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特許7422251生体試料画像採取装置および遺伝子シーケンサー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-17
(45)【発行日】2024-01-25
(54)【発明の名称】生体試料画像採取装置および遺伝子シーケンサー
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/00 20060101AFI20240118BHJP
   G02B 21/26 20060101ALI20240118BHJP
   G02B 21/36 20060101ALI20240118BHJP
   G01N 21/64 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
G02B21/00
G02B21/26
G02B21/36
G01N21/64 F
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022576166
(86)(22)【出願日】2020-06-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-19
(86)【国際出願番号】 CN2020095446
(87)【国際公開番号】W WO2021248380
(87)【国際公開日】2021-12-16
【審査請求日】2022-12-12
(73)【特許権者】
【識別番号】517110612
【氏名又は名称】ビージーアイ シェンチェン
【住所又は居所原語表記】Main building, Beishan Industrial Zone, Yantian Street, Yantian District, Shenzhen, Guangdong 518083, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】王 忠海
(72)【発明者】
【氏名】▲しん▼ 楚填
(72)【発明者】
【氏名】蒋 健君
(72)【発明者】
【氏名】姜 鶴鳴
(72)【発明者】
【氏名】張 永衛
【審査官】堀井 康司
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-276831(JP,A)
【文献】特開2005-032812(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第1749901(CN,A)
【文献】特開2012-042657(JP,A)
【文献】特開平09-090233(JP,A)
【文献】特開平05-041194(JP,A)
【文献】特開昭62-035212(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 19/00-21/00
G02B 21/06-21/36
G01N 21/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体および光学結像モジュールを含む生体試料画像採取装置であって、
前記生体試料画像採取装置は、複数の可動ステージおよび光学結像モジュールをさらに備え、
前記複数の可動ステージは、支持体に可動に連結され、生体試料を載置して移動させるための複数の可動ステージであって、前記複数の可動ステージは、前記支持体にアレイ状に配置されており、前記複数の可動ステージが前記支持体と前記生体試料とに対して振動を与えないように、前記支持体に対して相対的に移動可能であり、移動の際に前記支持体に対する付勢力を相殺することができ、
前記光学結像モジュールは、
を出力する光源出力子と、
前記光源出力子から出力された光を受光して反射する第1ダイクロイックミラーと、
前記可動ステージの上方に配置され、前記第1ダイクロイックミラーで反射された光を、前記可動ステージ上の前記生体試料に集光して、前記生体試料内の蛍光標識物質を励起して蛍光を発生させ、前記蛍光を前記第1ダイクロイックミラーに投射する対物レンズと、
前記対物レンズにより投射された蛍光を透過させるための前記第1ダイクロイックミラーと、
受光した光を検出して前記生体試料の蛍光画像を形成する画像センサーと、
前記第1ダイクロイックミラーを透過した蛍光を前記画像センサーに導く導光子と、
を備え、
前記光学結像モジュールは、前記複数の可動ステージが前記支持体に対して移動する際に、前記可動ステージ上の生体試料の画像を取得することを特徴とする生体試料画像採取装置。
【請求項2】
複数の対物レンズおよび1つの画像センサーを備え、
前記画像センサーの受光範囲は、前記複数の対物レンズの結像範囲の和よりも広いことを特徴とする請求項に記載の生体試料画像採取装置。
【請求項3】
各前記可動ステージの上方には、複数の対物レンズが設けられ、
前記対物レンズの間のピッチは等しく、前記対物レンズによる投影は、前記生体試料を等しいピッチで複数に分割することを特徴とする請求項に記載の生体試料画像採取装置。
【請求項4】
支持体および光学結像モジュールを含む生体試料画像採取装置であって、
