(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 23/00 20060101AFI20240118BHJP
F25D 23/06 20060101ALI20240118BHJP
F25D 19/00 20060101ALI20240118BHJP
F25D 23/08 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
F25D23/00 305G
F25D23/06 W
F25D19/00 510C
F25D23/08 R
(21)【出願番号】P 2019231869
(22)【出願日】2019-12-23
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100148275
【氏名又は名称】山内 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100136319
【氏名又は名称】北原 宏修
(74)【代理人】
【識別番号】100142745
【氏名又は名称】伊藤 世子
(74)【代理人】
【識別番号】100143498
【氏名又は名称】中西 健
(72)【発明者】
【氏名】藤原 啓司
【審査官】笹木 俊男
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/163026(WO,A1)
【文献】特開2019-45144(JP,A)
【文献】実開平04-117373(JP,U)
【文献】特開2003-028562(JP,A)
【文献】特開2011-052880(JP,A)
【文献】特開2013-242100(JP,A)
【文献】特開2012-026622(JP,A)
【文献】特開平07-250745(JP,A)
【文献】特開2007-120863(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 19/00
F25D 23/00
F25D 23/06 ~ 23/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外箱と内箱とを有する断熱箱体と、
前記外箱の背面部の前記断熱箱体
内に配置されている真空断熱材と、
前記断熱箱体の上部および下部のうちの何れか一方に配置されている電装ユニットと、
前記断熱箱体の上部および下部のうちの他方に配置され、電動部品を収容している機械室と、
前記断熱箱体内で前記電装ユニットと前記電動部品とを連結している少なくとも一つの配線と
を備え、
前記外箱の背面部と側面部とは別部材であり、前記背面部は前記側面部の後端部に取り付けられる構成とされ、
前記配線は、前記外箱における前記真空断熱材の外周部に配置されて
おり、
前記配線は、前記断熱箱体の外側で前記電装ユニットおよび前記電動部品と接続されている、
冷蔵庫。
【請求項2】
前記外箱における前記真空断熱材の外周部には、放熱パイプが設けられており、前記配線は、前記放熱パイプに沿って配置されている、
請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
複数の配線を有し、
前記複数の配線を被覆している絶縁体をさらに備えている、
請求項1または2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
複数の配線を有し、
前記複数の配線は、低電圧系配線と高電圧系配線とを含み、
前記低電圧系配線は、前記真空断熱材の一方の側辺に沿って配置されており、
前記高電圧系配線は、前記真空断熱材の前記一方の側辺に対向する他方の側辺に沿って配置されている、
請求項1から3の何れか1項に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
前記配線を前記外箱に固定させるためのシール部材をさらに有しており、
前記シール部材の一部分は、前記真空断熱材に乗り上げるように配置されている、
請求項1から4の何れか1項に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、断熱箱体を備えている冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、冷蔵庫には、周囲との断熱を行うために、貯蔵空間の外周を覆うように断熱箱体が設けられている。断熱箱体は、外箱と、内箱と、これらの間に充填された断熱材とで構成されている。断熱材としては、例えば、硬質発泡ウレタン断熱材などの発泡性の断熱材が用いられる。
【0003】
また、断熱箱体の内部には、断熱材の他に、冷蔵庫内に配設される制御基板、スイッチ、モータなどの各種電子部品同士を接続する電気配線なども存在する。このような電気配線は、断熱材中に埋め込まれるようにして存在する。
【0004】
