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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-18
(45)【発行日】2024-01-26
(54)【発明の名称】ソケット固定台
(51)【国際特許分類】
   B25H 3/04 20060101AFI20240119BHJP
   B25H 3/00 20060101ALI20240119BHJP
【FI】
B25H3/04
B25H3/00 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021163803
(22)【出願日】2021-10-05
(65)【公開番号】P2023054861
(43)【公開日】2023-04-17
【審査請求日】2021-10-05
(73)【特許権者】
【識別番号】521433978
【氏名又は名称】劉翊亭
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(72)【発明者】
【氏名】劉翊亭
【審査官】山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05467874(US,A)
【文献】特許第5945833(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25H 3/04
B25H 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、回転台と、を備え、
前記ベースは平面部を有し、前記平面部に連動部が設けられており、前記連動部には、円弧形カットグルーブが対称的に設けられており、前記円弧形カットグルーブの外側に位置決め点が設けられており、前記連動部の中心から上方へ、立設ロッドが延び、前記立設ロッドは六角形を呈するフック部を有し、
前記回転台は、凸字形を呈し、前記立設ロッドを嵌め、前記立設ロッドに沿って回転可能であり、前記回転台の底部に回転盤が設けられており、前記回転盤の底部には、前記連動部を被る窪みが設けられており、前記窪みの周縁には、前記各位置決め点に対応するノッチが設けられており、回転時に、前記ノッチが前記位置決め点に落ち込み、これにより、前記回転台は、予定の角度で回転や位置決めを行うことが可能であり、前記回転台は、更に、前記立設ロッドを嵌める直立柱が設けられており、前記回転台の前記直立柱の両側の予定の位置にフレキシブルパッチが設けられており、
前記ベースの前記立設ロッドに前記回転台を組み合わせ、前記回転台にソケットレンチのソケットを置いて、前記回転台を手動で回転させ、前記回転盤の下端にある窪みが前記連動部に沿って回転し、前記位置決め点が前記ノッチに合うと、前記回転台の回転方向の異なる三つの位置に、第1の緩め点、ロック点および第2の緩め点が形成され、前記回転台が前記第1の緩め点または前記第2の緩め点に位置するときに、前記立設ロッドのフック部は前記フレキシブルパッチと接触しないことにより、前記ソケットは前記回転台から分離することが可能であり、前記回転台が前記ロック点に位置するときに、前記立設ロッドのフック部は、前記フレキシブルパッチに押し付けて離れさせて、前記ソケットを固定して、前記ソケットは脱落することができず、
前記回転台がロック点に位置するときに、前記立設ロッドのフック部は、前記回転台の複数の前記フレキシブルパッチが設けられている側に対して垂直に接触し、前記回転台が前記第1の緩め点に位置するときに、前記立設ロッドのフック部は、前記回転台に対して反時計回り45度にずれるように設置され、前記回転台が前記第2の緩め点に位置するときに、前記立設ロッドのフック部は、前記回転台に対して時計回り45度にずれるように設置されることを特徴とするソケット固定台。
【請求項2】
前記ベースの下方にガイドフック部が設けられており、前記ガイドフック部がガイドレールに組付けられており、前記ガイドフック部を前記ガイドレールで回転することにより、複数のソケット固定台を一緒に組み立てることを特徴とする、請求項1に記載のソケット固定台。
【請求項3】
前記各円弧形カットグルーブは、回転時に、前記窪みの周面および前記各位置決め点に圧縮され、前記回転台が前記第1の緩め点、第2の緩め点、又はロック点に落ち込んだとき、前記各円弧形カットグルーブがスプリングバックしてわずかな振動感と、位置決めによる音とが発生することを特徴とする、請求項1に記載のソケット固定台。
【請求項4】
