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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-18
(45)【発行日】2024-01-26
(54)【発明の名称】患者モニターシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20240119BHJP
【FI】
A61B5/00 102A
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021519863
(86)(22)【出願日】2019-10-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-13
(86)【国際出願番号】 US2019055722
(87)【国際公開番号】W WO2020077149
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2022-10-07
(31)【優先権主張番号】62/744,988
(32)【優先日】2018-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500000212
【氏名又は名称】マシモ・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アマー・アル-アリ
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン・スクラッグス
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・プリデール
(72)【発明者】
【氏名】チャド・エー・デ・ジョング
(72)【発明者】
【氏名】エリック・カール・キナスト
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ソ・ファン
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン・ハング
【審査官】蔵田 真彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0008146(US,A1)
【文献】特表2017-506121(JP,A)
【文献】特表2015-511840(JP,A)
【文献】特表2005-532863(JP,A)
【文献】特表2018-527996(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00-5/01、5/06-5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者から生理学的データを収集するように構成されている使い捨て非侵襲センサーアセンブリであって、前記生理学的データは前記患者の生理学的状態を示し、
ドックと、
前記ドックの第1の端から延在して患者の手首に巻き付け、前記第1の端とは反対側の前記ドックの第2の端のループを通して使い捨て非侵襲センサーアセンブリを固定するように構成されているストラップと、
前記ドックの第3の端から延在して、患者の指先と結合するように構成されているセンサー要素を備えるケーブルと、
バッテリと、
を備える使い捨て非侵襲センサーアセンブリと、
前記ドックに取り外し可能に結合されており、前記使い捨て非侵襲センサーアセンブリから前記患者の前記生理学的データを受信するように構成されている再使用可能送信機アセンブリであって、
プロセッサと、
患者モニターとのワイヤレス通信を確立するように構成されているワイヤレス通信モジュールと、
を備える再使用可能送信機アセンブリとを具備し、
前記使い捨て非侵襲センサーアセンブリの前記ドック、前記ストラップ、及び前記ケーブルは、単一の本体部に一体化されており、
前記ドックは、湾曲した支持体と、前記支持体によって支持される第1の電気接点を備える可撓性回路を備え、前記再使用可能送信機アセンブリは、前記再使用可能送信機アセンブリが前記ドックに結合されたときに、前記第1の電気接点と係合するように構成された第2の電気接点を備え、
前記可撓性回路は、前記第1の電気接点が前記支持体によって支持された状態において1つまたは複数のアーチ形部分を有し、前記支持体は、前記アーチ形部分の曲率を定め、前記第1の電気接点は、少なくとも部分的に前記アーチ形部分に位置する、患者モニターシステム。
【請求項2】
前記再使用可能送信機アセンブリは、前記プロセッサ及び前記ワイヤレス通信モジュールに電力を供給するための電源を含まない請求項1に記載の患者モニターシステム。
【請求項3】
前記再使用可能送信機アセンブリは、前記使い捨て非侵襲センサーアセンブリの前記バッテリから受電する請求項1に記載の患者モニターシステム。
【請求項4】
前記センサー要素は、一つ以上の放射体及び一つ以上の検出器を備える請求項1に記載の患者モニターシステム。
【請求項5】
前記一つ以上の放射体及び前記一つ以上の検出器は、光学系のものである請求項4に記載の患者モニターシステム。
【請求項6】
前記一つ以上の放射体は、発光ダイオード(LED)である請求項4に記載の患者モニターシステム。
【請求項7】
前記ワイヤレス通信モジュールは、少なくとも第1のワイヤレス通信プロトコルを使用して、前記再使用可能送信機アセンブリを前記患者モニターに関連付け、前記ワイヤレス通信モジュールは、少なくとも第2のワイヤレス通信プロトコルを使用して、前記ワイヤレス通信モジュールと前記患者モニターとの間でデータを伝送する請求項1に記載の患者モニターシステム。
【請求項8】
前記第1のワイヤレス通信プロトコルは、近距離無線通信(NFC)である請求項7に記載の患者モニターシステム。
【請求項9】
前記第2のワイヤレス通信プロトコルは、Bluetooth(登録商標)である請求項7に記載の患者モニターシステム。
【請求項10】
前記再使用可能送信機アセンブリと前記患者モニターとの間の前記ワイヤレス通信は、少なくとも、前記患者モニターから前記再使用可能送信機アセンブリに伝送されるペアリング信号、及び前記再使用可能送信機アセンブリから前記患者モニターに伝送される識別情報に基づく請求項1に記載の患者モニターシステム。
【請求項11】
前記患者モニターは、前記再使用可能送信機アセンブリが前記患者モニターから所定の距離内に持ち込まれたときに前記ペアリング信号を前記再使用可能送信機アセンブリに伝送する請求項10に記載の患者モニターシステム。
【請求項12】
前記ペアリング信号及び前記識別情報は、第1のワイヤレス通信プロトコルを介して伝送される請求項10に記載の患者モニターシステム。
【請求項13】
前記識別情報は、前記再使用可能送信機アセンブリに固有であり、記再使用可能送信機アセンブリに関連付けられているRFIDタグである請求項10に記載の患者モニターシステム。
【請求項14】
前記識別情報は、前記患者モニターから前記再使用可能送信機アセンブリへの前記ペアリング信号の前記伝送に応答して前記再使用可能送信機アセンブリから前記患者モニターに伝送される請求項10に記載の患者モニターシステム。
【請求項15】
前記識別情報の前記伝送は、自動的に行われる請求項14に記載の患者モニターシステム。
【請求項16】
患者から生理学的データを収集するように構成されている使い捨て非侵襲センサーアセンブリであって、前記生理学的データは前記患者の生理学的状態を示し、
ドックと、
前記ドックの第1の端から延在して患者の手首に巻き付け、前記第1の端とは反対側の前記ドックの第2の端のループを通して使い捨て非侵襲センサーアセンブリを固定するように構成されているストラップと、
前記ドックの第3の端から延在して、患者の指先と結合するように構成されているセンサー要素を備えるケーブルと、
バッテリと、
を備える使い捨て非侵襲センサーアセンブリと、
前記ドックに取り外し可能に結合されており、前記使い捨て非侵襲センサーアセンブリから前記患者の前記生理学的データを受信するように構成されている再使用可能送信機アセンブリであって、
プロセッサと、
患者モニターとのワイヤレス通信を確立するように構成されているワイヤレス通信モジュールと、
を備える再使用可能送信機アセンブリと、
を具備し、
前記ドックは、湾曲した支持体と、前記支持体によって支持される第1の電気接点を備える可撓性回路を備え、前記再使用可能送信機アセンブリは、前記再使用可能送信機アセンブリが前記ドックに結合されたときに、前記第1の電気接点と係合するように構成された第2の電気接点を備え、
前記可撓性回路は、前記第1の電気接点が前記支持体によって支持された状態において1つまたは複数のアーチ形部分を有し、前記支持体は、前記アーチ形部分の曲率を定め、前記第1の電気接点は、少なくとも部分的に前記アーチ形部分に位置する、患者モニターシステム。
【請求項17】
前記プロセッサは、前記再使用可能送信機アセンブリにより受信した前記生理学的データを処理し、前記患者モニターに表示されるように構成された生理学的パラメータを生成するように構成される請求項16に記載の患者モニターシステム。
【請求項18】
前記第1の端には、ケーブルホルダが設けられており、
前記ケーブルホルダは、前記ケーブルが患者の肘の方に向かったあと前記患者の手の方に向かうようなループ状に延びるように前記ケーブルを固定する、請求項16に記載の患者モニターシステム。
【請求項19】
前記支持体は、複数の支持体を備え、
前記第1の電気接点は、対応する前記複数の支持体によって支持される複数の第1の電気接点を備え、
前記第2の電気接点は、前記複数の第1の電気接点とそれぞれ係合するように構成された複数の第2の電気接点を備える、請求項16に記載の患者モニターシステム。
【請求項20】
前記可撓性回路は、前記再使用可能送信機アセンブリが前記ドックに結合されたときに、前記可撓性回路が前記バッテリから前記再使用可能送信機アセンブリに送電するように、前記バッテリと接触している、請求項19に記載の患者モニターシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、開示全体が参照により本明細書に組み込まれている2018年10月12日に出願した米国仮出願第62/744,988号、名称「SYSTEM FOR TRANSMISSION OF SENSOR DATA USING DUAL COMMUNICATION PROTOCOL」の利益を主張するものである。
【0002】
本開示は、生理学的センサー(physiological sensor)およびワイヤレスペアリングデバイス(wireless pairing device)に関する。より具体的には、本開示は、生理学的センサーを使用した生理学的データの収集、およびワイヤレスペアリングデバイスを使用して近くのコンピューティングシステムにデータを伝送することに関する。
【背景技術】
【0003】
従来の生理学的測定システムは、センサーとモニターとの間の患者ケーブル接続によって制限される。患者は、モニターのすぐ近くに配置されていなければならない。また、患者の再配置は、モニタリング機器の切断およびそれに対応する測定の喪失、または患者機器およびケーブルの厄介な同時移動のいずれかを必要とする。これまでに、センサーとモニターとの間にワイヤレス通信リンクを提供し、患者にケーブルをつなぐことから患者を解放するために、様々なデバイスが提案され、実装されてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第9,436,645号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、他にもあるがとりわけ、患者生理学的データを収集し、ワイヤレス伝送を介して近くのコンピューティングシステムにデータを伝送するためのシステム、デバイス、および方法の実施形態について説明する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
患者の組織をモニターするために使用できる使い捨てセンサーと、患者モニターとワイヤレス方式で通信するために使用できる再使用可能送信機とを備えることができるセンサーシステムが開示されている。使い捨てセンサーは、センサー素子と、使い捨てセンサーおよび再使用可能送信機の両方に電力を供給するためのバッテリとを備えることができる。センサー素子は、1つまたは複数の放射体と検出器とを備えることができる。再使用可能送信機は、アンテナと1つまたは複数のハードウェアプロセッサとを備えることができる。
【0007】
センサーをコンピューティングデバイスとペアリングする方法が開示されている。この方法は、第1の通信プロトコルを使用して送信機とコンピューティングデバイスとの間でペアリングデータの通信を行うことを含むことができる。この方法は、送信機とセンサーパッケージとを対にして合わせたことに応答してセンサーパッケージに含まれるバッテリから受電することを含むことができる。この方法は、第2の通信プロトコルを使用して受信されたペアリングデータに基づきコンピューティングデバイスと接続することを含むことができる。第2の通信プロトコルは、第1の通信プロトコルと異なっていてもよい。この方法は、第2プロトコルの接続に基づきセンサーデータをコンピューティングデバイスに伝送することをさらに含むことができる。
【0008】
非侵襲患者センサーをコンピューティングデバイスとペアリングするためのシステムのための使い捨てセンサーに対する回路が開示されている。回路は、1つまたは複数の第1の電気接点を備えることができる本体部を含み得る。回路は、1つまたは複数の第2の電気接点を備える細長部材を含むことができる。細長部材は、本体部の長さに沿って本体部から延在し得る。細長部材は、アーチ形であってよい。第1の電気接点および第2の電気接点は、第1の電気接点と第2の電気接点との間で電気信号が伝送され得るように接続され得る。第1の電気接点は、使い捨てセンサーのセンサー素子およびバッテリに動作可能に接続することができる。
【0009】
非侵襲患者センサーをコンピューティングデバイスとペアリングするためのシステムのための生理学的センサーが開示されている。生理学的センサーは、センサー素子を備え得る。生理学的センサーは、ドッキング部材を備えることができる。ドッキング部材は、ドッキング表面およびリテーナを含むことができる。リテーナは、ドッキング部材にちょうつがいで結合され得る。生理学的センサーは、センサー素子およびドッキング部材に動作可能に結合されているケーブルを備えることができる。ケーブルは、センサー素子とドッキング部材との間で信号が伝送されることを可能にすることができる。リテーナは、再使用可能送信機と係合して、再使用可能送信機をドッキング表面に対して保持することができる。
【0010】
いくつかの実施形態において、再使用可能送信機アセンブリを使用して使い捨て非侵襲センサーアセンブリをモニタリングデバイスとペアリングするためのシステムが開示されている。使い捨て非侵襲センサーアセンブリは、患者の生理学的データを収集することができる。システムは、使い捨て非侵襲センサーアセンブリと、再使用可能送信機アセンブリとを備えることができる。使い捨て非侵襲センサーアセンブリは、患者から生理学的データを収集することができる。生理学的データは、患者の生理学的状態を指示することができる。使い捨て非侵襲センサーアセンブリは、センサー素子とバッテリとを備えることができる。センサー素子は、患者に取り付けることができる。再使用可能送信機アセンブリは、使い捨て非侵襲センサーアセンブリから患者の生理学的データを受信することができる。再使用可能送信機アセンブリはプロセッサを備えることができ、ワイヤレス通信モジュールが患者モニターとのワイヤレス通信を確立することができる。
【0011】
前の段落のシステムは、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。再使用可能送信機アセンブリは、プロセッサおよびワイヤレス通信モジュールに電力を供給するための電源を含まない。ワイヤレス通信モジュールは、第1のアンテナを備えることができる。ワイヤレス通信モジュールは、第2のアンテナも備えることができる。再使用可能送信機アセンブリは、使い捨て非侵襲センサーアセンブリのバッテリから受電することができる。再使用可能送信機アセンブリは、使い捨て非侵襲センサーアセンブリから生の生理学的データを受信することができ、生の生理学的データは、センサー素子によって収集され得る。プロセッサは、再使用可能送信機アセンブリに伝送された生の生理学的データを処理し、生理学的パラメータを生成することができる。再使用可能送信機アセンブリは、生理学的パラメータを患者モニターに伝送することができる。センサー素子は、検出器と放射体とを備えることができる。検出器および放射体は、光学系のものであってよい。放射体は、発光ダイオード(LED)であってよい。使い捨て非侵襲センサーアセンブリは、患者に結合されてよい。再使用可能送信機アセンブリは、使い捨て非侵襲センサーアセンブリに取り外し可能に結合され得る。再使用可能送信機アセンブリまたは使い捨て非侵襲センサーアセンブリは、耐水性または耐衝撃性を有し得る。ワイヤレス通信モジュールは、電子データを患者モニターから受信するか、または電子データを患者モニターに伝送することができる。ワイヤレス通信モジュールは、少なくとも第1のワイヤレス通信プロトコルを使用して、再使用可能送信機アセンブリを患者モニターに関連付けることができ、ワイヤレス通信モジュールは、少なくとも第2のワイヤレス通信プロトコルを使用して、ワイヤレス通信モジュールと患者モニターとの間でデータを伝送することができる。第1のワイヤレス通信プロトコルは、近距離無線通信(NFC)とすることができる。第2のワイヤレス通信プロトコルは、第1のワイヤレス通信プロトコルと異なっていてもよい。第2のワイヤレス通信プロトコルは、Bluetooth(登録商標)であってもよい。再使用可能送信機アセンブリと患者モニターとの間のワイヤレス通信は、少なくとも、患者モニターから再使用可能送信機アセンブリに伝送されるペアリング信号、および再使用可能送信機アセンブリから患者モニターに伝送される識別情報に基づくものとしてよい。患者モニターは、再使用可能送信機アセンブリが患者モニターから所定の距離内に持ち込まれたときにペアリング信号を再使用可能送信機アセンブリに伝送することができる。ペアリング信号および識別情報は、第1のワイヤレス通信プロトコルを介して伝送され得る。識別情報は、再使用可能送信機アセンブリに固有のものであってよい。識別情報は、再使用可能送信機アセンブリに関連付けられているRFIDタグであってよい。識別情報は、患者モニターから再使用可能送信機アセンブリへのペアリング信号の伝送に応答して、再使用可能送信機アセンブリから患者モニターに伝送され得る。識別情報の伝送は、自動的に行われてもよい。識別情報の伝送は、自動的に行われなくてもよい。使い捨て非侵襲センサーアセンブリは、再使用可能送信機アセンブリと対にされて合わされるように構成されているドックを備えることができる。ドックは、アーチ形支持体と、細長部材を含む可撓性回路とを備えることができる。細長部材は、再使用可能送信機アセンブリが使い捨て非侵襲センサーアセンブリのドックに結合されたときに再使用可能送信機アセンブリに対して可撓性回路の細長部材を押し当てるアーチ形支持体によって支持され得る。可撓性回路は、使い捨て非侵襲センサーアセンブリと再使用可能送信機アセンブリとの間の電子信号の伝送を円滑にすることができる。細長部材は、再使用可能送信機アセンブリが使い捨て非侵襲センサーアセンブリと結合されたときに再使用可能送信機アセンブリの電気接点と接触することになる電気接点を備えることができる。可撓性回路は、再使用可能送信機アセンブリが使い捨て非侵襲センサーアセンブリと結合されたときに可撓性回路がバッテリから再使用可能送信機アセンブリに送電するようにバッテリと接触することができる。バッテリは、空気中の酸素と反応して電力を発生することができる。使い捨て非侵襲センサーアセンブリは、バッテリを格納するハウジングを備えることができる。ハウジングは、チャネルと開口部とを備えることができ、チャネルは、開口部を介してハウジング内に空気が入りやすくすることができる。開口部は、チャネルが覆われているときに開口部が空気に曝されるようにチャネルの内面に形成され得る。チャネルは、ハウジングの頂面に画成され得る。チャネルは、ハウジングの側縁まで延在し得る。使い捨て非侵襲センサーアセンブリは、患者に取り外し可能に取り付けることができる。使い捨て非侵襲センサーアセンブリは、患者の周りに巻き付けることができる細長部材を含むことができる。患者モニターは、モバイルデバイスであってよい。再使用可能送信機アセンブリは、再使用可能送信機アセンブリと患者モニターとの間のワイヤレス通信を確立するために患者モニター上の特定の配置に近接させることができる。患者モニターは、モバイルデバイスである。患者モニターは、ベッドサイド患者モニターであってもよい。
【0012】
いくつかの実施形態において、送信機を使用して非侵襲センサーアセンブリを患者モニターとペアリングする方法が開示されている。非侵襲センサーアセンブリは、患者から生理学的データを収集し、その生理学的データを送信機に伝送することができる。患者モニターは、生理学的データに関連付けられ、患者の生理学的状態を指示するパラメータを表示することができる。この方法は、送信機を使用して、第1のワイヤレス通信プロトコルを介して患者モニターからペアリング信号を受信することと、送信機を使用して、第1のワイヤレス通信プロトコルを介して患者モニターに識別情報を伝送することと、少なくともペアリング信号および識別情報に基づき送信機と患者モニターとの間のワイヤレス通信を確立することであって、ワイヤレス通信は少なくとも第2のワイヤレス通信プロトコルに基づく、ワイヤレス通信を確立することと、非侵襲センサーアセンブリのセンサー素子を使用して患者の生の生理学的データを収集することと、送信機のプロセッサを使用して生の生理学的データを処理して生理学的パラメータを生成することと、生理学的パラメータをワイヤレス通信を介して患者モニターに伝送することとを含むことができる。
【0013】
前の段落の方法は、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。この方法は、送信機を使用して、信号から電力を発生することを含むことができる。電力は、識別情報の伝送に使用することができる。第1のワイヤレス通信プロトコルは、第2のワイヤレス通信プロトコルと異なっていてもよい。送信機は、ペアリング信号を受信するための電源を必要としなくてもよい。送信機は、電源を備えなくてもよい。この方法は、非侵襲センサーアセンブリのバッテリから受電することを含むことができる。生の生理学的データを収集することは、非侵襲センサーアセンブリのプロセッサを使用して放射体信号を生成することと、放射体信号を非侵襲センサーアセンブリの放射体に伝送することと、放射体を使用して、少なくとも放射体信号に基づき光出力を発生することと、検出器を使用して光出力を検出することと、光出力を変換して生の生理学的データを生成することとを含むことができる。送信機は、再使用可能であるものとしてよい。非侵襲センサーアセンブリは、使い捨てであってよい。第1のワイヤレス通信プロトコルは、近距離無線通信(NFC)とすることができる。第2の通信プロトコルは、Bluetooth(登録商標)であってよい。識別情報は、送信機を一意に識別するRFIDタグであってよい。識別情報の伝送は、ペアリング信号を受信したことに応答して自動的に行われるものとしてよい。送信機と患者モニターとの間のワイヤレス通信を確立することは、ペアリング信号および識別情報を少なくとも一部は使用して送信機を患者モニターに関連付けることを含むことができる。
【0014】
いくつかの実施形態において、使い捨てセンサーアセンブリと再使用可能送信機アセンブリとを有する非侵襲センサーシステムを使用して患者生理学的データを収集する方法が開示されている。再使用可能送信機アセンブリは、生理学的データを患者モニターにワイヤレス方式で伝送することができる。この方法は、再使用可能送信機アセンブリと患者モニターとの間の第1のワイヤレス通信を確立することと、再使用可能送信機を使用して、第1のワイヤレス通信を介してペアリングパラメータを患者モニターに伝送することと、再使用可能送信機と患者モニターとの間の第2のワイヤレス通信を確立することと、再使用可能送信機を使い捨てセンサーアセンブリと結合することと、使い捨てセンサーアセンブリのセンサー素子を使用して生の生理学的データを収集することと、再使用可能送信機を使用して、生理学的パラメータを患者モニターに伝送することとを含むことができる。