例えば、特許文献1には、冷蔵庫本体の天面20に配置された電装ユニット21から延びる電気リード線22を、冷蔵庫本体の内箱3の背面に沿わせて配線した冷蔵庫が開示されている。この冷蔵庫では、電気リード線22は断熱性材料からなる複数のスペーサ部材23を介して内箱の背面に固定し、かつスペーサ部材23同士間の電気リード線22と内箱の間に発泡断熱材4を充填発泡させて介在させた構成としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の冷蔵庫のように、従来の冷蔵庫では、断熱箱体内を通る配線は、内箱側に配置されている。
【0007】
ところで、断熱箱体内に発泡断熱材料を注入する際には、外箱に形成された開口部(注入口)から液状の断熱材料を注入する。断熱箱体内に注入された液状の発泡断熱材料は、先ず下方から発泡を開始し、上方へ向かって膨張する。例えば、断熱箱体の開口面を下側にした状態で、断熱箱体の背面から液状の断熱材料を注入する場合は、断熱箱体の背面は最後に発泡充填される。このとき、断熱箱体の背面の外箱と内箱との間に配線を這わせていると、断熱材料の発泡時に配線によって発泡断熱材の形成が妨げられる可能性がある。特に、配線が外箱と内箱とに跨がっていると発泡時に障害物となりやすくなる。これにより、断熱箱体内に発泡断熱材が充填されない空隙などが存在し、断熱性能が低下する可能性がある。すなわち、断熱材料の流動性が配線によって阻害される。
【0008】
そこで、本発明では、断熱箱体の断熱性能をより向上させることのできる冷蔵庫を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一局面にかかる冷蔵庫は、外箱と内箱とを有する断熱箱体と、前記断熱箱体内の前記外箱側に配置されている真空断熱材と、前記断熱箱体の上部および下部のうちの何れか一方に配置されている電装ユニットと、前記断熱箱体の上部および下部のうちの他方に配置され、電動部品を収容している機械室と、前記断熱箱体内で前記電装ユニットと前記電動部品とを連結している少なくとも一つの配線とを備えている。この冷蔵庫において、前記配線は、前記外箱における前記真空断熱材の外周部に配置されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一局面にかかる冷蔵庫によれば、電装ユニットと機械室に配置された電動部品とを連結している配線を外箱における真空断熱材の外周部に配置することで、断熱箱体の断熱層における空隙の発生を抑えることができ、断熱箱体の断熱性能をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係る冷蔵庫の内部構成を示す側面断面図である。
【
図2】
図1に示す冷蔵庫の背面側の外観構成を示す斜視図である。
【
図3】
図1に示す冷蔵庫の断熱箱体の内部構成を示す断面模式図である。
【
図4】第1の実施形態にかかる冷蔵庫の断熱箱体内部の背面部分の構成を示す平面図である。この図では、配線の図示は省略している。
【
図5】第1の実施形態にかかる冷蔵庫の断熱箱体内部の背面部分の構成を示す平面図である。
【
図6】
図1に示す冷蔵庫の断熱箱体の内部構成を示す断面模式図である。
【
図7】
図1に示す冷蔵庫の断熱箱体内に配置される配線の構成を示す断面模式図である。
【
図8】第2の実施形態にかかる冷蔵庫の断熱箱体内部の背面部分の構成を示す平面図である。
【
図9】第2の実施形態にかかる冷蔵庫の断熱箱体の内部構成を示す断面模式図である。
【
図10】第2の実施形態にかかる冷蔵庫の断熱箱体の内部構成を示す断面模式図である。
【
図11】第3の実施形態にかかる冷蔵庫の断熱箱体の内部構成を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0013】
<第1の実施形態>
(冷蔵庫の全体構成)
まず、本実施の形態にかかる冷蔵庫1の全体構成について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる冷蔵庫1の全体構成を示す側面断面図である。
図2には、冷蔵庫1の背面側の構成を示す。
【0014】
図1に示すように、冷蔵庫1は、冷蔵室11、製氷室12、小型冷凍室13、および冷凍室14などの複数の貯蔵室を備えている。冷蔵室11には、冷蔵室扉11aが設けられている。他の貯蔵室にも、開口部に扉が設けられている。
【0015】
本実施形態では、扉が設けられている面を冷蔵庫の前面(正面)とする。そして、前面を基準にして、冷蔵庫1を通常の状態で設置した場合に存在する位置に基づいて、冷蔵庫1の各面を、上面、側面、背面、及び底面とする。
【0016】
冷蔵庫1には、各貯蔵空間を周囲から断熱するための断熱構造として、断熱箱体50が設けられている。断熱箱体50は、冷蔵庫1の外周を覆うように設けられている。断熱箱体50は、主として、外箱51、内箱52、断熱層(発泡断熱材)53、および真空断熱材(VIP)54などを備えている(
