(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-18
(45)【発行日】2024-01-26
(54)【発明の名称】物体の構造的特徴を判定するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G01N 3/30 20060101AFI20240119BHJP
G01L 5/00 20060101ALI20240119BHJP
【FI】
G01N3/30 N
G01L5/00 Z
(21)【出願番号】P 2022150984
(22)【出願日】2022-09-22
(62)【分割の表示】P 2019534945の分割
【原出願日】2017-12-30
【審査請求日】2022-09-22
(32)【優先日】2016-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512323239
【氏名又は名称】ペリメトリクス,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】アースマン,ジェイムズ
(72)【発明者】
【氏名】エラム,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】シーツ,シェリリン
(72)【発明者】
【氏名】ヘイマン,ロバート
【審査官】鴨志田 健太
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-501942(JP,A)
【文献】特開昭58-192536(JP,A)
【文献】特表2016-533202(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 3/30
G01L 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体の構造的特徴を判定するためのシステムであって、
開放端と長手方向軸とを有する筐体を有するデバイスと、
前記物体に
機械的エネルギーを印加するための、前記筐体の内部に搭載されたエネルギー印加ツールであって、静止位置と活性化位置とを有する前記エネルギー印加ツールと、
前記筐体の内部に支持され、前記エネルギー印加ツールに結合された駆動機構であって、前記静止位置から前記活性化位置に前記エネルギー印加ツールを繰り返し移動するように適応された前記駆動機構と、
前記筐体の前記開放端から距離を突出するスリーブ部分であって、
前記スリーブ部分の開放端において物体接触部分を有し、
前記スリーブ部分の
前記開放端の前記物体接触部分の少なくとも一部と前記物体の少なくとも一部を接触するように適応された前記スリーブ部分と、
前記エネルギー印加ツールに物理的に結合されずに前記デバイスの少なくとも一部と結合され、前記スリーブ部分の前記物体接触部分と前記物体との間の接触力を監視するために
前記筐体の内部の相対的固定コンポーネントと可動コンポーネントとの間に挟持される前記筐体の内部に位置付けられた力センサ
であって、前記可動コンポーネントが、前記物体に接触する前記スリーブ部分の前記物体接触部分から伝導又は伝送される力を受ける、前記力センサとを含み、
前記可動コンポーネントは、前記長手方向軸に沿って移されるように適応され、前記接触力は、前記スリーブ部分の前記物体接触部分により前記物体上に適切な力がもたらされ
た場合に、測定を開始するために前記エネルギー印加ツールの前記駆動機構を活性化する、
システム。
【請求項2】
水平方向に対する前記デバイスの傾斜を監視するために前記筐体の内部に位置付けられた傾斜計を更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記相対的固定コンポーネントは、前記駆動機構の部分を含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記スリーブ部分は、前記スリーブ部分の前記
開放端の周りに配置された接触機構の一部を形成し、前記接触機構は、測定中に前記エネルギー印加ツールと前記物体との間の直接の接触を最小限にするために、前記スリーブ部分の前
記開放端を実質的に閉鎖するための実質的な閉鎖前端を有する、請求項1~3の何れか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記接触機構の前記実質的な閉鎖前端は、薄膜を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記物体の構造的特徴を判定するための前記デバイスから吹き込まれる任意のデータを収集及び分析するための前記デバイスに結合されたコンピュータデバイスを更に備える、請求項1~
5の何れか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記力センサは、第1の端と第2の端とを有し、前記センサの前記第2の端は、前記筐体の静的要素と接触し、又は前記筐体の内部にある、請求項1又は
2に記載のシステム。
【請求項8】
使用の前に前記デバイスにペアリングするためのベースステーションを更に含む、請求項1又は
2に記載のシステム。
【請求項9】
前記スリーブ部分は、前記筐体の前記長手方向軸に実質的に
平行な
方向又は実質的に垂直な方向に前記筐体の前記開放端から突出する、請求項1又は
2に記載の
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
この特許協力条約国際出願は、“SYSTEM AND METHOD FOR DETERMINING STRUCTURAL CHARACTERISTICS OF AN OBJECT”という名称で2016年12月30日出願の米国仮特許出願整理番号62/441,085の優先権及び利益を主張し、その内容は、参照によりその全体がこれにより組み込まれる。
【0002】
[発明の分野]
この出願は、一般的に、物体の構造的特性の評価に関し、より詳細には、その上にエネルギーの印加を受けた後の物体の完全性を反映する構造的特徴の評価に関する。
【背景技術】
【0003】
物体が衝撃力を受けた場合、物体を通じて応力波が伝播される。この応力波は、物体の内部構造に変形を引き起こす。変形する物体は、部分的にショックアブソーバとしての機能を果たし、衝撃に関連する機械的エネルギーの一部を消散する。物体の“減衰能”と一般的に称される、機械的エネルギーを消散する物体の能力は、物体を構成する材料の種類及び構造的完全性を含む幾つかの要因に依存する。
【0004】
物体の減衰能を測定可能な計器がある。そうした計器の一例は、米国特許6,120,466号(“’466特許”)に説明されている。’466特許に開示された計器は、損失係数17と称される、物体の減衰能の客観的で定量的な測定を提供する。弾性波のエネルギーは、比較的低損失係数で比較的ゆっくりと材料内で減衰することもあるが、弾性波のエネルギーは、比較的高損失係数で比較的に急速に材料内で減衰することもある。
【0005】
物体の減衰能は、多種多様な適用において重要なパラメータである。例えば、歯科医術の分野では、健全な歯が衝撃力を受けた場合、衝撃に関連する機械的エネルギーは、歯周靭帯により主に消散される。衝撃力に関連する機械的エネルギーを消失する能力を減少させ、それ故、全体的な歯の安定性を減少させる歯周靭帯の構造の変化は、歯の損失係数を測定することによって検出できる。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、物体の構造的特徴を測定するためのシステム及び方法に関する。物体は、エネルギー印加プロセスを受け入れ得、システムは、エネルギー印加プロセス後の物体の構造的特徴の客観的で定量的な測定を提供するように適応される。システム及び方法は、より多くの再現可能な測定を生成可能であり、物体内に存在し得る幾つかの異常をより良く検出できる。
【0007】
システムは、非破壊的な測定方法を提供し、より多くの再現可能な測定のために、こうした測定を受ける物体と接触して再現可能に配置可能な少なくとも一部分を有する計器、例えば、衝突計器を含み得る。システムは、外部のスイッチ又は遠隔制御なしにオン及びオフにされ得る。一般的に、フリップスイッチ、ロッキングスイッチ、又は押しボタンスイッチ等の任意の外部のスイッチングデバイスは、例えば、それをオン及び/又はオフするためのスイッチングデバイスへの操作者による容易なアクセスを可能にするために測定中にそれが携帯される場合に、操作者が計器を保持する方法を制限しがちであり得、それ故、物体上の計器の位置付けを制限し得る。装置を位置付ける柔軟性を得るために、音声制御又は遠隔制御が一般的に使用され得るが、こうした音声制御又は遠隔制御はシステムを複雑にし得る。本発明では、こうした遠隔制御又は複雑さ無しに、柔軟性の同じ利点が得られ得る。
【0008】
一模範的実施形態では、システムは、開放端を有する中空内部を有する筐体と、筐体の内部で移動するために、筐体の内部に搭載されたエネルギー印加ツール、例えば、打診棒又は衝撃棒とを有する計器を含み得る。筐体の開放端にはスリーブ部分が設置され得る。
【0009】
スリーブ部分は、測定中に物体の少なくとも一部の上に静止し、圧迫し、又は接触するための物体静止、圧迫、又は接触部分で、その自由端において開放され得る。スリーブ部分による接触は、物体上のデバイスの安定性を助力する。測定中、物体上のスリーブ部分によりもたらされる力は操作者により制御され、例えば、操作者によりもたらされる不十分又は過度な力は、測定を複雑にし得、精度の低い結果を生み出しさえし得るので、物体上の適切な力が重要であり得、監視する必要があり得る。異なる操作者であっても、より良い再現性のために、スリーブ部分の接触部分による適切な接触力が操作者により印加され得ることを確保するために、筐体の内部に配備され、エネルギー印加ツールに物理的又は機械的に結合されないセンサが存在し得る。
【0010】
駆動機構は、電磁機構であり得、電磁コイルと、エネルギー印加ツール、例えば、インタフェース(例えば、コイルマウント)傍の打診棒の後端に固定された永久磁石とを含み得る。電磁コイルは、例えば、永久磁石の背後に軸方向に横たわり得る。電磁コイルはまた、強磁性コンポーネント等の金属製又は導電性のコンポーネント上に直接作用し得る。リニアモータのその他の形式も用いられ得る。
【0011】
スリーブ部分は、筐体の前方の不変部を形成し又はそれから突き出し、且つスリーブ部分が存在しない場合にエネルギー印加ツール、例えば、打診棒を損傷から保護する力伝達スリーブ類似コンポーネント、又は力伝達部材上に搭載され得、例えば、スリーブ部分は、以下で論じるように、使い捨てアセンブリの一部を形成し得る。力伝達スリーブ類似コンポーネントは、エネルギー印加ツール又は棒を取り囲み、筐体により前方で保持され、後方において電磁コイルの前方上に搭載される。力伝達スリーブ類似コンポーネントは、少量を摺動するように適応され得、そうすることによって、力伝達スリーブ類似コンポーネントの背面とコイルマウントとの間に設置される力センサ、例えば、力検知抵抗器に作用し得る。エネルギー印加ツール、例えば、打診棒は、スリーブ部分の物体接触部分が測定を受ける物体、例えば歯に押し込まれた場合に発動され得、力が検出され得る。ある一定範囲内の正確な力が検出された場合、計器は、測定を開始するためにオンにされる。
【0012】
センサ、例えば、力センサは、エネルギー印加ツール以外のデバイスの少なくとも一部と物理的に近接し得、及び/又は接触し得、及び/又は結合され得、例えば、上述したように、スリーブ部分の開放端が物体接触部分を含む場合に、それは筐体及び/又はスリーブ部分と物理的に近接し得、及び/又は接触し得、及び/又は結合され得る。発明の一実施形態では、センサは、検知用の少なくとも1つのひずみゲージを含み得る。スリーブ部分の物体接触部分が物体上に圧迫される場合に、それがカンチレバーをも変形し、それがひずみゲージにより測定され、それ故、力測定を提供するように、ひずみゲージは、デバイス筐体とスリーブ部分との間のカンチレバーに取り付け又は搭載され得る。幾つかの実施形態では、単一の又は別個のカンチレバーに搭載された複数のひずみゲージが利用され得る。カンチレバーはまた、例えば、筐体又はスリーブ部分の残部とは別個のコンポーネント上に、例えば、搭載されているデバイス上に存在し得る。発明の別の実施形態では、センサは、剛体面と摺動部との間に位置付けられ得る検知パッドを、剛体面に向かって摺動部が移動すると共に該パッドが圧迫又は圧搾される場合に力が測定されるように含み得る。一実施形態に従えば、剛体面は、例えば、デバイス筐体内の駆動機構の電磁コイルを保持するコイルインタフェースであり得る。摺動部は、筐体の内部に配備され、スリーブ部分の物体接触部分に結合された力伝達スリーブ類似コンポーネントであり得、物体上のスリーブ部分の物体接触部分によって力がもたらされる場合に筐体の内部で摺動するように適応され得る。幾つかの実施形態では、それはスリーブ部分の内部に配備され得る。摺動距離は、非常に小さくてもよく、例えば、(ミリメートル又はmmの)約0.3mmから約1mm、更に、例えば、約0.5mmのオーダーであり得る。検知パッドは、層状構造を含み得、それは、力測定を提供するための、パッドに印加された力に依存して抵抗を変化し得る“シャントモード”FSR(感圧抵抗器)と一般的に称され得る。別の実施形態に従えば、スリーブ部分の物体接触部分によって物体上に力が印加された場合に、力伝達スリーブ類似部分がばねに向かって力を伝達し得るように、力伝達スリーブ類似コンポーネントは、ばねによって前方に付勢され得る。一側面に従えば、力検知は、リニアポジションセンサによって行われ得、それは、例えば、力伝達スリーブ類似部分が位置Xにある場合に、それをその位置に移動するために(ばねの反力に向かって)それにYの力が印加されなければならないと知られている。別の側面に従えば、力検知は、ばねに向かって押し込まれた場合に移動部分の位置を光学的に検知するための光学センサによって実施され得る。発明の更に別の実施形態では、物体上のスリーブ部分の物体接触部分の相対的位置は、移動部分、例えば、力検知スリーブ類似コンポーネントに一端が、静的要素、例えば、筐体に他端が取り付けられ得る1つ以上のひずみゲージを有することによって判定され得る。発明の更なる実施形態では、デバイスは、力を直接測定するための圧電素子を含み得る。発明の更に更なる実施形態では、センサの位置に対して(移動する要素に取り付けられた)磁石が移動している場合に磁界の変化を検出するためにホール効果センサが使用され得る。発明の更に別の実施形態では、力を測定するために、デジタルカリパスに見られるような静電容量リニアエンコーダシステムが使用され得る。
【0013】
センサはエネルギー印加ツールに物理的又は機械的に結合されないが、それは、エネルギー印加ツールと電子通信し得、上述したように、デバイス又は計器に対するオン/オフスイッチとしての機能を果たし得る。例えば、スリーブの物体接触部分によって物体上に適切な力がもたらされた場合、それは、測定を開始するために、エネルギー印加ツールの移動を活性化するようにデバイス又は計器の活性化機構を発動し得る。それ故、上述したように、システムのオン及びオフを活性化するために外部のスイッチ又は押しボタンを何ら必要としない。適切な力の指標は、可視又は可聴信号によって示され得る。
【0014】
一実施形態では、可視又は可聴信号により示されるように、スリーブの物体接触部分によって物体上に適切な接触力が一旦もたらされると、計器は即座にオンにされ得る。別の実施形態では、可視又は可聴信号により示されるように、スリーブの物体接触部分によって物体上に適切な接触力が一旦もたらされると、計器をオンにする前に遅延があり得る。更なる実施形態では、スリーブ部分の物体接触部分と物体との間のある一定の押力が一旦検出され、ある期間、例えば、約1秒、更に例えば、約0.5秒維持されると、測定を開始するために計器はオンにされ得る。この実施形態では、青色(green)光が先端を照らし出し、正確な範囲内の力が維持された約1秒後、更に例えば0.5秒後に衝突が開始されるであろう。
【0015】
例えば、スリーブ部分を通じて、物体上に操作者によりもたらされた適切な力は、システムのスイッチとしての機能を果たす。システムがオンにスイッチングされない場合、それが故障しているのか、それとも不十分な力若しくは過大な力がもたらされているのかを知ることが望ましいことがある。一実施形態では、力測定は、発光体等の可視出力に接続され得る。発光体は、デバイス又は計器上の任意の都合のよい場所に搭載され得、例えば、デバイス又は計器の前方に1つ又は複数のLEDが搭載され得る。一側面では、複数の光システムが含まれ得る。例えば、2つのLEDが使用され得る。正確な範囲内に力がある場合、青色光が点灯され得る。過大な力が検出された場合、LEDは赤色に変化し得、押力が減少しない限り、計器は作動しないであろう。幾つかの実施形態では、ユーザが物体上を押し込み過ぎた場合、光は、琥珀色にまず変化し得、その後赤色に変化し得る。光を赤色に変化させるのに押力が十分である場合、衝突は開始されないか、既に開始されている場合には中断され得る。また、ユーザが過大な押力に近づく場合に警告する琥珀色のLED状態があり得る。その段階では、LEDが琥珀色に点灯される場合に計器は依然として動作し得る。別の側面では、光は過小な力を何ら示さなくてもよく、過大な力を赤色光が示し得る一方で、適量の力を青色光が示し得る。更に別の側面では、1つの光システムが含まれ得る。例えば、光は過小な力の信号を何ら与えなくてもよく、過大な力の信号を赤色光が与えてもよい。更なる側面では、点滅赤色光が過大な力を示してもよく、光は過小な力を何ら示さなくてもよい。
【0016】
別の実施形態では、力測定は可聴出力に接続され得る。一側面では、可聴出力は、過小な力を示すための1つのビープ音と、過大な力を示すための複数のビープ音とを含み得る。別の側面では、可聴出力は、過小な力を示すためのビープ音と、過大な力を示すための点滅赤色光付きのビープ音とを含み得る。更なる側面では、力測定は、過大な力又は過小な力を警報するための音声警報システムに接続され得る。更なる側面では、力測定は、過小な力を警報するための音声警報システムと、過大な力を警報するための音声警報及び点滅赤色光とに接続され得る。
【0017】
力センサがオン/オフスイッチとしての機能を果たす場合、測定中にスリーブ部分の物体接触部分によって適切な力がもたらされていること、及び/又は測定中に物体に向かってスリーブ部分の物体接触部分の適切な配置が得られていることを監視するようにもそれは作用し得る。例えば、電子制御システムの一部として、傾斜計が存在し得、それは、例えば、打診棒に対する動作の角度範囲外にデバイスがある場合に可聴警告を発動し得、それが水平方向からプラス/マイナス約45度、更に例えば、30度である場合に該警告を発動し得る。スリーブ部分の物体接触部分上に押力が検知された場合に、動作の軸が水平方向から約45度よりも大きく、更に例えば、約30度よりも大きいようにデバイスが方向付けられている場合、デバイス内のプリント回路基板(PCB)等のデバイス上に設置されたスピーカによって発せられている警告音をもたらし得る。こうした状況では、デバイスが許容角度に戻されるまで衝突活動は開始されないであろう。幾つかの実例では、範囲からの上述の逸脱が検出された場合に衝突活動が開始されている場合、デバイスは、実際には動作を停止しなくてもよいが、訂正がなされ得るように、単にアラームを鳴らしていてもよい。
