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特許7422765積層垂直輸送電界効果トランジスタのための2重輸送配向
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-18
(45)【発行日】2024-01-26
(54)【発明の名称】積層垂直輸送電界効果トランジスタのための2重輸送配向
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/336 20060101AFI20240119BHJP
   H01L 29/78 20060101ALI20240119BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20240119BHJP
【FI】
H01L29/78 301H
H01L29/78 301C
H01L29/78 301X
H01L29/78 626A
H01L29/78 618B
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021529856
(86)(22)【出願日】2019-12-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-21
(86)【国際出願番号】 IB2019060351
(87)【国際公開番号】W WO2020141370
(87)【国際公開日】2020-07-09
【審査請求日】2022-05-26
(31)【優先権主張番号】16/237,935
(32)【優先日】2019-01-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390009531
【氏名又は名称】インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MACHINES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】New Orchard Road, Armonk, New York 10504, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100112690
【弁理士】
【氏名又は名称】太佐 種一
(72)【発明者】
【氏名】山下 典洪
(72)【発明者】
【氏名】チャン、チェン
(72)【発明者】
【氏名】チュヨン、カングオ
(72)【発明者】
【氏名】ウー、ヘン
【審査官】多賀 和宏
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/110981(WO,A1)
【文献】特開2005-294828(JP,A)
【文献】特開2015-073095(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0211259(US,A1)
【文献】韓国公開特許第2015-0022518(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/336
H01L 29/78、29/786
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の上面の上に配置された少なくとも1つの垂直フィンと、
前記基板の前記上面の上に配置され、前記少なくとも1つの垂直フィンの第1の部分を囲む第1の垂直輸送電界効果トランジスタと、
前記第1の垂直輸送電界効果トランジスタの上に配置され、前記少なくとも1つの垂直フィンの第2の部分を接して囲む絶縁層と、
前記絶縁層の上面の上に配置され、前記少なくとも1つの垂直フィンの第3の部分を囲む第2の垂直輸送電界効果トランジスタと
を備え、
前記少なくとも1つの垂直フィンの前記第1の部分が、前記第1の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第1の垂直輸送チャネルを提供する第1の結晶配向を有する第1の半導体層を含み、
前記少なくとも1つの垂直フィンの前記第2の部分が、絶縁体を含み、
前記少なくとも1つの垂直フィンの前記第3の部分が、前記第2の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第2の垂直輸送チャネルを提供する第2の結晶配向を有する第2の半導体層を含
前記第1の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第1の下部ソース/ドレイン領域であって、前記基板の前記上面に近接するドープ領域、および前記基板の前記上面に近接する前記第1の半導体層の第1の部分のドープ領域を含む、前記第1の下部ソース/ドレイン領域と、
前記基板の前記上面の上に配置され、前記第1の半導体層の前記第1の部分を囲む第1の下部スペーサと、
前記第1の下部スペーサの上面の上に配置され、前記第1の半導体層の第2の部分を囲む第1のゲート・スタックと、
前記第1のゲート・スタックの上面の上に配置され、前記第1の半導体層の第3の部分を囲む第1の上部スペーサと、
前記第1の上部スペーサの上面の上に接して配置され、前記第1の半導体層の第4の部分を囲む、前記第1の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第1の上部ソース/ドレイン・コンタクトと
をさらに備え、
前記第1の半導体層の前記第3の部分および前記第1の半導体層の前記第4の部分が、前記第1の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第1の上部ソース/ドレイン領域を提供するためにドープされる、
半導体構造体。
【請求項2】
前記第1の結晶配向が、n型電界効果トランジスタ(nFET)およびp型電界効果トランジスタ(pFET)のうちの一方のための第1の垂直輸送配向を提供し、前記第2の結晶配向が、nFETおよびpFETのうちの他方のための垂直輸送配向を提供する、請求項1に記載の半導体構造体。
【請求項3】
前記第1の半導体層が、(110)結晶配向および(100)結晶配向のうちの一方を有するシリコンを含み、前記第2の半導体層が、前記(110)結晶配向および前記(100)結晶配向のうちの他方を有するシリコンを含む、請求項1に記載の半導体構造体。
【請求項4】
前記絶縁層の前記上面の上に配置され、前記第2の半導体層の第1の部分を囲む、前記第2の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第2の下部ソース/ドレイン・コンタクトと、
前記第2の下部ソース/ドレイン・コンタクトの上面の上に配置され、前記第2の半導体層の第2の部分を囲む第2の下部スペーサと、
前記第2の下部スペーサの上面の上に配置され、前記第2の半導体層の第3の部分を囲む第2のゲート・スタックと、
前記第2のゲート・スタックの上面の上に配置され、前記第2の半導体層の第4の部分を囲む第2の上部スペーサと
をさらに備え、
前記第2の半導体層の前記第1の部分および前記第2の半導体層の前記第2の部分が、前記第2の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第2の下部ソース/ドレイン領域を提供するためにドープされ、
前記第2の半導体層の前記第4の部分および前記第2の半導体層の前記第4の部分の上に配置された前記第2の半導体層の第5の部分が、前記第2の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第2の上部ソース/ドレイン領域を提供するためにドープされる、請求項に記載の半導体構造体。
【請求項5】
前記第2の半導体層の前記第5の部分を囲み、前記第2の半導体層の上面の上に配置された、前記第2の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第2の上部ソース/ドレイン・コンタクトと、
前記第2の上部スペーサの上に配置され、前記第2の上部ソース/ドレイン・コンタクトを囲む層間誘電体と
をさらに備える、請求項に記載の半導体構造体。
【請求項6】
前記層間誘電体、前記第2の上部スペーサ、前記第2のゲート・スタック、および前記第2の下部スペーサの第1の側壁に隣接して配置された第1の垂直面を有する第1の側壁スペーサをさらに備え、前記第2の下部ソース/ドレイン・コンタクトがさらに、前記第1の側壁スペーサの第2の垂直面に隣接して配置される、請求項に記載の半導体構造体。
【請求項7】
前記層間誘電体、前記第2の上部スペーサ、前記第2のゲート・スタック、前記第2の下部スペーサ、および前記絶縁層の第2の側壁に隣接して配置された第1の垂直面を有する第2の側壁スペーサをさらに備え、前記第1の上部ソース/ドレイン・コンタクトがさらに、前記第2の側壁スペーサの第2の垂直面に隣接して配置される、請求項に記載の半導体構造体。
【請求項8】
前記層間誘電体、前記第2の上部スペーサ、前記第2のゲート・スタック、および前記第2の下部スペーサの第1の側壁に隣接して配置された第1の垂直面を有する第1の側壁スペーサをさらに備え、前記第1の上部ソース/ドレイン・コンタクトおよび前記第2の下部ソース/ドレイン・コンタクトが、前記第1の側壁スペーサの第2の垂直面に隣接し、かつ前記絶縁層の第1の縁部に隣接して配置された共通コンタクトを含む、請求項に記載の半導体構造体。
【請求項9】
前記少なくとも1つの垂直フィンの第1の端部から離間し、層間誘電体、前記第2の上部スペーサ、前記第2のゲート・スタック、前記第2の下部スペーサ、前記絶縁層、前記第1の上部スペーサ、前記第1のゲート・スタック、および前記第1の下部スペーサの第1の端部に隣接して配置された、第1の垂直面を有する第1の側壁スペーサと、
