(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-19
(45)【発行日】2024-01-29
(54)【発明の名称】長手方向可変幅ストラットを有するステント
(51)【国際特許分類】
A61F 2/91 20130101AFI20240122BHJP
【FI】
A61F2/91
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019155364
(22)【出願日】2019-08-28
【審査請求日】2022-08-18
(32)【優先日】2018-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513069064
【氏名又は名称】デピュイ・シンセス・プロダクツ・インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】325 Paramount Drive, Raynham MA 02767-0350 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】メリッサ・クリンガー
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・フォーサイス
【審査官】竹下 晋司
(56)【参考文献】
【文献】特表2001-501493(JP,A)
【文献】特表2017-506941(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/82 - 2/945
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に管状の形状と、時計回り方向、反時計回り方向、及び長手方向に反復する複数の単位セルと、を含む体腔内に埋め込むためのステントであって、前記複数の単位セルの各々が、
前記長手方向に前記単位セルの
幅に延在し、かつ波パターンの1周期を形成する長手方向に延在する要素であって、前記波パターンの1周期が、
前記波パターンのトラフに位置決めされた反時計回りのノードと、
前記波パターンのピークに位置決めされた時計回りのノードと、
前記反時計回りのノードから前記時計回りのノードまで延在する実質的に均一な幅を含む太いセグメントと、
前記時計回りのノードから長手方向に隣接する単位セルの長手方向に隣接する反時計回りのノードまで延在する、前記太いセグメントの前記幅未満の実質的に均一な幅を含む細いセグメントと、を含む、長手方向に延在する要素と、
前記時計回りのノードから前記時計回り方向に周方向に延在する時計回りに延在する枝状部と、
前記反時計回りのノードから前記反時計回り方向に周方向に延在する反時計回りに延在する枝状部と、を含む、ステント。
【請求項2】
前記単位セルが、
前記長手方向に隣接する単位セルから延在する長手方向に隣接して反時計回りに延在する枝状部と、
反時計回りに隣接する単位セルから延在する反時計回りに隣接して時計回りに延在する枝状部と、を接続する第1の中間枝状部を更に含む、請求項
1に記載のステント。
【請求項3】
前記単位セルが、
前記長手方向に隣接して反時計回りに延在する枝状部と、
前記長手方向に隣接する単位セルに反時計回りに隣接する単位セルから延在する、斜めに隣接して時計回りに延在する枝状部と、を接続する第2の中間枝状部を更に含む、請求項
2に記載のステント。
【請求項4】
前記時計回りに延在する枝状部が、実質的に均一な幅を含み、
前記反時計回りに延在する枝状部が、前記時計回りに延在する枝状部の前記幅にほぼ等しい実質的に均一な幅を含み、
前記第1の中間枝状部が、前記時計回りに延在する枝状部の前記幅及び前記反時計回りに延在する枝状部の前記幅未満である、実質的に均一な幅を含む、請求項
2に記載のステント。
【請求項5】
前記波パターンが、正弦波の形状である、請求項
1に記載のステント。
【請求項6】
前記太いセグメントの前記幅が、
0.046mmであり、前記細いセグメントの前記幅が、
0.0318mmである、請求項
1に記載のステント。
【請求項7】
第1の端部、第2の端部、前記第1の端部から前記第2の端部まで前記長手方向に延在する長さ、及び複数の端部セルを更に含み、各々の端部セルが、
前記長手方向に延在する要素の端部セグメントと、
周方向に延在する相互接続部材の端部枝状部と、
前記端部セグメントを前記端部枝状部に接続する接合部材と、を含み、
前記端部セルが、前記第1の端部及び前記第2の端部に近接して位置決めされ、前記時計回り方向及び前記反時計回り方向に反復し、
前記単位セルが、前記ステントの前記長さの大部分にわたって長手方向に反復している、請求項
1に記載のステント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、埋め込み型ステント医療装置、その製造方法、より具体的には、広頸頭蓋内動脈瘤を治療するためのステントに関する。
【背景技術】
【0002】
医療ステントは、生体内の管腔、通路、又は開口部を支持、維持、又は修復するために使用される。ステントの設計は、ステントが体腔をナビゲートして治療部位に到達するために十分可撓性であり、次いで治療部位を修復するために必要な構造的支持を提供するのに十分構造的に堅牢でなければならないため、治療の位置及び目的に固有である。頸動脈と比較して、脳内の動脈は非常に小さく、多くのねじれ及び方向転換があり、治療部位に接近する際に急な方向転換部をナビゲートするだけでなく、埋め込まれたときに急な曲率内の血管壁に適合することができる、より可撓性のステントを必要とする。頭蓋動脈瘤内の塞栓コイル塊を支持するように埋め込まれたステントはまた、完全な動脈瘤の頸部被覆を維持するのに十分に強くなければならず、特に広頸動脈瘤の治療において、コイルが親血管内に突出するのを防止するために、足場又は障壁として機能しなければならない。