前記直立柱の中心穴は、矩形溝と、円孔と、から構成され、前記回転台は、前記第1の緩め点または前記第2の緩め点に回転すると、前記矩形溝が前記フック部の壁面に合致するため、回転不能となることを特徴とする、請求項1に記載のソケット固定台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手工具の収納に関し、特に、収納および取出しが便利であるソケット固定台に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ソケットレンチは、工具盒に収納されることが一般的である。ユーザーは、ソケットレンチを取り出して利用するために、工具盒を開けるときに、油断すると、工具盒が転覆して、工具盒内にあるソケットが零れる。
【0003】
このような問題を解決するために、例えば米国特許US5467874号に示すように、接続部材に工具を組付けて、前記接続部材は、回動体と、台座と、を有し、前記回動体に前記台座の端部が差し込まれており、前記端部と前記回動体との間にバネが設けられており、前記回動体の底部の周縁に位置決めブロックが設けられている。前記回動体を回転するときに、前記位置決めブロックは、前記台座のスライドレールに沿って、前記台座の係合溝をスライドする。前記回動体の前記位置決めブロックの反対端に、工具を脱着することが可能である。そして前記端部の側面にスチール玉が設けられており、前記スチール玉は、表面の一部が端部に露出し、工具と接触する。これにより、前記接続部材に工具を固定することができる。前記台座の前記端部に断面が設けられている。前記回動体を、前記断面までに回転して、前記スチール玉に対向すると、前記スチール玉が前記回動体内に進入して、前記スチール玉は工具から離れて、前記接続部材から工具を取り出すことができる。
【0004】
しかしながら、前記スライドレールの中段に、前記位置決めブロックの出し入れを可能にするノッチが設けられているため、ユーザーは工具を回転するときに、前記ノッチに前記位置決めブロックを不意に回転して、バネによる弾性力により、前記回動体が前記台座から分離すると、ユーザーは、前記位置決めブロックを押し下げて別の係合溝に回転することが必要なため、使用性は良くない。
【0005】
また、上記のような構成を適用するソケット収納台(特許文献にはまだ登場しておらず)は、台座に立設ロッドが設けられており、前記立設ロッドの予定の位置にフック部が設けられており、前記台座に回転体が嵌められており、前記回転体にソケットが取り付けられている。前記ソケットを回転するときに、フック部の一側へ前記ソケットを回転すると、前記フック部は前記ソケットと係合する。しかし、上記のような構成は下記の欠点を有する。1.フック部は、前記ソケットの内壁と直接に接触して摩擦するため、前記ソケットの内壁が摩耗されたと、ハンドルと緊密に接続することができなくなる。2.前記回転体は、開位置と閉位置とだけに回転することができるため、ユーザーにとって、使用性は良くない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主な目的は、収納および取出しが便利であるソケット固定台を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るソケット固定台によると、ベースと、回転台と、を備え、
ベースは平面部を有し、平面部に連動部が設けられており、連動部には、円弧形カットグルーブが対称的に設けられており、円弧形カットグルーブの外側に位置決め点が設けられており、連動部の中心から上方へ、立設ロッドが延び、立設ロッドは六角形を呈するフック部を有し、
回転台は、凸字形を呈し、立設ロッドを嵌め、立設ロッドに沿って回転可能であり、回転台の底部に回転盤が設けられており、回転盤の底部には、連動部を被る窪みが設けられており、窪みの周縁には、各位置決め点に対応するノッチが設けられており、回転時に、ノッチが位置決め点に落ち込み、これにより、回転台は、予定の角度で回転や位置決めを行うことが可能であり、回転台は、更に、立設ロッドを嵌める直立柱が設けられており、回転台の直立柱の両側の予定の位置にフレキシブルパッチが設けられており、
ベースの立設ロッドに回転台を組み合わせ、回転台にソケットレンチのソケットを置いて、回転台を回転させ、回転盤の下端にある窪みが連動部に沿って回転し、位置決め点がノッチに合と、回転台の回転方向の異なる三つの位置に、第1の緩め点、ロック点および第2の緩め点が形成され、回転台が第1の緩め点または第2の緩め点に位置するときに、立設ロッドのフック部はフレキシブルパッチと接触しないことにより、ソケットは回転台から分離することが可能であり、回転台がロック点に位置するときに、立設ロッドのフック部は、フレキシブルパッチに押し付けて離れさせて、ソケットを固定して、ソケットは脱落することができないことを特徴とする。
