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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-19
(45)【発行日】2024-01-29
(54)【発明の名称】テンドン-シース駆動装置
(51)【国際特許分類】
   B25J 17/00 20060101AFI20240122BHJP
   A61B 34/30 20160101ALN20240122BHJP
【FI】
B25J17/00 G
A61B34/30
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022086720
(22)【出願日】2022-05-27
(65)【公開番号】P2022183128
(43)【公開日】2022-12-08
【審査請求日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0068996
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0092860
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0092861
(32)【優先日】2021-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521382115
【氏名又は名称】エンド ロボティクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ギョンナム
(72)【発明者】
【氏名】キム、ビョン ゴン
(72)【発明者】
【氏名】ソ、イェチャン
【審査官】臼井 卓巳
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-518353(JP,A)
【文献】国際公開第2017/187617(WO,A1)
【文献】特開2018-017029(JP,A)
【文献】特開2015-194236(JP,A)
【文献】特開2001-263557(JP,A)
【文献】特開2013-031637(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0011901(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 17/00-19/02
A61B 17/00-34/35
E04C 5/12
F16B 2/08
F16L 27/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テンドン-シース駆動装置であって、
所定の長さを有し、柔軟性を有して中空状に形成される第1シース;
所定の長さを有し、柔軟性を有して中空状に形成される第2シース;
全長の一部が前記第1シースの中空状の内部に位置する第1テンドン;
全長の一部が前記第2シースの中空状の内部に位置する第2テンドン;
前記第1テンドンの外側面に結合され、前記第1シースより高い剛性を有する中空状のパイプ形態で提供される第1テンドンロッド;
前記第2テンドンの外側面に結合され、前記第2シースより高い剛性を有する中空状のパイプ形態で提供される第2テンドンロッド;
前記第1シースの外側面に結合され、前記第1シースより高い剛性を有する中空の第1シースパイプ;
前記第2シースの外側面に結合され、前記第2シースより高い剛性を有する中空の第2シースパイプ;
前記第1テンドンロッドを駆動する第1駆動部;
前記第2テンドンロッドを駆動する第2駆動部;及び、
前記第1駆動部及び前記第2駆動部を制御する制御部と、を含み、
前記第1テンドンロッドは、前記第1テンドンロッドの一部が前記第1シースパイプの内部に位置する状態で、前記第1テンドンが前記第1シース及び前記第1シースパイプ内をガイドされることで移動されるにつれて、前記第1シースパイプの長さ方向に沿って移動し、
前記第2テンドンロッドは、前記第2テンドンロッドの一部が前記第2シースパイプの内部に位置する状態で、前記第2テンドンが前記第2シース及び前記第2シースパイプ内をガイドされることで移動されるにつれて、前記第2シースパイプの長さ方向に沿って移動し、
前記制御部は、前記第1駆動部及び前記第2駆動部を制御して、前記第1テンドンロッド及び前記第2テンドンロッドの移動を同時に制御し、
前記制御部は、前記第1テンドンロッドを第1方向に移動されるように前記第1駆動部を制御する時、前記第2テンドンロッドを前記第1方向とは反対の方向に移動されるように前記第2駆動部を制御する、テンドン-シース駆動装置。
【請求項2】
前記第1テンドンロッドの外径は、前記第1シースパイプの内径より小さく、
前記第1シースパイプの内径は、前記第1シースの外径と同一であるか大きく、
前記第1テンドンと前記第1シースパイプとの間には、前記第1テンドンロッドが移動するための移動空間が形成され、
前記第2テンドンロッドの外径は、前記第2シースパイプの内径より小さく、
前記第2シースパイプの内径は、前記第2シースの外径と同一であるか大きく、
前記第2テンドンと前記第2シースパイプとの間には、前記第2テンドンロッドが移動するための移動空間が形成される、請求項1に記載のテンドン-シース駆動装置。
【請求項3】
前記第1駆動部及び前記第2駆動部のそれぞれはリニアアクチュエータである、請求項1に記載のテンドン-シース駆動装置。
【請求項4】
第1テンドンロッドに結合された第1テンドンホルダ;及び
第2テンドンロッドに結合された第2テンドンホルダをさらに含み、
前記第1駆動部は、前記第1テンドンホルダを前記第1シースパイプの長手方向に沿って移動可能に構成され、
前記第2駆動部は、前記第2テンドンホルダを前記第2シースパイプの長手方向に沿って移動可能に構成される、請求項1に記載のテンドン-シース駆動装置。
【請求項5】
前記第1テンドンホルダは、
前記第1テンドンロッドの一部分が挿入される第1溝が備えられる第1下部ホルダ;及び
前記第1テンドンロッドの他の部分が挿入される第2溝が備えられ、前記第1下部ホルダと結合される第1上部ホルダを含み、
前記第1テンドンロッドは、前記第1溝と前記第2溝に挿入されて前記第1テンドンホルダに固定される、請求項4に記載のテンドン-シース駆動装置。
【請求項6】
前記第1テンドンロッドが前記第1シースパイプの長さ方向に沿って移動するように前記第1シースパイプを保持する第1シースホルダ;及び、
前記第2テンドンロッドが前記第2シースパイプの長さ方向に沿って移動するように前記第2シースパイプを保持する第2シースホルダをさらに含む、請求項5に記載のテンドン-シース駆動装置。
【請求項7】
前記第1シースホルダは、
前記第1シースパイプの一部分が挿入される第3溝が備えられる第2下部ホルダ;及び
前記第1シースパイプの他の部分が挿入される第4溝が備えられ、前記第2下部ホルダと結合される第2上部ホルダを含み、
前記第1シースパイプは、前記第3溝と前記第4溝に挿入されて前記第1シースホルダに固定される、請求項に記載のテンドン-シース駆動装置。
【請求項8】
前記第1シースパイプの内部に配置され、前記第1シースと前記第1テンドンロッドとの間の前記第1テンドンを取り囲む第1弾性部;及び、
前記第2シースパイプの内部に配置され、前記第2シースと前記第2テンドンロッドとの間の前記第2テンドンを取り囲む第2弾性部を含む、請求項1に記載のテンドン-シース駆動装置。
【請求項9】
前記第1弾性部は、前記第1テンドンが前記第1シースパイプの内部で直線運動されるようにガイドし、
前記第2弾性部は、前記第2テンドンが前記第2シースパイプの内部で直線運動されるようにガイドする、請求項8に記載のテンドン-シース駆動装置。
【請求項10】
テンドン-シース駆動装置であって、
所定の長さを有し、柔軟性を有して中空状に形成されるシース;
前記シースの中空状の内部に位置するテンドン;
前記テンドンに結合され、前記シースが挿入され、前記シースより高い剛性を有するテンドンパイプ;及び
前記シースが挿入され、前記シースより高い剛性を有するシースパイプ;を含み、
前記テンドンパイプの一部が前記シースパイプの内部に位置する状態で、前記テンドンパイプが前記シースパイプによりガイドされて移動されることによって、前記テンドンは前記シースを通じて移動される、テンドン-シース駆動装置。
【請求項11】
前記テンドンパイプの外径は、前記シースパイプの内径より小さい、請求項10に記載のテンドン-シース駆動装置。
【請求項12】
