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特許7422150二次元コードトランザクション処理共通ゲートウェイ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】二次元コードトランザクション処理共通ゲートウェイ
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/40 20120101AFI20240118BHJP
   G06Q 20/32 20120101ALI20240118BHJP
【FI】
G06Q20/40
G06Q20/32 330
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021532835
(86)(22)【出願日】2019-12-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-17
(86)【国際出願番号】 US2019065497
(87)【国際公開番号】W WO2020123521
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】62/777,687
(32)【優先日】2018-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521247881
【氏名又は名称】ビザ インターナショナル サービス アソシエーション
【氏名又は名称原語表記】VISA INTERNATIONAL SERVICE ASSOCIATION
(74)【代理人】
【識別番号】100116687
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 爾
(74)【代理人】
【識別番号】100098383
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 純子
(74)【代理人】
【識別番号】100155860
【弁理士】
【氏名又は名称】藤松 正雄
(72)【発明者】
【氏名】パラニサミー,カーティケヤン
(72)【発明者】
【氏名】ウォールス,ロバート,ケビン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ニコラス,ディー.
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0006821(US,A1)
【文献】特開2016-173752(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107181714(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0089471(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0285864(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0191236(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次元コードトランザクションを処理するためのトランザクションサーバ上で実行可能なコンピュータ化された方法であって、
ハンドルメッセージの第1の部分を埋め込む二次元コードを生成することであって、前記二次元コードが、ユーザの撮像デバイスによってスキャンされ、前記ハンドルメッセージの前記第1の部分が、加盟店ID、アクセプタID、位置情報、トランザクション金額、トランザクションID、および処理フラグのデータからなる、生成することと、
トランザクションメッセージをリーダサーバから受信することであって、前記トランザクションメッセージが、支払い情報のデータを、前記ハンドルメッセージの第2の部分および前記ハンドルメッセージの前記第1の部分として含む、受信することと、
少なくとも前記加盟店ID、前記位置情報、前記トランザクション金額、および前記トランザクションIDの前記データを抽出するために、前記トランザクションメッセージをデコードすることと、
前記デコードによって抽出されたデータを、検証のためにアクワイアラに伝達することと、
前記アクワイアラから前記検証を受信することに応答して、少なくとも前記支払い情報および前記ハンドルメッセージをイシュアに伝達することであって、前記イシュアが、前記支払い情報で識別される、伝達することと、
前記イシュアから認証を受信することに応答して、前記二次元コードトランザクションを完了することと、を含む、コンピュータ化された方法。
【請求項2】
二次元コードトランザクションを処理するためコンピュータ化された方法であって、
トランザクションを実施するために、ユーザデバイスから、二次元コードを生成するための要求を受信することと、
前記ユーザデバイス上でスキャンするための前記二次元コードを生成することであって、前記二次元コードが、トランザクションメッセージをハンドルメッセージの第1の部分として含み、前記トランザクションメッセージが、ユーザに関連付けられたプライマリアカウント番号の支払い情報からなる、生成することと、
加盟店から支払い要求を受信することであって、前記要求が、加盟店情報を前記ハンドルメッセージの第2の部分として、および前記トランザクションメッセージを前記ハンドルメッセージの前記第1の部分として含み、前記ハンドルメッセージの前記第2の部分が、加盟店ID、アクセプタID、位置情報、トランザクション金額、トランザクションID、および処理フラグのデータからなる、受信することと、
少なくとも前記加盟店ID、前記位置情報、前記トランザクション金額、および前記トランザクションIDのデータを抽出するために、前記トランザクションメッセージをデコードすることと、
前記デコードによって抽出されたデータを、検証のためにアクワイアラに伝達することと、
前記アクワイアラから前記検証を受信することに応答して、少なくとも前記支払い情報および前記ハンドルメッセージをイシュアに伝達することであって、前記イシュアが、前記支払い情報で識別される、伝達することと、
