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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
A63F7/02 304D
A63F7/02 312Z
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020078655
(22)【出願日】2020-04-27
(65)【公開番号】P2021171398
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2022-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 秀治
【審査官】中村 祐一
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-076106(JP,A)
【文献】特開2006-167044(JP,A)
【文献】特開2006-175168(JP,A)
【文献】特開2020-103409(JP,A)
【文献】特開2020-081107(JP,A)
【文献】特開2020-018451(JP,A)
【文献】特開2019-195695(JP,A)
【文献】特開2019-150243(JP,A)
【文献】特開2019-058409(JP,A)
【文献】特開2019-041870(JP,A)
【文献】特開2018-175577(JP,A)
【文献】特開2018-153203(JP,A)
【文献】特開2018-089253(JP,A)
【文献】特開2017-213109(JP,A)
【文献】特開2017-189542(JP,A)
【文献】特開2017-127518(JP,A)
【文献】特開2017-051366(JP,A)
【文献】特開2016-105818(JP,A)
【文献】特開2016-087338(JP,A)
【文献】特開2016-002327(JP,A)
【文献】特開2015-226640(JP,A)
【文献】特開2015-097763(JP,A)
【文献】特開2014-239769(JP,A)
【文献】特開2014-221178(JP,A)
【文献】特開2013-162910(JP,A)
【文献】特開2013-017546(JP,A)
【文献】特開2012-187231(JP,A)
【文献】特開2012-045233(JP,A)
【文献】特開2011-182835(JP,A)
【文献】特開2010-136986(JP,A)
【文献】特開2010-136867(JP,A)
【文献】特開2009-061067(JP,A)
【文献】特開2009-028351(JP,A)
【文献】特開2008-161467(JP,A)
【文献】特開2007-301219(JP,A)
【文献】特開2002-315880(JP,A)
【文献】特許第7379282(JP,B2)
【文献】特許第7220177(JP,B2)
【文献】特許第7220178(JP,B2)
【文献】特許第7214684(JP,B2)
【文献】特許第7121077(JP,B2)
【文献】特許第7121078(JP,B2)
【文献】特許第7221912(JP,B2)
【文献】特許第7313324(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に意匠部が形成された前扉と、
左打ち領域および右打ち領域を有する遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の上部に配置され、外周面および内周面を有し、遊技球を前記右打ち領域
に案内する遊技球通路と、を備えた遊技機であって、
前記意匠部の下面における後側の部分を第1意匠部とし、
前記意匠部の下面における前側の部分を第2意匠部とすると、
前記第1意匠部は、前記第2意匠部よりも上方に位置しており、
前記第1意匠部は、前記外周面の頂部よりも下方に位置しており
前記第1意匠部は、前記外周面の頂部に接した状態の遊技球の下端よりも上方に位置しており、
前記第2意匠部は、前記内周面の頂部よりも下方に位置している、遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機として、遊技盤および発射装置等を備えたパチンコ遊技機が知られている。パチ ンコ遊技機では、遊技球(遊技媒体)が遊技盤の前面に設けられた遊技領域に発射され、 遊技球が、遊技領域に設けられている入賞口に進入したことに基づき、遊技者に遊技上の利益が付与される。このような遊技機に代表される所定の遊技機は、遊技球を案内するレールを備えている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-89073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、遊技機では、遊技機を装飾する意匠部の大型化に対する要望が高まっている が、意匠部の大型化に伴い、レールに沿って転がる遊技球等、遊技領域内における遊技球 の視認性が損なわれるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技球の視認性が確保できる遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明は、上部に意匠部が形成された前扉と、左打ち領域および右打ち領域を有する遊技領域が形成された遊技盤と、前記遊技領域の上部に配置され、外周面および内周面を有し、遊技球を前記右打ち領域に案内する遊技球通路と、を備えた遊技機であって、前記意匠部の下面における後側の部分を第1意匠部とし、前記意匠部の下面における前側の部分を第2意匠部とすると、前記第1意匠部は、前記第2意匠部よりも上方に位置しており、前記第1意匠部は、前記外周面の頂部よりも下方に位置しており前記第1意匠部は、前記外周面の頂部に接した状態の遊技球の下端よりも上方に位置しており、前記第2意匠部は、前記内周面の頂部よりも下方に位置している、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、遊技球の視認性が確保できる遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態例に係るパチンコ機の外観を示す正面図である。
図2】同パチンコ機の前扉を解放したときの様子を示す斜視図である。
図3】同パチンコ機の背面図である。
図4】同パチンコ機に設けられた電子部品と主制御種基板とを電気的に接続するワイヤーハーネスを示す正面図である。
図5】同パチンコ機に設けられた遊技盤を示す正面図である。
図6】同パチンコ機の前扉の背面側に設けられた整流器ユニットを示す正面図である。
図7図6に示す整流器ユニットの斜視図である。
図8】同整流器ユニットの正面側の分解斜視図である。
