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特許7422195容器クロージャにより容器を閉鎖するクロージャヘッド
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】容器クロージャにより容器を閉鎖するクロージャヘッド
(51)【国際特許分類】
   B67B 3/20 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
B67B3/20
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022131981
(22)【出願日】2022-08-22
(62)【分割の表示】P 2017562625の分割
【原出願日】2017-04-18
(65)【公開番号】P2022166264
(43)【公開日】2022-11-01
【審査請求日】2022-09-14
(31)【優先権主張番号】102016107167.6
(32)【優先日】2016-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508120916
【氏名又は名称】クロネス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】シェーンフェルダー マルクス
【審査官】▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-067294(JP,A)
【文献】実開平02-043300(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2015/0217982(US,A1)
【文献】特開2004-210389(JP,A)
【文献】特開昭62-130189(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67B 1/00- 6/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器クロージャ(17)を把持する少なくとも1つの把持アーム(3)を有する把持機構(2)を含む、前記容器クロージャ(17)により容器を閉鎖するクロージャヘッド(1)であって、
記把持アーム(3)は、予張要素(302)によって開放方向に予張をかけられ、
前記予張要素(302)は、前記把持機構(2)を作動させる作動シリンダ(301)内に配置され、
前記作動シリンダ(301)は空気圧シリンダである、
クロージャヘッド(1)。
【請求項2】
前記把持アーム(3)が、予張をかけられた圧力ピン(5)によってロックされるベアリング(7)の周りを回転できることを特徴とする請求項1に記載のクロージャヘッド(1)。
【請求項3】
前記容器クロージャ(17)を保持するために、前記把持アーム(3)が、予張をかけられた圧力ピン(5)によって前記把持アーム(3)にロックされる保持ジョー(4)を有することを特徴とする請求項1または2に記載のクロージャヘッド(1)。
【請求項4】
前記把持機構(2)を制御する制御要素(308)が、関節継ぎ手(8)によって前記把持アーム(3)に関節式に接続され、かつ前記把持アーム(3)及び前記制御要素(308)の間の前記関節継ぎ手(8)が、予張をかけられた圧力ピン(5)によってロックされることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のクロージャヘッド(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器クロージャにより容器を閉鎖する、好ましくは飲料充填システムにおいてスクリュークロージャにより容器を閉鎖する、好ましくは無菌飲料充填システムにおいてスクリュークロージャにより容器を閉鎖するクロージャヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
容器クロージャにより容器を閉鎖するクロージャヘッドは、従来技術から周知である。かかるクロージャヘッドにおいて、例えばピッキングホイールを介して供給される容器クロージャは、ピッキングホイールからそれを取り除くために、クロージャヘッドの締め付けジョーによって把持され、かつ次にクロージャヘッド上で保持される。容器クロージャを与えられる時、クロージャヘッドは、閉鎖すべき容器の上方に位置決めされ、かつ容器クロージャにより容器を閉鎖するために、容器に対して降下される。スクリュークロージャが容器に適用されるべき場合、クロージャヘッドは、降下運動だけでなく、回転運動も受ける。降下及び回転の組み合わせにより、容器クロージャは、容器にねじ締めできる。
【0003】
その上、従来技術は、同じクロージャヘッドを使用する様々な形状を有する容器クロージャの適用を可能にするために、クロージャヘッドの閉鎖関連部品を交換可能なシステムを提供する。この目的で操作者は通常、閉鎖関連部品の交換を完了するために、機械のクリーンルームに入る必要があるので、これらの既知の部品の交換には時間がかかる。
【0004】
特許文献1は、水平軸の周りで回転可能であり、かつキャップを締め付ける締め付けジョーを与えられた把持手段を含む、キャップを容器のネックにねじ締めする装置を開示する。同様の設計が、特許文献2から知られているねじ付きキャップを適用するねじ締め及び転がりヘッドによって示される。
【0005】
特許文献3は、クロージャ把持システム上の固着ピンによって急速に交換できる、容器キャップを把持するコレットを開示する。容器の蓋を締め付けるために、コレットの一部分は、容器の蓋を把持できるようにするために圧力シリンダによって内側に回転される。このアプローチは、コレットが異なる形状を有するものと交換される時でも、同様の形状を有する容器の蓋のみの処理を可能にする。その上、部品、特に一部分に対する荷重が、持続的な操作に必要であるように、僅かでなければならない場合、僅かな圧力又は締め付け力のみが、容器の蓋に加えられる。更に、幾つかの理由の中でも、その多くの刻み目及び摺動面のために、このシステムは、防腐性プラントでの使用に非常に限られた程度でのみ適している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】欧州特許第0876991号明細書
【文献】欧州特許第1908725号明細書
