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特許7422847基板加熱装置及びそれを用いた基板処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-18
(45)【発行日】2024-01-26
(54)【発明の名称】基板加熱装置及びそれを用いた基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/306 20060101AFI20240119BHJP
【FI】
H01L21/306 R
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022189008
(22)【出願日】2022-11-28
【審査請求日】2022-11-28
(31)【優先権主張番号】10-2022-0116952
(32)【優先日】2022-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520236767
【氏名又は名称】サムス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソン、ソ ハン
(72)【発明者】
【氏名】チェ、チョン ポン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン、カン ソプ
(72)【発明者】
【氏名】リ、ヨン イル
(72)【発明者】
【氏名】カン、ミン オク
【審査官】船越 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-081442(JP,A)
【文献】国際公開第2011/021549(WO,A1)
【文献】特開2017-037846(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/205
H01L 21/26-21/268
H01L 21/304-21/3063
H01L 21/308-21/31
H01L 21/322-21/326
H01L 21/365
H01L 21/42-21/425
H01L 21/428
H01L 21/465-21/469
H01L 21/477-21/479
H01L 21/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を加熱するための基板加熱装置であって、
前記基板の下部に配置される熱源である加熱部と、
前記加熱部の下方に配置され、冷気を提供する冷却プレートと、
前記加熱部と前記冷却プレートとの間に配置され、前記加熱部から発散した熱を基板側へ反射させる反射板と、
前記加熱部に電力を供給し、下端部が前記冷却プレートと接する端子台と、を備え
前記反射板には、隙間(opening)が形成されており、前記端子台の下端部は、前記隙間を貫通した状態で前記冷却プレートと接することを特徴とする、基板加熱装置。
【請求項2】
前記隙間は、前記端子台の断面形状に対応するように構成される、請求項に記載の基板加熱装置。
【請求項3】
基板を加熱するための基板加熱装置であって、
前記基板の下部に配置される熱源である加熱部と、
前記加熱部の下方に配置され、冷気を提供する冷却プレートと、
前記加熱部に電力を供給し、下端部が前記冷却プレートと接する端子台と、を備え、
前記冷却プレートには、下方に凹んだ溝が設けられ、前記端子台に連結される電源ケーブルは、前記溝に収容されて冷却プレートによって冷却される、基板加熱装置。
【請求項4】
前記冷却プレートのうち、前記隙間の下部には、下方に凹んだ溝が設けられ、前記端子台に連結される電源ケーブルは、前記溝に収容されて冷却プレートによって冷却される、請求項に記載の基板加熱装置。
【請求項5】
前記溝の幅が前記隙間の幅に比べて狭い、請求項に記載の基板加熱装置。
【請求項6】
前記加熱部は同心形状の複数個のIRランプヒーターを含み、それぞれのIRランプヒーターは同じ平面に配置される、請求項1に記載の基板加熱装置。
【請求項7】
前記冷却プレートの内部には冷却水の流れる流路が配置される、請求項1に記載の基板加熱装置。
【請求項8】
処理領域を提供するチャンバと、
前記チャンバの処理領域に設けられ、基板を支持する基板支持ユニットと、
前記基板支持ユニットによって支持された基板に薬液を供給するための薬液供給ユニットと、
前記基板を加熱するための基板加熱ユニットと、を備え、
前記基板加熱ユニットは、前記基板の下部に配置される熱源である加熱部と、前記加熱部の下方に配置され、冷気を提供する冷却プレートと、前記加熱部と前記冷却プレートとの間に配置され、加熱部から発散した熱を基板側へ反射させる反射板と、前記加熱部に電力を供給し、下端部が前記冷却プレートと接する端子台と、を備え
