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特許7422092事前に関連付けられた状態で受信されるネットワークアドレスポリシ情報
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】事前に関連付けられた状態で受信されるネットワークアドレスポリシ情報
(51)【国際特許分類】
   H04W 8/26 20090101AFI20240118BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20240118BHJP
【FI】
H04W8/26
H04W84/12
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020568409
(86)(22)【出願日】2019-05-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-04
(86)【国際出願番号】 EP2019063545
(87)【国際公開番号】W WO2019242992
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2022-03-25
(31)【優先権主張番号】16/010,607
(32)【優先日】2018-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500043574
【氏名又は名称】ブラックベリー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BlackBerry Limited
【住所又は居所原語表記】2200 University Avenue East, Waterloo ON N2K 0A7, Canada
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】マッキャン, スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】モンテムッロ, マイケル ピーター
(72)【発明者】
【氏名】レップ, ジェイムズ ランドルフ ウィンター
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-019104(JP,A)
【文献】Stephen McCann (BlackBerry),waiver-request-regarding-IEEE-RAC-comments, IEEE 802.11-17/1704r11 ,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/17/11-17-1704-11-00aq-waiver-request-regarding-ieee-rac-comments.ppt>,2018年03月06日
【文献】Stephen McCann (BlackBerry),Locally Administered LAN ANQP-element, IEEE 802.11-19/0134r0 ,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/19/11-19-0134-00-000m-mac-address-policy-anqp-element.docx>,2019年01月14日
【文献】Stephen McCann (BlackBerry),Local Administrator Advertisements, IEEE 802.11-18/2022r0 ,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/18/11-18-2022-00-0arc-local-administrator-advertisements.ppt>,2018年11月13日
【文献】Mark Hamilton (Ruckus/ARRIS),ARC closing report Nov 2018, IEEE 802.11-18/2055r0 ,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/18/11-18-2055-00-0arc-arc-closing-report-nov-2018.pptx>,2018年11月15日
【文献】Stephen McCann (BlackBerry),waiver-request-regarding-IEEE-RAC-comments, IEEE 802.11-17/1704r11 ,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/17/11-17-1704-11-00aq-waiver-request-regarding-ieee-rac-comments.ppt>,2018年03月06日
【文献】Max Riegel,IEEE 802 Enhanced Network Detection and Selection,omniran-13-0063-00-0000,2013年08月26日,第6-7頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線デバイスであって、前記無線デバイスは、
無線ネットワークと通信するための通信インターフェースと、
少なくとも1つのプロセッサと
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記無線デバイスが関連付けられた状態になる前に、前記無線ネットワークから、前記無線ネットワークのMACアドレスポリシを含む情報を受信することであって、前記MACアドレスポリシは、前記無線デバイスのための媒体アクセス制御(MAC)アドレスの設定を統制し、前記MACアドレスポリシを含む前記情報は、複数の異なるMACアドレスポリシのうちの1つを示すための複数の値のうちの1つに設定可能であり、前記複数の値は、前記無線デバイスの前記アドレスの使用を示す第1の値を含み、前記アドレスの少なくとも一部は、構造化ローカルアドレス計画(SLAP)に従って割り当てられ、前記第1の値は、前記無線デバイスの前記アドレスの第2の部分が、ランダムに割り当てられるか、別の規格に従って割り当てられるか、または、ネットワーク管理者によって割り当てられるかのうちの1つであることを示す、ことと、
