(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-18
(45)【発行日】2024-01-26
(54)【発明の名称】トイレシステム及び組み立て方法
(51)【国際特許分類】
A47K 11/00 20060101AFI20240119BHJP
B64D 11/02 20060101ALI20240119BHJP
【FI】
A47K11/00 109
A47K11/00 112
A47K11/00 114
B64D11/02
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017043645
(22)【出願日】2017-03-08
【審査請求日】2020-02-26
【審判番号】
【審判請求日】2022-08-26
(32)【優先日】2016-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ハークネス, ウィリアム アントニー
【合議体】
【審判長】前川 慎喜
【審判官】古屋野 浩志
【審判官】西田 秀彦
(56)【参考文献】
【文献】特開昭51-51142(JP,A)
【文献】実開平07-20988(JP,U)
【文献】特開2013-255595(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0199140(US,A1)
【文献】登録実用新案第3026577(JP,U)
【文献】特表2010-520958(JP,A)
【文献】米国特許第7005077(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 11/00-11/12
E03D 9/00-9/16
B64D 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレシステム(100)であって、
出口(106)を通して排泄物を導くように構成された前記出口(106)を備えた排泄物容器(102)、
前記排泄物容器(102)と流体連通するように連結され、前記出口(106)の上流に配置された吸引装置(136)、及び
コンベヤアセンブリ(104)を備え、前記コンベヤアセンブリ(104)が、
入口(112)と少なくとも1つの出口を備えたハウジング(108)であって、前記入口(112)が、前記排泄物容器(102)の前記出口(106)と流体連通するように連結された、ハウジング(108)、及び
前記ハウジング(108)内に配置された搬送機構(110)であって、前記ハウジング(108)の前記入口(112)から前記少なくとも1つの出口に向けて、前記排泄物を能動的に搬送するように動作可能である、搬送機構(110)、を備え、
前記少なくとも1つの出口が、固体の排泄物の出口(128)と液体の排泄物の出口(130)を含み、前記固体の排泄物の出口(128)が、前記搬送機構(110)によって搬送された固体の排泄物を受容するように配置され、前記液体の排泄物の出口(130)が、前記固体の排泄物から分離された液体の排泄物を受容するように配置されており、前記搬送機構(110)がウォームスクリュー装置(116)、及び前記ウォームスクリュー装置(116)に連結されたモータ(118)を備え、前記モータ(118)は、起動時に前記ウォームスクリュー装置(116)を所定の回転数、回転させて、固体の排泄物が固体の貯蔵容器(124)内に受容されること及び液体の排泄物が液体の貯蔵容器(126)内に受容されることを確実にし、
前記トイレシステム(100)が、液体洗剤
と真空システム
のいずれも使用しない、トイレシステム(100)。
【請求項2】
前記排泄物容器(102)の前記出口(106)と前記ハウジング(108)の前記入口(112)が、上下に整列するように配置されている、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項3】
前記固体の排泄物の出口(128)と流体連通するように連結された前記固体の貯蔵容器(124)、及び
前記液体の排泄物の出口(130)と流体連通するように連結された前記液体の貯蔵容器(126)を更に備える、請求項1又は2に記載のシステム(100)。
【請求項4】
