IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クレ-ア-ソルヴ アーゲーの特許一覧

特許7423087交換可能なブラシヘッド付きトイレブラシ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-19
(45)【発行日】2024-01-29
(54)【発明の名称】交換可能なブラシヘッド付きトイレブラシ
(51)【国際特許分類】
   A47K 11/10 20060101AFI20240122BHJP
   A47L 13/10 20060101ALI20240122BHJP
【FI】
A47K11/10
A47L13/10 D
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021528834
(86)(22)【出願日】2019-11-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(86)【国際出願番号】 EP2019081819
(87)【国際公開番号】W WO2020104466
(87)【国際公開日】2020-05-28
【審査請求日】2022-09-28
(31)【優先権主張番号】18207650.5
(32)【優先日】2018-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】521216050
【氏名又は名称】クレ-ア-ソルヴ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002354
【氏名又は名称】弁理士法人平和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ディチュ,アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ブリューヒン,シルヴァン
(72)【発明者】
【氏名】ドゥス,トーマス
【審査官】秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】実開平2-94698(JP,U)
【文献】特開2003-135354(JP,A)
【文献】中国実用新案第205250698(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2009/0249572(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0374183(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0129296(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0011643(US,A1)
【文献】独国実用新案第202013101982(DE,U1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 11/10
A47L 13/00-13/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器を洗浄するためのトイレブラシ(1、1’)であって、
長手方向軸(L)に沿って延在し、接続構造(6、6’)を有するハンドル(2、2’)と、
中心軸(C)と、前記ハンドル(2、2’)の前記接続構造(6、6’)と相補的に構成された接続構造(7、7’)とを有するブラシヘッド(3、3’)とを含み、前記ブラシヘッド(3、3’)および前記ハンドル(2、2’)は、それぞれの前記接続構造(6、6’、7、7’)によって互いに解放可能に接続することができ、
前記ハンドル(2、2’)が少なくとも1つのガイド構造(4、4’)をさらに含み、前記ブラシヘッド(3、3’)が、前記ハンドル(2、2’)の前記少なくとも1つのガイド構造(4、4’)に相補的に構成された少なくとも1つのガイド構造(5、5’)をさらに含み、前記ブラシヘッド(3、3’)と前記ハンドル(2、2’)はガイドされた方法で、互いに接続および、互いに切り離しすることができ
前記ハンドルのガイド構造が、前記長手方向軸(L)に沿って見たときに、突出した形状を有し、前記ブラシヘッドに設けられた、対応する凹部に受け入れられ得るか、または
前記ブラシヘッドが、前記中心軸(C)に沿って見たときに、突出した形状のガイド構造を有し、このガイド構造が、前記ハンドルに設けられた、対応する凹部に受け入れられ得ることを特徴とするトイレブラシ。
【請求項2】
前記ハンドル(2、2’)の前記接続構造(6、6’)および前記ブラシヘッド(3、3’)の前記接続構造(7、7’)は、接続状態において、回転接続またはプラグイン回転接続を確立する、請求項1に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項3】
前記ハンドル(2)の前記接続構造(6)は、前記ハンドル(2)の長手方向軸(L)の周りに回転可能であり、前記長手方向軸(L)に沿って変位不可であるように設計された、または
前記ハンドル(2’)の前記接続構造(6’)は、前記ハンドル(2’)の長手方向軸(L)の周りに回転不可であり、前記長手方向軸(L)に沿って変位不可であるように設計された、請求項1または2に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項4】
前記ブラシヘッド(3、3’)の前記接続構造(7、7’)が前記ブラシヘッド(3、3’)の中心軸(C)の周りに回転不可であり、前記中心軸(C)に沿って変位不可である、請求項1~3のいずれか一項に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項5】
前記ハンドル(2’)の前記少なくとも1つのガイド構造(4’)は、前記ハンドル(2’)の長手方向軸(L)の周りに回転可能であり、前記長手方向軸(L)に沿って変位不可であるように設計された、または
前記ハンドル(2)の前記少なくとも1つのガイド構造(4)は、前記ハンドル(2)の長手方向軸(L)の周りに回転不可であり、前記長手方向軸(L)に沿って変位不可であるように設計された、請求項1~4のいずれか一項に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項6】
前記ブラシヘッド(3、3’)の前記少なくとも1つのガイド構造(5、5’)は、前記ブラシヘッド(3、3’)の中心軸(C)の周りに回転不可であり、前記中心軸(C)に沿って変位不可である、請求項1~5のいずれか一項に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項7】
前記ハンドル(2、2’)の前記少なくとも1つのガイド構造(4、4’)および前記接続構造(6、6’)は、前記ハンドル(2、2’)の長手方向軸(L)に対して軸方向に互いにずらして配置された、およ
前記ブラシヘッド(3、3’)の前記少なくとも1つのガイド構造(5、5’)および前記接続構造(7、7’)は、前記ブラシヘッド(3、3’)の中心軸(C)に対して軸方向に互いにずらして配置された、請求項1~6のいずれか一項に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項8】
前記ハンドル(2、2’)の前記少なくとも1つのガイド構造(4、4’)および前記接続構造(6、6’)は、前記ハンドル(2、2’)の長手方向軸(L)に対して半径方向に互いに間隔をあけて配置された、およ
前記ブラシヘッド(3、3’)の前記少なくとも1つのガイド構造(5、5’)および前記接続構造(7、7’)は、前記ブラシヘッド(3、3’)の中心軸(C)に対して半径方向に互いに間隔をあけて配置された、請求項1~7のいずれか一項に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項9】