【0015】
前の段落の方法は、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。第1のワイヤレス通信は、第2のワイヤレス通信と異なり得る。第1のワイヤレス通信は、近距離無線通信(NFC)に基づくものとしてよく、第2のワイヤレス通信は、Bluetooth(登録商標)に基づくものとしてよい。再使用可能送信機は、電源を備えなくてもよい。ペアリングパラメータを伝送することは、患者モニターからペアリング信号を受信することと、ペアリング信号から電力を発生することであって、電力はペアリングパラメータを患者モニターに伝送するために使用される、電力を発生することとを含むことができる。生理学的パラメータを患者モニターに伝送することは、使い捨てセンサーアセンブリのバッテリから受電することを含むことができる。この方法は、生理学的パラメータを生成するように送信機のプロセッサを使用して生の生理学的データを処理することを含むことができる。生の生理学的データを収集することは、放射体信号を生成することと、放射体信号を使い捨てセンサーアセンブリの放射体に伝送することと、放射体を使用して、少なくとも放射体信号に基づき光出力を発生することと、検出器を使用して光出力を検出することと、光出力を変換して生の生理学的データを生成することとを含むことができる。再使用可能送信機は、再使用可能送信機を一意に識別するRFIDタグを含むことができる。ペアリングパラメータの伝送は、再使用可能送信機が患者モニターの所定の距離内に持ち込まれた後に自動的に行われるものとしてよい。再使用可能送信機と患者モニターとの間の第2のワイヤレス通信を確立することは、少なくともペアリングパラメータを使用して再使用可能送信機を患者モニターに関連付けることを含むことができる。再使用可能送信機と患者モニターとの間の第1のワイヤレス通信を確立することは、再使用可能送信機を患者モニターの特定の配置に近づけることを含むことができる。患者モニターは、モバイルデバイスであってよい。患者モニターは、ベッドサイド患者モニターであってもよい。
【0016】
いくつかの実施形態において、使い捨てセンサーアセンブリと再使用可能送信機アセンブリとを有するセンサーシステムを使用して患者生理学的データを収集し表示する方法が開示されている。この方法は、再使用可能送信機と患者モニターとの間のワイヤレス通信を確立することと、使い捨てセンサーアセンブリのセンサー素子を使用して生の生理学的データを収集することと、再使用可能送信機を使用して、生の生理学的データを患者モニターに伝送することと、患者モニターのプロセッサを使用して、生の生理学的データを処理して生理学的パラメータを決定することと、患者モニターのディスプレイを使用して、生理学的パラメータを表示することとを含むことができる。
【0017】
前の段落の方法は、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。再使用可能送信機アセンブリと患者モニターとの間のワイヤレス通信を確立することは、再使用可能送信機アセンブリを使用して、患者モニターからペアリング信号を受信することと、再使用可能送信機アセンブリを使用して、患者モニターにペアリングパラメータを伝送することと、少なくとも一部はペアリングパラメータを使用して、再使用可能送信機アセンブリを患者モニターに関連付けることとを含むことができる。ペアリングパラメータは、第1のワイヤレスプロトコルを使用して伝送されるものとしてよく、第1のワイヤレスプロトコルは、近距離無線通信(NFC)であるものとしてよい。再使用可能送信機アセンブリは、ペアリング信号を受信するための電源を必要としなくてもよい。再使用可能送信機アセンブリは、ペアリングパラメータを含むことができるRFIDタグを備えることができる。ペアリングパラメータの伝送は、ペアリング信号を受信したことに応答して自動的に行われるものとしてよい。再使用可能送信機アセンブリは、電源を備えなくてもよい。再使用可能送信機アセンブリは、使い捨てセンサーアセンブリのバッテリから受電することができる。生の生理学的データを収集することは、放射体信号を生成することと、放射体信号を使い捨てセンサーアセンブリの放射体に伝送することと、放射体を使用して、少なくとも放射体信号に基づき光出力を発生することと、検出器を使用して光出力を検出することと、光出力を変換して生の生理学的データを生成することとを含むことができる。再使用可能送信機アセンブリと患者モニターとの間のワイヤレス通信は、少なくともBluetooth(登録商標)に基づくものとしてよい。送信機と患者モニターとの間のワイヤレス通信を確立することは、再使用可能送信機アセンブリを患者モニターに関連付けることを含むことができる。再使用可能送信機と患者モニターとの間のワイヤレス通信を確立することは、再使用可能送信機を患者モニターの特定の配置に近づけることを含むことができる。
【0018】
いくつかの実施形態において、使い捨てセンサーアセンブリ用の可撓性回路が開示されている。使い捨てセンサーアセンブリは、患者の生理学的データを収集し、その生理学的データを送信機アセンブリを介して患者モニターに伝送することができる。可撓性回路は、本体部および細長部材を備えることができる。本体部は、第1の複数の電気接点を備えることができる。細長部材は、第2の複数の電気接点を備えることができる。細長部材は、本体部の長手方向軸に沿って本体部から延在するものとしてよい。細長部材は、アーチ形であってよい。第1の複数の電気接点は、使い捨てセンサーのセンサー素子およびバッテリに動作可能に接続することができる。第1の電気接点および第2の電気接点は、第1の電気接点と第2の電気接点との間で電気信号が伝送され得るように接続され得る。
【0019】
前の段落の可撓性回路は、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。細長部材は、平坦であってよい。細長部材の先端と使い捨てセンサーとの間の相互作用により、細長部材はアーチ形になり得る。第2の複数の電気接点は、細長部材がアーチ形であるときに細長部材の各々の頂点に配置され得る。細長部材は、使い捨てセンサー上に設置されたときに第1の湾曲度を有するアーチ形であり、細長部材は、再使用可能送信機が使い捨てセンサーと嵌合されたときに第2の湾曲度を有するアーチ形になるものとしてよい。第2の湾曲度は、第1の湾曲度よりも小さいものとしてよい。細長部材は、使い捨てセンサー上に設置されたときに第1の高さを有することができ、細長部材は、再使用可能送信機が使い捨てセンサーと嵌合されたときに第2の高さを有することができる。第1の高さは、第2の高さよりも大きいものとしてよい。細長部材は、使い捨てセンサー上に設置されたときに使い捨てセンサーの複数のアーチ形支持体によって支持され得る。
【0020】
いくつかの実施形態において、生理学的センサーシステムの送信機アセンブリと患者モニターとの間でワイヤレス通信を確立するためのペアリングシステムが開示されている。患者モニターは、患者の生理学的パラメータを表示することができる。ペアリングシステムは、アダプタと、ハウジングと、ケーブルアセンブリとを備えることができる。アダプタは、患者モニターに結合され得る。ハウジングは、プロセッサと、ワイヤレス通信インターフェースとを備えることができる。プロセッサは、ペアリング信号を生成することができる。ワイヤレス通信インターフェースは、送信機アセンブリとのワイヤレス通信を確立し、送信機アセンブリから生理学的パラメータを受信することができる。生理学的パラメータは、患者に取り外し可能に結合されている使い捨て非侵襲生理学的センサーによって収集された生理学的データに少なくとも一部は基づくものとしてよい。ケーブルアセンブリは、アダプタおよびハウジングに結合されるものとしてよい。ケーブルアセンブリは、アダプタおよびハウジングに生理学的パラメータを伝送することを可能にし得る。
【0021】
前の段落のペアリングシステムは、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。ハウジングは、患者モニターの本体部に取り外し可能に結合され得る。プロセッサは、ペアリング信号を送信機アセンブリに伝送することができる。ペアリング信号は、ワイヤレス通信インターフェースと送信機アセンブリとの間のワイヤレス通信を確立するために使用することができる。ペアリング信号は、送信機アセンブリが患者モニターの特定の配置に近接しているときに送信機アセンブリに伝送され得る。ハウジングは、嵌め込み表面を備えることができる。嵌め込み表面は、ワイヤレス通信インターフェースの配置を示すことができる。ワイヤレス通信インターフェースは、第1のワイヤレス通信プロトコルを介して送信機アセンブリとのワイヤレス通信を確立することができる。第1のワイヤレス通信プロトコルは、近距離無線通信(NFC)とすることができる。ワイヤレス通信インターフェースは、送信機アセンブリから識別情報をワイヤレス方式で受信することができる。識別情報は、送信機アセンブリに固有のRFIDタグとすることができる。ワイヤレス通信インターフェースは、ペアリング信号を伝送したことに応答して送信機アセンブリから識別情報をワイヤレス方式で受信することができる。ハウジングのプロセッサは、ワイヤレス通信インターフェースから識別情報を受信し、その識別情報を患者モニターに伝送することができる。識別情報は、送信機アセンブリに固有のペアリングパラメータを含むことができる。患者モニターは、少なくとも送信機アセンブリの識別情報に基づき送信機アセンブリとのワイヤレス通信を確立することができる。患者モニターと送信機アセンブリとの間のワイヤレス通信は、Bluetooth(登録商標)に基づくものとしてよい。ペアリングシステムは、アダプタおよびケーブルアセンブリを介して患者モニターから受電することができる。ペアリング信号は、送信機アセンブリのための電力を発生することができる。ペアリング信号は、送信機アセンブリがワイヤレス通信インターフェースから所定の距離内にあるとき、または送信機アセンブリがハウジングに接触したときに送信機アセンブリに伝送され得る。ワイヤレス通信インターフェースは、送信機アセンブリから生理学的パラメータを受信し、その生理学的パラメータを表示のために患者モニターに伝送することができる。ワイヤレス通信インターフェースは、送信機アセンブリにペアリング信号を伝送するために使用されるものとは異なるワイヤレス通信プロトコルを使用して送信機アセンブリから生理学的パラメータを受信することができる。アダプタは、患者モニターのセンサー入力に差し込むことができる。ペアリングシステムは、患者モニターにワイヤレス通信機能を付加することができる。
【0022】
いくつかの実施形態において、再使用可能ワイヤレス送信機アセンブリを格納するための装置が開示されている。再使用可能ワイヤレス送信機は、使い捨て非侵襲センサーアセンブリから患者生理学的データを受信し、ワイヤレス通信を介して患者生理学的データを患者モニターに伝送することができる。この装置は、ベースと本体部とを備えることができる。ベースは、患者モニターのハウジングに結合され得る。患者モニターは、再使用可能ワイヤレス送信機アセンブリから患者生理学的パラメータを受信することができる。本体部は、再使用可能ワイヤレス送信機アセンブリの対応する嵌合表面を受けることができる支持体表面を備えることができる。本体部は、ベースと直交する方向にベースから突出するものとしてよい。本体部は、再使用可能ワイヤレス送信機アセンブリを保持するための磁石を備えることができる。支持体表面は、アーチ形であり、ベースに直交するものとしてよい。
【0023】
前の段落の装置は、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。ベースは、ワイヤレス送信機を保持するように構成されている磁石を備えることができる。磁石は、本体部の支持体表面の周りに位置決めすることができる。本体部の外面は、再使用可能ワイヤレス送信機アセンブリが装置に結合されたときに再使用可能ワイヤレス送信機アセンブリの外面と同一の平面にあるものとしてよい。ベースの形状は、再使用可能ワイヤレス送信機アセンブリが装置に結合されたときにベースの輪郭が再使用可能ワイヤレス送信機アセンブリの輪郭と一致するように再使用可能ワイヤレス送信機アセンブリの形状に対応し得る。
【0024】
いくつかの実施形態において、ワイヤレス送信機アセンブリを、患者から生理学的データを収集するように構成されている非侵襲センサーアセンブリと結合する方法が開示されている。この方法は、ワイヤレス送信機アセンブリの脚部が、非侵襲センサーアセンブリのドック上に形成されているスロットと実質的に揃い向き合うようにワイヤレス送信機アセンブリを位置決めすることであって、スロットはワイヤレス送信機アセンブリの脚部を受け入れる寸法および形状を有し得る、位置決めすることと、ワイヤレス送信機アセンブリをスロットの方へ、脚部がスロット内に位置決めされるように押すことと、ワイヤレス送信機アセンブリを押し下げて、ワイヤレス送信機アセンブリを非侵襲センサーアセンブリのドックと取り外し可能に結合し、それによって、非侵襲センサーアセンブリから患者生理学的データを受信し、患者生理学的データを近接するベッドサイド患者モニターに伝送することをワイヤレス送信機アセンブリに行わせることとを含むことができる。
【0025】
前の段落の方法は、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。センサーアセンブリは、ハウジングを備えることができる。スロットは、ドックとハウジングとの間に画成され得る。ハウジングは、リップ部を備えることができる。リップ部の各々は、ドックのスロットの各々に対応することができる。ワイヤレス送信機の脚部は、ハウジングのリップ部の下に位置決めされ得る。ドックは、送信機アセンブリをドック内に保持することができるリテーナを備えることができる。リテーナは、スロットの反対側に位置決めされ得る。送信機アセンブリを押し下げることは、リテーナを第1の構成から第2の構成に変化させ、それによって、送信機アセンブリがドック内に置かれることを可能にし得る。リテーナは、第1の構成にあるときにドックに関して実質的に垂直であり、リテーナは、第2の構成にあるときにドックから離れる方向に曲げられ得る。リテーナは、送信機アセンブリがドックと結合されているときに第1の構成にあり、第1の構成のリテーナは、送信機アセンブリをドック内に保持することができる。
【0026】
いくつかの実施形態において、患者生理学的パラメータを収集し、そのパラメータをモバイルデバイスに伝送するためのシステムが開示されている。患者生理学的パラメータは、非侵襲センサーアセンブリを用いて収集することができる。パラメータは、送信機アセンブリを使用してモバイルデバイスに伝送され得る。このシステムは、非侵襲センサーアセンブリ、送信機アセンブリ、および患者モニターを備えることができる。非侵襲センサーアセンブリは、第1のハウジング内にセンサー素子とバッテリとを含むものとしてよい。センサー素子は、患者から生理学的データを収集することができる。送信機アセンブリは、第2のハウジング内にプロセッサとワイヤレス通信モジュールとを含むことができる。送信機アセンブリは、患者モニターとのワイヤレス通信を確立することができる。患者モニターは、生理学的パラメータを表示し、患者生理学的パラメータをモバイルデバイスに伝送することができる。
【0027】
前の段落のシステムは、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。センサー素子は、放射体と検出器とを備えることができる。放射体および検出器は、光学系であってよい。送信機アセンブリは、プロセッサおよびワイヤレス通信モジュールに電力を供給するための電源を含まなくてよい。送信機アセンブリは、再使用可能であるものとしてよい。非侵襲センサーアセンブリは、使い捨てであってよい。送信機アセンブリは、非侵襲センサーアセンブリのバッテリから受電することができる。再使用可能送信機アセンブリは、使い捨てセンサーアセンブリから生の生理学的データを受信することができる。生の生理学的データは、センサー素子によって収集され得る。非侵襲センサーアセンブリは、患者に取り外し可能に結合され得る。非侵襲センサーアセンブリは、患者の手首に結合され得る。センサー素子は、患者の指先に結合され得る。第1のハウジングまたは第2のハウジングは、耐水性または耐衝撃性を有することができる。ワイヤレス通信モジュールは、第1のワイヤレス通信プロトコルを使用して送信機アセンブリを患者モニターに関連付けることができ、ワイヤレス通信モジュールは、第2のワイヤレス通信プロトコルを使用してデータを患者モニターに伝送することができる。送信機アセンブリのプロセッサは、非侵襲センサーアセンブリから生理学的データを受信し、その生理学的データを処理して生理学的パラメータを生成することができる。送信機アセンブリは、生理学的パラメータをモバイルデバイスにワイヤレス方式で伝送することができる。患者モニターは、生理学的パラメータをモバイルデバイスにワイヤレス方式で伝送することができる。患者モニターは、Root(登録商標)プラットフォームであってよい。
【0028】
いくつかの実施形態において、ワイヤレス送信機アセンブリを使用して非侵襲センサーアセンブリから患者モニターに生理学的データを伝送する方法が開示されている。この方法は、ペアリングデバイスからペアリング信号を受信し、ペアリングデバイスにペアリングパラメータを伝送するためにワイヤレス送信機アセンブリを患者モニターのペアリングデバイスに近づけることと、ワイヤレス送信機アセンブリを非侵襲センサーアセンブリに結合して、非侵襲センサーアセンブリのバッテリから受電し、非侵襲センサーアセンブリのセンサー素子から生理学的データを受信することとを含み、ワイヤレス送信機アセンブリは、少なくとも一部は生理学的データに基づき生理学的パラメータを決定し、その生理学的パラメータを患者モニターに伝送することができる、生理学的データを受信することができる。
【0029】
前の段落の方法は、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。ペアリング信号の受信およびペアリングパラメータの伝送は、第1のワイヤレス通信プロトコルを介して行うことができる。ワイヤレス送信機アセンブリは、第2のワイヤレス通信プロトコルを介して生理学的パラメータを患者モニターに伝送することができる。第1のワイヤレス通信プロトコルは、近距離無線通信(NFC)とすることができる。第2のワイヤレス通信プロトコルは、Bluetooth(登録商標)であってもよい。ワイヤレス送信機アセンブリは、電源を備えなくてもよい。ワイヤレス送信機は、再使用可能であるものとしてよい。ワイヤレス送信機アセンブリは、非侵襲センサーアセンブリのドックに結合され得る。センサー素子は、検出器と放射体とを備えることができる。検出器および放射体は、光学系であってよい。ワイヤレス送信機アセンブリを自動的に結合することで、ワイヤレス送信機アセンブリに生理学的パラメータを決定し、その生理学的パラメータを患者モニターに伝送することを行わせるができる。
【0030】
いくつかの実施形態において、非侵襲センサーアセンブリから送信機アセンブリに生理学的データを伝送するための可撓性回路が開示されている。生理学的データの伝送は、送信機アセンブリが非侵襲センサーアセンブリに結合されているときに行われるものとしてよい。可撓性回路は、第1の複数の電気接点と、第2の複数の電気接点と、可撓性本体部と、可撓性細長部材とを備えることができる。第1の複数の電気接点は、非侵襲センサーアセンブリのセンサー素子から生理学的データを受信することができる。第2の複数の電気接点は、第1の複数の電気接点と電子的に連通し、第1の複数の電気接点から生理学的データを受信することができる。可撓性細長部材は、可撓性本体部に結合され得る。細長部材の各々は、送信機アセンブリが非侵襲センサーアセンブリに結合されたときに第2の複数の電気接点が送信機アセンブリと接触するように、第2の複数の電気接点の対応する電気接点を備えることができる。
【0031】
前の段落の可撓性回路は、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。可撓性回路は、非侵襲センサーアセンブリに結合され得る。可撓性細長部材は、アーチ形であってよい。可撓性細長部材の各々は、本体部の長手方向軸に関して離れる方向に上向きに延在する第1の部分と、長手方向軸に関して離れる方向に下向きに延在する第2の部分とを有することができる。可撓性細長部材は、非侵襲センサーアセンブリのアーチ形支持体上で支持され得る。アーチ形支持体は、送信機アセンブリが非侵襲センサーアセンブリに結合されたときに可撓性細長部材と送信機アセンブリとの間の接触を確実にすることができる。非侵襲センサーアセンブリのセンサー素子は、放射体と検出器とを備えることができる。可撓性回路の可撓性細長部材は、送信機アセンブリが非侵襲センサーアセンブリに結合されていないときの第1の構成と、送信機アセンブリが非侵襲センサーに結合されているときの第2の構成とを有することができる。第1の構成の細長部材は、第1の湾曲度に関連付けられ、第2の構成の細長部材は、第2の湾曲度に関連付けられるものとしてよい。第2の湾曲度は、第1の湾曲度よりも小さいものとしてよい。可撓性回路は、送信機アセンブリがドックに結合されたときに可撓性回路が非侵襲センサーアセンブリのバッテリから受電し、電力を送信機アセンブリに伝送することができるように非侵襲センサーアセンブリのバッテリに結合され得る。
【0032】
いくつかの実施形態において、患者から生理学的データを収集するためのウェアラブル非侵襲センサーアセンブリが開示されている。ウェアラブル非侵襲センサーアセンブリは、ドックと、送信機アセンブリと、センサー素子とを備えることができる。ドックは、ハウジングに結合することができる。ドックは、リテーナおよび取り付け機構を備えることができる。送信機アセンブリは、ドックに結合することができる。センサー素子は、ケーブルを介してハウジングに結合されてよい。センサー素子は、患者から生理学的データを収集することができる。ケーブルの少なくとも一部は、リテーナ内に位置決めされ得る。
【0033】
前の段落のウェアラブル非侵襲センサーアセンブリは、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。取り付け機構は、患者の周りに巻き付けることができる複数のストラップを備えることができる。センサー素子は、放射体と検出器とを備えることができる。リテーナは、ドックの側面に沿って結合され、ケーブルを受け入れることができるチャネルを備えることができる。リテーナは、ケーブルの少なくとも第1の方向への移動を制限する一方で、第2の方向への移動を許すことができる。ハウジングは、センサー素子に給電するバッテリを収納することができる。バッテリは、送信機アセンブリがドックに結合されたときに送信機アセンブリにさらに給電することができる。ウェアラブル非侵襲センサーアセンブリは、患者の手首に結合され、センサー素子は、患者の指先に結合され得る。送信機アセンブリはプロセッサと、患者モニターとのワイヤレス通信を確立することができるワイヤレス通信モジュールとを備えることができる。ウェアラブル非侵襲センサーアセンブリは、耐水性または耐衝撃性を有することができる。送信機アセンブリは、患者モニターとのワイヤレス通信を確立することができ、患者モニターは、送信機アセンブリから生理学的データを受信し、その生理学的データをディスプレイ上に表示することができる。ドックは、アーチ形支持体と、アーチ形支持体によって支持される細長部材を含み得る可撓性回路とを備えることができる。アーチ形支持体は、送信機アセンブリがドックに結合されたときに可撓性回路の細長部材と送信機アセンブリとの間の接触を確実にすることができる。ドックは、可撓性回路をさらに備えることができる。可撓性回路は、細長部材を含み得る。細長部材は、可撓性を有するものとしてよい。細長部材は、ドックのアーチ形支持体上で支持されるものとしてよく、アーチ形支持体は、送信機アセンブリが非侵襲センサーアセンブリに結合されたときに細長部材と送信機アセンブリとの間の接触を確実にすることができる。細長部材は、送信機アセンブリがドックに結合されていないときの第1の構成と、送信機アセンブリがドックに結合されているときの第2の構成とを有することができる。第1の構成の細長部材は、第1の湾曲度に関連付けられ、第2の構成の細長部材は、第2の湾曲度に関連付けられるものとしてよい。第2の湾曲度は、第1の湾曲度よりも小さいものとしてよい。可撓性回路は、送信機アセンブリがドックに結合されたときに可撓性回路が非侵襲センサーアセンブリのバッテリから受電し、電力を送信機アセンブリに伝送するように非侵襲センサーアセンブリのバッテリに結合され得る。