【0018】
エネルギー印加ツールは、静止構成及び活性化構成を有する長さを有する。移動は、筐体の長手方向軸に沿った軸移動であり得、又は筐体の長手方向軸付近の振動移動であり得る。
【0019】
一実施形態では、エネルギー印加ツールが筐体の長手方向軸に沿って軸方向に移動し、収納形式が伸長形式から収納される場合、静止構成は収納形式であり得、活性化構成は伸長形式であり得る。エネルギー印加ツール、例えば、打診棒の移動は、動作中に収納位置と伸長位置との間で筐体内でそれを軸方向に駆動するために筐体の内部に搭載された駆動機構によって達せられ得る。伸長構成では、エネルギーツールの自由端は、それが存在する場合には、筐体又はスリーブ部分の開放端から伸長又は突出し得、測定を受ける物体に接触するように実質的に伸長される。計器は、例えば、患者の歯の大臼歯領域内等、比較的アクセス不可能な場所で測定が着手可能なサイズを含む任意のサイズのものであり得る。
【0020】
別の実施形態では、エネルギー印加ツールの静止構成は、筐体の長手方向軸に実質的に並行な形式であり得、活性化構成は、筐体の長手方向軸と鋭角をなす形式にあり得る。それ故、動作中、エネルギー印加ツールは、筐体の長手方向軸に実質的に並行な位置から、ピボット点付近で筐体の長手方向軸と鋭角をなす位置まで振動する。エネルギー印加ツールは、測定中に水平方向に又はその他の位置に保持され得、該ツールの主要部分に実質的に垂直で、静止又は衝撃の何れかにおける一定の長さを維持する先端部分を有し得る。エネルギー印加ツール、例えば、打診棒の移動は、先端が上下に順番に振動しながら、筐体の長手方向軸に実質的に並行な位置から、ピボット点付近で該軸と鋭角をなす位置まで打診棒を駆動し、元に戻すために筐体の内部に搭載された駆動機構によって達せられ得る。この実施形態を使用すると、例えば、患者の歯の大臼歯領域内等、比較的アクセス不可能な場所で測定が着手され得る。
【0021】
一実施形態では、スリーブ部分は、筐体の自由端の少なくとも長さを取り付け及び/又は取り囲み得、打診棒が軸方向に移動した場合にその伸長形式において、エネルギー印加ツール、例えば、打診棒の該端と実質的に同一の広がりを有する距離を筐体から突出する。それ故、この実施形態でのスリーブ部分の長さは、所望の伸長した打診棒の突出の長さに多少依存し得る。スリーブの自由端は、測定を受ける物体に向かって設置され得る。スリーブ部分による物体上の接触は、上述したように、物体上のデバイスの安定性に役立つ。別の実施形態では、スリーブ部分は、筐体の該端に取り付けられ得、エネルギー印加ツール、例えば、打診棒が動作中に筐体の長手方向軸に実質的に並行であることから、ピボットにおいて該長手方向軸と鋭角をなすことまで移動する場合にそれに対して実質的に垂直であり得る。スリーブ部分は、形状が実質的に円筒形であり得る。更なる実施形態では、スリーブは、筐体の延長であり得、動作中に筐体の長手方向軸に実質的に並行であることから該長手方向軸と鋭角をなすことまで打診棒が移動する場合にエネルギー印加ツール、例えば、打診棒を自由に移動可能にするために、実質的に半円筒形のものであり得る。このシステムを使用すると、例えば、患者の歯の大臼歯領域内等、比較的アクセス不可能な場所で測定が着手され得る。
【0022】
別の模範的実施形態では、上で説明したシステムは、測定又はシステムの能力を妨げることなく、システムからの伝達を通じた測定を受ける物体の汚染、又は測定を受ける以前の物体からの相互汚染を排除又は最小限にするのを助力するための使い捨て機構をも含み得る。使い捨て機構は、以下で説明する又は、その内容が参照によりその全体がこれにより組み込まれる名称が“System and Method For Determining Structural Characteristics Of An Object”である米国公開番号20130174639に開示されるようなそれらの内の何れかを含み得る。
【0023】
本発明はまた、エネルギー印加ツールを使用して構造的特徴を測定するためのシステム及び方法に関し、測定又はシステムの能力を妨げることなく、システムからの伝達を通じた測定を受ける物体の汚染又は測定を受ける以前の物体からの相互汚染を排除又は最小限にするのを助力するための使い捨て機構を含む。計器は、開放端を有する中空内部を有する筐体と、筐体の内部の移動のために筐体の内部に搭載されたエネルギー印加ツール、例えば、打診棒又は衝撃棒とを含む。システムは、エネルギー印加ツールの拭き取り又はオートクレーブの必要なしに、同時に、エネルギー印加ツール及び/又は筐体の処分なしに、計器の筐体の内部に如何なるものが収容され得るとしても、こうした測定を受ける物体と幾らかの接触を伴う非破壊の測定方法を提供する。
【0024】
一模範的実施形態では、筐体は長手方向軸を有し、エネルギー印加ツールは静止構成及び活性化構成を有する長さを有する。筐体は、それから伸長するスリーブ部分を含む。スリーブ部分は、その自由端で開放し、測定の直前又は測定中に物体上に静止し、圧迫し、又は接触するための物体静止又は接触部分を有する。
【0025】
エネルギー印加ツールは駆動機構により駆動される。駆動機構は、電磁機構であり得、電磁コイルと、エネルギー印加ツール、例えば、打診棒の後端に固定された永久磁石とを含み得る。電磁コイルは、例えば、永久磁石の背後に軸方向に横たわり得る。
【0026】
一実施形態では、静止構成は収納形式であり得、活性化構成は伸長形式であり得、収容形式が伸長形式から収容されると共に、エネルギー印加ツールは、筐体の長手方向軸に沿って軸方向に移動する。エネルギー印加ツール、例えば、打診棒の移動は、動作中に収納位置と伸長位置との間で筐体内でそれを軸方向に駆動するために、筐体の内部に搭載された駆動機構によって達せられ得る。伸長構成では、エネルギーツールの自由端は、それが存在する場合には、筐体又はスリーブ部分の開放端から伸長又は突出し得、測定を受ける物体に接触するように実質的に伸長される。一側面では、計器は、例えば、患者の歯の大臼歯領域内等、比較的アクセス不可能な場所で測定が着手可能なサイズを含む任意のサイズのものであり得る。
【0027】
別の実施形態では、エネルギー印加ツールの静止構成は、筐体の長手方向軸に実質的に並行な形式であり得、活性化構成は、筐体の長手方向軸と鋭角をなす形式であり得る。それ故、動作中、エネルギー印加ツールは、筐体の長手方向軸に実質的に並行な位置から、ピボット点付近で筐体の長手方向軸と鋭角をなす位置まで振動する。エネルギー印加ツールは、測定中に水平方向又はその他の位置に保持され得、該ツールの主要部分に実質的に垂直で、静止又は衝撃の何れかにおける一定の長さを維持する先端部分を有し得る。エネルギー印加ツール、例えば、打診棒の移動は、先端が上下に順番に振動しながら、筐体の長手方向軸に実質的に並行な位置から、ピボット点付近で該軸と鋭角をなす位置まで打診棒を駆動し、元に戻すために筐体の内部に搭載された駆動機構によって達せられ得る。この実施形態を使用すると、例えば、患者の歯の大臼歯領域内等、比較的アクセス不可能な場所で測定が着手され得る。使い捨て機構は、必要に応じて、計器の感度、再現性、又は一般的動作を相当程度妨げることなく、測定を受ける物体と近接又は接触して来得るシステムの一部を包むためのカバーを含み得る。
【0028】
カバーは、筐体の開放端から伸長し、及び/又は該開放端を包むスリーブ部分を含み得る。スリーブ部分は、中空内部と、測定中にその開放端において物体上に静止し、圧迫し、又は接触するための、物体静止又は接触部分を有する開放自由端とを含む。長さを有し、スリーブ部分の開放端に向かって配備された接触機構等の機構は、例えば、摩擦によってスリーブ部分の内部に寄り添って適合される。接触機構は、例えば、短い管状断片又は輪であり得、スリーブ部分の長手方向軸に実質的に沿ってスリーブ部分の内部を自由に移動又は摺動するように適応し、スリーブ部分の自由端を実質的に閉鎖するための閉鎖端を含み得る。接触機構は、エネルギー印加ツールの先端と測定を受ける物体の表面との間に位置付けられ得、自由に移動又は摺動することによって、それ自体を測定を受ける物体の様々な表面構成に調節し得る。自由に移動又は摺動する接触機構は、サイズが変化し得、及び/又はさもなければ、スリーブ部分の長手方向軸に沿って所望の所定距離を移動するように適応され得る。幾つかの例では、輪状の接触機構等に対しては、所望の範囲外のスリーブ部分内部の摺動又は移動を防止するために、小さなリッジ(ridge)、停止物、又はその他の障害物等の移動停止物がスリーブ部分の内部に存在し得る。例えば、閉鎖端の少なくとも一部は、物体の表面に近接してもよく、接触機構上のエネルギー印加ツールによる衝撃の直前に物体の表面と接触してもよく、しなくてもよい。接触機構の閉鎖端上のエネルギー印加ツールによる衝撃中、接触機構の閉鎖端の外面又は閉鎖端の物体接触面の少なくとも一部は、物体の表面と密接に接触している。それ故、閉鎖端の物体接触面の少なくとも一部が、それが接触して来る物体の表面を反映するように輪郭付けられている場合、物体とのより良い接触がなされ、エネルギー印加ツールによる衝撃からのエネルギー伝達は、実質的に損なわれなくてもよい。一側面では、接触機構の閉鎖端は、物体の平面を実質的に反映するための物体に面する実質的平坦部分を有し得る少なくとも一部を含み得る。別の側面では、接触機構の閉鎖端は、物体の表面が輪郭付けられる場合に接触して来る物体の表面を反映するように輪郭付けられ得る少なくとも一部を含み得る。例えば、測定を受ける物体の表面が窪みを含む場合、接触機構は、衝撃中に閉鎖端と物体との間の接触を維持するためにそれ自体を調節するように、窪みを実質的に反映するための凹形外面を有する閉鎖端を含み得る。別の例として、物体の表面が隆起を含む場合、接触機構は、測定中に物体との接触を維持するように、隆起を実質的に反映するための凸形面を有する閉鎖端を含み得る。更なる側面では、衝撃中に物体との密接な接触が実現され得るように、閉鎖端は、幾らかの弾性を有し得、又は変形可能であり得る。
【0029】
一般的に、物体と接触機構の閉鎖端の少なくとも一部との間の接触は、接触機構が自由に移動しているにもかかわらず、物体上のデバイスの安定性を助力し得、及び/又は測定の再現性を改善し得る。
【0030】
発明の一実施形態では、測定中、接触機構の閉鎖端は、それ自体を物体の表面構成に調節し得、スリーブの開放端の物体接触部分は、物体に適切に接触する。上で説明したセンサは、存在する場合には、スリーブ部分によって物体上に適切な接触力がもたらされることを検知及び/又は監視する。エネルギー印加ツール、例えば、打診棒は、測定中に接触機構の閉鎖端を通じて間接的に物体を繰り返し打診する。
【0031】
発明の別の実施形態では、測定中、接触機構の閉鎖端は、それ自体を物体の表面構成に調節し得、スリーブの開放端の物体接触部分は物体に適切に接触するが、閉鎖端の一部は、物体の不規則な表面に同時に接触するために、スリーブを超えて伸長し得る。上で説明したセンサは、存在する場合には、スリーブ部分によって物体上に適切な接触力がもたらされることを検知及び/又は監視する。エネルギー印加ツール、例えば、打診棒は、接触機構の閉鎖端を通じて間接的に物体を繰り返し打診する。
【0032】
接触機構は、スリーブの自由端を実質的に閉鎖する閉鎖端でスリーブ部分の内部に寄り添って適合し、且つ依然として自由に移動又は摺動する長さの任意の形状のものであり得る。それは、成形又は鋳造され得る任意の材料で構築され得、ポリマー又は充填ポリマー材料を含み得る。軽量のために、それはまた、薄いが、摺動活動を容易にするための十分な剛性のものであり得る。
【0033】
接触機構は、その閉鎖端に薄膜をも含み得る。該膜は、残りの接触機構に取り付けられ得、又は一体的に接着され得る。該膜は、エネルギー印加ツールの動作に僅かな影響をもたらすように選択され得る。一側面では、該膜は、上述したように、エネルギー印加ツールによる打撃時の膜と物体との間のより良い接触のために、幾らかの弾性又は変形可能性を有し得るが、エネルギー印加ツールにより物体にもたらされる衝撃力を依然として伝達可能であり得る。別の側面では、該膜は、それと物体との間の衝撃力のより良い伝達を可能にする任意の材料のものであり得る。
【0034】
一実施形態では、閉鎖端は、残りの接触機構と同じ材料のものであってもよく、なくてもよいポリマー薄膜を含み得、又はそれは、残りの接触機構と同じ特性を実質的に有する材料であってもよい。ポリマーは、測定に実質的に悪影響を及ぼさないように、薄膜に成形され、鋳造され、又は伸ばされることが可能な任意のポリマー材料を含み得る。別の実施形態では、閉鎖端は、インサート成形金属箔膜を含み得る。該金属は、測定に実質的に悪影響を及ぼさないように、薄膜に引き伸ばされ、鋳造され、又は成形され得る任意の金属材料であり得る。その他の実施形態では、閉鎖端は、接触機構に一体化され得る。例えば、接触機構は、金属(例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、又はその他の適切な金属)を押し付けること等によって、所望の厚さの閉鎖端を有する管状又は輪の構造に形作られ得る材料から形成され得る。
【0035】
別の模範的実施形態では、筐体は長手方向軸を有し、エネルギー印加ツールは、静止構成及び活性化構成を有する長さを有する。筐体は、それから伸長するスリーブ部分を含んでもよく、含まなくてもよく、その自由端に開放端を有する。
【0036】
発明の一実施形態では、筐体の長手方向軸に沿ってエネルギー印加ツールが軸方向に移動し、収納形式が伸長形式から収納される場合に、静止構成は収納形式であり得、活性化構成は、伸長形式であり得る。エネルギー印加ツール、例えば、打診棒の移動は、動作中に収納位置と伸長位置との間で筐体内でそれを軸方向に駆動するために、筐体の内部に搭載された駆動機構によって達せられ得る。伸長構成では、エネルギーツールの自由端は、筐体の開放端から伸長又は突出し得、測定を受ける物体に接触するために実質的に伸長され得る。
【0037】
発明の別の実施形態では、エネルギー印加ツールの静止構成は、筐体の長手方向軸に実質的に並行な形式であり得、活性化構成は、筐体の長手方向軸と鋭角をなす形式であり得る。それ故、動作中、エネルギー印加ツールは、筐体の長手方向軸に実質的に並行な位置から、ピボット点付近で筐体の長手方向軸と鋭角をなす位置まで振動する。エネルギー印加ツールは、測定中に水平方向に又はその他の位置に保持され得、該ツールの主要部分に実質的に垂直で、静止又は衝撃の何れかにおける一定の長さを維持する先端部分を有し得る。エネルギー印加ツール、例えば、打診棒の移動は、先端が上下に順番に振動しながら、筐体の長手方向軸に実質的に並行な位置から、ピボット点で該軸と鋭角をなす位置まで打診棒を駆動し、元に戻すために筐体の内部に搭載された駆動機構によって達せられ得る。この実施形態を使用すると、例えば、患者の歯の大臼歯領域内等、比較的アクセス不可能な場所で測定が着手され得る。
【0038】
使い捨て機構は、必要に応じて、計器の感度、再現性、又は一般的動作を相当程度妨げることなく、測定を受ける物体と近接及び/又は接触して来得るシステムの一部を包むためのカバーを含み得る。
【0039】
カバーは、筐体の開放端から伸長し、及び/若しくは該開放端を包む部分、又はスリーブ部分が筐体から延伸する場合にはスリーブ部分を含み得る。長さを有し、筐体又はスリーブ部分の開放端に向かって配備された接触機構は、摩擦によって筐体又はスリーブ部分の内部に寄り添って適合され得、それが存在する場合には、筐体又はスリーブ部分の開放端を越えて伸長し得る。接触機構は、それが存在する場合には、筐体又はスリーブ部分の自由端を閉鎖するための閉鎖端を含む。接触機構の閉鎖端は、エネルギー印加ツールの先端と物体との間に入って来、接触機構の閉鎖端の表面の一部は、測定を受ける物体の表面の少なくとも一部と接触して来る。この模範的実施形態では、筐体又はスリーブ部分の該端は、測定中に物体と接触して来なくてもよい。接触機構は、それが存在する場合には、筐体又はスリーブ部分の内部で自由に移動又は摺動するように適応され、又は所定の移動距離に僅かに制限され得、筐体又はスリーブ部分の内部に完全には収納されない。接触機構は、それが存在する場合には、筐体又はスリーブ部分の自由端を実質的に閉鎖するための閉鎖端を含み得る。測定を受ける物体に向かったデバイスの安定性は、物体の表面の少なくとも一部の上の接触機構の閉鎖端の外面の少なくとも一部の接触によって達せられ得る。
【0040】
ここでも、接触機構は、エネルギー印加ツールの先端又は端と測定を受ける物体の表面との間に位置付けられ、自由に移動又は摺動することによって、それ自体を測定を受ける物体の様々な表面構成に調節し得る。例えば、閉鎖端の少なくとも一部は、接触機構上のエネルギー印加ツールによる衝撃の前に、物体の表面と接触していてもよい。接触機構の閉鎖端上のエネルギー印加ツールによる衝撃中に、閉鎖端の外面又は物体接触面の少なくとも一部は、物体の表面との密接に接触したままである。それ故、閉鎖端の物体接触面の少なくとも一部が、接触して来る物体の表面を反映するように輪郭付けられ得る場合、物体とのより良い接触がなされ、エネルギー印加ツールによる衝撃からのエネルギー伝達は損なわれなくてもよい。一側面では、接触機構の閉鎖端は、物体の平面を実質的に反映するための物体に面する実質的平坦部分を有し得る少なくとも一部を含み得る。別の側面では、接触機構の閉鎖端は、物体の表面が輪郭付けられる場合に接触して来る物体の表面を反映するように輪郭付けられ得る少なくとも一部を含み得る。例えば、測定を受ける物体の表面が窪みを含む場合、接触機構は、衝撃中に閉鎖端と物体との間の接触を維持するためにそれ自体を調節するように、窪みを実質的に反映するための凹形外面を有する閉鎖端を含み得る。別の例として、物体の表面が隆起を含む場合、接触機構は、測定中に物体との接触を維持するように、隆起を実質的に反映するための凸形面を有する閉鎖端を含み得る。更なる側面では、衝撃中に物体との密接な接触が実現され得るように、閉鎖端は、幾らかの弾性を有し得、又は変形可能であり得る。
【0041】
例えば、測定中、接触機構の閉鎖端は、それ自体を物体の表面構成に調節し得、物体の表面と接触したまま留まる。エネルギー印加ツール、例えば、打診棒は、接触機構の閉鎖端を通じて物体を間接的に繰り返し打診する。
【0042】
接触機構は、上述したように、筐体又はスリーブ部分の自由端を閉鎖する閉鎖端で、それが存在する場合には、筐体又はスリーブ部分の内部に寄り添って適合し、且つ依然として所定の長さを必要に応じて自由に移動又は摺動する長さの任意の形状のものであり得る。接触機構は、例えば、短い管状断片又は輪等の任意の適切な長さのものであり得、スリーブ部分の長手方向軸に実質的に沿ってスリーブ部分の内部を自由に移動又は摺動するように適応され、スリーブ部分の自由端を実質的に閉鎖するための閉鎖端を含み得る。接触機構は、エネルギー印加ツールの先端と測定を受ける物体の表面との間に位置付けられ得、自由に移動又は摺動することによって、それ自体を測定を受ける物体の様々な表面構成に適合させるために調節し得る。接触機構に対する移動距離は、変化し得、幾つかの実例では、所定の距離であり得る。幾つかの例では、輪状の接触機構等に対しては、スリーブ部分内の接触機構の移動を制約するために、小さなリッジ、停止物、又はその他の障害物等の移動停止物がスリーブ部分の内部に存在し得る。
