特許 7422330 照明装置

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-01-18

(45)【発行日】2024-01-26

(54)【発明の名称】照明装置

(51)【国際特許分類】

   F21V 19/02 20060101AFI20240119BHJP

   F21V 21/30 20060101ALI20240119BHJP

   B60Q 3/54 20170101ALI20240119BHJP

   B60Q 3/76 20170101ALI20240119BHJP

   F21Y 115/10 20160101ALN20240119BHJP

【ＦＩ】

F21V19/02 600

F21V21/30 500

B60Q3/54

B60Q3/76

F21Y115:10

【請求項の数】 7

(21)【出願番号】P 2020031569

(22)【出願日】2020-02-27

(65)【公開番号】P2021136151

(43)【公開日】2021-09-13

【審査請求日】2022-11-14

(73)【特許権者】

【識別番号】314012076

【氏名又は名称】パナソニックＩＰマネジメント株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】110001210

【氏名又は名称】弁理士法人ＹＫＩ国際特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】日比野 幸太

【審査官】坂口 達紀

(56)【参考文献】

【文献】特表２００９－５４１９４１（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開昭５３－１２１３４３（ＪＰ，Ａ）

【文献】米国特許出願公開第２００６／００４４８０２（ＵＳ，Ａ１）

【文献】中国実用新案第２０６０９３７５３（ＣＮ，Ｕ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｆ２１Ｖ １９／００－１９／０６

２１／００－２１／４０

Ｆ２１Ｋ ９／００－９／９０

Ｆ２１Ｓ ２／００－４５／７０

Ｂ６０Ｑ ３／００－３／８８

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

上底が大径面で、下底が前記大径面よりも小径な小径面で、側面が前記大径面から前記小径面に向かう方向に先細りの球帯面を有する略球台形状で、前記小径面から照明光を出射する灯具と、
前記灯具の前記球帯面を前記小径面の側から支持することで前記灯具を回転可能に支持する支持面を有するベゼルと、
前記ベゼルに取付けられ、前記灯具を前記大径面の側から覆うカバーと、を備え、
前記灯具の前記大径面は、その中央に凹部を有し、
前記カバーに、当該カバーから前記大径面に向かって突出して先端部が前記凹部の内面に当たることで前記灯具を支持する山形状の突出部が設けられており、
前記突出部の前記先端部は、前記小径面側に凸の凸形状に形成されており、
前記凹部の前記内面は、前記小径面側に凹んだ凹面となっており、
前記突出部は、前記灯具を、前記凹部の前記内面に当たる前記突出部の前記先端部を支軸として前記球帯面の球中心の回りで回転可能に支持している、
照明装置。

【請求項2】

前記突出部は、
前記カバーに対して不動に設けられ、
前記先端部により前記灯具の前記凹部の前記内面を押圧して、前記灯具を前記支持面に押し付ける、
請求項１に記載の照明装置。

【請求項3】

前記先端部が前記凹部の前記内面に当たる位置は、前記球中心よりも前記小径面の側に位置する、
請求項１又は２に記載の照明装置。

【請求項4】

請求項１～３のいずれか１項に記載の照明装置であって、
前記突出部は、合成樹脂製である、
照明装置。

【請求項5】

請求項１～４のいずれか１項に記載の照明装置であって、
前記凸形状は、球欠形状である、
照明装置。

【請求項6】

請求項５に記載の照明装置であって、
前記凹面は、前記先端部よりも大径の球冠面である、
照明装置。

【請求項7】

請求項５又は６に記載の照明装置であって、
前記先端部の球中心は前記球帯面の前記球中心と一致している、
照明装置。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本開示は、天井等に取付けられる照明装置に関する。

【背景技術】

【0002】

特許文献１には、略球台形状のランプを回転可能に支持している照明アセンブリが開示されている。この照明アセンブリでは、ランプカバー中央のバネ部分に設けられた凸状のピボットが、ランプを覆うハウジングの凹状のピボット点の内面に当たる。そして、ピボット点の内面に当たったピボットを支点としてランプが回転する。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【文献】特表２００９－５４１９４１号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

特許文献１に記載の照明アセンブリでは、ランプのバネ部分に、ハウジング方向に凸のピボットが設けられている。このため、この照明アセンブリは、ピボットがハウジング方向に凸の分だけ厚みが増してしまう。