前記シースの外径は、前記テンドンパイプの内径より小さい、請求項10に記載のテンドン-シース駆動装置。
【請求項13】
前記シースパイプに対して前記テンドンパイプを移動させるための駆動部;
前記テンドンパイプが前記シースパイプに対して長さ方向に移動可能になるように前記テンドンパイプと固定される第1ホルダ;及び
前記シースパイプを支持する第2ホルダをさらに含み、
前記駆動部は、前記第1ホルダを移動可能に駆動させる、請求項10に記載のテンドン-シース駆動装置。
【請求項14】
前記第1ホルダは、
前記テンドンパイプの一部分が挿入される第1溝が備えられる第1下部ホルダ;及び
前記テンドンパイプの他の部分が挿入される第2溝が備えられ、前記第1下部ホルダと結合される第1上部ホルダを含み、
前記テンドンパイプは、前記第1溝と前記第2溝に挿入されて前記第1ホルダに固定され、
前記第2ホルダは、
前記シースパイプの一部分が挿入される第3溝が備えられる第2下部ホルダ;及び
前記シースパイプの他の部分が挿入される第4溝が備えられ、前記第2下部ホルダと結合される第2上部ホルダを含み、
前記シースパイプは、前記第3溝と前記第4溝に挿入されて固定される、請求項13に記載のテンドン-シース駆動装置。
【請求項15】
前記テンドンと前記テンドンパイプとの間には、前記シースが移動されるための移動空間が形成され、
前記テンドン-シース駆動装置は、前記移動空間に配置される弾性部をさらに含み、
前記弾性部は、前記テンドンを取り囲む、請求項10に記載のテンドン-シース駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テンドン-シース(TENDON-SHEATH)駆動装置に関し、より詳しくは、ロボットを精密に駆動するためのテンドン-シース駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空間などの制約により駆動機を直接設置できないと共にロボットアームなどが柔軟に曲がって入れなければならない場合、柔軟な2本のケーブルを用いて力を伝達するテンドン-シース駆動方法が用いられる。テンドン-シースを用いて回転ジョイントを駆動する方法によって多様な方式が存在しており、両端にモータなどの駆動機を置いて回転方向によってアクティブに制御することをダブルインプットテンドン-シースという。このとき、回転方向に駆動することをマスターテンドンといい、これによって反対側から付いてくることをスレーブテンドンという。回転方向が変わるとマスター、スレーブも変わる。
【0003】
マスターテンドンは、モータによって直接引っ張られる力が加わるため大きな問題がないが、マスターテンドンから加わる力によって駆動されるスレーブテンドンは、シースに挿入されずに外部に露出した部分が緩んで撓むか、又は摩擦力の増加などによってバックラッシュが大きく発生することにより、精度が低下する問題がある。
したがって、スレーブテンドンが緩んで撓まないと共にバックラッシュを減少させることができる方案が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記のような問題点を解決するためのものであって、ロボットに連結されたテンドンの動きを精密に制御するテンドン-シース駆動装置を提供しようとする。
本発明の課題は上述の課題に制限されず、言及されない他の課題は、以下の記載から当業者が明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置は、所定の長さを有し、柔軟性を有して中空状に形成されるシース;前記シースの中空状の内部に位置するテンドン;前記テンドンの一側の外側面に結合され、前記シースより高い剛性を有するロッド;及び前記シースの一側の外側面に結合され、前記シースより高い剛性を有するパイプを含み、前記ロッドの一部が前記パイプの内部に位置する状態で、前記ロッドが前記パイプによりガイドされて移動されることによって、前記テンドンは、前記シースと前記パイプを通じて移動されてもよい。
【0006】
このとき、前記ロッドの内径は、前記パイプの内径より小さくてもよい。
【0007】
このとき、前記パイプの内径は、前記シースの内径と同一であるか大きくてもよい。
【0008】
このとき、前記テンドンと前記パイプとの間には、前記ロッドが移動するための移動空間が形成されてもよい。
【0009】
このとき、前記パイプに対して前記ロッドを移動させるための駆動部を含んでもよい。
【0010】
このとき、前記テンドン-シース駆動装置は、前記ロッドが前記パイプに対して長さ方向に移動可能になるように前記ロッドと固定される第1ホルダ;前記パイプを支持する第2ホルダをさらに含み、前記駆動部は、前記第1ホルダを移動可能に駆動させてもよい。
【0011】
このとき、前記第1ホルダは、前記ロッドの一部分が挿入される第1溝が備えられる第1下部ホルダ;及び前記ロッドの他の部分が挿入される第2溝が備えられ、前記第1下部ホルダと結合される第1上部ホルダを含み、前記ロッドは、前記第1溝と前記第2溝に挿入されて前記第1ホルダに固定されてもよい。
【0012】
このとき、前記第2ホルダは、前記パイプの一部分が挿入される第3溝が備えられる第2下部ホルダ;及び前記パイプの他の部分が挿入される第4溝が備えられ、前記第2下部ホルダと結合される第2上部ホルダを含み、前記パイプは、前記第3溝と前記第4溝に挿入されて固定されてもよい。
【0013】
また、本発明の他の実施例によるテンドン-シース駆動装置は、所定の長さを有し、柔軟性を有して中空状に形成されるシース;前記シースの中空状の内部に位置するテンドン;前記テンドンの一側の外側面に結合され、前記シースより高い剛性を有するロッド;前記シースの一側の外側面に結合され、前記シースより高い剛性を有するパイプ;及び前記パイプの内部に備えられ、前記パイプの内部を一部満たすように前記シースと前記ロッドとの間の前記テンドンを取り囲む弾性部を含み、前記ロッドの一部が前記パイプの内部に位置する状態で、前記ロッドが前記パイプによりガイドされて移動されることによって、前記テンドンは、前記シースと前記パイプを通じて移動されてもよい。
【0014】
このとき、前記弾性部は、前記テンドンが前記パイプの内部で直線運動されるようにガイドするように形成されてもよい。
【0015】
このとき、前記ロッドの内径は、前記パイプの内径より小さくてもよい。
【0016】
このとき、前記パイプに対して前記ロッドを移動させるための駆動部を含んでもよい。
【0017】
このとき、前記テンドン-シース駆動装置は、前記ロッドが前記パイプに対して長さ方向に移動可能になるように前記ロッドと固定される第1ホルダ;前記パイプを支持する第2ホルダをさらに含み、前記駆動部は、前記第1ホルダを移動可能に駆動させてもよい。
【0018】
このとき、前記第1ホルダは、前記ロッドの一部分が挿入される第1溝が備えられる第1下部ホルダ;及び前記ロッドの他の部分が挿入される第2溝が備えられ、前記第1下部ホルダと結合される第1上部ホルダを含み、前記ロッドは、前記第1溝と前記第2溝に挿入されて前記第1ホルダに固定されてもよい。
【0019】
このとき、前記第2ホルダは、前記パイプの一部分が挿入される第3溝が備えられる第2下部ホルダ;及び前記パイプの他の部分が挿入される第4溝が備えられ、前記第2下部ホルダと結合される第2上部ホルダを含み、前記パイプは、前記第3溝と前記第4溝に挿入されて固定されてもよい。
【0020】
このとき、前記シースは、弾性力を有する材質からなり、前記弾性部の材質は、前記シースの材質と同一であってもよい。
【0021】
このとき、前記第1ホルダは、前記ロッドに対応するように円筒状からなる第1ロッド溝;及び前記第1ロッド溝の半径よりさらに大きい半径からなる第2ロッド溝を含み、前記第2ホルダは、前記パイプに対応するように円筒状からなる第3パイプ溝;及び前記第3パイプ溝の半径よりさらに大きい半径からなる第4パイプ溝を含み、前記ロッドには、前記第2溝に挿入されて固定されるロッド突起が備えられ、前記パイプには、前記第4溝に挿入されて固定されるパイプ突起が備えられてもよい。
【0022】
また、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置は、所定の長さを有し、柔軟性を有して中空状に形成されるシース;前記シースの中空状の内部に位置するテンドン;前記テンドンに結合され、前記シースが挿入され、前記シースより高い剛性を有するテンドンパイプ;及び前記シースが挿入され、前記シースより高い剛性を有するシースパイプ;を含み、前記テンドンパイプの一部が前記シースパイプの内部に位置する状態で、前記テンドンパイプが前記シースパイプによりガイドされて移動されることによって、前記テンドンは前記シースを通じて移動されてもよい。