【0034】
いくつかの実施形態において、患者の生理学的状態に関係する生理学的データを収集するためのシステムが開示されている。生理学的データは、使い捨てセンサーアセンブリおよび再使用可能送信機アセンブリを使用して収集することができる。生理学的パラメータを表示するために患者モニターが使用され得る。システムは、患者モニターと、使い捨てセンサーアセンブリと、再使用可能送信機アセンブリとを備えることができる。患者モニターは、表示デバイスを含み得る。使い捨てセンサーアセンブリは、バッテリと、センサー素子と、ハウジングと、固定ストラップとを備えることができる。センサー素子は、患者から生理学的データを収集することができる。使い捨てセンサーアセンブリは、複数の電気接点を有する可撓性回路を含むことができる。固定ストラップにより、使い捨てセンサーアセンブリを患者に取り外し可能に結合することができる。再使用可能送信機アセンブリは、プロセッサと、ワイヤレス伝送モジュールとを備えることができる。再使用可能送信機アセンブリは、使い捨てセンサーアセンブリから生理学的データを受信することができる。プロセッサは、生理学的データに少なくとも一部は基づき生理学的パラメータを決定することができる。ワイヤレス伝送モジュールは、患者モニターとのワイヤレス通信を確立し、患者の生理学的パラメータを患者モニターに伝送することができる。
【0035】
前の段落のシステムは、次の特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。患者モニターは、再使用可能送信機アセンブリとのワイヤレス通信を確立することができる通信モジュールを備えることができる。センサー素子は、放射体と検出器とを備えることができる。バッテリは、空気中の酸素と反応して電力を発生することができる。センサーシステムは、チャネルと開口部とを備えることができる。チャネルは、ハウジングの頂面に形成され、開口部は、チャネルの内面に形成され得る。チャネルおよび開口部は、空気がハウジングの中に入り、バッテリと反応することを可能にし得る。再使用可能送信機アセンブリは、プロセッサおよびワイヤレス通信モジュールに電力を供給するための電源を含まなくてよい。再使用可能送信機アセンブリは、使い捨てセンサーアセンブリのバッテリから受電することができる。再使用可能送信機アセンブリは、使い捨てセンサーアセンブリのドックに取り外し可能に結合され得る。再使用可能送信機アセンブリまたは使い捨てセンサーアセンブリは、耐水性または耐衝撃性を有し得る。ワイヤレス通信モジュールは、少なくとも第1のワイヤレス通信プロトコルを使用して、再使用可能送信機アセンブリを患者モニターに関連付けることができる。ワイヤレス通信モジュールは、少なくとも第2のワイヤレス通信プロトコルを使用して、ワイヤレス通信モジュールと患者モニターとの間でデータを伝送することができる。第1のワイヤレス通信プロトコルは、近距離無線通信(NFC)とすることができる。第2のワイヤレス通信プロトコルは、第1のワイヤレス通信プロトコルと異なっていてもよい。第2のワイヤレス通信プロトコルは、Bluetooth(登録商標)であってもよい。再使用可能送信機アセンブリと患者モニターとの間の関連付けは、少なくとも患者モニターから再使用可能送信機アセンブリに伝送されるペアリング信号、および再使用可能送信機アセンブリから患者モニターに伝送される識別情報に基づくものとしてよい。患者モニターは、再使用可能送信機アセンブリが患者モニターから所定の距離内に持ち込まれたときにペアリング信号を再使用可能送信機アセンブリに伝送することができる。識別情報は、患者モニターから再使用可能送信機アセンブリへのペアリング信号の伝送に応答して、再使用可能送信機アセンブリから患者モニターに伝送され得る。識別情報の伝送は、自動的に行われるものとしてよい。識別情報の伝送は、自動的に行われなくてもよい。識別情報は、再使用可能送信機アセンブリに固有のRFIDであってよい。患者モニターは、再使用可能送信機アセンブリの識別情報を保持し、他の患者モニターが再使用可能送信機アセンブリとのワイヤレス通信を確立するのを防ぐことができる。患者モニターは、患者モニターと再使用可能送信機アセンブリとの間のワイヤレス通信が遮断されたときに再使用可能送信機アセンブリの識別情報を所定の期間にわたって保持することができる。患者モニターは、所定の期間が経過した後に再使用可能送信機アセンブリの識別情報を削除することができる。患者モニターは、再使用可能送信機が患者モニターから所定の距離内にあることに応答して識別情報を使用して再使用可能送信機アセンブリとのワイヤレス通信を再確立することができる。可撓性回路は、生理学的データを使い捨てセンサーアセンブリから再使用可能送信機アセンブリに伝送するように構成され得る。ドックは、アーチ形支持体を備えることができ、可撓性回路はアーチ形支持体によって支持される細長部材を備える。アーチ形支持体は、再使用可能送信機アセンブリが使い捨てセンサーアセンブリのドックに結合されたときに可撓性回路の細長部材を再使用可能送信機アセンブリに押し付けることができる。可撓性回路の複数の電気接点は、再使用可能送信機アセンブリが使い捨てセンサーアセンブリと結合されたときに再使用可能送信機アセンブリの電気接点と接触することができる。可撓性回路は、再使用可能送信機アセンブリが使い捨てセンサーアセンブリと結合されたときに可撓性回路がバッテリから再使用可能送信機アセンブリに送電できるようにバッテリと接触することができる。患者モニターは、ベッドサイド患者モニターであってもよい。患者モニターは、モバイルデバイスであってよい。患者モニターは、患者モニターと再使用可能送信機アセンブリとの間のワイヤレス通信を介してワイヤレス信号の強度をモニタリングすることができる。患者モニターは、ワイヤレス信号の強度が所定の信号強度閾値を下回ったときにワイヤレス信号が弱いという通知を発生することができる。患者モニターは、バッテリの充電レベルをモニタリングすることができる。患者モニターは、バッテリの充電レベルが所定の充電閾値を下回ったときに充電レベルが低いという通知を発生することができる。
【0036】
本明細書では、本開示の概要を示すために、いくつかの態様、利点、および新規性のある特徴について説明した。もちろん、必ずしもすべてのそのような態様、利点、または特徴が任意の特定の実施形態において具現化されるとは限らないことは理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】患者に取り付けられるセンサーを備え、ケーブルを介して患者生理学的データをコンピューティングデバイスに伝送するセンサーシステムの一実施形態を例示する図である。
図2A】患者生理学的データを収集し、コンピューティングデバイスにワイヤレス方式で伝送するセンサーアセンブリを含むセンサーシステムの別の実施形態を例示する図である。
図2B】センサーアセンブリの追加の詳細を示す、センサーアセンブリおよびコンピューティングデバイスの一実施形態を例示する概略図である。
図2C】センサーアセンブリの一実施形態の配線図である。
図3A】患者生理学的データを収集し、コンピューティングデバイスにワイヤレス方式で伝送するためのセンサーアセンブリの一実施形態を例示する斜視図である。
図3B図3Aのセンサーアセンブリの分解上面斜視図である。
図3C図3Aのセンサーアセンブリの分解底面斜視図である。
図3D】センサーアセンブリの一実施形態の上面図である。
図4】患者生理学的データを収集し、コンピューティングデバイスにワイヤレス方式で伝送するためのセンサーアセンブリの別の実施形態を例示する斜視図である。
図5】患者生理学的データを収集し、コンピューティングデバイスにワイヤレス方式で伝送するためのセンサーアセンブリの別の実施形態を例示する斜視図である。
図6A】センサーアセンブリの使い捨てモジュールの可撓性回路の様々な図である。
図6B】センサーアセンブリの使い捨てモジュールの可撓性回路の様々な図である。
図6C】可撓性回路の構成の変化を示す、図6Aの可撓性回路を例示する側面図である。
図6D】可撓性回路の構成の変化を示す、図6Aの可撓性回路を例示する側面図である。
図7A】取り付け機構の様々な実施形態と結合されているセンサーアセンブリの異なる実施形態を例示する様々な斜視図である。
図7B】取り付け機構の様々な実施形態と結合されているセンサーアセンブリの異なる実施形態を例示する様々な斜視図である。
図7C】取り付け機構の様々な実施形態と結合されているセンサーアセンブリの異なる実施形態を例示する様々な斜視図である。
図7D】取り付け機構の様々な実施形態と結合されているセンサーアセンブリの異なる実施形態を例示する様々な斜視図である。
図7E】取り付け機構の様々な実施形態と結合されているセンサーアセンブリの異なる実施形態を例示する様々な斜視図である。
図7F】取り付け機構の様々な実施形態と結合されているセンサーアセンブリの異なる実施形態を例示する様々な斜視図である。
図7G】取り付け機構の様々な実施形態と結合されているセンサーアセンブリの異なる実施形態を例示する様々な斜視図である。
図7H】取り付け機構の様々な実施形態と結合されているセンサーアセンブリの異なる実施形態を例示する様々な斜視図である。
図7I】取り付け機構の様々な実施形態と結合されているセンサーアセンブリの異なる実施形態を例示する様々な斜視図である。
図8A】コンピューティングデバイスに動作可能に接続されているドングルを例示する様々な図である。
図8B】コンピューティングデバイスに動作可能に接続されているドングルを例示する様々な図である。
図8C】コンピューティングデバイスに動作可能に接続されているドングルを例示する様々な図である。
図9A】再使用可能モジュールをコンピューティングデバイスとペアリングする方法についての追加の詳細を提示する、再使用可能モジュール、およびドングルに結合されているコンピューティングデバイスを例示する図である。
図9B】再使用可能モジュールをコンピューティングデバイスとペアリングする方法についての追加の詳細を提示する、再使用可能モジュール、およびドングルに結合されているコンピューティングデバイスを例示する図である。
図9C】再使用可能モジュールをコンピューティングデバイスとペアリングする方法についての追加の詳細を提示する、再使用可能モジュール、およびドングルに結合されているコンピューティングデバイスを例示する図である。
図10A】再使用可能モジュールと使い捨てモジュールとを嵌合させる方法についての追加の詳細を示す、患者の手首に取り付けられている図3Aの再使用可能モジュールおよび使い捨てモジュールを例示する様々な斜視図である。
図10B】再使用可能モジュールと使い捨てモジュールとを嵌合させる方法についての追加の詳細を示す、患者の手首に取り付けられている図3Aの再使用可能モジュールおよび使い捨てモジュールを例示する様々な斜視図である。
図10C】再使用可能モジュールと使い捨てモジュールとを嵌合させる方法についての追加の詳細を示す、患者の手首に取り付けられている図3Aの再使用可能モジュールおよび使い捨てモジュールを例示する様々な斜視図である。
図10D】再使用可能モジュールと使い捨てモジュールとを嵌合させる方法についての追加の詳細を示す、患者の手首に取り付けられている図3Aの再使用可能モジュールおよび使い捨てモジュールを例示する様々な斜視図である。
図11A】再使用可能モジュール、使い捨てモジュール、および患者生理学的パラメータを取得し、表示するためのコンピューティングデバイスを使用して、ワイヤレス通信を確立する方法を示す図である。
図11B】再使用可能モジュール、使い捨てモジュール、および患者生理学的パラメータを取得し、表示するためのコンピューティングデバイスを使用して、ワイヤレス通信を確立する別の方法を示す図である。
図12】再使用可能モジュール、使い捨てモジュール、およびコンピューティングデバイスを使用して、患者生理学的パラメータを取得し、表示する方法の別の実施形態を示す図である。
図13A】再使用可能モジュールとのワイヤレス通信を確立するためのモバイルアプリケーションを例示する図である。
図13B】様々な表示形式で患者パラメータを表示する図13Aのモバイルアプリケーションを例示する様々な図である。
図13C】様々な表示形式で患者パラメータを表示する図13Aのモバイルアプリケーションを例示する様々な図である。
図13D】様々な表示形式で患者パラメータを表示する図13Aのモバイルアプリケーションを例示する様々な図である。
図13E】様々な表示形式で患者パラメータを表示する図13Aのモバイルアプリケーションを例示する様々な図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
はじめに
図1に示されているように患者に複数のセンサーが取り付けられるときに、センサーをケーブルでつなぐとその管理が煩雑で難しい場合がある。たとえば、センサー用のケーブルは、繰り返し使用した後、絡まり破損することがある。さらに、センサーは患者健康モニターにつながれているので、患者は健康モニターの近くに配置されなければならず、患者の動きが制限されることもある。より長いケーブルが必要な場合、センサーおよびケーブルは、一緒に交換されなければならない。同様に、センサーがモニターにつながれていると患者を運ぶことが非常に難しい場合があるが、それというのも、運んでいる最中に患者をモニターの近くに留まらせる必要があるか、またはセンサーを取り外すことが必要になって結果として測定を喪失することになるからである。
【0039】
概要
図1は、ケーブル130を介してセンサー140A、140B、140C、140Dに結合したコンピューティングデバイス106を含むセンサーシステム100の一例を例示しており、センサーは患者110に取り付けられている。コンピューティングシステム106は、様々な生理学的パラメータを表示することができるディスプレイ108を備えることができる。センサー140A、140B、140C、140Dは、患者110から様々なタイプの生理学的データを収集し、ケーブル130を介してコンピューティングシステム106にデータを伝送することができる。センサー140A、140B、140C、140Dのいくつかの例は、限定はしないが、Rainbowアコースティックモニタリングセンサー(RAM)、O3 Regional Oximetryセンサー、SpO2センサー、血圧センサー、ECGセンサー、および同様のものを含む。
【0040】
しかしながら、ケーブル130は、患者にとって面倒なものであり、絡まりやすい可能性がある。ケーブル130は、時間の経過とともに、よじれが生じ、破損する可能性がある。それに加えて、センサー140A、140B、140C、140Dは、ケーブル130を介してコンピューティングシステム106に接続されるので、コンピューティングシステム106の位置は、センサー140A、140B、140C、140Dに取り付けられているケーブル130の長さに制限され得る。ケーブル130は、患者の動きも制限し得る。したがって、センサーとコンピューティングデバイスとの間のワイヤレス通信容量を含むワイヤレスソリューションは、有線構成の問題のいくつかを解決し得る。ワイヤレス構成は、センサーとコンピューティングデバイスとの間のケーブル130の必要性をなくすことができ、したがって、患者の移動性を高めることができる。
【0041】
しかしながら、ワイヤレスソリューションにはそれ固有の制限があり得る。たとえば、ワイヤレス患者モニタリングセンサーは、内部電源(たとえば、バッテリ)を必要とし、そのためセンサーのサイズによる容量の制限が生じ得る。それに加えて、連続データ収集およびワイヤレス伝送は著しい電力使用を必要とし得るので、センサーの動作は非常に限られたものとなり得る。さらに、内蔵バッテリが劣化したときにデバイス全体を交換しなければならず費用がかかり得る。さらに、充電式バッテリを有することは、看護師がバッテリの充電を待つ十分な時間をとれない可能性のある病院環境では適さないこともあり得る。また、患者にとっても、まさかのときにバッテリの充電を待つのは理想的とは言えない。したがって、既存のセンサーおよびモニターと互換性があり、本明細書において説明されているようなワイヤレス通信が可能なセンサーシステムを提供することは有利であり得る。
【0042】
図2Aは、センサーアセンブリ202A、202B、202C、202Dから患者110の患者生理学的データをワイヤレス方式で受信するコンピューティングデバイス206を備えるセンサーシステム100を例示している。センサーアセンブリ202A、202B、202C、202Dは、センサーアセンブリ202A、202B、202C、202Dとコンピューティングデバイス206との間でデータがワイヤレス方式で伝送され得るようにコンピューティングデバイス206との通信を確立することができる。コンピューティングデバイス206は、センサーアセンブリ202A、202B、202C、および202Dから受信した患者生理学的データから決定された患者パラメータを表示することができるディスプレイ208を備えることができる。
【0043】
図2Bは、コンピューティングデバイス206にワイヤレス接続されたセンサーアセンブリ202の概略図を例示している。センサーアセンブリ202は、使い捨てモジュール220および再使用可能モジュール250を備えることができる。再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206とのワイヤレス接続を確立することができるペアリングデバイスとすることができる。
【0044】
使い捨てモジュール220は、ケーブル230を介してセンサー240に結合されたドック222を備えることができる。ドック222は、再使用可能モジュール250に取り外し可能に接続され得る。再使用可能モジュール250およびコンピューティングデバイス206は、一緒にワイヤレス通信204を確立し、その間のデータのワイヤレス伝送を実行することができる。再使用可能モジュール250は、患者生理学的パラメータをコンピューティングデバイス206に伝送することができ、それらのパラメータは、センサー240によって収集された生の生理学的データから計算される。伝送される患者データは、センサー240によって収集される生のデータであり得る。
【0045】
再使用可能モジュール250は、単独で、またはドック222と組み合わせて、生の生理学的データに信号処理を実行し、処理された生理学的データをコンピューティングデバイス206に伝送することができる。再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206とのワイヤレス通信204を確立して、再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206との間でデータが伝送されることを可能にすることができる。再使用可能モジュール250は、1つまたは複数のコンピューティングデバイス206とのワイヤレス通信204を確立することができる。図2Aに示されているように、コンピューティングデバイス206は、センサーアセンブリ202A、202B、202C、および202Dとのワイヤレス通信204を確立することができる。コンピューティングデバイス206は、4個より少ない、または4個より多いセンサーアセンブリ202とのワイヤレス通信204を確立することができる。
【0046】
再使用可能モジュール250は、携帯電話、スマートフォン、タブレット、および同様のものなどのポータブルモバイルデバイスとのワイヤレス通信204を確立することができる。コンピューティングデバイス206は、患者健康データを表示することができる様々なタイプのモニターを備える、病院患者モニタリングシステムであってよい。コンピューティングデバイス206は、モバイルモニタリングシステムまたは個人用モバイルデバイスであってよい。コンピューティングデバイス206は、カリフォルニア州アービン所在のMasimo Corporation社で入手可能な患者モニタリングおよび接続プラットフォームであるRoot(登録商標)Platformであってよい。ケーブルとともに使用可能なモバイル生理学的パラメータモニタリングシステムは、2016年9月6日に発行された米国特許第9,436,645号、名称「MEDICAL MONITORING HUB」において説明されており、その開示内容は参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0047】
ケーブル230は、可撓性または非可撓性であってよい。ケーブル230は、電気回路を含む薄膜であってよい。ケーブル230は、異なるタイプの電気絶縁材料によって囲まれ得る。ケーブル230は、実質的に平坦または丸形であってよい。
【0048】
センサー240は、音響センサー、ECGセンサー、EEGセンサー、SpO2センサー、または任意の他のタイプの患者モニタリングセンサーであってよい。センサー240は、1つまたは複数の放射体と検出器とを備えることができる。放射体は、バッテリ224の寿命を延ばすために低電力高輝度LED(発光ダイオード)とすることができる。センサー240は、限定はしないが、温度、血圧、血中酸素飽和度、ヘモグロビンレベル、心電図、および同様のものを含む、様々なタイプの患者生理学的パラメータに応答する生の生理学的データを測定することができる。センサー測定値は、患者の状態および患者の治療を決定するために医師によって使用され得る。センサー240は、生の生理学的データを、ケーブル230を介してドック222に伝送することができる。センサー240およびドック222は、ドック222がケーブル230なしでセンサー240から直接、生理学的データを受信するように単一の本体部を形成し得る。ドック222は、1つまたは複数のセンサー340と一体化することができる。
【0049】
センサー240は、生のセンサー信号または条件付けセンサー信号を出力することができる。センサー240は、生のセンサー信号または条件付けセンサー信号を処理して、生のセンサー信号または条件付けセンサー信号に関連付けられている生理学的パラメータを導出し、計算することができるシグナルプロセッサを備えることができる。
【0050】
センサー240は、デジタル出力信号を生成するために、アナログセンサー信号のアナログとデジタルとを混合した前処理を実行することができる。上で説明されているように、センサー240は、フロントエンドプロセッサ出力のデジタル後処理を実行することができるシグナルプロセッサを備えることができる。入力センサー信号および出力条件付け信号は、アナログまたはデジタルのいずれかであってよい。フロントエンド処理は、純粋にアナログであるか、または純粋にデジタルであるものとしてよい。バックエンド処理は、純粋にアナログであるか、またはアナログもしくはデジタルの混合であってもよい。
【0051】
センサー240は、エンコーダを含むことができ、これは、デジタルワードまたはシリアルビットストリームを、たとえば、ベースバンド信号に変換する。ベースバンド信号は、伝送信号変調を駆動するシンボルストリームを含むことができ、単一の信号または複数の関係する信号成分であってもよい。エンコーダは、データ圧縮および冗長性を含み得る。
【0052】