前記生体試料画像採取装置は、複数の可動ステージ、光学結像モジュール、複数の対物レンズ、および試料位置交換手段をさらに備え、
前記複数の可動ステージは、支持体に可動に連結され、生体試料を載置して移動させるための複数の可動ステージであって、前記複数の可動ステージは、前記支持体にアレイ状に配置されており、前記複数の可動ステージが前記支持体と前記生体試料とに対して振動を与えないように、前記支持体に対して相対的に移動可能であり、移動の際に前記支持体に対する付勢力を相殺することができ、
前記対物レンズの全ての集光面は、前記可動ステージの上方で異なる高さに位置しており、
各前記対物レンズは、複数のスライドを含む生体試料のうち1つのスライドに光を集光し、
前記試料位置交換手段は、前記複数の可動ステージが前記支持体に対して相対的に移動して前記複数の対物レンズがそれぞれ前記1つのスライド上の蛍光を集光完了したとき、複数の対物レンズの下の生体試料の位置を交換し、
前記光学結像モジュールは、前記複数の可動ステージが前記支持体に対して移動する際に、前記可動ステージ上の生体試料の画像を取得することを特徴とする生体試料画像採取装置。
【請求項5】
前記試料位置交換手段は、前記複数の可動ステージと同時に回転ステージを連結するものであり、
前記複数の可動ステージは、前記回転ステージに可動に連結され、
前記回転ステージは、前記支持体に回動可能に設けられ、前記可動ステージと平行な平面上でアレイ中心回りに回転させて前記複数の可動ステージの位置を入れ替えることを特徴とする請求項に記載の生体試料画像採取装置。
【請求項6】
前記試料位置交換手段は、1つの前記可動ステージ上に位置する前記生体試料をもう1つの前記可動ステージ上に載置するロボットアームと、前記複数の可動ステージがそれぞれ接続された複数の回転ステージと、を備え、
前記複数の回転ステージは、前記生体試料を前記可動ステージに平行な面上で回動可能であることを特徴とする請求項に記載の生体試料画像採取装置。
【請求項7】
前記可動ステージの数が偶数であり、
全ての前記可動ステージが前記支持体上に矩形に配置されており、
偶数個の前記可動ステージは、矩形の対称軸に接近し、あるいは対称軸から離れるように同時に移動することを特徴とする請求項1~の何れか一項に記載の生体試料画像採取装置。
【請求項8】
複数の前記可動ステージは、前記支持体上に均等に円形状に配列されており、
二つ毎に前記可動ステージの間の角度が等しく、全ての前記可動ステージが円形状の円心に接近し、あるいは対称軸から離れるように同時に移動することを特徴とする請求項1~の何れか一項に記載の生体試料画像採取装置。
【請求項9】
請求項1~の何れか一項に記載の生体試料画像採取装置を備える遺伝子シーケンサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体試料情報の採取技術の分野に関し、特に、生体試料画像採取装置および遺伝子シーケンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、生体試料情報の採取を行う装置、例えば、遺伝子シーケンサーは、ステージ上に置かれた生体試料(核酸)中の塩基が持つ蛍光基が発する蛍光を一つの光学系で収集してイメージングすることにより、塩基を認識し、試料情報の採取を完了させることが一般的である。光学技術の発展に伴い、遺伝子シーケンサーのような生体試料情報採取装置のフラックスがますます高まってきている。生体試料情報採取装置のフラックスを高めるために、第1の方法は光学系の視野を大きくすることによりフラックスを増やすことであり、第2の方法は移動可能なステージを設計し、ステージが試料を動かすことによりフラックスを増やして、ステージの運動速度が速いほどフラックスが大きくなることである。第1の方法は、従来の光学系を再設計する必要があり、かつ広視野の光学系の構成が複雑でコスト高であり、第2の方法は、ステージの移動が速いほど、光学系に対して生じる衝撃が強くなり、衝撃による振動によって光学系の結像品質が低下する。このように、従来の生体試料情報採取装置は、構造が簡単であるとともに、試料の高品質な画像を取得できるという利点を併せ持っていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これを鑑みて、簡易な構成で生体試料の高品質な画像を取得できる生体試料画像採取装置および遺伝子シーケンサーを提供することが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
支持体および光学結像アセンブリを含む生体試料画像採取装置であって、前記生体試料画像採取装置は、複数の可動ステージをさらに備え、
前記複数の可動ステージは、
支持体に可動に連結され、生体試料を載置して移動させるための複数の可動ステージであって、前記複数の可動ステージは、前記支持体にアレイ状に配置されており、前記複数の可動ステージが前記生体試料に対して振動を与えないように、前記支持体に対して相対的に移動可能であり、移動の際に前記支持体に対する付勢力を相殺することができ、