前記反射板には隙間(opening)が形成されており、前記端子台の下端部は、前記隙間を貫通した状態で前記冷却プレートと接する、基板処理装置。
【請求項9】
前記隙間は、前記端子台の断面形状に対応するように構成される、請求項に記載の基板処理装置。
【請求項10】
処理領域を提供するチャンバと、
前記チャンバの処理領域に設けられ、基板を支持する基板支持ユニットと、
前記基板支持ユニットによって支持された基板に薬液を供給するための薬液供給ユニットと、
前記基板を加熱するための基板加熱ユニットと、を備え、
前記基板加熱ユニットは、前記基板の下部に配置される熱源である加熱部と、前記加熱部の下方に配置され、冷気を提供する冷却プレートと、前記加熱部に電力を供給し、下端部が前記冷却プレートと接する端子台と、を備え、
前記冷却プレートには、下方に凹んだ溝が設けられ、前記端子台に連結される電源ケーブルは、前記溝に収容されて冷却プレートによって冷却される、基板処理装置。
【請求項11】
前記冷却プレートのうち、前記隙間の下部には、下方に凹んだ溝が設けられ、前記端子台に連結される電源ケーブルは、前記溝に収容されて冷却プレートによって冷却される、請求項に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記溝の幅が前記隙間の幅に比べて狭い、請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記加熱部は同心形状の複数個のIRランプヒーターを含み、それぞれのIRランプヒーターは同じ平面に配置される、請求項に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記冷却プレートの内部には冷却水の流れる流路が配置される、請求項に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記基板支持ユニットは、スピンチャックと、前記スピンチャックの下方に配置され、前記スピンチャックを回転させるための回転駆動部と、を含む、請求項に記載の基板処理装置。
【請求項16】
基板の表面をエッチングするための基板エッチング装置であって、
処理領域を提供するチャンバと、
前記チャンバの処理領域に設けられて基板を支持し、スピンチャック、及び前記スピンチャックを回転させるための回転駆動部を含む基板支持ユニットと、
前記基板支持ユニットによって支持された基板にエッチング液を供給するためのもので、前記基板にエッチング液を噴射するノズル、前記ノズルを移動させるためのノズル駆動部、及び前記エッチング液を加熱するためのエッチング液加熱部を含むエッチング液供給ユニットと、
前記エッチング液供給ユニットによって基板の表面へ噴射されたエッチング液が基板の表面と反応しながら生じる反応副産物や、基板から飛散したエッチング液を回収するために前記基板支持ユニットを包む形で設けられる回収ユニットと、
前記基板を加熱するために前記スピンチャックの下部に配置される基板加熱ユニットと、を備え、
前記基板加熱ユニットは、
前記基板支持ユニットの下部に配置される熱源であって、複数個が同じ平面に同心円状に配置されたIRランプヒーターである加熱部と、
前記加熱部の下部に配置されて冷気を提供し、内部に冷却水の流れる流路が形成された冷却プレートと、
前記加熱部に電力を供給し、下端部が前記冷却プレートと接する端子台と、
前記加熱部と前記冷却プレートとの間に配置され、加熱部から発散した熱を基板側へ反射させる反射板と、を備え、
前記反射板には、前記端子台の断面形状に対応する形状の隙間(opening)が形成されており、前記端子台の下端部は、前記隙間を貫通した状態で前記冷却プレートと接し、
前記冷却プレートのうちの前記隙間の下部には、下方に前記隙間の幅に比べて狭い幅を持つように凹んだ溝が設けられ、前記端子台に連結される電源ケーブルは、前記溝に収容されて冷却プレートによって冷却される、基板エッチング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板加熱装置及びそれを用いた基板処理装置に係り、さらに詳しくは、端子台を効率よく冷却することができるように構造が改善された基板加熱装置、及びそれを用いた基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子は、シリコン基板上に所定のパターンを形成するように薄膜を順次積層する過程を繰り返し行うことにより製造されるが、薄膜の形成及び積層のためには、蒸着工程、フォト工程及びエッチング工程などの多数の単位工程を繰り返し行う。これらの単位工程を行う半導体素子の製造設備は、所定の単位個数の基板を一括処理するバッチ(batch)式設備と、基板を1枚ずつ順次処理する枚葉式設備に大別される。枚葉式設備には、基板をスピンチャックに支持された状態で回転させながら基板の上面に処理液を供給して処理される設備がある。このような枚葉式設備は、駆動源から発生した回転力が、スピンチャックの下部に連結された回転軸によってスピンチャックへ伝達され、これにより、スピンチャック上に取り付けられた基板が回転し、回転する基板の上部から感光液、現像液又は洗浄液などの薬液を噴射して基板を処理する構成を持つ。