図9】同整流器ユニットの背面側の分解斜視図である。
図10】同整流器ユニットを構成するベース部材の正面図である。
図11】同整流器ユニットを構成するカバー部材の背面側の正面図である。
図12】同パチンコ機の背面に設けられた満タン検知ユニットを示す正面図である。
図13図12に示す満タン検知ユニットの斜視図である。
図14】同満タン検知ユニットの正面側の分解斜視図である。
図15】同満タン検知ユニットの背面側の分解斜視図である。
図16】同満タン検知ユニットを構成するベース部材の正面図である。
図17】同満タン検知ユニットを構成するカバー部材の背面側の正面図である。
図18】変形例に係る遊技盤の正面図である。
図19】変形例に係るパチンコ機の正面図である。
図20図19のA-A線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態に係るパチンコ機(遊技機)Pついて図面を参照して説明する。図1,2に示すように、パチンコ機Pは、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の外枠1と、外枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた内枠2と、内枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられた前扉3等を備えている。外枠1および内枠2によって本体枠4が構成されており、この本体枠4は遊技盤5を保持している。
【0011】
外枠1の左側枠部には、上側軸受け体6と下側軸受け体7が固着されている。一方、内枠2の左側枠部の上下両端には、第1ピン(図示せず)が設けられている。これら両第1ピンを上側軸受け体6と下側軸受け体7に軸支することによって、内枠2を外枠1に対して開閉自在に支持する第1ヒンジ機構が構成されている。
【0012】
前扉3の左側枠部の上下両端には、第2ピン(図示せず)が設けられており、これら両第2ピンを内枠2の左側枠部に突設した上下の支持板8,9に軸支することによって、前扉3を内枠2の左側枠部に対して開閉自在に支持する第2ヒンジ機構が構成されている。
【0013】
内枠2の右側枠部は第1ヒンジ機構および第2ヒンジ機構と反対側の自由端側であり、この右側枠部にはシリンダ錠10が設けられている。内枠2の右側面にはシリンダ錠10を有する施錠装置(図示せず)が設置されている。この施錠装置は内枠2の裏面側に突出する後部施錠杆と、内枠2の前面側に突出する前部施錠杆とを備えている。常態では、施錠装置の後部施錠杆によって外枠1に対して内枠2が施錠されるとともに、前部施錠杆によって内枠2に対して前扉3が施錠されている。シリンダ錠10の鍵穴に図示せぬ鍵を差し込んでこれを一方向(例えば時計回り)へ回動すると、後部施錠杆が下動して内枠2が開錠されるようになっている。また、シリンダ錠10の鍵穴に差し込んだ鍵を他方向(反時計回り)へ回動すると、前部施錠杆が上動して前扉3が開錠されるようになっている。
【0014】
前扉3には、ガラスやプラスチック等からなる透明板11が取り付けられている。この透明板11の周囲には各種演出ユニット等が配設されている。具体的には、透明板11の上方に意匠ユニット12が配設され、意匠ユニット12の左右両端部の近傍にサイドパネルユニット13a,13bが配設され、サイドパネルユニット13a,13bの前端部および透明板11の左右下方に複数(本実施形態では8つ)のスピーカ14a~14hが配設され、透明板11の下方に遊技球を収納可能な受皿15が配設され、受皿15の前方中央に演出操作ユニット16が配設され、演出操作ユニット16の右下方に遊技球の発射操作を行う操作ハンドル17が配設されている。
【0015】
意匠ユニット12の内部には複数のLED(図示せず)が設けられており、これらLEDが遊技の進行に伴って種々の色や発光パターンで発光するという演出が行われるようになっている。サイドパネルユニット13a,13bは前方に向けて突出するように形成された板状の装飾用装置である。このサイドパネルユニット13a,13bの内部にも複数のLED(図示せず)が設けられており、意匠ユニット12と同様な演出が行われるようになっている。スピーカ14a~14hは、遊技の進行に応じて遊技に関する様々な音を出力するようになっている。これらスピーカ14a~14hのうちスピーカ14a~14fはサイドパネルユニット13a,13bの前端部に設けられているので、遊技者との距離が近くなっている。そのため、遊技の進行に応じて出力される音を遊技者に効果的に伝えることができる。
【0016】
受皿15には、パチンコ機Pの側方に設置された遊技球貸出装置(図示せず)により貸し出される遊技球や、パチンコ機Pの後述する賞球払出装置から払い出される賞球が導かれるようになっている。この受皿15が遊技球で一杯になると、後述する満タン検知ユニットによってその状態が検知されるようになっている。演出操作ユニット16は、遊技の進行に伴って実行される演出の切り替え等を行うことが可能になっている。操作ハンドル17は遊技者が所定方向へ向けて回転操作できるように形成されている。遊技者が操作ハンドル17を回転操作すると、受皿15に収容されている遊技球が遊技盤5の下方に配設された発射装置18に送られる。そして、この発射装置18により操作ハンドル17の回転角度に応じた強度で遊技球が発射されるようになっている。なお、前扉3の背面における透明板11の下方には整流器ユニット19が配設されており(図2参照)、この整流器ユニット19は受皿15に収納された遊技球を発射装置18に供給するようになっている。
【0017】
図3に示すように、パチンコ機Pの背面側には、遊技に関する主要な処理を行う主制御基板20と、主制御基板20からの指令を受けて上記したスピーカ14a~14h等を含む各種演出ユニットを制御する副制御基板21と、賞球を払い出す賞球払出装置22と、主制御基板20からの指令を受けて賞球払出装置22を制御する払出制御基板23と、操作ハンドル17の回転操作量に応じて発射装置18の作動を制御する発射制御基板(図示せず)と、大当たり回数等の各種情報を遊技場のホールコンピュータに出力する外部端子基板24と、が設けられている。また、賞球払出装置22の下方には、受皿15が遊技球で一杯になったことを検知する満タン検知ユニット25が設けられている。満タン検知ユニット25の下方には、当該満タン検知ユニット25と受皿15との間を繋ぐ流路26が設けられている。なお、パチンコ機Pの背面においては、主制御基板20および副制御基板21は背面カバー部材27によって覆われている。
【0018】