前記基板の上面の上に配置され、前記第1の側壁スペーサの第2の垂直面に隣接する、前記第1の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第1の下部ソース/ドレイン・コンタクトと
をさらに備える、請求項に記載の半導体構造体。
【請求項10】
前記層間誘電体、前記第2の上部スペーサ、前記第2のゲート・スタック、前記第2の下部スペーサ、および前記第1の上部スペーサの中に配置され、前記少なくとも1つの垂直フィンの第2の端部から離間した、前記第1のゲート・スタックおよび前記第2のゲート・スタックへの共通ゲート・コンタクトをさらに備える、請求項に記載の半導体構造体。
【請求項11】
請求項1ないし1のいずれかに記載の半導体構造体を備える、集積回路。
【請求項12】
半導体構造体を形成する方法であって、
基板の上面の上に、少なくとも1つの垂直フィンを形成することと、
前記基板の前記上面の上に、前記少なくとも1つの垂直フィンの第1の部分を囲む第1の垂直輸送電界効果トランジスタを形成することと、
前記第1の垂直輸送電界効果トランジスタの上に、前記少なくとも1つの垂直フィンの第2の部分を囲む絶縁層を形成することと、
前記絶縁層の上面の上に、前記少なくとも1つの垂直フィンの第3の部分を囲む第2の垂直輸送電界効果トランジスタを形成することと
を含み、
前記少なくとも1つの垂直フィンの前記第1の部分が、前記第1の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第1の垂直輸送チャネルを提供する第1の結晶配向を有する第1の半導体層を含み、
前記少なくとも1つの垂直フィンの前記第2の部分が、絶縁体を含み、
前記少なくとも1つの垂直フィンの前記第3の部分が、前記第2の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第2の垂直輸送チャネルを提供する第2の結晶配向を有する第2の半導体層を含
前記基板の前記上面に近接し、前記第1の半導体層の第1の部分の中にある、ドープ領域を形成することであって、前記ドープ領域が、前記第1の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第1の下部ソース/ドレイン領域を提供する、前記形成することと、
前記基板の前記上面の上に、前記第1の半導体層の前記第1の部分を囲む第1の下部スペーサを形成することと、
前記第1の下部スペーサの上面の上に、前記第1の半導体層の第2の部分を囲む第1のゲート・スタックを形成することと、
前記第1のゲート・スタックの上面の上に、前記第1の半導体層の第3の部分を囲む第1の上部スペーサを形成することと、
前記第1の上部スペーサの上面の上に、前記第1の半導体層の第4の部分を囲む第1のケイ酸塩ガラス層を形成することと、
前記第1のケイ酸塩ガラス層の上に、前記少なくとも1つの垂直フィンの前記絶縁体を囲む前記絶縁層を形成することと、
をさらに含み、
前記第1のケイ酸塩ガラス層が、n型ドーパント材料およびp型ドーパント材料のうちの一方を含む、
方法。
【請求項13】
前記第1の結晶配向が、n型電界効果トランジスタ(nFET)およびp型電界効果トランジスタ(pFET)のうちの一方のための第1の垂直輸送配向を提供し、前記第2の結晶配向が、nFETおよびpFETのうちの他方のための垂直輸送配向を提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の半導体層が、(110)結晶配向および(100)結晶配向のうちの一方を有するシリコンを含み、前記第2の半導体層が、前記(110)結晶配向および前記(100)結晶配向のうちの他方を有するシリコンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの垂直フィンを形成することが、
前記第1の半導体層と、前記絶縁体と、前記第2の半導体層とを含む層状スタックの上にハード・マスクをパターニングすることと、
前記層状スタックの露出部分をエッチングして、前記少なくとも1つの垂直フィンを形成することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記絶縁層の前記上面の上に、前記第2の半導体層の第1の部分を囲む第2のケイ酸塩ガラス層を形成することと、
前記第2のケイ酸塩ガラス層の上面の上に、前記第2の半導体層の第2の部分を囲む第2の下部スペーサを形成することと、
前記第2の下部スペーサの上面の上に、前記第2の半導体層の第3の部分を囲む第2のゲート・スタックを形成することと、
前記第2のゲート・スタックの上面の上に、前記第2の半導体層の第4の部分を囲む第2の上部スペーサを形成することと、
前記第2の上部スペーサの上面の上に、前記第2の半導体層の第5の部分を囲む第3のケイ酸塩ガラス層を形成することと
をさらに含み、
前記第2のケイ酸塩ガラス層および前記第3のケイ酸塩ガラス層が、前記n型ドーパント材料および前記p型ドーパント材料のうちの他方を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のケイ酸塩ガラス層、前記第2のケイ酸塩ガラス層、および前記第3のケイ酸塩ガラス層からドーパントをドライブするようにドーパント・ドライブインを実行して、
前記第1の半導体層の前記第3の部分および前記第1の半導体層の前記第4の部分の中の、前記第1の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第1の上部ソース/ドレイン領域と、
前記第2の半導体層の前記第1の部分および前記第2の半導体層の前記第2の部分の中の、前記第2の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第2の下部ソース/ドレイン領域と、
前記第2の半導体層の前記第4の部分、前記第2の半導体層の前記第5の部分、および前記第2の半導体層の前記第5の部分の上にある前記第2の半導体層の第6の部分の中の、前記第2の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第2の上部ソース/ドレイン領域と
を形成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記第3のケイ酸塩ガラス層を除去することと、
前記第2の上部スペーサの上に層間誘電体を形成し、前記第2の半導体層の前記第5の部分、前記第2の半導体層の前記第6の部分、および前記第2の半導体層の前記第6の部分の上のハード・マスクを封入することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも1つの垂直フィンの第1の側壁から離間した、前記層間誘電体、前記第2の上部スペーサ、前記第2のゲート・スタック、および前記第2の下部スペーサの第1の部分をエッチングすることと、
前記層間誘電体、前記第2の上部スペーサ、前記第2のゲート・スタック、および前記第2の下部スペーサの前記エッチングされた第1の部分の縁部に隣接する第1の側壁スペーサを形成することと、
前記第2のケイ酸塩ガラス層を除去することと、
前記第2の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第2の下部ソース/ドレイン・コンタクトを形成するようにコンタクト材料を堆積することであって、前記第2の部ソース/ドレイン・コンタクトが、前記第2のケイ酸塩ガラス層の除去によって露出された前記第2の半導体層の前記第1の部分を包み込む、前記堆積することと、
前記少なくとも1つの垂直フィンの第2の側壁から離間した、前記層間誘電体、前記第2の上部スペーサ、前記第2のゲート・スタック、前記第2の下部スペーサ、前記第2の部ソース/ドレイン・コンタクト、および前記絶縁層の第2の部分をエッチングすることと、
前記層間誘電体、前記第2の上部スペーサ、前記第2のゲート・スタック、前記第2の下部スペーサ、前記第2の部ソース/ドレイン・コンタクト、および前記絶縁層の前記エッチングされた第2の部分の縁部に隣接する第2の側壁スペーサを形成することと、
前記第1のケイ酸塩ガラス層を除去することと、
前記第1の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第1の上部ソース/ドレイン・コンタクトを形成するようにコンタクト材料を堆積することであって、前記第1の上部ソース/ドレイン・コンタクトが、前記第1のケイ酸塩ガラス層の除去によって露出された前記第1の半導体層の前記第4の部分を包み込む、前記堆積することと
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの垂直フィンの第1の側壁から離間した、前記層間誘電体、前記第2の上部スペーサ、前記第2のゲート・スタック、前記第2の下部スペーサ、前記第2のケイ酸塩ガラス層、および前記絶縁層の第1の部分をエッチングすることと、
前記層間誘電体、前記第2の上部スペーサ、前記第2のゲート・スタック、および前記第2の下部スペーサの前記エッチングされた第1の部分の縁部に隣接する第1の側壁スペーサを形成することと、
前記第2のケイ酸塩ガラス層および前記第1のケイ酸塩ガラス層を除去することと、
前記第2の垂直輸送電界効果トランジスタの前記第2の下部ソース/ドレイン領域および前記第1の垂直輸送電界効果トランジスタの前記第1の上部ソース/ドレイン領域への共通コンタクトを形成するようにコンタクト材料を堆積することであって、前記共通コンタクトが、前記第2のケイ酸塩ガラス層および前記第1のケイ酸塩ガラス層の除去によって露出された、前記第2の半導体層の前記第1の部分および前記第1の半導体層の前記第4の部分を包み込む、前記堆積することと