【文献】米国特許第5851042号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、既知の従来技術から進み、容器クロージャにより容器を閉鎖する更に改善されたクロージャヘッドを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的は、請求項1の特徴を有する容器クロージャにより容器を閉鎖するクロージャヘッドによって達成される。好適な実施態様は、従属クレームから生じる。
【0009】
従って、ベアリングの周りで回転できる少なくとも1つの把持アームにより容器クロージャを把持する把持機構と、容器クロージャを保持する少なくとも1つの把持アームに配置される保持ジョーとを含む、容器クロージャにより容器を閉鎖する、好ましくは飲料充填システムにおいてスクリュークロージャにより容器を閉鎖するクロージャヘッドが提案される。本発明によれば、保持ジョーは、予張をかけられた圧力ピンによって把持アームにロックされる。
【0010】
保持ジョーが、予張をかけられた圧力ピンによって把持アームにロックされるため、同時に閉鎖操作中のロックを確実にしながら、保持ジョーの迅速な交換を可能にするクロージャヘッドを提供することが可能である。換言すると、予張をかけられた圧力ピンによって、急速変更機構が提供され、それにより保持ジョーは、迅速かつ簡単に交換できる。保持ジョーの交換は、好ましくは工具を使用せずに行える。
【0011】
クロージャヘッド上に配置された保持ジョーを異なるタイプの容器クロージャに適した保持ジョーに交換することによって、一方のタイプの容器クロージャから他方のタイプの容器クロージャへの、容器を閉鎖するクロージャヘッドの迅速かつ簡単な変換を達成することが従って可能である。
【0012】
保持ジョーを設置、取り外し又は交換するために、圧力ピンは、軸方向でその予張に反して移動できる。このことは、ロックの解放を引き起こし、それにより予張をかけられた圧力ピンは、把持アームに保持ジョーをロックする。それ故に、保持ジョーは、把持アームに迅速かつ簡単に設置、取り外し及び/又は交換できる。
【0013】
その上、かかる設計を有するクロージャヘッドによって、洗浄で手が届かない、又は手が届きにくい領域の総数の減少が達成できる。
【0014】
保持ジョーの設置、取り外し又は交換は、その上クロージャヘッドを含む機械及び/又はプラントの全領域で行える。特に、クロージャヘッドが無菌システムにおいて使用される場合に、保持ジョーの交換は、クリーンルームの窓から行える。それ故に操作者は、クリーンルームに入る必要がなく保持ジョーを交換でき、その結果、切り替え時間が減少できる。
【0015】
従って、保持ジョーの設置、取り外し又は交換のために必要な休止時間は、かかるクロージャヘッドを含む機械及び/又はプラントにおいて減少される。
【0016】
把持アームは、好ましくはベアリングによって把持機構ホルダに回転可能に取り付けられ、把持機構は、好ましくはクロージャヘッドの下端部に配置される。
【0017】
用語「頂部」又は「上端部」は、クロージャヘッドが機械又はプラントに接続される、クロージャヘッドの長手方向軸で見られる側面としてここでは理解されるべきである。それに対応して、用語「底部」又は「下端部」は、機械又はプラントへの接続から外方に向き、かつ閉鎖すべき容器を指す側面として理解されるべきである。なぜならば、重力のために、閉鎖されない容器は、閉鎖中に常に直立する、すなわちその閉鎖されない口が上方に面するため、用語「頂部」及び「底部」は、このようにしても明瞭に定義される。
【0018】
好ましい変形実施態様において、すすぎ開口部がベアリング及び/又は関節継ぎ手上に、好ましくはベアリング及び/又は関節継ぎ手のアクスルマウント内に与えられる。
【0019】
好ましい更なる発展において、把持アームのベアリングは、予張をかけられた圧力ピンによって同様にロックされる。
【0020】
把持アームのベアリングが、予張をかけられた圧力ピンによってロックされるために、把持アームは、好ましくは工具を使用せずに、同様に迅速かつ簡単に交換できる。その上、予張をかけられた圧力ピンによるベアリングのロックのために、ベアリングが、ベアリングの周りを回転する把持アームの能力を制限せずに、把持アームの解放から守られるので、把持アームを取り付けるベアリングには、簡単な設計を与えられる。従って、ベアリングをロックするために、クロージャヘッドを更に洗浄しにくくし得る追加の部品は、必要ない。
【0021】
好ましい実施態様において、把持アームは、把持アームの回転を制御する制御要素へ関節継ぎ手によって関節式に接続され、かつ把持アーム及び制御要素の間の関節継ぎ手は、予張をかけられた圧力ピンによってロックされる。
【0022】
関節継ぎ手をロック解除するためには、予張をかけられた圧力ピンを操作する、すなわち取り除くことのみが必要なので、この手段により、把持アームは、好ましくは工具を使用せずに同様に迅速かつ簡単に交換できる。その上、予張をかけられた圧力ピンによる関節継ぎ手のロックのために、関節継ぎ手は、関節継ぎ手内の把持アームの連接運動を制限せずに、把持アームからの分離から守られるので、関節継ぎ手は、簡単な設計を与えられる。従って、関節継ぎ手による把持アームの関節接続に対して、クロージャヘッドを更に洗浄しにくくし得る追加の部品は、必要ない。
【0023】
更に好ましい変形例において、予張をかけられた圧力ピンによって所定位置に保持されるピン要素は、ベアリングに把持アームをロックし、かつ/又は関節継ぎ手を解放から守るために与えられ、ピン要素は、好ましくは把持アームの内部のピン収容ボア内に収容される。
【0024】
予張をかけられた圧力ピンによって所定位置に保持されるピン要素が、ベアリングに把持アームをロックし、かつ/又は関節継ぎ手を解放から守るために与えられるため、ベアリング及び/又は関節継ぎ手をロックする予張をかけられた圧力ピンが、ピン要素を所定位置に保持すれば十分であるので、圧力ピンは、小さい寸法を有しても良い。この手段によって、保持ジョーの交換は、同様に好ましくは関節継ぎ手及び/又はベアリングのロックを妨げずに行える。それ故に保持ジョーの交換は、予張をかけられた圧力ピンのその予張に反する軸方向移動によって行え、かつベアリング及び/又は関節継ぎ手のロックの解放は、圧力ピンの除去によって行え、ピン要素の位置変更は、圧力ピンの除去によって可能となる。
【0025】
