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特許7422688表示基板、スプライシングスクリーン及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-18
(45)【発行日】2024-01-26
(54)【発明の名称】表示基板、スプライシングスクリーン及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20240119BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20240119BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20240119BHJP
【FI】
G09F9/30 330
G09F9/30 308Z
G09F9/30 309
G09F9/33
H01L29/78 612C
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020571439
(86)(22)【出願日】2019-10-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-14
(86)【国際出願番号】 CN2019110005
(87)【国際公開番号】W WO2020151257
(87)【国際公開日】2020-07-30
【審査請求日】2022-09-30
(31)【優先権主張番号】201910062179.6
(32)【優先日】2019-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】インウェイ リウ
(72)【発明者】
【氏名】シュアン リアン
(72)【発明者】
【氏名】ジーウェイ リアン
(72)【発明者】
【氏名】ムーシン ディー
(72)【発明者】
【氏名】コー ワン
(72)【発明者】
【氏名】ジャンフォン ツァオ
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0135468(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第107342299(CN,A)
【文献】特開2008-203642(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00 - 9/46
H01L 29/786
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性ベースと、
前記可撓性ベースの一方側に位置する複数本の信号ラインと、
前記信号ラインの前記可撓性ベースを向く面に位置し、且つそれぞれの前記可撓性ベースでの正投影が1つの前記信号ラインの前記可撓性ベースでの正投影の一部と重なり、重なり位置で前記信号ラインに電気的に接続された複数の電気めっき電極と、
前記可撓性ベースでの正投影が前記電気めっき電極の前記可撓性ベースでの正投影と重なり、且つ前記可撓性ベースを貫通して前記電気めっき電極を露出させ、導電性材料が内部に充填されている複数の第1ビアと、
前記可撓性ベースの前記信号ラインから離間した面に位置し、且つ前記可撓性ベースでの正投影が前記第1ビアの前記可撓性ベースでの正投影と重なり、それぞれが対応する前記第1ビア内の前記導電性材料を介して対応する前記電気めっき電極に電気的に接続された複数の結合電極と、を含み、
前記複数の結合電極は、前記可撓性ベースの底部よりも外側に突出するように形成される表示基板。
【請求項2】
前記信号ラインは複数本のゲートラインを含み、
前記電気めっき電極は、
前記ゲートラインに1対1で対応し、且つ対応する前記ゲートラインの端部に対応し、前記ゲートラインの所在する面に平行であるとともに前記ゲートラインの延伸方向に垂直である第1方向に順次配列されている、複数のゲートライン電気めっき電極を含む請求項1に記載の表示基板。
【請求項3】
前記ゲートラインと前記ゲートライン電気めっき電極の所在する層の間に位置する第1ゲート絶縁層をさらに含み、
前記ゲートライン電気めっき電極は、前記第1ゲート絶縁層を貫通した第2ビアを介して前記ゲートラインに電気的に接続される、請求項2に記載の表示基板。
【請求項4】
前記信号ラインは、前記ゲートラインの前記可撓性ベースから離間した面に位置する複数本のデータラインをさらに含み、
前記電気めっき電極は、
前記データラインに1対1で対応し、且つ対応する前記データラインの端部に対応し、前記データラインの所在する面に平行であるとともに前記データラインの延伸方向に垂直である第2方向に順次配列されている複数のデータライン電気めっき電極をさらに含む、請求項3に記載の表示基板。
【請求項5】
前記ゲートライン電気めっき電極及び前記データライン電気めっき電極は同一層に位置する、請求項4に記載の表示基板。
【請求項6】
前記データラインの所在する層と前記データライン電気めっき電極の所在する層との間に位置するデータライン接続電極をさらに含み、
前記データラインと前記データライン電気めっき電極は前記データライン接続電極を介して電気的に接続される、請求項5に記載の表示基板。
【請求項7】
前記データライン接続電極は、第1データライン接続電極と、前記第1データライン接続電極の前記データラインを向く面に位置する第2データライン接続電極と、を含む、請求項6に記載の表示基板。
【請求項8】
前記第1データライン接続電極及び前記ゲートラインは同一層に位置する、請求項7に記載の表示基板。
【請求項9】
前記第2データライン接続電極と前記第1データライン接続電極との間には第2ゲート絶縁層をさらに有し、
前記第2データライン接続電極は、前記第2ゲート絶縁層を貫通した第3ビアを介して前記第1データライン接続電極に電気的に接続され、
前記第1データライン接続電極は、前記第1ゲート絶縁層を貫通した第4ビアを介して前記データライン電気めっき電極に電気的に接続される、請求項7に記載の表示基板。
【請求項10】
前記第2データライン接続電極と前記データラインとの間に位置する層間誘電体層をさらに含み、