【0043】
それは、成形又は鋳造され得る任意の材料で構築され得、ポリマー又はポリマー充填材料を含み得る。軽量のために、それはまた、薄いが、摺動活動を容易にするための十分な剛性のものであり得る。接触機構は、測定に実質的に影響を及ぼさないように、その閉鎖端に薄膜を含み得る。該膜は、残りの接触機構に取り付けられ得、又は一体的に接着され得る。該膜は、エネルギー印加ツールの動作に僅かな影響をもたらすように選択され得る。一側面では、該膜は、エネルギー印加ツールによる打撃時の膜と物体との間のより良い接触のために、幾らかの弾性又は変形可能性を有し得るが、エネルギー印加ツールにより物体にもたらされる衝撃力を依然として伝達可能であり得る。別の側面では、該膜は、それと物体との間の衝撃力のより良い伝達を可能にする任意の材料のものであり得る。
【0044】
一実施形態では、閉鎖端は、残りの接触機構と同じ材料のものであってもよく、なくてもよいポリマー薄膜を含み得、又はそれは、残りの接触機構と同じ特性を実質的に有する材料であってもよい。ポリマーは、測定に実質的に悪影響を及ぼさないように、薄膜に引き伸ばされ、鋳造され、又は成形されることが可能な任意のポリマー材料を含み得る。別の実施形態では、閉鎖端は、インサート成形金属箔膜を含み得る。該金属は、測定に実質的に悪影響を及ぼさないように、薄膜に引き伸ばされ、鋳造され、又は成形される任意の金属材料であり得る。該膜はまた、力/エネルギーの最適な伝達のためにエネルギー印加ツールの形状に一致するように形成され得、又はその逆もしかりである。幾つかの模範的実施形態では、該膜は、ステンレス鋼箔又はシートから構築され得、例えば、押し付け及び/又は成形され得る。その他の実施形態では、閉鎖端は、接触機構に一体化され得る。例えば、接触機構は、金属(例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、又はその他の適切な金属)を押し付けること等によって、所望の厚さの閉鎖端を有する管状又は輪の構造に形作られ得る材料から形成され得る。
【0045】
これらの模範的実施形態に対しては、その機構の全ての側面を含む上で説明した力センサは、スリーブ部分の物体接触部分又は接触機構の閉鎖端により物体上に適切な力がもたらされることを検知及び/若しくは監視するために、並びに/又は適切な力がもたらされる場合に測定を開始するようにシステムを起動するために存在してもよく、しなくてもよい。
【0046】
スリーブ部分の物体接触表面又は接触機構の何れかによりもたらされる力を検知又は監視するための力センサを有する、本明細書で説明する模範的実施形態の内の何れかのデバイスに対しては、力センサは、エネルギー印加ツール以外のデバイスの少なくとも一部、例えば、スリーブ部分の開放端が物体接触部分を含む場合にはスリーブ部分若しくはスリーブ部分の少なくとも一部、又はスリーブ部分が存在しない場合には筐体の少なくとも一部と物理的に近接及び/又は接触し得る。
【0047】
センサ、例えば、力センサは、エネルギー印加ツール以外のデバイスの少なくとも一部と物理的に近接し得、及び/又は接触し得、及び/又は結合し得、例えば、上述したように、それは、スリーブ部分の開放端が物体接触部分を含む場合に、筐体及び/又はスリーブ部分と物理的に近接し得、及び/又は接触し得、及び/又は結合し得る。上で説明したようなセンサの様々な実施形態もここでは適用可能であり得る。
【0048】
センサは、エネルギー印加ツールに物理的又は機械的には結合されないが、上述したように、それは、エネルギー印加ツールと電子通信し得、デバイス又は計器に対するオン/オフスイッチとしての機能を果たし得る。例えば、スリーブの物体接触部分により物体上に適切な力がもたらされた場合、それは、測定を開始するために、エネルギー印加ツールの移動を活性化するようにデバイス又は計器の活性化機構を発動し得る。それ故、上述したように、システムのオン及びオフを活性化するために外部のスイッチ又は押しボタンを何ら必要としない。適切な力の指標は、可視又は可聴信号によって示され得る。
【0049】
一実施形態では、可視又は可聴信号により示されるように、スリーブの物体接触部分によって物体上に適切な接触力が一旦もたらされると、計器は即座にオンにされ得る。別の実施形態では、可視又は可聴信号により示されるように、スリーブの物体接触部分によって物体上に適切な接触力が一旦もたらされると、計器をオンにする前に遅延があり得る。更なる実施形態では、スリーブ部分の物体接触部分と物体との間のある一定の押力が一旦検出され、ある期間、例えば、約0.5秒維持されると、測定を開始するために計器はオンにされ得る。この実施形態では、青色光が先端を照らし出し、正確な範囲内の力が維持された約0.5秒後に衝突が開始されるであろう。
【0050】
例えば、スリーブ部分を通じて、物体上に操作者によりもたらされた適切な力は、システムのスイッチとしての機能を果たす。システムがオンにスイッチングされない場合、それが故障しているのか、それとも不十分な力若しくは過大な力がもたらされているのかを知ることが望ましいことがある。一実施形態では、力測定は、発光体等の可視出力に接続され得る。発光体は、デバイス又は計器上の任意の都合のよい場所に搭載され得、例えば、デバイス又は計器の前方に1つ又は複数のLEDが搭載され得る。一側面では、複数の光システムが含まれ得る。例えば、2つのLEDが使用され得る。正確な範囲内に力がある場合、青色光が点灯され得る。過大な力が検出された場合、LEDは赤色に変化し得、押力が減少しない限り、計器は作動しないであろう。幾つかの実施形態では、ユーザが物体上を押し込み過ぎた場合、光は、琥珀色にまず変化し得、その後赤色に変化し得る。光を赤色に変化させるのに押力が十分である場合、衝突は開始されないか、既に開始されている場合には中断され得る。また、ユーザが過大な押力に近づく場合に警告する琥珀色のLED状態があり得る。その段階では、LEDが琥珀色に点灯される場合に計器は依然として動作し得る。別の側面では、光は過小な力を何ら示さなくてもよく、過大な力を赤色光が示し得る一方で、適量の力を青色光が示し得る。更に別の側面では、1つの光システムが含まれ得る。例えば、光は過小な力の信号を何ら与えなくてもよく、過大な力の信号を赤色光が与えてもよい。更なる側面では、点滅赤色光が過大な力を示してもよく、光は過小な力を何ら示さなくてもよい。
【0051】
別の実施形態では、力測定は、可聴出力に接続され得る。一側面では、可聴出力は、過小な力を示すための1つのビープ音と、過大な力を示すための複数のビープ音とを含み得る。別の側面では、可聴出力は、過小な力を示すためのビープ音と、過大な力を示すための点滅赤色光付きのビープ音とを含み得る。更なる側面では、力測定は、過大な力又は過小な力を警報するための音声警報システムに接続され得る。更なる側面では、力測定は、過小な力を警報するための音声警報システムと、過大な力を警報するための音声警報及び点滅赤色光とに接続され得る。
【0052】
力センサがオン/オフスイッチとしての機能を果たす場合、測定中にスリーブ部分の物体接触部分によって適切な力がもたらされていること、及び/又は測定中に物体に向かってスリーブ部分の物体接触部分の適切な配置が得られていることを監視するためにもそれは作用し得る。例えば、電子制御システムの一部として、傾斜計が存在し得、それは、例えば、打診棒に対する動作の角度範囲外にデバイスがある場合に可聴警告を発動し得、それが水平方向からプラス/マイナス45度であり、更に例えば、プラス/マイナス約30度よりも大きい場合に該警告を発動し得る。スリーブ部分の物体接触部分上に押力が検知された場合に、動作の軸が水平方向からプラス/マイナス約45度よりも大きく、更に例えば、プラス/マイナス約30度よりも大きいようにデバイスが方向付けられている場合、デバイス内のPCB等のデバイス上に設置されたスピーカによって発せられている警告音をもたらし得る。こうした状況では、デバイスが許容角度に戻されるまで衝突活動は開始されないであろう。幾つかの実例では、範囲からの上述の逸脱が検出された場合に衝突活動が開始されている場合、デバイスは、実際には動作を停止しなくてもよいが、訂正がなされ得るように、単にアラームを鳴らしていてもよい。
【0053】
本発明は、デバイス筐体の前方部分に取り付け又は結合するように適応されたスリーブ部分を有する使い捨てアセンブリを更に含む。スリーブ部分は、前端及び後端を含み得、筐体に結合又は取り付けるための、その後端に向かった結合又は搭載コンポーネントを含み得る。一実施形態では、搭載又は結合コンポーネントは、筐体の一部又は筐体の内部の部品上への摩擦適合、嵌合バヨネット形式、さね・はぎタイプの形式、スナップフィット、クリップ、入れ子式(internesting)の針・針穴形式、掛け金、及びその他の相互接続構造であり得る。別の実施形態では、スリーブと筐体との搭載又は結合コンポーネントは、適合又は結合のより良い互換性のために特注のねじ状システムであり得る。
【0054】
本発明の使い捨てアセンブリは、使用前にエネルギー印加ツールを拭き取る及び/又はオートクレーブする必要性なしに、システム若しくは物体からの伝達を通じたエネルギー印加ツール又は測定を受ける物体の汚染若しくは相互汚染、又は測定を受ける以前の物体からの相互汚染を排除又は最小限にするのを助力することに加えて、任意の衝撃ツール等の任意の既存のエネルギー印加ツールの測定の再現性に適用可能であり得、及び/又は該再現性を改善し得る。例えば、検査される物体に接触するためのスリーブ部分の物体接触部分、又は再配置性を助力するための機構を含むシステム、例えば、それらの全ての内容が参照によりそれらの全体がこれにより組み込まれる米国特許番号6,997,887、7,008,385、及び9,358,089に開示されるシステム及び方法に対しては、使い捨て機構は、使用前にエネルギー印加ツールを拭き取る及び/又はオートクレーブする必要性なしに、システム若しくは物体からの伝達を通じたエネルギー印加ツール又は測定を受ける物体の汚染若しくは相互汚染、又は測定を受ける以前の物体からの相互汚染を排除又は最小限にするのを助力する。それらの内容が参照によりそれらの全体がこれにより組み込まれる米国特許番号4,482,324及び4,689,011に開示されるような、計器がスリーブ部分の物体接触部分を含まないその他の例に対しては、使い捨て機構は、再現可能な測定のためにこうした測定を受ける物体上に再現可能に直接設置可能で、且つ、使用前にエネルギー印加ツールを拭き取る及び/又はオートクレーブする必要性なしに、システム若しくは物体からの伝達を通じたエネルギー印加ツール又は測定を受ける物体の汚染若しくは相互汚染、又は測定を受ける以前の物体からの相互汚染を排除又は最小限にするのを助力可能なシステムにそれらを変形し得る。
【0055】
スリーブ部分の内部で自由に摺動する接触機構は、使い捨てアセンブリのスリーブ部分の前端に向かって配備され得る。一実施形態では、接触機構は、任意の形状のものであり得、例えば、それは、短い管状断片のものであり得、スリーブ部分の長さよりも短く提供された任意の寸法のものであり得る。それは、開放端と、スリーブ部分の前端を実質的に閉鎖するようにスリーブ部分の前端に向かった閉鎖端とを含み得る。軽量のために、十分に薄いが、摺動活動を容易にするための十分な剛性のものである。別の実施形態では、接触機構は、輪に取り付けられる膜を含み得る。該輪は、スリーブ部分の内部で自由に摺動し得、該膜は、それが存在する場合には、筐体又はスリーブ部分の開口を実質的に閉鎖し得る。自由に移動又は摺動する接触機構に対する移動距離は、変化し得、幾つかの実例では所定の距離であり得る。幾つかの例では、輪状の接触機構等に対しては、スリーブ部分内に接触機構の移動を制約するために、小さなリッジ、停止物、又はその他の障害物等の移動停止物がスリーブ部分の内部に存在し得る。
【0056】
一実施形態に従えば、スリーブ部分は、測定を受ける物体の表面に接触するための、その前端に向かった物体接触部分を含み得る。この実施形態では、接触機構の摺動能力は、距離的な制限を何ら含まなくてもよく、スリーブ部分の内部で自由に摺動し得る。この実施形態では、スリーブ部分は、測定を受ける物体の表面に接触するための、その前端に向かった物体接触部分を含み得る。
【0057】
別の実施形態に従えば、スリーブ部分は、測定中に物体の表面に接触するための物体接触部分を含まなくてもよい。この実施形態では、接触機構に対する摺動距離は、接触機構の前端がスリーブ部分よりも更に突出し得るように予め決定され得る。接触機構は、測定中に接触を提供するコンポーネントであり得る。
【0058】
更なる実施形態に従えば、スリーブは、測定を受ける物体の表面に接触するための、その前端に向かった物体接触部分と、スリーブ部分の物体接触部分が測定を受ける物体の表面の少なくとも一部と接触している場合に、スリーブと接触する物体の表面とは異なり該表面に実質的に垂直な物体の一部又は表面上にタブが静止し得るように、スリーブ部分の長手方向軸に実質的に並行に伸長するタブとを含む。
【0059】
更に別の実施形態に従えば、スリーブ部分は、接触機構の物体接触部分が測定を受ける物体の表面の少なくとも一部と接触している場合に、接触機構と接触する物体の表面とは異なり該表面に実質的に垂直な物体の一部又は表面上にタブが静止し得るように、スリーブ部分の長手方向軸に実質的に並行に伸長するタブを含む。
【0060】
更に別の実施形態に従えば、スリーブ部分は、タブと、物体の表面に面するように適応された側のタブの表面に実質的に直交するコンポーネント、例えば、リッジ、突起、又はその他のコンポーネントとを含み得る。例えば、歯に対しては、該コンポーネントは、隣接する歯又はその他の直交面との間に嵌まり込み得、それ故、物体の表面に渡るタブの実質的な横方向の移動を阻止するのを助力し得、及び/又は併行精度を更に助力し得る。動作中にリッジ又は突起が適切に設置され得るように、タブは、物体の最上部分の長さ又は幅に応じた十分な長さ又は幅のものであり得る。
【0061】
一実施形態では、筐体の一部又は筐体の内部の部品上への摩擦適合、嵌合バヨネット形式、さね・はぎタイプの形式、スナップフィット、クリップ、入れ子式の針・針穴形式、掛け金、及びその他の相互接続構造であり得る搭載コンポーネント又は結合コンポーネントを有する使い捨てアセンブリに加えて、デバイスの活性化機構が、取り付けられた使い捨てアセンブリが使用される前である場合には発動されないように、付加的機構がデバイス内に含まれ得る。
【0062】
別の実施形態では、筐体の一部又は筐体の内部の部品上への摩擦適合、嵌合バヨネット形式、さね・はぎタイプの形式、スナップフィット、クリップ、入れ子式の針・針穴形式、掛け金、及びその他の相互接続構造であり得る搭載コンポーネント又は結合コンポーネントを有する使い捨てアセンブリに加えて、搭載コンポーネントは、使い捨てアセンブリによりなされる筐体又は筐体の内部の部品への所定数の接続を可能にするコンポーネントを含み得る。
【0063】
本明細書で説明するデバイスのその他の実施形態に対しては、任意の使い捨て機構を有する又は有しないデバイス、例えば、衝突計器は、上で説明したスリーブ部分又は接触機構の物体接触面が測定を受ける物体の表面の少なくとも一部と接触するように筐体又はスリーブ部分の開放端から伸長するタブをも含み得、該タブは、スリーブ又は接触機構と接触する物体の表面とは異なり該表面に実質的に垂直な物体の一部又は表面上に静止し得る。タブとスリーブ又は接触機構とは、物体に関するデバイスの繰り返しの位置付けを共に補助する。また、タブは、物体の表面上の同じ場所に毎回繰り返し実質的に設置されるように適応され得る。
【0064】
一実施形態では、タブは、筐体又はスリーブ部分の長手方向軸に実質的に並行であり得る。
【0065】
別の実施形態では、スリーブ部分又は筐体は、タブと、物体の表面に面するように適応された側のタブの表面に実質的に直交するコンポーネント、例えば、リッジ、突起、又はその他のコンポーネントとを含み得る。例えば、歯に対しては、該コンポーネントは、隣接する歯又はその他の直交面との間に嵌まり込み得、それ故、物体の表面に渡るタブの実質的な横方向の移動を阻止するのを助力し得、及び/又は併行精度を更に助力し得る。動作中にリッジ又は突起が適切に設置され得るように、タブは、物体の最上部分の長さ又は幅に応じた十分な長さ又は幅のものであり得る。
【0066】
本明細書で説明する全ての実施形態に対しては、該コンポーネントは、任意の形状及びサイズのものであり得る。一側面では、例えば、物体が歯である場合、コンポーネントは、短くてもよく、隣接する歯の間に適合し得るように十分に僅かな厚さのものであり得る。別の側面では、例えば、物体が歯である場合、コンポーネントは、短くてもよく、隣接する歯の最上部分の間に適合するように形作られ得る。更に別の側面では、例えば、物体が歯であり、コンポーネントが背面に向かって静止する場合、それは、背面の主要部分をカバーする寸法のものであり得る。
【0067】
タブ及び/又はタブとコンポーネントとは、歯又は機械的若しくは産業構造物、複合物、及び同等物等の物体上に計器を繰り返し位置付けるのを助力するのに役立つだけでなく、タブ及び/又はタブとコンポーネントとは、上述したように、歯又は機械的若しく産業構造物、複合物、及び同等物等の物体がエネルギー印加又は打診の方向に平行な方向以外の方向に移動するのを防止するのを助けるのにも役立つ。このことは、検査中の物体及び/若しくはそれが固定される基礎の不必要な任意の障害、並びに/又はこれらのその他の障害から生じ得る複雑性を最小化するのを助け、それ故、検出の感度及び/又は精度に更に貢献する。タブ又はタブ及び/若しくはコンポーネントは、スリーブ部分が物体接触部分を有するか、それとも接触機構が物体への接触を提供するかで適用可能である。
【0068】
それから突出するタブを有しないスリーブの端は、平坦又は実質的に平坦であり得、物体の最上部と接触するタブの部分も平坦又は実質的に平坦であり得る。タブは、スリーブの端から実質的に並行方向に伸長し得る。一側面では、タブは、スリーブの端から突出する前の距離がスリーブと一体化され得、スリーブから突出した後のスリーブの断面の輪郭を実質的に維持する。別の側面では、タブは、スリーブの最上部分又は底部分から一様に突出し得るが、スリーブから突出した後にスリーブの最上部分又は底部分とは実質的に異なる断面の輪郭を有する。
【0069】
本発明の一実施形態では、タブは、物体上にデバイスを再現可能に直接位置付けるのを助力するための使用中に接触して来る物体の表面の輪郭を実質的に反映する接触表面を有し得る。
【0070】
一側面では、タブの突出部分は、長方形の断面を有し得る。別の側面では、タブの突出部分は、若干アーチ形の最上部分を有し得る。更に別の側面では、タブの突出部分は、物体と接触して来る表面の輪郭に一致し得る。
【0071】
実施形態の内の何れかでは、タブの角は、それらが静止し得る物体上の任意の感染を避けるために、滑らかであり若しくは丸みを帯び、又は実質的に滑らかであり若しくは丸みを帯びる。
【0072】
