(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】液体供給システム、吐出口支持ツール、および使用方法
(51)【国際特許分類】
B65D 77/06 20060101AFI20240118BHJP
【FI】
B65D77/06 D
(21)【出願番号】P 2022547200
(86)(22)【出願日】2020-07-02
(86)【国際出願番号】 US2020070229
(87)【国際公開番号】W WO2021158318
(87)【国際公開日】2021-08-12
【審査請求日】2022-10-14
(32)【優先日】2020-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508147326
【氏名又は名称】シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】マルティネス・ヤコーブス・ベッカー
【審査官】家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0341381(US,A1)
【文献】実開昭58-119562(JP,U)
【文献】米国特許第07886778(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2014/0352675(US,A1)
【文献】韓国公開実用新案第20-2012-04321(KR,U)
【文献】米国特許出願公開第2009/0114311(US,A1)
【文献】意匠登録第1676863(JP,S)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 67/00-79/02
B65D 5/00- 5/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体供給システムであって:
開口部が形成された壁を含む直方体ボックスと、該直方体ボックスの内部に受け入れられる液体収納部分を含む潰れ可能な挿入物と、から構成される液体収納容器であって、潰れ可能な挿入物は、フランジを有する吐出口をさらに含み、吐出口およびフランジが壁の開口部を通して引っ込み可能である、液体収納容器と;
係合部分、および係合部分から延びる把持部分を有する本体を含む支持ツールとを含み、
把持部分は、アパーチャをさらに含み、
係合部分は、壁の表面に係合される第1の係合面、および該第1の係合面の反対側の第2の係合面と、吐出口を支持するために液体収納容器の吐出口のフランジの下に受けられるように構成された、係合部分に形成された吐出口受入部とを含む、
前記液体供給システム。
【請求項2】
支持ツールは、液体収納部分から液体を取り出したときに吐出口が直方体ボックス内に引っ込むのを防止する、請求項1に記載の液体供給システム。
【請求項3】
アパーチャは、そこを通して受け入れられる少なくとも1つの液体供給管を有する、請求項
1に記載の液体供給システム。
【請求項4】
少なくとも1つの液体供給管は、吐出口内にも受け入れられる、請求項
3に記載の液体供給システム。
【請求項5】
少なくとも1つの液体供給管は、分析器に連結される、請求項
4に記載の液体供給システム。
【請求項6】
開口部が形成された壁は、直方体ボックスの上壁である、請求項1に記載の液体供給システム。
【請求項7】
把持部分は、係合部分からほぼ垂直に延び、壁からさらに延びる、請求項1に記載の液体供給システム。
【請求項8】
吐出口受入部は、吐出口のフランジの下に、フランジと接触して受けられる、請求項1に記載の液体供給システム。
【請求項9】
支持ツールであって:
係合部分と、係合部分から延びる把持部分と、を有する本体を含み、
把持部分は、アパーチャをさらに含み、
係合部分は、第1の係合面、および該第1の係合面の反対側の第2の係合面と、液体収納容器の吐出口を受け入れて支持するように構成された、係合部分に形成された吐出口受入部とを含む、
前記支持ツール。
【請求項10】
第1の係合面は、平坦面を含む、請求項
9に記載の支持ツール。
【請求項11】
アパーチャは、液体供給管を受け入れるように構成された円形の穴を含む、請求項
9に記載の支持ツール。
【請求項12】
アパーチャは、吐出口受入部の幅W1の中心に揃えて位置決めされる、請求項
9に記載の支持ツール。
【請求項13】
吐出口受入部は、開端部と、2つの平行な側辺部と、該2つの平行な側辺部の間に延びる弧状部分とを含む、請求項
9に記載の支持ツール。
【請求項14】
把持部分は、係合部分からほぼ垂直に延びる、請求項
9に記載の支持ツール。
【請求項15】
把持部分は、係合部分よりも厚い、請求項