【0003】
可撓性及び構造的一体性の競合する必要性を満たすために、既知のステント設計は、典型的には、所望の可撓性を達成するように設計された、長手方向に延在するブリッジによって接合された構造的支持を提供するように設計された複数の円周リング又は単一の螺旋コイルを含む。全ての接合部にブリッジを有するステントは、典型的には、独立セルステントとして分類され、多くのブリッジが除去されたステントは、典型的には、連続セルステントとして分類される。一般に、連続セルステントは、独立セルステントよりも可撓性であり、処置部位に送達されるときに、急な曲線をナビゲートするため又は曲線を含む治療部位を治療する際の適合性の向上のために、それらを容易にする。しかしながら、可撓性の増加は、足場材の均一性などの構造的利益の損失コストをもたらす。更に、展開されると、連続セル構造は、独立セルステントと比較して、再捕捉及び再配置することがより困難であり得る。独立セル設計は、典型的には、足場の均一性などの構造的利益を有するが、頭蓋内処理治療に必要とされる柔軟性及び適合性を棄てる。
【0004】
既知のステントとしては、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,673,106号を含む多数の特許及び公開特許出願に記載されている、自己拡張型ステントのCordis Enterprise(登録商標)ラインが挙げられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、急な曲線をナビゲートして治療部位に到達することが可能であり、埋め込まれると、血管壁の急な曲率に適合し、塞栓インプラントの構造的支持を維持する、改善された可撓性神経脈管構造ステントが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記のニーズに対処することができる本発明の様々な例示的なステントが開示されており、ステントは一般に、ステントの長さの大部分にわたって各々が延在し、各々が交互になった可撓性及び剛性のセグメントを有する複数の長手方向要素を含むことができる。ステントは、長手方向要素上の可撓性セグメントと剛性セグメントとの間に位置決めされたノードと、隣接する長手方向要素をノードで接続するために周方向に延在する相互接続部材と、を含むことができる。長手方向要素は、波パターンを有することができ、相互接続部材は、1つの長手方向要素からのピークを隣接する長手方向要素のトラフに接続する枝状構造を有することができる。得られるステント構造は、独立セル設計の再閉鎖性及び構造的一体性の利益を有する、頭蓋内動脈をナビゲートし、それに適合するために必要な横方向及び長手方向の可撓性を有することができる。
【0007】
一実施例では、ステントは、円周と、第1の開放端部と第2の開放端部との間に延在する長さを有する実質的に管状であり得る。ステントは、各々が交互に細いセグメント及び太いセグメントを有する複数の長手方向要素を有することができ、各々の長手方向要素は、ステントの長さの大部分にわたって延在することができる。ステントは、2つの隣接する長手方向要素を接続するように周方向に延在する相互接続部材を有することができる。相互接続部材は、複数の枝状部を有することができる。ステントは、交互の細いセグメントと太いセグメントとの間の長手方向要素上に位置決めされた複数のノードを有することができる。ノードは、相互接続部材の枝状部を、長手方向要素に接続することができる。細いセグメント及び太いセグメントはそれぞれ、太いセグメントが細いセグメントを超える幅を有するように、ノードの間に広がる均一な幅をそれぞれ有することができる。
【0008】
各々の長手方向要素は、正弦波形状を有することができる。ノードの各々は、正弦波形状のピーク又はトラフに位置決めされ得る。
【0009】
相互接続部材は、細い枝状部の幅が細い枝状部を超えるように、それぞれ均一な幅を有する細い枝状部及び太い枝状部を有することができる。相互接続部材は、2つの中間ノードで接合された4つの枝状部を有することができる。4つの枝状部のうち、第1の枝状部は細い幅を有することができ、第2の枝状部は細い幅を超える熱い幅を有することができる。
【0010】
別の例では、ステントは、時計回り方向、反時計回り方向、及び長手方向に反復する単位セルを有する実質的に管状の形状を有することができる。単位セルの各々は、長手方向に単位セルの幅に延在し、1周期の波パターンを形成する、長手方向に延在する要素を有することができる。単位セルの長手方向に延在する要素は、波パターンのトラフに位置決めされた時計回りのノートと、波パターンのピークに位置決めされた時計回りのノードと、反時計回りのノードから時計回りのノードまで延在する実質的に均一な幅の太いセグメントと、長手方向に隣接する単位セルの時計回りノードから反時計回りノードまで延在する太いセグメントの幅未満の実質的に均一な幅を含む細いセグメントと、を有することができる。単位セルは、長手方向要素の時計回りのノードから時計回り方向に周方向に延在する時計回りに延在する枝状部を有することができる。単位セルは、長手方向要素の反時計回りのノードから反時計回り方向に周方向に延在する反時計回りに延在する枝状部を有することができる。
【0011】
単位セルは、長手方向に隣接する単位セルから延在する長手方向に隣接する反時計回りに延在する枝状部と、反時計回りに隣接する単位セルから延在する反時計回りに隣接する時計回りの枝状部とを接続する第1の中間枝状部を有することができる。単位セルは、長手方向に隣接する反時計回りに延在する枝状部と、長手方向に隣接する単位セルに反時計回りに隣接する単位セルから延在する、斜めに隣接する時計回りに延在する枝状部と、を接続する第2の中間枝状部を有することができる。
