(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-18
(45)【発行日】2024-01-26
(54)【発明の名称】携帯用空気浄化機
(51)【国際特許分類】
F24F 8/22 20210101AFI20240119BHJP
A61L 2/10 20060101ALI20240119BHJP
A61L 9/20 20060101ALI20240119BHJP
F04D 25/08 20060101ALI20240119BHJP
F04D 29/64 20060101ALI20240119BHJP
F24F 8/80 20210101ALI20240119BHJP
【FI】
F24F8/22
A61L2/10
A61L9/20
F04D25/08 301Z
F04D29/64 B
F24F8/80 140
F24F8/80 216
F24F8/80 238
(21)【出願番号】P 2021199771
(22)【出願日】2021-12-09
【審査請求日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】10-2020-0174528
(32)【優先日】2020-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0188335
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】ジ ウン チェ
(72)【発明者】
【氏名】ヒョンホ パク
(72)【発明者】
【氏名】ソンギョル ホン
【審査官】▲高▼藤 啓
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111412416(CN,A)
【文献】特開2015-051268(JP,A)
【文献】特開2005-334162(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 8/22
F04D 25/08
A61L 2/10
A61L 9/20
F04D 29/64
F24F 8/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯用空気浄化機であって、
空気を吸入する通路を形成する入口部を備えるハウジング部;
前記入口部の上側に位置し、前記入口部の内側に流入して上側に移動する空気を浄化するフィルタ部;
前記フィルタ部の下側に位置し、前記入口部と重畳した高さに設置されて、前記フィルタ部に向かって殺菌用光線を照射する照射部;及び、
前記照射部を支持し、前記ハウジング部に固定されて、前記照射部の外側周に沿って設置される殺菌支持部;を備えてなり、
前記殺菌支持部は、前記照射部の外側周に沿って設置され、殺菌光源から照射された殺菌用光線を前記フィルタ部に反射する支持ボディ部を備え、
前記支持ボディ部は、
前記フィルタ部に向かって凹状に設置され、前記殺菌光源が中央に位置して、前記殺菌光源から照射された光を前記フィルタ部に向かう方向に反射させる反射部、及び、
前記反射部の下側に延在して、前記照射部の印刷回路基板を支持する内側支持部、を備え、
前記内側支持部は、
前記反射部の下側に延在する内側ブラケット、及び、
前記内側ブラケットの下側から前記照射部に向かう内側に曲がり、前記照射部の縁に掛かる係止フック、を備
え、
前記照射部は、前記印刷回路基板に設置され、前記フィルタ部に向かって殺菌用光線を照射する殺菌光源;を備え、
前記印刷回路基板は、前記殺菌支持部に支持されて、前記フィルタ部の下側に位置する、携帯用空気浄化機。
【請求項2】
前記殺菌光源と前記フィルタ部の中心は、上下方向に一致する、請求項
1に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項3】
前記支持ボディ部は、前記反射部に複数の孔を形成して、前記照射部を空冷させる放熱孔部;を更に備える、請求項1に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項4】
前記放熱孔部は、前記殺菌光源を中心に円弧状の長孔を複数備える、請求項
3に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項5】
前記反射部は、前記入口部に向かい合う前記ハウジング部の内側に位置する、請求項1に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項6】
前記反射部は、前記殺菌光源の周に沿って設置されて、前記殺菌光源と離隔する第1の反射ボディ;及び、
前記第1の反射ボディにおける上向に傾いた方向に延在する第2の反射ボディ;を備える、請求項1に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項7】
前記第2の反射ボディは、上側の開口した漏斗状であり、前記第1の反射ボディから前記フィルタ部に向かって内径が徐々に増加する、請求項
6に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項8】
前記支持ボディ部は、前記反射部の外側縁から下側に延在する遮断ボディ;を更に備える、請求項1に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項9】
前記遮断ボディは、下側の開口した円筒状であり、前記遮断ボディの中心と前記入口部の中心が一致する、請求項
8に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項10】
前記殺菌支持部は、前記支持ボディ部の下側に延在して、前記ハウジング部に固定される支持ブラケット;を更に備える、請求項1に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項11】
携帯用空気浄化機であって、
内部に収容空間が形成されて、下部側面には、空気を吸入する入口部が備えられ、上側には、空気を吐出する排出口が備えられる第1のケース部と、前記第1のケース部の下部に連結される第2のケース部と、を備えるハウジング部;
前記第1のケース部の内側に設置されて、前記入口部の内側に流入した空気を浄化するフィルタ部;
前記フィルタ部と前記排出口との間に位置し、ファンを回転させて、前記排出口に向かう方向に空気を送風させるファンモジュール部;
前記フィルタ部の下側に位置して、前記フィルタ部に向かって殺菌用光線を照射する照射部;及び、
前記照射部を支持し、前記第1のケース部と前記第2のケース部のうちの少なくとも何れかに固定されて、前記照射部の外側周に沿って設置される殺菌支持部;を備えてなり、
前記殺菌支持部は、前記照射部の外側周に沿って設置され、殺菌光源から照射された殺菌用光線を前記フィルタ部に反射する支持ボディ部を備え、
前記支持ボディ部は、
前記フィルタ部に向かって凹状に設置され、前記殺菌光源が中央に位置して、前記殺菌光源から照射された光を前記フィルタ部に向かう方向に反射させる反射部、及び、
前記反射部の下側に延在して、前記照射部の印刷回路基板を支持する内側支持部、を備え、
前記内側支持部は、
前記反射部の下側に延在する内側ブラケット、及び、
前記内側ブラケットの下側から前記照射部に向かう内側に曲がり、前記照射部の縁に掛かる係止フック、を備
え、
前記照射部は、前記印刷回路基板に設置され、前記フィルタ部に向かって殺菌用光線を照射する殺菌光源;を備え、
前記印刷回路基板は、前記殺菌支持部に支持されて、前記フィルタ部の下側に位置する、携帯用空気浄化機。
【請求項12】
前記第1のケース部と、前記フィルタ部と、前記ファンモジュール部と、前記照射部の中心は、上下方向に一致する、請求項
11に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項13】
前記殺菌支持部は、前記支持ボディ部の下側に延在して、前記第1のケース部と前記第2のケース部のうちの少なくとも何れかに固定される支持ブラケット;を備える、請求項
11に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項14】
前記支持ボディ部は、前記反射部に複数の孔を形成して、前記照射部を空冷させる放熱孔部;を更に備える、請求項
11に記載の携帯用空気浄化機。
【請求項15】
前記反射部の表面に反射コーティング層が形成される、請求項
11に記載の携帯用空気浄化機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用空気浄化機に関し、より詳細には、フィルタ部を殺菌するために殺菌用光線を用いる携帯用空気浄化機に関する。
【0002】
〔関連技術〕
本願は、韓国特許出願第10-2020-0174528号(出願日:2020年12月14日)及び韓国特許出願第10-2020-0188335号(出願日:2020年12月30日)に基づくパリ条約4条の優先権主張を伴ったものであり、本願発明は、当該韓国特許出願に開示された内容に基づくものである。参考のために、当該韓国特許出願の明細書、特許請求の範囲及び図面の内容は本願明細書の一部に包摂される。
【背景技術】
【0003】
空気浄化機は、現代生活における広く使用される機器であって、ホコリ、微細ホコリ、超微細ホコリなどの物理的粒子、匂い粒子、有害ガスなどの化学物質、及び細菌、ウイルスなどの微生物体を濾して空気を浄化させる装置である。
【0004】