ピン要素が、好ましくは把持アームの内部のピン収容ボア内に収容されるため、ピン要素がその所定位置にしっかり保持されることが達成できる。その上、この配列は、クロージャヘッドの洗浄要件のいかなる増加も引き起こさない。
【0026】
好ましい実施態様において、圧力ピンは、円筒形シャフトと、円筒形シャフトと比較して大きな外径を有するヘッド領域とを有し、円筒形シャフトは、ロック領域を有して、ロック領域を収容する保持ジョーに配置された凹部を有する形状クロージャを作り、ロック領域は、好ましくはヘッド領域の外径を有する。保持ジョーの引き出し方向において、凹部は好ましくは、刻み目を形成し、その結果ポジティブロックが、簡単に可能にされる。
【0027】
圧力ピンが、円筒形シャフトと、円筒形シャフトと比較して大きな外径を有するヘッド領域とを有し、円筒形シャフトが、ロック領域を収容する保持ジョーに配置された凹部を有する形状クロージャを作るロック領域を有し、ロック領域が、好ましくはヘッド領域の外径を有するために、予張をかけられた圧力ピンによって保持ジョーの確実な係止を提供することが可能である。圧力ピンの予張に反する軸方向移動によって、圧力ピンのロック領域は、好ましくは凹部の領域の外に押し出され、その結果この手段によって形状クロージャは解放され、かつ保持ジョーは、把持アームから取り除ける。ロック領域は、その設置位置において予張によって凹部に圧入でき、その結果形状クロージャが作られ、かつ保持ジョーが把持アームにロックできる。予張をかけられた圧力ピンの軸方向における移動は、それにより工具を使用せずに行える。
【0028】
保持ジョーは、好ましくは凹部を含み、かつ円形、楕円形又は多角形断面を有し、把持アームに挿入される挿入領域を有する。挿入領域は、好ましくは保持ジョーが把持アームに挿入される時に圧力ピンのシャフトを通せる挿入スロットを有する。
【0029】
更に好ましい実施態様において、予張要素、好ましくはエラストマ及び/又はばね、特に好ましくは圧力ばねが、圧力ピンに予張をかけるために与えられる。
【0030】
予張要素、好ましくはエラストマ及び/又はばね、特に好ましくは圧力ばねが、圧力ピンに予張をかけるために与えられるため、圧力ピンの簡単かつ信頼できる予張が与えられ得る。その上、この手段によって、クロージャヘッドの設計の一環として、設置された状態の圧力ピンに作用する予張が、決定及び/又は計算できる。更に、予張は、持続的に与えられ得る。
【0031】
予張要素は、好ましくは圧力ピンの長手方向軸の周りに、特に好ましくは圧力ピンの円筒区域の周りに回転対称に配置される。この手段により、圧力ピンに対して均等に作用する予張、並びに圧力ピンに関連した予張要素の確実な位置決めを提供することが可能である。
【0032】
更に好ましい実施態様において、シールは、把持アームの内部を周囲に対して密封するために、圧力ばねのヘッド領域に、かつ/又は保持ジョーと、把持アームとの間に与えられる。
【0033】
シールが、把持アームの内部を周囲に対して密封するために、圧力ばねのヘッド領域に、かつ/又は保持ジョーと、把持アームとの間に与えられるため、クロージャヘッドの洗浄しやすさが、更に改善できる。把持アームの内部、及び/又は特に、適切な洗浄成果を提供するために十分に、洗浄中に洗浄装置によって手が届かない領域は、シールによって周囲に対して密封される。その上、シールの提供は、閉鎖すべき容器から跳ね出る充填製品、又は他の汚染物が、密封される領域において蓄積し、かつ/又は堆積物を形成することを妨げる。
【0034】
更に好ましい実施態様において、ベアリングは、把持アームがその周りで回転可能であり、かつ予張をかけられた圧力ピンによって長手方向軸における固定位置に保持されるベアリングピンを有する。
【0035】
ベアリングは、把持アームがその周りで回転可能であり、かつ予張をかけられた圧力ピンによって長手方向軸における固定位置に保持されるベアリングピンを有するために、非常に簡単かつ安定したベアリングが提供できる。その上、かかるベアリングは、好ましくはベアリングピンと、その容器との間に密封リングを提供することにより密封しやすい。
【0036】
圧力ピンによるベアリングピンの固定位置での係止は、圧力ピンが、ぴったりと係合する凹部、好ましくは溝の提供によって与えられ得る。あるいは、凹部、好ましくは溝は、圧力ピンによって位置決めされるピン要素と、又は圧力ピンを援助してベアリングをロックさせる更なる要素と相互作用できる。
【0037】
好ましい実施態様において、関節継ぎ手は、予張をかけられた圧力ピンによって長手方向軸において固定位置に保持される接続ピンを有する。
【0038】
関節継ぎ手が、予張をかけられた圧力ピンによって長手方向軸において固定位置に保持される接続ピンを有するために、非常に簡単かつ安定した関節継ぎ手が提供できる。その上、かかる関節継ぎ手は、好ましくは接続ピンとその容器との間に密封リングを提供することにより、密封しやすい。
【0039】
圧力ピンによる接続ピンの固定位置での係止は、圧力ピンが、ぴったりと係合する凹部、好ましくは溝の提供によって与えられ得る。あるいは、凹部、好ましくは溝は、圧力ピンによって位置決めされるピン要素と、又は圧力ピンを援助して関節継ぎ手をロックさせる更なる要素と相互作用できる。
【0040】
好ましい更なる発展において、圧力ピンは、圧力ピンの軸方向移動を可能にし、かつ把持アームから滑り出ることから圧力ピンを守ることを提供し、かつ好ましくはスクリューと、球体と、圧力ピンの長手方向軸に垂直に配置された、スクリュー及び球体を収容するねじ穴とを含む保護配列を有する。
【0041】
圧力ピンが、圧力ピンの軸方向移動を可能にし、かつ把持アームから滑り出ることから圧力ピンを守ることを提供する保護配列を有するために、圧力ピンが軸方向で移動可能であることが達成できる。従って圧力ピンは、保持ジョーがロックされる位置から保持ジョーがロック解除される位置へ、予張からの保護配列によって与えられる可動範囲内で移動できる。
【0042】
保護配列が、スクリューと、球体と、圧力ピンの長手方向軸に垂直に配置された、スクリュー及び球体を収容するねじ穴とを含む場合に、特に簡単かつ信頼できる保護配列が与えられ得る。球体及びスクリューは、設置されない状態で、ねじ穴に配置される。把持アームへの圧力ピンの挿入に続き、スクリューを締めることができ、その結果球体は、圧力ピンから部分的に現れ、かつ好ましくは把持アームの保護凹部内で係合する。保護凹部は、圧力ピンの軸方向に伸長する。保護凹部の区域において、圧力ピンは、好ましくはスクリューと保護凹部との間で転がる球体によって軸方向に移動できる。圧力ピンは、保護凹部の壁、及びねじ穴との球体の接触によって形成される、圧力ピンの軸方向における形状クロージャによって、脱落することが妨げられ得る。
