(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-18
(45)【発行日】2024-01-26
(54)【発明の名称】テンプレート
(51)【国際特許分類】
B43L 13/20 20060101AFI20240119BHJP
B43L 13/00 20060101ALI20240119BHJP
B26F 1/32 20060101ALI20240119BHJP
【FI】
B43L13/20 C
B43L13/00 Z
B26F1/32 U
(21)【出願番号】P 2020065252
(22)【出願日】2020-03-31
【審査請求日】2023-03-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日 平成31年 4月 1日 ウェブサイトのアドレス https://youtu.be/Gq3dWX0RCnY 公開者 株式会社Azuma Legal Partners
(73)【特許権者】
【識別番号】520047956
【氏名又は名称】株式会社Azuma Legal Partners
(74)【代理人】
【識別番号】100195051
【氏名又は名称】森田 海幹
(72)【発明者】
【氏名】東 大介
【審査官】市川 勝
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-000788(JP,A)
【文献】特開平08-244328(JP,A)
【文献】特開2014-104587(JP,A)
【文献】特開2013-056410(JP,A)
【文献】特開2018-007008(JP,A)
【文献】特開2006-198756(JP,A)
【文献】実開昭60-191465(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2018/0007233(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0214425(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B43L 13/20
B43L 13/00
B26F 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
略A4サイズの矩形シート状部材からなるテンプレートであって、
一方の長辺の端部を2箇所切欠して形成したステープラー位置決め部と、
一方の短辺近傍に穿設した第一押印基準部と、
長辺方向を略均等に3分割する位置を表示した折曲基準部と、
前記一方の前記長辺近傍に穿設した第一割印基準部と、
一対の長辺間と一対の短辺間において各々略均等な位置となる中央部に、前記長辺方向に間隔をおいて並列して穿設した一対のカード基準部と、からなり、
前記第一押印基準部は、前記短辺に沿って複数配設すると共に、上下に均等に2分割する位置を表示した第一水平基準線を形成し、
前記第一割印基準部は、前記長辺に沿って複数配設すると共に、左右に均等に2分割する位置を表示した第一垂直基準線を形成し、
前記折曲基準部は、前記一方の前記長辺と直交し前記一方の前記長辺の縁端において平行に形成した2本の第一折曲基準線からなり、
長手方向
中央を基点に上下に線対称にJIS-S6041規格に準拠したパンチで開けられた一対の穴を穿設したA4サイズの書類とテンプレートの各辺を合わせて重置したときの前記穴の位置と、前記各部と、が干渉しないよう配設したことを特徴とするテンプレート。
【請求項2】
前記一対の長辺間と前記一対の短辺間において各々略均等な位置となる前記中央部に、矩形状を示す4つの角部の位置を表示した通帳基準部と、
他方の短辺近傍に穿設した第二押印基準部と、
他方の長辺近傍に穿設した第二割印基準部と、を形成し、
前記第二押印基準部は、前記短辺に沿って複数配設すると共に、上下に均等に2分割する位置を表示した第二水平基準線を形成し、
前記第二割印基準部は、前記長辺に沿って複数配設すると共に、左右に均等に2分割する位置を表示した第二垂直基準線を形成し、
前記折曲基準部は、前記他方の前記長辺と直交し前記他方の前記長辺の縁端において平行に形成した2本の第二折曲基準線からなり、
前記長手方向に沿って前記パンチで開けられた一対の前記穴を穿設した前記A4サイズの書類とテンプレートの各辺を合わせて重置したときの前記穴の前記位置と、前記各部と、が干渉しないよう配設したことを特徴とする請求項1に記載のテンプレート。
【請求項3】
前記一方の前記長辺近傍にパンチによる穿設位置に略等しい一対の第一パンチ部を表示し、前記第一パンチ部は、前記各部と、干渉しないよう配設したことを特徴とする請求項2に記載のテンプレート。
【請求項4】
前記他方の前記長辺近傍に前記パンチによる穿設位置に略等しい一対の第二パンチ部を表示し、前記一方の前記短辺または前記他方の前記短辺または前記他方の前記長辺の縁端に表示した長さ測定のためのスケール部を形成し、前記第二パンチ部と前記スケール部は、前記各部と、干渉しないよう配設したことを特徴とする請求項3に記載のテンプレート。
【請求項5】