前記ハンドル(2、2’)および前記ブラシヘッド(3、3’)の前記少なくとも1つのガイド構造(4、4’;5、5’)は、
前記ブラシヘッド(3、3’)と前記ハンドル(2、2’)を接続するに際しては、前記ハンドル(2、2’)と前記ブラシヘッド(3、3’)の前記少なくとも1つのガイド構造(4、4’;5、5’)の間で接続が確立された後に、前記ハンドル(2、2’)と前記ブラシヘッド(3、3’)の前記接続構造(6、6’;7、7’)の間で接続が確立されるように、そして
前記ハンドル(2、2’)から前記ブラシヘッド(3、3’)を取り外すに際しては、前記ハンドル(2、2’)と前記ブラシヘッド(3、3’)の前記少なくとも1つのガイド構造(4、4’;5、5’)の間で確立された接続が解放される前に、前記ハンドル(2、2’)と前記ブラシヘッド(3、3’)の接続構造(6、6’;7、7’)の間で確立された接続が解放されるように、
構成された請求項1~8のいずれか一項に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項10】
前記ハンドル(2、2’)の前記少なくとも1つのガイド構造(4、4’)および前記ブラシヘッド(3、3’)の前記少なくとも1つのガイド構造(5、5’)は、接続された状態で、形状嵌合および/または圧入嵌合を確立する、請求項1~9のいずれか一項に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項11】
前記ハンドル(2、2’)はハウジング(21、21’)を含み、
前記ハンドル(2)の前記接続構造(6)は、前記ハウジング(21)内に配置され、および/または、前記ハンドル(2)の前記少なくとも1つのガイド構造(4)は前記ハウジング(21)の一部を形成し、または
前記ハンドル(2’)の前記接続構造(6’)は、前記ハウジング(21’)の一部を形成し、および/または、前記少なくとも1つのガイド構造(4’)は、前記ハウジング(21’)内に配置された、
請求項1~10のいずれか一項に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項12】
前記ハンドル(2、2’)に回転可能に取り付けられた回転要素(9、9’)をさらに含み、
前記回転要素(9’)の前記ハンドル(2’)の長手方向軸(L)の周りの回転により、前記ハンドル(2’)の前記少なくとも1つのガイド構造(4’)の回転がもたらされる、または、
前記回転要素(9)の前記ハンドル(2)の長手方向軸(L)の周りの回転により、前記ハンドル(2)の接続構造(6)の回転がもたらされる、
請求項1~11のいずれか一項に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項13】
前記ハンドル(2、2’)の前記回転要素(9、9’)および前記接続構造(6、6’)は、前記ハンドル(2、2’)の長手方向軸(L)に対して軸方向に互いにずらして配置された、および/または、前記ハンドル(2、2’)の前記回転要素(9、9’)および前記少なくとも1つのガイド構造(4、4’)は、前記ハンドル(2、2’)の長手方向軸(L)に対して軸方向に互いにずらして配置された、および/または
前記ハンドル(2)の前記回転要素(9)および接続構造(6)は、前記ハンドル(2)の長手方向軸(L)に対して半径方向に互いに間隔をあけて配置された、および/または、前記ハンドル(2)の前記回転要素(9)および前記少なくとも1つのガイド構造(4)は、前記ハンドル(2)の長手方向軸(L)に対して半径方向に互いに間隔をあけて配置された、
請求項12に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項14】
前記ハンドル(2、2’)の前記回転要素(9、9)および前記接続構造(6、6’)および/または前記ハンドル(2、2’)の前記少なくとも1つのガイド構造(4、4’)は別個の部品として設計され、対応する固着構造(82;91)によって別個の部品が互いに固着された、または
前記ハンドル(2、2’)の前記回転要素および前記接続構造(6、6’)および/または前記ハンドル(2、2’)の前記少なくとも1つのガイド構造(4、4’)は、一体型部品として設計された、
請求項12または13に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項15】
前記回転要素(9、9’)が前記ハンドル(2、2’)の外側に取り付けられ、ハンドル(2、2’)の接続構造(6、6’)と、および/または、前記ハンドル(2’)の内部に配置された前記ハンドル(2’)の前記少なくとも1つのガイド構造(4’)と、または前記ハンドル(2)の内部に配置された前記ハンドル(2)の前記接続構造(6)と接続されている、
請求項12~14のいずれか一項に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項16】
前記ハンドル(2、2’)の前記接続構造(6、6’)および前記ブラシヘッド(3、3’)の前記接続構造(7、7’)は、接続状態において、ネジ接続またはバヨネット接続を確立する、請求項2に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項17】
前記接続構造(7、7’)および前記ブラシヘッド(3、3’)が一体に形成された、請求項4に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項18】
前記少なくとも1つのガイド構造(5、5’)および前記ブラシヘッド(3、3’)が一体に形成された、請求項6に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【請求項19】
前記ハンドル(2、2’)はハウジング(21、21’)を含み、
前記ハンドル(2)の前記接続構造(6)は、完全に前記ハウジング(21)内に配置され、または、
前記少なくとも1つのガイド構造(4’)は、完全に前記ハウジング(21’)内に配置された、請求項11に記載のトイレブラシ(1、1’)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の便器を洗浄するためのトイレブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
交換可能なブラシヘッド付きトイレブラシは、当技術分野で周知である。これらのタイプのブラシを使用すると、時間が経って汚れたブラシヘッドを、新しい清潔なブラシヘッドに交換できる。この場合、トイレブラシのハンドルが再利用され、省資材と省資源になる。さらに、再利用可能なハンドルは、完全に使い捨てのトイレブラシの場合よりも、価値があり、美的に魅力的な材料を使って製造することができる。
【0003】
使用済みのブラシヘッドに触れなくてよいことが一般的に望まれる。例えば、特許文献1は、起動ボタンによって作動することができる取付具を備えたハンドルおよびブラシヘッドを含むトイレブラシを開示する。起動ボタンの作動によりロッドが軸方向に変位し、それによって取付具とハンドルの間のラッチ接続が解放される。
【0004】
接続が解放されることにより、ブラシヘッドがハンドルから解放される。しかしながら同時に、解放されたブラシヘッドがどちらに落下するかわからず、たとえばゴミ箱などの目的の場所に落ちないことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】DE 20 2013 101 982 U1
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、簡単で信頼性のある方法でのブラシヘッドの交換を可能にするトイレブラシを提供することである。
