(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】電子デバイス用スタイラス
(51)【国際特許分類】
G06F 3/03 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
G06F3/03 400F
G06F3/03 400A
G06F3/03 400E
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022095594
(22)【出願日】2022-06-14
(62)【分割の表示】P 2021505292の分割
【原出願日】2019-01-08
【審査請求日】2022-06-27
(32)【優先日】2018-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100122563
【氏名又は名称】越柴 絵里
(72)【発明者】
【氏名】ラスチャー ジョエル エヌ
(72)【発明者】
【氏名】ブルックス ライアン ピー
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ ヘンリー エヌ
(72)【発明者】
【氏名】ウォン ウィング-シャン
【審査官】菅原 浩二
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-531444(JP,A)
【文献】特開2008-084310(JP,A)
【文献】特開2014-209361(JP,A)
【文献】特開2016-057725(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0070375(US,A1)
【文献】特開2011-100221(JP,A)
【文献】特表2017-522847(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0378455(US,A1)
【文献】国際公開第2016/038951(WO,A1)
【文献】特表2021-531558(JP,A)
【文献】特開2016-186696(JP,A)
【文献】特表2017-518572(JP,A)
【文献】国際公開第2016/006426(WO,A1)
【文献】特開2010-238046(JP,A)
【文献】特開2009-217604(JP,A)
【文献】特開2016-053750(JP,A)
【文献】特開2018-085102(JP,A)
【文献】特開2018-142318(JP,A)
【文献】特開2022-105071(JP,A)
【文献】特開2013-134669(JP,A)
【文献】特表2012-533816(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体内にあるフレームアセンブリであって、第1のフレーム及び第2のフレームを含み、前記第1のフレーム及び前記第2のフレームが一緒に接合されることにより、それらの間に充電窓を画定する、当該フレームアセンブリと、
前記充電窓内にあり、且つ前記筐体に隣接している、無線電力受信器と、
を備える、スタイラス。
【請求項2】
前記第2のフレーム内にあり、且つ前記無線電力受信器に動作可能に接続されている、バッテリパックと、
前記第1のフレーム内にある処理ユニット回路基板セットと、
を更に備える、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項3】
アンテナアセンブリを更に備え、前記アンテナアセンブリが、
前記第2のフレームの外側に延在するアンテナと、
前記処理ユニット回路基板セットに接続されたコネクタと、
前記アンテナを前記コネクタに接続し、且つ前記第2のフレームと前記バッテリパックとの間に延在する伝送線路と、
を含む、請求項2に記載のスタイラス。
【請求項4】
前記スタイラスが、
前記第1のフレームの第1の窓内にある第1のスタイラス磁石と、
前記第2のフレームの第2の窓内にある第2のスタイラス磁石と、を備え、
前記第1のスタイラス磁石及び前記第2のスタイラス磁石がホストデバイスのホスト磁石と整列されると、前記無線電力受信器が前記ホストデバイスの無線電力送信器と整列される、
請求項1に記載のスタイラス。
【請求項5】
前記筐体が、前記スタイラスの長さに沿って延在する実質的に平坦な外部表面を形成する長手方向部分を有する、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項6】
前記筐体内のフレキシブルタッチセンサと、
前記第1のフレームと前記フレキシブルタッチセンサとの間に放射状に配置された弾性インサートと、
をさらに含む、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項7】
前記弾性インサートが発泡体を含む、請求項6に記載のスタイラス。
【請求項8】
前記筐体内にあり且つ前記無線電力受信器の第1の側にある第1のタッチセンサと、
前記筐体内にあり且つ前記無線電力受信器の第2の側にある第2のタッチセンサと、
をさらに含む、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項9】
前記筐体の内側表面に沿って円周方向及び長手方向に分布した複数の感知素子を含む静電容量式タッチセンサを更に備えた、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項10】
処理ユニット回路基板セットと、
前記筐体に対して移動可能な先端と、
前記先端に力が加えられたとき、前記処理ユニット回路基板セットに示すように構成された力センサと、
を更に備える、請求項1に記載のスタイラス。
【請求項11】
筐体と、
前記筐体内にあるフレームアセンブリであって、第1のフレーム及び第2のフレームを含み、前記第1のフレーム及び前記第2のフレームが一緒に接合されることにより、それらの間に充電窓を画定する、当該フレームアセンブリと、
前記充電窓内にあり、且つ前記筐体に隣接している、無線電力受信器と、
前記筐体に対して移動可能な先端と、
前記先端に取り外し可能に接合されるよう構成されたコアインサートと、
を含むスタイラスであって、
前記コアインサートに沿った第1の軸方向位置に近位電界発生器と、
前記コアインサートに沿った第2の軸方向位置に第1の先端電界発生器と、
前記コアインサートに沿った第2の軸方向位置であり且つ前記第1の先端電界発生器とは放射状として反対側に第2の先端電界発生器と、
を更に備えたスタイラス。
【請求項12】
前記近位電界発生器に信号を伝搬するよう構成された第1の信号経路と、
前記第1の先端電界発生器に信号を伝搬するよう構成された第2の信号経路と、
前記第2の先端電界発生器に信号を伝搬するよう構成された第3の信号経路と、
を更に備えた、請求項11に記載のスタイラス。
【請求項13】
前記近位電界発生器により発生した電界は、前記第1の先端電界発生器及び前記第2の先端電界発生器により発生した電界と軸対称である、請求項11に記載のスタイラス。
【請求項14】
前記近位電界発生器は、前記第1の先端電界発生器及び前記第2の先端電界発生器と同軸上に整列される、請求項11に記載のスタイラス。
【請求項15】
前記第1の先端電界発生器は、前記コアインサートの外部表面の第1の部分まわりに拡がり、
前記第2の先端電界発生器は、前記コアインサートの外部表面の第2の部分まわりに拡がる、請求項11に記載のスタイラス。
【請求項16】
前記コアインサートに接合され、且つ力が前記先端に加えられたとき、信号を生成するよう構成された力センサを更に備えた、請求項11に記載のスタイラス。
【請求項17】
前記フレームアセンブリは、金属材を含
み、
前記フレームアセンブリ内の処理ユニット回路基板セットと、
前記先端に力が加えられたとき、前記処理ユニット回路基板セットに示すように構成された力センサと、
を更に備える、請求項11に記載のスタイラス。
【請求項18】
前記筐体の内側表面に沿って円周方向及び長手方向に分布した複数の感知素子を含む静電容量式タッチセンサを更に備えた、請求項11に記載のスタイラス。
【請求項19】
ホストデバイスの対応するホスト磁石に磁気的に結合するための複数のスタイラス磁石であって、前記スタイラス磁石が前記筐体内にあり、前記スタイラス磁石が前記ホスト磁石と整列されると、前記無線電力受信器が前記ホストデバイスの無線電力送信器と整列される、請求項
11に記載のスタイラス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2018年9月18日に出願された、「STYLUS FOR ELECTRONIC DEVICES」と題する米国特許仮出願第62/733,020号の利益を主張するものであり、同出願の全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本明細書は、概して、入力デバイスに関し、より具体的には、電子デバイスのタッチスクリーンと共に使用するためのスタイラスに関する。
【背景技術】
【0003】
使用中にユーザからの入力を検出するための様々なハンドヘルド入力デバイスが存在する。例えば、スタイラスを利用して、電子デバイスのタッチパネルに接触することによって入力を提供することができる。タッチパネルは、タッチイベントを検出したことに応じて電子デバイスの他の構成要素によって処理及び利用できる信号を生成するタッチ感知面を含み得る。電子デバイスの表示構成要素は、選択可能な仮想ボタン若しくはアイコンを表すテキスト及び/又はグラフィック表示要素を表示することができ、タッチ感知面は、表示画面上に表示されたコンテンツをユーザがナビゲートすることを可能にし得る。典型的に、ユーザは、デバイスが入力コマンドに変換するパターンでタッチパネルにわたって、スタイラスなどの1つ以上の入力デバイスを移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