テンプレートを透明材料で形成すると共に、前記第一押印基準部と前記第二押印基準部と前記第一割印基準部と前記第二割印基準部と、を円形状に形成し、前記カード基準部を各々同大同形の矩形状に形成し、前記第一押印基準部を2箇所配設し、前記第二押印基準部を3箇所配設し、前記第一割印基準部を前記第一折曲基準線の間隙に2箇所配設し、前記第二割印基準部を前記第二折曲基準線の間隙に1箇所と前記第二折曲基準線の外側に各々1箇所配設し、たことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載のテンプレート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、書類作成や書類整理の際に必要な様々な事務作業を一枚の道具で可能とするテンプレートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、作成した一括りの書類をステープラーで綴じることや、ファイリングのためにパンチで穴を開ける作業が日常的に行われている。
【0003】
また、書類を郵送等するために折り曲げることや、書類に押印してもらうための目安位置を記載する作業等も日常的に行なわれている。
【0004】
これらの作業においては、特段の手当をせずに作業を行なえば、ステープラーで綴じた箇所とパンチで開けた穴の位置や折り曲げる位置が干渉し易いため注意を払いながら書類作成や書類整理をする必要があるが、日々多くの書類を作成等する者にとっては1件毎に手当をしながら作業を進めるのは非常に煩雑である。
【0005】
また、公文書や契約書等の重要な書類を作成する際には細心の注意を払って作業を行なう必要があり、特に、法律事務所や特許事務所等が作成する書類は顧客に提出する重要な商品となるため、綺麗に折り曲げることも含めて何ら手当をせずに作成した書類は商品価値を低下させることになってしまう。
【0006】
また、必要に応じて運転免許証等の身分証や通帳等を証明書類や証拠書類としてコピーする際にも、傾きや配置箇所に気を配る必要がある。
【0007】
このような作業を少しでも簡略化し綺麗で正確な書類を作成する道具として、例えば、特許文献1に開示された「位置合わせガイドシート」があり、本技術は、「透き通ったシートに、穴開パンチの基準位置を合わせる印を設け、穴開け後、ファイリングした後、スムーズにシートを抜き取れるように切り欠きを設ける。ステープラーで書類を綴じるとき、位置が定まらないため、シートの綴じ位置にガイド用の切り欠き及び印を設ける。」として、ステープラーで綴じる箇所とパンチで開ける穴の位置が干渉しないようにシートの端部を切欠して各々の位置を明示するよう構成している。
【0008】
また、例えば、特許文献2に開示された「3つ折りガイド付きスケール」があり、本技術は、「書類を3つ折りするときのガイドラインと、[B5版用]ガイドメジャー及び、[A4版用]ガイドメジャー」を備えるものとして、長尺の定規に折り曲げ位置を表示することで書類を正確に3つ折りできるよう構成している。
【0009】
また、例えば、特許文献3に開示された「家系図製作書き込み枠線引き定規」があり、本技術は、「枠や線を書くための定規、通称形抜きした定規に関するもので、本体の定規板はプラスチックもしくは厚紙を用い従来のものと大体同様なもので、その本体板のその他斜線で示した枠内は打抜きになっていて、その打抜いた枠に沿って線を引くと容易に枠を書くことができ、本体板は、印を付けるに必要な大きさの穴を開け、この穴のなかから印をつけ、付けた印に定規を合わせて引けば容易に系図を書くことができる」ものとして、本体板を穿設して家紋を押印すべき箇所の目安位置を家系図に記載できるよう構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特開2006-198756号公報
【文献】実開平04-000598号公報
【文献】実開平01-097996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
確かに特許文献1に記載の技術によれば、1つの道具により書類をステープラーで綴じる箇所とパンチで開ける穴の位置とが互いに干渉しないように作業できる点で優れているが、書類を折り曲げる際にステープラーで綴じた箇所と干渉してしまう可能性が残ってしまうという問題を有している。
【0012】
また、特許文献2に記載の技術によれば、書類を正確に3つ折りできる点で優れているが、3つ折り作業だけを大量に行なう場合以外においては、本道具を都度準備するのは効率的ではないという問題を有している。
【0013】
また、特許文献3に記載の技術によれば、家系図の所定箇所に押印すべき家紋の目安位置を容易に記載できる点で優れているが、用途が家系図に特化しているため汎用性に乏しいという問題を有している。
【0014】
また、特許文献1乃至3に記載の技術は、各々の作業に応じた道具をその都度使用しなければならず、日々様々な作業を含む多くの書類を作成等する者にとっては依然として煩雑な作業となってしまうという問題を有している。
【0015】
更に、上述した特許文献に係る道具だけでは、ステープラーで綴じる箇所やパンチで開ける穴の位置と割印とが干渉する心配や、押印してもらうための目安位置を見栄えよく記載することや、運転免許証等の身分証や通帳等を証明書類や証拠書類としてコピーする際の見栄えを整えることができないという問題を有している。
【0016】
この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、一枚の道具で、パンチで開ける穴の位置や郵送等のための折り曲げ箇所、更には割印等がステープラーで綴じる箇所と干渉せず、また、押印や割印のための目安位置の記載や証明書類等のコピーを体裁よく行なうことができる事務作業のためのテンプレートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
以上のような目的を達成するために、本発明は以下の技術を提供する。
【0018】
