン7aに形成される開口の数を減少させることができ、クロスヘッドピン7a全体の強度を担保することができる。
【0031】
[第2実施形態]
第1実施形態の変形例を第2実施形態として説明する。なお、第1実施形態と同一の構成は符号を同一とし、説明を省略する。
本実施形態における2ストロークエンジンは、クロスヘッドピン7aに、クロスヘッドピン7aの中心よりもピストンロッド6側かつ排出口Oよりもピストンロッド6側に、ピストンロッド6の軸芯を中心として対称となる2箇所に位置に貫通孔R3(空洞部)が設けられている。また、貫通孔R3は、図2における平面視で、円形の開口とされ、内側が円柱状の空洞部とされる。なお、貫通孔R3は、排出口Oよりも内径の小さい孔とされる。
【0032】
本実施形態においては、貫通孔R3が、ピストンロッド6の軸芯を中心として対称となるように設置されている。これにより、クロスヘッドピン7aのピストンロッド6側の部位の剛性が、ピストンロッド6の軸芯の右側と左側とでバラつくことを防止できる。したがって、クロスヘッドピン7aのピストンロッド6側の部位は、ピストンロッド6の軸芯を中心として左右対称に弾性変形し、クロスヘッドピン7aの中心を挟んでピストンロッド6と対向する連接棒9との摺動部位が変形することを防げる。
【0033】
また、本実施形態においては、貫通孔R3がクロスヘッドピン7aの軸心方向に沿って複数設けられている。これにより、クロスヘッドピン7aの上部領域を変形させやすくすると共に、貫通孔R3の径を小さくしても、クロスヘッドピン7aを弾性変形させることができ、クロスヘッドピン7aの強度への影響を少なくしつつ貫通孔R3を設けることができる。また、貫通孔R3を設けることにより、クロスヘッドピン7aを軽量化することができる。
【0034】
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0035】
上記第2実施形態においては、貫通孔R3を2つ設けるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、貫通孔R3は、3つ以上設けることも可能である。この場合、貫通孔R3の内径をより小さくすることが可能である。また、貫通孔R3は、開口が長円状としても良い。
【0036】
また、上記実施形態においては、空洞部が貫通孔(貫通孔R3、排出口O)としているが、本発明はこれに限定されない。例えば、クロスヘッドピン7aは、空洞部として、貫通していない穴や、外表面に開口を有さず、内側のみに形成される空洞を有することとしても良い。
【0037】
また、上記実施形態においては、一般的な2ストロークエンジンについて説明したが、本発明は、油圧によりピストンロッドを燃焼室に対して上下動させて圧縮比を変更する可変圧縮装置を有する2ストロークエンジンについても適用可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 エンジン
2 架構
3 シリンダ部
3a シリンダライナ
3b シリンダヘッド
3c シリンダジャケット
4 ピストン
5 排気弁ユニット
5a 排気弁
5b 排気弁筐
5c 排気弁駆動部
6 ピストンロッド
7 クロスヘッド
7a クロスヘッドピン
7b ガイドシュー
7c 蓋部材
8 揺動管
9 連接棒
10 クランク角センサ
11 クランク軸
12 掃気溜
13 排気溜
14 空気冷却器
100 エンジンシステム
200 過給機
300 制御部
H 排気ポート
O 排出口
R1 燃焼室
R2 掃気室
R3 貫通孔
S 掃気ポート
図1
図2
図3