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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-01-19
(45)【発行日】2024-01-29
(54)【発明の名称】発泡性積層体及び断熱容器
(51)【国際特許分類】
   B32B 27/00 20060101AFI20240122BHJP
   B32B 27/10 20060101ALI20240122BHJP
   B65D 65/40 20060101ALI20240122BHJP
   B41M 3/06 20060101ALI20240122BHJP
   B32B 5/18 20060101ALI20240122BHJP
【FI】
B32B27/00 H
B32B27/10
B65D65/40 A
B41M3/06 F
B32B5/18
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2019218740
(22)【出願日】2019-12-03
(65)【公開番号】P2021088087
(43)【公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-10-25
(73)【特許権者】
【識別番号】310000244
【氏名又は名称】DICグラフィックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149445
【弁理士】
【氏名又は名称】大野 孝幸
(74)【代理人】
【識別番号】100177471
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 眞治
(72)【発明者】
【氏名】濃沼 賢
(72)【発明者】
【氏名】畦地 敬
(72)【発明者】
【氏名】志知 祐次
【審査官】長谷川 大輔
(56)【参考文献】
【文献】再公表特許第2009/119800(JP,A1)
【文献】特開2017-039896(JP,A)
【文献】特開2010-284956(JP,A)
【文献】特開2014-156108(JP,A)
【文献】特開2015-183051(JP,A)
【文献】特開2017-025256(JP,A)
【文献】特開2019-147889(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B1/00-43/00
B41M1/00-3/18
7/00-9/04
B65D65/00-65/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原紙と、前記原紙の一方の面を被覆する第1の樹脂層と、前記原紙の他面を被覆し、前記第1の樹脂層よりも低い融点を有し加熱処理によって発泡する第2の樹脂層を有する発泡材料の、前記第2の樹脂層表面に印刷層とを含み、
前記印刷層が、(1)及び(2)を満たすインキ組成物の印刷パターンを含有することを特徴とする発泡性積層体。
(1)少なくとも、前記第2の樹脂層表面に接する印刷層Aを形成する印刷インキAを有する。
(2)前記印刷インキAは、ウレタン樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、有機溶剤、及びキレート剤を含有する。
【請求項2】
前記印刷インキAが形成する印刷層A表面に設けられる印刷層Bを形成する印刷インキBが、ウレタン樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、及び有機溶剤を含有する請求項1に記載の発泡性積層体。
【請求項3】
更に、前記印刷インキA、印刷インキBがワックスを含有する請求項2に記載の発泡性積層体。
【請求項4】
前記キレート剤が、チタン系キレート及び/又はジルコニウム系キレートである請求項1に記載の発泡性積層体。
【請求項5】
請求項1~4の何れか1つに記載の発泡性積層体を用いた断熱容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に食品向け断熱容器として利用可能な発泡性積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、脱石油資源の視点から紙基材が注目されており、例えば、従来より「カップ麺」と称される食品用に使用されるカップや飲料用カップには低コスト、高断熱性であるポリスチレン製カップが使用されてきたのが通例であったが、こう言ったカップ類にも紙製容器が多く使われるようになってきた。
一般的な紙カップは、カップ内面にポリエチレンでコーティングが施されており、水漏れしない構造となっているが、カップ外面はコーティングされていないため、長期間飲料を入れておくと結露によってカップの強度が弱くなる傾向にある。また、熱が伝わりやすいため、熱い内容物での使用には適していない。
そこでカップ外面に更に波状や二重・三重構成に紙型加工することでカップの強度や断熱性を付与する工夫もなされているが、構造が複雑化する為、生産効率が悪くコスト高である。
これに対して、最近では断熱性に加えて、手に持った時のフィット感や滑り止めを付与した独特な手触りを持つ発泡性断熱カップが注目を集めつつある。
前記発泡断熱カップはカップ内面と外面がポリエチレンでコーティングされており、カップ成型時に加熱して外面のポリエチレンを発泡させることで、空気の層が形成され手に伝わる熱を遮断する。この構造により、結露によるカップ強度低下の抑制および熱い内容物に適用することが出来る。
前記発泡性断熱カップに使用される発泡性積層体のメカニズムとしては、原紙の片面に低密度ポリエチレン、反対側の片面に高密度又は中密度ポリエチレンをラミネート加工した後、オーブンで加熱する事でラミネート層が過熱し、原紙がもつ水分により発泡させるものであり、発泡断熱カップ成型時に容器の外面となる前記低密度ポリエチレンの表面には、デザイン模様、商品名、メーカー名、商品バーコード等の為の印刷層を設ける事を必然とされる。
【0003】
前記印刷層を形成するためのインキは、低密度ポリエチレンの発泡を抑制し、印刷層の印刷部と非印刷部とにおいて、又は印刷部とこの印刷部の上にさらに2色、3色と複数色刷り重ねる事で刷り重ね部を形成した場合、発泡後の低密度ポリエチレンの厚さに差が生じる傾向となる。前記印刷部、又は前記重ね塗り部が凹部となり、段差が生じる事で特に小さい文字や画数の多い文字、バーコード等が不鮮明となり、読み取りに支障となる問題点を有する。また、印刷部の形成により発泡性を過剰に抑制する事も問題であり、発泡性と平滑性を兼備する事が望まれる。
そして、ウレタン樹脂と塩化ビニル酢酸ビニル共重合体を特定比率で混合し、バインダー樹脂の伸長率を400%~3,000%とする事で前記印刷層表面の凹凸を改善するインキ組成物(例えば、引用文献1)や、ウレタン系樹脂、又はウレタン系樹脂及び硝化綿を含む発泡性紙製容器向け原材料シート(例えば、引用文献2)が開示されているが、いずれも前記発泡性と平滑性が充分兼備されているとは言えない。
また印刷後の発泡性積層体をカップ成形加工時にカップ側面のポリエチレン層を熱で溶融して接着したり、ボトム全体を成型する際の加熱に対する耐熱性も要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】WO2009/119800公報