前記光学結像モジュールは、前記複数の可動ステージが前記支持体に対して移動する際に、前記可動ステージ上の生体試料の画像を取得する生体試料画像採取装置。
【0005】
さらに、前記光学結像モジュールは、光を出力する光源出力子と、前記光源出力子から出力された光を受光して反射する第1ダイクロイックミラーと、前記可動ステージの上方に配置され、前記第1ダイクロイックミラーで反射された光を、前記可動ステージ上の前記生体試料に集光して、前記生体試料内の蛍光標識物質を励起して蛍光を発生させ、前記蛍光を前記第1ダイクロイックミラーに投射する対物レンズと、前記対物レンズにより投射された蛍光を透過させるための前記第1ダイクロイックミラーと、受光した光を検出して前記生体試料の蛍光画像を形成する画像センサーと、前記第1ダイクロイックミラーを透過した蛍光を前記画像センサーに導く導光子と、を備える。
【0006】
さらに、前記生体試料画像採取装置は、複数の対物レンズおよび1つの画像センサーを備え、前記画像センサーの受光範囲は、前記複数の対物レンズの結像範囲の和よりも広い。
【0007】
さらに、前各前記可動ステージの上方には、複数の対物レンズが設けられ、前記対物レンズの間のピッチは等しく、前記対物レンズによる投影は、前記生体試料を等しいピッチで複数に分割する。
【0008】
さらに、前複数の対物レンズ、および試料位置交換手段を備え、前記対物レンズの全ての集光面は、前記可動ステージの上方で異なる高さに位置しており、各前記対物レンズは、複数のスライドを含む生体試料のうち1つのスライドに光を集光し、前記試料位置交換手段は、前記複数の可動ステージが前記支持体に対して相対的に移動して前記複数の対物レンズがそれぞれ前記1つのスライド上の蛍光を集光完了したとき、複数の対物レンズの下の生体試料の位置を交換する生体試料画像採取装置。
【0009】
さらに、前記試料位置交換手段は、前記複数の可動ステージと同時に回転ステージを連結するものであり、前記複数の可動ステージは、前記回転ステージに可動に連結され、前記回転ステージは、前記支持体に回動可能に設けられ、前記可動ステージと平行な平面上でアレイ中心回りに回転させて前記複数の可動ステージの位置を入れ替える。
【0010】
さらに、前記試料位置交換手段は、1つの前記可動ステージ上に位置する前記生体試料をもう1つの前記可動ステージ上に載置するロボットアームと、前記複数の可動ステージがそれぞれ接続された複数の回転ステージと、を備え、
前記複数の回転ステージは、前記生体試料を前記可動ステージに平行な面上で回動可能である。
【0011】
さらに、前記可動ステージの数が偶数であり、全ての前記可動ステージが前記支持体上に矩形に配置されており、偶数個の前記可動ステージは、矩形の対称軸に接近し、あるいは対称軸から離れるように同時に移動する。
【0012】
さらに、複数の前記可動ステージは、前記支持体上に均等に円形状に配列されており、
二つ毎に前記可動ステージの間の角度が等しく、全ての前記可動ステージが円形状の円心に接近し、あるいは対称軸から離れるように同時に移動する。
【0013】
上記の生体試料画像採取装置を備える遺伝子シーケンサーである。
【発明の効果】
【0014】
上記生体試料画像採取装置および遺伝子シーケンサーは、複数の可動ステージが上記支持体に配列され、上記複数の可動ステージが移動するときに支持体に対する付勢力を相殺して、可動ステージの運動が支持体の全体と上記生体試料に与える振動を回避して、対物レンズに正確な蛍光分布を取得させて、光を検出する上記画像センサーに生体試料の高品質な蛍光画像を形成させることができるので、従来技術と比較して、構成の簡単化と生体試料の高品質な画像の取得を両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態における生体試料画像採取装置の概略図である。
図2図1における光源出力子の模式図である。
図3図1における可動ステージの動作の模式図である。
図4】他の実施形態における生体試料画像採取装置の模式図である。
図5A図1における可動ステージを複数の対物レンズに対応する一実施形態を示す図である。
図5B図1における可動ステージを複数の対物レンズに対応する他の実施形態を示す図である。
図6図1における生体試料が2層スライドの場合の生体試料画像取得装置の一部の模式図である。
図7図1における生体試料が多層スライドの場合の生体試料画像採取装置の一部を示す図である。
図8図1における可動ステージの他の実施形態における配置の概略図である。
図9図8の可動ステージに合わせた光源出力子の模式図である。
図10図1における可動ステージの他の実施形態における配置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、上記の図面を参考して本出願について詳細に説明する。
【0017】
以下、本発明の上記の目的、特徴及び利点を明確に理解するために、図面および具体的な実施形態結合して、本発明を詳細に説明する。本出願の実施形態および実施形態の特徴は、お互いに矛盾しない場合、組み合わせることができることに留意されたい。
【0018】