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記層間誘電体、前記第2の上部スペーサ、前記第2のゲート・スタック、前記第2の下部スペーサ、前記第2のケイ酸塩ガラス層、前記絶縁層、前記第1のケイ酸塩ガラス層、前記第1の上部スペーサ、前記第1のゲート・スタック、および前記第1の下部スペーサの一部分をエッチングして、前記少なくとも1つの垂直フィンの第1の端部から離間した前記基板の上面の一部分を露出することと、
前記層間誘電体、前記第2の上部スペーサ、前記第2のゲート・スタック、前記第2の下部スペーサ、前記第2のケイ酸塩ガラス層、前記絶縁層、前記第1のケイ酸塩ガラス層、前記第1の上部スペーサ、前記第1のゲート・スタック、および前記第1の下部スペーサのエッチングされた縁部に、第1の垂直面を有する側壁スペーサを形成することと、
前記基板の前記露出された上面の上の前記側壁スペーサの第2の垂直面に隣接する前記第1の垂直輸送電界効果トランジスタの前記第1の下部ソース/ドレイン領域への第1の下部ソース/ドレイン・コンタクトを形成するように、コンタクト材料を堆積することと、
前記層間誘電体、前記第2の上部スペーサ、前記第2のゲート・スタック、前記第2の下部スペーサ、前記第2のケイ酸塩ガラス層、前記絶縁層、前記第1のケイ酸塩ガラス層、および前記第1の上部スペーサの一部分をエッチングして、前記少なくとも1つの垂直フィンの第2の端部から離間した露出部分を形成することと、
前記露出部分にコンタクト材料を堆積して、前記第1の垂直輸送電界効果トランジスタの前記第1のゲート・スタックおよび前記第2の垂直輸送電界効果トランジスタの前記第2のゲート・スタックへの共通ゲート・コンタクトを形成することと
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体に関し、より詳細には、半導体構造体を形成するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体および集積回路チップは、特にそのコストおよびサイズが減少し続けるにつれて、多くの製品において広く使用されるようになっている。構造的特徴のサイズを縮小すること、または所与のチップ・サイズに合わせたより多くの構造的特徴を提供すること、あるいはその両方が引き続き求められている。一般に、小型化によって、低電力レベルかつ低コストで性能を高めることができる。現在の技術は、論理ゲート、電界効果トランジスタ(FET:field-effect transistor)、およびコンデンサなどの特定のマイクロデバイスの原子レベルのスケーリングであるか、またはこれに近づいている。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施形態は、2重輸送配向(dual transport orientation)を有する積層(stacked)垂直輸送(vertical transport)電界効果トランジスタを形成するための技術を提供する。
【0004】
一実施形態では、半導体構造体は、基板と、基板の上面の上に配置された少なくとも1つの垂直フィンと、基板の上面の上に配置され、少なくとも1つの垂直フィンの第1の部分を囲む第1の垂直輸送電界効果トランジスタと、第1の垂直輸送電界効果トランジスタの上に配置され、少なくとも1つの垂直フィンの第2の部分を囲む絶縁層と、絶縁層の上面の上に配置され、少なくとも1つの垂直フィンの第3の部分を囲む第2の垂直輸送電界効果トランジスタとを備える。少なくとも1つの垂直フィンの第1の部分は、第1の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第1の垂直輸送チャネルを提供する第1の結晶配向を有する第1の半導体層を含む。少なくとも1つの垂直フィンの第2の部分は、絶縁体を含む。少なくとも1つの垂直フィンの第3の部分は、第2の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第2の垂直輸送チャネルを提供する第2の結晶配向を有する第2の半導体層を含む。
【0005】
別の実施形態では、集積回路は、基板と、基板の上面の上に配置された少なくとも1つの垂直フィンと、基板の上面の上に配置され、少なくとも1つの垂直フィンの第1の部分を囲む第1の垂直輸送電界効果トランジスタと、第1の垂直輸送電界効果トランジスタの上に配置され、少なくとも1つの垂直フィンの第2の部分を囲む絶縁層と、絶縁層の上面の上に配置され、少なくとも1つの垂直フィンの第3の部分を囲む第2の垂直輸送電界効果トランジスタとを備える、積層垂直輸送電界効果トランジスタ構造を備える。少なくとも1つの垂直フィンの第1の部分は、第1の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第1の垂直輸送チャネルを提供する第1の結晶配向を有する第1の半導体層を含み、少なくとも1つの垂直フィンの第2の部分は、絶縁体を含み、少なくとも1つの垂直フィンの第3の部分は、第2の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第2の垂直輸送チャネルを提供する第2の結晶配向を有する第2の半導体層を含む。
【0006】
別の実施形態では、半導体構造体を形成する方法は、基板の上面の上に、少なくとも1つの垂直フィンを形成することと、基板の上面の上に、少なくとも1つの垂直フィンの第1の部分を囲む第1の垂直輸送電界効果トランジスタを形成することと、第1の垂直輸送電界効果トランジスタの上に、少なくとも1つの垂直フィンの第2の部分を囲む絶縁層を形成することと、絶縁層の上面の上に、少なくとも1つの垂直フィンの第3の部分を囲む第2の垂直輸送電界効果トランジスタを形成することとを含む。少なくとも1つの垂直フィンの第1の部分は、第1の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第1の垂直輸送チャネルを提供する第1の結晶配向を有する第1の半導体層を含み、少なくとも1つの垂直フィンの第2の部分は、絶縁体を含み、少なくとも1つの垂直フィンの第3の部分は、第2の垂直輸送電界効果トランジスタ用の第2の垂直輸送チャネルを提供する第2の結晶配向を有する第2の半導体層を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態による、半導体基板上の絶縁体上の半導体の断面図である。
図2】本発明の一実施形態による、垂直フィンおよび下部接合部を形成した後の、図1の構造の断面図である。
図3】本発明の一実施形態による、第1の下部スペーサ、第1のゲート・スタック、および第1の上部スペーサを形成した後の、図2の構造の断面図である。
図4】本発明の一実施形態による、第1のケイ酸塩ガラス層および絶縁スペーサを形成した後の、図3の構造の断面図である。
図5】本発明の一実施形態による、第2のケイ酸塩ガラス層、第2の下部スペーサ、第2のゲート・スタック、第2の上部スペーサ、および第3のケイ酸塩ガラス層を形成した後の、図4の構造の断面図である。
図6】本発明の一実施形態による、ケイ酸塩ガラス層からドーパント・ドライブインした後の、図5の構造の断面図である。
図7】本発明の一実施形態による、層間誘電体を堆積した後の、図6の構造の断面図である。
図8】本発明の一実施形態による、第2のケイ酸塩ガラス層までエッチングし、第2のゲート・スタックを保護するための側壁スペーサを形成した後の、図7の構造の断面図である。
図9】本発明の一実施形態による、第2のケイ酸塩ガラス層を除去し、コンタクト材料を形成した後の、図8の構造の断面図である。
図10】本発明の一実施形態による、第1のケイ酸塩ガラス層までエッチングし、第2のゲート・スタックを保護するための側壁スペーサを形成した後の、図7の構造の断面図である。
図11】本発明の一実施形態による、第1のケイ酸塩ガラス層を除去し、コンタクト材料を形成した後の、図10の構造の断面図である。
図12】本発明の一実施形態による、上段垂直輸送電界効果トランジスタの下部接合部への第1のコンタクト、下段垂直輸送電界効果トランジスタの上部接合部への第2のコンタクト、および上段垂直輸送電界効果トランジスタの上部接合部への第3のコンタクトを形成した後の、図7の構造の断面図である。
図13】本発明の一実施形態による、上段垂直輸送電界効果トランジスタの下部接合部および下段垂直輸送電界効果トランジスタの上部接合部への共通コンタクトを形成した後の、図7の構造の断面図である。
図14】本発明の一実施形態による、下段垂直輸送電界効果トランジスタの下部接合部までエッチングし、第1のゲート・スタックおよび第2のゲート・スタックを保護するための側壁スペーサを形成した後の、図7の構造の断面図である。
図15】本発明の一実施形態による、コンタクト材料を形成した後の、図14の構造の断面図である。
図16】本発明の一実施形態による、共通ゲート・コンタクトを形成した後の、図15の構造の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書では、本発明の例示的な実施形態について、2重輸送配向を有する積層垂直輸送電界効果トランジスタを形成するための例示的な方法、ならびにそのような方法を使用して形成された例示的な装置、システム、およびデバイスの文脈で説明することができる。しかしながら、本発明の実施形態は、例示的な方法、装置、システム、およびデバイスに限定されるものではなく、他の適切な方法、装置、システム、およびデバイスにより広く適用可能であることを理解されたい。
【0009】
電界効果トランジスタ(FET)は、ソース、ゲート、およびドレインを有し、ソースとドレインとの間に延びるチャネルに沿ったキャリア(電子または正孔)の流れに応じた作用を有するトランジスタである。ソースとドレインとの間のチャネルを流れる電流は、ゲート下の横電界によって制御され得る。
【0010】
