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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】容器を処理するためのカルーセル機械
(51)【国際特許分類】
   B65C 9/00 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
B65C9/00
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021539940
(86)(22)【出願日】2019-12-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-03
(86)【国際出願番号】 EP2019085894
(87)【国際公開番号】W WO2020144019
(87)【国際公開日】2020-07-16
【審査請求日】2022-08-02
(31)【優先権主張番号】102019000000334
(32)【優先日】2019-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】510147581
【氏名又は名称】ピ・エ・ラベレルス・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】P.E. LABELLERS S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100197561
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 三喜男
(72)【発明者】
【氏名】ボナルディ,ルカ
【審査官】西塚 祐斗
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02778082(EP,A1)
【文献】特開2011-152958(JP,A)
【文献】特表2014-520731(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0265947(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第02712820(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0020978(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65C 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器を処理するためのカルーセル機械であって、処理される容器(4)の運搬のために回転軸(3a)の周りを回転する回転カルーセル(3)を支持するための支持構造(2)を有し、前記回転カルーセル(3)の周囲領域に、前記回転カルーセル(3)上で運送中に前記容器(4)を処理するための少なくとも1つの処理ステーション(5)を備え、前記少なくとも1つの処理ステーション(5)は、前記支持構造(2)に接続されるそれぞれの基礎(6)によって支持される、カルーセル機械において、
前記基礎(6)は、前記支持構造(2)の周囲領域から突き出る片持ち梁状に取り付けられ、互いに対向すると共に前記回転カルーセル(3)の回転軸(3a)に関して半径方向である方向に平行に配置される、垂直配置面にそれぞれある1対の一体型支持要素(7)を有し、
前記一体型支持要素(7)のそれぞれは、それぞれの管状本体(8)を有し、管状本体(8)は、U字形であり、前記管状本体(8)の両端部が前記回転カルーセル(3)の軸に平行である方向に沿って相互に重ね合わせられると共に前記支持構造(2)に向かって指向されるように配置され、
前記一体型支持要素(7)のそれぞれの管状本体(8)は、外側側面に、少なくとも1つの長手方向シート(9)を有し、長手方向シート(9)は、前記一体型支持要素(7)を前記支持構造(2)に接続するための取り外し可能な接続手段(11)の前記一体型支持要素(7)への連結のため、及び前記回転カルーセル(3)に関して前記処理ステーション(5)を移動するためのハンドリング手段(12)の前記一体型支持要素(7)への接続のため、少なくとも1つの当接領域(10)を規定する、
ことを特徴とするカルーセル機械。
【請求項2】
前記少なくとも1つの長手方向シート(9)は、対応する管状本体(8)の延在軸に関して互いに反対側にある1対の長手方向凹部を有し、前記長手方向凹部の少なくとも1つの境界壁の少なくとも一部は、前記少なくとも1つの当接領域(10)を提供する、
ことを特徴とする請求項1に記載のカルーセル機械。
【請求項3】
前記取り外し可能な接続手段(11)は、前記回転カルーセル(3)の回転軸(3a)に直交する面に配置されると共に前記一体型支持要素(7)に固定して接続される少なくとも1つの接続プレート(13)を有し、