以下の説明では、本発明を十分に理解するために、多くの特定の詳細が述べられているが、説明した実施形態は、本発明の実施形態の一部に過ぎず、実施形態のすべてではない。創造的な努力なしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の範囲内である。
【0019】
本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、特に定義されない限り、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本発明の明細書で使用される用語は、具体的に実施形態を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。
【0020】
図1を参照して、本発明は、生体試料20の画像を取得する生体試料画像採取装置100を提供する。
【0021】
生体試料画像採取装置100は、支持体30と、複数の可動ステージ40と、光学結像アセンブリ50とを備える。前記支持体30の底部には、複数のクッション32が設けられている。複数の可動ステージ40は、支持体30に可動に連結され、生体試料20を載置して移動させる。複数の可動ステージ40は、支持体30にアレイ状に配置されており、複数の可動ステージ40が支持体30と生体試料20とに対して振動を与えないように、支持体に対して相対的に移動可能であり、移動の際に支持体に作用する力を相殺することができる。具体的には、前記複数の可動ステージ40は、前記複数の可動ステージ40のアレイの中心に対して同方向・同速度での運動によって、運動時に前記支持体に作用する力を相殺する。該同速運動は、アレイ中心に近い運動及びアレイの中心から離れる運動を含む。光学結像モジュール50は、可動ステージ40の上方に配置され、複数の可動ステージ40をアレイ中心に対して同方向・同速度で運動させながら可動ステージ40上の生体試料20の画像を取得する。
【0022】
光学結像モジュール50は、光源出力子51と、可動ステージ40の上方に配置された対物レンズ52と、第1ダイクロイックミラー(Dichroic Mirror)53と、導光子54と、画像センサー55とを備えている。この光源出力子51は光を出力する。第1ダイクロイックミラー53は、対物レンズ52と1対1に対応して設けられ、対物レンズ52と光源出力子51との間に配置され、光源出力子51から出力された光を受光して対物レンズ52に反射する。対物レンズ52は、第1ダイクロイックミラー53で反射された光を、可動ステージ40上の生体試料20に集光して、生体試料20内の蛍光標識物質を励起して蛍光を発生させ、対物レンズ52を介して第1ダイクロイックミラー53に投射する。本実施形態では、前記対物レンズ52は、リフト56に接続されており、前記対物レンズ52は、前記リフト56に追従して上下動し、前記対物レンズ52の合焦位置が前記生体試料20上に位置するように調整される。第1ダイクロイックミラー53は、対物レンズ52から投射された蛍光を導光子54まで透過させる。導光子54は、上記第1ダイクロイックミラー53と1対1に対応して設けられ、第1ダイクロイックミラー53を透過した蛍光を上記画像センサー55に導く。画像センサー55は、受光した光を検出して生体試料20の蛍光画像を形成する。
【0023】
図1に示した可動ステージ40上に載置された前記生体試料20内の蛍光標識物は、特定の波長の光の励起によりそれぞれ異なる波長の光を発生する。前記導光子54は、第2ダイクロイックミラー541、第1ミラー542、第2ミラー543、第1鏡筒レンズ544および第2鏡筒レンズ545を含む。前記第2ダイクロイックミラー541は、前記第1ダイクロイックミラー53を透過した蛍光を受光し、蛍光のうちの第1波長の光を第1ミラー542まで透過させ、蛍光のうちの第2波長の光を前記第2ミラー543に反射する。前記第1ミラー542は前記第1鏡筒レンズ544に光を反射し、前記第2ミラー543は第2鏡筒レンズ545に光を反射する。本実施形態では、前記第1ミラー542の数は2つであり、前記第2ミラー543の数は1つである。他の実施形態では、第1ミラー542の数は、1つまたは3つ以上であってもよく、第2ミラー543の数は、2つ以上であってもよく、具体的には、第1鏡筒レンズ544と第2ダイクロイックミラー541、および、第2鏡筒レンズ545と第2ダイクロイックミラー541の相対位置に応じて決定される。前記第1鏡筒レンズ544及び前記第2鏡筒レンズ545は、それぞれ受光した光を画像センサー55にそれぞれ集光する。前記画像センサー55は、前記第1鏡筒レンズ544及び前記第2鏡筒レンズ545の光を検出して生体試料20の蛍光画像を形成する。本実施形態では、前記画像センサー55は、第1画像センサー551および第2画像センサー552を含む。第1画像センサー551は、第1鏡筒レンズ544によって集光された光を受光して第1試料画像を形成する。第2画像センサー552は、第2鏡筒レンズ545によって集光された光を受光して第2試料画像を形成する。
【0024】
別の実施形態では、前記可動ステージ40上に載置された前記生体試料20内の蛍光標識物は、光の励起により蛍光を発生する。前記導光子54は、図1に示した導光子54と異なり、前記第1ダイクロイックミラー53を透過した蛍光を直接に受光して前記画像センサー55上に出射する第1ミラー542を備える一方、前記第2ダイクロイックミラー541を備えない。これに対応して、上記画像センサー55は、第1画像センサー551を含むが、第2画像センサー552を含まない。