前記イシュアから認証を受信することに応答して、前記二次元コードトランザクションを完了することと、を含む、コンピュータ化された方法。
【請求項3】
二次元コードトランザクションを処理するためコンピュータ化された方法であって、
トランザクションを実施するために、ユーザデバイスから、二次元コードを生成するための要求を受信することと、
前記ユーザデバイスにインストールされたウォレットアプリケーション上でスキャンするための前記二次元コードを生成することであって、前記二次元コードが、トランザクションメッセージをハンドルメッセージの第1の部分として含み、前記トランザクションメッセージが、ユーザに関連付けられたウォレットユーザIDからなる、生成することと、
加盟店から支払い要求を受信することであって、前記要求が、加盟店情報を前記ハンドルメッセージの第2の部分として、および前記トランザクションメッセージを前記ハンドルメッセージの前記第1の部分として含み、前記ハンドルメッセージの前記第2の部分が、加盟店ID、アクセプタID、位置情報、トランザクション金額、トランザクションID、および処理フラグのデータからなる、受信することと、
少なくとも前記加盟店ID、前記位置情報、前記トランザクション金額、および前記トランザクションIDの前記データを抽出するために、前記トランザクションメッセージをデコードすることと、
前記デコードによって抽出されたデータを、検証のためにアクワイアラに伝達することと、
前記アクワイアラから前記検証を受信することに応答して、少なくとも前記支払い情報および前記ハンドルメッセージをイシュアに伝達することであって、前記イシュアが、前記支払い情報で識別される、伝達することと、
前記イシュアから認証を受信することに応答して、前記二次元コードトランザクションを完了することと、を含む、コンピュータ化された方法。
【請求項4】
前記二次元コードが、QRコードまたはバーコードを含む、請求項1~のいずれか一項に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項5】
請求項1~のいずれか一項に記載のステップを組み込むためのシステム。
【請求項6】
前記ハンドルメッセージの前記第1の部分が、トークン化される、請求項1に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項7】
前記トランザクションメッセージをデコードすることは、前記ハンドルメッセージの前記第1の部分をトークン化解除することを含む、請求項6に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項8】
少なくとも前記支払い情報および前記ハンドルメッセージを前記イシュアに伝達することは、トランザクションデータペイロードを前記イシュアに伝達することを含む、請求項7に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項9】
前記トランザクションデータペイロードは、EMVトランザクションデータペイロードである、請求項8に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項10】
前記ユーザデバイスから前記二次元コードを生成するための要求を受信したことに基づいてトークンサービスと通信すること、を更に含む、請求項2に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項11】
前記二次元コードを生成することは、前記ハンドルメッセージをエンコードすることを含む、請求項10に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項12】
前記ユーザデバイスから前記二次元コードを生成するための要求を受信したことに基づいてトークンサービスと通信すること、を更に含む、請求項3に記載のコンピュータ化された方法。
【請求項13】
前記二次元コードを生成することは、前記ハンドルメッセージをエンコードすることを含む、請求項12に記載のコンピュータ化された方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
これは、2018年12月10日に出願された米国仮特許出願第62/777,687号のPCT国際特許出願であり、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明の実施形態は、概して、二次元コードトランザクション処理のための共通の処理ゲートウェイを提供することに関する。
【背景技術】
【0003】
QR(クイックレスポンス)コードまたはバーコードなどの二次元コードは、情報を記憶するために使用されており、それにより、撮像デバイスによって解釈されると、記憶されている情報を回収することができる。一例において、自動車産業で使用されることを最初に意図していたQRコードは、支払い産業などの他の産業でも人気を博している。
【0004】
QRコードは、白地にグリッド、正方形、または長方形に配置された黒い正方形からなる。グリッドは、カメラなどの撮像デバイスで読み取られるか、またはキャプチャされ、画像が適切に解釈され得るまで、リードソロモンエラー訂正を使用して処理される。次いで、必要なデータが、画像の水平および垂直の両方のコンポーネントでコードを設計する当事者によって設計されるパターンから抽出される。図1に示されるように、QRコード設計のいくつかのモデルがある。
【0005】
例えば、設計102は、オリジナルのQRコードとして扱われ、1,167個の数字をエンコードすることができるコードであり、その最大バージョンは14(73×73モジュール)である。設計104は、この設計が、何らかの方法で歪んでいる場合でも、滑らかに読み取られ得るように、設計102に対する改善であってもよい。設計104は、曲面上に印刷され得るか、またはその、読み取り角度により歪んでいる読み取り画像を、それらに埋め込まれたアライメントパターンを参照することによって、効率的に読み取ることができる。この設計104は、最大7,089個の数字をエンコードすることができ、その最大バージョンは40(177×177モジュール)である。
【0006】
