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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240118BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240118BHJP
   B32B 3/02 20060101ALI20240118BHJP
   B32B 15/18 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
G09F9/00 324
G09F9/30 308Z
G09F9/30 308A
G09F9/00 342
G09F9/00 350Z
B32B3/02
B32B15/18
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020004575
(22)【出願日】2020-01-15
(65)【公開番号】P2020112800
(43)【公開日】2020-07-27
【審査請求日】2023-01-12
(31)【優先権主張番号】10-2019-0005769
(32)【優先日】2019-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河 承 和
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-255513(JP,A)
【文献】特開2006-072115(JP,A)
【文献】特表2017-510065(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0365197(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0034906(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0048169(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
G02F 1/13-1/141
1/15-1/19
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
B32B 1/00-43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1非折り畳み領域、折り畳み領域、及び第2非折り畳み領域が第1方向に順次に定義され、折り畳まれていない第1状態から折り畳まれた第2状態に変形可能な表示モジュールと、
前記表示モジュールの下方に配置され、第1非折り畳み領域と重畳する第1支持部と、前記第2非折り畳み領域と重畳する第2支持部と、前記折り畳み領域と重畳する復元部とを含むシート部材と、を有し、
前記表示モジュールが前記第1状態である時、前記復元部は、弾性力を有し、
前記第1状態から前記第2状態に変化する時、前記第2非折り畳み領域は、前記第1非折り畳み領域に対して第1回転方向に沿って回転し、
前記弾性力の方向は、前記第1回転方向とは反対方向であることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記復元部は、前記第1支持部と前記第2支持部との間に連結され、
前記第1支持部と隣接する前記復元部の第1領域、及び前記第2支持部と隣接する前記復元部の第2領域は、曲げられることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記復元部の前記第1領域と前記第2領域との間の領域は、曲率(curvature)を有することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記復元部は、前記第1領域と前記第2領域との間に定義される少なくとも一つ以上の曲げ領域を含み、
前記曲げ領域は、前記復元部が曲げられた領域であることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記復元部は、前記第1支持部及び前記第2支持部から前記表示モジュールに対して遠ざかる方向に突出することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記復元部は、前記第1支持部及び前記第2支持部から前記表示モジュールに向かう方向に突出することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1支持部、前記復元部、及び前記第2支持部は、一体化した形状を有することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項8】
前記復元部は、前記第1支持部と連結されて前記第1支持部から曲げられる第1復元部と、前記第2支持部と連結されて前記第2支持部から曲げられる第2復元部と、を含み、
前記第1復元部と前記第2復元部は、互いに結合されることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項9】
前記シート部材は、前記第1領域に取り付けられる第1弾性部材と、
前記第2領域に取り付けられる第2弾性部材と、を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項10】
前記復元部は、複数で提供され、
前記複数の復元部は、前記第1支持部と前記第2支持部との間に連結されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1支持部及び前記第2支持部のそれぞれは、前記折り畳み領域と重畳する領域に向かって延長されて一体化した形状を有し、
前記復元部は、前記折り畳み領域と重畳する前記第1支持部の背面、及び前記折り畳み領域と重畳する前記第2支持部の背面に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第1支持部、前記第2支持部、及び前記復元部のそれぞれは、インバー(invar)、ステンレス鋼、非晶質金属、銅合金、又はクラッド金属を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項13】
前記表示モジュールと前記シート部材との間に配置される段差補償層をさらに有し、
前記段差補償層は、前記第1非折り畳み領域、前記折り畳み領域、及び前記第2非折り畳み領域と重畳することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項14】