【0007】
この目的は、請求項1に記載のトイレブラシによって達成される。特に、便器を洗浄するためのトイレブラシが提供され、このブラシは、長手方向軸に沿って延在し接続構造を有するハンドルと、中心軸を有しハンドルの接続構造と相補的に構成された接続構造を有するブラシヘッドとを含み、ブラシヘッドとハンドルは、それぞれの接続構造によって互いに解放可能に接続することができる。ハンドルは、少なくとも1つのガイド構造をさらに含み、ブラシヘッドは、ハンドルの少なくとも1つのガイド構造に相補的に構成される少なくとも1つのガイド構造をさらに含み、その結果、ブラシヘッドおよびハンドルは、ガイドされた方法で互いに接続し、またお互いから切り離すことができる。
【0008】
すなわち、相補的接続構造により、ブラシヘッドとハンドルとの間に解放可能な接続が提供され、相補的ガイド構造により、ガイドされた、ブラシヘッドとハンドルとの接続およびブラシヘッドのハンドルからの切り離しが可能になる。
【0009】
ハンドルの接続構造およびブラシヘッドの接続構造は、接続状態において、回転接続またはプラグイン回転接続、特にネジ接続またはバヨネット接続を確立することができる。例えば、ブラシヘッドの接続構造は、ハンドルの対応する内ネジ(外ネジ)と係合することができる外ネジ(内ネジ)に対応することができる。また、ブラシヘッドの接続構造は、ハンドルの凹部の第1の部分に差し込み、次に回して凹部の第2の部分に入れることができる突起に対応すると考えられ、逆もまた可である。プラグイン接続またはラッチ接続と比較して、これらの接続には、トイレブラシの洗浄動作によって引き起こされる意図しない解放の発生を防ぐ、または少なくとも頻度を低減するという利点がある。バヨネット接続の場合、ハンドルとブラシヘッドの接続および切り離し中のガイドは、バヨネットカップリング自体によってすでに提供されている。すなわち、凹部の第1の部分および凹部の前記第1の部分に差し込まれる突起は、線形ガイド構造と見なすことができる。
【0010】
ハンドルの接続構造は、ハンドルの長手方向軸の周りに回転可能であり、前記長手方向軸に沿って変位不可であるように設計することができ、またはハンドルの接続構造は、ハンドルの長手方向軸の周りに回転不可であり、前記長手方向軸に沿って変位不可であるように設計することができる。
【0011】
すなわち、ハンドルの接続構造、例えば、上記のネジまたはバヨネット構造は、回転させてブラシヘッドの対応する接続構造との係合から外すことができるように設計されていると考えられる。この場合、切り離し中にブラシヘッドを回転させる必要はない。言い換えれば、ハンドルの接続構造は、ハンドルの長手方向軸の周りに回転可能であり、前記長手方向軸に沿って変位不可であるように、ハンドル上に配置することができる。しかしながら、ハンドルの接続構造が回転しなくても、ブラシヘッドの対応する接続構造との係合から外れるように設計することもまた可能である。この場合、回転動作はブラシヘッドによって行われる。言い換えれば、ハンドルの接続構造は、ハンドルの長手方向軸の周りに回転不可であり、前記長手方向軸に沿って変位不可であるように、ハンドルに配置することができる。いずれにせよ、ハンドルの接続構造は、長手方向軸に沿って変位不可に構成されることが好ましい。
【0012】
ブラシヘッドの接続構造は、ブラシヘッドの中心軸の周りに回転不可であり、前記中心軸に沿って変位不可であるように設計することができ、前記接続構造とブラシヘッドは、好ましくは一体に形成される。言い換えれば、接続構造、例えば、ネジまたはバヨネット構造がブラシヘッドに固定して接続されることが好ましい。そうすることで、ブラシヘッドの接続構造は、ブラシヘッドの中心軸の周りに回転不可であり、前記中心軸に沿って変位不可であるように配置される。
【0013】
ハンドルの少なくとも1つのガイド構造は、ハンドルの長手方向軸の周りに回転可能であり、前記長手方向軸に沿って変位不可であるように設計することができ、または、ハンドルの少なくとも1つのガイド構造は、ハンドルの長手方向軸の周りに回転不可であり、前記長手方向軸に沿って変位不可であるように設計することができる。
【0014】
言い換えれば、ハンドルの少なくとも1つのガイド構造は、ハンドルの長手方向軸の周りに回転可能であり、前記長手方向軸に沿って変位不可であるように、ハンドル上に配置することができ、または、ハンドルの少なくとも1つのガイド構造は、ハンドルの長手方向軸の周りに回転不可であり、前記長手方向軸に沿って変位不可であるように、ハンドル上に配置することができる。ハンドルがハンドルの長手方向軸の周りに回転不可である接続構造を含む場合、ハンドルは、前記軸の周りに回転可能なガイド構造を含むことが好ましい。他方、ハンドルがハンドルの長手方向軸の周りに回転可能な接続構造を含む場合、この接続構造は、前記軸の周りに回転不可であることが好ましい。
【0015】
ブラシヘッドの少なくとも1つのガイド構造は、ブラシヘッドの中心軸の周りに回転不可であり、前記中心軸に沿って変位不可であるように設計することができ、前記少なくとも1つのガイド構造およびブラシヘッドは、好ましくは一体に形成される。言い換えれば、ガイド構造がブラシヘッドに固定接続されるか、またはブラシヘッドの一体部分を形成することが好ましい。そうすることで、ブラシヘッドの少なくとも1つのガイド構造は、ブラシヘッドの中心軸の周りに回転不可であり、前記中心軸に沿って変位不可であるように配置される。
【0016】
ハンドルの少なくとも1つのガイド構造および接続構造は、ハンドルの長手方向軸に対して軸方向に互いにずらして配置することができ、および/または、ブラシヘッドの少なくとも1つのガイド構造および接続構造は、ブラシヘッドの中心軸に対して軸方向に互いにずらして配置することができる。
【0017】
ハンドルの少なくとも1つのガイド構造および接続構造は、ハンドルの長手方向軸に対して半径方向に互いに間隔をあけて配置することができ、および/または、ブラシヘッドの少なくとも1つのガイド構造および接続構造は、ブラシヘッドの中心軸に対して半径方向に互いに間隔をあけて配置することができる。
【0018】
この文脈において、ハンドルのガイド構造および接続構造の半径方向の間隔および/または軸方向の間隔は、ブラシヘッドとハンドル間のガイドおよび接続またはブラシヘッドのハンドルからの切り離しを確実にするために、類似の方法でブラシヘッドに存在すべきであると理解される。例えば、ハンドルのガイド構造(接続構造)がハンドルの接続構造(ガイド構造)から半径方向に間隔をあける場合、ブラシヘッドのガイド構造(接続構造)もブラシヘッドの接続構造(ガイド構造)から半径方向に間隔をあける。
【0019】
ハンドルのガイド構造とハンドルの接続構造は別個の部品であることが好ましい。ハンドルのガイド構造およびハンドルの接続構造は、半径方向および軸方向に互いに距離をあけて配置される別個の部品であることが特に好ましい。同様に、ブラシヘッドのガイド構造およびブラシヘッドの接続構造は、半径方向および軸方向に互いに距離をあけて配置されることが特に好ましい。
【0020】
ブラシヘッドとハンドルの接続に際しては、ハンドルとブラシヘッドの接続構造の間に接続が確立される前に、ハンドルとブラシヘッドの少なくとも1つのガイド構造の間の接続が確立され、ブラシヘッドのハンドルからの取り外しに際しては、ハンドルとブラシヘッドの接続構造の間に確立された接続が解除された後に、ハンドルとブラシヘッドの少なくとも1つのガイド構造の間に確立された接続が解除されるように、ハンドルおよびブラシヘッドの少なくとも1つのガイド構造が構成されることが好ましい。
【0021】
