(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-18
(45)【発行日】2024-01-26
(54)【発明の名称】ボールロックを有するバルブ装置
(51)【国際特許分類】
F16K 27/00 20060101AFI20240119BHJP
F16K 15/03 20060101ALI20240119BHJP
【FI】
F16K27/00 B
F16K15/03 Z
(21)【出願番号】P 2022564178
(86)(22)【出願日】2020-04-24
(86)【国際出願番号】 US2020029762
(87)【国際公開番号】W WO2021216085
(87)【国際公開日】2021-10-28
【審査請求日】2022-12-19
(73)【特許権者】
【識別番号】594203852
【氏名又は名称】エアロジェット ロケットダイン インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー,デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】パディラ,マリオ
(72)【発明者】
【氏名】グレノン,ゲイリー
【審査官】篠原 将之
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-300118(JP,A)
【文献】実開昭59-115168(JP,U)
【文献】特開平09-119534(JP,A)
【文献】特開2003-004152(JP,A)
【文献】実公昭50-014177(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 27/00
F16K 15/03
F16L 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側環状チャネルを有する雄ハウジング、および内側環状チャネルを有する雌ハウジングであって、前記外側および内側環状チャネルが合わさってトロイダル管を画定し、かつ前記雄および雌ハウジングが合わさって流体通過流路を画定するように、雄ハウジングが雌ハウジング内に収容可能な、雄ハウジングおよび雌ハウジングと、
前記雄ハウジングおよび前記雌ハウジングにそれぞれ配置された第1および第2のバルブ要素と、
前記トロイダル管に収容可能な複数のボールロックであって、前記雄ハウジングおよび前記雌ハウジングを互いに軸方向にロックする、複数のボールロックと、
前記第1および第2のバルブ要素が機能的に整列しているときに係合可能であり、係合時に前記雄ハウジング
と前記雌ハウジング
との間の相対的回転
を防ぐようにロックするロックと、
を備えた、バルブ装置。
【請求項2】
前記第1または第2のバルブ要素のうちの一方がフラッパであり、前記第1または第2のバルブ要素のうちの他方がフラッパ停止部であることを特徴とする請求項1に記載のバルブ装置。
【請求項3】
前記フラッパがばねを含むことを特徴とする請求項2に記載のバルブ装置。
【請求項4】
前記フラッパがバンパを含むことを特徴とする請求項3に記載のバルブ装置。
【請求項5】
前記流体通過流路が、前記雄ハウジングに開口する第1の流路と、前記雌ハウジングに開口する第2の流路と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のバルブ装置。
【請求項6】
前記第1および第2の流路が、非同軸であることを特徴とする請求項5に記載のバルブ装置。
【請求項7】
前記複数のボールロックが、ボール対ボール接触の連続線を形成することを特徴とする請求項1に記載のバルブ装置。
【請求項8】
前記外側および内側環状チャネルは、断面がそれぞれ半円形であることを特徴とする請求項1に記載のバルブ装置。
【請求項9】
前記雌ハウジングが、前記内側環状チャネルに開口するボールロックポートを含むことを特徴とする請求項1に記載のバルブ装置。
【請求項10】
前記雌ハウジングが直径
5.08cm(2インチ
)未満であり、前記トロイダル管が少なくとも80個の前記ボールロックを含むことを特徴とする請求項1に記載のバルブ装置。
【請求項11】
前記雄ハウジングと前記雌ハウジングとの間に少なくとも1つのシールをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のバルブ装置。
【請求項12】
前記ロックがロックピンを含むことを特徴とする請求項1に記載のバルブ装置。