前記少なくとも1つの接続プレート(13)は、前記支持構造(2)に接続するための少なくとも1つのねじ又はボルト要素(15)を収容するための少なくとも1つの開口(14)を有し、
複数の接続開口は、前記支持構造(2)に規定され、前記支持構造(2)の周囲領域に沿って分配され、前記支持構造(2)の周囲領域に沿った所定位置に前記一体型支持要素(7)を接続するために前記少なくとも1つのねじ又はボルト要素(15)によって選択的に係合可能である、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカルーセル機械。
【請求項4】
前記少なくとも1つの接続プレート(13)は、1対の支持ブロック(18)に横方向に接続され、1対の支持ブロック(18)は、互いに反対側にあると共に、それぞれの一体型支持要素(7)に規定される当接領域(10)に支えられるようにそれぞれ取り付けられる、
ことを特徴とする請求項3に記載のカルーセル機械。
【請求項5】
前記取り外し可能な接続手段(11)は、前記回転カルーセル(3)の回転軸(3a)に平行である方向に沿って互いに離間して配置される1対の接続プレート(13)を有し、前記接続プレート(13)は、前記管状本体(8)の端部に位置付けられる当接領域(10)に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のカルーセル機械。
【請求項6】
前記一体型支持要素(7)の管状本体(8)は、水平な延在部を有する上部(8a)を有し、前記ハンドリング手段(12)は、前記上部(8a)に沿って位置付けられる当接領域(10)に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載のカルーセル機械。
【請求項7】
前記ハンドリング手段(12)は、1対の角柱ガイド(25)を有し、1対の角柱ガイド(25)のそれぞれは、それぞれの一体型支持要素(7)の管状本体(8)の上部(8a)に沿って配置される当接領域(10)に取り付けられ、前記処理ステーション(5)を支持するための支持スライダ(27)は、前記角柱ガイド(25)上をスライドできるように取り付けられる、
ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載のカルーセル機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器を処理するためのカルーセル(carousel)機械に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、今日、容器を処理するためのカルーセル機械が市場に存在する。カルーセル機械は、回転するカルーセルが回転できるように取り付けられ、処理される容器を運搬し、且つカルーセルの周囲領域にカルーセル上において輸送中に容器を処理するための1つ又は複数のステーションを有する支持構造を有し、ステーションは、例えば、容器にラベルを貼付するためのアセンブリ(assembly)によって構成される。
【0003】
処理するための各ステーションは、カルーセルの支持構造にロックされるそれぞれの基礎(footing)によって支持される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
典型的には、処理ステーションのそれぞれの基礎は、カルーセルの支持構造から外側に延在するそれぞれの棚として提供され、基礎は、特に、カルーセルの支持構造に両端の一端が片持ち梁状に連結されると共に反対側の自由端に配置される垂直な支持脚部によってフロアに接続されるプレートによって提供される。
【0005】
この実施形態は、棚の半径方向の空間占有と、垂直な支持脚部の存在がオペレータの歩みにとって機械の周りの自由な移動を制限する障害物を構成するという事実との両方に関係する欠点を提示する。
【0006】
本発明の目標は、前述した態様の1つ又は複数において周知技術を改良することができる、容器を処理するためのカルーセル機械を提供することである。
【0007】
この目標の範囲内において、本発明の目的は、容器を処理するための対応するステーションの基礎が小さな邪魔物であり、オペレータが機械の周りを移動することを妨げる可能性がある要素がない、容器を処理するためのカルーセル機械を提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、構造が簡単で実用的である容器を処理するためのカルーセル機械を提供することである。
【0009】
本発明の別の目的は、操作において信頼性があり安全である容器を処理するためのカルーセル機械を提供することである。
【0010】
本発明の更なる目的は、既存の解決策に代わる方法で周知技術の欠点を克服することである。
【0011】
本発明の別の目的は、低コストで提供することができる容器を処理するためのカルーセル機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目標、並びに以下により明らかになるこれら及び他の目的は、随意的に従属請求項の1つ又は複数の特徴を備えた、請求項1に記載の容器を処理するためのカルーセル機械によって達成される。