前記データラインは、前記層間誘電体層を貫通した第5ビアを介して前記第2データライン接続電極に電気的に接続される、請求項7に記載の表示基板。
【請求項11】
前記データラインの前記ゲートラインから離間した面に位置する共通電極をさらに含み、
前記電気めっき電極は、前記共通電極に電気的に接続され、前記ゲートライン電気めっき電極と同一層に位置する共通電気めっき電極をさらに含む、請求項10に記載の表示基板。
【請求項12】
前記データラインと同一層に位置する第1共通接続電極、前記第2データライン接続電極と同一層に位置する第2共通接続電極、前記第1データライン接続電極と同一層に位置する第3共通接続電極をさらに含み、
前記共通電極は、順次前記第1共通接続電極、第2共通接続電極、第3共通接続電極を介して、前記共通電気めっき電極に電気的に接続される、請求項11に記載の表示基板。
【請求項13】
前記共通電極と同一層に位置する第3データライン接続電極をさらに含み、前記共通電極の所在する層と前記データラインの所在する層との間には平坦化層がさらに設けられ、
前記データラインと同一層にあるソース及びドレインを含み、前記ソースが前記データラインに電気的に接続され、前記ドレインが前記平坦化層を貫通した第6ビアを介して前記第3データライン接続電極に電気的に接続された薄膜トランジスタをさらに含む、請求項11に記載の表示基板。
【請求項14】
前記共通電極の前記平坦化層から離間した面に位置する複数のバンク構造をさらに含み、前記バンク構造の前記共通電極から離間した面には、前記バンク構造に1対1で対応し、互いに絶縁する第1結合パッドと第2結合パッドを含む結合パッド群がさらに複数群設けられ、
前記第1結合パッドは、前記バンク構造の前記共通電極から離間した表面の一部、及び前記第3データライン接続電極の一部を覆っており、
前記第2結合パッドは、前記バンク構造の前記共通電極から離間した表面の一部、及び前記共通電極の一部を覆っている、請求項13に記載の表示基板。
【請求項15】
前記結合パッド群の前記平坦化層から離間した面に位置し、前記結合パッド群以外の他の領域を覆うブラックマトリックスをさらに含む、請求項14に記載の表示基板。
【請求項16】
前記可撓性ベースと前記複数の電気めっき電極との間には緩衝層が形成され、前記第1ビアはさらに前記緩衝層を貫通している、請求項1に記載の表示基板。
【請求項17】
前記結合電極の材料は金属又はインジウムスズ酸化物である、請求項1に記載の表示基板。
【請求項18】
第1電極と第2電極を含む複数のマイクロ発光ダイオードをさらに含み、
前記マイクロ発光ダイオードは、前記第1電極が前記第1結合パッドに結合され、前記第2電極が前記第2結合パッドに結合される、請求項1に記載の表示基板。
【請求項19】
少なくとも2つの請求項1~18のいずれか1項に記載の表示基板を含むスプライシングスクリーン。
【請求項20】
複数の第1ビアを有する可撓性ベースを含み、複数の表示領域を有する表示母板を提供するステップと、
複数の前記第1ビア内に導電性材料を形成するステップと、
前記複数の表示領域のそれぞれの縁部に沿って、前記表示母板を複数の表示基板に切断するステップと、
複数の前記表示基板をスプライシングするステップと、を含み、
複数の表示領域を有する表示母板を提供する前記ステップは、
可撓性ベース、複数の電気めっき電極、複数本の信号ラインを第1剛性基板の一面に順次形成するステップと、
前記信号ラインの前記第1剛性基板から離間した面に第2剛性基板を貼り付けるステップと、
前記第1剛性基板を除去し、前記可撓性ベースを露出させるステップと、
レーザー穴開けプロセスにより前記可撓性ベースのうちの前記電気めっき電極に1対1で対応した位置に第1ビアを形成するステップと、を含み、
前記複数の表示領域のそれぞれの縁部に沿って、前記表示母板を複数の表示基板に切断する前、前記第2剛性基板を取り外すステップをさらに含み、
前記電気めっき電極の前記可撓性ベースから離間した側に複数本の信号ラインを形成する前記ステップは、
前記電気めっき電極の前記可撓性ベースから離間した側に複数本のゲートラインを形成するとともに、各前記表示領域の前記ゲートラインがすべて第1短絡電極に電気的に接続されるように、前記ゲートラインに垂直に延びている前記第1短絡電極を隣接する前記表示領域の間の隙間に形成するステップと、
前記ゲートラインの前記可撓性ベースから離間した側に複数本のデータラインを形成するとともに、各前記表示領域の前記データラインがすべて第2短絡電極に電気的に接続されるように、前記データラインに垂直に延びている前記第2短絡電極を隣接する前記表示領域の間の隙間に形成するステップと、を含み、
各前記表示領域の前記第1ビア内に導電性材料を形成する前記ステップは、
前記第1短絡電極及び前記第2短絡電極を電気めっき装置に電気的に接続するステップと、
前記電気めっき装置によって前記第1ビア内に導電性材料を形成するステップと、を含み、
前記電気めっき装置によって前記第1ビア内に導電性材料を形成した後、前記第1ビアに1対1で対応し、対応する前記第1ビア内の前記導電性材料を介して対応する前記電気めっき電極に電気的に接続された結合電極を、前記可撓性ベースの前記電気めっき電極から離間した側に形成するステップをさらに含み、
前記複数の結合電極は、前記可撓性ベースの底部よりも外側に突出するように形成される請求項19に記載のスプライシングスクリーンの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2019年01月23日に中国特許庁に提出され、出願番号が201910062179.6、出願の名称が「アレイ基板及びその製造方法、可撓性表示パネル、スプライシングスクリーン」である中国特許出願の優先権を主張し、その全内容は援用により本願に組み込まれている。
【0002】