一般的に、本デバイスは、エネルギーの印加、例えば、打診棒等の打撃を通じて物体上に振動が生成される如何なる測定を行うにも有用であり得る。利点は、接触しない伝統的なデバイスと比較して、打診活動中に物体と接触してデバイスが保持され得ることである。
【0073】
スリーブ部分及びタブ、並びに機構及び/又はスリーブ、タブ及び接触機構は、振動減衰、音響減衰、又は振動減衰特性を有する任意の材料で作られてもよく、スリーブは、スリーブを通じてハンドピースの筐体へ走行する任意の振動が実質的に減衰され得るような長さのものであり得る。一実施形態では、スリーブと、スリーブに隣接する筐体の端とは、同じ材料で作られてもよい。別の実施形態では、スリーブと、それが取り付けられる筐体の端とは、同様の振動減衰特性を有する材料で作られてもよい。更に別の実施形態では、スリーブと、それが取り付けられる筐体の端とは、異なる材料で作られてもよい。更なる実施形態では、スリーブと、それが取り付けられる筐体の端とは、異なる振動減衰特性を有する材料で作られてもよい。更なる実施形態では、スリーブは、その1つ以上の表面上に振動減衰コーティングを有する任意の材料で作られてもよい。更に別の実施形態では、スリーブ、タブ、及び/又は機構は、同様の熱膨張特性を有する異なる材料で作られてもよい。
【0074】
また、スリーブ部分、接触機構及びタブ及び/又はスリーブ、タブ及びコンポーネントは、1回の使用後に処分されることになっているそれらの実施形態で特に有用である再生利用可能な、堆肥可能な、又は生分解性のある材料で作られてもよい。
【0075】
エネルギー印加ツールは、上述したように、測定中に駆動機構によって駆動される。駆動機構は、電磁機構であり得、電磁コイルを含み得る。駆動機構は、エネルギー印加ツール、例えば、打診棒の後端に固定された永久磁石を含み得、電磁コイルは、この永久磁石の背後に軸方向に横たわり得る。一実施形態では、デバイスがハンドピースである場合には、筐体の後部と任意の給電線と共に、電磁コイルは構造ユニットを形成し、構造ユニットは、一体的に動作可能であり得、例えば、取り外し可能な適切な接続、例えば、ねじ式の接続又はプラグ式の接続によって、残留するデバイスに接続され得る。この取り外し可能な接続は、クリーニング及び修理等を容易にし得る。別の実施形態では、デバイスがハンドピースである場合には、筐体の後部と任意の給電線と共に、電磁コイルは構造ユニットを形成し、構造ユニットは、一体的に動作可能であり得、残留するデバイスに永久的に接続され得る。打診棒等のエネルギー印加ツールは、筐体の前部に設置され、打診棒用の搭載機構は、無摩擦のベアリングを含み得る。これらのベアリングは、筐体及び打診棒により形成される隣接のチャンバーが空気交換のために相互に連絡するように、1つ以上の軸方向の開口を含み得る。
【0076】
一実施形態では、打診棒は、上述したように、自由端から離れた端に搭載された永久磁石アンサンブルと共に、その全体の長さに渡って実質的に一定の断面構築を有し得る。駆動機構の電磁コイルは、エネルギー印加ツール、例えば、打診棒の、永久磁石アンサンブルと同じ端の背後に位置し得、筐体に対する比較的小さい外径をもたらす。この実施形態では、筐体の外径は、電磁コイルの直径、打診棒等のエネルギー印加ツールの断面、筐体内の打診棒の搭載機構、及び筐体の壁の厚さによって実質的に画定され得る。しかしながら、該ツールの長さは、(最大質量のアセンブリを表す)電磁コイルがデバイス、例えば掌中のハンドピースの均衡を保ち、存在する場合には、デバイスの後方において電池を均衡にするように位置付けられ得るように設計され得る。
【0077】
デバイスそれ自体は、例えば、電池、コンデンサ、トランスデューサ、太陽電池、外部電源、及び/又は任意のその他の適切な電源等、外部の電力供給に繋がれ得、又は筐体の内部に含まれる電源により動力が与えられ得る。
【0078】
一実施形態では、駆動機構又は駆動機構の一部、例えば、電子制御基板部品と、打診棒等のエネルギー印加ツールとの間の通信は、導電性の絶縁ワイヤのリード又は線を介し得、それは、同心円状に渦巻き状に打診棒に巻き付き得、ばね弾性特性を有する。このことは、線の管理に関して最小の必要スペースをも可能にし得る。同心円状に棒に巻き付いたワイヤの撚線は、圧電センサを制御電子機器に接続する。ワイヤを同心円状に巻き付ける1つの目的は、繰り返される棒の前後の移動からのワイヤ上の圧力を最小限にすることである。幾つかの実施形態では、渦巻き状に巻き付いたワイヤにより形成され得るヘリカルスプリングは、ワイヤ接続のループ化又はねじれを回避又は防止するのに役立ち得る。
【0079】
別の実施形態では、駆動機構とエネルギー印加ツールとの間の通信は、任意の適切な無線接続を介して無線で伝送され得る。一例では、打診棒等のエネルギー印加ツールは、電磁コイルを通電し、打診棒の端の磁石を反発する磁界を創出することによって前進させられ得る。棒は、電磁コイルに印加された電圧の極性を反転することによって収納される。磁石はまた、電磁コイルが通電していない場合に、コイルの鋼心へのその磁力を通じて、棒をその収納位置に保持するのに役立ち得る。
【0080】
存在する場合には、ヘリカルスプリングは、撚り合わされた2本の個別のワイヤを有する撚線から構成され得、又は同軸線から構成され得る。その積載された状態において、そのプレストレスの力が摩擦力に対応し、収納位置から伸長位置へ、又は筐体の長手方向軸に実質的に並行な位置からピボットで該軸と鋭角をなす位置へのエネルギー印加ツール、例えば、打診棒の前進運動中にこの摩擦力に対抗する程度に、ばねは圧縮され得る。ばねのプレストレスされる経路は、それ故、ばねの力が打診棒のストローク全体に渡って実質的に一定を維持するように、エネルギー印加ツール、例えば、打診棒のストロークよりも遥かに大きくてもよい。前進運動中に打診棒に対する搭載機構のベアリングの何れの不要な摩擦力も、このばねによって実質的に補償され得る。
【0081】
一側面では、駆動機構は、打診棒等のエネルギー印加ツールと結合するために筐体内に設置された測定デバイス、例えば、圧電力センサを含み得る。測定デバイスは、動作中に物体との衝撃時の打診棒の減速、又は検体上の打診棒により生じた任意の振動を測定するように適応される。圧電力センサは、物体の特性の変化を検出し得、その内部の特徴を客観的に定量化し得る。圧電力センサにより送信されたデータは、更に以下で論じられるシステムプログラムによって処理され得る。
【0082】
別の側面では、駆動機構は、エネルギーの印加の前、最中、及び後に、打診棒等のエネルギー印加ツールの変位を検知及び/又は測定するように適応された線形可変差動変圧器を含み得る。線形可変差動変圧器は、非接触線形変位センサであり得る。該センサは、誘導技術を利用し得、それ故、任意の金属対象物を検知可能であり得る。また、非接触変位測定は、重力の影響を結果から省き得るように、衝撃の直前の速度及び加速度をコンピュータが判定することを可能にし得る。
【0083】
一実施形態では、スリーブが取り付けられる時にデバイスが実質的に一様な寸法を有し得るように、筐体は、スリーブ部分により取り囲まれた端に向かって先細になり得る。別の実施形態では、筐体は、実質的に一様の寸法を有し得、スリーブは、ある一定程度それを取り囲む端の寸法を拡大し得る。更なる実施形態では、スリーブそれ自体は、物体との接触の平坦領域を増加させるために、その自由端に向かって逆テーパーを有し得る。
【0084】
一般的に、本デバイスは、物体上のエネルギー、例えば、打診棒等の打撃の印加を通じて振動が生成されることによる任意の測定を行うのに有益であり得る。
【0085】
上述したこうした構造的特徴の評価は、複数の計器を使用して複数の方法で行われ得、例えば、適切な計器は、参照により本明細書に組み込まれる2000年9月19日に発行された名称が“System and Method for Quantitative Measurements of Energy Damping Capacity”である米国特許番号6,120,466(“’466特許”)で説明されるようなものである。その他の計器及び方法は、それらの全体の内容が参照によりそれらの全体がこれにより組み込まれる米国特許番号6,997,887、7,008,385、及び9,358,089で開示されたそれらのもの等を含み得る。これらの測定は、打診又はエネルギーの印加の結果として物体から反射されるエネルギーをある時間間隔で測定するための計器を使用することを含み得、それは、該時間間隔中に物体から反射されるエネルギーに基づいて時間・エネルギープロファイルを創出すること、及び/又は物体の減衰能を判定するために時間エネルギープロファイルを評価することを含み得る。更に、デバイスは、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許番号4,482,324及び4,689,011に開示されるようなデバイス等も使用され得る。全てのこれらの計器及びデバイスは、測定又はシステムの能力を妨げることなく、付加的な繰り返しの再配置性と共に、システムからの伝達を通じた測定を受ける物体の汚染又は測定を受ける以前の物体からの相互汚染を排除又は最小限にするのを助力するための本使い捨てアセンブリを用いて変更され得る。
【0086】
一般的に、本明細書で定義されるような構造的特徴は、振動減衰能;音響減衰能;例えば、物体を構成する骨格又は材料に固有の欠陥を含む欠陥;亀裂、微小亀裂、破折、微小破折;セメントシールの喪失;セメント不良;接着不良;微小漏洩;病変;虫歯;一般的な構造的完全性又は一般的な構造的安定性を含み得る。歯構造、天然歯、摩滅若しくは外傷に起因する破折を有する天然歯、少なくとも部分的に膿瘍して来ている天然歯、又は骨増生処置を受けている天然歯、補綴歯科的インプラント構造物、歯科的構造物、整形外科的構造物、又は整形外科的インプラント等の解剖学的物体に対しては、こうした特徴は、物体の健全性、又は物体が固定若しくは取り付けられ得る下にある土台の健全性を示し得る。物体及び/又は下にある土台の健全性は、密度若しくは骨密度、又はオッセオインテグレーションのレベル;任意の固有の若しくはその他の欠陥;又は亀裂、破折、微小破折、微小亀裂;セメントシールの喪失;セメント不良;接着不良;微小漏洩;病変;又は虫歯にも関係があり得る。一般的な物体、例えば、ハニカム若しくは重構造ハニカムを含むポリマー複合構造物又は金属複合構造物;機体構造物、自動車、船、橋、ビル、発電設備を含むがそれに限定されない産業構造物、アーチ構造物、又はその他の同様の物理的構造物に対しては、こうした測定はまた、欠陥又は亀裂、更に極細のひび又は微小亀裂等の任意の構造的完全性又は構造的安定性にも関係があり得る。
【0087】
また、衝撃力と関連する機械的エネルギーを消散するための能力を減少させ、それ故、全体的な歯構造の安定性を減少させる歯の構造の変化は、理想的な無損傷のサンプルと比較したエネルギーリターンデータの評価により検出され得る。また、上述したように、本発明はまた、欠陥、亀裂、微小亀裂、破折、微小破折、漏洩、病変、セメントシールの喪失;微小漏洩;虫歯;セメント不良の構造的完全性;接着不良;一般的又は構造的安定性の検出場所の精度に一般的に寄与する。
【0088】
本発明は更に、測定の感度又はシステムの動作を妥協することなく、測定を受ける物体上の衝撃、更には微小な衝撃を最小限にする構造的特徴を測定するためのシステム及び方法に関する。一実施形態では、システムは、軽量であり、及び/又は測定のより良い感度を示し又は維持しながら測定中の物体上の衝撃の力を最小限にするように、より低速で移動可能であるエネルギー印加ツールを含む。一側面では、エネルギー印加ツール、例えば、打診棒は、デバイスがハンドピースである場合、ハンドピースの重さを最小限するためにより軽量の材料で作られ得る。別の実施形態では、エネルギー印加ツール、例えば、打診棒は、ハンドピースのサイズも最小限にし得るように、より短く、及び/又はより小さな直径で作られ得る。更なる実施形態では、システムは、エネルギー印加ツールの加速度を小さく(lessen)し得る駆動機構を含み得る。例えば、駆動機構は、測定の感度を維持しながら、それが軽量であってもなくても、及び/又は長さ若しくは直径がより小さくてもそうでなくてもエネルギー印加ツールの加速度と、動作中の物体上の衝撃力とを小さくするためのより小さな駆動コイルを含み得る。これらの実施形態は、より軽量のハンドピース筐体を含む、前に説明した実施形態の内の1つ以上と組み合わせ得る。測定を行う速度は、測定中の物体上の衝撃を最小限にするように、衝撃の初速度を増加させないことが望ましくてもよい。本発明は、接触において同じ初速度を維持しながら、エネルギー印加ツールの走行距離を例えば、約4mmから約2mmまでに減少させ得る駆動機構を有する、構造的特徴を測定するための更に別のシステム及び方法に関し、それ故、システムの動作を妥協することなく、より迅速な測定を可能にする。システムは、再配置性を助力し、及び/又は後述の機構との衝撃を小さくするための使い捨て部品及び/又は機構を有してもよく、有さなくてもよい。
【0089】
上述したように、デバイスは、外部の電力供給に繋がれ得、又はデバイス筐体の内部に含まれる電源により動力が与えられ得る。デバイス筐体の内部の電源により動力が与えられる場合、電力源は、充電可能であってもよく、なくてもよい。充電可能である場合、ベース充電ステーションが使用され得る。ベースステーションは、別個の独立したステーションであり得、又はそれは、本発明のシステムの一部であり得る。独立した充電ステーションに対しては、任意の既存のステーションが適用可能であり得る。充電機構は、有線又は無線であり得る。これらの充電ベースに対しては、大半の実例では、デバイスを充電するための電流のみが提供され得る。システムの一部であり得るベースステーションに対しては、デバイスを充電するためよりも多くの電流が提供され得る。
【0090】
本発明は更に、本発明のシステムの一部であり得、コンピュータ、例えばPCにUSBケーブルを介して接続され得るベースステーションに関する。この接続は、PCとベースステーションとの間のデータ転送と、デバイスがドッキングされた場合に充電プロセス中にデバイスを充電するための電流との両方を提供し得る。この方法では、ベースステーションはまた、デバイス内の無線送受信機と通信するPC用の無線送受信機としての機能を果たすのに役立ち得る。
【0091】
デバイス毎にそれ自身の充電ベースステーションが伴うことが望ましくてもよい。このことは、複数のデバイス環境において、誤ったベースステーションと誤ったデバイスが通信する可能性を回避し得る。このことは、何れの検査の場、例えば、歯科医院においても重要であり得る。
【0092】
物体上で測定を実施する直前のシステムの準備中、デバイスは、例えば、歯科医院での患者検査のセッションを開始する前に、使用プロトコルの一部としてベースステーションとデバイスをペアリングするために充電ベースにドッキングされる。使用プロトコルは、ソフトウェアにより制御され得る。
【0093】
上で説明した使い捨て機構又はアセンブリをデバイスが備え得る実施形態に対しては、使い捨て部分は、一般的に、デバイスを充電ベース内に配置する前にデバイスから取り外される。他の実施形態では、使い捨て部分は、デバイスとベースとの間のインタフェース内に物理的に収容され得る。
【0094】
本発明は更に、医療の場で再使用不可能で使い捨てのアセンブリ又は機構に関する。上述したように、使い捨て機構又はアセンブリは、異なる検査物体に移動する前に除染プロセスを実行する必要なしに、システムからの伝達を通じた測定を受ける物体の汚染、又は測定を受ける以前の物体からの相互汚染を除去又は最小限にするのを助力するためのものである。一旦使用されたこうした機構又はアセンブリが再使用されないことを確保するために、使い捨て機構又はアセンブリは、一回使用であるようにプログラムされ得る。一実施形態では、コンピュータチップが使用され得る。該チップは、使い捨て機構又はアセンブリ上に、例えば、使い捨てアセンブリの裏に設置されたPCB上に存在し得、如何なる不必要な物質もある患者から別の患者へ伝達され得ないように、一旦使用されると、再使用できない又は再使用されないことを確保するのに役立ち得る。使い捨て機構又はアセンブリがデバイスに結合される場合、アセンブリ又は機構内のチップは、真正を確保するために、デバイスによってチャレンジ及びレスポンスシステムを用いて質問され得る。一旦認証されると、それは‘使用済み’と永久的にマーキングされる。それが同じデバイスであっても異なるデバイスであっても、使用されたアセンブリ又は機構がデバイス上に再度配置された場合、チャレンジ及びレスポンスは失敗し、デバイスは意図するように機能できないであろう。別の実施形態では、ある一定の結合期間後の使い捨てアセンブリ又は機構の再使用を防止するために、タイムアウト機能も使用され得る。更なる実施形態では、更なる安全のために、タイムアウト機能と共にチップが使用され得る。更なる実施形態では、使い捨て機構又はアセンブリの取り付け機構は、デバイスから一旦取り外されると、もはやデバイスに取り付け可能ではないようにするために、折られるか又は包まれる部分を含み得る。
【0095】
システムの使用の容易性を更に促進するために、物体のより良いライティングを可能にし、ユーザによる可視化を増進するために使用され得るライトパイプ又はその他のイルミネーション等、測定を受ける物体のより良いライティングが提供され得る。幾つかの実施形態では、ライトパイプは、ハンドピースと使い捨て機構との間等、コンポーネント間の結合を助力するためにも利用され得る。
【0096】
上述及びその他の利点を伴う本発明は、以下の発明の側面、実施形態、及び例の詳細な説明から、図面の説明と共により良く理解され得る。以下の説明は、発明の様々な側面、実施形態、及び例と、それらの複数の具体的詳細を示すが、限定ではなく例証として与えられる。本発明の範囲内で多くの代用、変更、追加、又は組み換えがなされ得、発明は、そうした全ての代用、変更、追加、又は組み換えを含む。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【
図1】本発明の実施形態のデバイスのブロック図を説明する。
【
図1a】本発明の実施形態のスリーブ部分付きのハンドピースの透視図を説明する。
【
図1b】本発明の実施形態のスリーブ部分付きのハンドピースの透視図を説明する。
【
図1c】スリーブ部分なしのハンドピースの端を説明する。
【
図1d】スリーブ部分付きのハンドピースの分解立体図を説明する。
【
図1e】スリーブ部分が示されない、駆動機構、力センサ、及び圧電検知ワイヤの部分を示すハンドピースの部分の分解立体図を説明する。
【
図1f】実質的に垂直なスリーブ部分と旋回するエネルギー印加ツール付きのデバイスのブロック図を説明する。
【
図1g】ライティング機構の代替的構成を説明する。
【
図2a】安全機構及び取り付け機構付きのスリーブ部分を説明する。
【
図2b】接触機構付きのスリーブ部分の長軸に沿った透視断面図を説明する。
【
図2d】可動的又は変形可能な部分付きのスリーブ部分の接触部分を説明する。
【
図2e】可動的又は変形可能な部分付きのスリーブ部分の接触部分を説明する。
【
図2f】タブ及び拡大接触面付きのスリーブ部分を説明する。
【
図2g】安全機構、ライティングインタフェース、及び取り付け機構付きのスリーブ部分を説明する。
【