【文献】特開2018-167864号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、発泡性、平滑性及び成型加工後の耐熱性を兼備した発泡性積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記した課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、原紙と、前記原紙の一方の面を被覆する第1の樹脂層と、前記原紙の他面を被覆し、前記第1の樹脂層よりも低い融点を有し加熱処理によって発泡する第2の樹脂層を有する発泡材料の、前記第2の樹脂層表面に印刷層とを含み、
前記印刷層が、(1)及び(2)を満たす特定のインキ組成物の印刷パターンを含有することを特徴とする発泡性積層体とする事が課題解決に有効であることを見出した。
【0007】
即ち、本発明は、原紙と、前記原紙の一方の面を被覆する第1の樹脂層と、前記原紙の他面を被覆し、前記第1の樹脂層よりも低い融点を有し加熱処理によって発泡する第2の樹脂層を有する発泡材料の、前記第2の樹脂層表面に印刷層とを含み、
前記印刷層が、(1)及び(2)を満たすインキ組成物の印刷パターンを含有することを特徴とする発泡性積層体に関する。
(1)少なくとも、前記第2の樹脂層表面に接する印刷層Aを形成する印刷インキAを有する。
(2)前記印刷インキAは、ウレタン樹脂、セルロース系樹脂、有機溶剤、及びキレート剤を含有する。
【0008】
また、本発明は、前記印刷インキAが形成する印刷層A表面に設けられる印刷層Bを形成する印刷インキBが、ウレタン樹脂、セルロース系樹脂、及び有機溶剤を含有する発泡性積層体に関する。
【0009】
また、本発明は、更に前記印刷インキA、印刷インキBがワックスを含有する発泡性積層体に関する。
【0010】
また、本発明は、前記キレート剤が、チタン系キレート及び/又はジルコニウム系キレートである発泡性積層体に関する。
【0011】
また、本発明は、該発泡性積層体を用いた断熱容器に関する。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、発泡性、平滑性及び成型加工後の耐熱性を兼備した発泡性積層体が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(言葉の定義)
本発明においてリキッド印刷インキとは、グラビアインキまたはフレキソインキ等の、印刷版を使用する印刷方法に適用されるリキッド状のインキを指し、好ましくはグラビアインキまたはフレキソインキである。また本発明のリキッド印刷インキは活性エネルギー硬化性の成分を含んでおらず、即ち活性エネルギー線非反応性のリキッドインキである。
なお以下の説明で用いる「インキ」とは全て「印刷インキ」を示す。また「部」とは全て「質量部」を示し、「インキ全量」とは、有機溶剤等の揮発性成分をすべて含んだインキの全量を示し、「インキ固形分全量」とは、揮発性成分を含まない、不揮発性成分のみの全量を示す。
【0014】
本発明は、原紙と、前記原紙の一方の面を被覆する第1の樹脂層と、前記原紙の他面を被覆し、前記第1の樹脂層よりも低い融点を有し加熱処理によって発泡する第2の樹脂層を有する発泡材料の、前記第2の樹脂層表面に印刷層とを含み、
前記印刷層が、(1)及び(2)を満たすインキ組成物の印刷パターンを含有することを特徴とする発泡性積層体に関する。
(1)少なくとも、前記第2の樹脂層表面に接する印刷層Aを形成する印刷インキAを有する。
(2)前記印刷インキAは、ウレタン樹脂、セルロース系樹脂、有機溶剤、及びキレート剤を含有する。
【0015】
本発明の発泡性積層体で使用する原紙と、前記原紙の一方の面を被覆する第1の樹脂層と、前記原紙の他面を被覆し、前記第1の樹脂層よりも低い融点を有し加熱処理によって発泡する第2の樹脂層を有する発泡材料とすることで、専用の発泡性紙製シート(カップ原紙)を作製する事ができる。
【0016】
本発明の発泡性積層体に使用される原紙は特に限定されないが、断熱容器の容量や強度の観点から、坪量80g/m~500g/mを有する事が好ましい。また、発泡性積層体をオーブンで加熱する事でラミネート層が過熱し、原紙がもつ水分が水蒸気となり発泡させるものであるから、原紙全量の約5~10質量%の含水率を保持していることが好ましい。
【0017】
前記第1の樹脂層、第2の樹脂層共に熱可塑性合成樹脂フィルムを原紙にラミネートする事で得られる。前記熱可塑性合成樹脂フィルムは、従来から容器材料として周知の樹脂材料からなるフィルムであってよい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの延伸および無延伸ポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン、セロファン、ビニロンなどの熱可塑性合成樹脂からなるフィルムから適宜選択して使用することができる。
本発明の発泡性積層体を用いて断熱容器を作製する場合、第1の樹脂層を形成する高融点樹脂フィルムが断熱容器の胴部の内壁に、第2の樹脂層を形成する低融点樹脂フィルムが断熱容器の胴部の外壁となる様にして使用する。
例えばポリエチレンフィルムを使用する場合、第1の樹脂層を形成する高融点樹脂フィルムとして、約130℃~135℃の融点を有する高融点ポリエチレンフィルムを、第2の樹脂層を形成する低融点樹脂フィルムとして、約105℃~110℃の融点を有する低融点ポリエチレンフィルムを其々ラミネートして使用することができる。
【0018】
前記原紙の表裏にラミネートする各フィルムの厚さは、特に限定されないが、耐熱容器の胴部の外壁を構成する低融点樹脂フィルムの厚さは、発泡後のフィルム層が断熱層として十分機能する様に、厚みを適宜調整する事が好ましい。例えば、低密度ポリエチレンフィルムであれば、25~80μmの厚みが好ましい。また、耐熱容器胴部の内壁に中密度又は高密度ポリエチレンフィルムを使用する場合、フィルムの厚さは特に限定されないが、内容物が浸透して漏洩する事がないように、フィルムの厚さを適宜設定することが好ましい。
【0019】
前記第2の樹脂層表面に印刷層の形成は、グラビア印刷又はフレキソ印刷によって実施する事ができる。
従って、印刷層Aを形成する印刷インキAはグラビアインキ、又はフレキソインキといったリキッド印刷インキを用いて各印刷方式により印刷する事ができる。
前記印刷層は(1)少なくとも、前記第2の樹脂層表面に接する印刷層Aを形成する印刷インキAを有する単色刷りでもよく、(2)前記印刷インキAは、ウレタン樹脂、セルロース系樹脂、有機溶剤、及びキレート剤を含有する事が好ましい。
【0020】
また、前記印刷インキAが形成する印刷層A表面に、更に設けられる印刷層Bを形成する印刷インキBにより、印刷インキAに印刷インキBを重ね刷りしてもよく、前記印刷インキBは、ウレタン樹脂、セルロース系樹脂、及び有機溶剤を含有する事が好ましい。
印刷層Bを形成する印刷インキBも、印刷インキAと同様にグラビアインキ、又はフレキソインキを用いて各印刷方式により印刷する事ができる。