前記段差補償層は、レジン又は金属を含むことを特徴とする請求項13に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、特に、折り畳み可能な表示装置の折り畳みの信頼性が向上された表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、表示画面に多様なイメージを表示してユーザに情報を提供する。
一般に、表示装置は、割り当てられた画面内で情報を表示する。
近年、折り畳み可能なフレキシブル表示パネルを含むフレキシブル表示装置が開発されてきている。
フレキシブル表示装置は、リジッドな表示装置とは異なって、折り畳まれるか曲げられる。
形状が多様に変更され得るフレキシブル表示装置は、従来の外面サイズに関わらず携帯することができ、ユーザの便宜性が向上する。
【0003】
但し、繰り返し折り畳まれる動作によって、フレキシブル表示装置にストレスが発生する可能性があるという問題があり、
また、そのストレスで、フレキシブル表示装置の永久的な形状の変形をもたらす恐れがあるという問題がある。
表示装置が繰り返し折り曲げられれば、表示モジュールには降伏強度を超えるストレスが加えられ、それによって表示モジュールの形状が永久に変形する恐れがあり、折り畳みの信頼性が低下する恐れがある。
特に、形状の永久変形は、折り畳み領域で発生する可能性が高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-028467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来のフレキシブル表示装置における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、折り畳みの信頼性が向上された表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた本発明による表示装置は、第1非折り畳み領域、折り畳み領域、及び第2非折り畳み領域が第1方向に順次に定義され、折り畳まれていない第1状態から折り畳まれた第2状態に変形可能な表示モジュールと、前記表示モジュールの下方に配置され、第1非折り畳み領域と重畳する第1支持部と、前記第2非折り畳み領域と重畳する第2支持部と、前記折り畳み領域と重畳する復元部とを含むシート部材と、を有し、前記表示モジュールが前記第1状態である時、前記復元部は、弾性力を有し、前記第1状態から前記第2状態に変化する時、前記第2非折り畳み領域は、前記第1非折り畳み領域に対して第1回転方向に沿って回転し、前記弾性力の方向は、前記第1回転方向とは反対方向であることを特徴とする。
【0007】
前記復元部は前記第1支持部と前記第2支持部との間に連結され、前記第1支持部と隣接する前記復元部の第1領域、及び前記第2支持部と隣接する前記復元部の第2領域は曲げられることが好ましい。
前記復元部の前記第1領域と前記第2領域との間の領域は、曲率を有することが好ましい。
前記復元部は、前記第1領域と前記第2領域との間に定義される少なくとも一つ以上の曲げ領域を含み、前記曲げ領域は、前記復元部が曲げられた領域であることが好ましい。
前記復元部は、前記第1支持部及び前記第2支持部から前記表示モジュールに対して遠ざかる方向に突出することが好ましい。
前記復元部は、前記第1支持部及び前記第2支持部から前記表示モジュールに向かう方向に突出することが好ましい。
前記第1支持部、前記復元部、及び前記第2支持部は、一体化した形状を有することが好ましい。
前記復元部は、前記第1支持部と連結されて前記第1支持部から曲げられる第1復元部、と前記第2支持部と連結されて前記第2支持部から曲げられる第2復元部と、を含み、前記第1復元部と前記第2復元部は、互いに結合されることが好ましい。
【0008】
前記シート部材は、前記第1領域に取り付けられる第1弾性部材と、前記第2領域に取り付けられる第2弾性部材と、を更に含むことが好ましい。
前記復元部は、複数で提供され、前記複数の復元部は、前記第1支持部と前記第2支持部との間に連結されることが好ましい。
前記第1支持部と前記第2支持部のそれぞれは、前記折り畳み領域と重畳する領域に向かって延長されて一体化した形状を有し、前記復元部は、前記折り畳み領域と重畳する前記第1支持部の背面、及び前記折り畳み領域と重畳する前記第2支持部の背面に取り付けられることが好ましい。
前記第1支持部、前記第2支持部、及び前記復元部のそれぞれは、インバー、ステンレス鋼、非晶質金属、銅合金、又はクラッド金属を含むことが好ましい。
記表示モジュールと前記シート部材との間に配置される段差補償層をさらに有し、前記段差補償層は、前記第1非折り畳み領域、前記折り畳み領域、及び前記第2非折り畳み領域と重畳することが好ましい。
前記段差補償層は、レジン又は金属を含むことが好ましい。
【0009】
上記目的を達成するためになされた本発明による表示装置の製造方法は、第1表示領域及び第2表示領域が定義される表示モジュールを形成するステップと、第1支持部、第2支持部、及び前記第1支持部及び前記第2支持部と連結される復元部を含み、前記第1支持部と前記第2支持部との間の角度が180度未満の円形シート部材を形成するステップと、前記表示モジュールと前記円形シート部材を結合するステップと、を含む。
【0010】
前記表示モジュールは、前記第1表示領域及び前記第2表示領域が互いに向かい合うように内側に折り畳まれ、前記角度は前記第1支持部の底面と前記第2支持部の底面との間の角度である。
前記表示モジュールは、前記第1表示領域及び前記第2表示領域が互いに対向するように外側に折り畳まれ、前記角度は前記第1支持部の上部面と前記第2支持部の上部面との間の角度である。
前記円形シート部材を形成するステップは、前記第1支持部と前記第2支持部との間を折り曲げて復元部を形成するステップを含む。
前記円形シート部材を形成するステップは、前記第1支持部と前記第復元部との間に第1弾性部材を取り付けるステップと、前記第2支持部と前記復元部との間に第2弾性部材を取り付けるステップと、を更に含む。
【発明の効果】
【0011】
表示装置が繰り返し折り曲げられることで表示モジュールには降伏強度を超えるストレスが加えられ、それによって表示モジュールの形状が永久に変形し、折り畳みの信頼性が低下する恐れがあり、特に、形状の永久変形は折り畳み領域で発生する可能性が高いが、本発明に係る表示装置によれば、シート部材によってストレスが表示モジュールの特定領域に集中することを防止することができる。