図2h】接触機構及びライティングインタフェース付きのスリーブ部分の長軸に沿った透視断面図である。
【
図3】凸面部分を有する不規則表面付きの物体とスリーブ部分の接触を説明する。
【
図3a】凹面部分を有する不規則表面付きの物体とスリーブ部分の接触を説明する。
【
図4】物体から力センサへの接触力の伝達を説明する。
【
図4a】物体から力センサへの接触力の伝達を説明する。
【
図4b】物体から力センサへの接触力の伝達を説明する。
【
図5a】ハンドピースのベースユニットを説明する。
【
図7】物体に配置し、物体から測定するためにハンドピースを動作するフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0098】
以下に記述する詳細な説明は、本発明の側面に従って提供される目下の例示的なシステム、デバイス、及び方法の説明を意図し、発明が準備又は利用され得る形式のみを表すことを意図しない。むしろ、本発明の精神及び範囲内に包含されることをも意図する異なる実施形態によって同一又は同等の機能及びコンポーネントが達成され得ることを理解すべきである。
【0099】
別段の定めがない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的な用語は、この発明が属する当業者に一般的に理解されるような同じ意味を有する。発明の実施又は検査において、本明細書に説明される方法、デバイス、及び材料と同様又は同等の何れかの方法、デバイス、及び材料が使用され得、模範的な方法、デバイス、及び材料がここで説明される。
【0100】
本明細書で記述される全ての出版物は、例えば、目下の説明される発明と組み合わせて使用され得る出版物内で説明される設計又は方法論を説明及び開示する目的で参照により本明細書に組み込まれる。本文の上、下、又は全体を通じて一覧表示され又は論じられる出版物は、本出願の出願日の前にそれらの開示が専ら提供される。先行する発明の長所によって、こうした開示に発明者は先行する資格がないとの自白と本明細書は何ら解釈されるべきではない。
【0101】
本発明は、実用的な任意のサイズ及び形状の物体を検査するために、それらの構造的特特徴についての情報を取得するために使用され得る。測定デバイスは、何れのサイズでもあり得、それは、通常のツールでは測定が難しいことがある物体の検査に有用なハンドピースであり得る。システムは、非破壊的な測定を行うために使用され得る。こうした構造的特徴は、物体又は固定され得る物体の土台の物理的特徴のみではなく、それらの位置、実際の作業前の歯科作業用の材料の互換性若しくは適合性、実際の作業前に歯構造物が修復可能であるか否か、修復処置が成功したか否か、任意の処置を受けた歯構造物が何時再形成されたか、歯科作業の前後の歯構造物の緩み、及びそれらの組み合わせに関する情報をも含む。
【0102】
上述したように、本発明のシステム及び方法は、非破壊的な方法である。これは、再配置性を助力するための使い捨て部品及び/又は機構を有しても有さなくてもよいシステムに適用可能である。上述したように、デバイスは、活性化され、並びに物体の構造的特徴を判定するための作動とデバイスの応答とを入力及び追跡するようにプログラムされ得る、コンピュータ化されたハードウェア及び計器プログラムを含むシステムの一部であり得る。ハードウェアは、デバイスをコントロールし、物体との衝撃時に収集された任意のデータ、例えば、エネルギー印加ツール、例えば、打診棒の減速を分析するためのコンピュータを含み得る。一般的に、デバイス及びハードウェアは、有線接続、無線接続、及び/又はそれらの組み合わせを介して通信し得る。活性化すると、エネルギー印加ツール、例えば、打診棒は、物体に向かってある速度で伸長し、デバイスに装着された測定デバイス、例えば、圧電力センサによって、物体との衝撃時の打診棒の減速が測定され得、分析のためにシステムの残部に送信され得る。一側面では、打診棒は、物体を例えば、実質的に同じ速度で毎秒又は毎分所定回数繰り返し打撃するようにプログラムされ得、システムによって分析のために減速情報が記録又はコンパイルされる。幾つかの実施形態では、物体は毎秒4回打撃され得る。
【0103】
一般的に、物体は、物体から吹き込まれる任意のデータを収集及び分析可能なコンピュータ化されたシステムの一部を形成するデバイス、例えば、ハンドピースを介して提供されるエネルギー印加プロセスに受け入れ得る。上述したように、本発明のシステム及び方法を使用して、上述したような振動減衰能、音響減衰能、機械的及び解剖学的物体とその上にそれらが固定され得る任意の土台との両方の構造的完全性又は構造的安定性を含む多くの異なる構造的特徴が判定され得る。天然又は修復された歯、補綴歯科的インプラント構造物、歯科的構造物、又は整形外科的インプラント等の解剖学的物体に対しては、本明細書で定義されるような構造的特徴の例は、振動減衰能、音響減衰能、又は構造的安定性を含み得、物体の健全性を示し得る。物体の健全性は、上述した骨密度又はオッセオインテグレーションのレベル;欠陥又は亀裂等の構造的完全性にも関係があり得る。一般な物体に対しては、こうした測定は、上にも記述した欠陥又は亀裂等のそれらの構造的完全性にも関係があり得る。飛行機、自動車、船、橋、ビル、若しくはその他の同様の物理的構造物等の物理的構造物、又はそうした構造物の構築を助力するのに適切な制振材料に対しては、本明細書で定義されるような構造的特徴の例は、振動減衰能、音響減衰能、又は構造的安定性を含み得、物体の構造的完全性の健全性を示し得る。
【0104】
本発明は、上及び/又は下に記述する物体の構造的特徴の効果的で繰り返し可能な測定を提供する。
【0105】
本発明の計器は、こうした目的に使用され得、例えば、解剖学的物体に加えて構築前の材料の互換性を予測すること、並びに、上述したように、構築後にセメントシールの喪失;セメント不良;接着不良;微小漏洩;虫歯等を検出することに有用であり得る。また、本発明は、構造物又は物体を構成する材料に固有の欠陥と、外傷又は摩滅又は繰り返しの荷重に起因する上で論じたような亀裂又は破折とを区別するのに有用である。骨又はインプラントの材料構築物又は物理的構造物に固有の欠陥は、例えば、骨の病変、インプラント構築物若しくはポリマー、ポリマー複合物若しくは合金、任意の種類のセラミック、又は金属複合物若しくは合金の同様の欠陥を含み得る。例えば、天然であるか修復された歯、歯科的インプラント構造物、整形外科的インプラント構造物、並びに機体構造物、複合構造物、工業材料の検査、又は医療インプラントの保全を含むがそれらに限定されない減衰特性の測定に有用である様々なその他の印加の測定は、アクセスが困難である又は液体カプラントが使用できない場所では特に有益である。ねじの緩み、歯並びに骨及び骨間隙の亀裂、剥離した修復、及び集積回路材料の損傷等の構造的完全性も測定され得る。しかしながら、上述の一覧は、網羅的であることを意図しない。
【0106】
発明の一側面では、システムは、物理的衝撃、衝突、又は繰り返しの打診の衝撃等を通じて印加された力を物体上に生成するためのエネルギー印加ツールを収容する計器と、例えば、衝撃時のエネルギー印加ツールの減速、衝撃から逆伝搬したエネルギー、エネルギー印加ツールの物理的変形、及び/若しくは任意のその他の適切な特徴、又はそれらの組み合わせ等、もたらされた印加された力の特徴を検出するための検知機構とを含み得る。
【0107】
模範的実施形態では、
図1のブロック図及び
図1dの分解立体図に説明するように、計器は、エネルギー印加ツール及び検知機構を収容する筐体102を有するハンドピース100を含み得る。一般的に、ハンドピースは、携帯デバイスと称され得るが、搭載デバイス又はツール/機械的/ロボット制御の多関節デバイス等、所望の適用のためのその他の任意の適切な形式をも非限定的に含み得る。ハンドピース100は、本明細書では、例えば、デバイス又は計器としても交換可能に称され得る。幾つかの実施形態では、説明されるようなエネルギー印加ツール110は、物体に向かう方向Aにおける軸移動のために筐体102内に搭載され得、こうした軸移動は、駆動機構140を介して達せられ得る。駆動機構140は、一般的に、磁気相互作用を通じてその位置、速度、及び/又は加速度を制御するためにエネルギー印加ツール110の少なくとも一部と相互作用する磁界を生み出すこと等によってエネルギー印加ツール110の軸方向の位置に影響を与え得る、電磁機構等の線形モータ又はアクチュエータであり得る。
図1eの分解立体図に説明するように、例えば、エネルギー印加110の付近に少なくとも部分的に配備された電磁コイルは、ラッピング140bにより留められ得る電磁コイル140を用いて説明するように、測定される物体に向かってエネルギー印加ツール110を前進させるために通電させられ得る。電磁コイルはまた、例えば、後続の衝撃に準備するために、エネルギー印加ツール110を後退させるように交互に通電され得る。電磁コイルを介して推進した後、エネルギー印加ツール110の再配置を助力する等のために、反発磁気素子等のその他の素子も含まれ得る。駆動機構140及び/又は計器のその他の部分は、一般的に、電池、コンデンサ、太陽電池、トランスデューサ、外部電力源への接続、及び/又は任意の適切な組み合わせであり得る、電力源146を用いて示すような、電力源によって動力が与えられ得る。ハンドピース100に動力を与えるため、又は電力源146等の内部電力源を充電するために、
図1の電力インタフェース147等の電力源への外部接続が提供され得、それは、例えば、ダイレクトコンダクティブ充電のための
図1c及び
図1dのような電力接点113aを含み得、又は、電力インタフェース147は、インダクティブ充電等のワイヤレス充電を利用し得る。
【0108】
幾つかのその他の実施形態では、
図1fのハンドピース100のブロック図に説明するように、エネルギー印加ツール110は、筐体102の長手方向軸に垂直又は実質的に垂直であり得る方向Aに実質的に移動するために利用され得る。説明されるように、エネルギー印加ツール110は、例えば、駆動機構140との相互作用に適合し、且つ筐体102の軸に実質的に垂直に方向Aに突出するために、実質的にL型であり得る。一例に説明するように、駆動機構140は、ピボット110aを揺さ振り、先端を方向Aに移動させるようにエネルギー印加ツール110に作用し得る。駆動機構140は、例えば、上下等2方向に交互に移動させるようにエネルギー印加ツール110に作用し得る交番磁気素子を利用し得る。別の例では、ベンド110bを用いて示したように、L型のエネルギー印加ツール110のベンド部分は、ベンド110bの周囲の前進運動を伝えることによって、駆動機構140により印加された直線の力がエネルギー印加ツール110を先端において方向Aに押し込み得るように、屈曲及び/又は変形可能な構築物を含み得る。例えば、ベンド110bは、ベンド周囲の運動及び/又は力をも伝え得る編組の、分割型の、ばね状の、及び/又はさもなければ屈曲可能な断片を含み得る。
【0109】
模範的実施形態では、エネルギー印加ツール110は、直線の棒型のエネルギー印加ツール110と共に、
図1、
図1d、及び
図1eに説明するような打診棒又は衝撃棒を一般的に含み得る。一般的に、エネルギー印加ツール110の一部は、衝撃等を介した所望の量のエネルギーの物体への放出のため、及び/又は測定用のリターンエネルギーを運ぶため設計され得る。エネルギー印加ツール110は、磁界及び磁力により操縦され得る金属製の、磁性の(例えば、強磁性の)、導電性の、及び/又はその他の所望の部分又はコンポーネント等、それらを含むこと等によって、駆動機構140と相互作用するように更に設計され得る。エネルギー印加ツール110は、例えば、駆動機構140によるより容易な推進のため、及び/又は物体上の衝撃の力を制御するため等、全体の質量又は密度を減少させるようにも設計され得る。
【0110】
打診又は衝撃棒等のエネルギー印加ツール110の移動を助力するために、
図1d及び
図1eの摺動保持器112bを用いて示すように、エネルギー印加ツール110が軸方向に自由に摺動し得るが、軸方向から離れることを制約される支持部又はベアリングが利用される。
【0111】
模範的実施形態では、ハンドピース100は更に、エネルギー印加ツール110の物体との衝撃から効果の特徴を検出するための検知機構111を収容し得る。一般的に、検知機構111は、衝撃の特徴を検出し得るように、エネルギー印加ツール110に物理的に結合され得、機能的に結合され得、さもなければ接触し得る。幾つかの実施形態では、検知機構111は、一般的に電気信号を生み出し得る圧電検知素子を含み得、又は圧電検知素子上の圧力の変化等の、機械的エネルギーへの応答の変化は物体の分析に利用され得る。
図1eに挿入されている検知機構111を用いて示すように、圧電ワイヤは、例えば、エネルギー印加ツール110中に積載される。検知機構111は、例えば、金属であり得、さもなければ変圧器の誘導性に影響を与え得るエネルギー印加ツール110の位置付けに起因する変圧器の電圧の変化に起因するエネルギー印加ツール110の位置を検知し得る線形可変作動変圧器、加速度計、抵抗型圧力センサ、ひずみゲージ、及び/若しくは任意の適切なセンサ、又はセンサの組み合わせ等の、その他の形式の検知素子をも含み得る。一般的に、検知機構111又はその一部の位置は、所望の特徴の最適な検知のために決定され得る。例えば、エネルギー印加ツール110のより多くの量の物理的変形が検出され得るように、圧電検知素子は、一般的に、物体を衝撃する先端近辺等、実用可能な限り衝撃のポイント近くに配置され得る。検知機構111は、動作中の物体との衝撃時にエネルギー印加ツール110の減速、又は該衝撃により生じた任意の振動を測定するように適応され得る。検知機構111は、物体の特性の変化を検出し得、その内部の特徴を客観的に定量化し得る。検知機構111により送信されたデータは、更に以下で論じるシステムプログラムによって処理され得る。
【0112】
幾つかの実施形態では、駆動機構140若しくは駆動機構の一部、例えば、エネルギー印加ツール110、検知機構111、又は電子機器アセンブリ144との間の通信は、打診棒の周囲に同心円状に渦巻き状に巻き付き得、ばね弾性特性を有する導電性の絶縁ワイヤのリード又は線を介し得る。このことは、線の管理に関して最小の必要スペースをも可能にし得る。例えば、エネルギー印加ツール110の周囲に同心円状に巻き付いたワイヤの撚線は、検知機構111との間で信号を搬送するのに利用され得る。ワイヤを同心円状に巻き付ける1つの目的は、繰り返されるエネルギー印加ツール110の前後の移動からのワイヤ上の圧力を最小限にすることである。幾つかの実施形態では、渦巻き状に巻き付いたワイヤにより形成され得るヘリカルスプリングは、ワイヤ接続のループ化又はねじれを回避又は防止するのに役立ち得る。
【0113】
別の実施形態では、駆動機構140とエネルギー印加ツール110との間の通信は、任意の適切な無線接続を介して無線で送信され得る。一例では、打診棒等のエネルギー印加ツール110は、電磁コイルを通電し、エネルギー印加ツール110、例えば、打診棒の端の磁石を反発する磁界を創出することによって前進させられ得る。該棒は、電磁コイルに印加される電圧の極性を反転することによって収納される。磁石はまた、電磁コイルが通電していない場合に、コイルの鋼心へのその磁力を通じて、棒をその収納位置に保持するのに役立ち得る。
【0114】
存在する場合には、ヘリカルスプリングは、撚り合わされた2本の個別のワイヤを有する撚線から構成され得、又は同軸線から構成され得る。その積載された状態において、そのプレストレスの力が摩擦力に対応し、収納位置から伸長位置へ、又は筐体の長手方向軸に実質的に並行な位置からピボットで該軸と鋭角をなす位置へのエネルギー印加ツール、例えば、打診棒の前進運動中にこの摩擦力に対抗する程度に、ばねは圧縮され得る。ばねのプレストレスされる経路は、それ故、ばねの力が打診棒のストローク全体に渡って実質的に一定を維持するように、エネルギー印加ツール、例えば、打診棒のストロークよりも遥かに大きくてもよい。前進運動中に打診棒に対する搭載機構のベアリングの不要な摩擦力も、このばねによって実質的に補償され得る。
【0115】
ハンドピース100は、駆動機構140を一般的に制御し得、また、検知機構111からのデータを格納、処理、及び/又は送信し得る電子機器アセンブリ144等の機構を含み得る。電子機器アセンブリ144は、例えば、分析又は観察のためのコンピュータ又はその他のデバイスにデータを中継するための有線又は無線伝送機構を含み得る。幾つかの実施形態では、電子機器アセンブリ144は、データを送信するために、
図1cの電子機器接点113等を介して、外部デバイスとインタフェースで連結し得る。
【0116】
図1d及び
図1eに説明するように、検知機構111は、例えば、エネルギー印加ツール110の移動に適合するようにフレキシブルであり得る導管111a内で運ばれる有線接続等を通じて、有線の方法で電子機器アセンブリに接続し得る。導管111aは、エネルギー印加ツール110等のハンドピース100内のコンポーネントの移動からの有線接続の保護をも提供し得る。
【0117】
上述したように、ハンドピース100は、外部の電力供給に繋がれ得、又は電力源146等の筐体102の内部に含まれる電源によって動力を与えられ得る。筐体102の内部の電源により動力が与えられる場合、電力源146は、充電可能であってもよく、なくてもよい。充電可能である場合、ベース充電ステーションが使用され得る。
【0118】
図5及び
図5aは、ハンドピース100を受け取るためのハンドピースレセプタクル202を含むベースステーション200を説明する。ベースステーション200は、別個の独立したステーションであり得、又はそれは、本発明のシステムの一部であり得る。独立した充電ステーションに対しては、任意の既存のステーションが適用可能であり得る。充電機構は、有線又は無線であり得る。これらの充電ベースに対しては、デバイスを充電するための電流のみが提供され得る。システムの一部であり得るベースステーションに対しては、デバイスを充電するためよりも多く電流が提供され得る。
【0119】
本発明は更に、本発明のシステムの一部であり得、コンピュータ、例えばPCにUSBケーブルを介して接続され得るベースステーションに関する。この接続は、PCとベースステーションとの間のデータ転送と、デバイスがドッキングされた場合に充電プロセス中にデバイスを充電するための電流との両方を提供し得る。この方法では、ベースステーションはまた、デバイス内の無線送受信機と通信するPC用の無線送受信機としての機能を果たすのに役立ち得る。
【0120】
図5は、電子機器接点113等のハンドピース100上の対応する接点を通じて接触し、データを転送するベース電子機器接点206付きのベースステーション200の一例を説明する。ベースステーション200は更に、ベース電力接点208等を通じてハンドピースへの充電を供給し得、それは、電力接点113a等のハンドピース100上の対応する機構との接触によって充電し得る。
【0121】
装置毎にその自身の充電ベースステーショが付随することが望ましくてよい。このことは、複数のデバイス環境において、誤ったベースステーションと誤ったデバイスが通信する可能性を回避し得る。このことは、何れの検査の場、例えば、歯科医院においても重要であり得る。例えば、各ハンドピース100は、付随するベースステーション200を有し得る。