【0005】

本開示は、薄型の照明装置を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本開示に係る照明装置は、上底が大径面で、下底が前記大径面よりも小径な小径面で、側面が前記大径面から前記小径面に向かう方向に先細りの球帯面を有する略球台形状で、前記小径面から照明光を出射する灯具と、前記灯具の前記球帯面を前記小径面の側から支持することで前記灯具を回転可能に支持する支持面を有するベゼルと、前記ベゼルに取付けられ、前記灯具を前記大径面の側から覆うカバーと、を備え、前記灯具の前記大径面は、その中央に凹部を有し、前記カバーに、当該カバーから前記大径面に向かって突出して先端部が前記凹部の内面に当たることで前記灯具を支持する山形状の突出部が設けられており、前記突出部の前記先端部は、前記小径面側に凸の凸形状に形成されており、前記凹部の前記内面は、前記小径面側に凹んだ凹面となっており、前記突出部は、前記灯具を、前記凹部の前記内面に当たる前記突出部の前記先端部を支軸として前記球帯面の球中心の回りで回転可能に支持している。

【発明の効果】

【0007】

本開示に係る照明装置によれば、灯具の回転の支軸として機能する突出部の先端部が、灯具の大径面に設けられている凹部に当たっており、突出部の先端部の厚みと灯具の厚みとを照明装置の厚み方向においてオーバーラップさせることができる。従って、本開示に係る照明装置は、このオーバーラップの分、薄型となる。

【図面の簡単な説明】

【0008】

【図1】本開示の一実施形態に係る照明装置の断面図である。

【図2】図１の照明装置の分解斜視図である。

【図3】図１の照明装置の分解斜視図である。

【図4】図１の灯具を回転させたときの照明装置の断面図である。

【発明を実施するための形態】

【0009】

本開示の実施形態に係る照明装置１００について、図面を参照しながら説明する。なお、照明装置１００の照明方向側を「下」、その反対側を「上」とする。また、上下方向に直交する２軸の方向を、それぞれ、前後、左右とする。

【0010】

（照明装置１００の構成）
図１～図３に示すように、照明装置１００は、下側に照明光Ｐを出射する灯具１１０と、灯具１１０を回転可能に支持するベゼル１２０と、を備えている。さらに、灯具１１０は、ベゼル１２０に取り付けられて灯具１１０を覆うカバー１３０と、カバー１３０から突出して灯具１１０を支持する突出部１４０と、を備える。このような照明装置１００は、飛行機の客席の上の天井１０に取付けられ、読書灯として使用される。なお、灯具１１０が図１の向きにある状態を初期状態ともいう。

【0011】

灯具１１０は、全体として、側面の下部に球帯形状の球帯面１１０Ａを有する略球台形状を有する。灯具１１０は、略球台形状の上底を構成する大径面１１０Ｂと、略球体形状の下底を構成する小径面１１０Ｃと、を備える。大径面１１０Ｂと小径面１１０Ｃとは、いずれも円形で、小径面１１０Ｃの方が小径である。球帯面１１０Ａは、大径面１１０Ｂから小径面１１０Ｃに向かってつまり下方に向かって先細りの形状となっている。灯具１１０は、小径面１１０Ｃから照明光Ｐを出射する。

【0012】

灯具１１０は、図１に示すように、照明光Ｐを出射する光源１１１と、光源１１１が実装されている回路基板１１２と、を備える。灯具１１０は、さらに、光源１１１からの照明光Ｐを集光するレンズ１１３と、光源１１１及び回路基板１１２を内部に収容している筐体１１４と、を備える。光源１１１は、ＬＥＤ（Light Emitting Diode）等の発光素子を含む。回路基板１１２は、光源１１１を駆動する駆動回路を備える。

【0013】

図１～図３に示すように、筐体１１４は、灯具１１０の外形を形成している。筐体１１４は、カップ状の下側部材１１４Ａと、下側部材１１４Ａを上から覆う円盤状の上側部材１１４Ｂと、を備える。

【0014】

下側部材１１４Ａの底は、レンズ１１３を下方に露出させる円形の開口１１４ＡＡが設けられている。図１に示すように、レンズ１１３は、開口１１４ＡＡを上方から覆うように、下側部材１１４Ａの底に取り付けられている。レンズ１１３は、下側部材１１４Ａの下面から下方に露出している。下側部材１１４Ａの下面と、レンズ１１３の下面とは、灯具１１０の小径面１１０Ｃを構成している。