【0012】
単位セルの時計回りに延在する枝状部及び反時計回りに延在する枝状部は各々、両方の枝状部に対してほぼ等しい実質的に均一な幅を有することができ、第1の中間枝状部は、時計回りに延在する枝状部及び反時計回りに延在する枝状部の幅未満を測定する実質的に均一な幅を有することができる。
【0013】
長手方向要素の波パターンは、正弦波形状であり得る。
【0014】
単位セル内の太いセグメントの幅は、約0.0018インチを測定することができ、細いセグメントの幅は、約0.00125インチを測定することができる。
【0015】
ステントは、第1の端部、第2の端部、長さの大部分にわたって反復する単位セルを有する第1の端部、第2の端部の間に長手方向に延在する長さ、並びに第1及び第2の端部に近接して位置決めされた端部セルを有することができる。各々の端部セルは、長手方向に延在する要素の端部セグメントと、相互接続部材の端部枝状部と、端部セグメントを端部枝状部に接続する接合部材とを有することができる。端部セルは、ステント端部でステントの円周の周りで時計回り及び反時計回りの方向に反復することができる。
【0016】
別の例では、ステントは、周方向に測定された円周及び長手方向に測定された長さによって特徴付けられる実質的に管状の形状を有することができる。ステントは、可撓性セグメント及び剛性セグメントがステントの構造的支持を提供し、可撓性セグメントが剛性セグメントと比較して長手方向により可撓性であるように、交互の可撓性セグメント及び剛性セグメントからなるステントの長さにわたって延在する長手方向要素を有することができる。ステントは、それぞれが2つの隣接する長手方向要素を周方向に接続する相互接続部材を有することができる。相互接続部材は各々、複数の枝状部を有することができる。ステントは、交互の可撓性セグメント及び剛性セグメントの各々の間の長手方向要素上に位置決めされたノードを有することができる。ノードは、相互接続部材の枝状部を、長手方向要素に接続することができる。
【0017】
可撓性セグメントは、細い幅を有することができ、剛性セグメントは、細い幅を超える太い幅を有することができる。
【0018】
相互接続部材は各々、可撓性枝状部が剛性枝状部と比較して長手方向により高い可撓性を有するように、可撓性枝状部及び剛性枝状部を有することができる。
【0019】
ステントの長手方向要素は、ピーク及びトラフによって特徴付けられる波形を有することができる。ステントの各々のノードは、ピーク又はトラフに位置決めすることができ、各々の相互接続部材は、第1の長手方向要素からのピークを第2の長手方向要素からのトラフに接続することができる。
【0020】
ステントを製造するための例示的な方法では、周方向及び長手方向を有する弾性チューブを提供することができる。チューブを切断して、長手方向に延在する可撓性ストラット及び剛性ストラットの第1の交互パターンを形成することができる。可撓性ストラットの各々は、長手方向に測定される剛性ストラットの各々よりも可撓性であり得る。第1のノードは、第1の交互パターンの可撓性ストラット及び剛性ストラットの各交点に位置決めすることができる。チューブを切断して、第1のノードの各々から各々が延在する第1の枝状部を形成することができる。チューブを切断して、長手方向に延在し、周方向で第1の交互パターンに隣接して位置決めされた可撓性ストラット及び剛性ストラットの少なくとも1つの隣接する交互パターンを形成することができる。第1の枝状部は、各々が隣接する交互パターンに接続され得る。
【0021】
可撓性ストラットの各々は、第1の対の隣接するノードの間の実質的に均一な細い幅に切断することができ、剛性ストラットの各々は、可撓性ストラットの各々が、剛性ストラットの各々の幅の各々未満の幅を有するように第2の対の隣接するノードの間で実質的に均一な太い幅に切断することができる。
【0022】
中間枝状部は、第1の枝状部から延在するように切断されてもよく、中間枝状部は各々、それが延在する第1の枝状部の幅未満の幅を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の上記及び更なる態様は、添付の図面と併せて以下の説明を参照して更に考察され、様々な図面において、同様の数字は、同様の構造要素及び特徴を示す。図面は、必ずしも縮尺どおりではなく、代わりに、本発明の原理を例示することに主眼が置かれている。図は、限定としてではなく単なる例示として、本発明の装置の1つ又は2つ以上の実装形態を描写している。
【
図1A】本発明の態様による、展開されていないステントのストラットパターンを示す。
【
図1B】本発明の一実施形態による単位セルを示す。
【
図1C】本発明の態様によるステントのストラットパターンを示す。
【
図1D】本発明の態様によるステントのストラットパターンを示す。
【
図2】本発明の態様によるステントのストラットパターンを示す。
【
図3】本発明の一態様による3次元ステントを示す。
【
図4】本発明の態様によるステントの製造方法の一部であり得る工程を含むフロー図である。
【
図5】本発明の態様によるステントの製造方法の一部であり得る工程を含むフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
例示的なステント100のストラットパターンを
図1A~1Dに示す。例示的なステント100は、その長さ110に沿って長手方向10に切断され、平らに置かれて示されている。
図1Aは、ステント100全体を示す。
図1Bは、