【0122】
物体上で測定を実施する直前のシステムの準備中、ハンドピース100は、例えば、歯科医院での患者検査のセッションを開始する前に、使用プロトコルの一部としてベースステーション200とデバイスをペアリングするためにベースステーション200にドッキングされ得る。使用プロトコルは、ソフトウェアにより制御され得る。ペアリングはまた、
図1d、
図5、
図5aに示すような制御部204及び/又はプログラミングボタン144a等を介して、ベースステーション200及びハンドピース100をペアリングモードに配置することによって達せられ得る。
【0123】
スリーブ120等の上で説明した使い捨て機構又はアセンブリをデバイスが備え得る実施形態に対しては、使い捨て部分は、一般的に、デバイスをベースステーション200内に配置する前にデバイスから取り外される。他の実施形態では、使い捨て部分は、デバイスとベースステーション200との間のインタフェース内に物理的に収容され得る。
【0124】
幾つかの模範的実施形態では、ハンドピース100は、筐体102と共に
図1a、
図1b、及び
図1cに説明するような開放端を有する中空内部を有する筐体と、開口部102cを有するアプリケータ端102aと、末端102bとを含み得る。一般的に、エネルギー印加ツール110又はその少なくとも一部は、開口部102cと共に
図1cに示すように、筐体102の開口から出現し得る。筐体102は、説明されるような把持機構103等の操作機構をも含み得る。筐体102は、電池アクセスカバー104等の内部の部分にアクセスする等のためのその他の機構をも含み得る。
【0125】
筐体102は、上部及び下部筐体クラムシェル102d、102e、前方端キャップ105、及びベース端キャップ106を用いて
図1dに示すように、複数の部分又は部品を含み得る。一般的に、ハンドピース100のコンポーネントは、同心円状に配置されたその他のコンポーネントと共に形成物のほぼ中心に形成するエネルギー印加ツール110と実質的に軸方向に配置されるように、筐体102内に配置され得る。
【0126】
前方端キャップ105は、エネルギー印加ツール110及び/又はその関連コンポーネントを出現可能にするために、開口部102c等の、出現するデバイスの部分のための開口部を含み得る。
【0127】
発明の別の側面では、システムは、測定される物体に対してエネルギー印加ツール110の安定した、一定の(consitent)、及び/又は再現性のある位置を助力するための機構を含み得、それは、相互汚染又はその他の浄化問題を減少させる方法で行い得る。
【0128】
幾つかの模範的実施形態では、上及び/又は下で論じるようなスリーブ部分は、物体に接触及び/又は衝突するエネルギー印加ツール110の一部の近辺に存在又は位置付けられ得、ハンドピース100及び上で論じた関連コンポーネントと併せて利用され得ることを含み得る。
図1、
図1a、
図1b、及び
図1dは、筐体102のアプリケータ端102aの近辺に配備されたスリーブ120を説明する。幾つかの実施形態では、スリーブ120等のスリーブ部分は、複数の使用等のために、ハンドピース100に一体化され得、又は永久的又は半永久的な方法でハンドピース100に搭載され得る。スリーブ部分は、患者に接触するシステムの一部を浄化/殺菌する必要等、相互汚染又はその他の浄化問題を減少させるのを助力するために、異なる患者及び/又は処置間等で交換され得る取り外し可能な及び/又は使い捨ての断片でもあり得る。
【0129】
図2、
図2a、
図2b、及び
図2cは、ハンドピース100の残部から分離可能な断片であるスリーブ120の実施形態を説明する。スリーブ120は、一般的に、例えば、任意のねじ留め、摩擦適合、嵌合バヨネット形式、さね・はぎタイプの形式、スナップフィット、クリップ、入れ子式の針・針穴形式、掛け金接続、及びその他の相互接続構造等、任意の適切な接続形式を通じてハンドピース100又はその一部に結合し得る。
図1b及び
図2aは、
図1c及び
図1dのスリーブマウント112a等のハンドピース100の一部上にクリップ留めし得るスリーブ120上のクリップ125を説明する。
【0130】
発明の一実施形態では、スリーブ120等のスリーブ部分は、歯科医院又は同類等の医療の場において再使用不可で使い捨てのアセンブリ又は機構であり得る。上述したように、使い捨て機構又はアセンブリは、異なる検査物体に移動する前に除染プロセスを実行する必要なく、システムからの伝達を通じた測定を受ける物体の汚染、又は測定を受ける以前の物体からの相互汚染を除去又は最小限にするのを助力するためのものである。一旦使用されたこうした機構又はアセンブリが再使用されないことを確保するために、使い捨て機構又はアセンブリは、一回使用されるようにプログラムされ得る。幾つかの実施形態では、コンピュータチップが使用され得る。該チップは、使い捨て機構又はアセンブリ上に、例えば、使い捨てアセンブリの裏に設置されたPCB上に存在し得、如何なる不必要な物質もある患者から別の患者へ伝達され得ないように、一旦使用されると、再使用できない又は再使用されないことを確保するのに役立ち得る。
図1及び
図2aは、
図1cの電子機器接点113等の接触ピンを利用し得る電子機器インタフェース142、若しくは無線周波数ID(RFID)、近距離無線(NFC)、Bluetooth、及び/又はインタフェースの任意のその他の形式等の、その他の形式の電子機器インタフェース等を介してハンドピース100の電子機器とインタフェースで連結するのに利用され得るスリーブ120に結合されるデバイスを説明する。
【0131】
電子機器インタフェース142は、
図1dにスリーブマウントPCB108及びその保持器107を用いて説明するように、PCBを含み得る。電子機器接点113は、利用される場合には、前方端キャップ105において、開口部を通じて筐体102から出現し得る。
【0132】
使い捨て機構又はアセンブリがデバイスに結合される場合、該アセンブリ又は機構内のチップは、真正を確保するために、デバイスによってチャレンジ及びレスポンスシステムを用いて質問され得る。一旦認証されると、それは‘使用済み’と永久的にマーキングされる。それが同じデバイスであっても異なるデバイスであっても、使用されたアセンブリ又は機構がデバイス上に再度配置された場合、チャレンジ及びレスポンスは失敗し、デバイスは意図するように機能できないであろう。別の実施形態では、ある一定の結合期間後の使い捨てアセンブリ又は機構の再使用を防止するために、タイムアウト機能も使用され得る。更なる実施形態では、更なる安全のために、タイムアウト機能と共にチップが使用され得る。更なる実施形態では、使い捨て機構又はアセンブリの取り付け機構は、デバイスから一旦取り外されると、もはやデバイスに取り付け可能ではないようにするために、折られるか又は包まれる部分を含み得る。例えば、
図2aのチップ125は、スリーブ120が取り外された場合に折られるように適応され得る。
【0133】
別の実施形態に従えば、スリーブ120等のスリーブ部分は、歯科医院又は同類等の医療の場において、限定的に再使用可能で使い捨てのアセンブリ又は機構であり得る。例えば、使い捨て機構又はアセンブリはまた、限定された回数でもオートクレーブ可能であり得る。
【0134】
一般的に、スリーブ120は、測定中に、エネルギー印加ツール110の端と実質的に同一の広がりを有する距離を筐体120のアプリケータ端102aから突出し得、上で論じたように、エネルギー印加ツール110の少なくとも伸長又は推進した状態まで伸長し得る。それ故、スリーブ部分120の長さは、伸長したエネルギー印加ツール110の突出の長さに依存し得る。
【0135】
幾つかの実施形態では、
図1fに説明するように、スリーブ部分は、筐体102の端に取り付けられ得、動作時に、筐体102の長手方向軸と実質的に並行であることから、ピボット110aにおいて鋭角をなすことまでエネルギー印加ツール110、例えば、打診棒が移動する場合に筐体102に実質的に垂直であり得る。スリーブ部分は、形状が実質的に円筒形であり得る。更なる実施形態では、スリーブは、筐体の延長であり得、動作中に筐体の長手方向軸に実質的に並行であることから該長手方向と鋭角をなすことまで打診棒が移動する場合にエネルギー印加ツール、例えば、打診棒を自由に移動可能にするために、実質的に半円筒形のものであり得る。このシステムを使用すると、例えば、患者の歯の大臼歯領域内等、比較的アクセス不可能な場所で測定が着手され得る。
【0136】
スリーブ120は、測定中に物体に向かったハンドピース100の繰り返しの位置付けを安定化し及び/又は助力する等、物体の表面に向かって静止又は圧迫するのに利用され得る物体接触部分123を一般的に含み得る。スリーブ部分は、エネルギー印加ツール110が入り得る開口126を有するベース部分127付きのスリーブ中空部分128を用いて示すように、中空内部で形状が実質的に円筒及び/又は円錐であり得る。物体接触部分123は、エネルギー印加ツール110がそれを通じて物体にアクセスし得る開口部を一般的に形成し得る。
図2fの物体接触部分123に形成されたより小さな開口部を用いて示すように、物体に向かって静止するためのより大きな操作台を提供するため、又は
図3及び
図3aに変化に富んだ表面を用いて示すように、より変化に富んだ物体表面に適合し得るより大きな開口部を提供するため等、開口部のサイズは可変であり得る。
【0137】
幾つかの実施形態では、物体接触部分123の開口部は、エネルギー印加ツール110と物体との間の直接の接触を防止し得るように、外部表面における物体と内面上のエネルギー印加ツール110とに接触するための機構、例えば、接触機構を更に含み得る。これは、障壁を提供することによって、任意の汚染物質又はその他の浄化懸念が物体とエネルギー印加ツール110との間で移動することを防止するのを助力することが望ましいことがある。例えば、これは、例えば、異なる患者間でクリーニング/殺菌/浄化することなく、エネルギー印加ツール110の繰り返しの使用を可能にし得る。該機構は、
図1~
図1b並びに
図2、
図2b、及び
図2cに説明するような接触機構121等である。一般的に、接触機構121は、フレキシブルであり得、変形可能であり得、及び/又は、さもなければ、最小限の干渉、減衰、又はその他の不要な影響で測定中にエネルギー印加ツール110と物体の間で力を伝送するように適応され得る。
【0138】
幾つかの模範的実施形態では、
図2b、
図2d、及び
図2eに接触機構121を用いて説明するように、接触機構121は、スリーブ120の残部とは別個のコンポーネントであり得る。別個の接触機構121は、以下でさらに論じるように、例えば、スリーブ120の残部から少なくとも半ば独立して移動し得ることが望ましいことがある。別個の接触機構121は、
図2bの断面図に説明するように、接触管状部分121aと共にスリーブ120に摺動可能に及び/又は、さもなければ移動可能に配備され得、部分的には留められるが依然として移動し得るように半摩擦適合等でスリーブ120内に静止し得る。接触管状部分121aは、スロット121c及び停止タブ120aを用いて説明するように、動きの制限範囲を提供するような、スリーブ120の対応する機構と相互作用し得る機構をも含み得る。その他の実施形態では、接触機構121は、
図2hに移動停止部120b、120cを用いて説明するように、スリーブ120の長手方向軸に沿った所望の範囲を越えた移動を阻止するために、停止部、リッジ、バンプ、又はその他の障害物によって制約され得る。
【0139】
幾つかの実施形態では、接触機構121は、薄く、変形可能で、及び/又はそれを通じた力の伝送に最小の影響を生み出すような形状のものであり得る薄膜部分を含み得る。
図2dは、薄いプラスチック膜又は金属箔等、自由に移動及び/又は変形し得る、別個の接触部分121bを用いて示したような薄膜又はその他の層を含み得る可動接触部分121aを有する接触機構の実施形態を説明する。
図2e等、幾つかのその他の実施形態では、接触機構121は、変形接触部分121b´を有する接触機構121を形成する軟質プラスチック等を用いて、変形し得、曲がり得、及び/又はさもなければエネルギー印加ツール110の力を伝送し得る一体化部分を用いて形成され得る。可動接触部分121aはまた、力/エネルギーの最適な伝送のため、エネルギー印加ツール110の形状に一致するように形成され得、又はその逆もしかりである。幾つかの模範的実施形態では、可動接触部分121aは、金属箔、例えば、ステンレス鋼箔又はシートから構築され得、例えば、半球形状等を有するエネルギー印加ツール110の端に一致するように、例えば、押し付け及び/又は成形され得る。ステンレス鋼及び同様の材料等、幾つかの金属箔又はシートは、例えば、硬性若しくは剛性等のその高強度な特徴、鋳造/形成の容易性、それを通じた伝送エネルギー又は力の減衰、医療又は歯科の適用に対する所望の特性、及び/又はその共通性若しくは低コストに起因することが望ましいことがある。例えば、厚さが約0.1mm等の薄いステンレス鋼箔又はシートが利用され得る。
【0140】
その他の実施形態では、接触機構121の閉鎖端が接触機構121に一体化され得る。例えば、接触機構121は、金属(例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、又はその他の適切な金属)を押し付けること等によって、所望の厚さの閉鎖端を有する管状又は輪構造に形作られ得る材料から形成され得る。例えば、接触機構121は、変形可能性又は可動性の特徴を提供する厚さのものであり得る閉鎖端を有するシンブル又はカップに類似の外形をとり得る。
【0141】
例えば、接触機構の膜に適したポリマー材料は、例えば、低摩擦率、高減衰能、吸収性、生分解性、水分解性、透明性、半透明性、及び非導電性を含む以下の特性の内の1つ以上を有する任意のポリマーを含み得る。
【0142】
ステンレス鋼及び同様の金属材料等、例えば、箔又はシートに適した金属材料は、オーステナイト系であり得、所望の形状に形成される前、又は所望の形状に超塑性的に形成される前に、加工硬化され得、電解研磨され得、アニーリングされ得る。
【0143】
幾つかの実施形態では、接触機構121は、不規則又は不定な表面機構を有する表面等、物体の表面とのエネルギー印加ツール110の一定の接触を生み出すのを助力するのに利用され得る。例えば、
図3及び
図3aは、物体90付きのハンドピース100の使用を説明し、該物体90は、
図3の凸形接触面95を有する物体90及び
図3aの凹形接触面96を有する別の物体90等の非平坦の表面機構を有する。物体90の接触面94上に静止する物体接触面123は、
図3において該平面の後ろへ突出する凸形接触面95と、
図3aにおいて該平面の前に残留する凹形接触面96とを用いて説明するように、物体接触部分123の平面の前後何れかにエネルギー印加ツール110に対する接触点を提供し得る不規則又は不定の表面機構の付近にあり得る。物体接触面123に対して可動的である接触機構121を用いて、凸形接触面95との接触を提供するために、それは移動し得、及び/又は
図3に示すように、非伸長又は収容位置Cに残留し得る。更に、
図3aに示すように、可動接触機構121は、凹形接触面96との接触を提供するために伸長位置Dに移動し得る。測定中、エネルギー印加ツール110は、接触面94の形状に応じて適切な位置に接触機構121を押し込み得る初期衝撃をなし得、その位置に実質的に残留し得、又は後続の衝撃若しくはハンドピース100の位置付けにおいて異なる位置に調節させ得る。一般的に、エネルギー印加ツール110の接触又は衝撃は、物体90に変形又は損傷を生じさせず、むしろ説明したような適切に適合された接触を通じてエネルギーを印加するように制御され得る。
【0144】
幾つかの模範的実施形態では、スリーブ120は、エネルギー印加ツール110の方向Aに実質的に垂直な又は直交した安定性を提供する等、付加的な安定性のための機構を含み得る。
図1a、
図1b、及び
図2~
図2bは、物体接触部分123が測定を受ける物体の表面と接触している場合に、垂直面92上に静止するタブ124と、物体90の接触面94上に静止する物体接触部分123とを用いて
図3及び
図3aに示すように、物体の最上部の部分の上にタブ124が静止していてもよいように、物体接触部分123の近辺においてスリーブ120から突出するタブ124を有するスリーブ部分を説明する。それ故、タブ124及び物体接触部分123は共に、物体90に対してハンドピース100の繰り返しの位置付けを補助し得、より良い再現性のために、後続の測定中に、物体接触部分123は、垂直面92における物体の最上部から実質的に同じ距離で配置され得る。上述のように、
図3及び
図3aには人間の歯を用いて解剖学的構造物が示されているが、物体90は、解剖学的構造物、又は物理的若しくは産業構造物を含み得る。
【0145】
何れかの実施形態では、タブ124の角は、それらが静止していてもよい物体90上の任意の感染を避けるために、滑らかであり得若しくは丸みを帯び得、又は実質的に滑らかであり得若しくは丸みを帯び得る。その他の実施形態では、角は必ずしも丸みを帯びなくてもよいが、タブ124は滑らかであり得る。
【0146】
一般的に、スリーブ120又はその一部は、ハンドピース100に一定して取り付けら得、使用中に崩壊し得ないように十分な剛性を有することが望ましくてもよい。複数回の使用が検討される場合、スリーブ120は、一般的に、以下で論じるように、使い捨てカバーが使用されない限り、必要に応じてオートクレーブ等によって複数回の殺菌処置に耐えるように構築され得る。その他の実施形態では、使用される場合に、使い捨てカバーと共にスリーブが存在しない場合、スリーブ120は使い捨てであり得、それ故、スリーブ120中に形成され得る任意の材料で構築されてもよい。適切な材料の例は、例えば、成形され得、熱成形され得、又は鋳造され得るポリマーを含み得るが、それに限定されない。適切なポリマーは、ポリエチレン;ポリプロピレン;ポリブチレン;ポリスチレン;ポリエステル;ポリテトラフルオロエチレン(PTFE);アクリルポリマー;ポリ塩化ビニル;ポリオキシメチレン若しくはデルリン(デュポン株式会社から入手可能)等のアセタールポリマー;天然若しくは合成ゴム;ポリエーテルイミド、若しくはULTEM(登録商標)等のその他の高温ポリマー、ポリカーボネートとポリブチレンテレフタレートとの複合物であるXenoy(登録商標)、ポリカーボネートとイソフタル酸テレフタレートレソルシノール樹脂とのコポリマーであるLexan(登録商標)プラスチック等のポリマーアロイ(GEプラスチックから全て入手可能);芳香族ヒドロキシカルボン酸(ヒドロキシベンゾエート(硬質モノマー)、ヒドロキシナフトエート(フレキシブルモノマー)等)、芳香族ヒドロキシルアミン、及び芳香族ジアミン(それらの内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許番号6,242,063、6,274,242、6,643,552、及び6,797,198に例示される)を含むグループから選択された少なくとも1つの化合物を構成要素として含む芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミド等の液晶ポリマー、末端無水物基又は側無水物を有するポリエステルイミド無水物(その内容が参照により本明細書に組み込まれる米国特許番号6,730,377に例示される)、又はそれらの組み合わせを含む。これらの材料の幾つかは再生利用可能であり、又は再生利用可能に作られる。堆肥可能な又は生分解性の材料も使用され得、ポリ乳酸樹脂(L-乳酸及びD-乳酸を含む)及びポリグリコール酸(PGA)、ポリヒドロキシ吉草酸/ヒドロキシブチレート樹脂(PHBV)(3-ヒドロキシ酪酸と3-ヒドロキシペンタン酸(3-ヒドロキシ吉草酸)のコポリマー)及びポリヒドロキシアルカノエート(PHA)コポリマー、並びにポリエステル/ウレタン樹脂等の任意の生分解性の又は堆肥可能なポリエステルを含み得る。幾つかの非堆肥可能な又は非生分解性の材料はまた、幾つかの添加物、例えば、(英国ボアハムウッドのSymphony Environmental)により供給されるD2W(登録商標)及び加国ブリティッシュコロンビアのEPI Environmental Products株式会社製のTDPA(登録商標)等の任意の酸化型生分解可能な添加物の添加によって堆肥可能又は生分解可能に作られ得る。