9に記載の支持ツール。
【請求項16】
吐出口受入部は、その上縁部に沿ってアールを含む、請求項
9に記載の支持ツール。
【請求項17】
把持部分は、係合部分の全幅まで側方に延びる、請求項
9に記載の支持ツール。
【請求項18】
液体供給システムの保持方法であって:
開口部が形成された壁を含む直方体ボックスと、該直方体ボックス内に受け入れられる液体収納部分を含む潰れ可能な挿入物と、から構成される液体収納容器を提供する工程であって、潰れ可能な挿入物は、フランジを有する吐出口を含み、吐出口およびフランジが、壁の開口部を通して引っ込み可能である、工程と;
係合部分と、係合部分から延びる把持部分とを有する本体を含む支持ツールを提供する工程であって、
把持部分は、アパーチャをさらに含み、係合部分は、第1の係合面、および該第1の係合面の反対側の第2の係合面と、潰れ可能な挿入物の吐出口を受け入れるように構成された、係合部分に形成された吐出口受入部とを含む、工程と;
把持部分を把持し、吐出口の周りに係合部分の吐出口受入部を差し込む工程とを含み、
第1の係合面はフランジと接触して提供され、第2の係合面は壁と接触し、それにより吐出口が直方体ボックスの内部に引っ込むのを防止する、
前記保持方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年2月4日出願の「CUBITAINER SPOUT SUPPORT TOOL」という名称の米国意匠特許出願第29/723,023号の優先権および利益を主張するものであり、上記意匠特許出願の開示全体を、あらゆる目的で参照によって本明細書に組み入れる。
【0002】
本開示は、流体を収納するように構成された潰れ可能な挿入物を有する外側ボックス形筐体で作られるボックス状の容器を含む液体供給システム、およびそれらの使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
例えば、診断検査室での検査は、血清または血漿、脳脊髄液、尿など、患者から得られた生物学的試料の1つまたはそれ以上の成分を抽出および定量化するための分析器の使用を含むことがある。
【0004】
そのような分析器を用いたそのような生体試料の処理では、液体試薬などの液体材料が使用される。そのような液体試薬は、液体供給容器200(ボックスインバッグ容器と呼ばれることもある)内にまとめて供給することができ、液体供給容器200は、
図2A~2Cに示されるように、ボール紙で作られる外側ボックス形筐体202と、成形プラスチックであり得る注出口206を含む内側の潰れ可能な容器204(またはバッグ)とを有することができる。注出口206は、バッグ208に一体的に取り付けられ、吐出口ネック210と、内側の潰れ可能な容器204を閉じて封止するためにキャップ214が固定されるねじ付部分212と、ねじ付部分212およびキャップ214の下に位置するフランジ216とを含むことがある。保管および輸送のために、吐出口206、ならびに吐出口ネック210、フランジ216、およびキャップ214は、外側ボックス形筐体202に形成された穴218を通して、外側ボックス形筐体202の内部に押し込むことができる。吐出口206が押し込まれると、穴218は、
図2Aに示されるように蓋202Lで閉じることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、液体供給システムが提供される。液体供給システムは、開口部が形成された壁を含む直方体ボックスと、直方体ボックスの内部に受け入れられる液体収納リザーバを含む潰れ可能な挿入物と、から構成される液体収納容器であって、潰れ可能な挿入物は、フランジを有する吐出口をさらに含み、吐出口およびフランジが壁の開口部を通して引っ込み可能である、液体収納容器と;係合部分、および係合部分から延びる把持部分を有する本体を含む支持ツールとを含み、係合部分は、壁の表面に係合される第1の係合面、および第1の係合面の反対側の第2の係合面と、吐出口を支持するために液体収納容器の吐出口のフランジの下に受けられるように構成された、係合部分に形成された吐出口受入部とを含む。
【0006】
別の態様によれば、支援ツールが提供される。支持ツールは、第1の係合面、および第1の係合面の反対側の第2の係合面と、液体収納容器の吐出口を受け入れて支持するように構成された、係合部分に形成された吐出口受入部とを含む係合部分と、係合部分から延びる把持部分とを有する本体を含む。
【0007】