図1Aに示されるような単位セル130の詳細を示す。
図1Cは、相互接続部材300に関連した長手方向要素200の位置決めを示し、
図1Dは、長手方向要素200の細いセグメント210及び相互接続部材300の細いセグメント310の位置決めを示す。
【0025】
集合的に
図1A~1Dを参照すると、ステント100は、ニチノール、ニチノール合金、他の形状記憶金属、又は弾性の埋め込み型チューブなどの弾性チューブから切断することができ、それにより、ステント100は、第1の開放端部112、第2の開放端部114、円周120、及び長さ110を有する実質的に管状の構造を有することができる。ストラットパターンは、相互接続部材300の枝状部によって周方向20に接続されたステント100の長さ110の大部分にわたって延在する長手方向要素200から作製することができる。ステント100の各々の端部112、114において、長手方向要素200の端部セグメントは、端部接合部材150を有する相互接続部材300の端部枝状部に接続することができる。ストラットパターンは、細いセグメント210、310及び太いセグメント220、322、324、326を含むことができる。相互接続部材300内の枝状部のパターンは、長手方向要素200の波形構造を模倣して、独立セルストラットパターンを形成することができる。
【0026】
図1A~1Dに示されるステント100は、相互接続部材300によって周方向に接続されて周方向に配置された3つの長手方向要素200を有し、各々の相互接続部材300は、4つの枝状部310、322、324、326から作製されるように示されている。理解されるように、長手方向要素200の数及び相互接続部材300の枝状構造は、治療のための特定の寸法及び可撓性要件に合わせて調整することができる。
【0027】
長手方向要素200は、長手方向要素200を相互接続部材300から区別するために、
図1Cで影付きである。長手方向要素200は、幅又は可撓性が変化する交互のセグメント又はストラットで作製することができる。
図1Cは、例えば、交互の細いセグメント210及び太いセグメント220を有する細長い要素200を示す。
【0028】
同様に、相互接続部材300の枝状部は、交互の様式で幅又は可撓性を変化させることができ、長手方向要素200の交互のパターンを模倣することができる。細い幅215を有する長手方向要素200の細いセグメント210、及び細い幅315を有する相互接続部材300の細いセグメント310は、細いセグメント210、310を太いセグメント220、322、324、326から区別するために、
図1Dにおいて影付きである。
【0029】
より高い可撓性を有するより細いセグメントは、構築されたステント100の全体的な可撓性に寄与することができ、一方、より高い剛性を有するより太いセグメントは、構築されたステント100の全体的な構造強度に寄与することができる。構築されたステントは、より低い曲げ弾性率によって量子化され得るように、改善された全体的な埋め込み可撓性及び適合性を有することができる。得られる構築されたステントは、長手方向及び横方向の両方において改善された可撓性を有することができる。
【0030】
細いセグメント210又は細い枝状部310は、例えば約0.00125±0.0003インチの細い幅215、315を有するようにレーザー切断することができ、太いセグメント320又は太い枝状部322、324、326は、例えば約0.00180±0.0003インチの太い幅225、325を有するようにレーザー切断することができる。細いセグメント210又は枝状部は、可撓性の増大を可能にすることができ、一方、より太いセグメント又は枝状部は、ステント100の構造的一体性を維持し、ねじれに抵抗することができる。
【0031】
可撓性セグメント及び剛性セグメントの交互パターンをもたらす図示されていないストラット構成もまた企図される。例えば、より短いセグメント及びより長いセグメントの交互パターンを含むストラット構成、又はステントの半径方向のより薄い又はより厚い深さを有するストラットの交互パターンを含むストラット構成は、可撓性及び剛性セグメントの交互パターンをもたらすことができる。付加的に又は代替的に、波パターンを有する長手方向要素を持つステントに関しては、波長及び/又は波パターンの振幅は、ステント構造内で修正されて、当該長手方向要素のセグメントの可撓性/剛性を変更し、ステントの全体曲げ弾性率を制御することができる。
【0032】
図には描写されていないが、放射線不透過性材料を組み込むことも企図される。例えば、タンタルなどの放射線不透過性材料のコーティングは、蛍光透視下での装置視認性を向上させるために、当該技術分野において既知の手段によってステントの表面上に堆積させることができる。いくつかの用途では、低ひずみ領域内のステント表面上に放射線不透過性材料の薄いコーティングを堆積させることが有利であり得る。
【0033】
図1A~1Bを参照すると、単位セル130のパターンは、時計回り方向22、反時計回り方向24、及び長手方向10に反復することができる。
図1Bに示されるように、単位セル130は、長手方向要素200がステント100の長さ110に沿って連続的かつ反復的様式で延在するように、単位セル130の幅にわたって広がり、長さ方向に隣接する単位セル内に延在する長手方向要素200を有することができる。時計回りに延在する枝状部326は、長手方向要素200の波パターンのピーク202に位置決めされた時計回りのノード252から延在することができる。時計回りに延在する枝状部326は、長手方向要素200を時計回り方向22で隣接する長手方向要素200に接続する相互接続部材300の一部であり得る。反時計回りに延在する枝状部322は、長手方向要素波パターンのトラフ204に位置決めされた反時計回りのノード254から延在することができる。反時計回りに延在する枝状部322は、長手方向要素200を反時計回り方向24の隣接する長手方向要素に接続する相互接続部材300の一部であり得る。