【請求項13】
外側環状チャネルを有する雄ハウジング、および内側環状チャネルを有する雌ハウジングであって、前記雄ハウジングおよび前記雌ハウジングにそれぞれ第1および第2のバルブ要素が配置された、雄ハウジングおよび雌ハウジングを提供し、
前記外側および内側環状チャネルが合わさってトロイダル管を画定し、かつ前記雄および雌ハウジングが合わさって流体通過流路を画定するように、前記雄ハウジングを前記雌ハウジング内に挿入し、
前記第1および第2のバルブ要素が機能的に整列しているときに、前記雄ハウジング
と前記雌ハウジング
との間の相対的回転
を防ぐようにロックするロックを係合させ、
前記雄ハウジングおよび前記雌ハウジングを互いに軸方向にロックする複数のボールロックを前記トロイダル管に挿入する、
ことを備えた、バルブ装置の組立方法。
【請求項14】
前記第1または第2のバルブ要素のうちの一方がフラッパであり、前記第1または第2のバルブ要素のうちの他方がフラッパ停止部であることを特徴とする請求項13に記載のバルブ装置の組立方法。
【請求項15】
前記フラッパがばねを含むことを特徴とする請求項14に記載のバルブ装置の組立方法。
【請求項16】
前記複数のボールロックが、ボール対ボール接触の連続線を形成することを特徴とする請求項13に記載のバルブ装置の組立方法。
【請求項17】
前記ロックがロックピンを含み、前記ロックを係合させることが、前記ロックピンを、前記雄および雌ハウジング内で整列したロックチャネルに挿入することを含むことを特徴とする請求項13に記載のバルブ装置の組立方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
逆止弁は、流体ダクト内で流体を一方向のみに流すように使用される。ボールチェックバルブ、ダイヤフラムチェックバルブ、フラッパチェックバルブ、ディスクチェックバルブなどの、さまざまなタイプの逆止弁が存在する。多くの場合、逆止弁は、ダクト内にインラインで取り付けられた単一のバルブ本体に配置される。ボール、ダイアフラム、フラッパ、ディスクなどのバルブ要素、ならびに関連するシールやスプリングは、バルブ本体に組み込まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本開示の一例によるバルブ装置は、外側および内側環状チャネルをそれぞれ有する雄および雌ハウジングを含む。雄ハウジングは雌ハウジング内に収容され、それにより外側および内側環状チャネルが合わさってトロイダル管を画定し、雄および雌ハウジングが合わさって流体通過流路を画定する。第1および第2のバルブ要素が、雄ハウジングおよび雌ハウジング内にそれぞれ配置される。複数のボールロックがトロイダル管内に収容される。ボールロックは、雄ハウジングと雌ハウジングを互いに軸方向にロックする。第1および第2のバルブ要素が機能的に整列しているときにロックが係合され、係合時に雄および雌ハウジングを回転的にロックする。
【0003】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、第1または第2のバルブ要素の一方がフラッパであり、第1または第2のバルブ要素の他方がフラッパ停止部である。
【0004】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、フラッパはばねを含む。
【0005】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、フラッパはバンパを含む。
【0006】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、流体通過流路は、雄ハウジングに開口する第1の流路と、雌ハウジングに開口する第2の流路と、を含む。
【0007】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、第1および第2の流路は非同軸である。
【0008】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、複数のボールロックは、ボール対ボール接触の連続線を形成する。
【0009】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、外側および内側環状チャネルは、断面がそれぞれ半円形である。