尚、インキAはキレート剤を含有する事を必須とする一方、インキBはキレート剤を含有しても含有しなくてもよい以外は、ウレタン樹脂、セルロース系樹脂、及び有機溶剤からなる共通のものを使用する事ができる。
【0021】
本発明の発泡性積層体に使用する印刷インキA、Bに用いるバインダー樹脂としては、ウレタン樹脂と、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)やセルロースアセテートブチロネート(CAB)などセルロース系樹脂を含有する事を必須とする。 また、必要に応じてポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ロジン系樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ケトン樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、ブチラール、石油樹脂などを添加してもよい。
【0022】
(ウレタン樹脂)
ウレタン樹脂としては、ポリオールとポリイソシアネートを反応させて得たポリウレタン樹脂であれば特に限定されない。ポリオールとしては例えば、ポリウレタン樹脂の製造に一般的に用いられる各種公知のポリオールを用いることができ、1種または2種以上を併用してもよい。例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-エチル-2ブチル-1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、3-メチル-1,5ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4-ブチンジオール、1,4―ブチレンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,6-ヘキサントリオール、1,2,4-ブタントリオール、ソルビトール、ペンタエスリトールなどの飽和または不飽和の低分子ポリオール類(1)、これらの低分子ポリオール類(1)と、セバシン酸、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、こはく酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸あるいはこれらの無水物とを脱水縮合または重合させて得られるポリエステルポリオール類(2);環状エステル化合物、例えばポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリ(β-メチル-γ-バレロラクトン)等のラクトン類、を開環重合して得られるポリエステルポリオール類(3);前記低分子ポリオール類(1)などと、例えばジメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、ホスゲン等との反応によって得られるポリカーボネートポリオール類(4);ポリブタジエングリコール類(5);ビスフェノールAに酸化エチレンまたは酸化プロピレンを付加して得られるグリコール類(6);1分子中に1個以上のヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロプル、アクリルヒドロキシブチル等、或いはこれらの対応するメタクリル酸誘導体等と、例えばアクリル酸、メタクリル酸又はそのエステルとを共重合することによって得られるアクリルポリオール(7)などが挙げられる。
【0023】
ポリイソシアネートとしては、ポリウレタン樹脂の製造に一般的に用いられる各種公知の芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートなどが挙げられる。例えば、1,3-フェニレンジイソシアネート、1,4-フェニレンジイソシアネート、1-メチル-2,4-フェニレンジイソシアネート、1-メチル-2,6-フェニレンジイソシアネート、1-メチル-2,5-フェニレンジイソシアネート、1-メチル-2,6-フェニレンジイソシアネート、1-メチル-3,5-フェニレンジイソシアネート、1-エチル-2,4-フェニレンジイソシアネート、1-イソプロピル-2,4-フェニレンジイソシアネート、1,3-ジメチル-2,4-フェニレンジイソシアネート、1,3-ジメチル-4,6-フェニレンジイソシアネート、1,4-ジメチル-2,5-フェニレンジイソシアネート、ジエチルベンゼンジイソシアネート、ジイソプロピルベンゼンジイソシアネート、1-メチル-3,5-ジエチルベンゼンジイソシアネート、3-メチル-1,5-ジエチルベンゼン-2,4-ジイソシアネート、1,3,5-トリエチルベンゼン-2,4-ジイソシアネート、ナフタレン-1,4-ジイソシアネート、ナフタレン-1,5-ジイソシアネート、1-メチル-ナフタレン-1,5-ジイソシアネート、ナフタレン-2,6-ジイソシアネート、ナフタレン-2,7-ジイソシアネート、1,1-ジナフチル-2,2’-ジイソシアネート、ビフェニル-2,4’-ジイソシアネート、ビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、3-3’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメタン-2,4-ジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3-シクロペンチレンジイソシアネート、1,3-シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4-シクロヘキシレンジイソシアネート、1,3-ジ(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4-ジ(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,2’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’-ジメチル-4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、これらのジイソシアネート化合物は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
【0024】
また鎖伸長剤を使用することもできる。鎖伸長剤としては例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジアミンなどの他、2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2-ヒドロキシエチルプロピルジアミン、2-ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシエチレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2-ヒドロキシピロピルエチレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシピロピルエチレンジアミン、ジ-2-ヒドロキシプロピルエチレンジアミンなど分子内に水酸基を有するアミン類も用いることが出来る。これらの鎖伸長剤は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