FETは、スイッチング、増幅、フィルタリング、および他のタスクに広く使用されている。FETには、金属酸化物半導体(MOS:metal-oxide-semiconductor)FET(MOSFET)が含まれる。n型トランジスタ(nFET)とp型トランジスタ(pFET)の両方を使用して論理回路および他の回路を製作する、相補型MOS(CMOS:Complementary MOS)デバイスが広く使用されている。FETのソース領域およびドレイン領域は、典型的には、ゲートがチャネル上方に形成される状態で、チャネルの両側にある半導体本体の目標領域にドーパントを添加することによって形成される。ゲートは、チャネル上のゲート誘電体とゲート誘電体上のゲート導体とを含む。ゲート誘電体は絶縁材料であり、ゲート導体に電圧が印加されたときに大量の漏洩電流がチャネルに流入することを防止するとともに、印加されたゲート電圧がチャネル内に横電界を生成できるようにする。
【0011】
集積回路デバイスにおける高密度および高性能に対する需要が高まると、ゲート長の短縮およびデバイスの他のサイズ縮小またはスケーリングを含む新しい構造的特性および設計的特性の開発が必要になる。しかしながら、継続されているスケーリングは、従来の製作技術の限界に達しつつある。
【0012】
FETを垂直方向に積層すると、CMOSエリア・スケーリングのためのさらなる次元が得られる。しかしながら、平面型FETを積層することは困難である。7ナノメートル(nm)以上にスケーリングするための実行可能なCMOSアーキテクチャとして、垂直輸送FET(VTFET:Vertical transport FET)が追究されている。VTFETにより、他のデバイス・アーキテクチャと比較してデバイスをさらにスケーリングする機会が得られる。VTFETには、フィン電界効果トランジスタ(FinFET)などの他の従来の構造に勝る様々な潜在的な利点がある。このような利点には、密度、性能、消費電力、および集積の改善が含まれ得る。VTFETにより、FETを積層する際にさらなる利点を得ることができる。
【0013】
例示的な実施形態は、好ましいチャネル配向を有する積層VTFETを形成するための技術を提供する。いくつかの実施形態では、シリコン・オン・インシュレータ(SOI:silicon-on-insulator)ウエハを使用して、基板およびSOI層が異なる結晶配向を有する積層VTFETを形成する。したがって、SOI層と、埋め込み酸化物(BOX:buried oxide)絶縁体の下の基板とで、異なるタイプの積層VTFET(たとえば、nFETまたはpFET)が作製されてもよい。SOIの結晶配向およびBOX絶縁体の下の基板の結晶配向は、nFETデバイスおよびpFETデバイスの輸送面および配向が最適化されるように選択されてもよい。本明細書に記載の技術を使用して、第1のタイプのFET(たとえば、nFETおよびpFETのうちの一方)が第2のタイプのFET(たとえば、nFETおよびpFETのうちの他方)の真上に位置し、積層VTFET間に絶縁用の誘電体層を備えた積層VTFET構造が形成されてもよい。nFETチャネルおよびpFETチャネルは、異なる面および配向を有してもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、上段VTFETが下段VTFETの結晶配向とは異なる結晶配向の単結晶半導体から作製された、積層VTFETが形成される。このような積層VTFETは、バルク基板が第1の結晶配向(たとえば(110))であり、SOI層が第1の結晶配向とは異なる第2の結晶配向(たとえば(100))であるSOIウエハから始まるように形成されてもよい。SOIウエハは、SOIと、BOXと、その下にある一定の厚さのバルク・シリコンとを含む1つまたは複数のフィンを形成するようにエッチングされる。下段VTFET(たとえば、nFET)のソース/ドレイン・コンタクト用に下部接合部が形成および活性化され、続いて下段VTFET用の下部スペーサ、ゲート・スタック、および上部スペーサが形成される。次いで、ケイ酸塩ガラス層(たとえば、リンケイ酸塩ガラス(PSG:phosphosilicate glass))が堆積され、続いて絶縁層(たとえば、窒化シリコン(SiN))が形成される。次に、下部ケイ酸塩ガラス層(たとえば、ホウケイ酸塩ガラス(BSG:borosilicate glass))を堆積することによって、上段VTFET(たとえば、pFET)が形成され、続いて上段VTFET用の下部スペーサ、ゲート・スタック、および上部スペーサが形成される。上段VTFET用の上部スペーサの上に、上部ケイ酸塩ガラス層が形成される。スタック内の上段VTFETならびに下段VTFETの下部接合部および上部接合部またはソース/ドレイン領域をドープするために、ドーパント・ドライブイン・アニールが形成される。次いで、層間誘電体(ILD:interlayer dielectric)が堆積される。
【0015】
次いで、ILD層およびその下の層は、上段VTFETおよび下段VTFET用のコンタクトを形成するようにパターニングおよびエッチングされる。いくつかの実施形態では、ILD層がパターニングされ、上段VTFETの下部ケイ酸塩ガラス層への開口部が形成される。上段VTFETのゲート・スタックを保護するために、側壁スペーサが形成される。次いで、上段VTFETの下部ケイ酸塩ガラス層が除去され、上段VTFETの下部接合部またはソース/ドレインを包み込むコンタクト材料が補充される。ILDはまた、下段VTFETのケイ酸塩ガラス層(たとえば、下段VTFETの上部接合部またはソース/ドレイン領域を囲むケイ酸塩ガラス層)までパターニングおよびエッチングされてもよい。次いで、下段VTFETのケイ酸塩ガラス層が除去され、下段VTFETの上部接合部またはソース/ドレインを包み込むコンタクト材料が補充されてもよい。いくつかの実施形態では、ILDは、上段VTFETの下部接合部またはソース/ドレインと下段VTFETの上部接合部またはソース/ドレインとの間に共通コンタクトを形成するように下方にパターニングおよびエッチングされてもよい。ILDはさらに、上段VTFETの上部接合部またはソース/ドレインへの開口部を形成し、下段VTFETの下部接合部またはソース/ドレインならびに上段VTFETおよび下段VTFETのゲート・スタックへの残りのコンタクトを完了するように、パターニングされてもよい。その結果、異なるチャネル配向または輸送配向を有する積層VTFETデバイスが形成される。
【0016】
次に、図1図16に関して、2重輸送配向を有する積層VTFET構造を形成するための例示的なプロセスについて説明する。
【0017】
図1は、バルク基板102、バルク基板102上に形成された絶縁体層104、および絶縁体層104上に形成された半導体層106の断面図100である。半導体層106および絶縁体104は、薄いBOX SOIを形成してもよい。
【0018】
バルク基板102および半導体層106は、シリコン(Si)、シリコン・ゲルマニウム(SiGe)、シリコン・ゲルマニウム炭化物(SiGeC)、炭化ケイ素(SiC)、およびそれらの多層を含むがこれらに限定されない様々なシリコン含有材料を含む、任意の適切な半導体構造体から形成されてもよい。シリコンはウエハ製作において主に使用される半導体材料であるが、ゲルマニウム(Ge)、ヒ化ガリウム(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)、SiGe、テルル化カドミウム(CdTe)、セレン化亜鉛(ZnSe)などであるがこれらに限定されない代替の半導体材料が追加の層として使用されてもよい。
【0019】
図1の構造の水平方向の(X-X’方向の)厚さまたは幅は、以下でさらに詳細に説明するように、形成すべきフィンの数などに基づいて変化することがある。図1の構造の垂直方向の(Y-Y’方向の)厚さまたは高さは、100nmから500nmの範囲内とすることができるが、特定の用途に応じて、この範囲より上または下の他の高さが使用されてもよい。
【0020】
バルク基板102および半導体層106は、異なるタイプのVTFETデバイス(たとえば、nFETおよびpFET)の形成に適した、異なる結晶配向を有する。以下の説明では、図1の構造は、下段VTFETがnFETデバイスであり、上段VTFETがpFETデバイスである、積層VTFET構造を形成するために使用されるものと仮定する。さらに、基板102と半導体層106はどちらもシリコンから形成されるものとするが、上記のように、これは要件ではない。基板102は、nFETデバイスの形成に適した第1の結晶配向(110)を有し、半導体層106は、pFETデバイスの形成に適した第2の結晶配向(100)を有する。しかしながら、下段VTFETがpFETデバイスであり、上段VTFETがnFETデバイスである積層VTFET構造を形成するために、結晶配向を逆にしてもよい(たとえば、基板102が結晶配向(100)を有し、半導体層106が(結晶配向110)を有する)ことを理解されたい。
【0021】
図示を明確にするために、図1図16は、垂直に(たとえば、Y-Y’方向に)積層された2つのVTFETのみを備えた積層VTFET構造を形成することに関して図示および説明されている。しかしながら、他の実施形態では、積層VTFET構造は、垂直に積層された3つ以上のVTFETを含むことがある。さらに、図1図16は、(たとえば、上段VTFETがpFETデバイスであり、下段VTFETがnFETデバイスである場合に)一方のタイプのVTFETを他方のタイプのVTFETの上に積層することに関して説明されているが、実施形態はそのように限定されない。たとえば、上段VTFETと下段VTFETがどちらも、nFETデバイスまたはpFETデバイスであってもよい。さらに、積層VTFETは、特定の用途に応じて、任意の数のpFETデバイス上に形成された任意の数のnFETデバイスを含んでもよい。
【0022】