主題の技術の一定の特徴を、添付の特許請求の範囲に示す。しかしながら、説明の目的のため、主題の技術のいくつかの実施形態を、以下の図に示す。
【
図1】主題技術のいくつかの実施形態に係る、スタイラス及びホストデバイスを含むシステムの図を示す。
【
図2】主題技術のいくつかの実施形態に係る、
図1のスタイラス及びホストデバイスを表すブロック図を示す。
【
図3】スタイラスの様々な構成要素及びサブシステムの分解図を示す。
【
図4】
図3のスタイラスの様々な構成要素及びサブシステムの分解図を示す。
【
図5】
図3のスタイラスの後部の様々な構成要素及びサブシステムの分解図を示す。
【
図6】
図3のスタイラスの前部の様々な構成要素及びサブシステムの分解図を示す。
【
図7】
図3のスタイラスの調整エンジンアセンブリの様々な構成要素及びサブシステムの分解図を示す。
【
図8】
図7のスタイラスの調整エンジンアセンブリの端部の拡大図を示す。
【
図9】主題技術のいくつかの実施形態に係る、スタイラスの斜視図を示す。
【
図10】主題技術のいくつかの実施形態に係る、
図9のスタイラスの断面A-Aの側面断面図を示す。
【
図11】主題技術のいくつかの実施形態に係る、
図9のスタイラスの断面B-Bの正面断面図を示す。
【
図12】主題技術のいくつかの実施形態に係る、タッチセンサの上面図を示す。
【
図13】主題技術のいくつかの実施形態に係る、スタイラスの側面図を示す。
【
図14】主題技術のいくつかの実施形態に係る、スタイラスの側面図を示す。
【
図15】主題技術のいくつかの実施形態に係る、スタイラスの側面図を示す。
【
図16】主題技術のいくつかの実施形態に係る、弾性インサートの上面図を示す。
【
図17】主題技術のいくつかの実施形態に係る、
図16の弾性インサートの断面E-Eの側面断面図を示す。
【
図18】主題技術のいくつかの実施形態に係る、
図9のスタイラスの断面C-Cの側面断面図を示す。
【
図19】主題技術のいくつかの実施形態に係る、
図9のスタイラスの断面D-Dの正面断面図を示す。
【
図20】主題技術のいくつかの実施形態に係る、スタイラス及びホストデバイスの斜視図を示す。
【
図21】主題技術のいくつかの実施形態に係る、スタイラス及びホストデバイスの正面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下に述べる詳細な説明は、主題の技術の様々な構成の説明として意図されており、主題の技術を実施できる唯一の構成を表すことを意図するものではない。添付の図面は、本明細書に組み込まれ、詳細な説明の一部を構成する。詳細な説明は、主題の技術の完全な理解を提供するために特定の詳細を含む。しかし、主題の技術は、本明細書において説明されている特定の詳細に限定されず、これらの特定の詳細なしに実施され得ることが当業者には明確であり、明らかであろう。一部の例では、主題の技術の概念を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造体及び構成要素がブロック図の形式で示されている。
【0006】
表示面及び/又はタッチパネルを含むいくつかの電子デバイスは、ユーザからの触知入力を受信する。例えば、スタイラスを利用して、電子デバイスのタッチパネルに接触させることによって入力を提供することができる。タッチパネルは、タッチイベントを検出したことに応じて電子デバイスの他の構成要素によって処理及び利用できる信号を生成するタッチ感知面を含んでもよい。電子デバイスの表示構成要素は、選択可能な仮想ボタン若しくはアイコンを表すテキスト及び/又はグラフィック表示要素を表示することができ、タッチ感知面は、表示画面上に表示されたコンテンツをユーザがナビゲートすることを可能にし得る。典型的に、ユーザは、デバイスが入力コマンドに変換するパターンでタッチパネルにわたって、スタイラスなどの1つ以上の入力デバイスを移動させることができる。
【0007】
更に、ユーザがスタイラス又は他のタッチベース入力デバイスを保持している間、ユーザは、それによって提供される入力オプションに制限され得る。したがって、入力デバイスに統合される追加の入力能力により、追加の入力デバイスを同時に動作させる必要なく、拡張された入力能力をユーザに提供する。
【0008】
本明細書に開示される実施形態によれば、スタイラスの構成要素及びそのアセンブリは、静電容量式タッチ入力、ホストデバイスとの磁気結合、及びホストデバイスからの無線充電を容易にする方法で提供することができる。
【0009】
本明細書に開示される実施形態によれば、スタイラスは、ユーザからの触知入力を受信することができる。触知入力機能は、静電容量式感知デバイスなどのタッチセンサによって実行することができる。タッチセンサは、スタイラスの構成要素の組み立て及び固定を容易にする低プロファイル形態の入力デバイスに統合することができる。
【0010】
本明細書に開示される実施形態によれば、スタイラスは、無線充電及び磁気結合などのホストデバイスとの相互作用を実行することができる。ホストデバイスに無線充電及び磁気結合を提供することにより、スタイラスは、ホストデバイス又は別の充電ユニットへの機械的結合を必要とすることなく動作させることができる。したがって、スタイラスの構成要素は、機械的接続(例えばプラグ)を必要とする充電システムで必要とされ得る過剰な機械的応力にさらされない。
【0011】
本明細書に開示される実施形態によれば、スタイラスは、スタイラスを用いたユーザエクスペリエンスを改善するスモールフォームファクタで、上記の特徴を提供することができる。スタイラスの構成要素は、構成要素を安全な配置に維持しながら、上記機能の性能を提供する方法で組み立てられる。例えば、タッチセンサは、筐体内にフィットする他の構成要素も存在するにもかかわらず、筐体内に正確にフィットして正確なタッチ検出を提供する。
【0012】
これら及び他の実施形態について、
図1~
図20を参照して以下で論じる。しかしながら、当業者であれば、これらの図に関して本明細書に与えられた発明を実施するための形態は説明の目的のためのものに過ぎず、限定するものとして解釈されるべきではないことを容易に理解するであろう。
【0013】
本明細書に開示される実施形態に係るタッチベース入力デバイスは、フィードバックを入力及び/若しくは受信するためにユーザによって保持、装着、又は接触される任意のデバイスを含むことができる。タッチベース入力デバイスは、単独で、又は別のデバイスと併せて使用することができる。例えば、
図1は、主題技術のいくつかの実施形態に係る、スタイラス100、及び表面50を有するホストデバイス90を含むシステム1を示す。スタイラス100は、ユーザ10によって保持され、ホストデバイス90と共に使用するためのタッチベース入力デバイスとして動作することができる。
【0014】
ホストデバイス90の表面50は、それに接触したときにスタイラス100と相互作用するための表示面及び/又はタッチパネルを含むことができる。ホストデバイス90は、ディスプレイを利用して、画像をレンダリングしてユーザに情報を伝達する。ディスプレイは、テキスト、色、線描、写真、アニメーション、ビデオなどを表示するように構成することができる。ホストデバイス90の表面50は、液晶ディスプレイ技術、発光ダイオード技術、有機発光ディスプレイ技術、有機電界発光技術、電子インク、若しくは他のタイプのディスプレイ技術、又はディスプレイ技術タイプの組み合わせを使用する、マルチタッチ及び/又はマルチ感圧タッチスクリーンを含むがこれらに限定されない、任意の好適な技術を用いて実装することができる。
【0015】
スタイラス100は、表面50に接触するための先端190を含むことができる。そのような接触は、ホストデバイス90及び/又はスタイラス100によって検出することができる。例えば、スタイラス100は、先端190が接触して表面50に加えられた圧力を検出する1つ以上のセンサを含むことができる。そのようなセンサには、1つ以上の接触センサ、容量式センサ、タッチセンサ、カメラ、圧電センサ、圧力センサ、近接センサ、電界センサ、フォトダイオード、及び/又は表面50との接触を検出するように動作可能な他のセンサを含み得る。そのようなセンサは、任意選択的に、ホストデバイス90と協働して動作して、表面50との接触を検出することができる。
【0016】
図2に示すように、スタイラス100は、ユーザによる取り扱い及び動作をサポートする構成要素を含むことができる。入力は、スタイラス100の1つ以上の構成要素において、ユーザによって提供することができる。
【0017】
力センサ192は、スタイラス100の先端190におけるユーザ入力を検出するように動作することができる。力センサ192は、先端190及び筐体110の両方と相互作用して、先端190及び筐体110の相対動作を検出することができる。例えば、力センサ192は、先端190がホストデバイス90の表面などの表面に接触しているときを検出するように動作させることができる。検出は、筐体110に対する先端190の移動に基づくことができる。したがって、力センサ192は、先端190及び筐体110の両方に直接的又は間接的に接続されて、それらの間の相対動作を検出することができる。力センサ192は、先端190の機械的動作を電気信号に変換する構成要素を含むことができる。力センサ192には、1つ以上の接触センサ、容量式センサ、タッチセンサ、歪みゲージ、カメラ、圧電センサ、圧力センサ、フォトダイオード、及び/又は他のセンサを含むことができる。力センサ192は、力の存在及び大きさの両方を検出することができる。
【0018】
使用時に、ユーザは、スタイラス100を操作し、ホストデバイス90の表面に力を加えることができる。対応する反作用力は、電気機械結合に接続されたスタイラス100の先端190を介して、スタイラス100の力センサ192に伝達されてもよい。力センサ192又はその一部分は、測定されて、加えられた力を推定するために使用され得ることに応じて変形し得る。力センサ192は、加えられた力に対応する非バイナリ出力を生成するために使用することができる。例えば、力センサ192を使用して、加えられた力の可変量に従って変化する大きさを表す出力を生成することができる。