本開示は、表示装置の技術分野に関し、特に表示基板、スプライシングスクリーン及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、可撓性表示基板の表示基板は表示領域及び額縁領域を含み、図1に示すように、額縁領域には、表示領域のゲートライン01及びデータライン02に1対1で対応して電気的に接続されたファンアウト配線Fanout及び結合電極が設けられ、結合電極が可撓性回路基板03に電気的に接続され、走査信号及びデータ信号を伝送する。一方、大面積可撓性スプライシングスクリーンを製造するには狭額縁の可撓性表示基板をスプライシングする必要があり、額縁領域のファンアウト配線Fanout及び結合電極は大面積スプライシングスクリーンの製造に不利となる。
【0004】
このため、狭額縁又は無額縁化の可撓性表示製品の製造は、当業者にとって解決しなければならない技術的課題となっている。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、
可撓性ベースと、
前記可撓性ベースの一方側に位置する複数本の信号ラインと、
前記信号ラインの前記可撓性ベースを向く面に位置し、且つそれぞれの前記可撓性ベースでの正投影が1つの前記信号ラインの前記可撓性ベースでの正投影の一部と重なり、重なり位置で前記信号ラインに電気的に接続された複数の電気めっき電極と、
前記可撓性ベースでの正投影が前記電気めっき電極の前記可撓性ベースでの正投影と重なり、且つ前記可撓性ベースを貫通して前記電気めっき電極を露出させ、導電性材料が内部に充填されている複数の第1ビアと、
前記可撓性ベースの前記信号ラインから離間した面に位置し、且つ前記可撓性ベースでの正投影が前記第1ビアの前記可撓性ベースでの正投影と重なり、それぞれが対応する前記第1ビア内の前記導電性材料を介して対応する前記電気めっき電極に電気的に接続された複数の結合電極と、を含む表示基板を提供する。
【0006】
可能な一実施形態では、前記信号ラインは複数本のゲートラインを含み、
前記電気めっき電極は、
前記ゲートラインに1対1で対応し、且つ対応する前記ゲートラインの端部に対応し、前記ゲートラインの所在する面に平行であるとともに前記ゲートラインの延伸方向に垂直である第1方向に順次配列されている、複数のゲートライン電気めっき電極を含む。
【0007】
可能な一実施形態では、前記表示基板は、前記ゲートラインと前記ゲートライン電気めっき電極の所在する層の間に位置する第1ゲート絶縁層をさらに含み、
前記ゲートライン電気めっき電極は、前記第1ゲート絶縁層を貫通した第2ビアを介して前記ゲートラインに電気的に接続される。
【0008】
可能な一実施形態では、前記信号ラインは、前記ゲートラインの前記可撓性ベースから離間した面に位置する複数本のデータラインをさらに含み、
前記電気めっき電極は、
前記データラインに1対1で対応し、且つ対応する前記データラインの端部に対応し、前記データラインの所在する面に平行であるとともに前記データラインの延伸方向に垂直である第2方向に順次配列されている複数のデータライン電気めっき電極をさらに含む。
【0009】
可能な一実施形態では、前記ゲートライン電気めっき電極及び前記データライン電気めっき電極は同一層に位置する。
【0010】
可能な一実施形態では、前記表示基板は、前記データラインの所在する層と前記データライン電気めっき電極の所在する層との間に位置するデータライン接続電極をさらに含み、
前記データラインと前記データライン電気めっき電極は前記データライン接続電極を介して電気的に接続される。
【0011】
可能な一実施形態では、前記データライン接続電極は、第1データライン接続電極と、前記第1データライン接続電極の前記データラインを向く面に位置する第2データライン接続電極と、を含む。
【0012】
可能な一実施形態では、前記第1データライン接続電極及び前記ゲートラインは同一層に位置する。
【0013】
可能な一実施形態では、前記第2データライン接続電極と前記第1データライン接続電極との間には第2ゲート絶縁層をさらに有し、
前記第2データライン接続電極は、前記第2ゲート絶縁層を貫通した第3ビアを介して前記第1データライン接続電極に電気的に接続され、
前記第1データライン接続電極は、前記第1ゲート絶縁層を貫通した第4ビアを介して前記データライン電気めっき電極に電気的に接続される。
【0014】
可能な一実施形態では、前記表示基板は、前記第2データライン接続電極と前記データラインとの間に位置する層間誘電体層をさらに含み、
前記データラインは、前記層間誘電体層を貫通した第5ビアを介して前記第2データライン接続電極に電気的に接続される。
【0015】
可能な一実施形態では、前記表示基板は、前記データラインの前記ゲートラインから離間した面に位置する共通電極をさらに含み、
前記電気めっき電極は、前記共通電極に電気的に接続され、前記ゲートライン電気めっき電極と同一層に位置する共通電気めっき電極をさらに含む。
【0016】
可能な一実施形態では、前記表示基板は、前記データラインと同一層に位置する第1共通接続電極、前記第2データライン接続電極と同一層に位置する第2共通接続電極、前記第1データライン接続電極と同一層に位置する第3共通接続電極をさらに含み、
前記共通電極は、順次前記第1共通接続電極、第2共通接続電極、第3共通接続電極を介して、前記共通電気めっき電極に電気的に接続される。
【0017】
可能な一実施形態では、前記表示基板は、前記共通電極と同一層に位置する第3データライン接続電極をさらに含み、前記共通電極の所在する層と前記データラインの所在する層との間には平坦化層がさらに設けられ、
前記表示基板は、前記データラインと同一層にあるソース及びドレインを含み、前記ソースが前記データラインに電気的に接続され、前記ドレインが前記平坦化層を貫通した第6ビアを介して前記第3データライン接続電極に電気的に接続された薄膜トランジスタをさらに含む。
【0018】
可能な一実施形態では、前記表示基板は、前記共通電極の前記平坦化層から離間した面に位置する複数のバンク構造をさらに含み、前記バンク構造の前記共通電極から離間した面には、前記バンク構造に1対1で対応し、互いに絶縁する第1結合パッドと第2結合パッドを含む結合パッド群がさらに複数群設けられ、
前記第1結合パッドは、前記バンク構造の前記共通電極から離間した表面の一部、及び前記第3データライン接続電極の一部を覆っており、