図2は、半導体層106、絶縁体層104、および基板102の少なくとも一部分から垂直フィンを形成した後の、図1の構造の断面図200である。垂直フィンは、側壁イメージ転写(SIT:sidewall image transfer)、またはリソグラフィおよび反応性イオン・エッチング(RIE:reactive-ion etching)を含むエッチングなどの他の適切な技術を使用して形成されてもよい。図示のように、半導体層106の上面の上にハード・マスク層(HM)108がパターニングされる。
【0023】
HM108は、SiNなどの窒化物から形成され得るが、他の適切な材料が使用されてもよい。いくつかの実施形態では、HM108は、窒化物および酸化物(たとえば、SiNおよび二酸化シリコン(SiO))を含む2層の多層、1つまたは複数の窒化物層および1つまたは複数の酸化物層(たとえば、SiN/SiO/SiN、SiO/SiN/SiO)を含む3層の多層などの多層として形成されてもよい。HM108は、10nmから100nmの範囲内の(Y-Y’方向の)高さまたは垂直方向厚さを有してもよいが、特定の用途に応じて、この範囲より上または下の他の高さが使用されてもよい。
【0024】
垂直フィンは、6nmから10nmの範囲内の(X-X’方向の)幅または水平方向厚さを有してもよいが、特定の用途に応じて、この範囲より上または下の他の幅が使用されてもよい。垂直フィンは、60nmから400nmの範囲の(Y-Y’方向の)高さまたは垂直方向厚さを有してもよいが、特定の用途に応じて、この範囲より上または下の他の高さが使用されてもよい。
【0025】
図2は、図示を明確にするために、図1の構造から形成されている単一の垂直フィンのみを示しているが、図1の構造から複数の垂直フィンを形成して、複数の積層VTFET構造を形成してもよいことを理解されたい。
【0026】
図2には図示していないが、垂直フィンの側壁に界面層が形成されてもよい。界面層は、SiO、または酸窒化シリコン(SiO)などの別の適切な材料から形成されてもよい。界面層は、0.5nmから1.5nmの範囲の(X-X’方向の)幅または水平方向厚さを有してもよいが、特定の用途に応じて、この範囲より上または下の他の幅が使用されてもよい。
【0027】
図2の構造は、下部接合部または下部ソース/ドレイン領域110の形成も示している。下部ソース/ドレイン領域110は、たとえば、イオン注入、気相ドーピング、プラズマ・ドーピング、プラズマ浸漬イオン注入、クラスタ・ドーピング、インフュージョン・ドーピング、液相ドーピング、固相ドーピングなどを使用して、適切なドーパントの注入によって形成されてもよい。n型ドーパントは、リン(P)、ヒ素(As)、およびアンチモン(Sb)の群から選択されてもよく、p型ドーパントは、ホウ素(B)、フッ化ホウ素(BF)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、およびタリウム(Tl)の群から選択されてもよい。また、下部ソース/ドレイン領域110は、エピタキシャル成長プロセスによって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、エピタキシ・プロセスは、その場(in-situ)ドーピングを含む(ドーパントが、エピタキシ中にエピタキシ材料に組み込まれる)。エピタキシャル材料は、気体前駆体または液体前駆体から成長させてもよい。エピタキシャル材料は、気相エピタキシ(VPE:vapor-phase epitaxy)、分子線エピタキシ(MBE:molecular-beam epitaxy)、液相エピタキシ(LPE:liquid-phase epitaxy)、高速熱化学蒸着(RTCVD:rapid thermal chemical vapor deposition)、有機金属化学蒸着(MOCVD:metal organic chemical vapor deposition)、超高真空化学蒸着(UHVCVD:ultra-high vacuum chemical vapor deposition)、低圧化学蒸着(LPCVD:low-pressure chemical vapor deposition)、制限反応処理CVD(LRPCVD:limited reaction processing CVD)、または他の適切なプロセスを使用して成長させてもよい。トランジスタの型に応じて、n型ドーパント(たとえば、リンもしくはヒ素)またはp型ドーパント(たとえば、ホウ素もしくはガリウム)などのドーパントを添加することによって、エピタキシャル・シリコン、シリコン・ゲルマニウム(SiGe)、ゲルマニウム(Ge)、または炭素ドープ・シリコン(Si:C)シリコン、あるいはその組合せを、堆積中にドープ(その場ドープ)することができる。ドーパント濃度は、1×1019cm-3から3×1021cm-3までの範囲、または好ましくは2×1020cm-3から3×1021cm-3の間の範囲とすることができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、下部接合部は、イオン注入(たとえば、pFETおよびnFETに対してそれぞれ、エネルギー5keVおよびドーズ量2e15で、BF またはPの注入)を介して形成されるものと仮定する。注入に続いて、活性化アニーリング(たとえば、1000°Cでのスパイク高速熱アニール(RTA:rapid thermal anneal))が実行されてもよい。
【0029】
下部ソース/ドレイン領域110は、20nmから50nmの範囲内の(Y-Y’方向の)高さまたは垂直方向厚さを有してもよいが、特定の用途に応じて、この範囲より上または下の他の高さが使用されてもよい。
【0030】
図3は、下部スペーサ112、ゲート・スタック114、および上部スペーサ116を形成した後の、図2の構造の断面図300である。
【0031】
下部スペーサ112および上部スペーサ116はそれぞれ、非共形堆積およびエッチバック処理など(たとえば、物理蒸着(PVD:physical vapor deposition)、高密度プラズマ(HDP:high density plasma)堆積など)の様々な処理を使用して形成されてもよい。下部スペーサ112および上部スペーサ116は、SiO、SiN、炭化ケイ素酸化物(SiCO:silicon carbide oxide)、炭化ホウ素ケイ素窒化物(SiBCN:silicon boron carbide nitride)などから形成され得るが、他の適切な材料が使用されてもよい。下部スペーサ112および上部スペーサ116はそれぞれ、4nmから10nmの範囲内の(Y-Y’方向の)高さまたは垂直方向厚さを有してもよいが、特定の用途に応じて、この範囲より上または下の他の高さが使用されてもよい。
【0032】
ゲート・スタック114は、垂直フィンの隣接する側壁に配置されたゲート誘電体と、ゲート誘電体上に形成されたゲート導体とを含む。ゲート誘電体は、高k誘電材料から形成されてもよい。高k材料の例には、酸化ハフニウム(HfO)、酸化ハフニウム・シリコン(Hf-Si-O)、酸窒化ハフニウム・シリコン(HfSiON)、酸化ランタン(La)、酸化ランタン・アルミニウム(LaAlO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ジルコニウム・シリコン、酸窒化ジルコニウム・シリコン、酸化タンタル(Ta)、酸化チタン(TiO)、酸化チタン・バリウム・ストロンチウム、酸化チタン・バリウム、酸化チタン・ストロンチウム、酸化イットリウム(Y)、酸化アルミニウム(Al)、酸化スカンジウム・タンタル鉛、およびニオブ酸鉛亜鉛などの金属酸化物が含まれるが、これらに限定されない。高k材料には、ランタン(La)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)などのドーパントがさらに含まれ得る。ゲート誘電体は、1nmから3nmの範囲内の均一な厚さを有してもよいが、特定の用途に応じて、この範囲より上または下の他の厚さが使用されてもよい。
【0033】
ゲート導体は、金属ゲートまたは仕事関数金属(WFM:work function metal)を含み得る。いくつかの実施形態では、ゲート導体は、原子層堆積(ALD:atomic layer deposition)または別の適切なプロセスを使用して形成される。nFETデバイスの場合、ゲート導体用のWFMは、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、チタン・アルミニウム(TiAl)、炭化チタン・アルミニウム(TiAlC)、Ti合金とAl合金の組合せ、(たとえば、TiNまたは別の適切な材料の)バリア層に続いて前述のWFM材料のうちの1つまたは複数を含むスタックなどとすることができる。pFETデバイスの場合、ゲート導体用のWFMは、TiN、TaN、または別の適切な材料とすることができる。いくつかの実施形態では、pFET WFMは、(たとえば、TiN、TaNなどの)より厚いバリア層が形成され、その後にTi、Al、TiAl、TiAlC、またはTi合金とAl合金の任意の組合せなどのWFMが続く、金属スタックを含み得る。必要に応じて、ゲート導体に他の様々な材料が使用され得ることを理解されたい。
【0034】
ゲート・スタック114は、10nmから20nmの範囲内の(Y-Y’方向の)高さまたは垂直方向厚さを有してもよいが、特定の用途に応じて、この範囲より上または下の他の厚さが使用されてもよい。
【0035】
図4は、ケイ酸塩ガラス層118および絶縁スペーサ120を形成した後の、図3の構造の断面図400である。ドーパント・ドライブイン中に垂直フィン内にn型ドーパントが形成されて下段VTFETの上部接合部または上部ソース/ドレイン領域を形成するように、上記のように下段または下部VTFETがnFETデバイスであると仮定し、したがってケイ酸塩ガラス層118は、リンケイ酸塩ガラス(PSG)118とすることができる。下段VTFETがpFETデバイスである場合、ケイ酸塩ガラスのタイプが変更されてもよい(たとえば、PSGではなくホウケイ酸塩ガラス(BSG)が使用されてもよい)ことを理解されたい。さらに、垂直フィンに他のドーパントをドライブインして下段VTFETの上部接合部または上部ソース/ドレイン領域を形成できるように、BSGまたはPSGあるいはその両方の代わりに、他のタイプのケイ酸塩ガラスが使用されてもよい。