請求項1に係る発明では、略A4サイズの矩形シート状部材からなるテンプレートであって、一方の長辺の端部を2箇所切欠して形成したステープラー位置決め部と、一方の短辺近傍に穿設した第一押印基準部と、長辺方向を略均等に3分割する位置を表示した折曲基準部と、前記一方の前記長辺近傍に穿設した第一割印基準部と、一対の長辺間と一対の短辺間において各々略均等な位置となる中央部に、前記長辺方向に間隔をおいて並列して穿設した一対のカード基準部と、からなり、前記第一押印基準部は、前記短辺に沿って複数配設すると共に、上下に均等に2分割する位置を表示した第一水平基準線を形成し、前記第一割印基準部は、前記長辺に沿って複数配設すると共に、左右に均等に2分割する位置を表示した第一垂直基準線を形成し、前記折曲基準部は、前記一方の前記長辺と直交し前記一方の前記長辺の縁端において平行に形成した2本の第一折曲基準線からなり、長手方向中央を基点に上下に線対称にJIS-S6041規格に準拠したパンチで開けられた一対の穴を穿設したA4サイズの書類とテンプレートの各辺を合わせて重置したときの前記穴の位置と、前記各部と、が干渉しないよう配設したことを特徴とするテンプレートを提供せんとする。
【0019】
請求項2に係る発明では、前記一対の長辺間と前記一対の短辺間において各々略均等な位置となる前記中央部に、矩形状を示す4つの角部の位置を表示した通帳基準部と、他方の短辺近傍に穿設した第二押印基準部と、他方の長辺近傍に穿設した第二割印基準部と、を形成し、前記第二押印基準部は、前記短辺に沿って複数配設すると共に、上下に均等に2分割する位置を表示した第二水平基準線を形成し、前記第二割印基準部は、前記長辺に沿って複数配設すると共に、左右に均等に2分割する位置を表示した第二垂直基準線を形成し、前記折曲基準部は、前記他方の前記長辺と直交し前記他方の前記長辺の縁端において平行に形成した2本の第二折曲基準線からなり、前記長手方向に沿って前記パンチで開けられた一対の前記穴を穿設した前記A4サイズの書類とテンプレートの各辺を合わせて重置したときの前記穴の前記位置と、前記各部と、が干渉しないよう配設したことを特徴とする請求項1に記載のテンプレートを提供せんとする。
【0020】
請求項3に係る発明では、前記一方の前記長辺近傍にパンチによる穿設位置に略等しい一対の第一パンチ部を表示し、前記第一パンチ部は、前記各部と、干渉しないよう配設したことを特徴とする請求項2に記載のテンプレートを提供せんとする。
【0021】
請求項4に係る発明では、前記他方の前記長辺近傍に前記パンチによる穿設位置に略等しい一対の第二パンチ部を表示し、前記一方の前記短辺または前記他方の前記短辺または前記他方の前記長辺の縁端に表示した長さ測定のためのスケール部を形成し、前記第二パンチ部と前記スケール部は、前記各部と、干渉しないよう配設したことを特徴とする請求項3に記載のテンプレートを提供せんとする。
【0022】
請求項5に係る発明では、テンプレートを透明材料で形成すると共に、前記第一押印基準部と前記第二押印基準部と前記第一割印基準部と前記第二割印基準部と、を円形状に形成し、前記カード基準部を各々同大同形の矩形状に形成し、前記第一押印基準部を2箇所配設し、前記第二押印基準部を3箇所配設し、前記第一割印基準部を前記第一折曲基準線の間隙に2箇所配設し、前記第二割印基準部を前記第二折曲基準線の間隙に1箇所と前記第二折曲基準線の外側に各々1箇所配設したことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載のテンプレートを提供せんとする。
【発明の効果】
【0023】
請求項1記載の発明によれば、略A4サイズの矩形シート状部材からなるテンプレートであって、一方の長辺の端部を2箇所切欠して形成したステープラー位置決め部と、一方の短辺近傍に穿設した第一押印基準部と、長辺方向を略均等に3分割する位置を表示した折曲基準部と、一方の長辺近傍に穿設した第一割印基準部と、一対の長辺間と一対の短辺間において各々略均等な位置となる中央部に、長辺方向に間隔をおいて並列して穿設した一対のカード基準部と、からなり、第一押印基準部は、短辺に沿って複数配設すると共に、上下に均等に2分割する位置を表示した第一水平基準線を形成し、第一割印基準部は、長辺に沿って複数配設すると共に、左右に均等に2分割する位置を表示した第一垂直基準線を形成し、折曲基準部は、一方の長辺と直交し一方の長辺の縁端において平行に形成した2本の第一折曲基準線からなり、長手方向中央を基点に上下に線対称にJIS-S6041規格に準拠したパンチで開けられた一対の穴を穿設したA4サイズの書類とテンプレートの各辺を合わせて重置したときの穴の位置と、各部と、が干渉しないよう配設したことより、一枚のテンプレートのみで、書類に対して、ステープラー位置決め部によりステープラーで綴じる箇所が明確になり、第一押印基準部と第一割印基準部により押印や割印のための目安位置を体裁よく容易に記載できると共に第一水平基準線と第一垂直基準線により割印の目安位置を更に体裁よく正確に記載することができる。
【0024】
また、折曲基準部の第一折曲基準線により正確に折り曲げるための位置が明確になることで作業効率が向上し、更には、カード基準部に合わせて運転免許証等をコピー機に位置決めすることでコピー機が備える煩雑な応用機能を使用せずに証明書類等のコピーを直感的に体裁よく行なうことができる
【0025】
しかも、ステープラーで綴じる箇所、パンチで開ける穴の位置、折り曲げ箇所、更には、割印等の全てが干渉することのない綺麗で体裁の良い書類を効率的に作成することができる。
【0026】