前記MACアドレスポリシを含む前記情報に応答して、前記MACアドレスポリシに従って、前記無線デバイスのアドレスを使用することと
を行うように構成されている、無線デバイス。
【請求項2】
前記複数の値は、前記無線デバイスのランダムアドレスの使用を示す第2の値をさらに含む、請求項に記載の無線デバイス。
【請求項3】
前記複数の値は、前記無線デバイスのグローバルアドレスの使用を示す第2の値をさらに含む、請求項に記載の無線デバイス。
【請求項4】
前記MACアドレスポリシを含む前記情報は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)発見メッセージ内に含有されている、請求項1~のいずれかに記載の無線デバイス。
【請求項5】
前記MACアドレスポリシを含む前記情報は、アクセスネットワーククエリプロトコル(ANQP)に従って、メッセージ内に含有されている、請求項1~のいずれかに記載の無線デバイス。
【請求項6】
前記MACアドレスポリシを含む前記情報は、ビーコン内に含有されている、請求項1~のいずれかに記載の無線デバイス。
【請求項7】
前記MACアドレスポリシを含む前記情報は、プローブ応答内に含有されている、請求項1~のいずれかに記載の無線デバイス。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記MACアドレスポリシを含む前記情報に応答して、要求を前記無線ネットワークに送信することと、
前記無線ネットワークから、前記要求に応答して、前記MACアドレスポリシについてのさらなる情報を受信することと
を行うように構成されており、
使用される前記MACアドレスポリシに従う前記無線デバイスの前記アドレスは、前記さらなる情報に基づく、請求項1~のいずれかに記載の無線デバイス。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
ネットワークノードから、前記無線デバイスの前記アドレスが前記無線デバイスまたは無線ネットワーク内ですでに使用されている別のアドレスの重複であることのインジケージョンを受信するように構成されている、請求項1~のいずれかに記載の無線デバイス。
【請求項10】
無線デバイスの方法であって、
前記無線デバイスが関連付けられた状態になる前に、無線ネットワークから、前記無線ネットワークのMACアドレスポリシを含む情報を受信することであって、前記MACアドレスポリシは、前記無線デバイスのための媒体アクセス制御(MAC)アドレスの設定を統制し、前記MACアドレスポリシを含む前記情報は、複数の異なるMACアドレスポリシのうちの1つを示すための複数の値のうちの1つに設定可能であり、前記複数の値は、前記無線デバイスの前記アドレスの使用を示す第1の値を含み、前記アドレスの少なくとも一部は、構造化ローカルアドレス計画(SLAP)に従って割り当てられ、前記第1の値は、前記無線デバイスの前記アドレスの第2の部分が、ランダムに割り当てられるか、別の規格に従って割り当てられるか、または、ネットワーク管理者によって割り当てられるかのうちの1つであることを示す、ことと、
前記MACアドレスポリシを含む前記情報に応答して、前記MACアドレスポリシに従って、前記無線デバイスのアドレスを使用することと
を含む、方法。
【請求項11】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、無線デバイスのプロセッサ上で実行されると、
前記無線デバイスが関連付けられた状態になる前に、無線ネットワークから、前記無線ネットワークのMACアドレスポリシを含む情報を受信することであって、前記MACアドレスポリシは、前記無線デバイスのための媒体アクセス制御(MAC)アドレスの設定を統制し、前記MACアドレスポリシを含む前記情報は、複数の異なるMACアドレスポリシのうちの1つを示すための複数の値のうちの1つに設定可能であり、前記複数の値は、前記無線デバイスの前記アドレスの使用を示す第1の値を含み、前記アドレスの少なくとも一部は、構造化ローカルアドレス計画(SLAP)に従って割り当てられ、前記第1の値は、前記無線デバイスの前記アドレスの第2の部分が、ランダムに割り当てられるか、別の規格に従って割り当てられるか、または、ネットワーク管理者によって割り当てられるかのうちの1つであることを示す、ことと、
前記MACアドレスポリシを含む前記情報に応答して、前記MACアドレスポリシに従って、前記無線デバイスのアドレスを使用することと
をモバイルデバイスに行わせるように構成されている、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
電子デバイスは、有線または無線ネットワークを経由して通信することができる。無線ネットワークは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)を含むことができ、これは、それに対してデバイスが無線で接続することが可能である、無線アクセスポイント(AP)を含む。他のタイプの無線ネットワークは、それに対してデバイスが無線で接続することが可能である、無線アクセスネットワークノードを備える、セルラーネットワークを含む。
【背景技術】
【0002】
ネットワークを経由して通信するために、電子デバイスは、媒体アクセス制御(MAC)アドレス等のネットワークアドレスを使用する。ある場合には、異なる電子デバイスに割り当てられるMACアドレス間の衝突(重複に起因する)が、生じ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)では、無線デバイスは、1つまたは複数の無線アクセスポイント(AP)と通信してもよい。無線AP(またはより単純に、AP)は、それに対して無線デバイスが無線接続を確立し、他のエンドポイントデバイスと通信し得る、通信デバイスを指し得る。WLANは、米国電気電子学会(IEEE)802.11またはWi-Fiアライアンス仕様に従って動作する、無線ネットワークを含むことができる。
【0004】