よって、表示モジュールの形状が永久変形されることを防止することができ、これによって表示装置の折り畳みの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態による表示装置の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による表示装置の折り畳み時の斜視図である。
図3】本発明の一実施形態による表示装置の他の折り畳み時の斜視図である。
図4】本発明の一実施形態による表示装置の一部構成を概略的に示す断面図である。
図5a】本発明の一実施形態による表示装置の一部構成を示す断面図である。
図5b】本発明の一実施形態によるシート部材の働きを説明するための断面図である。
図5c】本発明の一実施形態によるシート部材の働きを説明するための断面図である。
図6】本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図7】本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図8】本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図9】本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図10】本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図11】本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図12】本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図13】本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図14】本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図15】本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。
図16a】本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図16b】本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図16c】本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図16d】本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図16e】本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図16f】本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図17a】本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図17b】本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図18a】本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図18b】本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図19a】本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を示す断面図である。
図19b】本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を示す断面図である。
図19c】本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明に係る表示装置を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0014】
本明細書において、ある構成要素(又は領域、層、部分など)が他の構成要素の「上にある」、「結合される」、又は「結合される」と言及するとき、それは他の構成要素の上に直接配置・連結・結合され得るか、又はそれらの間に第3の構成要素が配置され得ることを意味する。
同じ図面符号は同じ構成要素を指す。また、図面において、構成要素の厚さ、割合、及び寸法は技術的内容の効果的な説明のために誇張され得る。
「及び/又は」は、関連する構成が定義する一つ以上の組み合わせを全て含む。
第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するのに使用されるが、前記構成要素は前記用語に限らない。前記用語は一つの構造要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しないながらも第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、類似して第2構成要素も第1構成要素と命名されてもよい。単数の表現は、文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。
【0015】
また、「下に」、「下側に」、「上に」、「上側に」などの用語は、図面に示した構成の関連関係を説明するために使用する。
用語は相対的な概念であって、図面に示した方向を基準に説明する。
異なるように定義しない限り、本明細書で使用された全ての用語(技術的及び科学的用語を含む)は、本発明の属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるようなものと同じ意味を有する。
また、一般的に使用される辞書に定義されている用語のような用語は、関連技術の脈絡での意味と一致する意味を有すると解釈すべきであり、理想的な、又は過度に形式的な意味に解釈されない限り、明示的にここで定義される。
「含む」又は「有する」などの用語は明細書の上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定するものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部分品又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないと理解すべきである。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態による表示装置DDの斜視図である。