【0013】
本発明の更なる特徴及び利点は、以下の本発明に係る容器を処理するためのカルーセル機械の好ましいが排他的ではない実施形態の詳細な説明からより明らかになるであろう。前記実施形態は、添付図面において非制限的な実施例を目的として示されている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る前記機械の部分斜視図である。
図2】別の角度から見た前記機械の部分斜視図である。
図3】本発明に係る前記機械の処理ステーションの基礎の斜視図である。
図4図3の基礎の別の斜視図である。
図5図3の基礎の更なる斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図面を参照すると、概括的に参照番号1で示される本発明に係る容器を処理するためのカルーセル機械は、処理される容器4の運搬のために回転軸3aの周りを回転する回転カルーセル3が取り付けられる支持構造2を有している。
【0016】
本発明に係る前記機械は、特にカルーセル3の周囲領域に、カルーセル3上で運送中に容器4を処理するための少なくとも1つのステーション5を備え、少なくとも1つのステーション5は、例えば、ラベリングアセンブリによって又は容器4などを検査するための光学アセンブリによって構成することができる。
【0017】
特に、処理ステーション5は、支持構造2に接続されるそれぞれの基礎6によって、支持構造2に関して固定されるように支持される。
【0018】
本発明によれば、基礎6は、支持構造2の周囲領域から突き出る片持ち梁状に取り付けられ、互いに対向するとともにカルーセル3の回転軸3aに関して実質的に半径方向である方向に実質的に平行に配置される、それぞれ実質的に垂直な配置面に横たわる1対の一体型支持要素7を有している。
【0019】
特に、一体型要素7のそれぞれは、それぞれの管状本体8を有し、管状本体8は、実質的にU字形であり、管状本体8の両端部がカルーセル3の回転軸3aに実質的に平行である方向に沿って相互に重ね合わせられると共に離間して配置され、支持構造2に向かって指向されている。
【0020】
都合良くは、各管状本体8は、カレンダ加工(calendering)を受けるそれぞれの一体型金属外形によって構成されている。
【0021】
より具体的には、一体型支持要素7のそれぞれの管状本体8は、外側側面に、1つ又は複数の当接領域10を規定する1つ又は複数の長手方向シート9を有し、長手方向シート9は、一体型支持要素7への取り外し可能な接続手段11の連結を可能にし、長手方向シート9の機能は、一体型要素7の支持構造2への取り外し可能な接続、及び、カルーセル2に関して処理ステーション5を移動するためのハンドリング(handling)手段12の一体型支持要素7への接続を提供することである。
【0022】
都合良くは、各管状本体8の長手方向シート9は、対応する管状本体8の延在軸に関して互いに反対側にある1対の長手方向凹部によって構成され、1対の長手方向凹部は、有利には管状本体8の塑性変形を介して設けることができる。
【0023】
特に、当接領域10は、長手方向シート9を構成する少なくとも1つの前記凹部の境界壁の少なくとも一部分によって構成される。
【0024】
有利には、取り外し可能な接続手段11は、少なくとも1つの接続プレート13を有し、少なくとも1つの接続プレート13は、カルーセル3の回転軸3aに実質的に直交する面に配置され、本質的に接続プレート13と一体型支持要素7とを相互に結合するような方法で一体型支持要素7に固定して接続されている。
【0025】
各接続プレート13は都合良くは、支持構造2への接続用の1つ又は複数のねじ又はボルト要素15を収容するための少なくとも1つの貫通開口14を有している。
【0026】
特に、複数の接続開口(簡略化のために示されていない)は、支持構造2に規定され、複数の接続開口は、支持構造2の周囲領域に沿って分配され、支持構造2の周囲領域に沿った所定位置に一体型支持要素7を接続するため、ねじ又はボルト要素15によって選択的に係合可能である。
【0027】
随意的に、前記又は各接続プレート13は、例えばねじ付き要素17によって、1対の支持ブロック18に横方向に(laterally)接続することができ、1対の支持ブロック18は、互いに反対側にあると共に、それぞれの一体型支持要素7に規定される当接領域10に支えられるようにそれぞれ取り付けられ、1対の支持ブロック18は、当接領域10にねじ19によって都合良く固定される。
【0028】
より好ましくは、取り外し可能な接続手段11は、カルーセル3の回転軸3aに実質的に平行である方向に沿って互いに離間して配置されると共に、管状本体8の端部に近接して位置付けられる当接領域10上に取り付けられる1対の接続プレート13によって提供される。
【0029】