ポジション検出パターンが設計の3つの隅に位置するため、特定の量の領域を必要とする設計102および104と比較して、設計106は、ポジション検出パターンが1つしかないマイクロQRコードとして考慮され得る。さらに、設計102または104は、設計の周りに少なくとも4モジュール幅のマージンを必要とする一方、設計106については、2モジュール幅のマージンで十分である。設計106は、17×17モジュールの最大側面を有し、最大35個の数字を記憶することができる。
【0007】
別のバリアントは、設計108であり、これは、設計102または104よりも約80%多くの情報を保持することができる。このように、設計108は、設計102または104と比較して30%小さくすることができる。設計108は、図1に示されるように、長方形の形状108-2、または表裏反転コード、白黒反転コード、もしくはドットパターン(図示せず)を形成することもできる。
【0008】
設計110は、公開データおよびプライベートデータを搬送することができる。プライベートデータは、暗号キーを有する専用のリーダでのみ読み取ることができる。設計110は、設計102または104と同じサイズを有する。最後に、設計112は、画像を保持するための領域またはフレーム114を組み込んでいる。
【0009】
これらのバリアント設計は、これらを使用して消費者および加盟店が支払いを要求または伝達する支払いトランザクションでも人気がある。ほぼ全てのモバイルデバイスにカメラが搭載されているため、二次元コードを使用してトランザクションを開始することは非常に人気がある。
【0010】
残念なことに、実装例は相互運用性にも欠いている。図1の様々な設計からわかるように、設計102および104以外のより新しい設計は、設計102または104のために必要な同じ空間またはより少ない空間を使用しながら、より多くのデータを記憶しようと試みる。これは、より良好もしくはより正確な画像キャプチャデバイス、および/または暗号化もしくは暗号実装を必要とすることになる。
【0011】
加えて、かかるQRスキャンを可能にする支払いプラットフォームの一部は、閉ループ式であり、他のより洗練された、または堅牢な支払いプラットフォームと通信するために必要なデータを提供することができない。言い換えれば、既存のQR支払いの技術的問題は、トランザクションの真正性およびセキュリティを確保するように、EMV仕様および要件に準拠したトランザクションを実施するための要望および要件に適応するには、QRコード設計内に十分なデータストレージがないということである。
【0012】
したがって、本発明の実施形態は、上記で識別された技術的問題のうちの1つ以上を解決するか、または当該問題に対処することを試みる。
【発明の概要】
【0013】
本発明の実施形態は、旧来のQR支払いプラットフォームが、より堅牢なトランザクション支払いプラットフォームと通信し得るように、相互運用可能なまたは共通のトランザクション支払いゲートウェイを作成することによって、技術的ソリューションを提供し得る。本発明の態様は、典型的な実際のトランザクションメッセージの代わりに、QRコードでエンコードされたハンドルメッセージを設計し、それにより、加盟店または消費者は、かかるハンドルを、トランザクションハンドラによってさらに処理またはデコードされるように伝達することができる。本発明の実施形態の利点は、消費者または加盟店が、QRコードを解釈してハンドルを回収するために、自身の既存のデバイスをアップグレードすることをもはや必要としない可能性があり、自身の支払い処理ネットワークインフラをアップグレードすることをもはや必要としない可能性がある。本発明の実施形態は、旧来の閉ループ式のQRインフラと、堅牢で洗練された支払いトランザクションインフラとの間のギャップを埋める。
【図面の簡単な説明】
【0014】
当業者であれば、図面中の要素は説明を容易かつ明確とするために例示され、本発明の態様をあいまいにすることを避けるために全ての関係およびオプションが図示されているわけではないことを理解するであろう。例えば、商業的に実施可能な実施形態において有用または必要である、一般的ではあるがよく理解されている要素については、本開示のこれらの様々な実施形態の図が見づらくならないように、描かれていないことが多い。さらに、特定のアクションおよび/またはステップは特定の発生順序で記載または図示され得るが、当業者は、順序に関するこのような特定は実際には不要であることを理解するであろう。本明細書で使用される用語および表現は、本明細書で特定の意味が規定される場合を除いて、調査および研究の対応するそれぞれの領域に関して定義され得ることも理解されよう。
【0015】
図1】QRコードの1つ以上の既存の設計。
図2】本発明の一実施形態によるシステム図である。
図3】以前のアプローチと本発明の態様との違いを説明する図である。
図4A】本発明の態様の使用を説明する図である。
図4B】本発明の態様の使用を説明する図である。
図5】本発明の1つの実施形態による、ユーザまたは消費者が生成した二次元コードを説明する図である。
図6A】本発明の実施形態による支払いフローを説明する図である。
図6B】本発明の実施形態による支払いフローを説明する図である。
図6C】本発明の実施形態による支払いフローを説明する図である。
図7】本発明の1つの実施形態によるポータブルコンピューティングデバイスを説明する図である。
図8】本発明の1つの実施形態によるリモートコンピューティングデバイスを説明する図である。
図9】本発明の1つの実施形態による、二次元コードのハンドルメッセージのデータ構造を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
ここで、添付図面を参照して本発明をより完全に説明するが、添付図面は本明細書の一部をなし、それによって本発明を実施し得る具体的な例示的実施形態を例示する。これらの例示および例示的実施形態は、本開示が1つ以上の発明の原理の例証であり、本発明のいずれか1つを例示の実施形態に限定することを意図するものではないとの理解のもとに提示され得る。本発明は多くの異なる形態で具体化され、本明細書に規定の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、この開示が万全かつ完全であり、本発明の範囲を当業者に完全に伝達するよう提供される。とりわけ、本発明は、方法、システム、コンピュータ可読媒体、装置またはデバイスとして具体かされ得る。したがって、本発明は完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態、またはソフトウェアとハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形態をとり得る。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味に捉えられるべきではない。