図1に示した生体試料画像採取装置100は、それぞれ1つの生体試料20が載置された2つの可動ステージ40を備え、2つの可動ステージ40に載置された2つの生体試料20の画像を取得する。
【0025】
生体試料画像取得装置100は、2つの可動ステージ40の上方に配置された2つの対物レンズ52、2つの第1ダイクロイックミラー53、2つの導光子54、および画像センサー55を備える。前記光源出力部材51は、2つの前記第1ダイクロイックミラー53に励起光を出力するものである。具体的には、上記光源出力子51は、図2に示すように、2つの第1ダイクロイックミラー53の間に設けられ、レーザーエミッタ511、コリメートレンズ512、分光プリズム513、及び反射ミラー514を備えている。前記レーザーエミッタ511は、レーザー光(または「励起光」という)を出力するためのものである。前記コリメータレンズ512は、前記レーザー光をコリメータして前記分光プリズム513に照射し、前記分光プリズム513は、レーザー光を2つのレーザー光5131、5132に分光し、一方のレーザー光5131を反射ミラー514で第1ダイクロイックミラー53に反射するとともに、他方のレーザー光5132を分光プリズム513に介して、他方の第1ダイクロイックミラー53に直接出射することにより、光源出力子51から出力されたレーザー光を2つの第1ダイクロイックミラー53に出射する。前記分光プリズム513は、レーザー光をパワーの等しい2つのレーザー光5131、5132に分割する50/50分光プリズム513であってもよい。2つの前記第1ダイクロイックミラー53は、光源出力子51から出力された光を2つの前記対物レンズ52に反射し、2つの対物レンズ52から投射された2つの生体試料20で励起された蛍光を2つの導光子54に透過する。画像センサー55は、2つの第1ダイクロイックミラー53の間に配置され、2つの導光子54により導かれた光を受光して2つの生体試料20の蛍光画像を形成する。画像センサー55は、2つの対物レンズ52の結像範囲の和よりも受光範囲が広く、2つの生体試料20の画像を同一の画像センサー55に形成することができる。他の実施形態では、前記画像センサー55の受光範囲は1つの前記対物レンズ52の結像範囲と同じであり、前記生体試料画像採取装置100は、2つの画像センサー55を、前記対物レンズ52の数と同数備え、画像センサー55ごとに、1つの前記生体試料20の蛍光画像を形成する。
【0026】
図3を併せて参照して、図1に示す生体試料画像採取装置100において、2つの前記可動ステージ40は、第1軸Xおよび第1軸Xに垂直した第2軸Yに対して対称であり、前記アレイ中心は、前記第1軸Xと前記第2軸Yとの交差点である。前記画像センサー55は、ラインカメラ、TDI(time delay integration、時間差積分)カメラ、又はエリアカメラである。2つの前記可動ステージ40は、前記第1軸Xに平行な方向及び前記第2軸Yに平行な方向に移動可能である。生体試料画像採取装置100では、生体試料20の画像の採取の際に、2つの可動ステージ40は、第1軸Xと平行に、2つの生体試料20の第1縁から、第1縁に対向する第2縁まで、アレイ中心に対して同方向・同速度で移動することで、両対物レンズ52が生体試料20で励起された第1軸Xに平行な一行に蛍光を取得し、次に、2つの可動ステージ40は、第2軸Yと平行に、2つの生体試料20で第1軸Xに平行な他方の行における第2縁に対応する一端まで、アレイ中心に対して同方向・同速度で移動し、さらに、第1軸Xに沿って他方の行の第1縁に対応する一端まで移動することで、2つの対物レンズ52が生体試料20で励起された、第1軸Xと平行な他方の行の蛍光を取得する。
【0027】
これを繰り返して、順次走査を行って、両対物レンズ52に生体試料20上の全ての蛍光を取得させる。上記対物レンズ52毎に取得された複数行の蛍光は、対応する第1ダイクロイックミラー53及び上記導光子54を介して上記画像センサー55に入射されて、上記生体試料20の蛍光画像が形成される。別の実施形態では、2つの前記可動ステージ40は、第1軸Xと平行に生体試料20の第1縁から第2縁まで移動し、第1軸Xに平行な一行の蛍光を取得した後、第1軸Xに沿って2つの生体試料20の第1縁まで戻り、さらに、第2軸Yと平行にアレイ中心に対して同方向・同速度で、2つの生体試料20の第1軸Xに平行な他の行の第1縁に対応する一端まで移動し、さらに、第1軸Xに沿って他の行の第2縁に対応する一端まで移動し、2つの対物レンズ52は、前記生体試料20に励起された第1軸Xに平行な他の行の蛍光を取得する。これを繰り返して、順次走査を行って、2つの対物レンズ52に生体試料20上の全ての蛍光を取得させる。生体試料20の走査方式は、別の方式であってもよく、例えば、2つの可動ステージ40が2つの生体試料20の中心位置から順次走査を行い、2つの生体試料20による全ての蛍光を取得し、具体的にはどのような方式で走査するかは、必要に応じて設計決定を行い、ここでは一列挙していない。