また、反応停止を目的とした末端封鎖剤として、一価の活性水素化合物を用いることもできる。かかる化合物としてはたとえば、ジ-n-ブチルアミン等のジアルキルアミン類やエタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類があげられる。更に、特にポリウレタン樹脂中にカルボキシル基を導入したいときには、グリシン、L-アラニン等のアミノ酸を反応停止剤として用いることができる。これらの末端封鎖剤は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
【0025】
ウレタン樹脂の重量平均分子量は10,000~100,000であることが好ましく、より好ましくは15,000~80,000の範囲である。
また、ウレタン樹脂の添加量としては、インキ全量に対し0.15~40質量%であることが好ましく、さらに好ましくは1.0~35質量%である。
【0026】
(セルロース系樹脂)
セルロース系樹脂としては、例えばセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートその他のセルロースエステル樹脂、ニトロセルロース(硝化綿ともいう)、ヒドロキシアルキルセルロース、およびカルボキシアルキルセルロース等が挙げられる。セルロースエステル樹脂はアルキル基を有することが好ましく、当該アルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、更にアルキル基が置換基を有していてもよい。
セルロース系樹脂としては、上記のうちセルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、およびニトロセルロースが好ましい。特に好ましくはニトロセルロースである。分子量としては重量平均分子量で5,000~200,000のものが好ましく、10,000~50,000が更に好ましい。また、ガラス転移温度が120℃~180℃であるものが好ましい。本発明の発泡性積層体では、ウレタン樹脂と併用する事で、発泡性が向上する傾向となる。
ニトロセルロース(硝化綿)は、天然セルロースと硝酸とを反応させて、天然セルロース中の無水グルコピラノース基の6員環中の3個の水酸基を、硝酸基に置換した硝酸エステルとして得られるものが好ましい。
【0027】
ニトロセルロース(硝化綿)を使用する事で、発泡性が向上すると共に、着色顔料への高い分散性が得られる事から、印刷層を形成するインキ塗膜強度を向上させることができ好適である。前記ニトロセルロース(硝化綿)としては、窒素含有量が10~13質量%、平均重合度30~500が好ましく、より好ましくは窒素含有量が10~13質量%、平均重合度45~290である。
ニトロセルロース(硝化綿)の添加量としては、インキ全量に対し0.15~40質量%であることが好ましく、さらに好ましくは1.0~35質量%である。
【0028】
(キレート剤)
本発明の発泡性積層体では、凝集力の向上により発泡に伴う発泡領域の厚みを増す為に、キレート剤を添加する事が好ましく、特に金属キレート剤が好ましい。金属キレート剤としてはチタン系キレート剤、ジルコニウム系キレート剤、又はアルミニウム系キレート剤を使用することが出来る。中でもチタン系キレート剤、及びジルコニウム系キレート剤が好ましい。
チタン系キレート剤としては、アルコキシド、アシレート、キレート錯体に分類されるが、本発明の発泡性積層体で使用するキレート剤としてはアルコキシドやアシレートよりもキレート錯体がより好ましく、キレート錯体の具体的なものとしてはチタンアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンエチルアセトアセテート、リン酸エステルチタン錯体等を挙げる事ができる。前記チタンエチルアセトアセテート、リン酸エステルチタン錯体についてはアセチルアセトンフリーが実現できより安全性が高い。
ジルコニウム系キレート剤も同様にアルコキシド、アシレート、キレート錯体に分類されるが、本発明の発泡性積層体で使用するキレート剤としてはアルコキシドやアシレートよりもキレート錯体が好ましく、具体的にはジルコニウムテトラアセチルアセトネートを挙げる事が出来る。
【0029】
前記キレート剤を用いれば、低温で架橋反応が完結する一方で、常温での加水分解も起こり難く安定した架橋反応が得られる。
キレート剤を添加しなければ、発泡性が低下する傾向となり、加えてインキの再溶解性が低下する為に例えばグラビア印刷を例に挙げれば、グラビア刷版のセルにインキが詰まりインキが印刷物に転移しにくい「版詰まりの現象」を起こし易く、安定した印刷適性を得ることが困難となり、細線やハイライト網点の再現性が低下する傾向にある。
更に密着性、平滑性及び耐熱性が向上する事から、印刷層Aを形成する印刷インキAではキレート剤の添加が必須であり、印刷層A表面に設けられる印刷層Bを形成する印刷インキBについては、キレート剤を添加するかしないかは随時選択する事が好ましい。
尚、キレート剤の配合量は、キレート剤の有効成分として、インキ全量の0.1~5.0質量%が好ましく、より好ましくは0.5~3.0質量%である。
【0030】
(ワックス)
本発明の発泡性積層体に使用する印刷インキA、Bには、ワックスを添加する事が好ましい。ワックスを添加する事で積層体製造時のブロッキングを抑制する事ができる。前記ワックスとしては、ポリオレフィン系ワックス、脂肪酸アマイド系ワックスが好ましく、其々単独で用いても良いし、併用しても良い。
其々単独で使用する場合は、ポリオレフィン系ワックスをインキ固形分に対し0.5 ~ 10質量%、脂肪酸アマイド系ワックスについてはインキ固形分に対し 1.0 ~ 5 質量%含有する事が好ましい。
ポリオレフィン系ワックスと脂肪酸アマイド系ワックスを併用する場合、両者の質量比率は0.1:1.0~4.5:1.0の範囲が好ましい。
【0031】
(有機溶剤)
本発明の発泡性積層体で使用する印刷インキA、Bに用いる有機溶剤としては、特に制限はないが、たとえばトルエン、キシレン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭化水素系有機溶剤、ヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系有機溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系の各種有機溶剤が挙げられる。また水混和性有機溶剤としてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロハキサノン等のケトン系、エチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、エチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、ジエチレングリコール(モノ,ジ)エチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール(モノ,ジ)メチルエーテル等のグリコールエーテル系の各種有機溶剤が挙げられる。これらを単独または2種以上を混合しても用いることができる。