図3参照)。
【0017】
本明細書では、冷蔵庫1の各面の呼び方と合わせて、断熱箱体50の外面をそれぞれ、上面部51a、底面部51b、背面部51c、側面部51dと呼ぶ。
【0018】
冷蔵庫1の内部には、冷凍サイクルが設けられている。冷凍サイクルは、主な構成部材として、冷却器(蒸発器)(図示せず)、圧縮機31、凝縮器23、及び膨張器(図示せず)を備えている。これらの各構成部材は、冷媒が流通する冷媒管(冷媒流路)を介して接続されている。冷媒管のうち、凝縮器23から膨張器に至る流路が、放熱パイプ25および防露パイプ(図示せず)を構成している。膨張器は、例えば、キャピラリーチューブ(毛細管)などで構成されている。
【0019】
冷却器は、冷蔵庫1の背面側に設けられた冷却室内に配置されている。また、圧縮機31、凝縮器23、及び膨張器は、冷蔵庫1の底部の背面側に設けられた機械室30内に配置されている。
【0020】
放熱パイプ25は、断熱箱体50の背面部51cに延びている。放熱パイプ25の配置の仕方の詳細については後述する。放熱パイプ25および防露パイプには、圧縮機31において温められた冷媒が流れる。したがって、比較的高温の冷媒は、放熱パイプ25内を流れることで放熱され冷却される。そのため、放熱パイプ25は、断熱箱体50の背面部51cにおける結露抑制のために利用することもできる。防露パイプは、例えば、断熱箱体50の間口部に配置されており、間口部における結露を抑制する。
【0021】
また、冷蔵庫1の内部には、制御部が設けられている。この制御部が、冷凍サイクルの運転の制御を行っている。すなわち、制御部が圧縮機31を駆動させることによって、冷凍サイクルの運転が開始され、サイクル内を冷媒が流通する。圧縮機31により圧縮された高温高圧の冷媒は、凝縮器23で放熱しながら凝縮される。続いて、高温の冷媒は膨張器で減圧され、蒸発器としての冷却器に送られる。冷却器に流入した冷媒は膨張して低温となり、冷却室内を流通する冷気と熱交換され、吸熱しながら蒸発して低温のガス冷媒となって圧縮機31に送られる。このように、冷媒が循環して冷凍サイクルが運転されるとともに、冷却器と熱交換した気流によって冷気が生成される。
【0022】
本実施形態では、制御部は、庫外電装ユニット35及び庫内電装ユニット(図示せず)などとして実現される。
【0023】
庫外電装ユニット35は、断熱箱体50の上面部51aに配置されている。庫外電装ユニット35は、制御基板で構成されており、各部品の制御を行う。庫外電装ユニット35は、圧縮機31などの断熱箱体50の外側に配置されている各部品と配線(ハーネスとも呼ばれる)40などによって接続されている。また、庫外電装ユニット35は、庫内電装ユニットと図示しない配線によって接続されている。
【0024】
庫内電装ユニットは、例えば、冷蔵室11の背面に配置されている。すなわち、庫内電装ユニットは、断熱箱体50の内箱52側に配置されている。庫内電装ユニットは、例えば、断熱箱体50の内側に配置されている各部品(冷却ファン、各種スイッチ、センサなど)、またはそれらを集積した回路基板等である。
【0025】
断熱箱体50の内部には、各種配線が配置されている。各種配線は、圧縮機31などの各電気部品、庫外電装ユニット35及び庫内電装ユニット、および電源ユニット(図示せず)などに接続されている。
【0026】
本実施形態では、このような各種配線のうち、断熱箱体50の上面部51aから底面部51bにまで延びている配線を総称して配線40と呼ぶ。配線40は、断熱箱体50の断熱層53内に埋め込まれている。配線40は、庫外電装ユニット35、及び各部品の間をそれぞれ接続する。具体的には、配線40は、庫外電装ユニット35と機械室30内の各電動部品(例えば、圧縮機31など)とを電気的に接続する。配線40は、機械室配線とも呼ばれる。なお、後述するように、配線40は、例えば、低電圧系配線である第1の配線45と、高電圧系配線である第2の配線46とで構成される。
【0027】
後述するように、配線40は、断熱箱体50の背面部51c(すなわち、外箱51側)を這うようにして断熱箱体50の内部に配置されている。配線40の配置方法の詳細については、後述する。
【0028】
(断熱箱体の説明)
続いて、断熱箱体50のより具体的な構成について、
図1から
図3などを参照しながら説明する。
図3には、断熱箱体50の一部分の内部構成を示す。この図は、
図5に示す断熱箱体50の外箱51のB-B線部分(注入口58の近傍)に相当する位置における断面構成を示す図である。
【0029】
外箱51は、断熱箱体50の外周面を形成する。外箱51は、冷蔵庫1の外形も部分的に形成している。内箱52は、断熱箱体50の内周面を形成する。また、内箱52は、各貯蔵空間(例えば、冷蔵室11)を区画している。内箱52は、フードライナーとも呼ばれる。
【0030】