【0034】
単位セルがどのように相互接続され得るかを例示するために、
図1Bは、単位セル130、時計回りに隣接する単位セルの一部132、反時計回りに隣接する単位セル134、長手方向に隣接する単位セル140、長手方向に隣接するセルに時計回りに隣接するセル142、及び長手方向に隣接するセルに反時計回りに隣接するセル144を示す。図示した部分単位セルの各々は、単位セルの完全な反復パターンを表す。
【0035】
図1Bに示されるように、単位セル130内で、長手方向要素200は、太い幅225を有する太いセグメント220と、細い幅215を有する細いセグメント210と、を有することができる。太いセグメント220は、反時計回りのノード254と時計回りのノード252との間に広がる実質的に均一な太い幅225を有することができる。細いセグメント210は、時計回りのノード252と長手方向に隣接するセル140の反時計回りのノード254との間に広がる実質的に均一な細い幅215を有することができる。単位セルがステント100の長さ110に沿って反復すると、長手方向要素200は、交互の太いセグメント220及び細いセグメント210の反復パターンを有することができる。
【0036】
相互接続部材300は、ノード252、254から延在して長手方向要素200を周方向に隣接する単位セルに接続する枝状部で作製することができる。
図1A及び1Bに示されるように、相互接続部材300は、単位セル130内に4つの枝状部を有し得る。上述したように、時計回りに延在する枝状部326は、長手方向要素200のピーク202に位置決めされた時計回りのノード252から延在することができ、反時計回りに延在する枝状部322は、長手方向要素200のトラフ204に位置決めされた反時計回りのノード254から延在することができる。枝状部は、ステント100の潰れ性及び可撓性を促進するために、長手方向要素200のノードから鋭角で延在することができる。
【0037】
ノードから延在する1つ又は2つ以上の枝状部もまた、単位セル間で長手方向に延在することができる。例えば、単位セル130時計回りに延在する枝状部322は、長手方向に隣接する単位セル140内に位置決めされた反時計回りのノード254から延在するように示されている。枝状セルの長手方向の拡張は、ステント100の潰れを容易にすることができ、長手方向要素200の波パターンを模倣して、潰れ可能な可撓性の独立セルパターンを形成することができる。
【0038】
相互接続部材300は、時計回りに延在する枝状部326及び反時計回りに延在する枝状部322に接続する中間枝状部を有し、単位セルから時計回りに延在する枝状部326を周方向に隣接する単位セルの反時計回りに延在する枝状部322に接合することができる。例えば、第1の中間枝状部310は、反時計回りに延在する枝状部322の端部上に位置決めされた第1の中間ノード352から、反時計回りに隣接する単位セル134の時計回りに延在する枝状部326の端部上に位置決めされた第2の中間ノード354まで、反時計回り方向24に延在することができる。
【0039】
反時計回り方向24に延在することに加えて、反時計回りに延在する枝状部322及び第1の中間枝状部310は共に、単位セル130大部分又は全体にわたって長手方向に延在することができ、長手方向要素200の波パターンを模倣して、ステント100の独立セル構造内に連続性を提供することができる。第1の中間枝状部310は、長手方向要素200における枝状部322、326のノード252、254への取り付けを模倣するために、反時計回りで隣接する単位セル134の時計回りに延在する枝状部326を鋭角で接合することができる。
【0040】
第2の中間枝状部324は、第1の中間ノード352から反時計回り方向24に延在して、長手方向単位セル144に反時計回りに隣接する単位セルの時計回りに延在する枝状部326を接合することができる。反時計回り方向24に延在することに加えて、長手方向に隣接するセル144に反時計回りに隣接するセルの第2の中間枝状部324及び時計回りに延在する枝状部326は、単位セルの幅にほぼ等しい幅にわたって長手方向に延在し、単位セル130を横切る約半分から長手方向に隣接するセル144に隣接する反時計回りにセルを横切る約半分まで長手方向に広がり、2つの枝状部の長手方向の拡張は、長手方向要素200の波パターンを模倣することができる。第2の中間枝状部324は、第1の中間ノード352の反時計回りに延在する枝状部322を鋭角で接合して、長手方向要素200における枝状部322、326のノード252、254への取り付けを模倣することができる。
【0041】
相互接続部材300内の枝状部は、様々な幅を有することができる。例えば、第1の中間枝状部310は、第1の中間ノード352と第2の中間ノード354との間で実質的に均一である細い幅315を有することができる。
図1Bに示すように、時計回りに延在する枝状部326、反時計回りに延在する枝状部322、及び第2の中間枝状部324は各々、細い幅315が太い幅325未満であるように実質的に均一な太い幅325を有することができる。
【0042】
端部セル160は、長手方向要素200の端部セグメントと、端部接合部材150によって接続された端部枝状セグメントと、を含むことができる。
【0043】
図2は、ステント100例示的なストラットパターンの別の可視化を示す。