前記第2結合パッドは、前記バンク構造の前記共通電極から離間した表面の一部、及び前記共通電極の一部を覆っている。
【0019】
可能な一実施形態では、前記表示基板は、前記結合パッド群の前記平坦化層から離間した面に位置し、前記結合パッド群以外の他の領域を覆うブラックマトリックスをさらに含む。
【0020】
可能な一実施形態では、前記可撓性ベースと前記複数の電気めっき電極との間には緩衝層が形成され、前記第1ビアはさらに前記緩衝層を貫通している。
【0021】
可能な一実施形態では、前記結合電極の材料は金属又はインジウムスズ酸化物である。
【0022】
可能な一実施形態では、前記表示基板は、第1電極と第2電極を含む複数のマイクロ発光ダイオードをさらに含み、
前記マイクロ発光ダイオードは、前記第1電極が前記第1結合パッドに結合され、前記第2電極が前記第2結合パッドに結合される。
【0023】
本開示の実施例は、少なくとも2つの本開示の実施例による前記可撓性表示基板を含むスプライシングスクリーンをさらに提供する。
【0024】
本開示の実施例は、
複数の第1ビアを有する可撓性ベースを含み、複数の表示領域を有する表示母板を提供するステップと、
複数の前記第1ビア内に導電性材料を形成するステップと、
前記複数の表示領域のそれぞれの縁部に沿って、前記表示母板を複数の表示基板に切断するステップと、
複数の前記表示基板をスプライシングするステップと、を含む、本開示の実施例による前記スプライシングスクリーンの製造方法をさらに提供する。
【0025】
可能な一実施形態では、複数の表示領域を有する表示母板を提供する前記ステップは、
可撓性ベース、複数の電気めっき電極、複数本の信号ラインを第1剛性基板の一面に順次形成するステップと、
前記信号ラインの前記第1剛性基板から離間した面に第2剛性基板を貼り付けるステップと、
前記第1剛性基板を除去し、前記可撓性ベースを露出させるステップと、
レーザー穴開けプロセスにより前記可撓性ベースのうちの前記電気めっき電極に1対1で対応した位置に第1ビアを形成するステップと、を含み、
前記複数の表示領域のそれぞれの縁部に沿って、前記表示母板を複数の表示基板に切断する前、前記製造方法は、前記第2剛性基板を取り外すステップをさらに含む。
【0026】
可能な一実施形態では、前記電気めっき電極の前記可撓性ベースから離間した側に複数本の信号ラインを形成する前記ステップは、
前記電気めっき電極の前記可撓性ベースから離間した側に複数本のゲートラインを形成するとともに、各前記表示領域の前記ゲートラインがすべて第1短絡電極に電気的に接続されるように、前記ゲートラインに垂直に延びている前記第1短絡電極を隣接する前記表示領域の間の隙間に形成するステップと、
前記ゲートラインの前記可撓性ベースから離間した側に複数本のデータラインを形成するとともに、各前記表示領域の前記データラインがすべて第2短絡電極に電気的に接続されるように、前記データラインに垂直に延びている前記第2短絡電極を隣接する前記表示領域の間の隙間に形成するステップと、を含む。
【0027】
可能な一実施形態では、各前記表示領域の前記第1ビア内に導電性材料を形成する前記ステップは、
前記第1短絡電極及び前記第2短絡電極を電気めっき装置に電気的に接続するステップと、
前記電気めっき装置によって前記第1ビア内に導電性材料を形成するステップと、を含む。
【0028】
可能な一実施形態では、前記電気めっき装置によって前記第1ビア内に導電性材料を形成した後、前記製造方法は、
前記第1ビアに1対1で対応し、対応する前記第1ビア内の前記導電性材料を介して対応する前記電気めっき電極に電気的に接続された結合電極を、前記可撓性ベースの前記電気めっき電極から離間した側に形成するステップをさらに含む。
【0029】
本開示の有益な効果は以下のとおりである。本開示の実施例による表示基板では、可撓性ベース上に複数の電気めっき電極及び表示信号を伝送するための信号ラインが形成され、信号ラインが電気めっき電極に電気的に接続され、可撓性ベースのうちの各電気めっき電極に対応する領域には、導電性材料が内部に充填されている第1ビアが形成され、可撓性ベースの複数の電気めっき電極から離間した側には、前記第1ビアに1対1で対応する結合電極が形成され、結合電極は、それに対応する第1ビア内の導電性材料を介して、対応する電気めっき電極に電気的に接続され、上記構造によれば、電気めっき電極、導電性材料及び結合電極を設けることにより、信号ラインを可撓性基板の裏面に直接引いて、外部回路の可撓性回路基板と接続することで、信号ラインによる表示信号の伝送を実現することができ、結合電極が可撓性ベースの信号ライン層から離間した側に直接設けられるため、表示基板上のファンアウト配線の設置をさらに省略し、それにより、極狭額縁又は無額縁化のデザインが実現され、さらに大面積スプライシングスクリーンの製造が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】従来技術による表示基板の構造模式図である。
図2】本開示の実施例による表示基板の断面構造模式図である。
図3】本開示の実施例による表示基板の構造模式図である。
図4】本開示の実施例によるスプライシングスクリーンの製造方法のフローチャートである。
図5】本開示の実施例によるスプライシングスクリーンの製造方法の模式図である。
図6】本開示の実施例による表示基板の製造過程の状態図である。
図7】本開示の実施例による表示基板の製造過程の状態図である。
図8】本開示の実施例による表示基板の製造過程の状態図である。
図9】本開示の実施例による表示基板の製造過程の状態図である。
図10】本開示の実施例による表示基板の製造過程の状態図である。
図11】本開示の実施例による表示基板の製造過程の状態図である。
図12】本開示の実施例による表示基板の製造過程の状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本開示の実施例における図面を参照しながら、本開示の実施例の技術案を明確かつ完全に説明するが、明らかなように、説明する実施例は本開示の実施例の一部に過ぎず、すべての実施例ではない。当業者が本開示の実施例に基づいて創造的な努力を必要とせずに得る他のすべての実施例は、本開示の特許範囲に属する。