【0043】
更なる好ましい変形実施態様において、把持アームは、圧力ピンを収容するボアを有する。
【0044】
把持アームが、圧力ピンを収容するボアを有するために、ボアの口のみが密封される必要があり、かつ把持アームは、さもなければ異物が堆積物を形成し得る、又は洗浄装置によって満足に手が届かない領域を有さないので、特に洗浄しやすいクロージャヘッドが与えられ得る。圧力ピンの確実な収容及び位置決めが、この手段によって更に与えられる。
【0045】
本発明の目的は、独立クレーム12の特徴を有するクロージャヘッドによっても達成される。好適な実施態様は、従属クレームから生じる。
【0046】
従って、把持機構ホルダと、容器の蓋の軸方向において容器クロージャを位置決めする停止装置とを含む、容器クロージャにより容器を閉鎖する、好ましくは飲料充填システムにおいてスクリュークロージャにより容器を閉鎖するクロージャヘッドが、提案される。本発明によれば、停止装置は、予張をかけられた圧力ピンによって把持機構ホルダにロックされる。
【0047】
停止装置が、予張をかけられた圧力ピンによって把持機構ホルダ上にロックされるため、停止装置の急速な変更を可能にするクロージャヘッドを提供することが可能である。換言すると、予張をかけられた圧力ピンによって、急速変更機構が与えられ、それにより停止装置が、迅速かつ簡単に交換できる。好ましくは、停止装置の交換は、工具を使用せずに行える。停止装置が、他のタイプの容器クロージャを位置決めすることに適した停止装置と交換される場合、クロージャヘッドの迅速かつ簡単な変換が、与えられ得る。
【0048】
停止装置を設置、取り外し又は交換するために、圧力ピンは、軸方向においてその予張に反して移動でき、予張をかけられた圧力ピンが停止装置を把持機構ホルダにロックするロックの解放を引き起こす。停止装置は、それにより把持機構ホルダに迅速かつ簡単に設置、取り外し又は交換できる。
【0049】
その上、かかる設計を有するクロージャヘッドによって、洗浄で手が届かない、又は手が届きにくい領域の総数が、最低減に減らせる。
【0050】
停止装置の設置、取り外し又は交換は更に、クロージャヘッドを含む機械及び/又はプラントの全領域で行える。特に、クロージャヘッドが、無菌システムにおいて使用される場合に、停止装置の交換は、クリーンルームの窓から行える。それ故に操作者は、クリーンルームに入る必要がなく停止装置を交換できる。
【0051】
更に好ましい実施態様において、シールは、停止装置収容ポケットを周囲に対して密封するために停止装置に与えられ、かつ/又はシールは、把持機構ホルダの内部を周囲に対して密封するために、圧力ピンに与えられる。
【0052】
シールが、停止装置収容ポケットを周囲に対して密封するために停止装置に与えられ、かつ/又はシールが、把持機構ホルダの内部を周囲に対して密封するために、圧力ピンに与えられるため、クロージャヘッドの洗浄しやすさが、更に改善できる。シールによって、把持機構ホルダの内部、及び/又は特に、適切な洗浄成果を提供するために十分に、洗浄中に洗浄装置によって手が届かない領域は、周囲に対して密封できる。その上、シールの提供は、閉鎖すべき容器から跳ね出る充填製品、又は他の汚染物が、密封される領域において蓄積し、かつ/又は堆積物を形成することを妨げる。
【0053】
上記の全てのクロージャヘッドの更に好ましい実施態様において、把持アームは、予張要素、好ましくは圧力ばねによって開放方向に予張をかけられる。このようにして、操作中のクロージャヘッドの把持機構の制御喪失の場合に、システムへの衝突及び損傷が回避できることを達成できる。特に、把持機構の作動媒体の供給が欠乏する、例えば圧送空気が欠乏する場合、把持機構によって保持される容器クロージャと、すでに閉鎖されている容器との間で、又は把持機構において保持される容器クロージャと、ピッキングホイール上に供給された新規の容器クロージャとの間で衝突を回避することが可能である。開放方向における把持機構の予張によって、例えば圧送空気の喪失による制御喪失の場合に、取り上げられた容器クロージャは、それが予張によって開放される時に把持機構から脱落し、かつ新規容器クロージャが、取り上げられないことが達成できる。
【0054】
本発明の目的は、独立クレーム17の特徴を有するクロージャヘッドによっても達成される。好適な実施態様は、従属クレームから生じる。
【0055】
従って、容器クロージャを把持する少なくとも1つの把持アームを有する把持機構を含む、容器クロージャにより容器を閉鎖する、好ましくは飲料充填システムにおいてスクリュークロージャにより容器を閉鎖するクロージャヘッドが、提案される。本発明によれば、把持アームは、開放方向に予張をかけられる。
【0056】
このようにして、操作中のクロージャヘッドの把持機構の制御喪失の場合に、プラントへの衝突及び損傷が回避できることを達成できる。特に、把持機構の作動媒体の供給が欠乏する、例えば圧送空気が欠乏する場合、把持機構によって保持される容器クロージャと、すでに閉鎖された容器との間で、又は把持機構において保持される容器クロージャと、ピッキングホイール上に供給された新規の容器クロージャとの間で衝突を回避することが可能である。開放方向における把持機構の予張によって、例えば圧送空気の喪失による制御喪失の場合に、取り上げられた容器クロージャは、それが予張によって開放される時に把持機構から脱落し、かつ新規容器クロージャが、取り上げられないことが達成できる。
【0057】
このことは、閉鎖すべき充填された容器への損傷、並びに製品及び/又は破片による飲料充填システムのクリーンルームの汚染を更に回避する。その上、この手段によりプラントを洗浄するための望ましくない休止時間が、減少又は完全に回避できる。
【0058】
開放方向における予張によって、把持機構の閉鎖が、積極的に、すなわち制御装置の制御下で推進されねばならないことも達成できる。換言すると、容器クロージャの把持及び解放は、積極的に推進でき、その結果改善された制御が生じ得る。把持機構の積極的な閉鎖のために、容器クロージャに加えられる保持力は、積極的に変化させることができ、かつ異なる容器クロージャのタイプ、形状及び材料の組み合わせに適応できる。それにより、過大な保持力の付与を、容器クロージャの歪み又はひっかき傷のような付随する効果と共に減少又は完全に回避することが可能である。従って、容器クロージャの取扱いが、できるだけ穏やかであること、同時に容器の確実な閉鎖が達成できる。