別の態様では、液体供給システムの保持方法が提供される。方法は、開口部が形成された壁を含む直方体ボックスと、直方体ボックス内に受け入れられる液体収納部分を含む潰れ可能な挿入物と、から構成される液体収納容器を提供する工程であって、潰れ可能な挿入物は、フランジを有する吐出口を含み、吐出口およびフランジが壁の開口部を通して引っ込み可能である、工程と;係合部分と、係合部分から延びる把持部分とを有する本体を含む支持ツールを提供する工程であって、係合部分は、第1の係合面、および第1の係合面の反対側の第2の係合面と、潰れ可能な挿入物の吐出口を受け入れるように構成された、係合部分に形成された吐出口受入部とを含む、工程と;把持部分を把持し、吐出口の周りに係合部分の吐出口受入部を差し込む工程とを含み、第1の係合面はフランジと接触して提供され、第2の係合面は壁と接触し、それにより吐出口が直方体ボックスの内部に引っ込むのを防止する。
【0008】
本開示のさらなる他の態様、特徴、および利点は、いくつかの例示的実施形態および実装形態を示すことによって、以下の詳細な説明から容易に明らかになり得る。本発明は、他の異なる実施形態を可能にすることもでき、そのいくつかの詳細は様々な点で変更することができる。本開示は、特許請求の範囲の範囲内に入るすべての修正形態、均等形態、および代替形態を網羅するものである。
【0009】
本開示は、以下の図面と併せて詳細な説明を参照することによって、より良く理解されよう。図面および説明は、本質的に例示的なものであり、限定的なものではないと見なされるべきである。図面は必ずしも一定の縮尺で描かれていない。全体を通して、同様の要素を示すために同様の参照番号が使用される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】本開示による吐出口支持ツールの上面斜視図である。
【
図1B】本開示による吐出口支持ツールの正面図である。
【
図1C】本開示による吐出口支持ツールの背面図である。
【
図1D】本開示による吐出口支持ツールの平面図である。
【
図1E】本開示による吐出口支持ツールの底面図である。
【
図1F】本開示による吐出口支持ツールの右側面図である。
【
図1G】本開示による吐出口支持ツールの左側面図である。
【
図2A】先行技術による、蓋で閉じられた液体供給容器の側面斜視図である。
【
図2B】先行技術による、蓋が取り外され、内側の潰れ可能な容器の吐出口(フランジおよびキャップを有する)が直方体ボックスの内部から引き出され、収納された液体試薬へのアクセスが可能になった状態での、液体供給容器の側面斜視図である。
【
図2C】従来技術による潰れ可能な挿入物の正面斜視図である。
【
図3A】液体(例えば液体試薬)が引き出されるときに吐出口が直方体ボックス内に落ちることがないように、支持ツールが取り付けられて吐出口を支持している、本開示による液体供給容器を示す図である。
【
図3B】支持ツールが設置され、吐出口を支持する状態で図示されている本開示による液体供給容器、および液体供給管を示す図である。
【
図4】本開示による液体供給システムの保持方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、液体供給システムと、そのシステムで使用するための吐出口支持ツールとを対象とする。液体供給システムから供給される液体は、生体流体試料中の特定の分析物の存在および/または量を決定するために流体連結された分析器によって行われる試験で使用予定の液体試薬であり得る。生体流体試料は、例えば、血清、血漿、尿、脳脊髄液などであり得る。特に、液体供給システムは、液体試薬などのプロセス液体を、液体収納容器から分析器に中断なく供給することができる。さらに、液体供給システムは、液体試薬が使用されて液位が低下するときに吐出口の適切な支持を提供することによって流出を回避するために、本明細書で述べる支持ツールを含むことができる。支持ツールは、液体供給容器と共に提供することができ、再利用することができる。液体収納容器は、1つの壁に開口部が形成された、壁を含む直方体ボックスと、直方体ボックスの内部に受け入れられる液体収納部分を含み、さらに吐出口を含む潰れ可能な挿入物と、から構成される。潰れ可能な挿入物を有する直方体ボックスは、「CUBITAINER」またはバッグインボックスと呼ばれることもある。
【0012】
別の態様では、直方体ボックスと潰れ可能な挿入物とから構成される液体収納容器の吐出口のための支持ツールが提供される。
【0013】
さらに別の態様では、液体供給システムの保持方法が提供され、吐出口支持ツールを使用して液体収納容器の吐出口を保持し、吐出口が直方体ボックスの内部に引っ込んで流出を引き起こさないようにする。
【0014】
本開示の液体供給システム、吐出口支持ツール、および液体供給システムの保持方法の実施形態のこれらおよび他の態様および特徴を、
図1~4を参照して述べる。
【0015】
ここで