空気浄化機は、都市化、産業化及び国際化などの影響から一般家庭においても必須不可欠な機器として位置づけている。また、微細ホコリの増加、アレルギー患者の増加、及び生活水準の向上などの影響からその需要も急激に増えつつある。
【0005】
空気浄化機は、一般家庭のように100m2以上を越える環境を対象とする際には、機器のサイズが大きくなってもよい。かかる機器には、ホコリなどの物理的粒子に対応するフィルタ、ガスなどの化学物質に対応するフィルタ、及び細菌、ウイルスなどの微生物に対応するフィルタ、とが複合的に使用されうる。つまり広い空間では、様々なフィルタを複合的に収容することのできる大きなサイズの空気浄化機が使用されうる。
【0006】
しかし、ワンルーム、車内のように狭い空間で大きなサイズの空気浄化機を使用することは、空間活用性、移動性、エネルギー消耗の側面で効率的ではない。また、頻繁に移動する使用者にとっては、大きなサイズの空気浄化機よりは、サイズの小さい、かつ、個人が携帯用として使用できる空気浄化機がより好適である。かかる背景下で、個人が携帯用として使用することのできる携帯用空気浄化機が開発されている。
【0007】
携帯用空気浄化機は、携帯が容易であるよう小さくて軽い形態で提供される。かかる携帯用空気浄化機は、使用者が容易に携帯しながら、所望の場所で容易に使用することができるという利点がある。すなわち、携帯用空気浄化機は、家のような一カ所に長く留まるよりは、外出が頻繁であるか色んな場所を移動する生活パターンを有する使用者に適した機器である。
【0008】
先行技術(韓国公開特許公報2020-0037187:特許文献1)では、携帯用空気浄化機の後面から空気を吸入して、前面に空気を吐出する。携帯用空気浄化機の後面に流入した空気は、フィルタと送風ファンを経て、すぐに携帯用空気浄化機の前面に吐出される。
【0009】
しかし、携帯用空気浄化機は、携帯が容易であるように製品の外形サイズが設定されているため、フィルタを殺菌するための殺菌部をハウジング部の内側に別途設置することができない問題点がある。
【0010】
また、フィルタ部を殺菌するために殺菌用光線を用いる場合、殺菌用光線の一部がハウジング部の外側に露出する問題点がある。
【0011】
また、フィルタ部を殺菌するために殺菌用光線を用いる場合、制限されたハウジング部の大きさによって、殺菌用光線の照射角と照射距離が十分確保されないため、フィルタ部の殺菌がうまく行われない問題点がある。
【0012】
本発明の背景技術は、韓国公開特許公報第2020-0037187号(2020年4月8日付公開、発明の名称:携帯用空気浄化機)に掲示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【文献】韓国公開特許公報第2020-0037187号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、フィルタ部を殺菌するための殺菌部が、ハウジング部の内側に設置された携帯用空気浄化機を提供することである。
【0015】
また、本発明の目的は、フィルタ部を殺菌する殺菌用光線が、ハウジング部の外側に照射されることを遮断できる携帯用空気浄化機を提供することである。
【0016】
また、本発明の目的は、ハウジング部の大きさが制限された状態でも、フィルタ部を殺菌する殺菌用光線の照射角と照射距離を確保することのできる携帯用空気浄化機を提供することである。
【0017】
本発明の目的は、以上に言及した目的に制限されず、言及していない本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解することができ、本発明の実施形態によってより明らかに理解することができる。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示した手段及びその組み合わせによって実現できることが分かりやすい。
【課題を解決するための手段】
【0018】
〔本発明の一の態様〕
本発明にあっては、その一の態様として以下のものを提案する。
〔1〕
携帯用空気浄化機であって、
空気を吸入する通路を形成する入口部を備えるハウジング部;
前記入口部の上側に位置し、前記入口部の内側に流入して上側に移動する空気を浄化するフィルタ部;
前記フィルタ部の下側に位置し、前記入口部と重畳した高さに設置されて、前記フィルタ部に向かって殺菌用光線を照射する照射部;及び、
前記照射部を支持し、前記ハウジング部に固定されて、前記照射部の外側周に沿って設置される殺菌支持部;を備えてなる、携帯用空気浄化機。
〔2〕
前記照射部は、前記殺菌支持部に支持されて、前記フィルタ部の下側に位置する印刷回路基板;及び、
前記印刷回路基板に設置されて、前記フィルタ部に向かって殺菌用光線を照射する殺菌光源;を備える、〔1〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔3〕
前記殺菌光源と前記フィルタ部の中心は、上下方向に一致する、〔2〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔4〕
前記殺菌支持部は、前記照射部の外側周に沿って設置され、前記殺菌光源から照射された殺菌用光線を前記フィルタ部に反射する支持ボディ部;を備える、〔2〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔5〕
前記支持ボディ部は、前記フィルタ部に向かって凹状に設置され、前記殺菌光源が中央に位置して、前記殺菌光源から照射された光を前記フィルタ部に向かう方向に反射させる反射部;及び、
前記反射部の下側に延在して、前記照射部の印刷回路基板を支持する内側支持部;を備える、〔4〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔6〕
前記支持ボディ部は、前記反射部に複数の孔を形成して、前記照射部を空冷させる放熱孔部;を更に備える、〔5〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔7〕
前記放熱孔部は、前記殺菌光源を中心に円弧状の長孔を複数備える、〔6〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔8〕
前記反射部は、前記入口部に向かい合う前記ハウジング部の内側に位置する、〔5〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔9〕
前記反射部は、前記殺菌光源の周に沿って設置されて、前記殺菌光源と離隔する第1の反射ボディ;及び、
前記第1の反射ボディにおける上向に傾いた方向に延在する第2の反射ボディ;を備える、〔5〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔10〕
前記第2の反射ボディは、上側の開口した漏斗状であり、前記第1の反射ボディから前記フィルタ部に向かって内径が徐々に増加する、〔9〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔11〕
前記内側支持部は、前記反射部の下側に延在する内側ブラケット;及び、
前記内側ブラケットの下側から前記照射部に向かう内側に曲がり、前記照射部の縁に掛かる係止フック;を備える、〔5〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔12〕
前記支持ボディ部は、前記反射部の外側縁から下側に延在する遮断ボディ;を更に備える、〔5〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔13〕
前記遮断ボディは、下側の開口した円筒状であり、前記遮断ボディの中心と前記入口部の中心が一致する、〔12〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔14〕
前記殺菌支持部は、前記支持ボディ部の下側に延在して、前記ハウジング部に固定される支持ブラケット;を更に備える、〔4〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔15〕
携帯用空気浄化機であって、
内部に収容空間が形成されて、下部側面には、空気を吸入する入口部が備えられ、上側には、空気を吐出する排出口が備えられる第1のケース部;
前記第1のケース部の下部に連結される第2のケース部;
前記第1のケース部の内側に設置されて、前記入口部の内側に流入した空気を浄化するフィルタ部;
前記フィルタ部と前記排出口との間に位置し、ファンを回転させて、前記排出口に向かう方向に空気を送風させるファンモジュール部;
前記フィルタ部の下側に位置して、前記フィルタ部に向かって殺菌用光線を照射する照射部;及び、
前記照射部を支持し、前記第1のケース部と前記第2のケース部のうちの少なくとも何れかに固定されて、前記照射部の外側周に沿って設置される殺菌支持部;を備えてなる、携帯用空気浄化機。
〔16〕
前記第1のケース部と、前記フィルタ部と、前記ファンモジュール部と、前記照射部の中心は、上下方向に一致する、〔15〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔17〕
前記殺菌支持部は、前記照射部の外側周に沿って設置されて、前記照射部から照射された殺菌用光線を前記フィルタ部に反射する支持ボディ部;及び、
前記支持ボディ部の下側に延在して、前記第1のケース部と前記第2のケース部のうちの少なくとも何れかに固定される支持ブラケット;を備える、〔15〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔18〕