前記2つの可動ステージ40は、第1軸Xに沿って移動するときには前記アレイ中心に対して近接または離反することが可能であり、第2軸Yに沿って移動するときにも前記アレイ中心に対して近接または離反することが可能であり、具体的には前記2つの対物レンズ52が前記生体試料20に初期配置されている位置に応じて決定されていることが理解できる。2つの生体試料20の画像の採取時には、2つの可動ステージ40が前記アレイ中心に対して同方向・同速度で移動することにより、移動の際に前記支持体30との間の作用力が逆向きに相殺されるため、前記支持体30全体及び前記可動ステージ40に置かれた生体試料20の振動を回避し、対物レンズ52による正確な蛍光分布を取得することで、前記画像センサー55が生体試料20の高画質な画像を形成する。
【0028】
別の実施形態では、生体試料20上の画像採取が必要な領域の幅は、対物レンズ52の視野範囲にあり、前記画像センサー55は、ラインカメラ、TDI(time delay integration、時間差積分)カメラ、又は、エリアカメラであり、前記2つの可動ステージ40は、図3に示す2つの可動ステージ40と比較して、前記第1軸Xに平行な方向には移動可能であるが、前記第2軸Yに平行な方向には移動可能ではない。生体試料画像採取装置100は、生体試料20の画像を採取する際に、2つの可動ステージ40のそれぞれが、2つの生体試料20の2つ離反する縁の一方から、アレイ中心に対して第1の軸Xと平行に、2つの生物サンプル20の他方の縁へと同方向・同速度で移動することにより、2つの対物レンズ52が生体試料20に励起された第1軸Xと平行な蛍光を取得して、生体試料20の画像の採取が必要な領域の蛍光を取得する。上記対物レンズ52毎に取得された蛍光は、対応する第1ダイクロイックミラー53及び上記導光子54を介して上記画像センサー55に入射され、上記生体試料20の蛍光画像が形成される。
【0029】
他の実施形態における生体試料画像採取装置200の模式図である図4を参照して、生体試料画像採取装置200は、図1に示した生体試料画像採取装置100と比較すると、上記可動ステージ40を2つ備え、一方の可動ステージ40上には対物レンズ52が設けられ、他方の可動ステージ40上には対物レンズ52が設けられておらず、一方の対物レンズ52に対応する第1ダイクロイックミラー53および導光体54のみを備えている点が異なる。生体試料画像採取装置200は、対物レンズ52が上方に配置された可動ステージ40上の生体試料20の画像を採取するものである。生体試料画像採取装置200による生体試料20の画像の採取プロセスは、生体試料画像採取装置100と一致し、2つの可動ステージ40を同時に移動させることで、対物レンズ52の下方の可動ステージ40のみの移動による支持体30全体と生体試料20の振動を回避し、生体試料20の高画質画像を取得する。
【0030】
図5Aおよび5Bに示すように、別の実施形態では、図1に示した生体試料画像採取装置100における対物レンズ52との相違点は、前記可動ステージ40の上方には、2つの対物レンズ52が設けられ、2つの対物レンズ52の間の距離が前記生体試料20の長さまたは幅の半分の距離で、一方の対物レンズ52が前記生体試料の縁に正対する点である。図5Aに示したものは、2つの対物レンズ52間の距離が前記生体試料20の長さの半分であり、図5Bに示したものは、2つの対物レンズ52間の距離が前記生体試料20の幅の半分である。一方の前記可動ステージ40上の前記2つの対物レンズ52は、それぞれ、他方の可動ステージ40上の2つの対物レンズ52と前記アレイ中心を中心として対称である。このように、可動ステージ40が第1軸X又は第2軸Yに沿って移動するストロークが、生体試料20の長さ又は幅の半分である場合、各可動ステージ40に対応する2つの対物レンズ52により、生体試料20に励起された蛍光を取得し、生体試料20全体の画像を取得することができる。別の実施形態では、各可動ステージ40の上方に、3個または4個以上の対物レンズ52が設けられ、前記対物レンズ52の間のピッチは等しく、前記対物レンズ52による投影は、前記生体試料20を等しいピッチで複数に分割する。一つの前記可動ステージ40上の複数の前記対物レンズ52は、それぞれ、他の可動ステージ40上の複数の対物レンズ52と前記アレイ中心を中心として対称である。このように、可動ステージ40が第1軸X又は第2軸Yに沿って移動するストロークが、生体試料20の長さ又は幅の3分の1、4分の1、またはそれ以下である場合、各可動ステージ40に対応する3つ、4つ、またはこれ以上の対物レンズ52により、生体試料20に励起された蛍光を取得し、生体試料20全体の画像を取得することができる。
【0031】