したがって、ブラシヘッドのハンドルへの接続は、次のように起こり得る。第1のステップでは、ブラシヘッドとハンドルが直線動作で互いに向かって移動し、ここで、ハンドルのガイド構造とブラシヘッドのガイド構造は互いに接触し、ハンドルとブラシヘッドの接続構造の間に接触は確立されない。第2のステップでは、ブラシヘッドとハンドルは、それらの接続構造が接触を確立するまで、互いに向かってさらに直線的に移動する。次に、第3のステップで、接続構造が互いに係合し、その間、ガイド構造間に確立された接触が維持される。
【0022】
さらに、ブラシヘッドのハンドルからの切り離しは、以下のように起こり得る。第1のステップでは、接続構造は、互いに係合から外れ、その間、ガイド構造間に確立された接触が維持される。第2のステップでは、ブラシヘッドとハンドルは、接続構造が完全に接触しなくなるまで、互いに離れる方向に直線的に移動する。次に、第3のステップで、ブラシヘッドとハンドルは互いに離れる方向に直線動作でさらに移動し、ハンドルのガイド構造とブラシヘッドのガイド構造が互いに接触しなくなる。したがって、少なくともある程度まで、ガイド構造は、センタリングとガイドという二重の機能を果たす。センタリングにより、ハンドルに対してブラシヘッドが意図せず傾くリスクが最小限に抑えられ、より容易でより安定した接続が可能になる。
【0023】
したがって、好ましくは、ハンドルのガイド構造は、長手方向軸に沿って見たときに突出した設計を有し、ブラシヘッドに設けられた対応する凹部に受け入れられ得る。しかしながら、ブラシヘッドが、中心軸に沿って見たときに突出した設計のガイド構造を有し、ハンドルに設けられた対応する凹部に受け入れられ得ることも考えられる。例えば、ハンドルのガイド構造は、1つまたは複数の細長いスロットの形状を有することができ、この中に1つまたは複数の細長いリブの形状をしたブラシヘッドのガイド構造が受け入れられ得る(逆もまた同様)。設計はスロットとリブに限定されるものではないことに留意されたい。代わりに、たとえばプラグとソケットなど、ガイドされた受け入れを可能にする他の設計が考えられる。
【0024】
ハンドルの少なくとも1つのガイド構造およびブラシヘッドの少なくとも1つのガイド構造は、接続された状態で、形状嵌合および/または圧入嵌合を確立することができる。例えば、すでに上で概説したように、ハンドルまたはブラシヘッドのガイド構造はそれぞれ突起として設計することができ、この突起はそれぞれブラシヘッドまたはハンドルの少なくとも1つのガイド構造と係合し、この構造は対応する凹部として設計される。他の可能な設計として、対応するソケット内に配置できるスクリューヘッドなどのプラグが挙げられる。
【0025】
ハンドルは、ハウジングを含むことができ、ハンドルの接続構造は、好ましくは完全にハウジング内に配置され、および/または、ハンドルの少なくとも1つのガイド構造がハウジングの一部を形成する。または、ハンドルはハウジングを含むことができ、ハンドルの接続構造はハウジングの一部を形成することができ、および/または、少なくとも1つのガイド構造は好ましくは完全にハウジング内に配置される。
【0026】
したがって、ハンドルはハウジングを含むことが好ましい。第1の態様では、ハンドルの接続構造は、少なくとも部分的に、好ましくは完全にハウジング内に配置することができ、少なくとも1つのガイド構造は、ハウジングの一部、好ましくは一体部分を形成する。第2の態様では、ハンドルの接続構造は、ハウジングの一部、好ましくはハウジングの一体部分を形成することができ、少なくとも1つのガイド構造は、少なくとも部分的に、好ましくは完全にハウジング内に配置される。また一方では、ガイド構造または接続構造がそれぞれハウジングの一体部分を形成する必要はない。代わりに、ガイド構造の設計に応じて、当技術分野で周知の方法、例えば接着剤によってハウジングに取り付けまたは固定することも考えられる。
【0027】
トイレブラシは、好ましくは、ハンドルに回転可能に取り付けられた回転要素をさらに含み、回転要素のハンドルの長手方向軸の周りの回転は、ハンドルの少なくとも1つのガイド構造の回転をもたらす、または、回転要素のハンドルの長手方向軸の周りの回転は、ハンドルの接続構造の回転をもたらす。
【0028】
したがって、上記の第1の態様に関して、接続構造および回転要素は、ハンドルの周り、特にハンドルのハウジングの周りの回転要素の回転がハンドルの接続構造の回転をもたらすように設計および配置されることが好ましい。接続状態におけるブラシヘッドとハンドルとの間に確立された上記の回転接続またはプラグイン回転接続の場合には、接続構造を回転させると、ハンドルとブラシヘッドの接続構造の間の接続が引き続き解放される。上記の第2の態様に関して、ハンドルに対する回転要素の回転が少なくとも1つのガイド構造に回転をもたらすように、ハンドルの少なくとも1つのガイド構造および回転要素が設計および配置されることが好ましい。接続状態におけるブラシヘッドとハンドルとの間に確立された上記の回転接続またはプラグイン回転接続の場合には、ブラシヘッドのガイド構造を回転させると、ハンドルとブラシヘッドの接続構造の間の接続が引き続き、いくぶん間接的に解放される。
【0029】
すなわち、いずれの場合においても、回転要素の回転がブラシヘッドとハンドルとの間の接続の解放をもたらすように回転要素が設計および配置されることが好ましい。さらに、両方の場合において、接続構造間の接続が解放された後に、ガイド構造によって、重力のみによるブラシヘッドのハンドルからのガイドされた切り離しが可能になり、ブラシヘッドを下向きにしてトイレブラシを下向きに保持した時に、ブラシヘッドのガイド構造は、引き続き滑ってハンドルのガイド構造と非接触になる。したがって、回転要素によって加えられる回転動作により、接続の切り離し、ならびにハンドルからのブラシヘッドのガイドされた解放がもたらされる。
【0030】
ハンドルの回転要素および接続構造は、ハンドルの長手方向軸に対して軸方向に互いにずらして配置することができ、および/または、ハンドルの回転要素および少なくとも1つのガイド構造は、ハンドルの長手方向軸に対して軸方向に互いにずらして配置することができる、および/または、ハンドルの回転要素および接続構造は、ハンドルの長手方向軸に対して半径方向に互いに間隔をあけて配置することができ、および/または、ハンドルの回転要素および少なくとも1つのガイド構造は、ハンドルの長手方向軸に対して半径方向に互いに間隔をあけて配置することができる。
【0031】
例えば、第1の態様に関して、ハンドルの、スロット形状をしたガイド構造および回転要素、ならびにバヨネット形状をした接続構造および回転要素は、いずれも、ハンドルの長手方向軸に沿って見たときに、軸方向に互いに間隔をあけて配置されることが好ましい。さらに、回転要素は、ハンドルの長手方向軸に対して半径方向に接続構造から距離をあけて配置されることが好ましい。第2の態様に関して、ハンドルの、ソケット形状をしたガイド構造および回転要素、ならびに内ネジ形状をした接続構造および回転要素は、いずれも、ハンドルの長手方向軸に沿って見たときに、軸方向に互いに間隔をあけて配置されることが好ましい。さらに、回転要素およびガイド構造および接続構造は、ハンドルの長手方向軸に沿って見たときに、基本的に同じ軸上に配置されることが好ましい。
【0032】
ハンドルの回転要素および接続構造および/またはハンドルの少なくとも1つのガイド構造は、別個の部品として設計することができ、これらの別個の部品は、対応する固着構造によって互いに固着され、またはハンドルの回転要素および接続構造および/またはハンドルの少なくとも1つのガイド構造は、一体型部品として設計することができる。
【0033】
例えば、第1の態様に関して、ハンドルの回転要素、接続構造、およびガイド構造は、それぞれ別個の部品であることが好ましい。しかしながら、第2の態様に関しては、回転要素および接続構造は別個の部品として提供され、一方、回転要素およびガイド構造は、一体型部品として設計される、すなわち、一体に形成されることが好ましい。
【0034】