【0147】
また、顔料、炭素粒子、二酸化ケイ素、ガラス繊維、又はそれらの混合物で充填されたポリマーである工学プリプレグ又は複合物等のポリマー複合物も使用され得る。例えば、ポリカーボネート及びABS(アクリロニトリル ブタジエン スチレン)の混合物がスリーブ120に使用され得る。更に例えば、炭素繊維及び/又はガラス繊維強化プラスチックも使用され得る。
【0148】
合成ゴムは、例えば、エラストマ材料であり得、Kratonから入手可能な様々なコポリマー又はブロックコポリマー(Kratons(登録商標));スチレンブタジエンゴム又はスチレンイソプレンゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー)ゴム、ニトリル(アクリロニトリルブタジエン)ゴム等のポリマーを含み得るが、それらに限定されない。
【0149】
幾つかの実施形態では、スリーブ120はまた、上述したようなポリマー又は複合物等の適切な材料で更にコーティング及び/又は処理され得る金属及び/又はセラミック材料から作られてもよい。例えば、金属及び/又はセラミック材料は、実質的に振動の減衰/吸収/反射し得ることに利用され得る。粘弾性の及び/又はその他のコーティングはまた、振動及び/又はその他の機械的エネルギーがスリーブ120の金属及び/又はセラミックコンポーネントに移され得ないように用いられ得る。
【0150】
一実施形態では、スリーブ120又はそのコンポーネント/その一部にチタン及びニッケルチタン等のチタン合金が使用され得る。
【0151】
発明の更なる側面では、システムは、例えば、物体に向かったハンドピース100の接触圧を検出することによる等、物体からの信頼性のある繰り返しの測定を助力する機構を含み得る。測定中にスリーブ部分による接触が物体上のハンドピースを安定させるのを助力するので、エネルギー印加ツールにより物体上にもたらされる力及び測定される任意の特徴は、物体に向けた位置に保持するために操作者がハンドピースに及ぼす力の影響を受け得る。例えば、操作者によりもたらされる不十分又は過度な力は、測定を複雑にし得、精度の低い結果を生み出しさえし得るので、物体上の適切な量の接触力が重要であり得、監視する必要があり得る。異なる操作者であっても、より良い再現性のために、適切な接触力が操作者により印加されることを監視するのを助力し得るように、こうした接触力を測定するためにハンドピースの内部にセンサが配備され得、それは、一般的にはエネルギー印加ツール110に物理的又は電気的に結合されなくてもよい。一般的に、エネルギーの印加又は取られる測定と干渉しない、又は干渉が最小限であるように、(エネルギー印加ツール110それ自体の他に)物体に接触するハンドピース100の一部等、システムのその他の部品からエネルギー印加ツール110を隔離することが望ましくてもよい。
【0152】
模範的実施形態では、ハンドピース100との接触を介して操作者により物体上にもたらされる力を測定する方法でセンサが配備され得る。それ故、例えば、センサは、例えば、物体とハンドピースとの間に位置付けられ得る。センサはまた、物体と接触するハンドピースの一部から伝導又は伝送された力を受け取るように配置され得る。センサは更に、印加された力を捕らえることが可能な方法で、ハンドピースと操作者との間に位置付けられ得る。幾つかの実施形態では、ハンドピース100の一部を通じた物体との接触からの垂直抗力の伝導又は伝送に依拠し得る内力センサが利用され得る。
図1、
図1d、及び
図1eは、スリーブ部分120等のハンドピース100の一部の接触が、力伝達スリーブ又はスリーブ類似コンポーネント等の力伝達部材130を(例えば、
図2b及び
図4に示した接触点129における接触を通じて)押し進め得、方向Bに力センサ143上に押し込むことによって力をその後及ぼし得る配置を説明する。
図1d及び
図1eの分解立体図では、力センサ143は、例えば、以下で更に論じるように駆動機構140にそれ自体が強固に搭載される駆動機構インタフェース部材141を用いて説明したような相対的固定コンポーネントと、(存在する場合には)スリーブ120、前方端キャップ105及び/又はスリーブマウントPCB108及びその保持器107を用いて示すような筐体の一部の開口部を通過し得る伝達スリーブ112、及びスリーブマウント112a/力伝達部材130の積み重ねを用いて示すような力センサ143に力を伝達するコンポーネントとの間に挟持される。力センサ143は、例えば、操作者に対してそれが相対的に定位置にあるように、例えば、駆動機構140及び/又はハンドピース100の筐体102に結合され得る駆動機構インタフェース部材141等のハンドピース100の剛体部分上に搭載することによって相対的に定位置に保持され得る。力センサ143は、駆動機構インタフェース部材141等の相対的固定部分に向かって付勢されるような物体90との接触に由来する負荷をその後検出し得る。一般的に、動作の間、力に対する完全な伝導/伝送経路が維持される限り、物体の接触と力センサ143との間の介在コンポーネント又は部分は存在してもしなくともよいと理解され得る。
【0153】
幾つかの実施形態では、物体に接触するのに使用され得る力伝達部材130及び伝達スリーブ112を用いて
図1eに示すように、力伝導又は伝送部材は、
図1c及び
図1eに説明するようにスリーブ120無しに利用され得る。
【0154】
スリーブ部分を使用するシステムの実施形態では、力伝達部材130の一部に結合され得、又は力伝達部材130の一部を形成し得、開口部102aを介して筐体102の外に伸長し得るスリーブマウント112aの上等、力伝達部材130の上にスリーブ部分120が搭載され得る。物体との接触からの力は、
図4、
図4a、及び
図4bに説明するように、その後伝達され得る。説明するように、物体に向かってスリーブ部分120を保持することからの垂直抗力Eは、力伝達部材130の一部であり得又は力伝達部材130に結合され得る伝達スリーブ112に向かってスリーブ120を押し込み得、力伝達部材130は、力を方向Bに力センサ143上にその後及ぼし得、力センサ143は、駆動機構140に搭載され得る駆動機構インタフェース部材141等のハンドピース100の剛体及び/又は相対的固定部分に向かって付勢され得、駆動機構140それ自体は、駆動取り付け部140a等を介して筐体102に搭載され得る。
【0155】
幾つかの実施形態では、ハンドピース100の一部は、剛体及び/又は相対的固定部分に対して可動的であり得る。このことは、物体の接触から力センサへの力の伝達を助力するのに、及び接触力を行使する操作者に物理的に知覚可能なフィードバックを提供するのに望ましいことがある。
【0156】
幾つかの実施形態では、アセンブリの製造の容易性、部品の再現可能性等のために、複数のコンポーネントが力伝達部材130を形成するために利用され得る。例えば、説明するように、力伝達部材130は、伝達スリーブ112とは別個の部品、スリーブマウント112aと、(複数の)伝達部材接点130a等において力の伝達を提供するために取り付け得又は少なとも接触し得る力伝達ベース部分130bとを含み得る。
【0157】
図4及び
図4aに説明するように、力伝達部材130と、スリーブ部分120、伝達スリーブ112、スリーブマウント112a、及び力伝達ベース部分130b等のその機械的に結合された部分とは、力センサ143、駆動機構インタフェース部材141、駆動機構140、及び筐体102等の相対的固定部分に対して方向B等に可動的であり得る。例えば、力センサ143上の力を均等に分散するため、及び/又は物体との接触が付勢若しくはリーフスプリング、又は弾力性クッション等を介して止んだ場合に方向Bに沿って元の位置に力伝達部材130を戻すための戻し付勢として役立つため等のために、力伝達部材130と力センサ143との間に、力センサ付勢部143a等の付勢部材が更に提供され得る。
【0158】
一般的に、摺動距離等の移動は、非常に小さくてもよく、例えば、約0.3mmから約1mmまで、更なる例では、約0.5mmのオーダーであってもよい。
【0159】
安全機構122が電子機器接点113と相互作用する等、スリーブ部分120とハンドピース100との間の電気接点を有する実施形態では、スリーブ120とハンドピース100との間の移動は、スプリングピン等を用いて補償され得、及び又はスリーブマウント112a等の並行面上又は可動部分上の配置等によって、ハンドピース100上に搭載されながらスリーブ120の任意の動きを通じて接触が維持されるように電気接点を配置することを補償され得る。
【0160】
スリーブ部分120はまた、筐体102の前方上の不変部を形成し、且つスリーブ部分が存在しない場合にエネルギー印加ツール110、例えば、打診棒を損傷から保護する力伝達部材130上に搭載され得、例えば、スリーブ部分は、上及び/又は下で論じるように、使い捨てアセンブリの一部を形成する。
【0161】
幾つかの実施形態では、上で論じたように、スリーブ120及び/又はエネルギー印加ツール110は、
図1fに説明するように、筐体102に実質的に垂直に配備され得る。説明するように、方向Bに物体に向かう保持力がその後作用し得、スリーブ120等は、力センサ143上を力伝達部材130に向かう方向Bに圧迫し得、力センサ143は、説明するような筐体102に向かって等、相対的に定位置に向かって搭載及び/又は位置付けられ得る。
【0162】
スリーブ120の接触部分121等のスリーブ部分の物体接触部分が測定を受ける物体、例えば、歯に向かって押し込まれた場合、エネルギー印加ツール110、例えば、打診棒は、イネーブル又は発動され得、ある一定範囲内の力が検出され得る。正しい力が検出された場合、ハンドピース100は、測定を開始するためにオン又はイネーブルにされる。
【0163】
例えば、人間の歯についての歯科処置を用いると、適切な接触力は、約3Nから約10Nまで、更なる例では、約5Nから約8Nの力であり得る。一般的に、力センサ143は、実際の接触力を読み出し得、又は実際の接触力とは異なる伝達、伝導、又は伝送された力を読み出し得、それは、電子機器アセンブリ144等を用いて、ハンドピース100による実際の接触力に解釈又は相関され得る。接触力の測定は、加速度計、又は方位センサ145を用いて
図1に説明するような方位を検出するためのその他の適切なデバイスからの入力を用いて、重力場におけるハンドピース100の方位等に起因して更に訂正され得る。
【0164】
センサ、例えば、力センサ143は、エネルギー印加ツール110以外のハンドピース100の少なとも一部と物理的に近接及び/又は接触及び/又は結合され得、例えば、上述したように、スリーブ部分120の開放端が物体接触部分123を含み得る場合に、スリーブ部分120と物理的に近接及び/又は接触及び/又は結合され得る。発明の一実施形態では、センサは、検知用の少なくとも1つのひずみゲージを含み得る。スリーブ部分の物体接触部分が物体上に圧迫される場合に、それがカンチレバーをも変形し、それがひずみゲージにより測定され、それ故、力測定を提供するように、ひずみゲージは、デバイス筐体とスリーブ部分との間のカンチレバーに取り付け又は搭載され得る。幾つかの実施形態では、単一の又は別個のカンチレバーに搭載された複数のひずみゲージが利用され得る。カンチレバーはまた、例えば、筐体又はスリーブ部分の残部とは別個のコンポーネント上に、例えば、搭載されているデバイス上に存在し得る。一側面に従えば、力検知は、リニアポジションセンサにより行われ得、それは、例えば、力伝達スリーブ類似部分が位置Xにある場合に、それを該位置に移動するために(ばねの反力に向かって)Yの力がそれに印加されなければならないことが知られている。別の側面に従えば、力検知は、ばねに向かって押し込まれた場合に移動部分の位置を光学的に検知するための光学センサによって実施され得る。発明の更に別の実施形態では、物体上のスリーブ部分の物体接触部分の相対的位置は、移動部分、例えば、力検知スリーブ類似コンポーネントに一端が、静的要素、例えば、筐体に他端が取り付けられ得る1つ以上のひずみゲージを有することによって判定され得る。発明の更なる実施形態では、デバイスは、力を直接測定するための圧電素子を含み得る。発明の更なる実施形態では、センサの位置に対して(移動する要素に取り付けられた)磁石が移動している場合に磁界の変化を検出するためにホール効果センサが使用され得る。発明の更に別の実施形態では、力を測定するために、デジタルカリパスに見られるような静電容量リニアエンコーダシステムが使用され得る。
【0165】
検知パッドは、層状構造を含み得、それは、力測定を提供するための、パッドに印加された力に依存して抵抗を変化し得る“シャントモード”FSR(感圧抵抗器)と称され得る。FSRは、典型的には、その表面への力の印加に続いて予測可能な方法で抵抗を変化する導電性ポリマーから構成される。FSRの検知膜は、典型的には、マトリクスに浮遊する導電性粒子及び非導電性粒子の両方を含む。FSRの表面に力を印加することは、粒子を導電電極に接触させ、FSRの抵抗を変化させる。FSRは、典型的には0.5mmよりも小さい厚さ等の小さいサイズで、低コストで、良好な耐衝撃であることが望ましくてもよい。
【0166】
図6は、層状の力センサ143の一例を説明し、それは、FSR層143eの抵抗により調整される導電経路を生み出すように、FSR基板143f上のFSR層143eにより接合される2つの導電経路を有する導電トレース143cがその上にプリント又はさもなければ堆積されたベース層143hを含み得る。力伝達部材130から方向B等にFSR層143eに印加される圧力は、印加された圧力と共に減少させる等によって、その抵抗を変更し得る。相互に層を接合するため、及び/又は駆動機構インタフェース部材141等の基板への接着を提供するために、接着層143d等の接着層及び搭載される接着剤143gも含まれ得る。力センサ143は、一般的に、導電トレース143c中の導電経路への接続を拡張させる等によって電子機器アセンブリ144上のインタフェースに接続するために、
図1d及び
図1eに示したフレキシブルコネクタ143b等のコネクタを含み得る。
【0167】
力センサ143上にもたらされる圧力を、圧電素子に渡る電圧等の電気的特徴の変化に変換する圧電センサも利用され得る。
【0168】
リーフスプリング又は力センサバイアス143a等のその他の付勢部材上には、ひずみゲージ又はその他の同様の素子も含まれ得る。
【0169】
幾つかの模範的実施形態では、力センサは、エネルギー印加ツール110と電子通信し得、ハンドピース100に対するオン/オフスイッチ又は活性化スイッチとしての機能を果たし得る。例えば、スリーブの物体接触部分によって適切な力が物体上にもたらされた場合、それは、測定を開始するために、エネルギー印加ツール110の移動を活性化するように計器の活性化機構を発動し得る。それ故、上述したように、システムのオン及びオフを活性化するために外部のスイッチ又は押しボタンを何ら必要としない。適切な力の指標は、可視又は可聴信号によって示され得る。
【0170】
幾つかの実施形態では、
図7のフローチャートを用いて説明するように、スリーブ部分120等の物体90とのハンドピース100の接触(300)は、該接触からの垂直抗力E等の接触力を力センサ143に伝達し得る(301)。力センサ143は、接触力又は伝達された力を測定し得、抵抗、電圧等の信号又は特徴の変化を生み出し得る(302)。信号又は特徴の変化は、電子機器アセンブリ144内等の制御機構にその後中継され得る(303)。制御機構は、接触力が許容範囲内、例えば、5~8Nにあるか否かをその後判定し得る(304)。力が該範囲内にある場合、制御機構は、エネルギー印加ツール110を動作することが可能であり(305)、及び/又は接触力が許容可能であることの信号をユーザへ出力する(306)。接触力が許容範囲外にある場合、制御機構は、圧力を変更するための信号をユーザへ出力し得(307)、及び/又はエネルギー印加ツール110を無効にし得、若しくは無効を維持し得る(308)。許容可能である場合、制御機構はまた、エネルギー印加ツール110を自動的に開始し得、測定を実施し得る(309)。その後、制御機構は、新たな測定のためにリセットされ得る。
【0171】
幾つかの実施形態では、可視又は可聴信号により示されるように、接触部分121(又は、必要に応じてスリーブ120若しくはハンドピース100のその他の部分)によって物体上に適切な接触力が一旦もたらされると、エネルギー印加ツール110は、即座にオンにされ得る。
図1cは、接触力についての信号を操作者に提供し得る光源114を用いて示すような操作者信号を説明する。幾つかの実施形態では、上述したように、可視又は可聴信号により示されるように、物体上に適切な接触力が一旦もたらされると、エネルギー印加ツール110を活性化する前に遅延があり得る。更なる実施形態では、物体上にある一定の押力が一旦検出され、ある期間、例えば、約0.5秒維持されると、測定を開始するために計器はオンにされ得る。
【0172】
幾つかの実施形態では、力測定は、発光体等の可視出力に接続され得る。発光体は、計器上の任意の都合のよい場所に搭載され得、例えば、光源114を用いて示すように、計器の前方に1つ又は複数のLEDが搭載され得る。例えば、複数の光システムが含まれ得る。例えば、許容可能な接触力用の青色と、許容不可な接触力用の赤色と等、2つのLEDが使用され得る。
【0173】
幾つかの実施形態では、許容可能又は許容不可な接触力を示すために、光源114からの透明又は半透明であり得る光がスリーブ120を照らし出す。
【0174】
操作者により物体上にもたらされる適切な力は、システムのスイッチとしての機能を果たす。システムがオンにスイッチングされない場合、それが故障しているのか、それとも不十分な力若しくは過大な力がもたらされているのかを知ることが望ましいことがある。幾つかの実施形態では、ユーザが物体上を押し込み過ぎた場合、光源114からの出力を介して示されるように、光は、琥珀色にまず変化し得、その後赤色に変化し得る。光を赤色に変化させるのに押力が十分である場合、衝突は開始されないか、既に開始されている場合には中断され得る。また、ユーザが過大な押力に近づく場合に警告する琥珀色のLED状態があり得る。その段階では、LEDが琥珀色に点灯される場合に計器は依然として動作し得る。別の例では、光は過小な力を何ら示さなくてもよく、過大な力を赤色光が示し得る一方で、適量の力を青色光が示し得る。更に別の例では、1つの光システムが含まれ得る。例えば、光は過小な力の信号を何ら与えなくてもよく、過大な力の信号を赤色光が与えてもよい。更なる例では、点滅赤色光が過大な力を示してもよく、光は過小な力を何ら示さなくてもよい。LEDはハンドピース100の表面上に搭載され得、又はそれらは筐体102の内部にあり得、光は、