【0032】
尚、印刷時の作業衛生性と包装材料の有害性の両面から、酢酸エチル、酢酸プロピル、イソプロパノール、ノルマルプロパノールなどを使用し、トルエン等の芳香族溶剤やメチルエチルケトン等のケトン系溶剤を使用しない事がより好ましい。
中でもポリウレタン樹脂、ニトロセルロースへの溶解性の観点から、イソプロピルアルコール/酢酸エチル/メトキシプロパノールの混合液がより好ましい。また、乾燥調整のためにインキ全量の10質量%未満であればグリコールエーテル類を添加する事も出来る。
【0033】
(着色剤)
本発明の発泡性積層体に使用する印刷インキA、Bには、美粧性や文字情報を付与する目的でデザイン印刷等に用いる着色剤を添加する事ができる。
着色剤としては顔料が好ましく、一般のインキ、塗料、及び記録剤などに使用されている無機顔料、有機顔料を挙げることができる。有機顔料としては、溶性アゾ系、不溶性アゾ系、アゾ系、フタロシアニン系、ハロゲン化フタロシアニン系、アントラキノン系、アンサンスロン系、ジアンスラキノニル系、アンスラピリミジン系、ペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、アゾメチンアゾ系、フラバンスロン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリン系、インダンスロン系、カーボンブラック系などの顔料が挙げられる。また、例えば、カーミン6B、レーキレッドC、パーマネントレッド2B、ジスアゾイエロー、ピラゾロンオレンジ、カーミンFB、クロモフタルイエロー、クロモフタルレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジオキサジンバイオレット、キナクリドンマゼンタ、キナクリドンレッド、インダンスロンブルー、ピリミジンイエロー、チオインジゴボルドー、チオインジゴマゼンタ、ペリレンレッド、ペリノンオレンジ、イソインドリノンイエロー、アニリンブラック、ジケトピロロピロールレッド、昼光蛍光顔料等が挙げられる。また未酸性処理顔料、酸性処理顔料のいずれも使用することができる。以下に有機顔料として好ましいものの具体的な例を挙げる。
【0034】
黒色顔料としては、例えばC.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック6、C.I.ピグメントブラック7、C.I.ピグメントブラック9、C.I.ピグメントブラック20等が挙げられる。
【0035】
藍色顔料としては、例えばC.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:5、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー17:1、C.I.ピグメントブルー22、C.I.ピグメントブルー24:1、C.I.ピグメントブルー25、C.I.ピグメントブルー26、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー61、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー63、C.I.ピグメントブルー64、C.I.ピグメントブルー75、C.I.ピグメントブルー79、C.I.ピグメントブルー80などが挙げられる。
【0036】
緑色顔料としては、例えばC.I.ピグメントグリーン1、C.I.ピグメントグリーン4、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン8、C.I.ピグメントグリーン10、C.I.ピグメントグリーン36などが挙げられる。
【0037】
赤色顔料としては、例えばC.I.ピグメントレッド1、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド4、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド8、C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド10、C.I.ピグメントレッド11、C.I.ピグメントレッド12、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド17、C.I.ピグメントレッド18、C.I.ピグメントレッド19、C.I.ピグメントレッド20、C.I.ピグメントレッド21、C.I.ピグメントレッド22、C.I.ピグメントレッド23、C.I.ピグメントレッド31、C.I.ピグメントレッド32、C.I.ピグメントレッド38、C.I.ピグメントレッド41、C.I.ピグメントレッド43、C.I.ピグメントレッド46、C.I.ピグメントレッド48、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド48:4、C.I.ピグメントレッド48:5、C.I.ピグメントレッド48:6、C.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド49:1、C.I.ピグメントレッド49:2、C.I.ピグメントレッド49:3、C.I.ピグメントレッド52、C.I.ピグメントレッド52:1、C.I.ピグメントレッド52:2、C.I.ピグメントレッド53、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド53:2、C.I.ピグメントレッド53:3、C.I.ピグメントレッド54、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド58、C.I.ピグメントレッド58:1、C.I.ピグメントレッド58:2、C.I.ピグメントレッド58:3、C.I.ピグメントレッド58:4、C.I.ピグメントレッド60:1、C.I.ピグメントレッド63、C.I.ピグメントレッド63:1、C.I.ピグメントレッド63:2、C.I.ピグメントレッド63:3、C.I.ピグメントレッド64:1、C.I.ピグメントレッド68、C.I.ピグメントレッド68、C.I.ピグメントレッド81:1、C.I.ピグメントレッド83、C.I.ピグメントレッド88、C.I.ピグメントレッド89、C.I.ピグメントレッド95、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ピグメントレッド114、C.I.ピグメントレッド119、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド136、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド147、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド150、C.I.ピグメントレッド164、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド169、C.I.