【0023】
このとき、前記テンドンパイプが前記シースパイプによりガイドされて移動されることによって、前記シースの一部は、前記テンドンパイプによりガイドされて移動されてもよい。
【0024】
このとき、前記テンドンパイプの内径は、前記シースパイプの内径より小さくてもよい。
【0025】
このとき、前記シースの内径は、前記テンドンパイプの内径より小さくてもよい。
【0026】
このとき、前記テンドン-シース駆動装置は、前記シースパイプに対して前記テンドンパイプを移動させるための駆動部をさらに含んでもよい。
【0027】
このとき、前記テンドン-シース駆動装置は、前記テンドンパイプが前記シースパイプに対して長さ方向に移動可能になるように前記テンドンパイプと固定される第1ホルダ;及び前記シースパイプを支持する第2ホルダをさらに含み、前記駆動部は、前記第1ホルダを移動可能に駆動させてもよい。
【0028】
このとき、前記第1ホルダは、前記テンドンパイプの一部分が挿入される第1溝が備えられる第1下部ホルダ;及び前記テンドンパイプの他の部分が挿入される第2溝が備えられ、前記第1下部ホルダと結合される第1上部ホルダを含み、前記テンドンパイプは、前記第1溝と前記第2溝に挿入されて前記第1ホルダに固定されてもよい。
【0029】
このとき、前記第2ホルダは、前記シースパイプの一部分が挿入される第3溝が備えられる第2下部ホルダ;及び前記シースパイプの他の部分が挿入される第4溝が備えられ、前記第2下部ホルダと結合される第2上部ホルダを含み、前記シースパイプは、前記第3溝と前記第4溝に挿入されて固定されてもよい。
【0030】
このとき、前記テンドンと前記テンドンパイプとの間には、前記シースが移動されるための移動空間が形成されてもよい。
【0031】
このとき、前記テンドン-シース駆動装置は、前記移動空間に配置され、前記テンドンを取り囲む弾性部をさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0032】
本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置は、スレーブテンドンにおいてテンドンとシースとの間の相対的な動きが円滑になることによって、テンドンとシースとの間の座屈を最小化してロボットを精密に駆動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1図1は、本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置を概略的に示す斜視図である。
図2図2は、図1でロッドとパイプが分離された様子を示す斜視図である。
図3図3は、本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置の第1ホルダが、第1下部ホルダと第1上部ホルダに分離された様子を示す斜視図である。
図4図4は、本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置の第2ホルダが、第2下部ホルダと第2上部ホルダに分離された様子を示す斜視図である。
図5図5は、本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置のブロック図である。
図6図6は、本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置のテンドンとシースが相対的に動く様子を示す図である。
図7図7は、第1ホルダの変形例を示す図である。
図8図8は、本発明の他の実施例によるテンドン-シース駆動装置を示す図である。
図9図9は、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置のロッドとパイプが分離された様子を示す斜視図である。
図10図10は、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置のテンドンとシースが相対的に動く様子を示す図である。
図11図11は、弾性部の変形例を示す図である。
図12図12は、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置を概略的に示す斜視図である。
図13図13は、図12でテンドンパイプとシースパイプが分離された様子を示す斜視図である。
図14図14は、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置の第1ホルダが、第1下部ホルダと第1上部ホルダに分離された様子を示す斜視図である。
図15図15は、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置の第2ホルダが、第2下部ホルダと第2上部ホルダに分離された様子を示す斜視図である。
図16図16は、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置のブロック図である。
図17図17は、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置のテンドンとシースが相対的に動く様子を示す図である。
図18図18は、テンドンパイプの変形例を示す図である。
図19図19は、第1ホルダの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下では添付の図面を参照して多様な実施例をより詳しく説明する。本発明による実施例は多様に変形することができる。特定の実施例が図面で描写され、詳細な説明で詳しく説明されることができる。しかし、添付の図面に開示された特定の実施例は、多様な実施例を容易に理解するためのものに過ぎない。よって、添付の図面に開示された特定の実施例によって技術的思想が制限されるのではなく、発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての均等物又は代替物を含むものと理解しなければならない。
【0035】
第1、第2などのように序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、このような構成要素は上述の用語によって限定されない。上述の用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的だけで用いられる。
【0036】
本発明の実施例において、「含む」又は「有する」などの用語は、本発明の実施例に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものなどの存在又は付加可能性をあらかじめ排除しないものと理解しなければならない。ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるか「接続されて」いると言及された場合は、他の構成要素に直接的に連結されているか又は接続されていてもよいが、中間にまた他の構成要素が存在してもよいと理解しなければならない。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるか「直接接続されて」いると言及された場合は、中間にまた他の構成要素が存在しないものと理解しなければならない。
【0037】
一方、本発明の実施例で用いられる構成要素に対する「モジュール」又は「部」は、少なくとも1つの機能又は動作を行う。また、「モジュール」又は「部」は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより機能又は動作を行うことができる。また、特定のハードウェアで行わなければならないか、少なくとも1つのプロセッサで行われる「モジュール」又は「部」を除いた複数の「モジュール」又は複数の「部」は、少なくとも1つのモジュールに統合されてもよい。単数の表現は、文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。
【0038】
その他にも、本発明の実施例を説明するにあたって、関連する公知機能又は構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要に濁し得ると判断される場合、それについての詳細な説明は縮約又は省略する。
【0039】