上記した主制御基板20等の各種基板は、ワイヤーハーネスを介してパチンコ機Pに設けられた電子部品等と電気的に接続されている。図4に示すように、ワイヤーハーネスWは、導電性を有する複数の導線が絶縁被膜された配線Hと、これら配線Hの一端に設けられているコネクタ(第1接続部)C1と、これら配線Hの他端に設けられているコネクタ(第2接続部)C2と、を有している。配線Hは、例えば結束バンドや粘着テープ等の周知の結束手段によって結束されている。例えば主制御基板20と電子部品とを電気的に接続する際には、電子部品側のコネクタ(第1被接続部)C(図6に示す符号C3または図12に示す符号C4参照)とワイヤーハーネスWのコネクタC1とが接続され、主制御基板20側のコネクタ(第2被接続部)C5とワイヤーハーネスWのコネクタC2とが接続される。詳細は後述するが、主制御基板20は、ワイヤーハーネスWを介して整流器ユニット19に設けられた電子部品であるソレノイドと電気的に接続されており、ソレノイドの駆動を制御するようになっている。また、主制御基板20は、ワイヤーハーネスWを介して満タン検知ユニット25に設けられた電子部品である光センサと電気的に接続されており、この光センサからの検出信号を受信可能になっている。
【0019】
図5に示す遊技盤5は内枠2に収納・保持されており、この遊技盤5の前面にはガイドレール28等によって囲まれた遊技領域29が形成されている。遊技領域29は透明板11(図1,2参照)を透して目視可能となっており、パチンコ機Pに正対する遊技者から見て左側に位置する所謂左打ち領域29aと、同遊技者から見て右側に位置する所謂右打ち領域29bとを有している。遊技領域29の中央下方には第1始動口30およびアウト口31が設けられており、右打ち領域29bにはゲート32、第2始動口33および大入賞口34等が設けられている。また、遊技領域29には、上記構成の他にも、一般入賞口35、遊技釘36および風車37等が設けられている。
【0020】
遊技盤5の略中央には、所定形状に切り抜かれた開口38が形成されている。遊技盤5の背面側であって、遊技者がこの開口38を通して臨める位置に、遊技に関する各種演出を表示する演出表示装置39、および遊技の進行に合わせて昇降動作する可動役物40等が設けられている。また、図示は省略するが、遊技盤5には遊技領域29の外方であって、かつ遊技者が視認可能な位置に第1特別図柄表示器、第2特別図柄表示器、第1特別図柄保留表示器、第2特別図柄保留表示器、普通図柄表示器、普通図柄保留表示器、右打ち報知表示器が設けられている。これらの表示器は遊技に係る種々の状況を表示するための装置である。
【0021】
操作ハンドル17(図1,2参照)が遊技者によって任意角度に回転操作されると、発射装置18が遊技球を遊技領域29に向けて連続的に打ち出すようになっている。通常、遊技者が遊技を開始した際には、遊技領域29の左打ち領域29aに向かって遊技球を打ち出し、打ち出された遊技球は遊技釘36または風車37に衝突して流下方向を不規則に変えながら左打ち領域29aを流下する。そして、流下した遊技球が第1始動口30に入球した場合には、所定個数(例えば3個)の賞球が付与されるとともに、特別遊技を実行させるか否かを決定する大当たりの電子抽選が行われる。なお、流下した遊技球が一般入賞口35に入球した場合には、所定個数(例えば3個)の賞球が付与され、流下した遊技球が第1始動口30または一般入賞口35のいずれにも入球しなかった場合には、アウト口31を通って遊技盤5の背面側に排出される。
【0022】
一方、上記した大当たりの電子抽選に当選した場合には特別遊技に移行する。この特別遊技おいては、遊技者は右打ち領域29bに向かって遊技球を打ち出し、打ち出された遊技球は右打ち領域29bを流下して、大入賞口34に入球可能となる。大入賞口34には前後方向にスライド可能な大入賞口用スライド板41が設けられている。また、大入賞口用スライド板41の下方には、大入賞口34に入球した遊技球が通過する大入賞口通過領域42が形成されている。大入賞口用スライド板41が前方にスライドすると大入賞口34を閉鎖する一方で、後方にスライドすると大入賞口34を開放する。大入賞口用スライド板41が所定のタイミングで複数回、大入賞口34を開放することにより大入賞口34に遊技球が入球可能となる。そして、特別遊技の開始から終了までの間に開放した大入賞口34に遊技球を入球させることにより、多数(例えば2400個)の賞球が遊技者に付与されることになる。
【0023】
また、上記した特別遊技が終了した場合には時短遊技に移行する。この時短遊技においては、遊技者は右打ち領域29bに向かって遊技球を打ち出し、打ち出された遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄の電子抽選が実行される。普通図柄の電子抽選に当選すると、第2始動口33に遊技球が入球可能となる。第2始動口33には前後方向にスライド可能な第2始動口用スライド板43が設けられている。また、第2始動口用スライド板43の下方には、第2始動口33に入球した遊技球が通過する第2始動口通過領域44が形成されている。第2始動口用スライド板43が前方にスライドすると第2始動口33を閉鎖する一方で、後方にスライドすると第2始動口33を開放する。第2始動口用スライド板43が所定のタイミングで複数回、第2始動口33を開放することにより第2始動口33に遊技球を容易に入球させることが可能となる。遊技球が第2始動口33に入球した場合には、所定個数(例えば1個)の賞球が付与されるとともに、再び大当たりの電子抽選が行われる。なお、第2始動口33の入球を契機として大当たりの電子抽選が行われる回数は、予め定められた規定回数(例えば100回)に設定されており、この規定回数以内に大当たりの電子抽選に当選しなかった場合には、時短遊技を終了させて遊技者は再び左打ち領域29aに向かって遊技球を打ち出すことになる。
【0024】
次に、図6~11を参照して、整流器ユニット19について説明する。なお、以下においては、各図に示す軸の方向に基づいて上下、左右および前後の方向を規定するものとする。また、以下の図においては、図4に示したワイヤーハーネスWを模式的に示している。
【0025】
図6~9に示すように、整流器ユニット19は、電子部品であるソレノイド45等が搭載されたベース部材46と、このベース部材46を覆うカバー部材47とが組み合わされることによって構成されている。ベース部材46とカバー部材47とが組み合わされた状態においては、整流器ユニット19の右下隅部の近傍からワイヤーハーネスWの配線Hが延出している(図6,7参照)。このワイヤーハーネスWは、整流器ユニット19と主制御基板20とを電気的に接続するために設けられており、ワイヤーハーネスWの配線Hの両端部にはそれぞれ、上述したようにコネクタ(以下、「ハーネス側コネクタ」という。)(第1接続部,第2接続部)C1,C2が設けられている。一方のハーネス側コネクタ(第1接続部)C1は整流器ユニット19側に接続されており、他方のハーネス側コネクタ(第2接続部)C2は主制御基板20側に接続されている(図4参照)。主制御基板20は、このワイヤーハーネスWを介してソレノイド45の駆動を制御するようになっている。