【0010】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、雌ハウジングは、内側環状チャネルに開口するボールロックポートを含む。
【0011】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、雌ハウジングは直径が2インチ未満であり、トロイダル管は少なくとも80個のボールロックを含む。
【0012】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態は、雄ハウジングと雌ハウジングとの間に少なくとも1つのシールを含む。
【0013】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、ロックはロックピンを含む。
【0014】
本開示の一例によるバルブ装置の組立方法が、外側および内側環状チャネルをそれぞれ有する雄ハウジングおよび雌ハウジングを提供することを含む。第1および第2のバルブ要素が、雄ハウジングおよび雌ハウジング内にそれぞれ配置される。雄ハウジングは雌ハウジングに挿入され、それにより外側および内側環状チャネルが合わさってトロイダル管を画定し、雄および雌ハウジングが合わさって流体通過流路を画定する。第1および第2のバルブ要素が機能的に整列するときにロックが係合されて、雄および雌ハウジングを回転的にロックする。複数のボールロックがトロイダル管に挿入されて、雄ハウジングと雌ハウジングとを軸方向にロックする。
【0015】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、第1または第2のバルブ要素の一方がフラッパであり、第1または第2のバルブ要素の他方がフラッパ停止部である。
【0016】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、フラッパはばねを含む。
【0017】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、複数のボールロックは、ボール対ボール接触の連続線を形成する。
【0018】
前述の実施形態のいずれかのさらなる実施形態では、ロックはロックピンを含み、ロックの係合は、ロックピンを、雄および雌ハウジング内の整列したロックチャネルに挿入することを含む。
【0019】
本開示の様々な特徴および利点は、以下の詳細な説明から当業者に明らかとなるであろう。詳細な説明に付随する図面は、次のように簡単に説明することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図3】バルブ装置およびボールロックの軸方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1はバルブ装置20を概略的に示し、
図2はバルブ装置20の断面図を示す。バルブ装置20は逆止弁であり、本明細書ではフラッパ型の逆止弁として説明する。しかしながら、本明細書の例は、その他のタイプの逆止弁にも有益であることを理解されたい。
【0022】
一般に、バルブ装置20は、ボールジョイント26で互いに固定された雄および雌ハウジング22/24を含むツーピースの本体を有する。雄ハウジング22が、雌ハウジング24内に入れ子になるように、雄および雌ハウジング22/24は、概ね円筒形であるとともに、相補的な形状を有する。雄ハウジングおよび雌ハウジング22/24は、金属または金属合金などの比較的強い材料で形成することができる。一例では、雄および雌ハウジング22/24の各々は、単一部品のモノリシック構造である。
【0023】
雄ハウジング22および雌ハウジング24は共に、流体通過流路28を画定する。この例では、流体通過流路28は、雄ハウジング22の開放内部領域に開口する第1のまたは入口流路28aと、雌ハウジング24の開放内部領域に開口する第2のまたは出口流路28bと、雄ハウジングおよび雌ハウジング22/24の交差する開放内部領域を通る中間流路28cと、を含む。図示のように、第1および第2の流路28a/28bのそれぞれは、それらの中心軸に沿って真っ直ぐであるが、互いに非同軸である。
【0024】