図2は、周方向20に互いに隣接して位置決めされた第1の長手方向要素200a及び第2の長手方向要素200b、及び隣接する長手方向要素200a、200bを接続するために周方向に延在する枝状部から作製された相互接続部材300を示す。各々の長手方向要素200a、200bは、ピーク202a、202b、及びトラフ204a、204bを有する波形パターンを有し、細いセグメント210a、210bと、ピーク202a、202bとトラフ204a、204bとの間に広がる太いセグメント220a、220bとを有する波パターンを有する。第1の長手方向要素200aのトラフ204aに位置決めされたノード254aは、相互接続部材300の反時計回りに延在する枝状部322に接続し、第2の長手方向要素200bのピーク202bに位置決めされたノード252bは、相互接続部材300の時計回りに延在する枝状部326に接続する。ノード252aは、第1の長手方向要素200aのピーク202aに位置決めされて、時計回りに隣接する長手方向要素(図示せず)と接合することができ、ノード254bは、第2の長手方向要素200bのトラフ204bに位置決めされて、反時計方向に隣接する長手方向要素(図示せず)と接合することができる。
【0044】
第1及び第2の長手方向要素200a、200bは、第1の長手方向要素200aのピーク202aが第2の長手方向要素200bのピーク202bと周方向に整列し、第1の長手方向要素200aのトラフ204aが第2の長手方向要素200bのトラフ204bと周方向に整列するように整列され得る。
【0045】
第1の中間枝状部310及び第2の中間枝状部324は、反時計回りに延在する枝状部322の端部に位置決めされた第1の中間ノード352と、時計回りに延在する枝状部326の端部に位置決めされた第2の中間ノード354との間に広がることができる。第1及び第2の中間枝状部310、324は、第1の中間ノード352と第2の中間ノード354との間の反対方向に長手方向に延在して、長手方向要素200a、200bの波パターンを模倣するパターンを形成することができる。第1及び第2の中間枝状部310、324は、第1及び第2の中間ノード352、354で端部-端部接合して、ステント100の長さ110の大部分にわたって広がることができる。第1の中間ノード352は、第1の長手方向要素200a及び第2の長手方向要素200bのピーク202a、202bと周方向に整列することができ、第2の中間ノード354は、第1の長手方向要素200a及び第2の長手方向要素200bのトラフ204a、204bと周方向に整列することができる。
【0046】
第1の中間枝状部310は各々、長手方向要素200a、200bの細いセグメント210a、210bの幅215にほぼ等しい細い幅315を有することができ、第2の中間枝状部324は、長手方向要素200a、200bの太いセグメント220a、220bの幅225にほぼ等しい太い幅325を有することができる。細い第1の中間枝状部310は、第1の長手方向要素200aの太いセグメント220aと第2の長手方向要素200bの太いセグメント220bとの間に、周方向に約半分に位置決めすることができ、また、太い第2の中間枝状部324は、第1の長手方向要素200aの細いセグメント210aと第2の長手方向要素200bの細いセグメント210bとの間に、周方向に約半分に位置決めすることができる。このようにして、長手方向に延在する細い及び太いセグメントは、ステント100の円周120の周りに交互に位置決めすることができる。
【0047】
図示されていない別の例では、長手方向要素200は、中間枝状部310、324の代わりに使用することができる。
図2を参照し、かつそのような幾何学的形状を視覚化するために、第1の中間ノード352は、各々波のピークの形状で第1の中間枝状部310及び第2の中間枝状部324を端部-端部接合するように形状化することができ、第2の中間ノード354は、各々波のトラフの形状で第1の中間枝状部310及び第2の中間枝状部324を端部-端部接合するように形状化することができる。中間枝状部は、本質的に長手方向要素200の形状をとってもよい。
【0048】
図3は、屈曲構成にある例示的なステント100の3次元図である。ステント100は、第1の開放端部112から第2の開放端部114までステント100の長さ110に広がる長手方向要素200から作製することができる。長手方向要素200は、交互の可撓性セグメント210及び剛性セグメント220を有することができる。長手方向要素200は、周方向に隣接する長手方向要素200を接続するステント100の長さ110に広がる相互接続部材300によって接続することができる。相互接続部材300は、枝状部から作製することができる。ステント100の各々の端部112、114において、端部接合部材150は、長手方向要素200の各々の端部セグメントを相互接続部材300の各々の端部枝状部に接続することができる。
【0049】
図4及び5は、ステントの製造プロセスにおいて使用することができる例示的な方法工程を概説するフロー図である。方法工程は、本明細書に記載される例示的手段のいずれかによって、又は当業者に既知である任意の手段によって実施することができる。
【0050】
図4に概説される方法700参照すると、工程710において、周方向及び長手方向を有する弾性チューブを提供することができる。弾性チューブは、例えば、ニチノール、ニチノール合金、他の形状記憶金属、弾性の埋め込み型チューブ又は当該技術分野において既知の他の材料であり得る。工程720では、チューブを切断して、長手方向に延在する可撓性ストラット及び剛性ストラットの第1の交互パターンを形成することができ、可撓性ストラットの各々は、長手方向に各々測定されたときに剛性ストラットの各々よりも可撓性である。工程730では、第1のノードは、第1の交互パターンの可撓性ストラット及び剛性ストラットの各々の交点に位置決めすることができる。工程740では、チューブを切断して、第1の枝状部の各々が第1のノードの各々から延在するように、第1の枝状部を形成することができる。工程750では、チューブを切断して、長手方向に延在する可撓性ストラット及び剛性ストラットの少なくとも1つの隣接するパターンを形成し、第1の交互パターンに隣接して周方向に位置決めすることができる。工程760では、第1の枝状部を、少なくとも1つの隣接する交互パターンに接続することができる。