本発明による表示装置DDは、テレビ、モニタなどのような大型電子装置をはじめ、携帯電話、タブレット、カーナビゲーション、ゲーム機、スマートウォッチなどのような中小型電子装置にも使用され得る。
表示装置DDは、第1方向DR1と交差する第2方向DR2に沿って延長される折り畳み軸FXを基準に折り畳まれる。
つまり、表示装置DDは、折り畳み可能な装置と称する。
【0017】
表示装置DDは、第1及び第2表示領域(DA1、DA2)を介して映像を表示する。
図1では、映像の一例として時計ウィンドウ及びアプリケーションアイコンを示している。
折り畳み軸FXを基準に左側の表示領域を第1表示領域DA1、右側の表示領域を第2表示領域DA2と称する。
第1表示領域DA1と第2表示領域DA2は、第1方向DR1で互いに隣接する。
図1では、折り畳み軸FXが表示装置DDの中心を通過しながら第2方向DR2に沿って延長されることを例示的に示している。
【0018】
また、図1では、第1表示領域DA1の面積と第2表示領域DA2の面積が同じであることを例示的に示している。
しかし、本発明はこれに限らない。
折り畳み軸FXが表示装置DDの中心を通過しながら第2方向DR2に沿って延長されても、第1表示領域DA1の面積と第2表示領域DA2の面積は互いに異なってもよい。
また、折り畳み軸FXの位置は、一方向に偏って定義されてもよいが、この場合、第1表示領域DA1の面積と第2表示領域DA2の面積は互いに異なる。
【0019】
表示装置DDが折り畳まれていない状態、つまり、非折り畳み状態を第1状態と称する。
例えば、非折り畳み状態は、フラットな状態である。
この場合、表示装置DDの第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2のそれぞれは、第1方向DR1及び第2方向DR2が定義する面と平行する。
本実施形態において、表示装置DDが第1状態であれば、映像が表示される方向を基準に各部材の前面(又は上面)と背面(又は下面)が定義される。
前面と背面は、第3方向DR3で互いに対向し、前面と背面それぞれの法線方向は第3方向DR3と平行する。
一方、第1~第3方向(DR1、DR2、DR3)が指示する方向は、相対的な概念であり、他の方向に変換されてもよい。
以下、第1~第3方向は、第1~第3方向(DR1、DR2、DR3)がそれぞれ指示する方向に同じ図面符号を参照する。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態による表示装置の折り畳み時の斜視図である。
図1及び図2を参照すると、表示装置DDは、折り畳み軸FXを基準に内側に折り畳まれる。
図2は、内側に折り畳まれている表示装置DDを示している。
図2のように、表示装置DDが完全に折り畳まれている状態を第2状態と称する。
【0021】
内側への折り畳みは、第1表示領域DA1と第2表示領域DA2が互いに向かい合うように折り畳まれる状態である。
よって、完全に折り畳まれている状態において、第1表示領域DA1と第2表示領域DA2は、外部からでは視認されない。
表示装置DDが折り畳まれていない第1状態から内側に折り畳まれる第2状態に変化するとき、第2表示領域DA2を含む表示装置DDの一部分は、第1表示領域DA1を含む表示装置DDの他の一部分に対して第1回転方向RDaに沿って回転する。
【0022】
図3は、本発明の一実施形態による表示装置の他の折り畳み時の斜視図である。
図1及び図3を参照すると、表示装置DDは、折り畳み軸FXを基準に外側に折り畳まれる。
図3は、外側に折り畳まれている表示装置DDを示している。
図3のように、表示装置DDが完全に折り畳まれている状態を第2状態と称する。
【0023】
外側への折り畳みは、第1表示領域DA1と第2表示領域DA2が互いに向かい合わないように折り畳まれる状態である。
よって、完全に折り畳まれている状態においても、第1表示領域DA1と第2表示領域DA2は外部からでも視認される。
表示装置DDが折り畳まれていない第1状態から外側に折り畳まれる第2状態に変化するとき、第2表示領域DA2を含む表示装置DDの一部分は、第1表示領域DA1を含む表示装置DDの他の一部分に対して第2回転方向RDbに沿って回転する。
第2回転方向RDbは、図2で説明した第1回転方向RDaの反対方向である。
【0024】
図4は、本発明の一実施形態による表示装置の一部構成を概略的に示す断面図である。 図4は、表示装置DDに含まれる構成の内の一部を簡略に示している。
図4を参照すると、表示装置DDは、ウィンドウWM、上部機能層UFL、表示モジュールDM、下部機能層BFL、及びシート部材STAを含む。
【0025】
ウィンドウWMは、光学的に透明は絶縁物質を含む。
例えば、ウィンドウWMは、ガラス又はプラスチックを含み得る。
ウィンドウWMは、多層構造又は単層構造を有する。
例えば、ウィンドウWMは、接着剤で結合された複数個のプラスチックフィルムを含むか、接着剤で結合されたガラス基板とプラスチックフィルムを含んでもよい。
【0026】
上部機能層UFLは、反射防止層を含む。
反射防止層は、外部から入射される外部光の反射率を減少させる。
反射防止層は、例えば偏光子を含み得る。
但し、これは例示的なものであって、上部機能層UFLは、指紋防止層、防眩層、及びハードコート層を含んでもよい。
また、上部機能層UFLの内の一部は、ウィンドウWMの上に配置されてもよく、一部は表示モジュールDM内に含まれてもよく、省略されてもよい。
【0027】
表示モジュールDMは、上部機能層UFLの下方に配置される。
表示モジュールDMは、表示パネル及び入力感知部を含む。
表示パネルは、実質的に映像を生成する構成であり、入力感知部は、外部から印加される外部入力を感知する構成である。
【0028】
下部機能層BFLは、表示モジュールDMの下に配置される。
下部機能層BFLは、衝撃吸収機能層、光を遮光する遮光機能層、放熱を助ける放熱機能層、及び電磁波ノイズを遮断するEMI遮蔽層の内の少なくともいずれか一つを含む。
衝撃吸収機能層は、クッション層とも称される。
【0029】
下部機能層BFLの下にはシート部材STAが配置される。
シート部材STAは、表示モジュールDMの下方に配置され、表示モジュールDMの形状が永久変形されることを防止する役割をする。
本発明の他の実施形態において、下部機能層BFLは省略してもよい。
この場合、シート部材STAは、表示モジュールDMと結合する。
シート部材STAに対する具体的な説明は、後述する。
【0030】
ウィンドウWM、上部機能層UFL、表示モジュールDM、下部機能層BFL、及びシート部材STAは、接着部材ALによって互いに結合される。