【0017】
ここで図2を参照すると、図は、本発明の1つの実施形態による、二次元コードトランザクション支払い共通プラットフォームのシステム200を例示している。1つの実施例では、システム200は、最初にアクワイアラ204に登録することができる加盟店202を含み得る。例えば、加盟店202は、アクワイアラ204のサービスを使用して、アクワイアラ204が現金以外の支払いトランザクションを取り扱うように、加盟店として契約することができる。別の実施形態では、加盟店202のサードパーティまたは加盟店202のエージェントは、加盟店202の代わりに、加盟店202をアクワイアラ204に登録することができる。例えば、サードパーティは、アクワイアラ204と一緒に働く際に、加盟店202よりも効率的なシステムを提供し得るアグリゲータであってもよい。加盟店202が登録されると、加盟店202は、二次元コードの種類(例えば、バーコード、QRコードなど)に関係なく、加盟店が支払いを処理する二次元コードを生成するための仕様を所有することができる。1つの実施例では、加盟店202は、消費者またはユーザがスキャンするように、ポイントオブセールス(POS)時に二次元コードを生成することができる。別の実施形態では、加盟店202は、アクワイアラ204への登録に従って、仕様を含むようにPOSを構成することができる。別の実施形態では、アクワイアラ204は、特定の加盟店202のためにPOSシステムまたはデバイスを事前構成することができる。さらに別の実施形態では、加盟店202のPOSは、有線または無線ネットワークを介して、アクワイアラ204に接続して、加盟店202がアクワイアラ204に登録されると、加盟店202のPOSデバイスまたはシステムが二次元コード共通ゲートウェイの構成で自動的に更新され得るように、アクワイアラ204から更新および構成を受信することができる。
【0018】
システム200はまた、消費者またはユーザとインターフェースするクライアントポータル206を含み得る。例えば、クライアントポータル206は、ユーザまたは消費者のモバイルデバイスにインストール可能なアプリまたはアプリケーションであってもよい。1つの実施形態では、クライアントポータル206は、ユーザの1つ以上の現金以外の支払い機構を関連付けることによって、共通の二次元コード共通ゲートウェイにユーザを登録する。別の実施形態では、クライアントポータル206は、デジタルウォレットアプリケーションであってもよい。別の実施形態では、クライアントポータル206は、ユーザのモバイルデバイスにインストールされたブラウザであってもよい。さらに別の実施形態では、クライアントポータル206は、サーバによってホストされるハイパーリンクまたはコンピュータ実行可能リンクを介して、ウェブサイトにナビゲートするように、モバイルデバイスに命令を提供することができる。
【0019】
別の実施形態では、加盟店202または加盟店202のPOSデバイスは、交通機関のキオスクまたは端末(a transit kiosk or terminal)であってもよく、キオスクまたは端末は、オフライン認証機能、および消費者通知による支払い処理を含む、交通機関使用事例での出入り用の二次元コードを読み取ることができる。別の実施形態では、加盟店202または消費者は、特定の使用のための二次元コードを提示することができる。別の実施例では、二次元コードは、トランザクションまたは支払い用ではない場合がある。代わりに、二次元コードは、情報提供の目的でURLを含み得るか、または制御された環境で命令が実行されると、別のアプリケーションもしくはアプリが実行され得る。共通ゲートウェイ208を有するシステム200を用いた本発明の態様は、これらの全ての使用場面に相互運用性ソリューションを提供し得る。さらに、共通ゲートウェイ208は、別の種類の二次元コードであるバーコードを、支払い受け入れ方法として作用させることもできる。
【0020】
1つの実施例では、ユーザが加盟店202とトランザクションを行う準備ができている場合、加盟店202は、ユーザがスキャンするためのバーコードまたはQRコードなどの二次元コードを生成することができる。ユーザは、自身のモバイルデバイスに搭載されたカメラを使用して、二次元コードをスキャンすることができ、それにより、クライアントポータル206は、二次元コードに埋め込まれたメッセージを解釈することができる。別の実施形態では、クライアントポータル206が、加盟店202のPOSデバイスまたはシステムによってスキャンされる二次元コードを生み出すこともできる。
【0021】
加盟店202またはクライアントポータル206のいずれかから、エンコードされたメッセージを、二次元コードから解釈されたとおりに、共通ゲートウェイ208に送信することができる。1つの実施形態では、エンコードされたメッセージは、トランザクションペイロードで導出するために、共通ゲートウェイ208によってさらにデコードされるハンドルメッセージであってもよい。例えば、以下の表(表1)は、ベースデータペイロードの例を提供する。
【表1】
【0022】
1つの実施形態では、表1は、加盟店がユーザによってスキャンされるQRコードを提示する場合の、EMV QRデータペイロードの一例を説明する。
【0023】
一方で、1つの実施形態では、ユーザが、加盟店によって読み取られるQRコードを提供する場合もある。次の表(表2)は、ベースデータペイロードの例を提供する。
【表2】
【0024】
そのため、以前のアプローチでは、QRコードなどの二次元コードを使用して、これら2つのデータペイロードを直接埋め込むか、またはエンコードすることを試みる。かかるアプローチの技術的問題は、そのアプローチが、上述のデータペイロードをエンコードすることができない可能性がある旧来のアプローチを除外することである。
【0025】