【0059】
好ましい実施態様において、把持アームは、予張要素、好ましくは圧力ばねによって予張をかけられる。
【0060】
更に好ましい実施態様において、予張要素は、作動シリンダ、好ましくは空気圧シリンダ内に配置される。
【0061】
予張要素、好ましくは圧力ばねが、作動シリンダ内に配置されるため、作動シリンダ自体は、圧力ばねの囲繞体を提供するので、洗浄しにくいクリーンルーム内の部品数が、減少できる。
【0062】
システムの設計によっては、作動シリンダは、クリーンルームの外側に配置され、その結果このようにして、予張要素もクリーンルームの外側に配置され、そのことは衛生に配慮するという理由から勧められ得る。予張要素が、作動シリンダ内に配置されるので、クロージャヘッドを洗浄する能力は、大きく改善される。そのため、この配列は、無菌飲料充填システムにおける使用に特に適している。
【0063】
開放方向において予張をかけられた把持アームを有する、記載されたクロージャヘッドは、保持ジョー及び/又はベアリング及び/又は停止装置が、予張をかけられた圧力ピンによってロックされる、本明細書において先に記載された実施態様と特に好適に組み合わせることもできる。
【0064】
本発明の好ましい更なる実施態様は、図の以下の記載によって更に十分に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0065】
図1A】ばね閉鎖把持機構を有するクロージャヘッドの略斜視側面図を示す。
図1B】ばね開放把持機構を有するクロージャヘッドの略斜視側面図を示す。
図2A】交線A-Aに沿った図1Aのクロージャヘッドの略断面図を示す。
図2B】交線A-Aに沿った図1Bのクロージャヘッドの略断面図を示す。
図3図2Aの保持ジョーの詳細図Zを示す。
図4図1Aの交線B-Bに沿った略断面図における図1Aのクロージャヘッドを示す。
図5】保持ジョー及び圧力ピンの部分断面斜視図を示す。
図6】閉鎖すべき容器に容器クロージャを適用するクロージャヘッドを示す。
図7図6のクロージャヘッドの略断面図を示す。
図8】作動シリンダの略図を示す。
図9図8の作動シリンダを通る略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0066】
好ましい実施態様の例は、図を用いて以下に記載される。図において、同一又は類似する、又は同一の効果を有する要素は、同一の参照符号によって指し示される。冗長性を回避するために、これら要素の繰り返される記載は、部分的に省略される。
【0067】
図1Aは、閉鎖すべき容器の閉鎖中に容器クロージャ17を把持及び保持する、ばね閉鎖把持機構2を有するクロージャヘッド1の斜視側面図を概略的に示す。クロージャヘッド1は、長手方向軸Lに沿って伸長する。この長手方向軸Lは、容器クロージャ17の対称軸も定め、かつスクリュークロージャの場合に、容器に対してねじ締めされる時にスクリュークロージャの回転軸と一致し、かつ従ってクロージャがねじで取り付けられる時に容器の軸とも一致する。
【0068】
クロージャヘッド1に与えられた把持機構ホルダ9上に、3つの把持アーム3が、配置され、クロージャヘッド1の周囲の周りに均等に間隔を置かれ、かつ各場合においてベアリング7によって回転可能であるように把持機構ホルダ9上に配置される。それ故に各把持アーム3は、長手方向軸Lに垂直な平面においてその隣接した把持アーム3と120°の角度を形成する。この実施態様において、ベアリング7は、ベアリングピン70を有するトラニオンベアリングとして設計される。あるいは、他のベアリングタイプ又は変形例が使用できる。
【0069】
保持ジョー4は、各把持アーム3の下端部に配置され、クロージャヘッド1は、保持ジョー4によって、閉鎖すべき容器に適用されることになる容器クロージャ17を把持及び保持できる。上端部で、把持アーム3は、関節継ぎ手8を介して、把持機構2を制御する制御要素308と繋がる。関節継ぎ手を形成するために、各把持アーム3上に接続ピン80が配置され、各把持アーム3の各側面に配置される制御要素308の細長い穴タブ120と係合する。細長い穴タブ120は、接続ピン80が、それぞれの細長い穴に沿って摺動できるように形成される。
【0070】
制御要素308の細長い穴タブ120は、長手方向軸Lに対して斜めに配向される。細長い穴タブ120の上端部は、それにより下端部よりも長手方向軸Lに近い。細長い穴タブ120の上端部は、それ故に細長い穴タブ120の下端部が内部に配置される円よりも小さい半径を持つ円内に配置される。細長い穴タブ120のこの配列により、把持機構2は、図1Aに示すように、接続ピン80が各場合において細長い穴タブ120の下端部にある時に、閉鎖された状態にある。これは、接続ピン80が、細長い穴タブ120によって大きな半径まで外側に押圧するからであり、その結果把持アーム3は、保持ジョー4が閉鎖位置にあるようにベアリングピン70の周りを回転する。それ故に、接続ピン80は、細長い穴タブ120によって小さい半径を採用することを強いられ、かつ把持アーム3は、それに応じてベアリングピン70の周りを開放位置まで回転するので、把持機構は、制御要素308の移動のために、細長い穴タブ120に沿った接続ピン80の適切な上方移動によって開放できる。
【0071】
細長い穴タブ120は、好ましくは線形設計を有する。しかしながらあるいは、把持アーム3の所望の運動プロファイルに応じて、制御要素308の高さ位置と、保持ジョー4の対応する開放位置との間で異なる依存関係を達成するために、湾曲した細長い穴タブ120が使用できる。
【0072】
クロージャヘッド1のこのばね閉鎖実施態様において、制御要素308は、クロージャヘッド1の上側で長手方向軸Lに対して同心状に配置された圧力ばね302によって押圧され、その結果図1に表した状況において、接続ピン80は、細長い穴タブ120の下端部にあり、かつ把持アーム3は、かつそれ故に保持ジョー4も、容器クロージャが把持され得る閉鎖位置にある。ばね閉鎖設計によって、制御要素308の更なる作動がない場合、容器クロージャは、圧力ばね302のばね予張のために、保持ジョー4の間に同様に確実に保持される。