断熱箱体50の底面部の背面側には、機械室30を配置するための空間が形成されている。つまり、機械室30は、断熱箱体50の外側に配置される。これは、圧縮機31や凝縮器23が稼動することにより、機械室30内の温度が上昇するためである。
【0031】
断熱層53は、主として、発泡断熱材で構成される。具体的には、断熱層53は、硬質発泡ウレタン(硬質ウレタンフォームともいう)などで形成することができる。硬質発泡ウレタンは、2種類の主原料に触媒、発泡剤、製泡剤などを混合し、泡化反応と樹脂化反応を同時に起こして得られる均一な樹脂発泡体である。
【0032】
図2に示すように、外箱51の背面部51cには、硬質発泡ウレタンの材料(断熱材料)を注入する注入口58が設けられている。本実施形態では、背面部51cの左側に2個の注入口58が設けられ、背面部51cの右側に2個の注入口58が設けられ、合計4個の注入口58が設けられている。但し、注入口58の個数はこれに限定はされない。
【0033】
また、断熱箱体50の内部には、発泡断熱材で構成された断熱層53の他に真空断熱材54が含まれている。真空断熱材54は、グラスウールやシリカ粉末等の微細空隙を有する芯材を、ガスバリア性を有する外被材(袋状体、例えばラミネートフィルム)で覆い、外被材の内部を減圧密封して形成される。真空断熱材は、その内部空間を高真空に保ち、気相を伝わる熱量を出来る限り小さくすることにより、高い断熱効果を実現することができる。真空断熱材54は、例えば、長方形の平面を有する平板状の部材である。
【0034】
図3などに示すように、真空断熱材54は、断熱箱体50の外箱51側に配置されている。すなわち、断熱箱体50の背面部では、真空断熱材54は、外箱51の背面部51cの内面に貼付されている。また、断熱箱体50の側面部では、真空断熱材54は、外箱51の側面部51dの内面に貼付されている。
【0035】
また、
図3に示すように、断熱箱体50の背面部51c上には、配線40および放熱パイプ25が配置されている。配線40および放熱パイプ25は、真空断熱材54の外周に沿うように配されている。配線40および放熱パイプ25は、粘着テープ62で固定されている。
【0036】
(配線の配置方法)
続いて、断熱箱体50の背面部51cにおける配線40(具体的には、低電圧系配線である第1の配線45および高電圧系配線である第2の配線46)の配置方法について説明する。
図4および
図5は、断熱箱体50を構成する外箱51の背面部51cの構成を示す平面図である。
図4および
図5は、背面部51cの内側(断熱層53が形成される側)を示す。なお、
図4では、配線40が配設される前の状態を示している。
図6には、断熱箱体50の一部分の内部構成を示す。この図は、
図5に示す断熱箱体50の外箱51のA-A線部分(注入口58の形成位置)に相当する位置における断面構成を示す図である。
【0037】
図4に示すように、外箱51の背面部51c上には、1本の放熱パイプ25が配置されている。背面部51cに設けられた放熱パイプ25は、真空断熱材54の外周を取り囲むように配置されている。そして、放熱パイプ25の両側の端部は、背面部51cの下端から機械室30の方へ飛び出している。
【0038】
なお、背面部51cにおいて、断熱材料の注入口58には、開口部を覆うようにカバー59が設けられている。背面部51cにおける注入口58が形成されている位置では、放熱パイプ25は、真空断熱材54の側端部とカバー59との間に配置されている(
図6参照)。
【0039】
外箱51の背面部51cの上端部には、断熱箱体50内を通る配線40の出口となる配線出口36が設けられている。本実施形態では、2つの配線出口36が設けられている。配線出口36から断熱箱体50の外側へ出た配線40は、庫外電装ユニット35側の配線または端子と接続される。
【0040】
なお、真空断熱材54の上方を通る放熱パイプ25の一部は、配線出口36の方へ近づくように折れ曲がって配置されている。そして、この放熱パイプ25の一部(
図4中破線で示した部分)は、アルミニウムなどの熱伝導性の高い材料で形成された粘着テープ61で覆われて、固定されている。放熱パイプ25が、外気と連通している配線出口36の近傍に配置されていることで、配線出口36の近傍での結露を抑えることができる。また。粘着テープ61が高熱伝導性を有していることで、放熱パイプ25で発生した熱は粘着テープ61に伝達される。これにより、背面部51cの上端部における結露の抑制効果を高めることができる。
【0041】
図4に示すように、外箱51の背面部51c上に、真空断熱材54の左右両側辺および上辺の外周を取り囲むように放熱パイプ25を配設した後に、配線40が取り付けられる。
図5には、配線40が配設された状態の外箱51の背面部51cを示す。
図5に示すように、背面部51c上では、配線40の大部分が放熱パイプ25に沿うように配設されている。
【0042】
ここでは、配線40が、低圧用の第1の配線(低電圧系配線)45と、高圧用の第2の配線(高電圧系配線)46とに分けられている構成例について説明する。