前記支持ボディ部は、前記フィルタ部に向かって凹状に設置され、前記照射部が中央に位置して、前記照射部から照射された光を前記フィルタ部に向かう方向に反射させる反射部;及び、
前記反射部の下側に延在して、前記照射部の印刷回路基板を支持する内側支持部;を備える、〔17〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔19〕
前記支持ボディ部は、前記反射部に複数の孔を形成して、前記照射部を空冷させる放熱孔部;を更に備える、〔18〕に記載の携帯用空気浄化機。
〔20〕
前記反射部の表面に反射コーティング層が形成される、〔18〕に記載の携帯用空気浄化機。
【0019】
本発明による携帯用空気浄化機は、フィルタ部の下側に殺菌部が設置されることを技術的特徴とする。
【0020】
具体的には、殺菌用光線を照射してフィルタ部を殺菌する殺菌部は、フィルタ部の下側に位置する。また、殺菌部は、入口部に向かい合うハウジング部の内側に位置し、殺菌部を設置するために別途ハウジング部の外形が増加しないため、コンパクトな携帯用空気浄化機を提供しながらも、フィルタ部を殺菌する。
【0021】
また、本発明による携帯用空気浄化機は、フィルタ部を殺菌する殺菌用光線が、ハウジング部の外側に照射されることを遮断することを技術的特徴とする。
【0022】
具体的には、照射部の外側周に反射部が設置され、照射部からフィルタ部に照射される殺菌用光線は、反射部によって入口部の外側に照射されることが遮られる。
【0023】
また、本発明による携帯用空気浄化機は、ハウジング部の大きさが制限された状態でも、フィルタ部を殺菌する殺菌用光線の照射角と照射距離を確保することを技術的特徴とする。
【0024】
具体的には、照射部の外側周に沿って設置された反射部は、漏斗状に設置されて、フィルタ部に向かう方向に殺菌用光線を反射させ、反射部に反射コーティングされて反射率が高くなるため、制限された空間内でも、殺菌用光線の照射角と照射距離を確保することができる。
【0025】
本発明の一実施形態による携帯用空気浄化機は、空気を吸入する通路を形成する入口部を備えるハウジング部と、入口部の上側に位置し、入口部の内側に流入して上側に移動する空気を浄化するフィルタ部と、フィルタ部の下側に位置し、入口部と重畳した高さに設置されて、フィルタ部に向かって殺菌用光線を照射する照射部と、照射部を支持してハウジング部に固定され、照射部の外側周に沿って設置される殺菌支持部、とを含んでいてもよい。
【0026】
また、照射部は、殺菌支持部に支持されて、フィルタ部の下側に位置する印刷回路基板と、印刷回路基板に設置されて、フィルタ部に向かって殺菌用光線を照射する殺菌光源、とを含んでいてもよい。
【0027】
また、殺菌光源とフィルタ部の中心は、上下方向に一致する。
【0028】
また、殺菌支持部は、照射部の外側周に沿って設置されて、殺菌光源から照射された殺菌用光線をフィルタ部に反射する支持ボディ部を含んでいてもよい。
【0029】
また、支持ボディ部は、フィルタ部に向かって凹状に設置され、殺菌光源が中央に位置して、殺菌光源から照射された光をフィルタ部に向かう方向に反射させる反射部と、反射部の下側に延在して、照射部の印刷回路基板を支持する内側支持部、とを含んでいてもよい。
【0030】
また、支持ボディ部は、反射部に複数の孔を形成して、照射部を空冷する放熱孔部をさらに含んでいてもよい。
【0031】
また、放熱孔部は、殺菌光源を中心に円弧状の長孔を複数本備えることができる。
【0032】
また、反射部は、入口部に向かい合うハウジング部の内側に位置し得る。
【0033】
また、反射部は、殺菌光源の周に沿って設置され、殺菌光源と離隔する第1の反射ボディと、第1の反射ボディから上向に傾いた方向に延在する第2の反射ボディ、とを含んでいてもよい。
【0034】
また、第2の反射ボディは、上側の開口した漏斗状であり、第1の反射ボディからフィルタ部に向かって内径が徐々に増加し得る。
【0035】
また、内側支持部は、反射部の下側に延在する内側ブラケットと、内側ブラケットの下側から前記照射部に向かう内側に曲がって、照射部の縁に掛かる係止フックを含んでいてもよい。
【0036】
また、支持ボディ部は、反射部の外側縁から下側に延在する遮断ボディをさらに含んでいてもよい。
【0037】
また、遮断ボディは、下側の開口した円筒状であり、遮断ボディの中心と入口部の中心とが一致する。
【0038】
また、殺菌支持部は、支持ボディ部の下側に延在して、ハウジング部に固定される支持ブラケットをさらに含んでいてもよい。
【0039】
本発明の一実施形態による携帯用空気浄化機は、内部に収容空間が形成されて、下部側面には空気を吸入する入口部が備えられ、上側には空気を吐出する排出口が備えられる第1のケース部と、第1のケース部の下部に連結される第2のケース部と、第1のケース部の内側に設置されて、入口部の内側に流入した空気を浄化するフィルタ部と、フィルタ部と排出口との間に位置し、ファンを回転させて排出口に向かう方向に空気を送風させるファンモジュール部と、フィルタ部の下側に位置して、フィルタ部に向かって殺菌用光線を照射する照射部と、照射部を支持し、第1のケース部と第2のケース部のうち少なくともいずれかに固定されて、照射部の外側周に沿って設置される殺菌支持部、とを含んでいてもよい。
【0040】
また、第1のケース部と、フィルタ部と、ファンモジュール部と、照射部の中心は、上下方向に一致し得る。
【0041】
また、殺菌支持部は、照射部の外側周に沿って設置されて、照射部から照射された殺菌用光線をフィルタ部に反射する支持ボディ部と、支持ボディ部の下側に延在して、第1のケース部と第2のケース部のうち少なくともいずれかに固定される支持ブラケット、とを含んでいてもよい。
【0042】
また、支持ボディ部は、フィルタ部に向かって凹状に設置され、照射部が中央に位置して、照射部から照射された光をフィルタ部に向かう方向に反射させる反射部と、反射部の下側に延在して、照射部の印刷回路基板を支持する内側支持部、とを含んでいてもよい。
【0043】
また、支持ボディ部は、反射部に複数の孔を形成して、照射部を空冷する放熱孔部をさらに含んでいてもよい。
【0044】
また、反射部の表面に反射コーティング層が形成されうる。
【発明の効果】
【0045】
本発明による携帯用空気浄化機は、殺菌部から照射された殺菌用光線によってフィルタ部が殺菌されるため、空気の汚染を防止することができる。
【0046】
また、本発明によれば、入口部の設置された空間に殺菌部が設置されるため、空間活用度を高めることができ、コンパクトな携帯用空気浄化機を提供することができる。
【0047】
また、本発明によれば、フィルタ部を殺菌する殺菌用光線が、ハウジング部の外側に照射されることを遮断して、機器の使用安全性を向上させることができる。
【0048】
また、本発明によれば、反射コーティングされた反射部の設置によって、制限された空間内でも、殺菌用光線の照射角と照射距離を安定的に確保することができるため、殺菌部の殺菌効率を向上させることができる。
【0049】
上述した効果並びに本発明の具体的な効果は、以下の発明を実施するための具体的な事項を説明すると共に記述する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機の断面図。
【
図2】本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機を分解して示した断面図。
【
図3】本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機を分解して示した斜視図。
【
図4】本発明の第1実施形態による殺菌部が、入口部に向かい合うハウジング部の内側に設置された状態を示した断面図。
【
図5】本発明の第1実施形態による殺菌支持部の上部を示した斜視図。
【
図6】本発明の第1実施形態による殺菌支持部の下部を示した斜視図。
【
図7】本発明の第1実施形態による殺菌支持部の部分切開斜視図。
【
図8】本発明の第1実施形態による殺菌部が、フィルタ部の下側に設置された状態を示した図面。
【
図9】本発明の第2実施形態による殺菌部を示した断面図。
【
図10】本発明の第2実施形態による殺菌部の斜視図。
【
図11】本発明の第2実施形態による殺菌部の平面図。
【
図12】本発明の第3実施形態による殺菌部の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0051】
前述した目的、特徴及び長所は、添付の図面を参照して詳細に後述され、これにより、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想を容易に実施することができる。本発明の説明において、本発明に係る公知の技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にすると判断される場合には詳細な説明を省略する。以下では、添付の図面を参照して、本発明による好ましい実施形態を詳説する。図面における同じ参照符号は、同一又は類似の構成要素を示すものに使われる。
【0052】
たとえ第1、第2などが様々な構成要素を述べるために使われるものの、これら構成要素は、これら用語によって制限されないことはもちろんである。これら用語は、単に一構成要素を他構成要素と区別するために使うものであって、特に反対の記載がない限り、第一構成要素は、第二構成要素であってもよいことはもちろんである。
【0053】