【0032】
図2に示すように、本開示は、表示基板を提供し、前記表示基板は、
可撓性ベース1と、
可撓性ベース1の一方側に位置する複数本の信号ライン(具体的には、ゲートライン301、データライン701を含んでもよい)と、
信号ラインの可撓性ベース1を向く面に位置し、信号ラインに1対1で対応して電気的に接続され、それぞれの可撓性ベース1での正投影が1つの信号ラインの可撓性ベース1の正投影の一部と重なり、重なり位置で信号ラインに電気的に接続された複数の電気めっき電極2と、
電気めっき電極2に1対1で対応し、可撓性ベース1での正投影が電気めっき電極2の可撓性ベース1での正投影と重なり、且つ可撓性ベース1を貫通して電気めっき電極2を露出させ、導電性材料4が内部に充填されている複数の第1ビアであって、具体的には、第1ビアの可撓性ベース1での正投影面積が、電気めっき電極2の可撓性ベース1での正投影面積よりも大きく、つまり、第1ビアの可撓性ベース1での正投影が電気めっき電極2の可撓性ベース1での正投影を完全に覆うことができる複数の第1ビアと、
可撓性ベース1の信号ラインから離間した一面に位置し、第1ビアに1対1で対応し、且つ結合電極2の可撓性ベース1での正投影が第1ビアの可撓性ベース1での正投影と重なり、それぞれが対応する第1ビア内の導電性材料4を介して対応する電気めっき電極2電気的に接続された複数の結合電極5であって、具体的には、結合電極2の可撓性ベース1での正投影面積が、第1ビアの可撓性ベース1での正投影面積よりも大きく、つまり、結合電極2の可撓性ベース1での正投影が第1ビアの可撓性ベース1での正投影を完全に覆うことができる複数の結合電極5と、を含む。
【0033】
上記開示の実施例による表示基板では、可撓性ベース1上に複数の電気めっき電極2及び表示信号を伝送するための信号ラインが形成され、信号ラインが電気めっき電極2に電気的に接続され、可撓性ベース1のうちの各電気めっき電極に対応する領域には、導電性材料4が内部に充填されている第1ビアが形成され、可撓性ベース1の複数の電気めっき電極2から離間した側には、第1ビアに1対1で対応する結合電極5が形成され、結合電極5は、それに対応する第1ビア内の導電性材料4を介して、対応する電気めっき電極2に電気的に接続され、上記構造によれば、電気めっき電極2、導電性材料4及び結合電極5を設けることにより、信号ラインを可撓性基板の信号ラインから離間した側に直接引いて、外部回路の可撓性回路基板と接続することで、信号ラインによる表示信号の伝送を実現することができ、結合電極5が可撓性ベース1の薄膜トランジスタTFTデバイス層から離間した側に直接設けられるため、表示基板上のファンアウト配線の設置をさらに省略し、それにより、極狭額縁又は無額縁化のデザインが実現され、さらに大面積スプライシングスクリーンの製造が可能になる。
【0034】
上記開示の実施例による表示基板では、可撓性ベース1と複数の電気めっき電極2との間には緩衝層6が形成され、第1ビアはさらに緩衝層6を貫通しており、つまり、可撓性ベース1及び緩衝層6のうちの各電気めっき電極に対応する領域には、導電性材料4が内部に形成されている第1ビアが形成され、緩衝層6を設けることにより、可撓性表示基板の曲げ能力を高め、さらに表示基板の水・酸素バリア能力や断熱効果を向上させることができる。
【0035】
任意選択に、結合電極5の材料は優れた光電気性能を有するインジウムスズ酸化物であってもよい。使用する際に、結合電極5の材料は実際の選択に応じて決まり、ここで制限しない。好ましくは、結合電極5は第1ビアを覆い、このようにして、導電の役割を果たすとともに、第1ビア内の導電性材料を保護することができる。
【0036】
具体的な実施には、図2に示すように、信号ラインは複数本のゲートライン301を含み、電気めっき電極2は、ゲートライン301に1対1で対応し、且つ対応するゲートライン301の端部に対応し(図3に示すように、ゲートライン301の結合電極5は、ゲートライン301に垂直な方向に配列され、つまり、上部が横方向に配列された結合電極5はゲートライン301に対応する結合電極5であり、電気めっき電極2が第1ビアの位置に対応し、第1ビアが結合電極5に対応するので、結合電極5の所在する位置は電気めっき電極2の所在する位置としても取り扱う)、ゲートライン301の所在する面に平行であるとともにゲートライン301の延伸方向に垂直である第1方向に順次配列されている複数のゲートライン電気めっき電極201を含む。
【0037】
具体的な実施には、図2に示すように、表示基板は、ゲートライン301とゲートライン電気めっき電極201の所在する層の間に位置する第1ゲート絶縁層901をさらに含み、ゲートライン電気めっき電極201は、第1ゲート絶縁層901を貫通した第2ビアを介してゲートライン301電気的に接続される。
【0038】
具体的な実施には、図2に示すように、信号ラインは、ゲートライン301の可撓性ベース1から離間した面に位置する複数本のデータライン701をさらに含み、電気めっき電極2は、データライン701に1対1で対応し、且つ対応するデータライン701の端部に対応し(図3に示すように、データライン701の結合電極5はデータライン701の方向に垂直に配列され、つまり、下部が縦方向に配列された結合電極5はデータライン701に対応する結合電極5であり、電気めっき電極2が第1ビアの位置に対応し、第1ビアが結合電極5に対応するので、結合電極5の所在する位置は電気めっき電極2の所在する位置としても取り扱う)、データラインの所在する面に平行であるとともにデータラインの延伸方向に垂直である第2方向に順次配列されている複数のデータライン電気めっき電極202をさらに含む。
【0039】
具体的な実施には、ゲートライン電気めっき電極201及びデータライン電気めっき電極202は同一層に位置する。本開示の実施例では、ゲートライン電気めっき電極201及びデータライン電気めっき電極202は同一層に位置し、それにより、製造に当たって、ゲートライン電気めっき電極201及びデータライン電気めっき電極202が同時に形成され得、製造プロセスが簡素化する。