バルブ装置20はさらに、雄ハウジング22および雌ハウジング24内にそれぞれ配置された第1および第2のバルブ要素30/32を含む。図示の例では、第1のバルブ要素30はフラッパ30aであり、第2のバルブ要素32はフラッパ停止部32aである。本明細書で使用される用語「第1」および「第2」は、2つの構造的に異なるコンポーネントまたは機能があることを区別するためのものである。フラッパ30aは、そのフラッパ30aを弁座30cに対して閉位置に付勢する付勢ばね30bを備えた、雄ハウジング22内のピンに枢動可能に取り付けられたゲートまたはディスクを備えることができる。付勢ばね30bは、流体がフラッパ30aを弁座30cから離して流体の貫流を可能にする所望の開放圧力を提供するように選択されたばね定数を有する。「第1」および「第2」という用語は、本明細書の実施形態において交換可能であり、第1の構成要素または特徴は、代替的に第2の構成要素または特徴と呼ぶことができ、逆もまた同様であることが理解されるべきである。例えば、代替的に、フラッパ30aは雌ハウジング24内にあり、フラッパ停止部32aは雄ハウジング22内にあってもよい。
【0025】
フラッパ停止部32aは、フラッパ30aの旋回経路に位置して、フラッパ30aのストロークを制限し、それによって、流体通過流路28を通る最大流れ面積を画定する。例えば、フラッパ停止部32aは、雌ハウジング24と一体的に形成された表面であり、フラッパ30aに対して相補的に配置または方向付けられて、その動きを停止する。この点に関して、フラッパ30a、フラッパ停止部32a、またはその両方は、フラッパ30aとフラッパ停止部32aとの間の接触位置として機能するバンパなどを有してもよい。図示の例では、フラッパ30aは、フラッパ30aが完全に開いたときにフラッパ停止部32aに接触するバンパ30dを含む。バンパ30dは、フラッパ停止部32a上の比較的小さい画定された領域への接触を制限することを容易にする。理解されるように、フラッパ停止部32aも同様のバンパを有してもよく、あるいはバンパ30dがフラッパ停止部32a上にあってもよい。
【0026】
図2の挿入図に最もよく示されているように、雄ハウジング22は外側環状チャネル22aを有し、雌ハウジング24は内側環状チャネル24aを有する。入れ子にされると、環状チャネル22a/24aは整列し、概してトロイダル管34を形成する。図示の例では、環状チャネル22a/24aは、トロイダル管34が円形の断面を有するように、それぞれ半円形である。理解されるように、雄および雌ハウジング22/24は一緒に滑り嵌めされるので、チャネル22a/24aが完全に整列しないようにハウジング22/2間に遊びがあってもよい。この点に関して、トロイダル管34自体は密封されておらず、断面が完全に円形でなくてもよい。高圧の実施では、バルブ装置20は、Oリング34などの1つまたは複数の環状シール35も含むことができる。
【0027】
ボールロック(ball locks)36が、トロイダル管34内に収容される。各ボールロック36は、トロイダル管34の断面の直径よりも直径がわずかに小さい球体である。
図3のトロイダル管34を通した断面図に示される一例では、それらのボールロック36は、内側チャネル24aに開口する雌ハウジング24のボールロックポート38を介してトロイダル管34に挿入される。ボールロック36をトロイダル管34に挿入した後、ピン、プラグ、ねじなどのクロージャ37を使用してポートを閉鎖することができる。
【0028】
トロイダル管34に入ると、各ボールロック36は、ほぼ半分が環状チャネル22a内にあり、半分が環状チャネル24a内にある。雄または雌ハウジング22/24の一方または他方の軸に沿った相対運動は、環状チャネル22a/24a間の界面に沿って剪断力を生成する。ボールロック36が無ければ、雄および雌ハウジング22/24は、そのような剪断のために滑り離れてしまう。しかしながら、トロイダル管34内のボールロック36の比較的緊密なパッキングのために、ボールロック36は、チャネル22a/24aのいずれにも完全に移動して剪断から逃れることができない。このように剪断はボールロック36によって支えられるが、ボールロック36はトロイダル管34内に拘束されているので、ボールロック36は雄ハウジング22と雌ハウジング24との間の剪断運動を許容しない。これにより、ボールロック36は、雄ハウジング22および雌ハウジング24を一緒に軸方向にロックする。
【0029】