請求項2記載の発明によれば、一対の長辺間と一対の短辺間において各々略均等な位置となる中央部に、矩形状を示す4つの角部の位置を表示した通帳基準部と、他方の短辺近傍に穿設した第二押印基準部と、他方の長辺近傍に穿設した第二割印基準部と、を形成し、第二押印基準部は、短辺に沿って複数配設すると共に、上下に均等に2分割する位置を表示した第二水平基準線を形成し、第二割印基準部は、長辺に沿って複数配設すると共に、左右に均等に2分割する位置を表示した第二垂直基準線を形成し、折曲基準部は、他方の長辺と直交し他方の長辺の縁端において平行に形成した2本の第二折曲基準線からなり、長手方向に沿ってパンチで開けられた一対の穴を穿設したA4サイズの書類とテンプレートの各辺を合わせて重置したときの穴の位置と、各部と、が干渉しないよう配設したことより、通帳基準部に合わせて見開いた通帳をコピー機に位置決めすることで証拠書類等のコピーを直感的に体裁よく行なうことができる。
【0027】
また、第二押印基準部と第二割印基準部により、第一押印基準部と第一割印基準部とは別の箇所に押印や割印のための目安位置を体裁よく容易に記載できると共に第二水平基準線と第二垂直基準線により割印の目安位置を更に体裁よく正確に記載することができる。
【0028】
しかも、折曲基準部の第二折曲基準線によりテンプレートの上下等を気にせずに第一折曲基準線と第二折曲基準線の何れかを用いることで作業効率を向上させることができる。
【0029】
請求項3記載の発明によれば、一方の長辺近傍にパンチによる穿設位置に略等しい一対の第一パンチ部を表示し、第一パンチ部は、各部と、干渉しないよう配設したことより、テンプレートを書類に重ねればパンチで開けるべき穴の位置を第一パンチ部により確認して事前に体裁を整えることができる。
【0030】
請求項4記載の発明によれば、他方の長辺近傍にパンチによる穿設位置に略等しい一対の第二パンチ部を表示し、一方の短辺または他方の短辺または他方の長辺の縁端に表示した長さ測定のためのスケール部を形成し、第二パンチ部とスケール部は、各部と、干渉しないよう配設したことより、第二パンチ部によりテンプレートの上下等を気にせずに第一パンチ部と第二パンチ部の何れかを用いることで作業効率を向上させることができる。
【0031】
また、スケール部により必要な長さの直線を記載することや測長することができる。
【0032】
請求項5記載の発明によれば、テンプレートを透明材料で形成すると共に、第一押印基準部と第二押印基準部と第一割印基準部と第二割印基準部と、を円形状に形成し、カード基準部を各々同大同形の矩形状に形成し、第一押印基準部を2箇所配設し、第二押印基準部を3箇所配設し、第一割印基準部を第一折曲基準線の間隙に2箇所配設し、第二割印基準部を第二折曲基準線の間隙に1箇所と第二折曲基準線の外側に各々1箇所配設したことより、透明材料を用いることでテンプレートを書類の上に重ねても書類の体裁をテンプレート越しに確認できるだけでなく、テンプレートの表裏を気にせずに作業ができるため作業効率を向上させることができる。
【0033】
また、各基準部を円形状とすることで目安位置の記載が容易となり、カード基準部を矩形状に形成することで運転免許証等の位置合わせを直感的に行なうことができる。
【0034】
更に、各基準部を複数配設することで書類の余白等に必要な数の押印や割印のための目安位置を柔軟に記載することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本実施形態に係るテンプレートの平面図である。
【
図2】テンプレートを書類の上に重置した状態を示す説明図である。
【
図3】ずらして重置した書類の上にテンプレートを位置させた状態を示す説明図である。
【
図4】ずらして重置した書類に記載された割印のための目安位置を示す説明図である。
【
図5】(a)はテンプレートの上に書類を位置させた状態を示す説明図で、(b)はテンプレートに従って3つ折りする様子を示す説明図である。
【
図6】見開いた書類間の上にテンプレートを位置させた状態を示す説明図である。
【
図7】(a)はコピー機にセットしたテンプレートに運転免許証の表面を位置決めする様子を示す説明図で、(b)はテンプレートを除去した様子を示す説明図である。
【
図8】(a)はコピー機にセットしたテンプレートに運転免許証の裏面を位置決めする様子を示す説明図で、(b)はテンプレートを除去した様子を示す説明図である。
【
図9】(a)はコピー機に載置した預金通帳の上にテンプレートをセットして預金通帳を位置決めする様子を示す説明図で、(b)はテンプレートを除去した様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明の実施形態に係るテンプレートの要旨は、略A4サイズの矩形シート状部材からなるテンプレートであって、一方の長辺の端部を2箇所切欠して形成したステープラー位置決め部と、一方の短辺近傍に穿設した第一押印基準部と、長辺方向を略均等に3分割する位置を表示した折曲基準部と、一方の長辺近傍に穿設した第一割印基準部と、一対の長辺間と一対の短辺間において各々略均等な位置となる中央部に、長辺方向に間隔をおいて並列して穿設した一対のカード基準部と、からなり、第一押印基準部は、短辺に沿って複数配設すると共に、上下に均等に2分割する位置を表示した第一水平基準線を形成し、第一割印基準部は、長辺に沿って複数配設すると共に、左右に均等に2分割する位置を表示した第一垂直基準線を形成し、折曲基準部は、一方の長辺と直交し一方の長辺の縁端において平行に形成した2本の第一折曲基準線からなり、長手方向に沿ってパンチで開けられた一対の穴を穿設したA4サイズの書類とテンプレートの各辺を合わせて重置したときの穴の位置と、各部と、が干渉しないよう配設したことを特徴とする。すなわち、ステープラーで綴じる箇所、パンチで開ける穴の位置、折り曲げ箇所、更には、割印等の全てが干渉することのない綺麗で体裁の良い書類を効率的に作成することができるテンプレートの提供を図ろうとするものである。