さらに、図3からわかるように、別の欠点として、以前のシステム300は、二組のコード、1つは国内使用302のため、もう1つは海外使用304のためのコードを生成し得る。図1において先に例示のように、国内使用コード302は、より少ないデータ容量を提供し、一方、海外使用コード304は、より多くのデータを保持する。
【0026】
本発明の実施形態は、バーコード306-1またはQRコード306-2の形態であり得る一組のコードを可能にするための新しいソリューションを提案する。さらに、上記の表1および表2に示されるように、所与のトランザクションを満たすためにデータペイロードをエンコードする代わりに、本発明の実施形態は、共通ゲートウェイ208が、トランザクションを処理するために必要なデータペイロードにハンドルメッセージを変換および拡張することができるように、新しいハンドルフォーマットを提供する。
【0027】
ここで図2を再び参照すると、アクワイアラ204、支払いプロセッサ210、トークンサービス212、およびオファープラットフォーム214は、共通ゲートウェイ208にサービスをさらに提供することができる。1つの実施形態では、アクワイアラ204、支払いプロセッサ210、またはトークンサービス212は、表3における以下の用語のうちの1つ以上、およびこれらのそれらの簡単な説明を考察し得る。
【表3】
【0028】
1つの実施形態では、共通ゲートウェイ208はまた、通知サービス218にネットワーク接続され得る。さらに、支払いプロセッサ210は、支払いネットワーク216にさらにネットワーク接続され得る。
【0029】
使用例をさらに説明するために、図4Aおよび図4Bは、本発明の態様の使用を説明する図である。1つの実施例では、ユーザまたは消費者は、加盟店202などの加盟店のPOSデバイスでトランザクションを行うことができる。加盟店は、二次元コードをスキャンするために、二次元コードをユーザに提供することができる。1つの実施形態では、加盟店が既にアクワイアラに登録されており、そのため、加盟店の情報が既に記憶されており、後で検証され得る。
【0030】
この登録に応答して、加盟店から生成される二次元コードは、ハンドルメッセージの第1の部分または一部を含み得る。1つの実施形態では、ハンドルメッセージの第1の部分または一部には、加盟店ID、アクセプタID、位置、トランザクション金額、トランザクションID、およびプロセッサフラグまたはフラグのデータが含まれ得る。1つの実施形態では、ハンドルメッセージの第1の部分または一部は、トークン化され得る。
【0031】
二次元コードが提示されると、ユーザは、ユーザデバイスにインストールされたクライアントポータルを使用することができる。1つの実施形態では、クライアントポータルは、ウォレットアプリケーション、ブラウザ、または支払いアプリケーションであってもよい。別の実施形態では、ウォレットアプリケーション、ブラウザ、または支払いアプリケーションは、ユーザの支払いアカウントへのアクセスを有し得る。
【0032】
1つの実施例では、ユーザは、クライアントポータルを使用して、ユーザデバイスのカメラなどの撮像デバイスを起動して、二次元コードをスキャンすることができる。次に、クライアントポータルは、二次元コードを解釈して、ハンドルメッセージの第1の部分をデコードまたはトークン化解除し得る。別の実施形態では、クライアントポータルは、クライアントポータルサーバがデコードを行うことができるように、二次元コードを、処理することなく画像としてクライアントポータルサーバに伝達し得る。別の実施形態では、デコードが完了すると、それがクライアントポータルまたはクライアントポータルサーバで行われたかどうかにかかわらず、ユーザの支払い情報が、ハンドルメッセージの第2の部分として追加され得る。次いで、クライアントポータルが、ハンドルメッセージの第1の部分および第2の部分をクライアントポータルサーバにプッシュし得る(例えば、ハンドルメッセージがクライアントポータルサーバに到着するまで、さらなるユーザ操作を必要としない)。1つの実施形態では、クライアントポータルサーバは、メッセージの第2の部分としてクライアントIDまたはウォレットIDを含み得る。
【0033】
1つの実施形態では、ハンドルメッセージの第1の部分および第2の部分は、共通ゲートウェイに送信され得るか、または共通ゲートウェイで受信され得る。共通ゲートウェイは、1つ以上のサーバによってホストまたはサポートされ得る。別の実施形態では、1つ以上のサーバは、クラウドサービスソリューションとして共通ゲートウェイをホストまたはサポートし得る。ハンドルメッセージの第1の部分は、共通ゲートウェイから受信した後に、アクワイアラによって検証され得る。検証後、アクワイアラは、共通ゲートウェイが、クライアントポータルサーバによって検証された後に、支払い情報を識別し得るように、ハンドルメッセージを共通ゲートウェイに送り返すことができる。
【0034】
共通ゲートウェイが支払い情報を識別することができると、共通ゲートウェイは、加盟店への支払いのためにイシュアに支払い情報を伝達し得る。
【0035】
1つの実施形態では、共通ゲートウェイは、ハンドルメッセージの第1の部分および第2の部分をトークン化解除した後に、現金以外のトランザクションを処理するために、所与のデータペイロードに準拠したトランザクションデータパケットを生成する。例えば、共通ゲートウェイは、表1および表2に詳述されるように、仕様に従って、完全なデータペイロードを生成することができる。このように、本発明の態様は、堅牢な情報を有する二次元コードを生成または包含することができなかったレガシーシステムと、より新しく、より堅牢なシステムとの間のブリッジを提供する。
【0036】
1つの実施形態では、先行技術で使用されるような「閉」ループ式の支払いシステムは、資金がウォレット内で「利用可能」であることを伴う。言い換えれば、ウォレットは、ユーザがウォレットアカウントに転送した、または預け入れた資金を保持するためのアカウントを含む。そのため、支払いが必要な場合、ウォレットアプリケーションは、支払いを回収するために、加盟店をウォレットアカウントへと誘導し得る。したがって、これは、加盟店とウォレットとの間に通信/トランザクションがあるため、「閉」ループの状況であるとみなされる。ウォレットを離れる必要はなかった。しかしながら、かかるシステムは、加盟店のシステムが他の現金以外の支払いアカウントのトークン化、認証、またはセキュリティシステムを認識するか、またはそれらと協働することができないため、ユーザが、ウォレットを介して他の現金以外の支払いを使用することを拒む。したがって、ユーザが事前にウォレットに常に資金をロードしない限り、ユーザは他の現金以外の支払いアカウントまたは機構の利益を享受することができない。