他の実施形態による生体試料画像採取装置300の模式図である図6を参照して、生体試料画像採取装置300は、図1に示した生体試料画像採取装置100と相似であり、ここでは、前記生体試料画像採取装置300が図1の生体試料画像採取装置100と異なる点のみを示す。生体試料画像採取装置300が図1の生体試料画像採取装置100と異なる点は、2つの可動ステージ40の上方に配置された2つの対物レンズ52の合焦面が、可動ステージ40の上方において異なる高さに位置する試料位置交換手段60を備えている点である。前記2つの対物レンズ52は、2層スライドの生体試料20上の異なる層のスライドに光を集束して、異なる高さのスライド上に位置する蛍光標識体を励起して蛍光を発生させ、前記2つの対物レンズ52によって異なるスライド上の蛍光を集光させるためのものである。この試料位置交換手段60は、2つの可動ステージ40がアレイ中心に対して同方向・同速度で移動して、2つの対物レンズ52がそれぞれスライド上に位置する蛍光を集光完了したとき、2つの対物レンズ52下における2つの生体試料20の位置を交換する。2つの生体試料20の位置が交換された後、再び2つの上記可動ステージ40がアレイ中心に対して同方向・同速度で移動して他方のスライド上に位置する蛍光が2つの対物レンズ52によってそれぞれ収集され終えると、2つの対物レンズ52によって2層スライドの生体試料20における蛍光の収集が完了し、画像センサー55に生体試料20の蛍光画像が取得される。図6に示す試料位置交換手段60は、2つの可動ステージ40と同時に回転ステージを連結するものであり、2つの可動ステージ40は上述した回転ステージに可動に連結され、回転ステージは支持体30に回動可能に設けられ、可動ステージ40と平行な平面上でアレイ中心回りに180度回動させて2つの可動ステージ40の位置を入れ替えることで、2つの対物レンズ52に対する2つの生体試料20の位置を入れ替えることができる。図7を参照すると、他の実施形態では、生体試料画像採取装置400における前記試料位置交換手段60が、一方の可動ステージ40上に位置する生体試料20を他方の可動ステージ40上に載置して、2つの生体試料20の位置を入れ替えるロボットアーム62を備える。また、ロボットアーム62による生体試料20の交換後の位置が原位置と異なることを考慮すると、試料位置交換手段は、さらに、2つの可動ステージ40にそれぞれ接続された回転ステージ64を備え、回転ステージ64は、2つの生体試料20の位置を調整するように、生体試料20を可動ステージ40に平行な面上で回転させることで、生体試料20で励起された蛍光を集光しやすくすることができる。図7に示した実施形態では、可動ステージ40のうち前記支持体30から遠い側に、2つの回転ステージ64がそれぞれ配置されており、生体試料20は回転ステージ64上に載置されている。別の実施形態では、2つの回転ステージ64は、可動ステージ40の下にそれぞれ置かれ、且つ、可動ステージ40と支持体30の間に位置し、生体試料20が可動ステージ40に置かれる。
【0032】
他の実施形態による生体試料画像採取装置400の模式図である図7を参照して、生体試料画像採取装置400は、図6に示した生体試料画像採取装置300と相似であり、ここでは、前記生体試料画像採取装置400が図6の生体試料画像採取装置300と異なる点のみを示す。この生体試料画像採取装置400が図6の生体試料画像採取装置300と相違する点は、2つの可動ステージ40の上方に設けられる対物レンズ52の数が、2より多く、1つのスライドの層数と等しく、2つの可動ステージ40の上方における全ての対物レンズ52のフォーカス面が、可動ステージ40の上方において異なる高さに位置している点であり、対物レンズ52の各々は、生体試料20のあるスライドの異なる層に光を集光することで、各スライドの異なる層上に位置する生体試料20の蛍光標識体を励起して蛍光を発生させ、異なる対物レンズ52によって異なるスライド上の蛍光を集光する。他の実施形態では、2つの可動ステージ40の上方における対物レンズ52の数は、等しくてもよく、例えば、図5Aまたは5Bに示した2つ、もちろん、3つ、4つ以上であってもよく、また、異なっていてもよく、例えば、一方の可動ステージ40の上方が1つ、他方の可動ステージ40の上方が2つとなる。一方の可動ステージ40の上方における対物レンズ52の合焦面の高さは、他方の可動ステージ40の上方における対物レンズ52の合焦面の高さよりも大きく、図6に示す左側における複数の対物レンズ52の合焦面の高さは、右側における複数の対物レンズ52の合焦面の高さよりも大きくてもよい。他の可動ステージ40の上方における対物レンズ52の合焦面の高さよりも一部が大きく、他の可動ステージ40の上方における対物レンズ52の合焦面の高さよりも一部が小さくてもよい。基本的に、スライドの各層上の生体試料20は、対応する対物レンズ52によって採取されることが確保される。この試料位置交換手段60は、2つの可動ステージ40がアレイ中心に対して同方向・同速度で移動して、一可動ステージ40の上方の対物レンズ52がそれぞれ対応するスライド上の蛍光を集光完了したとき、対物レンズ52下の2つの生体試料20の位置を交換する。図7に示した前記試料位置交換手段60は、前記ロボットアーム62及び2つの前記回転ステージであり、前記試料位置交換手段60が図6における回転ステージであっても良いことが理解される。上記可動ステージ40は、2つの生体試料20の位置で交換された後、再び、2つの上記可動ステージ40がアレイ中心に対して同方向・同速度で移動して、可動ステージ40の上方の対物レンズ52に、生体試料20の残りのスライド上の蛍光をそれぞれ収集させ、こうして、複数の対物レンズ52により多層スライド上の蛍光の収集が完了し、画像センサー55が生体試料20の蛍光画像を取得する。