前記吸引装置(136)が、平方インチ当たり約5ポンド未満の負圧を前記排泄物容器(102)内に生成するように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項5】
前記モータ(118)は、排泄物が前記ハウジング(108)の前記少なくとも1つの出口に向けて漸進的に搬送されるように、前記ウォームスクリュー装置(116)を回転させるように構成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項6】
前記モータ(118)と通信するように接続されたユーザインターフェース(26)であって、前記モータ(118)が、前記ユーザインターフェース(26)における作動により選択的に起動される、ユーザインターフェース(26)を更に備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項7】
航空機(10)であって、
トイレシステム(100)を備え、前記トイレシステム(100)が、
出口(106)を通して排泄物を導くように構成された前記出口(106)を備えた排泄物容器(102)、
前記排泄物容器(102)と流体連通するように連結され、前記出口(106)の上流に配置された吸引装置(136)、並びに
コンベヤアセンブリ(104)を備え、前記コンベヤアセンブリ(104)が、
入口(112)と少なくとも1つの出口を備えたハウジング(108)であって、前記入口(112)が、前記排泄物容器(102)の前記出口(106)と流体連通するように連結された、ハウジング(108)、及び
前記ハウジング(108)内に配置された搬送機構(110)であって、前記ハウジング(108)の前記入口(112)から前記少なくとも1つの出口に向けて、前記排泄物を能動的に搬送するように動作可能である、搬送機構(110)、を備え、
前記少なくとも1つの出口が、固体の排泄物の出口(128)と液体の排泄物の出口(130)を含み、前記固体の排泄物の出口(128)が、前記搬送機構(110)によって搬送された固体の排泄物を受容するように配置され、前記液体の排泄物の出口(130)が、前記固体の排泄物から分離された液体の排泄物を受容するように配置されており、前記搬送機構(110)がウォームスクリュー装置(116)、及び前記ウォームスクリュー装置(116)に連結されたモータ(118)を備え、前記モータ(118)は、起動時に前記ウォームスクリュー装置(116)を所定の回転数、回転させて、固体の排泄物が固体の貯蔵容器(124)内に受容されること及び液体の排泄物が液体の貯蔵容器(126)内に受容されることを確実にし、
前記トイレシステム(100)が、液体洗剤
と真空システム
のいずれも使用しない、航空機(10)。
【請求項8】
前記排泄物容器(102)の前記出口(106)が、前記航空機(10)の外側の周囲環境と選択的に流体連通するように連結されていない、請求項7に記載の航空機(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の分野は、広くは、排泄物搬送機構に関し、特に、航空機の洗面所と共に使用されるための簡略化された効率的なトイレシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現代の航空機の洗面所は、通常、トイレ容器とシンクを含む、単一の小さいユニットである。一旦、トイレ容器が使用されると、多くの既知の航空機の洗面所は、トイレ容器から排泄物を流すための真空システムを含む。より具体的には、飛行中においてトイレ容器から排泄物を流すために、真空システムが、圧縮された航空機の客室と航空機の外側の周囲環境との間の圧力差を利用する。飛行中でなければ、又は圧力差が所定の閾値未満のときは、トイレ容器から排泄物を流すために、強力な吸引装置が使用されなければならない。そのようにして、真空システムは、騒々しく面倒なものであり、概して配管及び導管の複雑なネットワークを必要とする。更に、真空システムを用いてトイレ容器から排泄物を流すときに、通常、液体洗剤もトイレ容器内で使用され得る。液体洗剤を貯蔵し搬送することは、貴重な貯蔵空間を低減させ、航空機に重量を追加し、それによって、航空機の燃料効率を低減させる。更に、液体洗剤貯蔵システムは、漏れが生じ、凍った液体洗剤が、空から下方へ予期せぬ人々、建物、及び物体へ落ちることをもたらすことが知られている。