回転要素は、ハンドルの外側に取り付けることができ、ハンドルの接続構造および/またはハンドルの内部に配置されたハンドルの少なくとも1つのガイド構造、またはハンドルの内側に配置されたハンドルの接続構造と接続することができる。
【0035】
第1の態様に関して、例えば、回転要素をハンドルの外側、特にハンドルハウジングの外側に取り付けられるように回転要素を設計および配置することが考えられ、前記回転要素は、ユーザがつかむことができ、ハンドル内に配置された接続構造と接続していることが考えられる。この目的のために、回転要素を、ハンドルハウジングを少なくとも部分的に囲むクリップとして設計することが好ましく、このクリップが、例えば、ハウジング内に設けられた開口部または凹部によってハウジング内に配置された接続構造に接続され、ハンドルの長手方向軸の周りの回転要素の回転が接続構造に伝達される。回転要素の回転動作を接続構造に伝達するために、これらの部品を互いに動作可能に接続することが必要である。例えば、回転要素と接続構造は、一体型要素として提供されるか、または回転要素と接続構造は、ラッチ接続などの対応する固着構造によって接続することができる。
【0036】
第2の態様に関して、例えば、回転要素およびガイド構造を一体型要素として設計および配置することが考えられ、ガイド構造は、好ましくは完全にハンドルハウジング内に配置され、回転要素は、ハンドルハウジングから少なくとも部分的に突出し、ユーザがつかめるようにすることが考えられる。いずれの場合でも、回転要素は、ハンドルの長手方向軸の周りに回転可能に配置されるが、ハンドルの長手方向軸に対して軸方向に変位可能ではなく、特にハンドルハウジングに対して非可動であることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して以下に説明するが、本発明の好ましい本実施形態を説明することを目的としており、それを限定することを目的とはしていない。図面は以下の通りである。
【0038】
図1】第1の実施形態によるトイレブラシの分解図を示す。
図2図1によるトイレブラシの斜視図を示す。
図3図2によるトイレブラシの断面図を示す。
図4図1によるトイレブラシのブラシヘッドの斜視図を示す。
図5図1によるブラシヘッドのガイド構造を備えたハウジングを含むハンドルの斜視図を示す。
図6図1によるトイレブラシの接続構造および回転要素を含む内部要素の斜視図を示す。
図7a図1によるトイレブラシのブラシヘッドおよびハンドルの接続されていない状態での断面斜視図を示す。
図7b図1によるトイレブラシのブラシヘッドとハンドルの半接続状態の断面斜視図を示す。
図7c図1によるトイレブラシのブラシヘッドとハンドルの接続状態での断面斜視図を示す。
図8】第2の実施形態によるトイレブラシの分解図を示す。
図9図8によるトイレブラシの斜視図を示す。
図10図9によるトイレブラシの断面図を示す。
図11図8によるトイレブラシのブラシヘッドの斜視図を示す。
図12図8によるトイレブラシのハンドルの斜視図を示す。
図13a図8によるトイレブラシのブラシヘッドおよびハンドルの接続されていない状態での断面斜視図を示す。
図13b図8によるトイレブラシのブラシヘッドとハンドルの半接続状態の断面斜視図を示す。
図13c図8によるトイレブラシのブラシヘッドとハンドルの接続状態での断面斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
トイレブラシ1の第1の実施形態は、図1図7cに示され、トイレブラシ1’の第2の実施形態は、図8図13cにそれぞれ示される。両方の実施形態において、トイレブラシ1、1’は、長手方向軸Lに沿って延在するとともに接続構造6、6’を有するハンドル2、2’と、中心軸Cを有するとともにハンドル2、2’の接続構造6、6’に相補的に構成された接続構造7、7’を有するブラシヘッド3、3’とを含み、ブラシヘッド3、3’およびハンドル2、2’は、それぞれの接続構造6、7、6’、7’ によって互いに解放可能に接続することができる。接続状態において、ブラシヘッド3、3’とハンドル2、2’との間に接続が確立されると、ハンドル2、2’の長手方向軸Lとブラシヘッド3、3’の中心軸Cが一致する。さらに、両方の実施形態のハンドル2、2’およびブラシヘッド3、3’は、いずれも、少なくとも1つのガイド構造4、4’、5、5’を含み、これらのガイド構造4、4’、5、5’は互いに相補的に構成される。これらのガイド構造4、4’、5、5’によって、ブラシヘッド3、3’とハンドル2、2’の接続、およびハンドル2、2’からのブラシヘッド3、3’の切り離しが、ガイドされた方法で可能になる。第1の実施形態では、ブラシヘッド3は、ブラシヘッド3の本体31から放射状に突き出る複数の毛34を含み、この場合、ブラシヘッド3は、基本的に楕円体の形状である。第2の実施形態のブラシヘッド3’は、毛を有さないが、基本的に楕円体の形状で、毛のない本体を有する。前記毛のない本体は、例えば、スポンジまたは洗浄パッドに相当することができる。したがって、本明細書で使用される「ブラシヘッド」という表現は、毛を含むブラシヘッドを指すだけでなく、毛のないブラシヘッドも指すことに留意されたい。さらにそれぞれ、第1の実施形態によるトイレブラシは、毛のないブラシヘッドを含むことができ、第2の実施形態によるトイレブラシは、毛を有するブラシヘッドを含むことができることを理解されたい。したがって、毛を備えたブラシヘッドを含むトイレブラシに関してなされたいかなる記述も、同様に、毛のないブラシヘッドを含むトイレブラシに適用され、逆もまた同様である。
【0040】
ここで、第1の実施形態によるトイレブラシ1の態様を、図1図7cを参照してより詳細に説明する。すでに述べたように、トイレブラシ1は、対応する接続構造6、7を介して解放可能な方法で互いに接続することができるハンドル2およびブラシヘッド3を含む。この目的のために、解放可能な接続は、バヨネット取付によって提供することができ、ここで、ハンドル2の接続構造6は凹部61によって提供され、ブラシヘッド3とハンドル2との接続に際しては、この凹部に、ブラシヘッド3の突起71の形状をした接続構造7が挿入される。図4において最もよく見られるように、突起71は、第1のセクション71aおよび第2のセクション71bを含み、第1のセクション71aは、中心軸Cに沿ってブラシヘッド3の本体31から延在し、基本的に円筒形である。第1のセクション71aは、中心軸Cに対して横方向に延在するフランジの形状を有する第2のセクション71bで終端する。次に、ハンドル上の凹部61は、2つのセクション61a、61bを含み、これらは、互いに角度を付けて配置される。したがって、ブラシヘッド3がハンドル2に接続される場合に、ヘッド3の突起71は、最初にハンドル2の凹部61に押し込まれ、ブラシヘッド3のフランジ71bは、凹部61の第1のセクション61aの中に受け入れられる。突起71、特にフランジ71bが凹部61の底部に到達すると、ブラシヘッド3またはハンドル2のいずれかが、それぞれ、ヘッドの中心軸Cおよびハンドル3の長手方向軸Lの周りに回転させられ、それにより、フランジ71bは、凹部61の第2のセクション61bにスライドする。言い換えれば、接続構造6、7により、プラグイン回転接続が提供される。ブラシヘッド3の接続構造に凹部を設け、ハンドル2の接続構造に突起を設けることも考えられることに留意されたい。
【0041】
本状態では、ブラシヘッド3の接続構造6は、ブラシヘッド3と一体的に形成される(図4参照)。すなわち、ブラシヘッド3の突起71と本体31は一体で設けられ、ここで、突起71はブラシヘッド3上に固定して配置されており、突起71はブラシヘッド3の中心軸Cの周りに回転不可であり、前記中心軸Cに沿って変位不可である。しかしながら、本体31および突起71を別個の部品として設けることも考えられ、これらは、ネジまたはスナップ接続または接着剤のような固着手段によって互いに堅く接続される。この場合にも、突起71は、ブラシヘッド3の本体31に対して固定して回転不可であるように配置される。