センサー240は、信号プロセッサと、エンコーダと、コントローラとを備えることができる。センサー240は、放射体242および検出器244を利用して、プレチスモグラフ信号などのセンサー信号を生成することができる。次いで、シグナルプロセッサは、センサー信号を使用して、酸素飽和度および脈拍数のリアルタイム測定を含むことができるパラメータ信号を導出することができる。パラメータ信号は、灌流指数および信号品質の測定値など、他のパラメータを含み得る。シグナルプロセッサは、カリフォルニア州アービン所在のMasimo Corporation社から入手可能なMS-5またはMS-7ボードであってよい。信号処理ステップは、上で説明されているように、再使用可能モジュール250のプロセッサ254によって実行することができる。
【0053】
ドック222は、患者の身体の様々な部位に留置され得る。たとえば、ドック222は、患者の胸部に留置される。ドック222は、限定はしないが、胴体、背中、肩、腕、脚、首、または頭を含む、患者の他の部位に留置することができる。ドック222を患者に貼り付けるために、様々な手段が使用され得る。たとえば、ドック222は、接着剤で患者に貼り付けられる。別の例では、ドック222は、ドック222の少なくとも一部の上に載せられたテープなどの留め具で患者に貼り付けられる。ドック222は、患者の周りに巻き付けることができる、少なくとも1つのストラップに機械的に取り付け可能であるものとしてよい。
【0054】
再使用可能モジュール250は、ドック222を介してセンサー240から生理学的データを受信することができる。再使用可能モジュール250は、生理学的データをコンピューティングデバイス206にワイヤレス方式で伝送することができる。再使用可能モジュール240は、ドック222と結合して、再使用可能モジュール250とドック222との間の電子的な連通を確立することができる。ドック222と再使用可能モジュール250との間の電気的な連通は、生理学的データがドック222からペアリングデバイス250に伝送されることを可能にすることができる。再使用可能モジュール250とドック222との間の結合は、耐水性または耐衝撃性を有するものとしてよい。使い捨てモジュール220および再使用可能モジュール250は、耐衝撃性または耐水性を有し得る。使い捨てモジュール220および再使用可能モジュール250は、様々なタイプの環境下で耐久性を有することができる。たとえば、再使用可能モジュール250は、完全封入されており、洗浄、消毒、および再使用を可能にすることができる。
【0055】
図2Bに示されているように、ドック222は、メモリ226とバッテリ224とを備えることができる。再使用可能モジュール250は、アンテナ252と、プロセッサ254と、メモリ256とを備えることができる。アンテナ252、プロセッサ254、およびメモリ256は、互いに動作可能に接続され、それにより、それらの間の電子的な連通または伝送を可能にすることができる。
【0056】
アンテナ252は、RFID(無線周波数識別)アンテナとすることができる。アンテナ252は、Bluetooth(登録商標)アンテナであってよい。再使用可能モジュール250は、1つまたは複数のアンテナ252を備えることができる。いくつかの態様において、再使用可能モジュール250は、第1のアンテナと第2のアンテナとを備え、第1のアンテナは受信アンテナであり、第2のアンテナは送信アンテナである。第1のアンテナは送信アンテナであってもよく、第2のアンテナは受信アンテナであってもよい。第1のアンテナおよび第2のアンテナは両方とも、コンピューティングデバイス206からデータを受信し、またはコンピューティングデバイス206にデータを伝送することができる。第1のアンテナは受動アンテナとすることができ、第2のアンテナは能動アンテナとすることができる。第1のアンテナは能動受動アンテナとすることができ、第2のアンテナは受動アンテナとすることができる。能動アンテナは、信号の特定のスペクトルまたは周波数を増幅することができる内蔵アンプを備えることができる。第1のアンテナは、コンピューティングデバイス206とRFIDまたはNFC(近距離無線通信)接続を確立することができ、第2のアンテナは、コンピューティングデバイス206とBluetooth(登録商標)接続を確立することができる。別の態様では、第1のアンテナおよび第2のアンテナは両方とも、RFIDおよび/またはBluetooth(登録商標)ワイヤレス接続を確立することができる。コンピューティングデバイス206とのワイヤレス通信204を確立し、患者生理学的データをコンピューティングデバイス206にワイヤレス方式で伝送するプロセスについては、以下でさらに詳細に説明する。
【0057】
メモリ256は、コンピュータ(たとえば、プロセッサ254)ですぐに使用できるように情報を記憶しておくコンピュータハードウェア集積回路とすることができる。メモリ256は、センサー240から受け取った患者生理学的データを記憶することができる。メモリ256は、揮発性メモリであってよい。たとえば、メモリ256は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)またはスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)である。メモリ256は、不揮発性メモリであってもよい。たとえば、メモリ256は、フラッシュメモリ、ROM(リードオンリーメモリ)、PROM(プログラマブルリードオンリーメモリ)、EPROM(消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ)、および/またはEEPROM(電子的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ)である。
【0058】
再使用可能モジュール250のメモリ256は、センサー240から受け取った患者生理学的データを記憶することができる。メモリ256は、アクセスされたときに、ドック222のメモリ226から患者生理学的データを受信し、データをメモリ256に記憶し、メモリ256からデータを取り出し、データをアンテナ252に伝送し、アンテナ252を使用してデータをコンピューティングデバイス206にワイヤレス方式で伝送することをプロセッサ254に促す電子命令を記憶することができる。上で説明されている動作のうち1つまたは複数が、同時に実行され得る。たとえば、再使用可能モジュール250のプロセッサ254は、ドック222のメモリ226から患者生理学的データを受信し、同時にデータをメモリ256に記憶することができる。
【0059】
メモリ256は、センサーアセンブリ202がコンピューティングシステム206との範囲内にもはやないか、または他の何らかの形で通信できないときに患者に関係する患者データおよび健康関係イベントを記憶することができる。メモリ256は、上で指摘されているように、患者健康データおよび/または健康関係イベントを記憶するのに十分な容量を有することができる。メモリ256は、再使用可能モジュール250がコンピューティングデバイス206とペアリングされているかどうかに関わらず患者生理学的情報を記憶することができる。健康関係イベントのいくつかの例は、不整脈、低血圧、血中酸素濃度(SpO2)、および同様のものを含む。そのようなデータおよび/または健康関係イベントは、モバイルデバイス(たとえば、スマートフォン、タブレット、および同様のもの)上のモバイルアプリケーションを介してアクセスされ得る。患者データおよび/または健康関係イベントは、ディスプレイのないデバイスに中継することができる。そのような状況において、デバイスは、患者または医療従事者に何かが起こったことまたはデータの確認が必要であることを知らせるために異なる色もしくはパターンで点滅することができる光源(たとえば、LED)を有することができる。患者生理学的情報がセンサーアセンブリ202から他の外部デバイス(たとえば、モニタリングデバイス、モバイルデバイス、および同様のもの)にいつ、またはどのような状況において伝送できるかを決定するために異なるルールが使用され得る。メモリ256を最大限延命するために、健康関係イベントデータのみをメモリ256に記憶してもよい。たとえば、このデータは、イベントが発生したときのタイムスタンプのような単純なものであるか、またはイベントの直前および直後に取ったデータのスナップショットであってもよい。メモリは、データの大きなセクションを記憶することもできる。メモリ256は、最大で96時間以上分のデータを記憶することができる。
【0060】
いくつかの態様において、メモリ256に記憶されるデータは、外部のサーバに伝送できる。メモリ256は、患者生理学的情報全体を外部サーバに転送するか、または情報の特定の部分のみを伝送してもよい。たとえば、メモリ256は、タイムスタンプ情報および関連するイベント情報を外部サーバに伝送することができる。別の例では、メモリ256は、患者生理学的情報のスナップショットを伝送することができる。
【0061】
プロセッサ254は、チップ、拡張カード/ボード、または周辺デバイスとインターフェースするスタンドアロンデバイスであってよい。たとえば、プロセッサ254は、再使用可能モジュール250の回路基板上の単一の集積回路である。プロセッサ254は、データの流れを管理する、または指示するハードウェアデバイスもしくはソフトウェアプログラムであってよい。
【0062】
プロセッサ254は、再使用可能モジュール250のアンテナ252およびメモリ256と通信することができる。たとえば、プロセッサ254は、再使用可能モジュール250のアンテナ252およびメモリ256と通信して、患者生理学的データを取り出すか、または受け取り、アンテナ252を介して外部デバイスにデータを伝送する。プロセッサ254は、Bluetooth(登録商標)チップセットであってよい。たとえば、プロセッサ254は、Texas Instruments Incorporated社によるSimpleLink(商標)Bluetooth(登録商標)低エネルギーワイヤレスMCU(マイクロコントローラユニット)である。
【0063】
再使用可能モジュール250のプロセッサ254は、再使用可能モジュール250がドック222と嵌合されたときにセンサー240から患者生理学的データを受信するようにセンサー240に接続され得る。プロセッサ254は、ドック222のメモリ226から患者生理学的データを取り出し、そのデータをアンテナ252に伝送することができる。プロセッサ254は、プロセッサ254がアンテナ252を使用して患者生理学的パラメータをコンピューティングデバイス206にワイヤレス方式で伝送することができるようにアンテナ252に動作可能に接続され得る。再使用可能モジュール250からコンピューティングデバイス206に伝送される患者生理学的データは、アナログ形式の生の患者生理学的データ(たとえば、1131001310113100)、またはデジタル形式の患者生理学的パラメータ(たとえば、60% SpO2)であってよい。
【0064】
センサー240は、生のまたはアナログの患者生理学的データを再使用可能モジュール250のプロセッサ254に伝送することができる。次いで、プロセッサ254は、患者生理学的パラメータを計算するために生データに対して信号処理を実行することができる。生データに対する信号処理をコンピューティングデバイス206に実行させる代わりに、生の患者生理学的データに対する信号処理をプロセッサ254に実行させることが有利であり得る。生データは、バイナリビット列を含み得るが、処理済みのデータは、デジタル(バイナリではない)データ(たとえば、36℃、72拍/分、または96%の血中酸素濃度)を含むことができる。したがって、デジタルデータを伝送するのに必要な消費電力は、生データを伝送するのに必要な消費電力に比べて少ない可能性がある。そのため、プロセッサ254を使用して生データに対して信号処理を実行し、処理済みのデータ(生データとは対照的)をコンピューティングデバイス206に伝送することによって、バッテリ224を延命することができる。
【0065】
ドック222のバッテリ224は、センサー240に電力を供給することができる。それに加えて、バッテリ224は、再使用可能モジュール250に電力を供給することができる。いくつかの態様において、再使用可能モジュール250は、患者データをコンピューティングデバイス206に伝送するための内部電源を有していなくてもよい。再使用可能モジュール250がドック222と嵌合されたときに、再使用可能モジュール250のプロセッサ254は、バッテリ224から電力を引き出すことができる。プロセッサ254は、バッテリ224からの電力を使用して、センサー240からの患者生理学的データを処理し、そのデータをコンピューティングデバイス206にワイヤレス方式で伝送することができる。バッテリ224は、充電可能であってもなくてもよい。バッテリ224は、ワイヤレス充電能力を有することができる。
【0066】
図2Cは、センサーシステム202の配線図を例示している。センサー240は、1つまたは複数の検出器244および1つまたは複数の放射体242を備えることができる。検出器244および放射体242は、光学系であってよい。放射体242は、LEDであってよい。検出器244は、放射体242によって生成された光を検出することができる。放射体242および検出器244は、血中酸素濃度、心拍数、および呼吸数などの、異なるタイプの患者生理学的データを収集するために使用される。後述するように、センサー240は、限定はしないが、音響センサー用の圧電素子、EEGセンサー用の電極、ECGセンサー用の電極、および同様のものを含む、センサー素子の1つを備えることができる。
【0067】
ドック222および再使用可能モジュール250は、それぞれ、1つまたは複数の電気接点228および電気接点258を備えることができる。電気接点228および258は、再使用可能モジュール250がドック222と嵌合されたときにドック222と再使用可能モジュール250との間に電子的な連通を確立することができる。電気接点228と電気接点258との間の電気的な連通は、再使用可能モジュール250が使い捨てモジュール220のバッテリ224から受電することを可能にし得る。それに加えておよび/または代替的に、電気接点228と電気接点258との間の電気的接続は、再使用可能モジュール250がドック222のメモリ226から患者生理学的データを受け取ることを可能にし得る。再使用可能モジュール250とドック222の結合について、以下でさらに説明される。
【0068】
センサーアセンブリ
図3Aは、再使用可能モジュール250および使い捨てモジュール220を含むセンサーアセンブリ202の一例の正面斜視図を例示している。上で説明されているように、再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206とのワイヤレス接続を確立することができるペアリングデバイスとすることができる。使い捨てデバイス220は、ドック222と、ドック222をセンサー240(図示せず)に結合するケーブル230とを備えることができる。
【0069】
ドック222は、ドック222の底部に結合されるストラップ308を含んでいてよい。ストラップ308は、ドック222を患者に取り外し可能に取り付けるために、患者(たとえば、手首または腕)の周りにループを形成することができる(図7Hを参照)。ドック222は、ストラップ308を通すスロットを有するストラップループ302も備えることができる。ストラップ308は、ストラップループ302を通って延在し、ドック222を患者に取り外し可能に取り付けられるようにループを形成することができる。ストラップ308は、ストラップ308の遠位端の近くに配置されている、ストラップ308と相互作用してストラップ308の遠位端を固定することができるファスナー310を備えることができる。ファスナー310は、図3Aに示されているように、ストラップ308の遠位端に配置され得る。ファスナー310は、ストラップ308の他の場所に配置することができる。ドックは、再使用可能モジュール250とドック222との間の電気的接続を維持するために再使用可能モジュール250をドック222内に保持するリテーナ304も備えることができる。さらに、ドック222は、バッテリ224とメモリ226とを収納することができるハウジング300を備えることができる。
【0070】
ドック222は、ドック222の側面に配設されているケーブルリテーナ306を備えることができる。ケーブルリテーナ306は、ケーブル230を保持するような寸法およびサイズのものであってよい。ケーブルリテーナ306は、ドック222に取り外し可能に接続され得る。ケーブルリテーナ306の少なくとも一部は、ケーブルリテーナ306内へのケーブル230の挿入を円滑にする可撓性を有することができる。ケーブルリテーナ306は、有利には、ケーブル230の動きを制限して、異なるセンサーアセンブリのケーブルが絡まり得るのを防止することができる。ケーブルリテーナ306は、ケーブル230が延在し通ることができるチャネルを備えることができる。ケーブルリテーナ306のチャネルは、ケーブル230がチャネル内にぴったりと収まるような寸法にすることができ、それによってケーブル230の動きを制限することができる。
【0071】
図3Bは、図3Aのセンサーアセンブリ202の分解上面斜視図を例示している。図3Cは、図3Aのセンサーアセンブリ202の分解底面斜視図を例示している。使い捨てモジュール220のドック222は、ドック222の下に配設された支持プレート316を備えることができる。支持プレート316は、ストラップ308と一体化されてよい。ストラップ308は、支持プレート316および/またはドック222に関してモジュール部品であってよい。ドック222は、ストラップ308がドック222に直接結合されるような支持プレート316を備えなくてもよい。
【0072】
ドック222のリテーナ304は、再使用可能モジュール250の溝322と相互作用することができる突起部324を備えることができる。溝322と突起部324との間の相互作用は、再使用可能モジュール250とドック222との間の結合を維持することができる。たとえば、再使用可能モジュール250がドック222に挿入されたときに、リテーナ304は、再使用可能モジュール250がドック222と嵌合できるようにドック222のハウジング300から離れる方向に押される。再使用可能モジュール250がドック222内に完全に挿入されたときに、リテーナ304は元の位置に素早く戻り再使用可能モジュール250の溝322と係合することができる。リテーナ304および溝322は、一緒に再使用可能モジュール250の垂直方向の変位を防止することができる。
【0073】
リテーナ304は、第1の位置および第2の位置を有することができる。第1の位置にあるときに、リテーナ304は、ドック222に関して実質的に垂直である。第2の位置にあるとき、リテーナ304は、リテーナ304がドック222に関して90度より大きい角度を成すようにハウジング300から離れる方向に押される。再使用可能モジュール250がドック222内に挿入される前に、リテーナ304は、第1の位置にあるものとしてよい。再使用可能モジュール250がドック220内に押し込まれている間、再使用可能モジュール250は、リテーナ304と相互作用し、リテーナ304を第2の位置に置く。再使用可能モジュール250がドック222内に完全に係合されたときに、リテーナ304は第1の位置に戻り、突起部324が溝322に係合する。
【0074】
ドック222は、また、可撓性回路320と、可撓性回路320を保持するためのカバー318とを備えることができる。可撓性回路320は、ドック222の電気接点228を備えることができ、可撓性回路320は、ケーブル230と電気接点228との間の接続部として働く。したがって、ケーブル230を介してセンサー240からドック222に伝送される任意の情報またはデータは、可撓性回路320を介して電気接点228に伝送され得る。可撓性回路320の追加の詳細は、以下で述べられる。
【0075】
ドック222のハウジング300は、再使用可能モジュール250の1つまたは複数の脚部326と相互作用することができる1つまたは複数のスロット328を備えることができる。スロット328は、再使用可能モジュール250の脚部326がスロット328内に摺動することを可能にする寸法および形状にすることができる。脚部326はスロット328内に摺動して入り、再使用可能モジュール250とドック222との間の接続を維持するのを助けることができる。脚部326がスロット328に挿入された後、脚部326は、再使用可能モジュール250の垂直方向の変位を防ぐことができる。
【0076】
バッテリ224をドック222またはセンサー240などの使い捨て部分に備えることは有利であり得る。ワイヤレス通信204を確立し、ワイヤレス伝送を実行するには、著しい量の電力が必要である。再使用可能モジュール250が内部電源を有する場合、その機能性(たとえば、ワイヤレス通信204の確立およびワイヤレス伝送の実行)は、内部電源の容量によって制限され得る。そのような構成では、再使用可能モジュール250は、その内部電源が消耗したら交換する必要がある。ワイヤレス患者モニタリングの状況では、同じ患者に対して複数のペアリングデバイスを使用しなければならない場合混乱を招くことが多く、ペアリングデバイスとディスプレイデバイスとの間の接続を再確立する必要性が生じる可能性があるので、各患者に対して同じペアリングデバイスを維持することが望ましい。再使用可能モジュール250がドック222のバッテリ224などの外部電源を有しているときに、バッテリ224が消耗したときに交換を必要としない。
【0077】
バッテリ224は、空気中の酸素で亜鉛を酸化させることによって給電される亜鉛空気電池であってよい。亜鉛空気電池は、より高いエネルギー密度を有し、したがって所与の重量または体積に対して他のタイプのバッテリよりも大きい容量を有するので、亜鉛空気電池を使用することは有利であり得る。それに加えて、亜鉛空気電池は、空気が入らないように適切に封止されていれば保存寿命が長い。ハウジング300は、空気が入ってバッテリ224と反応することを許す1つまたは複数の開口部332を備えることができる。1つまたは複数の開口部332は、空気が入りバッテリ224と反応し、それによってバッテリ224の容量を減少させるのを防ぐために使用前に封止されるものとしてよい。使用できる状態になったら、1つまたは複数の開口部332に付けられているシールが取り除かれてよく、それによりバッテリ224が再使用可能モジュール250に電力を供給することが可能になる。ハウジング300は、空気が入らないようにバッテリ224を封止するためのガスケット330を備え得る。ガスケット330は、バッテリ224の容量をさらに増加させることができる。
【0078】
再使用可能モジュール250の電源として使い捨て要素(たとえば、使い捨てモジュール220)を有することで、再使用可能モジュール250の交換の必要性をなくすことによって上記の問題に対処することができる。この構成において、バッテリ224が消耗したときにドック222またはセンサー240だけを交換すればよい。ドック222またはセンサー240を交換するコストは、再使用可能モジュール250を交換するコストよりもかなり低く抑えることができるので、この構成は、運用コストの削減に有利であり得る。センサー240は、再使用可能モジュール250に電力を供給するバッテリ224を備えるものとしてよい。センサー240とドック222は両方とも、バッテリ224を備えることができる。再使用可能モジュール250は、再使用可能モジュール250が最初にセンサー240から次いでドック222から受電するようなバッテリ消費優先順位設定を備えることができる。
【0079】
ドック222は、バッテリ224と接触するバッテリ回路314を備えることができる。バッテリ回路314は、可撓性回路320と接触することができる。再使用可能モジュール250がドック222と嵌合されたとき、電子接点258は可撓性回路320の電子接点228と接触し、再使用可能モジュール250が可撓性回路320を介してバッテリ224から受電することを可能にすることができる。
【0080】
ドック222は、開口部362および1つまたは複数の支持体360を備えることができる。1つまたは複数の支持体360は、開口部362の側部に形成され、開口部362の実質的な部分にわたって延在し得る。支持体360は、アーチ形であってよい。支持体360は、開口部362の長さにわたって延在し得る。可撓性回路320のカバー318は、可撓性回路320を開口部362の上に保持するために開口部362の上に留置され得る。