【発明の概要】
【0003】
一態様では、トイレシステムが提供される。トイレシステムは、出口を通して排泄物を導くように構成された出口を含む排泄物容器を含む。システムは、入口及び少なくとも1つの出口を含むハウジングを含むコンベヤアセンブリも含む。その入口は、排泄物容器の出口と流体連通するように連結されている。コンベヤアセンブリは、ハウジング内に配置された搬送機構も含み、搬送機構は、入口から前記ハウジングの少なくとも1つの出口に向けて排泄物を能動的に搬送するように動作可能である。
【0004】
別の一態様において、航空機が提供される。航空機は、トイレシステムを含む。トイレシステムは、出口を通して排泄物を導くように構成された出口を含む排泄物容器を含む。システムは、入口及び少なくとも1つの出口を含むハウジングを含むコンベヤアセンブリも含む。その入口は、排泄物容器の出口と流体連通するように連結されている。コンベヤアセンブリは、ハウジング内に配置された搬送機構も含み、搬送機構は、入口から前記ハウジングの少なくとも1つの出口に向けて排泄物を能動的に搬送するように動作可能である。
【0005】
更に別の一態様では、航空機で使用されるためのトイレシステムを組み立てる方法が提供される。該方法は、ハウジングの入口を排泄物容器の出口と流体連通するように連結させることを含む。出口は、出口を通して排泄物を導くように構成されている。該方法は、ハウジング内に搬送機構を配置することも含み、搬送機構は、入口からハウジングの少なくとも1つの出口に向けて排泄物を能動的に搬送するように動作可能である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図2】
図1で示された航空機内で使用され得る例示的な洗面所の図である。
【
図3】
図2で示された洗面所と共に使用され得る例示的なトイレシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書で説明される実施態様は、例えば、航空機の洗面所と共に使用されるための、簡略化された独立型のエネルギー効率が高いトイレシステムに関する。本明細書で説明されるトイレシステムは、排泄物容器(すなわち、便器)、及び排泄物容器に連結されたコンベヤアセンブリを含む。コンベヤアセンブリは、真空システムを使用することなしに、排泄物容器から1以上の貯蔵容器に向けて排泄物を搬送することができる。より具体的には、コンベヤアセンブリが、排泄物容器から直接的に排泄物を受容するハウジング、及びハウジング内に配置された搬送機構を含む。搬送機構は、平方インチ当たり約10ポンド(psi)までの真空圧を引き起こすシステムによるよりもむしろ、機械的装置を介して1以上の貯蔵容器に向けて排泄物を能動的に搬送する。そのようにして、本明細書で説明されるトイレシステムは、真空吸引を利用する既知のトイレシステムと比較したときに、低い騒音レベルで動作し、低減された重量及び複雑さを有する。更に、本明細書で説明されるトイレシステムは、排泄物容器から排泄物を流すときに、液体洗剤の使用を必要としない。そのようにして、排泄物は、固体と液体の構成要素に分離されることができ、それは、固体の構成要素が、堆肥や肥料で使用されることを可能にする。
【0008】
本書で使用される際に、単数で記載され、「一」または「1つの」という言葉に後続する要素又はステップは、要素又はステップの複数形を除外することが明示的に記述されない限り、かかる除外は行われない。更に、本開示の「例示的な実施態様」又は「一実施態様」への言及は、やはり記載されている特徴を内包する更なる実施態様の存在を除外すると解釈されることを意図しない。
【0009】
図面を参照すると、本開示の実施態様が、
図1で概略的に示されている航空機10の文脈で説明され得る。航空機10は、胴体14から延伸する少なくとも1つの翼12を含む。航空機10は、航空機10の前方及び後方セクション内に配置された、少なくとも1つの洗面所16も含む。航空機10で示される複数の構造体は、例示的な目的のためにのみ示され、航空機10は多数の他の構造体を更に含むことが理解されるべきである。更に、航空宇宙産業の例を示したが、本開示の原理は、船舶の構造体又は自動車の構造体などの他の構造体にも適用され得ることが理解されるべきである。
【0010】
図2は、(
図1で示される)航空機10で使用され得る例示的な洗面所16の図であり、