【0015】

図１～図３に示すように、下側部材１１４Ａの側周面は、灯具１１０の球帯面１１０Ａとして形成されている。下側部材１１４Ａの側周面つまり灯具１１０の球帯面１１０Ａは、図１の点Ｃを中心とする球の下半部の半球から下部及び上部を切り取った形状である。従って、点Ｃは、球帯面１１０Ａの球中心である。

【0016】

上側部材１１４Ｂは、円盤形状であり、下側部材１１４Ａに図２に示すネジＮにより取り付けられている。図１に示すように、上側部材１１４Ｂの下面には、光源１１１が実装された回路基板１１２が取り付けられている。

【0017】

図１及び図２に示すように、上側部材１１４Ｂの上面は、灯具１１０の大径面１１０Ｂとして形成されている。上側部材１１４Ｂの上面つまり灯具１１０の大径面１１０Ｂは、径方向の外側から、周縁部１１０ＢＡと、第１凹部１１０ＢＢと、第２凹部１１０ＢＣと、を備える。周縁部１１０ＢＡは、円環形状で平坦である。第１凹部１１０ＢＢは、周縁部１１０ＢＡに隣接しており、円環形状で底面が平坦である。第２凹部１１０ＢＣは、第１凹部１１０ＢＢの中央に設けられている。第１凹部１１０ＢＢの中央は、大径面１１０Ｂの中央でもある。第２凹部１１０ＢＣの内面は、下方つまり小径面１１０Ｃ側に凹んだ凹面となっている。当該凹面は、ここでは、球冠形状の面である球冠面である。図１に示すように、第２凹部１１０ＢＣの内面には、突出部１４０が当たっている。

【0018】

図１～図３に示すように、灯具１１０は、筐体１１４の上側部材１１４Ｂから突出した円柱状の２つの突起１１５も備える。２つの突起１１５は、上側部材１１４Ｂから点Ｃを挟んで反対方向に突出している。２つの突起１１５は、図１の初期状態において左右方向つまり照明光Ｐの光軸Ｓに直交する方向に沿って延びている。なお、光軸Ｓの上方への延長線は、点Ｃを通る。詳細は後述するが、２つの突起１１５は、灯具１１０の回り止めとして機能する。

【0019】

ベゼル１２０は、灯具１１０を回転可能に支持し、かつ、天井１０に取付けられる外枠を構成している。ベゼル１２０は、平板状の平板部１２１と、平板部１２１から上方に延びている円筒状の円筒部１２２と、を備える。平板部１２１と円筒部１２２とは、一体的に成形されている。ベゼル１２０は、平板部１２１に配置され、灯具１１０を支持するリング状の支持部材１２３も備える。ベゼル１２０は、図２及び図３に示すように、ベゼル１２０の天井１０への取り付け時に天井１０に引っ掛けられる爪状の引っ掛け部１２４も備える。

【0020】

図１～図３に示すように、平板部１２１は、中央に円形の開口１２１Ａを備える。開口１２１Ａからは、灯具１１０の小径面１１０Ｃが下方に露出している。図１の初期状態では、灯具１１０の小径面１１０Ｃのうち、下側部材１１４Ａの下面が、平板部１２１の下面と面一である。図２及び図３に示すように、平板部１２１の上面には、引っ掛け部１２４が配置されている。平板部１２１は、引っ掛け部１２４が天井１０の一部に引っ掛けられた状態で、図示しない手段、例えば、ネジ等により天井１０に取付けられる。この天井１０への取り付けにより、ベゼル１２０つまり照明装置１００が天井１０に取り付けられる。

【0021】

図１に示すように、円筒部１２２は、灯具１１０を収容している。円筒部１２２の中心軸は、上下方向に延び、点Ｃを通っている。図１の初期状態において、円筒部１２２の中心軸は、照明光Ｐの光軸Ｓと一致する。図２及び図３に示すように、円筒部１２２は、径方向に貫通した４つの貫通孔１２２Ａを備える。貫通孔１２２Ａは、カバー１３０の取り付けに使用される。図１及び図２に示すように、円筒部１２２は、その内面に、灯具１１０の２つの突起１１５が入り込む上下方向に延びた凹部１２２Ｂも備える。詳細は後述するが、突起１１５は、凹部１２２Ｂに入り込むことにより、灯具１１０の回り止めと機能する。