【0019】
タッチセンサ200は、スタイラス100の筐体110のグリップ領域上でのユーザによる接触を検出するために提供され得る。タッチセンサ200には、自己静電容量式センサなどの静電容量式タッチセンサを含むことができる。本明細書で更に説明するように、タッチセンサ200は、複数の位置での接触及び接触の変化を検出するために、導電性電極などの複数の感知素子を含むことができる。
【0020】
図2に更に示すように、スタイラス100は、コントローラ160及び非一時的記憶媒体162を含むことができる。非一時的記憶媒体162には、例えば、磁気記憶媒体、光学記憶媒体、光磁気記憶媒体、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、消去可能プログラマブルメモリ、フラッシュメモリ、又はこれらの組み合わせを含むことができる。いくつかの実施形態によれば、コントローラ160は、1つ以上の機能を実行するために、非一時的記憶媒体162に記憶された1つ以上の命令を実行することができる。
【0021】
図2に更に示すように、スタイラス100は、1つ以上のバッテリ及び/又は電力管理ユニットなどの電源164を含むことができる。スタイラス100は、電力モジュール166などの、電源164を充電するための構成要素を含むことができる。電力モジュール166は、例えばホストデバイス90から、無線で(例えば、誘導的に)電力を受信及び/又は送信するための1つ以上の構成要素を含むことができる。
【0022】
スタイラス100は、ホストデバイス90及び/又は別のデバイスと通信するための通信構成要素(図示せず)を含むことができる。通信構成要素には、1つ以上の有線若しくは無線構成要素、WiFi構成要素、近距離通信構成要素、Bluetooth構成要素、及び/又は他の通信構成要素を含むことができる。通信構成要素は、1つ以上のアンテナなどの1つ以上の送信要素を含むことができる。代替的に又は組み合わせて、通信構成要素は、ホストデバイス90及び/又は別のデバイスへの有線接続のためのインタフェースを含むことができる。
【0023】
スタイラス100は、ディスプレイ、センサ、スイッチ(例えば、ドームスイッチ)、ボタン、ボイスコイル、及び/又は他の構成要素を含むがこれらに限定されない、他の構成要素を含むことができる。スタイラス100は、周囲光センサ、近接センサ、温度センサ、気圧センサ、湿度センサなどの環境センサを用いて、スタイラス100の動作環境の環境条件及び/又は他の態様を検出することができる。スタイラス100は、ユーザへの触知感覚を伴う触覚フィードバックを提供する触覚フィードバック構成要素を含むことができる。触覚フィードバック構成要素は、力フィードバック、振動フィードバック、触知感覚などを提供するように構成された任意の好適なデバイスとして実装することができる。例えば、一実施形態では、触覚フィードバック構成要素は、タップ又はノックなどの断続した触覚フィードバックを提供するように構成されたリニアアクチュエータとして実装することができる。スタイラス100は、スタイラス100の移動及び加速度を検出するための、加速度計、ジャイロスコープ、全地球測位センサ、傾斜センサなどの動きセンサを用いて、スタイラス100の動き特性を検出することができる。スタイラス100は、皮膚温度、心拍数、呼吸速度、血液酸素化レベル、血液体積推定値、血圧、又はこれらの組み合わせを検出するバイオセンサを用いて、スタイラスを操作するユーザの生物学的特性を検出することができる。スタイラス100は、磁界センサ、電界センサ、色メータ、音響インピーダンスセンサ、pHレベルセンサ、材料検出センサなどのユーティリティセンサを用いて、スタイラス100の近く又はそうでなければ外部のオブジェクトの特性を定量化又は推定することができる。そのようなデータは、スタイラス100の動作を調整若しくは更新するために使用されてもよく、及び/又はそのようなデータをホストデバイス90に通信してその動作を調整若しくは更新してもよい。
【0024】
ホストデバイス90はまた、スタイラス100の動作を容易にする構成要素を含むことができる。例えば、ホストデバイス90には、1つ以上のプロセッサ、メモリ、電源、1つ以上のセンサ、1つ以上の通信インタフェース、1つ以上のデータコネクタ、1つ以上の電源コネクタ、例えばスピーカ、回転入力装置、マイクロフォン、オン/オフボタン、ミュートボタン、生体センサ、カメラ、力感知式及び/又はタッチ感知式トラックパッドなどの1つ以上の入出力装置デバイス、を含み得る。いくつかの実施形態では、ホストデバイス90の通信インタフェースは、ホストデバイス90とスタイラス100との間の電子通信を容易にする。
【0025】
本明細書に記載される多くの実施形態に関して述べたように、入力能力及び無線充電を提供するように構成されたスタイラスは、これらの機能をコンパクトな形態で容易にする方法で構築されてもよい。一般的かつ広義には、本明細書に記載される実施形態は、スタイラスの外側表面上のタッチ感知能力、ホストデバイスに結合するための磁気構成要素、及びホストデバイスから電力を受信するための無線充電構成要素を提供する。1つのそのような例示的なスタイラスを、
図3~
図7を参照して以下に記載する。しかしながら、ここで示されかつ以下に記載される一般化されたレイアウトは、単なる一例に過ぎず、他の実施形態を異なる方法で実装できることを理解されたい。
【0026】
図3~
図7は、スタイラス100の様々な構成要素を分解図で示している。スタイラス100の様々な構成要素の相互運用及び組み立ての理解を容易にするために、
図3~
図7が提供され、スタイラス100の分解図(例えば、
図3)、スタイラス100の前部及び後部の内部構成要素の分解図(例えば、
図4)、スタイラス100の後部構成要素の分解図(例えば、
図5)、スタイラス100の前部構成要素の分解図(例えば、
図6)、及びスタイラス100の調整エンジンアセンブリの分解図(例えば、
図7)が示されている。
【0027】
図3を参照すると、図示された実施形態のスタイラス100は、筐体110を含む。筐体110は、中空である。筐体110は、ユーザによる便利で親しみ易い快適な操作、又はスタイラス100を容易にするための様々な形態をとってもよい。図示の例では、筐体110は、ペン又は鉛筆などの筆記用具の一般的な形態を有する。筐体110は、概ね円筒形であり、平坦部分114は、その側面上に外側表面を提供する。筐体110は、プラスチック、金属、セラミック、ラミネート、ガラス、サファイア、木材、革、合成材料、若しくは任意の他の材料、又は材料の組み合わせによって形成することができる。
【0028】
筐体110は、筐体110の端部で、キャップ198に接続又は接合するように構成することができる。キャップ198は、スタイラス100の筐体110に装飾端部を提供するように構成されてもよい。キャップ198は、筐体110に取り付けられたときに筐体110と実質的に連続的な外側表面を形成する。キャップ198は、金属、プラスチック、ガラス、セラミック、サファイアなど、又はこれらの組み合わせであるがこれらに限定されない、任意の好適な材料から形成されてもよい。多くの場合では、キャップ198は、筐体110と同じ材料から形成されるが、これは必須ではない。いくつかの実施形態では、キャップ198は、全体的に又は部分的に、多色発光ダイオードなどの、赤外線信号又は別の光信号を拡散する信号拡散器として構成されてもよい。他の場合では、キャップ198は、全体的に又は部分的に、無線通信及び/又は電界が通過可能なアンテナ窓として構成されてもよい。図示のとおり、キャップ198は、丸みのある端部で終端するが、これは全ての実施形態において必須ではない。いくつかの実施形態では、キャップ198は、平面として終端する。他の実施形態では、キャップ198は、任意の形状で終端する。
【0029】
図示された実施形態では、筐体110は、その一端でテーパ状になっている。筐体110のテーパ状端部は、図ではテーパ状先端110aとして識別されている。図示のとおり、テーパ状端部110aは、筐体110と一体的に形成されてもよい。他の実施形態では、テーパ状端部110aは、筐体110から分離した部品である。先端190は、テーパ状端部110a内に部分的に配置されている。先端190の他の部分は、テーパ状端部110aの端部にその外側から、恒久的に又は取り外し可能のいずれかで取り付けられている。先端190は、円錐形状を概ねとるが、そのような形状は、全ての実施形態において必須ではない。先端190は、筐体110内に配置された(以下で詳細に説明する)調整エンジンアセンブリの一部に取り外し可能に又は恒久的に係合するように構成されてもよい。先端190は、電子デバイスの入力面に接触するように構成されてもよい。先端190は、ペンと同様に、先端に向かってテーパ状になっていてもよく、それによってユーザは、親しみのあるフォームファクタでスタイラス100を精度良く制御することができる。いくつかの例では、先端190は、尖形状とは対照的に、平滑であるか若しくは丸みがあってもよく、又は回転可能な若しくは固定されたボールの形状をとってもよい。
【0030】
図3に示すように、組み立て中に筐体110に挿入するための内部アセンブリ400を提供することができる。内部アセンブリ400は、その構成要素を筐体110内に少なくとも部分的に挿入する前、間、又は後に、一緒に組み立てることができる。挿入は、その後キャップ198で覆われる筐体の端部を通じて提供され得る。先端190は、内部アセンブリ400が筐体110内に挿入及び/又は固定された後に、筐体110のテーパ状端部110aを通じて内部アセンブリに接続することができる。内部アセンブリ400は、本明細書で更に論じるように、前部アセンブリの前部フレーム及び後部アセンブリの後部フレームを更に含む支持部材402を含むことができる。
【0031】
ここで