【0073】
制御要素308の上で、作動シリンダが、長手方向軸Lに対して同心状に配置される。作動シリンダが伸長するならば、それは制御要素308を押圧し、かつ予張要素302によって加えられるばね張力に反してクロージャヘッド1の下側の方向にそれを移動させる。この手段により、接続ピン80は、その上端部の方向において細長い穴タブ120内を摺動し、把持アーム3の回転をもたらす。細長い穴タブ120の上端部が、長手方向軸Lに近いので、把持アーム3は、ベアリング7の周りを回転し、その結果保持ジョー4が、外側に移動され、かつ把持機構2は、そのために開放位置にある。
【0074】
把持すべき容器クロージャを位置決めするために、停止装置6が、把持機構ホルダ9上に配置される。容器クロージャが把持される時、停止装置6は、容器クロージャの上側と接触し、その結果容器クロージャは、長手方向軸Lに対して規定された位置に配列され、かつ正しい容器クロージャ位置で保持ジョー4によってしっかりと保持される。
【0075】
図1Bは、ばね開放把持機構を有する代替的クロージャヘッド1を示す。このクロージャヘッド1は、原則として図1Aに示されるものと同じ要素を有する。しかしながら、この場合において、制御要素308は、把持アーム3の開放方向に予張をかけられ、すなわち下向き方向に予張をかけられる。この位置は、図1Bに示され、かつ把持アーム3は、外側に回転され、その結果図1Bに示されるように、把持機構が開放しており、かつ把持アーム3は、容器クロージャ17を越えて案内され得る。換言すると、更なる作動がない場合、把持機構は、容器クロージャが把持機構から脱落するように開放位置にある。
【0076】
示される実施態様例において作動シリンダを有する制御装置300によって、制御要素308は、把持アーム3をベアリングピン70の周りで回転させることによってそれらを積極的に閉鎖するために、上方に積極的に移動できる。制御装置300によって、制御要素308は、それ故に積極的に制御でき、その結果把持アーム3は、閉鎖方向に回転され、かつ容器クロージャは、従って保持ジョー4の間に保持できる。保持ジョー4によって加えられる締め付け効果の強度は、制御装置300によって、かつ特に作動シリンダによって決定される。
【0077】
例えば図7に示されるように、開放方向に予張を加える予張要素302は、作動シリンダ301内でばねの形状で与えられる。ばねの形状の予張要素302は、作動シリンダ301のピストン303に、かつそれにより作動ロッド304を介して制御要素308に開放方向で作用する。予張要素302は、従って制御要素308に直接作用でき、開放方向に力を加える。作動シリンダ301に圧送空気を装填することによって、ピストン303は、予張に反して持ち上げることができ、かつ作動ロッド304を介して制御要素308は、対応して持ち上げられ、その結果閉鎖方向における把持アーム3の回転が達成でき、かつ容器クロージャを保持できる。
【0078】
図2Aは、図1Aのばね閉鎖把持機構2を有するクロージャヘッド1の断面図を示す。この場合において、容器クロージャは、把持アーム3の間に保持されて示されない。
【0079】
図2Bは、図1Bのばね開放把持機構2を有するクロージャヘッド1の断面図を概略的に示す。この場合において、概略的に表された容器クロージャ17は、把持機構2によって保持される。
【0080】
容器クロージャ17は、停止装置6に当接するその上側によって位置決めされ、かつ把持アーム3を介して外側から半径方向にそれに案内された3つの保持ジョー4によって保持される。制御装置300によって制御要素308及び把持アーム3を介して、クロージャヘッド1の寸法決定を介して決められ得る保持圧力が、保持ジョー4により容器クロージャ17に及ぼされ、容器クロージャ17の確実な保持、及び容器クロージャ17によって閉鎖すべき容器の信頼できる閉鎖を可能にする。
【0081】
図3は、図2Aの保持ジョー4の急速変更機構の詳細図Zを示す。各把持アーム3は、円筒形シャフト50と、ヘッド領域52とを有する圧力ピン5が配置されるボア30を有する。圧力ピン5のヘッド領域52は、円筒形シャフト50よりも大きい外径を有する。圧力ピン5が挿入される時、ヘッド領域52と、把持アーム3との間に、周囲に対してボア30を密封するためにシール53が配置される。
【0082】
その上、圧力ピン5の円筒形シャフト50に、ロック領域54が配置され、示される実施態様例においてヘッド領域52の外径を有する。ロック領域54と、ボア30のショルダ36との間に、つる巻きばねの形状の弾性予張要素11が配置される。予張要素11は、張力をかけられた状態にあり、かつそれ故にロック領域54を圧迫し、それをボア30から外の方向に押す。
【0083】
圧力ピン5がボア30から完全に外に移動することを妨げるために、把持アーム3から脱落することから圧力ピン5を守りながら、同時に圧力ピン5の軸方向移動を可能にする保護配列14が与えられる。このためにスクリュー140は、圧力ピン5の圧力ピン軸Dに垂直であるねじ穴にねじ締めされ、かつこの手段によって、圧力ピン5から部分的に突き出て、かつ圧力ピン5の軸方向に伸長する把持アーム3の保護凹部32内で係合する球体が、位置決めされる。保護凹部32の区域において、圧力ピン5は、スクリュー140と、保護凹部32との間の球体の転がりによって軸方向に移動可能である。ボア30からの圧力ピン5の移動は、保護凹部32の側壁と、ねじ穴の壁との接触のために球体によって作られる、圧力ピン5の軸方向における形状クロージャによって妨げられる。
【0084】
各把持アーム3に、適用可能な保持ジョー4が、把持アーム3内の挿入領域40によって挿入され、かつ予張をかけられた圧力ピン5によってロックされる。圧力ピン5のロック領域54は、保持ジョー4の相補的凹部42内で係合し、予張要素11は、ロック領域54を凹部42に押し込む。この手段により、予張をかけられた形状クロージャが、圧力ピン5と、保持ジョー4との間に与えられる。把持アームの内部を周囲に対して密封するために、シール13が、保持ジョー4と、把持アーム3との間に配置される。
【0085】
保持ジョー4を取り外すために、圧力ピン5を、予張要素11の方向において予張に反して軸方向に移動させる。この手段によって、ロック領域54は、凹部42から押し出され、その結果形状クロージャが除去され、かつ保持ジョー4は、把持アーム3から引き出され得る。
【0086】