【0043】
図5に示すように、断熱箱体50内において外箱51の背面部51cを通っている配線40は、第1の配線45と第2の配線46という2種類のもので構成されている。
【0044】
第1の配線45は、庫外電装ユニット35、および機械室30に配置された各種装置(例えば、機械室ファン、冷媒切換弁など)に電気信号を伝達するために用いられる配線である。言い換えると、第1の配線45は、低圧(例えば、10~20V程度の直流電圧)の電気を供給するための配線である。
【0045】
図5に示すように、第1の配線45の一方の端部(上方側の端部)は、右側の配線出口36から庫外電装ユニット35側へ延びている。また、矢印Aで示す第1の配線45の他方の端部(下方側の端部)は、分岐し、機械室30に配置された各種装置(例えば、機械室ファン、冷媒切換弁など)に接続される。
【0046】
第2の配線46は、庫外電装ユニット35と機械室30内の各電動部品(例えば、圧縮機31など)とを電気的に接続する。第2の配線46は、主に、主電源、並びに圧縮機31およびインバータなどの各電動部品を駆動するために用いられる配線である。言い換えると、第2の配線46は、高圧(例えば、100V以上の交流電圧)の電気を供給するための配線である。
【0047】
図5に示すように、第2の配線46の一方の端部(上方側の端部)は、左側の配線出口36から庫外電装ユニット35側へ延びている。また、矢印Bで示す第2の配線46の他方の端部(下方側の端部)は、機械室30に配置された圧縮機31などの電動部品に接続される。
【0048】
以上のように、本実施形態では、配線40が、送信する電気信号の種類によって、第1の配線45と第2の配線46とに分けられている。そして、
図5に示すように、第1の配線45と第2の配線46とは、真空断熱材54の右側の側辺と左側の側辺とに分かれて配置されている。すなわち、低電圧系配線である第1の配線45は、真空断熱材54の一方の側辺(
図5に示す例では、右側の側辺)に沿って配置されており、高電圧系配線である第2の配線46は、真空断熱材54の上記一方の側辺に対向する他方の側辺(
図5に示す例では、左側の側辺)に沿って配置されている。このように、第1の配線45と第2の配線46とは、互いに離間した状態で外箱51の背面部51c上に配置されている。これにより、第1の配線45と第2の配線46との間で発生し得るノイズの発生を低減させることができる。なお、第1の配線45と第2の配線46とは、左右逆に配置されていてもよい。
【0049】
また、
図7には、配線40の断面構成を模式的に示す。
図7に示すように、配線40は、複数の単配線41を有している。単配線41は、導電性を有する芯線42と、芯線42を被覆している絶縁性の被覆材43とを有している。被覆材43は、例えば、ポリ塩化ビニルなどで形成することができる。配線40は、このような単配線41を複数本束ねて形成されている。また、
図7に示すように、配線40の外周は、絶縁性の外被材(絶縁体)44でさらに被覆されていてもよい。外被材44は、被覆材43と同様の材料(例えば、ポリ塩化ビニルなど)で形成することができる。このように、配線40は、絶縁性の外被材44の内部に、複数の単配線41で形成された束線を有している。
【0050】
上記のように、配線40は、束状の複数の単配線41とこれを覆う外被材44とで構成されているため、比較的大きな径を有している。このような比較的径の大きな配線40を、真空断熱材54の端部に沿わせるように配置することで、発泡断熱材の形成時に、配線40が発泡断熱材の充填の妨げになる可能性を低減させることができる。
【0051】
図5に示すように、各配線40(第1の配線45および第2の配線46)は、粘着テープ62で固定されている。本実施形態では、真空断熱材54の外周に沿うように、配線40および放熱パイプ25が配置されている。そのため、
図3に示すように、粘着テープ62は、その一部分が真空断熱材54に乗り上げるように配置されており、また、粘着テープ62は、配線40と放熱パイプ25とをまとめて固定している。
【0052】
配線40を粘着テープ62で固定する際には、
図3に示すように、真空断熱材54の端部と放熱パイプ25との間の隙間に配線40を収めるように配置することが好ましい。これにより、真空断熱材54の平面上に配線40が乗り上がることが抑制される。そのため、発泡断熱材の形成時に、配線40が発泡断熱材料の拡張を阻害する可能性を低減させることができる。また、発泡断熱材の形成時には、注入口58から注入された発泡断熱材料は、
図3中破線の矢印で示すような方向に流動する。配線40を粘着テープ62で固定することで、発泡断熱材料の流動に伴う配線40の位置ずれを抑えることができる。
【0053】
また、
図3に示すように、配線40は、放熱パイプ25に乗り上げるように配置されていてもよい。これにより、放熱パイプ25の熱で配線40を温めることができる。これにより、配線40が、配線出口36などの断熱箱体50の外側へ出る箇所における結露を抑制する効果を高めることができる。