【0003】
一方、基板に薬液を供給して処理する設備において、処理効率の向上のために基板を加熱しながら処理する場合がある。
【0004】
基板を加熱するための基板加熱装置は、図1に示されているように、熱源であるランプヒーター1、反射板3及び冷却プレート4を含むことができ、ランプヒーター1は、端子台2から電力の供給を受ける。工程が完了した以後には、基板を冷却する必要があるので、冷却プレート4によって基板を冷却する。
【0005】
ところが、前記端子台2は、高温環境である反射板3の上部に配置されるので、過熱されて寿命が短縮されるおそれがあるため、適切な冷却が必要であるが、冷却プレート4の上部には加熱された反射板があるため、端子台2の冷却が容易ではないという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、背景技術の問題点を解決するためになされたもので、その解決しようとする課題は、高温環境に晒された端子台を効率よく冷却することができるように構造が改善された基板加熱装置、及びそれを用いた基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した課題の解決手段として、本発明は、基板を加熱するための基板加熱装置であって、前記基板の下部に配置される熱源である加熱部と、前記加熱部の下方に配置され、冷気を提供する冷却プレートと、前記加熱部に電力を供給し、下端部が前記冷却プレートと接する端子台と、を備えることを特徴とする、基板加熱装置を提供する。
【0008】
前記加熱部と前記冷却プレートとの間に配置され、加熱部から発散した熱を基板側へ反射させる反射板をさらに備えることが好ましい。
【0009】
前記反射板には隙間(opening)が形成されており、前記端子台の下端部は、前記隙間を貫通した状態で前記冷却プレートと接することが好ましい。
【0010】
前記隙間は、前記端子台の断面形状に対応するように構成されることが好ましい。
【0011】
前記冷却プレートには、下方に凹んだ溝が設けられ、前記端子台に連結される電源ケーブルは、前記溝に収容されて冷却プレートによって冷却されることが好ましい。
【0012】
前記溝の幅は、前記隙間の幅に比べて狭いことが好ましい。
【0013】
前記加熱部は、同心形状の複数個のIRランプヒーターを含み、それぞれのIRランプヒーターは、同じ平面に配置されることが好ましい。
【0014】
前記冷却プレートの内部には、冷却水の流れる流路が配置されることが好ましい。
【0015】
また、本発明は、処理領域を提供するチャンバと、
前記チャンバの処理領域に設けられ、基板を支持する基板支持ユニットと、
前記基板支持ユニットによって支持された基板に薬液を供給するための薬液供給ユニットと、
前記基板を加熱するための基板加熱ユニットと、を備え、
前記基板加熱ユニットは、前記基板の下部に配置される熱源である加熱部と、前記加熱部の下方に配置され、冷気を提供する冷却プレートと、前記加熱部に電力を供給し、下端部が前記冷却プレートと接する端子台と、を備える、基板処理装置を提供する。
【0016】
また、本発明は、
基板の表面をエッチングするための基板エッチング装置であって、
処理領域を提供するチャンバと、
前記チャンバの処理領域に設けられて基板を支持し、スピンチャック、及び前記スピンチャックを回転させるための回転駆動部を含む基板支持ユニットと、
前記基板支持ユニットによって支持された基板にエッチング液を供給するためのもので、前記基板にエッチング液を噴射するノズル、前記ノズルを移動させるためのノズル駆動部、及び前記エッチング液を加熱するためのエッチング液加熱部を含むエッチング液供給ユニットと、
前記エッチング液供給ユニットによって基板の表面へ噴射されたエッチング液が基板の表面と反応しながら生じる反応副産物や、基板から飛散したエッチング液を回収するために前記基板支持ユニットを包む形で設けられる回収ユニットと、
前記基板を加熱するために前記スピンチャックの下部に配置される基板加熱ユニットと、を備え、