別の保持ジョー4を設置するために、圧力ピン5は、従ってここでも予張要素11の方向において移動されねばならず、その結果保持ジョー4は、把持アーム3に挿入できる。保持ジョー4の挿入及び圧力ピン5の解放後、そのロック領域54は、保持ジョー4の凹部42に押し返され、かつ保持ジョー4は、それにより把持アーム3内にロックされる。
【0087】
保持ジョー4及び圧力ピン5の原理の表示が、保持ジョー4及び圧力ピン5の部分断面斜視図を示す図5にここでも示される。ここから、保持ジョー4の挿入領域40は、圧力ピン5のシャフト50が内部に挿入できるように設計された挿入スロット44を与えられることが判る。
【0088】
保持ジョー4を設置するために、挿入領域40は、それと相補的である把持アーム3内の凹部に挿入される。図5において、挿入領域40は、円形断面によって示される。それは、しかしながら、例えば回転を防ぐために、楕円形又は多角形断面を有しても良い。挿入領域40が、把持アーム3に挿入される時、挿入スロット44は、圧力ピン5のシャフト50を越えて摺動する。保持ジョー4が設置される時、圧力ピン5は、それ故に、ロック領域54が保持ジョー4の挿入領域40と衝突しないために十分遠くに持ち上げられるように、予張要素11の予張に反してボア30に押し込まれる。代わりに、シャフト50のみが挿入領域40及び特には挿入スロット44と相互作用する。
【0089】
挿入領域40が、把持アーム3へ十分遠くに押し込まれる場合、圧力ピン5は、予張の方向に移動することが可能である。圧力ピン5は、それにより挿入領域40に対して移動し、かつロック領域54は、それと相補的である凹部42と係合する。凹部42は、挿入領域40の引き出し方向において刻み目を形成する。このように製造される形状クロージャによって、保持ジョー4を把持アーム3に対してロックすることが達成できる。ロック位置において、保持ジョー4は、それ故にもはや把持アーム3から抜き出せない。
【0090】
取り外しのために、圧力ピン5は、ここでもまた予張に反して移動でき、その結果ロック領域54は、凹部42から持ち上がり、かつ形状クロージャは、それにより取り除かれる。挿入領域40は、次に引き出し方向に、把持アーム3から引き抜かれ得、圧力ピン5のシャフト50は、挿入スロット44を通して案内される。
【0091】
図2A及び図2Bから判るように、把持アーム3は、ピン要素10が収容されるピン収容ボア34を同様に有する。ピン収容ボア34は、圧力ピン5を収容するためにボア30に隣接する。
【0092】
ピン要素10は、予張をかけられた圧力ピン5を介して位置決めされ、かつ保持され、圧力ピンは、示される実施態様において、ピン要素10の端面に対して予張要素11を押し付ける。あるいは、ピン要素10を位置決めするために、圧力ピン5は、ピン要素10と直接接触しても良い。
【0093】
ピン要素10を用いて、ベアリング7は、圧力ピン5によってロックされる。このために、圧力ピン5によって位置決めされるピン要素10は、ベアリングピン70の溝72内で係合し、その結果後者は、長手方向軸に対して固定位置に保持される。この手段により、ベアリング7の周りでの把持アーム3の回転を抑制せずに、ベアリングピン70、及びそれによりベアリング7の確実なロックが、圧力ピン5によって与えられ得る。
【0094】
把持アーム3と、制御要素308との間の関節継ぎ手8は、予張をかけられた圧力ピン5によって同様にロックされる。このために、圧力ピン5によって位置決めされるピン要素10は、接続ピン80の溝82内で係合し、その結果後者は、長手方向軸に対して固定位置に保持される。この手段により、接続ピン80、及びそれにより関節継ぎ手8の確実なロックが、圧力ピン5によって与えられる。
【0095】
把持アーム3を交換するために、圧力ピン5及びピン要素10を取り除くことが必要である。接続ピン80及びベアリングピン70は、次にベアリングから外に軸方向に移動でき、その結果把持アーム3が取り除かれ、かつ必要であれば別の把持アームに差し替えられ得る。差し替え把持アームは次に、ベアリングピン70、又は他のベアリングピンのベアリング7への挿入、及び接続ピン80、又は他の接続ピンの関節継ぎ手8への挿入によってクロージャヘッド1に取り付けられ得る。関節継ぎ手8及びベアリング7は、圧力ピン5の差し替え把持アームへの挿入によってロックされねばならない。同様に、ピン要素10は、ここでもまた関節継ぎ手8及び/又はベアリング7を圧力ピン5を介してロックするために使用できるか、あるいは適切な形状を有する他のピン要素が使用できる。
【0096】
停止装置6は、把持機構ホルダ9の停止装置収容ポケット90内で長手方向軸Lに同心状に挿入され、かつ更に予張をかけられた圧力ピン5によってロックされる。停止装置収容ポケット90を周囲に対して密封するために、シール13が、停止装置6と、把持機構ホルダ9との間に配置される。
【0097】
図4は、図2Bの交線B-Bに沿った略断面図における図2Bのクロージャヘッド1を示す。把持アーム3のピン収容ボア34内に収容されたピン要素10は、ベアリングピン70の溝72を係合させ、それによりベアリングピン70の軸方向においてベアリング70及びそれ故にベアリング7もロックする。
【0098】
把持機構ホルダ9の収容ボア92内に配置された圧力ピン5は、円筒形シャフト50と、ヘッド領域52とを有し、ヘッド領域52は、円筒形シャフト50よりも大きな外径を有する。ヘッド領域52と、把持機構ホルダ9との間に、シール53が、収容ボア92を周囲に対して密封するために配置される。その上、円筒形シャフト50上に、ヘッド領域50の外径を有するロック領域54が配置される。圧力ピン5に予張をかけるために、つる巻きばねの形状で弾性予張要素11が、ロック領域54と、収容ボア92の基部との間に配置される。予張要素11は、張力をかけられた状態にあり、かつそれ故にロック領域54を圧迫する。
【0099】
クロージャヘッド1において、停止装置6が、予張をかけられた圧力ピン5によって把持機構ホルダ9に好ましくは中央でロックされ、停止装置の挿入領域60は、把持機構ホルダ9の停止装置収容ポケット90に挿入される。圧力ピン5のロック領域54は、それにより停止装置6の相補的凹部62内で係合し、予張要素11は、ロック領域を凹部62に押し込む。この手段により、張力をかけられた形状適合性(form fit)が圧力ピン5と、停止装置6との間に与えられる。
【0100】