【0054】
また、
図5に示す粘着テープ62aのように、複数の粘着テープ62のうちのいくつかは、注入口58の近傍に配置されることが好ましい。
図6には、注入口58の近傍の粘着テープ62aの配置箇所の断面構成を示す。粘着テープ62aを注入口58の形成位置ではなく、注入口58の近傍に配置することで、注入口58を覆うカバー59の開閉動作が妨げられることを抑制することができる。
図6に示すように、カバー59は、断熱箱体50の内側で開閉する弁のような構成を有している。
【0055】
また、注入口58の形成位置では、注入口58と真空断熱材54の端部とが近接している。配線40は、注入口58の開口部を塞がないような位置に配置することが好ましい。また、注入口58の近傍では発泡断熱材料の流動速度が速い傾向にあるため、発泡断熱材料の流動に伴う配線40の位置ずれが起こりやすい。そこで、粘着テープ62aを注入口58の近傍に配置することで、配線40の位置ずれを抑えることができる。
【0056】
(第1の実施形態のまとめ)
以上のように、本実施形態にかかる冷蔵庫1は、断熱箱体50と、庫外電装ユニット35と、機械室30とを備えている。断熱箱体50は、外箱51と内箱52とを有している。また、外箱51と内箱52との間には、断熱層53が形成されている。断熱層53は、発泡断熱材で形成されている。また、外箱51と内箱52との間には、真空断熱材54が備えられている。庫外電装ユニット35は、断熱箱体50の上方(すなわち、外箱51の上面部51a)に配置されている。機械室30は、断熱箱体50の下方(すなわち、庫外電装ユニット35の配置側とは反対側、具体的には、外箱51の底面部51b)に配置され、圧縮機31などの電動部品を収容している。なお、庫外電装ユニット35と、圧縮機31とは、本実施形態とは上下逆の位置にそれぞれ配置されていてもよい。
【0057】
また、冷蔵庫1は、断熱箱体50内において庫外電装ユニット35と電動部品とを連結している少なくとも一つの配線40を有している。この配線40は、外箱51側に配置された真空断熱材54の外周に沿って配置され、断熱層53内に埋め込まれている。
【0058】
上記の構成によれば、外箱51の上面部51aに配置された庫外電装ユニット35と、底面部51bに配置された圧縮機31などの電動部品とを連結している配線40を外箱51側に配置することで、発泡断熱材料の流動性を妨げる可能性のある配線の数を減らすことができる。これにより、発泡断熱材の形成過程で生じ得る断熱材料の未充填部の発生を抑制し、断熱層53中のボイド(空隙)の発生を抑えることができる。
【0059】
特に、断熱箱体50の上部に配置された庫外電装ユニット35と、断熱箱体50の下部に配置された機械室30内の圧縮機31などの電動部品とを連結する配線40に関しては、内箱52側に配置することの必然性は低い。そのため、本実施形態では、配線40を外箱51側に配置している。断熱箱体50の背面部51cでは、発泡断熱材料は内箱52側から順に流動、発泡し、その後に外箱51側へと流動する。したがって、外箱51側に配置した配線40が発泡断熱材料の流動性を妨げることで断熱材料の未充填部が発生する可能性は、内箱52側に配置した場合の配線による可能性に比べて、かなり低くなる。そのため、配線の用途に応じて、断熱箱体50内の配線の配置位置を変更することで、断熱層53内に配線を配置することによる発泡断熱材料の流動性の低下を最小限に抑えることができる。
【0060】
また、全ての配線を内箱52側に配置する従来の構成では、配線40を、断熱箱体50の上端部において外箱51側から一旦内箱52側へ引き回し、また、断熱箱体50の下端部において内箱52側から外箱51側へと引き回していた。この構成では、当該配線が外箱51と内箱52とに跨がる箇所が少なくとも上下に1箇所ずつ存在することになる。
【0061】
これに対して、本実施形態では、配線40は外箱51と内箱52とには跨がらず、庫内へつながる配線のみが庫外電装ユニット35と内箱52との間の1箇所のみで跨がるような構成とすることができる。配線には、通常、銅線などの熱伝導性の高い金属が用いられるため、配線が外箱51と内箱52とに跨がる箇所が多いと、断熱箱体の断熱性能が低下する。さらには配線40の外箱51へ出る箇所に庫内の冷熱が伝わって結露しやすくなる。これに対して、本実施形態では、外箱51と内箱52とに跨がる配線を減らすことで、断熱箱体50の断熱性能を維持できる。
【0062】
特に、機械室30内の各電動部品(例えば、圧縮機31など)を駆動するための配線40(上記例では第2の配線46)は、大きな電流が流れることが多いため、比較的太い芯線42が用いられる。芯線42は銅などの良熱伝導材であることが多いため、配線40を介する伝熱が大きい。この配線を内箱52付近に配置しないようにすることで、上記した断熱性能の低下や結露を効果的に抑制できる。