他の実施例では、無線ネットワークは、他のプロトコルに従って動作することができる。より一般的には、本開示のいくつかの実装による技法または機構は、WLAN、セルラーネットワーク、または他の無線ネットワーク等の種々のタイプの無線ネットワークと併用されることができる。セルラーネットワークでは、APは、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)によって提供されるようなモバイル通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標))、ユニバーサルモバイル電気通信サービス(UNTS)、またはロングタームエボリューション(LTE)規格に従って動作する、セルラーネットワーク内の基地局または拡張ノードB(eNodeB)等の無線アクセスネットワークノードを指し得る。LTE規格は、進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E-UTRA)規格とも称される。APはまた、第5世代(5G)無線アクセスネットワークノードまたは別のタイプの無線アクセスネットワークノードを指し得る。
【0005】
無線デバイスの実施例は、コンピュータ(例えば、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、デスクトップコンピュータ等)、ハンドヘルドデバイス(例えば、スマートフォン、携帯情報端末等)、ウェアラブルデバイス(スマートウォッチ、電子眼鏡、頭部搭載型デバイス等)、ゲーム家電、健康モニタ、車両(または車両内の機器)、貨物輸送ユニット(例えば、トレーラ、コンテナ等)、モノのインターネット(IoT)デバイス、または無線で通信することが可能である、他のタイプのエンドポイントまたはユーザデバイスを含む。無線デバイスは、モバイルデバイスおよび/または固定位置デバイスを含むことができる。より一般的には、無線デバイスは、無線で通信することが可能である、電子デバイスを指し得る。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
無線デバイスであって、
無線ネットワークと通信するための通信インターフェースと、
少なくとも1つのプロセッサであって、
前記無線デバイスが事前に関連付けられた状態にある間、前記無線ネットワークから、前記無線ネットワークのネットワークアドレスポリシを含む情報を受信することと、
前記ネットワークアドレスポリシを含む情報に応答して、前記ネットワークアドレスポリシに従って、前記無線デバイスのアドレスを使用することと
を行うように構成される、少なくとも1つのプロセッサと
を備える、無線デバイス。
(項目2)
前記ネットワークアドレスポリシを含む情報は、複数の異なるネットワークアドレスポリシのうちの1つを示すための複数の値のうちの1つに設定可能である、項目1に記載の無線デバイス。
(項目3)
前記複数の値は、前記無線デバイスのアドレスの使用を示す第1の値を含み、前記アドレスの少なくとも一部は、構造化ローカルアドレス計画(SLAP)に従って割り当てられる、項目2に記載の無線デバイス。
(項目4)
前記第1の値は、前記無線デバイスのアドレスの第2の部分が、ランダムに割り当てられるか、別の規格に従って割り当てられるか、またはネットワーク管理者によって割り当てられるかのうちの1つであることを示す、項目3に記載の無線デバイス。
(項目5)
前記複数の値はさらに、前記無線デバイスのランダムアドレスの使用を示す第2の値を含む、項目2-4のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目6)
前記複数の値はさらに、前記無線デバイスのグローバルアドレスの使用を示す第2の値を含む、項目2-4のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目7)
前記ネットワークアドレスポリシは、前記無線デバイスのための媒体アクセス制御(MAC)アドレスの設定を統制する、前記項目のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目8)
前記ネットワークアドレスポリシを含む情報は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)発見メッセージ内に含有される、前記項目のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目9)
前記ネットワークアドレスポリシを含む情報は、アクセスネットワーククエリプロトコル(ANQP)に従って、メッセージ内に含有される、前記項目のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目10)
前記ネットワークアドレスポリシを含む情報は、ビーコン内に含有される、前記項目のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目11)
前記ネットワークアドレスポリシを含む情報は、プローブ応答内に含有される、前記項目のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目12)
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記ネットワークアドレスポリシを含む情報に応答して、要求を前記無線ネットワークに送信することと、
前記無線ネットワークから、前記要求に応答して、前記ネットワークアドレスポリシについてのさらなる情報を受信することと
を行うように構成され、使用される前記ネットワークアドレスポリシに従う前記無線デバイスのアドレスは、前記さらなる情報に基づく、前記項目のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目13)
前記少なくとも1つのプロセッサは、
ネットワークノードから、前記無線デバイスのアドレスが前記無線デバイスまたは無線ネットワーク内ですでに使用されている別のアドレスの重複であることのインジケーションを受信するように構成される、前記項目のいずれかに記載の無線デバイス。
(項目14)
アクセスポイント(AP)であって、
無線デバイスと通信するための通信インターフェースと、
少なくとも1つのプロセッサであって、
前記無線デバイスが事前に関連付けられた状態にある間、前記無線デバイスに、無線ネットワークのネットワークアドレスポリシを含む情報を送信し、前記無線デバイスに、前記ネットワークアドレスポリシに従って、前記無線デバイスのアドレスを使用させる
ように構成される、少なくとも1つのプロセッサと
を備える、AP。
(項目15)
前記ネットワークアドレスポリシを含む情報は、複数の異なるネットワークアドレスポリシのうちの1つを示すための複数の値のうちの1つに設定可能である、項目14に記載のAP。