【0036】
PSG層118は、化学蒸着(CVD)などの任意の適切な技術を使用して堆積されてもよい。PSG層118は、10nmから30nmの範囲内の(Y-Y’方向の)高さまたは垂直方向厚さを有してもよいが、特定の用途に応じて、この範囲より上または下の他の厚さが使用されてもよい。
【0037】
PSG層118の上に、絶縁層120が形成される。絶縁層120は、ガス・クラスタ・イオン・ビーム(GCIB)方向性堆積などの任意の適切な技術を使用して堆積されてもよい。絶縁層120は、垂直フィンを囲むように形成された上段VTFETから、下段VTFETを絶縁するように機能する。上記のように、いくつかの実施形態では、下段VTFETがnFETデバイスであり、上段VTFETがpFETデバイスであると仮定し、したがって絶縁層120は、n-p絶縁スペーサを提供する。絶縁層120は、窒化シリコン(SiN)または別の適切な材料で形成されてもよい。絶縁層120は、20nmから50nmの範囲の(Y-Y’方向の)高さまたは垂直方向厚さを有してもよいが、特定の用途に応じて、この範囲より上または下の他の厚さが使用されてもよい。
【0038】
図5は、ケイ酸塩ガラス層122、下部スペーサ124、ゲート・スタック126、上部スペーサ128、およびケイ酸塩ガラス層130を形成した後の、図4の構造の断面図500である。上記のように、いくつかの実施形態では、上段VTFETがpFETデバイスであると仮定し、したがって、ケイ酸塩ガラス層122および130は、BSGから形成されてもよく、本明細書では下部BSG層122および上部BSG層130とも呼ぶ。上段VTFETがnFETデバイスである場合、層122および層130は、PSGまたは上記のような別の適切な材料とすることができる。下部BSG層122および上部BSG層130はそれぞれ、PSG層118と同様の(Y-Y’方向の)高さまたは垂直方向厚さを有してもよい。
【0039】
下部スペーサ124および上部スペーサ128は、下部スペーサ112および上部スペーサ116に関して上記で説明したものと同様の材料から、同様のサイズで、また同様の処理を使用して形成されてもよい。ゲート・スタック126は、ゲート・スタック114に関して上記で説明したものと同様の材料から、同様のサイズで、また同様の処理を使用して形成されてもよい。
【0040】
図6は、ケイ酸塩ガラス層118、122、および130からドーパント・ドライブインして、下段VTFET用の上部接合部または上部ソース/ドレイン領域132、上段VTFET用の下部接合部または下部ソース/ドレイン領域134、および上段VTFET用の上部接合部または上部ソース/ドレイン領域136をそれぞれ形成した後の、図5の構造の断面図600である。ドーパント・ドライブイン・プロセスは、900℃から1200℃の範囲内の温度での高速熱アニール(RTA)を含んでもよい。図6に示すように、ドライブイン・アニール中、ドープ領域110内のドーパントが上方に拡散する可能性があるので、ドーパント・ドライブインによって、フィンの下部にあるドープ領域110が「より高く」なる可能性もある。
【0041】
層118、層122、および層130で使用されるケイ酸塩ガラスのタイプは、適切なタイプの接合部を形成するように選択される。下段VTFETがnFETデバイスであると仮定しているので、ケイ酸塩ガラス層118はPSGであり、図に示すように、垂直フィンにn型ドーパントPをドライブインして、下段VTFET用の上部ソース/ドレイン領域132を形成する。上段VTFETがpFETデバイスであると仮定しているので、ケイ酸塩ガラス層122および130はBSGであり、図に示すように、垂直フィンにp型ドーパントBをドライブインして、下部ソース/ドレイン領域134および上部ソース/ドレイン領域136をそれぞれ形成する。
【0042】
図7は、上部BSG層130を除去し、ILD138を形成した後の、図6の構造の断面図700である。ILD138は、SiO、SiOC、SiONなどの任意の適切な絶縁材料から形成されてもよい。ILD138は、40nmから200nmの範囲内の(Y-Y’方向の)高さまたは垂直方向厚さを有してもよいが、ILD138がHM108を完全に封入する限り、この範囲より上または下の他の厚さを使用してもよい。
【0043】
図8図16は、図7の積層VTFETへのコンタクトを形成する方法の例を示す。より具体的には、図8および図9は、上段VTFETの下部ソース/ドレイン領域134へのコンタクトの形成を示す。
【0044】
図8は、(たとえば、RIEを使用して)下部BSG層122までエッチングした後の、図7の構造の断面図800である。このエッチングは、ILD138の上面を適切にマスキングおよび露出することによって実現されてもよい。エッチング後、側壁スペーサ140が形成される。側壁スペーサ140は、ゲート・スタック126を保護する。側壁スペーサ140は、ALDを使用しそれに続く方向性エッチングによって、SiN、SiBCN、シリコン酸炭窒化物(SiOCN)、または別の適切な材料から形成されてもよい。側壁スペーサ140は、4nmから10nmの範囲の(X-X’方向の)幅または水平方向厚さを有してもよい。
【0045】
図9は、下部BSG層122を除去し、上段VTFET用の下部ソース/ドレイン・コンタクト142を形成するようにコンタクト材料を堆積または形成した後の、図8の構造の断面図900である。図示のように、下部ソース/ドレイン・コンタクト142は、垂直フィンの、下部接合部または下部ソース/ドレイン領域134を提供する部分を包み込む。コンタクト材料は、PVD、CVD、ALDなどの任意の適切な堆積プロセスを使用して形成されてもよい。コンタクト材料には、タングステン(W)、Ti、TiN、Ti/TiN、Ti/TiNにコバルト(Co)を加えたものなどが含まれ得る。
【0046】
図10および図11は、図8および図9の処理と同様であるが、下段VTFET用の上部接合部または上部ソース/ドレイン領域132へのコンタクトを形成するための処理を示す。図10は、(たとえば、RIEを使用して)PSG層118までエッチングした後の、図7の構造の断面図1000である。エッチング後、ゲート・スタック126を保護するために、側壁スペーサ144が形成される。側壁スペーサ144は、側壁スペーサ140に関して上記で説明したものと同様の材料から、同様のサイズで、また同様の処理を使用して形成されてもよい。
【0047】
図11は、PSG層118を除去し、下段VTFET用の上部ソース/ドレイン・コンタクト146を形成するようにコンタクト材料を堆積または形成した後の、図10の構造の断面図1100である。上部ソース/ドレイン・コンタクト146は、コンタクト142に関して上記で説明したものと同様の材料から、同様のサイズで、また同様の処理を使用して形成されてもよい。
【0048】
図12は、上段VTFET用の上部ソース/ドレイン・コンタクトおよび下部ソース/ドレイン・コンタクトの形成、ならびに下段VTFET用の上部ソース/ドレイン・コンタクトの形成を示す。図12は、図8図11に関して上記で図示および説明したように、側壁スペーサ140、上段VTFET用の下部ソース/ドレイン・コンタクト142、側壁スペーサ144、および下段VTFET用の上部ソース/ドレイン・コンタクト146を形成した後の、図7の構造の断面図1200である。図12はさらに、上段VTFET用の上部ソース/ドレイン・コンタクト148の形成を示す。上段VTFET用の上部ソース/ドレイン・コンタクト148は、ILD138をパターニングおよびエッチングし、HM108を除去し、コンタクト材料を堆積することによって形成されてもよい。上部ソース/ドレイン・コンタクト148は、コンタクト142に関して上記で説明したものと同様の材料から形成されてもよい。
【0049】
図12に示すコンタクトの構成は単に例として提示されていることを理解されたい。たとえば、図12は、上段VTFETの下部ソース/ドレイン領域134および下段VTFETの上部ソース/ドレイン領域132に対して別個のコンタクト142およびコンタクト146が形成された構成を示しているが、これは要件ではない。いくつかの実施形態では、図13に示すように、上段VTFETの下部ソース/ドレイン領域134および下段VTFETの上部ソース/ドレイン領域132への共通コンタクトが形成される。
【0050】
図13は、PSG層118までエッチングし、側壁スペーサ140を形成した後の、図7の構造の断面図1300である。また図13では、PSG層118および下部BSG層122が除去され、上段VTFETの下部ソース/ドレイン領域134と下段VTFETの上部ソース/ドレイン領域132との間に共通コンタクト143を形成するようにコンタクト材料が堆積されていることも示している。
【0051】
図14図16は、下段VTFETの下部ソース/ドレイン領域110へのコンタクトの形成、ならびにゲート・スタック114および126への共通ゲート・コンタクトの形成を示す。上記の図1図13は、垂直フィンを「横断」した断面図であり、図14図16は、フィンの「長さ」に沿った断面図である。
【0052】
図14は、垂直フィンの縁部から離れて(たとえば、垂直フィンの端縁部から、図1図13のX-X’方向と直交するZ-Z’方向にいくらかの距離だけ離れて)、下段VTFETの下部ソース/ドレイン領域110までエッチングした後の、図7の構造の断面図1400である。ゲート・スタック114および126を保護するために、側壁スペーサ150が形成される。側壁スペーサ150は、側壁スペーサ140に関して上記で説明したものと同様の材料から、同様のサイズで、また同様の処理を使用して形成されてもよい。