【0037】
以下、本発明に係るテンプレート1の一実施形態について図面を参照しながら説明する。また、本説明中において左右同一又は左右対称の構造や部品については、原則として同一の符号を付し、左右何れか一方のみを説明して、他方については説明を適宜省略する。
【0038】
また、テンプレート1の位置関係は、
図1に示す縦長矩形状のテンプレート1を基準として目視される通りの上下左右とし、上側の短辺を一方の短辺2、下側の短辺を他方の短辺3、左側の長辺を一方の長辺4、右側の長辺を他方の長辺5とすると共に、
図1で目視される面を表面として説明している。
【0039】
また、本説明中におけるA4サイズとは、ISO216規格やJIS-P0138規格に準拠した大きさを示しており、本説明中における書類DはA4サイズのものとして説明している。
【0040】
また、本説明中におけるパンチとは、JIS-S6041規格に準拠した2穴を穿設可能な穴開け装置を示している。
【0041】
本発明の実施形態に係るテンプレート1は、
図1、
図2に示すように、略A4サイズの矩形シート状部材からなるテンプレート1であって、一方の長辺4の端部を2箇所切欠して形成したステープラー位置決め部7と、一方の短辺2近傍に穿設した第一押印基準部8と、長辺方向を略均等に3分割する位置を表示した折曲基準部12と、一方の長辺4近傍に穿設した第一割印基準部15と、一対の長辺間と一対の短辺間において各々略均等な位置となる中央部に、長辺方向に間隔をおいて並列して穿設した一対のカード基準部19と、からなり、第一押印基準部8は、短辺2に沿って複数配設すると共に、上下に均等に2分割する位置を表示した第一水平基準線9を形成し、第一割印基準部15は、長辺4に沿って複数配設すると共に、左右に均等に2分割する位置を表示した第一垂直基準線16を形成し、折曲基準部12は、一方の長辺4と直交し一方の長辺4の縁端において平行に形成した2本の第一折曲基準線13からなり、長手方向に沿ってパンチで開けられた一対の穴を穿設したA4サイズの書類とテンプレート1の各辺を合わせて重置したときの穴の位置と、各部7,8,12,15,19と、が干渉しないよう配設している。
【0042】
また、一対の長辺間と一対の短辺間において各々略均等な位置となる中央部に、矩形状を示す4つの角部21の位置を表示した通帳基準部20と、他方の短辺3近傍に穿設した第二押印基準部10と、他方の長辺5近傍に穿設した第二割印基準部17と、を形成し、第二押印基準部10は、短辺3に沿って複数配設すると共に、上下に均等に2分割する位置を表示した第二水平基準線11を形成し、第二割印基準部17は、長辺5に沿って複数配設すると共に、左右に均等に2分割する位置を表示した第二垂直基準線18を形成し、折曲基準部12は、他方の長辺5と直交し他方の長辺5の縁端において平行に形成した2本の第二折曲基準線14からなり、長手方向に沿ってパンチで開けられた一対の穴を穿設したA4サイズの書類とテンプレート1の各辺を合わせて重置したときの穴の位置と、各部7,8,10,12,15,17,19,20と、が干渉しないよう配設している。
【0043】
また、一方の長辺4近傍にパンチによる穿設位置に略等しい一対の第一パンチ部22を表示し、第一パンチ部22は、各部7,8,10,12,15,17,19,20と、干渉しないよう配設している。
【0044】
更に、他方の長辺5近傍にパンチによる穿設位置に略等しい一対の第二パンチ部23を表示し、一方の短辺2または他方の短辺3または他方の長辺5の縁端に表示した長さ測定のためのスケール部24を形成し、第二パンチ部23とスケール部24は、各部7,8,10,12,15,17,19,20,22と、干渉しないよう配設している。
【0045】
具体的には、テンプレート1は、角部を湾曲して面取りした略A4サイズ(210mm×297mm)の矩形シート状部材からなり、プラスチック等の有色・無色を問わない透明な合成樹脂材料で形成している。
【0046】
なお、テンプレート1の材料は、合成樹脂材料に限定されず、また、透明か否かについても限定されるものではない。
【0047】
ステープラー位置決め部7は、一方の長辺4の中途部において端部を矩形状に2箇所切欠した開口からなり、具体的には、テンプレート1を上下に均等に分割する
図1に示す仮想水平線sに対して線対称となる位置に各々を形成している。
【0048】
なお、本実施形態ではステープラー位置決め部7は、両短辺2,3から各々の開口までを65mmで形成し、開口は横10mm×縦20mmで形成している。
【0049】
また、ステープラー位置決め部7は、
図2に示すように、書類Dの上に重ねた状態でステープラーを矩形状の開口に挿入して綴じることで適切な位置で書類を綴じることができる。
【0050】
第一押印基準部8は、一方の短辺2近傍において円形状に2箇所穿設した開口からなり、具体的には、テンプレート1を左右に均等に分割する
図1に示す仮想垂直線vに対して線対称となる位置に各々を形成している。
【0051】
なお、本実施形態では第一押印基準部8は、両長辺4,5から各々の開口中心までを60mm、一方の短辺2から各々の開口中心までを25mmで形成し、開口は直径25mmで形成している。
【0052】
また、第一押印基準部8は、その左右側においてテンプレート1の長辺方向に対して均等に2分割する位置、すなわち開口を上下に2分割する位置を表示した直線からなる第一水平基準線9を印刷にて形成している。
【0053】
また、第一押印基準部8は、
図2に示すように、書類Dの上に重ねた状態で開口に沿って鉛筆等により押印や割印のための目安位置として所定箇所に円を記載することができると共に、