図1dにライトパイプとして示す光源114等、筐体102の表面に存在し得るライトパイプ又は光ファイバチャネルを介して伝えられ得る。幾つかの例では、ライトパイプ114は、
図1dの代替的な保持器107であり得る
図1gの保持器107´の内部にある、又は保持器107´に取り付けられる等、ハンドピース100の内部にあり得、又はハンドピース100に取り付けられ得る。
【0175】
幾つかの実施形態では、ライトパイプ114は、物体に向かって光をより良く搬送するため、及び/又はユーザの知覚のためにスリーブ部分120をより良く照らすため等のために、スリーブ部分120中に伸長し得る。
図4及び
図4aは、スリーブ部分120内のスロット125a中に伸長することにより示されるように、光源114aからスリーブ部分120中に光を搬送するための、ハンドピース100から伸長するライトパイプ114を説明する。ライトパイプ114から放出される光は、スリーブ部分120をその後照らし得、スリーブ部分120は、例えば、物体に向かって光を拡散するように、並びに/又は光拡散材料、添加物の含有による、並びに/又はフロスチング及び/若しくはその他の適切な処理等、物理的処理による等によって、ユーザによる容易に観察可能な方法で適合され得る。ライトパイプ114は、スリーブ部分120のスロット125a中に適合する等によって、スリーブ部分120とハンドピース100との間に付加的な配置、接続、及び/又は固定を提供するためにも利用され得る。例えば、スロット125a中に適合する1つ以上のライトパイプ114の利用は、ライトパイプ114とスロット125aとの間の適合によって(例えば、密接な適合又は摩擦適合によって)長手方向軸付近の回転への抵抗を提供するのを助力し得る。
【0176】
別の実施形態では、力測定は、可聴出力に接続され得る。一例では、可聴出力は、過小な力を示すための1つのビープ音と、過大な力を示すための複数のビープ音とを含み得る。別の例では、可聴出力は、過小な力を示すためのビープ音と、光源114等を介して、又は内部の光源を用いて上で論じたような、過大な力を示すための点滅赤色光付きのビープ音とを含み得る。更なる例では、力測定は、過大な力又は過小な力を警報するための音声警報システムに接続され得る。更なる例では、力測定は、過小な力を警報するための音声警報システムと、過大な力を警報するための音声警報及び点滅赤色光とに接続され得る。
【0177】
ハンドピース100は、最初の誤った配置後に適切な力で配置を再試行するために、ハンドピース100をリセットする等のための、
図1dにリセット制御144bを用いて示したようなリセットボタンをも含み得る。リセットボタン144bは、ハンドピース100を更新された状態に配置するために、電子機器アセンブリ144上の適切な制御に押し進め得る。
【0178】
力センサがオン/オフスイッチとしての機能を果たす場合、測定中に物体上に適切な力がもたらされていること、及び/又は測定中に物体に向かってハンドピース100の適切な配置が得られていることを監視するためにもそれは作用し得る。
図1の方位センサ145を用いて示すような傾斜計は、例えば、電子制御システムの一部として存在し得、それは、例えば、打診棒に対する動作の角度範囲外にデバイスがある場合に可聴警告を発動し得、それが水平方向からプラス/マイナス30度である場合に該警告を発動し得る。スリーブ部分の物体接触部分上に押力が検知された場合に、動作の軸が水平方向から30度よりも大きいようにデバイスが方向付けられている場合、デバイス内のPCB等のデバイス上に設置されたスピーカによって発せられている警告音をもたらし得る。こうした状況では、デバイスが許容角度に戻されるまで衝突活動は開始されないであろう。幾つかの実例では、範囲からの上述の逸脱が検出された場合に衝突活動が開始されていない場合、デバイスは、実際には動作を停止しなくてもよいが、訂正がなされ得るように、単にアラームを鳴らしていてもよい。
【0179】
傾斜センサ及び傾斜計の一般的な実装は、加速度計、液体容量性、電解性、液体中の気泡、及び振り子型のシステムを含み得るが、それらに限定されない。伝統的な水準器及び振り子ベースの電子水準計器は、単一の軸と狭い傾斜測定範囲とにより通常制約される。しかしながら、多くの正確な水準化、角度測定、配置、及び表面平坦性のプロファイルタスクは、本質的には、2つの独立した直交単軸物体よりもむしろ2次元平面角度に関わる。2軸又は3軸傾斜計は、地球基準面に接する平面の2次元又は3次元の角度の読み出しを同時に提供する微小電子機械システム(MEMs)傾斜センサを用いて典型的には構築される。
【0180】
MEMS傾斜センサは、典型的には、機能性として加速度計を用いる。概念上、加速度計が加速度を経験し、ばねがケースと同じ速度で質量を加速可能な点に質量が変位する場合に、加速度計は、ばね上の減衰した質量として振る舞う。変位は、加速度を与えるためにその後測定される。商用デバイスでは、機械的な動きを電気信号に変換するために、圧電性の、圧抵抗性の、及び/又は静電容量性のコンポーネントが一般的に使用され得る。圧電性の加速度計は、圧電セラミック(例えば、チタン酸ジルコン酸鉛)又は単結晶(例えば、石英、トルマリン)を頼りにする。それらは、典型的には、より高い周波数範囲、低いパッケージ重量、高い温度範囲等、利用において好ましい特徴を提供する。圧抵抗性の加速度計は、典型的には、高い衝撃の印加が望ましい。静電容量性の加速度計は、典型的には、微小加工されたシリコンの検知素子を使用し、それらの性能は、低い周波数範囲で優れ、それらは、高い安定性と線形性を実現するために自動制御モードで動作され得る。今日の加速度計は、しばしば、プルーフマスを備えたカンチレバーを含む小型のMEMsである。デバイスに密封された残留ガスから減衰が生じる。外部の加速度計の影響を受けて、プルーフマスはそのニュートラルポジションを偏らせる。この偏りは、アナログ又はデジタルの方法で測定される。
【0181】
デバイス及び/又は筐体の一部はまた、微生物の成長を排除、防止、妨害、又は最小化し、それ故、高温のオートクレーブプロセス又は有害な(harsh)化学物質の使用を最小限にすることを可能にする、その上にコーティングされた抗菌性コーティングを有し得、そうしたツール又は計器の製作用の基板として有用な材料の種類及び数を増加させ得る。
【0182】
更に、計器は、解剖学的構造物、例えば、インプラント用の材料の構築及び/又は選択に使用される機械的生体適合性材料又はバイオメティクス適合性材料等の材料の選択を助力するのに有用であり得る。通常の健全な歯に対しては、咀嚼により生成される衝突エネルギーは、健全な骨と天然歯との境界における歯周靭帯によって減衰される。しかしながら、損傷又は疾患に起因して天然歯をインプラントに置き換える場合、該靭帯は、通常失われ、インプラントは、衝突力を骨に直接伝達し得る。インプラントのアバットメントを製作するのに使用される複合物、金、及びジルコニア等の幾つかの材料は、多くの研究において効果的であることが示されている。研究は、複合樹脂、金、又はジルコニアのアバットメントを利用したアバットメントの構築後のインプラントの修復の残存力を論証しているが、該アバットメント材料の負荷への動的応答を測定するために行われるそうした学術研究はなかった。本発明の計器は、こうした目的のために使用され得、移植前の適合性又は互換性を予測するのに、又はインプラントに隣接する天然歯を保護するための適切な材料を選択するのに有用であり得る。それ故、材料の選択は、衝撃に応じてインプラントと天然歯との間の相違を最小限にし得る。
【0183】
更に、計器は、例えば、飛行機、自動車、船、橋、ビル、発電設備を含むがそれに限定されない任意の産業構造物、アーチ構造物、若しくはその他の同様の物理的構造物用の材料、又はこうした構造物の構築を助力するのに適した制振材料の構築及び/又は選択に使用される機械的又は化学的な耐久性若しくは互換性材料等の材料の選択を助力するのに有用であり得る。本発明の計器は、こうした目的に使用され得、構築後の亀裂、破折、微小亀裂、セメント不良、接着不良、又は欠陥場所の検出に加えて、構築前の材料の適合性を予測するのに有用であり得る。
【0184】
また、本発明はまた、構造物又は物体を構成する材料に固有の欠陥と、外傷又は摩滅又は繰り返しの荷重に起因する上で論じたような亀裂又は破折とを区別するのに有用である。骨又はインプラントの材料構築物又は物理的構造物に固有の欠陥は、例えば、骨の病変、ポリマー、ポリマー複合物若しくは合金、又は金属複合物若しくは合金のインプラントの構築又は製造の同様の欠陥を含み得る。
【0185】
スリーブ部分若しくは接触機構、並びに/又はタブ若しくはタブ及び/若しくはコンポーネントによる計器の安定性はまた、検査結果を混乱させ得るぎくしゃくした作動を最小限にし得、例えば、骨構造物又は物理的若しくは産業構造物に固有の任意の欠陥は、検査者のぎくしゃくした作動によりかき消され得る。インプラント又は物理的若しくは産業構造物の安定性に、欠陥の場所及び範囲は、劇的に影響し得るので、この種の欠陥検出は重要である。一般的に、歯槽頂部又は根尖の欠陥等の病変が例えば、インプラントにおいて検出される場合、歯槽頂部及び根尖の両方に欠陥が存在する場合にはインプラントの安定性に影響を与える。従来は、費用のかかる放射線を要するプロセス以外にこの種の情報を収集する他の方法がなかった。本発明を用いると、この種の情報が収集され得、控えめな方法で行われ得る。
【0186】
一般的に、本発明は更に、歯の健康又は物理的構造物の構造的完全性のリスクアセスメントの精度の新たな形式と、新たな方法で診断するための機会とを表す。本発明は、検体への運動エネルギー、検体により判定され得る負荷及び変位速度、衝撃時に測定される減速の管理、及び亀裂、破折、微小亀裂;微小破折;セメントシールの喪失;セメント不良;接着不良;微小漏洩;病変;虫歯;一般的な構造的完全性;一般的な構造的安定性又は欠陥場所のより正確な予測のための動的な機械的応答の分析を提供する。
【0187】
更に、クリティカルな方向の衝突負荷と共に、LC(損失係数)及びERG(エネルギーリターングラフ)等の構造的完全性の複数の指標が可能であり得る。本システムは、頬の荷重を提供する便利で容易な方法を提供し、上述した構造的特性を検査するための舌の方向等、その他の荷重方向が可能である。
【0188】
頬の荷重は、典型的には、例えば、歯により引き起こされる多くの危険な種類の荷重として重要である。一般的に、垂直方向の荷重は、歯に比較的低い圧力を誘発する。しかしながら、作用及び/又は非作用の動きは、顎の横方向の運動と歯の咬合面の傾斜したジオメトリと修復との結果として側面方向の荷重を生み出す。この側面方向の荷重は、外面及び内面、並びにマージンを下の下に遥かに高い応力集中を誘発し得る。それ故、本発明のシステムを使用すると、こうした検査は容易に実施され得る。端的に、システムは、補綴歯科的インプラント構造物、歯科的構造物、整形外科的構造物、又は整形外科的インプラントの構造的安定性、完全性、亀裂等の検出に適応されるだけでなく、移植後に遭遇し得る圧力下での検査を通じた実際の構築及び交換プロセスでの使用にも適応され得る。
【0189】
自然の荷重は、(例えば、正弦波とは対照的に)典型的にはパルス状である。筋の、心血管の、作動、躍動、噛みしめ/歯ぎしり等の全ては、例えば、パルス状の荷重を生み出し得る。衝突荷重は、粘弾性の特性を測定し、構造物内の損傷を検出するために使用され得る。
【0190】
本発明は更に、測定の感度及びシステムの動作を妥協することなく、測定を受ける物体上の衝撃、更には微小な衝撃を最小限にする構造的特徴を測定するためのシステム及び方法に関する。一実施形態では、測定の感度を妥協することなく、衝撃力をより低くするために、システムは、測定のより良い感度を示し又は維持しつつ測定中に物体上の衝撃の力を最小限にするように、軽量で、及び/又はより遅い速度で移動可能なエネルギー印加ツール110を含む。一側面では、エネルギー印加ツール110、例えば、打診棒は、デバイスがハンドピースである場合にはハンドピースの重量を最小限にするために、より軽量の材料で作られ得る。別の実施形態では、エネルギー印加ツール110、例えば、打診棒は、ハンドピースのサイズも最小限にするように、より短く、及び/又はより小さな直径で作られ得る。例えば、ツール110は、チタンを含み得る材料で作られ得、又はツールは、中空の骨組みを有し得、例えば、リードで充填され得る。更なる実施形態では、システムは、エネルギー印加ツール110の加速度を小さく(lessen)し得る駆動機構を含み得る。例えば、駆動機構は、測定の感度を維持しながら、それが軽量であってもなくても、及び/又は長さ若しくは直径がより小さくてもそうでなくてもエネルギー印加ツール110の加速度と、動作中の物体上の衝撃力とを小さくするためのより小さな駆動コイルを含み得る。これらの実施形態は、より軽量のハンドピース筐体を含む、前に説明した実施形態の内の1つ以上と組み合わせ得る。測定を行う速度は、測定中の物体上の衝撃を最小限にするように、衝撃の初速度を増加させないことが望ましくてもよい。本発明は、接触において同じ初速を維持しながら、エネルギー印加ツールの走行距離を例えば、約4mmから約2mmまでに減少させ得る駆動機構を有する、構造的特徴を測定するための更に別のシステム及び方法に関し、それ故、システムの動作を妥協することなく、より迅速な測定を可能にする。システムは、再配置性を助力し、及び/又は後述の機構との衝撃を小さくするための使い捨て部品及び/又は機構を有してもよく、有さなくてもよい。
【0191】
上述したように、本発明は、利用の容易性及び迅速性を提供し、微小漏洩、甚だしい再発した虫歯、緩んだ支台/構築、支台中の虫歯、歯が修復不可能であるか否か、甚だしい虫歯、ほぼ露髄、エナメル及び象牙質の亀裂、内部の合金破折、又は任意の生体工学的不適合、及び構造物内の移動を創出する欠陥等を非破壊的な方法で検出及び評価するために用いられ得る。これは、上述の産業又は物理的構造物にも当てはまる。発明は、具体的な側面、実施形態、及びその例に関して説明されているが、これらは、例証にすぎず、発明を限定するものではない。要約及び発明の概要中の説明を含む、発明の例証される実施形態の本明細書の説明は、網羅的であること、又は本明細書に開示される正確な形式に発明を限定することを意図しない(特に、要約又は発明の概要内の任意の特定の実施形態、機構、又は機能の包含は、そうした実施形態、機構、又は機能に発明の範囲を限定することを意図しない)。むしろ、説明は、要約又は発明の概要に説明されるそうした実施形態、機構、又は機能を含む、特に説明される任意の実施形態、機構、又は機能に発明を限定することなく、発明を理解するための内容を当業者に提供するために、例証される実施形態、機構、及び機能を説明することを意図する。発明の具体的な実施形態及び例が説明の目的のみのために本明細書に説明され、当業者が理解及び認識するであろうように、発明の精神及び範囲内で様々な同等の変更が可能である。示したように、発明の例証の実施形態の前述の説明に照らして、これらの変更が発明になされ得、発明の精神及び範囲内に含まれるべきである。それ故、発明は、その特定の実施形態を参照して本明細書に記述されているが、前述の開示において様々な変更及び代用が意図され、ある場合には、発明の実施形態の幾つかの機構は、記述されるように、発明の範囲及び精神から逸脱することなく、その他の機構の対応する使用なしに用いられるであろうことが理解されるであろう。したがって、特定の状況又は材料を発明の本質的な範囲及び精神に適合させるために、多くの変更がなされ得る。
【0192】
この明細書全体を通じて“一実施形態”、“実施形態”、又は“具体的な実施形態”又は同様の専門用語への言及は、実施形態に関連して説明される特定の機構、構造、又は特徴が少なくとも1つの実施形態に含まれ、必ずしも全ての実施形態に存在しなくてもよいことを意味する。それ故、この、明細書全体を通じて様々な位置における句“一実施形態では”、“実施形態では”、又は“具体的な実施形態では”、又は同様の専門用語の個別の出現は、必ずしも同じ実施形態に言及していない。更に、任意の特定の実施形態の特定の機構、構造、又は特徴は、1つ以上のその他の実施形態と任意の適切な方法で組み合わせられ得る。本明細書に説明及び図示される実施形態のその他の変形及び変更が本明細書の教示に照らして可能であり、発明の精神及び範囲の一部として考慮されるべきであることは理解されるべきである。
【0193】
本明細書の説明において、発明の実施形態の完全な理解を提供するために、コンポーネント及び/又は方法の例等、多数の具体的詳細が提供される。しかしながら、具体的詳細の内の1つ以上なしに、又はその他の装置、システム、アセンブリ、方法、コンポーネント、材料、及び/又は部品等を用いて実施形態が実施されもよいことは、当業者は分かるであろう。その他の実例では、発明の実施形態の側面を不明確にすることを避けるために、周知の構造、コンポーネント、システム、材料、又は動作は、特に詳細には図示又は説明されていない。発明は、特定の実施形態を使用することにより説明され得るが、このことは、発明を任意の特定の実施形態に限定せず、付加的な実施形態が容易に理解可能であり、この発明の一部であることを当業者は分かるであろう。
【0194】
本明細書で使用されるように、用語“含む(comprises)”、“含む(comrising)”、“含む(includes)”、“含む(including)”、“有する(has)”、“有する(having)”、又はそれらの任意のその他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図する。例えば、要素のリストが含むプロセス、製品、品目、又は装置は、必ずしもそれらの要素に限定されないだけでなく、明確にはリストされない、又はそうしたプロセス、製品、品目、又は装置に固有ではないその他の要素も含み得る。
【0195】
更に、本明細書に使用されるような用語“又は”は、特段の指示がない限り、一般的には、“及び/又は”を意図する。例えば、条件A又はBは、以下の内の何れか1つを満足する:Aが真であり(又は存在し)Bが偽である(又は存在しない)、Aが偽であり(又は存在せず)、Bが真である(又は存在する)、A及びBの両方が真である(又は存在する)。後続の請求項の範囲を含む本明細書で使用されるように、“a”又は“an”(及び先行詞が“a”又は“an”である場合の“the”)が前に付く用語は、明白に請求項内で他に示されない限り(すなわち、言及“a”又は“an”が明白に単数のみ又は複数のみを示さない限り)、そうした用語の単数及び複数の両方を含む。また、本明細書の説明で使用されるように、“内(in)”の意味は、文脈が明白に他を命じない限り“内(in)”及び“上(on)”を含む。