【0081】
ドック222は、センサーアセンブリ202の使用時に再使用可能モジュール250を保持するように寸法を決められたスロットを備えることができる。再使用可能モジュール250は、ハウジング300とリテーナ304との間に配設され得る。ドック222のスロットは、1つまたは複数のアーチ形の表面または1つまたは複数の角度を付けた隅を備えることができる。ドック222のスロットは、実質的に長方形または円形の形状をとるものとしてよい。スロットは、再使用可能モジュール250のものと実質的に同じサイズ、形状、および/または寸法を有することができる。
【0082】
再使用可能モジュール250は、1つまたは複数の電気接点258を備えることができる。電気接点258は、再使用可能モジュール250の底面上に配置することができる。電気接点258は、実質的に長方形または円形の形状であってよい。電気接点258は、再使用可能モジュール250がドック222と嵌合されたときにドック222の電気接点228との接触を確立することができる。電気接点228と電気接点258との間の接触は、再使用可能モジュール250と使い捨てモジュール220のドック222との間で情報またはデータが伝送されることを可能にし得る。
【0083】
本明細書において開示されているように、バッテリ224は、空気中の酸素で亜鉛を酸化させることによって給電される亜鉛空気電池であってよい。ハウジング300上に形成されている開口部332は、空気を中に入れ、バッテリ224と反応させることを可能にし得る。次いで、バッテリ224は、使い捨てモジュール220および再使用可能モジュール250に給電する。しかしながら、開口部332は、時々、毛布、衣類、および同様のもので覆われることがあり、これは空気が開口部332から入ってバッテリ224と反応することを妨げる可能性がある。その結果、開口部332が覆われていると、使い捨てモジュール220および再使用可能モジュール250への電力供給が中断される可能性がある。
【0084】
図3Dに示されているように、ハウジング300は、空気が開口部332を通って入るのを円滑にすることができる、たとえばチャネルなどの、1つまたは複数の陥凹部331を備えることができる。陥凹部331は、陥凹部331が空気が流れるのを許す開口部を形成するようにハウジング300の頂面上に形成され得る。開口部332は、陥凹部331の内面に形成され得る。陥凹部331の内面は、ハウジング300の頂面から少なくとも所定の距離だけ離れているので、ハウジング300が覆われたときでも開口部332は覆われずに空気に曝されたままであり得る。ハウジングは、単一のチャネル、または任意の形状もしくはサイズのくぼみもしくは切欠などの複数の陥凹部を有することができる。
【0085】
チャネル331の数、寸法、向き、または位置は、再使用可能モジュール250のハウジング300のサイズに応じて異なり得る。チャネル331は、それらが一緒になってハウジング300上に形状を形成するように配向され得る。チャネル331は、三角形の形状(図3Dに示されているような)、長方形の形状、五角形の形状、六角形の形状、および同様の形状などになるように配向され得る。チャネル331の断面形状は、円形、三角形、長方形、または同様の形であってよい。いくつかの例において、チャネル331は、ハウジング300の頂面が覆われているときでもハウジング300の縁まで延在するチャネル331が、開口部332が空気に曝されたままであることを確実にするようにハウジング300の1つまたは複数の縁まで延在し得る。
【0086】
図4は、一般的に参照番号202Aによって識別される、センサーアセンブリ202の一例を例示している。センサーアセンブリ202Aの部品、コンポーネント、および特徴は、文字「A」が追加されていることを除き、センサーアセンブリ202の対応する部品、コンポーネント、および特徴と同じ参照番号を使用して識別される。例示されている例は、互いに結合されている使い捨てモジュール220Aおよび再使用可能モジュール250Aを含む。
【0087】
センサーアセンブリ202Aは、センサー240Aを含むことができる。センサー240Aは、患者の額に付着させることができるO3センサーであってよい。センサーアセンブリ202Aは、センサー240Aと、使い捨てモジュール220Aのドック222Aとを結合するケーブル230Aを備えることができる。ケーブル230Aは、平坦または丸形であってよい。上で説明されているように、センサー240Aは、再使用可能モジュール250Aに電力を供給することができる1つまたは複数のバッテリを備えることができる。ドック222Aと再使用可能モジュール250Aとの嵌合は、それらの間の電子的な連通を円滑にすることができる。ドック222Aは、リテーナ部材304Aを含むハウジング300Aを備えることができる。リテーナ部材304Aを押し下げることで、再使用可能モジュール250Aがドック222Aと結合されるか、またはドック222Aから取り外されることを可能にし得る。
【0088】
図5は、一般的に参照番号202Bによって識別される、センサーアセンブリ202の一例を例示している。センサーアセンブリ202Bの部品、コンポーネント、および特徴は、文字「B」が追加されていることを除き、センサーアセンブリ202の対応する部品、コンポーネント、および特徴と同じ参照番号を使用して識別される。例示されている例は、互いに結合されている使い捨てモジュール220Bおよび再使用可能モジュール250Bを含む。
【0089】
センサーアセンブリ202Bは、センサー240Bを含むことができる。センサー240Bは、患者の頸部に付着させたRAMセンサーであってよい。センサー240Bは、患者の胸部または腹部に付着させることができるECGセンサーであってよい。ドック222Bは、ハウジング300Bおよびリテーナ部材304Bを備えることができる。ハウジング300Bは、ハウジング300Bの本体部からリテーナ部材304Bに向かって延在し得る1つまたは複数の伸長部500を備えることができる。再使用可能モジュール250Bは、1つまたは複数の伸長部500に対応する切欠を備えることができる。再使用可能モジュール250Bがドック222Bと結合されたときに、伸長部500は、再使用可能モジュール250Bの切欠の上に延在し、再使用可能モジュール250Bがドック222Bから外れるのを防ぐことができる。
【0090】
可撓性回路
図6Aは、可撓性回路320の斜視図を例示している。可撓性回路320は、各々先端部602と本体部608とを含み得る1つまたは複数の細長部材600を備えることができる。電気接点228は、1つまたは複数の細長部材600上に配設され得る。細長部材600は、本体部608から遠位に延在し得る。先端部602は、可撓性回路320の細長部材600の遠位端に配置され得る。細長部材600は、図6Aに示されているように、平坦であるか、またはアーチ形であってよい。細長部材600は、支持体360およびカバー318との相互作用によりアーチ形になり得る。細長部材600は、1つもしくは複数の実質的に平坦な部分および/または1つもしくは複数のアーチ形の部分を含むことができる。1つまたは複数の先端部602の各々は、可撓性回路320の1つまたは複数の細長部材600の各々に対応することができる。細長部材600のいくつかは、電気接点228を有していなくてもよい。可撓性回路320は、同じまたは異なる数の細長部材600および先端部602を備えることができる。可撓性回路320は、可撓性回路320をドック222に結合する1つまたは複数の開口部604を備えることができる。
【0091】
図6Cおよび図6Dに示されているように、細長部材600の先端部602は、細長部材600が支持体360によって支持されている間にカバー318の下に位置決めされ得る。先端部602はカバー318の下にくさびとして打ち込めるので、細長部材600は支持体360の上でそのアーチ形の形状を保持することができる。
【0092】
図6Bは、可撓性回路320の底面図を例示している。可撓性回路320は、ケーブル230およびバッテリ回路314(図3Aおよび図3Cを参照)に接続できる1つまたは複数の電気接点606を備えることができる。したがって、バッテリ224からの電力は、可撓性回路320の電気接点606を介してドック222の電気接点228に伝送できる。さらに、電気接点606は、ケーブル230を介して、電気接点228とセンサー240との間の接続を確立することができる。
【0093】
細長部材600の数は、再使用可能モジュール250の電気接点258の数に対応するものとしてよい(図3Cを参照)。たとえば、再使用可能モジュール250は、6つの電気接点258を有し、可撓性回路320は、6つのフィンガーを有し、6つのフィンガーの各々は電気接点228を備える。再使用可能モジュール250の電気接点258の数は、可撓性回路320の細長部材600の数とは異なり得る。たとえば、可撓性回路320は、6つの細長部材600を備え、各々対応する電気接点310aを有することができ、再使用可能モジュール250は、4つの電気接点258のみを有する。再使用可能モジュール250の電気接点258の数は、可撓性回路320の細長部材600上に配設されている電気接点228の数と異なるか、または同じであってもよい。
【0094】
可撓性回路320の細長部材600の各々は、第1の曲率を有するアーチ形部分を備えることができる。細長部材600のアーチ形部分は、ドック222の開口部362の上に載せられ得る。可撓性回路320の1つまたは複数の電気接点228は、可撓性回路320の細長部材600の一部の上に配設され得る。たとえば、1つまたは複数の電気接点228は、可撓性回路320の細長部材600の各々の頂点に配置されている。別の例では、細長部材600の各々の上面全体が、電気接点228を画成する。可撓性回路320の細長部材600は、可撓性回路320の細長部材600のアーチ形部分の頂点が、ドック222の開口部362から所定の距離だけ離れたところに配置されるように構成され得る。可撓性回路320の細長部材600の頂点は、細長部材600のアーチ形部分がドック222の開口部に面する凹面を画成するようにドック222の開口部362から離れる方向を指すものとしてよい。細長部材600の頂点は、アーチ形または実質的に平坦な形状であってよい。
【0095】
可撓性回路320の細長部材600に、ドック222の開口部362から上向きに離れる方向の(たとえば、下向きに凹んだ)湾曲部分を備えさせることは有利であり得る。そのような構成は、細長部材600が、再使用可能モジュール250によって下方に押されたときに上向き反力をもたらすバネとして作用することを可能にし得る。細長部材600によってもたらされるそのような上向きの力は、ドック222および再使用可能モジュール250の電気接点228、258が、それぞれ、それらの間の適切な接触を維持することを可能にし得る。
【0096】
可撓性回路320の細長部材600は、異なる曲率を有することができる。たとえば、可撓性回路320の第1の細長部材は第1の曲率を有し、可撓性回路320の第2の細長部材は第2の曲率を有する。第1の細長部材の第1の曲率および第2の細長部材の第2の曲率は、同じであるか、または異なり得る。第1の細長部材の第1の曲率は、第2の細長部材の第2の曲率よりも大きいか、小さいか、または等しい。
【0097】
可撓性回路320の細長部材600は、その静止位置において、いかなるアーチ形部分も有し得ない。可撓性回路320の細長部材600は、ドック222に設置される前に実質的に直線的であり得る。細長部材600は、直線的であるか、または湾曲しているものとしてよい。可撓性回路320の細長部材600は、複数の直線部分を含むことができる。
【0098】
可撓性回路320の細長部材600は、可撓性を有するか、または可撓性を有し得ない。可撓性回路320は、細長部材600がドック222の1つまたは複数の支持体360上に載るようにドック222上に載せられ得る。細長部材600は、可撓性回路320の本体部608から遠位方向に離れるように延在し得る。可撓性回路320は、複数の細長部材600を備えることができる。可撓性回路320は、可撓性を有する1つまたは複数の細長部材600を備えることができる。細長部材600のいくつかは可撓性を有するが、他の細長部材600は可撓性を有さない。
【0099】
上で説明されているように、ドック222は、可撓性回路320の細長部材600が覆い被さることができる開口部362を備えることができる。ドック222は、可撓性回路320の細長部材600を支持するような寸法および形状を有する1つまたは複数の支持体360を備えることができる。可撓性回路320がドック222に設置されたときに、支持体360は、可撓性回路320の細長部材600が載ることができる表面を提供することができる。
【0100】
ドック222の支持体360は、湾曲し、細長部材600のアーチ形部分の曲率を定めることができる。支持体360は、アーチ形であってよい。可撓性回路320の細長部材600の各々に対応する支持体を有することは有利であり得る。たとえば、ドック222は、可撓性回路320の6つの細長部材600の各々に関連付けられている6つの独立した支持体360を有する。このような構成により、対応する細長部材600およびドック222の支持体360の各々が、細長部材600および支持体360のすべてが同時に動くのとは反対に他の細長部材600および支持体360から独立して動くことを可能にする。そのような構成は、再使用可能モジュール250をドック222のスロット940に挿入することをより容易にすることができる。さらに、これは、電気接点258に対して異なる高さ構成を有するドック222と再使用可能モジュール250との間の相互運用性を可能にすることができる。
【0101】
可撓性回路320に対する支持体360に、ドック222の底部から上向きに離れる方向の(たとえば、下向きに凹んだ)湾曲部分を備えさせることは有利であり得る。そのような構成は、支持体が、再使用可能モジュール250によって下方に押されたときに上向き反力をもたらすバネとして作用することを可能にし得る。そのような上向きの力は、ドック222および再使用可能モジュール250の電気接点228、258が、それぞれ、それらの間の適切な接触を維持することを可能にし得る。支持体360は、上に凹である第1の上向き部分と、下に凹である第2の上向き部分と、下に凹である第3の下向き部分とを備えることができる。支持体360は、上に凹である第1の上向き部分と、下に凹である第2の上向き部分とを備え得る。支持体360は、支持体360が凹から凸に、またはその逆に凸から凹に変化する点として定義される、1つまたは複数の屈曲点を含むことができる。支持体360は、1つまたは複数の直線部分も備えることができる。
【0102】
支持体360は、リテーナ部材304が再使用可能モジュール250から引き離されたときに再使用可能モジュール250をドック222から押し離すのに十分な力も提供し得る。支持体360は、上で説明されているように、リテーナ部材304がその第2の位置にあるときに再使用可能モジュール250をドック222から押し離すものとしてよい。リテーナ304が再使用可能モジュール250の溝322にもはや係合しないときには、支持体360によって生み出される力を打ち消す力をもはやもたらし得ず、支持体360が再使用可能モジュール250をドック222から押し離すことを可能にする。
【0103】
支持体360は、可撓性回路320の細長部材600の長さよりも大きいか、小さいか、または等しい長さを有することができる。支持体360は、細長部材600の幅よりも大きいか、小さいか、または等しい幅を有する。支持体360は、支持体360が十分な機械的支持をもたらし、再使用可能モジュール250によって細長部材600および支持体360に及ぼされる下向きの力に耐えることができるように細長部材600の厚さよりも大きいか、小さいか、または等しい厚さを有することができる。細長部材600、支持体360、および再使用可能モジュール250の間の相互作用は、以下でさらに説明される。
【0104】
支持体360は、ドック222と同じまたは異なる材料から作ることができる。
【0105】
可撓性回路320の本体部608は、ドック222のハウジング300の下に置くことができる。本体部608は、可撓性回路320がセンサー240からの健康モニタリングデータが可撓性回路320の電気接点606に伝送されることを可能にするようにドック222に接続されているケーブル230に接続され得る。
【0106】
図6Cおよび図6Dは、可撓性回路320の構成の変更を例示している。再使用可能モジュール250がドック222のスロット940に挿入されると、再使用可能モジュール250とドック222との間の係合により、可撓性回路320の先端部602の位置が変更され得る。図6Cおよび図6Dは、再使用可能モジュール250がドック222と嵌合する前および後の、先端部602の相対的な位置を示している。再使用可能モジュール250がドック222に挿入される前の先端部602の相対的な位置は、L1で示されている。再使用可能モジュール250がドック222のスロット940内に挿入されると、再使用可能モジュール250は、細長部材600および支持部360のアーチ形部分に下向きの力(Fと示されている)を加えることができる。この下向きの力Fは、アーチ形部分および支持体360を下方に移動させることができる。細長部材600および支持体360のこの下方移動は、先端部602を、可撓性回路320の細長部材600によって画成される軸に沿って遠位方向に移動させることができる。具体的には、そのような下向きの動きは、先端部602の相対的位置をL1からL2に変化させることができ、ここで、L2はL1よりも大きい。
【0107】
図6Cおよび図6Dは、可撓性回路320の構成の別の変更を例示している。再使用可能モジュール250がドック222内に挿入されると、再使用可能モジュール250とドック222との間の係合により、可撓性回路320の先端部602の位置が変更され得る。再使用可能モジュール250が挿入される前の、細長部材600のアーチ形部分の頂点の高さと本体部608の高さとの間の相対的な差は、H1で示されている。再使用可能モジュール250がドック222内に挿入されると、再使用可能モジュール250は、細長部材600および支持部360のアーチ形部分に下向きの力(Fと示されている)を加えることができる。この下向きの力Fは、アーチ形部分および支持体360を下方に移動させることができる。そのような下向きの動きは、細長部材600のアーチ形部分の頂点の高さと本体部608の高さとの間の相対的な差をH1からH2に変化させることができ、ここで、H2はH1よりも小さい。細長部材600のアーチ形部分の頂点の高さと本体部608の高さとの間の相対的な差が、先端部602の相対的位置がL1からL2に、またはその逆にL2からL1に変化しない間に、変化し得ることが可能である。
【0108】
第1の方向の下向きの力Fを加えることで、ドック222の支持体360が第2の方向に反力をもたらすようにできる。反力の第2の方向は、下向きの力Fの第1の方向とは反対の方向であり得る。具体的には、支持体360による反力は、ドック222から上方に離れる方向にあるものとしてよい。支持体360は、支持体360がその自然な位置からさらに下方に移動すると(たとえば、H1がH2に変わると)、反力の大きさが増大するようにバネとして作用することができる。Fおよび反力の方向は、互いに反対であってもよい。反力の大きさは下向きの力Fよりも小さく、それにより、支持体360が下方に移動することができ、また再使用可能モジュール250がドック222のスロット940内に挿入され得る。再使用可能モジュール250によって引き起こされる下向きの力Fの大きさは、細長部材600の頂点と本体部608との間の相対的な高さの差の変化(たとえば、H1からH2への)、および先端602の位置の変化(たとえば、L1からL2への)に相関し得る。
【0109】
可撓性回路320の細長部材600は、再使用可能モジュール250がドック222に挿入される前に第1の湾曲度を有するものとしてよい。細長部材600は、再使用可能モジュールがドック222に挿入された後に第2の湾曲度を有するものとしてよい。細長部材600の第1の湾曲度は、第2の湾曲度よりも大きいか、小さいか、または等しいものとしてよい。第1の湾曲度は、先端部602の第1の位置(たとえば、L1)に対応するものとしてよい。第2の湾曲度は、先端部602の第2の位置(たとえば、L2)に対応するものとしてよい。さらに、第1の湾曲度は、細長部材600の頂点(たとえば、H1)の第1の位置に対応するものとしてよい。第2の湾曲度は、細長部材600の頂点(たとえば、H2)の第2の位置に対応するものとしてよい。
【0110】
支持体360によってもたらされる反力は、ドック222の電気接点310aと再使用可能モジュール250の電気接点310bとの間の十分な接触を維持し、それにより、電気信号が接点間で伝送されることを可能にすることができる。
【0111】
取り付け機構
図7A図7Iは、センサーアセンブリ202の使い捨てモジュール220の取り付け機構の様々な例を例示している。
【0112】
図7A図7Cを参照すると、ドック222は第1のストラップ700および第2のストラップ702に結合され得ることがわかる。第1のストラップ700および第2のストラップ702は、ドック222に機械的に結合することができる。ストラップ700、702は、ドック222に取り外し可能に結合されてよい。代替的に、ストラップ700、702は、ドック222に一体化されてもよい。第2のストラップ702は、1つまたは複数の開口部704を備えることができる。第1のストラップ700は、第2のストラップ702を第1のストラップ700に貼り付けるように構成されているファスナー706を備えることができる。開口部704は、ファスナー706を受け入れる寸法とすることができる。第1のストラップ700は開口部704の1つに通して挿入され、これによりドック222を患者に取り外し可能に取り付けることができる。ストラップ700、702は、様々な厚さ、長さ、および可撓性を有することができる。ストラップ700、702は、伸縮自在であってよい。第1のストラップ700は1つまたは複数の開口部704を備えることができ、第2のストラップ702はファスナー706を備える。
【0113】
第1のストラップ700の遠位端は、第2のストラップ702の開口部704のうちの1つに挿入できる。第1のストラップ700のファスナー706は、第2のストラップ702の開口部704のうちの1つに挿入できる。ファスナー706と開口部704との間の相互作用により、図7Bおよび図7Cに示されているように、ドック222を取り外し可能に貼り付けることができる。
【0114】
図7Dは、取り付け機構のさらに別の例に結合される使い捨てモジュール220のドック222を示している。ドック222は、使い捨てモジュール220から離れる方向に延在する伸長部708に結合され得る。たとえば、図7Dに示されているように、使い捨てモジュール220は、手の上に置かれてよく、伸長部708は、患者の手首の方へ延在し得る。伸長部708は、使い捨てモジュール220および伸長部708を手首に固定するために手首の周りにループを形成することができるストラップ700Aを備えることができる。ストラップ700Aは、ストラップ700Aを伸長部708の頂面に付着させることができるファスナー706Aを備えることができる。ファスナー706Aは、ストラップ700Aの遠位端または近位端に配設され得る。ファスナー706Aは、ストラップ700Aの頂面または底面に接着することができる。ファスナー706Aは、フックアンドループシステム、マジックテープ、ボタン、スナップ、磁石、および同様のものなどを含む、機構のうちの1つを組み込むことができる。
【0115】
図7Eは、使い捨てモジュール220の取り付け機構の別の例を例示している。ここに示されているように、ドック222は、ストラップ700Bに結合され得る。ストラップ700Bの第1の近位端は、ドック222に取り付けられ得るが、ストラップ700Bの第2の遠位端は、ドック222から離れる方向に延在し得る。ストラップ700Bの遠位端は、ファスナー706Bを備えることができる。ストラップ700Bは、第2の遠位端を手首の周りにループ形成させることによってドック222を患者の手首に貼り付けることができる。ストラップ700Bの遠位端は、ストラップ700Bの近位端の上または下にループを形成することによって貼り付けることができる。ストラップ700Bの遠位端がストラップ700Bの第1の近位端の周りにループを形成した後、ストラップ700Bの遠位端を固定するためにファスナー706Bが使用され得る。ファスナー706Bは、限定はしないが、フックアンドループシステム、マジックテープ、ボタン、スナップ、および/または磁石を含む、機構のうちの1つを組み込むことができる。