図3に示すように、短辺方向をずらして重ねた2枚の書類D1,D2に対して下側の書類D2の短辺にテンプレート1の一方の短辺2を合わせ、上側の書類D1の短辺にテンプレート1の第一水平基準線9を位置させることで、
図4に示すように割印のための目安位置wを2枚の書類D1,D2に半円として記載することもできる。
【0054】
なお、第一水平基準線9はテンプレート1に印刷にて形成しているが、レーザーや金型等で刻設することやシール等を貼着すること等、本発明の要旨の範囲内で種々の変形・変更が可能であり、後述する第二押印基準部10の第二水平基準線11、折曲基準部12の第一折曲基準線13と第二折曲基準線14、第一割印基準部15の第一垂直基準線16、第二割印基準部17の第二垂直基準線18、通帳基準部20、第一パンチ部22、第二パンチ部23、スケール部24においても同様である。
【0055】
また、第一水平基準線9は直線にて形成しているが、直線に近似した態様であれば破線等であっても本発明の要旨の範囲内で種々の変形・変更が可能であり、後述する第二押印基準部10の第二水平基準線11、折曲基準部12の第一折曲基準線13と第二折曲基準線14、第一割印基準部15の第一垂直基準線16、第二割印基準部17の第二垂直基準線18、通帳基準部20においても同様である。
【0056】
第二押印基準部10は、他方の短辺3近傍において円形状に3箇所穿設した開口からなり、具体的には、テンプレート1を左右に均等に分割する
図1に示す仮想垂直線vに対して線対称となるよう各々を形成している。
【0057】
なお、本実施形態では第二押印基準部10は、両長辺4,5から両端の開口中心までを50mm、各開口中心間を55mmで形成し、他方の短辺3から各々の開口中心までを25mmで形成し、開口は直径25mmで形成している。
【0058】
また、第二押印基準部10は、その左右側においてテンプレート1の長辺方向に対して均等に2分割する位置、すなわち開口を上下に2分割する位置を表示した直線からなる第二水平基準線11を印刷にて形成している。
【0059】
なお、第二押印基準部10の使用方法については、上述した第一押印基準部8と同様となる。
【0060】
折曲基準部12は、
図1に示すように、テンプレート1の長辺方向を略均等に3分割する位置を表示したもので、一方の長辺4と直交し一方の長辺4の縁端において平行に形成した2本の直線からなる第一折曲基準線13と、他方の長辺5と直交し他方の長辺5の縁端において平行に形成した2本の直線からなる第二折曲基準線14とで構成している。
【0061】
なお、本実施形態では第一・第二折曲基準線13,14は、両短辺2,3から99mmの位置において、両長辺4,5から35mmの直線を印刷にて形成することで構成している。
【0062】
また、折曲基準部12は、
図5(a)に示すように、書類Dの下に左右何れかを少しずらした状態(図中ではテンプレート1を左側にずらしている)で重ね、
図5(b)に示すように、書類Dの下側の短辺を上側の第一折曲基準線13又は第二折曲基準線14(図中では第一折曲基準線13)に合わせて折曲し、これに合わせて書類Dの上側の短辺を折曲することで書類Dを正確に3つ折りすることができる。
【0063】
第一割印基準部15は、上述した2本の第一折曲基準線13の間隙に配設され、一方の長辺4近傍において隣接して2箇所穿設した円形状の開口からなり、具体的には、テンプレート1を上下に均等に分割する
図1に示す仮想水平線sに対して線対称となる位置に各々を形成している。
【0064】
なお、本実施形態では第一割印基準部15は、両短辺2,3から各々の開口中心までを130mm、一方の長辺4から各々の開口中心までを20mmで形成し、開口は直径25mmで形成している。
【0065】
また、第一割印基準部15は、その上下側においてテンプレート1の短辺方向に対して均等に2分割する位置、すなわち開口を左右に2分割する位置を表示した直線からなる第一垂直基準線16を印刷にて形成している。
【0066】
また、第一割印基準部15は、
図6に示すように、ステープラーで綴じられた見開いた書類Dに対して第一垂直基準線16を書類Dの境界に位置させた状態で開口に沿って鉛筆等により割印のための目安位置として所定箇所に円を記載することができる。
【0067】
第二割印基準部17は、上述した2本の第二折曲基準線14の間隙に1箇所と第二折曲基準線の外側に各々1箇所配設され、他方の長辺5近傍において3箇所穿設した円形状の開口からなり、具体的には、テンプレート1を上下に均等に分割する
図1に示す仮想水平線sに対して線対称となるよう各々を形成している。
【0068】
なお、本実施形態では第二割印基準部17は、両短辺2,3から両端の開口中心までを75mm、各開口中心間を73.5mmで形成し、他方の長辺5から各々の開口中心までを20mmで形成し、開口は直径25mmで形成している。
【0069】
また、第二割印基準部17は、その上下側においてテンプレート1の短辺方向に対して均等に2分割する位置、すなわち開口を左右に2分割する位置を表示した直線からなる第二垂直基準線18を印刷にて形成している。
【0070】
なお、第二割印基準部17の使用方法については、上述した第一割印基準部15と同様となる。
【0071】
カード基準部19は、
図1に示すように、テンプレート1の一対の長辺間と一対の短辺間において各々略均等な位置となる中央部に、長辺方向に間隔をおいて上下に並列して各々を同大同形の矩形状に穿設した開口からなる。
【0072】
具体的には、テンプレート1を上下に均等に分割する
図1に示す仮想水平線sに対して線対称となる位置に各々を形成している。
【0073】