【0026】
図8~10に示すように、ベース部材46の前面46aは、整流器ユニット19が前扉3に配設された状態において、パチンコ機Pの前扉3側に位置するようになっている(図2参照)。また、ベース部材46には、前扉3の受皿15から流下した遊技球が通過する第1開口部46bが形成されている。この第1開口部46bを通過した遊技球は、整流器ユニット19内を経由してカバー部材47の後述する第2開口部を通過した後に、発射装置18に供給されるようになっている。ベース部材46の前面46aと反対側の後面46cは、ベース部材46の底面46cとなっている。この底面46c上には、第1開口部46b通過した遊技球をカバー部材47の第2開口部へと流下可能とするカム機構48と、このカム機構48を駆動する駆動源であるソレノイド45と、が配設されている。
【0027】
カム機構48は、ベース部材46の底面46cにおける左方領域上に配設されており、この底面46cに対して垂直に突設した回転軸49と、この回転軸49を中心として回動可能に設けられた回動部50と、を有している。回動部50の右端部には、金属製の板金51が取り付けられている。
【0028】
ソレノイド45は、カム機構48の板金51と対向するようにベース部材46の底面46cにおける右方領域上に配設されている。ソレノイド45は、ワイヤーハーネスWのハーネス側コネクタC1に接続されるコネクタ(以下、「ソレノイド側コネクタ」という。)(第1被接続部)C3を有している。主制御基板20がワイヤーハーネスWを介してソレノイド45の駆動を制御することにより、ソレノイド45からカム機構48の板金51に作用する電磁力の向きを変化させることができる。これにより、回動部50がソレノイド45に対して近づくまたは遠ざかるように回転軸49を中心に回動するようになっている。詳細な説明は省略するが、回動部50がソレノイド45に対して近づくように回動した場合には、整流器ユニット19は受皿15から流下した遊技球を発射装置18に供給する一方、回動部50がソレノイド45に対して遠ざかるように回動した場合には、整流器ユニット19は受皿15から流下した遊技球を発射装置18に供給しないようになっている。
【0029】
なお、ベース部材46の四隅にはそれぞれ、ネジ穴52が設けられている。これらネジ穴52には前面46a側からネジ52aを挿入可能になっている。ネジ穴52に挿入されたネジ52aは、カバー部材47の後述するボスに挿入されるようになっている。
【0030】
図8,9,11に示すように、カバー部材47の後面47aは、前扉3が閉じられた状態になると、パチンコ機Pの発射装置18と対向するようになっている(図2参照)。カバー部材47には、ベース部材46の第1開口部46bおよびカム機構48から流下した遊技球が通過可能な第2開口部47bが形成されている。カバー部材47の後面47aと反端側の前面47cは、カバー部材47の底面47cとなっている。この底面47cは、ベース部材46とカバー部材47とが組み合わされる際に、ベース部材46上のカム機構48およびソレノイド45と干渉しないように所定形状に形成されている。
【0031】
具体的には、カバー部材47は、その底面47cの左方領域においてカム機構48の前面部と当接可能な当接面53を有している。また、カバー部材47は、その底面47cの右方領域において板金51を除くソレノイド45を収納可能とする複数の収納壁部54a~54dを有している。ベース部材46とカバー部材47とが組み合わされた際に、これら収納壁部54a~54dの内側にソレノイド45が収納されるようになっている。
【0032】
カバー部材47は、その縁部に複数の縁壁部55a~55dを有している。縁壁部55aはカバー部材47の上端縁部に立設されており、縁壁部55bはカバー部材47の右端縁部に立設されている。また、縁壁部55cはカバー部材47の下端縁部に立設されており、縁壁部55dはカバー部材47の左端縁部に立設されている。なお、カバー部材47の四隅にはそれぞれ、円筒状のボス56が設けられている。例えば縁壁部55bの下端部と縁壁部55cの右端部との間にボス56が形成されている(図9,11参照)。これらボス56には、ベース部材46のネジ穴52に挿入されたネジ52aを挿通可能になっている。
【0033】
複数の縁壁部55a~55dのうち縁壁部55cの右端部近傍には、凹部57が形成されている。カバー部材47とベース部材46とが組み合わされると、凹部57とこの凹部57に対向するベース部材46の縁部とによって開口58(図6参照)が形成される。そして、この開口58を通してソレノイド45のソレノイド側コネクタC3に接続されたワイヤーハーネスWの配線Hが整流器ユニット19の外部に延出されるようになっている。
【0034】
図9,11に示すように、上記のように構成されたカバー部材47には、その底面47cにおいて収納壁部54b,54cの右端部から縁壁部55cの凹部57に至るまでの間に、ソレノイド側コネクタC3に接続されたワイヤーハーネスWの配線Hを案内するボス(案内部)59が設けられており、このボス59に配線Hが巻き付けられるようになっている。以下においては、このボス59を「巻付用ボス59」という。
【0035】
巻付用ボス59は、収納壁部54c,54dと縁壁部55c,55dとで囲まれた底面47c上の領域S1内であって、縁壁部55cの凹部57の近傍位置(所定位置)に立設されている。具体的には、巻付用ボス59は、カバー部材47の左下隅部に形成されたボス56から左方に所定間隔だけ離れた位置であって、収納壁部54dの右端部と縁壁部55cとの間に設けられている。巻付用ボス59の高さは、収納壁部54a~54dの高さよりも大きくなるように設定されている。また、巻付用ボス59は略四角柱状に形成されており、この外周面に沿ってワイヤーハーネスWの配線Hを1回巻き付けることが可能になっている。なお、配線Hの巻付回数は、1回に限定されることなく、2回以上であってもよい。このように、巻付用ボス59は、整流器ユニット19の内部、つまり、主制御基板20側のコネクタC5(図4参照)よりも整流器ユニット19のソレノイド側コネクタC3に近い位置に設けられており、ワイヤーハーネスWの配線Hはこの巻付用ボス59に巻き付けられた状態で上記した開口58を通して整流器ユニット19の外部に延出されることになる。
【0036】
次に、整流器ユニット19を組み立てる際の作業手順について説明する。まず、ベース部材46に搭載されたソレノイド45のソレノイド側コネクタC3にワイヤーハーネスWのハーネス側コネクタC1を接続する。次に、ワイヤーハーネスWの配線Hをカバー部材47の巻付用ボス59に巻き付ける。この際に、配線Hをカバー部材47の右端縁部に立設された縁壁部55bに沿わせた後に、当該配線Hをカバー部材47の収納壁部54cと、カバー部材47の左下隅部のボス56との間に通し、当該配線Hをボス56の左方に引き延ばして巻付用ボス59に1回巻き付ける。次に、巻付用ボス59に巻き付けた配線Hを引き延ばしながら凹部57から延出させる。最後に、上記のように配線Hが案内されたカバー部材47とベース部材46とを組み合わせる。この際に、ベース部材46のネジ穴52の位置とカバー部材47のボス56の位置を合わせた状態でベース部材46の前面46a側からネジ穴52とボス56にネジ52aを挿入する。以上により、整流器ユニット19を組み立てることができる。