【0053】
図15は、下段VTFET用の下部ソース/ドレイン・コンタクト152を形成するようにコンタクト材料を堆積または形成した後の、図14の構造の断面図1500である。下部ソース/ドレイン・コンタクト152は、上記のコンタクト142と同様の材料から形成されてもよい。
【0054】
図16は、共通ゲート・コンタクト154を形成した後の、図15の構造の断面図1600である。共通ゲート・コンタクト154は、開口部をパターニングし、ゲート・スタック114までエッチングし、続いてコンタクト材料を堆積することによって形成される。共通ゲート・コンタクト154は、コンタクト142と同様の材料から形成されてもよい。また、側壁スペーサ156および158も示されており、これらは、共通ゲート・コンタクト154が、下段VTFET用の上部ソース/ドレイン・コンタクトおよび上段VTFET用の下部ソース/ドレイン・コンタクトを短絡させるのを防止する。代替として、PSG層118およびBSG層122を、ゲート・コンタクト領域から除去して、代わりに誘電体とするような方法でパターニングし、それにより短絡が確実に発生しないようにしてもよい。側壁スペーサ156および158は、側壁スペーサ140に関して上記で説明したものと同様の材料から、同様のサイズで、また同様の処理を使用して形成されてもよい。共通ゲート・コンタクト154は、下段VTFETの下部ソース/ドレイン・コンタクト152と同様に、(下段VTFET用の下部ソース/ドレイン・コンタクト152が形成される端部と反対側に)垂直フィンの端部から(Z-Z’方向に)いくらかの距離だけ離れて形成される。
【0055】
いくつかの実施形態では、半導体構造体は、基板と、基板の上面の上に配置された少なくとも1つの垂直フィンと、基板の上面の上に配置され、少なくとも1つの垂直フィンの第1の部分を囲む第1のVTFETと、第1のVTFETの上に配置され、少なくとも1つの垂直フィンの第2の部分を囲む絶縁層と、絶縁層の上面の上に配置され、少なくとも1つの垂直フィンの第3の部分を囲む第2のVTFETとを備える。少なくとも1つの垂直フィンの第1の部分は、第1のVTFET用の第1の垂直輸送チャネルを提供する第1の結晶配向を有する第1の半導体層を含み、少なくとも1つの垂直フィンの第2の部分は、絶縁体を含み、少なくとも1つの垂直フィンの第3の部分は、第2のVTFET用の第2の垂直輸送チャネルを提供する第2の結晶配向を有する第2の半導体層を含む。
【0056】
第1の結晶配向は、nFETおよびpFETのうちの一方のための第1の垂直輸送配向を提供してもよく、第2の結晶配向は、nFETおよびpFETのうちの他方のための垂直輸送配向を提供してもよい。
【0057】
第1の半導体層は、(110)結晶配向および(100)結晶配向のうちの一方を有するシリコンを含んでもよく、第2の半導体層は、(110)結晶配向および(100)結晶配向のうちの他方を有するシリコンを含んでもよい。
【0058】
半導体構造体は、第1のVTFET用の第1の下部ソース/ドレイン領域であって、基板の上面に近接するドープ領域、および基板の上面に近接する第1の半導体層の第1の部分のドープ領域を含む、第1の下部ソース/ドレイン領域と、基板の上面の上に配置され、第1の半導体層の第1の部分を囲む第1の下部スペーサと、第1の下部スペーサの上面の上に配置され、第1の半導体層の第2の部分を囲む第1のゲート・スタックと、第1のゲート・スタックの上面の上に配置され、第1の半導体層の第3の部分を囲む第1の上部スペーサと、第1の上部スペーサの上面の上に配置され、第1の半導体層の第4の部分を囲む、第1のVTFET用の第1の上部ソース/ドレイン・コンタクトとをさらに備えてもよい。第1の半導体層の第3の部分および第1の半導体層の第4の部分は、第1のVTFET用の第1の上部ソース/ドレイン領域を提供するためにドープされる。
【0059】
半導体構造体は、絶縁層の上面の上に配置され、第2の半導体層の第1の部分を囲む、第2のVTFET用の第2の下部ソース/ドレイン・コンタクトと、第2の下部ソース/ドレイン・コンタクトの上面の上に配置され、第2の半導体層の第2の部分を囲む、第2の下部スペーサと、第2の下部スペーサの上面の上に配置され、第2の半導体層の第3の部分を囲む、第2のゲート・スタックと、第2のゲート・スタックの上面の上に配置され、第2の半導体層の第4の部分を囲む、第2の上部スペーサとをさらに備えてもよい。第2の半導体層の第1の部分および第2の半導体層の第2の部分は、第2のVTFET用の第2の下部ソース/ドレイン領域を提供するためにドープされる。第2の半導体層の第4の部分および第2の半導体層の第4の部分の上に配置された第2の半導体層の第5の部分は、第2のVTFET用の第2の上部ソース/ドレイン領域を提供するためにドープされる。
【0060】
半導体構造体は、第2の半導体層の第5の部分を囲み、第2の半導体層の上面の上に配置された、第2のVTFET用の第2の上部ソース/ドレイン・コンタクトと、第2の上部スペーサの上に配置され、第2の上部ソース/ドレイン・コンタクトを囲む層間誘電体とをさらに備えてもよい。
【0061】
半導体構造体は、層間誘電体、第2の上部スペーサ、第2のゲート・スタック、および第2の下部スペーサの第1の側壁に隣接して配置された第1の垂直面を有する第1の側壁スペーサをさらに備えてもよく、第2の下部ソース/ドレイン・コンタクトはさらに、第1の側壁スペーサの第2の垂直面に隣接して配置される。半導体構造体は、層間誘電体、第2の上部スペーサ、第2のゲート・スタック、第2の下部スペーサ、および絶縁層の第2の側壁に隣接して配置された第1の垂直面を有する第2の側壁スペーサをさらに備えてもよく、第1の上部ソース/ドレイン・コンタクトはさらに、第2の側壁スペーサの第2の垂直面に隣接して配置される。
【0062】
半導体構造体は、層間誘電体、第2の上部スペーサ、第2のゲート・スタック、および第2の下部スペーサの第1の側壁に隣接して配置された第1の垂直面を有する第1の側壁スペーサをさらに備えてもよく、第1の上部ソース/ドレイン・コンタクトおよび第2の下部ソース/ドレイン・コンタクトは、第1の側壁スペーサの第2の垂直面に隣接し、かつ絶縁層の第1の縁部に隣接して配置された共通コンタクトを含む。
【0063】
半導体構造体は、少なくとも1つの垂直フィンの第1の端部から離間し、層間誘電体、第2の上部スペーサ、第2のゲート・スタック、第2の下部スペーサ、絶縁層、第1の上部スペーサ、第1のゲート・スタック、および第1の下部スペーサの第1の端部に隣接して配置された、第1の垂直面を有する第1の側壁スペーサと、基板の上面の上に配置され、第1の側壁スペーサの第2の垂直面に隣接する、第1のVTFET用の第1の下部ソース/ドレイン・コンタクトとをさらに備えてもよい。
【0064】
半導体構造体は、少なくとも1つの垂直フィンの第2の端部から離間し、層間誘電体、第2の上部スペーサ、第2のゲート・スタック、第2の下部スペーサ、および第1の上部スペーサの中に配置された、第1のゲート・スタックおよび第2のゲート・スタックへの共通ゲート・コンタクトをさらに備えてもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、集積回路は、基板と、基板の上面の上に配置された少なくとも1つの垂直フィンと、基板の上面の上に配置され、少なくとも1つの垂直フィンの第1の部分を囲む第1のVTFETと、第1のVTFETの上に配置され、少なくとも1つの垂直フィンの第2の部分を囲む絶縁層と、絶縁層の上面の上に配置され、少なくとも1つの垂直フィンの第3の部分を囲む第2のVTFETとを備える、積層VTFETを備える。少なくとも1つの垂直フィンの第1の部分は、第1のVTFET用の第1の垂直輸送チャネルを提供する第1の結晶配向を有する第1の半導体層を含み、少なくとも1つの垂直フィンの第2の部分は、絶縁体を含み、少なくとも1つの垂直フィンの第3の部分は、第2のVTFET用の第2の垂直輸送チャネルを提供する第2の結晶配向を有する第2の半導体層を含む。
【0066】
第1の結晶配向は、nFETおよびpFETのうちの一方のための第1の垂直輸送配向を提供してもよく、第2の結晶配向は、nFETおよびpFETのうちの他方のための垂直輸送配向を提供してもよい。
【0067】
第1の半導体層は、(110)結晶配向および(100)結晶配向のうちの一方を有するシリコンを含んでもよく、第2の半導体層は、(110)結晶配向および(100)結晶配向のうちの他方を有するシリコンを含んでもよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、半導体構造体を形成する方法は、基板の上面の上に、少なくとも1つの垂直フィンを形成することと、基板の上面の上に、少なくとも1つの垂直フィンの第1の部分を囲む第1のVTFETを形成することと、第1のVTFETの上に、少なくとも1つの垂直フィンの第2の部分を囲む絶縁層を形成することと、絶縁層の上面の上に、少なくとも1つの垂直フィンの第3の部分を囲む第2のVTFETを形成することとを含む。少なくとも1つの垂直フィンの第1の部分は、第1のVTFET用の第1の垂直輸送チャネルを提供する第1の結晶配向を有する第1の半導体層を含み、少なくとも1つの垂直フィンの第2の部分は、絶縁体を含み、少なくとも1つの垂直フィンの第3の部分は、第2のVTFET用の第2の垂直輸送チャネルを提供する第2の結晶配向を有する第2の半導体層を含む。
【0069】
第1の結晶配向は、nFETおよびpFETのうちの一方のための第1の垂直輸送配向を提供してもよく、第2の結晶配向は、nFETおよびpFETのうちの他方のための垂直輸送配向を提供してもよい。
【0070】
第1の半導体層は、(110)結晶配向および(100)結晶配向のうちの一方を有するシリコンを含んでもよく、第2の半導体層は、(110)結晶配向および(100)結晶配向のうちの他方を有するシリコンを含んでもよい。