【0040】
具体的な実施には、図2に示すように、表示基板は、データライン701の所在する層とデータライン電気めっき電極202の所在する層との間に位置するデータライン接続電極をさらに含み、データライン701とデータライン電気めっき電極202はデータライン接続電極を介して電気的に接続される。具体的には、データライン接続電極は、第1データライン接続電極302と、第1データライン接続電極302のデータライン701を向く面に位置する第2データライン接続電極304と、を含む。
【0041】
具体的な実施には、第1データライン接続電極302は、ゲートライン301と同一層に位置するようにしてもよい。
【0042】
具体的な実施には、第2データライン接続電極304と第1データライン接続電極302との間には第2ゲート絶縁層902をさらに有し、第2データライン接続電極304は、第2ゲート絶縁層902を貫通した第3ビアを介して第1データライン接続電極302に電気的に接続され、第1データライン接続電極302は、第1ゲート絶縁層901を貫通した第4ビアを介してデータライン電気めっき電極202に電気的に接続されるようにしてもよい。
【0043】
具体的な実施には、図2に示すように、表示基板は、第2データライン接続電極304とデータライン701との間に位置する層間誘電体層11をさらに含み、データライン701は、層間誘電体層11を貫通した第5ビアを介して第2データライン接続電極304に電気的に接続される。
【0044】
具体的な実施には、図2に示すように、表示基板は、データライン701のゲートライン201から離間した面に位置する共通電極17をさらに含み、電気めっき電極2は、共通電極17に電気的に接続され、ゲートライン電気めっき電極201と同一層に位置する共通電気めっき電極203をさらに含む。
【0045】
具体的な実施には、図2に示すように、表示基板は、データライン701と同一層に位置する第1共通接続電極704、第2データライン接続電極304と同一層に位置する第2共通接続電極305、第1データライン接続電極302と同一層に位置する第3共通接続電極306をさらに含み、共通電極17は、順次第1共通接続電極704、第2共通接続電極305、第3共通接続電極306を介して、共通電気めっき電極203に電気的に接続される。もちろん、順次電気的に接続される際に、穴開け方式で電気的に接続することができる。
【0046】
具体的な実施には、図2に示すように、表示基板は、共通電極17と同一層に位置する第3データライン接続電極13をさらに含み、共通電極17の所在する層とデータライン701の所在する層との間には平坦化層12がさらに設けられ、表示基板は、データライン701と同一層にあるソース702及びドレイン703を含み、ソース702がデータライン701に電気的に接続され(図2には接続されることが示されていないが、他の位置で電気的に接続されてもよい)、ドレイン703が平坦化層12を貫通した第6ビアを介して第3データライン接続電極13に電気的に接続された薄膜トランジスタをさらに含む。
【0047】
具体的な実施には、図2に示すように、表示基板は、共通電極17の平坦化層12から離間した面に位置する複数のバンク構造14をさらに含み、バンク構造141の共通電極17から離間した面には、バンク構造141に対1で対応し、互いに絶縁する第1結合パッド151と第2結合パッド152を含む結合パッド群15がさらに複数群設けられ、第1結合パッド151は、バンク構造14の共通電極17から離間した表面の一部、及び第3データライン接続電極13の一部を覆っており、第2結合パッド152は、バンク構造14の共通電極17から離間した表面の一部、及び共通電極17の一部を覆っている。
【0048】
具体的な実施には、図2に示すように、表示基板は、結合パッド群15の平坦化層12から離間した面に位置し、結合パッド群15以外の他の領域を覆うブラックマトリックス10をさらに含む。ブラックマトリックス10の可撓性ベース1での投影が第1ビアの可撓性ベース1での投影を覆い、このような構造によれば、表示基板の光漏れ現象を回避できる。
【0049】
上記表示基板では、信号ラインは電気めっき電極に1対1で対応して電気的に接続され、それにより、信号が伝送される。
【0050】
上記表示基板では、具体的には、図3に示すように、信号ラインは、互いに絶縁する複数本のゲートライン及び複数本のデータライン701を含み、複数の電気めっき電極2は、ゲートライン301に1対1で対応して電気的に接続されたゲートライン電気めっき電極201、及びデータライン701に1対1で対応して電気的に接続されたデータライン電気めっき電極202を含み、導電性材料4及び結合電極5を介して、ゲートライン301とデータライン701を可撓性ベース1の複数の電気めっき電極2から離間した側に引くことで、結合電極5が可撓性回路基板に接続され、信号が伝送される。
【0051】
具体的には、低温ポリシリコン技術で製造される表示基板を例として、薄膜トランジスタTFTデバイス層には、具体的には、図2に示すように、活性層8、第2ゲート絶縁層902、第1ゲート金属層、第2ゲートライン絶縁層902、第2ゲート金属層、層間誘電体層11、第1ソースドレイン金属層、平坦化層12、保護層16、バンク構造14、及び表示デバイスに結合するための結合パッド群15が含まれてもよい。
【0052】
これらのうち、活性層8は電気めっき電極2と同一層に設けられてもよく、
第1ゲート金属層には、ゲートライン301及び第1データライン接続電極302が設けられ、ゲートライン301はゲートライン電気めっき電極201に電気的に接続され、
第2ゲート金属層には、第1ゲート金属層とともにコンデンサを形成するゲートライン電極303及び第2データライン接続電極304が設けられ、
第1ソースドレイン金属層には、データライン701及びソース702が形成され、ソース702は活性層8に電気的に接続され、データライン701は第1データライン接続電極302及び第2データライン接続電極304を介してデータライン電気めっき電極202に電気的に接続され、それにより、膜層の高さの違いが大きすぎることにより突き合せにくいということを回避し、