図4を参照すると、内部アセンブリ400は、スタイラスの内部構成要素及び機能構成要素を提供するために、機械的に及び/又は動作可能に一緒に接続された、前部アセンブリ410及び後部アセンブリ460を含むことができる。無線電力受信器450は、本明細書で更に論じるように、前部アセンブリ410と後部アセンブリ460との間に設けられた窓416内に、又はそれに隣接して少なくとも部分的に提供され得る。窓416内に無線電力受信器450を設けることにより、無線電力受信器450への無線信号の干渉及び/又は遮断を回避することができる。
【0032】
スタイラス100は、少なくとも前部アセンブリ410の周りに巻き付けられるタッチセンサ200を含み得る。タッチセンサ200は、組み立て時に、スタイラス100の長さの少なくとも一部分に沿って延在する静電容量式タッチセンサであり得る。タッチセンサ200は、スタイラス100のグリップ領域内に少なくとも部分的に延在することができる。追加的に又は代替的に、タッチセンサ200は、スタイラス100の先端190まで及び/又は先端190内に少なくとも部分的に延在することができる。追加的に又は代替的に、タッチセンサ200は、先端190と反対側のスタイラス100の端部まで延在することができる。タッチセンサ200は、ユーザの指との接触又は近接を検出するために使用することができる。追加的に又は代替的に、タッチセンサ200は、スタイラスが適用される表面などの別のオブジェクトとの接触又は近接を検出するために使用することができる。スタイラス100は、複数のタッチセンサ200を含むことができる。複数のタッチセンサ200のそれぞれは、筐体110の異なる部分内に延在することができる。タッチセンサ200は、互いに離間されていてもよい。タッチセンサ200のうちの少なくとも1つは、グリップ領域に沿って延在することができる。別個のタッチセンサ200によって検出されたジェスチャは、ユーザのジェスチャの検出時にスタイラス100及び/又はホストデバイスによって実行される予めプログラムされた機能に従って、異なるユーザ入力として解釈することができる。タッチセンサ200は、先端190の反対側にあるスタイラス100の端部に配置されてもよく、及び/又はそこまで延在してもよい。
【0033】
図4に示すように、1つ以上の蓋490は、本明細書で更に論じるように、前部アセンブリ410及び/又は後部アセンブリ460の周辺部を通じて開口部を提供する対応する窓を覆うように含まれ得る。
【0034】
ここで
図5及び
図6を参照すると、フレームアセンブリは、様々な構成要素を収容及び/又は支持し、スタイラスとホストデバイスとの間の無線通信及び/又は充電を提供するために一緒に接合されている、前部フレーム420及び後部フレーム470を含むことができる。前部フレーム420及び/又は後部フレーム470は、筐体110の内部容積内にスライドするように構成され、スタイラス100の様々な内部構成要素に対して構造的支持取り付け特徴部を提供することができる。前部フレーム420及び/又は後部フレーム470は、筐体110の形状に対応する形状を有する。この場合では、前部フレーム420及び/又は後部フレーム470は、実質的に円筒形状をとることができる。いくつかの例では、前部フレーム420及び/又は後部フレーム470は、その外側表面上に配置された1つ以上の電気的絶縁層を含むことができる。電気的絶縁層により、前部フレーム420及び/又は後部フレーム470がスタイラス100内の1つ以上の回路の動作と干渉することを防止することができる。他の例では、前部フレーム420及び/又は後部フレーム470は、1つ以上の回路に電気的に接続することができる。多くの例では、前部フレーム420及び/又は後部フレーム470は、システム接地として機能することができ、スタイラス100内に配置された全ての(又は実質的に全ての)電気回路に電気的接地を提供する。他の場合では、前部フレーム420及び/又は後部フレーム470はまた、1つ以上のアンテナ素子に対する接地面として機能することができる。
【0035】
前部フレーム420及び/又は後部フレーム470はまた、1つ以上のアクセス又はアセンブリ窓を含んでもよい。アセンブリ窓は、スタイラス100の製造の簡略化を容易にするように含まれ得る。例えば、両方の構成要素がすでに前部フレーム420及び/又は後部フレーム470の内部に配置されているときに、ホットバー操作が望まれる、又は1つの構成要素を別の構成要素に電気的に結合するのが好ましい場所に隣接する前部フレーム420及び/又は後部フレーム470内に、アセンブリ窓を画定することができる。他の例では、アセンブリ窓を、2つの別個の回路間の接続がコネクタを介して行われている位置に隣接して画定することができる。いくつかの場合では、アセンブリ窓は必須でなくてもよい。
【0036】
いくつかの例では、アセンブリ窓は、アセンブリ窓を必要とする製造作業が終了すると覆われてもよい。いくつかの場合では、アセンブリ窓は、導電性テープによって覆われ得る。別の場合では、アセンブリ窓は、アセンブリ窓の上にプレートを溶接することによって覆われ得る。理解されるように、特定の実施形態においてアセンブリ窓の上に配置されたカバーは、フレームアセンブリ内に配置された電子素子に電磁シールドを提供するために導電性であってもよい。
【0037】
ここで
図5を参照すると、後部アセンブリ460は、後部フレーム470、及びそれによって支持される構成要素を含むことができる。
図5に示すように、後部フレーム470は、後部フレーム470を通じて延在する空隙又は開放空間として、充電窓416の少なくとも一部分を画定することができる。充電窓416の少なくとも一部分はまた、前部フレーム420によって画定され得る。同様に、後部フレーム470は、本明細書で更に論じるように、後部フレーム470を通じて延在する空隙又は開放空間として、かつ後部磁石498を受容するように、後部窓496を更に画定することができる。
【0038】
図5に更に示すように、バッテリパック384は、後部フレーム470内に挿入するために提供され得る。バッテリパック384は、リチウムポリマーバッテリパック又はリチウムイオンバッテリを含み得る。しかしながら、他の実施形態では、アルカリバッテリ、ニッケルカドミウムバッテリ、ニッケル金属水素化物バッテリ又は任意の他の好適な充電可能若しくは単回使用バッテリを使用してもよい。バッテリパック384は、処理ユニット回路基板セット356に恒久的に又は取り外し可能に取り付けるように構成された1つ以上のリードを含むことができる(
図6を参照)。バッテリパック384は、バッテリパック384の充電及び/又は放電速度を制御するように構成された回路を含む、電力制御基板388を含む。
【0039】
図5に更に示すように、無線通信用のアンテナアセンブリ324を提供することができる。アンテナアセンブリ324は、アンテナ324a、アンテナ支持ブロック324b、伝送線路324c、及びコネクタ324dを含むことができる。アンテナ324aは、アンテナ支持ブロック324b上に配置されるか、又は別の方法で結合される。一部の実施形態では、アンテナ支持ブロック324bは、プラスチックなどの誘電材料から形成される。アンテナ支持ブロック324bは、内部容積を画定する。アンテナ支持ブロック324bの内部容積は、スタイラス100の他の構成要素を保持するようにサイズ決め及び/又は他の方法で構成することができる。コネクタ324dは、処理ユニット回路基板セット356上のコネクタに直接、接続するように構成されてもよい(
図6を参照)。多くの場合では、コネクタ324d及び伝送線路324cは、シールドされていてもよく、それによって、これらを通過する信号は外部からの干渉による影響を受けず、また反対に、これらを通過する信号はスタイラス100内のどの構成要素にも影響を及ぼさない。伝送線路324cは、アンテナアセンブリ324及びバッテリパック384が後部フレーム470内に組み立てられたときに、バッテリパック384と並んで又はこれに隣接して通るように構成されてもよい。伝送線路324cは、スタイラスの長手方向軸と平行になるように概ね整列される。上記したように、アンテナアセンブリ324は、アンテナ324aが後部フレーム470の端部を越えて突出し、かつ後部フレーム470によって覆われないように、後部フレーム470内に部分的に挿入される。追加的に又は代替的に、アンテナ324aは、後部フレーム470内の窓と整列させることができる。いくつかの場合では、伝送線路324cは、圧縮性要素396によって後部フレーム470の内側表面から離間することができる。圧縮性要素396は、圧縮性発泡体及び/又は1つ以上の結合要素(例えば、テープ)を含む。結合要素は、圧縮性要素396の圧縮性発泡体、及び伝送線路324cを、バッテリパック384に取り付けることができる。
【0040】
ここで
図6を参照すると、前部アセンブリ410は、前部フレーム420、及びそれによって支持される構成要素を含み得る。
図6に示すように、前部フレーム420は、前部フレーム420を通じて延在する空隙又は開放空間として、充電窓416の少なくとも一部分を画定することができる。充電窓416の少なくとも一部分はまた、後部フレーム470によって画定され得る。同様に、前部フレーム420は、本明細書で更に論じるように、前部フレーム420を通じて延在する空隙又は開放空間として、かつ前部磁石448を受容するように、前部窓446を更に画定することができる。
【0041】
前部アセンブリ410は、本明細書で更に論じるように、先端190における力ベース入力を検出するための調整エンジンアセンブリ310を含むことができる。調整エンジンアセンブリ310は、前部フレーム420内に挿入され得る。支持カラー316及びフランジ付きナット318は、前部フレーム420内で調整エンジンアセンブリ310を支持するために提供されている。フランジ付きナット318は、溶接、はんだ付け、又はその他の方法で前部フレーム420に恒久的に接着することができる。前部フレーム420は、筐体内に挿入するスリーブの形状をとることができる。前部フレーム420は、筐体の内部表面に対して固定され得る。支持カラー316は、フランジ付きナット318に接続することができる。いくつかの例では、支持カラー316は、筐体の内部表面内でリップ又はリングに当接する。
【0042】