例えば、接着部材ALは、光学透明接着部材であり得る。
図4では、ウィンドウWMと上部機能層UFLとの間、上部機能層UFLと表示モジュールDMとの間、表示モジュールDMと下部機能層BFLとの間、及び下部機能層BFLとシート部材STAとの間に接着部材ALが配置されることを例に挙げて示すが、本発明はこれに限らない。
例えば、本発明の一実施形態において、ウィンドウWM、上部機能層UFL、表示モジュールDM、下部機能層BFL、及びシート部材STAの内の少なくとも一部の構成は連続工程によって形成され得る。
連続工程によって形成される場合、構成の間の接着部材ALは省略される。
一部の構成は連続工程によって形成され、少なくとも一部の構成は接着部材を介して互いに結合され得る。
【0031】
図5aは、本発明の一実施形態による表示装置の一部構成を示す断面図である。
図5aは、表示モジュールDM、下部機能層BFL、及びシート部材STAを示している。
図に示していないが、表示モジュールDMと下部機能層BFLとの間、及び下部機能層BFLとシート部材STAとの間には接着部材が配置され得る。
接着部材は、通常の接着剤、又は粘着剤を含む。
【0032】
表示モジュールDMには、第1方向DR1に沿って、第1非折り畳み領域NFA1、折り畳み領域FA、及び第2非折り畳み領域NFA2が順次に定義される。
表示装置DD(図1を参照)が折り畳まれていない第1状態から内側に折り畳まれる第2状態に変化するか、表示装置DDが折り畳まれていない第1状態から外側に折り畳まれる第2状態に変化するとき、曲げられる領域は、折り畳み領域FAと定義され、曲げられない領域は、第1非折り畳み領域NFA1及び第2非折り畳み領域NFA2と定義される。
第1非折り畳み領域NFA1及び第2非折り畳み領域NFA2は、折り畳み領域FAを間に挟んで互いに離隔される。
【0033】
表示装置DD(図1を参照)の第1表示領域DA1は、表示モジュールDMの第1表示領域DA1に対応し、表示装置DDの第2表示領域DA2は、表示モジュールDMの第2表示領域DA2に対応する。
平面上において、第1表示領域DA1は第1非折り畳み領域NFA1と折り畳み領域FAの一部を含み、第2表示領域DA2は第2非折り畳み領域NFA2と折り畳み領域FAの他の一部を含む。
【0034】
シート部材STAは、第1支持部SP1、第2支持部SP2、及び復元部RPを含む。
復元部RPは、第1支持部SP1と第2支持部SP2との間を連結する。
復元部RPは、第1支持部SP1及び第2支持部SP2から表示モジュールDMに対して遠ざかる方向に突出する。
復元部RPは、第1領域AR1及び第2領域AR2を含む。
第1領域AR1及び第2領域AR2のそれぞれは、曲げられた形状を有する領域である。
第1領域AR1は、第1支持部SP1と隣接し、第2領域AR2は、第2支持部SP2と隣接する。
第1領域AR1と第2領域AR2との間の領域は、曲率(湾曲部)(curvature)を有する。
復元部RPは、第1領域AR1、第2領域AR2、及び曲率によって弾性力を有する。
これについては図5a及び図5cで説明する。
【0035】
本発明の一実施形態において、第1支持部SP1、復元部RP、及び第2支持部SP2は互いに連結されて一体化した形状を有する。
つまり、一つの本体を有するシート部材STAの位置によって、第1支持部SP1、復元部RP、及び第2支持部SP2に区分される。
例えば、平面上から見る際、第1支持部SP1は第1非折り畳み領域NFA1と重畳し、第2支持部SP2は第2非折り畳み領域NFA2と重畳し、復元部RPは折り畳み領域FAと重畳し得る。
つまり、第1支持部SP1は第1表示領域DA1を支持し、第2支持部SP2は第2表示領域DA2を支持する。
【0036】
シート部材STAは、弾性を有する物質を含む。
シート部材STAは、金属又は金属合金を含む。
例えば、シート部材STAは、インバー(invar)、ステンレス鋼、非晶質金属、銅合金、又はクラッド金属を含み得る。
ステンレス鋼は、SUS304又はSUS301である。
クラッド金属は、ステンレス鋼、アルミニウム、及びステンレス鋼が接合された金属である。
例えば、クラッド金属は、2つのステンレス鋼の間にアルミニウムが配置される構造を有してもよい。
シート部材STAの厚さは、折り畳み領域FAの最小曲率半径によって異なり得る。
曲率半径が小さいほどシート部材STAの厚さは薄くなる。
例えば、最小曲率半径が3mmであれば、シート部材STAの厚さは30μm以下、10μm以上の範囲を有する。
【0037】
図5bは、本発明の一実施形態によるシート部材の働きを説明するための断面図である。
以下では、図2図5a、及び図5bを参照して説明する。
図5bは、内側に折り畳み可能な表示装置DDに含まれるシート部材STAを示す。
シート部材STAは、第1領域AR1及び第2領域AR2によって弾性力を有する。
実線で示したシート部材STAは折り畳まれていない。
例えば、フラットな状態の表示モジュールDMに取り付けられているシート部材STAを示している。
【0038】
点線で示したシート部材(STA-R1)は、シート部材STAが表示モジュールDMに取り付けられる前の原型シート部材である。
説明の便宜上、実際のシート部材STAはシート部材と称し、点線のシート部材(STA-R)は、原型シート部材(STA-R1)と称する。
シート部材STAは、原型シート部材(STA-R1)の形状に戻ろうとする弾性力を有する。
例えば、表示装置DDが内側に折り畳まれれば、シート部材STAは第1回転方向RDaに沿って形態が変形される。
シート部材STAの弾性力は、第1回転方向RDaの反対方向RDbである。
【0039】
具体的に説明すると、第1非折り畳み領域NFA1及び第1支持部SP1の位置を固定した状態で、表示装置DDが内側に折り畳まれる場合を例に挙げる。
この場合、第2非折り畳み領域NFA2は、第1非折り畳み領域NFA1に対して第1回転方向RDaに沿って回転し、シート部材STAの弾性力の方向は第1回転方向RDaの反対方向RDbである。
表示モジュールDMが折り畳まれていない第1状態であれば、第1支持部SP1と第2支持部SP2は同じ平面上に配置される。
第1状態であるとき、シート部材STAは、所定の角度を有するように曲げられた原型シート部材(STA-R1)が外部の力によって変形されている状態と同じである。
第1状態であるとき、シート部材STAは、原型シート部材(STA-R1)の形状に戻ろうとする弾性力を有する。
【0040】
表示装置DDが繰り返し折り畳まれれば、表示装置DDには降伏強度を超えるストレス、例えば、引張応力が加えられる。