図1は、本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置を概略的に示す斜視図であり、図2は、図1でロッドとパイプが分離された様子を示す斜視図であり、図3は、本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置の第1ホルダが第1下部ホルダと第1上部ホルダに分離された様子を示す斜視図であり、図4は、本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置の第2ホルダが第2下部ホルダと第2上部ホルダに分離された様子を示す斜視図であり、図5は、本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置のブロック図である。
【0040】
本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置(100)は、図1に示されたように、テンドン(130)とシース(120)の相対的な動きを用いてロボット(10)を駆動させるための装置である。このとき、前記テンドンは、マスターとスレーブの役割を交互にしながら駆動される。また、前記ロボット(10)は、患者の身体に挿入された後、切開又はグリップのような動作を行う医療用ロボットであるが、必ずしも医療用ロボットに限定されるのではない。
【0041】
図1ないし図5を参照すると、本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置(100)は、複数のシース(120)、テンドン(130)、複数のロッド(170)、複数のパイプ(180)、複数の第1ホルダ(140)、及び複数の第2ホルダ(150)を含む。
前記複数のシース(120)は、所定の長さを有し、柔軟性を有して中空状に形成される。また、前記複数のシース(120)は、柔軟性を有する金属材質からなってもよい。また、前記複数のシース(120)はコイル状からなってもよい。前記複数のシース(120)は、第1シース(121)及び第2シース(122)を含む。
【0042】
前記テンドン(130)は、前記複数のシース(120)それぞれの中空状の内部に位置する。すなわち、前記テンドン(130)の一側は前記第1シース(121)の内部に位置し、前記テンドン(130)の他側は前記第2シース(122)の内部に位置する。このとき、前記テンドン(130)の長さは、前記複数のシース(120)の全長さより長い。また、前記テンドン(130)は、ロボットの関節(20)に連結されて前記ロボットの関節(20)を駆動させる。例えば、前記テンドン(130)は、前記ロボットの関節(20)の外周面に巻かれ、前記ロボットの関節(20)を時計回り又は反時計回りに回転させる。
【0043】
一方、本発明の多様な実施例によると、前記テンドン(130)は、必ずしも一端と他端とが連続して連結された一体型である必要はない。一例において、2つのテンドンに分離され、2つのテンドンの各一端がロボットの関節(20)に固定され、一体型テンドンのような運動を作り出す場合を含むこともできる。
【0044】
一方、本発明の多様な実施例によると、前記テンドン(130)は、前記ロボットの関節(20)に連結される1つで構成されるものに限定されず、2つ以上の複数で構成されてもよい。同様に、前記複数のシース(120)も2つで構成されるものに限定されず、前記複数のテンドン(130)の数に対応するように、2、4、6又は10以上の偶数で構成されてもよい。このように本発明の多様な実施例によるテンドン-シース駆動装置は、前記テンドン(130)の数によって、前記ロボットの自由度を高めることができる。
【0045】
前記複数のロッド(170)は、前記テンドン(130)の一側に結合される。
また、本発明の多様な実施例によると、前記複数のロッド(170)は、中空状のパイプ形態からなってもよい。このとき、前記テンドン(130)の一部分が前記複数のロッド(170)に挿入された後、前記複数のロッド(170)は、前記テンドン(130)の外側面に圧着される。但し、前記複数のロッド(170)は、前記テンドン(130)の外側面に圧着結合されることに限定されず、前記テンドン(130)と多様な方式で結合されることができる。
【0046】
前記複数のロッド(170)は、前記複数のシース(120)より高い剛性を有する材質からなる。例えば、前記複数のロッド(170)は金属材質からなってもよい。但し、前記複数のロッド(170)は、金属材質からなったものに限定されず、前記複数のシース(120)より高い剛性を有する多様な材質からなってもよい。
【0047】
また、前記複数のロッド(170)は、前記テンドン(130)の一側の外側面に圧着される第1テンドンロッド(171)、及び前記テンドン(130)の他側の外側面に圧着される第2テンドンロッド(172)を含む。
【0048】
前記複数のパイプ(180)は、前記複数のシース(120)それぞれの一側に一列に結合される。例えば、前記複数のパイプ(180)は、前記複数のシース(120)それぞれの一側の外側面に圧着される。但し、前記複数のパイプ(180)は、複数のシース(120)それぞれの一側の外側面に圧着結合されることに限定されず、前記シース(120)と多様な方式で結合されてもよい。
【0049】
前記複数のパイプ(180)には、前記複数のロッド(170)それぞれの一側が挿入される。前記複数のパイプ(180)は、前記複数のシース(120)より高い剛性を有する材質からなる。例えば、前記複数のパイプ(180)は金属材質からなってもよい。但し、前記複数のパイプ(180)は、金属材質からなったものに限定されず、前記複数のシース(120)より高い剛性を有する多様な材質からなってもよい。
【0050】
また、前記複数のパイプ(180)は、前記第1シース(121)の一側に結合される第1シースパイプ(181)、及び前記第2シース(122)の一側に結合される第2シースパイプ(182)を含む。
【0051】
前記第1シースパイプ(181)には、前記第1テンドンロッド(171)の一側が挿入される。また、前記第2シースパイプ(182)には前記第2テンドンロッド(172)の一側が挿入される。このとき、前記複数のパイプ(180)は、前記複数のロッド(170)が移動されることをガイドする。これによって、前記複数のテンドン(130)が前記複数のシース(120)を通じて移動される過程で撓む座屈現象が発生することが防止される。
【0052】
前記複数の第1ホルダ(140)は、前記複数のロッド(170)それぞれを保持する。このとき、前記複数の第1ホルダ(140)は、前記第1テンドンロッド(171)と結合される第1テンドンホルダ(141)、及び前記第2テンドンロッド(172)と結合される第2テンドンホルダ(142)から構成される。
【0053】
このとき、上記本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置(100)は、前記複数の第1ホルダ(140)を線形移動させるための複数の駆動部(190)を備える。例えば、前記複数の駆動部(190)はリニアアクチュエータであってもよいが、これに限定されず、前記複数の駆動部(190)を線形移動させることができる多様な装置であってもよい。
【0054】
前記複数の駆動部(190)は、前記第1テンドンホルダ(141)に連結される第1駆動部(191)、及び前記第2テンドンホルダ(142)に連結される第2駆動部(192)を含む。
【0055】
前記第1駆動部(191)は、前記第1テンドンホルダ(141)を第1方向(1)、又は前記第1方向(1)の反対方向である第2方向(2)に移動させる。また、前記第2駆動部(192)は、前記第2テンドンホルダ(142)を第1方向(1)、又は前記第1方向(1)の反対方向である第2方向(2)に移動させる。
【0056】
前記複数の第1ホルダ(140)が前記駆動部(190)により前記第1方向(1)又は前記第2方向(2)に移動されることによって、前記複数のロッド(170)は、前記第1方向(1)又は前記第2方向(2)に移動される。また、前記複数のロッド(170)が前記第1方向(1)又は前記第2方向(2)に移動されることによって、前記複数のテンドン(130)は、前記第1方向(1)又は前記第2方向(2)に移動される。
【0057】