(項目16)
前記複数の値は、前記無線デバイスのアドレスの使用を示す第1の値を含み、前記無線デバイスのアドレスの第1の部分は、米国電気電子学会(IEEE)802c-2017規格に従って割り当てられ、前記無線デバイスのアドレスの第2の部分は、ランダムに割り当てられる、項目15に記載のAP。
(項目17)
前記複数の値は、前記無線デバイスのアドレスの使用を示す第1の値を含み、前記アドレスの第1の部分は、米国電気電子学会(IEEE)802c-2017規格に従って割り当てられ、前記無線デバイスのアドレスの第2の部分は、別の規格によって割り当てられる、項目15に記載のAP。
(項目18)
前記複数の値は、前記アドレスの使用を示す第1の値を含み、前記無線デバイスのアドレスの第1の部分は、米国電気電子学会(IEEE)802c-2017規格に従って割り当てられ、前記無線デバイスのアドレスの第2の部分は、ネットワーク管理者によって割り当てられる、項目15に記載のAP。
(項目19)
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記無線デバイスのアドレスが別の無線デバイスによって使用されているアドレスの重複であることの決定に応答して、前記無線デバイスまたは前記別の無線デバイスに、重複アドレスインジケーションを送信する
ように構成される、項目14に記載のAP。
(項目20)
無線デバイスの方法であって、
前記無線デバイスが事前に関連付けられた状態にある間、無線ネットワークから、前記無線ネットワークのネットワークアドレスポリシを含む情報を受信することと、
前記ネットワークアドレスポリシを含む情報に応答して、前記ネットワークアドレスポリシに従って、前記無線デバイスのアドレスを使用することと
を含む、方法。
(項目21)
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、無線デバイスのプロセッサ上で実行されると、モバイルデバイスに、
前記無線デバイスが事前に関連付けられた状態にある間、無線ネットワークから、前記無線ネットワークのネットワークアドレスポリシを含む情報を受信することと、
前記ネットワークアドレスポリシを含む情報に応答して、前記ネットワークアドレスポリシに従って、前記無線デバイスのアドレスを使用することと
を行わせるように構成される、コンピュータプログラム。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示のいくつかの実装は、以下の図に関して説明される。
【0007】
図1図1は、本開示のいくつかの実装による、例示的ネットワーク配列のブロック図である。
【0008】
図2図2は、いくつかの実施例による、プロセスのフロー図である。
【0009】
図3図3および4は、種々の実施例による、ネットワークアドレスポリシ要素のフィールドを図示する。
図4図3および4は、種々の実施例による、ネットワークアドレスポリシ要素のフィールドを図示する。
【0010】
図5図5は、さらなる実施例による、インフラストラクチャユニット、有線ローカルエリアネットワーク、およびサーバを含む、配列のブロック図である。
【0011】
図6図6は、いくつかの実施例による、電子デバイスまたはシステムのブロック図である。
【0012】
図面全体を通して、同じ参照番号は、類似するが、必ずしも同じではない、要素を指定する。図は、必ずしも、正確な縮尺ではなく、いくつかの部分のサイズは、示される実施例をより明確に図示するように誇張され得る。さらに、図面は、説明と一致する実施例および/または実装を提供する。しかしながら、説明は、図面内に提供される実施例および/または実装に限定されない。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示では、用語「a」、「an」、または「the」の使用は、文脈によって別様に明確に示されない限り、複数形態も同様に含むように意図される。また、用語「includes(~を含む)」、「including(~を含む)」、「comprises(~を備える)」、「comprising(~を備える)」、「have(~を有する)」、または「having(~を有する)」は、本開示で使用されるとき、述べられた要素の存在を規定するが、他の要素の存在または追加を除外しない。
【0014】
続く議論では、IEEE802.11規格に従う、通信および動作を参照する。本開示のいくつかの実装による技法または機構は、他の規格に従う通信および動作に適用されることができることに留意されたい。
【0015】
IEEE802.11規格によると、無線デバイスは、以下のいくつかの接続状態のうちの1つで動作することができる。
【0016】
状態1:初期開始状態、非認証、非関連付け状態。
【0017】
状態2:認証されたが、関連付けられていない状態。
【0018】
状態3:認証され、関連付けられた状態(保留中のロバストセキュリティネットワークまたはRSN認証)。
【0019】
状態4:認証され、関連付けられた状態。
【0020】
いくつかの実施例によると、無線デバイスの事前に関連付けられた状態を参照する。IEEE802.11の文脈では、無線デバイスの事前に関連付けられた状態は、上記の状態1を指す。
【0021】
より一般的には、無線デバイスの事前に関連付けられた状態は、無線デバイスがネットワークと接続を確立する(例えば、IEEE802.11規格の専門用語における関連付け)前であって、かつ無線デバイスが認証される前の状態を指す。本状態は、関連付け前とも称され得る。
【0022】
事前に関連付けられた状態で動作するとき、IEEE802.11に従って動作する、無線デバイスは、そのWLANインターフェースを自動的に構成し、選択されたネットワーク(WLAN)のネットワークポリシを遵守することが不可能である。WLANインターフェースは、帯域外で(例えば、セルラーネットワーク、Bluetooth(登録商標)リンク等を経由して、非WLAN通信交換によって)、WLANを管理するネットワーク管理者によって、無線デバイス上で構成される必要がある。
【0023】