処理ユニット回路基板セット356は、例えば、前部フレーム420内に設けられ得る。処理ユニット回路基板セット356は、1つ以上の基板を含んでもよく、その上に又はそれを介して1つ以上の電子構成要素が配置される。これらの構成要素は、表面実装又は貫通孔構成要素であってもよい。構成要素は、基板の両側に取り付けられてもよい。基板は、単層回路基板、多層回路基板又は可撓性回路基板であり得る。一部の例では、1つ以上の補剛材で剛性にした可撓性回路基板を使用することができる。処理ユニット回路基板セット356は、スタイラスの他の構成要素に動作可能に接続することができ、バッテリパック384の電力制御基板388、アンテナアセンブリ324(例えば、コネクタ324dを介して)、及び無線電力受信器450を含む。
【0043】
ここで
図7を参照すると、調整エンジンアセンブリ310は、スタイラスの力及び向きを検出するための構成要素を含むことができる。調整エンジンアセンブリ310は、剛性信号導管310a及び力感知構造体310bを含む。
【0044】
いくつかの例では、力感知構造体310bは、横方向ベッド部の各端部から延在する2つの片持ち梁状脚部を有する横方向ベッド部を含み得る。いくつかの実施形態では、力感知構造体310bはまた、印加された力の大きさの関数として変化する、電気的に測定可能な性質を呈する要素を含む。一例では、歪み感知電極338は、力感知構造体310bの一部に結合されてもよい。歪み感知電極338は、スタイラス100内の電気回路に結合することができる。電気回路は、変化に関して、歪み感知電極338の1つ以上の電気的性質(例えば、抵抗、キャパシタンス、蓄積電荷、インダクタンスなど)を監視するように構成することができる。電気回路は、次いで、印加された力を推定するために使用され得るこれらの変化を定量化する。その後、スタイラス100は、ユーザ入力として解釈され得る印加された力を、電子デバイスに伝達することができる。他の実施形態では、力感知構造体310bの偏向は、光学センサ、音響センサ、共鳴センサ、圧電抵抗センサなどが挙げられるがこれらに限定されない、別の方法で測定することができる。
【0045】
剛性信号導管310aは、管状シールド340を含む。管状シールド340は、中空部分及びトレイ部分を含む。管状シールド340は、中空部分を通過する電線導管(例えば、信号線、トレースなど)を電磁シールドしてもよい。管状シールド340はまた、剛性の構造的支持を提供して、加えられた反作用力を、実質的な偏向又は座屈を伴うことなく、力感知構造体310bに伝達するように構成されてもよい。管状シールド340のトレイ部分は、制御基板342を受容、支持、及び部分的に包囲するように構成されてもよい。
【0046】
剛性信号導管310aはまた、コアインサート346を含む。コアインサート346は、本体350及び可撓性回路352を含む。コアインサート346の本体350は、管状シールド340内に挿入されるように構成されてもよい。コアインサート346の可撓性回路352は、制御基板342に結合するように構成されてもよい。
【0047】
スタイラスは、先端に実質的に球状の電界を生成することができ、それによって、先端付近の各静電容量感知ノードの相互キャパシタンスに影響を及ぼす。ホストデバイスは、これらの容量変化に対する各静電容量感知ノードを監視し、そのような変化が(存在する場合に)生じた位置を推定することによって、入力面上のスタイラスの位置を特定することができる。
【0048】
コアインサートは、本体350の表面上に複数の導電性構成要素を含み得る。これらは、(電子デバイスの調整エンジンによって検出され得る)先端電界及びリング電界を発生させるための電界発生器として機能することができる。
図8に示すように、一対の遠位発生器354a及び354bは、本体350の周囲の周りに部分的に延在することができる。遠位発生器354a及び354bは、それらが一緒になって円周の大部分の周りに延在するように、軸方向に整列され得る。遠位発生器354a及び354bは、本体350の中心軸と半径方向に対向し得る。
【0049】
近位発生器348は、本体350の周りに延在するリング又は他の形状として提供され得る。近位発生器348は、遠位発生器354a及び354bと同軸上に整列され得る。したがって、それによって発生した磁界は、軸対称である。近位発生器348は、軸方向距離によって遠位発生器354a及び354bから分離される。
【0050】
コアインサート346は、そこを通るいくつかの信号経路を画定する。一実施例では、コアインサート346は、第1の遠位発生器354a、第2の遠位発生器354b、及び近位側発生器348に、並びに/又はそれらから、信号を伝達するようにそれぞれ構成された3つの別個の信号経路364a、364b、及び358を画定する。
【0051】
第1の遠位発生器354a、第2の遠位発生器354b、及び近位発生器348は、任意の好適な方法で形成され得る。多くの場合、多くの例では(及び図示のように)、発生器は、コアインサート346の周りに(及び/又は部分的に内部に)ある。例えば、発生器は、コアインサート346の外側表面上に形成される。発生器は、物理蒸着、パルスレーザ堆積法、自己粘着性導電フィルム、金属リーフィング手法、金属メッキ手法などが挙げられるがこれらに限定されない、任意の数の好適な製造技術を使用して、コアインサート346の外部表面上に配置することができる。他の場合では、発生部は、コアインサート346内にインサート成形された中実の金属片であってもよい。
【0052】
上記のように、第1の遠位発生器354a、第2の遠位発生器354b、及び近位側発生器348はそれぞれ、特定の距離から推定されるときに、本質的にほぼ球状の電界を発生させるように構成されてもよい。換言すれば、発生器は、実質的に、磁界源として機能し得る。リング形状磁界源(近位発生器348)又は2つの円弧形状の磁場源(遠位発生器354a及び第2の遠位発生器354b)によって発生する磁界は、発生器の半径よりも大きい距離から測定される場合、実質的に球形である。円弧形状の磁界源に関しては、それらが一緒になって、連続リングによって生成された磁界と同様の磁界を生成するように、同じ信号出力と協働して動作させることができる。円弧状磁界源から離間した特定の距離において、磁界は、連続リング又は点源によって生成され得るものと同じである。
【0053】
第1の遠位発生器354a、第2の遠位発生器354b、及び近位発生器348は、電界発生器として動作し得るが、スタイラスの組み立て中に入力モジュールとして動作することもできる。例えば、スタイラスは、別のデバイスと通信可能にドッキングするための特定の外部機構を欠いていてもよい。したがって、発生器は、スタイラスをプログラミング、診断、及び修理するための通信ポートとして使用することができる。発生器が3つの別個の接続を提供する場合、それぞれが、スタイラスの制御基板及び/又は処理ユニット回路基板セットとの別個の通信を提供することができる。例えば、発生器は、送信チャネル、受信チャネル、及び接地チャネルとして使用することができる。更なる例として、発生器は、アノード、カソード、及び接地電極として使用することができる。発生器のうちのいずれか1つ以上は、上記の任意の1つ以上として機能することができる。したがって、スタイラスは、少なくとも3つのポートとの電気通信を提供する物理的接続を介して、別のデバイスに通信可能に接続することができる。そのような接続は、組み立て後に隠され、スタイラスの部分的な分解によって任意選択的にアクセスすることができる。
【0054】
ここで
図9に示すように、スタイラス100は、ユーザによる取り扱い及び操作をサポートすることができる。特に、スタイラス100は、ユーザのグリップの位置でユーザからの入力を受信することができる。
図9は、主題技術のいくつかの実施形態に係る、スタイラス100を示している。いくつかの実施形態によれば、例えば
図9に示すように、スタイラス100は、スタイラス100の長さの少なくとも一部分に沿って最も外側のカバーを提供する筐体110を含むことができる。ユーザは、スタイラス100の使用中に、ユーザグリップ領域104でスタイラス100をグリップすることができる。ユーザグリップ領域104は、スタイラス100の通常の使用中に把持されるのと同じ位置でユーザが入力を提供できるように、自然なグリップ位置に配置することができる。例えば、ユーザグリップ領域104は、筐体110の外側表面に配置することができる。ユーザグリップ領域104は、スタイラス100の先端190の近くにあってもよい。例えば、ユーザグリップ領域104の位置は、スタイラス100の全長の半分、3分の1、又は4分の1未満の、先端190からの距離であってもよい。ユーザグリップ領域104において、スタイラス100の構成要素は、ユーザから触知入力を受信するように配置することができる。例えば、ユーザグリップ領域104は、筐体110の一部分であり得る。代替的に又は組み合わせて、ユーザグリップ領域104は、ボタン、スイッチ、ノブ、レバー、及び/又は別の入力構成要素などの、筐体110内に設置された入力構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態によれば、マーカは、ユーザグリップ領域104の位置のインジケータとして外側表面112上に提供され得る。マーカは、それを見ることができるが、筐体110の他の部分と同じ触知特徴を提供するように、外側表面の隣接する部分と同一平面にあり得る。代替的に又は組み合わせて、マーカは、筐体110の隣接部分とは異なる表面特徴を提供する突起、凹部、又は質感を提供することができる。
【0055】
ここで
図10及び
図11を参照すると、スタイラス100は、タッチセンサ200を用いて、ユーザグリップ領域104におけるユーザから触知入力を受信することができる。
図10は、主題技術のいくつかの実施形態に係る、
図9の線A-Aに沿って切り取られたスタイラス100の側面断面図を示している。
図11は、主題技術のいくつかの実施形態に係る、
図9の線B-Bに沿って切り取られたスタイラス100の正面断面図を示している。