ピグメントレッド170、C.I.ピグメントレッド171、C.I.ピグメントレッド172、C.I.ピグメントレッド175、C.I.ピグメントレッド176、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド181、C.I.ピグメントレッド182、C.I.ピグメントレッド183、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド187、C.I.ピグメントレッド188、C.I.ピグメントレッド190、C.I.ピグメントレッド192、C.I.ピグメントレッド193、C.I.ピグメントレッド194、C.I.ピグメントレッド200、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド206、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド208、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド210、C.I.ピグメントレッド211、C.I.ピグメントレッド213、C.I.ピグメントレッド214、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド221、C.I.ピグメントレッド223、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド226、C.I.ピグメントレッド237、C.I.ピグメントレッド238、C.I.ピグメントレッド239、C.I.ピグメントレッド240、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド245、C.I.ピグメントレッド247、C.I.ピグメントレッド248、C.I.ピグメントレッド251、C.I.ピグメントレッド253、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド256、C.I.ピグメントレッド257、C.I.ピグメントレッド258、C.I.ピグメントレッド260、C.I.ピグメントレッド262、C.I.ピグメントレッド263、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド266、C.I.ピグメントレッド268、C.I.ピグメントレッド269、C.I.ピグメントレッド270、C.I.ピグメントレッド271、C.I.ピグメントレッド272、C.I.ピグメントレッド279、などが挙げられる。
【0038】
紫色顔料としては、例えばC.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット2、C.I.ピグメントバイオレット3、C.I.ピグメントバイオレット3:1、C.I.ピグメントバイオレット3:3、C.I.ピグメントバイオレット5:1、C.I.ピグメントバイオレット13、C.I.ピグメントバイオレット19(γ型、β型)、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット25、C.I.ピグメントバイオレット27、C.I.ピグメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオレット31、C.I.ピグメントバイオレット32、C.I.ピグメントバイオレット36、C.I.ピグメントバイオレット37、C.I.ピグメントバイオレット38、C.I.ピグメントバイオレット42、C.I.ピグメントバイオレット50、などが挙げられる。
【0039】
黄色顔料としては、例えばC.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメントイエロー42、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー62、C.I.ピグメントイエロー65、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー86、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー117、C.I.ピグメントイエロー120、ピグメントイエロー125、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー137、C.I.ピグメント、イエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー148、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185およびC.I.ピグメントイエロー213等が挙げられる。
【0040】
橙色顔料としては、例えばC.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントオレンジ34、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ37、C.I.ピグメントオオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントレンジ55、C.I.ピグメントオレンジ59、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ71、又はC.I.ピグメントオレンジ74などが挙げられる。
【0041】
茶色顔料としては、例えばC.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25、又はC.I.ピグメントブラウン26などが挙げられる。
【0042】
中でも、好ましい顔料として、黒色顔料としてC.I.ピグメントブラック7、
藍色顔料としてC.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、
緑色顔料としてC.I.ピグメントグリーン7、
赤色顔料としてC.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド48:3、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド185、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド166、
紫色顔料としてC.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット37、
黄色顔料としてC.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー139、
橙色顔料としてC.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ34、C.I.ピグメントオレンジ64、
等が挙げられ、これらの群から選ばれる少なくとも一種または二種以上を使用することが好ましい。
【0043】