また、前記複数の第1ホルダ(140)は、図3に示されたように、第1下部ホルダ(140a)及び第1上部ホルダ(140b)を含む。前記第1下部ホルダ(140a)には、前記複数のロッド(170)の一部分が挿入される第1溝(140c)が備えられる。前記第1溝(140c)は半円筒状からなる。前記第1上部ホルダ(140b)は、前記第1下部ホルダ(140a)と結合される。前記第1上部ホルダ(140b)には、前記複数のロッド(170)の他の部分が挿入される第2溝(140d)が備えられる。前記第2溝(140d)は半円筒状からなり、前記第1溝(140c)を対面するように形成される。前記第1下部ホルダ(140a)が前記第1上部ホルダ(140b)と結合されると、前記第1溝(140c)は、前記第2溝(140d)と共に円筒状になる。また、前記複数のロッド(170)は、前記第1溝(140c)と前記第2溝(140d)に挿入されて前記複数の第1ホルダ(140)に固定される。
【0058】
前記複数の第2ホルダ(150)は、前記複数のロッド(170)それぞれが前記複数のパイプ(180)それぞれに対して長さ方向に移動可能になるように、前記複数のパイプ(180)それぞれを支持する。
【0059】
また、前記複数の第2ホルダ(150)は、図4に示されたように、第2下部ホルダ(150a)及び第1上部ホルダ(150b)を含む。前記第2下部ホルダ(150a)には、前記複数のパイプ(180)の一部分が挿入される第3溝(150c)が備えられる。前記第3溝(150c)は半円筒状からなる。前記第2上部ホルダ(150b)は前記第2下部ホルダ(150a)と結合される。前記第2上部ホルダ(150b)には、前記複数のパイプ(180)の他の部分が挿入される第4溝(150d)が備えられる。前記第4溝(150d)は半円筒状からなり、前記第3溝(150c)を対面するように形成される。前記第2下部ホルダ(150a)が前記第2上部ホルダ(150b)と結合されると、前記第3溝(150c)は、前記第4溝(150d)と共に円筒状になる。また、前記複数のパイプ(180)は、前記第3溝(150c)と前記第4溝(150d)に挿入されて前記複数の第2ホルダ(150)に固定される。
【0060】
また、前記複数の第2ホルダ(150)は、前記第1シースパイプ(181)を保持する第1シースホルダ(151)、及び前記第2シースパイプ(182)を保持する第2シースホルダ(152)を含む。また、図5に示されたように、前記テンドン-シース駆動装置(100)には、前記複数の駆動部(190)を制御するための制御部(200)が備えられる。
【0061】
前記制御部(200)は、前記第1駆動部(191)と前記第2駆動部(192)とを制御することによって、前記第1テンドンホルダ(141)と前記第2テンドンホルダ(142)との移動を同時に制御する。例えば、前記制御部(200)が前記第1テンドンホルダ(141)を前記第1方向(1)に移動されるように制御すると、前記制御部(200)は、前記第2テンドンホルダ(142)が前記第1テンドンホルダ(141)の移動方向と反対方向である前記第2方向(2)に移動させる。前記第1テンドンホルダ(141)と前記第2テンドンホルダ(142)とが移動されることによって、前記テンドン(130)は、前記ロボットの関節(20)を時計回り又は反時計回りに回転させる。
【0062】
図6は、本発明の一実施例によるテンドン-シース駆動装置のテンドンとシースが相対的に動く様子を示す図である。
先ず、図6(a)を参照すると、前記シース(120)の内径(L1)は、前記テンドン(130)の外径(L2)より大きい。このとき、前記パイプ(180)は、前記シース(120)の結合部分(120a)に結合され、前記パイプ(180)の内径(L4)は、前記シース(120)の外径と同一である。但し、前記パイプ(180)の内径(L4)は、前記シース(120)の外径と同一であることに限定されず、前記パイプ(180)の内径(L4)は、前記シース(120)の外径より大きくてもよい。
【0063】
また、前記ロッド(170)の外径(L3)は、前記パイプ(180)の内径(L4)より小さい。これによって、前記ロッド(170)は前記パイプ(180)によりガイドされて移動される。このとき、前記ロッド(170)の厚さ(T2)は、前記シース(120)の厚さ(T1)より小さい。これによって、前記パイプ(180)は、前記シース(120)に固定されると共に前記ロッド(170)の移動をガイドすることができる。
【0064】
また、図6(a)に示されたように、前記テンドン(130)は前記シース(120)に挿入される。また、前記ロッド(170)は、前記テンドン(130)の結合部分(130a)に結合される。このとき、前記ロッド(170)の一部は前記パイプ(180)に挿入される。このとき、前記テンドン(130)と前記パイプ(180)との間には、前記ロッド(170)が移動されるための移動空間(183)が形成される。また、前記ロッド(170)の一端は第1位置(B)に位置する。ここで、前記第1位置(B)は、前記ロッド(170)の一部が前記パイプ(180)に挿入された状態で、前記シース(120)と最大に離隔した位置を意味する。
【0065】
また、前記パイプ(180)の内径(L4)と前記テンドン(130)の内径(L2)との差は、前記テンドン(130)が前記移動空間(183)で移動するときに座屈が発生しないように最小化される。
【0066】
また、図6(b)に示されたように、前記テンドン(130)が前記第1方向(1)に移動されると、前記ロッド(170)は、前記テンドン(130)と結合された状態で前記移動空間(183)に沿って第2位置(A)に向かって移動される。ここで、前記第1位置(B)と前記第2位置(A)との間の長さは、おおよそ10mm~20mmであってもよい。これによって、前記テンドン(130)の一部分は前記ロッド(170)により剛性を維持するため、前記シース(120)に円滑に挿入される。また、前記シース(120)と前記ロッド(170)との間に置かれた前記テンドン(130)は、前記パイプ(180)によりガイドされるため、前記テンドン(130)は、前記シース(120)に円滑に挿入される。これによって、前記テンドン(130)が前記シース(120)に挿入される過程で撓む座屈現象が防止される。
【0067】
図7は、第1ホルダの変形例を示す図である。
図7に示されたように、前記ロッド(170)の外側面には突起(170a)が形成される。
前記突起(170a)は円筒状からなる。前記突起(170a)は、前記ロッド(170)の外側面に固定される。また、前記ロッド(170)の外側面には、前記突起(170a)の一部分が収容される収容溝(図示せず)が形成されてもよい。
【0068】
また、本発明の多様な実施例によると、前記突起(170a)は円筒状からなるものに限定されず、直四角形のように多様な形状からなってもよい。
【0069】
前記第1ホルダ(140’)には、前記ロッド(170)の一部分が挿入される第1溝(140c’)が形成される。 このとき、前記第1溝(140c’)には、前記突起(170a)の一部分が挿入される第1突起溝(140e’)を含む。例えば、前記第1突起溝(140e’)は、円筒状の前記第1突起(170a)に対応するように半円筒状からなる。但し、前記第1突起溝(140e’)は、半円筒状からなるものに限定されず、多様な形状の前記第1突起(170a)に対応する形状からなってもよい。
【0070】
また、前記突起(170a)は、前記第1突起溝(140e’)に挿入されて固定される。これによって、前記第1ホルダ(140’)は、前記ロッド(170)とさらに堅固に固定される。
【0071】
また、本発明の多様な実施例によるテンドン-シース駆動装置は、前記第1突起(170a)が前記第1突起溝(140e’)に挿入される構造からなるものに限定されず、前記第1ホルダ(140’)と前記ロッド(170)とを固定するための多様な固定構造からなってもよい。
【0072】
一方、図示されていないが、本発明の多様な実施例によると、前記パイプ(180、図4を参照)の外側面には第2突起(図示せず)が形成される。
【0073】
前記第2突起は円筒状からなる。前記第2突起は前記パイプ(180)の外側面に固定される。また、本発明の多様な実施例によると、前記第2突起は、円筒状からなるものに限定されず、直四角形のように多様な形状からなってもよい。
【0074】
このとき、前記第2溝(150c、図4を参照)には、前記第2突起の一部分が挿入される第2突起溝(図示せず)を含む。例えば、前記第2突起溝は、円筒状の前記第2突起に対応するように半円筒状からなる。但し、前記第2突起溝は、半円筒状からなるものに限定されず、多様な形状の前記第2突起に対応する形状からなってもよい。
【0075】
また、前記第2突起は、前記第2突起溝に挿入されて固定される。これによって、前記第2ホルダ(150)は、前記パイプ(180)とさらに堅固に固定される。