【0022】

支持部材１２３は、平板部１２１と円筒部１２２とが繋がっている角部分かつ円筒部１２２の内側に配置されている。支持部材１２３は、その内周面として、灯具１１０の球帯面１１０Ａに合わせた球帯形状で、灯具１１０の球帯面１１０Ａに面接触して灯具１１０を回転可能に支持する支持面１２３Ａを備える。支持面１２３Ａは、灯具１１０の球帯面１１０Ａを下側つまり小径面１１０Ｃ側から接触して支持する。支持面１２３Ａは、灯具１１０を球帯面１１０Ａの球中心である点Ｃ回りで回転自在に支持している。一方で、灯具１１０の突起１１５が円筒部１２２の凹部１２２Ｂ内に入り込んでいるため、灯具１１０の上下方向に延びた軸を回転軸とする回転は禁止される。従って、灯具１１０は、上下方向に延びた軸に直交する前後方向及び左右方向の２軸で回転可能となっている。

【0023】

カバー１３０は、円板状のカバー本体１３１と、カバー本体１３１の周縁から下方、つまり灯具１１０の小径面１１０Ｃ側に延びた４本の脚１３２と、を備える。

【0024】

カバー本体１３１は、その中央に、下方、つまり、灯具１１０側に凸のカップ形状を有するカップ部１３１Ａを備える。カップ部１３１Ａの底には、突出部１４０が固定されている。

【0025】

図２及び図３に示すように、４つ脚１３２それぞれは、その先端に、カバー本体１３１の径方向内側に延びている爪１３２Ａを備える。爪１３２Ａは、ベゼル１２０の円筒部１２２の貫通孔１２２Ａの内壁に引っ掛かる。これにより、カバー１３０は、灯具１１０を、上方つまり大径面１１０Ｂ側から覆った状態でベゼル１２０に取付けられる。

【0026】

図１～図３に示すように、突出部１４０は、カバー１３０の中央、具体的には、カバー１３０のカバー本体１３１のカップ部１３１Ａの中央に設けられている。突出部１４０は、合成樹脂製であり、インサート成形により金属製のカバー１３０と一体的に形成されている。突出部１４０は、カバー１３０から灯具１１０側に突出した山形状である。突出部１４０の先端部１４１は、下方つまり小径面１１０Ｃ側に凸の凸形状に形成されている。前記の凸形状は、ここでは、球欠形状である。この球欠形状に形成された先端部１４１の球中心は、点Ｃである。従って、先端部１４１の球中心と、灯具１１０の球帯面１１０Ａの球中心とは、一致する。なお、先端部１４１は、ここでは、球欠のうちの半球の形状に形成されている。

【0027】

突出部１４０の先端部１４１は、灯具１１０の大径面１１０Ｂの中央の第２凹部１１０ＢＣの内面に当たっている。ここで、球欠形状の先端部１４１の径は、第２凹部１１０ＢＣの球冠形状の内面の径よりも小さく形成されている。また、第２凹部１１０ＢＣの内面の球中心は、先端部１４１の球中心よりも上方つまりカバー１３０側に位置している。

【0028】

突出部１４０の先端部１４１は、灯具１１０の第２凹部１１０ＢＣの内面に当たることで、灯具１１０を支持している。灯具１１０は、先端部１４１と、支持部材１２３の支持面１２３Ａとにより支持されている。突出部１４０は、カバー１３０がベゼル１２０に取り付けられたときに、灯具１１０を支持部材１２３の支持面１２３Ａに押し付けるように形成されている。