以下における構成要素の「上部(又は下部)」又は構成要素の「上(又は下)」に任意の構成が配されるということは、任意の構成が上記構成要素の上面(又は下面)に接して配置されるだけでなく、上記構成要素と上記構成要素上に(又は下に)配置した任意の構成の間に他の構成が介在し得ることを意味する。
【0054】
また、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」又は「接続」すると記載されている場合、上記構成要素は、互いに直接連結されるか又は接続されてもよいものの、各構成要素の間に他の構成要素が「介在」するか、各構成要素が他の構成要素を介して「連結」、「結合」又は「接続」し得ると理解すべきである。
【0055】
全明細書において、特に反対の記載がない限り、各構成要素は、単数であってもよく、複数であってもよい。
【0056】
本明細書に使われる単数の表現は、文脈上明らかに他に意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「構成される」又は「含む(備える;構成する;設定する;構築する;包接する;含有する)」などの用語は、明細書上に記載の様々な構成要素、又は複数のステップを必ずしも全て含むものと解釈してはならず、そのうち一部の構成要素又は一部のステップは、含まれなくてもよいか、又は追加的な構成要素又はステップをさらに含んでいてもよいと解釈すべきである。
【0057】
全明細書において、「A及び/又はB」とするとき、これは特に反対の記載がない限り、A、B又は、A及びBを意味し、「C~D」とするとき、これは特に反対の記載がない限り、C以上かつD以下であることを意味する。
【0058】
[携帯用空気浄化機の外観]
図1は、本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機1の断面図であり、
図2は、本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機1を分解して示した断面図で、
図3は、本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機1を分解して示した斜視図である。
【0059】
図1~
図3に示されたように、本発明の実施形態による携帯用空気浄化機1は、略円筒状に形成することができる。かかる携帯用空気浄化機1は、ハウジング部10と、フィルタ部40と、ファンモジュール部70と、吐出部140と、殺菌部200と、回転支持部300のうち少なくともいずれかを含んでいてもよい。
【0060】
ハウジング部10は、入口部22を備えて、フィルタ部40と、殺菌部200と、ファンモジュール部70とが内側に位置し得る。また、ハウジング部10は、上下方向に空気流路を形成する。ハウジング部10の内側には、円筒状の空気流路が形成されるため、上下方向に移動される空気の摩擦抵抗が減少し得る。
【0061】
また、ハウジング部10の中心を上下方向に貫通する回転軸延長線(E)に沿って入口部22と、フィルタ部40と、殺菌部200と、ファンモジュール部70と、排出口24と、回転支持部300の中心は、上下方向に一致し得る。よって、ハウジング部10に沿って下側から上側に移動される空気の流れは、垂直方向に沿って一直線に移動されて、空気の移動経路が短縮され、これによって、空気の流路抵抗が減少して、空気浄化効率が向上する。
【0062】
回転軸延長線(E)は、ファンモジュール部70に備えられたファン部材の回転中心と同一であり、ハウジング部10の中心を貫通して上下方向に延在した垂直基準線と一致する。
【0063】
携帯用空気浄化機1が水平面に設置された場合、垂直基準線は、垂直線または回転軸延長線(E)と一致する。また、ハウジング部10は、単一部材からなってもよいが、好ましくは、複数の部材からなってもよい。
【0064】
携帯用空気浄化機1は、全体として上下方向に長さが長い立てられた円柱状に形成することができる。これによって、使用者は、携帯用空気浄化機1を立てて使用するか、或いは横たえて使用することができる。また、車内のように振れが発生する場所では、携帯用空気浄化機1がカップホールダーのように、下側に向かって凹溝部に取り付けた状態で使用されるため、その位置を安定的に維持することができる。
【0065】
方向を定義する。第1のケース部20から吐出部140が位置する方向を上部、第1のケース部20から第2のケース部30が位置する方向を下部とするとき、「第一方向」は、上下方向または軸方向を意味する。また、第一方向は、垂直方向と同様の意味と言われる。そして、「第二方向」は、第一方向と垂直した方向であって、左右方向、水平方向または半径方向を意味する。
【0066】
[携帯用空気浄化機の全般的な構造]
本実施形態の携帯用空気浄化機1は、ハウジング部10と、フィルタ部40と、ファンモジュール部70と、殺菌部200、とを含んでいてもよい。また、携帯用空気浄化機1は、吐出部140とバッテリー290をさらに含んでいてもよい。
【0067】
ハウジング部10は、第1のケース部20と第2のケース部30を含む。第1のケース部20と第2のケース部30は、携帯用空気浄化機1の外観骨格を形成する。携帯用空気浄化機1の側面と底面の外観は、第1のケース部20と第2のケース部30によって形成される。第1のケース部20と第2のケース部30の内部には収容空間21が形成される。かかる収容空間21にはフィルタ部40、ファンモジュール部70、殺菌部200、回転支持部300、バッテリー290を含む電装部品などが収容される。第1のケース部20と第2のケース部30は、このように収容された部品等を外部衝撃から十分保護できる強度を有するように形成されることが好ましい。
【0068】
フィルタ部40は、第1のケース部20の収容空間21に設置されて、ファンモジュール部70と入口部22との間に配置される。すなわち、フィルタ部40は、ファンモジュール部70の下部に配置されて、携帯用空気浄化機1の入口部22を通じて吸入された空気を浄化する役割を果たす。フィルタ部40を通過して浄化された空気は、ファンモジュール部70と吐出部140を通過して、携帯用空気浄化機1の上部に吐出される。
【0069】
入口部22の上側に位置し、入口部22の内側に流入して上側に移動する空気を浄化するフィルタ部40は、入口部22に向い合い、第1のケース部20の内側に設置される。また、フィルタ部40は、上下方向に延在した円柱状に形成することができる。
【0070】
フィルタ部40は、入口部22の上側に位置するため、入口部22では、フィルタ部40が見えない。そして、入口部22の上端とフィルタ部40の下端との間は、設定距離で隔離距離が設定される。隔離距離は、照射部280から照射された殺菌用光線の照射角と照射距離を考慮して設定される。また、隔離距離は、反射部230の反射率と反射部230の性能を考慮して設定することもできる。
【0071】
フィルタ部40は、単一フィルタからなってもよく、必要に応じては、複数のフィルタが積層した状態で設置されてもよい。また、フィルタ部40は、フィルタを固定するための別途フィルタケース(未図示)をさらに備えることもできる。
【0072】
フィルタケースは、第1のケース部20の内側に固定され、フィルタケースの内側には、フィルタを収容するための挿入空間が形成される。
【0073】
ファンモジュール部70は、第1のケース部20の内部の収容空間21に収容され、吐出部140とフィルタ部40との間に配置されてもよい。より具体的には、ファンモジュール部70は、排出口24とフィルタ部40との間に配置されてもよい。すなわち、ファンモジュール部70は、フィルタ部40の上部に位置し、ファンモジュール部70の上部には排出口24と、回転支持部300と、回転ガイド部400と、吐出部140とが位置する。かかるファンモジュール部70は、入口部22を通じてフィルタ部40の下部に流入した空気を吸入して、第1のケース部20の上部に空気を吐出させる役割を果たす。
【0074】
吐出部140の回転中心は、ファンモジュール部70の中心と上下方向に一致し得る。入口部22を通じて流入した空気は、上側に移動されて、フィルタ部40と、ファンモジュール部70と、ガイドベーン356と、吐出部140とを順次通過して、携帯用空気浄化機1の上側に排出される。
【0075】
本実施形態では、ファンモジュール部70が斜流ファンを含めてなるものとして例示される。かかるファンモジュール部70は、フィルタ部40を通過した空気を軸方向に吸入して、軸方向と半径方向との間の方向に吐出することができる。
【0076】
吐出部140は、第1のケース部20の上側に回転可能に設置され、排出口24を通じて上側に移動された空気吐出方向を案内することができる。第1のケース部20の上部に回転支持部300が備えられて、吐出部140は、回転支持部300に回転可能に設置される。吐出部140の上下両側は、開口しているため、回転支持部を通じて吐出部140の下部に移動された空気は、吐出部140の上部を通じて携帯用空気浄化機1の外側に排出されうる。
【0077】
殺菌部200は、フィルタ部40の下部に位置して、第1のケース部20と第2のケース部30のうち少なくともいずれかに固定され得る。殺菌部200は、フィルタ部40と設定距離で離隔して、フィルタ部40に向かって殺菌用光線を照射する。殺菌部200から照射される殺菌用光線は、人体に有害であるため、殺菌用光線が入口部22を通じて携帯用空気浄化機1の外側に流出しないように、殺菌部200の設置位置を設定する。
【0078】