【0033】
他の実施形態における可動ステージ40の配置の方式である図8を参照して、当該実施形態において、可動ステージ40の数が2より大きい偶数であり、全ての可動ステージ40が支持体30上に矩形に配置されており、アレイ中心は矩形の中心である。図9を参照して、上記光源出力子51は、2より大きい偶数個の光束を出力し、上記光束は、可動ステージ40ごとに対応する第1ダイクロイックミラー53上に一対一で投射され、対応する対物レンズ52によって集光されて、可動ステージ40ごとの生体試料20内の蛍光標識物質に蛍光を発生させる。この光源出力子51は、レーザーエミッタ515と、光分岐器516と、複数のコリメータ517と、を備える。前記レーザーエミッタ515は、レーザー光を出力するものであり、前記光分岐器516は、1つのレーザー光入口と複数のレーザー光出口とを含み、レーザー光入口から入力されたレーザー光をパワーが等しい複数のレーザー光に分けて、複数のレーザー光出口からそれぞれ出力する。コリメータ517の数は、対物レンズ52の数と同数であり、複数のレーザー光出口から出力されたレーザー光を平行光にコリメートして、複数の第1ダイクロイックミラー53に投射し、さらに複数の対物レンズ52に投射する。光源出力子51は、コリメータ517から出力された平行光を第1ダイクロイックミラー53の位置に応じて導く複数の反射ミラー(図示せず)をさらに備えていてもよい。生体試料20の画像を採取する際には、全ての可動ステージ40は、前記矩形の両対称軸、例えば図8における第1軸X及び第2軸Yに対して接近または離れ、可動ステージ40の上方に位置する対物レンズ52が蛍光を集光するように移動し、第1ダイクロイックミラー53及びライトガイド54を介して画像センサー55に光が導入され、複数の生体試料20の蛍光画像が生成される。偶数個の可動ステージ40は、矩形の対称軸に接近し、あるいは対称軸から離れるように移動するので、移動中に、全ての可動ステージ40の支持体30に対する付勢力が相殺され、支持体30全体と、当該可動ステージ40上に配置された生体試料20との振動を回避して、対物レンズ52による正確な蛍光分布を取得することで、画像センサー55に生体試料20の高品質な蛍光画像を形成させる。
【0034】
他の実施形態における可動ステージ40の配置の方式である図10を参照して、当該実施形態において、複数の可動ステージ40が支持体30上に均等に円形状に配列されており、二つ毎に可動ステージ40間の角度αが等しく、前記アレイ中心が円形状の中心である。生体試料20の画像の採取時には、全ての可動ステージ40が前記円形の円心に対して接近または離間する運動を行うことにより、可動ステージ40の上方に位置する対物レンズ52により蛍光が集光され、第1ダイクロイックミラー53および導光材54を介して画像センサー55に光が導入され、複数の生体試料20の蛍光画像が生成される。複数の可動ステージ40は、円心に対して接近または離間するように移動するので、その移動中に、全ての可動ステージ40の支持体30に対する付勢力が相殺されることにより、支持体30全体と、可動ステージ40に置かれた生体試料20との振動が回避され、対物レンズ52による正確な蛍光分布が取得され、画像センサー55による生体試料20の高品質な蛍光画像が形成される。
【0035】
図8および図10の可動ステージ40は、図6および図7における試料位置交換手段60を備え、対物レンズ52下の生体試料20を取り替え、多層スライドを含む2枚以上の生体試料20の画像の採取を完了するようにしてもよい。
【0036】
上記生体試料画像採取装置100、200、300、400は、複数の可動ステージ40が上記支持体30にアレイ状に配列され、上記複数の可動ステージ40のアレイ中心に対して同方向・同速度で移動することで、複数の可動ステージ40の支持体30に対する付勢力が相殺して、可動ステージ40の運動が支持体30全体と上記生体試料20に与える振動を回避して、対物レンズ52に正確な蛍光分布を取得させて、上記画像センサー55に生体試料20の高品質な蛍光画像を形成させることができるので、生体試料画像採取装置は、従来技術と比較して、構成の簡単化と生体試料20の高品質な画像の取得を両立することができる。
【0037】
さらに、本出願は、上記のいずれかの生体試料画像採取装置100、200、300、400を備えた遺伝子シークエンサーを提供する。生体試料画像採取装置により採取される生体試料20は高画質であるため、遺伝子シーケンサーによる塩基順序をより正確に解析するのに有利である。
【0038】
上記の各実施形態は、ただ本発明の技術的解決策を説明するためのものであり、限定することを意図するものではなく、好ましい実施形態を参照して、本発明について詳細に説明しているが、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の技術的解決策を修正または同等に置換できることを理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10