無機顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、シリカ、リトボン、アンチモンホワイト、石膏などの白色無機顔料が挙げられる。無機顔料の中では酸化チタンの使用が特に好ましい。酸化チタンは白色を呈し、着色力、隠ぺい力、耐薬品性、耐候性の点から好ましく、印刷性能の観点から該酸化チタンはシリカおよび/またはアルミナ処理を施されているものが好ましい。
【0044】
白色以外の無機顔料としては、例えば、アルミニウム粒子、マイカ(雲母)、ブロンズ粉、クロムバーミリオン、黄鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、群青、紺青、ベンガラ、黄色酸化鉄、鉄黒、ジルコンが挙げられ、アルミニウムは粉末またはペースト状であるが、取扱い性および安全性の面からペースト状で使用するのが好ましく、リーフィングまたはノンリーフィングを使用するかは輝度感および濃度の点から適宜選択される。
【0045】
前記顔料は、本発明の発泡性積層体で使用する印刷インキA、Bの濃度・着色力を確保するのに充分な量、すなわちインキ総質量に対して1~60質量%、インキ中の固形分重量比では10~90質量%の割合で含まれることが好ましい。また、これらの顔料は単独で、または2種以上を併用して用いることができる。
【0046】
本発明の発泡性積層体で使用する印刷インキA、Bでは更に必要に応じて、体質顔料、レベリング剤、消泡剤、可塑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、芳香剤、難燃剤なども含むこともできる。
【0047】
本発明の発泡性積層体で使用する印刷インキA、Bは、バインダー樹脂、顔料などを有機溶剤中に溶解及び/又は分散することにより製造することができる。具体的には、顔料をバインダー樹脂により有機溶剤に分散させた顔料分散体を製造し、得られた顔料分散体に、必要に応じて他の化合物などを配合することによりインキを製造することができる。
【0048】
前記顔料分散体における顔料の粒度分布は、分散機の粉砕メディアのサイズ、粉砕メディアの充填率、分散処理時間、顔料分散体の吐出速度、顔料分散体の粘度などを適宜調節することにより、調整することができる。分散機としては、一般に使用される、例えば、ローラーミル、ボールミル、ペブルミル、アトライター、サンドミルなどを用いることができる。
インキ中に気泡や予期せずに粗大粒子などが含まれる場合は、印刷物品質を低下させるため、濾過などにより取り除くことが好ましい。濾過器は従来公知のものを使用することができる。
【0049】
前記方法で製造されたインキ粘度は、顔料の沈降を防ぎ、適度に分散させる観点から10mPa・s以上、インキ製造時や印刷時の作業性効率の観点から1000mPa・s以下の範囲であることが好ましい。尚、上記粘度はトキメック社製B型粘度計で25℃において測定された粘度である。
インキの粘度は、使用される原材料の種類や量、バインダー樹脂、顔料、有機溶剤などを適宜選択することにより調整することができる。また、インキ中の顔料の粒度および粒度分布を調節することによりインキの粘度を調整することもできる。
【0050】
本発明の発泡性積層体で使用する印刷インキA、Bは、いわゆるリキッド印刷インキに属するが、電子彫刻凹版等によるグラビア印刷版を用いたグラビア印刷用、又は樹脂版等によるフレキソ印刷版を用いたフレキソ印刷用のインキとして有用である一方で、リキッド印刷インキの中でも、版を使用せずインクジェットノズルからインキを吐出するインクジェット方式向けのインキを除くものである。
即ち、インクジェットインキの場合、ノズルから吐出したインク滴が、直接基材に密着し印刷物を形成するのに対し、本発明の発泡性積層体で使用する印刷インキA、Bは、印刷インキを一旦印刷版又は印刷パターンに密着・転写した後、インキのみを再度基材に密着させ、必要に応じて乾燥させ印刷物とするものである。
本発明の発泡性積層体で使用する印刷インキA、Bを用いてグラビア印刷方式やフレキソ印刷方式から形成される印刷インキの膜厚は、例えば10μm以下、好ましくは5μm以下である。
【実施例
【0051】
本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。以下、「部」及び「%」は、いずれも質量基準によるものとする。
なお、本発明におけるGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による重量平均分子量(ポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR-Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:0.4質量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
粘度はトキメック社製B型粘度計で25℃において測定した。
また、ガラス転移温度(Tg)の測定は、示差走査熱量計(株式会社TAインスツルメント製「DSC Q100」)を用い、窒素雰囲気下、冷却装置を用い温度範囲-80~450℃、昇温温度10℃/分の条件で走査を行う事で行った。
【0052】
(ポリウレタン樹脂溶液Puの調製)
撹拌機、温度計、ジムロ-ト型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた1リットルの四ツ口フラスコに、アジピン酸と3-メチル-1,5-ペンタンジオールから得られる数平均分子量5100のポリエステルポリオール264.20部を仕込み、窒素ガスを流し、撹拌しながら50℃に昇温した。続いて、イソホロンジイソシアネート28.01部を加え、イソシアネート基の残存率であるNCO%が1.99%に達する迄90℃で反応させた。冷却後、酢酸n-プロピル157.34部を加え、末端にイソシアネート基を有したウレタンプレポリマー溶液(B2)を得た。
続いて、撹拌機、温度計、ジムロート型還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた、1リットルの四ツ口フラスコに、1-アミノ-3-アミノメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキサン10.96部、モノエタノールアミン1.37部、酢酸n-プロピル411.00部、n-プロピルアルコール142.00部、ウレタンプレポリマー溶液(B2)449.55部を加え、45℃で4時間反応させて、固形分30%、重量平均分子量48,000、のポリウレタン樹脂溶液Puを得た。
【0053】
(ニトロセルロース樹脂溶液Nの調整)
工業用硝化綿L1/8(ニトロセルロース、固形分30%、JIS K-6703により溶液濃度25.0%における粘度1.6~2.9%品 太平化学製品株式会社製)37.5部に、イソプロピルアルコール/酢酸エチル/酢酸ノルマルプロピル(質量比で40/30/30の比率)の混合液を62.5部加え、充分混合しニトロセルロース樹脂溶液Nを作製した。
【0054】
(セルロースアセテートプロピオネートCAP482-0.5樹脂溶液C1の調整)
セルロースアセテートプロピオネートCAP482-0.5(Eastman Chemical社製)20部に、イソプロピルアルコール/酢酸エチル/酢酸ノルマルプロピル(質量比で40/30/30の比率)の混合液を80部加え、充分混合しセルロースエステル樹脂溶液C1を作製した。