【0116】
図7Fは、センサーアセンブリ202に対する取り付け機構のさらに別の例を示している。センサーアセンブリ202は、フック710を含むエクステンダ708Aに結合され得る。エクステンダ708Aは、センサーアセンブリ202のドック222から離れる方向に延在するものとしてよく、フック710は、エクステンダ708Aの遠位端に結合される。フック710は、エクステンダ708Aおよびドック222が患者の手首に関して実質的に適所に保持されるようにストラップ700Cの周りに巻き付けることができる。ストラップ700Cは、モジュール部品であってよい。ストラップ700Cは、エクステンダ708Aのフック710に取り外し可能に接続されるか、または貼り付けられてよい。ストラップ700Cは、図7Fに示されているように、患者の手首の周りにしっかりと巻き付けることができる可撓性バンドであってよい。
【0117】
図7Gは、センサーアセンブリ202に対する取り付け機構のさらに別の例を示している。ドック222は、ドック222の第1の側から延在するストラップ308を備えることができ、ストラップ308は第1の方向で患者の手首の周りに巻き付ける寸法を有し、ストラップループ302はドック222の第2の側から延在する。ストラップ308は、その遠位端の近くに配設されているファスナー310を備えることができる。ストラップ308は、患者の手首の周りに、ドック222のストラップループ302を通してルーティングされ得る。ドック222のストラップループ302を通ってルーティングされた後、ストラップ308は、ストラップループ302の周りにルーティングされ、手首に第2の方向で巻き付くものとしてよい。ストラップ308を手首に巻き付ける第1の方向は、時計回りかまたは反時計回りであってよい。ストラップ308を手首に巻き付ける第2の方向は、時計回りかまたは反時計回りであってよい。図7Hは、患者の手首に貼り付けられる図3Aのセンサーアセンブリ202を示している。
【0118】
図7Iは、センサーアセンブリ202に対する取り付け機構のさらに別の例を例示している。ドック222およびセンサー240は、手袋712に結合され得る。手袋712が患者の手に留置されたときに、センサーアセンブリ202のセンサー240は、指先の1つに留置され得る。ドック222は、図7Iに示されているように、手袋712の頂部に取り付けることができる。センサーアセンブリ202のセンサー240は、手袋712の指の内側または外側に組み付けることができる。センサー240は、手袋712の指部に一体化されてもよい。センサーアセンブリ202のケーブル230は、手袋712に一体化されてもよい。
【0119】
ドングルおよびペアリング
混んでいる病院の臨床医に課される時間的要求、ならびに患者および患者モニタリングデバイスの数を考えた場合、コンピューティングデバイス206(たとえば、モバイル患者モニタリング表示デバイス)と再使用可能モジュール250との間の接続を確立するための手作業によるインタラクティブな操作は、大きな負担になり得る。場合によっては、ペアリングデバイスとの接続を確立するために患者モニターデバイスを手作業でインタラクティブに操作するのに時間がかかると、特に緊急性の高い状況では、患者の健康を損なうことすらあり得る。少なくとも前述の理由から、ベッドサイド患者モニター、中央モニタリングステーション、および他のデバイスなどの、コンピューティングデバイス206に、近くの再使用可能モジュール250の存在を検出し、再使用可能モジュール250とのワイヤレス通信204を確立する機能を持たせることは有利である。
【0120】
図8A図8Cは、コンピューティングデバイス206に接続されているドングル800の様々な図を例示している。ドングル800は、本体部802と、ケーブル806を介して本体部802に結合されているコネクタ804とを備えることができる。コネクタ804は、コンピューティングデバイス206に接続し、ドングル800とコンピューティングデバイス206との間の伝送を可能にすることができる。ケーブル806は、本体部802とコネクタ804との間でデータおよび/または電力の伝送を実行することができる1つまたは複数の導線を含み得る。ドングル800の本体部802は、コンピューティングデバイス206に取り外し可能に取り付けることができる。本体部802は、コネクタ804およびケーブル806を介して、コンピューティングデバイス206から受電することができる。
【0121】
ドングル800がコネクタ804を介してコンピューティングデバイス206に接続されたときに、コンピューティングデバイス206は、コネクタ804を自動的に検出することができる。コンピューティングデバイス206は、コネクタ804のタイプを決定し、その設定を自動的に変更することができる。設定は、限定はしないが、ディスプレイ208の表示設定、コンピューティングデバイス206の表示設定(たとえば、ペアまたは通信状態を示すために使用されるライトの色)、通信プロトコル設定(たとえば、利用されるワイヤレス通信のタイプ)、通信信号設定(たとえば、異なるタイプの通信に基づく変化する通信信号タイプまたは強度)、および同様のものを含み得る。それに加えて、ドングル800に対する設定は、異なるタイプのコンピューティングデバイス206およびそのディスプレイ208に対応できるように変更することができる。そのような設定は、表示設定(たとえば、通信/ペアリング状態を示す色またはメッセージ)、通信信号設定(たとえば、使用されるワイヤレス信号の周波数)、通信プロトコル設定(たとえば、使用されるワイヤレス通信のタイプ)、および同様のものを含むことができる。
【0122】
コンピューティングデバイス206は、処理済み生理学的パラメータデータを受信し、ディスプレイ画面に表示することができる。この特徴は、コンピューティングデバイス206が必要とする処理能力の量を減らすことができるので、有益であり得る。上で説明されているように、再使用可能モジュール250は、センサー240によって収集された生の患者生理学的データに対して信号処理を実行し、患者生理学的パラメータを計算することができる。したがって、再使用可能モジュール250から本体部802を介してコンピューティングデバイス206に伝送されるデータは、さらなる信号処理を必要としない患者生理学的パラメータを含む。
【0123】
再使用可能モジュール250は、低分解能で患者生理学的パラメータを伝送することができ、またドングル800は、様々な方法を使用してデータを埋めることができる。たとえば、ドングル800は、異なるタイプの平均を使用して、再使用可能モジュール250から伝送されたデータを埋めることができる。再使用可能モジュール250は、たとえば低分解能で波形データを送信することができ、ドングル800は、波形の分解能を高めることができる。この特徴は、使い捨てモジュール220のバッテリ224の寿命をさらに延ばすことができる。
【0124】
ドングル800の本体部802は、トランシーバまたは受信機と、コンピューティングデバイス206を再使用可能モジュール250などの他の患者モニタリングデバイスに通信可能に結合するための通信モジュールとを備えることができる。再使用可能モジュール250が十分に近接しているときに、本体部802は、再使用可能モジュール250と通信して再使用可能モジュール250を識別できることができる。本体部802は、無線周波数識別(RFID)リーダーを備えることができ、再使用可能モジュール250は、再使用可能モジュール250に固有の識別情報を含む埋め込まれたRFIDチップを備えることができる。本体部802のRFIDリーダーは、再使用可能モジュール250内の埋め込みRFIDチップを識別し、再使用可能モジュール250と本体部802との間のワイヤレス通信204を確立することができる。本体部802は、Bluetooth(登録商標)などの、1つまたは複数の短距離無線通信規格に準拠したトランシーバを備えることができる。他のタイプのワイヤレス通信プロトコルは、ドングル800と再使用可能モジュール250との間の通信を確立し、それらの間でデータを転送するために利用されてもよい。
【0125】
本体部802は、再使用可能モジュール250の一部を受け入れる寸法を有する溝808を備えることができる。この溝808で、再使用可能モジュール250をコンピューティングデバイス206と関連付ける(たとえば、ペアリングする)ために再使用可能モジュール250をどこに置くかを医療従事者に指示することができる。
【0126】
ドングル800は、使用していないときに再使用可能モジュール250を保持することができるホルダ850を備えることができる。ホルダ850は、図8Bに示されているように、ドングル800から分離していてよい。ホルダ850は、再使用可能モジュール250を保持しやすくする、再使用可能モジュール250の表面と係合する寸法および形状を有する表面を備えることができる。ホルダ850は、再使用可能モジュール250を保持するために磁石を使用することができる。ホルダ850は、限定はしないが、接着剤、マジックテープ、磁石、および同様のものを含む、様々な機構を介してコンピューティングデバイス206上に取り付けられ得る。
【0127】
図9A図9Cは、ドングル800を使用して再使用可能モジュール250をコンピューティングデバイス206とペアリングするプロセスを例示している。再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206との間のワイヤレス通信204は、ドングル800のコネクタ804をコンピューティングデバイス206と結合し、再使用可能モジュール250をドングル800の本体部802から一定の距離内に置くことによって開始され得る。再使用可能モジュール250は、その識別情報をドングル800に転送するために本体部802と物理的に接触することを必要とすることも必要としないこともある。
【0128】
再使用可能モジュール250がドングル800の本体部802に十分に近づけられたときに、本体部802は、たとえば、RFID技術を使用して再使用可能モジュール250からコンピューティングデバイス206に対して再使用可能モジュール250を識別することができる情報を受信することができる。識別情報は、再使用可能モジュール250に特有の、または固有のトークンのIDタグであってよい。識別情報は、再使用可能モジュール250のBluetooth(登録商標)パラメータを含むことができる。他のタイプの識別メカニズムは、コンピューティングデバイス206が再使用可能モジュール250を識別し、関連付けることを可能にするために使用され得る。
【0129】
再使用可能モジュール250の識別情報は、メモリ256に記憶され得る。識別情報は、メモリ256にハード配線されるか、またはプログラム可能であってもよい。識別情報は、再使用可能モジュール250に固有のペアリングパラメータ(たとえば、ペアリングデバイスID)を含むことができる。識別情報は、再使用可能モジュールが割り当てられた患者に固有のものであってもよい。再使用可能モジュール250の識別情報は、たとえば、ペアリングデバイスの情報、再使用可能モジュール250が動作可能に接続されているセンサー240に関する情報、またはコンピューティングデバイス206によって実行される所定の動作を開始するためのコードもしくは他のインジケータなどの他の情報を含み得る。それに加えて、および/または代替的に、再使用可能モジュール250の識別情報は、センサーアセンブリ202のセンサー240によって収集される生理学的データを使用して生成され得る。
【0130】
ドングル800の本体部802は、RFIDリーダーを備えることができる。RFIDリーダーは、コンピューティングデバイス206を、再使用可能モジュール250などの他の患者モニタリングデバイスに通信可能に結合することができる。図9Bに示されているように、再使用可能モジュール250が本体部802に近接しているときに、本体部802のRFIDリーダーは、再使用可能モジュール250から識別情報を受信することができる。本体部802が識別情報を受信した後、その識別情報は、ケーブル806およびコネクタ804を介してコンピューティングデバイス206に伝送され得る。
【0131】
コンピューティングデバイス206は、この識別情報を使用して、再使用可能モジュール250をコンピューティングデバイス206に関連付けることができる。たとえば、再使用可能モジュール250のBluetooth(登録商標)パラメータは、再使用可能モジュールをコンピューティングデバイス206に関連付けるために使用され得る。関連付けられた後、再使用可能モジュール250は、識別情報に含まれるペアリングパラメータ(たとえば、Bluetooth(登録商標)パラメータ)を使用してコンピューティングデバイス206と接続することができる。コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250を識別し、再使用可能モジュール250から受け取ったBluetooth(登録商標)パラメータを使用して、再使用可能モジュール250とのワイヤレス通信204を可能にすることができる。コンピューティングデバイス206との接続を確立した後、再使用可能モジュール250は、Bluetooth(登録商標)伝送を介して、ドングル800およびコンピューティングデバイス206と通信することができる。たとえば、超音波、近距離無線通信(NFC)、および同様のものを含む、他のタイプまたは規格のワイヤレス通信が使用され得る。複数の再使用可能モジュール250がコンピューティングデバイス206に近接している場合、どの再使用可能モジュール250に対応できるかを決定するために優先順位スキームまたはユーザ確認が使用されてよい。
【0132】
再使用可能モジュール250は、NFCを使用して、特定の状況下で特定の動作をするようにドングル800をプログラムする命令を提供することができる。再使用可能モジュール250のNFC通信回路は、読み取り/書き込み機能を有することができる関連するメモリを有することができる。たとえば、再使用可能モジュール250は、NFCを使用することで、ドングル206がペアリングパラメータを削除する(「諦める」)前にどのくらい待たなければならないかを示すことができる。別の例では、再使用可能モジュール250は、NFCを使用することで、ドングル800がペアリングパラメータを削除することをいつ許されない(「諦めない」)かを示すことができる。NFCは、ドングル800が1つまたは複数の再使用可能モジュール250に同時に関連付けることを可能にするために使用され得る。
【0133】
ドングル800は、NFCを使用して、再使用可能モジュール250から様々なタイプの情報を受信することができる。ドングル800は、再使用可能モジュール250のNFCコンポーネントに関連する情報を受信し、センサータイプ、患者タイプ、患者情報、医師情報、病院情報、許可された使用、許可された供給、許可された製造業者、放射体波長、または再使用可能モジュール250の使用もしくは寿命の表示、再使用可能モジュール250が測定可能なパラメータ、および同様のものを決定することができる。たとえば、ドングル800はNFCを介して情報を受信し、それにより、特定の再使用可能モジュール250がセンサーアセンブリ202と連携するように設計されていると決定することができる。ドングル800は、NFCを使用して書き戻すこともできる。たとえば、ドングル800は、NFCを通じてプログラミング情報を再使用可能モジュール250に提供することができる。ドングル800は、センサー使用情報を再使用可能モジュール250に書き込むこともできる。たとえば、再使用可能モジュール250は、特定の回数だけ使用されることが許され、その回数だけ使用された後、品質を維持するために廃棄されなければならない。この情報は、NFC通信を通じて再使用可能モジュール250に書き込まれ得る。
【0134】
本開示全体を通して、ドングル800はコンピューティングデバイス206に直接組み込まれ得ることは理解されるべきである。たとえば、ドングル800は、ドングル800およびコンピューティングデバイス206が同じハウジング内にあるようにコンピューティングデバイス206の回路に組み込むことができる。別の例では、ドングル800およびコンピューティングデバイス206は、同じハウジング内に入るが、ドングル800はコンピューティングデバイス206の回路に組み込まれていない。ドングル800は、コンピューティングデバイス206の外側ハウジングまたは本体部の近くに配置されるようにコンピューティングデバイス206内に組み込まれ得る。そのような構成は、再使用可能モジュール250がドングル800とのワイヤレス通信204を容易に確立することを可能にし得る。コンピューティングデバイス206に直接組み込まれているドングル800は、ドングル800とコンピューティングデバイス206との間に生じる可能性のある接続問題を防ぐことができる。
【0135】
コンピューティングデバイス206が再使用可能モジュール250と関連付けられた後、コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250がコンピューティングデバイス206に関連付けられていることを示す信号を再使用可能モジュール250に伝送することができる。再使用可能モジュール250がコンピューティングデバイス206とのワイヤレス通信204を首尾よく確立したときに異なるタイプの通知が生成され得る。通知は、コンピューティングデバイス206、再使用可能モジュール250、またはその両方によって生成することができる。
【0136】
コンピューティングデバイス206は、ディスプレイ208上に、聴覚的通知または視覚的通知を提供することができる。たとえば、コンピューティングデバイス206は、ペアリングの成功に対して、一定パターンのビープ音または所定のメロディを再生することができる。別の例では、コンピューティングデバイスは、「SpO2 sensor number 1234 has been successfully paired with patient monitoring device A123.」などの聴覚的メッセージを再生することができる。視覚的通知は、ディスプレイ208上のLEDの点滅を含むことができる。視覚的通知の別の例は、ディスプレイ208に表示される「Pairing successful」などのテキストの形をとり得る。再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206とのワイヤレス通信204の状態を示す1つまたは複数のLEDを有する。たとえば、再使用可能モジュール250は、再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206との間でワイヤレス通信204が確立されていないことを示す赤色LEDを備えることができる。別の例では、再使用可能モジュール250は、再使用可能モジュール250がコンピューティングデバイス206との間でワイヤレス通信204を確立したことを示す青色LEDを備えることができる。緑色点滅LEDを使用して、再使用可能モジュール250がコンピューティングデバイス206とのワイヤレス通信204を確立するのをコンピューティングデバイス206が待っていることを示してもよい。異なる色のLEDおよび異なるスキームが、再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206との間のワイヤレス通信204の異なる状態を示すために使用され得る。
【0137】
再使用可能モジュール250からペアリングパラメータを受信した後、コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250がワイヤレス通信204(たとえば、Bluetooth(登録商標)接続)を確立するために所定の期間の間待機することができる。この所定の期間内にワイヤレス通信204が確立されない場合、ペアリングパラメータは失効し、コンピューティングデバイス206にペアリングパラメータを再送することを再使用可能モジュール250は再度要求することができる。この所定の期間は修正することができる。
【0138】
コンピューティングデバイス206が再使用可能モジュール250からペアリングパラメータを受信した後、図9Cに示されているように、再使用可能モジュール250をドック222と嵌合させることができる。再使用可能モジュール250がドック222と嵌合した後、バッテリ224から電力を引き出し、コンピューティングデバイス206とのワイヤレス通信204を確立することができる。再使用可能モジュール250は、バッテリ224から引き出された電力を使用して、生データに対して信号処理を実行し、生理学的パラメータを計算することができる。生理学的パラメータが決定された後、再使用可能モジュール250は、バッテリからの電力を使用して、ワイヤレス通信204を介してコンピューティングデバイス206に生理学的パラメータを伝送することができる。
【0139】
コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250から患者生理学的パラメータを含む患者データを受信し、ディスプレイ208にパラメータを表示することができる。コンピューティングデバイス206は、ドングル800の本体部802を介して、患者データを受信することができる。言い換えれば、ドングル800の本体部802は、再使用可能モジュール250から患者生理学的パラメータを受信し、次いでそのパラメータをコンピューティングデバイス206に伝送することができる。上で説明されているように、Bluetooth(登録商標)は、再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206(または本体部802)との間で患者データを伝送するために使用できる。たとえば、SpO2センサーに動作可能に接続されている再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206とBluetooth(登録商標)通信を確立することができる。コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250からSpO2パラメータを含む患者データを受信し、ディスプレイ208にパラメータを表示することができる。別の例では、温度センサーに動作可能に接続されている再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206とBluetooth(登録商標)通信を確立することができる。コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250から温度パラメータを含む患者データを受信し、ディスプレイ208にパラメータを表示することができる。コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250から1つまたは複数のパラメータを受信し、ディスプレイ208にその1つまたは複数のパラメータを表示することができる。
【0140】
再使用可能モジュール250は、能動的または受動的RFIDタグであるIDタグを備えることができる。能動的RFIDタグは、たとえば、WiFi対応であってよい。このIDタグは、バーコード(たとえば、二次元もしくは三次元)またはWiFi対応RFIDタグであってよい。WiFiアクセスポイントと通信することによって、コンピューティングデバイス206は、そのWiFiアクセスポイントに関してその位置を三角測量することができる。同様に、再使用可能モジュール250(および再使用可能モジュール250がセンサー240に動作可能に接続されている場合は、センサー240)の位置は、三角測量されてよい。したがって、分散WiFiアクセスポイントは、たとえば、コンピューティングデバイス206によって使用され、それにより、コンピューティングデバイス206に関する再使用可能モジュール250(および/またはセンサー240)の近似的位置を決定することができる。コンピューティングデバイス206は、たとえば、分散WiFiアクセスポイントを使用して決定された位置の近似を高めるために再使用可能モジュール250と直接通信してもよい。