IEEE802c-2017仕様は、ローカルアドレス空間内での媒体アクセス制御(MAC)アドレスの使用のための新しい要件を導入している。「ローカルアドレス空間」は、別の無線ネットワークによって使用される別のアドレス範囲と明確に異なる、特定の無線ネットワークによって使用されるMACアドレス値の範囲を指す。いくつかの実施例では、MACアドレスは、48ビット値として定義されることができ、48ビットアドレス範囲は、グローバルに一意であって、ローカルで管理される、ブロードキャスト/マルチキャストに分割される。他の実施例では、MACアドレスは、異なる数のビットを伴う値であることができる。
【0024】
IEEE802c-2017仕様の要件は、概して、有線ネットワークを標的とし、ネットワーク管理者が、ローカルで管理されるMACアドレスの範囲を使用して、データセンタ内の仮想ネットワークインターフェースをサポートすることを可能にする。IEEE802c-2017は、ローカルアドレス空間を4つの象限に分割し、各象限内のMACアドレスの範囲を具体的目的に割り当てる、構造化ローカルアドレス計画(SLAP)を定義する。ランダムMACアドレスを使用する、無線デバイスが、WLANに加わり、SLAPから割り当てられるMACアドレスで動作するデータセンタデバイスと同一有線ローカルエリアネットワーク(LAN)セグメントにブリッジされたトラフィックを有する場合、無線デバイスのMACアドレスが有線ネットワーク上で動作する他の機器のアドレスと競合し得る可能性が存在する。
【0025】
本明細書におけるSLAPの言及は、定義されたオリジナルIEEE802c-2017仕様またはオリジナルIEEE802c-2017仕様に基づくSLAP要件に対する任意の後続更新としてのSLAPを指す。IEEE802c-2017規格は、続いて、IEEE802-2014等の別の規格と組み合わせられ、新しい規格になり得ることに留意されたい。用語「IEEE802c-2017」は、IEEE802c-2017規格の内容の少なくとも一部を含む、任意の後続規格を含む。
【0026】
ある場合には、事前に関連付けられた状態においてIEEE802.11に従って動作する、無線デバイスは、WLANのネットワーク管理者によって、その独自のMACアドレスを選定することを可能にされ得る。本状況では、無線デバイスは、WLAN内ですでに使用中のMACアドレスを選定し得る。これは、重複MACアドレスがWLAN内で区別がつかない状態で無線デバイスおよび別のデバイスからのフレームをもたらし得る。
【0027】
本開示のいくつかの実装によると、事前に関連付けられた状態における無線デバイスは、無線ネットワークから、無線ネットワークのネットワークアドレスポリシを含む情報を受信することが可能である。受信された情報内に含まれるネットワークアドレスポリシは、無線ネットワーク内で使用されるいくつかの異なるネットワークアドレスポリシのいずれかを規定することができる。いくつかの実施例では、受信された情報内に含まれるネットワークアドレスポリシは、アドレス(例えば、MACアドレス等のネットワークアドレス)の使用を示すことができ、アドレスの少なくとも一部は、SLAPに従って割り当てられる。
【0028】
図1は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)102を含む、例示的ネットワーク配列100のブロック図である。WLANは、それを用いて無線デバイス104が無線で通信することが可能である、AP106を含む。1つのみのAPが、図1に示されるが、いくつかの実施例では、WLAN102は、複数のAPを含んでもよいことに留意されたい。また、WLAN102の1つ以上のAPと通信するために、複数の無線デバイスが存在してもよい。
【0029】
いくつかの実施例では、無線デバイス104は、AP106とのエアインターフェースを経由して、層2フレーム(またはより具体的には、媒体アクセス制御(MAC)フレーム)を伝送および受信することが可能である。層2フレームの通信は、無線デバイス104が事前に関連付けられた状態(例えば、IEEE802.11の状態1)および他の状態(例えば、上記のIEEE802.11の状態2、3、および4を含む)にある間に生じ得る。
【0030】
本開示のいくつかの実装によると、ネットワーク配列100はさらに、サーバ108を含み、これは、WLAN102によって使用されるネットワークアドレスポリシのインジケーションを無線デバイス104に提供し得る、ネットワークアドレスポリシ通知エンジン110を含む。ネットワークアドレスポリシ通知エンジン110はまた、外部ネットワーク116からのポリシのプロキシまたは中継として作用することができる。
【0031】
ここで使用されるように、「エンジン」は、マイクロプロセッサ、マルチコアマイクロプロセッサのコア、マイクロコントローラ、プログラマブル集積回路デバイス、プログラマブルゲートアレイ、または任意の他のハードウェア処理回路のうちのいずれかのものまたはそれらのある組み合わせ等のハードウェア処理回路を指し得る。他の実施例では、「エンジン」は、ハードウェア処理回路とハードウェア処理回路上で実行可能な機械可読命令(ソフトウェアおよび/またはファームウェア)との組み合わせを指し得る。
【0032】
サーバ108は、AP106の一部として、または代替として、AP106と別個のコンピューティングノードまたはコンピューティングノードの配列として、実装されることができる。
【0033】
無線デバイス104は、ネットワークアドレスポリシ決定および適用エンジン112を含み、これは、サーバ108のネットワークアドレスポリシ通知エンジン110から、WLAN102のネットワークアドレスポリシを含む情報114を受信することが可能である。
【0034】
いくつかの実施例では、ネットワークアドレスポリシを含む情報114は、WLAN発見メッセージの形態にある。WLAN発見メッセージの実施例は、以下、すなわち、ビーコン、プローブ応答、アクセスネットワーククエリプロトコル(ANQP)メッセージ、またはIEEE802.11管理フレーム(これは、新しく定義されたIEEE802.11管理フレームであり得る)等のうちのいずれかのものまたはそれらのある組み合わせを含む。
【0035】
ビーコンは、AP106によって、AP106の無線通信範囲内の複数の無線デバイス104による受信のためにブロードキャストされる。AP106からブロードキャストされるビーコンは、AP106のサービスセット識別子(SSID)を含むことができる。SSIDは、WLAN102を識別する。ビーコンはまた、本開示のいくつかの実装によると、ネットワークアドレスポリシ情報114を含む、他の情報を含むことができる。
【0036】