殺菌部200は、入口部22に向かい合うハウジング部10の内側に位置し、殺菌部200を設置するために別途ハウジング部10の外形が増加しなくてもよいため、フィルタ部40の殺菌機能を提供しながらも、コンパクトな大きさの携帯用空気浄化機1を提供することができる。
【0079】
バッテリー290は、第2のケース部30の内側に備えられた収容空間21に設置されて、殺菌部200の下部に配置される。バッテリー290は、携帯用空気浄化機1を駆動するための電源を供給することができる。
【0080】
[携帯用空気浄化機の部品の配置構造]
携帯用空気浄化機1の内部に備えられた収容空間21は、第一領域(A)と第2領域(B)に区分することができる。収容空間21を上下方向に区分したとき、上部の領域が第一領域(A)となり、その下部の領域が第二領域(B)となる。第一領域(A)と第2領域(B)は、物理的に区画した領域ではなく、単に概念的のみに区分した領域であることを明らかにしておく。
【0081】
本発明の一実施形態では、携帯用空気浄化機1の骨格を形成する第1のケース部20の収容空間21は、第一領域(A)と設定され、第2のケース部30の内部の収容空間21は、第二領域(B)と設定される。
【0082】
第一領域(A)には空気の吸入、浄化、吐出、殺菌に関する構成等が配置される。つまり、第一領域(A)には入口部22と、フィルタ部40と、ファンモジュール部70と、回転支持部300と、吐出部140と、フィルタ部40を殺菌する殺菌部200とが配置される。よって、第一領域(A)では、下側から上側に向かって空気の流動が行われ、回転可能に設置された吐出部140を通じて空気排出方向が調節される。
【0083】
第1のケース部20には、空気を吸入するための通路として複数本の入口孔23を備えた入口部22が設置される。第1のケース部20の上部には、第一領域(A)で浄化された空気を吐出するための通路として、排出口24及び回転支持部300に回転可能に設置される吐出部140が設置される。よって、第1のケース部20の内側にはフィルタ部40と、ファンモジュール部70と、吐出部140を連結する空気流路が形成される。
【0084】
また、入口部22に向かい合うハウジング部10の内側空間には殺菌部200が位置するため、殺菌部200を別途設置するためにハウジング部10の大きさが増加しなくてもよいため、空間活用度を高めることができる。
【0085】
つまり、第一領域(A)には入口部22と、フィルタ部40と、ファンモジュール部70と、吐出部140と、殺菌部200と、排出口24とが設けられる。携帯用空気浄化機1の内部に吸入された空気が、空気浄化機の内部を通過するのに必要な流路は、第一領域(A)に形成される。
【0086】
第二領域(B)には、空気を浄化するための空気の流動と直接関連のない構成等が配置される。つまり、第二領域(B)には、PCBを含む制御部と、バッテリー290などが設置されうる。
【0087】
本実施形態によれば、ハウジング部10は、側方向長さよりも上下方向長さの長い円筒状に形成される。そして、上部に配置された第一領域(A)は、下部に配置された第二領域(B)よりも上下方向長さが長く形成される。すなわち、携帯用空気浄化機1が縦方向に立てられたとき、上部の第一領域(A)が下部の第二領域(B)よりもさらに広い領域を占めるようになる。
【0088】
吐出部140は、回転支持部300に回転可能に設置されるため、携帯用空気浄化機1の上部で浄化された空気吐出方向を容易に調節することができる。よって、携帯用空気浄化機1で浄化された空気が、使用者の顔に到逹することがより容易になる。
【0089】
使用者の顔よりも低い位置の底面に携帯用空気浄化機1を置いて使用するとき、携帯用空気浄化機1で浄化された空気が、使用者の顔に到逹する量を増加させるためには、携帯用空気浄化機1を横方向に横たえて使用するより、縦方向に立てて使用するのが有利である。
【0090】
このために、携帯用空気浄化機1を縦方向に立てたとき、携帯用空気浄化機1の上部で設定方向に回転された吐出部140を通じて空気吐出が行われると、携帯用空気浄化機1で浄化された空気が、使用者の顔に到逹する量は、さらに増加するだろう。
【0091】
また、照射部280の周に沿って殺菌支持部210が設置されるため、フィルタ部40を殺菌する殺菌用光線は、入口部22を通じてハウジング部10の外側に照射されることを遮断する。照射部280の外側周に反射部230が設置され、照射部280からフィルタ部40に照射される殺菌用光線は、反射部230によって入口部22の外側に照射されることが遮られて、フィルタ部40の下側に照射されることが案内される。
【0092】
[携帯用空気浄化機の部品の詳細な構成]
本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機1は、ハウジング部10と、フィルタ部40と、ファンモジュール部70と、吐出部140と、殺菌部200のうち少なくともいずれかを含んでいてもよい。また、本発明の第1実施形態による携帯用空気浄化機1は、回転支持部300とバッテリー290をさらに含んでいてもよい。
【0093】
[第1のケース部]
ハウジング部10は、第1のケース部20と第2のケース部30を含む。第1のケース部20は、内部に収容空間21が形成され、下部側面には空気を吸入する入口部22を備えることができる。第1のケース部20は、円筒状からなり、上側と下側とが開口した形状に設置されうる。第1のケース部20は、単一部品からなってもよく、必要に応じては、複数の部材からなってもよい。本発明の第1実施形態による第1のケース部20は、複数の部材からなり、各部材は、嵌め込み式で結合されるか、接着剤や溶接によって結合され得、ボルトのような締結部材195によっても互いに連結されうるなど、様々な変形実施が可能である。
【0094】
一方、第1のケース部20の下部側面を通じて空気が吸入され、第1のケース部20の上側を通じて空気が吐出される。このために、第1のケース部20の下部周に沿って入口孔23を備えた入口部22が設置される。そして、第1のケース部20の上側には、空気を吐出する排出口24を備えることができる。
【0095】
また、空気を吸入する入口部22が、第1のケース部20の外側周に沿って設置された状態で、入口部22と離隔した上側にフィルタ部40が設置されるため、フィルタ部40の全面積にわたり空気の移動が均一に行われうる。
【0096】
一方、入口部22に複数の入口孔23が形成され、かかる入口孔23は、斜線状に傾いて設置され得、必要に応じては、中の折れた不等号状の孔を形成することもできる。また、フィルタ部40に流入する空気の流量を増加させるために、フィルタ部40が設置されたハウジング部10の側面にも、入口孔23をさらに形成することができるなど、様々な変形実施が可能である。
【0097】
一方、ハウジング部10は、3個以上の複数の部材からなってもよいなど、様々な形状に変形可能である。
【0098】
[第2のケース部]
第2のケース部30は、第1のケース部20の下部に連結され、第2のケース部30の内側には、バッテリー290を含む電装部品が設置される空間を形成する技術思想内で様々な変形実施が可能である。
【0099】
第1のケース部20と第2のケース部30のうち少なくともいずれかは、円筒状ケースからなってもよい。第1のケース部20と第2のケース部30がいずれも円筒状からなってもよく、第2のケース部30のみ円筒状からなってもよい。または、必要に応じて、第1のケース部20のみ円筒状からなってもよい。
【0100】
第2のケース部30が円筒状からなり、上下方向に延在する場合、使用者は、第2のケース部30の外側周を手で掴むことが便利であり、略円形断面の溝部を備えた車両のカップホールダーに第2のケース部30を据え置く動作も容易に行うことができる。
【0101】
また、第1のケース部20が円筒状からなる場合、第1のケース部20の内側を通過して上側に移動する空気は、曲面状を成す第1のケース部20の内側に接しながら発生する摩擦を低減させて、空気の流れがより円滑に行われうる。
【0102】
一方、第1のケース部20の内側には、空気流路が形成され、第2のケース部30の内側には、空気流路が形成されないため、第2のケース部30がカップホールダーや使用者の手に取られたときも、第1のケース部20を介する空気の吸入と排出は円滑に行われて、使用便宜性を向上させることができる。
【0103】
[内側ハウジング]
第2のケース部30の上部には、殺菌部200を支持するための内側ハウジング35が設置される。内側ハウジング35は、板状からなってもよく、殺菌部200の下部を支持する。本発明の第1実施形態による内側ハウジング35は、円板状であり、第2のケース部30の上側を遮蔽する。
【0104】
内側ハウジング35は、第1ケース部20と第2のケース部30のうち少なくともいずれかに固定され、殺菌部200の支持ブラケット270が固定されるための孔部を備える。
【0105】
内側ハウジング35は、第1ケース部20と第2のケース部30との間に位置して、第1のケース部20の下部を遮蔽する。また、内側ハウジング35は、殺菌部200の下側に位置し、ハウジング部10に連結して移動が拘束される技術思想内で様々な変形実施が可能である。
【0106】
入口部22を通じて第1のケース部20の内側に流入した空気は、内側ハウジング35によって第2のケース部30に移動されることが遮られて、ファンモジュール部70に移動される空気流量が増加するため、携帯用空気浄化機1の空気浄化性能を向上させることができる。
【0107】
[フィルタ部]
フィルタ部40は、第1のケース部20の内側に設置され、入口部22の内側に流入した空気を浄化する技術思想内で様々な変形実施が可能である。本発明の第1実施形態によるフィルタ部40は、円柱状に形成することができる。