【0037】
別の実施形態では、図4Bは、本発明の実施形態のさらなる実施例を例示している。図4Aと同様に、加盟店は、二次元コードをユーザに提示することができ、ユーザは、自身のユーザデバイスを使用して二次元コードをスキャンすることができる。1つの実施形態では、ユーザはさらに、ウォレットアプリケーションを使用して、ハンドルメッセージで導出するために、二次元コードの解釈を行うことができる。ハンドルメッセージをクライアントポータルサーバにプッシュする代わりに、ウォレットアプリケーションは、ハンドルがウォレットID、ユーザクレデンシャル、および加盟店IDを含み得る支払いランディングページにユーザをナビゲートし得る。別の実施形態では、支払いランディングページは、ユーザが、ユーザデバイスを介して、通貨情報を含むトランザクションの金額を入力することをさらに可能にし得る。別の実施形態では、支払いランディングページは、ユーザデバイスから離れていても、ユーザデバイスにインストールされていてもよい支払いアグリゲータアプリケーションによってホストされ得る。
【0038】
別の実施形態では、かかるトランザクション金額を提供した後、支払いアグリゲータアプリケーションは、ハンドルメッセージをウォレットもしくはクライアントポータルサーバに伝達し得るか、またはハンドルメッセージを支払い処理のために共通ゲートウェイに伝達し得る。
【0039】
図5は、本発明の1つの実施形態による、ユーザまたは消費者が生成した二次元コードを説明する図である。1つの実施形態では、消費者のユーザデバイスは、二次元コードを提供し得る。例えば、ユーザデバイスは、ユーザが1つ以上の現金以外の支払いアカウントを記憶することを可能にし得るウォレットアプリケーションを含み得る。この実施例では、ユーザがウォレットアプリケーションにログインした後、ユーザに、支払いアカウントのうちの1つ以上を選択するオプションが提供され得る。1つの実施形態では、ユーザが、支払いアカウントをデフォルトアカウントとして構成する場合がある。かかる例では、デフォルトアカウントを使用することができる。
【0040】
ウォレットアプリケーションは、共通ゲートウェイから二次元コードを要求することができる。共通ゲートウェイは、トークンサービスと通信し、表示のために二次元コードをウォレットに返すことができる。1つの実施形態では、共通ゲートウェイは、前の実施例で論じたように、ハンドルメッセージをエンコードすることができる。
【0041】
ユーザは、加盟店への支払いのために、二次元コードを加盟店に提示することができる。加盟店は、その撮像デバイスを介して、二次元コードをスキャンする。この実施例では、2つの異なる種類の二次元コードに対する異なる処理アプローチがあってもよい。加盟店がバーコードのみを認識する1つの実施形態では、加盟店は、ハンドルメッセージで適切な認証要求を共通ゲートウェイに送信することができる。アクワイアラは、共通ゲートウェイから要求を受信した後、支払いプロセッサに認証を送信することができる。プロセッサは、イシュアに支払いを要求する前に、ハンドルメッセージをトークン化解除して、支払いクレデンシャルを識別することができる。
【0042】
別の実施形態では、加盟店の撮像デバイスが二次元コードのQRコードを認識する場合、加盟店はハンドルメッセージで適切な認証要求を共通ゲートウェイに送信することができる。アクワイアラは、共通ゲートウェイから要求を受信した後、支払いプロセッサに認証を送信することができる。プロセッサは、イシュアに支払いを要求する前に、ハンドルメッセージをトークン化解除して、支払いクレデンシャルを識別することができる。
【0043】
図6A図6Cは、上の説明で例示した本発明の実施形態による支払いフロー図をさらに説明する。
【0044】
別の実施形態では、以下の表は、処理するためのデータペイロードの一部として含まれ得るパラメータをさらに説明する。例えば、以下の表4は、1つの実施形態における共通ゲートウェイのパラメータまたは考慮事項を説明する。
【表4】
【0045】
以下の表5は、1つの実施形態におけるトークン化処理に含めるための1つ以上のパラメータを含み得る。
【表5】
【0046】
以下の表6は、1つの実施形態における共通ゲートウェイについてのさらなる仕様を含み得る。
【表6】
【0047】
以下の表7は、1つの実施形態における共通ゲートウェイの実装の一部として、追加のセキュリティ考慮事項を含み得る。
【表7】
【0048】
図7は、リモートコンピューティングデバイス841と通信するポータブルコンピューティングデバイス801の高レベルな例示であり得るが、アプリケーションは、様々な方法で記憶され、アクセスされて得る。加えて、アプリケーションは、アプリストアから、ウェブサイトから、店舗Wi-Fiシステムからなど、様々な方法で取得され得る。異なるコンピューティングデバイス、異なる言語、および異なるAPIプラットフォームの利点を利用するための、様々なバージョンのアプリケーションが存在し得る。
【0049】
1つの実施形態では、ポータブルコンピューティングデバイス801は、バッテリなどのポータブル電源855を使用して動作するモバイルデバイス112であってもよい。ポータブルコンピューティングデバイス801はまた、タッチセンサ式ディスプレイであってもなくてもよいディスプレイ802を有し得る。より具体的には、ディスプレイ802は、例えば、入力データをポータブルコンピューティングデバイス801に提供するために使用され得る、静電容量センサを有し得る。他の実施形態では、矢印、スクロールホイール、キーボードなどのような入力パッド804を使用して、ポータブルコンピューティングデバイス801に入力を提供することができる。加えて、ポータブルコンピューティングデバイス801は、発話データを受け入れて記憶し得るマイク806、画像を受け入れるカメラ808、および音声を通信するスピーカ810を有し得る。
【0050】