【0055】
(塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂溶液Evの調整)
水酸基を有する塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(樹脂モノマー組成が質量%で塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール=92/3/5、水酸基価(mgKOH)=64)を酢酸エチルで25%溶液とし、これを塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂溶液Evとした。
【0056】
(アクリル系樹脂溶液Acの調整)
固形アクリル樹脂(三菱ケミカル(株)製ダイヤナールBR-90)を酢酸エチルにて攪拌溶解して30%溶液とし、これをアクリル系樹脂溶液Acとした。
【0057】
(ポリアミド樹脂溶液Paの調製)
攪拌機、温度計、環流冷却器および窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ダイマー酸(ハリダイマー270S;ハリマ化成(株)製)100部、トール油脂肪酸(ハートールFA-1;ハリマ化成(株)製)1部、セバシン酸5部、エチレンジアミン10部、ヘキサメチレンジアミン5部、及びトリフェニルホスフィン0.24部を入れ、系内を窒素雰囲気とし、さらに、窒素気流下均一化の攪拌しながら200℃までゆっくりと昇温する。続いて攪拌しながら200℃にて5時間脱水縮合を行うことにより、固形分20%、軟化点123℃、アミン価2、酸価8、数平均分子量10,000のトール脂肪酸由来のダイマー酸変性ポリアミド樹脂溶液Paを得た。
【0058】
〔調整例1〕
得られたポリウレタン樹脂Puの固形分6部、ニトロセルロースNの固形分3部、酸化チタンR-830(石原産業株式会社製)を25部、キレート剤としてチタンアセチルアセトネート1.5部、ポリエチレンワックス2部、アマイドワックス1部、各樹脂分に含まれる有機溶剤の合計となるイソプロピルアルコール/酢酸エチル/酢酸ノルマルプロピル=40/30/30(質量比率)61.5部からなる合計100部をビーズミルにて練肉し、白色グラビア印刷インキを作製した。
【0059】
〔調整例2~22〕
調整例2~8、17~22について、表1、2の組成に従い、調整例1と同様の手順にて白色グラビア印刷インキを作製した。
また、調整例9~16については、表2の組成に従い、酸化チタンR-830(石原産業株式会社製)25部の代わりにフタロシアニン系青色顔料10部(DIC(株)製FASTGEN Blue LA5380 B15:3)を使用し青色グラビア印刷インキを作製した。
キレート剤については、チタンアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンエチルアセトアセテート、リン酸エステルチタン錯体、ジルコニウムテトラアセチルアセトネートを表1、2の記載に従って、随時選択して使用した。
尚、各々の樹脂成分の数値は固形分質量を示す。
【0060】
〔実施例1〕
予め紙原紙の片面に融点133℃のポリエチレンフィルムが、他面に融点106℃のポリエチレンフィルムがラミネートされた発泡ポリエチレン原紙に、版深35μmグラビア版を備えたグラビア校正機を用いて、調整例1で作製した白色グラビア印刷インキを縦240mm×横80mmのベタ絵柄を融点106℃のポリエチレンフィルム上に印刷し印刷層Aを形成後、120℃の恒温槽で5分間加熱処理し融点106℃のポリエチレンフィルムを発泡させ、発泡性積層体を得た。
【0061】
〔実施例2~8、及び比較例1~6〕
実施例2~8、及び比較例1~6について、各調整例で作製した白色グラビア印刷インキを用いて、実施例1と同様の手順にて発泡性積層体を得た。
【0062】
〔実施例9~22、及び比較例7~18〕
実施例9~22、及び比較例7~18について、前記発泡ポリエチレン原紙に版深35μmグラビア版を備えたグラビア校正機を用いて、各調整例で作製した白色グラビア印刷インキを縦240mm×横80mmのベタ絵柄を融点106℃のポリエチレンフィルム上に印刷し印刷層Aを形成後、更に各調整例で作製した青色グラビア印刷インキを縦30mm×横30mmのベタ絵柄及び、10ポイント文字線画データで印刷層Aに刷り重ねて印刷層Bを形成後、120℃の恒温槽で5分間加熱処理し融点106℃のポリエチレンフィルムを発泡させ、発泡性積層体を得た。
【0063】
得られた白色グラビア印刷インキ単色による発泡性積層体、及び白色グラビア印刷インキ/青色グラビア印刷インキの重ね刷りによる発泡性積層体について、各々発泡性、平滑性、及び成型加工後の耐熱性について評価した。
【0064】
〔評価項目1:発泡性〕
得られた発泡性積層体について、目視と指触にて発泡性を5段階評価した。
(評価基準)
5:十分発泡している。
4:発泡している。
3:使用できる程度に発泡している。
2:発泡がやや不十分である。
1:発泡が不十分である。
【0065】
〔評価項目2:平滑性〕
得られた発泡性積層体について、加熱処理後の印刷面の下地となるポリエチレンフィルムラミネート(融点106℃)発泡層と印刷層A(白インキ層)、及び印刷層A(白インキ層)と印刷層B(青インキ層)との段差を指触し、段差の大小から平滑性を5段階で評価した。
(評価基準)
5:下地の発泡層と印刷層Aとの段差、又は印刷層Aと印刷層B間の段差を全く感じない。
4:下地の発泡層と印刷層Aとの段差、又は印刷層Aと印刷層B間の段差を僅かであるが感じる。
3:下地の発泡層と印刷層Aとの段差、又は印刷層Aと印刷層B間の段差を問題ない程度に感じる。
2:下地の発泡層と印刷層Aとの段差、又は印刷層Aと印刷層B間の段差を大きく感じる。
1:下地の発泡層と印刷層Aとの段差、又は印刷層Aと印刷層B間の段差を非常に大きく感じる。
【0066】
〔評価項目3:耐熱性〕
印刷物の印刷面とアルミ箔を重ね合わせ、ヒートシールテスターを用いて2kg/cmにて1秒間圧着しインキの付着が見られる温度範囲を5段階で目視評価した。
(評価基準)
5:160℃以上でインキの付着が見られる。
4:140℃以上、160℃未満でインキの付着が見られる。
3:120℃以上、140℃未満でインキの付着が見られる。
2:100℃以上、120℃未満でインキの付着が見られる。
1:100℃未満でインキの付着が見らえる。
【0067】
表1、2は印刷層A、Bを形成する印刷インキA,Bの調整例の各配合を質量で示す。また表3~6に各調整例で作製したインキを印刷層Aの単層で形成された発泡性積層体、及び印刷層A、Bの順で刷り重ねた発泡性積層体の評価結果を示す。
尚、各樹脂の数値は固形分を示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】
【表5】
【0073】
【表6】
【0074】
評価結果より本発明の発泡性積層体は、白色グラビア印刷インキ単色(印刷層A)により構成される場合、白色グラビア印刷インキ(印刷層A)と青色グラビア印刷インキ(印刷層B)の重ね刷りにより構成される場合の何れについても発泡性、平滑性及び成型加工後の耐熱性を兼備する事が出来る。