ビーコンは、あるタイプのIEEE802.11管理フレームである。他の実施例では、IEEE802.11管理フレームの別のタイプが、ネットワークアドレスポリシ情報114を搬送するために使用されることができる。
【0037】
IEEE802.11に従うプローブ応答は、無線デバイス104によって送信されるプローブ要求に応答する。プローブ要求は、無線デバイス104によって、無線デバイス104の範囲内の1つ以上のAPによる受信のためにブロードキャストされることができる。プローブ要求は、無線デバイス104によって、無線デバイス104の無線通信範囲内のAPを発見するために使用される。
【0038】
さらなる実施例では、情報114は、アドバタイズメントプロトコルを実装する、サーバ108によって提供されることができる。例えば、サーバ108は、アドバタイズメントプロトコルのためのトランスポート機構として、汎用アドバタイズメントサービス(GAS)を使用することができる。アドバタイズメントプロトコルは、無線デバイス104が、事実上、事前に関連付けられた状態にあるように、ネットワークコネクティビティに先立って、無線デバイス104とサーバ108との間のフレームの双方向伝送を可能にする。これは、デバイスが、層2無線サービスに接続されるが、任意の認証パラメータを交換しておらず、認識されたセッションを有していない(例えば、セッションキーが、確立されておらず、IPアドレスが、割り当てられていない)ことを意味する。アドバタイズメントプロトコルの一実施例は、ANQPである。ANQPは、デバイスによって、「アクセスネットワーク情報」(ANI)サーバからのある範囲の情報を発見するために使用される、単純クエリおよび応答プロトコルとして動作する。本ANIサーバは、APと共同設置されるか、またはそれに対してAPが接続される、層2ネットワークである、LAN内に位置するかのいずれかである。ANQPは、デバイスが、関連付けプロシージャを開始する前に、LANのプロパティを決定することを可能にする。
【0039】
ANQPを通して取得される情報は、ネットワーク識別子、ローミング関係、サポートされるセキュリティ方法(IEEE802.1Xまたはウェブベースの認証)、緊急サービス能力、利用可能なサービスプロバイダ等を含むことができる。これは、デバイスがネットワークコネクティビティを確立することに先立って、ANQPが、WLANについての情報の発見を可能にする有用なプロトコルとなることを可能にする。
【0040】
ANQPを実装する実施例では、サーバ108は、ANQP情報を伝達するために使用される、ANQPサーバであることができる。ANQPサーバは、ANQP要求を受信し、ANQP応答で応答し得る、ネットワーク内のアドバタイズメントサーバである。本サーバは、アクセスネットワーク(AN)サーバとも称され得る。
【0041】
図2は、さらなる実施例による、無線デバイス104、AP106、およびサーバ108間で実施されるプロセスのメッセージフロー図である。無線デバイス104は、例えば、ビーコンまたはプローブ応答等において、ネットワークアドレスポリシ情報を受信する(202)。
【0042】
それに応答して、無線デバイス104は、ネットワークアドレスポリシに関するさらなる情報のための要求を送信する(204)。例えば、受信されたネットワークアドレスポリシ情報(202)は、WLAN102が、無線デバイス104が準拠すべきローカルネットワークポリシを有することのインジケーションを含むことができる。しかしながら、受信されたネットワークアドレスポリシ情報(202)は、ネットワークアドレスポリシの内容に関するさらなる詳細を含まなくてもよい。送信された要求(204)は、例えば、ANQP要求または別の要求を含むことができる。いくつかの実施形態では、無線デバイス104は、さらなる情報のための要求を送信する(204)前に、ネットワークアドレスポリシ情報を受信する(202)必要がない。
【0043】
送信される要求(204)に応答して、サーバ108は、ネットワークアドレスポリシに関する要求されたさらなる情報を含む、応答を送信する(206)。例えば、要求されたさらなる情報は、使用されることになる具体的ネットワークアドレスポリシを示す、値(複数の可能性として考えられる値の中から選択される)を含むことができる。複数の可能性として考えられる値は、個別の異なるネットワークアドレスポリシを示す。異なるネットワークアドレスポリシのさらなる解説は、本説明で後に提供される。
【0044】
ネットワークアドレスポリシに関するさらなる情報に基づいて、無線デバイス104は、無線デバイス104によって使用されるネットワーク選択アルゴリズムの一部として、WLAN102に接続するかどうかを決定する(208)。
【0045】
無線デバイス104が、WLAN102を選択することを決定する(208)場合、無線デバイス104は、ネットワークアドレスポリシに従って、無線デバイスのアドレスを取得する(210)。使用される具体的ネットワークアドレスポリシに応じて、アドレスは、いくつかの異なる方法のうちの1つにおいて取得されることができる。アドレスは、以下の方法のうちのいずれかにおいて取得されることができる、すなわち、(1)無線デバイス104内でアドレスをローカルで生成し、または(2)アドレスをAP106または別のネットワークノードから取得し、または(3)アドレスの一部をAP106または別のネットワークノードから取得し、(4)無線デバイス104内でアドレスの第2の部分を生成する。
【0046】
無線デバイス104は、WLAN102とネットワーク接続を確立し(212)、取得されたアドレスを使用して、WLAN102を経由して通信を実施する。
【0047】
無線デバイス104が、WLAN102を選択しないことを決定する(208)場合、無線デバイス104は、接続のための別のWLANを選択することを含み得る、別のアクションを実施する(214)。
【0048】
ローカルMACアドレスポリシをANQP要素内に規定する
【0049】
以下は、ANQP要素を使用して、ローカルMACアドレスポリシを規定する、実施例を説明する。
【0050】
図3は、ローカルMACアドレスポリシANQP要素300の実施例を示す。ローカルMACアドレスポリシANQP要素300は、以下の例示的フィールド、すなわち、情報IDフィールド302(ANQP要素をローカルMACアドレスポリシANQP要素として識別するための値に設定される)、長さフィールド304(ポリシフィールド306と、存在する場合、事業者識別子(CID)フィールド308との組み合わせの長さを示すための値に設定される)、ポリシフィールド306(AP106等の伝送デバイスによってサポートされる具体的ポリシ情報をアドバタイズするための種々の異なる値のいずれかに設定可能である)、および随意のCIDフィールド308(下記にさらに議論される)を含む。