【0076】
また、本発明の多様な実施例によるテンドン-シース駆動装置は、前記第2突起が前記第2突起溝に挿入される構造からなるものに限定されず、前記第2ホルダ(150)と前記パイプ(180)とを固定するための多様な固定構造からなってもよい。
【0077】
図8は、本発明の他の実施例によるテンドン-シース駆動装置を示す図である。
図8を参照すると、本発明の他の実施例によるテンドン-シース駆動装置(210)は、複数のシース(120)、テンドン(130)、複数のロッド(170)、複数のパイプ(180)、複数の第1ホルダ(240)、及び複数の第2ホルダ(250)を含み、上述の実施例の構成要素と同一又は類似の構成要素に対しては上述の説明に代替し、第1ホルダ(240)と第2ホルダ(250)を重点的に検討する。
【0078】
前記第1ホルダ(240)は、上述の実施例の第1ホルダとは異なり、第1下部ホルダと第1上部ホルダに分離されることなく、1つの構成からなる。
前記第1ホルダ(240)は、前記ロッド(170)に対応するように円筒状からなる第1ロッド溝(240c)、及び前記第1ロッド溝(240c)の半径よりさらに大きい半径からなる第2ロッド溝(240e)を含む。
【0079】
このとき、前記第1ロッド溝(240c)と前記第2ロッド溝(240e)は、前記第1ホルダ(240)の一側で前記ロッド(170)の長さ方向と垂直な方向に開放される。これによって、前記ロッド(170)は、前記第1ロッド溝(240c)と前記第2ロッド溝(240e)に挿入される工程の便宜性が改善される。
【0080】
また、前記ロッド(170)には、前記第2ロッド溝(240e)に対応するロッド突起(270a)が備えられる。前記ロッド突起(270a)が前記第2ロッド溝(240e)に挿入されて固定されることによって、前記ロッド(170)は前記第1ホルダ(240)に安定に固定される。
【0081】
前記第2ホルダ(250)は、上述の実施例の第2ホルダとは異なり、第2下部ホルダと第2上部ホルダに分離されることなく、1つの構成からなる。
前記第2ホルダ(250)は、前記パイプ(180)に対応するように円筒状からなる第1パイプ溝(250c)、及び前記第1パイプ溝(250c)の半径よりさらに大きい半径からなる第2パイプ溝(250e)を含む。
【0082】
このとき、前記第1パイプ溝(250c)と前記第2パイプ溝(250e)は、前記第2ホルダ(250)の一側で前記パイプ(180)の長さ方向と垂直な方向に開放される。これによって、前記パイプ(180)は、前記第1パイプ溝(250c)と前記第2パイプ溝(250e)に挿入される工程の便宜性が改善される。
【0083】
また、前記パイプ(180)には、前記第2パイプ溝(250e)に対応するパイプ突起(280a)が備えられる。前記パイプ突起(280a)が前記第2パイプ溝(250e)に挿入されて固定されることによって、前記パイプ(180)は前記第2ホルダ(250)に安定に固定される。
【0084】
図9は、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置のロッドとパイプが分離された様子を示す斜視図である。
図1及び図9を参照すると、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置(100)は、複数のシース(120)、テンドン(130)、複数のロッド(170)、複数のパイプ(180)、複数の第1ホルダ(140)、複数の第2ホルダ(150)、及び弾性部(160)を含み、上述の実施例の構成要素と同一又は類似の構成要素についての説明は上述の説明に代替し、弾性部(160)を重点的に説明する。
【0085】
前記弾性部(160)は、前記パイプ(180)の内部に備えられ、前記シース(120)と前記ロッド(170)との間の前記テンドン(130)を取り囲む。このとき、前記弾性部(160)はスプリング状からなる。但し、前記弾性部(160)はスプリング状に限定されず、弾性力を有する材質で前記テンドン(130)を取り囲む多様な形態からなってもよい。前記テンドン(130)が前記ロッド(170)により移動されることによって、前記弾性部(160)が前記シース(120)と前記ロッド(170)との間の前記パイプ(180)の内部で部分的に満たされるので、前記テンドン(130)が前記パイプ(180)の内部で座屈することを防止する。
【0086】
図10は、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置のテンドンとシースが相対的に動く様子を示す図である。
先ず、図10(a)を参照すると、前記シース(120)の内径(L1)は、前記テンドン(130)の外径(L2)より大きい。このとき、前記パイプ(180)は、前記シース(120)の結合部分(120a)に結合され、前記パイプ(180)の内径(L4)は、前記シース(120)の外径と同一である。但し、前記パイプ(180)の内径(L4)は、前記シース(120)の外径と同一であることに限定されず、前記パイプ(180)の内径(L4)は、前記シース(120)の外径より大きくてもよい。
【0087】
また、前記ロッド(170)の外径(L3)は、前記パイプ(180)の内径(L4)より小さい。これによって、前記ロッド(170)は、前記パイプ(180)によりガイドされて移動される。また、図10(a)に示されたように、前記テンドン(130)は前記シース(120)に挿入される。また、前記ロッド(170)は、前記テンドン(130)の結合部分(130a)に結合される。このとき、前記ロッド(170)の一部は前記パイプ(180)に挿入される。また、前記ロッド(170)の一端は、前記パイプ(180)の内部で第1位置(B)に位置し、前記シース(120)の一端は、前記パイプ(180)の内部で第2位置(A)に位置する。ここで、前記第1位置(B)は、前記ロッド(170)の一部が前記パイプ(180)に挿入された状態で、前記シース(120)の一端と最大に離隔した位置を意味する。
【0088】
また、前記パイプ(180)の内径(L4)と前記テンドン(130)の内径(L2)との差は、前記テンドン(130)が前記移動空間(183)で移動するときに座屈が発生しないように最小化される。
【0089】
また、図10(b)に示されたように、前記テンドン(130)が前記第1方向(1)に移動されると、前記ロッド(170)は、前記テンドン(130)と結合された状態で前記移動空間(183)に沿って第2位置(A)に向かって移動される。ここで、前記第1位置(B)と前記第2位置(A)との間の長さは、おおよそ10mm~20mmであってもよい。これによって、前記テンドン(130)の一部分は、前記ロッド(170)により剛性を維持するため、前記シース(120)に円滑に挿入される。また、前記シース(120)と前記ロッド(170)との間に置かれた前記テンドン(130)は、前記弾性部(160)により前記パイプ(180)の内側面に接触することなく直線運動されるようにガイドするため、前記テンドン(130)は、前記シース(120)に円滑に挿入される。これによって、前記テンドン(130)が前記シース(120)に挿入される過程で撓む座屈現象が防止される。
【0090】
図11は、弾性部の変形例を示す図である。
図11(a)に示されたように、変形例による弾性部(160’)は、スプリング状でなくチューブ状であり、弾性力を有する材質からなる。
前記弾性部(160’)は、前記パイプ(180)の内部で前記シース(120)の一端と接触又は分離されてもよい。
【0091】
図11(b)に示されたように、前記テンドン(130)が、前記ロッド(170)により前記第1方向(1)に移動されると、前記テンドン(130)は、前記弾性部(160’)により前記パイプ(180)の内側面に接触することなく直線運動されるようにガイドするため、前記テンドン(130)は前記シース(120)に円滑に挿入される。これによって、前記テンドン(130)が前記シース(120)に挿入される過程で撓む座屈現象が防止される。
【0092】
また、本発明の多様な実施例によると、前記シース(120)は弾性力を有する材質からなり、前記弾性部(160’)の材質は前記シース(120)の材質と同一であってもよい。
【0093】
また、本発明の多様な実施例によると、前記シース(120)は弾性力を有する材質からなり、前記弾性部(160’)は前記シース(120)の一部分に該当されてもよい。
【0094】