【0063】
また、本実施形態にかかる冷蔵庫1では、配線40は、外箱51の背面部51c上に配置されている真空断熱材54の外周部に配置されている。このような構成により、配線が発泡断熱材料の流動の妨げになることをより効果的に抑制することができる。また、本実施形態では、厚みを有する真空断熱材54の端部に形成されるデッドスペースを利用して配線40を配置しているため、配線40を配置したことに起因する断熱箱体50の壁厚の増加を抑えることができる。
【0064】
<第2の実施形態>
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、放熱パイプの配置位置が第1の実施形態とは異なっている。これ以外の構成については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。そこで、第2の実施形態では、第1の実施形態とは異なる構成を中心に説明する。
【0065】
図8は、第2の実施形態にかかる冷蔵庫1の断熱箱体50を構成する外箱51の背面部51cの構成を示す平面図である。
図8に示すように、断熱箱体50の背面部51c上には、配線40および放熱パイプ125が配置されている。
図9および
図10には、断熱箱体50の一部分の内部構成を示す。
図9は、
図8に示す断熱箱体50の外箱51のA-A線部分(注入口58の形成位置)に相当する位置における断面構成を示す図である。
図10は、
図8に示す断熱箱体50の外箱51のB-B線部分(注入口58の近傍)に相当する位置における断面構成を示す図である。
【0066】
第1の実施形態と同様に、配線40は、真空断熱材54の外周に沿うように配されている。なお、第1の実施形態と同様に、配線40は、低圧用の第1の配線(低電圧系配線)45と、高圧用の第2の配線(高電圧系配線)46とで構成されている。第1の配線45は、真空断熱材54の一方の側辺(
図8に示す例では、右側の側辺)に沿って配置されており、第2の配線46は、真空断熱材54の上記一方の側辺に対向する他方の側辺(
図8に示す例では、左側の側辺)に沿って配置されている。
【0067】
放熱パイプ125は、断熱箱体50の背面部51cに延びている。本実施形態では、放熱パイプ125は、背面部51cの下方部分のみに配置されている。
【0068】
図8に示すように、配線40および放熱パイプ125は、粘着テープ62で固定されている。本実施形態では、真空断熱材54の外周に沿うように、配線40が配置されている。また、放熱パイプ125が配置されている真空断熱材54の左側の下方部分では、配線40は、放熱パイプ125に沿うように配置されている。
【0069】
図10に示すように、粘着テープ62は、その一部分が真空断熱材54に乗り上げるように配置されている。配線40を粘着テープ62で固定する際には、真空断熱材54の端部の隙間に配線40を収めるように配置することが好ましい。これにより、真空断熱材54の平面上に配線40が乗り上がることが抑制される。そのため、発泡断熱材の形成時に、配線40が発泡断熱材料の拡張を阻害する可能性を低減させることができる。また、発泡断熱材の形成時には、注入口58から注入された発泡断熱材料は、
図10中破線の矢印で示すような方向に流動する。配線40を粘着テープ62で固定することで、発泡断熱材料の流動に伴う配線40の位置ずれを抑えることができる。
【0070】
また、
図8に示す粘着テープ62aのように、複数の粘着テープ62のうちのいくつかは、注入口58の近傍に配置されることが好ましい。
図10には、注入口58の近傍の粘着テープ62a配置箇所の断面構成を示す。粘着テープ62aを注入口58の形成位置ではなく、注入口58の近傍に配置することで、注入口58を覆うカバー59の開閉動作が妨げられることを抑制することができる。
【0071】
また、注入口58の形成位置では、注入口58と真空断熱材54の端部とが近接している。配線40は、注入口58の開口部を塞がないような位置に配置することが好ましい。また、注入口58の近傍では発泡断熱材料の流動速度が速い傾向にあるため、発泡断熱材料の流動に伴う配線40の位置ずれが起こりやすい。そこで、粘着テープ62aを注入口58の近傍に配置することで、配線40の位置ずれを抑えることができる。
【0072】
<第3の実施形態>
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、真空断熱材の構成が上述の実施形態とは異なる構成例について説明する。これ以外の構成については、第1の実施形態と同様の構成が適用できる。そこで、第3の実施形態では、第1の実施形態とは異なる構成を中心に説明する。
【0073】