ポータブルコンピューティングデバイス801は、コンピューティングデバイス841、またはコンピューティングデバイス811のクラウドを構成する複数のコンピューティングデバイス841と通信することができる場合がある。ポータブルコンピューティングデバイス801は、様々な方法で通信することができる場合がある。いくつかの実施形態では、通信は、イーサネットケーブル、USBケーブル、またはRJ6ケーブルなどを介して配線され得る。他の実施形態では、通信は、Wi-Fi(802.11標準)、Bluetooth、セルラ通信、または近距離無線通信デバイスなどを介して無線であってもよい。通信は、コンピューティングデバイス841との直接通信であってもよく、またはセルラサービスなどの通信ネットワーク102、インターネット、プライベートネットワーク、Bluetoothなどを介した通信であってもよい。図7は、ポータブルコンピューティングデバイス801を構成する物理的要素の簡略化された例示であり得、図8は、サーバタイプのコンピューティングデバイス841を構成する物理的要素の簡略化された例示であり得る。
【0051】
図7は、システムの一部であるように物理的に構成されたサンプルのポータブルコンピューティングデバイス801であり得る。ポータブルコンピューティングデバイス801は、コンピュータ実行可能命令に従って物理的に構成されたプロセッサ850を有し得る。充電可能であってもよいバッテリなどのポータブル電源855を有し得る。また、ビデオおよび音声の表示を補助し、電力およびバッテリ寿命を節約するために、使用中でないときにオフにすることができる、音声およびビデオモジュール860を有し得る。ポータブルコンピューティングデバイス801はまた、揮発性メモリ865および不揮発性メモリ870を有し得る。これは、別個の回路であってもよく、またはプロセッサ850の一部であってもよい、GPS能力880を有し得る。また、マイク806、カメラ808、ならびに入力パッド804、ディスプレイ802、およびスピーカ810などといった他の入力などの様々なユーザ入力デバイスとの間でデータをシャトルする、入力/出力バス875があってもよい。無線または有線デバイスのいずれかを介して、ネットワークとの通信を制御することもできる。もちろん、これは、ポータブルコンピューティングデバイス801の単に1つの実施形態であり、ポータブルコンピューティングデバイス801の数およびタイプは、想像力によってのみ制限される。
【0052】
システムの結果として、ポイントオブセールスの時点でユーザにより良い情報を提供することができる。情報は、ユーザ特有であってもよく、関連性の閾値を超えるように要求されてもよい。結果として、ユーザは、より良い情報に基づいた判定を行うことができる。システムは、単に処理の速度を速めるだけでなく、より良い結果を達成するためにコンピューティングシステムを使用する。
【0053】
リモートコンピューティングデバイス841を構成する物理的要素は、図8でさらに説明され得る。高レベルでは、コンピューティングデバイス841は、磁気ディスク、光ディスク、フラッシュストレージ、不揮発性ストレージなどのようなデジタルストレージを含み得る。構造化データは、データベースなどのデジタルストレージに記憶され得る。サーバ841は、コンピュータ実行可能命令に従って物理的に構成されたプロセッサ1000を有し得る。また、ビデオおよび音声の表示を補助し、電力およびバッテリ寿命を節約するために、使用中でないときにオフにすることができる、音声およびビデオモジュール1005を有し得る。サーバ841はまた、揮発性メモリ1010および不揮発性メモリ1015を有し得る。
【0054】
データベース1025は、メモリ1010もしくは1015に記憶され得るか、または分離され得る。データベース1025はまた、コンピューティングデバイス841のクラウドの一部であってもよく、複数のコンピューティングデバイス841にわたって分散された様式で記憶され得る。また、マイク806、カメラ808、入力、例えば、入力パッド804、ディスプレイ802、およびスピーカ810などといった入力などの様々なユーザ入力デバイスとの間でデータをシャトルする、入力/出力バス1020があってもよい。入力/出力バス1020は、無線または有線デバイスのいずれかを介して、ネットワークとの通信を制御することもできる。いくつかの実施形態では、アプリケーションは、ローカルコンピューティングデバイス801上にあってもよく、他の実施形態では、アプリケーションはリモート841であってもよい。もちろん、これは、サーバ841の単に1つの実施形態であり、ポータブルコンピューティングデバイス841の数およびタイプは、想像力によってのみ制限される。
【0055】
本明細書に記載のユーザデバイス、コンピュータ、およびサーバは、他の要素の中でも、マイクロプロセッサ(Intel Corporation、AMD、ARM、Qualcomm、もしくはMediaTekなどからの)、揮発性および不揮発性メモリ、1つ以上のマスストレージデバイス(すなわち、ハードドライブ)、様々なユーザ入力デバイス、例えば、マウス、キーボード、もしくはマイク、ならびにビデオディスプレイシステムを有し得る、汎用コンピュータであり得る。本明細書に記載のユーザデバイス、コンピュータ、およびサーバは、WINDOWS、UNIX、LINUX、MAC OS、iOS、Android、またはWindows(XP、VISTAなど)を含むが、これらに限定されない、多くのオペレーティングシステムのいずれか1つで動作し得る。しかしながら、本発明には任意の好適なオペレーティングシステムを使用することができることが企図される。サーバは、ウェブサーバのクラスタであってもよく、その各々は、LINUXベースで、ウェブサーバのクラスタのいずれが利用可能なサーバ(複数可)の現在の要求ロードに基づいて要求を処理するべきかを判定するロードバランサによってサポートされ得る。
【0056】