前記基板加熱ユニットは、
前記支持ユニットの下部に配置される熱源であって、複数個が同じ平面に同心円状に配置されたIRランプヒーターである加熱部と、
前記加熱部の下部に配置されて冷気を提供し、内部に冷却水の流れる流路が形成された冷却プレートと、
前記加熱部に電力を供給し、下端部が前記冷却プレートと接する端子台と、
前記加熱部と前記冷却プレートとの間に配置され、加熱部から発散した熱を基板側へ反射させる反射板と、を備え、
前記反射板には、前記端子台の断面形状に対応する形状の隙間(opening)が形成されており、前記端子台の下端部は、前記隙間を貫通した状態で前記冷却プレートと接し、
前記冷却プレートのうちの前記隙間の下部には、下方に前記隙間の幅に比べて狭い幅を持つように凹んだ溝が設けられ、前記端子台と連結される電源ケーブルは前記溝に収容されて冷却プレート上によって冷却される、基板エッチング装置を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、高温環境に晒された端子台を効率よく冷却することができるように構造が改善された基板加熱装置、及びそれを用いた基板処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】従来の基板加熱装置を説明するための断面図である。
図2】本発明の一つの実施形態による基板加熱装置の分離斜視図である。
図3図2に示されている基板加熱装置の結合断面図である。
図4】本発明の一つ実施形態による基板処理装置を説明するための図である。
図5】本発明の一つ実施形態による基板エッチング装置を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明することにより、本発明を実施するための具体的な内容を提供する。
【0020】
まず、本発明の第1形態である基板加熱装置について説明する。
【0021】
図2は、本発明の一つの実施形態による基板加熱装置の分離斜視図、図3は、図2に示されている基板加熱装置の結合断面図である。
【0022】
本実施形態による基板加熱装置100は、エッチングや洗浄など処理のための基板処理装置に設置され、基板Wを加熱する装置であって、加熱部10、端子台20、反射板30及び冷却プレート40を含んで構成される。
【0023】
前記加熱部10は、基板Wを加熱するために、前記基板Wの下部に配置される熱源である。前記基板Wは、スピンチャック50によって支持されるが、スピンチャック50には、基板Wと接しながら支持する複数のチャックピン51が設置される。
【0024】
前記加熱部10は、図2に示されているように、複数個が同心円状に配置されるIRランプヒーターで構成できる。それぞれのIRランプヒーターは、中空のケーシングと、ケーシングの内部に設置されるフィラメント(図示せず)と、を備え、ケーシングの両端部は、発熱のための電力供給を受けるために端子台20に連結される。
【0025】
前記複数個のIRランプヒーターは、同じ平面に配置されるが、IRランプヒーターが同じ平面に配置されるという意味は、それぞれのIRランプヒーターが設置された高さが全て同じであるため、それぞれのIRランプヒーターと基板Wとの距離が同一であるという意味である。基板を処理する過程で基板Wを均一に加熱しなければ、基板の処理均一度に劣るおそれがあるが、IRランプヒーターを同じ平面に配置すると、それぞれのIRランプヒーターと基板Wとの距離が同一になって基板Wを均一に加熱することができる。前記加熱部10であるIRランプヒーターには、重力によって下方に弛むことを防止して同じ平面に配置されることが維持できるようにIRランプヒーターを支持する支持手段11が設けられる。
【0026】
前記端子台20は、電源から電力の供給を受けて前記加熱部10に供給する構成であって、電力供給のための電源ケーブル21に連結される。前記端子台20は、セラミック材質で製作できる。
【0027】
前記反射板30は、前記基板Wを効率よく加熱するために前記加熱部10の下方に配置され、加熱部10であるIRランプヒーターから発散した熱を基板W側へ反射させる。また、反射板30は、基板Wを均一に加熱することができるようにする。
【0028】
前記反射板30は、前記発熱手段10から発散した輻射熱が透過しないように不透明材質で製作できる。
【0029】
前記反射板30には、図2に示されているように、前記端子台20の断面形状に対応する形状の隙間31(opening)が形成される。前記端子台20の断面形状に対応する形状とは、前記端子台20が前記隙間31を貫通するように配置されるとき、隙間31のうち、端子台20が貫通して残った空間が製作公差程度と小さい形状を意味する。隙間31の形状を端子台20の断面形状と対応する形状に構成することにより、反射板30の面積を最大化して、加熱部10から発散した熱を最大限に反射させることができるように構成する。