図3は、洗面所16と共に使用され得る例示的なトイレシステムの概略図である。
図2を参照すると、洗面所16は、側壁18及び床20によって少なくとも部分的に画定される。洗面所16は、シンク22、便器24、及びユーザインターフェース26も含む。以下でより詳細に説明されるように、ユーザインターフェース26は、ユーザが、便器24を選択的に起動させ、便器24から排泄物を除去することを可能にする。
【0011】
図3を参照すると、トイレシステム100は、(
図2で示された)便器24の排泄物容器102、及びコンベヤアセンブリ104を含む。排泄物容器102は、出口106を通して排泄物を導く出口106を含む。コンベヤアセンブリ104は、ハウジング108、及びハウジング108内に配置された搬送機構110を含む。ハウジング108は、以下でより詳細に説明されるように、入口112及び少なくとも1つの出口を含む。ハウジング108の入口112は、排泄物容器102からハウジング108へ排泄物が搬送可能なように、排泄物容器102の出口106と流体連通するように連結されている。より具体的には、排泄物容器102の出口106とハウジング108の入口112は、(
図1で示された)航空機10が直線的且つ水平に動作しているときに、上下に整列するように配置されている。そのようにして、アクティブな洗浄装置又は強力な真空吸引システムの使用なしに、排泄物は、排泄物容器102からハウジング108へ搬送可能である。より具体的には、排泄物容器102の出口106は、周囲環境と圧縮された洗面所16との間の圧力差を介して排泄物容器102内に負圧を生成し得る、航空機の外側の周囲環境と選択的に流体連通するように連結されていない。一実施態様では、導管114が、排泄物容器102の出口106とハウジング108の入口112との間で延在する。
【0012】
例示的な実施態様では、搬送機構110が、入口112で受容された排泄物を、入口112からハウジング108の少なくとも1つの出口に向けて、能動的に搬送するように動作可能である。搬送機構110は、1つの場所から別の1つの場所へ固体又は液体を機械的に搬送することができる任意の装置である。例えば、
図3で示されるように、搬送機構110は、ウォームスクリュー装置116、及びウォームスクリュー装置116に連結されたモータ118を含む。ウォームスクリュー装置116は、ねじ山120、及び隣接するねじ山120内に排泄物を受容するための隣接するねじ山120の間で画定された空間122を含む。そのようにして、モータ118は、排泄物がハウジング108の少なくとも1つの出口に向けて漸進的に搬送されるように、ウォームスクリュー装置116を回転させる。別の適切な搬送機構は、移動ピストン装置を含むが、それに限定されるものではない。更に、モータ118は、電力、及び空気圧力(例えば、航空機10のエンジンからの抽気)などの、任意の適切な動力源によって動力供給される。
【0013】
動作では、モータ118が、所定の時間間隔で又は洗面所16のユーザによって起動されたときにの何れかで、ウォームスクリュー装置116を動作させる。例えば、(
図2で示されている)ユーザインターフェース26は、モータ118と通信可能に接続され、モータ118は、ユーザインターフェース26における作動により選択的に起動される。より具体的には、一実施態様において、ユーザインターフェース26からモータ118を起動させることは、モータ118が、ウォームスクリュー装置116が固体の排泄物が固体の貯蔵容器124内に受容されること及び液体の排泄物が液体の貯蔵容器126内に受容されることを確実にする所定の回転数だけ回転することをもたらす所定の時間量だけ動作することをもたらす。
【0014】
上述されたように、ハウジング108は、少なくとも1つの出口を含む。より具体的には、ハウジング108が、固体の排泄物の出口128と液体の排泄物の出口130を含む。固体の排泄物の出口128は、搬送機構110によって搬送された固体の排泄物を受容するように配置され、液体の排泄物の出口130は、固体の排泄物から分離された液体の排泄物を受容するように配置される。例えば、ウォームスクリュー装置116として具現化されたときに、搬送機構110は、排泄物を圧縮し、排泄物がハウジング108を通って漸進的に搬送される際に、液体の排泄物と固体の排泄物を分離させる。そのようにして、固体の排泄物は、ウォームスクリュー装置116にくっついたままであり、固体の排泄物の出口128は、ウォームスクリュー装置116の吐出端132において形成されている。更に、一実施態様において、ハウジング108は、液体の排泄物がハウジング108の下側端134に収集されるように、傾けられている。そのようにして、ハウジング108を傾けることは、重力が液体の排泄物をハウジング108から排出することを促進し、液体の排泄物の出口130は、収集された液体の排泄物を受容するように下側端134において形成されている。