【0108】
第1のケース部20は、円形のパイプ状であり、第1のケース部20の内側に設置されるフィルタ部40も、第1ケース部20の内側に接する円柱状であるため、第1のケース部20の内側を通過する空気中不純物を効果的に除去することができる。
【0109】
また、フィルタ部40の横断面は、円形に形成されて、第1のケース部20の内部で最大面積を有する形態である。また、フィルタ部40は、シリンダー状に製作されて、フィルタ部40を構成する生地の上端と下端が切断されると、圧力損失が最小化され、フィルタ部40の性能を最大化することができる。
【0110】
また、フィルタ部40の外径は、ファンモジュール部70に空気が吸入される入口の直径よりも大きい直径に製作されるため、フィルタ部40の体積を最大化することができる。
【0111】
また、本実施形態によれば、フィルタ部40と、ファンモジュール部70と、殺菌部200と、吐出部140の配置は、ハウジング部10に沿って上下方向に行われ、空気の流動もこれと同じ上下方向に行われうる。すなわち、ファンモジュール部70の動作によって行われる空気の流動は、フィルタ部40と、ファンモジュール部70と、吐出部140の配置方向と同じ直線方向に行われうる。
【0112】
このように、直線方向に空気の流動が行われると、それだけ空気の流動に対する抵抗が低くなり、空気の流動がより円滑に行われるようになる。これにより、ファンモジュール部70によって足りる量の空気吸入と、それに対応する足りる量の空気吐出が行われるようになるため、携帯用空気浄化機1の空気浄化性能がそれだけ向上するようになる。
【0113】
本発明の第1実施形態によるフィルタ部40は、抗菌ヘパフィルタを用いることができる。もし殺菌部200に電源供給がうまく行われない場合、照射部280が動作されないため、フィルタ部40の殺菌がうまく行われないことがある。かかる問題を解決するために、抗菌剤の適用されたヘパフィルタをフィルタ部40として使用することができる。
【0114】
[ファンモジュール部]
ファンモジュール部70は、フィルタ部40と前記排出口24との間に位置し、ファンを回転させて、排出口24に向かう方向に空気を送風させる技術思想内で様々な変形実施が可能である。
【0115】
円形斜流ファンモジュールであるファンモジュール部70を適用すれば、円筒状である第1のケース部20の内側形状と一致するか対応するため、ファンモジュール部70の固定や締結によって、第1のケース部20の形状が大きくならなくてもよいため、製品の小型化が可能となる。また、本発明による携帯用空気浄化機1を車両に使用時、カップホールダー以内の携帯用空気浄化機1のサイズを具現することができる。
【0116】
また、ファンモジュール部70に円形斜流ファンモジュールが適用されるため、流動性能を最大化することのできる上部吐出型の小型空気清浄機を提供することができる。ファンモジュール部70のファンタイプは、斜流ファンからなり、ファンモジュール部70の内部構造は、斜流ファンが取り付けられるように変更される。
【0117】
本発明によるファン部材90は、モータの作動によって回転される。ファン部材90を回転させるモータの回転軸のみファン部材90に連結され得、ファン部材90にローターが設置されて、回転の拘束されたファンハウジング80にステーターが設置されてもよい。ステーターの磁場が変わるため、ローターと共に回転されるシャフトは、ファン部材90に連結されて、ローターとファン部材90がステーターを中心に回転することができる。ファン部材90を回転させるモータの構成は、公知の構成であるため、これによる詳細な説明は、省略する。
【0118】
本発明の第1実施形態によるファンモジュール部70は、ファンハウジング80と、ファン部材90と、ファンベース130、とを含んでいてもよい。
【0119】
ファンハウジング80は、第1ケース部20の内側に固定され、内側には、ファン部材90が回転されるための空間が備えられるための技術思想内で様々な変形実施が可能である。
【0120】
ファン部材90は、ファンハウジング80の内側に回転可能に設置され、吐出部140に向かう方向に空気を移動させ得る技術思想内で様々な変形実施が可能である。
【0121】
ファン部材90として斜流ファンを使用することができるものの、これは、本発明の一実施形態だけであり、他種類のファンも本発明によるファン部材90として使用することができる。
【0122】
ファンベース130は、ファンハウジング80の下側に結合されて、フィルタ部40を通過した空気がファン部材90に流入することを案内する技術思想内で様々な変形実施が可能である。
【0123】
ファンベース130は、フィルタ部40とファン部材90との間に配置されてもよい。また、ファンベース130の縁の形状は、フィルタ部40の縁の形状に対応する形状に形成することができる。例えば、フィルタ部40は、円柱状であり、フィルタ部40の縁の形状が円形であるとき、ファンベース130は、中空を備えた環状に設置されうる。
【0124】
[吐出部]
図1~
図3に示されたように、吐出部140は、回転支持部300に回転可能に設置され、ファンモジュール部70を通過した空気吐出方向を調節する技術思想内で様々な変形実施が可能である。本発明による吐出部140は、回転支持部300に備えられた球状のボールジョイント370に回転可能に設置されるため、回転される動作を円滑に行うことができる。
【0125】
吐出部140は、上下方向に開口し、回転支持部300に回転可能に連結されるため、ファンモジュール部70を通過した空気吐出方向を調節することができる。本発明の第1実施形態による吐出部140は、第1の吐出部150と第2の吐出部160を含んでいてもよい。
【0126】
第1の吐出部150は、ボールジョイント370の一側(
図2を基準に上側)に位置し、空気吐出を案内するベーン156が複数備えられる技術思想内で様々な変形実施が可能である。本発明の第1実施形態による第1の吐出部150は、第1の吐出コア152と、第1の吐出ボディ154と、ベーン156、とを含んでいてもよい。
【0127】
第1の吐出コア152は、ボールジョイント370の球状の上側を囲む形状に設置されて、コア部材310の上側に位置する。そして、第1の吐出ボディ154は、第1の吐出コア152の外側を囲む環状に設置されて、第1の吐出ボディ154の外側は、曲面状からなる。
【0128】
また、第1の吐出コア152と第1の吐出ボディ154は、複数のベーン156によって連結されるため、第1の吐出コア152と、第1の吐出ボディ154と、ベーン156は、共に回転されうる。
【0129】
第2の吐出部160は、ボールジョイント370の他側(
図2を基準に下側)に位置し、第1の吐出部150に連結されて、第1の吐出部150と共にボールジョイント370を中心に回転する技術思想内で様々な変形実施が可能である。本発明の第1実施形態による第2の吐出部160は、第2の吐出コア161と、第2の吐出ボディ162と、吐出支持台163、とを含んでいてもよい。
【0130】
第2の吐出コア161は、ボールジョイント370の球状の下側を囲む形状に設置されて、第1の吐出コア152の下側に位置する。そして、第2の吐出ボディ162は、第2の吐出コア161の外側を囲む環状に設置されて、第2の吐出ボディ162の外側は、曲面状に構成される。
【0131】
また、第2の吐出コア161と第2の吐出ボディ162は、複数の吐出支持台163によって連結されるため、第2の吐出コア161と、第2の吐出ボディ162と、吐出支持台163は、共に回転されうる。
【0132】
[回転支持部]
回転支持部300は、ハウジング部10の排出口24に位置した吐出部140を回転可能に支持する技術思想内で様々な変形実施が可能である。本発明の第1実施形態による回転支持部300は、コア部材310と、コア支持部350と、ボールジョイント370、とを含む。
【0133】
コア部材310は、吐出部140の下側に位置して、吐出部140に向かう方向に延在する。コア部材310は、空気吐出方向を調節する吐出部140の下側に位置して、排出口24の中心から吐出部140に向かう方向に延在し得る。
【0134】
コア部材310は、外側が曲面からなり、コア支持部350に連結された下側からボールジョイント370に向かう方向に向かって横断面積が徐々に減少するため、下側から上側に移動される空気抵抗を最小にすることができる。
【0135】
または、コア部材310は、外側が曲面からなり、コア支持部350に連結された下側からボールジョイント370に向かう方向に向かって横断面積が一定に維持されるか、可変し得るなど、様々な変形実施が可能である。
【0136】
また、コア部材310は、円錐状に設置されて、上側を向かうほど、横断面積も徐々に減少し得る。
【0137】
コア支持部350は、コア部材310の下部を支持して、ハウジング部10に固定される技術思想内で様々な変形実施が可能である。
【0138】
コア支持部350に備えられたベーンは、コア部材310を基準に放射状に延在するか螺旋状に設置されうるなど、様々な変形実施が可能である。
【0139】
ボールジョイント370の下側は、コア部材310に結合して移動が拘束され、ボールジョイント370の上側は、吐出部140の内側に挿入されて、吐出部140を回転可能に支持する技術思想内で様々な変形実施が可能である。ボールジョイント370の端部は、球状であり、吐出部140の内側に位置して、吐出部140を回転可能に支持することができる。
【0140】
[殺菌部]
図7は、本発明の第1実施形態による殺菌支持部210の部分切開斜視図であり、