図11は、本実施形態にかかる冷蔵庫1の断熱箱体50の一部分の内部構成を示す。断熱箱体50の背面部には、真空断熱材254が配置されている。真空断熱材254は、外箱51の背面部51cの内面に貼付されている。本実施形態では、第1の実施形態で説明した真空断熱材54よりも幅の広い真空断熱材254が設けられている。そのため、真空断熱材254の側端部254aは、外箱51の背面部151cにおける平坦部と傾斜部との境界にある稜線51eの近傍にまで達している。
【0074】
また、
図11に示すように、断熱箱体50の背面部51c上には、配線40および放熱パイプ25が配置されている。配線40および放熱パイプ25は、真空断熱材54の外周に沿うように配されている。配線40および放熱パイプ25は、粘着テープ62で固定されている。
【0075】
本実施形態では、配線40と真空断熱材254の側端部254aとの間に放熱パイプ25が配置されている。このように、背面部51cに、より幅の広い真空断熱材254が配置されている場合には、放熱パイプ25の外側に配線40を配置してもよい。
【0076】
<第4の実施形態>
続いて、本発明の第4の実施形態について説明する。上述の実施形態では、配線40が低電圧系配線と高電圧系配線とで構成されている例について説明した。しかし、本発明の一態様では、配線は、低電圧系配線と高電圧系配線とに分かれていなくてもよい。この場合には、真空断熱材54の左右何れかの側端部に沿って、1本の配線40を配置してもよい。
【0077】
なお、配線40は、第1の実施形態で説明したように、単配線41を複数本束ねて形成されていてもよい。また別の例では、配線40は、1本の単配線41で形成されていてもよい。
【0078】
(まとめ)
本発明の一局面にかかる冷蔵庫(例えば、冷蔵庫1)は、外箱(例えば、外箱51)と内箱(例えば、内箱52)とを有する断熱箱体(例えば、断熱箱体50)と、前記断熱箱体内の前記外箱側に配置されている真空断熱材(例えば、真空断熱材54,254)と、前記断熱箱体の上部および下部のうちの何れか一方に配置されている電装ユニット(例えば、庫外電装ユニット35)と、前記断熱箱体の上部および下部のうちの他方に配置され、電動部品(例えば、圧縮機31)を収容している機械室(例えば、機械室30)と、前記断熱箱体内で前記電装ユニットと前記電動部品とを連結している少なくとも一つの配線(例えば、配線40)とを備えている。前記配線は、前記外箱における前記真空断熱材の外周部に配置されている。
【0079】
上記の本発明の一局面にかかる冷蔵庫(例えば、冷蔵庫1)において、前記外箱(例えば、外箱51)における前記真空断熱材(例えば、真空断熱材54,254)の外周部には、放熱パイプ(例えば、放熱パイプ25,125)が設けられており、前記配線(例えば、配線40)は、前記放熱パイプに沿って配置されていてもよい。
【0080】
上記の本発明の一局面にかかる冷蔵庫(例えば、冷蔵庫1)は、複数の配線(例えば、単配線41)を有し、前記複数の配線を被覆している絶縁体(例えば、外被材44)をさらに備えていてもよい。
【0081】
上記の本発明の一局面にかかる冷蔵庫(例えば、冷蔵庫1)は、複数の配線(例えば、配線40)を有し、前記複数の配線は、低電圧系配線(例えば、第1の配線45)と高電圧系配線(例えば、第2の配線46)とを含んでいてもよい。そして、前記低電圧系配線は、前記真空断熱材(例えば、真空断熱材54,254)の一方の側辺に沿って配置されており、前記高電圧系配線は、前記真空断熱材の前記一方の側辺に対向する他方の側辺に沿って配置されていてもよい。
【0082】
上記の本発明の一局面にかかる冷蔵庫(例えば、冷蔵庫1)は、前記配線(例えば、配線40、第1の配線45、第2の配線46)を前記外箱(例えば、外箱51)に固定させるためのシール部材(例えば、粘着テープ62)をさらに有しており、前記シール部材の一部分は、前記真空断熱材(例えば、真空断熱材54,254)に乗り上げるように配置されていてもよい。
【0083】
上記の本発明の一局面にかかる冷蔵庫(例えば、冷蔵庫1)において、前記外箱(例えば、外箱51)の背面部(例えば、背面部51c)には、断熱材料が注入される注入口(例えば、注入口58)が設けられており、前記シール部材(例えば、粘着テープ62a)は、前記注入口の近傍に配置されていてもよい。
【0084】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本明細書で説明した異なる実施形態の構成を互いに組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0085】
1 :冷蔵庫
25 :放熱パイプ
30 :機械室
31 :圧縮機(電動部品)
35 :庫外電装ユニット(電装ユニット)
40 :配線
44 :外被材(絶縁体)
45 :第1の配線(低電圧系配線)
46 :第2の配線(高電圧系配線)
50 :断熱箱体
51 :外箱
51c :(外箱の)背面部
52 :内箱
53 :断熱層
54 :真空断熱材
58 :注入口
62 :粘着テープ(シール部材)
125 :放熱パイプ
254 :真空断熱材