【0015】
トイレシステム100は、固体の貯蔵容器124と液体の貯蔵容器126も含む。固体の貯蔵容器124は、固体の排泄物の出口128と流体連通するように連結され、液体の貯蔵容器126は、液体の排泄物の出口130と流体連通するように連結されている。固体の排泄物と液体の排泄物は、別々の容器内に貯蔵され、固体の排泄物が、将来、堆肥や肥料に容易に変換されることを可能にする。
【0016】
例示的な実施態様では、トイレシステム100が、排泄物容器102と流体連通するように連結された吸引装置136を更に含む。吸引装置136は、不快な匂いが洗面所16の中へ流れることを抑止するように、排泄物容器102内に負圧を生成するように動作可能である。より具体的には、吸引装置136が、上述された既知の真空システムよりも、かなり低い負圧を排泄物容器102内に生成する。例えば、海面レベルでの大気圧が約14.7psiであり、約30,000フィートよりも高い高度で巡航しているときに、航空機10の外側の周囲環境の圧力は約4.0psiであり、それによって、10.0psiより大きい圧力差が規定される。そのようにして、一実施態様では、吸引装置136が、約10psi未満の負圧を排泄物容器102内に生成する。より具体的には、吸引装置136が、約5psi未満の、更により具体的には、約1.0psi未満の負圧を、排泄物容器102内に生成する。
【0017】
航空機10内で使用されるためのトイレシステム100を組み立てる方法も、本明細書で説明される。該方法は、ハウジング108の入口112を排泄物容器102の出口106と流体連通するように連結させること、及びハウジング108内に搬送機構110を配置することを含む。出口106は、出口106を通して排泄物を導くように構成され、搬送機構110は、ハウジング108の入口112から少なくとも1つの出口に向けて、排泄物を能動的に搬送するように動作可能である。
【0018】
該方法は、排泄物容器102の出口106とハウジング108の入口112が、航空機10が直線的且つ水平に動作しているときに、上下に整列するように配置されるように、ハウジング108と排泄物容器102を方向付けることも含む。更に、該方法は、固体の排泄物の出口128と液体の排泄物の出口130をハウジング108内に形成することを含む。固体の排泄物の出口128は、搬送機構110によって搬送された固体の排泄物を受容するように配置され、液体の排泄物の出口130は、固体の排泄物から分離された液体の排泄物を受容するように配置される。一実施態様では、該方法が、固体の貯蔵容器124を固体の排泄物の出口128と流体連通するように連結させること、及び液体の貯蔵容器126を液体の排泄物の出口130と流体連通するように連結させることを更に含む。
【0019】
更に、一実施態様では、搬送機構110を配置することが、ウォームスクリュー装置116をハウジング108内に配置すること、及びモータ118をウォームスクリュー装置116に連結させることを含む。モータ118は、排泄物がハウジング108の少なくとも1つの出口に向けて漸進的に搬送されるように、ウォームスクリュー装置116を回転させるように構成される。
【0020】
本開示による発明対象の例示的、非排他的な例が、以下の条項A1からC20に記載される。
A1
本開示の一態様によれば、
トイレシステム(100)であって、
出口(106)を通して排泄物を導くように構成された前記出口(106)を備えた排泄物容器(102)、及び
コンベヤアセンブリ(104)を備え、前記コンベヤアセンブリ(104)が、
入口(112)と少なくとも1つの出口を備えたハウジング(108)であって、前記入口(112)が、前記排泄物容器(102)の前記出口(106)と流体連通するように連結された、ハウジング(108)、及び