より詳細には、例えば、下部領域に配置される第1接続プレート13が存在し、第1接続プレート13は、支持構造の下面2aに向かって面するように設計され、有利には、支持構造2に関してカルーセル3の回転軸3aに実質的に直交する方向に沿って基礎6の位置を調整できるようにするために、カルーセル3の回転軸3aに実質的に直交する方向に沿って延在するスロット形状の貫通開口14を有している。
【0030】
都合良くは、支持構造2の下面2aに、簡略化のために示されていない接続開口が存在し、接続開口は、支持構造2の周りに基礎6の角度位置を調整できるようにするために、随意的に支持構造2の周囲領域に平行な曲線延在部を有し得ることに留意すべきである。
【0031】
有利には、上部領域に配置された第2接続プレート13は次に、支持構造2の平坦な面2bに面するように設計され、平坦な面2bは、下方に指向されると共に支持構造2の周囲領域から半径方向外側に突出する土台(sill)2c上に規定される。
【0032】
特に、スペーサブロック20は、上方に指向される第2接続プレート13の面に有利に調整ねじ21によって連結され、それによって、カルーセル3の回転軸3aに実質的に平行である方向に沿って位置を変更することができる。都合良くは、スペーサブロック20は、支持構造2の土台2cの延在部に実質的に平行な曲線に沿って延在すると共に1つ又は複数の固定ねじ23が通過することができる貫通スロット22を有し、固定ねじ23は、支持構造2に、例えば土台2cの平坦な面2bに規定される、示されていない接続開口に係合可能であり、固定ねじの頭部を用い、第2接続プレート13に向かって指向されるスペーサブロック20の面に当接する。
【0033】
有利には、スペーサブロック20に面する第2接続プレート13の領域に、細長い延在部24を備えた貫通開口が存在し、それによって、ねじ込む/ねじを緩めるために固定ねじ23の頭部に下から操作することができる。
【0034】
図示されるように、一体型支持要素7の管状本体8は、実質的に水平な延在部を有する上部8aを有し、ハンドリング手段12は、そのような上部8aに沿って位置付けられる当接領域10に取り付けられる。
【0035】
より詳細には、ハンドリング手段12は都合良くは、1対の角柱(prismatic)ガイド25によって構成され、1対の角柱ガイドはそれぞれ、それぞれの一体型支持要素7の管状本体8の上部8aに沿って配置される当接領域10に取り付けられ、ねじ要素26によって管状本体8の上部8aに固定される。
【0036】
更に、処理ステーション5を支持するための支持スライダ27は、支持スライダ27が角柱ガイド25上をスライドできるように取り付けられ、処理ステーションは、角柱ガイド25に関して支持スライダの変位を許容するために支持スライダに固定される。そのような変位は都合良くは、1つの角柱ガイド25に固定されたフレームによって回転可能に支持されると共に支持スライダ27の一部に規定された雌ねじに係合するウォームねじ29に接続されるハンドホイール28を使用して、オペレータによって制御することができる。
【0037】
都合良くは、管状本体8の上部8aは、支持構造2に向かって指向される凹面を備えたそれぞれの曲線部8bによって、実質的に水平な延在部を有するそれぞれの下部8cに結合されることに留意すべきである。
【0038】
本発明に係る前記機械の操作は、以下の通りである。
【0039】
基礎6の一体型支持要素7は、接続プレート13によって所定位置においてカルーセル3の支持構造2に接続される。
【0040】
スライダ27に固定された処理ステーション5の位置は、カルーセルによって運搬される容器4の運送領域に関してハンドホイール28に作用することによって調整される。
【0041】
実際には、本発明は、カルーセルの周りに配置された処理ステーションの基礎が構造的に堅固で提供しやすいことに加えて、またほとんど煩雑でなく、前記機械の周りのオペレータの移動を防ぐ又は妨げる可能性がある要素がない、容器を処理するためのカルーセル機械を提供することによって、意図された目標及び目的を十分に達成することが見出された。
【0042】
このように考えられた発明は、多数の修正及び変形を受けることができ、それらすべては、添付される特許請求の範囲内のものである。更に、詳細はすべて、他の技術的に同等の要素によって置き換えることができる。
【0043】
実際には、使用される材料は、それらが特定の用途に適合する場合、並びに付随する寸法及び形状は、要件及び最新技術に従ってあらゆるものであり得る。
【0044】
この出願が優先権を主張するイタリア特許出願第102019000000334号の開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0045】
特許請求の範囲において言及される技術的特徴の後に参照記号が続く場合、それらの参照記号は、特許請求の範囲の理解を高めることのみを目的として含まれ、従ってそのような参照記号は、そのような参照記号によって実施例として識別される各要素の解釈について効果を限定するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5