これらに関して、ボールロック36は、相対的な強度のために選択することができ、例えば鋼などの金属または金属合金で作ることができる。ボールロック36はまた、それらのボールロック36がボール対ボール接触の連続線を形成するように、トロイダル管34内にきつく詰め込むことができる。最後のボールロック36がラインに嵌合できるように、ボールロック36には比較的少量の遊びがあってもよい。そのような接触線は、より少ないボールロック、例えば、1つまたは複数のボール直径だけ離れたボールロックを使用する場合と比較して、より均一な負荷分散を容易にすることができる。ボールロック36はまた、バルブ装置20の比較的小さいサイズを容易にし、これは、10ksi以上のオーダのものなどの高圧実施において使用される。例えば、雌ハウジング24は直径2インチ未満である。このような直径に対してトロイダル管34の曲率半径が小さい場合でも、ボールロック36はトロイダル管34内で容易に回転して挿入を容易にすることができる。比較として、同じ曲率半径では、ボールロックと同様の直径の金属ワイヤロック部材は、ワイヤの剛性とチューブの側面との摩擦のために、チューブの全周に挿入することができなかった。
【0030】
ボールロック36は、回転ロック40(
図2)を除いては、雄ハウジング22と雌ハウジング24との間の回転調整を可能にする。第1および第2のバルブ要素30/32を機能的に整列させるために、雄ハウジング22および雌ハウジング24は、ロック40を用いて、組み立て中に(例えば手動で)互いに対して整列される。図示の例では、ロック40は、雄および雌ハウジング22/24がそれぞれピン穴を含む、ピンロックである。ひとたび係合すると、相補的なピンが雄と雌のハウジング22/24間の相対回転を防ぐ。したがって、ピンホールの位置合わせは、適切な機能的整列を示しうる。「機能的に整列」という用語またはその変形は、第1および第2のバルブ要素30/32が設計どおりに機能できるようにする、第1および第2のバルブ要素30/32間の位置合わせを指す。
【0031】
一例として、機能的に整列した状態では、第1および第2のバルブ要素30/32は、干渉することなく作動し、流体通過流路28を通る所定の設計流れ面積を提供する。フラッパ30aおよびフラッパ停止部32aの例では、雄ハウジング22と雌ハウジング24との間の回転ミスアライメントは、フラッパ30aとフラッパ停止部32aとの間の接触領域の機能的なミスアライメントにつながり、それにより所定の設計流れ面積を目標流れ面積の範囲外に変えてしまう。ミスアライメントによる流れ面積のこのような変動は、一部の汎用逆止弁では許容できる場合があるが、比較的小さく、高精度、高流量、および/または高圧の逆止弁では、正確な流れ面積、したがって正確な位置合わせが必要となりうる。このような正確な位置合わせは、ボールジョイント26以外のタイプのジョイントで達成するのが困難な場合がある。例えば、上記の例の更なる例では、雌ハウジング24は直径2インチ未満であり、トロイダル管34は少なくとも80個のボールロック36を含む。さらに、ボールロック36は、ボールロックポート38を介してトロイダル管34に容易に挿入および取外しできるので、バルブ装置20は、必要に応じて繰り返し、比較的迅速に組み立ておよび分解することができる。さらに、回転調整は過渡的であり、バルブ装置20が逆止弁として動作しているときに防止されるので、軸受用途のようにチャネル22a/24aを表面硬化(例えば、浸炭)する必要がない。
【0032】
上記の例はまた、バルブ装置20を組み立てる方法を具体化する。例えば、この方法は、雄ハウジング22および雌ハウジング24を提供し、外側および内側環状チャネル22a/22bが一緒にトロイダル管34を画定するように、雄ハウジング22を雌ハウジング24内に挿入し、雄ハウジング22と雌ハウジング24を一緒に軸方向にロックするように、複数のボールロック36をトロイダル管34に挿入し、雄および雌ハウジング22/24を一緒に回転ロックするように、第1と第2のバルブ要素30/32が機能的に整列したときにロック40を係合させることを含む。
【0033】
図示の例には特徴の組み合わせが示されているが、本開示の様々な実施形態の利点を実現するためにそれらの全てを組み合わせる必要はない。言い換えれば、本開示の一実施形態に従って設計されたシステムは、必ずしも、図面のいずれか1つに示される特徴の全て、または図面に概略的に示される部分の全てを含むとは限らない。さらに、1つの例示的な実施形態の選択された特徴は、他の例示的な実施形態の選択された特徴と組み合わせることができる。
【0034】
前述の説明は、本質的に限定ではなく例示的なものである。開示された例に対する変形および修正が、必ずしも本開示から逸脱するものではないことが当業者に明らかとなるであろう。本開示に与えられる法的保護の範囲は、以下の特許請求の範囲を検討することによってのみ決定することができる。