それによって表示モジュールDMの形状が永久変形され、折り畳みの信頼性が低下する恐れがある。
特に、形状の永久的な変形は、折り畳み領域FAで発生する可能性が高い。
本発明の実施形態によれば、シート部材STAによってストレスが表示モジュールのDM特定領域に集中することを防止することができる。
例えば、シート部材STAによって表示モジュールDMに圧縮応力が加えられてもよい。
つまり、表示モジュールDMに加えられる引張応力が、シート部材STAによって発生された圧縮応力によって相殺される。
よって、表示モジュールDMの形状が永久変形されることが防止され、表示装置DDの折り畳みの信頼性を向上させることができる。
【0041】
図5cは、本発明の一実施形態によるシート部材の働きを説明するための断面図である。
以下では、図3図5a、及び図5cを参照して説明する。
図5cは、外側に折り畳み可能な表示装置DDに含まれるシート部材STAを示す。
シート部材STAは、第1領域AR1及び第2領域AR2によって弾性力を有する。
実線で示したシート部材STAは折り畳まれていない。
例えば、フラットな状態の表示モジュールDMに取り付けられているシート部材STAを示している。
【0042】
点線で示したシート部材(STA-R2)は、シート部材STAが表示モジュールDMに取り付けられる前の原型シート部材の形状である。
第1非折り畳み領域NFA1及び第1支持部SP1の位置を固定した状態で、表示装置DDが外側に折り畳まれる場合を例に挙げる。
この場合、第2非折り畳み領域NFA2は第1非折り畳み領域NFA1に対して第2回転方向RDbに沿って回転し、シート部材STAの弾性力の方向は第2回転方向RDbの反対方向RDaである。
本発明の実施形態によれば、シート部材STAによって表示モジュールDMに加えられる応力に反対する応力が加えられる。
つまり、表示装置DDが繰り返し折り畳まれる場合であっても、表示モジュールDMに加えられる応力がシート部材STAによって相殺され、表示モジュールDMの形状が永久変形することが防止される。
【0043】
図6は、本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図6を参照すると、表示モジュールDMとシート部材STAとの間には段差補償層SCLが更に配置される。
表示モジュールDMの下に下部機能層BFLが配置されれば、段差補償層SCLは下部機能層BFLとシート部材STAとの間に配置される。
【0044】
段差補償層SCLは、第1非折り畳み領域NFA1、折り畳み領域FA、及び第2非折り畳み領域NFA2のいずれとも重畳する。
本発明の一実施形態において、段差補償層SCLはレジンを含む。
段差補償層SCLは、復元部RPによって定義される空間に充填される。
段差補償層SCLは、復元部RPによって発生したシート部材STAの段差をカバーする。
よって、段差補償層SCLの上面は平坦面を有する。
上面は表示モジュールDMと向かい合う面である。
【0045】
図7は、本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図7を参照すると、表示モジュールDMとシート部材STAとの間に段差補償層(SCL-1)が更に配置される。
段差補償層(SCL-1)は金属を含む。
例えば、段差補償層(SCL-1)は、金属シートであり得る。
段差補償層(SCL-1)は、復元部RPに提供された屈曲をカバーする。
【0046】
図8は、本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図8を参照すると、シート部材(STA-1)は、第1支持部SP1、第2支持部SP2、及び復元部(RP-1)を含む。
【0047】
復元部(RP-1)は、第1領域AR1及び第2領域AR2を含み、第1領域AR1及び第2領域AR2それぞれは、曲げられた形状を有する。
また、復元部(RP-1)は、第1領域AR1と第2領域AR2との間に定義される少なくとも一つ以上の曲げ領域(BA1、BA2)を更に含む。
図8では2つの曲げ領域(BA1、BA2)を例示的に示しているが、一つの曲げ領域のみ提供してもよく、3つ以上の曲げ領域が提供してもよい。
【0048】
図9は、本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図9を参照すると、シート部材(STA-2)は、第1支持部SP1、第2支持部SP2、復元部(RP-1)、第1弾性部材EM1、及び第2弾性部材EM2を含む。
第1弾性部材EM1及び第2弾性部材EM2は、復元部(RP-1)に取り付けられる。
例えば、第1弾性部材EMI及び第2弾性部材EM2は、復元部(RP-1)の背面に取り付けられる。
第1弾性部材EM1は第1領域AR1に取り付けられ、第2弾性部材EM2は第2領域AR2に取り付けられる。
【0049】
第1弾性部材EM1及び第2弾性部材EM2それぞれは、弾性を有する物質を含む。
例えば、第1弾性部材EMI及び第2弾性部材EM2それぞれは、リカバリー特性が95%以上の物質の内から選択され得る。
例えば、第1弾性部材EMI及び第2弾性部材EM2それぞれは、ラバー又は減圧接着剤(Pressure sensitive adhesive:PSA)を含んでもよいが、上記物質に限らない。
リカバリー特性とは、外力を加えてから除去した際に元の状態に戻る程度を意味する。
【0050】
図10は、本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図10を参照すると、シート部材(STA-3)は、第1支持部SP1、第2支持部SP2、復元部(RP-2)、第1弾性部材EM1、及び第2弾性部材EM2を含む。
復元部(RP-2)は、第1支持部SP1と隣接する領域で曲げられる第1領域AR1、第2支持部SP2と隣接する領域で曲げられる第2領域AR2、及び第1領域AR1と第2領域AR2との間で折り曲げられる一つの曲げ領域BAを含む。
【0051】
図11は、本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図11を参照すると、シート部材(STA-4)は、第1支持部SP1、第2支持部SP2、復元部(RP-3)、第1弾性部材EM1、及び第2弾性部材EM2を含む。
復元部(RP-3)は、第1復元部RP1及び第2復元部RP2を含む。
第1復元部RP1は第1支持部SP1と連結され、第1支持部SP1から曲げられる。
第2復元部RP2は第2支持部SP2と連結され、第2支持部SP2から曲げられる。
第1復元部RP1と第2復元部RP2は互い結合される。
例えば、第1復元部RP1と第2復元部RP2は溶接結合されてもよい。