【0042】
ハンドル2は、ハウジング21を含み、ハンドル2の接続構造6は、前記ハウジング21内に配置された内部要素8上に設けられる。ハンドルハウジング21および、接続構造6を含む内部要素8は、それぞれ、図5および図6に別々に示される。内部要素8は、基本的に円筒形であり一定の断面の第1のセクション81aと、そのあとに続く、増加する断面を有する円錐状に広がる第2のセクション81bを有する。接続構造6、すなわち凹部は、円錐形に広がる内部要素81bの自由端の領域に設けられる。凹部の形状をした接続構造6は、この場合、内部要素8の一体部分である。内部要素8は、ハンドルの長手方向軸の周りに回転可能に配置されるので(以下参照)、それゆえ、接続構造6、したがって凹部61も回転可能である。さらに、内部要素8は、ハンドル2に対してハンドル2の長手方向軸Lに沿って変位不可であるように設計および配置されるので、接続構造6、したがって凹部61も同様に変位不可である。以下でさらに説明するように、内部要素8の変位、特にハンドル2からの内部要素8の意図しない外れは、内部要素8と係合する回転要素9によって防止され、これにより、内部要素8はハンドルハウジング21に固定される。ハンドル2のハウジング21は、内部要素8と類似に設計され、基本的に円筒形の第1のセクション21aを有し、ここから両方向に、ハウジング21の遠位端23に向かって円錐状に広がる第2のセクション21bと、ハンドルハウジング21の近位端22で終端する基本的に円筒形である第3のセクション21cとを有する。ここで、内部要素8、したがって接続構造6も、ハンドル2のハウジング21内、すなわち、ハンドルハウジング21の第1および第2のセクション21a、21b内に完全に受け入れられる。ハウジング21の第3のセクション21cは、トイレブラシの使用者のための取っ手の役割を果たす。
【0043】
ブラシヘッド3とハンドル2の両方は、ガイド構造4、5をさらに備え、これにより、接続方向Fに沿ったブラシヘッド3とハンドル2のガイドされた接続、および、接続方向Fと反対方向である切り離し方向Dに沿ったハンドル2からブラシヘッド3のガイドされた切り離しが可能になる。接続方向Fおよび切り離し方向Dは、ブラシヘッド3とハンドル2の接続状態において、中心軸Cおよび長手方向軸Lに平行である。この目的のために、ブラシヘッドのガイド構造5は、ブラシヘッド3の本体31に設けられた、中心軸Cに沿って延在するリブ51に対応する。ハンドル2、特にハンドルのハウジング21はその自由端部の領域21bにおいて、スロット41の形状をした対応するガイド構造4を含み、ハンドル2とブラシヘッド3との接続に際しては、この中へリブ51が次第に受け入れられる。したがって、ガイド構造4、5によって線形ガイドが提供され、接続された状態で形状嵌合が確立される。このとき、バヨネットカップリング自体によって、ブラシヘッド3とハンドル2の接続中にすでに線形ガイドが提供されることに留意されたい。
【0044】
ハンドル2のガイド構造4は、ハンドルのハウジング21上に設けられるので、前記ガイド構造4は、ハウジング21に対して、ハンドル2の長手方向軸Lの周りに回転不可であり、前記長手方向軸2に沿って変位不可である。同様に、ブラシヘッド3のガイド構造5は、ブラシヘッド3の本体31上に設けられるので、前記ガイド構造5は、本体31に対して、ブラシヘッド3の中心軸Cの周りに回転不可であり、前記中心軸Cに沿って変位不可である。同様に、ブラシヘッド3にスロットを設け、ハンドル2のハウジング21にリブを設けることも考えられることに留意されたい。さらに、ここでは2つのスロット41および2つのリブ51のみが示されるが、代わりに1つだけのまたは3つ以上のリブおよびスロットを設けることができる。
【0045】
図1図3および図7a~図7cにおいて最もよく見られるように、ハンドル2のガイド構造4および接続構造6は、ハンドル2の長手方向軸Lに対して軸方向に互いにずらして配置され、ハンドル2の長手方向軸Lに対して半径方向に互いに間隔をあけて配置される。ブラシヘッド3のガイド構造5および接続構造7は、ブラシヘッド3の中心軸Cに対して軸方向に互いにずらして配置され、ブラシヘッドの中心軸Cに対して半径方向に間隔をあけて配置される(図4参照)。言い換えれば、ハンドル2の遠位端23からハンドル2の長手方向軸Lに沿ってハンドル2の近位端22に向かって見るとき、スロット41は、凹部61の手前に配置され、スロット41は、ハンドル2の外側へずらして配置される。ブラシヘッド3の場合、ブラシヘッド3の近位端32からブラシヘッド3の中心軸Cに沿ってブラシヘッド3の遠位端33に向かって見たとき、突起71はリブ51の手前に配置され、リブ51は、リブ51に対してブラシヘッド3の外側に配置される。この配置により、ブラシヘッド3とハンドル2との接続に際しては、ハンドル2とブラシヘッド3のガイド構造4、5の間の接触が確立されてから、ハンドル2とブラシヘッド3の接続構造6、7の間に接触が確立される。ハンドル2からのブラシヘッド3の取り外しに際しては、ハンドル2とブラシヘッド3とのガイド構造4、5の間に確立された接触が解放される前に、ハンドル2とブラシヘッド3の接続構造6、7の間に確立された接触が解放される。したがって、ハンドル2とブラシヘッド3のガイド構造4、5によって、最初にブラシヘッド3とハンドル2の互いに対して芯合わせまたは位置合わせが行われ、続いてさらにそれらの接続に際し、線形ガイドが提供される。これにより、ハンドル2に対してブラシヘッド3が意図せず傾くリスクが最小限に抑えられるか、または回避され、ブラシヘッド3とハンドル2のより安定した安全な、したがって信頼性の高い接続が提供される。ハンドル2からブラシヘッド3が解放されるとき、最初にハンドル2とブラシヘッド3の接続構造6、7の間に確立された接続が解放される。続いて、ガイド構造4、5によって、ごみ箱へのブラシヘッド3の廃棄が、例えばゴミ箱に向けた非接触の方法で実行できるように、ハンドル2からのブラシヘッド3の取り外しがガイドされる。
【0046】
トイレブラシ1は、ハンドル2に回転可能に取り付けられる回転要素9をさらに含む。回転要素9のユーザによるハンドル2の長手方向軸Lの周りの回転により、ハンドル2の接続構造6の回転がもたらされる。すなわち、ユーザがトイレブラシ1からブラシヘッド3を廃棄したい場合、単に回転要素9を作動させるだけで、ブラシヘッド3はハンドル2から切り離される。それにより、回転要素9の回転により、ブラシヘッド3とハンドル2との間に確立されたバヨネット接続7、6の解放がもたらされる。ブラシヘッド3とハンドル2との間の前記接続が解放されると、ブラシヘッド3は、そのリブ51によって、ハンドル2のスロット41からスライドする。回転要素9の回転中には、ハンドル2のハウジング21およびその上に形成された接続構造41も回転せず、内部要素8のみが回転する。一方、新しいブラシヘッド3をハンドル2に接続する場合は、新しいブラシヘッド3のリブ51を、ブラシヘッド3の突起71がハンドル2の凹部61の底部に達するまで、ハンドル2のスロット41に滑り込ませる。次に、回転要素9がハンドル2の長手方向軸Lの周りに回転し、それによりブラシヘッド3とハンドル2との間にバヨネットカップリング7、6が確立される。ブラシヘッド3を取り付けるためにユーザが回転要素9に加える回転動作は、ブラシヘッド3をハンドル2から取り外すためにユーザが回転要素9に加える回転動作とは反対方向である。ハンドル2の回転要素9と接続構造6、ならびにハンドル2の回転要素9とガイド構造4は、ハンドル2の長手方向軸Lに対して軸方向に互いにずらして配置される。さらに、回転要素9は、ハンドル2の内部要素8から半径方向に間隔をあけて配置される。言い換えれば、ハンドル2の遠位端23からハンドル2の長手方向軸Lに沿ってハンドル2の近位端22に向かって見た場合、接続構造6およびガイド構造4は、回転要素9の手前に配置される。また、回転要素9は、ハンドル2の内部要素8に対して外側に向かって配置される。