前記ハウジング(108)内に配置された搬送機構(110)であって、前記ハウジング(108)の前記入口(112)から前記少なくとも1つの出口に向けて、前記排泄物を能動的に搬送するように動作可能である、搬送機構(110)を備える、トイレシステム(100)が提供される。
A2
有利なことに、条項A1に記載のシステム(100)は、前記排泄物容器(102)の前記出口(106)と前記ハウジング(108)の前記入口(112)が、上下に整列するように配置されている。
A3
好ましくは、条項A1又はA2に記載のシステム(100)は、前記少なくとも1つの出口が、固体の排泄物の出口(128)と液体の排泄物の出口(130)を備え、前記固体の排泄物の出口(128)が、前記搬送機構(110)によって搬送された固体の排泄物を受容するように配置され、前記液体の排泄物の出口(130)が、前記固体の排泄物から分離された液体の排泄物を受容するように配置されている。
A4
有利なことに、条項A3に記載のシステム(100)は、
前記固体の排泄物の出口(128)と流体連通するように連結された固体の貯蔵容器(124)、及び
前記液体の排泄物の出口(130)と流体連通するように連結された液体の貯蔵容器(126)を更に備える。
A5
好ましくは、条項A1からA4のいずれか一項に記載のシステム(100)は、前記排泄物容器(102)と流体連通するように連結された吸引装置(136)であって、平方インチ当たり約5ポンド未満の負圧を前記排泄物容器(102)内に生成するように構成された、吸引装置(136)を更に備える。
A6
好ましくは、条項A1からA5のいずれか一項に記載のシステム(100)は、前記搬送機構(110)が、
ウォームスクリュー装置(116)、及び
前記ウォームスクリュー装置(116)に連結されたモータ(118)であって、前記排泄物が前記ハウジング(108)の前記少なくとも1つの出口に向けて漸進的に搬送されるように、前記ウォームスクリュー装置(116)を回転させるように構成された、モータ(118)を備える。
A7
有利なことに、条項A6に記載のシステム(100)は、前記モータ(118)と通信するように接続されたユーザインターフェース(26)であって、前記モータ(118)が、前記ユーザインターフェース(26)における作動により選択的に起動される、ユーザインターフェース(26)を更に備える。
B8
本開示の更なる態様によれば、
航空機(10)であって、
トイレシステム(100)を備え、前記トイレシステム(100)が、
出口(106)を通して排泄物を導くように構成された前記出口(106)を備えた排泄物容器(102)、並びに
コンベヤアセンブリ(104)を備え、前記コンベヤアセンブリ(104)が、
入口(112)と少なくとも1つの出口を備えたハウジング(108)であって、前記入口(112)が、前記排泄物容器(102)の前記出口(106)と流体連通するように連結された、ハウジング(108)、及び
前記ハウジング(108)内に配置された搬送機構(110)であって、前記ハウジング(108)の前記入口(112)から前記少なくとも1つの出口に向けて、前記排泄物を能動的に搬送するように動作可能である、搬送機構(110)を備える、航空機(10)が提供される。
B9
有利なことに、条項B8に記載の航空機(10)は、前記排泄物容器(102)の前記出口(106)と前記ハウジング(108)の前記入口(112)が、前記航空機(10)が直線的且つ水平に動作しているときに、上下に整列するように配置されている。
B10
好ましくは、条項B8又はB9に記載の航空機(10)は、前記少なくとも1つの出口が、固体の排泄物の出口(128)と液体の排泄物の出口(130)を備え、前記固体の排泄物の出口(128)が、前記搬送機構(110)によって搬送された固体の排泄物を受容するように配置され、前記液体の排泄物の出口(130)が、前記固体の排泄物から分離された液体の排泄物を受容するように配置されている。
B11
有利なことに、条項B10に記載の航空機(10)は、
前記固体の排泄物の出口(128)と流体連通するように連結された固体の貯蔵容器(124)、及び
前記液体の排泄物の出口(130)と流体連通するように連結された液体の貯蔵容器(126)を更に備える。
B12