【0051】
図3は、フィールド302、304、306、および308のそれぞれのサイズ(オクテットの数の観点から)を示す。他の実施例では、ANQP要素300のフィールドは、異なるサイズを有することができる。
【0052】
下記の表1は、それに対してポリシフィールド306が設定され得る、可能性として考えられる値の実施例を示す。
【表1-1】
【表1-2】
【0053】
ポリシフィールド306が、値0に設定される場合、無線デバイス104のMACアドレスは、無線デバイス104自体またはWLAN102のいずれかによって、ランダムに割り当てられることができる。
【0054】
ポリシフィールド306が、値1に設定される場合、無線デバイス104のIEEE802.11インターフェースのMACアドレスは、グローバルに割り当てられるMACアドレスに設定される。
【0055】
ポリシフィールド306が、値2、3、4、または5に設定される場合、無線デバイス104のMACアドレスの一部は、IEEE802c-2017規格に従って割り当てられる一方、MACアドレスの別の部分は、ランダムに割り当てられる(値2または3に設定されるポリシフィールド306)、別の規格に従って割り当てられる(値4に設定されるポリシフィールド306)、またはネットワーク管理者によって割り当てられる(値5に設定されるポリシフィールド306)等、異なる様式で割り当てられる。
【0056】
下記の表2は、ポリシフィールド306がいくつかのビット(示される実施例では、0-7の8ビット)を有し得る、実施例を示す。各ビットは、論理低値(「0」)と論理高値(「1」)との間に設定され、対応するポリシが適用されるかどうかを示すことができる(表2の第2の列によって示されるように)。言い換えると、ポリシフィールド206の各ビットは、示されるMACアドレスポリシがサポートされるとき、「1」に設定され、サポートされないとき、「0」に設定される。伝送側STAによってサポートされる同時ポリシが、したがって、アドバタイズされることができる。
【表2-1】
【表2-2】
【0057】
CIDフィールド308は、伝送側ステーション(STA)によって提供され、ポリシフィールド306が値3に設定される(表1実装)、またはポリシフィールド308のビット3が「1」に設定される(表2実装)場合、受信側STAを補助することができる。CIDフィールドが、本オプションのために使用されない場合、CIDは、受信側STAにすでに既知であり得る。例えば、受信側STAは、帯域外で、CIDをプロビジョニングされることができる、または受信側STAはまた、CIDをAPの基本サービスセット(BSS)識別子(BSSID)から読み取ることができる。
【0058】
ポリシフィールド206のアドバタイズされた値は、伝送および受信側両方のSTA内のMACアドレスポリシが動的である場合、変化してもよい。例えば、MACアドレスポリシは、伝送側STA(またはWLAN)がトラフィックおよびデバイスで大量ロードされるときのみ使用されてもよい。
【0059】
表1実装では、ポリシフィールド106は、値1に設定され、MACアドレスポリシがオフにされる、すなわち、グローバルMACアドレスが使用されることを示す。同様に、表2実装では、ポリシフィールド106のビット1は、「1」に設定され、MACアドレスポリシがオフにされることを示す。
【0060】
代替として、受信側STAは、任意のアドバタイズメントを無視し、MACアドレスポリシのいずれかによって示されるアドレスの代わりに、グローバルMACアドレスを使用することができる(後方互換性のために)。アドバタイズされたポリシを無視するか、またはそれに従うかの選定は、ユーザ設定に基づいて、またはその特定の無線ネットワークのためにネットワークプロファイル内に記憶されるデータに基づいてもよい。
【0061】
別のメッセージ内のローカルMACアドレスポリシ
【0062】
他の実施例では、ローカルMACアドレスポリシは、ビーコンまたはプローブ応答内等の異なる要素を使用して規定されることができる。
【0063】
図4は、ビーコンまたはプローブ応答内に含まれ得る、MACアドレスポリシ要素400の実施例を示す。MACアドレスポリシ要素400は、以下の例示的フィールド、すなわち、要素IDフィールド402および要素ID拡張子フィールド406(組み合わせられると、要素をMACアドレスポリシ要素として識別するための値を提供する)、長さフィールド404(要素ID拡張子フィールド406と、ポリシフィールド408と、存在する場合、CIDフィールド410との組み合わせの長さを示す)を含む。ポリシフィールド408は、対応する異なるローカルMACアドレスポリシ(上記の表1および2等に従う)を示すための種々の異なる値のいずれかに設定されることができる。
【0064】
MACアドレス重複検出
【0065】
さらなる実施例では、MACアドレス重複が、検出されることができる。MACアドレス重複検出は、複数の無線デバイスが割り当てられている、または同一MACアドレスを使用していることを検出することを含む。
【0066】
図5は、MACアドレス重複検出のための例示的配列を示す。無線デバイス104は、WLAN505の一部である、APおよび/またはスイッチを含み得る、インフラストラクチャユニット504の無線ポート502に無線で接続される。「無線ポート」は、無線リンクを経由した通信を可能にする、回路構成および機械可読命令(例えば、プロトコルスタックの物理層の上方の物理層および他の層)を指し得る。
【0067】
インフラストラクチャユニット504はさらに、有線ローカルエリアネットワーク(LAN)508に接続される、有線ポート506を含む。「有線ポート」は、有線リンクを経由した通信を可能にする、回路構成および機械可読命令(例えば、プロトコルスタックの物理層の上方の物理層および他の層)を指し得る。
【0068】