【0029】

（照明装置１００の動作）
照明装置１００のユーザは、灯具１１０の照明方向を調整したい場合に、灯具１１０の小径面１１０Ｃ、特に、下側部材１１４Ａの下面を指で押す。これにより、図４に示すように、灯具１１０が回転する。灯具１１０は、球帯面１１０Ａの球中心である点Ｃ回りで回転する。このとき、灯具１１０は、大径面１１０Ｂの第２凹部１１０ＢＣに当たっている突出部１４０の先端部１４１を回転の支軸として回転する。第２凹部１１０ＢＣと先端部１４１とは径同士が異なるので、灯具１１０が回転するのに伴って、突出部１４０の先端部１４１と第２凹部１１０ＢＣとの接触箇所は移動する。このようなことから、突出部１４０及び上側部材１１４Ｂは、耐摩耗性に優れるポリアセタール（ＰＯＭ）等のエンジニアプラスチックにより形成されるとよい。突出部１４０の先端部１４１と第２凹部１１０ＢＣとの接触箇所は、灯具１１０の回転中心である点Ｃよりも下方つまり小径面１１０Ｃ側に配置されている。灯具１１０は、突出部１４０により支持部材１２３に押し付けられているので、ユーザが灯具１１０から指を離しても、支持部材１２３と灯具１１０との間の摩擦力により、灯具１１０の向きは維持される。なお、灯具１１０を図４の状態からさらに回転させると、灯具１１０は、カバー１３０に当たり、それ以上の回転が防止される。

【0030】

（照明装置１００に関する効果）
上述のように、照明装置１００では、灯具１１０の回転の支軸として機能する先端部１４１を有する突出部１４０が、カバー１３０から下方に突出した山形形状に形成され、その先端部１４１が下方に凸の凸形状に形成されている。そして、突出部１４０は、灯具１１０の大径面１１０Ｂの中央の第２凹部１１０ＢＣの内面である下方に凹んだ凹面と当たって、灯具１１０の支軸として機能する。このような構成により、照明装置１００では、灯具１１０を回転させるための突出部１４０の厚みが、第２凹部１１０ＢＣが形成された灯具１１０の厚みと、上下方向、つまり照明装置１００の厚み方向において一部オーバーラップしている。これにより、照明装置１００は、薄型化される。灯具１１０の第２凹部１１０ＢＣを上方に凸の凸部に変更し、カバー１３０に、前記の凸部を受ける凹部を設けるといった従来の構造では、前記のオーバーラップを形成できない。従って、照明装置１００は、前記の従来の構造よりも薄型化される。

【0031】

照明装置１００では、突出部１４０が、カバー１３０に一体成形されているので、カバー１３０及びこのカバー１３０が固定されたベゼル１２０に対して不動である。そして、突出部１４０は、灯具１１０を支持部材１２３の支持面１２３Ａに押し付けている。従って、突出部１４０による灯具１１０の押し付けを、特許文献１のようなバネ等で行う必要がない。このため、バネのストロークを稼ぐために照明装置１００を厚くする必要がなく、照明装置１００を薄型化できる。

【0032】

照明装置１００では、突出部１４０の先端部１４１が第２凹部１１０ＢＣの内面に当たる接触位置が、球帯面１１０Ａの球中心である点Ｃよりも下方つまり小径面１１０Ｃの側にある。これにより、前記の接触位置が点Ｃよりも上方になるときよりも、照明装置１００を薄型にできる。

【0033】

照明装置１００では、突出部１４０が合成樹脂製であることにより、突出部１４０を金属製とするときよりも、灯具１１０を繰り返し回転させることができる。これは、合成樹脂の方が、耐摩耗性等において金属よりも有利だからである。突出部１４０は、特に、ＰＯＭ等であるとよい。