【0047】
図1において最もよく見られるように、ハンドル2の回転要素9および接続構造6、ならびにハンドル2の回転要素9およびガイド構造4は、別個の部品として設計され、これらの別個の部品は、対応する固着構造によって互いに固着される。
【0048】
特に、回転要素9は、ハンドル2の外側に取り付けられ、ハンドル2のハウジング21の開口部24を介して接続構造6を含む内部要素8に接続される。回転要素9は、クリップまたはブラケットの形状を有し、一方の側は、内部要素8の基本的に円筒形の第1のセクション21aを留めるように構成され、他方の側は、固着構造91、ここでは突出ピン、を含み、内部要素8の第1のセクション81aに設けられた対応する凹部82にはめ込むように構成される。すなわち、回転要素9は、ラッチ接続91、82によって内部要素8に接続される。このようにして、内部要素8は、回転可能であるが軸方向に変位不可に、ハンドル2のハウジング21に固着される。回転要素9は、内部要素8を少なくとも部分的に囲むクリップまたはブラケットとして構成する必要がないことに留意されたい。代わりに、回転要素9はまた、回転要素9の回転が内部要素8に伝達されるように、内部要素8に動作可能に接続される単純な突起の形状で提供することができ、これをユーザはつかむことができる。さらに、回転要素9および内部要素8が一体型要素として提供されることも考えられる。いずれの場合も、回転要素9は、回転可能であるが変位不可にハンドル2に取り付けられる。
【0049】
ここで、ブラシヘッド3のハンドル2へのガイドされた接続について、図7a~図7cを参照してより詳細に説明する。第1のステップでは、ブラシヘッド3は、ハンドル2ハウジング21によって規定される開口部25に導入され、ここで、ブラシヘッド3のリブ51は、ハンドルハウジング21のスロット41に少なくとも部分的にスライドする。このとき、ブラシヘッド3の突起71の形状をした接続構造7は、ハンドル2の凹部61の形状をした接続構造6とはまだ接触していない。この位置では、ブラシヘッド3は、固定ハンドル2に対して半径方向及び接線方向に固定される(図7a参照)。第2のステップでは、ブラシヘッド3は、直線動作でハンドル2内にさらに押し込まれ、ここで、ブラシヘッド3のリブ51は、ブラシヘッド3の突起71がハンドル2の凹部61の下端に達するまで、引き続きハンドル2のスロット41内に受け入れられる。この位置では、ブラシヘッド3は軸方向に規定され、すなわち、ハンドル2の長手方向軸Lに対して規定されるが、ハンドル2内にまだ固定されていない(図7b参照)。第3のステップでは、回転要素9は、ハンドル2の長手方向軸Lの周りに、開位置から閉位置へと回転する。回転要素9の回転は、内部要素8に伝達され、したがってハンドル2の接続構造6に伝達され、それにより、ブラシヘッド3の突起71、特にそのフランジ71b、はハンドル2の凹部61に固定して接続される、つまりバヨネット結合が確立される(図7c参照)。ハンドル2からブラシヘッド3を切り離すためには、上記のステップ7aから7cが逆の順序で実行される。
【0050】
以下では、第2の実施形態によるトイレブラシ1’の態様を、図8図13cを参照してより詳細に説明する。図8において最もよく見られるように、前記トイレブラシ1’は、ハンドルハウジング21’を有するハンドル2’を含み、その中に内部要素8’が取り付けられる。この場合、ハンドルハウジング21’は、共通のハウジング21’を形成するように、互いに接続可能な二分されたハウジング2つを組み立てて作ることができる。これは主に製造技術上の理由によるものである。前記2つの二分されたハウジングは、プラグ接続によって互いに接続され、ここで、一方の二分されたハウジングに設けられた突出ピンは、他方の二分されたハウジングに設けられた対応する凹部に導入される。第1の実施形態とは対照的に、ハンドルハウジング21’は、ブラシヘッド3’の対応する接続構造7’との接続を確立するように構成された接続構造6’を含み、内部要素8’は、ブラシヘッド3’の対応するガイド構造5’と互いにガイドを提供するように構成されたガイド構造4’を含む。内部要素8’は、ハウジング21’の内部の形状と基本的に相補的な形状を有しており、ハウジング21’内における内部要素8’の軸方向変位は、相補的な設計によって防がれる。ハンドル2’の接続構造6’は、ハンドルハウジング21’の遠位端23’に設けられた内ネジ61’に対応する。ブラシヘッド3’とハンドル2’の接続に際しては、前記内ネジ61’は、ブラシヘッド3’の近位端領域32’に設けられた対応する外ネジ71’とのネジ接続を確立する。ハンドル2’のガイド構造4’は、内部要素8’の遠位端83’に設けられ、この場合、基本的に六角ソケット41’に対応し、これは、ブラシヘッド3’の接続構造7’から近位に設けられる対応する六角プラグ51’に差し込まれるように構成される。ブラシヘッド3’とハンドル2’の接続に際しては、六角プラグ51’が六角ソケット41’内にガイドされて受け入れられる。ガイド構造4’、5’の形状は、六角に限定される必要がないことに留意されたい。代わりに、互いに沿ってスライド可能で、それによって線形ガイドを提供する側面を有する任意の形状が考えられる。以下でさらに説明するように、ガイド構造4’、5’の形状は、それらが互いに係合し、接続された状態で形状嵌合および/または圧入嵌合を確立するように構成することが特に好ましく、それにより、ブラシヘッド3’の回転がハンドル2’へ、特に内部要素8’へ伝達され、逆もまた同様である。
【0051】
この目的のために、図10のように、ハンドル2’のガイド構造4’および接続構造6’は、ハンドル2’の長手方向軸Lに対して、軸方向に互いにずらして配置され、半径方向に互いに間隔をあけて配置される。すなわち、ハンドル2’の遠位端23’からハンドル2’の長手方向軸Lに沿ってハンドル2’の近位端22’に向かって見るとき、内ネジ61’はソケット41’の手前に配置され、ハンドル2’の外側へずらして配置される。言い換えれば、ソケット41’は、ハンドルハウジング21’の内部に向かって内側にずらされる。ここで、内ネジ61’はハンドルハウジング21’の一部を形成し、ソケット41’はハンドルハウジング21’内に完全に受け入れられる。
【0052】
ブラシヘッド3’のガイド構造5’および接続構造7’は、ブラシヘッド3’の中心軸Cに対して、軸方向に互いにずらして配置され、半径方向に互いに間隔をあけて配置される。したがって、ブラシヘッド3’の近位端32’からブラシヘッド3’の中心軸Cに沿ってブラシヘッドの遠位端33’に向かって見るとき、プラグ51’は、外ネジ71’の手前に配置され、外ネジ71’は、プラグ51’に対して外側に配置される(図11参照)。この配置により、ブラシヘッド3’とハンドル2’との接続に際しては、ハンドル2’とブラシヘッド3’のガイド構造4’、5’の間に接触が確立された後に、ハンドル2’とブラシヘッド3’の接続構造6’、7’の間に接触が確立される。ハンドル2’からのブラシヘッド3’の取り外しに際しては、ハンドル2’とブラシヘッド3’のガイド構造4’、5’の間に確立された接触が解放される前に、ハンドル2’とブラシヘッド3’の接続構造6’7’の間に確立された接触が解放される。
【0053】