第3データライン接続電極13はソース702電気的に接続され、第3データライン接続電極13は、主に、結合パッド群15に結合された表示デバイスの表示電流が大きい場合、データライン701での電気抵抗を低減させ、IR圧力降下を低下させるという役割を果たすために設けられるものである。任意選択に、表示デバイスはMicro LED表示デバイスであってもよく、
保護層16は、第3データライン接続電極13を製造プロセスにおいてダメージから保護するという役割を果たし、
バンク構造14は、結合パッド群15と表示デバイスとの結合に有利である。
【0053】
なお、上記表示基板の具体的な構造は、本開示において狭額縁又は無額縁化を実現できる一例として説明されたが、限定実施例として見なさない。
【0054】
本開示の実施例は、本開示の実施例による表示基板を含む可撓性表示基板をさらに提供する。
【0055】
具体的な実施には、可撓性表示基板は、第1電極と第2電極を含む複数のマイクロ発光ダイオードをさらに含み、マイクロ発光ダイオードは、第1電極が第1結合パッドに結合され、第2電極が第2結合パッドに結合される。
【0056】
本開示の実施例は、少なくとも2つの本開示の実施例による可撓性表示基板を含むスプライシングスクリーンをさらに提供する。具体的には、大寸法のスプライシングスクリーンを得るために、本開示の実施例による複数の可撓性表示基板を固定部材で同じキャリアに固定することができる。固定部材は、具体的には磁石であってもよく、この場合、キャリアには、可撓性表示基板をキャリアに吸着させるために、極性が反対する磁石が設けられてもよく、固定部材は、具体的には接着剤であってもよく、つまり、複数の可撓性表示基板はキャリア上に粘着される。
【0057】
本開示の実施例は、本開示の実施例によるスプライシングスクリーンの製造方法をさらに提供し、図4及び図5に示すように、
複数の第1ビアを有する可撓性ベースを含み、複数の表示領域を有する表示母板を提供するステップS101と、
複数の第1ビア内に導電性材料を形成するステップS102と、
複数の表示領域のそれぞれの縁部に沿って、表示母板を複数の表示基板に切断するステップS103と、
複数の表示基板をスプライシングするステップS104と、を含む。
【0058】
具体的な実施には、第1短絡電極、第2短絡電極、ゲートライン配線領域、及び切断のためのエリアを提供するために、表示母板内の同一行にある隣接する2つの表示領域は第1間隔を有し、同一列にある隣接する2つの表示領域は第2間隔を有する。具体的には、第1間隔は2mm~3mm、第2間隔は2mm~3mmであってもよい。本開示の実施例では、表示母板は切断された後、複数の表示基板となり、各表示基板は、後でスプライシングして任意の寸法の表示製品を作製するスプライシングユニットとして使用可能である。
【0059】
具体的な実施には、複数の表示領域を有する表示母板を提供するステップS101は、
可撓性ベース、複数の電気めっき電極、複数本の信号ラインを第1剛性基板の一面に順次形成し、第1剛性基板は、第1ガラス板であってもよく、信号ラインはゲートライン及びデータラインを含んでもよく、具体的には、可撓性ベース1、緩衝層6、電気めっき電極2、第1絶縁層901、ゲート層(具体的には、ゲート30、ゲートライン301、第1データライン接続電極302、第3共通接続電極306を含んでもよい)、第2絶縁層902、第2データライン接続電極304(また、第2共通接続電極305、ゲートライン電極303が形成されてもよい)、層間誘電体層11、ソースドレイン層(具体的には、ソース702、データライン701、ドレイン703、第1共通接続電極704を含んでもよい)、共通電極17(また、第3データライン接続電極13が形成されてもよい)、保護層16、バンク構造14、結合パッド群15、ブラックマトリックス10を、第1剛性基板の一面に順次形成するステップと、
信号ラインの第1剛性基板から離間した一面に、第2ガラス板であってもよい第2剛性基板を貼り付けるステップと、
第1剛性基板を除去し、可撓性ベースを露出させるステップと、
レーザー穴開けプロセスにより可撓性ベースのうちの電気めっき電極に1対1で対応する位置に第1ビアを形成するステップと、を含んでもよい。
【0060】
ステップS103の前、つまり、複数の表示領域のそれぞれの縁部に沿って、表示母板を複数の表示基板に切断する前、本開示の実施例の製造方法は、第2剛性基板を取り外すステップをさらに含む。
【0061】
具体的な実施には、図5に示すように、電気めっき電極の可撓性ベースから離間した側に複数本の信号ラインを形成するステップは、
電気めっき電極の可撓性ベースから離間した側に複数本のゲートライン301を形成するとともに、各表示領域のゲートライン301がすべて第1短絡電極310に電気的に接続されるように、ゲートライン301に垂直に延びている第1短絡電極310を隣接する表示領域の間の隙間に形成するステップと、
ゲートライン301の可撓性ベースから離間した側に複数本のデータライン701を形成するとともに、各表示基板のデータライン701がすべて第2短絡電極710に電気的に接続されるように、データライン701に垂直に延びている第2短絡電極710を隣接する表示領域の間の隙間に形成するステップと、を含む。
【0062】
具体的な実施には、各表示領域の第1ビア内に導電性材料を形成する前記ステップは、
第1短絡電極及び第2短絡電極を電気めっき装置に電気的に接続するステップと、
電気めっき装置によって第1ビア内に導電性材料を形成するステップと、を含む。
【0063】
具体的な実施には、電気めっき装置によって第1ビア内に導電性材料を形成した後、製造方法は、
第1ビアに1対1で対応し、対応する第1ビア内の導電性材料を介して対応する電気めっき電極に電気的に接続された結合電極を、可撓性ベースの電気めっき電極から離間した側に形成するステップをさらに含む。
【0064】