【0037】
なお、上記した作業手順においては、ベース部材46に搭載されたソレノイド45のソレノイド側コネクタC3にワイヤーハーネスWのハーネス側コネクタC1を最初に接続した後に、ワイヤーハーネスWの配線Hを巻付用ボス59に巻き付けて凹部57から延出するようにしていたが、これに限られない。最初に配線Hを凹部57に通してから巻付用ボス59に巻き付けた後に、ソレノイド45のソレノイド側コネクタC3にハーネス側コネクタC1を接続してもよい。
【0038】
次に、図12~17を参照して、満タン検知ユニット25について説明する。
【0039】
図12~14に示すように、満タン検知ユニット25は、電子部品である光センサ60等が搭載されたベース部材61と、このベース部材61を覆うカバー部材62とが組み合わされることによって構成されている。ベース部材61とカバー部材62とが組み合わされた状態においては、満タン検知ユニット25の左上隅部の近傍からワイヤーハーネスWの配線Hが延出している(図12,13参照)。このワイヤーハーネスWは、満タン検知ユニット25と主制御基板20とを電気的に接続するために設けられており、上述したように配線Hの両端部にはそれぞれ、ハーネス側コネクタ(第1接続部,第2接続部)C1,C2が設けられている。一方のハーネス側コネクタ(第1接続部)C1は満タン検知ユニット25側に接続されており、他方のハーネス側コネクタ(第2接続部)C2は主制御基板20側に接続されている(図4参照)。主制御基板20は、このワイヤーハーネスWを介して満タン検知ユニット25の光センサ60からの検出信号を受信可能になっている。
【0040】
図14~16に示すように、ベース部材61は略板状部材であり、満タン検知ユニット25がパチンコ機Pの背面に配設された状態においては、ベース部材61の後面61aがパチンコ機Pの背面に取り付けられるようになっている(図3,15参照)。ベース部材61の後面61aと反対側の前面61bには、上下方向に遊技球を流下させる球通路63の基体となる球通路基体部64が設けられている。また、ベース部材61の前面61bにおける球通路基体部64よりも左方領域において、レバー機構65と、このレバー機構65の動きを検知する光センサ60と、が配設されている。
【0041】
球通路基体部64は、ベース部材61の中央部を上下方向に沿って形成されており、ベース部材61の前面61b側から後面61a側に向かって若干窪むように形成されている。ベース部材61とカバー部材62とが組み合わされると、この球通路基体部64に沿って球通路63(図13参照)が形成される。球通路63の上流端は賞球払出装置22と連通しており、球通路63の下流端は流路26(図3参照)と連通している。
【0042】
レバー機構65は、ベース部材61の前面61bにおける球通路基体部64の左方に配設されており、この前面61bに対して垂直に突設した回転軸66と、この回転軸66を中心として回動可能に設けられたレバー部材67と、を有している。レバー部材67の上端部には、所定形状の片部68(図14参照)が設けられている。また、レバー部材67の下端部は、球通路基体部64内に突出している。受皿15が遊技球で一杯になったことを満タン検知ユニット25が検知する場合には、受皿15と連通している流路26(図3参照)も遊技球で一杯になっており、この流路26の上流側に位置する球通路63も遊技球で一杯になる。そのため、球通路63を一杯に満たした遊技球によってレバー部材67の下端部が左方に押し込まれる。これにより、レバー部材67は回転軸66を中心として時計回りに回動するようになっている。
【0043】
光センサ60は、例えばフォトインタラプタであり、ベース部材61の前面61bにおけるレバー部材67の上方に配設されている。光センサ60は、ワイヤーハーネスWのハーネス側コネクタ(第1接続部)C1に接続されるコネクタ(以下、「光センサ側コネクタ」という。)(第1被接続部)C4を有している。この光センサ60は、図示せぬ発光素子と受光素子とを有しており、これら発光素子と受光素子とが所定間隔離れて配置されている。そして、これら発光素子と受光素子との間にレバー部材67の上記した片部68が配置されている。
【0044】
受皿15が遊技球で一杯になった場合には、上記のようにレバー部材67が時計回りに回動するため、発光素子と受光素子との間に片部68は位置しなくなる。そのため、発光素子から発せられた光は受光素子によって受けられることになる。このとき、主制御基板20は、光センサ60から検出信号を受信し、この受信した検出信号に基づいて受皿15が遊技球で一杯になったと判断するようになっている。一方で、球通路63が遊技球で満たされていない場合には、発光素子と受光素子との間にレバー部材67の片部68が位置するため、発光素子から発せられた光が片部64aによって遮られるようになっている。このとき、主制御基板20は、光センサ60から検出信号を受信せず、受皿15は未だ遊技球で一杯になっていないと判断するようになっている。
【0045】
なお、ベース部材61の前面61bにおける右側部には一対の係合突部69が設けられている。この係合突部69は、カバー部材62の後述する係合受部に係合するようになっている。また、ベース部材61の前面61bにおける左側の上下隅部の周辺には、ネジ穴70が設けられている。これらネジ穴70にはベース部材61の後面61a側からネジ70aが挿入可能になっている。ネジ穴70に挿入されたネジ70aは、カバー部材62の後述するボスに挿入されるようになっている。
【0046】
図14,15,17に示すように、カバー部材62は矩形状の箱体であり、満タン検知ユニット25がパチンコ機Pの背面に配設された状態においては、カバー部材62の前面62aがパチンコ機Pの背面側から臨めるようになっている(図3参照)。カバー部材62の前面62aと反対側の後面62bは、ベース部材61とカバー部材62とが組み合わされた際に、上記した球通路63を形成するとともに、ベース部材61に配設されたレバー機構65および光センサ60と干渉しないように所定形状に形成されている。
【0047】
具体的には、カバー部材62の後面62bの中央部には、上下方向に沿って複数の壁部71a~71cが立設されている。壁部71bと壁部71cとは、上下方向において所定間隔離れて配置されている。ベース部材61とカバー部材62とが組み合わされた際に、壁部71a~71cと、ベース部材61の球通路基体部64とによって上記した球通路63が形成されるようになっている。また、壁部71bと壁部71cとの間に、上記したレバー部材67の下端部が位置することになる。