【0141】
1つもしくは複数の再使用可能モジュール250の位置は、1つもしくは複数の再使用可能モジュール250の相対的または絶対的な位置を決定するために使用できる。たとえば、再使用可能モジュール250A、250B、250C、および250Dを考える。再使用可能モジュール250A、250B、および250Cの位置が知られているときに、それらの位置情報は、再使用可能モジュール250Dの位置を決定するために使用することができる。
【0142】
再使用可能モジュール250の存在またはコンピューティングデバイス206への再使用可能モジュール250の近さは、RFIDタグを含む再使用可能モジュール250によって決定され得る。「RFIDタグ」または単に「タグ」は、モニターの近くにいるユーザをリモートから識別することができる任意のワイヤレス通信デバイスおよび/または通信規格(たとえば、RFID、NFC、Bluetooth、超音波、赤外線、および同様のもの)を含むことができる。タグは、限定はしないが、RFIDチップもしくは他のワイヤレス通信コンポーネントを収納するバッジ、タグ、クリップ式のもの、ブレスレット、またはペンの形態のデバイスを含む。タグは、スマートフォン、PDA、ポケットPC、およびワイヤレス通信機能を有するモバイルコンピューティングデバイスも包含する。RFIDタグは、再使用可能モジュール250に対する識別情報またはペアリングパラメータを含むことができる。
【0143】
コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250に関連付けられているディスプレイを自動的に取り外すことによって、近接するすべての再使用可能モジュール250の離脱に応答し得る。この特徴は、コンピューティングデバイス206に近接する再使用可能モジュール250に関連付けられているセンサー240に対してのみ表示用患者生理学的データを提供することができる。コンピューティングデバイス206は、近接する再使用可能モジュール250および関連付けられているセンサー240がないときにパルス「ビープ」または他の非クリティカルな音を自動的に消すことによって類似の仕方で応答し得る。
【0144】
コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250とのワイヤレス通信204が中断されたとき、またはもはや存在しなくなったときに、アラームを発生することができる。たとえば、コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250が使い捨てセンサー220ともはや嵌合していないときに聴覚的および視覚的アラームの少なくとも1つを生成することができる。
【0145】
コンピューティングデバイス206は、コンピューティングデバイス206と再使用可能モジュール250との間のワイヤレス通信204の信号強度をモニタリングすることができる。いくつかの状況下において、再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206の範囲外に移動する可能性があり、これは、ワイヤレス通信204の中断を引き起こす可能性がある。たとえば、再使用可能モジュール250を装備した患者が、定期的来院でX線室を訪れ、再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206との間のワイヤレス通信204を中断することがある。同じ再使用可能モジュール250が一定期間内の範囲内で利用可能になった場合、コンピューティングデバイス206は、ワイヤレス通信204を自動的に再確立することができる。たとえば、患者が30分以内にX線室から戻ってきた場合、コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206との間のワイヤレス通信を再確立することができる。通信を再確立した後、通信が中断した期間に再使用可能モジュール250に記憶されている任意の情報が、コンピューティングデバイス206にダウンロードされ得る。
【0146】
コンピューティングデバイス206は、再使用可能ドングル250から受け取ったペアリングパラメータを喪失する(または削除する)ことのないように構成され得る。この特徴は、再使用可能モジュール250がコンピューティングデバイス206ともはやワイヤレス通信しなくなったときであっても他の再使用可能モジュール250がコンピューティングデバイス206とペアリングしてしまうことを防ぐことができる。たとえば、第1のコンピューティングデバイス206および第1の再使用可能モジュール250は、第1のワイヤレス通信204を行っている。第1のコンピューティングデバイス206は、第1のワイヤレス通信204が終了した後でも第1の再使用可能モジュール250を「諦めない」か、または「諦める」ように構成され得る。「諦める」ように構成されたときには、第2の再使用可能モジュール250は、第1のコンピューティングデバイス206とペアリングできる。「諦めない」ように構成されたときには、第2の再使用可能モジュール250は、第1のコンピューティングデバイス206とペアリングできない。
【0147】
この特徴は、また、使い捨てモジュール220のバッテリ224がまもなく消耗する状況において、または再使用可能モジュール250が使い捨てモジュール220から取り外されたときに、適用できる。バッテリ224からの電力がなければ、再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206とのワイヤレス通信204を維持することができない。コンピューティングデバイス206は、他のコンピューティングデバイス206が再使用可能モジュール250とのワイヤレス通信204を確立することを防ぐか、または防がないように構成することができる。再使用可能モジュール250は、デバイスが使い捨てモジュール220から取り外されたとき、またはバッテリが消耗したときに、ペアリングに関する指示または他の指示を提供する「ダイイング」信号をコンピューティングデバイス206に送信することもできる。このダイイング指示は、ペアリングが維持されることを可能にする。
【0148】
コンピューティングデバイス206(またはドングル800)は、他のコンピューティングデバイス206(または他のドングル800)と通信して、各コンピューティングデバイス206(またはドングル800)が、いつでも単一の再使用可能モジュール250とペアリングされることを確実にすることができる。たとえば、第1の再使用可能モジュール250が第1のコンピューティングデバイス206とペアリング(または関連付け)されているとき、第2の再使用可能モジュール250は第1のコンピューティングデバイス206とペアリング(または関連付け)されなくてもよい。しかしながら、第1の再使用可能モジュール250は、第2のコンピューティングデバイス206とペアリングできるものとしてよい。第1の再使用可能モジュール250を第2のコンピューティングデバイス206とペアリングすることで、第2のコンピューティングデバイス206は、第1の再使用可能モジュール250とのペアリングを解除することを第1のコンピューティングデバイス206に通知することができる。
【0149】
コンピューティングデバイス206は、コンピューティングデバイス206に関連付けられているセンサー240および再使用可能モジュール250を識別することができる。1つまたは複数のセンサー240および再使用可能モジュール250がコンピューティングデバイス206にワイヤレス方式で関連付けられているときに、コンピューティングデバイス206が異なるセンサー240または再使用可能デバイス250からの異なる生理学的パラメータを区別して示すことは有利であり得る。たとえば、コンピューティングデバイス206は、末梢毛細血管酸素飽和度(SpO2)および音響呼吸数(RRa)を検出するための2つの異なるセンサー240(およびそれぞれの再使用可能モジュール250)と関連付けることができる。コンピューティングデバイス206は、異なるセンサーおよび/または再使用可能モジュールからの患者パラメータを区別するために、センサー240または再使用可能モジュール250に関連する情報(たとえば、センサー名、センサータイプ、センサー配置、センサーID、再使用可能モジュールID、再使用可能モジュール名)を表示することができる。
【0150】
センサーアセンブリ202の再使用可能モジュール250は、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、ラップトップ、および同様のものなどのモバイルデバイスとのワイヤレス通信204を確立することができる。モバイルデバイスは、モバイルデバイスがセンサーアセンブリ202の再使用可能モジュール250とのワイヤレス通信204を確立し、再使用可能モジュール250から患者生理学的パラメータを受信し、患者生理学的パラメータを表示することを可能にするモバイルアプリケーションを備えることができる。患者生理学的パラメータに加えて、モバイルアプリケーションは、限定はしないが、名前、年齢、既往歴、現在の投薬、住所、性別、および同様のものを含む、他の患者情報を表示することもできる。
【0151】
モバイルデバイスと再使用可能モジュール250との間のワイヤレス通信204は、Bluetooth(登録商標)の形態をとり得る。モバイルデバイスと再使用可能モジュール250との間のワイヤレス通信204は、インターネットを介して確立され得る。たとえば、コンピューティングデバイス206は、インターネットまたはセキュリティ保護されたネットワークサーバに接続することができる。再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206との間のワイヤレス通信204が確立された後、モバイルデバイスは、インターネットまたは安全なネットワークサーバにアクセスして、上で説明されているモバイルアプリケーションを介して患者生理学的パラメータを受信し表示することができる。
【0152】
モバイルアプリケーションは、第三者が患者情報にアクセスするのを防ぐための様々なセキュリティ対策を備えることができる。モバイルアプリケーションは、医療サービス提供者によって識別された特定のモバイルデバイスと関連付けることができる。アプリケーションを使用して、再使用可能モジュール250(またはコンピューティングデバイス206)に接続し、患者データ(たとえば、患者データおよび/または患者生理学的パラメータ)を受信し、患者データを表示するには、識別およびパスコードが要求されることがある。モバイルアプリケーションの各々は、インターネット、またはセキュリティ保護されたネットワークサーバから患者データを受信するために必要と思われる固有のアクセスコードまたは識別コードに関連付けられ得る。固有のアクセスコードまたは識別コードは、モバイルデバイスまたはモバイルアプリケーションに関連付けられるものとしてよい。固有のアクセスコードは、モバイルデバイスのそれぞれに関連付けられた媒体アクセス制御(MAC)アドレスであってよい。
【0153】
ドックと再使用可能モジュールとの嵌合
図10A図10Dは、再使用可能モジュール250と使い捨てモジュール220のドック222とを嵌合するプロセスを例示している。使い捨てモジュール220のドック222は、図10Aに示されているように、患者の手首に取り付けることができる。ドック222は、再使用可能モジュール250の脚部326に対応するスロット328(図3Bを参照)を含むハウジング300を備えることができる。
【0154】
図10Bは、再使用可能モジュール250がドック222に挿入される様子を例示している。脚部326は、再使用可能モジュール250が挿入されるときにドック222のスロット328に面するものとしてよい。脚部326がドック222のスロット328内に実質的に位置決めされたときに、再使用可能モジュール250の本体部は、ドック222に関してある角度を成すように位置決めされ得る。再使用可能モジュール250の一端は、脚部326の少なくとも一部がドック222のスロット328内に位置決めされている間、リテーナ304の上に位置決めされ得る。
【0155】
図10Cは、再使用可能モジュール250がドック222の方へ押し下げられる様子を例示している。図10Cに示されているように、脚部326は、スロット328内に部分的に挿入され得る。再使用可能モジュール250は、押し下げられ、これにより、リテーナ304がハウジング300から離れ、それによって、図10Dに示されているように再使用可能モジュール250がドック222内に完全に挿入され、ドック222と嵌合されることを可能にすることができる。再使用可能モジュール250が完全に挿入されたときに、リテーナ304は、ハウジング300に向かう方向に素早く戻り、再使用可能モジュール250の溝322と係合することができる(図3B)。再使用可能モジュール250とドック222との間の嵌合は、脚部326がハウジング300のスロット328に係合することを引き起こし得る。溝322とリテーナ304の突起部324(図3B)との間の係合は、ドック222と嵌合している間に再使用可能モジュール250を適所に保持することができる。スロット328と脚部326との間の係合は、再使用可能モジュール250を適所に保持することができる。
【0156】
ペアリング、データの収集、コンピューティングデバイスへのデータの伝送の方法
図11Aは、再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206との間でワイヤレス通信を確立し、センサーアセンブリ202を使用して患者生理学的パラメータを決定し、コンピューティングデバイス206を使用して生理学的パラメータを表示する方法1100を例示している。
【0157】
ブロック1102において、患者モニター(たとえば、コンピューティングデバイス206)は、ペアリング信号を生成し、伝送することができる。ペアリング信号の生成および伝送は、自動または手動で行うことができる。ペアリング信号は、無線信号であってもよい。ペアリング信号は、近くのデバイスが、信号を受信した後、それに応答して識別情報を伝送することをトリガされるように構成され得る。近くのデバイスは、再使用可能モジュール250であってよい。ペアリング信号は、また、近くのデバイスがペアリング信号に応答してペアリングパラメータを伝送することを可能にする十分な電力を有しているものとしてよい。
【0158】
ペアリング信号の生成および伝送は、異なるデバイスによって行うことができる。コンピューティングデバイス206はペアリング信号を生成することができ、コネクタ804を介してコンピューティングデバイス206に取り付けられているドングル800は、ペアリング信号を伝送することができる。ドングル800は、コンピューティングデバイス206のためにペアリング信号を生成および伝送することができる。
【0159】
コンピューティングデバイス206から所定の距離内に配置されている再使用可能モジュール250は、ペアリング信号を受信することができる。これは、多くの患者がコンピューティングデバイス206などの電子デバイスから短い距離内に置かれ得る病院環境において有利であり得る。このような構成は、電子デバイス(たとえば、コンピューティングデバイス206)が、近くにいる患者からのみ患者健康データを受信し、注目している患者ではない可能性のある他の患者から患者健康データをその電子デバイスが受信することを防ぐことを可能にし得る。ペアリング信号の強度は、信号がより遠くまでまたはより近くまで移動することを可能にするように変化させることができる。
【0160】
ブロック1104において、再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206によって生成されたペアリング信号から受電することができる。ペアリング信号は、電圧を発生するために使用できる高周波交流信号であってよい。コンピューティングデバイス206のペアリング信号は、再使用可能モジュール250が所定の距離内にあるときに受信され得る。上で説明されているように、コンピューティングデバイス206(またはドングル800)と再使用可能モジュール250との間の物理的接触は、再使用可能モジュール250がペアリング信号から受電するために必要になることがある。再使用可能モジュール250は、ペアリング信号から自動的受電することができる。ペアリング信号から受電することによって、再使用可能モジュールのアンテナ252は、使い捨てデバイス220のバッテリ226から電力を引き出す必要がなくなり得る。
【0161】
ブロック1106において、再使用可能モジュール250は、ペアリング信号から受け取った電力を使用して、コンピューティングデバイス206に識別情報を伝送することができる。識別情報は、再使用可能モジュール250のペアリングパラメータを含むことができる。識別情報は、再使用可能モジュール250に固有のタグシリアル番号であってもよい。識別情報は、限定はしないが、ストック番号、ロット番号、バッチ番号、生産日、または他の特定の情報を含むことができる。コンピューティングデバイス206は、この識別情報を使用して、再使用可能モジュール250を一意に識別することができる。識別情報の伝送は、自動的に行われるものとしてよい。
【0162】
再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206への識別情報の自動的伝送を防ぐ特徴を備えることができる。この特徴は、再使用可能モジュール205をコンピューティングデバイス206にうっかりペアリングしてしまうのを防止するのに有利であり得る。医療従事者は、多くの異なるタイプのセンサーを必要とする患者を扱い得る。そのような状況において、再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206(またはドングル800)の付近にうっかり持ち込まれてしまう可能性がある。したがって、うっかりペアリングしてしまわないように、再使用可能モジュール250がコンピューティングデバイス206(またはドングル800)と自動的にペアリングするのを防ぐ特徴を再使用可能モジュール250が有することは有利であり得る。
【0163】
ブロック1108において、コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250から識別情報を受信することができる。コンピューティングデバイス206に接続されているドングル800は、識別情報を受信し、それをコンピューティングデバイス206に中継することができる。ブロック1110において、コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250と関連付けることができ、これは、再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206との間でワイヤレス通信204が確立されることを可能にする。
【0164】
コンピューティングデバイス206と再使用可能モジュール250との間の関連付けは、自動的に行われ得る。その一方で、関連付けは、コンピューティングデバイス206を介したユーザ入力を必要とし得る。たとえば、再使用可能モジュール250からペアリングパラメータを受信した後、コンピューティングデバイス206は、コンピューティングデバイス206と再使用可能モジュール250との関連付けを許可するようにまたは許可しないようにユーザに促す通知を生成することができる。許可された場合、コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250と関連付けることができ、再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206とのワイヤレス通信204を確立することができる。許可されない場合、コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250と関連付けし得ず、再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206とのワイヤレス通信204を確立し得ない。
【0165】
ワイヤレス通信204を確立するには、再使用可能モジュール250が外部電源を有していることを必要とし得る。バッテリ224は、再使用可能モジュール250がセンサー240から生の患者生理学的データを受信し、生のデータに対して信号処理を実行して患者生理学的パラメータを計算するために十分な電力を提供する。さらに、再使用可能モジュール250は、バッテリ224からの電力を使用して、アンテナ252を使用し、計算済みパラメータをコンピューティングデバイス206にワイヤレス方式で伝送することができる。バッテリ224がドック222に接続されていない場合、再使用可能モジュール250は、電気接点228、258を介して受電することができない。
【0166】
ブロック1112において、再使用可能モジュール250は、ドック222と嵌合することができ、バッテリ回路314および電気接点228、258を介してバッテリ224から受電する。ブロック1114において、再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206とのワイヤレス通信204を確立することができる。ワイヤレス通信204は、ペアリングパラメータを使用して確立され得る。ワイヤレス通信204は、上で説明されているように、Bluetooth(登録商標)を介するものとしてよい。ワイヤレス通信204は、再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206との間の一方向または双方向通信であり得る。たとえば、再使用可能モジュール250は、計算済み生理学的パラメータをコンピューティングデバイス206に伝送することができる。コンピューティングデバイス206は、それと引き換えに、計算済みパラメータが受信されたことを再使用可能モジュール250に知らせるために、確認信号を再使用可能モジュール250に送り返すことができる。再使用可能モジュール250は、再使用可能モジュール250がコンピューティングデバイス206から確認信号を受信したときに光を発生することができる1つまたは複数の光源(たとえば、LED)を備えることができる。
【0167】
ブロック1116において、センサー240は、生の患者生理学的データを取得することができ、ケーブル230および可撓性回路320を介してデータをドック222に伝送する。生の生理学的データは、電気接点228、258を介して、再使用可能モジュール250に転送され得る。センサー240は、限定はしないが、音響センサー、ECGセンサー、EEGセンサー、呼吸音センサー(RAS)、SpO2センサー、および同様のものを含むことができる。センサー240は、1つまたは複数の異なるタイプのセンサーを備えることができる。
【0168】
センサー240は、患者の様々な部位に付けることができる。センサー240の配置は、センサー240に使用されるセンサーのタイプに依存し得る。たとえば、センサー240は、脳酸素飽和度をモニタリングするために患者の額に典型的には付着されたO3センサーであり得る。別の例では、センサー240は、呼吸に関連付けられている振動を検出するために気管の近くの患者の頸部に典型的には取り付けられる呼吸音センサーであってよい。
【0169】
ブロック1118において、再使用可能モジュール250のプロセッサ254は、使い捨てモジュール220のセンサー240から生の患者生理学的データを受信することができる。生の患者生理学的データは、メモリ256に記憶され得る。
【0170】