上記表示基板の製造方法では、可撓性ベース上に複数の電気めっき電極及び薄膜トランジスタTFTデバイス層が形成され、薄膜トランジスタTFTデバイス層は信号ラインを含み、信号ラインが電気めっき電極に電気的に接続され、また、可撓性ベースのうちの各電気めっき電極に対応する領域には、導電性材料が内部に電気めっきされている第1ビアが形成され、最後に、可撓性ベースの複数の電気めっき電極から離間した側には、第1ビアに1対1で対応し、対応する第1ビア内の導電性材料を介して対応する電気めっき電極に電気的に接続された結合電極が形成され、該方法は、電気めっき電極、導電性材料及び結合電極を設けることにより、薄膜トランジスタTFTデバイス層を可撓性基板の薄膜トランジスタTFTデバイス層から離間した側に直接引いて、外部回路の可撓性回路基板と接続することで、薄膜トランジスタTFTデバイス層による表示信号の伝送を実現することができ、結合電極が可撓性ベースの薄膜トランジスタTFTデバイス層から離間した側に直接設けられるため、表示基板上のファンアウト配線の設置をさらに省略し、それにより、極狭額縁又は無額縁化のデザインが実現され、さらに大面積スプライシングスクリーンの製造が可能になる。
【0065】
具体的には、可撓性ベースと複数の電気めっき電極との間には緩衝層がさらに形成され、可撓性ベースに穴をあけた後、ドライエッチングプロセスで緩衝層をエッチングすることで、各電気めっき電極に対応する第1ビアが形成され、この第1ビアは緩衝層及び可撓性ベースを貫通している。
【0066】
可能な一実施形態では、上記表示基板の具体的な製造ステップは、S501~S508を含んでもよい(以下、母板における1つの表示基板の製造過程を例として説明する)。
S501:第1ガラスAの表面に可撓性ベース1を形成する。
S502:図6に示すように、可撓性ベース1の一方側に、複数の電気めっき電極2及び薄膜トランジスタTFTデバイス層を形成する。
S503:薄膜トランジスタTFTデバイス層の可撓性ベースから離間した側に第2ガラスBを設け、図7に示すように、組立装置により第2ガラスBを粘着剤Cでセル化して固定する。
S504:図8に示すように、剥離装置により第1ガラスAを隔離する。
S505:図9及び図10に示すように、レーザー穴開け技術により可撓性ベースのうちの電気めっき電極に対応する領域に穴をあけ、ドライエッチングプロセスにより緩衝層の電気めっき電極2に対応する領域をエッチングし、可撓性ベース1及び緩衝層6を貫通した第1ビアを形成する。
S506:図11に示すように、電気めっきの方式で第1ビア内に導電性材料4を形成する。
S507:図12に示すように、可撓性ベース1の複数の電気めっき電極2から離間した側に、第1ビア内の導電性材料4を介して電気めっき電極に電気的に接続された結合電極5を形成する。
S508:図2及び図3に示すように、第2ガラスB及び粘着剤Cを除去し、表示基板の余分な領域を切りおとす。
【0067】
上記表示基板の製造方法では、薄膜トランジスタTFTデバイス層の製造は、電気めっき電極に1対1で対応して電気的に接続された信号ラインの製造を含み、信号ラインは、ゲートライン及びデータラインを含んでもよい。
【0068】
具体的な製造方法では、薄膜トランジスタTFTデバイス層の製造は、図6に示すようにベース基板1の一方側に順次形成された活性層8、第1ゲート絶縁層901、第1ゲート金属層31、第2ゲート絶縁層902、第2ゲート金属層32、層間誘電体層11、第1ソースドレイン金属層7、平坦化層12、第3データライン接続電極13、保護層16、バンク構造14、結合パッド15の製造を含んでもよい。
【0069】
これらのうち、薄膜トランジスタTFTデバイス層において、活性層8は電気めっき電極2と同一層に設けられてもよく、活性層が電気めっき電極と同一層に設けられる場合、表示基板の製造過程では、まず、複数の電気めっき電極2を製造し、次に同一層に活性層8を製造してもよいし、まず、薄膜トランジスタTFTデバイス層の活性層8を製造し、次に同一層に複数の電気めっき電極2を製造してもよく、
第1ゲート金属層31には、ゲートライン301及び第1データライン接続電極302が設けられ、ゲートライン301はゲートライン電気めっき電極201電気的に接続され、
第2ゲート金属層32には、第1ゲート金属層31とともにコンデンサを形成するゲートライン電極303及び第2データライン接続電極304が設けられ、
第1ソースドレイン金属層7には、データライン701及びソース702が形成され、ソース702は活性層8に電気的に接続され、データライン701は第1データライン接続電極302及び第2データライン接続電極304を介してデータライン電気めっき電極202に電気的に接続され、
第3データライン接続電極13はソース702に電気的に接続される。
【0070】
なお、表示基板を製造する際に、まず、可撓性ベースに第1ビアを製造し、次に、薄膜トランジスタTFTデバイス層を製造するプロセスにおいて信号ライン(ゲートライン、データラインなど)を第1ビア内に直接接合する場合、可撓性ベース及び金属材料の膨張係数の違いにより信号ラインが断線する恐れがある。一方、本実施例の製造方法では、薄膜トランジスタTFTデバイス層を製造するに先立って、電気めっき方式で可撓性ベースに、信号ラインに対応して電気的に接続された電気めっき電極を製造し、薄膜トランジスタTFTデバイス層のプロセスが終了した後、第1ビアを製造し、電気めっきプロセスにより第1ビア内に導電性材料を形成し、それにより、薄膜トランジスタTFTデバイス層での信号が可撓性ベースの薄膜トランジスタTFTデバイス層から離間した側に伝送され、信号ラインの断線が避けられ、さらに電気めっき電極と電気めっきにより形成された導電性材料の接続により、信号伝送精度がより高くなる。
【0071】
具体的には、第1ビア内の電気めっき材料4は銅などの導電性金属であってもよく、可撓性ベースの材料はポリイミドなどであってもよい。
【0072】
もちろん、当業者であれば、本開示の精神及び範囲を逸脱することなく本開示に対して各種の変化や変形を行うことができる。このように、本開示のこれらの修正や変形が本開示の特許請求の範囲及びその等同な技術の範囲に属すると、本開示はこれらの変化や変形も含むことを意図している。
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