図10及び
図11に示すように、スタイラス100は、筐体110内にある前部磁石448を含むことができる。前部磁石448は、前部フレーム420の前部窓446内に配置され得る。前部磁石448の少なくとも一部分は、本明細書で更に論じるように、弾性インサート122の領域126内に入れ子にすることができる。上述した後部磁石498に対して、同様の構成を設けることができる。タッチセンサ200内の磁石の位置により、タッチセンサ200の動作に干渉することなく、磁界を使用してスタイラスをホストデバイスに磁気的に結合することを可能にする。磁石の磁界が静的であり得るため、タッチセンサは、磁界の存在下で動作するように、アセンブリ後に較正することができる。
【0056】
図10に示すように、タッチセンサ200は、グリップ領域104においてスタイラス100の長手方向の長さに沿って分布した複数の感知素子210を含むことができる。例えば、
図10に示す感知素子210は、所与の列の各感知素子210が筐体110の異なる部分において外側に向くように、長手方向に分布している。タッチセンサ200は、長手方向の長さに沿って、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個の、又は10個を超える感知素子210を含むことができる。感知素子210の分布により、グリップ領域104におけるスタイラス100の長手方向の長さに沿った複数の位置で、独立した感知能力を提供する。
【0057】
図11に示すように、タッチセンサ200は、スタイラス100の支持部材402と筐体110との間に半径方向に配置され得る。加えて、弾性インサート122は、タッチセンサ200と支持部材402との間に配置され得る。弾性インサート122が支持部材402とタッチセンサ200との間に半径方向に配置されると、弾性インサート122は、タッチセンサ200を筐体110に対して半径方向に外側に付勢することができる。
【0058】
タッチセンサ200は、円周方向に分布した複数の感知素子210を含み得る。例えば、
図11に示す感知素子210は、所与の行の各感知素子210が筐体110の異なる部分において半径方向に外側に向くように、円周方向に分布している。タッチセンサ200は、円周の周りに、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個の、又は10個を超える感知素子210を含むことができる。感知素子210の分布により、グリップ領域104におけるスタイラス100の円周の周りの複数の位置において、独立した感知能力を提供する。
【0059】
筐体110は、様々な断面形状及びサイズのうちの1つを有することができる。
図11に示すように、筐体110は、湾曲部分112及び平坦部分114を含み得る。平坦部分114は、本明細書で更に論じるように、作業面、ホストデバイス、及び/又は充電ステーションなどの別の表面に対してスタイラス100を安定させるために使用することができる。
【0060】
図11に示すように、筐体110は、内側表面及び/若しくは外側表面の一部又は全部に沿って湾曲し得る。筐体110は、内側表面及び/若しくは外側表面の一部又は全部に沿って平坦であり得る。タッチセンサ200は、支持部材402及び/又は弾性インサート122の外側形状に概ね適合することができる。追加的に又は代替的に、タッチセンサ200は、平坦及び/又は湾曲表面を含み得る筐体110の内側形状に概ね適合することができる。タッチセンサ200が筐体110の内側表面に直接接触しない場合、タッチセンサ200は、筐体110上の指の存在がタッチセンサ200によって確実に検出可能となるように、筐体110に対して一定の距離を維持することができる。
【0061】
図11の筐体110は、非円形の(例えば、部分的に丸まった、及び部分的に平坦な)外側及び内側の断面形状を有するが、筐体110は、
図11の形状とは異なる外側及び/又は内側の断面形状を有し得ることが理解されるであろう。例えば、内側及び/又は外側の断面形状は、実質的に円筒形状を提供するために円形であり得る。
【0062】
タッチセンサ200は、可撓性かつ屈曲可能であるシート又は実質的に平坦な物品として最初に提供され得る。
図12に示すように、タッチセンサ200は、タッチセンサ200の感知領域220に沿って複数の感知素子210を含むことができる。感知素子210は、複数の行及び/若しくは列を含むパターン又はグリッドに配置することができる。タッチセンサ200の感知領域220は、コネクタ領域230によってインタフェース領域240に接続することができる。インタフェース領域240は、前部フレーム420内の処理ユニット回路基板セット356に動作可能に接続するための1つ以上の電気端子を提供することができる。タッチセンサは、感知領域220を有する前部フレーム420の外部部分から、インタフェース領域240を有する前部フレーム420の内部部分まで延在することができる。コネクタ領域230は、外部部分から内部部分へ、例えば、前部フレーム420の窓を通じて移行することができる。
【0063】
図13に示すように、タッチセンサ200は、無線電力受信器450の長手方向の側部上にあるスタイラス100のグリップ領域104内に少なくとも部分的に延在することができる。例えば、タッチセンサ200は、グリップ領域104に沿って延在することができる。タッチセンサ200及び無線電力受信器450は、オーバーラップ部分を有しないように長手方向軸に沿って配置され得る。
【0064】
図14に示すように、スタイラス100は、無線電力受信器450の両反対側に複数のタッチセンサ200を含むことができる。複数のタッチセンサ200のそれぞれは、筐体110の異なる部分内に延在することができる。タッチセンサ200は、互いに離間されていてもよい。タッチセンサ200のうちの少なくとも1つは、グリップ領域104に沿って延在することができる。タッチセンサ200及び無線電力受信器450は、オーバーラップ部分を有しないように長手方向軸に沿って配置され得る。別個のタッチセンサ200によって検出されたジェスチャは、ユーザのジェスチャの検出時にスタイラス100及び/又は外部デバイスによって実行される予めプログラムされた機能に従って、異なるユーザ入力として解釈することができる。
【0065】
図15に示すように、タッチセンサ200は、無線電力受信器450を横切って延在するように配置され得る。この構成では、無線電力受信器450は、タッチセンサ200を介して動作するように構成することができる。特に、スタイラスが使用されていないときに充電を実行することができ、充電セッション中にタッチセンサ200を非アクティブ化することができる。
【0066】
タッチセンサ200は、スタイラス及び/又はホストデバイスに1つ以上の機能を実行させるために提供され得る。特定の例が本明細書で提供されるが、スタイラス及び/又はホストデバイスの任意の機能は、スタイラス及び/又はホストデバイスの予めプログラムされた特徴に従って実行することができることを理解されたい。タッチセンサ200は、ユーザがスタイラス100をグリップしている位置、及びグリップしているかどうかを検出するために使用することができる。タッチセンサ200は、スタイラス及び/又はホストデバイスの1つ以上の設定を変更、選択、及び/又は表示するために使用することができる。例えば、タッチセンサ200は、ジェスチャを検出し、スタイラス及び/又はホストデバイスの性能に影響を及ぼす1つ以上の設定を変更、選択、及び/又は表示するために、ホストデバイスに信号を送信することができる。設定は、ホストデバイスと共にスタイラスを使用することによって生成されるマーキングの特性(例えば、色、サイズ、幅、厚さ、形状など)に関連付けることができる。
【0067】
タッチセンサ200は、タップ、ダブルタップ、トリプルタップ、又はユーザによる別のタップジェスチャを検出するために使用することができる。例えば、ユーザがグリップ領域104に指を当てると、スタイラス100は、タッチセンサ200内に誘導された結果として生じる静電容量を検出することができる。続いて、ユーザは指を持ち上げることができ、スタイラス100は、結果として生じる静電容量又はタッチセンサ200内に誘導される静電容量の変化を検出することができる。ユーザは、その後、指をグリップ領域104に戻すことができ、スタイラス100は、結果として生じる静電容量又はタッチセンサ200内に誘導される静電容量の変化を検出することができる。ある期間内の入力のシーケンスは、ユーザのタップジェスチャとしてスタイラス100によって解釈することができる。追加的に又は代替的に、タッチセンサ200は、ユーザによるスライドジェスチャを検出するために使用することができる。グリップ領域に沿ったタッチセンサ200の複数の感知素子は、特定のユーザ入力を検出するために協調して使用することができる。追加的に又は代替的に、タッチセンサ200は、ユーザによる回転ジェスチャを検出するために使用することができる。回転ジェスチャは、筐体110の円周の周りの指の移動、及び/又は作業面などの表面上での筐体110の回転移動を含むことができる。タッチセンサ200は、タップジェスチャ、スライドジェスチャ、回転ジェスチャ、及び/又は他のジェスチャを含む、ジェスチャの組み合わせを検出するために使用できることを理解されたい。例えば、組み合わせた異なるジェスチャのシーケンスは、スタイラス100によってユーザの入力として解釈することができる。
【0068】
ここで
図16及び
図17を参照すると、タッチセンサを筐体に対して半径方向に外側に付勢し、かつフレームアセンブリの不均一な表面特徴に適合するように、弾性インサートを提供することができる。
図16に示すように、スタイラスの弾性インサート122は、タッチセンサ200に対する安全な支持を提供するために、スタイラスの隣接する特徴部と適合することができる。
図16に示すように、弾性インサート122は、弾性インサート122の材料が異なる厚さを備える、異なる領域124、126、及び128を有することができる。例えば、弾性インサート122は、その側部上の領域126及び/又は128において1つ以上の凹部を含むことができる。