本明細書に記載のユーザデバイス、コンピュータ、およびサーバは、インターネット、WAN、LAN、Wi-Fi、他のコンピュータネットワーク(現在既知であるか、もしくは将来発明される)、および/または前述のものの任意の組み合わせを含むネットワークを介して通信し得る。本明細書、図面、および特許請求の範囲を有する当業者に理解されるように、ネットワークは、銅、光ファイバ、マイクロ波、および他の形態の無線周波数、電気および/または光学通信技術を含む、有線および無線コンジットの任意の組み合わせを介して種々の構成要素を接続し得る。任意のネットワークを異なる手法で任意の他のネットワークに接続してもよいことが理解されよう。システムにおけるコンピュータおよびサーバ間の相互接続がその例である。本明細書に記載の任意のデバイスは、1つ以上のネットワークを介して任意の他のデバイスと通信し得る。
【0057】
例示的な実施形態は、示されるもの以上の追加のデバイスおよびネットワークを含んでもよい。さらに、1つのデバイスによって実行されるものとして記載される機能は、分散されて2つ以上のデバイスによって実行されてもよい。複数のデバイスを単一のデバイスに組み合わせることもでき、これは、組み合わされたデバイスの機能を実施することができる。
【0058】
本明細書に記載の様々な関係者および要素は、1つ以上のコンピュータ装置を動作させて、本明細書に記載の機能を容易にすることができる。任意のサーバ、ユーザデバイス、またはデータベースを含む上記図面の要素のいずれも、任意の好適な数のサブシステムを使用して、本明細書に記載の機能を容易にすることができる。
【0059】
本出願に記載のソフトウェアコンポーネントまたは機能のいずれも、例えば、従来の技術またはオブジェクト指向の技術を使った、例えば、Java、C++またはPerlなどの任意の適切なコンピュータ言語を使用する少なくとも1つのプロセッサによって実行され得るソフトウェアコードまたはコンピュータ可読命令として実施されてもよい。
【0060】
ソフトウェアコードは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードドライブまたはフロッピーディスクなどの磁気媒体、あるいはCD-ROMなどの光媒体などのような非一時的コンピュータ可読媒体上の一連の命令またはコマンドとして保存されてもよい。そのようなコンピュータ可読媒体のいずれも、単一の計算装置上またはその内部にあってもよく、システムあるいはネットワーク内の異なる計算装置上または内部にあってもよい。
【0061】
図9は、二次元コードに含まれるハンドルメッセージのデータ構造900を説明する図である。1つの実施形態では、ハンドルメッセージは、トークン化または暗号化され得る。データ構造900は、1つの実施形態では、第1の部分または一部902を含み得る。1つの実施形態では、ハンドルメッセージの第1の部分は、加盟店ID、アクセプタID、位置情報、トランザクション金額、トランザクションID、および処理フラグなどのデータを記憶するためのデータフィールド906を含み得る。別の実施形態では、データ構造は、第2の部分または一部904を含み得る。第2の部分または一部904は、支払い情報、ユーザのウォレットID、ユーザクレデンシャルを記憶するためのデータフィールド908を含み得る。
【0062】
上述のように、本発明はモジュラーまたは統合された手法でコンピュータのソフトウェアを使用した制御ロジックの形態で実行可能であり得ることが理解されよう。本明細書に提供した開示および教示に基づいて、当業者ならば、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせを用いて、本発明を実行する他のやり方および/または方法を知り、評価するであろう。
【0063】
上の記載は例示であり、限定するものではない。本開示を検討すると、本発明の多くの変形が、当業者に対して明らかとなるであろう。そのため、本発明の範囲は、上の記載を参照して判定されるべきではなく、代わりに、係属中の特許請求の範囲を参照して、それらの全範囲または同等物と併せて判定されるべきである。
【0064】
任意の実施形態の1つ以上の特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、任意の他の実施形態の1つ以上の特徴と組み合わせてもよい。「1つの(a)」、「1つの(an)」、または「その(the)」の列挙は、特に反対の指示がない限り、「1つ以上」を意味することを意図している。「および/または」との記載は、特に反対の指示がない限り、用語の最も包括的な意味を表すことを意図している。
【0065】
本システムの要素のうちの1つ以上は、特定の機能を達成するための手段として特許請求され得る。このようなミーンズプラスファンクション要素を用いて、特許請求するシステムの特定の要素を説明する場合、本明細書、図面、および特許請求の範囲を有する当業者であれば、対応する構造が汎用コンピュータ、プロセッサ、または(場合によって)特別のプログラミングをすることなく任意の汎用コンピュータにおいて見受けられる機能を用いて具体的に列挙する機能を実施するようプログラムされた、および/または1つ以上のアルゴリズムを使用することで列挙する機能を達成するマイクロプロセッサであることを理解するであろう。当業者に理解され得るように、アルゴリズムは本開示内において数式、フローチャート、説明、および/または列挙するプロセスおよびその同等物を実施するのに十分な構造を当業者に提供する任意の他の手法で表現され得る。
【0066】
本開示は多くの異なる形態で具体化され得るが、図面および記載は、本開示が1つ以上の発明の原理の例証であり、本発明のいずれか1つを例示の実施形態に限定することを意図するものではないとの理解のもとに提示される。
【0067】
本開示は、上記の長年のニーズに対するソリューションを提供する。特に、本明細書に記載のシステムおよび方法は、二次元コードを使用してトランザクションデータを改善するように構成され得る。上記システムおよび方法のさらなる利点および修正は、当業者にとって容易に思い浮かぶであろう。したがって、本開示は、その広義な態様において、以上で図示および説明する具体的詳細、代表的なシステムおよび方法、ならびに例示的実施例に限定するものではない。本開示の範囲または趣旨から逸脱することなく、上記仕様に種々の修正および変形を加えることが可能であり、本開示は、以下の特許請求の範囲およびそれらの同等物の範囲内であるならば、このような全ての修正および変形をカバーするものと考えられる。

図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9