図12は、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置を概略的に示す斜視図であり、図13は、図12でテンドンパイプとシースパイプが分離された様子を示す斜視図であり、図14は、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置の第1ホルダが第1下部ホルダと第1上部ホルダに分離された様子を示す斜視図であり、図15は、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置の第2ホルダが第2下部ホルダと第2上部ホルダに分離された様子を示す斜視図であり、図16は、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置のブロック図である。
【0095】
本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置(400)は、図12に示されたように、テンドン(430)とシース(420)の相対的な動きを用いてロボット(10)を駆動させるための装置である。このとき、前記テンドンは、マスターとスレーブの役割を交互にしながら駆動される。また、前記ロボット(10)は、患者の身体に挿入された後、切開又はグリップのような動作を行う医療用ロボットであるが、必ずしも医療用ロボットに限定されるのではない。
【0096】
図12ないし図16を参照すると、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置(400)は、複数のシース(420)、テンドン(430)、複数のテンドンパイプ(470)、複数のシースパイプ(480)、弾性部(460)、複数の第1ホルダ(440)、及び複数の第2ホルダ(450)を含む。
【0097】
前記複数のシース(420)は所定の長さを有し、柔軟性を有して中空状に形成される。また、前記複数のシース(420)は、柔軟性を有する金属材質からなってもよい。また、前記複数のシース(420)はコイル状からなってもよい。前記複数のシース(420)は、第1シース(421)及び第2シース(422)を含む。
【0098】
前記テンドン(430)は、前記複数のシース(420)それぞれの中空状の内部に位置する。すなわち、前記テンドン(430)の一側は前記第1シース(421)の内部に位置し、前記テンドン(430)の他側は前記第2シース(422)の内部に位置する。このとき、前記テンドン(430)の長さは前記複数のシース(420)の全長さより長い。また、前記テンドン(430)は、ロボットの関節(20)に連結されて前記ロボットの関節(20)を駆動させる。例えば、前記テンドン(430)は、前記ロボットの関節(20)の外周面に巻かれ、前記ロボットの関節(20)を時計回り又は反時計回りに回転させる。
【0099】
一方、本発明の多様な実施例によると、前記テンドン(430)は、必ずしも一端と他端とが連続して連結された一体型である必要はない。一例として、2つのテンドンに分離されて、2つのテンドンの各一端がロボットの関節(20)に固定され、一体型テンドンのような運動を作り出す場合を含むこともできる。
【0100】
一方、本発明の多様な実施例によると、前記テンドン(430)は、前記ロボットの関節(20)に連結される1つで構成されるものに限定されず、2つ以上の複数で構成されてもよい。同様に、前記複数のシース(420)も2つで構成されるものに限定されず、前記複数のテンドン(430)の数に対応するように2、4、6又は10以上の偶数で構成されてもよい。このように本発明の多様な実施例によるテンドン-シース駆動装置は、前記テンドン(130)の数によって、前記ロボットの自由度を高めることができる。
【0101】
前記複数のテンドンパイプ(470)は、図14に示されたように、前記テンドン(430)の一側(430a)と結合される結合部分(475)を備える。
【0102】
また、前記複数のテンドンパイプ(470)には、前記シース(420)の一部分が挿入される。
【0103】
また、前記複数のテンドンパイプ(470)は、前記複数のシース(420)より高い剛性を有する材質からなる。例えば、前記複数のテンドンパイプ(470)は金属材質からなってもよい。但し、前記複数のテンドンパイプ(470)は、金属材質からなるものに限定されず、前記複数のシース(420)より高い剛性を有する多様な材質からなってもよい。
また、前記複数のテンドンパイプ(470)は、前記テンドン(430)の一部分と連結される第1テンドンパイプ(471)、及び前記テンドン(430)の他の部分と連結される第2テンドンパイプ(472)を含む。
【0104】
前記複数のシースパイプ(480)には、前記シース(420)と前記テンドンパイプ(470)が挿入される。これによって、前記テンドン(430)は、前記シースパイプ(480)の内部で前記シース(420)と前記テンドンパイプ(470)によってガイドされて移動されることによって、前記テンドン(430)が前記シースパイプ(480)で座屈することが防止される。
【0105】
また、前記複数のシースパイプ(480)は、前記複数のシース(420)より高い剛性を有する材質からなる。例えば、前記複数のシースパイプ(480)は金属材質からなってもよい。但し、前記複数のシースパイプ(480)は、金属材質からなるものに限定されず、前記複数のシース(420)より高い剛性を有する多様な材質からなってもよい。
また、前記複数のシースパイプ(480)は、前記第1シース(421)が挿入される第1シースパイプ(481)、及び前記第2シース(422)が挿入される第2シースパイプ(482)を含む。
【0106】
前記第1シースパイプ(481)には、前記第1テンドンパイプ(471)の一側が挿入される。また、前記第2シースパイプ(482)には、前記第2テンドンパイプ(472)の一側が挿入される。このとき、前記複数のシースパイプ(480)は、前記複数のテンドンパイプ(470)が移動されることをガイドする。これによって、前記複数のテンドン(430)が前記複数のシース(420)を通じて移動される過程で撓む座屈現象が発生することが防止される。
【0107】
前記複数の第1ホルダ(440)は、前記複数のテンドンパイプ(470)それぞれを保持する。このとき、前記複数の第1ホルダ(440)は、前記第1テンドンパイプ(471)と結合される第1テンドンホルダ(441)、及び前記第2テンドンパイプ(472)と結合される第2テンドンホルダ(442)から構成される。
【0108】
このとき、上記本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置(400)は、前記複数の第1ホルダ(440)を線形移動させるための複数の駆動部(490)を備える。例えば、前記複数の駆動部(490)はリニアアクチュエータであってもよいが、これに限定されず、前記複数の駆動部(490)を線形移動させることができる多様な装置であってもよい。
【0109】
前記複数の駆動部(490)は、前記第1テンドンホルダ(441)に連結される第1駆動部(491)、及び前記第2テンドンホルダ(442)に連結される第2駆動部(492)を含む。
【0110】
前記第1駆動部(491)は、前記第1テンドンホルダ(441)を第1方向(1)又は前記第1方向(1)の反対方向である第2方向(2)に移動させる。また、前記第2駆動部(492)は、前記第2テンドンホルダ(442)を第1方向(1)又は前記第1方向(1)の反対方向である第2方向(2)に移動させる。
【0111】
前記複数の第1ホルダ(440)が前記駆動部(490)により前記第1方向(1)又は前記第2方向(2)に移動されることによって、前記複数のテンドンパイプ(470)は、前記第1方向(1)又は前記第2方向(2)に移動される。また、前記複数のテンドンパイプ(470)が前記第1方向(1)又は前記第2方向(2)に移動されることによって、前記複数のテンドン(430)は前記第1方向(1)又は前記第2方向(2)に移動される。
【0112】
また、前記複数の第1ホルダ(440)は、図14に示されたように、第1下部ホルダ(440a)及び第1上部ホルダ(440b)を含む。前記第1下部ホルダ(440a)には、前記複数のテンドンパイプ(470)の一部分が挿入される第1溝(440c)が備えられる。前記第1溝(440c)は半円筒状からなる。前記第1上部ホルダ(440b)は前記第1下部ホルダ(440a)と結合される。前記第1上部ホルダ(440b)には、前記複数のテンドンパイプ(470)の他の部分が挿入される第2溝(440d)が備えられる。前記第2溝(440d)は半円筒状からなり、前記第1溝(440c)を対面するように形成される。前記第1下部ホルダ(440a)が前記第1上部ホルダ(440b)と結合されると、前記第1溝(440c)は、前記第2溝(440d)と共に円筒状になる。また、前記複数のテンドンパイプ(470)は、前記第1溝(440c)と前記第2溝(440d)に挿入され、前記複数の第1ホルダ(440)に固定される。