図17は、
図16の線E-Eに沿って切り取られた弾性インサートの側面断面図を示している。
図17に示すように、領域126及び128における凹部は、弾性インサート122の局所的に薄くされた部分を提供し、その厚さは、弾性インサート122の他の(例えば、第1の領域124における)領域よりも小さい。
図17に示すように、第1の領域124における厚さは、第2の領域126及び/又は第3の領域128における厚さよりも大きい。凹部は、フレームアセンブリの一部分又はそれによって支持される構成要素を受容するように配置され、サイズ決めされ得る。例えば、領域126及び/又は128における凹部は、フレームアセンブリの開口部を覆う磁石(例えば、前部磁石448及び/若しくは後部磁石498)又は蓋(例えば、蓋490)を受容するようにサイズ決め及び配置され得る。これらの特徴部は、フレームアセンブリの表面に沿って突出することができるが、弾性インサート122の領域126及び128は、弾性インサート122の周辺部に沿って、均一かつ実質的に滑らかな外側表面を提供する。
【0069】
スタイラス100は、スタイラス100のグリップ領域104にタッチセンサ200を設け、その中で前部磁石448が支持されるプロセスによって組み立てることができる。例えば、タッチセンサ200及び弾性インサート122は、平坦又は実質的に平面の構成で提供され得る。弾性インサート122は、支持部材402の周囲に巻き付けることができる。弾性インサートの凹部は、フレームアセンブリの突出特徴部と整列させることができる。タッチセンサ200は、弾性インサート122の周囲に巻き付けることができる。
【0070】
次に、前部フレーム420、フロントマグネット448、弾性インサート122、及びタッチセンサ200を含むアセンブリを、筐体110内に挿入することができる。挿入前に、タッチセンサ200の外側断面寸法(例えば直径)が筐体110の内側断面寸法(例えば、直径)よりも大きくなるように、アセンブリをオーバーサイズにすることができる。したがって、組み立てられたタッチセンサ200が筐体110内に挿入されると、筐体110の内側表面に適合するように圧縮されることになる。タッチセンサ200は、筐体110内に挿入されると、弾性インサート122と共に圧縮され得る。筐体110内で圧縮している間、弾性インサート122は、タッチセンサ200を筐体の内側表面に対して付勢する。弾性インサート122は、圧縮下でそのような付勢を提供するための様々な材料のうちの1つ以上を含むことができる。例えば、弾性インサート122は、発泡体本体、エラストマ、マトリックス材料、又は弾性特性を有する別の材料を含むことができる。弾性インサート122は、タッチセンサを支持部材402に接合するための接着剤を含むことができる。例えば、弾性インサート122は、圧縮時に活性化される感圧接着剤を含むことができる。
【0071】
ここで
図18及び
図19を参照すると、スタイラス100は、無線充電機能を提供することができる。
図18は、主題技術のいくつかの実施形態に係る、
図9の線C-Cに沿って切り取られたスタイラス100の側面断面図を示している。
図19は、主題技術のいくつかの実施形態に係る、
図9の線D-Dに沿って切り取られたスタイラス100の正面断面図を示している。
図18及び
図19に示すように、スタイラス100は、筐体110内にある無線電力受信器450を含むことができる。無線電力受信器450は、前部フレーム420と後部フレーム470との間に形成された充電窓416内に配置することができる。前部フレーム420及び後部フレーム470は、その内部に収容された構成要素に適切な構造的支持及びシールドを提供する金属並びに/又は導電性材料であり得る。無線電力受信器450は、充電窓416内に配置されて、筐体110を介した電磁電力伝達を受け入れることができる。したがって、筐体110は、非導電性であるか、又は別の方法でそこから伝送された電磁放射に対して透過性である材料であり得る。
【0072】
ここで
図20及び
図21を参照すると、スタイラスをホストデバイスと共に使用することにより、スタイラスに対する無線充電を提供することができる。
図20に示すように、スタイラス100の筐体内の無線電力受信器450、及び無線電力受信器450の両反対側に配置された複数のスタイラス磁石448及び498がある。無線電力受信器450、並びに複数のスタイラス磁石448及び498は、スタイラス100の同じ半径方向側部上に、かつ筐体の平坦部114に隣接して配置することができる。追加のスタイラス磁石を任意選択的に含むことができ、スタイラス磁石は、無線電力受信器450の同じ長手方向の側部上などの他の構成で提供され得ることが理解されるであろう。
【0073】
スタイラス磁石448及び498は、ホストデバイス90の対応するホスト磁石48及び98に磁気結合を提供する。
図20に更に示すように、無線電力送信器58は、ホストデバイス90によって提供される。ホスト磁石48及び98は、無線電力送信器58の反対側に配置することができる。無線電力送信器58並びにホスト磁石48及び98は、スタイラス磁石448及び498がホスト磁石48及び98と整列されると、無線電力受信器450がホストデバイス90の無線電力受信器450と整列されるように配置することができる。追加のホスト磁石を任意選択的に含むことができ、ホスト磁石は、無線電力送信器58の同じ長手方向の側部上などの他の構成で提供され得ることが理解されるであろう。
【0074】
磁気結合は、充電セッション中の整列を維持することができる。スタイラスの平坦部分114は、ホストデバイス90の係合部分14への固定結合を容易にすることができる。例えば、ホストデバイス90の係合部分14は、別の平坦な表面又は他の相補的な形状を提供して、対向する表面の物理的接触を容易にし、無線電力送信器58及び無線電力受信器450に近接した状態を維持することができる。スタイラスのホストデバイスへの接触及び係合を容易にするために、他の表面形状及び特徴部が企図されることが理解されるであろう。例えば、表面は、係合を提供するために、平坦、湾曲、凹状、凸状、波状、段状、テーパ状、又は別の形状であり得る。
【0075】
したがって、スタイラスの構成要素及びそのアセンブリは、静電容量式タッチ入力、ホストデバイスとの磁気結合、及びホストデバイスからの無線充電を容易にする方法で提供される。タッチセンサは、スタイラスの構成要素の組み立て及び固定を容易にする低プロファイル形態の入力デバイスに統合することができる。ホストデバイスとの無線充電及び磁気結合もまた容易になる。スタイラスは、スタイラスを用いたユーザエクスペリエンスを改善するスモールフォームファクタで、上記の特徴部を提供することができる。図示された実施例における変形例が、同様の結果を達成するために提供され得ることが理解されるであろう。
【0076】
本明細書に開示されるタッチベース入力デバイスのいくつかの実施形態はスタイラスに関するものであるが、主題技術は、他の入力デバイスを包含でき、他の入力デバイスに適用され得ることを理解されたい。例えば、本明細書に開示される実施形態に係る入力デバイスには、電話、タブレットコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス、腕時計、ラップトップコンピューティングデバイス、マウス、ゲームコントローラ、リモートコントロール、デジタルメディアプレーヤ、及び/又は任意の他の電子デバイスを含むことができる。更に、ホストデバイスは、タッチベース入力デバイスと相互作用する任意のデバイスとすることができる。例えば、本明細書に開示される実施形態に係るホストデバイスには、タブレット、電話、ラップトップコンピューティングデバイス、デスクトップコンピューティングデバイス、ウェアラブルデバイス、モバイルコンピューティングデバイス、タブレットコンピューティングデバイス、ディスプレイ、テレビ、電話、デジタルメディアプレーヤ、及び/又は任意の他の電子デバイスを含むことができる。
【0077】
上述された様々な機能は、デジタル電子回路に、コンピュータソフトウェア、ファームウェア又はハードウェアの形態で実装することができる。本技術は、1つ以上のコンピュータプログラム製品を用いて実装することができる。プログラム可能なプロセッサ及びコンピュータをモバイルデバイス内に含めるか、又はモバイルデバイスとしてパッケージ化することができる。プロセス及び論理の流れは、1つ以上のプログラム可能なプロセッサによって、及び1つ以上のプログラム可能な論理回路によって実行され得る。汎用及び専用コンピューティングデバイス並びに記憶デバイスが通信ネットワークを通じて相互接続され得る。
【0078】
いくつかの実装形態は、マイクロプロセッサ、コンピュータプログラム命令を機械可読若しくはコンピュータ可読媒体(代替的に、コンピュータ可読記憶媒体、機械可読媒体、又は機械可読記憶媒体とも称される)内に記憶する記憶装置及びメモリなどの、電子構成要素を含む。そのようなコンピュータ可読媒体のいくつかの例としては、RAM、ROM、読み出し専用コンパクトディスク(CD-ROM)、追記型コンパクトディスク(CD-R)、書き換え可能コンパクトディスク(CD-RW)、読み出し専用多目的ディスク(例えば、DVD-ROM、2層DVD-ROM)、様々な記録可能/書き換え可能DVD(例えば、DVD-RAM、DVD-RW、DVD+RWなど)、フラッシュメモリ(例えば、SDカード、ミニSDカード、マイクロSDカードなど)、磁気及び/若しくはソリッドステートハードドライブ、超高密度光ディスク、任意の他の光学若しくは磁気メディア、並びにフロッピーディスクが挙げられる。コンピュータ可読媒体は、少なくとも1つの処理ユニットによって実行可能であり、様々な動作を実行するための命令セットを含む、コンピュータプログラムを記憶することができる。コンピュータプログラム又はコンピュータコードの例としては、コンパイラによって作成されるような機械コード、及び、インタープリタを使用して、コンピュータ、電子構成要素、若しくはマイクロプロセッサによって実行される高レベルコードを含むファイルが挙げられる。