【0051】
図5に概説される方法800を参照すると、工程810において、周方向及び長手方向を有する弾性チューブを提供することができる。弾性チューブは、例えば、ニチノール、ニチノール合金、他の形状記憶金属、弾性の埋め込み型チューブ又は当該技術分野において既知の他の材料であり得る。工程820では、チューブを切断して、長手方向に延在する可撓性ストラット及び剛性ストラットの第1の交互パターンを形成することができ、可撓性ストラットの各々は、長手方向に各々測定された剛性ストラットの各々よりも可撓性である。工程830では、第1のノードは、第1の交互パターンの可撓性ストラット及び剛性ストラットの各々の交点に位置決めすることができる。工程840では、チューブを切断して、第1の枝状部の各々が第1のノードの各々から延在するように、第1の枝状部を形成することができる。工程845では、各々の中間枝状部が第1の枝状部から延在するように、かつ各々の中間枝状部が、それが延在する第1の枝状部の幅未満の幅を有するように、中間枝状部を切断することができる。工程850では、チューブを切断して、長手方向に延在する可撓性ストラット及び剛性ストラットの少なくとも1つの隣接するパターンを形成し、第1の交互パターンに隣接して周方向に位置決めすることができる。工程855では、可撓性ストラットの各々は、第1の対の隣接するノードの間に実質的に均一な細い幅を有するように切断することができ、剛性ストラットの各々は、第2の対の隣接するノードの間に実質的に均一な太い幅を有するように切断することができる。工程860では、第1の枝状部を、少なくとも1つの隣接する交互パターンに接続することができる。
【0052】
本明細書に含まれる記述は、本発明の実施形態の例であり、本発明の範囲を何ら制限するものではない。本明細書に記載されるように、本発明は、例えば、長手方向要素のための代替的な形状、より多い又はより少ない枝状部を有する相互接続部材、異なる幾何学的形状を有する相互接続部材、追加の若しくはより少ないストラットを有する相互接続部材、又はステントのための多数の材料若しくは製造手段のいずれかを利用することを含むステントの多数の変形及び修正を企画する。これらの修正形態は、本発明の関連技術分野の当業者に明らかであろうし、かつ、以下の特許請求項の範囲内であることが意図される。
【0053】
〔実施の態様〕
(1) 体腔内に埋め込むためのステントであって、
ステント円周と、第1の開放端部と、第2の開放端部と、前記第1の開放端部から前記第2の開放端部まで延在する長さと、を含む、実質的に管状の形状と、
各々が複数の交互の細いセグメント及び太いセグメントを含む前記ステントの前記長さの大部分にわたって延在する複数の長手方向要素と、
各々が周方向に延在する複数の相互接続部材であって、各々が前記複数の長手方向要素のうちの2つの隣接する長手方向要素を接続し、各々が複数の枝状部を含む、複数の相互接続部材と、
前記複数の交互の細いセグメント及び太いセグメントの各々の間の前記複数の長手方向要素の各々の上に位置決めされた複数のノードであって、前記複数のノードの各々が、前記複数の枝状部のうちの1つの枝状部を前記複数の長手方向要素のうちの1つの長手方向要素に接続する、複数のノードと、を含み、
前記複数の細いセグメントが各々、前記複数のノードの第1の隣接する対の間の実質的に均一な幅である細い幅を含み、前記複数の太いセグメントが各々、前記複数のノードの第2の隣接する対の間の実質的に均一な幅である太い幅を含み、前記太い幅が、前記細い幅を超える、ステント。
(2) 前記複数の長手方向要素の各々が、正弦波形状を含む、実施態様1に記載のステント。
(3) 前記複数のノードの各々が、前記正弦波形状のピーク又はトラフに位置決めされている、実施態様2に記載のステント。
(4) 前記複数の相互接続部材の各々が、実質的に均一な幅を含む細い枝状部と、前記細い枝状部の前記幅を超える実質的に均一な幅を含む太い枝状部と、を含む、実施態様1に記載のステント。
(5) 前記相互接続部材が、2つの中間ノードで接合された4つの枝状部を含む、実施態様1に記載のステント。
【0054】
(6) 前記4つの枝状部のうちの第1の枝状部が、実質的に均一な第1の幅を含み、前記4つの枝状部のうちの第2の枝状部が、前記第1の幅を超える実質的に均一な第2の幅を含む、実施態様5に記載のステント。
(7) 実質的に管状の形状と、時計回り方向、反時計回り方向、及び長手方向に反復する複数の単位セルと、を含む体腔内に埋め込むためのステントであって、前記複数の単位セルの各々が、
前記長手方向に前記単位セルの前記幅に延在し、かつ波パターンの1周期を形成する長手方向に延在する要素であって、前記波パターンの1周期が、
前記波パターンのトラフに位置決めされた反時計回りのノードと、
前記波パターンのピークに位置決めされた時計回りのノードと、
前記反時計回りのノードから前記時計回りのノードまで延在する実質的に均一な幅を含む太いセグメントと、
前記時計回りのノードから長手方向に隣接する単位セルの長手方向に隣接する反時計回りのノードまで延在する、前記太いセグメントの前記幅未満の実質的に均一な幅を含む細いセグメントと、を含む、長手方向に延在する要素と、
前記時計回りのノードから前記時計回り方向に周方向に延在する時計回りに延在する枝状部と、