【0008】
本発明に係るソケット固定台によると、回転台がロック点に位置するときに、立設ロッドのフック部は、回転台の複数のフレキシブルパッチが設けられている側に対して垂直に接触し、回転台が第1の緩め点に位置するときに、立設ロッドのフック部は、回転台に対して反時計回り45度にずれるように設置され、回転台が第2の緩め点に位置するときに、立設ロッドのフック部は、回転台に対して時計回り45度にずれるように設置されることを特徴とする。
【0009】
本発明に係るソケット固定台によると、ベースの下方にガイドフック部が設けられており、ガイドフック部がガイドレールに組付けられており、ガイドフック部をガイドレールで回転することにより、複数のソケット固定台を一緒に組み立てることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るソケット固定台によると、各円弧形カットグルーブは、回転時に、窪みの周面および各位置決め点に圧縮され、回転台が第1の緩め点、第2の緩め点、又はロック点に落ち込んだと、各円弧形カットグルーブがスプリングバックしてわずかな振動感と、位置決めによる音とが発生することを特徴とする。
【0011】
本発明に係るソケット固定台によると、直立柱の中心穴は、矩形溝と、円孔と、から構成され、回転台は、第1の緩め点または第2の緩め点に回転すると、矩形溝がフック部の壁面に合致するため、回転不能となることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るソケット固定台によれば、次のような効果がある。
(1)本発明に係る回転台は、第1の緩め点、第2の緩め点およびロック点でソケットを固定する方式を採用するため、左利きまたは右利きは、作業時に、回転台にソケットを置いて少し回転すると、脱落不能となるようにソケットを固定することができる。
【0013】
(2)フック部の外側にフレキシブルパッチが貼り付けられているため、ソケットの内壁を弾力的に押し付けて離れさせることができる。これにより、ファック部とソケットとの間の結合力を増加させるだけでなく、ソケットの内壁がファック部によって引っかかれ、摩耗するのを防ぐことができる。
【0014】
(3)各円弧形カットグルーブは、回転時に、窪みの周面および各位置決め点に圧縮され、回転台が第1の緩め点、第2の緩め点、又はロック点に落ち込んだと、各円弧形カットグルーブがスプリングバックしてわずかな振動感と、位置決めによる音とが発生するため、位置決めたことをユーザーに報知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係るソケット固定台の構成を示す斜視図である。
図2】本発明に係るソケット固定台がガイドレールで直列接続された使用状態を示す模式図である。
図3】本発明に係るソケット固定台の構成を示す分解斜視図である。
図4】別の視点から見た図3の構成を示す分解斜視図である。
図5】ベースの構成を示す図である。
図6】回転台の構成を示す図である。
図7】本発明に係るソケット固定台にソケットが組付けられた使用状態を示す図である。
図8】本発明に係るソケット固定台が第1の緩め点に位置する状態を示す模式図である。
図9】本発明に係るソケット固定台が第2の緩め点に位置する状態を示す模式図である。
図10】本発明に係るソケット固定台がロック点に位置する状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1を参照する。本発明に係るソケット固定台100は、ベース10と、回転台20と、を備える。
【0018】
第1から5図に示すように、ベース10は平面部11を有し、平面部11に連動部12が設けられており、連動部12に円弧形カットグルーブ13が対称的に設けられており、円弧形カットグルーブ13の外側に位置決め点14が設けられている。連動部12の中心から上方へ立設ロッド15が延びる。立設ロッド15は、六角形を呈するフック部16を有する、一方、図1から図3に示すように、ベース10の下方にガイドフック部17が設けられている。ガイドフック部17はガイドレール30に組付けることができる。ガイドフック部17がガイドレール30をスライドすることにより、図2に示すように、複数のソケット固定台100を直列に組み立てることができる。
【0019】