なお、本実施形態ではカード基準部19は、両短辺2,3から各々の開口までを72.5mm、両長辺4,5から開口までを62mmで形成し、開口は横86mm×縦56mmで形成している。
【0074】
また、カード基準部19は、例えば対象が運転免許証Lであれば、
図7(a)に示すように、コピー機Cの基準角部Ckにテンプレート1を位置決めして載置し、カード基準部19の一方の開口に運転免許証Lの表面Lsを下側に向けて挿入しガラス面Cg上に載置した後、
図7(b)に示すように、テンプレート1を除去してコピーする。
【0075】
次いで、表面Lsが印刷された用紙を表面Lsの下に裏面Lbが印刷される向きでコピー機Cの給紙トレーに戻し、ガラス面Cg上の運転免許証Lを一旦除去してから、
図8(a)に示すように、同様にコピー機Cの基準角部Ckにテンプレート1を位置決めして載置し、カード基準部19の他方の開口に運転免許証Lの裏面Lbを下側に向けて挿入しガラス面Cg上に載置した後、
図8(b)に示すように、テンプレート1を除去してコピーする。
【0076】
このようにコピーすることで、一枚のA4用紙の中央部に上下に体裁よく運転免許証Lの表裏面Ls,Lbを印刷することができる。
【0077】
通帳基準部20は、
図1に示すように、テンプレート1の一対の長辺間と一対の短辺間において各々略均等な位置となる中央部に、傾きの無い矩形状を示す4つの角部21の位置を表示したもので、各々を水平線と垂直線によりL字状に形成している。
【0078】
具体的には、テンプレート1を上下に均等に分割する
図1に示す仮想水平線sに対して線対称となる位置に各々を形成している。
【0079】
なお、本実施形態では通帳基準部20は、両短辺2,3から各々最も近い角部21までを61.5mm、両長辺4,5から各々最も近い角部21までを35mmで形成することで、これら角部21を結ぶと横140mm×縦174mmの矩形状となるよう形成している。
【0080】
また、通帳基準部20は、例えば対象が銀行等の預金通帳Bであれば、
図9(a)に示すように、コピー機Cに見開いた預金通帳Bを載置し、その上からコピー機Cの基準角部Ckにテンプレート1を位置決めして載置し、開口であるカード基準部19を利用して下方の預金通帳Bを通帳基準部20の各角部21に位置決めした後、
図9(b)に示すように、テンプレート1を除去してコピーする。
【0081】
このようにコピーすることで、A4用紙の中央部に体裁よく預金通帳Bを印刷することができる。
【0082】
第一パンチ部22は、テンプレート1を一方の長辺4側からパンチにより穴開けした位置に等しい2箇所に印刷にて円形状に形成しており、上述した2本の第一折曲基準線13の間隙に配設され、具体的には、テンプレート1を上下に均等に分割する
図1に示す仮想水平線sに対して線対称となる位置に各々を形成している。
【0083】
なお、本実施形態では第一パンチ部22は、両短辺2,3から各々の中心までを108.5mm、一方の長辺4から各々の中心までを12mmで形成し、直径6mmで形成している。
【0084】
第二パンチ部23は、テンプレート1を他方の長辺5側からパンチにより穴開けした位置に等しい2箇所に印刷にて円形状に形成しており、上述した2本の第二折曲基準線14の間隙に配設され、
図1に示す仮想垂直線vに対して上述した第一パンチ部22と線対称となる位置に第一パンチ部22と同大同形で各々を形成している。
【0085】
なお、第一パンチ部22や第二パンチ部23は、印刷による表示ではなく実際に開口を穿設して形成してもよく、この場合、テンプレート1自体を第一パンチ部22や第二パンチ部23によりファイリングして収納することができる。
【0086】
スケール部24は、
図1に示すように、線引きや測長ができるように一方の短辺2の縁端に測長用の目盛りを印刷にて表示して形成している。
【0087】
なお、本実施形態ではスケール部24は、両長辺4,5から25mmの距離を置いてその内側に一般的な定規のように160mmの長さを測定できる目盛りを印刷により構成しているが、目盛りについては所謂三角スケールのように1/250や1/500等の縮図用の目盛りを表示する等任意に形成することができる。
【0088】
また、本実施形態に係るテンプレート1では、他方の短辺3や他方の長辺5の縁端に図示しないスケール部24を表示して、一般的な定規の目盛りや縮図用の目盛りを分散させて配設すれば別途の定規の使用を省略することができる。
【0089】
また、テンプレート1は、上述した各部を避けて全面に渡り図示しない縦横の直線を格子状に印刷し、重置する書類Dの体裁を確認し易くすることや、格子を5mm間隔や10mm間隔等で形成してテンプレート1全体で簡易的な測長ができるように構成してもよい。
【0090】
また、テンプレート1に形成した開口や切欠部の形状が目立つように、開口等の端縁部に沿って図示しない枠を印刷することで開口等の位置を視認し易くすることもできる。
【0091】
以上、説明したように本実施形態に係るテンプレート1を構成することで、一方の長辺4の端部を2箇所切欠して形成したステープラー位置決め部7と、一方の短辺2近傍に穿設した第一押印基準部8と、長辺方向を略均等に3分割する位置を表示した折曲基準部12と、一方の長辺4近傍に穿設した第一割印基準部15と、一対の長辺間と一対の短辺間において各々略均等な位置となる中央部に、長辺方向に間隔をおいて並列して穿設した一対のカード基準部19と、からなり、第一押印基準部8は、短辺2に沿って複数配設すると共に、上下に均等に2分割する位置を表示した第一水平基準線9を形成し、第一割印基準部15は、長辺4に沿って複数配設すると共に、左右に均等に2分割する位置を表示した第一垂直基準線16を形成し、折曲基準部12は、一方の長辺4と直交し一方の長辺4の縁端において平行に形成した2本の第一折曲基準線13からなり、長手方向に沿ってパンチで開けられた一対の穴を穿設したA4サイズの書類Dとテンプレート1の各辺を合わせて重置したときの穴の位置と、各部7,8,12,15,19と、が干渉しないよう配設したことより、一枚のテンプレート1のみで、書類Dに対して、ステープラー位置決め部7によりステープラーで綴じる箇所が明確になり、第一押印基準部8と第一割印基準部15により押印や割印のための目安位置を体裁よく容易に記載できると共に第一水平基準線9と第一垂直基準線16により割印の目安位置を更に体裁よく正確に記載することができる。