有線LAN508に接続される、デバイス510は、MACアドレスを割り当てられることができ、無線デバイス104もまた、MACアドレスを割り当てられることができる。インフラストラクチャユニット504は、デバイス104および510を含む、関連付けられたデバイスのMACアドレスを監視することが可能である、重複ネットワークアドレス検出エンジン512を含む。重複ネットワークアドレス検出エンジン512は、インフラストラクチャユニット504のポート(502および506を含む)と関連付けられたMACアドレスを監視およびマッピングする。各ポートは、論理インターフェースをインフラストラクチャユニット504に提供する。切替レベルでは、インフラストラクチャユニット504は、無線および有線ポートの両方をチェックし、無線および有線デバイスに割り当てられるMACアドレスの重複が存在しないことを確実にする。
【0069】
重複ネットワークアドレス検出エンジン512が、ネットワークアドレス重複を検出する(例えば、インフラストラクチャユニット504上の無線ポート502および有線ポート506が、個別の異なるデバイスに割り当てられる同一MACアドレスを有する)場合、インフラストラクチャユニット504は、無線デバイス104または有線デバイス510のいずれかをエラーインジケーション(例えば、「重複MACアドレス検出」)で認証解除することができる。エラーインジケーションは、認証解除されたデバイスのアドレスが、WLAN505、有線LAN508、またはそれに対してWLAN505および/または有線LAN508が接続される外部ネットワーク内の別のデバイスにおいてすでに使用されている別のアドレスの重複であることを示す。
【0070】
加えて、インフラストラクチャユニット504は、認証解除されたデバイスが将来的にMACアドレス重複を迂回することを補助するための命令を認証解除されたデバイスに提供することができる。エラーインジケーションおよび命令は、既存のエラーメッセージに対する更新として、またはインフラストラクチャユニット504から認証解除されたデバイスへの新しいエラーメッセージ内において、送信されることができる。2つの無線デバイスが、重複MACアドレスを有すると検出される場合(例えば、ほぼ同時のMACアドレス割当に起因して)、検出された直近のデバイスがエラーインジケーションを送信されるか、または両方の無線デバイスがエラーインジケーションを送信されるかのいずれかとなる。
【0071】
他の実施例では、重複ネットワークアドレス検出エンジン512は、インフラストラクチャユニット504と別個のサーバ514内に提供されることができる。例えば、サーバ514は、認証、認可、および課金(AAA)サーバを含むことができる。無線デバイス104の識別(例えば、MACアドレス)は、遠隔認証ダイヤルインユーザサービス(RADIUS)メッセージ等のメッセージ内において、認証のためにAAAサーバ514に渡されることができる。AAAサーバ514が、無線デバイス104に割り当てられるMACアドレスが別のデバイス(例えば、510)に割り当てられるMACアドレスの重複であることを検出する場合、AAAサーバ514は、インフラストラクチャユニット504に、上記に述べられたように、エラーインジケーションを伝送するように命令することができる。
【0072】
システム配列
【0073】
図6は、無線デバイス、コンピュータ、または複数のコンピュータの配列であり得る、デバイスまたはシステム600のブロック図である。コンピュータまたはコンピュータの配列は、AP、サーバ、または別のネットワークノードを実装することができる。
【0074】
デバイスまたはシステム600は、プロセッサ602(または複数のプロセッサ)を含む。プロセッサは、マイクロプロセッサ、マルチコアマイクロプロセッサのコア、マイクロコントローラ、プログラマブル集積回路、プログラマブルゲートアレイ、または別のハードウェア処理回路を含むことができる。
【0075】
プロセッサ602は、無線デバイス、AP、サーバ、ネットワークノード等を含む、上記に議論される種々のタスクを実施するためのプロセッサ602上で実行可能なネットワークアドレスポリシ関連命令606を記憶する、非一過性機械可読またはコンピュータ可読記憶媒体604に結合されることができる。プロセッサ上で実行可能な機械可読命令は、単一プロセッサ上で実行可能な命令または複数のプロセッサ上で実行可能な命令を指し得る。
【0076】
デバイスまたはシステム600はさらに、送受信機(例えば、RF信号を伝送および受信するための無線周波数(RF)送受信機)を含む、通信インターフェース608と、プロトコルスタックの層とを含む。通信インターフェース608は、有線または無線媒体を経由して通信することができる。
【0077】
記憶媒体604は、以下、すなわち、動的または静的ランダムアクセスメモリ(DRAMまたはSRAM)、消去可能およびプログラマブル読取専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能およびプログラム可能読取専用メモリ(EEPROM)、およびフラッシュメモリ等の半導体メモリデバイス、固定、フロッピー(登録商標)、およびリムーバブルディスク等の磁気ディスク、テープを含む、別の磁気媒体、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD)等の光学媒体、または別のタイプの記憶デバイスの任意またはいくつかの組み合わせを含むことができる。上記に議論される命令は、1つのコンピュータ可読または機械可読記憶媒体上に提供されることができる、または代替として、可能性として複数のノードを有する大型システム内に分散される、複数のコンピュータ可読または機械可読記憶媒体上に提供されることができることに留意されたい。そのようなコンピュータ可読または機械可読記憶媒体または複数の媒体は、物品(または製造品)の一部であると見なされる。物品または製造品は、任意の製造される単一コンポーネントまたは複数のコンポーネントを指し得る。記憶媒体または複数の媒体は、機械可読命令を起動する機械内に位置するか、またはそこから機械可読命令が実行のためにネットワークを経由してダウンロードされ得る、遠隔サイト(例えば、クラウド)内に位置するかのいずれかであることができる。
【0078】
前述の説明では、多数の詳細が、本明細書に開示される主題の理解を提供するために記載される。しかしながら、実装は、これらの詳細のうちのいくつかを伴わずに実践されてもよい。他の実装は、上記に議論される詳細からの修正および変形例を含んでもよい。添付の請求項は、そのような修正および変形例を網羅することが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6