【0030】
前記冷却プレート40は、前記反射板30の下部に配置され、冷気を提供する構成であって、内部には冷却水の流れる流路(図示せず)が配置され、冷却水が流路に沿って流れるように構成される。冷却プレート40に配置された流路に沿って冷却水が流れながら、熱を吸収して外部へ排出される。
【0031】
前記冷却プレート40は、基板W、端子台20及び下部チャック60を冷却させることができるように下部チャック60の上部に配置され、下部チャック60によって支持される。
【0032】
前記端子台20の下端部は、前記隙間31を貫通して前記冷却プレート40と直接接触するように構成される。端子台20が冷却プレート40と直接接触することにより端子台20の冷却効率を高めて、加熱部10によって基板Wを加熱する過程で端子台20が一緒に過熱して損傷するのを防止する。
【0033】
図3に示されているように、前記冷却プレート40のうち、前記隙間31の下部には、下方に凹んだ溝41が形成され、中央部には貫通孔42が形成されている。前記端子台20に連結される電源ケーブル21が前記溝41に収容された状態で冷却プレート40によって冷却され、前記貫通孔42を貫通するように構成されているので、電源ケーブル21の冷却効率を高めることができるようにする。
【0034】
前記端子台20と同様に、端子台20に連結された電源ケーブル21も加熱部10によって加熱されて寿命が短くなったり効率が低下したりする可能性があるが、溝41に収容された状態で冷却できるようにすることにより、電源ケーブル21が加熱されることにより発生しうる問題を解決する。
【0035】
電源ケーブル21は、溝41内で冷却プレート40に直接接触することにより、冷却プレート40によって冷却できる。
【0036】
一方、前記溝41の幅d1は、前記隙間31の幅d2に比べて小さく形成され、前記端子台30が冷却プレート40に支持できるように構成することができる。
【0037】
前記反射板30と下部チャック60にも、前記冷却プレート40と同様に、それぞれ貫通孔32、61が形成されているが、これは、スピンチャック50を回転させるための回転駆動部(図示せず)の回転軸であるスピンドル(図示せず)を設置するための空間が必要だからである。
【0038】
以下、本発明の第2形態である基板処理装置の一実施形態について説明する。
【0039】
図4は、本発明の一つの実施形態による基板処理装置を説明するための図である。
【0040】
本実施形態による基板処理装置は、チャンバ1000、基板支持ユニット200、薬液供給ユニット300、及び基板加熱ユニット100を含んで構成される。本実施形態の基板処理装置は、例えば、基板を洗浄するための洗浄装置やエッチング装置など、基板を加熱しながら工程を行う様々な種類の装置であり得る。
【0041】
前記チャンバ1000は、基板を処理するための処理領域を提供する。
【0042】
前記基板支持ユニット200は、前記チャンバ1000が提供する処理領域に設置され、基板Wを支持する構成であって、スピンチャック50、下部チャック60、スピンドル70及び回転駆動部80を含んで構成できる。前記スピンチャック50には、複数のチャックピン51が設置される。
【0043】
前記基板支持ユニット200の周辺には、基板Wの表面に噴射されて基板Wを処理した後に生じる処理副産物や、基板Wから飛散した薬液を回収するための回収ユニット500が設けられることができる。
【0044】
前記薬液供給ユニット300は、前記基板Wを処理するための薬液を供給するための構成であって、配管やバルブ、ポンプなどを含んで構成できるが、これは、公知の構成を適用することができるので、詳細説明は省略する。図面の破線は薬液の移動を表示したものである。前記薬液は、基板Wを洗浄するための洗浄液や、基板Wをエッチングするためのエッチング液などであり得る。
【0045】
前記薬液供給ユニット300は、噴射ユニット400を含むことができるが、前記噴射ユニット400は、薬液供給ユニット300に連結され、薬液供給ユニット300によって供給された薬液を基板Wに噴射する構成である。前記噴射ユニット400は、ノズルヘッド401とノズル402を含んで構成でき、ノズル402を介して基板Wへ薬液を噴射する。
【0046】
前記基板加熱ユニット100は、前記基板Wを加熱する構成であって、加熱部10、端子台20、反射板30及び冷却プレート40を含んで構成されるが(図2及び図3参照)、前述した基板加熱装置と実質的に同じ構成として見なすことができ、前述したので、追加説明は省略する。