図3Aを参照して、液体供給システム300の一実施形態を図示して述べる。液体供給システム300は、液体収納容器200および吐出口支持ツール100を含む。液体収納容器200は、複数の壁を含む直方体ボックス220から構成され、各壁は平坦な壁でよい。壁222、例えば上壁は、そこに形成された開口部224を含む。潰れ可能な挿入物226は、
図2Cに最も良く示されているように、液体試薬を含むリザーバを含む液体収納部分228と、液体収納部分228に封止されて連結された吐出口230とを含む。
【0016】
液体収納部分228は、直方体ボックス220の内部に受け入れられる。液体収納部分228は、いくつかの実施形態では吐出口230に移行するネック228Nを含むことができる。ネック228Nは、
図2Aに示されるように吐出口230が直方体ボックス220に押し込まれて蓋220Lで閉じられるときに曲がる液体収納部分228の一部分でよい。
図2Cに示される構成は、輸送および/または保管用でよく、液体収納容器200を積み重ねることができるようにする。
【0017】
直方体ボックス220は、立方体ボックスでよく、その場合、すべての壁がほぼ同じサイズであり、ほぼ正方形である。特に、直方体ボックス220は、ボール紙で作られる中空の直方体を含むことができる。
【0018】
潰れ可能な挿入物226(
図2C)は、吐出口230に設けられたフランジ232をさらに含む。吐出口230は、そこに形成されたねじ付部分234と、液体試薬を定量供給することができる吐出口230の末端にある容器開口部とをさらに含むことができる。ねじ付部分234は、ねじ付キャップ236(
図2B)を受けるように構成される。本発明者らは、いくつかの状況下で、液体収納部分228内の液体試薬が引き出されて、分析器350(
図3B)による試験を実施するために使用されるときに、吐出口230およびフランジ232が壁222の開口部224を通って引っ込むことがあることを発見した。いくつかの場合には、これにより、吐出口開口部が液体試薬の液位よりも下がったときに、直方体ボックス220の内部で流出が生じる可能性がある。この問題を解決するために、例えば
図1に示される吐出口支持ツール100が提供されて使用され、吐出口230を支持し、吐出口230を直方体ボックス220の壁222に対して所定の向きに保持する。
【0019】
より詳細には、吐出口支持ツール100は、
図1A~1Gに示されるように、係合部分104と、係合部分104から延びる把持部分106とを有する本体102を含む。係合部分104は、壁222の表面と係合されるように構成された第1の(図示では下側の)係合面108と、第1の係合面108の反対側に設けられた第2の(図示では上側の)係合面110とを含む。係合面108は平坦面でよく、壁222の平坦面(例えば上部平坦面)と係合されるように構成される。吐出口支持ツール100は、液体収納容器226の吐出口230のフランジ232の下に受けられるように構成された、開口部を含む係合部分104に形成された吐出口受入部112をさらに含む。したがって、吐出口支持ツール100は、液体収納部分228から液体試薬を取り出すときに、吐出口230が直方体ボックス220の内部に引っ込むのを防止する。したがって、吐出口支持ツール100は、吐出口230を効果的に支持し、吐出口230が開口部224を通って落ちるのを防ぐ。
【0020】
吐出口受入部112は、
図3A~3Bに示されるように、吐出口230のフランジ232の下に、フランジ232と接触して受けられる。吐出口受入部112は、図示されるように、開端部112Oと、互いに平行でよい2つの側辺部112Sと、2つの側辺部の間に延びる弧状部分112Aとを含むことができる。吐出口受入部112の幅W1は、フランジ232の下に位置する吐出口230の部分230U(
図2C)の幅よりもわずかに大きく、しかしフランジ232の幅よりも狭くなるように構成することができる。係合部分104の全幅は、直方体ボックス220の開口部224よりもわずかに大きくすべきである。限定ではなく一例として、係合部分104は、55mm~110mmの長さL、および81mm~109mmの全幅W2を有することができる。他の適切な寸法を用いることもできる。
【0021】
いくつかの実施形態では、吐出口受入部112は、その上縁の一部または全部に沿って適切な寸法のアール112R(
図1B)を含むことができる。アール112Rは、フランジ232の下の吐出口230の部分230Uへの起こり得る切込み損傷を最小限に抑えることができる。アール112Rは、例えば1mm~4mmの半径寸法を有することができる。吐出口支持ツール100は、例えばアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリエチレン、ポリカーボネートなどの任意の適切な成形ポリマーまたはプラスチックから製造することができる。他の適切な剛性の材料を使用することもできる。