図8は、本発明の第1実施形態による殺菌部200がフィルタ部40の下側に設置された状態を示した図面である。
【0141】
図1と
図7及び
図8に示されたように、殺菌部200は、フィルタ部40の下側に設置され、入口部22と同じ高さに設置されうる。殺菌部200と入口部22の設置された高さは、同じ高さであるため、入口部22の上側に殺菌部200が設置された空気浄化機に比べて空間活用度が向上し、ハウジング部10の高さも低くなり得る。殺菌部200は、殺菌用光線を照射して、フィルタ部40を殺菌する技術思想内で様々な形状に変形可能である。本発明の第1実施形態による殺菌部200は、殺菌支持部210と照射部280を含む。
【0142】
殺菌支持部210は、照射部280を支持して、ハウジング部10に固定される。また、殺菌支持部210は、照射部280の外側周に沿って設置される技術思想内で様々な変形実施が可能である。本発明の第1実施形態による殺菌支持部210は、第1のケース部20と第2のケース部30のうち少なくともいずれかに固定される。また、殺菌支持部210は、支持ボディ部220と、支持ブラケット270を含んでいてもよい。
【0143】
支持ボディ部220は、照射部280の外側周に沿って設置され、殺菌光源282から照射された殺菌用光線をフィルタ部40に反射する技術思想内で様々な変形実施が可能である。本発明の第1実施形態による支持ボディ部220は、反射部230と、内側支持部240と、放熱孔部250と、遮断ボディ260のうち少なくともいずれかを含んでいてもよい。
【0144】
反射部230は、フィルタ部40に向かって凹状に設置され、照射部280の殺菌光源282が中央に位置する。反射部230は、照射部280の殺菌光源282から照射された光をフィルタ部40に向かう方向に反射させる。
【0145】
また、反射部230は、入口部22に向かい合うハウジング部10の内側に位置し得る。殺菌光源282として使用される紫外線は、人体に有害であるため、殺菌用光線がハウジング部10の外側に照射されないように、反射部230を含む支持ボディ部220を設置する。殺菌用光線がフィルタ部40のほか、射出物であるハウジング部10から照射されるか、入口部22を通じてハウジング部10の外側に漏洩することを遮断するために、反射部230を設置する。反射部230は、殺菌用光線の放射角とフィルタ部40の面積を考慮して設計される。
【0146】
反射部230は、上側の開口した漏斗状であり、反射部230の上端が入口部22の上端と同一線上に位置するか、入口部22の上端よりも高い位置に位置する。よって、殺菌光源282で発生した殺菌用光線が入口部22の外側に照射されることを遮断することができる。
【0147】
また、反射部230がフィルタ部40の端に行く殺菌用光線を制限しないように、反射部230の角度を設計する。本発明の第1実施形態による反射部230は、第1の反射ボディ232と第2の反射ボディ234を含む。
【0148】
第1の反射ボディ232は、殺菌光源282の周に沿って設置されて、殺菌光源282と設定間隔(D)で離隔する。
【0149】
第2の反射ボディ234は、第1の反射ボディ232における上向に傾いた方向に延在する。本発明の第1実施形態による第2の反射ボディ234は、上側の開口した漏斗状であり、第1の反射ボディ232からフィルタ部40に向かって内径が徐々に増加し得る。
【0150】
また、反射部230の表面に反射コーティング層が形成されうる。反射部230は、反射板の役割を果たすように反射率の高いアルミニウム、クロムなどの素材が射出物である反射部230の表面にコーティングされうる。
【0151】
殺菌光源282に向かい合う第1の反射ボディ232のみにコーティング層が形成され得、必要に応じては、第2の反射ボディ234にもコーティング層を形成する。反射部230にアルミニウム反射コーティングを行う場合、反射率は、90%となり得る。
【0152】
また、殺菌光源282に向かい合う第1の反射ボディ232の反射面は、水平線と設定角度(F)を成しながら設置される。本発明の第1実施形態による反射面の設定角度(F)は、805の傾斜角を有する。よって、殺菌光源282から照射された殺菌用光線は、フィルタ部40の端に直接照射されるか、第1の反射ボディ232に反射された後、フィルタ部40の端に照射されるため、殺菌用光線の損失を最小化することができる。このような反射部230の設置によって、UVC-LED10mW基準、平均照度6%、最小照度26%が改善される。
【0153】
本発明の第1実施形態による殺菌光源282と第1反射ボディ232との間の設定間隔(D)は、1.4mm~5mmである。そして、殺菌光源282とフィルタ部40との間の距離を第1長さ(G1)とし、フィルタ部40の下部面の半径を第2長さ(G2)とするとき、第1長さ(G1)よりも第2長さ(G2)が長い。本発明の第1実施形態による第2長さ(G2)は、第1長さ(G1)の1.8~2.2倍である。
【0154】
内側支持部240は、反射部230の下側に延在して、照射部280の印刷回路基板281を支持する技術思想内で様々な変形実施が可能である。本発明の第1実施形態による内側支持部240は、反射部230の下側に延在する内側ブラケット242と、内側ブラケット242の下側に前記照射部280に向かう内側に曲がり、照射部280の縁に掛かる係止フック244を含んでいてもよい。
【0155】
内側支持部240は、複数備えられて、反射部230の下側に延在する。内側支持部240は、フック方式で動作されて、印刷回路基板281の外側縁に掛かるため、支持ボディ部220の内側に印刷回路基板281を固定させることができる。
【0156】
放熱孔部250は、反射部230に複数の孔を形成する。放熱孔部250を介して空気の移動が行われるため、照射部280を空冷させる。放熱孔部250は、殺菌光源282を中心に円弧状の長孔を複数本備えることができる。放熱孔部250は、円弧状に延在したスリット孔が殺菌光源282を中心に設置される。放熱孔部250の設置によって、照射部280の下側に位置する照射部280の印刷回路基板281が空冷されるため、UVC LEDを使用する殺菌光源282の放熱性能を向上させることができる。
【0157】
遮断ボディ260は、反射部230の外側縁から下側に延在する。遮断ボディ260は、下側の開口した円筒状であり、遮断ボディ260の中心と入口部22の中心が一致する。遮断ボディ260が設置されるため、照射部280から反射部230の下側に殺菌光源282が照射されても、遮断ボディ260が殺菌光源282の移動を遮断する。よって、殺菌用光線が入口部22を通じてハウジング部10の外側に照射されようとする場合、反射部230で1次遮断が行われて、遮断ボディ260で2次遮断が行われる。
【0158】
支持ブラケット270は、支持ボディ部220の下側に延在して、ハウジング部10に固定される技術思想内で様々な変形実施が可能である。支持ブラケット270は、支持ボディ部220の下側に延在して、第1のケース部20と第2のケース部30のうち少なくともいずれかに固定されるか、第2のケース部30の上側を遮蔽する内側ハウジング35に固定されてもよい。
【0159】
本発明の第1実施形態による支持ブラケット270は、板状の内側ハウジング35にフック状に結合される。よって、殺菌部200の設置及び分解が容易であるため、維持補修作業にかかる時間と費用を節減することができる。
【0160】
照射部280は、フィルタ部40の下側に位置し、入口部22と重畳した高さに設置されて、フィルタ部40に向かって殺菌用光線を照射する。また、照射部280は、殺菌支持部210によって移動が拘束され、入口部22の半径方向中心を上下方向に貫通する垂直基準線上に位置し得る。垂直基準線は、回転軸延長線と同じ直線を形成する。また、第1のケース部20と、フィルタ部40と、ファンモジュール部70と、照射部280の中心は、上下方向に一致し得る。
【0161】
よって、照射部280の上側にフィルタ部40が位置する場合、比較的に少ない光量を有する殺菌光源282によっても、フィルタ部40の下端全面積を殺菌することができるため、生産費及び維持補修費を節減することができる。
【0162】
また、照射部280は、入口部22の上端よりも高いか同じ位置に設置される技術思想内で様々な変形実施が可能である。本発明の第1実施形態による照射部280は、印刷回路基板281と殺菌光源282を含んでいてもよい。殺菌支持部210の内側に印刷回路基板281が固定され、印刷回路基板281の上側や内側に殺菌光線を照射する殺菌光源282が設置される。
【0163】
印刷回路基板281は、支持ボディ部220に備えられた内側支持部240に掛かって移動が拘束される。そして、印刷回路基板281に設置された殺菌光源282は、フィルタ部40の下側に位置して、フィルタ部40の設置された上側に向かって設定された照射角を有して殺菌用光線を照射する。殺菌光源282とフィルタ部40の半径方向中心は、上下方向に一致するため、殺菌用光線がフィルタ部40の下部に均一に照射されうる。
【0164】
殺菌光源282は、UVC LEDであってもよく、その他も、フィルタ部40にある細菌を滅菌するための技術思想内で種々の殺菌装置を使用することができる。
【0165】
一方、殺菌部200の殺菌光源282は、入口部22と同じ高さに設置されても、殺菌光源282の周に沿って反射部230が設置されるため、殺菌用光線が入口部22を通じて第1のケース部20の外側に照射されることを防止することができる。
【0166】