【0048】
また、カバー部材62の後面62bにおける左方領域においては、ベース部材61とカバー部材62とが組み合わされた際に、レバー部材67の前端部と当接する当接面72と、光センサ60の前端部と当接する当接面73と、が設けられている。当接面73は、当接面72よりも高い位置に形成されており、この当接面73には光センサ60の一部を収納可能とする円弧状の収納壁部74が設けられている。
【0049】
また、カバー部材62は、その縁部に複数の縁壁部75a~75cを有している。縁壁部75aは、カバー部材62の左上部に立設されている。縁壁部75bはカバー部材62の左側部に立設されており、この縁壁部75bの上端部の近傍には凹部76が形成されている。縁壁部75cは、この凹部76とは反対側の右側部に立設されている。カバー部材62とベース部材61とが組み合わされると、凹部76とこの凹部76に対向するベース部材61の縁部とによって開口77(図12,13参照)が形成される。この開口77を通して光センサ60の光センサ側コネクタC4に接続されたワイヤーハーネスWの配線Hが満タン検知ユニット25の外部に延出されるようになっている。
【0050】
なお、カバー部材62の右側部には、ベース部材61の右側部に設けられた一対の係合突部69と係合可能な係合受部78が形成されている。また、カバー部材62の後面62bにおける左方領域の上下位置には、円柱形状のボス79が設けられている。このボス79は、カバー部材62とベース部材61とが組み合わされた際に、ベース部材61のネジ穴70に挿入されたネジ70aが挿入可能となっている。
【0051】
図15,17に示すように、上記のように構成されたカバー部材62には、その後面62bにおける収納壁部74が立設された当接面73において、光センサ側コネクタC4に接続されたワイヤーハーネスWの配線Hを案内するボス(案内部)80が設けられており、このボス80に配線Hが巻き付けられるようになっている。以下においては、このボス80を「巻付用ボス80」という。
【0052】
巻付用ボス80は、収納壁部74と縁壁部75aおよび縁壁部75bとの間の領域S2内であって、縁壁部75bの凹部76の近傍位置(所定位置)に立設されている。具体的には、巻付用ボス80は、縁壁部75aおよび縁壁部75bが連結しているカバー部材62の隅部近傍の位置に立設されている。この巻付用ボス80の高さは、縁壁部75a,75bの高さと略同じになるように設定されている。また、巻付用ボス80は断面十字状に形成されており、この周りに沿って配線Hを1回巻き付けることが可能になっている。なお、配線Hの巻付回数は、1回に限定されることなく、2回以上であってもよい。このように、巻付用ボス80は、満タン検知ユニット25の内部、つまり、主制御基板20側のコネクタC5(図4参照)よりも満タン検知ユニット25の光センサ側コネクタC4に近い位置に設けられており、ワイヤーハーネスWの配線Hはこの巻付用ボス80に巻き付けられた状態で上記した開口77を通して満タン検知ユニット25の外部に延出されることになる。
【0053】
次に、満タン検知ユニット25を組み立てる際の作業手順について説明する。まず、ベース部材61に搭載された光センサ60の光センサ側コネクタC4にワイヤーハーネスWのハーネス側コネクタC1を接続する。次に、ワイヤーハーネスWの配線Hをカバー部材62の巻付用ボス80に巻き付ける。この際に、配線Hを巻付用ボス80に向かって引き延ばし、この配線Hを巻付用ボス80の周りに1回巻き付けるようにする。次に、巻付用ボス80に巻き付けた配線Hを引き延ばしながら凹部76から延出させる。次に、カバー部材62の係合受部78にベース部材61の係合突部69を係合させて、カバー部材62をベース部材61に対して閉じるようにする。最後に、ベース部材61のネジ穴70の位置とカバー部材62のボス79の位置を合わせた状態でベース部材61の後面61a側からネジ穴70にネジ70aを挿入する。以上により、整流器ユニット19を組み立てることができる。
【0054】
なお、上記した作業手順においては、ベース部材61に搭載された光センサ60の光センサ側コネクタC4にワイヤーハーネスWのハーネス側コネクタC1を最初に接続した後に、ワイヤーハーネスWの配線Hを巻付用ボス80に巻き付けて凹部76から延出するようにしていたが、これに限られない。最初に配線Hを凹部76に通してから巻付用ボス80に巻き付けた後に、光センサ60の光センサ側コネクタC4にハーネス側コネクタC1を接続してもよい。
【0055】
以上説明したように、本実施形態に係るパチンコ機(遊技機)Pは、ワイヤーハーネスWの配線Hと、この配線Hの一端に設けられているコネクタ(第1接続部)C1と、この配線Hの他端に設けられているコネクタ(第2接続部)C2と、コネクタC1に接続される整流器ユニット19のソレノイド側コネクタ(第1被接続部)C3と、コネクタC2に接続される主制御基板20側のコネクタ(第2被接続部)C5と、配線Hを案内する巻付用ボス(案内部)59と、を備えた遊技機であって、巻付用ボス59は、整流器ユニット19におけるカバー部材47の凹部57の近傍位置(所定位置)に設けられており、配線Hを巻き付けることにより配線Hを案内するようになっている。このような構成によれば、パチンコ機Pの内部のメンテナンス作業をする際に、作業者が誤ってワイヤーハーネスWの配線Hを引っ張った場合でも、配線Hが巻き付けられた巻付用ボス59に力が加わるため、ハーネス側コネクタC1とソレノイド側コネクタC3との接続部分に力が加わらないようになっている。したがって、ハーネス側コネクタC1がソレノイド側コネクタC3から抜けてしまうことを防止することができる。
【0056】
また、本実施形態に係るパチンコ機Pにおいては、巻付用ボス59は、カバー部材47の凹部57の近傍位置に立設されているので、巻付用ボス59に巻き付けた配線Hを凹部57から延出し易くなっており、作業者が整流器ユニット19を組み立てる際の作業効率を向上させることができる。
【0057】
また、本実施形態に係るパチンコ機Pにおいては、巻付用ボス59は、カバー部材47の左下隅部に形成されたボス56から左方に所定間隔だけ離れた位置であって、収納壁部54dの右端部と縁壁部55cとの間に設けられている。ここで、収納壁部54dは、縁壁部55cに対して傾斜するように立設されており、収納壁部54dの右端部と縁壁部55cとの距離は、収納壁部54dの左端部と縁壁部55cとの距離よりも大きくなるように設定されている(図11参照)。そのため、カバー部材47の底面47cにおける広いスペースを有効活用して巻付用ボス59を形成することができる。また、このような広いスペースに巻付用ボス59が形成されているため、ワイヤーハーネスWの配線Hを巻付用ボス59に容易に巻き付けることができる。
【0058】