但し、これは例示であって、第1復元部RP1と第2復元部RP2は互いに直接結合されてもよく、接着部材(図示せず)によって結合されてもよい。
結合部材は、接着性を有する物質である。
【0052】
図12は、本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図12を参照すると、シート部材(STA-5)は、第1支持部(SP1-1)、第2支持部(SP2-1)、及び復元部(RP-4)を含む。
第1支持部(SP1-1)と第2支持部(SP2-1)それぞれは、折り畳み領域FAと重畳する領域に向かって延長され、一体の形状を有する。
【0053】
つまり、単一のシートにおいて、第1非折り畳み領域NFA1の下に配置される部分は第1支持部(SP1-1)、第2非折り畳み領域NFA2の下に配置される部分は第2支持部(SP1-2)と称される。
復元部(RP-4)は、折り畳み領域FAと重畳する第1支持部(SP1-1)の背面、及び折り畳み領域FAと重畳する第2支持部(SP2-1)の背面に取り付けられる。
復元部(RP-4)は、第1復元部(RP1-1)及び第2復元部(RP2-1)を含む。
第1復元部(RP1-1)は、第1支持部(SP1-1)の背面に取り付けられ、第2復元部(RP2-1)は、第2支持部(SP2-1)の背面に取り付けられる。
【0054】
図13は、本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図13を参照すると、シート部材(STA-6)は、第1支持部SP1、第2支持部SP2、及び復元部(RP-5)を含む。
シート部材(STA-6)の背面にはカバー部材STが更に配置される。
本発明の実施形態において、カバー部材STは省略してもよい。
復元部(RP-5)は、第1支持部SP1及び第2支持部SP2から表示モジュールDMに向かう方向に突出される。
【0055】
第1支持部SP1と表示モジュールDMとの間には第1段差補償層SCL1が配置され、第2支持部SP2と表示モジュールDMとの間には第2段差補償層SCL2が配置される。
第1段差補償層SCL1及び第2段差補償層SCL2それぞれの厚さは、第1支持部SP1又は第2支持部SP2から突出される復元部(RP-5)の最大高さより大きい。
図13では図10と類似した形状のシート部材(STA-6)の復元部(RP-5)が表示モジュールDMに向かって突出されることを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らない。
例えば、図6図8図10図11、及び図12に示したシート部材(STA、STA-1、STA-3、STA-4、STA-5)の復元部(RP、RP-1、RP-2、RP-3、RP-4)の内のいずれか一つと類似した形状を有するシート部材の復元部が表示モジュールDMに向かって突出される形態で表示モジュールDMと結合されてもよい。
【0056】
図14は、本発明の一実施形態による表示装置の一部構成の他の例を示す断面図である。
図14を参照すると、シート部材(STA-7)は、第1支持部SP1、第2支持部SP2、及び複数の復元部(RP-6a、RP-6b)を含む。
複数の復元部(RP-6a、RP-6b)は、第1支持部SP1と第2支持部SP2との間に連結される。
表示装置DMには、第1方向DR1に沿って非第1折り畳み領域NFA1、第1折り畳み領域FA1、第2折り畳み領域FA2、及び第2非折り畳み領域NFA2が順次に定義される。
複数の復元部(RP-6a、RP-6b)の内の一つの復元部(RP-6a)は第1折り畳み領域FA1と重畳し、他の一つの復元部(RP-6b)は第2折り畳み領域FA2と重畳する。
【0057】
図15は、本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。
図5a及び図15を参照すると、ステップS100にて、表示モジュールDMを形成する。
表示モジュールDMには第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2が定義される。
ステップS200にて、シート部材STAを形成する。
シート部材STAは、少なくとも一つ以上の復元部RPを含み、復元部RPによってシート部材STAは、第1支持部SP1と第2支持部SP2が同じ平面上に配置される状態で、弾性力を有する。
ステップS300にて、表示モジュールDMとシート部材STAを結合する。
表示モジュールDMとシート部材STAは接着部材によって結合される。
表示モジュールDMとシート部材STAとの間に下部機能層BFLが配置されれば、シート部材STAは、下部機能層BFLに取り付けられる。
【0058】
図16a~図16fは、本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図16aを参照すると、ベースシートBSを用意する。
ベースシートBSの下に第1モールドMD1を配置する。
第1モールドMD1に向かってベースシートBSに第1圧力PR1を加える。
【0059】
図16bを参照すると、ベースシートBSの少なくとも一部分が第1モールドMD1に対応する形状に曲げられる。
図16cを参照すると、ベースシートBSの下に第2モールドMD2を配置する。
第2モールドMD2の形状は第1モールドMD1の形状とは異なる。
第2モールドMD2に向かってベースシートBSに第2圧力PR2を加える。
【0060】
図16dを参照すると、ベースシートBSに第2圧力PR2を加えて原型シート部材(STA-B)が形成される。
原型シート部材(STA-B)は、第1支持部SP1、第2支持部SP2、及び第1支持部SP1及び第2支持部SP2と連結される復元部(RP-1)を含む。
第1支持部SP1と第2支持部SP2との角度AGは、180度未満である。
例えば、角度AGは170度以上180度未満であってもよい。
但し、角度AGの数値範囲は一例であって、角度AGは170度未満であってもよい。
第1支持部SP1は上部面US1及び底面BS1を含み、上部面US1と底面BS1は互いに対向する。
第2支持部SP2は上部面US2及び底面BS2を含み、上部面US2と底面BS2は互いに対向する。
角度AGは、底面BS1と底面BS2との間の角度である。
【0061】
図16eを参照すると、表示モジュールDMと原型シート部材(STA-B)を互いに結合する。
上部面US1が表示モジュールDMと底面BS1との間に配置され、上部面US2が表示モジュールDMと底面BS2との間に配置される状態で、原型シート部材(STA-B)が表示モジュールDMに結合される。