【0022】
図示されるように、把持部分106は、図示される円形貫通穴などのアパーチャ116をさらに含むことができる。アパーチャ116は、アパーチャ116を吐出口230と位置合わせするように、吐出口受入部112(
図1B)の幅W1の中心に揃えて位置し、位置決めされる。吐出口支持ツール100のアパーチャ116は、吐出口支持ツール100をフランジ232の下に差し込むときにユーザが把持するための有用な機能を提供することができる。しかし、いくつかのシステム実施形態では、分析器350に連結された少なくとも1つの液体供給管314(
図3B)が、アパーチャ116を通して受けられる。液体供給管314は、液体収納容器200から、液体試薬を用いて試験を行うために使用される分析器350に液体試薬を供給することができる。したがって、アパーチャ116は、液体供給管314を受け入れるように構成(サイズ設定)され、液体供給管314を吐出口230に対して支持することができ、吐出口230から外れにくくする、または液体収納部分228の底部から引き上げられにくくする。したがって、アパーチャ116(
図1C)の直径Dは、例えば10mm~30mmにすることができる。アパーチャ116の他の適切なサイズおよび形状を使用することもできる。少なくとも1つの液体供給管314は、吐出口230の開口部345に挿入されて受け入れられることもあり、好ましくは液体収納部分228の底部に達する。
【0023】
いくつかの実施形態では、2つ以上の液体供給管314を、アパーチャ116を通して吐出口230内に受け入れることができる。いくつかの実施形態では、把持部分106は、例えば係合部分104の端部で係合部分104からほぼ垂直に延びることができ、さらに、
図3A~3Bに示されるように、設置時の状態で壁222から延びることができる。本明細書で使用する「ほぼ垂直に」とは、第2の係合面110と把持部分106の前面とが成す角度140(
図1G)が70度~110度であることを意味する。いくつかの実施形態では、把持部分106は、係合部分104の厚さT2よりも厚い厚さT1を有することができる。厚さT1は例えば3mm~10mmでよく、厚さT2は例えば2mm~3mmでよい。さらに、把持部分106は、係合部分104の全幅まで側方に延びることができ、例えば16.5mm~33mmの高さHを有することができる。他の適切な厚さT1、T2および高さHを使用することもできる。
【0024】
ここで
図4を参照すると、液体供給システム300の概略の保持方法400が提供される。吐出口支持ツール100を使用する保持方法400は、本開示の1つまたはそれ以上の実施形態に従って提供される。保持方法400は、ブロック402で、開口部224(例えば円形開口部224)が形成された壁(例えば上壁222)を含む直方体ボックス(例えば直方体ボックス220)と、直方体ボックス内に受け入れられる液体収納部分(例えば液体収納部分228)を含む潰れ可能な挿入物(例えば潰れ可能な挿入物226)と、から構成される液体収納容器(例えば液体収納容器200)を提供することを含み、潰れ可能な挿入物は、フランジ(例えばフランジ232)を有する吐出口(例えば吐出口230)を含み、吐出口およびフランジが壁の開口部を通って引っ込み可能である。
【0025】
方法400は、ブロック404において、第1の係合面(例えば第1の係合面108)、および第1の係合面の反対側に位置する第2の係合面(例えば第2の係合面110)と、潰れ可能な挿入物の吐出口を受け入れるように構成された、係合部分に形成された吐出口受入部(例えば吐出口受入部112)とをさらに含む係合部分(例えば係合部分104)と、係合部分から延びる把持部分(例えば把持部分106)とを有する本体(例えば本体102)を含む支持ツール(例えば支持ツール100)を提供することをさらに含む。
【0026】
方法400は、ブロック406で、把持部分を把持し、吐出口の周りに係合部分の吐出口受入部を差し込むことをさらに含み、第1の係合面はフランジと接触して提供され、第2の係合面は壁と接触し、それにより吐出口が直方体ボックスの内部に引っ込むのを防止する。
【0027】
本開示は、様々な修正形態および代替形態を取ることができるが、特定の吐出口支持ツール、液体送達システム、および方法の実施形態を図面に例として示し、本明細書で詳細に述べてきた。しかし、開示する特定の吐出口支持ツール、液体送達システム、および方法に本発明を限定することは意図されておらず、逆に、本発明は、特許請求の範囲の範囲内に入るすべての修正形態、均等形態、および代替形態を網羅するものであることを理解されたい。