また、本実施形態に係るパチンコ機Pにおいては、巻付用ボス59の高さは、収納壁部54a~54dの高さよりも大きくなるように設定されている。そのため、ワイヤーハーネスWの配線Hを巻付用ボス59にさらに容易に巻き付けることができる。
【0059】
また、本実施形態に係るパチンコ機Pにおいては、巻付用ボス59は、主制御基板20側のコネクタC5よりも整流器ユニット19のソレノイド側コネクタC3の方に近い位置に設けられている。そのため、パチンコ機Pの内部のメンテナンス作業をする際に、作業者が誤ってワイヤーハーネスWの配線Hを引っ張った場合でも、主制御基板20から離れた位置に力が加わるようになっている。したがって、遊技に関する主要な処理を行う主制御基板20に外部から力が加わることを抑制し、このような重要な主制御基板20を適切に保護することができる。
【0060】
なお、上記実施形態においては、満タン検知ユニット25の巻付用ボス59は、縁壁部55cの凹部57の近傍位置に立設されているが、この構成に限られない。例えば、巻付用ボス59は、図10に示す位置よりもさらに左方であって凹部57と離れた位置に立設されてもよい。こうすれば、パチンコ機P内部のメンテナンス作業をする際に、作業者が誤ってワイヤーハーネスWの配線Hを引っ張った場合でも、上記実施形態に比べてそのときに加わる力をハーネス側コネクタC1とソレノイド側コネクタC3との接続部分から離すことができる。したがって、ハーネス側コネクタC1がソレノイド側コネクタC3から抜けることを確実に防止することができる。
【0061】
また、上記実施形態では、整流器ユニット19におけるカバー部材47の凹部57の近傍位置に、ワイヤーハーネスWの配線Hが巻き付けられる巻付用ボス59が立設されていたが、この構成に限られない。例えば整流器ユニット19におけるベース部材46に巻付用ボス59が設けられてもよい。この場合、ベース部材46とカバー部材47とが組み合わされた際に、上記凹部57と対向するベース部材46の縁部の近傍位置に巻付用ボスを設けるようにすればよい。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0062】
また、本実施形態に係るパチンコ機(遊技機)Pは、ワイヤーハーネスWの配線Hと、この配線Hの一端に設けられているコネクタ(第1接続部)C1と、この配線Hの他端に設けられているコネクタ(第2接続部)C2と、コネクタC1に接続される満タン検知ユニット25の光センサ側コネクタ(第1被接続部)C4と、コネクタC2に接続される主制御基板20側のコネクタ(第2被接続部)C5と、配線Hを案内する巻付用ボス(案内部)80と、を備えた遊技機であって、巻付用ボス80は、満タン検知ユニット25におけるカバー部材62の凹部76の近傍位置(所定位置)に設けられており、配線Hを巻き付けることにより配線Hを案内するようになっている。このような構成によれば、パチンコ機Pの内部のメンテナンス作業をする際に、作業者が誤ってワイヤーハーネスWの配線Hを引っ張った場合でも、巻付用ボス80に巻き付けられている配線Hの部分に力が加わるため、ハーネス側コネクタC1と光センサ側コネクタC4との接続部分に力が加わらないようになっている。したがって、ハーネス側コネクタC1が光センサ側コネクタC4から抜けてしまうことを防止することができる。
【0063】
また、本実施形態に係るパチンコ機Pにおいては、巻付用ボス80は、満タン検知ユニット25におけるカバー部材62の凹部76の近傍位置に立設されているので、巻付用ボス80に巻き付けた配線Hを凹部76から延出し易くなっており、作業者が満タン検知ユニット25を組み立てる際の作業効率を向上させることができる。
【0064】
また、本実施形態に係るパチンコ機Pにおいては、巻付用ボス80は、カバー部材62の後面62bにおける当接面73上に立設されており、この当接面73は当接面72を含む他の後面62bに比べて高い位置に形成されている。そのため、配線Hを巻付用ボス80に巻き付ける際に、カバー部材62の後面62b側において指を深く挿入する必要がなく、簡単に配線Hを巻付用ボス80に巻き付けることができる。
【0065】
また、本実施形態に係るパチンコ機Pにおいては、巻付用ボス80は、主制御基板20側のコネクタC5よりも満タン検知ユニット25の光センサ側コネクタC4の方に近い位置に設けられている。そのため、パチンコ機Pの内部のメンテナンス作業をする際に、作業者が誤ってワイヤーハーネスWの配線Hを引っ張った場合でも、主制御基板20から離れた位置に力が加わるようになっている。したがって、遊技に関する主要な処理を行う主制御基板20に外部から力が加わることを抑制し、このような重要な主制御基板20を適切に保護することができる。
【0066】
なお、上記実施形態では、この巻付用ボス80の高さは、縁壁部75a,75bの高さと略同じになるように設定されていたが、この構成に限られない。巻付用ボス80の高さは、縁壁部75a,75bの高さよりも高くなるように設定してもよい。こうすれば、配線Hを巻付用ボス80にさらに巻き付け易くなる。
【0067】
また、上記実施形態では、満タン検知ユニット25におけるカバー部材62の凹部76の近傍位置に、ワイヤーハーネスWの配線Hが巻き付けられる巻付用ボス80が立設されていたが、この構成に限られない。例えば満タン検知ユニット25におけるベース部材61に巻付用ボス80が設けられてもよい。この場合、ベース部材61とカバー部材62とが組み合わされた際に、上記凹部76と対向するベース部材61の縁部の近傍位置に巻付用ボス80を設けるようにすればよい。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0068】
また、上記実施形態では、整流器ユニット19と主制御基板20とをワイヤーハーネスWを介して電気的に接続し、満タン検知ユニット25と主制御基板20とをワイヤーハーネスWを介して電気的に接続した例を挙げて説明したが、これらに限られない。これらはあくまでも本発明の実施形態を説明するための一例であり、例えば主制御基板20と副制御基板21のように所定基板同士をワイヤーハーネスWを介して接続する場合にも、本発明を適用することができる。また、上記に挙げた整流器ユニット19および満タン検知ユニット25以外の各種ユニットと所定基板とをワイヤーハーネスWを介して電気的に接続する場合にも、本発明を適用することができる。このように本発明を適用した場合でも、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0069】
次に、図18~20を参照して上記したパチンコ機Pの変形例について説明する。この変形例に係るパチンコ機P´は、意匠部材を大型化しつつ遊技領域を移動する遊技媒体の視認性を確保することを目的としたものである。
【0070】