【0079】
上記の説明は、主に、ソフトウェアを実行するマイクロプロセッサ又はマルチコアプロセッサに言及しているが、いくつかの実装形態は、特定用途向け集積回路(ASIC)又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの、1つ以上の集積回路によって実行される。いくつかの実装形態では、そのような集積回路は、その回路自体に記憶されている命令を実行する。
【0080】
本出願の本明細書及び任意の請求項において使用されるとき、用語「コンピュータ」、「プロセッサ」、及び「メモリ」は全て、電子デバイス又は他の技術デバイスを指す。これらの用語は、人又は人のグループを除外する。本明細書の目的上、「表示する(display)」又は「表示すること(displaying)」という用語は、電子デバイス上に表示することを意味する。本出願の本明細書及び任意の請求項において使用されるとき、用語「コンピュータ可読媒体(computer readable medium)」及び「コンピュータ可読媒体(computer readable media)」は、コンピュータによって読み出し可能である形式で情報を記憶する有形の物理的物体に完全に限定される。これらの用語は、あらゆる無線信号、有線でダウンロードされる信号、及びあらゆる他の一過性の信号を除外する。
【0081】
ユーザとの対話を提供するために、情報をユーザに表示するための本明細書において説明されるとおりの表示デバイスと、ユーザが入力をコンピュータに提供することができる、キーボード、並びにマウス若しくはトラックボールなどのポインティングデバイスとを有するコンピュータ上に、本明細書で説明される主題の諸実装形態を実装することができる。他の種類のデバイスを使用して、ユーザとの相互作用を同様に提供することもできる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、触覚フィードバックなどの任意の形態の感覚フィードバックであり得、ユーザからの入力は、音響入力、音声入力、又は触覚入力を含む任意の形態で受け取ることができる。
【0082】
上述の機能及びアプリケーションのうちの多くは、コンピュータ可読記憶媒体(コンピュータ可読媒体とも称される)上に記録される命令のセットとして指定される、ソフトウェアプロセスとして実装される。これらの命令が1つ以上の処理ユニット(単数又は複数)(例えば、1つ以上のプロセッサ、プロセッサのコア、又は他の処理ユニット)によって実行されると、それらの命令は、処理ユニット(単数又は複数)に、それらの命令で指示されるアクションを実行させる。コンピュータ可読媒体の例としては、限定するものではないが、CD-ROM、フラッシュドライブ、RAMチップ、ハードドライブ、EPROMなどが挙げられる。コンピュータ可読媒体は、無線で、若しくは有線接続を介して伝えられる搬送波及び電子信号を含まない。
【0083】
本明細書では、用語「ソフトウェア」は、プロセッサによる処理のためにメモリ内に読み込むことができる、読み出し専用メモリ内に存在するファームウェア、又は磁気記憶装置内に記憶されたアプリケーションを含むように意図されている。また、いくつかの実装形態では、本願の開示の複数のソフトウェア態様は、本願の開示の別個のソフトウェア態様のままでありながら、より大きなプログラムの下位部分として実装することができる。いくつかの実装形態では、複数のソフトウェア態様はまた、独立したプログラムとして実装することもできる。最後に、本明細書で説明されるソフトウェア態様を協働して実装する独立したプログラムのいずれの組み合わせも、本願の開示の範囲内に含まれる。いくつかの実装形態では、ソフトウェアプログラムは、1つ以上の電子システムで動作するようにインストールされると、そのソフトウェアプログラムの動作を実行及び遂行する、1つ以上の特定のマシン実装形態を定義する。
【0084】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、又はコードとも呼ばれる)は、コンパイル若しくはインタープリタされた言語、宣言言語又は手続き型言語を含む、あらゆる形式のプログラミング言語で記述することができ、スタンドアロンプログラムとして、又はモジュール、コンポーネント、サブルーチン、オブジェクト、若しくはコンピューティング環境での使用に適したその他のユニットとして、を含む、任意の形式で展開することができる。コンピュータプログラムはファイルシステム内のファイルに対応し得るが、対応しなくてもよい。プログラムは、他のプログラム又はデータ(例えば、マークアップ言語ドキュメント内に記憶される1つ以上のスクリプト)を保持するファイルの一部分内、問題のプログラム専用の単一のファイル内、あるいは複数の協調ファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、又はコードの部分を記憶するファイル)内に記憶することができる。コンピュータプログラムは、1つのサイト上に位置するか又は複数のサイトにまたがって分散される1つのコンピュータ又は複数のコンピュータ上で実行されるように配備でき、通信ネットワークを介して相互接続される。
【0085】
開示されたプロセスにおけるブロックのいかなる特定の順序又は階層も、例示的なアプローチの一例であることが理解されよう。設計選択に基づいて、プロセス内のブロックの特定の順序又は階層は並び替えられてもよいこと、又は例示されているブロックが全て実行されてもよいことが理解される。ブロックのうちのいくつかは同時に実行されてもよい。例えば、特定の状況では、多重タスク処理及び並列処理が有利な場合がある。そのうえ、上述した実施形態における様々なシステム構成要素の分離は、あらゆる実施形態においてそのような分離が要求されるものとして理解されるべきではなく、説明したプログラム構成要素及びシステムを概してまとめて単一のソフトウェア製品に一体化してもよいし、又は複数のソフトウェア製品にパッケージ化してもよいことは理解されるべきである。
【0086】
前述の説明は、当業者が本明細書で説明した様々な態様を実施することを可能にするために提供される。これらの態様に対する様々な変更は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義される一般的な原理は、他の態様にも適用することができる。それゆえ、請求項は、本明細書に示される態様に限定されること意図されておらず、文言による請求項に合致した全範囲を認められるべきであり、単数形による要素への言及は、特に断りのない限り、「唯一の(one and only one)」を意味することを意図されておらず、むしろ、「1つ以上の(one or more)」を意味すること意図されている。特記しない限り、「いくつかの(some)」という用語は、1つ以上のものを指す。男性形(例えば、彼)の代名詞は、女性及び中性の性別(例えば、彼女及びその)を含み、並びにその逆である。もしあれば、見出し及び小見出しは、便宜上のみに使用され、本願の開示を限定するものではない。
【0087】
「~ように構成された(configured to)」、「~ように動作可能な(operable to)」、及び「~ようにプログラムされた(programmed to)」という述語は、対象物の特有の有形又は無形の改変を意味するものではなく、むしろ交換可能に使用されることを意図している。例えば、動作若しくは構成要素を監視及び制御するように構成されたプロセッサとは、プロセッサが、動作を監視及び制御するようにプログラムされていること、又はプロセッサが、動作を監視及び制御するように動作可能であることも意味し得る。同様に、コードを実行するように構成されたプロセッサは、コードを実行するようにプログラムされた、又はコードを実行するように動作可能なプロセッサと解釈することができる。
【0088】
「態様(aspect)」などの語句は、このような態様が本願の技術に必須であること、又はこのような態様が本願の技術の全ての構成に適用されることを含意しない。一態様に関する開示は、全ての構成、又は1つ以上の構成に適用され得る。「一態様(an aspect)などの語句は1つ以上の態様を指し、その逆も真である。「構成(configuration)」などの語句は、このような構成が本願の技術に必須であること、又はこのような構成が本願の技術の全ての構成に適用されることを含意しない。一構成(a configuration)に関する開示は、全ての構成、又は1つ以上の構成に適用され得る。一構成(a configuration)などの語句は1つ以上の構成を指し、その逆も真である。
【0089】
単語「例(example)」は、本明細書において、「例又は実例の役割を果たすこと」を意味するために使用される。本明細書において説明される態様又は設計はいずれも、必ずしも、他の態様又は設計よりも好ましい、又は有利なものと解釈されるべきではない。
【0090】
当業者に知られているか又は後に知られるようになる、本開示を通じて説明される様々な態様のエレメントに対する全ての構造的及び機能的な均等物は、参照により明示的に本明細書に組み込まれ、かつ、特許請求の範囲に包含されるものと意図する。更に、本明細書で開示されたいかなるものも、そのような開示が特許請求の範囲に明白に列挙されているかどうかにかかわらず、公に供するものではない。いかなるクレーム要素も、要素が、表現「~のための手段(means for)」を使用して明示的に列挙されるか、又は方法クレームの場合には、要素が、表現「~のためのステップ(step for)」を使用して列挙されない限り、米国特許法第112条第6段落の規定に基づいて解釈されるべきではない。更に、用語「含む(include)」、「有する(have)」又は同様のものが明細書又は特許請求の範囲で使用される限りにおいて、そのような用語は、「備える(comprise)」が特許請求の範囲において移行語として使用されるときに解釈されるように、用語「備える(comprise)」と同様の様態で包括的であることが意図される。