【0047】
以下、図面を参照して、本発明の第3形態である基板エッチング装置の一実施形態について説明する。
【0048】
図5は、本発明の一つの実施形態による基板エッチング装置を説明するための図である。
【0049】
本実施形態による基板エッチング装置は、基板Wの表面をエッチングするための装置であって、チャンバ1000、基板支持ユニット200、エッチング液供給ユニット300、回収ユニット500及び基板加熱ユニット100を含んで構成される。
【0050】
前記チャンバ1000は、エッチング処理のための処理領域を提供する。
【0051】
前記基板支持ユニット200は、前記チャンバ1000が提供する領域に設置され、基板Wを支持する構成であって、スピンチャック50、下部チャック60、スピンドル70、及び回転駆動部80を含んで構成できる。前記スピンチャック50には、複数のチャックピン51が設置される。
【0052】
前記エッチング液供給ユニット300は、前記基板支持ユニット200によって支持された基板Wにエッチング液を供給するための構成であって、ノズル301、ノズル駆動部302及びエッチング液加熱部303を含んで構成できる。前記エッチング液としては、リン酸(HPO)が使用でき、リン酸によって基板Wの表面のシリコン酸化膜やシリコン窒化膜などをエッチングすることができる。
【0053】
前記ノズル301は、エッチング液を基板Wに直接噴射する構成である。
【0054】
前記ノズル駆動部302は、前記ノズル301を移動させる構成であって、ノズル301が基板Wにエッチング液を噴射するときには、ノズル301が基板Wの中心上部に位置することができるように駆動し、エッチング液噴射が完了した後には、ノズル301が基板から離間するように駆動する。
【0055】
前記エッチング液加熱部303は、エッチング液を加熱する。エッチング液によるエッチングは化学反応によって行われるが、エッチング液の温度が上がると、化学反応の速度が増加する可能性があるので、エッチング液を加熱するのである。エッチング液加熱部303は、エッチング液を沸点以下の温度、例えば150℃で加熱することができる。
【0056】
一方、エッチング反応のために、エッチング液と共に、基板Wに純水(Deionized water;DIW)を供給する純水供給ユニット400が含まれてもよい。純水供給ユニット400は、純水ノズル401、純水ノズル駆動部(図示せず)、及び純水加熱部402を含むことができる。
【0057】
前記純水ノズル401は、基板Wに純水を噴射する構成であり、純水ノズル駆動部は、前記純水ノズル401を駆動する構成であり、純水加熱部402は、エッチング反応の速度を上げるために純水を加熱する構成である。前記純水ノズル駆動部の駆動メカニズムは、前記ノズル駆動部302の駆動メカニズムと実質的に同一に構成できる。
【0058】
前記回収ユニット500は、前記エッチング液供給ユニット300によって基板Wの表面に噴射されたエッチング液又は純水が基板の表面と反応しながら生じる反応副産物や、基板Wから飛散したエッチング液又は純水を回収する構成であって、図5に示されているように、基板支持ユニット200と基板Wを包む形で配置される。
【0059】
前記基板加熱ユニット100は、前記基板Wを加熱するために前記スピンチャック50の下部に配置される構成であって、加熱部10、端子台20、反射板30及び冷却プレート40を含んで構成されるが(図2又は図3参照)、前述した基板加熱装置と実質的に同じ構成なので、追加説明は省略する。
【0060】
以上から本発明の好適な実施形態について説明することにより、本発明を実施するための具体的な内容を提供したが、本発明の技術的思想が説明された実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱することなく多様な形態で具体化できる。
【符号の説明】
【0061】
10 加熱部
20 端子台
30 反射板
40 冷却プレート
【要約】
【課題】基板加熱装置及びそれを用いた基板処理装置に係り、さらに詳しくは、端子台を効率よく冷却することができるように構造が改善された基板加熱装置、及びそれを用いた基板処理装置に関する。
【解決手段】本発明は、基板を加熱するための基板加熱装置であって、前記基板の下部に配置される熱源である加熱部と、前記加熱部の下方に配置され、冷気を提供する冷却プレートと、前記加熱部に電力を供給し、下端部が前記冷却プレートと接する端子台と、を備えることを特徴とする、基板加熱装置を提供する。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5