パチンコ機P´では、図18に示すように、遊技盤89の遊技領域81が左側に位置する左打ち領域81aと右側に位置する右打ち領域81bとに区画されており、遊技者が遊技球の発射強度を変化させることにより、異なる領域に遊技球を落下させることができるようになっている。
【0071】
また、遊技領域81の上端部には、左打ち領域81aと右打ち領域81bとを繋ぐ遊技球通路82が設けられている。そして、所定の発射強度以上で発射装置から発射された遊技球は遊技球通路82を通過して右打ち領域81bに進む一方、所定の発射強度未満で発射装置から発射された遊技球は遊技球通路82を通過せずに左打ち領域81aに進むようになっている。
【0072】
遊技球通路82は、外レール83と、この外レール83に沿って外レール83よりも下方に設けられたレール84とによって形成されている。また、遊技球通路82は、外レール83の上端を含んで形成されている。また、遊技球通路82の幅は、最も狭い部分で、遊技球1個分の直径よりも長く、遊技球2個分の直径よりも短くなっている。また、この遊技球通路82の幅が最も狭くなる部分は、遊技球通路82の頂部、換言すると外レールの上端(頂部)とレール84の当該上端に対向する部分とによって形成される部分、さらに換言すると遊技領域81の上端に位置する部分となっている。
【0073】
また、このパチンコ機P´では、図19,20に示すように、前扉85の上部に左右方向に長尺な略方形箱状の意匠部材86が設けられている。また、意匠部材86は、左右方向の長さが前扉85の左右方向の長さの半分以上となっている。また、意匠部材86は、その前面が、遊技領域81およびガラスユニット87よりも前方に位置するように、前方に突出して配置されている。なお、このパチンコ機P´においては、ガラスユニット87は、板面を平行にして前後方向に並べられた2枚の透明板(ガラス板)87a,87bを有している。
【0074】
意匠部材86は、その内部に設けられた照明用のLED基板(図示せず)と、これを覆う外装部材86aとを備えており、外装部材86aの内側に、LED基板を収納するスペースが確保されている。また、外装部材86aの意匠部材86前面を構成する部分は機種名等を表すロゴが付されており、内部に設けられたLED基板によってロゴが光るようになっている。なお、意匠部材86の内部にスピーカ等が設けられてもよい。
【0075】
意匠部材86の下面86bは、前側部分が最も下方に位置している。また、当該前側部分は、水平面に略平行な平面860bとなっている。また、意匠部材86の下面86bは、平面860bより後ろ側が、水平面に対して傾斜した傾斜面861bとなっている。そして、意匠部材86の下面86bは、後側部分(傾斜面861b部分)が、後方に向かうにつれて上方に向かう形状となっている。すなわち、意匠部材86が、後側部分よりも前側部分の方が下方に突出しており、突出部88が形成されている。また、意匠部材86の下面86b(傾斜面861b)の後端は、ガラスユニット87に当接または近接している。なお、意匠部材86の下面86bの後端の形状は、外レール83の形状に沿って形成されていてもよい。すなわち、下面86bの後端が、正面から見た場合に上側に凸となるように湾曲した形状となっていてもよい。また、これに合わせて下面86b(傾斜面861b)の形状が上側に向けてくぼんだすり鉢状となっていてもよい。
【0076】
図20は、図19のA-A線断面における要部の概略図であり、遊技領域81の上端(頂部:外レール83の上端)を通る上下方向および前後方向に平行な面で切った断面を示すものである。図20に示す断面は、レール84の上端(頂部)および意匠部材86の下面86bの後端の上端(頂部)も通っている。
【0077】
意匠部材86の下面86bの後端は、遊技領域81の上端に対応する部分(遊技領域81上端の前方部分)において、遊技領域81の上端よりも下方に位置している。換言すると、意匠部材86の下面86bの後端は、遊技球通路82の上面82aの上端よりも下方に位置している。また、意匠部材86の下面86bの後端は、遊技球通路82の下面82bの上端よりも上方に位置している。また、意匠部材86の下面86bの後端は、遊技領域81の上端に位置した状態の遊技球B(遊技球通路82の上面82aの上端に接した状態の遊技球)の下端よりも上方に位置している。より、具体的には、当該状態の遊技球Bの中心(図20に一点鎖線Cで図示)よりも上方に位置している。
【0078】
また、突出部88は、遊技領域81の上端に位置した状態の遊技球Bの中心よりも下方突出している。換言すると、突出部88の下端は、当該状態の遊技球Bの中心よりも下方に位置している。より具体的には、突出部88の下端は、当該状態の遊技球Bの下端よりも下方に位置している。また、突出部88は、遊技球通路82の下面82bの上端よりも下方に突出している。
【0079】
以上から明らかなように、意匠部材86は、前後方向(遊技盤89およびガラスユニット87に垂直な方向)において、遊技領域81の上端に位置した状態の遊技球Bと重なり合うようになっており、当該状態の遊技球B全体を覆うようになっている。また、意匠部材86は、下面86bの後端における遊技領域81の上端に対応する部分(遊技領域81上端の前方部分)が、前後方向(遊技盤89およびガラスユニット87に垂直な方向)において、遊技領域81の上端に位置した状態の遊技球Bの少なくとも下半分と重ならないようになっており、当該状態の遊技球の少なくとも下半分を覆わないようになっている。また、下面86bの後側部分は、傾斜面861bとなっている。このため、遊技球が遊技領域81の上端に位置する場合であっても、遊技領域81を転がる遊技球を遊技者が容易に視認できるようになっている。ここで、所定の位置、具体的には遊技者のアイポイントからは、遊技者が顔を上下左右に動かすことなく当該状態の遊技球の少なくとも下半分が見えるようになっていることが好ましい。遊技者のアイポイントとは、椅子に座って遊技をするときの遊技者の目の位置を意味する。具体的には、例えば、前後方向におけるガラスユニット87と遊技者の目との距離が50~90cm未満の場合に、遊技者が顔を上下方向に動かすことなく当該状態の遊技球の少なくとも一部(下半分)を視認することができるようになっているとよい。換言すると、ガラスユニット87からの距離が50cm~90cm未満である所定点から遊技領域81の上端に位置する遊技球B(遊技球Bの中心よりも下側の部分)までの直線上に意匠部材86がかからないようになっているとよい。
【符号の説明】
【0080】
P パチンコ機(遊技機)
20 遊技盤
22 遊技領域
59,80 巻付用ボス(案内部)
C1,C2 ハーネス側コネクタ(第1接続部,第2接続部)
C 電子部品側のコネクタ(第1被接続部)
C3 ソレノイド側コネクタ(第1被接続部)
C4 光センサ側コネクタ(第1被接続部)
C5 主制御基板側のコネクタ(第2被接続部)
H 配線
図1
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図20