図3図4及び図6に示すように、回転台20は、凸字形を呈し、立設ロッド15を嵌めて立設ロッド15に沿って回転することができる。回転台20の底部に回転盤21が設けられている。回転盤21の底部には、連動部12を被って回転可能な窪み22が設けられている。また、窪み22の周縁には、各位置決め点14に対応するノッチ221が設けられている。回転時に、ノッチ221はそれぞれ位置決め点14に落ち込むことにより、回転台20は予定の角度で回転および位置決めを行うことができる。一方、回転の状態で、窪み22の周面は各円弧形凹槽13を圧縮することにより、ノッチ221は各位置決め点14と係合する。この状態では、各円弧形カットグルーブ13がスプリングバックしてわずかな振動感と、位置決めによる音とが発生するため、位置決めたことをユーザーに報知することができる。回転台20には、更に、立設ロッド15に嵌められている直立柱23が設けられている。直立柱23の中央には、立設ロッド15を嵌めるための中心穴231が設けられている。直立柱23の中心穴231は、矩形溝232と、円孔233と、から構成される。回転台20の直立柱23は、予定の両側にフレキシブルパッチ24が設けられている。フレキシブルパッチ24は、軟質なパッチを採用し、又は回転台20を成形した後、工具によって半月形の穴をカットすることにより、フレキシブルパッチ24がフック部16と一緒に変位することができる。本実施例では、フレキシブルパッチ24に突出点241が設けられている。
【0020】
上記は本発明の各部品およびモジュールの説明であり、次に、本発明の使用方式を説明する。
【0021】
1.図1から図4、第7から10図に示すように、ベース10の立設ロッド15に回転台20の直立柱23を嵌めて、回転台20にソケット40を置く。回転台20を回転することにより、回転盤21の下端にある窪み22が連動部12に沿って回転して、位置決め点14にノッチ221を合わせると、回転台には、第1の緩め点A、ロック点Bおよび第2の緩め点Cが形成される。特に、本発明では、第1の緩め点A、ロック点Bおよび第2の緩め点Cの三つだけの位置を有するため、回転台20が第1の緩め点A又は第2の緩め点Cに回転したと、中心穴231の矩形溝232はフック部16の壁面に合わせるため、持続に回転することができなくなる。
【0022】
2.図8及び図9に示すように、回転台20は、回転して第1の緩め点A(図8に示すように)又は第2の緩め点(図9に示すように)に位置して、立設ロッド15のフック部16がフレキシブルパッチ24と接触しないため、ソケット40は回転台20から離れることができる。図8に示すように、回転台20が第1の緩め点Aに位置するときに、立設ロッド15のフック部16は、回転台20に対して反時計回り45度にずれるように設置される。図9に示すように、回転台20が第2の緩め点Bに位置するときに、立設ロッド15上のフック部16がフレキシブルパッチ24と接触せず、且つ立設ロッド15のフック部16は、回転台20に対して時計回り45度にずれるように設置される。このように、ソケット40を組付け、又は取り出すことができる。一方、図8及び図9の状態で、回転台20の矩形溝232は、立設ロッド15のフック部16に合わせるため、持続に回転することができない。
【0023】
3.図10に示すように、回転台20がロック点Bに位置し、立設ロッド15のフック部16は、回転台20の複数のフレキシブルパッチ24が設けられている側に対して垂直に接触し、且つ外側へ膨張して突出点241がソケット40の内壁に押し付けるため、ソケット40は固定されて脱落することができない。
【0024】
4.回転台20は、第1の緩め点A、第2の緩め点Cおよびロック点Bでソケットを固定する方式を採用するため、左利きまたは右利きは、作業時に、回転台20にソケット40を置いて少し回転すると、脱落不能となるようにソケット40を固定することができる。
【0025】
このように、本発明の特定の例を参照して説明したが、それらの例は、説明のためだけのものであり、本発明を限定するものではなく、この分野に通常の知識を有する者には、本発明の要旨および特許請求の範囲を逸脱することなく、ここで開示された実施例に変更、追加、または、削除を施してもよいことがわかる。
【符号の説明】
【0026】
100 ソケット固定台
10 ベース
11 平面部
12 連動部
13 円弧形カットグルーブ
14 位置決め点
15 立設ロッド
16 フック部
17 ガイドフック部
20 回転台
21 回転盤
22 窪み
221 ノッチ
23 直立柱
231 中心穴
232 矩形溝
233 円孔
24 フレキシブルパッチ
241 突出点
30 ガイドレール
40 ソケット
A 第1の緩め点
B ロック点
C 第2の緩め点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10