前記反時計回りのノードから前記反時計回り方向に周方向に延在する反時計回りに延在する枝状部と、を含む、ステント。
(8) 前記単位セルが、
前記長手方向に隣接する単位セルから延在する長手方向に隣接して反時計回りに延在する枝状部と、
反時計回りに隣接する単位セルから延在する反時計回りに隣接して時計回りに延在する枝状部と、を接続する第1の中間枝状部を更に含む、実施態様7に記載のステント。
(9) 前記単位セルが、
前記長手方向に隣接して反時計回りに延在する枝状部と、
前記長手方向に隣接する単位セルに反時計回りに隣接する単位セルから延在する、斜めに隣接して時計回りに延在する枝状部と、を接続する第2の中間枝状部を更に含む、実施態様8に記載のステント。
(10) 前記時計回りに延在する枝状部が、実質的に均一な幅を含み、
前記反時計回りに延在する枝状部が、前記時計回りに延在する枝状部の前記幅にほぼ等しい実質的に均一な幅を含み、
前記第1の中間枝状部が、前記時計回りに延在する枝状部の前記幅及び前記反時計回りに延在する枝状部の前記幅未満である、実質的に均一な幅を含む、実施態様8に記載のステント。
【0055】
(11) 前記波パターンが、正弦波の形状である、実施態様7に記載のステント。
(12) 前記太いセグメントの前記幅が、約0.046mm(約0.0018インチ)であり、前記細いセグメントの前記幅が、約0.0318mm(約0.00125インチ)である、実施態様7に記載のステント。
(13) 第1の端部、第2の端部、前記第1の端部から前記第2の端部まで前記長手方向に延在する長さ、及び複数の端部セルを更に含み、各々の端部セルが、
前記長手方向に延在する要素の端部セグメントと、
前記相互接続部材の端部枝状部と、
前記端部セグメントを前記端部枝状部に接続する接合部材と、を含み、
前記端部セルが、前記第1の端部及び前記第2の端部に近接して位置決めされ、前記時計回り方向及び前記反時計回り方向に反復し、
前記単位セルが、前記ステントの前記長さの大部分にわたって長手方向に反復している、実施態様7に記載のステント。
(14) 体腔内に埋め込むためのステントであって、
周方向に測定される円周と、長手方向に測定される長さと、を含む実質的に管状の形状と、
各々が複数の交互の可撓性セグメント及び剛性セグメントを含む前記ステントの前記長さの大部分にわたって延在する複数の長手方向要素であって、
前記複数の可撓性セグメントの各々及び前記複数の剛性セグメントの各々が、前記ステントに構造的支持を提供し、
前記複数の可撓性セグメントが各々、前記複数の剛性セグメントの各々を超える前記長手方向又は前記周方向の可撓性を有する、複数の長手方向要素と、
前記複数の長手方向要素のうちの2つの隣接する長手方向要素を前記周方向に各々が接続し、各々が複数の枝状部を含む、複数の相互接続部材と、
前記複数の交互の可撓性セグメント及び剛性セグメントの各々の間の前記複数の長手方向要素の各々の上に位置決めされた複数のノードであって、前記複数のノードの各々が、前記複数の枝状部のうちの1つの枝状部を前記複数の長手方向要素のうちの1つの長手方向要素に接続する、複数のノードと、を含む、ステント。
(15) 前記可撓性セグメントが、細い幅を含み、前記剛性セグメントが太い幅を含み、前記太い幅が、前記細い幅を超える、実施態様14に記載のステント。
【0056】
(16) 前記複数の枝状部が、可撓性枝状部と剛性枝状部とを含み、前記可撓性枝状部が、前記剛性枝状部を超える前記長手方向又は前記周方向の可撓性を含む、実施態様14に記載のステント。
(17) 前記長手方向要素が各々、複数のピーク及び複数のトラフを含む波形を含み、
前記複数のノードの各々が、前記複数のピークのうちの1つのピーク又は前記複数のトラフのうちの1つのトラフに位置決めされ、
前記複数の相互接続部材の各々が、前記2つの隣接する長手方向要素のうちの第1の長手方向要素からの複数のピークを、前記2つの隣接する長手方向要素のうちの第2の長手方向要素からの複数のトラフに接続する、実施態様14に記載のステント。
(18) ステントの製造方法であって、
周方向及び長手方向を含む弾性チューブを提供することと、
前記チューブを切断して、前記長手方向に延在する可撓性ストラット及び剛性ストラットの第1の交互パターンを形成することであって、前記可撓性ストラットの各々が、前記長手方向に各々測定されるとき、前記剛性ストラットの各々よりも可撓性である、形成することと、
前記第1の交互パターンの前記可撓性ストラットと剛性ストラットとの各々の交点に複数の第1のノードを位置決めすることと、
前記チューブを切断して、前記複数の第1のノードの各々から各々が延在する複数の第1の枝状部を形成することと、
前記チューブを切断して、前記長手方向に延在し、かつ前記周方向に前記第1の交互パターンに隣接して位置決めされる可撓性ストラット及び剛性ストラットの少なくとも1つの隣接する交互パターンを形成することと、
前記複数の第1の枝状部を前記少なくとも1つの隣接する交互パターンに接続することと、を含む、方法。
(19) 前記可撓性ストラットの各々を、第1の対の隣接するノードの間に実質的に均一な細い幅を含むように切断することと、
前記剛性ストラットの各々を、前記複数のノードのうちの第2の対の隣接するノードの間に実質的に均一な太い幅を含むように切断することであって、各可撓性ストラットの前記細い幅が、各々の剛性ストラットの前記太い幅未満である、切断することと、を更に含む、実施態様18に記載の方法。
(20) 前記複数の第1の枝状部のうちの1つの枝状部から各々が延在する複数の中間枝状部を切断することを更に含み、前記複数の中間枝状部の各々は、それが延在する前記枝状部の幅未満の幅を含む、実施態様18に記載の方法。