ここで、ハンドル2’の接続構造6’は、ハンドル2’の長手方向軸Lの周りに回転不可であり、ハンドルハウジング21’に対して前記長手方向軸Lに沿って変位不可である。ハンドル2’のガイド構造4’は、ハンドル2’の長手方向軸Lに沿って変位不可であるが、ハンドルハウジング21’に対してハンドル2’の長手方向軸Lの周りに回転可能である。本状況では、接続構造7’およびガイド構造5’は、ブラシヘッド3’と一体的に形成される。すなわち、ブラシヘッド3’の雄ネジ71’、プラグ51’および本体31’が一体になっており、雄ネジ71’およびプラグ51’がブラシヘッド3’上に固定して配置され、これらの部品は、ブラシヘッド3’の中心軸Cの周りに回転不可であり、ブラシヘッド3’に関して前記中心軸Cに沿って変位不可である。しかしながら、本体31’および雄ネジ71’および/またはプラグ51’を別個の部品として提供することも考えられ、これらは、スナップ接続または接着剤などの固着手段によって互いにしっかりと接続される。したがって、ブラシヘッドの接続構造7’は、ブラシヘッド3’の中心軸Cの周りに回転不可であり、ブラシヘッド3’に対して前記中心軸Cに沿って変位不可である。さらに、ブラシヘッド3’のガイド構造5’は、ブラシヘッド3’の中心軸Cの周りに回転不可であり、ブラシヘッド3’に対して前記中心軸Cに沿って変位不可である。ここでも、ブラシヘッドにおいて接続構造を内ネジの形状で、ガイド構造をソケットの形状で、そしてハンドルにおいて接続構造を外ネジの形状で、ガイド構造をプラグの形状で提供することも考えられることに留意されたい。
【0054】
第2の実施形態によるトイレブラシ1’もまた、ハンドル2’に回転可能に取り付けられた回転要素9’を含む。図8図10および図12において最もよく見られるように、前記回転要素9’は、取っ手に対応し、ガイド構造4’と接続し、ハンドルハウジング21’から遠位に突き出る。特に、取っ手9’およびガイド構造4’を含む内部要素8’は、1つの部品として、好ましくは一体型要素として提供される。この部品は、別個の要素から構成されることも考えられ、ガイド構造4’が内部要素8’に固着され、および/または取っ手9’が従来の固着手段によって内部要素8’に固着されることも考えられる。いずれの場合も、取っ手9’は、ハンドルハウジング21’に対して軸方向に変位不可に取り付けられる。したがって、ユーザが回転要素9’をハンドル2’の長手方向軸Lの周りに回転させることにより、内部要素8’の回転、したがってハンドルのガイド構造4’の回転がもたらされる。ハンドル2’とブラシヘッド3’のガイド構造4’、5’の間に確立された形状嵌合により、ハンドル2’のガイド構造4’の回転は、ブラシヘッド3’のガイド構造5’に伝達され、次に、ブラシヘッド3’全体の回転をもたらし、それにより、ブラシヘッド3’とハンドル2’の接続構造71’、61’の間のネジ接続が引き続き解放される。ブラシヘッド3’とハンドル2’との間の接続が解放されると、ブラシヘッド3’は、そのプラグ51’によってハンドル2’のソケット41’からスライドする。他方、新しいブラシヘッド3’がハンドル2’に接続される場合、新しいブラシヘッド3’のプラグ51’は、ハンドル2’のソケット41’にスライドする。次に、回転要素9’がハンドル2’の長手方向軸Lの周りに回され、それによって、ブラシヘッド3’とハンドル2’との間のネジ接続が確立される。この場合も、ブラシヘッド3’を取り付けるためにユーザが回転要素9’に加える回転動作は、ブラシヘッド3’をハンドル2’から取り外すためにユーザが回転要素9’に加える回転動作と反対方向である。ハンドル2’の回転要素9’と接続構造6’、ならびにハンドル2’の回転要素9’とガイド構造4’は、ハンドル2’の長手方向軸Lに対して軸方向に互いにずらして配置される。すなわち、ハンドル2’の遠位端23’からハンドル2’の長手方向軸Lに沿ってハンドル2’の近位端22’に向かって見た場合、接続構造6’およびガイド構造4’は、回転要素9’の手前に配置される。
【0055】
次に、ブラシヘッド3’のハンドル2’へのガイドされた接続について、図13a~図13cを参照してより詳細に説明する。第1のステップでは、ブラシヘッド3’は、ハンドル2’の開口部25’に導入され、ここで、ブラシヘッド3’のプラグ51’は、ハンドルハウジング21’のソケット41’に少なくとも部分的にスライドする。このとき、ブラシヘッド3’の外ネジ71’の形状をした接続構造は、ハンドル2’の内ネジの形状をした接続構造61’とはまだ接触していない。この位置では、ブラシヘッド3’は固定ハンドル2’に対して半径方向にわずかに触れる程度に固定される(図13a参照)。第2のステップでは、ブラシヘッド3’は直線動作でハンドル2’にさらに押し込まれ、ここで、ブラシヘッド3’のプラグ51’が引き続きハンドル2’のソケット41’内に受け入れられ、それにより、ハンドル2’とブラシヘッド3’の接続構造61’、71’の間に最初の接触が確立される。この位置では、ブラシヘッド3’は軸方向に規定され、すなわち、ハンドル2’の長手方向軸Lに対して規定されるが、ハンドル2’内にまだ固定されていない(図13b参照)。第3のステップでは、回転要素9は、ハンドル2’の長手方向軸Lの周りに、開位置から閉位置へと回転する。回転要素9’の回転は、内部要素8’に伝達され、したがってハンドル2’のガイド構造4’に伝達される。ブラシヘッド3’およびハンドル2’のプラグ51’とソケット41’の間に確立された形状嵌合により、回転はさらにプラグ51’を介してブラシヘッド3’に伝達され、ネジ接続が確立される(図13c参照)。ハンドル2’からブラシヘッド3’を切り離すためには、上記のステップ13aから13cが逆の順序で実行される。
【0056】
したがって、第2の実施形態によるトイレブラシ1’の場合にも、ガイド構造4’、5’は、ハンドル2’に対してブラシヘッド3’が意図せず傾くリスクを最小限に抑えるか、または回避さえし、ブラシヘッド3’とハンドル2’の安定した、安全な、したがって信頼性の高い接続が提供される。ハンドル2’からブラシヘッド3’が解放されるとき、最初にハンドル2’とブラシヘッド3’の接続構造6’、7’の間に確立された接続が解放される。続いて、ガイド構造4’、5’により、ごみ箱へのブラシヘッド3’の廃棄が、例えば、ゴミ箱に向けた非接触の方法で実行できるように、ハンドル2’からのブラシヘッド3’の取り外しがガイドされる。
【0057】
トイレブラシ1、1’用の材料には、この分野で知られている材料が考えられる。例えば、ハンドル2、2’およびブラシヘッド3、3’はプラスチックで作ることができる。例えば、それらは、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、エチレン-酢酸ビニルまたはシリコーンで作ることができる。他の材料として、天然スポンジまたはビスコーススポンジ等の合成スポンジ、あるいは、天然または合成のゴムが考えられる。しかしながら、繊維、アルゲンガ、パルミラヤシ、ココナッツなどの天然成分、および合成成分と天然成分の混合物も可能である。さらに、プラスチックを鋼、木、セラミック、または石と組み合わせて作られたハンドル2、2’またはブラシヘッド3、3’を提供することができる。
【符号の説明】
【0058】
1、1’ トイレブラシ

2、2’ ハンドル
21、21’ ハウジング
21a、21a’ ハウジングセクション
21b、21b’ ハウジングセクション
21c ハウジングセクション
22、22’ 近位端
23、23’ 遠位端
24 開口
25、25’ 開口

3、3’ ブラシヘッド
31、31’ 本体
32、32’ 近位端
33、33’ 遠位端
34 毛

4、4’ ガイド構造
41 スロット
41’ ソケット

5、5’ ガイド構造
51 リブ
51’ プラグ

6、6’ 接続構造
61 凹部
61a、61b セクション
61’ ネジ

7、7’ 接続構造
71 突起
71a、71b セクション
71’ ネジ

8、8’ 内部要素
81a、81b セクション
82 凹部
83’ 遠位端

9、9’ 回転要素
91 固着構造

C 中心軸
L 長手方向軸
D 切り離し方向
F 接続方向

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7a
図7b
図7c
図8
図9
図10
図11
図12
図13a
図13b
図13c