ブロック1120において、再使用可能モジュール250のプロセッサ254は、生の生理学的データに対して信号処理を実行することができる。生の生理学的データにおいて使用される様々なタイプの信号処理は、限定はしないが、アナログ信号処理、連続時間信号処理、離散時間信号処理、デジタル信号処理、または非線形信号処理を含むことができる。たとえば、時間領域、周波数領域、および複素周波数領域などの連続時間信号処理が使用され得る。生の生理学的データにおいて使用できる信号処理方法のうちのいくつかは、限定はしないが、受動フィルタ、能動フィルタ、加法混合器、積分器、遅延線、コンパンダー、乗算器、電圧制御フィルタ、電圧制御発振器、位相ロックループ、時間領域、周波数領域、高速フーリエ変換(FFT)、有限インパルス応答(FIR)フィルタ、無限インパルス応答(IIR)フィルタ、および適応フィルタを含む。そのような処理技術は、信号伝送、記憶効率、および主観的品質を改善するために使用できる。それに加えて、そのような処理技術は、生の生理学的データの中の注目する構成要素を強調する、または検出するために使用できる。ノイズフィルタ処理は、患者の動き、電磁干渉、または周囲光に起因するノイズによって破損した生の生理学的データをフィルタ処理で除去するために使用され得る。
【0171】
信号処理は、動脈血の脈動による光の吸光度を決定することができる。たとえば、パルスオキシメータは、血液容量プレチスモグラフ波形を生成し、そこから他にもあるがとりわけ、動脈血の酸素飽和度、脈拍数、および灌流指数などの生理学的パラメータが決定され得る。パルス酸素濃度測定法の文脈において、センサー240は、適応フィルタ技術を使用して、パルスオキシメータセンサーによって検出された動脈信号を、非動脈ノイズ、たとえば、運動中の静脈血の動きから分離することができる。日常的な患者の動き(震え、手を振る、叩くなど)において、結果として生じるノイズはかなり実質的であり、従来の比率ベースの酸素濃度測定システムを容易に圧倒し得る。これは、患者の動き、低灌流、強い周囲光、および電気焼灼器の干渉が生じているときであっても正確な血液酸素飽和度測定結果をもたらし得る。
【0172】
ブロック1122において、再使用可能モジュール250のプロセッサ254は、生の生理学的データを処理することによって患者生理学的パラメータを決定することができる。次いで、プロセッサ254は、処理済みのデータおよび計算済みのパラメータを、コンピューティングデバイス206に伝送する前にメモリ256に記憶することができる。
【0173】
処理済みのデータは、たとえば、指、鼻もしくは耳の一部、足、または同様のものなどの、身体組織による光の所定の波長(波長範囲)の減衰量を指示するものとしてよい。たとえば、所定の波長は、限定はしないが、酸素含有量(SpOC(登録商標))、酸素飽和度(SpO2)などの血中酸素情報、血糖値、トータルヘモグロビン(SbHb)、メトヘモグロビン(SpMet(登録商標))、カルボキシヘモグロビン(SpCO)、バルク組織特性測定値、含水量、pH、血圧、呼吸関係情報、心臓情報、灌流指数(PI)、脈波変動指標(PVI(登録商標))、または同様のものを含む、所望の特定の生理学的パラメータデータに対応しており、これは使用者の状態を決定するためにモバイルコンピューティングデバイスによって使用され得る。処理済みのデータは、EEG、ECG、1分当たりの心拍数、音響呼吸数(RRa)、1分当たりの呼吸数、呼気終末二酸化炭素(EtCO2)、呼吸努力指数、自己心拍再開(ROSC)、または同様のものなどの、生理学的パラメータに関する情報を提供することができ、これは使用者の生理学的状態を決定するために使用され得る。
【0174】
ブロック1124において、再使用可能モジュール250のプロセッサ254は、通信プロトコルおよびペアリングパラメータを使用し、アンテナ252を介して患者生理学的パラメータをコンピューティングデバイス206に伝送することができる。生の生理学的データをコンピューティングデバイス206に伝送するのとは反対に、計算済み生理学的パラメータ(たとえば、60%のSpO2)を伝送することは有利であり得る。計算済みの生理学的パラメータと比較して、生の生理学的データは、サイズが大きくなる場合があり、したがって、コンピューティングデバイス206への伝送時により大きな帯域幅を必要とし得る。その一方で、計算済みの生理学的パラメータは、サイズがかなり小さくなり、伝送に必要な帯域幅が小さくなる可能性がある。したがって、生の生理学的データの代わりに患者生理学的パラメータを伝送すると、使い捨てモジュール220のバッテリ消費量が低減し、バッテリの寿命を延ばすことができる。
【0175】
生理学的パラメータの伝送は、NFCを介してワイヤレス方式で行われ得る。たとえば、生理学的パラメータの伝送は、Bluetoothを介してワイヤレス方式で実行される。生理学的パラメータの伝送は、ケーブルを介して行われてもよい。
【0176】
ブロック1126において、コンピューティングデバイス206は、患者生理学的パラメータを受信することができ、ディスプレイ208を使用してそれらを表示する。上で説明されているように、コンピューティングデバイスは、限定はしないが、体温、心拍数、血中酸素濃度、血圧、および同様のものを含む様々な患者生理学的パラメータを表示することができるディスプレイ208を備えることができる。
【0177】
図11Bは、再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206との間でワイヤレス通信を確立し、センサーアセンブリ202を使用して患者生理学的パラメータを決定し、コンピューティングデバイス206を使用して生理学的パラメータを表示する別の方法1150を例示している。
【0178】
ブロック1152において、再使用可能モジュール250は、コンピューティングデバイス206とのNFC(近距離無線通信)を確立することができる。上で説明されているように、NFCを確立するには、再使用可能モジュール250がコンピューティングデバイス206の所定の距離内にあることが必要とされ得る。上で指摘されているように、NFCは、ドングル800の本体部802と再使用可能モジュール250との間で確立されるものとしてよい。
【0179】
ブロック1154において、再使用可能モジュール250は、ペアリングパラメータをコンピューティングデバイス206に伝送することができる。コンピューティングデバイス206へのペアリングパラメータの伝送は、再使用可能モジュール250がコンピューティングデバイス206との間でNFCを確立するときに実行され得る。ブロック1156において、コンピューティングデバイス206は、再使用可能モジュール250からペアリングパラメータを受信することができる。コンピューティングデバイス206は、ドングル800を使用して、ペアリングパラメータを受信することができる。たとえば、ドングル800の本体部802は、ペアリングパラメータをワイヤレス方式で受信し、ケーブル806およびコネクタ804を介してコンピューティングデバイス206にペアリングパラメータを伝送することができる。
【0180】
ブロック1158で、コンピューティングデバイス206または本体部802は、ペアリングパラメータを使用して再使用可能モジュール250と関連付けることができる。関連付けられた後、コンピューティングデバイス206または本体部802は、再使用可能モジュール250からのワイヤレス通信204を待つことができる。上で指摘されているように、ワイヤレス通信204は、Bluetooth(登録商標)を介して行うことができる。ブロック1164において、使い捨てモジュール220のセンサー240は、生理学的データを取得し、そのデータを再使用可能モジュール250に伝送することができる。センサー240によって取得され、再使用可能モジュール250に伝送される生理学的データは、生の生理学的データであってよい。
【0181】
ブロック1166から1174は任意選択であってよい。ブロック1166において、再使用可能モジュールは、使い捨てモジュール220から患者生理学的データを受信することができる。ブロック1168において、再使用可能モジュール250は、患者生理学的データに対して信号処理を実行することができる。ブロック1170において、再使用可能モジュール250は、処理済みの生理学的データを使用して、患者生理学的パラメータを決定することができる。ブロック1172において、再使用可能モジュール250は、再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206との間で確立されたワイヤレス通信204を使用して、患者生理学的パラメータを伝送することができる。ドングル800の本体部802は、再使用可能モジュール250から患者生理学的パラメータをワイヤレス方式で受信し、ケーブル806およびコネクタ804を介してコンピューティングデバイスにパラメータを伝送することができる。ブロック1174において、コンピューティングデバイス206は、患者生理学的パラメータを受信し、ディスプレイ208にパラメータを表示する。
【0182】
図12は、センサーアセンブリ202を使用して患者生理学的パラメータを決定し、コンピューティングデバイス206を使用して生理学的パラメータを表示する別の方法1200を例示している。
【0183】
ブロック1202において、再使用可能モジュール250のプロセッサ254は、図11のブロック1102~1120に従って使い捨てモジュール220のセンサー240から生の患者生理学的データを受信する。
【0184】
ブロック1204において、再使用可能モジュール250のプロセッサ254は、生の患者生理学的データをコンピューティングデバイス206に伝送する。プロセス254は、アンテナ252を使用して、再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206との間で確立されたワイヤレス通信204を介して生データを伝送することができる。上で述べたように、ワイヤレス通信204は、再使用可能モジュール250とコンピューティングデバイス206との間の一方向または双方向通信であってよい。
【0185】
ブロック1206において、コンピューティングデバイス206は、生の患者生理学的データを受信する。ブロック1208において、コンピューティングデバイス206は、生の患者生理学的データに対して信号処理を実行する。ブロック1210において、コンピューティングデバイス206は、処理済みの生の患者生理学的データを使用して患者生理学的パラメータを決定する。ブロック1212において、コンピューティングデバイス206は、決定された生理学的パラメータをディスプレイ208上に表示する。
【0186】
モバイルアプリケーション
上で説明されているように、コンピューティングデバイス206は、電話、タブレット、腕時計、および同様のものなどのモバイルデバイス1300であってよい。モバイルデバイス1300は、Bluetoothまたは同様のものなどの、ワイヤレス通信プロトコルを介して再使用可能モジュール250とのワイヤレス通信を確立することができるモバイルアプリケーションを備えることができる。
【0187】
図13Aは、再使用可能モジュール250とのワイヤレス通信を確立するためにモバイルデバイス1300(たとえば、携帯電話)上で実行されるモバイルアプリケーションを例示している。モバイルアプリケーションは、近くの再使用可能モジュール250とペアリングすることができる。一例において、使用者は、ペアリングボタン1302を押して、モバイルアプリケーションに、近くの再使用可能モジュール250を検索させることができる。モバイルアプリケーションは、画面1304を作成して、近くの再使用可能モジュール250を表示することができる。画面1304は、MACアドレスまたは再使用可能モジュール250に固有の他のペアリング情報を提供することができる。モバイルアプリケーションは、使用者の介入または入力なしで、近くの再使用可能モジュール250を自動的に検索してよい。
【0188】
図13B図13Eは、患者パラメータを表示するモバイルアプリケーションの様々な例を例示している。ホームボタン1308をトリガすると、図13Aに示されているように、モバイルアプリケーションは、患者パラメータのリアルタイムの数値およびグラフを表示することができる。モバイルアプリケーションは、数値パラメータ1310(たとえば、患者のSpO2、PR BPM、およびPI読み取り値)を、リアルタイムで、または所定の遅延時間を伴って示すことができる。モバイルアプリケーションは、パラメータのリアルタイムの傾向を示す患者パラメータのグラフ1314を表示するものとしてよい。たとえば、使用者は、表示のSpO2部分をトリガし、モバイルアプリケーションに、SpO2パラメータのリアルタイムの傾向を表示させることができる。
【0189】
図13Cに示されているように、履歴ボタン1312をトリガすることで、モバイルアプリケーションに、患者健康パラメータの履歴的傾向を示すグラフ1314を表示させることができる。グラフ1314は、タイムスタンプを示すx軸と、パラメータ値を示すy軸とを有することができる。モバイルアプリケーションは、グラフ1314の上または下に、患者の健康パラメータのリアルタイムの数値を示し得る。リアルタイムの数値は、グラフ1314の中に埋め込まれてもよい。
【0190】
図13Dおよび図13Eに示されているように、モバイルアプリケーションは、数値パラメータ1310およびグラフ1314の少なくとも1つを横向きで表示することができる。
【0191】
用語
本明細書で説明されているものと異なる多くの変更形態は、本開示から明らかになるであろう。たとえば、実施形態に応じて、本明細書で説明されているアルゴリズムのうちのどれかの特定の活動、事象、または機能は、異なる順序で実行されてよく、追加されるか、マージされるか、または完全に省略され得る(たとえば、説明されているすべての活動または事象がアルゴリズムの実施に必要とは限らない)。さらに、いくつかの実施形態において、活動または事象は、たとえば、逐次的ではなくマルチスレッド処理、割り込み処理、またはマルチプロセッサもしくはプロセッサコアを通じて、または他の並列アーキテクチャ上で同時実行され得る。それに加えて、異なるタスクまたはプロセスは、一緒に機能することができる異なるマシンおよび/またはコンピューティングシステムによって実行され得る。
【0192】
本明細書で開示された実施形態に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組合せとして実装することができる。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明確に説明するために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、およびステップが、それらの機能の観点から一般的に上記で説明されている。そのような機能がハードウェアまたはソフトウェアのどちらとして実施されるのかは、システム全体に課される特定の用途および設計制約に依存する。説明した機能は、具体的な用途ごとに様々な方法で実装され得るが、そのような実装の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じさせるものと解釈されるべきではない。
【0193】
本明細書で開示されている実施形態に関連して説明されている様々な例示的な論理ブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラム可能論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、または本明細書で説明されている機能を実行するように設計されているこれらの任意の組合せなどのマシンによって実装されるか、または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替的形態において、プロセッサはコントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械、これらの組合せ、または同様のものとすることができる。プロセッサは、コンピュータ実行可能命令を処理するように構成されている電気回路を備え得る。別の実施形態において、プロセッサは、コンピュータ実行可能命令を処理することなく論理演算を実行するFPGAまたは他のプログラム可能デバイスを含む。プロセッサは、複数のコンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連動する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、またはそのような任意の他の構成として実現されてもよい。コンピューティング環境は、限定はしないが、2、3例を挙げると、マイクロプロセッサ、メインフレームコンピュータ、デジタルシグナルプロセッサ、ポータブルコンピューティングデバイス、デバイスコントロール、またはアプライアンス内の計算エンジンに基づくコンピュータシステムを含む任意の種類のコンピュータシステムを備え得る。
【0194】
本明細書で開示されている実施形態に関連して説明されている方法、プロセス、またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアで具現化され得るか、または1つもしくは複数のメモリデバイスに記憶され1つもしくは複数のプロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで具現化され得るか、またはその2つの組合せで具現化され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、取り外し可能ディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている他の形態の非一時的コンピュータ可読記憶媒体、媒体、または物理的コンピュータ記憶装置に置かれてもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み込み、記憶媒体に情報を書き込めるようにプロセッサに結合され得る。代替的形態において、記憶媒体はプロセッサと一体であり得る。記憶媒体は、揮発性または不揮発性であり得る。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC内に存在し得る。
【0195】
本明細書で使用されている条件付きの言い回し、とりわけ、「できる」、「することもあり得る」、「し得る」、「たとえば」、および同様のものなどは、特に断りのない限り、または使用されている文脈内で他の意味に理解されるべきでない限り、一般的に、いくつかの特徴、要素、および/または状態を、いくつかの実施形態に含むが、他の実施形態には含まない、ことを伝達することを意図されている。したがって、そのような条件付きの言い回しは、特徴、要素、および/または状態がいかなる形でも1つまたは複数の実施形態に対して必要であること、または1つまたは複数の実施形態が、作成者入力またはプロンプトあり、またはなしで、これらの特徴、要素、および/または状態が、特定の実施形態に含まれるか、または特定の実施形態において実行されるべきであるかを決定するための論理を必ず含むことを意味することを意図されていない。「含む」、「備える」、「有する」、および同様の言い回しは同義語であり、制約されることなく、包含的に使用され、追加の要素、特徴、行為、動作、などを除外しない。また、「または」という言い回しは、たとえば、要素のリストを連結するために使用されたときに、「または」という言い回しは、そのリスト内の要素の1つ、いくつか、またはすべてを意味するように包含的な意味で(および排他的な意味でなく)使用される。さらに、通常の意味を有することに加えて、本明細書で使用されているような「各々」という言い回しは、「各々」という言い回しが適用される要素の集合の任意の部分集合を意味し得る。
【0196】
上記の詳細な説明では、様々な実施形態に適用されるような新規性のある特徴を示し、説明し、指摘しているが、例示されているシステム、デバイス、または方法の形態および詳細における様々な省略、置換、および変更は、本開示の精神から逸脱することなく行えることは理解されるであろう。これからわかるように、本明細書で説明されているいくつかの実施形態は、いくつかの特徴が他のものとは別に使用されるか、または実施され得るので、本明細書において述べられている特徴および利点のすべてを備えるとは限らない形態のうちに具現化され得る。
【0197】
本明細書の「および/または」という言い回しは、最も広い、制限が最も少ない意味を有し、これは開示がAだけ、Bだけ、AとBの両方を一緒に、またはAもしくはBを二者択一に、含むが、AとBの両方を必要とはしないか、またはAの1つもしくはBの1つを必要とする、という意味である。本明細書で使用されているように、A、B、「および」C「のうちの少なくとも1つ」というフレーズは、非排他的論理和を使用して論理的AまたはBまたはCを意味すると解釈されるべきである。
【0198】
本明細書で説明されている装置および方法は、1つまたは複数のプロセッサによって実行される1つまたは複数のコンピュータプログラムによって実装され得る。コンピュータプログラムは、非一時的な有形のコンピュータ可読媒体上に記憶されているプロセッサ実行可能命令を含む。コンピュータプログラムは、記憶されているデータも含み得る。非一時的な有形のコンピュータ可読媒体の非限定的な例は、不揮発性メモリ、磁気記憶装置、および光学式記憶装置である。
【0199】
前述の開示はいくつかの好ましい実施形態に関して説明されているが、他の実施形態は、当業者には、本明細書の開示から明らかなことであろう。それに加えて、他の組合せ、省略、置換、および修正は、本明細書の開示に照らして当業者には明らかなことであろう。したがって、本発明は、好ましい実施形態の説明によって制限されることを意図されていないが、請求項を参照することによって定められるべきである。
【符号の説明】
【0200】
100 センサーシステム
106 コンピューティングデバイス
108 ディスプレイ
110 患者
130 ケーブル
140A、140B、140C、140D センサー
202 センサーアセンブリ
202A、202B、202C、202D センサーアセンブリ
204 ワイヤレス通信
206 コンピューティングデバイス
208 ディスプレイ
220 使い捨てモジュール
220A 使い捨てモジュール
220B 使い捨てモジュール
222 ドック
222A ドック
222B ドック
224 バッテリ
226 メモリ
228 電気接点
230 ケーブル
230A ケーブル
240 センサー
240A センサー
240B センサー
242 放射体
244 検出器
250 再使用可能モジュール
250A 再使用可能モジュール
250B 再使用可能モジュール
250C 再使用可能モジュール
252 アンテナ
254 プロセッサ
256 メモリ
258 電気接点
300 ハウジング
300A ハウジング
300B ハウジング
302 ストラップループ
304 リテーナ
304A リテーナ部材
304B リテーナ部材
306 ケーブルリテーナ
308 ストラップ
310 ファスナー
310a 電気接点
310b 電気接点
314 バッテリ回路
316 支持プレート
318 カバー
320 可撓性回路
322 溝
324 突起部
326 脚部
328 スロット
330 ガスケット
331 陥凹部
332 開口部
340 センサー
360 支持体
362 開口部
500 伸長部
600 細長部材
602 先端部
604 開口部
606 電気接点
608 本体部
700 第1のストラップ
700A ストラップ
700B ストラップ
700C ストラップ
702 第2のストラップ
704 開口部
706 ファスナー
706A ファスナー
706B ファスナー
708 伸長部
708A エクステンダ
710 フック
712 手袋
800 ドングル
802 本体部
804 コネクタ
806 ケーブル
808 溝
850 ホルダ
940 スロット
1100 方法
1150 方法
1200 方法
1300 モバイルデバイス
1302 ペアリングボタン
1304 画面
1308 ホームボタン
1310 数値パラメータ
1312 履歴ボタン
1314 グラフ
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図7I
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図12
図13A
図13B
図13C
図13D
図13E