好ましくは、条項B8からB11のいずれか一項に記載の航空機(10)は、前記排泄物容器(102)の前記出口(106)が、前記航空機(10)の外側の周囲環境と選択的に流体連通するように連結されていない。
B13
好ましくは、条項B8からB12のいずれか一項に記載の航空機(10)は、前記排泄物容器(102)と流体連通するように連結された吸引装置(136)であって、平方インチ当たり約5ポンド未満の負圧を前記排泄物容器(102)内に生成するように構成された、吸引装置(136)を更に備える。
B14
好ましくは、条項B8からB13のいずれか一項に記載の航空機(10)は、前記搬送機構(110)が、
ウォームスクリュー装置(116)、及び
前記ウォームスクリュー装置(116)に連結されたモータ(118)であって、前記排泄物が前記ハウジング(108)の前記少なくとも1つの出口に向けて漸進的に搬送されるように、前記ウォームスクリュー装置(116)を回転させるように構成された、モータ(118)を備える。
B15
有利なことに、条項B14に記載の航空機(10)は、前記モータ(118)と通信するように接続されたユーザインターフェース(26)であって、前記モータ(118)が、前記ユーザインターフェース(26)における作動により選択的に起動される、ユーザインターフェース(26)を更に備える。
C16
本開示のまた更なる一態様によれば、航空機(10)内で使用されるためのトイレシステム100を組み立てる方法であって、
ハウジング(108)の入口(112)を、排泄物容器(102)の出口(106)であって、前記出口(106)を通して排泄物を導くように構成された、出口(106)と流体連通するように連結させること、及び
搬送機構(110)であって、前記ハウジング(108)の前記入口(112)から少なくとも1つの出口に向けて前記排泄物を能動的に搬送するように動作可能な、搬送機構(110)を、前記ハウジング(108)内に配置することを含む、方法が提供される。
C17
有利なことに、条項C16に記載の方法は、前記排泄物容器(102)の前記出口(106)と前記ハウジング(108)の前記入口(112)が、前記航空機(10)が直線的且つ水平に動作しているときに、上下に整列するように配置されるように、前記ハウジング(108)と前記排泄物容器(102)を方向付けることを更に含む。
C18
好ましくは、条項C16又はC17に記載の方法は、固体の排泄物の出口(128)が、前記搬送機構(110)によって搬送された固体の排泄物を受容するように配置されるように、且つ、液体の排泄物の出口(130)が、前記固体の排泄物から分離された液体の排泄物を受容するように配置されるように、前記固体の排泄物の出口(128)と液体の排泄物の出口(130)を、前記ハウジング(108)内に形成することを更に含む。
C19
有利なことに、条項C18に記載の方法は、
固体の貯蔵容器(124)を前記固体の排泄物の出口(128)と流体連通するように連結させること、及び
液体の貯蔵容器(126)を前記液体の排泄物の出口(130)と流体連通するように連結させることを更に含む。
C20
好ましくは、条項C16からC19のいずれか一項に記載の方法は、前記搬送機構(110)を配置することが、
ウォームスクリュー装置(116)を前記ハウジング(108)内に配置すること、及び
前記ウォームスクリュー装置(116)に連結されたモータ(118)であって、前記排泄物が前記ハウジング(108)の前記少なくとも1つの出口に向けて漸進的に搬送されるように、前記ウォームスクリュー装置(116)を回転させるように構成された、モータ(118)を、前記ウォームスクリュー装置(116)に連結させることを含む。
【0021】
この明細書は、実施例を使用して、ベストモードを含む様々な実行形態を開示し、且つ、如何なる当業者にも、任意のデバイス又はシステムを作成及び使用すること、並びに、組み合わされた任意の複数の方法を実行することを含む、様々な実行形態の実践を可能にしている。本開示の特許性の範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に想起される他の例も含み得る。かかる他の例は、それらが特許請求の範囲の文言と相違しない構造要素を有する場合、又は、それらが特許請求の範囲の文言とほとんど違わない同等な構造要素を含む場合には、特許請求の範囲に含まれることが意図されている。