【0113】
前記複数の第2ホルダ(450)は、前記複数のテンドンパイプ(470)それぞれが前記複数のシースパイプ(480)それぞれに対して長さ方向に移動可能になるように、前記複数のシースパイプ(480)それぞれを支持する。
【0114】
また、前記複数の第2ホルダ(450)は、図15に示されたように、第2下部ホルダ(450a)及び第1上部ホルダ(450b)を含む。前記第2下部ホルダ(450a)には、前記複数のシースパイプ(480)の一部分が挿入される第3溝(450c)が備えられる。前記第3溝(450c)は半円筒状からなる。前記第2上部ホルダ(450b)は、前記第2下部ホルダ(450a)と結合される。前記第2上部ホルダ(450b)には、前記複数のシースパイプ(480)の他の部分が挿入される第4溝(450d)が備えられる。前記第4溝(450d)は半円筒状からなり、前記第3溝(450c)を対面するように形成される。前記第2下部ホルダ(450a)が前記第2上部ホルダ(450b)と結合されると、前記第3溝(450c)は、前記第4溝(450d)と共に円筒状になる。また、前記複数のシースパイプ(480)は、前記第3溝(450c)と前記第4溝(450d)に挿入されて前記複数の第2ホルダ(450)に固定される。
【0115】
また、前記複数の第2ホルダ(450)は、前記第1シースパイプ(481)を保持する第1シースホルダ(451)、及び前記第2シースパイプ(482)を保持する第2シースホルダ(452)を含む。また、図16に示されたように、前記テンドン-シース駆動装置(400)には、前記複数の駆動部(490)を制御するための制御部(500)が備えられる。
【0116】
前記制御部(500)は、前記第1駆動部(491)と前記第2駆動部(492)とを制御することによって、前記第1テンドンホルダ(441)と前記第2テンドンホルダ(442)との移動を同時に制御する。例えば、前記制御部(500)が前記第1テンドンホルダ(441)を前記第1方向(1)に移動されるように制御すると、前記制御部(500)は、前記第2テンドンホルダ(442)が前記第1テンドンホルダ(441)の移動方向と反対方向である前記第2方向(2)に移動させる。前記第1テンドンホルダ(441)と前記第2テンドンホルダ(442)が移動されることによって、前記テンドン(430)は、前記ロボットの関節(20)を時計回り又は反時計回りに回転させる。
【0117】
図17は、本発明のさらに他の実施例によるテンドン-シース駆動装置のテンドンとシースが相対的に動く様子を示す図である。
先ず、図17(a)を参照すると、前記シース(420)の内径は、前記テンドン(430)の外径より大きい。
【0118】
前記シース(420)の外径(L1)は、前記テンドンパイプ(470)の内径(L2)より小さい。これによって、前記シース(420)は、前記テンドンパイプ(470)によりガイドされて前記テンドン(430)と前記テンドンパイプ(470)との間の移動空間(476)で移動される。
【0119】
また、前記テンドンパイプ(470)の外径(L3)は、前記シースパイプ(480)の内径(L4)より小さい。これによって、前記テンドンパイプ(470)は、前記シースパイプ(480)によりガイドされて移動される。また、図17(b)に示されたように、前記テンドンパイプ(470)を前記第1方向(1)に移動させると、前記テンドン(430)も前記第1方向(1)に移動される。
【0120】
このとき、前記シース(430)は、前記シースパイプ(480)の内部で前記テンドン(430)を取り囲む状態を維持するため、前記テンドン(430)が前記シースパイプ(480)の内部で座屈することが防止される。
【0121】
図18は、テンドンパイプの変形例を示す図である。
図18を参照すると、前記テンドンパイプ(470)の移動空間(476)には、前記テンドン(430)を取り囲む弾性部(460)が備えられる。
【0122】
前記弾性部(460)は、前記シース(430)と並んで配置される。また、前記弾性部(460)はスプリング状からなる。但し、前記弾性部(460)は、スプリング状からなるものに限定されず、弾性力を有する材質からなって前記テンドン(430)を取り囲む多様な形態からなってもよい。
【0123】
このとき、前記弾性部(460)が前記移動空間(476)で前記テンドン(430)を取り囲むようになることで、前記テンドン(430)が前記移動空間(476)で座屈することが防止される。
【0124】
図19は、第1ホルダの変形例を示す図である。
図19に示されたように、前記テンドンパイプ(470)の外側面には突起(470a)が形成される。
【0125】
前記突起(470a)は円筒状からなる。前記突起(470a)は、前記テンドンパイプ(470)の外側面に固定される。また、前記テンドンパイプ(470)の外側面には、前記突起(470a)の一部分が収容される収容溝(図示せず)が形成されてもよい。
【0126】
また、本発明の多様な実施例によると、前記突起(470a)は、円筒状からなるものに限定されず、直四角形のように多様な形状からなってもよい。
前記第1ホルダ(440’)には、前記テンドンパイプ(470)の一部分が挿入される第1溝(440c’)が形成される。
【0127】
このとき、前記第1溝(440c’)には、前記突起(470a)の一部分が挿入される第1突起溝(440e’)を含む。例えば、前記第1突起溝(440e’)は、円筒状の前記第1突起(470a)に対応するように半円筒状からなる。但し、前記第1突起溝(440e’)は、半円筒状からなるものに限定されず、多様な形状の前記第1突起(470a)に対応する形状からなってもよい。
【0128】
また、前記突起(470a)は、前記第1突起溝(440e’)に挿入されて固定される。これによって、前記第1ホルダ(440’)は、前記テンドンパイプ(470)とさらに堅固に固定される。
【0129】
また、本発明の多様な実施例によるテンドン-シース駆動装置は、前記第1突起(470a)が前記第1突起溝(440e’)に挿入される構造からなるものに限定されず、前記第1ホルダ(440’)と前記テンドンパイプ(470)とを固定するための多様な固定構造からなってもよい。
【0130】
一方、図示されていないが、本発明の多様な実施例によると、前記シースパイプ(480、図15を参照)の外側面には第2突起(図示せず)が形成される。
前記第2突起は円筒状からなる。前記第2突起は、前記シースパイプ(480)の外側面に固定される。また、本発明の多様な実施例によると、前記第2突起は、円筒状からなるものに限定されず、直四角形のように多様な形状からなってもよい。
【0131】
このとき、前記第2溝(450c、図15を参照)には、前記第2突起の一部分が挿入される第2突起溝(図示せず)を含む。例えば、前記第2突起溝は、円筒状の前記第2突起に対応するように半円筒状からなる。但し、前記第2突起溝は、半円筒状からなるものに限定されず、多様な形状の前記第2突起に対応する形状からなってもよい。
【0132】
また、前記第2突起は、前記第2突起溝に挿入されて固定される。これによって、前記第2ホルダ(450)は、前記シースパイプ(480)とさらに堅固に固定される。
【0133】
また、本発明の多様な実施例によるテンドン-シース駆動装置は、前記第2突起が前記第2突起溝に挿入される構造からなるものに限定されず、前記第2ホルダ(450)と前記シースパイプ(480)とを固定するための多様な固定構造からなってもよい。
【0134】
以上のように、本発明による好ましい実施例を検討したが、前述した実施例以外にも、本発明がその趣旨や範疇から逸脱することなく他の特定形態に具体化できるという事実は、該当技術に通常の知識を有する者には自明であろう。よって、上述の実施例は制限的なものでなく例示的なものと見なければならず、これによって、本発明は上述の説明に限定されず、添付の請求項の範疇及びその同等範囲内で変更されることもできる。
【符号の説明】
【0135】
100:テンドン-シース駆動装置
120:シース
130:テンドン
170:ロッド
180:パイプ
図1
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