従来には殺菌用光線を照射するUVC LEDの照射角が制限的であるため、フィルタ部40とUVC LEDとの間に適正距離を確保しない場合、フィルタ部40の端まで殺菌性能を具現しにくい問題点を有する。
【0167】
しかし、本発明は、反射部230の設置及び反射部230に反射コーティングを形成するため、殺菌用光線がフィルタ部40の下部に均一に照射されうるため、殺菌性能を向上させることができる。照射部280の外側周に沿って設置された反射部230が漏斗状に設置されて、フィルタ部40に向かう方向に殺菌用光線を反射させ、反射部230に反射コーティングされて、反射率が高くなるため、制限された空間内でも、殺菌用光線の照射角と照射距離を確保することができる。
【0168】
[携帯用空気浄化機の空気の流動及び殺菌]
第1のケース部20の外側周に沿って外部空気を吸入する入口部22が設置されるため、第1のケース部20の外側にある空気は、入口部22を通じて第1のケース部20の内側に移動されて、空気吸入流量が増加し得る。
【0169】
ファンモジュール部70の作動によって、携帯用空気浄化機1の外側空気は、携帯用空気浄化機1の内部に流入する。このとき、携帯用空気浄化機1の外側空気は、入口孔23を通過して、内側支持部240の外側周を回転する螺旋状の空気の流れを形成する。
【0170】
第1ケース20の内側に流入して、螺旋状に回転しながら上昇する空気は、殺菌部200の周を回転して、フィルタ部40に向かう上側に移動する。そして、フィルタ部40を通過した空気は、ファンモジュール部70を通じてハウジング部10の上側に移動する。
【0171】
フィルタ部40を通過する過程で、空気中に含まれていたホコリ、微細ホコリ、超微細ホコリなどの物理的粒子と、匂い粒子、有害ガスなどの化学物質、及び細菌、ウイルスなどの微生物体などを濾過することができる。
【0172】
フィルタ部40と、ファンモジュール部70と、回転支持部300とが上下方向の一直線上に配置されるため、流動損失を最小化しつつ、効果的な空気の吸入とフィルタリングを行うことができる。
【0173】
ファンモジュール部70の内部に流入した空気は、ファンモジュール部70の上側に吐出されて、吐出部140の内側に移動する。吐出部140は、設定された角度範囲内で回転が行われるため、吐出部140の設置角度によって吐出される空気の方向を調節することができる。
【0174】
また、吐出部140の内側は、凹状溝部を形成するため、吐出部140を通じて方向転換された空気の吐出抵抗の増加を減少させることができる。また、フィルタ部40と、ファンモジュール部70と、吐出部140とが上下方向の一直線上に配置されるため、空気の流動損失を最小化しつつ、効果的な空気の吸入とフィルタリング及び浄化された空気吐出が行われうる。
【0175】
空気中に浮遊する菌は、フィルタ部40で捕集され、殺菌光源282から照射された殺菌用光線は、フィルタ部40の下部から照射される。殺菌用光線は、フィルタ部40から直接照射されるか、反射部230に反射された後、フィルタ部40の下部に照射されて、殺菌作用を行う。
【0176】
殺菌光源282は、殺菌効率の高い275nmの波長を殺菌用光線として用いて、ヘパフィルタを用いるフィルタ部40の表面のUV照射範囲及びフィルタ信頼性を考慮して、照射距離である第1長さ(G1)を17.7mm内外に設定する。
【0177】
フィルタ部40と殺菌光源282との間の距離が近い場合、殺菌性能は増加するものの、長時間使用時、フィルタ部40の劣化によって、フィルタ部40の外観が損傷するか粒子除去性能が低下し得る。また、フィルタ部40と殺菌光源282との間の適正距離が維持されない場合、フィルタ部40の端に到逹する光量が低下して、殺菌性能が低下し得る。よって、本発明による殺菌部200を設置するため、フィルタ部40の端まで表面照度を確保することができ、フィルタ部40の信頼性が確保される条件を確保することができる。
【0178】
また、殺菌部200を備えた携帯用空気浄化機1を車両に設置する場合、車内に浮遊する細菌及びウイルスをフィルタ部40に付着した後、殺菌用光線を照射して、フィルタ部40に付着した菌を殺菌することができる。
【0179】
車両の吸入口に流入した汚染空気のうち、バクテリア及びウイルスをヘパフィルタをを用いるフィルタ部40の静電力によって捕集する。そして、殺菌用光線の照射によってフィルタ部40に捕集された菌を除去することができる。
【0180】
[第2実施形態]
図9は、本発明の第2実施形態による殺菌部400を示した断面図であり、
図10は、本発明の第2実施形態による殺菌部400の斜視図で、
図11は、本発明の第2実施形態による殺菌部400の平面図である。
【0181】
図9~
図11に示されたように、本発明の第2実施形態による殺菌部400は、殺菌支持部410と照射部480を含む。
【0182】
殺菌支持部410は、照射部480の下部を支持し、入口部22に向かい合うハウジング部10の内側に設置されて、支持ボディ部420とサポート部470を含む。
【0183】
本発明の第2実施形態による支持ボディ部420は、反射部230と、放熱孔部450と、遮断ボディ460、とを含む。反射部430は、上側の開口した漏斗状であり、反射部430の凹む中央に殺菌用光線を照射する照射部480が設置される。
【0184】
反射部430には、円周状にスリット孔を形成する複数の放熱孔部450が設置されるため、支持ボディ部420に固定された照射部480を空冷させる。反射部430の外側周には、パイプ状の遮断ボディ460が設置される。
【0185】
また、支持ボディ部420は、サポート部470によって支持される。サポート部470は、内側ハウジング35の中央から上側に突出して、支持ボディ部420の下部を支持する技術思想内で様々な変形実施が可能である。また、サポート部470は、入口部22の半径方向中央に位置し、サポート部470の横断面は、円形からなり、空気との摩擦を低減させることができる。
【0186】
サポート部470は、内側ハウジング35の中央から上側に突出する柱状であってもよい。また、サポート部470は、円柱または円錐状であってもよい。本発明の第2実施形態によるサポート部470は、下側から上側に向かって横断面が徐々に細くなる形状であり、入口部22の形成された第1のケース部20の中央に位置するため、空気との摩擦を最小にすることができる。
【0187】
サポート部470の横断面は、円形からなり、入口部22を通じて流入した空気は、サポート部470の外側を回転して、フィルタ部40の設置された上側に移動する。すなわち、殺菌部400は、第1のケース部20の中央部に位置し、入口部22を通じて流入した空気が殺菌部400の外側周を回って上側に移動するため、殺菌部400の流路抵抗が減少する。
【0188】
サポート部470の半径方向中心と、ファン部材90の回転中心と、フィルタ部40の半径方向中心とは、垂直方向の一直線上に位置するため、下側から上側に移動される空気の流動に対する抵抗が低くなり、空気の流動がより円滑に行われるようになるため、携帯用空気浄化機1の空気浄化性能が向上する。
【0189】
[第3実施形態]
図12は、本発明の第3実施形態による殺菌部500の平面図である。
図12に示されたように、本発明の第3実施形態による殺菌部500は、殺菌支持部510と照射部560を含む。殺菌支持部510は、反射部530と放熱孔部550を含み、反射部530の凹む中央に殺菌用光線を照射する照射部560が設置される。
【0190】
反射部530には、円形の孔を形成する複数の放熱孔部550が設置されるため、殺菌支持部510に固定された照射部560を空冷させる。放熱孔部550の形状は、三角形や多角形など、様々な形状に変形可能であり、照射部560を空冷する技術思想内で様々な変形実施が可能である。
【0191】
以上のように、本発明について例示した図面を参照して説明したが、本発明は、本明細書に開示の実施形態と図面によって限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で通常の技術者によって様々な変形が行われることは自明である。さらに、本発明の実施形態を前述しながら、本発明の構成による作用効果を明示的に記載して説明しなかったとしても、該構成によって予測可能な効果も認めなければならないことは当然である。
【符号の説明】
【0192】
1 携帯用空気浄化機
10 ハウジング部
20 第1のケース部
21 収容空間
22 入口部
23 入口孔
24 排出口
30 第2のケース部
35 内側ハウジング
40 フィルタ部
70 ファンモジュール部
80 ファンハウジング
90 ファン部材
130 ファンベース
140 吐出部
150 第1の吐出部
152 第1の吐出コア
154 第1の吐出ボディ
156 ベーン
160 第2の吐出部
161 第2の吐出コア
162 第2の吐出ボディ
163 吐出支持台
200 殺菌部
210 殺菌支持部
220 支持ボディ部
230 反射部
232 第1の反射ボディ
234 第2の反射ボディ
240 内側支持部
242 内側ブラケット
244 係止フック
250 放熱孔部
260 遮断ボディ
270 支持ブラケット
280 照射部
281 印刷回路基板
282 殺菌光源
290 バッテリー
300 回転支持部
310 コア部材
350 コア支持部
370 ボールジョイント
400 殺菌部
410 殺菌支持部
420 支持ボディ部
430 反射部
450 放熱孔部
460 遮断ボディ
470 サポート部
480 照射部
500 殺菌部
510 殺菌支持部
530 反射部
550 放熱孔部
560 照射部
A 第一領域
B 第二領域
D 設定間隔
G1 第1長さ
G2 第2長さ
F 設定角度