【0092】
また、折曲基準部12の第一折曲基準線13により正確に折り曲げるための位置が明確になることで作業効率が向上し、更には、カード基準部19に合わせて運転免許証L等をコピー機Cに位置決めすることでコピー機Cが備える煩雑な応用機能を使用せずに証明書類等のコピーを直感的に体裁よく行なうことができる
【0093】
しかも、ステープラーで綴じる箇所、パンチで開ける穴の位置、折り曲げ箇所、更には、割印等の全てが干渉することのない綺麗で体裁の良い書類を効率的に作成することができる。
【0094】
また、一対の長辺間と一対の短辺間において各々略均等な位置となる中央部に、矩形状を示す4つの角部21の位置を表示した通帳基準部20と、他方の短辺3近傍に穿設した第二押印基準部10と、他方の長辺5近傍に穿設した第二割印基準部17と、を形成し、第二押印基準部10は、短辺3に沿って複数配設すると共に、上下に均等に2分割する位置を表示した第二水平基準線11を形成し、第二割印基準部17は、長辺5に沿って複数配設すると共に、左右に均等に2分割する位置を表示した第二垂直基準線18を形成し、折曲基準部12は、他方の長辺5と直交し他方の長辺5の縁端において平行に形成した2本の第二折曲基準線14からなり、長手方向に沿ってパンチで開けられた一対の穴を穿設したA4サイズの書類Dとテンプレート1の各辺を合わせて重置したときの穴の位置と、各部7,8,10,12,15,17,19,20と、が干渉しないよう配設したことより、通帳基準部20に合わせて見開いた預金通帳Bをコピー機Cに位置決めすることで証拠書類等のコピーを直感的に体裁よく行なうことができる。
【0095】
また、第二押印基準部10と第二割印基準部17により、第一押印基準部8と第一割印基準部15とは別の箇所に押印や割印のための目安位置を体裁よく容易に記載できると共に第二水平基準線11と第二垂直基準線18により割印の目安位置を更に体裁よく正確に記載することができる。
【0096】
しかも、折曲基準部12の第二折曲基準線14によりテンプレート1の上下等を気にせずに第一折曲基準線13と第二折曲基準線14の何れかを用いることで作業効率を向上させることができる。
【0097】
また、一方の長辺4近傍にパンチによる穿設位置に略等しい一対の第一パンチ部22を表示し、第一パンチ部22は、各部7,8,10,12,15,17,19,20と、干渉しないよう配設したことより、テンプレート1を書類Dに重ねればパンチで開けるべき穴の位置を第一パンチ部22により確認して事前に体裁を整えることができる。
【0098】
更に、他方の長辺5近傍にパンチによる穿設位置に略等しい一対の第二パンチ部23を表示し、を穿設し、一方の短辺2の縁端に表示した長さ測定のためのスケール部24を形成し、第二パンチ部23とスケール部24は、各部7,8,10,12,15,17,19,20,22と、干渉しないよう配設したことより、第二パンチ部23によりテンプレート1の上下等を気にせずに第一パンチ部22と第二パンチ部23の何れかを用いることで作業効率を向上させることができる。
【0099】
また、スケール部24により必要な長さの直線を記載することや測長することができる。
【0100】
しかも、テンプレート1を透明材料で形成すると共に、第一押印基準部8と第二押印基準部10と第一割印基準部15と第二割印基準部17と、を円形状に形成し、カード基準部19を各々同大同形の矩形状に形成し、第一押印基準部8を2箇所配設し、第二押印基準部10を3箇所配設し、第一割印基準部15を第一折曲基準線13の間隙に2箇所配設し、第二割印基準部17を第二折曲基準線14の間隙に1箇所と第二折曲基準線14の外側に各々1箇所配設したことより、透明材料を用いることでテンプレート1を書類Dの上に重ねても書類の体裁をテンプレート1越しに確認できるだけでなく、テンプレート1の表裏を気にせずに作業ができるため作業効率を向上させることができる。
【0101】
また、各基準部8,10,15,17を円形状とすることで目安位置の記載が容易となり、カード基準部19を矩形状に形成することで運転免許証L等の位置合わせを直感的に行なうことができる。
【0102】
更に、各基準部8,10,15,17を複数配設することで書類Dの余白等に必要な数の押印や割印のための目安位置を柔軟に記載することができる。
【0103】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0104】
D 書類
1 テンプレート
2 一方の短辺
3 他方の短辺
4 一方の長辺
5 他方の長辺
7 ステープラー位置決め部
8 第一押印基準部
9 第一水平基準線
10 第二押印基準部
11 第二水平基準線
12 折曲基準部
13 第一折曲基準線
14 第二折曲基準線
15 第一割印基準部
16 第一垂直基準線
17 第二割印基準部
18 第二垂直基準線
19 カード基準部
20 通帳基準部
21 角部
22 第一パンチ部
23 第二パンチ部
24 スケール部