図16eでは表示モジュールDMに原型シート部材(STA-B)が結合されることを例示的に示しているが、表示モジュールDMの下に下部機能層BFL(図5aを参照)が配置されれば、原型シート部材(STA-B)は下部機能層BFLに結合されてもよい。
【0062】
図16fを参照すると、表示モジュールDMとシート部材(STA-1)が結合される状態を示している。
原型シート部材(STA-B)は、表示モジュールDMに結合されることでフラットな状態に変形される。
表示モジュールDMに結合された原型シート部材(STA-B)をシート部材(STA-1)と称する。
シート部材(STA-1)は、原型シート部材(STA-B)の形状に戻ろうとする弾性力を有する。
つまり、シート部材(STA-1)は、表示モジュールDMに特定領域に集中するストレスを緩和する。
【0063】
図17a及び図17bは、本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図17aを参照すると、まず、第1ベースシートBSa及び第2ベースシートBSbを用意する。
第1ベースシートBSaの一部領域と第2ベースシートBSbの一部領域を互いに結合する。
図17aでは結合された一部領域を結合されていない他の領域より濃く示している。
溶接装置WDで第1ベースシートBSaと第2ベースシートBSbをスポット溶接(Spot welding)する。
【0064】
図17bを参照すると、結合された第1ベースシートBSaと第2ベースシートBSbを間に挟んで離隔されたモールドMDを配置する。
第1ベースシートBSaと第2ベースシートBSbそれぞれに圧力PRを加えて、第1ベースシートBSa及び第2ベースシートBSbそれぞれを折り曲げる。
図11及び図17bを参照すると、折り曲げられた第1ベースシートBSaと第2ベースシートBSbを表示モジュールDMに結合する。
第1ベースシートBSaの一部分は第1支持部SP1を、他の一部分は第1復元部RP1を構成し、第2ベースシートBSbの一部分は第2支持部SP2を、他の一部分は第2復元部RP2を構成する。
次に、第1支持部SP1と第1復元部RP1との間に第1弾性部材EM1を取り付け、第2支持部SP2と第2復元部RP2との間に第2弾性部材EM2を取り付ける。
【0065】
図18a及び図18bは、本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を示す断面図である。
図18aを参照すると、ローラRLの間に第1ベースシートBSaと第2ベースシートBSbを提供する。
第1ベースシートBSa及び第2ベースシートBSbは、ローラRLによって第1往復方向DRCに往復移動しながら加圧される。
ローラRLには熱が加えられるが、この場合、ローラRLは、第1ベースシートBSaと第2ベースシートBSbに熱及び圧力を加える。
【0066】
本発明の一実施形態において、ローラRLを利用して第1ベースシートBSa及び第2ベースシートBSbを加圧する環境が所定の温度範囲を有する。
この場合、所定の温度範囲を有する環境内で、第1ベースシートBSaと第2ベースシートBSbが結合される。
第1ベースシートBSaと第2ベースシートBSbに熱と圧力を加える工程を熱延工程と称する。
第1ベースシートBSaと第2ベースシートBSbを結合する工程の内、冷延工程が更に含まれてもよい。
冷延工程は、常温上で第1ベースシートBSaと第2ベースシートBSbに圧力を加える工程である。
【0067】
図18bを参照すると、結合された第1ベースシートBSaと第2ベースシートBSbの少なくとも一部分をカットCTする。
次に、図17bに示した工程が行われる。
【0068】
図19a、図19b、及び図19cは、本発明の一実施形態による表示装置の製造方法を説明するための断面図である。
図19aを参照すると、原型シート部材(STA-B1)は、第1支持部SP1a、第2支持部SP2a、及び第1支持部SP1a及び第2支持部SP2aと連結される復元部(RP-1a)を含む。
1支持部SP1aと第2支持部SP2aとの間の角度(AG-1)は、180度未満である。
例えば、角度(AG-1)は、170度以上180度未満であってもよい。
但し、角度(AG-1)の数値範囲は、一例であって、角度(AG-1)は170度未満であってもよい。
第1支持部SP1aは上部面US1a及び底面BS1aを含み、上部面US1aと底面BS1aは互いに対向する。
第2支持部SP2aは上部面US2a及び底面BS2aを含み、上部面US2aと底面BS2aは互いに対向する。
角度(AG-1)は、上部面US1aと上部面US2aとの間の角度である。
【0069】
図19bを参照すると、表示モジュールDMと原型シート部材(STA-B1)を結合する瞬間を示している。
上部面US1aが表示モジュールDMと底面BA1aとの間に配置され、上部面US2aが表示モジュールDMと底面BS2aとの間に配置される状態で、原型シート部材(STA-B1)を表示モジュールDMに結合する。
【0070】
図19cを参照すると、表示モジュールDMとシート部材(STA-1a)が結合された状態を示している。
原型シート部材(STA-B1)は、表示モジュールDMに結合されることでフラットな状態に変形される。
表示モジュールDMに結合された原型シート部材(STA-B1)をシート部材(STA-1a)と称する。
シート部材(STA-1a)は、原型シート部材(STA-B1)の形状に戻ろうとする弾性力を有する。
つまり、シート部材(STA-1a)は、表示モジュールDMの特定領域に集中するストレスを緩和する。
【0071】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0072】
AL 接着部材
AR1 第1領域
AR2 第2領域
BA1、BA2
BFL 下部機能層
DA1、DA2 (第1、第2)表示領域
DD 表示装置
DM 表示モジュール
EM1、EM2 (第1、第2)弾性部材
FA 折り畳み領域
FX 折り畳み軸
NFA1、NFA2 (第1、第2)非折り畳み領域
RP、RP-1~5、RP-6a、RP-6b 復元部
SCL、SCL-1 段差補償層
SP1 第1支持部
SP2 第2支持部
STA、STA-1~7、STA-1a シート部材
STA-B、STA-B1 原型シート部材
UFL 上部機能層
WM ウィンドウ
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図5c
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16a
図16b
図16c
図16d
図16e
図16f
図17a
図17b
図18a
図18b
図19a
図19b
図19c