停止装置6を取り外すために、圧力ピン5は、予張要素11の方向において軸方向に予張に反して押圧されねばならない。このことは、凹部62からロック領域54を押し出し、その結果形状クロージャが、取り除かれ、かつ停止装置6は、把持機構ホルダ9から取り除かれ得る。停止装置6の除去に続き、圧力ピン5は、保護配列によって作り出される、上記の形状クロージャに予張要素11によって押し込まれる。
【0101】
別の停止装置6を設置するために、圧力ピン5は、ここでもまた予張要素11の方向において、対応して移動されねばならず、その結果停止装置6は、把持機構ホルダ9に挿入できる。停止装置6の挿入及び圧力ピン5の解放後、そのロック領域54は、凹部62に押し返され、かつ停止装置6は、それにより把持機構ホルダ9内にロックされる。
【0102】
図6は、閉鎖すべき容器に容器クロージャ17を適用するクロージャヘッド1を示し、かつ図7は、このクロージャヘッド1を通る略断面図を示す。
【0103】
容器クロージャ17は、把持機構2によってクロージャヘッド1内に保持され、かつ容器に適用され得る、すなわちそこにねじ締めされ得る。閉鎖すべき容器の口領域の上の位置への容器クロージャ17のその後の運搬のために、ピッキングホイールから容器クロージャ17を取り、かつ容器クロージャ17を口に降ろすために必要とされる持ち上げは、ローラ201を介してクロージャヘッド1に供給される。
【0104】
クロージャヘッド1が、閉鎖すべき容器又はピッキングホイールに間違って降ろされるか、又は別の状況で容器と衝突する場合、結果として生じた衝撃は、衝撃吸収要素202によって吸収できる。
【0105】
閉鎖すべき容器に容器クロージャ17をねじ締めするために必要とされるトルクは、駆動装置によって駆動される駆動ピニオン203から駆動輪204を介して回転スリーブ209に伝達される。回転スリーブ209から把持機構ホルダ9へのトルクの伝達は、トルク伝達用の外部磁石208と、トルク受領用の内部磁石207とを含む、クリーンルームにおいて使用するためのシール溶接磁石システムを介して行われる。ベアリング307は、静止部分から回転部分へ開閉運動を伝達することに役立つ。
【0106】
従って、トルクは、回転スリーブ209から把持機構ホルダ9を介して把持アーム3に作用でき、かつそれにより把持アーム3の間に保持される容器クロージャ17にも作用できる。この手段によって、容器クロージャ17は、次に容器にねじ締めされ得る。
【0107】
図6及び図7に示されるクロージャヘッド1が、好ましくは容器の衛生的充填及び閉鎖に使用されるべきであるので、2つの密封部品が、好ましくはベローズの形状で追加として与えられる。第1密封部品205は、クリーンルームを周囲に対して密封することに役立つ。第2密封部品206は、把持機構2の制御装置300を密封することに役立つ。
【0108】
クロージャヘッド1は、クロージャヘッド1を閉鎖すべき容器に昇降させる持ち上げ装置200と、把持機構2を制御する制御装置300とを両方とも含む。制御装置300は、作動シリンダ301と、作動ロッド304と固定して接続されるピストンロッド305と、作動シリンダ301の運動が制御要素308に伝達されるように制御要素308と接続されるベアリング307とを含む。
【0109】
図8は、ピストンロッド305が突き出る制御装置300の作動シリンダ301を示す。図9は、作動シリンダ301を略断面図で示す。
【0110】
図1Bに示されるばね開放クロージャヘッド1の把持アーム3のばね支援開放をもたらすために、力は、クロージャヘッド1の下側の方向で制御要素308に作用せねばならず、その結果、接続ピン80は、細長い穴タブ120内でタブの上端部の方向に移動する。細長い穴タブ120の上端部は、長手方向軸Lに近いので、把持アーム3が、ベアリング7の周りを回転し、その結果把持機構2は、開放位置にある。
【0111】
把持機構2を開放するこの力は、ばねとして実装される予張要素302によって生成される。予張要素、すなわちばねは、作動シリンダ301に収容され、その結果特に制御装置300の衛生的設計が、達成できる。
【0112】
作動媒体によってピストン303に作用する力がない場合、予張要素302の力は、ピストン303及びピストンロッド305が作動シリンダ301の最下点にあるように、ピストンロッド305に取り付けられたピストン303に作用する。把持機構2を閉鎖するために、作動シリンダ301は、作動媒体を充填され、その結果ピストン303が上方に、すなわちばね力の方向に反して移動する。この手段によりピストンロッド305、及び従って制御要素308は、クロージャヘッド1の上側の方向に移動し、その結果閉鎖位置への把持アーム3の回転が達成される。このことは、接続ピン80が、細長い穴タブ120内でタブの下端部の方向に移動するからである。細長い穴タブ120の下端部が、上端部よりも長手方向軸Lから遠距離にあるので、把持アーム3は、ベアリング7の周りを回転し、その結果把持機構2は、次に閉鎖位置にある。
【0113】
適用可能な範囲で、実施態様例に記載された全ての個別の特徴は、本発明の分野から逸脱することなく、互いに組み合わせ、かつ/又は交換され得る。
【符号の説明】
【0114】
1 クロージャヘッド
10 ピン要素
11 予張要素
120 細長い穴タブ
13 シール
14 保護配列
140 スクリュー
17 容器クロージャ
18 ベアリング
2 把持機構
200 持ち上げ機構
201 ローラ
202 衝撃吸収要素
203 駆動ピニオン
204 駆動輪
205 密封要素
206 密封要素
207 内部磁石
208 外部磁石
209 回転スリーブ
3 把持アーム
30 ボア
32 保護凹部
34 ピン収容ボア
36 ショルダ
300 制御装置
301 作動シリンダ
302 予張要素
303 ピストン
304 作動ロッド
305 ピストンロッド
306 接続アセンブリ
307 ベアリング
308 制御要素
4 保持ジョー
40 挿入領域
42 凹部
44 挿入スロット
5 圧力ピン
50 シャフト
52 ヘッド領域
53 シール
54 ロック領域
55 グラブねじ
6 停止装置
60 挿入領域
62 凹部
63 シール
7 ベアリング
70 ベアリングピン
72 溝
8 関節継ぎ手
80 接続ピン
82 溝
9 把持機構ホルダ
90 停止装置収容ポケット
92 収容ボア
L 長手方向軸
D 圧力ピン軸
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9