【0034】

照明装置１００では、突出部１４０の先端部１４１が球欠形状である。このため、灯具１１０は、スムーズに回転できる。

【0035】

照明装置１００では、第２凹部１１０ＢＣの内面が、突出部１４０の先端部１４１よりも大径の球冠面である。このため、灯具１１０は、スムーズに回転できる。

【0036】

照明装置１００では、突出部１４０の先端部１４１の球中心は、灯具１１０の球帯面１１０Ａの球中心と一致している。このため、灯具１１０は、スムーズに回転できる。

【0037】

（変形例）
照明装置１００を構成する各部材の形状等は適宜変更可能である。例えば、ベゼル１２０の支持部材１２３は、平板部１２１及び円筒部１２２と一体的に形成されもよい。また、カバー１３０に、円筒部１２２に相当する円筒部を設け、ベゼル１２０側には円筒部１２２を設けなくてもよい。カバー１３０は、ベゼル１２０に直接又は他の部材を介して間接的に固定されてもよい。カバー１３０と突出部１４０とは、合成樹脂等の同じ材料による一体成形で形成されてもよい。照明装置１００は、壁などに取り付けられてもよい。この場合でも、照明装置１００等が照明する方向を下とする。このため、壁が延びている天地方向を、上記の前後方向又は左右方向として、水平方向を上下方向とする。突出部１４０の先端部１４１は、凸形状であればよく、上記球欠形状に限られない。先端部１４１は、灯具１１０の回転をスムーズにするため、曲面であることが望ましい。第２凹部１１０ＢＣの内面は、凹面であればよく、上記球冠面に限られない。第２凹部１１０ＢＣの内面は、灯具１１０の回転をスムーズにするため、曲面であることが望ましい。

【0038】

（本開示が開示する照明装置）
本開示の照明装置は、上記照明装置１００に限定されない。本開示の照明装置、つまり、上記実施形態及び変形例を例とする照明装置の構成を以下に列挙する。

【0039】

本開示の照明装置（例えば、照明装置１００）は、灯具（例えば、灯具１１０）、ベゼル（例えば、ベゼル１２０）、カバー（例えば、カバー１３０）、及び、突出部（例えば、突出部１４０）を備える。前記灯具は、上底が大径面（例えば、大径面１１０Ｂ）で、下底が前記大径面よりも小径な小径面（例えば、小径面１１０Ｃ）で、側面が前記大径面から前記小径面に向かう方向に先細りの球帯面（例えば、球帯面１１０Ａ）を有する略球台形状である。前記灯具は、前記小径面から照明光を出射する。ベゼルは、前記灯具の前記球帯面を前記小径面の側から支持することで前記灯具を回転可能に支持する支持面（例えば、支持部材１２３の支持面１２３Ａ）を有する。前記カバーは、前記ベゼルに取付けられ、前記灯具を前記大径面の側から覆う。前記灯具の前記大径面は、その中央に凹部（例えば、第２凹部１１０ＢＣ）を有する。前記突出部は、前記カバーに設けられている。前記突出部は、前記カバーから前記大径面に向かって突出した山形形状に形成されている。前記突出部は、先端部（例えば、先端部１４１）が前記凹部の内面に当たることで前記灯具を支持する。前記突出部の前記先端部は、前記小径面側に凸の凸形状に形成されている。前記凹部の前記内面は、前記小径面側に凹んだ凹面となっている。前記突出部は、前記灯具を、前記凹部の前記内面に当たる前記突出部の前記先端部を支軸として前記球帯面の球中心の回りで回転可能に支持している。このような構成によれば、照明装置は、薄型化される。

【0040】

前記突出部は、前記カバーに対して不動に設けられてもよい。さらに、前記突出部は、前記先端部により前記灯具の前記凹部の前記内面を押圧して、前記灯具を前記支持面に押し付けてもよい。このような構成により、照明装置は、薄型となる。

【0041】

前記先端部が前記凹部の前記内面に当たる位置は、前記球中心よりも前記小径面の側に位置してもよい。これにより、照明装置は、薄型となる。

【0042】

前記突出部は、合成樹脂製であってもよい。これにより、灯具を繰り返し回転させることができる。

【0043】

前記凸形状は、球欠形状であってもよい。これにより、灯具の回転がスムーズとなる。

【0044】

前記凹面は、前記先端部よりも大径の球冠面であってもよい。これにより、灯具の回転がスムーズとなる。

【0045】

前記先端部の球中心は前記球帯面の前記球中心と一致していてもよい。これにより、灯具の回転がスムーズとなる。

【符号の説明】

【0046】

１０ 天井、１００ 照明装置、１１０ 灯具、１１０Ａ 球帯面、１１０Ｂ 大径面、１１０ＢＡ 周縁部、１１０ＢＢ 第１凹部、１１０ＢＣ 第２凹部、１１０Ｃ 小径面、１１３ レンズ、１１４ 筐体 １１４Ａ 下側部材、１１４Ｂ 上側部材、１２０ ベゼル、１２２ 円筒部 １２２Ａ 貫通孔、１２３ 支持部材、１２３Ａ 支持面、１３０ カバー、１３１ カバー本体、１３１Ａ カップ部、１３２ 脚、１４０ 突出部、１４１ 先端部、Ｃ 点（球中心）、Ｐ 照明光、Ｓ 光軸。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】