【0071】
少なくとも1つの垂直フィンを形成することは、第1の半導体層と、絶縁体と、第2の半導体層とを含む層状スタックの上にハード・マスクをパターニングすることと、層状スタックの露出部分をエッチングして、少なくとも1つの垂直フィンを形成することとを含んでもよい。
【0072】
方法は、基板の上面に近接し、第1の半導体層の第1の部分の中にある、ドープ領域を形成することであって、ドープ領域が、第1のVTFET用の第1の下部ソース/ドレイン領域を提供する、形成することと、基板の上面の上に、第1の半導体層の第1の部分を囲む第1の下部スペーサを形成することと、第1の下部スペーサの上面の上に、第1の半導体層の第2の部分を囲む第1のゲート・スタックを形成することと、第1のゲート・スタックの上面の上に、第1の半導体層の第3の部分を囲む第1の上部スペーサを形成することと、第1の上部スペーサの上面の上に、第1の半導体層の第4の部分を囲む第1のケイ酸塩ガラス層を形成することと、第1のケイ酸塩ガラス層の上に、少なくとも1つの垂直フィンの絶縁体を囲む絶縁層を形成することとをさらに含んでもよい。第1のケイ酸塩ガラス層は、n型ドーパント材料およびp型ドーパント材料のうちの一方を含む。
【0073】
方法は、絶縁層の上面の上に、第2の半導体層の第1の部分を囲む第2のケイ酸塩ガラス層を形成することと、第2のケイ酸塩ガラス層の上面の上に、第2の半導体層の第2の部分を囲む第2の下部スペーサを形成することと、第2の下部スペーサの上面の上に、第2の半導体層の第3の部分を囲む第2のゲート・スタックを形成することと、第2のゲート・スタックの上面の上に、第2の半導体層の第4の部分を囲む第2の上部スペーサを形成することと、第2の上部スペーサの上面の上に、第2の半導体層の第5の部分を囲む第3のケイ酸塩ガラス層を形成することとをさらに含んでもよい。第2のケイ酸塩ガラス層および第3のケイ酸塩ガラス層は、n型ドーパント材料およびp型ドーパント材料のうちの他方を含む。
【0074】
方法は、第1のケイ酸塩ガラス層、第2のケイ酸塩ガラス層、および第3のケイ酸塩ガラス層からドーパントをドライブするようにドーパント・ドライブインを実行して、第1の半導体層の第3の部分および第1の半導体層の第4の部分の中の、第1のVTFET用の第1の上部ソース/ドレイン領域と、第2の半導体層の第1の部分および第2の半導体層の第2の部分の中の、第2のVTFET用の第2の下部ソース/ドレイン領域と、第2の半導体層の第4の部分、第2の半導体層の第5の部分、および第2の半導体層の第5の部分の上にある第2の半導体層の第6の部分の中の、第2のVTFET用の第2の上部ソース/ドレイン領域とを形成することをさらに含んでもよい。
【0075】
方法は、第3のケイ酸塩ガラス層を除去することと、第2の上部スペーサの上に層間誘電体を形成し、第2の半導体層の第5の部分、第2の半導体層の第6の部分、および第2の半導体層の第6の部分の上のハード・マスクを封入することとをさらに含んでもよい。
【0076】
方法は、少なくとも1つの垂直フィンの第1の側壁から離間した、層間誘電体、第2の上部スペーサ、第2のゲート・スタック、および第2の下部スペーサの第1の部分をエッチングすることと、層間誘電体、第2の上部スペーサ、第2のゲート・スタック、および第2の下部スペーサのエッチングされた第1の部分の縁部に隣接する第1の側壁スペーサを形成することと、第2のケイ酸塩ガラス層を除去することと、第2のVTFET用の第2の下部ソース/ドレイン・コンタクトを形成するようにコンタクト材料を堆積することであって、第2の上部ソース/ドレイン・コンタクトが、第2のケイ酸塩ガラス層の除去によって露出された第2の半導体層の第1の部分を包み込む、堆積することと、少なくとも1つの垂直フィンの第2の側壁から離間した、層間誘電体、第2の上部スペーサ、第2のゲート・スタック、第2の下部スペーサ、第2の上部ソース/ドレイン・コンタクト、および絶縁層の第2の部分をエッチングすることと、層間誘電体、第2の上部スペーサ、第2のゲート・スタック、第2の下部スペーサ、第2の上部ソース/ドレイン・コンタクト、および絶縁層のエッチングされた第2の部分の縁部に隣接する第2の側壁スペーサを形成することと、第1のケイ酸塩ガラス層を除去することと、第1のVTFET用の第1の上部ソース/ドレイン・コンタクトを形成するようにコンタクト材料を堆積することであって、第1の上部ソース/ドレイン・コンタクトが、第1のケイ酸塩ガラス層の除去によって露出された第1の半導体層の第4の部分を包み込む、堆積することとをさらに含んでもよい。
【0077】
方法は、少なくとも1つの垂直フィンの第1の側壁から離間した、層間誘電体、第2の上部スペーサ、第2のゲート・スタック、第2の下部スペーサ、第2のケイ酸塩ガラス層、および絶縁層の第1の部分をエッチングすることと、層間誘電体、第2の上部スペーサ、第2のゲート・スタック、および第2の下部スペーサのエッチングされた第1の部分の縁部に隣接する第1の側壁スペーサを形成することと、第2のケイ酸塩ガラス層および第1のケイ酸塩ガラス層を除去することと、第2のVTFETの第2の下部ソース/ドレイン領域および第1のVTFETの第1の上部ソース/ドレイン領域への共通コンタクトを形成するようにコンタクト材料を堆積することであって、共通コンタクトが、第2のケイ酸塩ガラス層および第1のケイ酸塩ガラス層の除去によって露出された、第2の半導体層の第1の部分および第1の半導体層の第4の部分を包み込む、堆積することとをさらに含んでもよい。
【0078】
方法は、層間誘電体、第2の上部スペーサ、第2のゲート・スタック、第2の下部スペーサ、第2のケイ酸塩ガラス層、絶縁層、第1のケイ酸塩ガラス層、第1の上部スペーサ、第1のゲート・スタック、および第1の下部スペーサの一部分をエッチングして、少なくとも1つの垂直フィンの第1の端部から離間した基板の上面の一部分を露出することと、層間誘電体、第2の上部スペーサ、第2のゲート・スタック、第2の下部スペーサ、第2のケイ酸塩ガラス層、絶縁層、第1のケイ酸塩ガラス層、第1の上部スペーサ、第1のゲート・スタック、および第1の下部スペーサのエッチングされた縁部に、第1の垂直面を有する側壁スペーサを形成することと、基板の露出された上面の上の側壁スペーサの第2の垂直面に隣接する第1のVTFETの第1の下部ソース/ドレイン領域への第1の下部ソース/ドレイン・コンタクトを形成するように、コンタクト材料を堆積することと、層間誘電体、第2の上部スペーサ、第2のゲート・スタック、第2の下部スペーサ、第2のケイ酸塩ガラス層、絶縁層、第1のケイ酸塩ガラス層、および第1の上部スペーサの一部分をエッチングして、少なくとも1つの垂直フィンの第2の端部から離間した露出部分を形成することと、露出部分にコンタクト材料を堆積して、第1のVTFETの第1のゲート・スタックおよび第2のVTFETの第2のゲート・スタックへの共通ゲート・コンタクトを形成することとをさらに含んでもよい。
【0079】
上記の説明で示した様々な材料、処理方法(たとえば、エッチングのタイプ、堆積のタイプなど)、および寸法は、単に例示のために提示されたものであることを理解されたい。必要に応じて、様々な他の適切な材料、処理方法、および寸法を使用してもよい。
【0080】
上記の技術による半導体デバイスおよび半導体デバイスを形成するための方法を、様々な適用、ハードウェア、または電子システム、あるいはその組合せで採用することができる。本発明の実施形態を実装するための適切なハードウェアおよびシステムには、センサおよび感知デバイス、パーソナル・コンピュータ、通信ネットワーク、電子商取引システム、携帯型通信デバイス(たとえば、携帯電話およびスマート・フォン)、ソリッドステート媒体記憶デバイス、機能回路などが含まれ得るが、これらに限定されない。半導体デバイスを組み込んだシステムおよびハードウェアが、本発明の企図される実施形態である。本明細書に提供される教示を考慮すれば、当業者は、本発明の実施形態の他の実装および適用を企図することが可能となろう。
【0081】
上記の様々な構造を集積回路において実装することができる。結果として得られる集積回路チップは、製作者によって、生ウエハの形で(すなわち、複数のパッケージされていないチップを有する単一のウエハとして)、ベア・ダイとして、またはパッケージされた形で流通させることができる。パッケージされた形の場合、チップは、シングル・チップ・パッケージ(マザーボードまたは他の高レベル・キャリアに付加されるリードを含むプラスチック・キャリアなど)、またはマルチチップ・パッケージ(片面もしくは両面相互接続または埋設相互接続を有するセラミック・キャリアなど)に装着される。いずれの場合も、チップはその後、(a)マザーボードなどの中間製品もしくは(b)最終製品の一部として、他のチップ、ディスクリート回路素子、または他の信号処理デバイス、あるいはその組合せに集積される。最終製品は、玩具および他の低性能の適用から、ディスプレイ、キーボード、または他の入力デバイス、および中央処理装置を有する高機能のコンピュータ製品に至るまでの、集積回路チップを含む任意の製品とすることができる。
【0082】
本発明の様々な実施形態の説明を例示の目的で提示してきたが、網羅的であることも、開示された実施形態に限定されることも意図されていない。当業者には、説明した実施形態の範囲から逸脱することなく多くの変更形態および変形形態が明らかであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、実際の適用例、もしくは市場で見られる技術を超える技術的な改良を最もよく説明するように、または本明細書で開示される実施形態を当業者が理解することが可能になるように選択されたものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16